JPH07323031A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JPH07323031A
JPH07323031A JP14241494A JP14241494A JPH07323031A JP H07323031 A JPH07323031 A JP H07323031A JP 14241494 A JP14241494 A JP 14241494A JP 14241494 A JP14241494 A JP 14241494A JP H07323031 A JPH07323031 A JP H07323031A
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JP
Japan
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ultrasonic probe
acoustic
coating
organic polymer
acoustic medium
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Withdrawn
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JP14241494A
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English (en)
Inventor
Daisuke Matsuo
大介 松尾
Takae Hayashi
孝枝 林
Hiroaki Kasai
広明 葛西
雅道 ▲ひじ▼野
Masamichi Hijino
Naohito Shiga
直仁 志賀
Yukihiko Sawada
之彦 沢田
Katsuhiro Wakabayashi
勝裕 若林
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 音響媒体の侵入による特性劣化を防止した超
音波探触子を提供する。 【構成】 音響媒体を封入したシース内に、先端部を挿
入してなる超音波探触子において、少なくとも先端部の
露出した有機高分子材料からなる部位12を疎水性有機
高分子材料31にて被覆して構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波断層像を得てこ
れにより診断を行う探傷または体腔内超音波診断装置に
係わり、より詳しくは送受信用超音波探触子先端部の構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波探触子は非破壊検査装置や
医療用の超音波診断装置として急速な需要の伸びをみせ
ている。超音波内視鏡の探触子は、超音波振動子から高
周波の音響振動(超音波)を生体中に放射し、反射して
戻ってきた超音波を超音波振動子で受信し、僅かな界面
特性の違いによって異なる情報を処理することで、生体
内部の断面像を得ている。
【0003】超音波振動子は、大別すると圧電素子、音
響整合層、および背面負荷材から構成されている。前記
超音波振動子は、上記圧電素子表面に形成された電極に
高周波の電圧パルスを印加し、圧電素子を共振させて急
速に変形を起こし、超音波パルスを発生させるものであ
る。
【0004】ところが、血管用超音波探触子のように高
周波化、小型化が必要なものでは、圧電素子の形状は小
さくなり、厚さも非常に薄くする必要があって、超音波
振動子の実装方法や、結線方法が非常に困難になってき
ているため、当出願人においても、特開平5−3005
93号公報所載の技術による対策などを試みている。こ
れは、圧電素子を主とする積層体の下部に板状の支持部
材を設け、駆動軸と接合することにより、小型化を図る
ものである。
【0005】ここでは、従来から周知の超音波探触子、
特に超音波診断装置用の超音波探触子について、図12
〜図13を用いて具体的に説明する。図12は超音波探
触子の先端部の正面断面図、図13は超音波探触子の先
端部をシース中に挿入した状態を示す正面断面図であ
る。
【0006】表面電極107,108が設けられた圧電
素子105の超音波放射面に、音響整合層104が形成
され、反対面には絶縁性の背面制動材103が連接さ
れ、振動子部を形成している。この振動子部は、導電性
のハウジング106に接着され、表面電極107,10
8は、入出力電極として用いるハウジング106,同軸
ケーブル113の芯線110にそれぞれ導電部材109
で接続されている。そして空隙部は、絶縁性の樹脂11
2で封止・絶縁されている。なお、ハウジング106
は、銀ロウ114によりフレキシブルシャフト124に
接合され、これにより超音波探触子はフレキシブルシャ
フト124の軸方向に対して、前後および回転方向に駆
動自在となっている。また、同軸ケーブル113はフレ
キシブルシャフト124内に挿通され、その周線111
は導電部材109によりハウジング106に接続・固着
されている。
【0007】このように形成された超音波探触子は、図
13に示すように、流動パラフィン、水、生理食塩水、
ゲル状物質などの音響媒体を充満した、ポリエチレンな
どからなるチューブ状のシース129に挿入された状態
で、体腔内に挿入される。
【0008】なお、導電部材109には、銀ロウ、ハン
ダ、導電性接着剤などが用いられることが、一般的であ
るが、前述のように超音波探触子の小型化にともない、
圧電素子の熱による破壊を防止し、微小部分の作業性に
優れる点から導電性接着剤を用いることが多くなってい
る。導電性接着剤としては、特開62−161300号
公報所載のエポキシ系樹脂100重量部に対し銀粉50
重量部以上の割合で添加したものなどが一般的である。
【0009】一方最近の技術として、特開平4−181
896号公報所載の、人体と接触するときの滑り性を得
るとともに、音響レンズの耐薬品性を確保するため、P
TFE粒子を有機バインダーに分散させた塗料で音響レ
ンズをコートするという技術が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述の従来技術によれ
ば、超音波探触子の先端部は音響整合のため、液状また
はゲル状の音響媒体に浸漬されることになる。また、圧
電素子と入出力電極とは導電性接着剤で接続・接合さ
れ、必要に応じその周辺はエポキシ樹脂で封止されてい
る。このような構造においては、超音波探触子を音響媒
体が直接またはエポキシ樹脂の封止層を透過して、導電
性接着剤を膨潤させる現象が発生する。
【0011】導電性接着剤はエポキシ樹脂などの有機樹
脂からなる接着剤の硬化収縮により、接着剤中に添加さ
れている導電性フィラー(銀粉、銅粉など)どうしが接
触して導電性が発現するため、接着剤が膨潤する事によ
り導電性フィラー間の接触が絶たれ、導電性が失われる
か、抵抗が大きくなり特性が悪化するという問題点があ
った。
【0012】また、音響媒体の超音波探触子の内部への
侵入は、導電性接着剤の劣化以外にも、背面負荷材や音
響整合層自体の劣化、たとえば剥離や膨潤などの劣化を
も引き起こすという問題点がある。
【0013】一方、導電性接着剤を用いていない場合で
も、音響媒体のうち、生理食塩水や超音波ゲルはアルカ
リイオンを含んでいるため、エポキシ樹脂の封止層を透
して、アルミナなどのセラミックスからなる音響整合層
や、PZT、PLZT、チタン酸鉛、メタニオブ酸鉛な
どのセラミックスと電極とからなる圧電素子を侵してし
まうという問題点もある。
【0014】さらに、特開平4−181896号公報所
載の技術は、フッ素樹脂を音響レンズにコートしている
が、音響媒体はコ−トされた音響レンズ以外の部分、た
とえば接着剤層などからも侵入し、劣化を引き起こす。
さらに、上記技術におけるフッ素樹脂は、PTFE粒子
と熱可塑性もしくは熱硬化性樹脂と硬化剤からなるた
め、いかにPTFEが疎水性であっても、残りの熱可塑
性もしくは熱硬化性樹脂が親水性であれば、実際にはこ
のコート層からも音響媒体が内部に侵入し、特性劣化を
引き起こすこととなる。なお、上記技術には、フッ素樹
脂の具体的な成分の記載はないが、市販品として上げら
れる塗料はいずれもこの問題点を解決するものではな
い。
【0015】本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされ
たもので、請求項1、2または3に係る発明の目的は、
音響媒体の侵入による特性劣化を防止した超音波探触子
を提供することである。請求項4または5に係る発明の
目的は、請求項1に係る発明の目的に加え、音響媒体に
セラミックスなどを侵食しないものを用いる場合におい
て、とくに導電性樹脂による接続部への音響媒体の侵入
による膨潤を防止した超音波探触子を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1、2または3に係る発明は、音響媒体を封
入したシース内に、先端部を挿入してなる超音波探触子
において、少なくとも先端部の露出した有機高分子材料
からなる部位を、疎水性有機高分子材料にて被覆して構
成したことを特徴とする。請求項4または5に係る発明
は、音響媒体を封入したシース内に、先端部を挿入して
なり、圧電素子の表面電極と入出力電極とを導電性接着
剤で接続して構成した超音波探触子において、少なくと
も前記導電性接着剤で接続して構成した部位の表面を、
疎水性有機高分子材料にて被覆して構成したことを特徴
とする。
【0017】
【作用】請求項1、2または3に係る発明の作用は、超
音波探触子の先端部を被覆した疎水性有機高分子材料に
より、音響媒体の超音波探触子の内部への侵入を阻止す
るか、もしくは困難にするため、導電性樹脂などの有機
高分子材料の膨潤と、セラミックスからなる各部材の劣
化とを防止もしくは遅延する。請求項2に係る発明の作
用は、上記作用に加え、疎水性有機高分子材料をフッ素
樹脂などに限定することにより、水、ガス、液状物質な
どの透過を確実に阻止し、有機高分子材料の膨潤と各部
材の劣化を防止する。請求項3に係る発明の作用は、上
記作用に加え、超音波探触子本体に熱収縮チューブをか
ぶせ、圧電素子が劣化しない程度に加熱を行い、チュー
ブを収縮させ、超音波振動子とチューブが接触するよう
にすることで、音響的に連続一体となり、且つハウジン
グに密着した密閉構造とし、超音波探触子内への音響媒
体の侵入を阻止し、先端部全体の劣化を防止するととも
に、加工性を容易にする。
【0018】請求項4または5に係る発明の作用は、請
求項1に係る発明の作用に加え、音響媒体にセラミック
スなどを侵食しないものを用いる場合において、導電性
接着剤自体を疎水性有機高分子材料で覆うため、音響媒
体での膨潤による導電性の低下を防ぐとともに、疎水性
有機高分子材料からなる膜が他の部材たとえばシースな
どと擦過することがなく、剥離や摩擦による脱離、破壊
が起きないため、安定した性能を確保できる。請求項5
に係る発明の作用は、上記作用に加え、疎水性有機高分
子材料をフッ素樹脂などに限定することにより、水、ガ
ス、液状物質などの透過を確実に阻止し、導電性接着剤
の膨潤を防止する。
【0019】
【実施例1】図1〜図6は第1実施例を示し、図1は超
音波探触子の正面断面図、図2〜図3は超音波探触子の
振動子部の製造工程を示す斜視図、図4は振動子部の正
面図、図5は振動子部の他の例を示す正面図、図6は超
音波探触子本体の正面断面図である。
【0020】まず、本実施例の超音波探触子18Aの先
端部の構成について、説明する。図1において、18は
超音波探触子本体を示し、後に詳しく説明するように、
圧電素子5と音響整合層4と導電性の背面負荷材1とを
積層した振動子部3を内蔵している。振動子部3は、同
軸ケーブル13からの電圧パルスにより超音波を発信
し、シース内の音響媒体を介して被観測物に向け放射す
る。被観測物に当たり反射した超音波(エコー波)は再
びシース内の音響媒体を介して振動子部3に戻る。本実
施例では、この振動子部3を内蔵した超音波探触子本体
18の先端部全体を、疎水性有機高分子材料のポリ塩化
ビニル(PVC)で被覆し、コーティング31を形成し
ている。このコーティング31は音響媒体と超音波探触
子本体18とを遮断する。
【0021】つぎに、超音波探触子18Aの製造方法に
ついて説明する。図2において、圧電素子5は、予め板
状圧電セラミックス(PZT、PLZT、チタン酸鉛、
メタニオブ酸鉛など)の表裏に表面電極たるGND電極
7とプラス電極8を付設し、厚み方向に分極してある。
この場合、圧電素子5は電気的導通を確実にするため、
圧電セラミックスの側面の半ばまで、表面電極を延設し
ている。この圧電素子5のGND電極7の側には、エポ
キシ樹脂からなる音響整合層4を重合し、プラス電極8
の側には、タングステンフィラー入りのエポキシ樹脂か
らなる背面負荷材1を接合し、積層体を形成する。つい
で、図3に示すように、矢印40の位置にて、精密裁断
機で裁断し、図4に示す振動子部3を得る。
【0022】図5に示す3Aは、振動子部の他の例で、
高周波化のため圧電セラミックスの厚さを非常に薄くせ
ざるをえない場合に、圧電素子5は入出力電極との接続
を容易にするため、側面の厚さいっぱいにまで表面電極
を延設する。この構造により、導電性の背面負荷材1を
連接すると、表面電極どうしが短絡するので、GND電
極7の端部に接して絶縁性の背面負荷材2を導電性の背
面負荷材1と併設して短絡を避けている。なお、絶縁性
の背面負荷材2はタングステンフィラーを含まないエポ
キシ樹脂で形成する。
【0023】つぎに、図6に示すように、金属パイプを
加工したハウジング6に、予め接着剤にて絶縁板19を
固着し、振動子部3はその上に接着・固定する。一方、
ハウジング6はフレキシブルシャフト24と銀ロウ14
によりロウ付けする。なお、ハウジング6は耐蝕性のあ
るステンレス鋼に無電解ニッケルメッキを施してある。
同軸ケーブル13はフレキシブルシャフト24の中を挿
通し、その周線9をハウジング6に導電性接着剤9にて
接続・固着する。ハウジング6は、振動子部3のGND
電極7と先端側にて、導電性接着剤9を介して接続す
る。この際、導電性接着剤9は導電性の背面負荷材1と
短絡しないように注意する。このため予め背面負荷材1
の表面にエポキシ樹脂などの皮膜を付設しておいてもよ
い。また同軸ケーブル13の芯線10は、導電性の背面
負荷材1上にて振動子部3のプラス電極8と後端側に
て、導電性接着剤9を介して接続する。さらに、空隙部
には、エポキシ樹脂による封止樹脂12を充填し、超音
波探触子本体18を得る。
【0024】この超音波探触子本体18の先端部を、図
1に示すように、疎水性有機高分子材料であるポリ塩化
ビニル(PVC)をシクロヘキサンに溶解させた溶液に
浸漬(ディッピング)し、引き上げた後、100℃に
て、1時間乾燥させることにより、コ−ティング31を
形成し、超音波探触子18Aを完成させる。
【0025】本実施例の作用について説明する。超音波
探触子18Aの先端部の全面に、ポリ塩化ビニルのコー
ティング31を設けたので、音響媒体が超音波探触子の
内部に侵入することを防止する。従って、電極間の接続
に用いた導電性接着剤9を、音響媒体が膨潤させること
がなく、導電性を劣化させることもない。また、音響媒
体の内の、アルカリイオンを含む生理食塩水や超音波ゲ
ルなどが、エポキシ樹脂の封止層12を透過して、圧電
素子の母体のPZT、PLZT、チタン酸鉛、メタニオ
ブ酸鉛などのセラミックスや電極を侵食することはな
い。またポリ塩化ビニルのコーティング31は、音響イ
ンピーダンスが低いため、厚くても音響特性を殆ど低下
させることはない。
【0026】本実施例の効果について説明する。上記構
成により、音響媒体による特性劣化および材料劣化がな
く、小型で耐久性の高い、高性能の超音波探触子を得る
ことができる。特に、超音波探触子の先端部の全体を、
ポリ塩化ビニルのコーティング31で覆うため、ガスや
蒸気による滅菌に対しても、従来以上の耐久性を有して
いる。
【0027】本実施例の変形例について、説明する。本
実施例では、コーティング31にポリ塩化ビニルを用い
たが、これに限らず疎水性有機高分子材料であればよ
く、たとえばポリ塩化ビニリデン、またはこの樹脂を主
成分とするサラン樹脂(旭化成(株)製)を溶剤に溶解
したもの、反応性ポリイミド、なども有効である。
【0028】特に、反応性ポリイミドの反応性モノマ
ー、オリゴマーまたは双方の混合物などの樹脂の内、低
温硬化型や紫外線硬化型のタイプは、部材に熱がかから
ないため、耐熱性の低い超音波探触子の製造に適してい
る。さらに、これらの樹脂は、反応して3次元の編み目
構造をとるため、耐水性や耐薬品性に優れ、耐久性が高
い。
【0029】なお、疎水性有機高分子材料の膜厚は、音
響媒体の透過を充分に防げるレベルの厚さが必要であ
り、且つ音響特性を低下させない程度に薄くする必要も
ある。具体的には、音響媒体の透過を防ぐためには、5
μm以上が望ましく、特に10μm以上がさらに望まし
い。また音響特性を低下させないためには、12μm以
下が望ましく、さらに6μm以下であることが特に望ま
しい。ただし、疎水性有機高分子材料の音響インピーダ
ンスが、充分に音響媒体に近い場合、たとえば±10%
程度の場合は膜厚が厚くても問題はない。
【0030】
【実施例2】第2実施例は、前記第1実施例における超
音波探触子本体18の先端部へコーティング31を被覆
する製造工程において、疎水性有機高分子材料たるポリ
塩化ビニルをシクロヘキサンに溶解した溶液を、フッ素
系樹脂であるサイトップの溶液(旭硝子(株)製)に替
えたものである。被覆方法および条件、ならびに超音波
探触子本体18の構造および製造方法は前記第1実施例
と同一である。
【0031】本実施例の基本的作用は第1実施例と同じ
であり、特有の作用のみ説明する。サイトップの溶液
は、フッ素系樹脂の溶剤可溶型に属し、化学的に安定で
疎水性が極めて高く、音響媒体を透過することが殆どな
い。それ故、音響媒体が探触子内部に侵入することを、
確実に防ぎ、背面負荷材、音響整合層、接着剤などの膨
潤や剥離という現象はおこらなくなる。また、音響特性
的にも、第1実施例と同じく、この材料の音響インピー
ダンスが低いため、厚くても音響特性を殆ど低下させる
ことはない。
【0032】本実施例の基本的効果は第1実施例と同じ
であり、特有の効果のみ説明する。上記構成により、音
響媒体による特性および材料の劣化を確実に防止する。
【0033】ここで、第2実施例の第1変形例につい
て、説明する。第2実施例ではフッ素系樹脂であるサイ
トップの溶液(旭硝子(株)製)を用いたが、これに替
えて、スチレンブタジェン系ゴムであるエレップコート
LSS−520の溶液(日東電工(株)製、「エレップ
コート」は登録商標)を用いるものである。この材料の
透湿度は極めて低く、100μmのフィルムにおいて、
20℃環境下で0.05g/cm2 ・ 24時間以下であっ
て、カタログ上では0.002g/cm2 ・ 24時間と表
示され、防湿・防水製の高い材料と言える。他の構成、
作用、効果は第2実施例と同じである。なお、同様な材
料として、(株)INTスクリーン社製のフッ素コーテ
ィング剤「301、303、303H」などがあり、本
変形例と同様に扱い、同様の作用効果が得られる。
【0034】さらに、第2実施例の第2変形例につい
て、説明する。同様に、第2実施例でのフッ素系樹脂で
あるサイトップの溶液(旭硝子(株)製)に替えて、オ
レフィン系樹脂であるゼオネックス(日本ゼオン(株)
製)をトルエンなどで溶解希釈した溶液を用いる。この
溶液を用いて成膜する場合、ゼオネックスはトルエンに
は溶解しても、水・アルコール系の音響媒体には不溶の
ため、確実に音響媒体の侵入を阻止する。他の構成、作
用、効果は第2実施例と同じである。また、同様な材料
として、(株)INTスクリーン社製のフッ素コーティ
ング剤「302、304、306」などがあり、本変形
例と同様に扱い、同様の作用効果が得られる。
【0035】また、第2実施例の第3変形例について、
説明する。同様に、第2実施例でのフッ素系樹脂である
サイトップの溶液(旭硝子(株)製)に替えて、(株)
INTスクリーン社製のフッ素コーティング剤「10
1」を用いる。この材料は、フッ素系樹脂の内、エネル
ギー硬化型に属し、モノマー、オリゴマ−、または双方
の混合物を重合架橋させてなるものである。超音波探触
子本体18への被覆方法は第1実施例と同様に、ディピ
ングなどによるが、100℃で1時間の乾燥に替えて、
照射エネルギー量900mJ/cm2 のUV露光を行う。
他の構成、作用、効果は第2実施例と同じである。ま
た、同様な材料として、東燃(株)製のセラプロテック
ス「C3033」がある。これは、主剤100重量部に
対し硬化剤9重量部を混合し、スプレーまたは刷毛塗り
などで超音波探触子本体18に塗布し、100℃、1時
間で重合硬化させる。その他は本変形例と同様に扱い、
同様の作用効果が得られる。
【0036】本実施例における疎水性有機高分子材料で
は、上記に掲げた材料の他に、シリコン系樹脂であっ
て、溶剤可溶型のものを用いても、同様な作用効果を得
ることができる。また、上記に掲げた材料は、いずれも
単独で用いているが、2種以上の材料を混合して用いて
もよく、また2層以上に積層して用いてもよい。
【0037】また、本実施例の疎水性有機高分子材料
は、エネルギー硬化型であってモノマー、オリゴマー、
または双方の混合物を重合架橋させてなるもの、または
溶剤可溶型であるので、超音波探触子本体18を被覆す
るとき、疎水性有機高分子材料の原料を、液状物質とし
て扱うことができ、成膜方法がディピング、スプレー、
刷毛塗りなどの手法がとれるため製造が容易である。
【0038】ただし、溶剤可溶型の疎水性有機高分子材
料においては、希釈用溶媒には可溶でありながら、液状
またはゲル状の音響媒体(水、生理食塩水またはアルコ
ール系溶液)には、不溶であることが必要である。さら
に、前記希釈用溶媒の沸点はあまり高くないものが良
く、150℃以下、好ましくは100℃以下で乾燥でき
ることが望ましい。
【0039】また、前記エネルギー硬化型の疎水性有機
高分子材料においては、UV硬化型、光硬化型、低温硬
化型、カチオン重合型、アニオン硬化型、電子線硬化
型、湿気硬化型、縮合型、脱溶剤反応型、またはこれら
の反応が組み合わされた反応形態を持つ材料から選択す
ることで、圧電素子を高温に晒すことなく、成膜するこ
とができる。反応は、100℃以下で48時間以内、好
ましくは24時間以内が望ましい。このような材料の場
合、反応過程で、下地との化学的な結合を伴うものがあ
り、密着耐久性に優れるものが多いため有効である。
【0040】さらに、前記疎水性有機高分子材料の防湿
防水性を音響媒体の透過量で示すと、20℃環境下で、
0.05g/cm2 ・ 24時間以下、好ましくは0.00
2/cm2 ・ 24時間以下が望ましい。前記のフッ素樹脂
などの疎水性有機高分子材料はこの要請に応えるもので
ある。
【0041】
【実施例3】図7は第3実施例を示し、超音波探触子の
正面断面図である。図7において、3Aは振動子部を示
し、第1および第2実施例の積層体のエポキシ樹脂から
なる音響整合層4に替えて、アルミナ平板からなる音響
整合層4Aを圧電素子5のGND電極7上にエポキシ樹
脂にて接着している。この点を除けば、超音波探触子本
体の構造および製造方法は前記第1および第2実施例と
同じである。従って、同一の部材には同一の符号を付し
て、説明を省略する。以後の第4実施例以下においても
同様にする。
【0042】この超音波探触子本体のエポキシ樹脂から
なる封止樹脂12の部分を覆うように、疎水性有機高分
子材料たるフッ素系樹脂の前記サイトップの溶液(旭硝
子(株)製)を刷毛で塗り、その後100℃で1時間乾
燥させ、コーティング32を形成し、超音波探触子18
Bを完成させる。
【0043】本実施例の作用を説明する。超音波探触子
18Bの封止樹脂12の部分以外のところは、金属製の
ハウシング6とアルミナ平板の音響整合層4Aである
が、音響媒体の内、アルカリイオンを含む生理食塩水お
よび超音波ゲル以外のもの、たとえば、流動パラフィ
ン、水、アルコール溶液などを使う場合には、それによ
ってこの部分が侵食されることはない。また、封止樹脂
12の部分は、フッ素系樹脂のコーティング32で覆わ
れているため、音響媒体が超音波探触子18Bの内部に
侵入するのを阻止している。
【0044】本実施例の効果を説明する。音響媒体の種
類を限定する場合において、第2実施例と同様に音響媒
体の特性および材料の劣化を確実に防止する。また、超
音波放射面には、コーティング32を施さないため、音
響特性を考慮せずに厚く成膜できるので、特に長期的な
耐久性が高くなる。さらに、高価なコーティング剤の使
用量は、全面に塗布する場合に比べ、少量で済むため、
低価格化が可能となる。
【0045】なお、本実施例で用いたフッ素系樹脂に替
えて、第2実施例で用いたスチレンブタジェン系ゴムな
どの疎水性有機高分子材料の中から選んだ材料を使用し
た場合も同様な作用効果が得られる。また、長期的な耐
久性を必要としない場合は、第1実施例にて用いたポリ
塩化ビニルなどの疎水性有機高分子材料を用いてもよ
く、第1実施例と同様な作用効果が期待できる。
【0046】
【実施例4】図8は第4実施例を示し、超音波探触子の
正面断面図である。図8において、3Bは、前記第1実
施例中にて示した一部に絶縁性の背面負荷材2を用いて
積層した振動子部であり、この振動子部3Bは絶縁板1
9を介してハウジング6に固着されている。また、前記
第1〜第3実施例の電気的接続に用いられた導電性接着
剤9に替えて、ハンダ9Aを用いている。さらに、空隙
にエポキシ樹脂による封止樹脂12に替えて、疎水性有
機高分子材料のスチレンブタジェン系ゴムである前記エ
レップコートLSS−520を充填してコーティング3
2が形成されている。
【0047】エレップコートLSS−520の充填作業
は、振動子部3B、ハウジング6、フレキシブルシャフ
ト24および同軸ケーブル13の組み立て、並びにハン
ダ9Aによる結線作業終了後に行う。積層体3A、ハン
ダ9Aおよび同軸ケーブル13の露出している表面を覆
うように、シリンジに入れた前記エレップコートLSS
−520の溶液を滴下しながらコートし、その後100
℃で1時間乾燥させ、コーティング32を形成する。そ
の他の構成および製造方法は第1実施例と同様である。
こうして、超音波探触子18Cを得る。
【0048】本実施例の作用を説明する。振動子部3
B、ハンダ9Aおよび同軸ケ−ブル13の露出した部分
をスチレンブタジェン系ゴムで被覆することにより、音
響媒体がこれらの部材と接触するのを阻止する。ちなみ
に、有機高分子材料からなる部材は音響整合層4および
導電性の背面負荷材1であるが、他の部材も保護されて
いる。従って、音響媒体の内の、特に音響特性に優れる
アルカリイオンを含む生理食塩水や超音波ゲルを用いる
場合でも、これらの部材を侵すことなく、超音波探触子
の劣化を防ぐことになる。
【0049】本実施例の効果を説明する。前記第3実施
例と異なり、音響媒体の種類を限定することなく、音響
媒体による特性および材料の劣化を確実に防止する。
【0050】なお、本実施例では、コーティング32に
はスチレンブタジェン系ゴムの前記エレップコートLS
S−520を用いたが、これに替えて第2実施例で使用
するフッ素系樹脂などの疎水性有機高分子材料群の中か
ら選んだ材料を単独に、または複数を混合もしくは積層
して用いてもよい。
【0051】
【実施例5】図9は第5実施例を示し、超音波探触子の
正面断面図である。図9において、3Cは振動子部であ
って第4実施例で用いた振動子部3Bとほぼ同一の構成
のものである。ただし、エポキシ樹脂からなる音響整合
層4に替えてアルミナ平板からなる音響整合層4Aを用
いている点が異なる。また、電気的接続部分は前記第1
〜第3実施例と同じく、導電性接着剤9を用いている。
本実施例はこの導電性接着剤9の周囲に直接、スチレン
ブタジェン系ゴムの前記エレップコートLSS−520
の溶液を滴下した後、100℃で1時間乾燥し、コーテ
ィング32を形成する。その後ハウジング6の残りの空
隙にエポキシ系の封止樹脂を充填する。その他の構成、
製造方法は第1実施例と同様である。こうして、超音波
探触子18Dを得る。
【0052】本実施例の作用を説明する。本実施例で
は、前記第3実施例と同じように、音響媒体の内、アル
カリイオンを含む生理食塩水および超音波ゲル以外であ
って、セラミックなどを侵食しないもの、たとえば、流
動パラフィン、水、アルコール溶液などを使う必要があ
る。図9から明らかなように、金属製のハウジング6以
外では、アルミナ平板からなる音響整合層4Aとエポキ
シ系の封止樹脂12の部分が露出し、音響媒体に直接接
触する。この場合、音響整合層4Aは、前記音響媒体に
は浸食されず、封止樹脂12を透過したものがあっても
導電性接着剤9で被覆された部分はコーティング32に
より阻止される。
【0053】本実施例の効果は、第3実施例のように、
音響媒体の種類を限定する場合において、第2実施例と
同様に音響媒体による特性および材料の劣化を確実に防
止する。また、超音波放射面には、コーティング32を
施さないため、音響特性を考慮せずに厚く成膜できるの
で、特に長期的な耐久性が高くなる。さらに、高価なコ
ーティング剤の使用量は、全面に塗布する場合に比べ、
少量で済むため、低価格化が可能となる。また、コーテ
ィング32の上にエポキシ樹脂で封止してあるため、コ
ーティング32がシースに当たって欠落、摩擦による脱
離、破壊などの事故を防ぎ、より耐久性を向上させる。
【0054】なお、本実施例では、コーティング32に
はスチレンブタジェン系ゴムの前記エレップコートLS
S−520を用いたが、これに替えて第2実施例で使用
するフッ素系樹脂などの疎水性有機高分子材料群の中か
ら選んだ材料を単独に、または複数を混合もしくは積層
して用いてもよい。
【0055】
【実施例6】図10は第6実施例を示し、超音波探触子
の正面断面図である。図10において、18は超音波探
触子本体で、第1実施例で示したものと同一である。こ
の超音波探触子本体18の先端部に、一方の端面を封止
したポリイミド樹脂製の熱収縮チューブ30を被せ、圧
電素子5が劣化しない温度の熱風をかけて前記熱収縮チ
ューブ30を収縮させ、超音波探触子本体18に密着さ
せる。こうして、超音波探触子18Eを得る。
【0056】本実施例では、熱収縮チューブ30と音響
整合層4が密着することで、音響的に連続一体となり、
音響特性を阻害することはない。また、超音波探触子本
体18を透湿度の低いポリイミド樹脂のチューブで覆っ
たことにより、音響媒体が超音波探触子内部に侵入する
のを確実に阻止する。
【0057】本実施例の効果は、上記構成により、製造
が容易で、音響媒体による特性および材料の劣化がな
い、小型で耐久性の高い超音波探触子を得ることであ
る。さらに、熱収縮チューブが機械的に高い強度を持つ
ため、シースや他の部材に接触しても破損することがな
い。また、液状のコーティング剤を用いないため、加工
時の取扱いが容易である。
【0058】なお、本実施例では熱収縮チューブにポリ
イミド樹脂製のものを用いたが、これに替えて、FEP
やPFAなどのフッ素系樹脂、またはPEなどのオレフ
ィン系樹脂のように音響媒体を透過しにくい性質の材料
のものを用いてもよい。特に、FEPは様々なチューブ
径のものが標準的に入手でき、特性的にも優れているの
で好適である。
【0059】
【実施例7】図11は第7実施例を示し、超音波探触子
の正面断面図である。図11において、18は超音波探
触子本体で、第1実施例で示したものとほぼ同一であ
る。相違点はエポキシ樹脂による封止樹脂12を充填す
る前のものであることである。この超音波探触子本体1
8の振動子部3の周辺の隙間と音響整合層4の上に、前
記エレップコートLSS−520の溶液をシリンジなど
を用いて滴下し、その後100℃で1時間乾燥する。そ
の後さらに、ハウジング6の残りの空隙に、前記エレッ
プコートLSS−520の溶液を滴下し、乾燥を行っ
て、スチレンブタジェン系ゴムの封止保護材33を形成
する。これにより、超音波探触子18Fを得る。
【0060】本実施例では、透湿度の極めて低い、スチ
レンブタジェン系ゴムを、音響媒体の侵入経路となる音
響整合層4の上および振動子部3周辺の空隙にコーティ
ングおよび充填することにより、音響媒体が超音波探触
子内部に侵入するのを防いでいる。また音響特性的に
は、コーティング材料の音響インピーダンスが音響媒体
たとえば水などに近いため、厚くても音響特性を低下さ
せることはない。
【0061】本実施例の効果は、上記構成により、製造
が容易で、音響媒体による特性および材料の劣化がな
い、小型でより耐久性の高い超音波探触子を得ることで
ある。また、スチレンブタジェン系ゴムをコーティング
膜としてではなく、充填して用いているため、コーティ
ングがシースに当たって欠落するなどの事故を防ぐこと
となり、より耐久性が向上する。
【0062】なお、本実施例では、音響整合層4上にコ
ーティング32を設けたが、音響整合層がアルミナなど
の無機材料からなり、音響媒体にこれを侵食しないもの
を用いる場合は、音響整合層の上にコーティング膜を設
けなくともよい。また、本実施例では、コーティング3
2にはスチレンブタジェン系ゴムの前記エレップコート
LSS−520を用いたが、これに替えて第2実施例で
使用するフッ素系樹脂などの疎水性有機高分子材料群の
中から選んだ材料を単独に、または複数を混合もしくは
積層して用いてもよい。
【0063】
【発明の効果】請求項1〜3に係る発明によれば、音響
媒体の侵入による特性劣化を防止し、音響媒体に様々な
物質を用いることにより、より高性能な超音波探触子を
提供することができる。請求項2に係る発明によれば、
上記効果に加え、水、ガス、液状物質などの透過を確実
に阻止し、有機高分子材料の膨潤と各部材の劣化を防止
することにより、耐久性の高い超音波探触子を提供する
ことができる。請求項3に係る発明によれば、上記効果
に加え、製造が容易で、特に耐久性の高い超音波探触子
を提供することができる。請求項4に係る発明によれ
ば、請求項1に係る発明の効果に加え、音響媒体にセラ
ミックスなどを浸食しないものを用いる場合において、
導電性接着剤を用いて電気的に接続された部位の導電性
の劣化を防止した超音波探触子を提供することができ
る。請求項5に係る発明によれば、請求項4に係る発明
の効果に加え、水、ガス、液状物質などの透過を確実に
阻止し、導電性接着剤の膨潤を防止することにより耐久
性の高い超音波探触子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1および2の超音波探触子を示す正面断
面図である。
【図2】実施例1および2の振動子部の製造工程を示す
斜視図である。
【図3】実施例1および2の振動子部の製造工程を示す
斜視図である。
【図4】実施例1および2の振動子部を示す正面図であ
る。
【図5】実施例1および2の振動子部の他の例を示す正
面図である。
【図6】実施例1および2の超音波探触子本体を示す正
面断面図である。
【図7】実施例3の超音波探触子を示す正面断面図であ
る。
【図8】実施例4の超音波探触子を示す正面断面図であ
る。
【図9】実施例5の超音波探触子を示す正面断面図であ
る。
【図10】実施例6の超音波探触子を示す正面断面図で
ある。
【図11】実施例7の超音波探触子を示す正面断面図で
ある。
【図12】従来の超音波探触子を示す正面断面図であ
る。
【図13】従来の超音波探触子をシース中に挿入した状
態を示す正面断面図である。
【符号の説明】
1 背面負荷材(導電性) 2 背面負荷材(絶縁性) 3 振動子部 4 音響整合層 5 圧電素子 6 ハウジング 7 GND電極 8 プラス電極 9 導電性接着剤 9A ハンダ 10 芯線 11 周線 12 封止樹脂 13 同軸ケーブル 14 銀ロウ 18 超音波探触子本体 19 絶縁板 24 フレキシブルシャフト 30 熱収縮チューブ 31 コーティング(全面) 32 コーティング(部分) 33 封止保護材
フロントページの続き (72)発明者 ▲ひじ▼野 雅道 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 志賀 直仁 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 沢田 之彦 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 若林 勝裕 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響媒体を封入したシース内に、先端部
    を挿入してなる超音波探触子において、 少なくとも先端部の露出した有機高分子材料からなる部
    位を、疎水性有機高分子材料にて被覆して構成したこと
    を特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 前記疎水性有機高分子材料が、少なくと
    もフッ素系樹脂、シリコン系樹脂、オレフィン系樹脂ま
    たはスチレンブタジェン系ゴムから選ばれた1つのも
    の、またはこれらの組み合わせからなり、エネルギー硬
    化型であって少なくとも1つのモノマーもしくはオリゴ
    マーを重合架橋させて得られたもの、または溶剤可溶型
    であることを特徴とする請求項1記載の超音波探触子。
  3. 【請求項3】 前記疎水性有機高分子材料にて被覆して
    構成する部位が、熱収縮チューブを被覆してなることを
    特徴とする請求項1記載の超音波探触子。
  4. 【請求項4】 音響媒体を封入したシース内に、先端部
    を挿入してなり、圧電素子の表面電極と入出力電極とを
    導電性接着剤で接続して構成した超音波探触子におい
    て、 少なくとも前記導電性接着剤で接続して構成した部位の
    表面を、疎水性有機高分子材料にて被覆して構成したこ
    とを特徴とする超音波探触子。
  5. 【請求項5】 前記疎水性有機高分子材料が、少なくと
    もフッ素系樹脂、シリコン系樹脂、オレフィン系樹脂ま
    たはスチレンブタジェン系ゴムから選ばれた1つのも
    の、またはこれらの組み合わせからなり、エネルギー硬
    化型であって少なくとも1つのモノマーもしくはオリゴ
    マーを重合架橋させて得られたもの、または溶剤可溶型
    であることを特徴とする請求項4記載の超音波探触子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100969543B1 (ko) * 2006-01-06 2010-07-12 주식회사 메디슨 3차원 프로브
JP2021529057A (ja) * 2018-07-02 2021-10-28 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. 腔内超音波撮像装置のための音響透過性の窓

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