JP2021532865A - 流体吸収性コア - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも2つの層、上層(91)及び下層(92)を含み、各層は吸水性ポリマー粒子及び繊維状材料の合計に対して、0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含み、上層(91)内の吸水性ポリマー粒子は、少なくとも10重量%の、30秒未満のボルテックスを有する第1のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Gと、少なくとも50重量%の、少なくとも25g/gのCRCを有する第2のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Hとを含む吸水性混合物である、流体吸収性コア(80)、及び該流体吸収性コア(80)を含む流体吸収性物品に関する。【選択図】図2

Description

本発明は、少なくとも2つの層、上層(91)及び下層(92)を含み、各層は吸水性ポリマー粒子及び繊維状材料の合計に対して、0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含む流体吸収性コア(80)であって、上層(91)内に、少なくとも10重量%の、30秒未満のボルテックスを有する第1のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Gと、少なくとも50重量%の、少なくとも25g/gのCRCを有する第2のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Hとを含む吸水性混合物が存在する、流体吸収性コア(80)、及び前記流体吸収性コア(80)を含む流体吸収性物品に関する。
流体吸収性物品の製造は、モノグラフ「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F.L. Buchholz and A.T. Graham、Wiley-VCH、1998年、第252〜258頁に記載される。
現在市販されている使い捨ておむつは、典型的には、液体透過性トップシート(89)、液体不透過性バックシート(83)、層(89)と(83)との間の吸水性貯蔵層(吸収性コア)(80)、及び層(89)と(80)との間の取得分配層(70)からなる。
通常、流体吸収性物品のいくつかの層は、上部液体透過性層についての乾燥性、下部液体不透過性層についてのウェットスルーのない透湿性などの明確な機能を果たし、柔軟で透湿性の流体吸収性コアは、速い吸収速度を示し、かつ大量の体液を保持することができ、上層とコアとの間の任意選択の取得-分配層は、排出された体液の移動及び分配層として作用する。
吸水性ポリマー粒子の調製は、一般に、モノグラフ「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F.L. Buchholz and A.T. Graham、Wiley-VCH、1998年、第71〜103頁に記載される。吸水性ポリマー粒子は、「流体吸収性ポリマー粒子」、「超吸収性ポリマー」又は「超吸収性物質」とも呼ばれる。
様々なタイプ及びグレードの超吸収体、例えば、以下によって製造された超吸収体が入手可能である:
・ 例えばEP 445 619 A2及びDE 19 846 413 A1に記載されているような、バッチ法又は管型反応器中でのゲル重合及びそれに続く肉挽き器、押出機又はニーダー中での粉砕;
・ 例えばWO 01/38 402 A1に記載されているような、例えば逆回転撹拌シャフト(contrarotatory stirring shafts)による連続粉砕を伴うニーダー中での重合;
・ 例えばEP 955 086 A2、DE 38 25 366 A1又はUS 6,241,928に記載されているような、ベルト上での重合及びその後の肉挽き器、押出機又はニーダー中での粉砕;
・ 例えばEP 457 660 A1に記載されているような、比較的狭いゲルサイズ分布を有するビーズポリマーを生成する乳化重合;
・ 例えばWO 2008/040715 A2、WO 2008/052971 A1、WO 2008/069639 A1及びWO 2008/086976 A1、WO 2014/079694、WO 2015/028327、WO 2015/028158に記載されたシステムを使用する、周囲の加熱された気相中でのモノマーの液滴の重合;
・ 平均粒径が150μm未満の吸水性粒子を凝集させることによって製造。
ここ数年、非常に薄い使い捨ておむつへの傾向がある。薄い使い捨ておむつを生成するために、吸水性貯蔵層におけるセルロース繊維の割合が、低下しているか、又はほとんどなくなっている。
超薄型の流体吸収性製品のコア構造は、吸収紙から形成することができる。このような構造は、例えば、WO2011/086842、EP 2 565 031 A1、EP 2 668 936 A1に記載される。しかし、超薄型の吸収紙構造を含む公知の薄い流体吸収性製品は、流体取得、漏出、及びリウェット(rewet)特性に関して欠点を有する。
漏出及び濡れ感覚を防止するために、体液を吸収する時間が好ましくは短くなるように、より厚い取得-分配層を有することが好ましい。しかし、これは、より薄い吸収性物品への傾向に反する。吸収性物品に関して、特に目立ちやすさ(成人用物品について)及びまた妨害(特に乳児のおむつ及びズボンについて)に関しても、厚みは大きな問題であるからである。
EP 445 619 A2 DE 19 846 413 A1 WO 01/38 402 A1 EP 955 086 A2 DE 38 25 366 A1 US 6,241,928 EP 457 660 A1 WO 2008/040715 A2 WO 2008/052971 A1 WO 2008/069639 A1 WO 2008/086976 A1 WO 2014/079694 WO 2015/028327 WO 2015/028158 WO 2011/086842 EP 2 565 031 A1 EP 2 668 936 A1
「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F.L. Buchholz and A.T. Graham、Wiley-VCH、1998年、第252〜258頁 「Modern Superabsorbent Polymer Technology」、F.L. Buchholz and A.T. Graham、Wiley-VCH、1998年、第71〜103頁
したがって、本発明の目的は、改善された性能を有する流体吸収性製品のための流体吸収性コアを提供することである。
本発明の目的はまた、漏出を回避するために改善された流体貯蔵能力を有する吸収性コアを提供することである。
さらに、本発明の目的は、改善されたリウェット性能を有する吸収性コアを提供することである。
本発明の目的はまた、改善されたコア構造を有する吸収性物品を提供することである。
この目的は、少なくとも2つの層、上層(91)及び下層(92)を含み、各層は吸水性ポリマー粒子及び繊維状材料の合計に対して、0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含む流体吸収性コア(80)であって、上層(91)内に、少なくとも10重量%の、30秒未満のボルテックスを有する第1のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Gと、少なくとも50重量%の、少なくとも25g/gのCRCを有する第2のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Hとを含む吸水性混合物が存在する、流体吸収性コア(80)によって達成される。
本発明による別の実施形態では、吸水性ポリマー粒子Gは25秒未満のボルテックスを有し、好ましくは20秒未満のボルテックスを有し、より好ましくは吸水性ポリマー粒子Gは15秒未満のボルテックスを有し、最も好ましくは吸水性ポリマー粒子Gは10秒未満のボルテックスを有する。
さらなる実施形態では吸水性ポリマー粒子Hは少なくとも30g/gのCRCを有し、好ましくは吸水性ポリマー粒子Hは少なくとも35g/gのCRCを有する。
本発明によれば、流体吸収性コアの吸水性ポリマー粒子G及びHは不規則な粒子であることが好ましい。
本発明による流体吸収性コア(80)の吸水性ポリマー粒子Gは、吸水性ポリマー微粒子の凝集によって製造される。
本発明によれば、吸水性ポリマー微粒子は300μm以下の平均粒子直径(particle diameter)を有する。本発明による吸水性ポリマー微粒子は、好ましくは、最大150μm、より好ましくは最大120μmの平均粒子直径を有する。
本発明によれば、吸水性ポリマー微粒子を、以下:
a) 吸水性ポリマー粒子に対して0.04〜1.2重量%の水溶性又は水分散性ポリマー結合剤、
b) 吸水性ポリマー粒子に対して、20〜70重量%の水、及び
c) 吸水性ポリマー粒子に対して5〜20重量%の水混和性有機溶媒、
を含む溶液又は懸濁液を使用することによって凝集させて吸水性ポリマー粒子Gを得る。
吸水性ポリマー粒子Gは、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子、表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子、又は表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子とのブレンドを凝集させ、凝集した吸水性ポリマー粒子を乾燥させ、粉砕し、ふるい分けし、分級することによって得ることができる。
本発明による1つの好ましい流体吸収性コア(80)は下層(92)内に、少なくとも30g/gのCRC及び少なくとも30秒のボルテックスを有する吸水性ポリマー粒子を含む。
目的はさらに、以下、
(A) 上部液体透過性シート(89)、
(B) 下部液体不透過性シート(83)、
(C) 少なくとも2つの層、上層(91)及び下層(92)を含み、各層が吸水性ポリマー粒子及び繊維状材料の合計に対して、0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含む流体吸収性コア(80)であって、
上層(91)内に、少なくとも10重量%の、30秒未満のボルテックスを有する第1のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Gと、少なくとも50重量%の、少なくとも25g/gのCRCを有する第2のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Hとを含む吸水性混合物が存在する、流体吸収性コア(80)、
(D) 任意選択の上部液体透過性シート(89)と流体吸収性コア(80)との間の取得-分配層(acquisition-distribution layer)(70)、
(F) 他の任意選択の構成要素
を含む、流体吸収性物品によって達成される。
さらに、別の実施形態によれば、流体吸収性物品は、35秒未満の注水時間及び0.8g未満のリウェット値を有する。
本発明の流体吸収性物品は、好ましくは500g/gを超えるTAC AP,30 minを有する。
通常、吸水性ポリマー粒子、例えば、吸水性ポリマー粒子H及び下層(92)の吸水性ポリマー粒子及び吸水性ポリマー微粒子は、以下:
a) 酸基を有し、少なくとも部分的に中和されていてもよい少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、
b) 場合により1つ以上の架橋剤、
c) 少なくとも1つの開始剤、
d) 場合によりa)に記載したモノマーと共重合可能な1つ以上のエチレン性不飽和モノマー、
e) 場合により1つ以上の水溶性ポリマー、及び
f) 水
を含むモノマー溶液を重合することにより吸水性ポリマー粒子を形成するステップ、
場合により吸水性ポリマー粒子を少なくとも1つの表面後架橋剤でコーティングし、コーティングされた吸水性ポリマー粒子を熱表面後架橋するステップ、
上記吸水性ポリマー粒子を乾燥させ、場合により粉砕し、ふるい分けし、分級するステップを含む方法により製造される。
吸水性ポリマー微粒子は、通常、超吸収性製品からは除去される。吸水性ポリマー微粒子は、例えばゲルブロッキングをサポートすることにより製品性能の低下をもたらすので望ましくない。
流体吸収性物品の概略図である。 本発明の吸収性コア(80)又はいわゆる吸収紙の概略図である。 吸収性コアの考えられる製造方法を示す図である。
発明の詳細な説明
A. 定義
本明細書で使用される場合、用語「流体吸収性物品」は、身体から排出された流体を取得及び貯蔵することができる任意の三次元固体材料を指す。好ましい流体吸収性物品は、使用者の身体と接触して着用するように設計された使い捨て流体吸収性物品、例えば、使い捨て流体吸収性パンティーライナー、生理用ナプキン、生理用品、失禁用インサート/パッド、おむつ、トレーニングパンツおむつ、乳房パッド、陰唇間インサート/パッド、又は体液を吸収するのに有用な他の物品である。
本明細書で使用される場合、用語「流体吸収性組成物」は、体液の取得、移動、分配及び貯蔵を含む、流体吸収性物品の流体処理を主に担う流体吸収性物品の構成要素を指す。
本明細書で使用される場合、用語「流体吸収性コア」、「吸収性コア」又は「吸収紙」は、吸水性ポリマー粒子及び場合により繊維状材料の少なくとも2つの層、不織布材料及びティッシュ材料、並びに場合により接着剤を含む流体吸収性組成物を指す。流体吸収性コアは、主に、体液の取得、移動、分配及び貯蔵などの、流体吸収性物品の流体処理を担う。
本明細書で使用される場合、用語「層」は、その主要寸法がその長さ及び幅に沿ったものである流体吸収性組成物を指す。従って、層は、積層体、複合体、異なる材料の幾つかのシート又はウェブの組み合わせを含み得る。
本明細書で使用される場合、用語「x寸法」は、流体吸収性組成物、層、コア又は物品の長さを指し、用語「y寸法」は、幅を指す。一般的に、用語「x-y寸法」は、流体吸収性組成物、層、コア又は物品の高さ又は厚さに直交する平面を指す。
本明細書で使用される場合、用語「z寸法」は、流体吸収性組成物、層、コア又は物品の長さ及び幅に直交する寸法を指す。一般的に、用語「z寸法」は、流体吸収性組成物、層、コア又は物品の高さを指す。
本明細書で使用される場合、用語「坪量(basis weight)」は、1平方メートル当たりの流体吸収性コア又はティッシュの重量を示し、これは流体吸収性物品のシャシー(chassis)を含まない。坪量は、それぞれ流体吸収性コア又はティッシュの少なくとも2つの異なる領域で測定され、その少なくとも2つの結果の平均として取られる。
さらに、用語「上部」は、流体吸収性物品の着用者により近い流体吸収性組成物を指すことを理解すべきである。一般的に、トップシートは、流体吸収性物品の着用者に最も近い組成物であり、本明細書中以降、「上部液体透過性層」と記載される。反対に、用語「下部」は、流体吸収性物品の着用者から離れている流体吸収性組成物を指す。一般的に、バックシートは、流体吸収性物品の着用者から最も遠い構成要素であり、本明細書中以降、「下部液体不透過性層」と記載される。
本明細書で使用される場合、用語「液体透過性」は、液体、すなわち、尿、月経分泌物及び/又は膣液などの体液が、その厚さを容易に貫通することを可能にする基体、層又は積層体を指す。
本明細書で使用される場合、用語「液体不透過性」は、通常の使用条件下で、液体接触点において体液が層の平面に対して概ね垂直な方向に通過することを可能としない基体、層又は積層体を指す。
本明細書で使用される場合、用語「シャシー」は、上部液体透過性層及び下部液体不透過性層、吸収性物品用の伸縮システム及び閉鎖システムを含む流体吸収性材料を指す。
本明細書で使用される場合、用語「親水性」は、繊維に付着した水によるこれらの繊維の濡れ性を指す。用語「親水性」は、体液の接触角及び表面張力によって定義される。1964年のAmerican Chemical Societyの刊行物「Contact angle, wettability and adhesion」におけるRobert F. Gouldの定義によると、液体と繊維、特に繊維表面との間の接触角が90°未満の場合、又は液体が同じ表面上に自然に広がる傾向がある場合、繊維は親水性であると言われる。
反対に、用語「疎水性」は、90゜を超える接触角を示すか、又は繊維の表面全体にわたって液体が自然に広がらない繊維を指す。
本明細書で使用される場合、用語「体液」は、ヒト又は動物の体によって生成及び排出される任意の流体、例えば、尿、月経分泌物液、大便、膣分泌物などを指す。
本明細書で使用される場合、用語「通気性の」は、流体が漏出するのを依然として防止しながら、蒸気が流体吸収性物品から逃げることを可能にする基体、層、フィルム又は積層体を指す。通気性の基体、層、フィルム又は積層体は、多孔性ポリマーフィルム、不織布積層体(スパンボンド層及びメルトブロー層からの)、積層体(多孔性ポリマーフィルム及び不織布からの)であり得る。
本明細書で使用される場合、用語「長手方向」は、流体吸収性物品のウエストエッジから反対側のウエストエッジまで垂直に走る方向を指す。
本明細書で使用される場合、用語「吸水性ポリマー微粒子」は300μm以下の平均粒子直径を有する吸水性ポリマー粒子を指す。吸水性ポリマー微粒子は、好ましくは、最大150μm、より好ましくは最大120μmの平均粒子直径を有する。
B. 吸水性ポリマー粒子
吸水性ポリマー粒子、例えば、吸水性ポリマー粒子H及び下層(92)の吸水性ポリマー粒子及び吸水性ポリマー微粒子は、
a) 酸基を有し、少なくとも部分的に中和されていてもよい少なくとも1つのエチレン性不飽和モノマー、
b) 場合により1つ以上の架橋剤、
c) 少なくとも1つの開始剤、
d) 場合によりa)に記載したモノマーと共重合可能な1つ以上のエチレン性不飽和モノマー、
e) 場合により1つ以上の水溶性ポリマー、及び
f) 水
を含むモノマー溶液を重合することにより吸水性ポリマー粒子を形成するステップ
場合により吸水性ポリマー粒子を少なくとも1つの表面後架橋剤でコーティングするステップ、及びコーティングされた吸水性ポリマー粒子を熱表面後架橋するステップ
を含む方法により一般に調製される。
吸水性ポリマー粒子は、典型的には、水に不溶性であるが、水中で膨潤性である。
モノマーa)は、好ましくは水溶性であり、すなわち、23℃における水中溶解度は、典型的には少なくとも1g/水100g、好ましくは少なくとも5g/水100g、より好ましくは少なくとも25g/水100g、最も好ましくは少なくとも35g/水100gである。
好適なモノマーa)は、例えば、エチレン性不飽和カルボン酸、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びイタコン酸である。特に好ましいモノマーは、アクリル酸及びメタクリル酸である。極めて特に好ましいのはアクリル酸である。
さらに、好適なモノマーa)は、例えば、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸及び2-アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸(AMPS)などのエチレン性不飽和スルホン酸である。
不純物は、重合に強い影響を及ぼし得る。特に精製されたモノマーa)が好ましい。有用な精製法は、WO 2002/055469 A1、WO 2003/078378 A1及びWO 2004/035514 A1に開示されている。好適なモノマーa)は、WO 2004/035514 A1によれば、99.8460重量%のアクリル酸、0.0950重量%の酢酸、0.0332重量%の水、0.0203重量%のプロピオン酸、0.0001重量%のフルフラール、0.0001重量%の無水マレイン酸、0.0003重量%のジアクリル酸及び0.0050重量%のヒドロキノンモノメチルエーテルを有する精製アクリル酸である。
重合されたジアクリル酸は、熱分解による残留モノマーの源である。上記方法中の温度が低い場合、ジアクリル酸の濃度はもはや重要ではなく、比較的高い濃度のジアクリル酸(すなわち500〜10,000ppm)を有するアクリル酸を、本発明の方法に使用することができる。
モノマーa)の総量におけるアクリル酸及び/又はその塩の含有量は、好ましくは少なくとも50mol%、より好ましくは少なくとも90mol%、最も好ましくは少なくとも95mol%である。
モノマーa)の酸基は、典型的には、0〜100mol%の範囲内で、好ましくは25〜85mol%の程度まで、優先的には50〜80mol%の程度まで、より好ましくは60〜75mol%の程度まで部分的に中和され、このために、慣用の中和剤、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属炭酸水素塩、及びそれらの混合物を使用することができる。アルカリ金属塩の代わりに、アンモニア又は有機アミン、例えばトリエタノールアミンを使用することも可能である。マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、亜鉛又はアルミニウムの酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩及び水酸化物を、粉末、スラリー又は溶液として、また上記の中和剤のいずれかの混合物として使用することも可能である。混合物の例は、アルミン酸ナトリウムの溶液である。アルカリ金属としてはナトリウム及びカリウムが特に好ましいが、極めて特に好ましいのは、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウム、及びそれらの混合物である。典型的には、中和は、水溶液として、融液として、又は、好ましくはまた固体としての中和剤の中で混合することによって達成される。例えば、含水量が50重量%を大きく下回る水酸化ナトリウムは、23℃超の融点を有するワックス状材料として存在し得る。この場合、高温の小片材料又は融液としての計量添加が可能である。
場合により、安定化の目的のため、モノマー溶液又はその出発材料に、金属イオン、例えば鉄をマスキングするための1種以上のキレート剤を添加することが可能である。好適なキレート剤は、例えば、アルカリ金属クエン酸塩、クエン酸、アルカリ金属酒石酸塩、アルカリ金属乳酸塩及びグリコール酸塩、三リン酸五ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸塩、ニトリロ三酢酸、並びにTrilon(登録商標)名の下に知られている全てのキレート剤、例えば、Trilon(登録商標)C (ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム)、Trilon(登録商標)D ((ヒドロキシエチル)-エチレンジアミン三酢酸三ナトリウム)、及びTrilon(登録商標)M (メチルグリシン二酢酸)、またCublen(登録商標)である。
モノマーa)は、典型的には、貯蔵のための阻害剤として、重合阻害剤、好ましくはヒドロキノンモノエーテルを含む。
モノマー溶液は、いずれの場合もアクリル酸(アクリル酸塩はアクリル酸として数えられる)に対して、好ましくは250重量ppm以下、より好ましくは130重量ppm以下、最も好ましくは70重量ppm以下、好ましくは10重量ppm以上、より好ましくは30重量ppm以上、及び特に約50重量ppmのヒドロキノンモノエーテルを含む。例えば、モノマー溶液は、適切なヒドロキノンモノエーテル含有量を有するアクリル酸を用いて調製することができる。しかし、ヒドロキノンモノエーテルは、例えば活性炭上で、吸収によりモノマー溶液から除去することもできる。
好ましいヒドロキノンモノエーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)及び/又はアルファ-トコフェロール(ビタミンE)である。
好適な架橋剤b)は、架橋に適した少なくとも2つの基を有する化合物である。このような基は、例えば、フリーラジカル機構によりポリマー鎖中に重合させ得るエチレン性不飽和基、及びモノマーa)の酸基と共有結合を形成し得る官能基である。さらに、モノマーa)の少なくとも2つの酸基と配位結合を形成し得る多価金属イオンもまた、好適な架橋剤b)である。
架橋剤b)は、好ましくは、フリーラジカル機構によりポリマーネットワーク中に重合され得る少なくとも2つのフリーラジカル重合性基を有する化合物である。好適な架橋剤b)は、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルアンモニウムクロリド、テトラアリルオキシエタン(EP 0 530 438 A1に記載)、ジアクリレート及びトリアクリレート(EP 0 547 847 A1、EP 0 559 476 A1、EP 0 632 068 A1、WO 93/21237 A1、WO 2003/104299 A1、WO 2003/104300 A1、WO 2003/104301 A1及びDE 103 31 450 A1に記載)、アクリレート基に加えてさらなるエチレン性不飽和基も含む混合アクリレート(DE 103 314 56 A1及びDE 103 55 401 A1に記載)、又は架橋剤混合物(例えば、DE 195 43 368 A1、DE 196 46 484 A1、WO 90/15830 A1及びWO 2002/32962 A2に記載)である。
好適な架橋剤b)は、特に、ペンタエリスリトールトリアリルエーテル、テトラアリルオキシエタン、ポリエチレングリコールジアリルエーテル(400〜20000g/molの分子量を有するポリエチレングリコールをベースとする)、N,N’-メチレンビスアクリルアミド、15-tuplyエトキシル化トリメチロールプロパン、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート及びトリアリルアミンである。
極めて特に好ましい架橋剤b)は、例えばWO 2003/104301 A1に記載されているような、アクリル酸又はメタクリル酸でエステル化されてジアクリレート又はトリアクリレートを形成しているポリエトキシル化及び/又はプロポキシル化グリセロールである。3〜18-tuplyエトキシル化グリセロールのジアクリレート及び/又はトリアクリレートが特に有利である。極めて特に好ましいのは、1〜5-tuplyエトキシル化及び/又はプロポキシル化グリセロールのジアクリレート又はトリアクリレートである。最も好ましいのは3〜5-tuplyエトキシル化及び/又はプロポキシル化グリセロールのトリアクリレート、特に3-tuplyエトキシル化グリセロールのトリアクリレートである。
架橋剤b)の量は、いずれの場合もモノマーa)に対して、好ましくは0.0001〜0.6重量%、より好ましくは0.001〜0.2重量%、最も好ましくは0.01〜0.06重量%である。架橋剤b)の量を増加させると、遠心分離保持容量(CRC)は低下し、21.0g/cm2の圧力下吸収率(AUL)は最大値を通過する。
使用される開始剤c)は、重合条件下で分解してフリーラジカルとなるあらゆる化合物、例えば、過酸化物、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物及びレドックス開始剤であり得る。水溶性開始剤の使用が好ましい。一部の場合には、様々な開始剤の混合物、例えば、過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウム又はカリウムとの混合物を使用することが有利である。過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムとの混合物は、任意の割合で使用することができる。
特に好ましい開始剤c)は、アゾ開始剤、例えば、2,2-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び2,2'-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プロパン]ジヒドロクロリド、2,2'-アゾビス(2-アミジノプロパン)ジヒドロクロリド、4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)、4,4'-アゾビス(4-シアノペンタン酸)ナトリウム塩、2,2'-アゾビス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)-プロピオンアミド]、及び光開始剤、例えば、2-ヒドロキシ-2-メチルプロピオフェノン及び1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン、レドックス開始剤、例えば、過硫酸ナトリウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過酸化水素/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過硫酸ナトリウム/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/アスコルビン酸及び過酸化水素/アスコルビン酸、光開始剤、例えば、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン及びそれらの混合物である。しかし、使用される還元成分は、好ましくは、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸のナトリウム塩、2-ヒドロキシ-2-スルホナト酢酸の二ナトリウム塩及び重亜硫酸ナトリウムの混合物である。このような混合物は、Brueggolite(登録商標)FF6及びBrueggolite(登録商標)FF7(Brueggemann Chemicals;ハイルブロン;ドイツ)として得ることができる。当然のことながら、本発明の範囲内で、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸及び2-ヒドロキシ-2-スルホナト酢酸(後者は商品名Blancolen(登録商標)(Brueggemann Chemicals;ハイルブロン;ドイツ)の下でナトリウム塩として入手可能)の精製された塩又は酸を使用することも可能である。
開始剤は、慣用の量で、例えば、モノマーa)に対して0.001〜5重量%、好ましくは0.01〜2重量%、最も好ましくは0.05〜0.5重量%の量で使用される。
モノマーa)と共重合可能なエチレン性不飽和モノマーd)の例は、アクリルアミド、メタクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリレート及びジエチルアミノプロピルメタクリレートである。
有用な水溶性ポリマーe)としては、例えば、ポリビニルアルコール、酸性側基を含む修飾ポリビニルアルコール(例えば、Poval(登録商標)K (Kuraray Europe GmbH;フランクフルト;ドイツ))、ポリビニルピロリドン、デンプン、デンプン誘導体、修飾セルロース(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース又はヒドロキシエチルセルロース)、ゼラチン、ポリグリコール又はポリアクリル酸、ポリエステル及びポリアミド、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、共ポリ乳酸-ポリグリコール酸、ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、Sokalan(登録商標)(BASF SE;ルートヴィスハーフェン;ドイツ)として入手可能なアクリル酸とマレイン酸の水溶性コポリマー、好ましくはデンプン、デンプン誘導体及び修飾セルロースなどが挙げられる。
最適な作用のために、好ましい重合阻害剤は溶存酸素を必要とする。このため、不活性化により、すなわち不活性ガス、好ましくは窒素を通過させることにより、重合前にモノマー溶液から溶存酸素を除去することができる。還元剤を添加することにより、溶存酸素の濃度を低下させることも可能である。モノマー溶液の酸素含有量は、好ましくは、重合前に、1重量ppm未満、より好ましくは0.5重量ppm未満に低減される。
モノマー溶液の含水量は、好ましくは65重量%未満、優先的には62重量%未満、より好ましくは60重量%未満、最も好ましくは58重量%未満である。
モノマー溶液は、20℃で、好ましくは0.002〜0.02Pa.s、より好ましくは0.004〜0.015Pa.s、最も好ましくは0.005〜0.01Pa.sの動的粘度(dynamic viscosity)を有する。
モノマー溶液は、20℃で、好ましくは1〜1.3g/cm3、より好ましくは1.05〜1.25g/cm3、最も好ましくは1.1〜1.2g/cm3の密度を有する。
モノマー溶液は、20℃で、0.02〜0.06N/m、より好ましくは0.03〜0.05N/m、最も好ましくは0.035〜0.045N/mの表面張力を有する。
重合
モノマー溶液は重合される。好適な反応器は、例えば、混錬反応器又はベルト反応器である。WO 2001/038402 A1に記載されているとおり、混錬機中で、水性のモノマー溶液又は懸濁液の重合において形成されるポリマーゲルは、例えば、コントラロータリースターラーシャフト(contra-rotatory stirrer shafts)により連続的に粉砕される。ベルト上の重合は、例えば、DE 38 25 366 A1及びUS 6,241,928に記載されている。ベルト反応器中の重合によりポリマーゲルが形成されるが、これは、さらなる工程ステップにおいて、例えば押出機又は混錬機中で粉砕されなければならない。
乾燥特性を高めるため、混錬機により得られた粉砕ポリマーゲルをさらに押出すことができる。
次いで、ポリマーゲルは、好ましくは、残留含水量が、好ましくは0.5〜15重量%、より好ましくは1〜10重量%、最も好ましくは2〜8重量%となるまでベルト乾燥機で乾燥され、この残留含水量は、EDANA推奨試験法No. WSP 230.2-05「含水量(Moisture Content)」により決定される。残留含水量が高すぎる場合、乾燥ポリマーゲルは低すぎるガラス転移温度Tgを有し、さらに加工するには困難を伴わざるを得ない。残留含水量が低すぎると乾燥したポリマーゲルは脆くなりすぎ、その後の粉砕ステップにおいて、不必要に大量の、過度に低い粒径を有するポリマー粒子が得られる(微粒子)。乾燥前のゲルの固体含有量は、好ましくは25〜90重量%、より好ましくは35〜70重量%、最も好ましくは40〜60重量%である。しかしながら、場合により乾燥操作のために流動床乾燥機又はパドル乾燥機を使用することも可能である。
その後、乾燥したポリマーゲルは粉砕されて分級されるが、粉砕に使用される装置は、典型的には、単段階ロールミル又は多段階ロールミル、好ましくは2段階又は3段階ロールミル、ピンミル、ハンマーミル又は振動ミルであり得る。
あるいは、吸水性ポリマー粒子は、例えば、WO 2008/040715 A2、WO 2008/052971 A1、WO 2008/069639 A1及びWO 2008/086976 A1に記載されるシステムを使用して、周囲の加熱された気相中でモノマーの液滴を重合することによって製造される。
製品画分として回収される吸水性ポリマー粒子の平均粒子直径は、吸水性ポリマー粒子の製造方法とは無関係に、好ましくは120μm超、より好ましくは150μm超、最も好ましくは250〜600μm、また極めて特に好ましくは300〜500μmである。平均粒径(mean particle size)は、EDANA(European Disposables and Nonwoven Association)推奨試験法No. WSP 220.3 (11)「粒径分布(Particle Size Distribution)」により決定することが可能であり、ここではスクリーン画分の質量の割合が累積形態でプロットされ、平均粒径が図表を用いて決定される。ここで平均粒径(mean particle size)又は平均粒子直径(average particle diameter)は、累積50重量%を生じるメッシュサイズの値である。
吸水性ポリマー微粒子は、これらが超吸収性製品において製品性能を低下させるため、除去される。
本発明によれば、この工程ステップ又は後の工程ステップで、例えば表面後架橋若しくは別のコーティングステップの後で除去される吸水性ポリマー微粒子は、回収され、凝集されて吸水性ポリマー粒子Gを生じる。
後の方法ステップ、例えば表面後架橋ステップ又はコーティングステップは、以下に一般的に記載される:
表面後架橋
表面後架橋剤は、ポリマー粒子のカルボキシレート基と少なくとも2つの共有結合を形成し得る基を含む化合物である。好適な化合物は、例えば、多官能性アミン、多官能性アミドアミン、多官能性エポキシド(EP 0 083 022 A2、EP 0 543 303 A1及びEP 0 937 736 A2に記載)、二官能性又は多官能性アルコール(DE 33 14 019 A1、DE 35 23 617 A1及びEP 0 450 922 A2に記載)、又はβ-ヒドロキシアルキルアミド(DE 102 04 938 A1及びUS 6,239,230に記載)である。また、エチレンオキシド、アジリジン、グリシドール、オキセタン及びその誘導体も使用し得る。
ポリビニルアミン、ポリアミドアミン及びポリビニルアルコールは、多官能性ポリマー表面後架橋剤の例である。
さらに、好適な表面後架橋剤として、DE 40 20 780 C1はアルキレンカーボネートについて記載し、DE 198 07 502 A1は1,3-オキサゾリジン-2-オン及びその誘導体(例えば、2-ヒドロキシエチル-1,3-オキサゾリジン-2-オン)について記載し、DE 198 07 992 C1はビス-及びポリ-1,3-オキサゾリジン-2-オンについて記載し、EP 0 999 238 A1はビス-及びポリ-1,3-オキサゾリジンについて記載し、DE 198 54 573 A1は2-オキソテトラヒドロ-1,3-オキサジン及びその誘導体について記載し、DE 198 54 574 A1はN-アシル-1,3-オキサゾリジン-2-オンについて記載し、DE 102 04 937 A1は、環状尿素について記載し、DE 103 34 584 A1は二環式アミドアセタールについて記載し、EP 1 199 327 A2はオキセタン及び環状尿素について記載し、WO 2003/31482 A1はモルホリン-2,3-ジオン及びその誘導体について記載する。
さらに、例えばDE 37 13 601 A1に記載されるとおり、さらなる重合可能なエチレン性不飽和基を含む表面後架橋剤、例えば1,3,2-ジオキサチオランを使用することも可能である。
少なくとも1つの表面後架橋剤は、アルキレンカーボネート、1,3-オキサゾリジン-2-オン、ビス-及びポリ-1,3-オキサゾリジン-2-オン、ビス-及びポリ-1,3-オキサゾリジン、2-オキソテトラヒドロ-1,3-オキサジン、N-アシル-1,3-オキサゾリジン-2-オン、環状尿素、二環式アミドアセタール、オキセタン及びモルホリン-2,3-ジオンから選択される。好適な表面後架橋剤は、エチレンカーボネート、3-メチル-1,3-オキサゾリジン-2-オン、3-メチル-3-オキセタンメタノール、1,3-オキサゾリジン-2-オン、3-(2-ヒドロキシエチル)-1,3-オキサゾリジン-2-オン、1,3-ジオキサン-2-オン又はそれらの混合物である。
表面後架橋剤の任意の好適な混合物を使用することも可能である。1,3-ジオキソラン-2-オン(エチレンカーボネート)と1,3-オキサゾリジン-2-オンとの混合物を使用することが特に好ましい。このような混合物は、1,3-ジオキソラン-2-オン(エチレンカーボネート)と対応する2-アミノ-アルコール(例えば、2-アミノエタノール)とを混合し、部分的に反応させることにより得ることが可能であり、反応由来のエチレングリコールを含み得る。
少なくとも1つのアルキレンカーボネートが、表面後架橋剤として使用されることが好ましい。好適なアルキレンカーボネートは、1,3-ジオキソラン-2-オン(エチレンカーボネート)、4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-オン(プロピレンカーボネート)、4,5-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、4,4-ジメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-エチル-1,3-ジオキソラン-2-オン、4-ヒドロキシメチル-1,3-ジオキソラン-2-オン(グリセリンカーボネート)、1,3-ジオキサン-2-オン(トリメチレンカーボネート)、4-メチル-1,3-ジオキサン-2-オン、4,6-ジメチル-1,3-ジオキサン-2-オン及び1,3-ジオキセパン-2-オン、好ましくは1,3-ジオキソラン-2-オン(エチレンカーボネート)及び1,3-ジオキサン-2-オン(トリメチレンカーボネート)、最も好ましくは1,3-ジオキソラン-2-オン(エチレンカーボネート)である。
表面後架橋剤の量は、いずれの場合もポリマーに対して、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜7.5重量%、最も好ましくは1〜5重量%である。
表面後架橋剤でコーティングする前の吸水性ポリマー粒子中の残留モノマーの含有量は、0.03〜15重量%、好ましくは0.05〜12重量%、より好ましくは0.1〜10重量%、さらにより好ましくは0.15〜7.5重量%、最も好ましくは0.2〜5重量%、さらに最も好ましくは0.25〜2.5重量%の範囲内である。
熱表面後架橋の前の吸水性ポリマー粒子の含水量は、好ましくは1〜20重量%、より好ましくは2〜15重量%、最も好ましくは3〜10重量%である。
多価カチオンは、熱表面後架橋の前、最中、又は後に、表面後架橋剤に加えて、粒子表面に適用され得る。
本発明による方法において使用可能な多価カチオンは、例えば、二価カチオン(例えば、亜鉛、マグネシウム、カルシウム、鉄及びストロンチウムのカチオン)、三価カチオン(例えば、アルミニウム、鉄、クロム、希土類及びマンガンのカチオン)、四価カチオン(例えば、チタン及びジルコニウムのカチオン)、及びそれらの混合物である。可能な対イオンは、塩化物イオン、臭化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、メタン硫酸イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、硝酸イオン、水酸化物イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、グリコリン酸イオン及びカルボン酸イオン、例えば、酢酸イオン、グリコール酸イオン、酒石酸イオン、ギ酸イオン、プロピオン酸イオン、3-ヒドロキシプロピオン酸イオン、ラクトアミド及び乳酸イオン、並びにそれらの混合物である。硫酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、及び乳酸アルミニウムが好ましい。乳酸アルミニウムがより好ましい。本発明の方法を乳酸アルミニウムの使用と組み合わせて用いて、比較的低い遠心分離保持容量(CRC)で極めて高い総液体取り込みを有する吸水性ポリマー粒子を調製することができる。
金属塩とは別に、多価カチオンとして、ポリアミン及び/又はポリマーアミンを使用することも可能である。単一の金属塩と共に、上記の金属塩及び/又はポリアミンの任意の混合物を使用することもできる。
好ましい多価カチオン及び対応するアニオンは、WO 2012/045705 A1に開示されており、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。好ましいポリビニルアミンは、WO 2004/024816 A1に開示されており、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。
使用される多価カチオンの量は、いずれの場合もポリマーに対して、例えば0.001〜1.5重量%、好ましくは0.005〜1重量%、より好ましくは0.02〜0.8重量%である。
多価金属カチオンの添加は、表面後架橋の前、後、又は同時に行うことができる。使用される処方及び操作条件に応じて、多価カチオンの均一な表面コーティング及び分配、又は不均一な、典型的にはむらのあるコーティングを得ることが可能である。両方のタイプのコーティング及びそれらの間の任意の混合は、本発明の範囲内で有用である。
表面後架橋は、典型的には、表面後架橋剤の溶液が、ハイドロゲル又は乾燥ポリマー粒子上に噴霧されるように実施される。噴霧後、表面後架橋剤でコーティングされたポリマー粒子は熱的に乾燥され、冷却される。
表面後架橋剤の溶液の噴霧は、好ましくは、スクリューミキサー、ディスクミキサー及びパドルミキサーなどの、可動混合ツールを有するミキサー中で実施される。好適なミキサーは、例えば、垂直式Schugi Flexomix(登録商標)ミキサー(Hosokawa Micron BV;ドゥーティンヘム;オランダ)、Turbolizers(登録商標)ミキサー(Hosokawa Micron BV; ドゥーティンヘム;オランダ)、水平式Pflugschar(登録商標)プラウシェアミキサー(Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH;パーダーボルン;ドイツ)、Vrieco-Nauta連続式ミキサー(Hosokawa Micron BV;ドゥーティンヘム;オランダ)、Processall Mixmillミキサー(Processall Incorporated;シンシナティ;米国)及びRuberg連続流式ミキサー(Gebruder Ruberg GmbH & Co KG, ニーハイム, ドイツ)である。Ruberg連続流式ミキサー及び水平式Pflugschar(登録商標)プラウシェアミキサーが好ましい。表面後架橋剤溶液はまた、流動床に噴霧することもできる。
表面後架橋剤の溶液はまた、熱後処理中に吸水性ポリマー粒子上に噴霧することもできる。このような場合、表面後架橋剤は、熱後処理ミキサーの軸に沿って1回で又は複数回で添加され得る。一実施形態において、熱後処理ステップの終わりに表面後架橋剤を添加することが好ましい。熱後処理ステップ中に表面後架橋剤の溶液を添加することの特定の利点として、別個の表面後架橋剤添加ミキサーについての技術的労力を排除又は低減することが可能であり得る。
表面後架橋剤は、典型的には、水溶液として使用される。非水性溶媒の添加を用いて、表面濡れ性を改善し、表面後架橋剤のポリマー粒子への浸透深さを調整することができる。
熱表面後架橋は、好ましくは、接触乾燥機、より好ましくはパドル乾燥機、最も好ましくはディスク乾燥機中で実施される。好適な乾燥機は、例えば、Hosokawa Bepex(登録商標)水平式パドル乾燥機(Hosokawa Micron GmbH;ラインガルテン;ドイツ)、Hosokawa Bepex(登録商標)ディスク乾燥機(Hosokawa Micron GmbH;ラインガルテン;ドイツ)、Holo-Flite(登録商標)乾燥機(Metso Minerals Industries Inc.;ダンビル;米国)及びNaraパドル乾燥機(NARA Machinery Europe;フレッヒェン;ドイツ)である。さらに、流動床乾燥機を使用することも可能である。後者の場合、反応時間は、他の実施形態と比較して短くてもよい。
水平式乾燥機が使用される場合、乾燥機を通過する適切な製品流を与えるために、地表に対して数度の傾斜角で乾燥機を設置することが有利であることが多い。この角度は固定することが可能であり、又は調整可能であってもよく、典型的には0〜10度、好ましくは1〜6度、最も好ましくは2〜4度である。
1つの装置中に2つの異なる加熱ゾーンを有する接触乾燥機を使用することができる。例えば、1つだけの加熱ゾーンあるいは2つの加熱ゾーンを有するNaraパドル乾燥機が利用可能である。2つ以上の加熱ゾーンの乾燥機を使用することの利点は、熱後処理及び/又は後表面架橋の異なる段階を組み合わせることができることである。
熱い第1加熱ゾーンを有し、その後に同じ乾燥機中の温度保持ゾーンが続く接触乾燥機を使用することが可能である。この設定により、第1加熱ゾーンにおける製品温度の急速な上昇及び余剰液体の蒸発が可能になり、乾燥機の他の部分は製品温度を単に安定に保持して反応を完了させる。
温かい第1加熱ゾーンを有し、その後に熱い加熱ゾーンが続く接触乾燥機を使用することも可能である。この第1の温かいゾーンでは熱後処理が影響を受けるか又は完了し、表面後架橋は後続の熱いゾーンで行われる。
典型的には、1つの温度ゾーンのみを有するパドル加熱器が用いられる。
当業者は、所望の最終製品の特性、及び重合ステップから利用し得るベースポリマーの品質に応じて、これらの設定のいずれか1つを選択するだろう。
熱表面後架橋は、ミキサー自体の中で、ジャケットを加熱し、温かい空気又は蒸気を吹き込むことによって行うことができる。同様に好適なのは、下流乾燥機、例えば、棚乾燥機、回転管オーブン又は加熱可能スクリューである。流動床乾燥機中で混合及び乾燥させることは特に有利である。
好ましい熱表面後架橋温度は、通常、100〜195°Cの範囲内、ほぼ100〜180°Cの範囲内、好ましくは120〜170°C、より好ましくは130〜165°C、最も好ましくは140〜160°Cの範囲内である。反応ミキサー又は乾燥機中の、この温度における好ましい滞留時間は、好ましくは少なくとも5分、より好ましくは少なくとも20分、最も好ましくは少なくとも40分、典型的には最大120分である。
熱表面後架橋の後にポリマー粒子を冷却することが好ましい。冷却は、好ましくは、接触冷却機、より好ましくはパドル冷却機、最も好ましくはディスク冷却機中で実施される。好適な冷却機は、例えば、Hosokawa Bepex(登録商標)水平式パドル冷却機(Hosokawa Micron GmbH;ラインガルテン;ドイツ)、Hosokawa Bepex(登録商標)ディスク冷却機(Hosokawa Micron GmbH;ラインガルテン;ドイツ)、Holo-Flite(登録商標)冷却機(Metso Minerals Industries Inc.;ダンビル;米国)及びNaraパドル冷却機(NARA Machinery Europe;フレッヒェン;ドイツ)である。さらに、流動床冷却機を使用することも可能である。
冷却機中で、ポリマー粒子は、20〜150℃、好ましくは40〜120℃、より好ましくは60〜100℃、最も好ましくは70〜90℃の範囲内の温度に冷却される。特に接触冷却機を使用する場合、温水を使用した冷却が好ましい。
上記の製造方法によれば、吸水性ポリマー微粒子は、典型的には、後架橋後に除去され、本発明により回収され、凝集されて吸水性ポリマー粒子Gを生じる。凝集のため、この吸水性微粒子は、好ましくは、上記製造方法の少なくとも1つの異なるステップで回収された吸水性ポリマー微粒子とブレンドされる。
コーティング
上記特性をさらに改善するために、吸水性ポリマー粒子をコーティングし及び/又は場合により湿らせることができる。熱後処理に使用される内部流動床、外部流動床及び/若しくは外部ミキサー、並びに/又は別個のコーティング機(ミキサー)を、吸水性ポリマー粒子のコーティングに使用することができる。さらに、冷却機及び/又は別個のコーティング機(ミキサー)を、表面後架橋された吸水性ポリマー粒子をコーティングする/湿らせるために使用することができる。取得挙動を制御し、透過性を改善するのに好適なコーティング(SFC又はGBP)は、例えば、無機不活性物質、例えば水不溶性金属塩、有機ポリマー、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマー及び多価金属カチオンである。色安定性を改善するのに好適なコーティングは、例えば、還元剤、キレート剤及び酸化防止剤である。ダスト結合に好適なコーティングは、例えば、ポリオールである。ポリマー粒子の望ましくない固化傾向に対する好適なコーティングは、例えばヒュームドシリカ(例えばAerosil(登録商標)200)、及び界面活性剤(例えばSpan(登録商標)20及びPlantacare(登録商標)818 UP)である。好ましいコーティングは、アルミニウムジヒドロキシモノアセテート、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、アルミニウム3-ヒドロキシプロピオネート、酢酸ジルコニウム、クエン酸又はその水溶性塩、ジ-及びモノ-リン酸又はそれらの水溶性塩、Blancolen(登録商標)、Bruggolite(登録商標)FF7、Cublen(登録商標)、Span(登録商標)20及びPlantacare(登録商標)818 UPである。
遊離酸の代わりに上記の酸の塩が使用される場合、好ましい塩は、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、ジルコニウム塩、チタン塩、亜鉛塩及びアンモニウム塩である。
商品名Cublen(登録商標)(Zschimmer & Schwarz Mohsdorf GmbH & Co KG;Burgstaedt;ドイツ)の下に、以下の酸及び/又はそれらのアルカリ金属塩(好ましくはNa塩及びK塩)を入手することが可能であり、例えば、以下の最終生成物:
1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸、アミノ-トリス(メチレンホスホン酸)、エチレンジアミン-テトラ(メチレンホスホン酸)、ジエチレントリアミン-ペンタ(メチレンホスホン酸)、ヘキサメチレンジアミン-テトラ(メチレンホスホン酸)、ヒドロキシエチルアミノ-ジ(メチレンホスホン酸)、2-ホスホノブタン-1,2,4-トリカルボン酸、ビス(ヘキサメチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)
に色安定性を与えるために、本発明の範囲内で使用することができる。
最も好ましくは、1-ヒドロキシエタン-1,1-ジホスホン酸又はそのナトリウム、カリウム、又はアンモニウムとの塩が用いられる。上記のCublenes(登録商標)の任意の混合物を使用することができる。
あるいは、重合において使用するための、前に記載したキレート剤のいずれかが、最終製品上にコーティングされ得る。
好適な無機不活性物質は、シリケート(例えば、モンモリロナイト、カオリナイト及びタルク)、ゼオライト、活性炭、ポリケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、二酸化チタン及び酸化鉄(II)である。調製様式により沈降シリカとヒュームドシリカとに分けられるポリケイ酸を使用することが好ましい。この2つの異型は、それぞれ、シリカ FK、Sipernat(登録商標)、Wessalon(登録商標)(沈降シリカ)及びAerosil(登録商標)(ヒュームドシリカ)の名称の下で市販されている。上記の無機不活性物質は、水性又は水混和性の分散剤又は物質中の分散体として使用され得る。
吸水性ポリマー粒子が無機不活性物質でコーティングされる場合、使用される無機不活性物質の量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは、0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜1.5重量%、最も好ましくは0.3〜1重量%である。
好適な有機ポリマーは、ポリアルキルメタクリレート又は熱可塑性プラスチック(例えばポリ塩化ビニル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド又はポリテトラフルオロエチレンをベースとするワックスである。他の例は、スチレン-イソプレン-スチレンブロックコポリマー又はスチレン-ブタジエン-スチレンブロックコポリマーである。他の例は、商品名Poval(登録商標)R (Kuraray Europe GmbH;フランクフルト;ドイツ)の下で入手可能なシラノール基含有ポリビニルアルコールである。
好適なカチオン性ポリマーは、ポリアルキレンポリアミン、ポリアクリルアミドのカチオン性誘導体、ポリエチレンイミン、及びポリ第4級アミンである。
ポリ第4級アミンは、例えば、ヘキサメチレンジアミン、ジメチルアミン及びエピクロロヒドリンの縮合生成物、ジメチルアミンとエピクロロヒドリンとの縮合生成物、ヒドロキシエチルセルロースとジアリルジメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、アクリルアミドとα-メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドとのコポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、エピクロロヒドリン、及びトリメチルアミンの縮合生成物、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドのホモポリマー、及びエピクロロヒドリンのアミドアミンへの付加生成物である。さらに、ポリ第4級アミンは、ジメチルスルフェートと、ポリマー(例えば、ポリエチレンイミン、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー、又はエチルメタクリレートとジエチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー)とを反応させることによって得ることができる。ポリ第4級アミンは、幅広い分子量範囲内で入手可能である。
しかしながら、それら自身でネットワークを形成し得る試薬(例えばエピクロロヒドリンのポリアミドアミンへの付加生成物)により、あるいは添加される架橋剤と反応し得るカチオン性ポリマー(例えばポリアミン又はポリイミン)の、ポリエポキシド、多官能性エステル、多官能性酸又は多官能性(メタ)アクリレートと組み合わせた適用により、粒子表面上にカチオン性ポリマーを生成することも可能である。
第1級アミノ基又は第2級アミノ基を有するあらゆる多官能性アミン、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、及びポリリジンを使用することが可能である。本発明による方法により噴霧される液体は、好ましくは、少なくとも1つのポリアミン、例えばポリビニルアミン又は部分的に加水分解されたポリビニルホルムアミドを含む。
カチオン性ポリマーは、水性又は水混和性溶媒中の溶液として、水性又は水混和性の分散剤又は物質中の分散体として使用され得る。
吸水性ポリマー粒子がカチオン性ポリマーでコーティングされる場合、カチオン性ポリマーの使用量は、吸水性ポリマー粒子に対して、通常は0.001重量%以上、典型的には0.01重量%以上、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%、最も好ましくは1〜5重量%である。
好適なアニオン性ポリマーは、ポリアクリレート(酸性形態又は塩として部分的に中和された形態)、商品名Sokalan(登録商標)(BASF SE;ルートヴィスハーフェン;ドイツ)の下で入手可能なアクリル酸とマレイン酸とのコポリマー、及び、商品名Poval(登録商標)K (Kuraray Europe GmbH;フランクフルト;ドイツ)の下で入手可能な組み込まれたイオン電荷を有するポリビニルアルコールである。
好適な多価金属カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Sc3+、Ti4+、Mn2+、Fe2+/3+、Co2+、Ni2+、Cu+/2+、Zn2+、Y3+、Zr4+、Ag+、La3+、Ce4+、Hf4+及びAu+/3+であり;好ましい金属カチオンは、Mg2+、Ca2+、Al3+、Ti4+、Zr4+及びLa3+であり;特に好ましい金属カチオンは、Al3+、Ti4+及びZr4+である。この金属カチオンは、単独で使用してもよく、又は相互の混合物として使用することもできる。上記の金属カチオンの好適な金属塩は、使用される溶媒中で十分な溶解度を有する金属塩の全てである。特に好適な金属塩は、塩化物イオン、水酸化物イオン、炭酸イオン、酢酸イオン、ギ酸イオン(formiate)、プロピオン酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン及びメタン硫酸イオンなどの弱錯化性アニオンを有する。上記の金属塩は、好ましくは、溶液として、又は安定な水性コロイド状分散体として使用される。上記の金属塩用に使用される溶媒は、水、アルコール、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド及びそれらの混合物であり得る。特に好ましいのは、水及び水/アルコール混合物、例えば、水/メタノール、水/イソプロパノール、水/1,3-プロパンジオール、水/1,2-プロパンジオール/1,4-ブタンジオール又は水/プロピレングリコールである。
吸水性ポリマー粒子が多価金属カチオンでコーティングされる場合、使用される多価金属カチオンの量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜1.5重量%、最も好ましくは0.3〜1重量%である。
好適な還元剤は、例えば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム(重亜硫酸ナトリウム)、亜ジチオン酸ナトリウム、スルフィン酸及びその塩、アスコルビン酸、次亜リン酸ナトリウム、亜リン酸ナトリウム、並びにホスフィン酸及びその塩である。しかしながら、次亜リン酸の塩(例えば次亜リン酸ナトリウム)、スルフィン酸の塩(例えば2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸の二ナトリウム塩)、及びアルデヒドの付加生成物(例えば2-ヒドロキシ-2 スルホナト酢酸の二ナトリウム塩)が好ましい。しかしながら、使用される還元剤は、2-ヒドロキシ-2-スルフィナト酢酸のナトリウム塩、2-ヒドロキシ-2-スルホナト酢酸の二ナトリウム塩及び重亜硫酸ナトリウムの混合物であり得る。このような混合物は、Brueggolite(登録商標)FF6及びBrueggolite(登録商標)FF7 (Brueggemann Chemicals;ハイルブロン;ドイツ)として得ることができる。同様に有用なのは、同じ会社から販売されている商品名Blancolen(登録商標)の下で入手可能な精製2-ヒドロキシ-2 スルホナト酢酸及びそのナトリウム塩である。
還元剤は、典型的には、好適な溶媒(好ましくは水)中の溶液の形態で使用される。還元剤は、純粋な物質又は上記の還元剤の任意の混合物として使用することができる。
吸水性ポリマー粒子が還元剤でコーティングされる場合、使用される還元剤の量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜2重量%、最も好ましくは0.1〜1重量%である。
好適なポリオールは、400〜20,000g/molの分子量を有するポリエチレングリコール、ポリグリセロール、3〜100-tuplyエトキシル化ポリオール、例えば、トリメチロールプロパン、グリセロール、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、ペンタエリスリトール及びネオペンチルグリコールである。特に好適なポリオールは、7〜20-tuplyエトキシル化グリセロール又はトリメチロールプロパン、例えば、Polyol TP 70(登録商標) (パーストープ AB、パーストープ、スウェーデン)である。後者は、特に、これらが、吸水性ポリマー粒子の水性抽出物の表面張力をわずかにしか低下させないという利点を有する。ポリオールは、好ましくは、水性又は水混和性溶媒中の溶液として使用される。
ポリオールは、表面架橋の前、最中、又は後に添加することができる。好ましくは、ポリオールは、表面架橋後に添加される。上記に列挙されるポリオールの任意の混合物を使用することができる。
吸水性ポリマー粒子がポリオールでコーティングされる場合、ポリオールの使用量は、吸水性ポリマー粒子に対して、好ましくは0.005〜2重量%、より好ましくは0.01〜1重量%、最も好ましくは0.05〜0.5重量%である。
コーティングは、好ましくは、可動混合ツールを有するミキサー、例えばスクリューミキサー、ディスクミキサー、パドルミキサー、及びドラムコーティング機中で実施される。好適なミキサーは、例えば、水平式Pflugschar(登録商標)プラウシェアミキサー(Gebr. Lodige Maschinenbau GmbH;パーダーボルン;ドイツ)、Vrieco-Nauta連続式ミキサー(Hosokawa Micron BV;ドゥーティンヘム;オランダ)、Processall Mixmillミキサー(Processall Incorporated;シンシナティ;米国)、及びRuberg連続流式ミキサー(Gebruder Ruberg GmbH & Co KG, ニーハイム、ドイツ)である。さらに、混合のために流動床を使用することも可能である。
上記の製造方法によれば、吸水性ポリマー微粒子は、典型的には、コーティング後にも除去され、本発明により回収されて凝集され、吸水性ポリマー粒子Gを生じる。凝集のため、吸水性ポリマー微粒子は、好ましくは、上記製造方法の少なくとも1つの異なるステップにおいて回収された吸水性ポリマー微粒子とブレンドされる。
凝集
上記の製造方法によれば、吸水性ポリマー微粒子は、典型的には、重合及び/又は後架橋後及び/又はコーティングの後に除去される。
本発明によれば、これらの吸水性ポリマー微粒子は、吸水性ポリマー粒子Gを製造するために使用される。このため、これらの吸水性ポリマー微粒子は回収される。凝集された吸水性ポリマー微粒子は、表面架橋されておらず及び/又は表面架橋されており及び/又はコーティングされており、あるいは、好ましくはこれらの少なくとも2つの混合物である。
吸水性ポリマー粒子Gは、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子、表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子を凝集させ、又は好ましくは、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子とのブレンドを凝集させ、上記凝集した吸水性ポリマー粒子を乾燥させ、粉砕し、ふるい分けし、分級することにより得ることができる。あるいは、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子及び/又は表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子及び/又は コーティングされた吸水性ポリマー微粒子のブレンドを凝集させ、上記凝集した吸水性ポリマー粒子を乾燥させ、粉砕し、ふるい分けし、分級することにより得ることができる。
この混合物又はブレンドが、吸水性ポリマー微粒子の合計に対して、少なくとも50重量%の表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と、最大で50重量%の表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子とを含むことが好ましい。
より好ましくは、少なくとも60重量%の表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と、最大で40重量%の表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子。最も好ましくは少なくとも66重量%の表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と、最大で34重量%の表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子。これらの混合物が、少なくとも70重量%の表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と、最大で30重量%の表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子とを含むことがさらに好ましく、好ましくは、上記の混合物又はブレンドは、少なくとも75重量%の表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と、最大で25重量%の表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子とを含む。
本発明の実施形態によれば、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と、表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子との重量比は、少なくとも2:1である。
本発明の別の実施形態によれば、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と、表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子との重量比は、少なくとも3:1である。
本発明によれば、吸水性ポリマー微粒子を、以下:
a) 吸水性ポリマー粒子に対して、0.04〜1.2重量%の水溶性若しくは水分散性ポリマー結合剤又はそれらの混合物、
b) 吸水性ポリマー粒子に対して、20〜70重量%の水、及び
c) 吸水性ポリマー粒子に対して、5〜20重量%の水混和性有機溶媒
を含む溶液又は懸濁液を使用して凝集させて吸水性ポリマー粒子Gを得る。
凝集のため、上記の溶液又は懸濁液が吸水性ポリマー微粒子上に噴霧される。上記溶液又は懸濁液を用いた噴霧は、例えば、可動混合器具を有するミキサー、例えばスクリューミキサー、パドルミキサー、ディスクミキサー、プラウシェアミキサー及びショベルミキサー中で行うことができる。有用なミキサーとしては、例えば、Loedige(登録商標)ミキサー、Bepex(登録商標)ミキサー、Nauta(登録商標)ミキサー、Processall(登録商標)ミキサー及びSchugi(登録商標)ミキサーなどが挙げられる。垂直ミキサーが好ましい。流動床装置が特に好ましい。
凝集の性能は当業者に公知であり、何らの限定も受けるものではない。
上記溶液又は懸濁液は、好ましくは、水及び水混和性有機溶媒、例えば、アルコール、テトラヒドロフラン及びアセトンを含み;水溶性及び/又は水分散性ポリマー結合剤がさらに使用される。
水溶性ポリマー結合剤としては、例えば、限定するものではないが、カルボキシメチルセルロース、デンプン、デキストラン、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸及びその塩、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール及びキトサンなどが挙げられる。
本発明による水分散性ポリマー結合剤としては、例えば、限定するものではないが、ビニルエステルのホモポリマー及びコポリマー、特にビニルアセテートホモポリマー及びエチレン、アクリレート、マレイン酸エステル、ビニルアミド、他のビニルアシル誘導体とのビニルアセテートコポリマー、並びに/又は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのホモポリマー及びコポリマー、例えば、メチルメタクリレート、n-ブチルアクリレート、又は2-エチルヘキシルアクリレートのコポリマーなどを挙げることができる。
ビニルエステル、アクリル酸エステル、及びメタクリル酸エステルをベースとするコポリマーは、コモノマー、例えばスチレン、ブタジエン、ビニルアミド、オレフィン性不飽和カルボン酸若しくはその誘導体、ビニルホスホン酸若しくはその誘導体、又は不飽和酸の(ポリ)グリコールエステルを含む。ビニルアミドの例としては、限定するものではないが、N-ビニルホルムアミド、N-ビニル-N-メチルアセトアミド、及びN-ビニルピロリドンなどが挙げられる。
オレフィン性不飽和カルボン酸の例は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸及びマレイン酸である。これらのオレフィン性不飽和カルボン酸の誘導体の例は、例えば、アミド、例えば(メタ)アクリルアミド、N-tert-ブチル(メタ)アクリルアミド、及びN-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、及びN-メチロールアミド又はN-メチロールアミドのエーテル、ヘミアミド、並びに脂肪族アミンのイミド、さらにまたアクリロニトリルである。ビニルホスホン酸の誘導体の例は、例えば、C1-C18アルコールのモノエステル及びジエステル、例えば、メチルエステル、プロピルエステル又はステアリルエステルである。
不飽和酸のグリコールエステルとしては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、又は一般式:
Figure 2021532865
(式中、X1は水素又はメチルであり、nは0〜50であり、Rはアルキル、アルカリール(alkaryl)、又はシクロアルキルC1-C24基、例えば、オクチルフェニル、ドデシル、又はノニルフェニルである)
で表される、アクリル酸及びメタクリル酸とポリアルキレンオキシド化合物とのエステルが挙げられる。
他の好適な水分散性ポリマー結合剤は、ポリアセタール、すなわちポリビニルアルコールとアルデヒド、例えばブチルアルデヒドとの反応生成物;多価アルコールとイソシアネートから調製される、例えばポリエステル及び/又はポリエーテルジオール、例えば、トルエン-2,4-又は2,6-ジイソシアネート、メチレン4,4-ジ(フェニルイソシアネート、又はヘキサメチレンジソシアネートから調製されるポリウレタンポリマー;ポリ尿素、すなわち、ジアミンとジイソシアネートから調製されるか、又はジアミンと二酸化炭素、ホスゲン、カルボン酸エステル(例えば、活性化ジフェニルカーボネート)、若しくは尿素との重縮合により調製されるか、又はジイソシアネートと水との反応により調製されるポリマー;ポリシロキサン、すなわち、異なる方法でブロックされた末端基を有する直鎖ジメチルポリシロキサン;ポリアミド及びコポリアミド;ポリエステル、すなわち、ラクトンの開環重合により、又はヒドロキシカルボン酸若しくはジオールとジカルボン酸誘導体との縮合により調製されるポリマー;ポリエポキシドから、好適な硬化剤を用いた付加反応により、又はエポキシド基を用いた重合により調製されるエポキシ樹脂;縮合反応又はエステル交換反応において、ジグリコール又はビスフェノールとホスゲン又はカルボン酸ジエステルとの反応により調製されるポリカーボネート;及びそれらの混合物である。
好ましい水分散性ポリマー結合剤は、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルのホモポリマー及びコポリマー、並びにポリアセタールをベースとするポリマーである。2つ以上のポリマーの混合物も使用することができる。混合比は重要ではなく、当業者により、特定の環境に適合するように賢明に決定される。
本発明によれば、水分散性ポリマー結合剤を含有する分散体は、水及び/又は好適な水混和性有機溶媒中の約5重量%〜約75重量%のポリマーを含む。このポリマーは、そのポリマーが吸水性ポリマー微粒子の表面に容易に且つ均一に適用されることを可能とするために、十分な量の水及び/又は好適な水混和性有機溶媒中に分散される。ポリマー用の好適な水混和性有機溶媒は、限定するものではないが、アルコール又はグリコール、例えば、メタノール、エタノール、エチレングリコール、又はプロピレングリコール、及びそれらの混合物であり得る。多くの場合、水分散性ポリマー結合剤は、ポリマー、水、任意選択の有機溶媒、乳化剤、及びエマルションの調製において典型的に使用される他の成分を含有するエマルションとして適用される。
さらに、好適な有機溶媒としては、限定するものではないが、脂肪族及び芳香族の炭化水素、アルコール、エーテル、エステル及びケトン、例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、i-プロパノール、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、グリセロール、ジエチルエーテル、メチルトリグリコール、200〜10,000の平均分子量(Mw)を有するポリエチレングリコール、酢酸エチル、n-ブチルアセテート、アセトン、2-ブタノン、及びそれらの混合物などが挙げられる。
本発明によれば、凝集のため、吸水性ポリマー微粒子の合計に対して0,04〜0,8重量%、より好ましくは0.04〜0.42重量%、最も好ましくは0.16〜0.42重量%の水溶性若しくは水分散性ポリマー結合剤又はそれらの混合物、好ましくはポリアクリレートが使用されることが好ましい。
吸水性ポリマー微粒子の合計に対して、20〜70重量%、より好ましくは30〜60重量%の水が使用されることがさらに好ましい。
さらに好ましくは、吸水性ポリマー微粒子の合計に対して、5〜20重量%、より好ましくは 5〜15重量%、最も好ましくは5〜10重量%の有機溶媒が存在する。
結果として得られる凝集した吸水性ポリマー粒子Gの特性は、凝集工程において使用される結合剤の種類及び量又は水の量により制御されるか又は影響を受ける。水の量の増加は、例えば、より高い量の、結果として得られる150μm超のサイズを有する粒子/凝集体を生じる。
さらに、結果として得られる凝集した吸水性ポリマー粒子Gは、それらの特性をさらに調整するため、例えば、表面後架橋され及び/又はコーティングされ得る。
吸水性粒子Gの平均粒子直径は、好ましくは、200〜550μm、より好ましくは250〜500μm、最も好ましくは350〜450μmである。
本発明によれば、結果として得られる吸水性ポリマー粒子Gは、0.55g/mL以下のかさ密度を有する。
好ましくは、吸水性ポリマー粒子Gは、25秒未満のボルテックスを有する。
本発明によれば、吸水性ポリマー粒子Gのボルテックスは、好ましくは、その製造に使用された、凝集していない、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子、表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子又はそれらの混合物のボルテックスよりも低い。
好ましくは、吸水性ポリマー微粒子の凝集によって製造された本発明による吸水性ポリマー粒子Gは、25秒未満のボルテックス及び0.55g/mL以下のかさ密度を有する。
吸水性ポリマー粒子Gは、少なくとも10g/g、好ましくは少なくとも15g/g、より好ましくは少なくとも18g/g、最も好ましくは少なくとも20g/gの、0.3psiの負荷下吸収率(absorption under load)(AAP 0.3psi又はAUL 0.3psi)を有する。
吸水性粒子Gのかさ密度は、好ましくは0.55g/mL未満、より好ましくは0.50g/mL未満、優先的には0.49g/mL未満、最も好ましくは0.47g/mL未満である。好ましくは、吸水性粒子Gのかさ密度は、0.41g/mL〜0.49g/mLである。
吸水性ポリマー粒子Gは、少なくとも15g/g、より好ましくは少なくとも18g/g、最も好ましくは少なくとも20g/gの遠心分離保持容量(CRC)を有する。
吸水性ポリマー微粒子の凝集により製造される、本発明による好ましい吸水性ポリマー粒子Gは、15秒未満のボルテックス及び0.49g/mL以下のかさ密度、少なくとも15g/gのCRC、及び少なくとも10g/gのAUL0.3psiを有する。
吸水性ポリマー微粒子の凝集により製造される、本発明によるより好ましい吸水性ポリマー粒子Gは、25秒未満のボルテックス及び0.55g/mL以下のかさ密度、少なくとも15g/gのCRC、及び少なくとも15g/gのAUL0.3psiを有する。
C.流体吸収性物品
流体吸収性物品は、以下:
(A) 上部液体透過性層(89)
(B) 下部液体不透過性層(83)
(C) (89)と(83)との間の流体吸収性コア(80)であって、
少なくとも2つの層を含み、各層は、吸水性ポリマー材料及び繊維状材料の合計に対して、0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子;
好ましくは0〜5重量%の繊維状材料及び95〜100重量%の吸水性ポリマー粒子;
より好ましくは0重量%の繊維状材料及び100重量%の吸水性ポリマー粒子
を含む流体吸収性コア(80)
(D) (A)と(C)との間の取得-分配層(70)
(F) 他の任意選択の構成要素
を含む。
好ましくは、(89)と(83)との間の流体吸収性コア(80)は、上部ティッシュ層(95)、吸水性ポリマー粒子を含む上層(91)、及び吸水性ポリマー粒子を含む下層(92)、吸水性ポリマー粒子を含む上層(91)と下層(92)との間に挟まれた不織布材料の少なくとも1つの層(94)を含む。
流体吸収性物品は、例えば、成人用の失禁パッド及び失禁ブリーフ、又は乳児用のおむつ及びトレーニングパンツを意味すると理解される。適切な流体吸収性物品は、基体、層、シート及び/又は流体吸収性コアのための繊維状ウェブ又はマトリックスを形成するための、繊維状材料及び任意選択で吸水性ポリマー粒子を含む流体吸収性組成物を含む。
好適な流体吸収性物品は幾つかの層で構成され、その個々の構成要素は、好ましくは、吸収された体液の低い可視性のための小さなインサルトゾーン、上部液体透過性層(89)については乾燥度、下部液体不透過性層(83)についてはウェットスルーのない透湿性、速い吸収速度を示し且つ最高量の体液を保持することができる柔軟で透湿性のある薄い流体吸収性コア(80)、及び排出された体液の移動及び分配層として作用する上部層(89)とコア(80)との間の取得-分配層(70)など、明確な機能的パラメーターを示さなければならない。これらの個々の構成要素は、結果として得られる流体吸収性物品が、柔軟性、水蒸気通気性、乾燥度、使用者に向いた面の着用快適性及び保護など、並びに液体の保持、リウェット、及び衣服側のウェットスルー防止に関する全体的な基準を満たすように組み合わせられる。これらの層の特定の組み合わせは、消費者に高い保護レベル並びに高い快適性の両方をもたらす流体吸収性物品を提供する。
流体吸収性物品の場合、特に流体分配に関して、取得-分配層を有することが有利である。非常に透過性のある吸水性ポリマー粒子を含む流体吸収性コアを有する流体吸収性物品の場合、小さくて薄い取得-分配層(70)を使用することができる。
取得-分配層(70)は、排出された体液の移動及び分配層として作用し、典型的には、下にある流体吸収性コアとの効率的な液体分配に影響を与えるように最適化される。したがって、迅速な一時的な液体保持のために、それは必要な空間を提供し、一方、下にある流体吸収性コアのそのエリアカバレッジは、必要な液体分配に影響を与える必要があり、流体吸収性コアが取得-分配層を迅速に脱水する能力に適合される。
流体吸収性物品を製造するための方法は、例えば、以下の刊行物及びその中で引用される文献に記載され、本発明に明示的に組み込まれる:EP 2 301 499 A1、EP 2 314 264 A1、EP 2 387 981 A1、EP 2 486 901 A1、EP 2 524 679 A1、EP 2 524 679 A1、EP 2 524 680 A1、EP 2 565 031 A1、US 6,972,011、US 2011/0162989、US 2011/0270204、WO 2010/004894 A1、WO 2010/004895 A1、WO 2010/076857 A1、WO 2010/082373 A1、WO 2010/118409 A1、WO 2010/133529 A2, WO 2010/143635 A1、WO 2011/084981 A1、WO 2011/086841 A1、WO 2011/086842 A1、WO 2011/086843 A1、WO 2011/086844 A1、WO 2011/117997 A1、WO 2011/136087 A1、WO 2012/048879 A1、WO 2012/052173 A1及びWO 2012/052172 A1。
図1は、流体吸収性物品の概略図である:
流体吸収性物品は、吸水性ポリマー粒子の少なくとも2つの層、最上層(91)、底層(92)(場合により少なくとも2つのティッシュ層、最上層(95)及び底層(96)によって挟まれている)及び少なくとも1つの不織布(94)(例えば、ハイロフトエアスルー接着不織布層)(吸水性ポリマー粒子の少なくとも2つの層(91、92)によって挟まれている)を含む、吸収性コア(80)を含む。層は、例えば、接着剤、超音波接着、又は任意の他の適切な方法によって、互いに連結されていてもよい(93)。全コア構造(80)は、場合により、さらなる不織布シート又はティッシュ層(86)、いわゆるコアラップ(これはまた、場合により、接着剤によってサンドイッチ構造の吸収性コア(80)に連結されている)によって囲まれ/包まれる。
さらに、吸収性物品は、それぞれ、上部液体透過性シート(89)(例えば、エンボス加工されたスパンボンド不織布)の下のコア(80)又はコアラップ(86)の上部にある取得分配層(70)、及び下部液体不透過性シート(83)を含む。脚部カフス(81)及び何らかの弾性材料(88)も存在してよい。
液体透過性シートまたは液体透過性層(89)
液体透過性シート(89)は、皮膚と直接接触する層である。このため、液体透過性層(89)は、好ましくは、しなやかで(compliant)、柔らかな感触であり、消費者の皮膚を刺激しない。一般的に、用語「液体透過性」は、液体、すなわち尿、月経分泌物及び/又は膣液などの体液が、その厚さを容易に貫通することを可能にすることと理解される。液体透過性シート(89)の基本的な機能は、着用者から流体吸収性コアへの体液の取得及び移動である。典型的には、液体透過性層(89)は、不織布材料、フィルム、又はそれらの組み合わせなどの、当技術分野で公知の任意の材料から形成される。好適な液体透過性シート(89)は、ポリエステル、ポリオレフィン、レーヨンの慣用の合成若しくは半合成繊維又は二成分繊維あるいはフィルム、又は天然繊維、あるいはそれらの任意の組み合わせからなる。不織布材料の場合、繊維は、一般的に、ポリアクリレートなどの結合剤によって結合されるべきである。さらに、液体透過性シートは弾性組成物を含有していてもよく、このため一方向又は二方向に伸展することを可能にする弾性特性を示す。
好適な合成繊維は、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸、ポリビニルアセテート、ポリエチルビニルアセテート、不溶性又は可溶性ポリビニルアルコール、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポリスチレンなどから作製される。
フィルムについての例は、開口形成熱可塑性フィルム(apertured formed thermoplastic film)、開口プラスチックフィルム(apertured plastic film)、ハイドロフォームド熱可塑性フィルム(hydroformed thermoplastic film)、網状熱可塑性フィルム、多孔性フォーム、網状フォーム、及び熱可塑性スクリムである。
適切な変性又は非変性天然繊維の例としては、綿、バガス、ケンプ、亜麻、絹、羊毛、木材パルプ、化学変性木材パルプ、ジュート、レーヨン、エチルセルロース、及び酢酸セルロースが挙げられる。
繊維状材料は、天然繊維若しくは合成繊維のみ、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。好ましい材料は、ポリエステル、レーヨン及びそれらの混合物、ポリエチレン、及びポリプロピレンである。流体吸収性組成物の成分としての繊維状材料は、親水性、疎水性であってもよく、又は親水性繊維と疎水性繊維の両方の組み合わせであってもよい。親水性/疎水性の比率の選択、及びしたがって流体吸収性組成物内の親水性繊維及び疎水性繊維の量は、得られる流体吸収性組成物の流体処理特性及び吸水性ポリマー粒子の量に依存する。
親水性繊維の例は、セルロース繊維、修飾セルロース繊維、レーヨン、ポリエステル繊維、例えば、ポリエチレンテレフタレート、親水性ナイロンなどである。親水性繊維はまた、例えば界面活性剤処理又はシリカ処理により親水化される疎水性繊維から得ることもできる。従って、親水性熱可塑性繊維は、界面活性剤処理又はシリカ処理により、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレンなどから誘導される。
上部層の強度及び統合性(integrity)を高めるため、繊維は、一般的に、層内の繊維間の架橋として作用する接着部位を示すべきである。
ウェブ中の繊維を強化するための技術は、機械的接着、熱接着及び化学的接着である。機械的接着の工程において、繊維は、例えば水噴射により機械的に絡められ(スパンレース)、ウェブに統合性を与える。熱接着は、低溶融ポリマーの存在下で温度を上昇させることによって実施される。熱接着工程の例は、スパンボンディング、スル―エア接着及び樹脂接着である。
統合性を高めるための好ましい手段は、熱接着、スパンボンディング、樹脂接着、スル―エア接着及び/又はスパンレースである。
熱接着の場合、熱可塑性材料が繊維に添加される。熱処理すると、この熱可塑性材料の少なくとも一部は溶融し、毛細管効果により繊維の交差部へ移動する。これらの交差部は、冷却後に固化して結合部位となり、繊維状マトリックスの統合性を高める。さらに、化学的に硬化されたセルロース繊維の場合、熱可塑性材料の溶融及び移動は、その密度及び坪量は維持しながら、結果として得られる繊維層の孔径を増加させる効果を有する。濡れても、層の構造及び統合性は安定したままである。要約すると、熱可塑性材料の添加は、排出された体液の改善された流体透過性、またこれにより改善された取得特性をもたらす。
好適な熱可塑性材料としては、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン及びポリプロピレン)、ポリエステル、コポリエステル、ポリビニルアセテート、ポリエチルビニルアセテート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸、ポリアミド、コポリアミド、ポリスチレン、ポリウレタン及び上記のポリマーのいずれかのコポリマーなどが挙げられる。
好適な熱可塑性繊維は、一成分繊維である単一ポリマーから作製することができる。あるいは、これらは、2つ以上のポリマー、例えば、二成分繊維又は多成分繊維から作製することができる。用語「二成分繊維」は、シェルとは異なる繊維状材料から作製されるコア繊維を含む熱可塑性繊維を指す。典型的には、両繊維状材料は異なる融点を有し、一般的に、シースはより低い温度で融解する。二成分繊維は、シースが、二成分繊維の断面積にわたり均一な厚さを有するのか又は不均一な厚さを有するのかに応じて、同心であってもよく、又は偏心であってもよい。比較的低い繊維厚さでより高い圧縮強度を示す偏心二成分繊維が有利である。さらなる二成分繊維は、「非クリンプ」(曲がっていない)特性又は「クリンプ」(曲がった)特性を示し得、さらなる二成分繊維は、様々な態様の表面潤滑性を示し得る。
二成分繊維の例としては、以下のポリマーの組み合わせ:ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリエチルビニルアセテート/ポリプロピレン、ポリエチレン/ポリエステル、ポリプロピレン/ポリエステル、コポリエステル/ポリエステルなどが挙げられる。
好適な熱可塑性材料は、層の繊維を損なうであろう温度より低い温度であるが、流体吸収性物品が通常保管される温度より低くはない温度の融点を有する。好ましくは、上記の融点は約75℃〜175℃である。熱可塑性繊維の典型的な長さは、約0.4〜6cm、好ましくは約0.5〜1cmである。熱可塑性繊維の直径は、デニール(9000メートル当たりのグラム数)又はdtex(10000メートル当たりのグラム数)のいずれかについて定義される。典型的な熱可塑性繊維は、約1.2〜20、好ましくは約1.4〜10の範囲内のdtexを有する。
流体吸収性組成物の統合性を高めるさらなる手段は、スパンボンディング技術である。スパンボンディングによる繊維層の生成の本質は、ポリマー顆粒の連続フィラメントへの直接紡糸、その後の繊維層の製造をベースとする。
スパンボンド布は、押し出された紡糸繊維を可動ベルト上に均一なランダム様式で沈着させ、その後繊維を熱接着することにより製造される。繊維は、ウェブ敷設(web laying)工程中に空気噴射により分離される。繊維接着は、加熱ロール(heated roll)又はホットニードル(hot needle)を適用してポリマーを部分的に融解させ、繊維を一緒に融着することによって生成される。分子配向により融点が上昇するため、延伸性の高くない繊維を熱接着繊維として使用することができる。ポリエチレン又はランダムエチレン/プロピレンコポリマーは、低融点接着部位として使用される。
スパンボンディングの他に、樹脂接着の技術も熱接着対象に属する。この技術を使用して接着部位を生成し、例えば、エポキシ、ポリウレタン及びアクリル酸をベースとする特定の接着剤を繊維状材料に添加し、結果として得られるマトリックスを熱的に処理する。このようにして、ウェブは、繊維状材料内に分散された樹脂及び/又は熱可塑性樹脂と接着される。
さらなる熱接着技術として、スル―エア接着は、繊維状布の表面への熱風の適用を含む。熱風は繊維状布の真上で循環するが、繊維状布を押し通らない。接着部位は、結合剤の添加により生成される。スル―エア熱接着に使用される好適な結合剤としては、結晶性結合剤繊維、二成分結合剤繊維、及び粉末などが挙げられる。結晶性結合剤繊維又は粉末を使用する場合、結合剤は完全に融解し、不織布の断面全体にわたって融解液滴を形成する。冷却時に、これらの点において接着が起こる。シース/コア結合剤繊維の場合、シースが結合剤であり、コアがキャリア繊維である。スル―エアオーブンを使用して製造された製品は、かさ高く、目が粗く(open)、柔らかく、強く、伸張性、通気性及び吸収性を有する傾向にある。スル―エア接着とそれに続く即時のコールドカレンダー加工は、ホットロールカレンダー加工製品と圧縮なしでスル―エア接着された製品の間の厚さを生じさせる。コールドカレンダー加工後であっても、この製品は、エリア接着ホットカレンダー加工材料よりも柔らかく、柔軟性があり、伸張性がある。
スパンレーシング(「水流交絡」)は、ウェブの統合性を高めるさらなる方法である。形成された緩い繊維のウェブ(通常はエアレイド又はウェットレイド)は、エアポケットを除去するために、最初に圧縮され、予め湿らされる。スパンレーシングの技術は、複数列の水の微細高速噴射を使用して、多孔性ベルト又は可動性の有孔スクリーン若しくはパターン化スクリーン上のウェブに衝撃を与え、それにより繊維が互いに絡まるようにする。水圧は、一般的に、最初の噴射器から最後の噴射器へと増加する。水噴射をウェブ上に向けるために、150バールもの高い圧力が使用される。この圧力は、大半の不織布繊維に対しては十分であるが、特殊な用途においてはより高い圧力が使用される。
スパンレース加工は、水の噴射を用いて繊維を絡ませ、これにより布の統合性を与える不織布製造システムである。柔らかさ、ドレープ、適合性、及び比較的高い強度は、スパンレース不織布の主な特徴である。
最新の研究では、結果として得られる液体透過性層の幾つかの構造的特徴に利点が見られる。例えば、層の厚さは極めて重要であり、そのx-y寸法と共に、層の取得-分配挙動に影響を与える。統合されたさらなる幾つかのプロファイル化された構造が存在する場合、層の3次元構造に応じて、取得-分配挙動を導くことができる。従って、液体透過性層の機能における3D-ポリエチレンが好ましい。
従って、好適な液体透過性シート(89)は、熱接着、スパンボンディング、樹脂接着又はスル―エア接着により上記の繊維から形成される不織布層である。さらに、好適な液体透過性層は、3D-ポリエチレン層及びスパンレースである。
好ましくは、3D-ポリエチレン層及びスパンレースは、12〜22gsmの坪量を示す。
典型的には、液体透過性シート(89)は、流体吸収性構造にわたって部分的又は全体的に延在し、全ての好ましいサイドフラップ、サイドラッピングエレメント、ウィング及びイヤーの部分に延在し、及び/又はそれを形成することができる。
液体不透過性シート又は液体不透過性層(83)
液体不透過性シート(83)、すなわちバックシートは、流体吸収性コアにより吸収及び保持される滲出液が、流体吸収性物品と接触している物品、例えば、シーツ、ズボン、パジャマ及び下着を濡らすのを防止する。このため、液体不透過性シート(83)は、織布又は不織布材料、ポリマーフィルム、例えば、ポリエチレン若しくはポリプロピレンの熱可塑性フィルム、又は複合材料、例えば、フィルムコーティングされた不織布材料を含み得る。
適切な液体不透過性シート(83)は、不織布、プラスチック、及び/又はプラスチックと不織布の積層物を含む。プラスチック、及び/又はプラスチックと不織布の積層物の両方は適切に通気性であってよく、すなわち、液体不透過性層(83)は、蒸気が流体吸収性材料から逃げることを可能にすることができる。したがって、液体不透過性シートは、一定の水蒸気透過率及び同時に不透過性のレベルを有する必要がある。これらの特徴を組み合わせるために、適切な液体不透過性層は、少なくとも2つの層、例えば、指定された坪量及び孔径を有する繊維状不織布からの積層物、及び指定された厚さ及び任意選択で孔構造を有する第2の層としてのポリビニルアルコールなどの連続三次元フィルムを含む。このような積層物は、障壁として作用し、液体の移動又はウェットスルーを示さない。したがって、適切な液体不透過性層は、繊維状不織布である多孔性ウェブ、例えば、合成繊維から製造されたメルトブロー不織布層の又はスパンボンド不織布層の複合ウェブの少なくとも第1の通気性層、及び液体不透過性ポリマーフィルム、例えば、場合により毛細管として作用する細孔(好ましくはフィルムの平面に対して垂直ではないが、フィルムの平面に対して90゜未満の角度で配置される)を有するプラスチックからなる弾力性のある三次元ウェブの少なくとも第2の層を含む。
適切な液体不透過性シートは、蒸気について透過性である。好ましくは、液体不透過性シートは、24時間あたり少なくとも約100gsm、好ましくは24時間あたり少なくとも約250gsm、最も好ましくは24時間あたり少なくとも約500gsmの水蒸気透過率(WVTR)を示す蒸気透過性材料から構築される。
好ましくは、液体不透過性シート(83)は、疎水性材料、例えば、合成繊維を含む不織布、又はプラスチック、例えば、ポリエチレンを含む液体不透過性ポリマーフィルムでできている。液体不透過性シートの厚さは、好ましくは15〜30μmである。
さらに、液体不透過性シート(83)は、好ましくは、不織布及びプラスチック(12〜15gsmの密度を有する不織布を含む)及びポリエチレン層(約10〜20μmの厚さを有する)の積層物でできている。
典型的には、液体不透過性シート(83)は、流体吸収性構造にわたって部分的又は全体的に延在し、全ての好ましい側方フラップ、側方ラッピング要素、翼及びイヤーの部分に延在し、及び/又はそれを形成することができる。
流体吸収性コア(80)
流体吸収性コア(80)は、上部液体透過性シート(89)と下部液体不透過性シート(83)との間に配置される。本発明によれば、流体吸収性コア(80)は、吸収紙から形成することができる。
流体吸収性コア(80)の統合性(integrity)を高めるため、コアにカバー(86)(例えばティッシュラップ)が設けられてもよい。このカバー(86)は、ホットメルト、超音波接着、熱接着又は当業者に公知の接着技術の組み合わせによる側方接合部における接着及び/又は遠位接合部における接着により流体吸収性コア(80)の上面及び/又は底面に存在し得る。さらに、このカバー(86)は、流体吸収性コア全体を単一の材料のシートで包含することが可能であり、このようにしてラップとして機能する。ラッピングは、完全ラップ、部分ラップ又はC-ラップとして可能である。
コアカバー(86)の材料は、任意の公知の種類の基体、例えば、不織布材料、ウェブ、衣服(garment)、織物、フィルム、ティッシュ及び2つ以上の基体若しくはウェブの積層体などを含み得る。コアカバー材料は、セルロース、ワタ、亜麻、リネン、麻、羊毛、絹、毛皮、毛及び天然の鉱物繊維などの天然繊維を含み得る。コアカバー材料は、レーヨン及びリヨセル(セルロースに由来)、多糖(デンプン)、ポリオレフィン繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリアミド、ポリエステル、ブタジエン-スチレンブロックコポリマー、ポリウレタン及びそれらの組み合わせなどの合成繊維も含み得る。好ましくは、コアカバー(86)は、合成繊維又はティッシュを含む。
繊維は、単一成分であってもよく、又は多成分であってもよい。多成分繊維は、ホモポリマー、コポリマー又はそれらのブレンドを含み得る。
本発明の吸収性コア(80)又はいわゆる吸収紙の概略図を図2に示す。
本発明によれば、吸収性コア(80)は、適切な吸収性材料の少なくとも2つの薄く柔軟な単層(91、92)を含む。これらの層のそれぞれは、巨視的には二次元で、平面であり、他の次元と比較して非常に薄い厚さである。前記層は、層全体に超吸収性材料を組み込んでもよい。
層は、約90〜100重量%の範囲の濃度を示す、異なる濃度及び異なる吸水性ポリマー材料を有してもよい。
層(91、92)は、好ましくは、例えば接着剤(93)の添加によって、又は機械的、熱的若しくは超音波接着又はそれらの組み合わせによってそれぞれ接合されるが、接着剤が好ましい。
さらに、吸水性ポリマー粒子は、例えば少なくとも接着剤によって支持された、個別の領域、チャンバー又はポケットにおいて、コア(80)内、特に、各層(91、92)内に配置されることが好ましい。
吸収性コア、特に、各層(91、92)中への吸水性ポリマー材料の適用の技術は当業者に公知であり、容積測定式(volumetric)、ロス・イン・ウェイト式(loss-in-weight)、又は重量測定式(gravimetric)であり得る。公知技術としては、振動系、単一及び複数オージェ系、ドージングロール(dosing roll)、秤量ベルト(weigh belt)、流動床容積測定系、並びに重力散布(sprinkel)系及び/又は重力噴霧系による適用などが挙げられる。挿入のさらなる技術は、流体吸収性ポリマー材料を適用する、フォーリングドーセージ系コンセンサス(falling dosage systems consensus)及び逆空圧式適用(contradictory pneumatic application)又は真空印刷法である。
流体吸収性コア(80) (吸収紙)内の吸水性ポリマー粒子の量は、特大おむつ(サイズL)の場合は100〜500gsm、好ましくは200〜400gsm、より好ましくは250〜300gsmであり、各層は、少なくとも50gsmの吸水性ポリマー粒子、好ましくは少なくとも100gsmの吸水性ポリマー粒子を含有する。
吸収性コア(80)はまた、短繊維エアレイド(air-laid)不織布材料(94); 不織布材料、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステルなど; セルロース繊維状材料、例えば、当技術分野で公知の紙ティッシュ又はタオル、ワックスコート紙、段ボール紙材料など; 又はフラッフパルプなどの他の材料の少なくとも1つの層を含んでもよい。前記層は、二成分結合繊維をさらに組み込んでもよい。
吸収性コア(80)内の不織布(94)は、典型的には、例えばエアスルー接着プロセスによって製造された、単層である。その総坪量は、約10〜100gsm、好ましくは40〜60である。
吸収性コア(80)は、さらに、少なくとも2つのティッシュ層(95、96)を含んでもよい。ティッシュ層は、紙などのティッシュ材料に制限されず、不織布も指す。
層(95、96)の材料は、ウェブ、衣服、テキスタイル及びフィルムを含む、任意の公知のタイプの基体を含んでもよい。ティッシュ層(95、96)は、天然繊維、例えば、セルロース、綿、亜麻、リネン、麻、羊毛、絹、毛皮、毛髪及び天然に存在する鉱物繊維を含んでもよい。ティッシュ層(95、96)はまた、合成繊維、例えば、レーヨン及びリヨセル(セルロースから得られる)、多糖類(デンプン)、ポリオレフィン繊維(ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリアミド、ポリエステル、ブタジエン-スチレンブロックコポリマー、ポリウレタン及びそれらの組み合わせを含んでもよい。好ましくは、ティッシュ層は、セルロース繊維を含む。ティッシュ層は、引張強度及び完全性を提供するために、>45gsmで、約50%木材パルプ及び50%化学ビスコース繊維から製造されることが好ましい。
本発明によれば、上部及び下部ティッシュ層(95、96)のそれぞれの総坪量は、10〜100gsm、好ましくは30〜80gsmである。
本発明による吸収性コア(80)は、吸水性ポリマー粒子の少なくとも2つの層を含み、その一方は上面(91)上に配置され、もう一方は底面(92)上に配置される。両方の層は、この2つの層(91、92)によって挟まれた、例えば、エアスルーボンド不織布材料(air-thru-bond nonwoven material)(94)上に、例えば、接着剤、超音波接着及び/又は熱接着で連結される(93)。良好なコア一体性(integrity)のために、上部シート(ティッシュ層)(95)及び/又は下部シート(ティッシュ層)(96)が、それぞれ、吸水性ポリマー粒子の上層(91)及び吸水性ポリマー粒子の下層(92)の表面に接合される。
本発明によれば、流体吸収性コア(80)は、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の接着剤を含むことが好ましい。好ましくは、接着剤がホットメルト接着剤である。
吸収性コア(80)は、それぞれ、約150gsm〜約2000gsm、好ましくは約300gsm〜約750gsm、より好ましくは約500gsm〜約650gsmの範囲の総坪量を有する。
本発明によれば、層(91)及び/又は(92)の少なくとも一方は、少なくとも2種類の吸水性ポリマー粒子のブレンドを含有する。
上層(91)は、吸水性ポリマー粒子Gと吸水性粒子Hとのブレンドを含むことが好ましい。
本発明によれば、上層(91)は、吸水性ポリマー粒子の総量に対して、10〜50重量%の吸水性ポリマー粒子G、好ましくは15〜40重量%の吸水性ポリマー粒子G、より好ましくは20〜35重量%の吸水性ポリマー粒子Gを含むことが好ましい。
本発明によれば、上層(91)は、吸水性ポリマー粒子の総量に対して、90〜50重量%の吸水性ポリマー粒子H、好ましくは85〜60重量%の吸水性ポリマー粒子H、より好ましくは80〜65重量%の吸水性ポリマー粒子Hを含むことが好ましい。
上層(91)内の吸水性混合物は、50〜90重量%の吸水性ポリマー粒子H及び50〜10重量%の吸水性ポリマー粒子Gを含むことが好ましい。より好ましくは、混合物又はブレンドは、60〜85重量%の吸水性ポリマー粒子H及び40〜15重量%の吸水性ポリマー粒子Gを含む。最も好ましくは、混合物は、65〜80重量%の吸水性ポリマー粒子H及び35〜20重量%の吸水性ポリマー粒子Gを含む。
吸水性ポリマー粒子Hは、不規則な粒子であることが好ましい。
吸水性ポリマー粒子Hは、少なくとも30g/g、好ましくは少なくとも35g/gのCRCを有する。
本発明のさらなる目的によれば、下層(92)の吸水性ポールポリマー粒子も任意のタイプの吸水性ポリマー粒子であることが好ましい。
本発明によれば、吸水性ポリマー粒子は表面架橋されている。
本発明によれば、下層(92)は、少なくとも1種類の吸水性ポリマー粒子を含有する。
本発明による1つの好ましい流体吸収性コア(80)は、下層(92)内に、少なくとも30g/gのCRC及び少なくとも30秒のボルテックスを有する吸水性ポリマー粒子を含む。
本発明によれば、下層(92)の吸水性ポリマー粒子は、少なくとも32g/gのCRC及び40秒のボルテックスを有することがより好ましい。
本発明によれば、下層(92)の吸水性ポリマー粒子は、少なくとも35g/gのCRC及び50秒のボルテックスを有することが最も好ましい。
ボルテックス及びCRCは、例えば、吸水性ポリマー粒子の架橋密度又は粒径分布を変更することによって適合させることができる。
さらなる好ましい実施形態によれば、上層(91)及び/又は下層(92)は、100重量%の吸水性粒子を含む。
別の実施形態では流体吸収性コア(80)において、吸水性粒子は流体吸収性コア(80)の少なくとも1つの層(91、92)内の個別の領域に配置される。
さらなる実施形態によれば、上層(91)と下層(92)との間に不織布材料(94)が挟まれる。
下層(92)の吸水性ポリマー粒子は、上層(91)内の吸水性ポリマーG及びHのブレンドよりも高いボルテックスを示すことが好ましい。下層内の吸水性ポリマー粒子のボルテックスは、少なくとも40秒、好ましくは45秒、より好ましくは50秒である。
しかし、下層が、少なくとも40秒、好ましくは45秒、より好ましくは50秒のボルテックスを示す少なくとも2つの異なる吸水性ポリマー粒子のブレンドを含むことも可能である。
本発明の吸収性コアは、それぞれブレンドを含む、上層及び下層における異なる吸水性ポリマーの組み合わせによって、特に上層による、インサルト流体(insulted fluid)の迅速な吸収、及び下層における後の流体の貯蔵を確実にする。
速い吸水性を示す吸水性ポリマー粒子Gと、50秒を超える、好ましくは60秒を超える、より好ましくは70を超えるボルテックスを有する吸水性ポリマー粒子Hとのブレンドは、速い液体吸収及び低いリウェットを確実にする。
特に、少なくとも40秒のボルテックスを有する吸水性ポリマー粒子を含む下層(92)と組み合わせることにより、本発明による吸収性コアは驚くべきことに、迅速な流体吸収を確実にし、漏れを防止し、高い容量及び低いリウェットを確実にし、着用者に対する乾燥を確実にする。
本発明の吸収紙/吸収性コアの一実施形態において、上層(91)は100重量%の吸水性粒子を含み、及び/又は下層(92)は100重量%の吸水性粒子を含む。
本発明の吸収性コアは、低リウェットで速やかに流体を吸収し、漏れが少なくなるだけでなく、着用者に対する乾燥も確実にし、さらには、例えばそれぞれ500g/gを超えるTAC AP,30 min及び320g/gを超えるCRC AP, 30minによって示されるように、液体に対する高い容量を提供する。
本発明によれば、好ましい吸収性コア(80)は、それぞれ吸水性ポリマー粒子を平方メートル当たり130グラム(g/m2)含む上層(91)及び底層(92)を含む。両層を、50g/m2のエアスルーボンド不織布材料(94)上に0.5g/m2のホットメルト接着剤で接着し(93)、次いで、上部(95)及び底部(96)上にある45g/m2の凝縮(condensed)ティッシュ層の2つの層で、2.0g/m2で表面に塗布されたホットメルト接着剤を使用して挟む。上層及び下層の両方について使用される全ホットメルト接着剤は、2.5g/m2である
流体吸収性コアの密度は、0.1〜0.25g/cm3、好ましくは0.1〜0.28g/cm3の範囲である。流体吸収性コアの厚さは、おむつの場合は、1〜8mm、好ましくは1〜5mm、より好ましくは1.5〜3mmの範囲であり、成人用失禁製品の場合は、3〜15mmの範囲である。
本発明による流体吸収性コア(80)のTAC AP,30 minは500g/gを超え、好ましくは520g/gを超え、流体吸収性コア(80)のCRC AP, 30minは320g/gを超え、好ましくは340g/gを超え、図3は吸収性コアの考えられる製造方法を示す。
第1の吸水性ポリマー又は吸水性ポリマーのブレンド(230)を、不織布材料(250)の片側に投下する。次に、接着剤(200)を上部ティッシュペーパー(210)に塗布する。次いで、ティッシュペーパー(210)を、吸水性ポリマー(230)を担持する不織布(250)の面と積層する。その後、不織布(250)を回転させ、第2の吸水性ポリマー(240)を不織布(250)の反対側に投下する。接着剤(200)を、底部又は下部ティッシュペーパー(260)に塗布する。次いで、ティッシュペーパー(260)を、吸水性ポリマー(240)を担持する不織布(250)の面と積層する。最後に、吸収紙を所望の幅に切断し、巻き取る(winding)。
流体吸収性コア(80)は、典型的には、均一なサイズ又はプロファイルを有する。適切な流体吸収性コアはまた、コアの形状及び/又は吸水性ポリマー粒子の含有量及び/又は吸水性ポリマー粒子の分布及び/又は異なる層の寸法(層状の流体吸収性コアが存在する場合)に関して、プロファイル化構造を有することができる。
上から見たコアの形状(x-y寸法)は、長方形、解剖学的形状(より狭い股領域を有する)、又は任意の他の形状であってよい。
流体吸収性コア(80)の上面面積は、好ましくは少なくとも200cm2、より好ましくは少なくとも250cm2、最も好ましくは少なくとも300cm2である。上面面積は、上部液体透過性層と向かい合っているコアの部分である。
流体吸収性コアは、当技術分野で公知の流体吸収性物品において典型的に存在するさらなる添加剤を含み得る。例となる添加剤は、流体吸収性コアを補強し且つ安定化させるための繊維である。好ましくは、流体吸収性コアを補強するためにポリエチレンが使用される。
流体吸収性コアを補強するためのさらなる好適な安定化剤は、結合剤として作用する材料である。
流体吸収性コアの異なる領域において使用される結合剤材料の種類又は結合剤の量の変更において、プロファイル化された安定化を得ることが可能である。例えば、異なる融点を示す異なる結合剤材料を、流体吸収性コアの複数領域において使用することが可能であり、例えば、コアの中央領域においては低融点の結合剤材料を使用し、また遠位領域においては高融点の結合剤材料を使用することができる。
好適な結合剤材料は、接着性繊維若しくは非接着性繊維、連続押出繊維又は不連続押出繊維、二成分ステープル繊維、非弾性繊維及び噴霧された液体結合剤、又はこれらの結合剤材料の任意の組み合わせであり得る。
さらに、熱可塑性組成物は、通常、コア層の統合性を高めるために添加される。熱可塑性組成物は、単一種類の熱可塑性ポリマーを含んでいてもよく、又は熱可塑性ポリマーのブレンドを含んでいてもよい。あるいは、熱可塑性組成物は、少なくとも1種の熱可塑性ポリマーを、粘着性付与剤、可塑剤又は他の添加剤(例えば酸化防止剤)などの熱可塑性希釈剤と共に含むホットメルト接着剤を含み得る。熱可塑性組成物は、例えば、結晶性ポリプロピレン及び非晶質性ポリアルファオレフィン又はスチレンブロックコポリマー、並びにワックス混合物を含む圧力感受性ホットメルト接着剤をさらに含み得る。
臭気制御に関しては、香料及び/又は臭気制御添加剤が場合により添加される。好適な臭気制御添加剤は、当技術分野で公知の、保有している流体吸収性物品中で経時的に発生する臭気を低減する全ての物質である。従って、好適な臭気制御添加剤は、無機材料、例えば、ゼオライト、活性炭、ベントナイト、シリカ、アエロジル(aerosile)、珪藻土、粘土;キレート剤、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、シクロデキストリン、アミノポリカルボン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、アミノホスフェート、多官能性アロメート(polyfunctional aromate)、N,N-ジコハク酸である。好適な臭気制御添加剤は、さらに抗菌剤である。
好適な臭気制御添加剤は、無水物基を有するさらなる化合物(例えば、マレイン酸、イタコン酸、ポリマレイン酸又はポリイタコン酸無水物)、マレイン酸とC2-C8オレフィン若しくはスチレンとのコポリマー、無水ポリマレイン酸、又は無水マレイン酸とイソブテン、ジ-イソブテン若しくはスチレンとのコポリマー、酸基を有する化合物(例えば、アスコルビン酸、安息香酸、クエン酸、サリチル酸又はソルビン酸)、及び酸基を有するモノマーの流体可溶性ポリマー、C3-C5一不飽和カルボン酸のホモポリマー又はコポリマーである。
最新の開発は、濡れ表示添加剤の添加を提案する。
好適な濡れ表示添加剤は、ソルビタンモノオレエートとポリエトキシル化水添ヒマシ油との混合物を含む。好ましくは、濡れ表示添加剤の量は、流体吸収性コアの重量に対して約0.0001〜2重量%の範囲内である。
取得-分配層(70)
任意選択の取得-分配層(70)は、上部層(A)(89)と流体吸収性コア(80)との間に位置し、好ましくは、排出された体液を効率的に取得し、それらを流体吸収性組成物の他の領域へと、又は他の層へと移動させて分配するように構築され、そこで体液が固定されて貯蔵される。このようにして、上部層は、排出された液体を流体吸収性コアに分配するための取得-分配層(D)に移動させる。
取得-分配層(70)は、繊維状材料及び場合により吸水性ポリマー粒子を含む。
繊維状材料は、親水性、疎水性であってもよく、又は親水性繊維と疎水性繊維の両方の組み合わせであってもよい。繊維状材料は、天然繊維、合成繊維又はその両方の組み合わせに由来し得る。
好適な取得-分配層は、セルロース繊維及び/若しくは修飾セルロース繊維及び/若しくは合成繊維又はそれらの組み合わせから形成される。従って、好適な取得-分配層は、セルロース繊維、特に木材パルプフラッフを含有し得る。さらなる好適な親水性繊維、疎水性繊維、並びに修飾若しくは非修飾天然繊維の例は、上記の章「液体透過性シート又は液体透過性層(89))」に記載されている。
特に、流体取得特性及び分配特性の両方を提供するため、修飾セルロース繊維の使用が好ましい。修飾セルロース繊維の例は、化学的に処理されたセルロース繊維、特に化学硬化セルロース繊維である。用語「化学硬化セルロース繊維」は、繊維の硬さを高めるために化学的手段によって硬化されたセルロース繊維を意味する。このような手段としては、表面コーティング、表面架橋及び表面含浸の形態の化学硬化剤の添加が挙げられる。好適なポリマー硬化剤としては、窒素含有基を有するカチオン性修飾デンプン、ラテックス、湿潤強度樹脂(例えば、ポリアミド-エピクロロヒドリン樹脂、ポリアクリルアミド、尿素ホルムアルデヒド及びメラミンホルムアルデヒド樹脂、及びポリエチレンイミン樹脂)などが挙げられる。
また硬化は、例えばポリマー鎖を架橋することによる化学構造の変更も含み得る。このため、架橋剤を繊維に適用し、繊維内架橋結合を化学的に形成させることができる。さらなるセルロース繊維は、個別化された形態の架橋結合により硬化され得る。好適な化学的硬化剤は、典型的には、モノマー架橋剤、例えば、C2-C8ジアルデヒド、酸官能基を有するC2-C8モノアルデヒド、及び特にC2-C9ポリカルボン酸などである。
また硬化は、例えばポリマー鎖を架橋することによる化学構造の変更も含み得る。このため、架橋剤を繊維に適用し、繊維内架橋結合を化学的に形成させることができる。さらなるセルロース繊維は、個別化された形態の架橋結合により硬化され得る。好適な化学的硬化剤は、典型的には、モノマー架橋剤、例えば、C2-C8ジアルデヒド、酸官能基を有するC2-C8モノアルデヒド、及び特にC2-C9ポリカルボン酸などである。
好ましくは、修飾セルロース繊維は、化学的に処理されたセルロース繊維である。特に好ましいのは、セルロース繊維をクエン酸で処理することによって得ることができるカールした繊維である。好ましくは、セルロース繊維及び修飾セルロース繊維の坪量は、50〜200gsmである。
好適な取得-分配層は、合成繊維をさらに含む。合成繊維の公知の例は、上記の章「液体透過性シート又は液体透過性層(89)」に見出される。利用可能な別の可能性は、液体透過性層(89)及び取得-分配層としての二重の機能を有する3D-ポリエチレンフィルムである。
さらに、セルロース繊維の場合、親水性合成繊維が好ましい。親水性合成繊維は、疎水性繊維の化学修飾によって得ることができる。好ましくは、親水化は、疎水性繊維の界面活性剤処理によって行われる。このようにして、疎水性繊維の表面は、非イオン性又はイオン性界面活性剤で処理することによって、例えば、繊維に界面活性剤を噴霧することにより、又は繊維を界面活性剤に浸すことによって親水性にすることができる。さらに好ましいのは、永久親水性合成繊維である。
取得-分配層の繊維状材料は、層の強度及び統合性を高めるために固定され得る。ウェブ中の繊維を強化するための技術は、機械的接着、熱接着及び化学的接着である。ウェブの統合性を高める様々な方法の詳細な説明は、上記の章「液体透過性シート又は液体透過性層(89)」に示される。
好ましい取得-分配層は、繊維状材料及びその中に分配された吸水性ポリマー粒子を含む。吸水性ポリマー粒子は、緩い繊維から層を形成する工程中に添加してもよく、あるいは、層の形成後にモノマー溶液を添加して、UV誘導重合技術によりコーティング溶液を重合することが可能である。このため、「in situ」重合は、吸水性ポリマーの適用のためのさらなる方法である。
従って、好適な取得-分配層は、80〜100重量%の繊維状材料及び0〜20重量%の吸水性ポリマー粒子;好ましくは85〜99.9重量%の繊維状材料及び0.1〜15重量%の吸水性ポリマー粒子;より好ましくは90〜99.5重量%の繊維状材料及び0.5〜10重量%の吸水性ポリマー粒子;最も好ましくは95〜99重量%の繊維状材料及び1〜5重量%の吸水性ポリマー粒子を含む。
あるいは、液体不透過性層(70)は、分配層として作用し、供給された尿を表面に沿って流体吸収性コア(80)の上部側面部分に迅速に移動させる、(89)と(80)との間の合成樹脂フィルムを含む。好ましくは、上部液体不透過性層(70)は、下部にある流体吸収性コア(80)よりも小さい。液体不透過性層(70)の材料に特に制限はない。ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン又は架橋ポリビニルアルコールなどの樹脂で作製されるこのようなフィルム、及び上記の樹脂で作製される、空気透過性ではあるが液体不透過性の、いわゆる「通気性」フィルムを使用することができる。
好ましくは、上部液体不透過性層(70)は、流体の迅速な取得及び分配の両方のための、多孔性ポリエチレンフィルムを含む。
あるいは、流体吸収性コアの上部に緩く分配される、取得-分配層として作用する合成繊維の束を使用してもよい。好適な合成繊維は、コポリエステル、ポリアミド、コポリアミド、ポリ乳酸、ポリプロピレン又はポリエチレン、ビスコース又はそれらの混合物の合成繊維である。さらに二成分繊維を使用することができる。合成繊維成分は、円形断面を有する単一繊維タイプ、又は異なる断面形状を有する2つの繊維タイプのブレンドのいずれかで構成され得る。そのように配置された合成繊維は、極めて速い液体移動及び運河化(canalisation)を確実にする。好ましくはポリエチレン繊維の束が使用される。
他の任意選択の構成要素
1. 脚部カフス
典型的な脚部カフスは、繊維及び不織布材料が同時に形成される直接押し出しプロセスによって、又は後の時点で不織布材料へと堆積させることができる予め形成された繊維の堆積プロセスによって形成することができる不織布材料を含む。直接押し出しプロセスの例としては、スパンボンディング、メルトブローイング、溶媒紡糸、電界紡糸及びそれらの組み合わせが挙げられる。堆積プロセスの例としては、湿式堆積及び乾式堆積(例えば、エア堆積、カーディング)方法が挙げられる。上記のプロセスの組み合わせとしては、スパンボンド-メルトブロー-スパンボンド(sms)、スパンボンド-メルトブロー-メルトブロー-スパンボンド(smms)、スパンボンド-カーデッド(sc)、スパンボンド-エアレイド(sa)、メルトブロー-エアレイド(ma)及びそれらの組み合わせが挙げられる。直接押し出しを含む組み合わせは、同じ時点又はその後の時点で組み合わせることができる。上記の例では、1つ以上の個々の層を各プロセスによって生成することができる。したがって、「sms」は、3層の不織布材料を意味し、「smsms」又は「ssmms」は、5層の不織布材料を意味する。通常、小文字(sms)は、個々の層を示し、一方、大文字(SMS)は、同様の隣接する層の収集を示す。
さらに、適切な脚部カフスは、弾性ストランドを備える。
層の組み合わせsms、smms又はsmsmsを示す合成繊維からの脚部カフスが好ましい。13〜17gsmの密度を有する不織布が好ましい。好ましくは、脚部カフスは、2つの弾性ストランドを備える。
2. 弾性材料(elastics)
弾性材料は、流体吸収性物品を着用者の身体の周り、例えばウエスト及び脚部の周りに沿ってしっかりと保持し、柔軟に閉鎖して、閉じ込め及びフィット性を改善するために使用される。脚部弾性材料は、流体吸収性物品の外側層と内側層との間、又は外側の衣類に面するカバーと使用者に面する身体側ライナーとの間に配置される。適した弾性材料は、熱可塑性ポリウレタンのシート、リボン又はストランド、エラストマー材料、ポリ(エーテル-アミド)ブロックコポリマー、熱可塑性ゴム、スチレン-ブタジエンコポリマー、シリコンゴム、天然ゴム、合成ゴム、スチレンイソプレンコポリマー、スチレンエチレンブチレンコポリマー、ナイロンコポリマー、セグメント化ポリウレタンを含むスパンデックス繊維及び/又はエチレン-酢酸ビニルコポリマーを含む。弾性材料は、延伸された後に基材に固定されてもよく、又は延伸された基材に固定されてもよい。そうでなければ、弾性材料を基材に固定し、次いで、例えば、熱の適用によって、弾性化又は収縮させてもよい。
3. 閉鎖システム
閉鎖システムは、テープタブ、ランディングゾーン、エラストマー、プルアップ、及びベルトシステム、又はそれらの組み合わせを含むことができる。
第1のウエスト領域の少なくとも一部は閉鎖システムによって第2のウエスト領域の一部に取り付けられて、流体吸収性物品を適所に保持し、脚開口部及び流体吸収性物品のウエストを形成する。好ましくは、流体吸収性物品は再閉鎖可能な閉鎖システムを備える。
閉鎖システムは例えば、プラスチック、弾性材料、フィルム、発泡体、不織布基材、織布基材、紙、ティッシュ、ラミネート、繊維強化プラスチックなど、又はそれらの組み合わせなど、そのような使用に適した任意の材料を含む、リシール可能又は永久的である。好ましくは、閉鎖システムは可撓性材料を含み、着用者の皮膚を刺激することなく、滑らかで柔らかく働く。
閉鎖要素の一部は、接着テープであるか、又は第1のウエスト領域の横縁部に配置された一対の横方向に延びるタブを含む。テープタブは、典型的にはフロントボディパネルに取り付けられ、第1のウエストバンドの各コーナーから横方向に延びる。これらのテープタブは接着性の内側に面する表面を含み、これは、典型的には使用前に、薄い取り外し可能なカバーシートによって保護される。
適したテープタブは、熱可塑性ポリマー、例えばポリエチレン、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステル、エチレン酢酸ビニル、エチレンビニルアルコール、エチレン酢酸ビニルアクリレート又はエチレンアクリル酸コポリマーなどから形成されてもよい。
適した閉鎖システムはフックアンドループファスナーのフック部分をさらに含み、ターゲットデバイスは、フックアンドループファスナーのループ部分を含む。
適した機械的閉鎖システムはランディングゾーンを含む。機械的な閉鎖システムは、外部カバーに直接固定されてもよい。ランディングゾーンは、テープタブと係合することが望ましい流体吸収性物品の領域として作用することができる。ランディングゾーンは、ベース材と複数のテープタブとを含むことができる。テープタブは、ランディングゾーンのベース材に埋め込まれてもよい。ベース材は、ループ材料を含んでもよい。ループ材料は、バッキング材料と、バッキング材料に取り付けられた不織スパンボンドウェブの層とを含むことができる。
したがって、適したランディングゾーンは、スパンボンディングによって作ることができる。スパンボンド不織布は、溶融熱可塑性材料を押し出すことによって形成された溶融スパン繊維から製造される。二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)、又は機械的閉鎖システムの場合にはブラッシュド/クローズドループが好ましい。
さらに、適した機械的閉鎖システムは、パンツ又はプルアップなどの流体吸収性物品のための、可撓性の腹部及び/又は背部個別ウエストバンド、遠位縁に位置する可撓性の腹部及び/又は背部ゾーンとして働くエラストマーユニット(elasticomeric units)を含む。エラストマーユニットは、流体吸収性物品が例えばトレーニングパンツのように着用者によって引き下げられることを可能にする。
適したパンツ形状の流体吸収性物品は、前部腹部セクション、後部背部セクション、股セクション、前部及び後部セクションを横方向で接続するためのサイドセクション、ヒップセクション、弾性ウエスト領域、及び液密外層を有する。ヒップセクションは、使用者のウエストの周りに配置される。使い捨てパンツ形状の流体吸収性物品(プルアップ)は良好な可撓性、伸縮性、漏れ防止特性、及びフィット特性を有し、したがって、着用者に優れた快適性を与え、改善された可動性及び行動の自由を提供する。
適したプルアップは、低い弾性率、良好な引裂強さ及び高い弾性回復を有する熱可塑性フィルム、シート及び積層体を含む。
適した閉鎖システムは、流体吸収性物品の締め付けデバイス内に弾性領域を生成するためのエラストマーをさらに含んでもよい。エラストマーは漏れに対する適した性能を維持しながら、着用者のウエスト及び脚部開口部において流体吸収性物品の適合性フィット感を提供する。
適したエラストマーは、透湿性及び液体バリア特性を示す弾性ポリマー又は弾性接着材料である。好ましいエラストマーは、伸長後、その元の長さと同等の長さまで引っ込むことができる。
適した閉鎖システムは着用者の身体に流体吸収性物品を柔軟に固定し、着用者に改善されたフィット感を提供するためのウエストベルト及びレッグベルトを含むベルトシステムをさらに備える。適したウエストベルトは、2つの弾性ベルト、左弾性ベルト、及び右弾性ベルトを備える。左側の弾性ベルトは、左側の角のあるエッジのそれぞれに結合している。右側の弾性ベルトは、右側の角のあるエッジのそれぞれに結合している。左右のサイドベルトは、吸収性衣類が平らに置かれたときに弾性的に伸ばされる。各ベルトは、流体吸収性物品の前部と後部とに接続され、それらの間で伸びて、ウエストホール及びレッグホールを形成する。
好ましくは、ベルトシステムがエラストマーで作られており、従って、流体吸収性物品の適合性フィットを提供し、漏れに対する適した性能を維持する。
好ましい閉鎖システムは、イヤーの片面で、流体吸収性物品のシャシーの後背面長手方向端に位置する長手方向側端部に取り付けられる、いわゆる「弾性イヤー」である。市販の流体吸収性物品は、伸縮性積層体(例えば、単一成分繊維又は二成分繊維製の不織布ウェブ)から作製される伸縮性イヤー又はサイドパネルを含む。特に好ましい閉鎖システムは、第1溶融温度を有する第1ポリマーを含むコアと第2溶融温度を有する第2ポリマーを含むシースとを有する多成分繊維を含有する、異なる繊維状材料(例えばメルトブロー繊維、スパンボンド繊維)のそれぞれの幾つかの層のコア;及び前記積層体を形成する上面及び底面としてのエラストマー材料のウェブを含む、伸縮性積層体である。
C. 流体吸収性物品の構築
本発明はさらに、流体吸収性物品を提供するための、上記の構成要素及び層、フィルム、シート、ティッシュ又は基体の接合に関する。少なくとも2つ、好ましくは全ての層、フィルム、シート、ティッシュ又は基体が接合される。
好適な流体吸収性物品は、単一又は複数の流体吸収性コアシステムを含む。好ましくは、流体吸収性物品は、単一又は二重の流体吸収性コアシステムを含む。
流体吸収性コア(80)の好適な流体貯蔵層は、0〜20重量%の繊維状材料及び80〜100重量%の吸水性ポリマー材料を含み、好ましくは0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含み、より好ましくは0〜5重量%の繊維状材料及び95〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含む。繊維状材料が存在する場合、繊維状材料は吸水性ポリマー粒子と均質に又は不均質に混合される。層状の流体吸収性コアシステムを含む流体吸収性コアの好適な流体貯蔵層は、100重量%の吸水性ポリマー材料を含むか、あるいは繊維状材料と吸水性ポリマー粒子との均質又は不均質な混合物を含む。
吸水性ポリマー粒子を固定化するために、隣接する層が熱可塑性材料により固定され、これにより全表面にわたる、あるいは個別の接合領域にわたる結合を構築する。後者の場合、吸水性粒子を保有する空洞又はポケットが構築される。接合の領域は、例えば流体吸収性コアの長手方向軸に沿って規則的なパターン若しくは不規則なパターンを有していてもよく、又は多角形(例えば五角形又は六角形)のパターンであってもよい。接合の領域自体は、直径約0.5mm〜2mmの長方形、円形又は四角形であり得る。接合領域を含む流体吸収性物品は、より優れた濡れ強度を示す。
製品のシャシー及びそれに含まれる構成要素の構築は、当業者に公知の取付手段(例えばホットメルト接着剤)の個別の適用により行われ且つ制御される。例は、例えば、Dispomelt 505B、Dispomelt Cool 1101、並びにBostik社、Henkel社又はFuller社により製造される他の特定機能接着剤であろう。
適用される体液のウィッキングを確実にするために、好ましい流体吸収性物品は、より良好な移動のためのチャネルを示す。チャネルは、例えば、流体吸収性コアに対するトップシートの圧縮力により形成される。圧縮力は、例えば、2つの加熱されたカレンダーローラー間の熱処理により適用され得る。トップシート及び流体吸収性コアの両方に対する圧縮の効果として、チャネルが生成されるように変形する。体液は、このチャネルに沿ってこれらが吸収される場所へと流れ、漏出が防止される。あるいは、圧縮はより高い密度をもたらし;これは、上記のチャネルがインサルト流体(insulted fluid)を方向付ける(canalize)第2の効果である。さらに、吸収性物品構築物への圧縮力は、流体吸収性物品の構造的統合性を高める。
典型的には、少なくとも1つの上部液体透過性シート(89)、少なくとも1つの下部液体不透過性シート(83)、及び層(89)と層(83)との間の少なくとも1つの流体吸収性コア(80)、さらにその他の任意選択の層を含む。
本発明の流体吸収性物品は、改善されたリウェット及び流体取得特性を示す。
本発明による流体吸収性物品は、以下、
(A) 上部液体透過性シート(89)、
(B) 下部液体不透過性シート(83)、
(C) 流体吸収性コア(80)、
(D) 上部液体透過性シート(89)と流体吸収性コア(80)との間の取得-分配層(70)、
(F) 他の任意選択の構成要素
を含み、流体吸収性コア(80)は、少なくとも2つの層、上層(91)及び下層(92)を含み、各層は吸水性ポリマー粒子及び繊維状材料の合計に対して、0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含み、
上層(91)内に、少なくとも10重量%の、30秒未満のボルテックスを有する第1のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Gと、少なくとも50重量%の、少なくとも25g/gのCRCを有する第2のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Hとを含む吸水性混合物が存在する。
さらに、別の実施形態によれば、流体吸収性物品は、35秒未満の注水時間及び0.8g未満のリウェット値を有し、好ましくは33秒未満の注水時間及び0.8g未満のリウェット値を有し、より好ましくは32秒未満の注水時間及び0.7g未満のリウェット値を有する。
本発明の流体吸収性物品は、好ましくは500g/gを超えるTAC AP,30 minを有する。
方法:
別段に記載されない限り、測定は、23±2℃の周囲温度及び50±10%の相対大気湿度で行うべきである。吸収性ポリマーは、測定前に完全に混合される。
「WSP」標準試験法は、「Worldwide Strategic Partners」EDANA(European Disposables and Nonwovens Association、Avenue Eugene Plasky, 157, 1030 ブリュッセル、ベルギー、www.edana.org)及びINDA(Association of the Nonwoven Fabrics Industry, 1100crescent Green, Suite 115, Cary, N.C. 27518, U.S.A., www.inda.org)により共同発行された、「Standard Test Methods for the Nonwovens Industry」に記載されている。この刊行物は、EDANA及びINDAの両方から入手可能である。
負荷下吸収率(Absorbency Under Load)(0.3psi)
吸水性ポリマー粒子の負荷下吸収率(AUL又はAAP)は、EDANA推奨試験法No. WSP 242.3 (11)「圧力下吸収率の重量測定(Gravimetric Determination of Absorption Under Pressure)」と同様に決定される。
かさ密度
吸水性ポリマー粒子のかさ密度は、EDANA推奨試験法No. WSP 250.3 (11)「密度の重量測定(Gravimetric Determination of Density)」により決定される。
遠心分離保持容量(CRC)
吸水性ポリマー粒子の遠心分離保持容量は、EDANA推奨試験法No. WSP 241.3 (11)「遠心分離後の、生理食塩水における流体保持容量(Fluid Retention Capacity in Saline, After Centrifugation)」により決定され、遠心分離保持容量のより高い値については、より大きなティーバッグを使用しなければならない。
粒径分布(PSD)
吸水性ポリマー粒子の粒径分布は、EDANA推奨試験法No. WSP 220.3 (11)「粒径分布(Particle Size Distribution)」により決定される。
平均粒子直径(又は、本明細書中で平均粒径(d50)とも呼ばれる)は、累積50重量%を生じるメッシュサイズの値である。
粒径粒子の多分散度αは、
α = (d84.13 - d15,87)/(2 x d50)
(式中、d15,87及びd84,13は、それぞれ累積15,87重量%、84,13重量%を生じるメッシュサイズの値である)
により計算される。
ボルテックス
ボルテックス時間は、撹拌下の0.9質量%の生理食塩水における吸水性粒子の吸収速度を表す。50.0 ± 1.0mLの0.9%NaCl溶液を、磁気撹拌プレート上で600rpmの回転速度で撹拌する撹拌棒を有する100mLビーカーにパイピングした。液面は、撹拌下でボルテックスを生じる。次いで、2.000 ± 0.010グラムの吸水性粒子を秤量し、上記のビーカーにできるだけ素早く加え、同時にストップウォッチを開始する。このストップウォッチは、液体の表面が「静か」になったとき、すなわち、混合物は依然として回転し得るが、表面には乱流が存在しない場合に停止する。表示される時間(秒)は、ボルテックス時間として記録される。
積層体の試験方法
注水時間及びリウェット試験
この試験は、脱イオン水の複数回のインサルト(insult)からなる。リウェットは、加圧下で放出される物品の流体の量によって測定される。
試験片(それぞれ、流体吸収性物品又は吸収性コア)を、長さ41.0cm、幅12.0cm、高さ6.0cmの透明な試験箱に入れる。
1000mlのプラスチックビーカーを用いて、EN ISO 3696:1995に従って、25±1℃の温度で0.1 Ms/mの導電率を有するグレード2の水500mlを測定する。試験箱内の試験片上に水を15秒以内に前後に注ぎ込み、水が最初に試験片に接触したら、同時にストップウォッチを始動させる。目視で試料に水が吸収されたら、ストップウォッチを止めて「注水時間」を秒単位で記録する。カウントダウンタイマーでモニターしながら、30秒間試験片に水を完全に吸収させる。ろ紙(MN 615、OD 9cm)30〜40片を調製し、その乾燥重量をグラムで記録する(DW1)。30秒後、ろ紙を試験片の中央に置き、ろ紙の上にOD 8cmの2.47kgの円形重りを置く。タイマーでモニターしながら30秒間待った後、重りとろ紙を取り出す。フィルターの重量を量り、湿重量をグラムで記録する(WW1)。
リウェット(g)= WW1(g)- DW1(g)
TACAP, 30 min
全吸着容量30分(TACAP, 30 min)
総吸収容量(TAC)は、吸収紙が0.9%食塩水を30±1分間吸収する能力を測定する。試験中にSAPが失われるのを防ぐために試験片を不織シートで包み、その乾燥重量を測定する(WD)。次に、試料を0.9%食塩水にそれぞれ30分間浸漬する。その後、試料中心線で棒に2分間吊り下げて(it is hanged a bar with the sample centerline for 2 minutes)、過剰の液体を排出させる。次に、その湿重量を記録する(WW)。
総吸収容量(TACAP, 30min、g)= WW(g)- WD(g)
CRCAP,30 min
試験中にSAPが失われるのを防ぐために試験片を不織シートで包み、その乾燥重量を測定する(WD)。次に、サンプルを0.9%食塩水に30分間浸漬する。その後、試料中心線で棒に2分間吊り下げて、過剰の液体を排出させる。次に、サンプルをスピンドライヤー(1400rpmの速度)に入れ、3分間スピンドライする。スピン後、その重量を計量する(WS)。
吸収紙の遠心保持容量(CRCAP,30 min、g)=WS(g)-WD(g)
EDANA試験方法は例えば、EDANA、Avenue Eugene Plasky 157、B-1030 ブリュッセル、ベルギーから入手可能である
実施例1
ベース吸水性ポリマー微粒子
水、50重量%の水酸化ナトリウム溶液及びアクリル酸を連続的に混合することにより、42.7重量%のアクリル酸/アクリル酸ナトリウム溶液を、中和度が69.0mol%となるように調製した。上記成分が混合された後、モノマー溶液を、熱交換器により30℃の温度まで連続的に冷却し、窒素により脱気した。使用したポリエチレン性不飽和架橋剤は、3-tuplyエトキシル化グリセリルトリアクリレート(純度約85重量%)であった。使用した量は、使用したアクリル酸に対して(boaa)、0.35重量%であった。遊離基重合を開始するために、以下の成分を使用した:アクリル酸に対して(boaa)0.002重量%の過酸化水素(2.5重量%の水溶液として計量)、アクリル酸に対して(boaa)0.1重量%のペルオキソ二硫酸ナトリウム(15重量%水溶液として計量)、及びアクリル酸に対して(boaa)0.01重量%のアスコルビン酸(0.5重量%水溶液として計量)。モノマー溶液のスループットは、40kg/時間であった。
個々の成分を、List ORP 10 Contikneter連続混錬反応器(List AG, アリスドルフ、スイス)中へ連続的に計量投入した。
この反応溶液は、30℃の供給温度を有していた。反応器中の反応混合物の滞留時間は約15分であった。
このようにして得られたポリマーゲルを、SLRE 75R押出機(Sela Maschinen GmbH;ハーブケ;ドイツ)で押出した。押出過程のポリマーゲルの温度は85℃であった。有孔プレートは、8mmの孔径を有する12個の孔を有していた。有孔プレートの厚さは16mmであった。押出機の内部長さと内径との比(L/D)は4であった。押出の比機械エネルギー(specific mechanical energy)(SME)は、26kWh/tであった。押出されたポリマーゲルを金属シート上に分配し、空気循環乾燥キャビネット中で、175℃にて90分間乾燥させた。ポリマーゲルによる金属シートの負荷は、0.81g/cm2であった。
乾燥したポリマーゲルを、1段階ロールミルを用いて粉砕した(3回のミリングを実行する。第1ミリングはギャップ幅1000μmで実行し、第2ミリングはギャップ幅600μmで実行し、第3ミリングはギャップ幅400μmで実行する)。150μm未満の粒径を有する粉砕された乾燥ポリマーゲルを、ベースの吸水性ポリマー微粒子(表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子)として回収した。特性評価は表1に示した。
実施例2
表面架橋工程
実施例1で得られた1.2kgのベースの吸水性ポリマー微粒子を、23℃の加熱ジャケットを有し、1分当たり200回転の軸速度を有するPflugschar M5プラウシェアミキサー(Gebr. Loedige Maschinenbau GmbH;パーダーボルン、ドイツ)中で、2物質スプレーノズルを用いて、0.07重量%のN-ヒドロキシエチル-2-オキサゾリジノン、0.07重量%の1,3-プロパンジオール、0.7重量%のプロピレングリコール、2.27重量%の22重量%乳酸アルミニウム水溶液、0.448重量%の0.9重量%ソルビタンモノラウレート水溶液及び0.992重量%のイソプロパノール(重量%はそれぞれ、実施例1で得られたベースポリマーファインに基づく)の混合物54.6gでコーティングした。
噴霧適用後、生成物温度を185℃まで高め、反応混合物を、この温度及び1分当たり50回転の軸速度で35分間保持した。結果として得られた生成物を周囲温度に冷却し、150μm未満の粒径を有する画分を、表面架橋(SXL)ポリマーファイン(表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子)として回収した。特性評価を表1に示した。
実施例3
実施例1で得られたベースの吸水性ポリマー微粒子と実施例2で得られたSXL吸水性ポリマー微粒子を3:1の重量比でブレンドし、実施例3として混合物ポリマーファインを得た。特性評価を表1に示した。
Figure 2021532865
実施例4
凝集工程
実施例3で得られた600gの吸水性ポリマー微粒子を、オーブン中で50℃に加熱し、次いで、50℃で予加熱された最大回転速度370rpmのPflugschar M5プラウシェアミキサー(Gebr. Loedige Maschinenbau GmbH;パーダーボルン、ドイツ)中に入れた。235gのD.I水、2.5gのSokalan(登録商標)CP45 (BASF SE、ルートヴィスハーフェン、ドイツ)、62gのイソプロパノール及び1gのDenacol(登録商標)810(エチレングリコールジグリシジルエーテル、ナガセケミカル株式会社、大阪、日本)を結合剤溶液として混合し、45mL/分の噴霧速度で実施例3に噴霧し、その後、この混合物を高速で3分間撹拌した。次いで、このミキサーを停止させ、得られたハイドロゲルを130℃で1.5時間乾燥させ、ブレンダー(Oster社、米国)で微粉砕し、最終的に106〜850μmのサイズにした。特性評価を表2に示した。
実施例5
手順は、150gのD.I水、0.24gのSokalan(登録商標)CP45、30gのイソプロパノールを凝集に使用したことを除いて、実施例4と同様であった。特性評価を表2に示した。
実施例6
手順は、150gのD.I水、4.74gのSokalan(登録商標)CP45、93.6gのイソプロパノールを凝集に使用したことを除いて、実施例4と同様であった。特性評価を表2に示した。
実施例7
手順は、400gのD.I水、4.74gのSokalan(登録商標)CP45、93.6gのイソプロパノールを凝集に使用したことを除いて、実施例4と同様であった。特性評価を表2に示した。
Figure 2021532865
実施例8a、8及び9
ブレンド工程
800gの実施例4及び800gのHysorb(登録商標)N7059(超吸収剤、BASF-YPC Company Ltd、Nanjin、中国)(実施例8a)、又は600gの実施例4及び1400gのHysorb(登録商標)N7059(実施例8)、又は200gの実施例4及び1800gのHysorb(登録商標)N7059(実施例9)をそれぞれPflugschar M5プラウシェアミキサー(Gebr. Loedige Maschinenbau GmbH;パーダーボルン、ドイツ)に室温で添加し、次いで2つの吸水性ポリマー粒子を150rpmの回転速度で5分間混合した。混合物の最終特性を、表3に示すように、San-Dia Polymer Ltd(Sanwet IM 930NP)及び住友精化株式会社製(Aquakeep SA60SX-II)からの超吸収剤(SAP)と比較した。
Figure 2021532865
実施例10:
吸収紙サンプルの調製
ホットメルト接着剤(2.0 gsm)をティッシュ底層(45 gsm)上に噴霧し、次いで、SAP(底層)を、ローラーフィーダーを使用して130 gsm負荷でティッシュ上に適用した。高ロフト不織布材料(50 gsm)を積層装置に供給し、ホットメルト接着剤を不織布に噴霧した(0.5 gsm)。次いで、ホットメルト接着剤を含有する不織布をティッシュ層ホットメルト接着剤及びSAPと積層した。これにより、吸収紙の底層が得られた。
別の層を、ホットメルト接着剤(2.0 gsm)を別のティッシュシート(最上層)上に噴霧することによって調製し、次いで別のタイプのSAP(130 gsm)をティッシュ層上に適用した。これにより、吸収紙の第2の層が得られた。
次いで、第1の層及び第2の層を、ホットメルト接着剤(0.5gsm)を用いて、圧縮ロールを通過させることによって一緒に積層した。これにより、完全な吸収紙が得られた。
吸収紙は超吸収性ポリマー(SAP)の2つの層からなり、その一方はシートの最上面に置かれ、もう一方はシートの底部に置かれた。最上部及び底部SAP層の両方は、1平方メートル当たり130グラム(g/m2)を含んでいた。両方の層を、50g/m2のエアスルーボンド不織布材料上に0.5g/m2のホットメルト接着剤で接着し、次いで、2.0g/m2で表面に塗布されたホットメルト接着剤を使用して、最上部及び底部上の45g/m2の凝縮ティッシュ層の2つの層で挟んだ。最上層及び底層について使用した全ホットメルト接着剤は、2.5g/m2であった。
積層シート(以下、試験片と呼ぶ)を幅95mm、長さ400mmに切断した。
異なる吸収紙を製造し、表4に示した。
Figure 2021532865
実施例11
おむつサンプルの調製
市販のテープおむつは52 gsmの2層エンボス不織布トップシートを有する。おむつサンプルをバックシートから中央で切断した。元の吸収性コアを注意深く除去した。おむつサンプルは取得層を有していなかった。両方のスパンボンド不織布脚部カフス(左及び右)は、35mmの高さ及び2つの弾性ストランドを有していた。両側のタックダウン脚部カフスと吸収性コアとの間の距離は10mm幅であった。他の材料は同じままであり、おむつ袋のような空の入れ物(empty)を与える。
ラボ(Lab)ラミネートした吸収紙を、ハサミを用いて長さ400mm、幅95mmの寸法になるように切断した。この吸収紙シートをおむつ袋に挿入し、配置した。次いで、おむつサンプルを接着テープで注意深く密封して、ラボ試験用のおむつサンプルを形成した。
実施例12
実施例10に記載した吸収紙について、注水時間及びリウェットを測定する。結果を表5にまとめる
Figure 2021532865
結果は、最上層に凝集した吸水性ポリマー微粒子とHysorb(登録商標)N7059とのブレンドを有し、底層にAquakeep SA60SX-IIを有する吸収紙積層体が、それぞれ、参考例と比較して、より速い注水時間及びより低いリウェットを示したことを示している。
実施例14
実施例10に記載された吸収紙について、TACAP,30 min、CRCAP,30 min 及びTACAP,1 minを測定する。結果を表6にまとめる。
Figure 2021532865
最上層に実施例8又は実施例9、底層にAquakeep SA60SX-IIがある吸収紙は、参考例と比較して、かなり高いTACAP30 minとCRCAP30 min を示した。

Claims (14)

  1. 少なくとも2つの層、上層(91)及び下層(92)を含み、各層は吸水性ポリマー粒子及び繊維状材料の合計に対して、0〜10重量%の繊維状材料及び90〜100重量%の吸水性ポリマー粒子を含む流体吸収性コア(80)であって、
    上層(91)内の吸水性ポリマー粒子は、少なくとも10重量%の、30秒未満のボルテックスを有する第1のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Gと、少なくとも50重量%の、少なくとも25g/gのCRCを有する第2のタイプの吸水性ポリマー粒子である吸水性ポリマー粒子Hとを含む吸水性混合物である、流体吸収性コア(80)。
  2. 吸水性ポリマー粒子Gが、表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子、表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子、又は表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子とのブレンドを凝集させ、凝集した吸水性ポリマー粒子を乾燥させ、粉砕し、ふるい分けし、分級することにより得られる、請求項1に記載の流体吸収性コア(80)。
  3. 吸水性ポリマー粒子Gが、
    a) 吸水性ポリマー粒子に対して0.04〜1.2重量%の水溶性若しくは水分散性ポリマー結合剤又はそれらの混合物、
    b) 吸水性ポリマー粒子に対して20〜70重量%の水、及び
    c) 吸水性ポリマー粒子に対して5〜20重量%の水混和性有機溶媒
    を含む溶液又は懸濁液を用いることにより、吸水性ポリマー微粒子を凝集させることにより得られる、請求項1又は2に記載の流体吸収性コア(80)。
  4. 表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子の重量比が、少なくとも2:1である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  5. 表面後架橋されていない吸水性ポリマー微粒子と表面後架橋された吸水性ポリマー微粒子の重量比が、少なくとも3:1である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  6. 吸水性ポリマー粒子Gが、25秒未満のボルテックスを有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  7. 吸水性ポリマー粒子Hが、少なくとも30g/gのCRCを有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  8. 吸水性ポリマー粒子Gが、0.55g/ml以下のかさ密度を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  9. 下層(92)内に、少なくとも30g/gのCRC及び/又は少なくとも30秒のボルテックスを有する吸水性ポリマー粒子が存在する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  10. 上層(91)が100重量%の吸水性ポリマー粒子を含み、及び/又は下層(92)が100重量%の吸水性ポリマー粒子を含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  11. 不織布材料(94)が上層(91)と下層(92)との間に挟まれている、請求項1〜10のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)。
  12. 以下、
    (A) 上部液体透過性シート(89)、
    (B) 下部液体不透過性シート(83)、
    (C) 請求項1〜11のいずれか1項に記載の流体吸収性コア(80)、
    (D) 上部液体透過性シート(89)と流体吸収性コア(80)との間の取得-分配層(70)、
    (F) 他の任意選択の構成要素
    を含む、流体吸収性物品。
  13. 35秒未満の注水時間及び0.8g未満のリウェット値を有する、請求項12に記載の流体吸収性物品。
  14. 500g/gを超えるTAC30minを有する、請求項12又は13に記載の流体吸収性物品。
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