JP2022003260A - 摺動部材 - Google Patents

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学 泉田
Manabu Izumida
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Abstract

【課題】オーバレイ層の厚さを必要以上に大きくすることなく、熱伝導度を向上して温度を均一化し、耐焼付性の向上を図る摺動部材を提供する。【解決手段】摺動部材10は、軸受本体11と、軸受本体11の相手部材との摺動側に設けられ、相手部材と摺動する摺動面15を形成するオーバレイ層12と、を備える。オーバレイ層12は、Ag又はAgを主成分とする合金で形成されている。軸受本体11に設けられたオーバレイ層12の内径をD、軸受本体11の軸方向の全長をL、及びオーバレイ層12の厚さをt(μm)とすると、L/D≧1であるとき、t/(L/D)≧50である。【選択図】図1

Description

本発明は、摺動部材に関する。
従来、軸受装置に用いられる摺動部材として、相手部材と摺動する面側にオーバレイ層を備えるものが知られている。このようなオーバレイ層を備える摺動部材は、例えばAgのように熱伝導度が大きな材料を用いることにより、摺動面における温度の均一化を図っている。例えば、特許文献1の場合、Agを主成分とするオーバレイ層にAlを添加することにより、熱伝導度を損なうことなく高価なAgの使用を低減し、耐焼付性の向上を図っている。
しかしながら、近年の機器の高回転化及び高負荷化にともない、摺動部材に求められる条件は厳しさを増している。このような条件下において、摺動部材の軸方向の全長が増大すると、従来のように熱伝導度の高い金属でオーバレイ層を形成しても、摺動面における温度は不均一化しやすい。摺動面における温度が不均一になると、局所的な潤滑油の油膜切れを招き、耐焼付性が低下するという問題がある。
特開2013−148137号公報
そこで、軸方向の全長が増大しても、伝熱性を向上して温度を均一化し、耐焼付性の向上を図る摺動部材を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本実施形態の摺動部材は、軸受本体と、前記軸受本体の相手部材との摺動側に設けられ、前記相手部材と摺動する摺動面を形成するオーバレイ層と、を備える。
前記オーバレイ層は、
Ag又はAgを主成分とする合金で形成され、
前記軸受本体に設けられた前記オーバレイ層の内径をD、前記軸受本体の軸方向の全長をL、及び前記オーバレイ層の厚さをt(μm)とすると、
L/D≧1であるとき、
t/(L/D)≧50である。
発明者は、オーバレイ層の温度が、摺動部材の内径及び軸方向の長さとオーバレイ層の厚さとに相関することを見出した。つまり、上記のように内径D、軸方向の全長L、及びオーバレイ層の厚さt(μm)は、L/D≧1であるとき、t/(L/D)≧50である。このように設定することにより、オーバレイ層において熱が移動する断面は拡大する。そのため、相手部材との摺動によって発生した熱は、十分な断面積を有するオーバレイ層を通して拡散する。その結果、軸方向の全長が増大しても、オーバレイ層を含む全体の温度は均一化が図られる。したがって、伝熱性が向上して温度が均一化され、耐焼付性を向上することができる。
一実施形態による摺動部材を示す模式的な斜視図 一実施形態による摺動部材を軸方向の端部から見た模式図 一実施形態による摺動部材のオーバレイ層を形成するめっき条件を示す概略図 一実施形態による摺動部材の実施例及び比較例の試験条件を示す概略図 一実施形態による摺動部材の実施例及び比較例を示す概略図
以下、摺動部材の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように摺動部材10は、軸受本体11及びオーバレイ層12を備えている。軸受本体11は、裏金層13及び軸受合金層14を有している。軸受本体11は、軸受合金層14を用いることなく、裏金層13だけで構成してもよい。また、軸受本体11は、裏金層13と軸受合金層14との間に図示しない中間層を有していてもよい。さらに、摺動部材10は、図1及び図2に示す例に限らず、裏金層13とオーバレイ層12との間に、複数の軸受合金層14や中間層、その他の機能を有する層を備えていてもよい。摺動部材10は、オーバレイ層12側の端部に図示しない相手部材と摺動する摺動面15を形成する。図1及び図2に示す本実施形態の場合、摺動部材10は、裏金層13の摺動面15側にオーバレイ層12が積層されている。裏金層13は、例えば鉄や鋼などの金属又は合金で形成されている。軸受本体11が軸受合金層14を有する場合、軸受合金層14は、例えばAl若しくはCu又はそれらの合金などで形成される。
オーバレイ層12は、Ag(銀)又はAgを主成分とする合金で形成されている。オーバレイ層12は、Agを主成分とする合金で形成する場合、純Agに対して熱伝導度が80%以上のAg合金で形成することが望ましい。このようにAg合金を用いることにより、オーバレイ層12の温度の均一化を図りつつ、高価なAgの使用量を低減することができる。オーバレイ層12は、例えば図3に示すような条件下において湿式めっきで形成される。なお、オーバレイ層12は、湿式めっきに限らず、乾式めっきで形成してもよい。オーバレイ層12は、図3に示すような条件において所定の時間のめっきを行なうことにより、所望の厚さに形成される。
オーバレイ層12は、内径D(mm)、全長L(mm)及び厚さt(μm)が設定されている。内径Dは、オーバレイ層12の内径であり、図2に示すように軸受本体11にオーバレイ層12が設けられている状態で計測される。全長Lは、図1に示すように摺動部材10の軸方向における全長である。厚さtは、図2に示すようにオーバレイ層12の厚さであり、摺動部材10の径方向に摺動面15から軸受本体11までの距離として計測される。本実施形態の摺動部材10は、これら内径D、全長L及び厚さtの間に、
L/D≧1であるとき、
t/(L/D)≧50(μm)である、
という関係がある。つまり、オーバレイ層12において、内径Dに対して全長LがL/D≧1と大きいとき、厚さtは50(μm)以上である。
このように、本実施形態の摺動部材10は、軸方向の内径Dに対して全長Lが大きくなるとき、オーバレイ層12の厚さtが十分に確保される。これにより、オーバレイ層12は、摺動部材10の軸方向及び周方向へ熱が移動する十分な断面積が確保される。そして、オーバレイ層12は、Ag又はAgを主成分とする合金など熱伝導度が高い材料で形成されている。そのため、摺動部材10と図示しない相手部材との摺動によって熱が発生しても、この発生した熱は厚さtのオーバレイ層12を通して拡散する。その結果、発生した熱は、オーバレイ層12を通して迅速に拡散し、オーバレイ層12における温度の均一化が図られる。
摺動部材10と図示しない相手部材とが摺動すると、金属同士の接触によって熱が発生する。発生した熱は、摺動部材10と相手部材との間を潤滑する潤滑油を通して放出されるとともに、摺動部材10を通して空間へ放出される。一方、摺動部材10の軸方向の全長Lが大きくなると、軸方向において温度の分布が発生し、オーバレイ層12における温度のばらつきが拡大しやすくなる。特に、高回転化及び高負荷化など条件が厳しくなるほど、全長Lの大きな摺動部材10は軸方向での温度の分布が発生しやすくなる。温度の分布が発生し温度が不均一化すると、高温の部分において潤滑油の油膜切れなどを招きやすくなり、さらなる発熱の原因となる。本実施形態では、内径D、全長L及び厚さtを上述のように設定することにより、オーバレイ層12における温度の偏りが低減され、オーバレイ層12における温度の均一化が図られる。その結果、油膜切れ及びこれにともなうさらなる発熱が低減され、耐焼付性の向上が図られる。
次に、上記の摺動部材10の実施例について説明する。
摺動部材10の一実施形態は、図4に示す試験条件に基づいて焼付を生じない最大面圧(MPa)を測定した。図4に示す試験条件は、耐焼付性を測定する一般的な条件である。図5は、この試験条件に基づく摺動部材10の実施例及び比較例を示している。「実施例1」では軸受合金層14としてAl合金を用いるとともに、「実施例2」では軸受合金層14をCu合金に変更し、「実施例3」では軸受合金層14を設けていない。「実施例4」及び「実施例5」は、「実施例1」に対して内径D及び全長Lを変更している。「実施例6」及び「実施例7」は、「実施例1」に対してオーバレイ層12の厚さを変更している。
また、複数の比較例では、「比較例1」〜「比較例3」は、「実施例1」を基準として、L/Dの値を1未満に変更している。「比較例4」〜「比較例8」は、L/D≧1であるものの、t/(L/D)<50である。
「実施例1」〜「実施例3」によると、軸受合金層14の有無及び軸受合金層14の材質は、耐焼付性に影響がないことが分かる。また、「実施例4」及び「実施例5」によると、内径D及び全長Lは、それらの間にL/D≧1が確保されれば耐焼付性に影響がないことが分かる。「実施例6」及び「実施例7」によると、オーバレイ層12の厚さtが大きくなっても耐焼付性に大きな変化がないことが分かる。このことから、L/D≧1であるとき、t/(L/D)≧50(μm)を満たす場合、厚さtは必要以上に大きくする必要がないことが分かる。その結果、オーバレイ層12に用いるAgの使用量を削減することができる。
「比較例1」〜「比較例3」によると、L/D<1の場合、オーバレイ層12の全長Lすなわち摺動部材10の全長Lが十分に小さく、オーバレイ層12に温度分布が生じにくい。つまり、従来のように全長Lが小さい場合、L/Dの値は耐焼付性への影響が小さい。そのため、「比較例2」のように厚さtが小さくても、耐焼付性への低下はほとんど生じない。これに対し、「比較例4」〜「比較例8」のように、L/D≧1であるとき、t/(L/D)<50(μm)であれば、耐焼付性が顕著に低下することが分かる。
以上説明したように、本実施形態によると、オーバレイ層12の温度は、摺動部材10の内径D及び軸方向の全長Lとオーバレイ層12の厚さtとに相関する。つまり、内径D、軸方向の全長L、及びオーバレイ層12の厚さt(μm)は、L/D≧1であるとき、t/(L/D)≧50である。このように設定することにより、オーバレイ層12において発熱にともなう熱が移動する断面は拡大する。そのため、相手部材との摺動によって発生した熱は、十分な断面積を有するオーバレイ層12を通して拡散する。その結果、軸方向の全長Lが増大しても、オーバレイ層12を含む全体の温度は均一化が図られる。したがって、オーバレイ層12の厚さtを必要以上に大きくすることなく、伝熱性が向上して温度が均一化され、耐焼付性を向上することができる。
以上説明した本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の実施形態に適用可能である。
上述の一実施形態では、半円筒形の摺動部材10を例に説明した。しかし、摺動部材10は、半円筒形に限らず、一体の円筒形、又は3分割以上の円弧筒状であってもよい。
図面中、10は摺動部材、11は軸受本体、12はオーバレイ層、13は裏金層、14は軸受合金層、15は摺動面を示す。

Claims (2)

  1. 軸受本体と、
    前記軸受本体の相手部材との摺動側に設けられ、前記相手部材と摺動する摺動面を形成するオーバレイ層と、を備える摺動部材において、
    前記オーバレイ層は、
    Ag又はAgを主成分とする合金で形成され、
    前記軸受本体に設けられた前記オーバレイ層の内径をD、前記軸受本体の軸方向の全長をL、及び前記オーバレイ層の厚さをt(μm)とすると、
    L/D≧1であるとき、
    t/(L/D)≧50である、
    摺動部材。
  2. 前記軸受本体は、裏金層、及び前記裏金層と前記オーバレイ層との間に設けられている軸受合金層を有する請求項1記載の摺動部材。
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