JP2021529057A - 腔内超音波撮像装置のための音響透過性の窓 - Google Patents

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Abstract

腔内超音波撮像装置が、患者の体管腔内に位置決めされるように構成された可撓性細長部材を備える。超音波撮像アセンブリが、可撓性細長部材の遠位部分に配設される。超音波撮像アセンブリは、複数の音響素子と、複数の音響素子の上に配設された音響透過性の窓とを備える。音響透過性の窓は、積み重なって形成された複数の層を含む。複数の層は、複数の音響素子に直接接触する最内層と、最内層の反対側の最外層と、接着剤層とを含む。最外層はチュービングを含む。最内層の硬度は複数の層の他の全ての層の硬度より低い。最外層の硬度は複数の層の他の全ての層の硬度よりも高い。

Description

本開示は、包括的には、超音波トランスデューサアレイに関連付けられた超音波エネルギーが伝播する際に通る音響透過性の窓に関する。超音波トランスデューサアレイは、血管内超音波(IVUS)撮像カテーテル等の腔内超音波撮像装置の一部とすることができる。例示的な実施形態において、音響窓は、全ての層のうちの最も高い硬度を有する最外収縮包装層と、全ての層のうちの最も低い硬度を有する可撓性の最内層とを含む複数の層を含む。
血管内超音波(IVUS)撮像は、介入心臓学において、治療の必要性を決定し、介入をガイドし、及び/又はその有効性を評価するために、人体内の動脈等の疾患のある血管を評価する診断ツールとして幅広く使用されている。1つ又は複数の超音波トランスデューサ素子を含むIVUS装置は、血管内に通され、撮像されるべき領域までガイドされる。トランスデューサ素子は、関心血管の画像を作成するために、超音波の形態の超音波エネルギーを放射する。超音波は、組織構造(血管壁の様々な層等)、赤血球、及び他の関心特徴部から生じる不連続性により部分的に反射される。反射波はトランスデューサ素子により受信され、IVUS撮像システムまで伝えられる。撮像システムは、受信した超音波エコーを処理して、装置が配置される血管の断面画像を生成する。
(合成開口としても知られる)ソリッドステートIVUSカテーテルは、今日一般的に使用されている2つのタイプのIVUS装置のうちの1つであり、他方のタイプは回転式IVUSカテーテルである。ソリッドステートIVUSカテーテルは、トランスデューサアレイに隣接して取り付けられた1つ又は複数の集積回路コントローラチップと一緒に外周の周りに分散された超音波トランスデューサ素子のアレイを含むスキャナアセンブリを保持している。コントローラは、超音波パルスを送信し、超音波エコー信号を受信する個別のトランスデューサ素子(又は素子のグループ)を選択する。送信−受信対のシーケンスを通ることにより、ソリッドステートIVUSシステムは、部品を移動することなしに(よってソリッドステート指定)、機械的にスキャンされた超音波トランスデューサの効果を合成することができる。回転する機械素子が存在しないため、トランスデューサアレイは、血管外傷のリスクを最小限にして血液及び血管組織と直接接触して配置することができる。さらに、回転する素子が存在しないため、電気インタフェースが単純化される。ソリッドステートスキャナは、回転式IVUS装置の場合に必要とされる複雑な回転電気インタフェースではなく、単純な電気ケーブル及び標準的な取外し可能な電気コネクタを用いて撮像システムに直接配線することができる。
既存のIVUSカテーテルにおける撮像素子は、通常、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の圧電特性を有するセラミック材料から形成される。多くの外部の(身体上の)超音波トランスデューサもPZT素子を利用する。PZTトランスデューサのために利用される音響窓は、剛体でありコンフォマーブルでない比較的硬い材料から形成される。例えば、外部トランスデューサは、セラミック粒子で充填されたシリコーンを利用する。IVUSのような血管内用途は、ポリイミドから形成された、より薄いが依然として硬い窓を利用する。超音波撮像のために、PZT素子の代わりに、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)素子を展開する努力がなされてきた。これらの努力は、適切な音響窓がないことにより妨げられてきた。
本出願は、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)素子と共に利用することができる音響窓構造を有する腔内超音波撮像装置について記載する。カテーテル又はガイドワイヤ等の腔内超音波撮像装置は、CMUT素子のアレイを備え、音響窓がCMUT素子の上に位置決めされる。音響窓は、CMUT素子と直接接触する最内層を含む複数の層を含む。最内層は、音響窓内の全ての層のうちの最も低い硬度を有する弾性材料から形成される。このため、最内層は、CMUT素子の膜が超音波エネルギーの放出時及び受信時に移動するときに変形可能である。最外層は、音響窓における全ての層のうちの最も高い硬度を有する。このため、音響窓は、患者の身体内の解剖学的構造(例えば、血管内の石灰化狭窄部)に対し露出されている間、CMUT素子を保護する。いくつかの例では、最外層は、収縮包装チュービングとすることができ、これは有利には、撮像カテーテル又はガイドワイヤの効率的な製造を可能にする。
例示的な実施形態によれば、腔内超音波撮像装置が提供される。装置は、患者の体管腔内に位置決めされるように構成された可撓性細長部材を備え、可撓性細長部材は、近位部分と、遠位部分と、長手方向軸とを備える、可撓性細長部材と、可撓性細長部材の遠位部分に配設され、体管腔内に位置決めされている間、撮像データを取得するように構成された超音波撮像アセンブリとを備え、超音波撮像アセンブリは、可撓性細長部材の長手方向軸の周りに配置された複数の音響素子と、複数の音響素子の上に配設された音響透過性の窓であって、音響透過性の窓は、積み重なって形成された複数の層を含む、音響透過性の窓とを備え、複数の層は、複数の音響素子に直接接触する最内層と、最内層の反対側の最外層であって、最外層はチュービングを含む、最外層と、最外層を複数の層のうちの別の層に結合する接着剤層とを含み、最内層の硬度は複数の層の他の全ての層の硬度より低く、最外層の硬度は複数の層の他の全ての層の硬度よりも高い。
いくつかの実施形態では、可撓性細長部材はカテーテルを備える。いくつかの実施形態では、超音波撮像アセンブリは血管内超音波(IVUS)撮像アセンブリを備える。いくつかの実施形態では、複数の音響素子は容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)素子を含む。いくつかの実施形態では、チュービングは収縮包装チュービングを含む。いくつかの実施形態では、複数の音響素子の各々は、基板と、基板に対し移動可能な膜とを備え、最内層は、膜の移動時に変形可能な弾性材料を含む。いくつかの実施形態では、最内層はポリブタジエンゴム(PBR)を含む。いくつかの実施形態では、最外層はポリエチレンテレフタレート(PET)を含む。いくつかの実施形態では、接着剤層はポリウレタン(PU)を含む。
例示的な実施形態によれば、腔内超音波撮像システムが提供される。システムは、患者の体管腔内に位置決めされている間に撮像データを取得する超音波撮像カテーテルであって、超音波撮像カテーテルは、近位部分と、遠位部分と、長手方向軸とを備え、超音波撮像カテーテルは、遠位部分に配設され、長手方向軸の周りに配置された複数の音響素子と、複数の音響素子の上に配設された音響透過性の窓とを更に備え、音響透過性の窓は、複数の音響素子の上に位置決めされ、複数の音響素子と直接接触する第1の材料層であって、第1の材料層は第1の硬度を含む、第1の材料層と、第1の材料層の上に位置決めされ、第1の材料層と直接接触する第2の材料層であって、第2の材料層は第2の硬度を含む、第2の材料層と、第2の材料層の上に位置決めされ、第2の材料層と直接接触する第3の材料層であって、第3の材料層は第3の硬度を有するチュービングを含む、第3の材料層とを備え、第2の材料層は第1の材料層及び第3の材料層を結合し、第1の硬度は第2の硬度及び第3の硬度より低く、第3の硬度は第1の硬度及び第2の硬度よりも高い、超音波撮像カテーテルと、超音波撮像カテーテルと通信し、取得された撮像データに基づいて超音波画像をディスプレイに出力するプロセッサとを備える。
いくつかの実施形態では、超音波撮像カテーテルは血管内超音波(IVUS)カテーテルを含む。いくつかの実施形態では、複数の音響素子は容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)素子を含む。いくつかの実施形態では、チュービングは収縮包装チュービングを含む。いくつかの実施形態では、複数の音響素子の各々は、基板と、基板に対し移動可能な膜とを備え、第1の材料層は、膜の移動時に変形可能な弾性材料を含む。いくつかの実施形態では、第1の材料層はポリブタジエンゴム(PBR)を含む。いくつかの実施形態では、第3の材料層はポリエチレンテレフタレート(PET)を含む。いくつかの実施形態では、第2の材料層はポリウレタン(PU)を含む。
本開示の追加の態様、特徴及び利点が、以下の詳細な説明から明らかとなる。
本開示の例示的な実施形態を添付の図面を参照して説明する。
本開示の実施形態による腔内超音波撮像システムの概略図である。 本開示の実施形態による、超音波撮像アセンブリを備える腔内超音波撮像装置の概略斜視図である。 本開示の実施形態による、超音波撮像アセンブリの音響透過性の窓及び音響素子の側断面図である。 例示的な音響透過性の層のPET層における音響波の反射を示す。 異なる音響窓構成について取得可能な音響波信号スペクトルを示す。 異なる窓構成について超音波信号及び信号スペクトルの取得を示す。 変動する厚みを有する音響透過性の窓のための異なる例示的な構造配置を示す。 変動する厚みを有する音響透過性の窓のための異なる例示的な構造配置を示す。 変動する厚みを有する音響透過性の窓のための異なる例示的な構造配置を示す。 共鳴効果を除去するための可変の厚みの音響透過性の窓の効果的な利用についての観測距離依存性を示す。 本開示の実施形態による、腔内超音波撮像装置を製造する方法のフローチャートである。 図11の製造方法の様々なステップ中の超音波撮像アセンブリの概略図である。本開示の実施形態による音響素子アレイの概略上面図である。 図11の製造方法の様々なステップ中の超音波撮像アセンブリの概略図である。本開示の実施形態による、音響透過性の窓の可撓性層が音響素子アレイ上に分散され、硬化された後の概略上面図である。 図11の製造方法の様々なステップ中の超音波撮像アセンブリの概略図である。本開示の実施形態による、音響透過性の窓の可撓性層上に分注された接着剤を含む音響素子アレイ上に位置決めされるように配置された熱収縮チュービングの概略上面図である。 図11の製造方法の様々なステップ中の超音波撮像アセンブリの概略図である。本開示の実施形態による、音響透過性の窓を形成するようにチューブを収縮させ、接着剤を硬化させた後の概略上面図である。 図11の製造方法の様々なステップ中の超音波撮像アセンブリの概略図である。その範囲で変動する厚みを有する窓を形成するための、音響透過性の窓の最下層のための材料の堆積のプロセスを示す。 図11の製造方法の様々なステップ中の超音波撮像アセンブリの概略図である。本開示の実施形態による、音響透過性の窓を通じて視認可能なCMUT素子の概略上面図である。
本開示の原理の理解を促進するために、ここで、図面に例示される実施形態への参照がなされ、特定の用語は同じものを説明するために用いられる。それにもかかわらず、本開示の範囲への制限が意図されるものではないことが理解される。説明される装置、システム、及び方法に対する任意の変更及び更なる修正、並びに本開示の原理の任意の更なる適用は、本開示に関連する当業者には通常思い浮かぶように、本開示内で完全に企図され、含まれる。例えば、本開示の態様は腔内超音波撮像の観点で説明されているが、本出願への制限が意図されるものではないことが理解される。特に、1つの実施形態に対して説明される特徴、構成要素、及び/又はステップは、本開示の他の実施形態に対して説明される特徴、構成要素、及び/又はステップと組み合わされてもよいことが完全に企図される。しかしながら、簡潔性のために、これらの組み合わせの非常に多くの反復が別個に説明されることはない。
図1は、本開示の態様による、腔内超音波撮像システム100の概略図である。例えば、システム100は、血管内超音波(IVUS)撮像システムである。腔内超音波撮像システム100は、腔内超音波撮像装置102、患者インタフェースモジュール(PIM)104、処理システム106及びディスプレイ108を備える。腔内超音波撮像装置102は、カテーテル、ガイドワイヤ又はガイドカテーテル等のIVUS撮像装置である。
ハイレベルにおいて、IVUS装置102は、カテーテル又は可撓性細長部材121の遠位端の近くに取り付けられた超音波撮像又はスキャナアセンブリ110に含まれるトランスデューサアレイ又は音響素子アレイ124から超音波エネルギーを放射する。可撓性細長部材121は、場合によっては長手方向本体として参照され得る。可撓性細長部材121は、近位部分と、近位部分と反対側の遠位部分とを含む。アレイ124は、撮像アセンブリ110及び/又は可撓性細長部材121の長手方向軸LAの周りに位置決めされる。超音波エネルギーは、スキャナアセンブリ110を取り囲む、体管腔120等の媒体内の組織構造により反射され、超音波エコー信号は、トランスデューサアレイ124により受信される。PIM104は、受信したエコー信号を処理システム106に転送し、ここで(Bモード及び/又はフローデータを含む)超音波画像が再構成され、ディスプレイ108上に表示される。いくつかの例では、ディスプレイ108はモニタとして参照され得る。処理システム106は、プロセッサとメモリとを備えることができる。いくつかの例では、処理システム106は、コンソール、コンピュータ及び/又はコンピューティングシステムとして参照され得る。処理システム106は、本明細書に記載されるIVUS撮像システム100の特徴を容易化するように動作可能である。例えば、プロセッサは、非一時的有形コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ可読命令を実行できる。
スキャナアセンブリ110は、アレイ124と通信する制御論理集積回路(IC)等の1つ又は複数のコントローラ125を含む。例えば、コントローラ125は特定用途向け集積回路(ASIC)である。コントローラ125は、基板内又は基板上の導電性トレース等の導体を介してアレイ124と通信する。コントローラ125は、体管腔120と関連付けられた撮像データを取得するために超音波エネルギーを放出及び/又は受信することに関連付けられたアレイ124の動作を制御するように構成される。スキャナアセンブリ110は、1、2、3、4、5、6、7、8、9又はそれより多くのコントローラを含む任意の適切な数のコントローラ125を含む。いくつかの実施形態では、コントローラ125(図1)は、撮像アセンブリ110上に長手方向にトランスデューサアレイ124の近位に取り付けられる。いくつかの他の実施形態では、1つ又は複数の制御論理ICは、丸められたトランスデューサアレイ124と管状部材126との間に配設される。いくつかの例では、コントローラ125は、制御論理回路部、チップ又は集積回路(IC)として参照され得る。トランスデューサアレイ124を平坦な構成から円筒形又は丸められた構成に変換する様々な技術を含む、腔内撮像装置の態様は、各々が全体的に参照により本明細書に組み込まれる、米国特許第6,776,763号、米国特許第7,226,417号、2017年12月8日に出願された米国仮特許出願第62/596,154号、2017年12月8日に出願された米国仮特許出願第62/596,141号、2017年12月8日に出願された米国仮特許出願第62/596,300号、2017年12月8日に出願された米国仮特許出願第62/596,205号のうちの1つ又は複数において開示されている。
いくつかの実施形態では、アレイ124の音響素子及び/又はコントローラ125は、長手方向軸LAの周りの、円形構成又は多角形構成等の環状構成に位置決めされる。支持部材126の長手方向軸LAは、図2のスキャナアセンブリ110、可撓性細長部材115、装置102及び/又は支持部材126の長手方向軸とも呼ばれ得ることが理解されよう。例えば、アレイ124のトランスデューサ素子及び/又はコントローラ125における撮像アセンブリ110の断面プロファイルは、円又は多角形である。例えば、コントローラ/トランスデューサの数、コントローラ/トランスデューサの可撓性等に基づいて、五角形、六角形、七角形、八角形、九角形、十角形等を含む、任意の適切な環状多角形形状を実施できる。
PIM104は、IVUSコンソール等の処理システム106とIVUS装置102に含まれるスキャナアセンブリ110との間の信号の通信を容易化する。この通信は、(1)送信及び受信に対して使用されるべき特定のトランスデューサアレイ素子を選択するように、スキャナアセンブリ110に含まれる1つ又は複数の制御論理集積回路にコマンドを提供するステップ、(2)選択されたトランスデューサアレイ素子を励起する電気パルスを生成するように送信器回路を起動するようにスキャナアセンブリ110に含まれる1つ又は複数の制御論理集積回路に送信トリガ信号を提供するステップ、及び/又は(3)スキャナアセンブリ110の1つ又は複数の制御論理集積回路に含まれる増幅器を介して選択されたトランスデューサアレイ素子から受信された増幅されたエコー信号を受け取るステップを有する。いくつかの実施形態では、PIM104は、処理システム106にデータを中継する前にエコーデータの予備処理を実行する。このような実施形態の例において、PIM104は、データの増幅、フィルタ処理、及び/又は集約を実行する。実施形態において、PIM104はまた、スキャナアセンブリ110内の回路を含む装置102の動作をサポートするように高電圧DC電力及び低電圧DC電力を供給する。
処理システム106は、PIM104を経由してスキャナアセンブリ110からエコーデータを受信し、超音波撮像アセンブリ110を取り囲む媒体内の組織構造の画像を再構成するようにデータを処理する。処理システム106は、血管の断面画像等の体管腔120の画像がディスプレイ108上に表示されるような画像データを出力する。一般的に、システム100及び/又は装置102は、患者の身体の任意の適切な管腔において使用される。これに関して、システム100は、腔内超音波撮像システムであり、装置102は、腔内超音波撮像装置である。いくつかの例では、装置102は、心室内心エコー(ICE)撮像カテーテル又は経食道エコー(TEE)プローブである。システム100及び/又は装置102は、介入装置、治療装置、診断装置等として参照され得る。装置102は、体管腔120内に位置決めされるようにサイズ及び形状を設定し、構造的に構成し、及び/又は他の形で構成される。体管腔120は、自然及び人工の両方の、流体で満たされた又は取り囲まれた構造を表す。体管腔120は、患者の身体内にある。体管腔120は、心臓血管系、末梢血管系、神経血管系、腎血管系を含む、患者の血管系の動脈若しくは静脈等の血管、及び/又は体内の他の適切な管腔である。例えば、装置102を用いて、限定ではないが、肝臓、心臓、腎臓、胆嚢、膵臓、肺を含む器官、脈管、腸、脳、硬膜嚢、脊髄及び末梢神経を含む神経系系、尿路、並びに心臓の血液、心室若しくは他の部分内の弁、並びに/又は身体の他の組織を含む、任意の数の解剖学的場所及び組織タイプを検査する。自然構造に加えて、装置102は、限定ではないが、心臓弁、ステント、シャント、フィルタ及び他の装置等の人工構造を検査するのに用いられる。
いくつかの実施形態では、IVUS装置は、Koninklijke Philips N.V.から入手可能なEagleEye(登録商標)カテーテル及び全体的に参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,846,101号に開示されるもの等の、従来のソリッドステートIVUSカテーテルと同様のいくつかの特徴を含む。例えば、IVUS装置102は、可撓性細長部材121の遠位端の近くのスキャナアセンブリ110、及び可撓性細長部材121に沿って延在するケーブル112を含む。ケーブル112は、(例えば図2に示されるように)1、2、3、4、5、6、7又はそれより多くの通信線134を含む、複数の通信線を含む。導体、光ファイバ等の任意の適切な通信線134を実施できる。例えば、任意の適切なゲージワイヤを、通信線134のために用いられることが理解される。実施形態において、ケーブル112は、例えば41のAWGゲージワイヤを有する4導体送信線構成を含む。いくつかの例では、ケーブル112は、送信線バンドルとして参照され得る。実施形態において、ケーブル112は、例えば44のAWGゲージワイヤを利用する7導体送信線構成を含む。いくつかの実施形態では、43のAWGゲージワイヤが用いられる。
ケーブル112は、装置102の近位端におけるPIMコネクタ114において終端する。PIMコネクタ114は、ケーブル112をPIM104に電気的に結合し、IVUS装置102をPIM104に物理的に結合する。実施形態において、IVUS装置102は、ガイドワイヤ出口ポート116を更に含む。したがって、いくつかの例では、IVUS装置102は、ラピッドエクスチェンジカテーテルである。ガイドワイヤ出口ポート116は、体管腔120を通るように装置102を方向付けるためにガイドワイヤ118が遠位端に向けて挿入されることを可能にする。他の例では、IVUS装置102は、可撓性細長部材121の長さ全体に沿って延びるガイドワイヤ管腔を含むオーバーザワイヤカテーテルである。可撓性細長部材121は、いくつかの例では、ケーブル112及び/又はガイドワイヤ118のための1つ又は複数の管腔を含むチュービングのポリマー長から作製される。
図2は、超音波スキャナアセンブリ110を備える腔内撮像装置102の概略斜視図である。いくつかの実施形態では、超音波スキャナアセンブリ110は、装置102の可撓性細長部材121の遠位部分に配設される。可撓性細長部材121は、患者の体管腔内に位置決めされるようにサイズ及び形状を設定され、構造的に構成され、及び/又は他の形で構成される。撮像又はスキャナアセンブリ110は、装置102が体管腔内に位置決めされている間に、体管腔と関連付けられた超音波撮像データを取得する。図2に示されるように、スキャナアセンブリ110は、装置102の長手方向軸LAの周りに位置決めされたトランスデューサアレイ124を備える。いくつかの例では、トランスデューサアレイ124は、音響素子のアレイと呼ばれ得る。いくつかの例では、スキャナアセンブリ110は、1.2mm等、約0.8mm〜約1.6mmの直径を含む。
アレイ124は、管状部材126の周りの丸められた構成又は円筒形の構成で配設される。管状部材126は、支持部材、ユニボディ又はフェルールとも呼ばれ得る。いくつかの実施態様において、管状部材126は管腔128を含む。管腔128は、図1に示すガイドワイヤ118等のガイドワイヤを受けるようにサイズ及び形状を設定する。装置102は、患者の生理機能内の所望の場所までガイドワイヤ118に沿って動かされるか又はガイドワイヤ118に乗るように構成される。これらの実施態様において、管腔128は、ガイドワイヤ管腔128と呼ばれ得る。
いくつかの実施形態では、スキャナアセンブリ110は、トランスデューサアレイ124と管状部材126との間にバッキング材料130を含む。これに関して、管状部材126は、トランスデューサアレイ124を支持部材126の本体から径方向に離間させるスタンドを含む。バッキング材料130は、管状部材126とアレイ124との間の径方向の空間内に配設される。バッキング材料130は、望ましくない方向(例えば、中心に向かって径方向)における超音波エネルギーの伝播を最小限にするか又は除去する音響ダンパーとしての役割を果たす。このため、アレイ124からの超音波エネルギーは、可撓性細長部材121が位置決めされる体管腔120に向かって径方向に方向付けられる。
トランスデューサアレイ124の領域の拡大図に示されるように、トランスデューサアレイ124は、半導体基板132上に製造された音響/トランスデューサ素子140の複数の列を含む。半導体基板132は、互いに離間されたかつ/又はトレンチ144によって分離された複数のアイランド141に分割される。トレンチ144はアイランド141を分離し、これにより、アイランドは、アレイ124が装置102の長手方向軸LAの周りに位置決めされるとき等に、異なる角度に向けられることが可能になる。撮像アセンブリ110は、4、8、16、32、64、128、並びに/又はそれより大きい値及び小さい値の両方の他の値等の任意の適切な数のアイランド141を含む。複数の音響素子140が各アイランド141上に形成される。いくつかの例では、図2に示すように、音響素子140の単一の列が各アイランド上に形成される。他の例では、図9に示すように、音響素子140の2つの列が各アイランド上に形成され、互い違いに配置される。いくつかの実施形態では、音響素子140は、個々のアイランド141上に互いに並べて位置決めされる。
いくつかの実施形態では、基板132は、半導体材料から形成される。トランスデューサアレイ124内の超音波トランスデューサ素子140の各々は、容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ(CMUT)又は圧電マイクロマシン超音波トランスデューサ(PMUT)等のマイクロマシン超音波トランスデューサである。超音波トランスデューサ素子140の各々は、形状が円形であるものとして示されるが、超音波トランスデューサ素子140の各々が、任意の形状をとれると理解されるべきである。
半導体基板132の分割されたアイランド141は、共通の可撓性相互接続部142に結合される。可撓性相互接続部142は、音響素子140の周りに、並びにトレンチ144を横切って及び/又はトレンチ144の上に延在される。可撓性相互接続部142は、音響素子140の振動板又は可動膜143と位置合わせされた孔を含む。これに関して、相互接続部142は、アイランド141を完全には覆わない。相互接続部142は、音響素子140の振動板又は可動膜143を含まないアイランド141の部分を覆う。いくつかの実施形態では、相互接続部142は、可撓性相互接続部142が音響整合層も含むとき等に、音響素子140の振動板又は可動膜143を含めてアイランド141を完全に覆う。本明細書に記載のように、音響素子140の上に音響透過性の窓が配設される。
可撓性相互接続部142は、ポリイミド(例えば、カプトン(商標)(DuPontの商標))のようなポリマー材料から作製され、可撓性基板とみなされる。他の適切なポリマー材料は、ポリエステル薄膜、ポリイミド薄膜、ポリエチレンナフタレート薄膜、又はポリエーテルイミド薄膜、他の可撓性プリント半導体基板、並びにUpilex(登録商標)(Ube Industriesの登録商標)及びTEFLON(登録商標)(E.I. du Pontの登録商標)等の製品を含む。トランスデューサアレイ124は、まず、剛体である半導体基板132上に製造され、次に、可撓性基板(すなわち可撓性相互接続部142)が、トランスデューサアレイ124の上に配置されるので、トランスデューサアレイ124は、フレキシブル−トゥ−リジッド(flexible−to−rigid)(F2R)技術を使用して製造される。トレンチ144は、可撓性相互接続部142の下に位置決めされ、トランスデューサアレイ124が管状部材126の周りに丸められるときに折り目を形成する。すなわち、アレイ124は、平坦な構成で製造でき、装置102の組み立て中に可撓性細長部材121の長手方向軸の周りに円筒形又は丸められた構成に移行される。超音波撮像アセンブリを製造する例示的な態様は、各々が全体的に参照により本明細書に組み込まれる、2017年6月30日に出願された米国仮特許出願第62/527,143号、2018年6月1日に出願された米国仮特許出願第62/679,134号において記載されている。フレックス−トゥ−リジッド(flex−to−rigid)(F2R)及び/又は可撓性相互接続部142について言及されているが、本明細書に記載の音響透過性の窓は、F2R及び/又は可撓性相互接続142を有しない腔内装置を含む他の腔内装置アーキテクチャにおいて実施され得ることが理解される。
先端部材123は、装置102の遠位端を画定する。先端部材123は、装置102が体管腔120に挿入され、体管腔120内を動かされる際に装置102を先導する構成要素である。先端部材123は、装置102が非外傷的に解剖学的構造と接触するように、ポリマー材料から形成される。先端部材123は、ガイドワイヤ118が支持部材126及び先端部材123を通って延びるように支持部材126の管腔128と連通するガイドワイヤ管腔を含む。
図3は、超音波撮像アセンブリ110の一部分を示す側断面図である。特に、音響透過性の窓300が音響素子140の上に位置決めされる。音響透過性の窓300は、材料層310、320及び/又は330を含む、積み重なって形成された複数の材料層から形成することができる。これに関して、音響透過性の窓300の層は、互いに直接又は間接的に結合、固定及び/又は他の形で固着される。図3には1つのみの音響素子140が示されているが、音響透過性の窓300は、撮像アセンブリ110の全ての音響素子140の上に位置決めされ得ることが理解される。一般的に、音響透過性の窓300は、音響素子140から患者の体管腔120への超音波エネルギーの所望の伝播、及び体管腔120から音響素子140への反射超音波エコーの所望の伝播を容易にする。これに関して、音響透過性の窓300の材料は、音響素子140への及び音響素子140からの超音波エネルギーの音響経路に、望ましくない反射/屈折を引き起こし得る急なインピーダンス遷移がないように音響インピーダンス値を提供する。例えば、音響透過性の窓300は、超音波エネルギーが撮像アセンブリ110と血液との間の遷移部を横切って望ましい方式で伝播するように、血液及び/又は血管組織の音響インピーダンスとの音響インピーダンス整合を提供する。CMUTは、有利には、超音波エネルギーのための高い帯域幅を提供する。音響透過性の窓300の材料は、有利には、帯域幅を低減させてCMUTの最大の利点が達成されるのを妨げるインピーダンス遷移を最小限にするか又は除去するように構成できる。音響透過性の窓300が非インピーダンス整合層を含む実施形態では、その層は、窓を通じた所望の方式の超音波伝播と干渉しないように非常に薄くなるように構造的に構成される。材料の音響的透過性を改善する追加の要素は、所望の範囲の音響波周波数における低音響波吸収特性(係数)である。
図2に関して説明されるように、ポリイミド相互接続部142は、トレンチ144を横切って延びて、個々のアイランド141を結合する。これに関して、相互接続142は、アイランド141間の機械的結合である。相互接続部142の高さ又は厚み等の寸法149は、約3μm、約5μm、約7μm、約10μm並びに/又はそれより大きい値及びより小さい値の両方の他の値を含む、約1μm〜約50μm、約1μm〜約20μm、約3μm〜約10μmとされる。音響透過性の窓300は、音響透過性の窓300が全ての音響素子140上に位置決めされるようにトレンチ144を横切って延びる。
図3に示す撮像アセンブリ110の向きにおいて、層330は、径方向に最外層であり、体管腔120内の解剖学的構造に露出される。層320、310並びに相互接続層142及び音響素子140は、層330の径方向に内側に配設される。基板132、音響バッキング材料130及び/又は支持部材126(図2)等の追加の構成要素が音響素子140の径方向に更に内側に配設されることが理解される。
いくつかの例では、音響素子140は、膜143、基板145、及び膜143と基板145との間の真空ギャップ147を含むCMUT素子とされる。いくつかの実施形態では、膜143は窒化シリコンから形成される。基板145は下部電極を含み、膜143は上部電極を含む。CMUT素子140の基本原理は、上部電極143及び下部電極145によって形成された平行板キャパシタを伴う。基板/下部電極145は固定であり、膜/上部電極143は可撓性である。図3における矢印によって示されるように、膜143は、音響素子140が超音波データを取得するように動作する間、偏向するように構成される。受信モードにおいて、超音波(例えば、体管腔120から反射される超音波エコー)は、膜143の振動及び静電容量の変化を引き起こし、これを検出できる。送信モードにおいて、膜143と基板145との間に交流電圧が印加される。結果として得られる静電力によって膜143の振動が生じ、変調周波数において体管腔120に超音波エネルギーを送出することになる。
様々な実施形態において、音響素子140は、約5MHz、約10MHz、約20MHz、約30MHz、約40MHz及び/又はそれより大きい値及び小さい値の両方の他の適切な値等の値を含む、約1MHz〜約70NHz、5MHz〜約60MHz、又は約20MHz〜約40MHzの中心周波数を有する超音波エネルギーを放出するように構成される。本開示の態様によれば、音響透過性の窓300は、CMUT素子の場合、20MHz〜40MHz又はより高い周波数等の高周波数超音波と共に用いるのに特に適している。高周波数超音波は、血管壁等の組織構造、並びに血管内の血液等の体管腔120内の流体のBモード撮像に有利である。
音響透過性の窓300の層310は、音響素子140の上に、音響素子140と直接接触して位置決めされる。これに関して、層310の底面は、膜143の上面と直接接触する。層310は、音響素子140に径方向に最も近い層であるという点で、音響透過性の窓300の最内層と呼ばれ得る。
層310は、有利には、膜143の移動時に変形可能な可撓性及び/又は弾性材料から形成される。これに関して、最内層(例えば、層310)は、音響透過性の窓300の層の全てのうちの最も軟質の層である。いくつかの実施形態では、層310は、5ショア00未満等の値を含む、ショア00範囲内のデュロメータ硬度を有する。いくつかの実施形態では、層310は、約60ショアA、及び/又はそれよりも大きい値及び小さい値の両方の適切な値等の値を含む、約40ショアA〜80ショアAのデュロメータ硬度を有する。例示的な実施形態において、層310は、ポリブタジエンゴム(PBR)から形成される。PBR材料は、腔内超音波撮像装置のために用いられる広範囲の中心周波数における最も低い音響波吸収のうちの1つを呈する。他の実施形態では、層310は、シリコーン、ポリウレタン、ゲル、液体、これらの組み合わせ、及び/又は他の適切な材料を含む。層310は、有利には、送受信中の膜143の偏向を可能にし、膜143の運動範囲で膜143と接触状態に留まる。例えば、層310は、コンフォマーブル層と呼ばれ得る。
層310を形成する材料は、有利には、力の機械的分散を支援できる。例えば、層310を形成する材料は、CMUT膜143と、積層内の音響透過性の窓300を形成する任意の堅い層との間の機械的結合及び/又は接触を回避するように選択される。これらの間に非常に軟質の層310が存在するとき、CMUT膜143は、例えば上層330の硬度を感知しない。このため、送受信中の膜143の移動は影響を受けない。対照的に、全ての面を硬質の材料で取り囲まれた、軟質であるが圧縮できない材料が存在する場合、膜143の移動は、硬質の上層330の移動を必要とし、したがって膜143は妨げられる。以下で更に説明されるように、音響透過性の窓300における層の構成は、有利には、軟質の層310を閉じ込め、膜143を妨げることになる、硬質の上層330と可撓性相互接続142との間の直接結合及び/又は接触も回避する。
音響透過性の窓300の層320は、層310の上に、層310と直接接触して位置決めされる。これに関して、層320の底面は、層310の上面と直接接触する。層320は、層310よりも硬いが、層330よりも軟質である。層320は、約5ショアA、40ショアA、60ショアA、80ショアA、及び/又はそれよりも大きい値及び小さい値の両方の他の適切な値等の値を含む、約5ショアA〜80ショアAのデュロメータ硬度を有する。いくつかの場合、層320は、層320がより薄いとき、より高い硬度を有する材料から形成される。いくつかの例において、層320は、接着剤層又は硬化層として参照され得る。音響透過性の窓300において、層320は、例えば層310と層330との間の薄いボンドラインとされる。これに関して、層320は、図3に示す実施形態における層310等の音響透過性の窓300の他の層に層330を結合するように構成される。他の実施形態では、音響透過性の窓300は、層310と層320との間に1つ又は複数の追加の層を含む。1つ又は複数の追加の層は、層310、320及び330と共に、有利には、音響素子140から体管腔120への所望の音響インピーダンス遷移を提供する。
例示的な実施形態において、層320はポリウレタン(PU)から形成される。PUの音響インピーダンスは、Z=1.3〜1.9である。他の実施形態では、層320は、シリコーン又は他の軟質のコンフォマーブル材料を含む。いくつかの例において、シリコーン等の他の材料は、音響整合のためにインピーダンスを増大させるために充填を必要とする場合があり、これに応じて、層320の高さ又は厚み等の寸法322が増大するのに対し、PUは、音響整合のための良好なインピーダンス値を有する比較的薄いラインとして実施できるため、有利であり得る。PUは、血管内装置102の直径を最小限にすることが優先事項である用途に用いられる。いくつかの実施形態では、音響透過性の窓300は層310を含まない。代わりに、層320は、音響素子140の上に位置決めされ、音響素子140と直接接触する。そのような例において、層320は、音響透過性の窓300の最内層である。上記で同様に説明したように、層320は、有利には、層143の移動時に変形可能な可撓性及び/又は弾性材料である。層310が音響透過性の窓300において省かれるとき、より軟質のPUが用いられる。層310が層320と音響素子140との間に位置決めされるとき、より硬質のPUが用いられる。層310及び/又は320は、有利には、超音波エネルギーのための低い減衰及び整合インピーダンスを提供する。
層310の高さ又は厚み等の寸法312は、約10μm、約13μm、約15μm、約17μm、及び/又はそれよりも大きい値及び小さい値の両方の他の値等の値を含む、約10μm〜約20μm、又は約12μm〜約18μmとする。層320の高さ又は厚み等の寸法322は、約1μm、約3μm、約5μm及び/又はそれよりも大きい値及び小さい値の両方の他の値等の値を含む、約1μm〜約10μm、又は約1μm〜約5μmとする。合わせて、層310及び層320の合計の高さ又は厚みは、約20μm等、約15μm超とする。
音響透過性の窓300の層330は、層320の上に、層320と直接接触して位置決めされる。これに関して、層330の底面は、層320の上面と直接接触する。層330は、音響素子140から径方向に最も遠い層であるという点で、音響透過性の窓300の最外層として参照され得る。図3に示す音響透過性の窓300の実施形態では、最外層330は、最内層310の反対側にある。層330は、体管腔120内の解剖学的構造(例えば、血液、血管組織、狭窄)に対し露出される。層330の高さ又は厚み等の寸法332は、約1μm、約3μm、約5μm、7μm、及び/又はそれよりも大きい値及び小さい値の両方の他の値等の値を含む、約1μm〜約10μm、又は約3μm〜約8μmとする。
層330は、有利には、比較的より高い剛性の材料から形成される。これに関して、最外層(例えば、層330)は、音響透過性の窓300の全ての層のうちの最も硬い層とする。層330は、約85ショアD及び/又はそれよりも大きい値及び小さい値の両方の他の適切な値等の値を含む、約1ショアD〜100ショアD、約80ショアD〜100ショアDのデュロメータ硬度を有する。層310、320及び330の構成は、音響素子140の機械的、電気的及び/又は化学的保護を提供する。機械的保護は、例えば腔内撮像装置102が解剖学的構造と接触する間に必要とされ得る。腔内撮像装置102が石灰化狭窄部を横切るとき等、音響透過性の窓300が剛体の又は鋭い解剖学的構造に遭遇するとき、軟質の下層310が変形するが、頑丈な上層330は元の状態のままである。上層330は、電気的保護のための高い絶縁破壊電圧も有する。加えて、層330は、水に対する良好な透過障壁も提供する。
例示的な実施形態において、層330は、ポリエチレンテレフタレート(PET)から形成される。他の実施形態では、層330は、Mitsui Chemicalsから入手可能なポリメチルペンテン(PMP)又はTPX(登録商標)等のポリマー材料を含む。いくつかの例において、血管内装置102の直径を最小限にするとき等、より薄い層330が望ましいときに、PETが用いられる。より薄いPET層330は、有利には、PETがインピーダンス整合していない場合であっても、所望の方式での、例えば反射なしでの超音波エネルギーの伝播を可能にする。PMP又はTPX(登録商標)は、より厚い層330が有利である用途において用いられる。PMP層330はインピーダンス整合し、したがって、望ましくない超音波反射を生じることなく、より厚くできる。いくつかの実施形態では、層330は、収縮包装チュービング等のチュービングの形態で、腔内撮像装置102の組立前に取得される。他の実施形態では、層330は、腔内撮像装置102の組立前に、音響素子140のアレイ124の周りの長手方向軸LAの周りで環状構成になるように巻くことができる材料の平坦シート(例えば、箔)の形態をとる。
PET熱収縮チューブが頑丈な上層330として用いられる実施形態では、高さ又は厚み等の寸法332が、好ましくは1/10λ未満の音の波長と比較して小さくなるように選択される。PETにおける音響波長は、30MHzにおいて80μmに近い。PETは、比較的高い音響インピーダンスを有するという点でインピーダンス整合していないが、(例えば、Vention Medicalから入手可能な)約5μmの壁厚等の寸法332を有するPET熱収縮チュービングにより、インピーダンス遷移部における音響反射を最小限にする。非インピーダンス整合層が厚いほど、より高い周波数における音響性能が良好になる。他の用途において、TPX(登録商標)等のインピーダンス整合材料が外側保護層330として用いられる。この場合、層330が比較的厚い場合であっても、音響反射(残響)は生じない。
層310、320、330の構成は、有利には、層330と相互接続部142との間の直接接触を防ぐ。比較的硬い層330と相互接続部142との間の直接接続により、超音波送受信中の層310の移動及び膜143との層310の適合性がなくなる。これに関して、層310の寸法312は、層310が相互接続部142及び膜143の上に位置決めされ、これらと直接接触するように選択される。これに関して、層310の底面は、相互接続部142の上面と直接接触する。したがって、層310及び/又は層320は、層330と相互接続部142との間に位置決めされる。可撓性相互接続部142を有しない構成等の、F2R以外の構成を有する撮像アセンブリ110の実施形態では、層310の底面全体を、膜143の上面と接触させる。
本開示は、当該技術分野において既知の超音波用途のための音響透過性の窓と比較して多数の利点を提供する。これに関して、本明細書に記載の音響透過性の窓300の構成は、5MHz及び40MHz等の広範にわたる中心周波数について利用できるのに対し、既存の窓は、1MHz〜20MHzの状況において説明された。本明細書に記載のように、層310、320、330は、高周波数超音波エネルギー(例えば、20MHz〜40MHz)であっても、適切な音響経路を提供する。当該技術分野における既存の音響窓はまた、はるかに厚く(例えば、30μm超)、外部超音波プローブ等の再利用可能装置のために設計されている。本開示の態様は、有利には、IVUS撮像等の腔内用途に適した薄い音響透過性の窓300を提供する。これに関して、音響透過性の窓300はまた、ポリイミド相互接続部142の上に位置決めされる等、フレックス−トゥ−リジッドフレームワークにおいて構成された実施態様であり、これにより、アレイ124が平坦な構成から、装置102の長手方向軸LAの周りの環状構成に移行されることが可能になる。外部超音波プローブのための既知の音響窓は、頑丈な外側層330と相互接続部142との間の接触を回避する必要性に対処していない。
いくつかの実施形態では、接着剤層320は、音響透過性の窓300の最も硬い層である。そのような実施形態は、接着剤層320のインピーダンスが、非常に硬い材料により望ましくないほど高い可能性が高いにもかかわらず、接着剤層320を非常に薄くすることによって、意図された方式での音響透過性の窓300を通じた超音波エネルギーの伝播を可能にする。音響透過性の窓300の2層設計において、外側層は内側層よりも硬くなる。いくつかの例では、音響透過性の窓300の上に親水性コーティングが位置決めされる。様々な実施形態において、親水性コーティングの硬度は、音響透過性の窓300の層310、320及び/又は330の硬度よりも高くすることも低くすることもできる。
実施形態の1つの有利な組によれば、音響透過性の窓の厚みは、その範囲で変動する。
厚みとは、例えば、窓、又は音響素子若しくは可撓性細長部材の表面に対し垂直な寸法を意味する。これは例えば、最内層と最外層との間に延びる方向の寸法を意味する。これは例えば、音響透過性の窓の高さを意味する。
この実施形態の組につて、ここでより詳細に説明する。
上記で説明したように、本発明の実施形態は、層のうちで最も硬質な音響透過性の窓の最外層、及び層のうちで最も硬質でない最内層を提供することに基づく。機械的に硬質で強力な最外層の利点は、窓と素子との間の結合を依然として提供しながら、その軟性が有利には音響素子の自由な妨げられない移動を可能にする、より軟質の下層、例えば、より軟質の最内層のための機械的保護を提供することである。例えば、硬質の最外層は、例えば、可撓性細長部材が石灰化狭窄部を通過する場合に、下層のための擦過保護を提供する。
しかしながら、有利には最外層のために用いられるいくつかの例示的な硬質材料は、水又は血液に対し幾分不良な音響整合を呈する可能性があり、これは、取得される音響信号における大きなリンギング効果につながる可能性がある。これにより、帯域幅及び軸方向の分解能が低減する。これによりひいては、取得可能な画像品質が大幅に劣化する可能性がある。1つの例として、最外層を形成するための1つの有利な適切な材料である例示的な材料PETは、血液及び水に対し不良な音響整合を呈し、上述したような問題につながる。
この問題を更に説明するために、1つの例証のための例として、音響窓層材料の1つの例示的な組のための不利なリンギング効果についてここで説明する。これは1つの例を提示するのみであり、層材料の他の組についても同様に問題が生じる場合がある。
この例として、音響透過性の窓のための材料の1つの有利な組は、最内層から開始して外側に進んで、PBR−PU−PET(ポリブタジエン−ポリウレタン−ポリエチレンテレフタレート)である。水と比較したこれらの材料の材料特性が以下の表1に示される。
Figure 2021529057
Z=1.5MRaylの音響インピーダンスを有する水と比較して、硬質PET箔層は、Z=3.6MRaylの音響インピーダンスを有する。このため、結果として、PET層において、出射及び入射両方の超音波の41%の強力な反射が生じる。
これについては、図4に概略的に示される。図4は、例示的なCMUT素子膜143に結合され、シリコン基板145に取り付けられた、音響透過性の窓300のPBR最内層310、PU接着剤層320及びPET最外層330を示す。出射音響信号の反射が示される。
この強力な反射は、エコー信号におけるテール、又は取得される超音波スペクトルにおける「ハンプ」として視認可能である。
この効果については図5のグラフに示される。
グラフは、40MHzの中心(平均)周波数出力を有するCMUT超音波トランスデューサについて達成される超音波信号スペクトルを表す。
曲線501は、窓が存在しないCMUTトランスデューサのためのスペクトル(有限要素法によって計算される)を表す。この曲線は、窓のいかなる反射も干渉効果も存在しない信号を示すため、理想的な所望のスペクトルを表す。等価の時間領域信号は短いテールを有する。
曲線503は、PET層を含む3層PBR−PU−PET窓が存在する場合についてFEM計算された超音波スペクトルを表す。「ハンプ」は、約35MHzにおける取得されたスペクトルにおいて観測される。これは、上述した強力な反射に起因した共鳴効果によって生じる。この効果は、画像品質を劣化させるため、かなり望ましくない。
この問題を改善するために、本発明の有利な実施形態によれば、その範囲で(すなわち、その主断面積で)変動する厚みを有する音響透過性の窓が提供される。例として、窓が楔形状を画定するように変動する厚みを有する音響透過性の窓が提供される。
厚み変動により、平均に対しスペクトルのテールにおいてリンギングが生じる。結果として、スペクトル曲線が平滑化され、「ハンプ」が実質的に除去される。
これについては、図5における曲線502によって示される。曲線502は、楔形状の音響透過性の窓を用いて取得された超音波スペクトルを示す。見て取ることができるように、この形状により、干渉/反射効果が実質的に除去され、スペクトルは、所望の(理想的な)窓なし曲線501の形状に近づく。
更なる実験的結果が図6A及び図6Bに示される。図6Aは、例示として、取得される超音波信号を、以下のもの、すなわち、PBRのみの材料層601、PBR−PET材料層積層602、及び楔形状を有する完全に音響透過性の窓603の各々によって覆われたCMUTトランスデューサのための時間[μs]の関数として示す。図6Bは、取得される超音波スペクトルを、PBRのみの材料層606、PBR−PET材料層積層607、及び楔形状を有する完全に音響透過性のPBR−PU−PET窓608の各々について、周波数[MHz]の関数として示す。
楔形状の窓のためのスペクトル608は、(理想的な)PBRのみのスペクトル606に類似することを見て取れる。取得される帯域幅は50%超である。PETが楔形状の形成なしで材料積層に加えられるとき、取得されるスペクトル607は、望ましくないハンプを呈し、帯域幅は約25%まで低減される。
可変の厚みの音響透過性の窓の特定の構成について異なるオプションが可能である。
例の好ましい組によれば、音響透過性の窓の厚みは、窓にわたって平滑に変動し、それによって、窓の(すなわち、最外層の)最上表面は、窓にわたって1つ又は複数のレート又は傾斜角で平滑に上向き若しくは下向きに傾斜する。
厚みは、窓の上面が1つ又は複数の傾斜角で線形に傾斜するように線形に変動する。
図7は、この構成に従う1つの例示的な構成を通じた側面断面図を概略的に示す。超音波音響素子143のアレイの上に延びる音響透過性の窓300が示される。この例において、複数の音響素子143は、素子の複数の列(ライン)を含む素子のアレイとして配置される。音響素子143の1つのラインが図7に概略的に描かれる。
この例において、音響透過性の窓は、音響透過性の窓の厚みが音響素子のライン(列)の方向に沿って変動するように、すなわち、窓の(すなわち、最外層の)最上表面が、音響素子143のライン又は列に平行な方向に傾斜するように配置される。
代替的な例において、厚みは、上面が1つ又は複数のレートで平滑に上下に湾曲するように非線形に変動してもよい。音響素子が1つ又は複数のラインの素子の配置を含む場合、素子の最上表面の傾斜は、前記1つ又は複数のラインの素子の方向に沿って延びてもよい。
上述したように、複数の音響素子が1つ又は複数の列を含む要素のアレイを含む場合、窓の厚みは、前記1つ又は複数の列の方向に沿って変動してもよい。
図7の特定の例において、音響透過性の窓の傾斜は、音響透過性の窓300が楔形状に従うようになっている。
1つ又は複数の例によれば、音響透過性の窓の厚みは、可撓性細長部材の長手方向軸の方向に沿って変動してもよい。これは、いくつかの例において、音響素子のライン又は列の方向と一致してもよく、それによって厚みが両方の方向に沿って変動する(例えば、傾くか又は傾斜する)。
1つ又は複数の実施形態によれば、音響透過性の窓の厚みは、上面レベルと下面レベルとの間の層にわたって最外層の最上面が上下に変動するように、下の厚みレベルと上の厚みレベルとの間で平滑に上下してもよい。
例が図8に概略的に示される。
この例において、窓の(すなわち、最外層の)最上面が上面レベルと下面レベルとの間で線形に上下に傾斜するように、音響透過性の窓300の厚みは線形に上下する。図8の例において、この結果、2つの傾斜セクション801、802を含む窓が得られ、2つの傾斜セクションは、中心ピーク厚み点に向かってそれぞれ上向きに傾斜する1つのセクション801、及びピーク厚み点から離れる方向に下向きに傾斜する1つのセクション802である(又は言い換えれば、両方がこの中心ピークに向かって又は中心ピークから離れるようにそれぞれ上向き又は下向きに傾斜する)。
図9は、更なる例を概略的に示す。この例において、音響透過性の窓300の厚みは、最小厚みレベルと最大厚みレベルとの間で窓の範囲で複数回線形に上下する。これは、最小表面レベルと最大表面レベルとの間での素子の窓の(すなわち最外層の)最上面の上下の線形傾斜として示す。この結果、それぞれ窓300のピーク厚み点に向かって及びピーク厚み点から離れるように上方及び下方に傾斜する合計6つの傾斜セクション901〜906が得られる。
可変の厚みの窓が、共鳴又はリンギング効果(及び超音波信号スペクトルにおける結果として生じるハンプ)を抑制するのに有効であるためには、解剖学的構造の目標観測点が(腔内装置の撮像アセンブリに対し)走査される距離zは、窓の音響「平均化」効果が効力を生じるために十分大きくなくてはならない。観測点が撮像アセンブリに非常に近接している場合、音響素子のアレイの小さな部分δのみが寄与する。
これについては、2つの異なるそれぞれの変動可能な厚みの窓300を有する観測点1001の観測を示す図10A及び図10Bに概略的に示される。ここで、観測点は、複数の音響素子143から距離zにある。
このため、撮像アセンブリに対し更に近接した距離での点の観測を可能にするために、可変の厚みの音響窓は、有効となるためにδに沿った十分な厚み変動が存在するように、厚み勾配において十分急峻でなくてはならない。
物体を視認するための好ましい距離は、近接場距離zである。近接場距離は、平面波が最初に形成される距離である。取得される画像は、近接場距離において観測される物体について最も鮮明である。しかしながら、物体は、近接場距離以外の距離においても視認され得る。
近接場距離zとδとの間の近似的関係は以下である。
Figure 2021529057
ここで、λは音波の波長である。
例えば、c=1500m/s、f=40MHz、及びδ=600ミクロンの場合、結果として得られる近接場距離はz=2.4mmであり、ここで、cは、撮像アセンブリと観測点1001とを隔てる媒体における音の速度である。
この例示的な構成について、平面波が生成され、物体が2.4mmの近接場距離で又はその近くで視認される限り、全音響素子アレイが信号に寄与する。このため、音響窓の長さ全体も共鳴を抑制するのに寄与する。2.4mmの距離は、一般的な使用における装置のための一般的な観測距離の範囲内にある。
例として、音響窓の厚みは、約10ミクロンの開始厚みと、約30ミクロンの最終厚みとの間のその全長又は全範囲にわたって変動してもよい。厚みは、例えばその全範囲にわたって10ミクロンから30ミクロンに線形に増大してもよい。これは、観測距離z>zにおける物体の観測のための十分な厚み勾配を提供する。ここで、上記で論考したように、zは観測距離であり、zは近接場距離である。
しかしながら、これは、1つの例示的な厚み勾配を表すのみであり、他のものが代替的に用いられてもよい。
例えば、上記で論考したリンギング効果(すなわち、エコー信号におけるテール)の除去における性能の観点で異なる厚み勾配を試験するためのシミュレーションが行われてきた。これらのシミュレーションに基づいて、厚みが窓要素の全長にわたって合計約20〜30ミクロン(少なくともその活性部分δ)だけ線形に増大する窓が最も良好に機能することを予期することができることがわかった。例えば、窓は、有利には、7〜15ミクロンの初期厚みから、20〜30ミクロンの最終厚みまで厚みが変動(例えば、線形に増大)してもよい。
好ましい例において、楔形窓の開始厚み(すなわち、窓の一端における、窓の最も薄い点における厚み)は、理想的には、音響減衰を最小限にするように可能な限り小さくなるべきである。約10ミクロン(例えば、7〜15ミクロン)の開始厚みが、音響性能の平衡化及び構造的安定性の観点から最適であることがわかっている。
図11は、本開示の実施形態による、腔内超音波撮像装置102の少なくとも一部分を製造する方法400の流れ図である。示されるように、方法400は、複数の列挙されたステップを有するが、方法400の実施形態は、列挙されたステップの前、後、及びそれらの間に追加のステップを有してもよい。いくつかの実施形態では、列挙されたステップのうちの1つ又は複数は、省略されるか、異なる順序で実行されるか、又は同時に実行されてもよい。方法400のステップは、装置102の製造者によって、図1〜図3に記載の特徴を含む装置をもたらすように実行することができる。方法400は、様々な製造ステップ中の装置102の様々な構成要素の概略図である図12〜図17を参照して説明される。例えば、図12〜図17は、音響素子アレイ124の上に配設された音響透過性の窓300等の超音波撮像アセンブリ110の様々な構成要素のための組立ステップを示す。
ステップ410において、方法400は、音響素子アレイを取得することを含む(図11)。本開示の実施形態による音響素子アレイ124の概略上面図が図12に示される。音響素子アレイ124は、複数の音響素子140を含むことができる。例示的な実施形態において、音響素子140はCMUT素子とすることができる。図12に示す装置102の撮像アセンブリ110はまた、アレイ124の遠位方向に位置決めされた先端部材123と、アレイ124の近位方向に位置決めされたコントローラ125と、コントローラ125から近位方向に延びる通信線134(例えば、電気通信を提供する導体)とを備える。
ステップ420において、方法400は、音響素子アレイの上に、音響素子アレイに直接接触する音響透過性の窓の可撓性層を形成する材料を分散させることを含む(図11)。例えば、PBRを用いて最内層310(図3)を形成する。これに関して、融解したPBRを装置102上に分注する。装置102は、PBRが分注された後に(例えば、長手方向軸LAの周りで)回転させるか、又はPBRは、装置102が回転している間に分注する。結果として、PBRは、アレイ124及び/又は装置102の他の構成要素の外周の周りに均一に分散される。いくつかの実施形態では、溶融した材料の粘性を制御するためにヘプタンがPBRに加えられる。
ステップ430において、方法400は、音響窓の可撓性層を乾燥又は硬化させることを含む。ヘプタンがPBRに加えられる実施形態では、ステップ430は、ヘプタンを蒸発させることを含む。ステップ430は、可撓性層を形成する材料に熱又は空気を当てることを含む。ステップ430の結果として、ステップ420において分散された材料が層310内に形成される。他の層の形成と別個に層310を乾燥/硬化させた結果として、層310(図3)の高さ又は厚み等の寸法312を、他の層の形成に関与するステップと独立して制御する。例えば、ステップ460に関して説明したように、層310の寸法312は、層330を形成するチュービングの収縮挙動に依拠しない。
図13は、ステップ430の後の装置102の撮像アセンブリ110を示す。図13は、本開示の実施形態による、音響透過性の窓の可撓性層が音響素子アレイ上に分散され、硬化された後の概略上面図である。これに関して、層310はアレイ124を完全に覆う。図13の示される実施形態において、層310は、先端部材123、コントローラ125及び/又は通信線134の少なくとも一部分も覆う。これに関して、層310は、可撓性細長部材121の一部を形成する。
追加の層が音響透過性の窓300の一部を形成する実施形態において、方法400は、可撓性層310の上に追加の層を形成することを含む。
ステップ440において、方法400は、可撓性層(図11)の上に接着剤を分注することを含む。PU等の接着剤は、層310及び330(図3)間に層320を形成する。例えば、接着剤の1つ又は複数の液滴を、乾燥/硬化された層310上に直接分注する。層310を省いた音響透過性の窓300の実施形態において、接着剤は、アレイ124の上に直接配設する。図14は、アレイ124の上に分注された接着剤のボリューム710を示す。図14は、本開示の実施形態による、音響透過性の窓の可撓性層上に分注された接着剤を含む、音響素子アレイ上に位置決めされるように配置された熱収縮チュービング(ステップ450)の概略上面図である。いくつかの実施形態では、接着剤は、層310及び/又はアレイ124の上に噴霧される。
ステップ450において、方法400は、接着剤及び音響素子アレイの上にチュービングを位置決めすることを含む(図11)。いくつかの例において、チュービングは、最外層330(図3)を形成する。これに関して、チュービングは、いくつかの実施形態では、PETから形成される熱収縮可能チュービングとする。図14に示されるように、チュービング720は内腔722を含む。アレイ124及び/又はチュービング720は、接着剤のボリューム710が上に配設されたアレイ124がチュービング720の内腔722に位置決めされるように動かされる。
いくつかの実施形態では、ステップ450は、熱収縮チューブ720の端部を固定することも含む。これに関して、熱収縮プロセス中、壁厚は、チューブ720が自由に収縮する場合に増大する(直径の低減、長さの低減、壁厚の増大)。壁厚における増大は、熱収縮チューブ720を、長さ又は長手方向において収縮できないように固定することによって最小限にするか又はなくし得る。ステップ450のための別のオプションは、加熱前に、直径が収縮するように長さ方向においてチューブ720を伸長させることによって、アレイ124の周りにチューブ720を取り付けることである。いくつかの例において、加熱前にチューブ720を伸長させることは、熱を当てた後に壁が薄くなることにつながる場合さえある。例えば、層330の寸法332が小さくなり得る。
チュービングが用いられない実施形態において、ステップ450は、平坦な材料片(例えば、箔)をアレイ124及び接着剤のボリューム710の周りに位置決めすることを含む。例えば、平坦な材料片は、アレイ124及び接着剤のボリューム710の周りに環状構成になるように巻き付ける。
ステップ460において、方法400は、チュービング(図11)を収縮させるための熱及び/又は空気を当てることを含む。例えば、熱い空気を当てた結果として、チュービング720はアレイ124の周りで収縮し、剛体層330(図3)を形成する。収縮チュービング720は、層310と内腔722の表面との間で横方向に接着剤を広げる。接着剤のボリューム710は、このため、図14に示される液滴形態を残すのではなく、層310の外周全体の周りに分散される。チューブ720が伸長される(ステップ450)実施形態において、ステップ460は、熱伸長及び機械的伸長の両方を加えることの組み合わせを含む。過剰なチュービング720は、必要に応じて切断し、除去する。チュービング720の切断端は、更に熱収縮させる。いくつかの例において、追加の接着剤がチュービング720の端部の周りに塗布される。
層310を省く実施形態において、チュービング720の収縮の結果として、接着剤が、アレイ124と内腔722の表面との間で横方向に広げられる。このため、接着剤は、アレイ124の外周全体の周りに分散される。
ステップ470において、方法400は、余分な接着剤を除去することを含む(図11)。収縮チュービング720は、層310と内腔722の表面との間の空間から、チュービング720の端部から外に余分な接着剤を放出する。例えば、接着剤の硬化(ステップ480)前に、余分な接着剤を拭き取ること等により除去できる。
ステップ480において、方法400は、接着剤を硬化させることを含む(図11)。いくつかの実施形態では、接着剤は、2成分PU等の2成分硬化成分である。ステップ480は、熱及び/又は空気を当てることを含む。いくつかの実施形態では、接着剤は、蒸気の放出なしで硬化する。例えば、湿気硬化により形成される溶媒蒸発又は気体を有利に回避できる。グルー層320において/グルー層320から何らかのものが蒸発する場合、気体/気泡が層330の下に形成され、音響透過性の窓300内に閉じ込められ、それによって音響性能を劣化させることになる。
方法400のステップの結果として、図15に示すように、層330はアレイ124の周りに形成される。これに関して、図15は、本開示の実施形態による、音響透過性の窓300を形成するようにチュービングを収縮させ、接着剤を硬化させた後の概略上面図である。接着剤層320及び可撓性層310は、アレイ124と層330との間に位置決めされる(図3)。いくつかの例において、層330は、コントローラ125を覆うこともできる。
いくつかの実施形態では、音響窓300は、その範囲で変動する厚みを有する。これらの実施形態では、腔内超音波撮像装置を製造するか又は組み立てる方法は、上記で概説したものに対し変動する場合がある。特に、上記で概説したステップ420〜480の1つ又は複数が変動する場合がある。
厚みが変動する音響窓を有する装置を製造するためのステップのための1つの例示的な手法は以下の通りである。この手法は、特に、丸い断面を有する細長部材に適用可能である。
細長部材の遠位部分に結合された複数の音響素子を含む撮像アセンブリが提供される。
厚みが変動する音響透過性の窓300の形状は、最下層、例えばPBR層を施すプロセスにおいて制御される。この層は、組み立てられた細長部材及び撮像アセンブリ構成に施される。
細長部材は、最下層の材料が連続して堆積される間、回転される。この手順はPBRの例示的な材料について説明される。しかしながら、これは例示のみを目的としており、同じ手法が他の材料に用いられ得る。
施されるPBRの量は、例えば、カメラを用いてシリンジ先端の液滴の直径を測定すること、又は流体を所定の時間にわたって針の先端にポンピングすることによって制御される。次に、液滴は、回転している細長部材と接触する。回転の結果として、PBRリング又はドーナツが撮像アセンブリの周りに形成される。堆積されたPBR領域の高さ及び幅は、表面張力によって制御される(撮像アセンブリ表面材料及び表面条件、例えば、表面がプラズマ洗浄されているか否か、及び溶融PBR溶液の粘度による影響を受ける)。
層の厚み(径方向)は、細長部材の長さ方向に沿って変動し、それによって長さ方向に沿った窓要素の厚み変動(例えば、楔形状)を実現する。例えば、厚みは、長さ方向に沿って線形に増大する厚みを有する窓を達成するように、長さ方向に沿って線形に変動できる。
次にPBR材料のリングが乾燥される。乾燥中、リングは、その外周の周りの全ての点において同じ割合だけ収縮する。このようにして、(細長部材の長さ方向に沿って)厚み変動を有する非常に良好に制御されたPBR層を堆積できる。
(長さ方向に沿って)リングの約半分が細長部材及び撮像アセンブリ構成の上に堆積されると、効果的には、撮像アセンブリの音響素子の上に楔形状が形成される。これについては図16(左)に示される。堆積されたPBR1020の半分のリングが示される。関心領域外の材料は除去される。
図16(右)は、乾燥後の堆積されたPBR1020を示す。
このステップに続いて、堆積されたPBRは、PU接着剤層の上に施されたPET熱収縮(チュービング)で覆う。これらの材料は、それぞれ、最外層及び接着剤層を形成するのに用いられる材料の1つの例示的な組を表すにすぎず、例えば上記で概説したように、代替的に他の材料が用いられてもよい。
熱収縮(及び薄いPU接着剤層)は、堆積されたPBRの形状に従う。長さ方向(細長部材の細長い長さ)に沿って堆積されたPBRの最内層の形状を変動させることによって、様々な形状を形成できる。例えば、線形に傾斜する形状を音響窓に設けられる。1つのリングを堆積させてもよく、又は複数のリングを堆積させてもよい。凹形状も可能である。
例として、上記の図8及び図9に示す例示的な形状を、複数のリングを堆積させることによって形成できる。図8の窓は、例えば、長さ方向に適切に傾斜する厚みを有する2つの隣接するリングを堆積させることによって形成でき、図9の構成は、長さ方向に適切に傾斜する厚みを有する6つの隣接するリングを堆積させることによって形成できる。
代替的に、図8又は図9に示す例示的な形状は、PBRの初期の均質な高さの層を堆積させ、次に、層を乾燥させることに続いて、堆積された層を、これらの形状に必要な特定の起伏パターンを画定するよう成形するように適切な領域において除去することによって形成できる。次に、この成形されたPBR層の上にPET層が堆積され、この層は、上記で説明したように、PBR層の成形されたトポグラフィに従うように収縮する。
図17は、本開示の実施形態による、音響透過性の窓を通じて視認可能なCMUT素子の概略上面図である。図17は、方法400のステップ後のアレイ124の一部を示す。CMUT素子140は、トレンチ144によって隔てられた基板132のアイランド141上に形成される。膜143は、光学的かつ音響透過性の窓300を通じて視認可能である。空隙のない音響透過性の窓300は、有利には、本開示の態様に従って実現される。
当業者であれば、上述の装置、システム、及び方法は、様々な方法で変更可能であることを理解するであろう。したがって、当業者は、本開示によって包含される実施形態が、上述の特定の例示的な実施形態に限定されないことを理解するであろう。その点に関し、例示的な実施形態が示され説明されたが、広範囲の修正、変更、及び置換が、前述の開示において考えられる。このような変更は、本開示の範囲から逸脱することなく、上記に加えることができることが理解される。したがって、添付の特許請求の範囲は、広く、かつ、本開示と矛盾しない方法で解釈されることが適切である。

Claims (23)

  1. 近位部分と、遠位部分と、長手方向軸とを備える、患者の体管腔内に位置決めされる可撓性細長部材と、
    前記可撓性細長部材の前記遠位部分に配設され、前記体管腔内に位置決めされている間、撮像データを取得する超音波撮像アセンブリと、
    を備える、腔内超音波撮像装置であって、
    前記超音波撮像アセンブリは、
    前記可撓性細長部材の前記長手方向軸の周りに配置された複数の音響素子と、
    前記複数の音響素子の上に配設された音響透過性の窓であって、前記音響透過性の窓は、積み重なって形成された複数の層を含む、音響透過性の窓と、
    を備え、
    前記複数の層は、
    前記複数の音響素子に直接接触する最内層と、
    前記最内層の反対側の最外層と、
    前記最外層を前記複数の層のうちの別の層に結合する接着剤層と、
    を含み、
    前記最内層の硬度は前記複数の層の他の全ての層の硬度より低く、
    前記最外層の硬度は前記複数の層の他の全ての層の硬度よりも高い、
    腔内超音波撮像装置。
  2. 前記可撓性細長部材はカテーテルを備える、請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  3. 前記超音波撮像アセンブリは血管内超音波撮像アセンブリを備える、請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  4. 前記複数の音響素子は容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ素子を含む、請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  5. チュービングは収縮包装チュービングを含む、請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  6. 前記複数の音響素子の各々は、基板と、前記基板に対し移動可能な膜とを備え、
    前記最内層は、前記膜の移動時に変形可能な弾性材料を含む、
    請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  7. 前記最内層はポリブタジエンゴムを含む、請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  8. 前記最外層はポリエチレンテレフタレートを含む、請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  9. 前記接着剤層はポリウレタンを含む、請求項1に記載の腔内超音波撮像装置。
  10. 前記音響透過性の窓の厚みはその範囲で変動する、請求項1から9のいずれか一項に記載の腔内超音波撮像装置。
  11. 前記複数の音響素子は、1つ又は複数のラインの素子の構成を含み、前記音響透過性の窓の厚みは前記1つ又は複数のラインの方向に沿って変動する、請求項10に記載の腔内超音波撮像装置。
  12. 前記音響透過性の窓の厚みは、前記可撓性細長部材の前記長手方向軸の方向に沿って変動する、請求項10又は11に記載の腔内超音波撮像装置。
  13. 前記音響透過性の窓の厚みは、前記窓の最上面が前記窓にわたって1つ又は複数のレートで平滑に上向き又は下向きに傾斜するように、その範囲で平滑に変動する、請求項1から12のいずれか一項に記載の腔内超音波撮像装置。
  14. 前記音響透過性の窓の厚みは、前記窓の最上面が、上面レベルと下面レベルと間の前記窓にわたって前記窓の最上面が上向き及び下向きに傾斜するように、下の厚みレベルと上の厚みレベルとの間で平滑に上下する、請求項1から13のいずれか一項に記載の腔内超音波撮像装置。
  15. 前記音響透過性の窓の前記変動する厚みは、前記窓が楔形状を有するようになっている、請求項1から14のいずれか一項に記載の腔内超音波撮像装置。
  16. 患者の体管腔内に位置決めされている間に撮像データを取得する、近位部分と遠位部分と長手方向軸とを備える超音波撮像カテーテルと、
    前記超音波撮像カテーテルと通信し、取得された前記撮像データに基づいて超音波画像をディスプレイに出力するプロセッサと
    を備える、腔内超音波撮像システムであって、
    前記超音波撮像カテーテルは、
    前記遠位部分に配設され、前記長手方向軸の周りに配置された複数の音響素子と、
    前記複数の音響素子の上に配設された音響透過性の窓と、
    を更に備え、
    前記音響透過性の窓は、
    前記複数の音響素子の上に位置決めされ、前記複数の音響素子と直接接触する第1の材料層であって、前記第1の材料層は第1の硬度を含む、第1の材料層と、
    前記第1の材料層の上に位置決めされ、前記第1の材料層と直接接触する第2の材料層であって、前記第2の材料層は第2の硬度を含む、第2の材料層と、
    前記第2の材料層の上に位置決めされ、前記第2の材料層と直接接触する第3の材料層であって、前記第3の材料層は第3の硬度を有するチュービングを含む、第3の材料層と、を備え、
    前記第2の材料層は前記第1の材料層及び前記第3の材料層を結合し、
    前記第1の硬度は前記第2の硬度及び前記第3の硬度より低く、
    前記第3の硬度は前記第1の硬度及び前記第2の硬度よりも高い、
    腔内超音波撮像システム。
  17. 前記超音波撮像カテーテルは血管内超音波カテーテルを含む、請求項16に記載の腔内超音波撮像システム。
  18. 前記複数の音響素子は容量性マイクロマシン超音波トランスデューサ素子を含む、請求項16に記載の腔内超音波撮像システム。
  19. 前記チュービングは収縮包装チュービングを含む、請求項16に記載の腔内超音波撮像システム。
  20. 前記複数の音響素子の各々は、基板と、前記基板に対し移動可能な膜とを備え、
    前記第1の材料層は、前記膜の移動時に変形可能な弾性材料を含む、請求項16に記載の腔内超音波撮像システム。
  21. 前記第1の材料層はポリブタジエンゴムを含む、請求項16に記載の腔内超音波撮像システム。
  22. 前記第3の材料層はポリエチレンテレフタレートを含む、請求項16に記載の腔内超音波撮像システム。
  23. 前記第2の材料層はポリウレタンを含む、請求項16に記載の腔内超音波撮像システム。
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