JP2021528427A - 認知障害を処置するためのベンゾジアゼピン誘導体、組成物および方法 - Google Patents

認知障害を処置するためのベンゾジアゼピン誘導体、組成物および方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ベンゾジアゼピン誘導体、治療有効量のかかる誘導体を含む組成物、およびCNS障害に関連する認知障害を処置する際にかかる誘導体または組成物を使用する方法に関する。本発明はまた、CNS障害に関連する認知障害(加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI、加齢関連記憶障害、加齢性認知低下、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、PTSD、統合失調症、双極性障害、ALS、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖が含まれる)の処置の必要のある被験体もしくはそのリスクのある被験体においてCNS障害に関連する認知障害を処置する際のα5含有GABA受容体アゴニストの使用にも関する。本発明はまた、脳癌、およびそれに関連する認知障害を処置する際のα5含有GABA受容体アゴニストの使用にも関する。

Description

政府支援の陳述
本発明は、米国政府の機関である、National Institutes of Health(NIH)、および特に、そのNational Institute on Aging(NIA)部門によって与えられた認可番号U01AG041140、認可番号UH2NS101856および認可番号UH3NS101856の政府支援によってなされた。米国政府は、本発明において一定の権利を有する。
関連出願
本出願は、2018年6月19日に出願された米国仮出願第62/687,195号の利益および優先権を主張し、この米国仮出願は、その全体が本明細書において参考として援用される。
発明の分野
本発明は、中枢神経系(CNS)障害に関連する認知障害、脳癌に関連する認知障害、および脳癌の処置を必要とする被験体を処置するための化合物、組成物、および方法に関する。
発明の背景
認知能力は、加齢による通常の結果として、または、中枢神経障害の結果として低下し得る。
例えば、かなりの数の高齢者は、通常の加齢による典型的な認知能力を下回る認知能力の低下を経験する。かかる加齢性の認知機能の喪失は、記憶、認知、推理、および判断の進行性の喪失によって臨床的に特徴づけられる。軽度認知障害(MCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、または類似の臨床分類群は、かかる加齢性の認知機能の喪失に関連するものである。いくつかの見積もりによると、米国のみで1600万人を超えるAAMI患者が存在し(Barkerら,1995)、米国で65歳以上の550〜700万人がMCIに罹患していると見積もられている(Plassmanら,2008)。
認知障害はまた、他の中枢神経系(CNS)障害(認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害(特に、躁病)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖など)に関連する。
したがって、中枢神経系(CNS)障害に関連する認知障害の効果的な処置、例えば、加齢性認知障害、MCI、健忘性MCI、AAMI、ARCD、認知症、AD、前駆期AD、PTSD、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖、ならびに認知障害を伴う類似の中枢神経系(CNS)障害と診断された患者またはそれらの発症リスクのある患者における認知機能を改善するための処置が必要である。
GABA受容体(GABAR)は、神経伝達物質γ−アミノ酪酸(GABA)によってゲーティングするCl透過性チャネルを形成する異なるサブユニット(α1−6、β1−3、γ1−3、δ、ε、π、θ)のプールから構成される五量体アセンブリである。種々の薬理学的作用(不安障害、癲癇、不眠症、麻酔前鎮静、および筋弛緩が含まれる)は、異なるGABAサブタイプによって媒介される。
種々の研究により、GABAシグナル伝達の減少が認知障害を伴う種々のCNS障害に関連していることが実証されている。特に、哺乳動物の脳内で比較的密度の低いα5含有GABARは、学習および記憶の修正で役割を果たす。以前の研究では、加齢性認知低下を伴うラットにおけるGABA受容体のα5サブユニットの海馬発現の低下が示された(国際特許公開WO 2007/019312号を参照のこと)。かかる結果は、α5含有GABAR機能の上方制御が前述のCNS障害に関連する認知障害の処置で有効であり得ることを示唆している。
したがって、前述のCNS障害に関連する認知障害の処置のための治療調製物において有用なα5含有GABARのポジティブアロステリックモジュレーターが必要である。
国際公開第2007/019312号
発明の概要
本発明は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR
−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
は、存在しないか、各々独立して
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P
(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、
(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’に必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHNR 、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、
−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供することによって上記の要求に取り組む。
本出願のいくつかの実施形態は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR
−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
は、存在しないか、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’に必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
本出願のいくつかの実施形態は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR
−SR、または−(CHORであり;
mおよびnは、各々独立して、0〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R
、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
は、存在しないか、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、−(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、および
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、お
よびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’に必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、
(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、m、R、R、R、R、R、およびRは、式Iに定義の通りである、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式III:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、m、R、R、R、R、R、およびRは、式Iに定義の通りである、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、Rは、−OR、−SR、または−(CH)nORであり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており、ここで、m、n、R、R、R、R、R、およびRは、式Iに定義の通りである、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、Rは、−(CHO(CH、−(CH2)、または
−(CHN(R’’)R10であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており、ここで、m、n、p、R、R、R、R、R、R、R10、およびR’’は、本明細書中に定義の通りである、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式V:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR
−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR1〜3−O(CR1〜3−R、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、
−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)
−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)
−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、CHCF、およびCHFから選択され;
の各存在は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルで置換されており;
は、存在しないか、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)
C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、COOMe、COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、CH−OR10、およびCH−O−CH−R10から選択され;
ここで、Rの各々は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−C(O)−(C6〜C10)アリール、
Figure 2021528427
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシ
クリル−、
(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’に必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、
−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式V−a:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CHおよび−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CFH、−CF、−OCFH −OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR1−3−O(CR1−3−R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、CHCF、およびCHFから選択され;
の各存在は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、存在しないか、または
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、COOMe、COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、CH−OR10、およびCH−O−CH−R10から選択され;
ここで、Rの各々は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−C(O)−(C6〜C10)アリール、−(C3〜C6)シクロアルキル−(C6〜C10)アリール、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OH、−OCF、OCHF、−O−(C1〜C6)アルキル、−O−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CN、−SCH−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前記ヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前記ヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前記2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前記環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前記環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式VI:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CHCF、−CF、−OCF、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルで置換されており;
は、−ハロゲン、−(CR1〜3−OR、−(CR1〜3−O(CR1〜3−R、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル−、−5〜10員のヘテロアリール、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、または−ORであり;
ここで、Rの各存在は独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール−、−5〜10員のヘテロアリール、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、5〜10員のヘテロアリール−(C6〜C10)アルキル−、または−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルで置換されており、
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、および−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
は、−ハロゲン、−CN、−C≡CR、COOMe、−COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、または−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールであり;前述の(C6〜C10)アリールは独立して、0〜5個の−ハロゲンで置換されており;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、または(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜5個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリールから選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式VII:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CHCF、−CF、−OCF、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルで置換されており;
は、−(CHOR、または−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、
−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルで置換されており;
ここで、nは、0〜4の整数であり;
ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−ハロゲン、−CN、−C≡CR、COOMe、−COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および
−N(R’’)、−OMeから選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR
−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから独立して選択される0〜5個のRで置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、
−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式VIII:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CHF、−CF、−OCFから選択され、
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルで置換されており;
は、−H、−CH−OR、CH3、CH−フェニルであり;
ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)アリール−、−5〜10員のヘテロアリール、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、5〜10員のヘテロアリール−(C6〜C10)アルキル−、または−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルで置換されており、
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−
(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、または−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールであり;前述の(C6〜C10)アリールは独立して、0〜5個の−ハロゲンで置換されており;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IX:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−Cl、−OMe、−C≡C−R、−CHF、−CF、および−OCFから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルで置換されており;
は、−H、CHOR、CH、CH−フェニルであり、ここで、Rの各存在は、独立して、
−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−
(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルで置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式X:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CN、−C≡C−R、−CHF、−CF、および−OCF、−OCHF、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−H、−CH、−CH、−CH−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式X−a:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CN、−C≡C−R、−CHF、−CF、および−OCF、−OCHF、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−H、−CH、−CH、−CH−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OH、−OCF、−OCHF、−O(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式XI:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CF、および−OCF、(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、CHOR、CH、−OR、CH−フェニルであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、−5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり、
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)、および−OMeから選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式XI−a:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CF、および−OCF、(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、CHOR、CH、−OR、CH−フェニルであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、−5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OCFH、−O−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり、
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)、および−OMeから選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
本発明はまた、式I、II、III、IV、V、V−a、VI、VII、VIII、IX、X、X−a、XIまたはXI−aの化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを含む薬学的組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、式Iの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式IIの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式IIIの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式IVの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式Vの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式V−aの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式VIの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式VIIの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式VIIIの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式IXの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式Xの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式X−aの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式VIの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。いくつかの実施形態では、式XI−aの化合物は、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターである。式I、II、III、IV、V、V−a、VI、VII、VIII、IX、X、X−a、XIまたはXI−aの化合物を使用して、GABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターとしての活性などによって本明細書中に記載の状態を処置することができる。
本発明の別の態様では、CNS障害に関連する認知障害の処置を必要とするか、前述の認知障害のリスクのある被験体を処置する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、認知障害を伴うCNS障害には、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖が含まれるが、これらに限定されない。本発明の別の態様では、認知機能の維持または改善を必要とする被験体の認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。本発明の一定の実施形態では、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを、12時間毎または24時間毎に投与する。
本発明の別の態様では、脳癌(脳腫瘍、例えば、髄芽腫が含まれる)を処置する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。本発明の別の態様では、脳癌(脳腫瘍、例えば、髄芽腫が含まれる)に罹患している被験体において認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。本発明の一定の実施形態では、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを、12時間毎または24時間毎に投与する。
本発明の別の態様では、パーキンソン病精神疾患を処置する方法が提供され、その方法は、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む。本発明の一定の実施形態では、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを、12または24時間毎に投与する。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、医薬として使用するためのものである。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、CNS障害に関連する認知障害の処置を必要とするか、前述の認知障害のリスクのある被験体の処置で使用するためのものである。いくつかの実施形態では、認知障害を伴うCNS障害には、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、脳癌(脳腫瘍、例えば、髄芽腫が含まれる)の処置における医薬として使用するためのものである。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、脳癌(脳腫瘍、例えば、髄芽腫が含まれる)に関連する認知障害の処置における医薬として使用するためのものである。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、パーキンソン病精神疾患の処置における医薬として使用するためのものである。
いくつかの実施形態では、本出願は、CNS障害に関連する認知障害の処置を必要とするか、前述の認知障害のリスクのある被験体を処置するための医薬の調製における本明細書中に記載の化合物または組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、認知障害を伴うCNS障害には、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、脳癌(脳腫瘍、例えば、髄芽腫が含まれる)の処置のための医薬の調製において使用するためのものである。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、脳癌(脳腫瘍、例えば、髄芽腫が含まれる)に関連する認知障害の処置のための医薬の調製において使用するためのものである。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、パーキンソン病精神疾患の処置のための医薬の調製において使用するためのものである。
図面の詳細な説明
図1は、八方向放射状迷路(RAM)試験における10匹の老化障害(AI)ラットの空間記憶保持に及ぼすメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート投与の影響を示すグラフである。黒色バーは、ビヒクルのみで処置したラットを指す;色抜きのバーは、異なる用量のメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートで処置したラットを指す;斜線の入ったバーは、TB21007とメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートとの組み合わせで処置したラットを指す。
図2は、海馬および小脳内のRo154513の結合に及ぼす(静脈内投与した)メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの影響を示すグラフである。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートは、海馬内のRo154513の結合を遮断したが、小脳内のRo15413の結合に影響を及ぼさなかった。
図3は、静脈内投与したメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートによる用量依存性GABAα5受容体占有を示すグラフである。受容体占有を、RO15−4513の海馬(高GABAα5受容体密度領域)曝露とRO15−4513の小脳(低GABAα5受容体密度領域)曝露との間の比または全占有を定義するためのGABAα5選択性化合物L−655,708(10mg/kg、i.v.)の使用のいずれかによって決定した。
図4は、海馬におけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの曝露と占有率の関係を示すグラフである。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートは、老化障害ラットにおける行動的に活性な曝露で約32%のGABAAα5受容体を占有する。
図5は、八方向放射状迷路(RAM)試験における10匹の老化障害(AI)ラットの空間記憶保持に及ぼすエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートの影響を示すグラフである。図5は、RAM試験における10匹の老化障害(AI)ラットの空間記憶保持に及ぼすエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートの影響を示し、この試験では、ビヒクルコントロールを3回試験し、異なる用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートを2回試験した;図5では、黒色バーは、ビヒクルのみで処置したラットを指し、白抜きのバーは、異なる用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートで処置したラットを指す。
図6は、海馬および小脳内のRo154513の結合に及ぼす(静脈内投与した)エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートの影響を示すグラフである。エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートは、海馬内のRo154513の結合を遮断したが、小脳内のRo15413の結合に影響を及ぼさなかった。
図7は、全占有を定義するためにRO15−4513の海馬(高GABAα5受容体密度領域)曝露とRO15−4513の小脳(低GABAα5受容体密度領域)曝露との間の比によって計算した、静脈内投与したエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートによる用量依存性GABAα5受容体占有を示すグラフである。
図8(A)〜(C)は、モリス水迷路行動タスクを使用した老化障害ラットにおけるビヒクルであるジメチルスルホキシド(DMSO)と比較した6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンの影響を示すグラフである。図8(A)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットにおける訓練中の逃避潜時(すなわち、ラットが水を張ったプール中の隠しプラットフォームを見つけるのにかかった平均時間(秒))を示す;図8(B)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットによる標的アニュラスおよび反対側アニュラス内での滞在時間を示す;図8(C)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットによる標的アニュラスおよび反対側アニュラス内の通過数を示す。 図8(A)〜(C)は、モリス水迷路行動タスクを使用した老化障害ラットにおけるビヒクルであるジメチルスルホキシド(DMSO)と比較した6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンの影響を示すグラフである。図8(A)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットにおける訓練中の逃避潜時(すなわち、ラットが水を張ったプール中の隠しプラットフォームを見つけるのにかかった平均時間(秒))を示す;図8(B)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットによる標的アニュラスおよび反対側アニュラス内での滞在時間を示す;図8(C)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットによる標的アニュラスおよび反対側アニュラス内の通過数を示す。 図8(A)〜(C)は、モリス水迷路行動タスクを使用した老化障害ラットにおけるビヒクルであるジメチルスルホキシド(DMSO)と比較した6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンの影響を示すグラフである。図8(A)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットにおける訓練中の逃避潜時(すなわち、ラットが水を張ったプール中の隠しプラットフォームを見つけるのにかかった平均時間(秒))を示す;図8(B)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットによる標的アニュラスおよび反対側アニュラス内での滞在時間を示す;図8(C)は、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンを投与したラットおよびビヒクルDMSOを投与したラットによる標的アニュラスおよび反対側アニュラス内の通過数を示す。
発明の詳細な説明
定義
本明細書中に別段の定義がない限り、本出願で使用した科学用語および技術用語は、当業者に一般に理解されている意味を有するものとする。一般に、本明細書中に記載の化学、細胞および組織培養、分子生物学、細胞および癌生物学、神経生物学、神経化学、ウイルス学、免疫学、微生物学、薬理学、遺伝学、ならびにタンパク質および核酸化学に関連して使用した命名法およびその技術は、当該分野で周知であり、且つ一般に使用されているものである。
本発明の方法および技術を、一般に、別段の指示がない限り、当該分野で周知の従来の方法に従い、且つ本明細書を通して引用および考察された種々の一般的およびより具体的なリファレンスに記載のように実施する。例えば、“Principles of Neural Science,”McGraw−Hill Medical,New York,N.Y.(2000);Motulsky,“Intuitive Biostatistics,”Oxford University Press,Inc.(1995);Lodishら,“Molecular Cell Biology,4th ed.,”W.H.Freeman&Co.,New York(2000);Griffithsら,“Introduction to Genetic Analysis,7th ed.,”W.H.Freeman&Co.,N.Y.(1999);およびGilbertら,“Developmental Biology,6th ed.,”Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA(2000)を参照のこと。
本明細書中で使用した化学用語を、“The McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms,”Parker S.,Ed.,McGraw−Hill,San Francisco,C.A.(1985)に例示の当該分野の従来の用法に従って使用する。
全ての本出願で言及した全ての刊行物、特許、および公開された特許出願は、特に本明細書中で参考として援用される。矛盾する場合、本明細書(その特定の定義が含まれる)に従うであろう。
本明細書を通して、用語「comprise」またはそのバリエーション(「comprises」または「comprising」など)は、言及した整数(または構成要素)または整数(または構成要素)の群を含むことを意味するが、いかなる他の整数(または構成要素)または整数(または構成要素)の群も排除しないと理解されるであろう。
単数形「a」、「an」、および「the」には、文脈上そうでないと明確に示されない限り、複数形が含まれる。
用語「〜が含まれる」は、「〜が含まれるが、これらに限定されない」を意味するために使用される。「〜が含まれる」および「〜が含まれるが、これらに限定されない」を互換的に使用する。
用語「薬剤」を、本明細書中で、化学物質(有機化合物または無機化合物(本発明の化合物などが含まれる)、化学物質の混合物など)、生体高分子(核酸、抗体(その一部ならびにヒト化抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、およびモノクローナル抗体が含まれる)、タンパク質またはその一部(例えば、ペプチド)、脂質、炭水化物など)、または生体物質から作製された抽出物(細菌、植物、真菌、または動物(特に哺乳動物)の細胞または組織など)を示すために使用する。薬剤には、例えば、構造が公知の薬剤および構造が知られていない薬剤が含まれる。かかる薬剤のα5含有GABA受容体アゴニスト活性によって、この薬剤が本発明の方法および組成物において「治療剤」として適切となり得る。
「患者」、「被験体」、または「個体」を互換的に使用し、これらは、ヒトまたは非ヒト動物のいずれかをいう。これらの用語には、哺乳動物(ヒト、霊長類、家畜(ウシ、ブタなどが含まれる)、伴侶動物(例えば、イヌ、ネコなど)、およびげっ歯類(例えば、マウスおよびラット)など)が含まれる。
「認知機能」または「認知状態」は、それぞれ、学習および/または記憶(注意、情報取得、情報処理、作動記憶、短期記憶、長期記憶、前向性記憶、逆向性記憶、記憶検索、弁別学習、意思決定、抑制反応の調節、注意セットの移行、強化学習の遅延、逆転学習、自発的行動の時間積分、自身の周辺および自己管理における興味の表現、処理速度、推理、ならびに問題解決および社会的認知が含まれるが、これらに限定されない)に関与する任意の高次の知的な脳の過程または脳の状態をいう。
ヒトでは、認知機能を、例えば(制限されない)、全般臨床改善度(CIBIC−plus scale);ミニメンタルステート検査(MMSE);神経精神症状評価(NPI);臨床的認知症評価尺度(CDR);ケンブリッジ神経心理学的自動試験(CANTAB);サンド臨床評価−老人性(SCAG)、ブシュケ選択的連想試験(Buschke and Fuld、1974);ウェクスラー記憶検査改訂版(WMS−R)の言語性対連合下位検査;論理的記憶下位検査;視覚性再生下位検査(Wechsler,1997);ベントン視覚記銘試験、または明示的強制三択課題、またはMATRICSコンセンサス神経心理学試験バッテリーによって測定することができる。Folsteinら,J Psychiatric Res 12:189−98,(1975);Robbinsら,Dementia 5:266−81,(1994);Rey,L’examen clinique en psychologie,(1964);Klugerら,J Geriatr Psychiatry Neurol 12:168−79,(1999);Marquisら,2002 and Masurら,1994を参照のこと。Buchanan,R.W.,Keefe,R.S.E.,Umbricht,D.,Green,M.F.,Laughren,T.,and Marder,S.R.(2011),The FDA−NIMH−MATRICS guidelines for clinical trial design of cognitive−enhancing drugs:what do we know 5 years later? Schizophr.Bull.37,1209−1217も参照のこと。
動物モデル系では、認知機能を、当該分野で公知の種々の従来の方法(モリス水迷路(MWM)、バーンズ円形迷路、高架式放射状アーム迷路、T迷路、または動物が空間情報を使用する任意の他の迷路の使用が含まれる)で測定することができる。認知機能を、逆転学習、次元外セット移行、条件付き弁別学習、および報酬期待額の評価によって評価することができる。当該分野で公知の他の試験を使用して、認知機能(新規対象の認識および匂い認識課題など)を評価することもできる。
認知機能を、画像化技術(陽電子放出断層撮影(PET)、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)、単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)、または脳機能を測定可能な任意の他の画像化技術など)を使用して測定することもできる。動物では、認知機能を、電気生理学的技術を使用して測定することもできる。
認知機能の「促進」は、正常な非機能障害被験体の機能にさらに類似するような認知機能障害への影響をいう。認知機能を、任意の検出可能な程度に促進することができるが、ヒトでは、好ましくは、機能障害被験体が、正常な非機能障害被験体または同齢の正常な非機能障害被験体と可能な限り近い習熟レベルで日常生活の日常活動を実行することができるのに十分に促進される。
いくつかの場合では、加齢性認知の影響を受けた被験体における認知機能の「促進」は、同齢の正常な非機能障害被験体の機能または若年成人被験体の機能にさらに類似するような認知機能障害への影響をいう。前述の被験体の認知機能を、任意の検出可能な程度に促進することができるが、ヒトでは、好ましくは、機能障害被験体が、正常な非機能障害被験体、若年成人被験体、または同齢の正常な非機能障害被験体と可能な限り近い習熟レベルで日常生活の日常活動を実行することができるのに十分に促進される。
認知機能の「維持」は、第1の口頭報告または診断で被験体に認められる認知機能が低下しないか、これを下回らないか、かかる低下を遅延させるような正常な認知機能または
認知機能の機能障害への影響をいう。
認知機能の「改善」には、被験体における認知機能の促進および/または認知機能の維持が含まれる。
「認知障害」は、正常な非機能障害被験体で予想される認知機能ほど頑強でない被験体の認知機能をいう。いくつかの場合、認知機能は、正常な非機能障害被験体で予想される認知機能と比較して約5%、約10%、約30%、またはそれを超えて減少する。いくつかの場合、加齢性認知障害に侵された被験体における「認知障害」は、同齢の正常な非機能障害被験体で予想される認知機能または若年成人被験体(すなわち、認知試験において所与の年齢について平均スコアを有する被験体)の機能ほど頑強でない被験体の認知機能をいう。
「加齢性認知障害」は、高齢被験体の認知機能をいい、ここで、この認知機能は、同齢の正常な被験体で予想される認知機能または若年成人被験体で予想される認知機能ほど頑強でない。いくつかの場合、認知機能は、同齢の正常な被験体で予想される認知機能と比較して約5%、約10%、約30%、またはそれを超えて減少する。いくつかの場合、認知機能は、同齢の正常な被験体で予想される通りであるが、若年成人被験体で予想される認知機能と比較して約5%、約10%、約30%、約50%、またはそれを超えて減少する。加齢性の認知機能障害は、軽度認知障害(MCI)(健忘性MCIおよび非健忘性MCIが含まれる)、加齢関連記憶障害(AAMI)、および加齢性認知低下(ARCD)に関連し得る。
ADに関連するか、ADと因果関係があるか、ADにおける「認知障害」は、従来の方法論および基準を使用してADと診断されていない被験体で予想される認知機能ほど頑強でない被験体の認知機能をいう。
「軽度認知障害」または「MCI」は、他の認知異常を伴わない孤立性記憶障害および比較的正常な機能的能力によって特徴づけられる状態をいう。MCIの臨床的特徴についての基準セットは、以下の特徴を規定している:(1)記憶障害の訴え(患者、情報提供者、または医師による報告)、(2)正常な日常生活能(ADL)、(3)正常な包括的認知機能、(4)年齢と比較して異常な記憶(所与の年齢についての平均を、1.5標準偏差を超えて下回るスコアリングとして定義)、および(5)認知症指標の不在(DSM−IVガイドラインによって定義)。Petersenら,Srch.Neurol.56:303−308(1999);Petersen,“Mild cognitive impairment:Aging to Alzheimer’s Disease.”Oxford University Press,N.Y.(2003)。MCI被験体における認知欠損は、任意の認識領域または意識過程(記憶、言語、連合、注意、知覚、問題解決、実行機能、および視空間技術が含まれる)に関与し得る。例えば、Winbaldら,J.Intern.Med.256:240−240,2004;Meguro,Acta.Neurol.Taiwan.15:55−57,2008;Ellisonら,CNS Spectr.13:66−72,2008,Petersen,Semin.Neurol.27:22−31,2007を参照のこと。MCIは、健忘性MCI(aMCI)および非健忘性MCIにさらに細分され、これらは、特定の記憶の障害(またはその欠如)によって特徴づけられる。MCIは、被験体の年齢および教育レベルを考慮して記憶に障害があると見出される場合、aMCIと定義される。他方では、被験体の記憶が年齢および教育に対して遜色がないことが見出されるが、他の非記憶認知領域(言語、実行機能、または視空間技術など)に障害がある場合、MCIは、非健忘性MCIと定義される。aMCIおよび非健忘性MCIの両方は、単一領域または多重領域MCIにさらに細分することができる。aMCI−単一領域は、記憶に障害があるが、他の認識領域に障害のない状態をいう。aMCI−多重領域は、記憶および少なくとも1つの他の認識領域に障害がある状態をいう。非健忘性MCIは、単一領域または多重領域であり、1つを超える非記憶認識領域に障害があるかどうかに依存する。例えば、Peterson and Negash,CNS Spectr.13:45−53,2008を参照のこと。
MCIの診断には、通常、十分に確立された神経心理学的試験(ミニメンタルステート検査(MMSE)、ケンブリッジ神経心理学的自動試験(CANTAB)、および各試験(レイ聴覚言語学習試験(AVLT)、ウェクスラー記憶検査改訂版(WMS−R)の論理的記憶部分試験、およびニューヨーク大学(NYU)パラグラフ想起試験など)が含まれる)の使用によって蓄積することができる認知障害の客観的評価が必要である。Folsteinら,J Psychiatric Res 12:189−98(1975);Robbinsら,Dementia 5:266−81(1994);Klugerら,J Geriatric Psychiatry Neurol 12:168−79(1999)を参照のこと。
「年齢関連記憶障害(AAMI)」は、加齢に起因する記憶力低下をいう。患者が少なくとも50歳であり、以下の基準の全てを満たす場合、患者がAAMIを有すると見なすことができる:a)患者が記憶能力の低下に気付いていること、b)患者の能力が若年成人と比較して標準的な記憶試験で悪化していること、c)通常の加齢を除く記憶力低下の全ての他の明確な原因が除外されていること(換言すれば、記憶力低下が他の原因(先般の心臓発作または頭部損傷、鬱病、薬物適用の副作用、アルツハイマー病など)に起因し得ない)。
「加齢性認知低下(ARCD)」は、ヒトにおける通常の加齢の結果である記憶および認識力の低下をいう(例えば、Craik&Salthouse,1992)。これはまた、実質的に全ての哺乳動物種にあてはまる。加齢関連記憶障害は、以前と比較して客観的な記憶力が低下しているが、同世代と比較して正常な認知機能を有する高齢者をいう(Crookら、1986)。年齢相応の記憶力低下は、これらが正常な発達上の変化であり(Crook,1993;Larrabee,1996)、病態生理学的でなく(Smithら,1991)、明白な認知症に進行することが稀である(Youngjohn&Crook,1993)ことを強調するあまり軽蔑的でない呼称である。DSM−IV(1994)は、ARCDの診断分類を体系化している。
「認知症」は、日常生活の通常の活動に支障をきたす重篤な認知欠損によって特徴づけられる状態をいう。認知症を有する被験体はまた、他の症状(判断障害、人格の変化、見当識障害、錯乱、挙動変容、発話困難、および運動欠損など)を示す。異なるタイプの認知症(アルツハイマー病(AD)、血管性認知症、レヴィ小体型認知症、および前頭側頭型認知症など)が存在する。
アルツハイマー病(AD)は、初期の記憶欠損によって特徴づけられる。以後の症状には、判断障害、見当識障害、錯乱、挙動変容、発話困難、および運動欠損が含まれる。組織学的には、ADは、β−アミロイド斑およびタウタンパク質の凝集によって特徴づけられる。
血管性認知症は、卒中に原因する。症状はADと重複するが、記憶障害に注目していない。
レヴィ小体型認知症は、脳内のニューロン内に形成されるα−シヌクレインの異常な沈着によって特徴づけられる。認知障害は、AD(記憶および判断の障害ならびに挙動変容
が含まれる)に類似し得る。
前頭側頭型認知症は、神経膠症、ニューロン欠損、前頭皮質および/または前側頭葉表面上の海綿状変性、ならびにピック小体によって特徴づけられる。症状には、人格および挙動の変化(社会生活技能および言語表現/理解の低下が含まれる)が含まれる。
「外傷後ストレス障害(PTSD)」は、外傷の再体験、精神的無感覚または外傷に関連する刺激の回避および覚醒状態の増加によって特徴づけられる、悲劇的事象に対する即時型または遅延型の応答によって特徴づけられる不安障害をいう。再体験現象には、侵入性記憶、フラッシュバック、悪夢、および外傷リマインダーに応答した心理学的または生理学的急迫が含まれる。かかる応答は、不安を引き起こし、患者の生活の質ならびに身体的および情緒的な健康に慢性および急性の重大な影響を及ぼし得る。PTSDはまた、認識能力の障害に関連し、PTSDを有する高齢の個体は、コントロール患者と比較して認識能力の低下が大きい。
「統合失調症」は、陽性症状(異常なまたは歪められた心的表象(例えば、幻覚、妄想)など)、動機および適応性の目標指向行動の減少によって特徴づけられる陰性症状(例えば、無快感症、情動の平坦化、意欲消失)、および認知障害が含まれるある一連の精神病理学によって特徴づけられる慢性の消耗性障害をいう。脳の異常が統合失調症における広範囲の精神病理学の根底にあると提唱されているが、現在利用可能な抗精神病剤は、患者の認知障害の処置にほとんど無効である。
「双極性障害」または「BP」または「躁鬱病性障害」または「躁鬱病」は、鬱病の期間および多幸感のある躁病期間を含む著しい気分変化によって特徴づけることができる慢性の心理的/気分障害をいう。BPは、熟練の医師によって個人歴および病歴、問診、および身体検査に基づいて診断することができる。用語「躁病」または「躁病期間」または他の異型は、個体が以下の特徴のうちのいくつかまたは全てを示す期間をいう:競争心、早口、活動および動揺レベルの上昇、ならびに自意識過剰、多幸症、判断力の低下、不眠症、集中力の低下、および攻撃性。
「筋萎縮性側索硬化症」は、ALSとしても公知であり、運動ニューロン(筋肉の随意運動を調節する中枢神経系内の神経細胞)の変性によって特徴づけられる進行性致死性神経変性疾患をいう。ALSはまた、嗅内皮質および海馬の神経変性、記憶欠損、ならびに皮質などの異なる脳領域の神経過興奮性によって特徴づけられる。
「癌治療関連認知障害」は、化学療法(例えば、ケモブレイン)および照射などの癌治療を用いて処置された被験体において発症する認知障害をいう。癌治療の脳に及ぼす細胞傷害性および他の副作用により、記憶、学習、および注意などの機能における認知障害を生じる。
パーキンソン病(PD)は、随意運動の減少によって特徴づけられる神経学的障害である。罹患している患者は、正常な個体と比較して運動活性の低下および随意運動の遅延を呈する。患者は、特徴的な「仮面」顔、歩調が早まる傾向、前屈姿勢、および全身の筋力低下を示す。受動運動時に典型的な「鉛管様」固縮を示す。この疾患の別の重要な特徴は、安静時に生じ、運動中に減少する、四肢の振戦である。
「自閉症」は、本明細書中で使用される場合、制限された繰り返し行動による社会的相互作用および伝達の障害を生じる神経発生障害によって特徴づけられる自閉症スペクトラム障害をいう。「自閉症スペクトラム障害」は、以下が含まれる発達障害群をいう:自閉症;アスペルガー症候群;特定不能の広汎性発達障害(PDD−NOSまたは非定型自閉
症);レット症候群;および小児崩壊性障害。
精神遅滞は、認知機能の著しい障害および適応行動の欠損によって特徴づけられる全般的な障害である。精神遅滞は、しばしば、70未満の知能指数(IQ)スコアとして定義される。先天的原因が、精神遅滞の多くの根本的な原因である。ニューロン伝達の機能不全も精神遅滞の根本原因の1つと見なされている(Myrrhe van Spronsen and Casper C.Hoogenraad,Curr.Neurol.Neurosci.Rep.2010,10,207−214)。
いくつかの例では、精神遅滞には、ダウン症候群、口蓋心顔面症候群(velocariofacial syndrome)、胎児性アルコール症候群、脆弱X症候群、クラインフェルター症候群、神経線維腫症、先天性甲状腺機能低下症、ウィリアムズ症候群、フェニルケトン尿症(PKU)、スミス・レムリ・オピッツ症候群、プラダー・ウィリ症候群、フェラン・マクダーミド症候群、モワット・ウィルソン症候群、繊毛関連疾患、ロウ症候群、およびシデリウム型X連鎖精神遅滞が含まれるが、これらに限定されない。ダウン症候群は、ある程度の精神遅滞、特徴的な顔面の特徴、およびしばしば心臓欠損、感染症の増加、視力および聴力の問題、ならびに他の健康問題を含む出生時欠損の組み合わせを含む障害である。脆弱X症候群は、男性では4,000人に1人および女性では8,000人に1人の頻度で生じる遺伝性精神遅滞の一般的な形態である。この症候群はまた、発育遅延、多動、注意欠陥障害、および自閉症様行動を特徴とする。脆弱X症候群に対する有効な処置は存在しない。
強迫性障害(「OCD」)は、最も一般的には、個体が行動を掻き立てられるように感じる(強制)、強迫行為および精神的行為をもたらす侵入的な反復性の不必要な思考(強迫)によって特徴づけられる精神的状態である。現在の疫学的データから、OCDは、米国において4番目に最も一般的な精神障害であると示されている。いくつかの研究から、OCDの有病率は1%と3%の間と示唆されているが、臨床的に認識されているOCDの有病率はもっと低いことから、その障害を有する多くの個体は診断されていない可能性があることが示唆される。OCDを有する患者は、しばしば、強迫および強制の特徴を含む、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition text revision(DSM−IV−TR)(2000)の診断基準に従って、心理学者、精神科医、または精神分析学者によって診断される。
物質嗜癖(例えば、薬物嗜癖、アルコール嗜癖)は、精神障害である。この嗜癖は、濫用の物質に曝露された際に、瞬時に引き起こされるわけではない。むしろ、この嗜癖は、数時間から数日間、数ヶ月間の範囲の異なる期間が経過するにつれて生じる、複数の複雑なニューロンの順応に関与する(Kauer J.A.Nat.Rev.Neurosci.2007,8,844−858)。嗜癖に至るまでの道のりは、一般に、1つのまたはそれを超える規制物質(麻酔剤、バルビツレート、メタンフェタミン、アルコール、ニコチンおよび他の種々のかかる規制物質のいずれかなど)の自発的な使用から始まる。長期にわたり規制物質を使用すると、経時的に、脳機能に対する長期間の使用の影響およびそれゆえの行動への影響に起因して、これらの規制物質を絶つ自発的な能力が損なわれる。したがって、物質嗜癖は、一般に、否定的な結果に直面するにもかかわらず持続する強迫性の物質欲求、探索、および使用を特徴とする。その欲求は、患者の根底にある神経生物学の変化に相当し得るものであり、それは、回復を得るつもりならば、おそらく、有意義な方法で対処されなければならない。物質嗜癖は、多くの場合において、いくつかの物質(例えば、アルコール、バルビツレート)については生命を脅かす離脱症状も特徴とし、他の場合では、実質的な病的状態(嘔気、嘔吐、発熱、眩暈、および大量の発汗を含み得る)、窮迫、および回復能力の低下をもたらし得る。例えば、アルコール依存としても知られるアルコール中毒症は、そのような物質嗜癖の1つである。アルコール中毒症は、主に、欲求、制御不能、身体依存、および寛容を含む4つの症状によって特徴づけられる。これらの症状はまた、他の規制物質に対する嗜癖を特徴づけ得る。アルコールならびに他の規制物質に対する欲求は、しばしば、食物または水に対する欲求と同程度に強い。したがって、アルコール依存者は、深刻な家族、健康、および/または法律における悪影響を及ぼすにもかかわらず、飲み続けることがある。
状態または患者の「処置」は、有利または所望の結果(臨床結果が含まれる)を得る工程を行うことをいう。有利または所望の臨床結果には、CNS障害に関連する認知障害(加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖など)の疾患もしくは障害の防止もしくは進行の遅延、または1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、もしくは進行の遅延が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、処置は、CNS障害(本明細書中に記載の障害など)の防止またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、CNS障害に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害または認知欠損である。加齢性認知障害の処置は、加齢性認知障害(MCI、ARCD、およびAAMIが含まれるが、これらに限定されない)から認知症(例えば、AD)への変換の遅延をさらに含む。
「認知障害を処置する」とは、認知障害を有する被験体の1つのまたはそれを超える認知試験における成績が、任意の検出可能な程度にまで改善されるか、またはさらなる低下が予防されるように、その被験体における認知機能を改善する工程を行うことをいう。好ましくは、その被験体の認知機能は、認知障害の処置の後、正常な非機能障害被験体の機能にさらに酷似する。ヒトにおける認知障害の処置は、任意の検出可能な程度にまで認知機能を改善し得るが、好ましくは、機能障害被験体が、正常な非機能障害被験体と同じ熟達レベルで日常生活の日常活動を実行することができるのに十分に改善される。場合によっては、「認知障害を処置する」は、認知障害を有する被験体の1つのまたはそれを超える認知試験における成績が、任意の検出可能な程度にまで改善されるか、またはさらなる低下が予防されるように、その被験体における認知機能を改善する工程を行うことをいう。好ましくは、その被験体の認知機能は、認知障害の処置の後、正常な非機能障害被験体の機能にさらに酷似する。場合によっては、加齢性認知障害に罹患した被験体において「認知障害を処置する」は、その被験体の認知機能が、認知障害の処置の後、同齢の正常な非機能障害被験体の機能または若年成人被験体の機能にさらに酷似するように、その被験体における認知機能を改善する工程を行うことをいう。
被験体に物質、化合物、または薬剤を「投与すること」または「投与」を、当業者に公知の種々の方法のうちの1つを使用して行うことができる。例えば、化合物または薬剤を、静脈内、動脈内、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、眼内、舌下、経口(経口摂取による)、鼻腔内(吸入による)、脊髄内、脳内、および経皮(例えば、皮膚の管を介した吸収による)に投与することができる。化合物または薬剤を、化合物または薬剤の長期放出、遅延放出、または制御放出を行う再充填可能であるか生分解性のポリマーデバイスもしくは他のデバイス(例えば、パッチおよびポンプ)、または処方物によって適切に導入することもできる。例えば、1回、複数回、および/または1つもしくは複数の長期間にわたって投与することもできる。いくつかの態様では、投与には、直接投与(自己投与が含まれる)および間接的投与(薬物を処方する行為が含まれる)の両方が含まれる。例えば、本明細書中で使用する場合、医師が患者に薬物を自己投与させるか別の者に薬物を投与させるように指示することおよび/または患者に薬物を処方することは、患者への薬物の投与である。
被験体への物質、化合物、または薬剤の適切な投与方法はまた、例えば、被験体の年齢、被験体が投与時に活動的か無活動かどうか、被験体が投与時に認知機能障害であるかどうか、機能障害の範囲、ならびに化合物または薬剤の化学的および生物学的な性質(例えば、溶解性、消化性、生物学的利用能、安定性、および毒性)に依存するであろう。いくつかの実施形態では、化合物または薬剤を、例えば、経口摂取によって被験体に経口投与するか、例えば、注射によって被験体に静脈内投与する。いくつかの実施形態では、経口投与される化合物または薬剤は、長期放出処方物または遅滞放出処方物中に存在するか、かかる遅延放出または長期放出のためのデバイスを使用して投与する。
本明細書中で使用する場合、「α5含有GABA受容体アゴニスト」、「α5含有GABARアゴニスト」、または「GABAα5受容体アゴニスト」、および本明細書中で使用されるような他の変化形は、α5含有GABA受容体(GABAR)の機能を向上させる化合物、すなわち、GABAゲーティングCl電流を増加させる化合物のことをいう。いくつかの実施形態では、α5含有GABARアゴニストは、本明細書中で使用される場合、GABAの活性を増強するポジティブアロステリックモジュレーターをいう。本発明での使用に適切なα5含有GABA受容体アゴニストには、本明細書中に記載の全ての式のα5含有GABA受容体アゴニストおよび特定のα5含有GABA受容体アゴニスト、ならびにその水和物、溶媒和物、多形、塩(例えば、薬学的に許容され得る塩)、異性体(例えば、立体異性体、E/Z異性体、および互変異性体)、およびその組み合わせが含まれる。
「抗精神病剤」、「抗精神病因子」、「抗精神病薬」、または「抗精神病化合物」は、(1)定型抗精神病剤または非定型抗精神病剤;(2)ドーパミン作動薬、グルタミン酸作動薬、NMDA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター、グリシン再取り込みインヒビター、グルタミン酸再取り込みインヒビター、代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)アゴニストまたはポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)(例えば、mGluR2/3アゴニストまたはPAM)、グルタミン酸受容体glur5ポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)、M1ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)ポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)、ヒスタミンH3受容体アンタゴニスト、AMPA/カイニン酸受容体アンタゴニスト、アンパカイン(CX−516)、グルタチオンプロドラッグ、ノルアドレナリン作動薬、セロトニン受容体モジュレーター、コリン作動薬、カンナビノイドCB1アンタゴニスト、ニューロキニン3アンタゴニスト、ニューロテンシンアゴニスト、MAO Bインヒビター、PDE10インヒビター、nNOSインヒビター、神経ステロイド、および神経栄養因子、α−7アゴニストまたはポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)PAM、セロトニン2Cアゴニストから選択される薬剤;および/または(3)統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の1つのまたはそれを超える徴候または症状の処置において有用な薬剤をいう。
「定型抗精神病剤」は、本明細書中で使用される場合、抗精神病効果、ならびに黒質線条体のドーパミン系の障害に関連する運動関連の有害作用をもたらす、従来の抗精神病剤のことをいう。これらの錐体外路の副作用(EPS)には、パーキンソニズム、静座不能、晩発性ジスキネジア、およびジストニーが含まれる。Baldessarini and Tarazi in Goodman&Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics 10 Edition,2001,pp.485−520を参照のこと。
「非定型抗精神病剤」は、本明細書中で使用される場合、EPSをほとんどまたは全く
伴わずに抗精神病効果をもたらす抗精神病薬をいい、それらには、アリピプラゾール、アセナピン、クロザピン、イロペリドン、オランザピン、ルラシドン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドン、およびジプラシドンが含まれるがこれらに限定されない。「非定型」抗精神病剤は、その薬理学的プロファイルが従来の抗精神病剤と異なる。従来の抗精神病剤は、主にDドーパミン受容体の遮断を特徴とするが、非定型抗精神病剤は、5HTおよび5HTセロトニン受容体を含む複数の受容体に対してアンタゴニスト作用および様々な程度の受容体親和性を示す。非定型抗精神病薬は、通常、セロトニン/ドーパミンアンタゴニストとも称され、これは、D受容体よりも5HT受容体に対する高い親和性が、「非定型」抗精神病薬の作用または「第二世代」抗精神病薬の基礎をなすという影響力のある仮説を反映している。しかし、非定型抗精神病剤は、体重増加、糖尿病(例えば、II型糖尿病)、高脂血症、補正QT間隔の延長、心筋炎、性的副作用、錐体外路の副作用、および白内障を含むがこれらに限定されない副作用をしばしば示す。したがって、非定型抗精神病剤は、臨床症状の緩和と、上に列挙した副作用などの副作用を誘導する可能性の両方の状況における差異を考慮すると、一様なクラスではない。さらに、上記の非定型抗精神病剤の一般的な副作用は、しばしば、これらの薬剤について使用できる抗精神病剤の用量を制限する。
メマンチンは、3,5−ジメチルアダマンタン−1−アミンまたは3,5−ジメチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−アミンとして化学的に知られており、中程度の親和性を有する不競合的なN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニストである。メマンチンの商標名には、以下が含まれる:Axura(登録商標)およびAkatinol(登録商標)(Merz)、Namenda(登録商標)(Forest Laboratories)、Ebixa(登録商標)およびAbixa(登録商標)(Lundbeck)、ならびにMemox(登録商標)(Unipharm)。メマンチンは、米国において、中程度から重度のアルツハイマー病(AD)を28mg/日までの用量で処置することについて承認されている。メマンチンに構造的または化学的に似ている化合物を含むメマンチンの誘導体またはアナログもまた、本発明で有用である。かかるメマンチンの誘導体またはアナログには、米国特許第3,391,142号;同第4,122,193;同第4,273,774;および同第5,061,703号;米国特許出願公開第20040087658号、同第20050113458号、同第20060205822号、同第20090081259号、同第20090124659号、および同第20100227852号;欧州特許出願公開2260839A2号;欧州特許第1682109B1号;ならびにPCT出願公開WO2005079779号(これらの全てが本明細書中で参考として援用される)に開示の化合物が含まれるが、これらに限定されない。メマンチンには、本発明で使用される場合、メマンチンならびにその誘導体およびアナログ、ならびにそれらの水和物、多形、プロドラッグ、塩および溶媒和物が含まれる。メマンチンには、本明細書中で使用される場合、メマンチンまたはその誘導体もしくはアナログまたはそれらの薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形もしくはプロドラッグを含む組成物も含まれ、ここで、その組成物は、必要に応じて、少なくとも1つのさらなる治療剤(CNS障害またはそれに関連する認知障害の処置に有用な治療剤など)をさらに含む。いくつかの実施形態では、本発明での使用に適切なメマンチン組成物は、メマンチン、およびドネペジル(商品名アリセプト)である第2の治療剤を含む。
本明細書中で使用される「アセチルコリンエステラーゼインヒビター」または「AChE−I」は、コリンエステラーゼ酵素が神経伝達物質アセチルコリンを分解する能力を阻害し、それにより、主に脳シナプスまたは神経筋接合部においてアセチルコリンの濃度を増加させ、その持続時間を延長する薬剤をいう。本出願での使用に適切なAChE−Iには、例えば、(i)可逆的な非競合的インヒビターまたは可逆的な競合的インヒビター、(ii)不可逆的なインヒビター、および(iii)準不可逆的なインヒビターのサブカテゴリーが含まれ得る。
用語「同時投与」は、本明細書中で使用される場合、α5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)および第2の治療剤(例えば、抗精神病剤、メマンチン、またはAChE−I)、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、または多形が、約15分を超えない時間間隔で、いくつかの実施形態では、約10分を超えない時間間隔で投与されることを意味する。薬物を同時に投与する場合、α5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)および第2の治療剤(例えば、抗精神病剤、メマンチン、またはAChE−I)、またはその塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形を、同一の投薬形態(例えば、α5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)および第2の治療剤(例えば、抗精神病剤、メマンチン、またはAChE−I)の両方を含む単位投薬形態)に含めてもよいし、個別の投薬形態(例えば、α5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)またはその塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形を一方の投薬形態に含め、第2の治療剤(例えば、抗精神病剤、メマンチン、またはAChE−I)、またはその塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形を他方の投薬形態に含める)に含めてもよい。
本明細書中で使用される用語「連続投与」は、α5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)および第2の治療剤(例えば、抗精神病剤、メマンチン、またはAChE−I)、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形が、約15分を超える時間間隔で、いくつかの実施形態では、約1時間を超えるかまたは最大12〜24時間の時間間隔で投与されることを意味する。α5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)または第2の治療剤(例えば、抗精神病剤、メマンチン、またはAChE−I)のどちらが最初に投与されてもよい。連続投与のためのα5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)および第2の治療剤(例えば、抗精神病剤、メマンチン、またはAChE−I)、またはその塩、水和物、溶媒、もしくは多形を、個別の投薬形態に含め、必要に応じて同じ容器または包装に含めることができる。
薬物または薬剤の「治療有効量」は、被験体に投与した場合に、意図する治療効果(例えば、被験体(例えば、CNS障害に関連する認知障害を有する患者)の認知機能の改善)を有する薬物または薬剤の量である。完全な治療効果は、必ずしも1回の投与によって表れるわけではなく、一連の回数の投与後のみに表れる場合がある。したがって、治療有効量を、1回または複数回で投与することができる。被験体に必要な正確な有効量は、例えば、被験体のサイズ、健康状態および年齢、認知障害またはCNS障害の他の症状(加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性、ALS、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖など)の性質および程度、投与のために選択された治療または治療の組み合わせ、および投与様式に依存するであろう。当業者は、日常的な実験によって所与の状況に有効な量を容易に決定することができる。
本発明の化合物には、プロドラッグ、アナログ、または誘導体も含まれる。用語「プロドラッグ」は、当該分野で認識されており、生理学的条件下でα5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターに変換される化合物または薬剤を含むことを意図する。プロドラッグの一般的な作製方法は、生理学的条件下で加水分解または代謝されて所望の化合物または薬剤が得られる部分を選択することである。他の実施形態では、プロドラッグは、宿主動物の酵素活性によってGABAα5受容体ポジティブアロステリックモジュレーターに変換される。
「アナログ」を、別の化学的部分と機能的に類似しているが、同一の化学構造を持たない化合物をいうために本明細書中で使用する。例えば、アナログは、小さな構造の相違にもかかわらず、治療的適用において基本化合物の代わりに使用することができるように基本化合物または親化合物に十分に類似している。
「誘導体」を、化合物の化学修飾物をいうために本明細書中で使用する。化合物の化学修飾には、例えば、水素のアルキル基、アシル基、またはアミノ基との置換が含まれ得る。多数の他の修飾も可能である。
本明細書中で使用される用語「脂肪族」は、直鎖または分枝鎖のアルキル、アルケニル、またはアルキニルをいう。アルケニルまたはアルキニルの実施形態は、脂肪族鎖中に少なくとも2個の炭素原子を必要とすると理解される。脂肪族基は、典型的には、1個(または2個)〜12個の炭素(1個(または2個)〜4個の炭素など)を含む。
本明細書中で使用される用語「アリール」は、単環式または二環式の炭素環式芳香環系をいう。本明細書中で使用されるアリールには、(C6〜C12)−アリール−が含まれる。例えば、本明細書中で使用されるアリールは、C6〜C10単環式またはC8〜C12二環式の炭素環式芳香環系であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書中で使用されるアリールは、(C6〜C10)−アリール−であり得る。フェニル(またはPh)は、単環式芳香環系の一例である。二環式芳香環系には、両方の環が芳香族である系(例えば、ナフチル)および2つの環の一方のみが芳香族である系(例えば、テトラリン)が含まれる。
本明細書中で使用される用語「複素環式」は、O、N、NH、S、SO、またはSOから選択される1個〜4個のヘテロ原子またはヘテロ原子基を化学的に安定した配置で有する単環式または二環式の非芳香環系をいう。本明細書中で使用される複素環式には、O、N、NH、S、SO、またはSOから独立して選択される1個〜4個のヘテロ原子を有する3〜12員のヘテロシクリル−が含まれる。例えば、本明細書中で使用される複素環式は、O、N、NH、S、SO、またはSOから選択される1個〜4個のヘテロ原子またはヘテロ原子基を化学的に安定した配置で有する3員〜10員の単環式または8〜12員の二環式の非芳香環系であり得る。いくつかの実施形態では、本明細書中で使用される複素環式は、O、N、NH、S、SO、またはSOから独立して選択される1個〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員のヘテロシクリル−であり得る。「ヘテロシクリル」の二環式非芳香環系の実施形態では、一方または両方の環が、前述のヘテロ原子またはヘテロ原子基を含み得る。別の二環式の「ヘテロシクリル」の実施形態では、これらの2つの環のうちの一方が、芳香族であり得る。さらに別の複素環系の実施形態では、非芳香族複素環式環が、必要に応じて芳香族炭素環に縮合し得る。
複素環の例には、3−1H−ベンズイミダゾール−2−オン、3−(1−アルキル)−ベンズイミダゾール−2−オン、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチオフェニル、3−テトラヒドロチオフェニル、2−モルホリノ、3−モルホリノ、4−モルホリノ、2−チオモルホリノ、3−チオモルホリノ、4−チオモルホリノ、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−テトラヒドロピペラジニル、2−テトラヒドロピペラジニル、3−テトラヒドロピペラジニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、1−ピラゾリニル、3−ピラゾリニル、4−ピラゾリニル、5−ピラゾリニル、1−ピペリジニル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、2−チアゾリジニル、3−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、5−イミダゾリジニル、インドリニル、テトラヒドロキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンゾチオラン、ベンゾジチアン、および1,3−ジヒドロ−イミダゾール−2−オンが含まれる。
本明細書中で使用される用語「ヘテロアリール」は、O、N、NH、またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子またはヘテロ原子基を化学的に安定した配置で有する単環式または二環式の芳香環系をいう。本明細書中で使用されるヘテロアリールには、O、N、NH、またはSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜12員のヘテロアリールが含まれる。いくつかの実施形態では、本明細書中で使用されるヘテロアリールは、O、N、NH、またはSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜10員のヘテロアリールであり得る。例えば、本明細書中で使用されるヘテロアリールは、O、N、NH、またはSから選択される1〜4個のヘテロ原子またはヘテロ原子基を一方または両方の環に化学的に安定した配置で有する5〜10員の単環式または8〜12員の二環式の芳香環系であり得る。「ヘテロアリール」のそのような二環式の芳香環系の実施形態では、
−両方の環が、芳香族であり;且つ
−一方または両方の環が、前述のヘテロ原子またはヘテロ原子基を含み得る。
ヘテロアリール環の例には、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、ベンズイミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば、5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば、2−トリアゾリルおよび5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インドリル(例えば、2−インドリル)、ピラゾリル(例えば、2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、およびイソキノリニル(例えば、1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、または4−イソキノリニル)が含まれる。
用語「シクロアルキルまたはシクロアルケニル」は、芳香族ではない、単環式炭素環系または縮合もしくは架橋された二環式炭素環系のことをいう。例えば、本明細書中で使用されるシクロアルキルまたはシクロアルケニルは、芳香族ではない、C3〜C10単環式炭素環系または縮合もしくは架橋されたC8〜C12二環式炭素環系であり得る。シクロアルケニル環は、1つのまたはそれを超える不飽和単位を有する。好ましいシクロアルキル基またはシクロアルケニル基には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、ノルボルニル、アダマンチル、およびデカリニルが含まれる。
用語「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリール基がアルキルH原子の代わりに用いられたアルキルをいう。例えば、そのアルキル基は、任意の直鎖炭化水素であり、1〜12個の炭素原子を含み得(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシルおよびドデシル)、前述のアルキル基は、2−フラニル、3−フラニル、N−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、N−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、ピリダジニル(例えば、3−ピリダジニル)、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、テトラゾリル(例えば、5−テトラゾリル)、トリアゾリル(例えば、2−トリアゾリルおよび5−トリアゾリル)、2−チエニル、3−チエニル、ベンゾフリル、ベンゾチオフェニル、インドリル(例えば、2−インドリル)、ピラゾリル(例えば、2−ピラゾリル)、イソチアゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、プリニル、ピラジニル、1,3,5−トリアジニル、キノリニル(例えば、2−キノリニル、3−キノリニル、4−キノリニル)、およびイソキノリニル(例えば、1−イソキノリニル、3−イソキノリニル、または4−イソキノリニルを含むがこれらに限定されない任意のヘテロアリール基で置換され得る。
置換部分が、どの原子を介して置換基に当該部分が結合しているかを示すことなく記載されている場合、その置換基は、当該部分における任意の適切な原子を介して結合し得る。例えば、5〜10員の置換ヘテロアリールの場合、そのヘテロアリール上の置換基は、そのヘテロアリール環の置換可能な環形成原子(すなわち、1つのまたはそれを超える水素原子に結合している原子)のいずれかに結合し得る。
ある置換基に対する結合が、ある環における2つの原子を繋いでいる結合を横断して示されている場合、かかる置換基は、別段特定されない限り、または別段文脈から暗に意味されない限り、その環の置換可能な環形成原子(すなわち、1つのまたはそれを超える水素原子に結合している原子)のいずれかに結合し得る。例えば、あるR基が、ピリジンと定義され、前述のピリジンが、以下のとおり描かれる場合:
Figure 2021528427
、このピリジン環は、このピリジン環の環炭素原子のいずれか1つを介してベンゾジアゼピン誘導体に結合し得る。別の例として、あるR基が、ピラゾールと定義され、前述のピラゾールが、以下のとおり描かれる場合:
Figure 2021528427
、このピラゾール環は、このピラゾール環の環炭素原子のいずれか1つまたはspN原子を介してベンゾジアゼピン誘導体に結合し得る。
本明細書中で使用される場合、炭素原子の明示は、示される整数および介在する任意の整数を有し得る。例えば、(C1〜C4)−アルキル基における炭素原子数は、1、2、3または4である。これらの明示は、適切な基における総原子数のことをいうことと理解されるべきである。例えば、(C3〜C10)−ヘテロシクリルでは、炭素原子とヘテロ原子との総数は、3(アジリジンにおけるような)、4、5、6(モルホリンにおけるような)、7、8、9、または10である。
「薬学的に許容され得る塩」を、化合物の治療活性を示す非毒性の塩基および酸の塩形態である本発明の薬剤または化合物をいうために本明細書中で使用する。その遊離形態で塩基として存在する化合物の酸付加塩形態を、無機酸(例えば、ハロゲン化水素酸(塩酸または臭化水素酸など)、硫酸、硝酸、およびリン酸など);または有機酸(例えば、酢酸、ヒドロキシ酢酸、プロパン酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、環状酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、およびパモン酸など)などの適切な酸での前述の遊離塩基形態の処理によって得ることができる。例えば、WO01/062726号を参照のこと。
酸性プロトンを含む化合物を、適切な有機塩基および無機塩基での処理によってその治療活性を示す非毒性の塩基付加塩形態(例えば、金属塩またはアミン塩)に変換することができる。適切な塩基塩形態には、例えば、アンモニウム塩、アルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、およびカルシウム塩など)、有機塩基との塩(例えば、N−メチル−D−グルカミン)、ヒドラバミン塩、およびアミノ酸(例えば、アルギニンおよびリジンなど)との塩が含まれる。逆に、前述の塩形態を、適切な塩基または酸での処理によって遊離形態に変換することができる。
化合物およびその塩は、本発明の範囲内に含まれる溶媒和物形態であり得る。かかる溶媒には、例えば、水和物およびアルコーラートなどが含まれる。例えば、WO01/062726号を参照のこと。
本明細書中で使用される用語「水和物」は、水と化合物との組み合わせをいい、ここで、前述の水は、水としての分子状態を保持し、かつ基質化合物の結晶格子内に吸収されているか、吸着されているか、または含まれている。
本明細書中で使用される場合、用語「多形」は、同一の化合物の異なる結晶形態および他の固体状態の分子の形態(偽多形が含まれる)(同一の化合物の水和物(例えば、結晶構造中に結合水が存在する)および溶媒和物(例えば、水以外の溶媒が結合している)など)をいう。異なる結晶性多形は、その格子内の分子の充填状態が異なることに起因して、異なる結晶構造を有する。これにより、異なる結晶対称性および/または単位格子パラメータがもたらされ、これは、結晶または粉末のX線回折の特徴のような物理的特性に直接影響する。例えば、異なる多形は、一般に、異なる角度セットで回折し、それらの強度に対して異なる値が得られるであろう。したがって、粉末X線回折を用いて、異なる多形または1つを超える多形を含む固体の形態を、再現性があり且つ信頼できる方法で識別することができる。結晶性多形の形態は、医薬品産業、および特に、適切な投薬形態の開発に関わる人々にとって、興味深い。その多形の形態が、臨床研究または安定性研究において一定に保持されない場合、使用または研究されたまさにその投薬形態は、ロットによって比較できない可能性がある。ある化合物が、臨床研究または商品において使用されるとき、存在する不純物が、望ましくない毒物学的な作用をもたらし得るので、選択された多形の形態を有するその化合物を高い純度で生成するためのプロセスを有することも望ましい。一定の多形の形態は、向上した熱力学的安定性を示し得るか、高純度でより容易に大量に製造することができ、それ故に、薬学的処方物に含めるのにより適切である。一定の多形は、他の有益な物理的特性(吸湿傾向を欠くこと、溶解度が改善されていること、および異なる格子エネルギーに起因して溶解速度が向上していることなど)を示し得る。
本出願は、式I〜XIの化合物のすべての異性体を意図する。本明細書中で使用される「異性体」には、光学異性体(立体異性体、例えば、エナンチオマーおよびジアステレオ異性体など)、Z(zusammen)またはE(entgegen)異性体、および互変異性体が含まれる。本発明の方法および組成物において有用な化合物の多くは、それらの構造に少なくとも1つの不斉中心を有する。この不斉中心は、RまたはS配置で存在し得、前述のRおよびSの表示法は、Pure Appl.Chem.(1976),45,11−30に記載の規則に従って用いられる。本発明はまた、すべての立体異性体(化合物の鏡像異性体およびジアステレオ異性体など)またはそれらの混合物(立体異性体のすべての可能性のある混合物が含まれる)に関する。例えば、WO01/062726号を参照のこと。さらに、アルケニル基を含む一定の化合物は、Z(zusammen)またはE(entgegen)異性体として存在し得る。各場合において、本発明は、両方の混合物および別個の個々の異性体を含む。ピペリジニル環上またはアゼパニル環上の複数の置換基は、そのピペリジニル環またはアゼパニル環の平面に対して互いにcisまたはtransの関係で位置し得る。化合物のいくつかは、互変異性体としても存在し得る。かかる形態は、本明細書中に記載の式において明示されないが、本発明の範囲内に含まれることが意図される。本発明の方法および組成物に関して、ある化合物(単数または複数)に対する言及は、特定の異性体について具体的に言及されていない限り、その化合物の可能な各異性体およびそれらの混合物としての化合物を包含することが意図される。例えば、WO01/062726号を参照のこと。
本発明の化合物は、α5含有GABARの機能を向上させる(すなわち、本発明の化合物は、α5含有GABARアゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)であり、GABAゲーティングCl電流を増加させることができる)。
本発明はさらに、本発明の1つのまたはそれを超える化合物を薬学的に許容され得るキャリアまたは賦形剤とともに含む薬学的組成物を提供する。いくつかの実施形態では、本出願の薬学的組成物は、第2の治療剤(抗精神病剤、メマンチンまたはAChE−Iなど)をさらに含み得る。
本発明はさらに、α5−含有GABA受容体のポジティブアロステリックモジュレーターに応答する前述のCNS障害に関連する認知障害(例えば、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖)を処置する方法を提供する。一定の実施形態では、本方法は、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖を処置する方法である。一定の実施形態では、処置は、本明細書中に記載のCNS障害(本明細書中に記載のものなど)の予防またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、CNS障害に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害または認知欠損である。本発明の別の態様では、認知機能の維持または改善を必要とする被験体の認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。
認知障害(例えば、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖)を伴う種々のCNS障害は、種々の病因を有し得る。しかし、上述の各障害における認知障害の症状は、重複する原因を有し得る。したがって、1つのCNS障害における認知障害を処置する組成物または処置方法は、別のCNS障害における認知障害を処置することもできる。
ベンゾジアゼピン誘導体
本発明は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR
−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
は、存在しないか、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、
−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3R、
−(CR0〜3−C(O)NR(CR0〜3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、
−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)
−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0〜3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、
−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、
−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、
(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’に必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHNR 、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CHおよび−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
は、存在しないか、または
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
いくつかの実施形態は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR、−SR、または−(CHORであり;
mおよびnは、各々独立して、0〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
は、存在しないか、または
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、および−P(O)(H)(OR)から選択され;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、および
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
本発明は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、
−(CHORまたは−(CHO(CHであり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
各Rは独立して、ハロゲン、−R、および−ORから選択され;
は、ハロゲン、−Rおよび−(CR1−3−ORから選択され;
は、−Rおよび−CNから選択され;
およびRは、各々独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(Rから選択される0〜5個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
本発明は、式I:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、
−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−(C1〜C6)アルキルまたは(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり(いくつかの実施形態では、mは1である);
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
各Rは独立して、−Cl、−F、−OMe、および−C≡CHから選択され;
は、ハロゲン、−(CR1−3−ORであり、ここで、Rの各存在は独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)−アリール−(例えば、フェニル)、および(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−(例えば、フェニル−(C1〜C6)アルキル−)から選択され、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−CN、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、−C≡C−フェニル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHNR 、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(Rから選択される0〜5個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、−(C1〜C6)−アルキル(例えば、直鎖または分岐鎖)、−C≡CH、フェニル、チオフェン、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、各R’’は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHNR 、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、X、Y、Z、V、およびWが一緒になって1〜4個の窒素原子を有する5員の芳香環または非芳香環を形成し、ここで、前述の環は、0〜3個のRおよび0〜2個のRで置換されている。いくつかの実施形態では、X、Y、Z、V、およびWが一緒になって1〜3個の窒素原子を有する5員の芳香環を形成し、ここで、前述の環は、0〜2個のRおよび0〜1個のRで置換されている。
一定の実施形態では、X、Y、Z、V、およびWは、
Figure 2021528427
から選択される環を形成する。
いくつかの実施形態では、X、Y、Z、VおよびWは、
Figure 2021528427
から選択される環を形成する。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、WはNである。いくつかの実施形態では、WはNであり、X、Y、Z、V、およびWは、
Figure 2021528427
から選択される環を形成する。
いくつかの実施形態では、WはNであり、X、Y、Z、V、およびWは、
Figure 2021528427
から選択される環を形成する。
式Iの化合物の一定の実施形態では、X、Y、Z、V、およびWによって形成された環は、
Figure 2021528427
である。
式Iの化合物の一定の実施形態では、X、Y、Z、V、およびWによって形成された環は、
Figure 2021528427
である。
式Iの化合物の一定の実施形態では、X、Y、Z、V、およびWによって形成された環は、
Figure 2021528427
から選択される。
式Iの化合物の一定の実施形態では、X、Y、Z、V、およびWによって形成された環は、
Figure 2021528427
から選択される。いくつかの実施形態では、X、Y、Z、V、およびWによって形成された環は、
Figure 2021528427
である。いくつかの実施形態では、X、Y、Z、V、およびWによって形成された環は、
Figure 2021528427
である。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、A、B、D、E、およびFが一緒になって1〜4個の窒素原子を有する5員の芳香環または非芳香環を形成し、ここで、前述の環は、0〜3個のRおよび0〜2個のRで置換されている。一定の実施形態では、A、B、D、E、およびFが一緒になって1〜3個の窒素原子を有する5員の芳香環を形成し、ここで、前述の環は、0〜2個のRおよび0〜1個のRで置換されている。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、A、B、D、E、およびFは、
Figure 2021528427
から選択される環を形成する。
式Iの化合物の一定の実施形態では、A、B、D、F、およびEによって形成された環は、
Figure 2021528427
である。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、m、R、R、R、R、R、およびRは、式Iに定義の通りである、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、式III:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、m、R、R、R、R、R、およびRは、式Iに定義の通りである、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、Rは、−OR、−SR、または−(CH)nORであり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており、ここで、m、n、R、R、R、R、R、およびRは、式Iに定義の通りである、化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。いくつかの実施形態では、Rは−ORである。いくつかの実施形態では、Rは、−(CHORである。
式Iの化合物のいくつかの実施形態では、化合物は、式IV:
Figure 2021528427
の構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを有し、ここで、Rは、−(CHO(CH、−(CH、または−(CHN(R’’)R10であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており、ここで、m、n、p、R、R、R、R、R、R、R10、およびR’’は、本明細書中に定義の通りである。いくつかの実施形態では、Rは、−(CHO(CHである。
式I、II、III、またはIVの化合物のいくつかの実施形態では、Rの各存在は、ハロゲン、−R、−OR、−NO、−CN、−CF、−OCF、−N(R)、および−N(R)SORから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されている。いくつかの実施形態では、Rの各存在は独立して、ハロゲン、−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−NO、−CN、−CF、−OCF、−NH、−N((C1〜C6)アルキル)、−N((C1〜C6)アルキル)SO((C1〜C6)アルキル)、および−NHSO((C1〜C6)アルキル)から選択され、ここで、前述のアルキルは独立して、0〜5個のR’で置換されている。一定の実施形態では、Rの各存在は独立して、−H、−F、−Cl、−Br、−OH、−Me、−Et、−OMe、−OEt、−NO、−CN、−CF、−OCF、−NH、−NMe、−NEt、−NHSOMe、および−NHSOEtから選択される。式I−IVのいずれか1つの化合物の一定の実施形態では、少なくとも1つのRは、−ORである。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのRは、−O((C1〜C6)アルキル)(−OMeなど)である。
式I、II、またはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、−R、−OR、−NO、−(CR1〜3R、−(CR1〜3−OR、−CN、−CF、−C(O)NR、−C(O)OR、および−OCFから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、
−H、−(C1〜C6)アルキル、−CH−O((C1〜C6)アルキル)、−(C((C1〜C6)アルキル)1−3−O((C1〜C6)アルキル)、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−NO、−CN、−CF、−OCF、(C3〜C10)−シクロアルキル−、
−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、3〜10員のヘテロシクリル−、
(C6〜C10)アリール−、5〜10員のヘテロアリール−、
(C6〜C10)アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、(C6〜C10)アリール−(C1〜C12)脂肪族−O−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−O−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、および
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−O−から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されている。
式I、II、またはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、−H、−Me、−Et、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、−CF、−C(O)OMe、−C(O)OEt、−OMe、−CHOMe、−CHOEt、−CHOPh、−CH−ピロリジン、−CH−モルホリン、−CH−ピリジン、および−CHPhから選択され、ここで、前述のRは、0〜3個のR’で置換されている。式I、II、またはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択される0〜3個のR’で置換された−Meであり、ここで、R’’は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C6〜C10)−アリール−、および(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、−N(Me)、−N(Et)、および−N(Me)(CHPh)から選択される0〜3個のR’で独立して置換された−Meである。
式I、II、またはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、−CHPh、−CHCHPh、−Ph、−OCHPh、−CHOPh、−OCHCHPh、−CHCHOPh、−CH−ピロリジン、−CH−モルホリン、−CH−ピリジン、および−CHPhから選択され、ここで、前述のPh、ピロリジン、ピリジン、またはモルホリンは、0〜5個のR’で置換されている。式I、II、またはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、−CHPh、−CHCHPh、−Ph、−OCHPh、−CHOPh、−OCHCHPh、−CHCHOPh、−CH−ピロリジン、−CH−モルホリン、−CH−ピリジン、および−CHPhから選択され、ここで、前述のPh、ピロリジン、ピリジン、またはモルホリンは、ハロゲン、(C1〜C6)−アルキル、−OH、−O((C1〜C6)−アルキル)、−CHOH、−CHO(C1〜C6)−アルキル)、−CHN(C1〜C6)−アルキル)、−C(O)O(C1〜C6)−アルキル)、−C(O)N(C1〜C6)−アルキル)、−NO、−CN、−CF、−OCF、および−N(C1〜C6)−アルキル)から独立して選択される0〜5個のR’で置換されている。上記の実施形態のいくつかにおいて、Rの−Ph、ピロリジン、ピリジン、またはモルホリンは、−F、−Cl、−CN、−Me、−Et、−OMe、および−OEtから独立して選択される0〜5個のR’で置換されている。式I、II、またはIIIの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、−CHPh、−CHOPh、−CH−ピリジン、−CH−ピロリジン、または−CH−モルホリンであり、ここで、前述の−Ph、ピロリジン、ピリジン、またはモルホリンは独立して、−F、−Cl、−CN、−Me、および−OMeから選択される0〜3個のR’で置換されている。
式IVの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CH、または−(CHN(R’’)R10であり、ここで、各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;nは、0〜4から選択される整数であり;pは、2〜4から選択される整数であり;各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されている。いくつかの実施形態では、RはORである。いくつかの実施形態では、RはORであり、ここで、Rは、0〜5個のR’で置換された(C6〜C10)−アリールである。いくつかの実施形態では、RはORであり、ここで、Rは、0〜3個のハロゲン(−Fなど)で置換された(C6〜C10)−アリールである。いくつかの実施形態では、Rは、−(CHORまたは−(CHO(CHである。いくつかの実施形態では、Rは、−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されている。
式I、II、III、またはIVの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、ハロゲン、−R、−CN、−CF、−SOR、−C(O)N(R)、−C(O)R、および−C(O)ORから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、−F、−Br、−Cl、−(C1〜C6)アルキル、−CN、−C≡C、−CF、−SO((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、−C(O)NH、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−SO((C6〜C10)−アリール)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、−(C2−C6)−アルケニル、−(C2−C6)−アルキニル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、および3〜10員のヘテロシクリル−から選択され、ここで、前述のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリル−は独立して、0〜5個のR’で置換されている。式I、II、III、またはIVの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、−H、−C(O)OMe、−C(O)Et、−C(O)NMe、−C(O)NH、−C(O)OEt、−C(O)OCH(tert−ブチル)、−C(O)OCHCF、−C(O)O(イソプロピル)、−C(O)NEt,−CHF、−CN、−C≡C、−SOMe、−SOEt、−SOPh(Me)、−CF、−CHF、−Me、−Et、−Br、−Cl、−CHPh、
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、R−H、−Me、−Et、−CF、イソプロピル、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CHNMe、−tert−ブチル、およびシクロプロピルから選択される。
式I、II、III、またはIVの化合物の一定の実施形態では、Rは、−C(O)OMeまたは−C(O)OEtである。式I、II、III、またはIVの化合物の一定の実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
であり、ここで、R−H、−Me、−Et、−CF、イソプロピル、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CHNMe、−tert−ブチル、およびシクロプロピルから選択される。
式I、II、III、またはIVの化合物のいくつかの実施形態では、RおよびRは各々独立して、−H、ハロゲン、および−Rから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており、あるいは、RおよびRは、該RおよびRが結合している炭素原子と一緒になって、N、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜3個のさらなるヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で置換されている。いくつかの実施形態では、RおよびRは各々独立して、−H、−Me、−Et、−Fから選択され、あるいは、RおよびRは、該RおよびRが結合している炭素原子と一緒になって、3〜8員の脂肪族環を形成する。一定の実施形態では、RおよびRの両方は−Hである。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり(例えば、mは1であり);
各Rは独立して、−Cl、−F、−OMe、および−C≡CHから選択され;
は、ハロゲン、−(CR1〜3−OR、または−(CR1〜3−O(CR1〜3−Rであり、ここで、Rの各存在は独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)−アリール−(例えば、フェニル)、または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)および(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−(例えば、フェニル−(C1〜C6)アルキル−)から選択され、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−CN、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、−C≡C−フェニル、−COOMe、−COOEt、−(C1〜C6)アルキル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、または(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜5個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは−Clである。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、Rの各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、Rの各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択され、
は−(CHORであり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me、−Et、−プロピル、または−イソプロピル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されている。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択される。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
は−(CHORであり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me、−Et、−プロピル、または−イソプロピル)である。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
は−(CHORであり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me、−Et、−プロピル、または−イソプロピル)である。
いくつかの実施形態では、Rは、−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており、Rは、−CN、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、−COOMe、−COOEt、−(C1〜C6)アルキル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜3個のR’で置換されている。
いくつかの実施形態では、Rは、−CHORまたは−CHOCHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;Rは、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜2個のR’で置換されている(例えば、Rは非置換である)。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり(例えば、mは1であり);
各Rは独立して、−Cl、−F、−OMe、および−C≡CHから選択され;
はハロゲンまたは−(CR1〜3−ORであり、ここで、Rの各存在は独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)−アリール−(例えば、フェニル)、および(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−(例えば、フェニル−(C1〜C6)アルキル−)から選択され、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−CN、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、−C≡C−フェニル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、または(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜5個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、R’’の各存在は独立して、−(C1〜C6)−アルキル(例えば、直鎖または分岐鎖)、−C≡CH、フェニル、チオフェン、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、各R’’は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは、0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl、F)、−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、
−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−OMe)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−H、ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)NR
(C6〜C10)−アリール−(例えば、フェニル)、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、および
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−
から選択され、
ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−(C1〜C6)アルキル、−(C2〜C6)アルケニル(例えば、−CH=CH)、−C≡CH、−CN、ハロゲン(例えば、Br)、−SO((C6〜C10)−アリール)、−SO((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、−C(O)NH、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロアリール)、および5〜10員のヘテロシクリル(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロシクリル)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲンおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl、F)、−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、
−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−OMe)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−H、−C(O)NR、および(C6〜C10)−アリール−(例えば、フェニル)から選択され;
は、
−(C1〜C6)アルキル、−(C2−C6)アルケニル(例えば、−CH=CH)、−C≡CH、−CN、ハロゲン(例えば、Br)、−SO((C6〜C10)−アリール)、−SO2((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、−C(O)NH、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロアリール)、および5〜10員のヘテロシクリル(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロシクリル)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは、各々、−H、ハロゲン、および−(C1〜C6)アルキルであり;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’に必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl、F)および−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−OMe)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−H、−C(O)NR、および(C6〜C10)−アリール−(例えば、フェニル)から選択され;
は、
ハロゲン(例えば、Br)、5〜10員のヘテロアリール(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロアリール)、および5〜10員のヘテロシクリル(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロシクリル)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは、各々、−Hであり;
は−Hであり;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’に必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは、0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl、F)、−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、
−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−OMe)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)NR、(C6〜C10)−アリール−
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、および
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−
から選択され、
ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−(C2〜C6)アルケニル(例えば、−CH=CH)および5〜10員のヘテロシクリル(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロシクリル)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲンおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHN(R’’)、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl、F)および−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−OMe)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−H、−(C1〜C6)アルキル、
(C6〜C10)−アリール−(例えば、フェニル)、および
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−(C2−C6)アルケニル(例えば、−CH=CH)および5〜10員のヘテロシクリル(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
などの5員のヘテロシクリル)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは、各々、−Hであり;
は−Hであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHN(R’’)、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン、−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、前述のアルキルは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−O−、(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−
、および(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−O−から選択され、ここで、前述のアルキル、アリール、またはヘテロアリールは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−(C1〜C6)アルキル、−SO((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、および
−C(O)O((C1〜C6)アルキル)から選択され、ここで、前述のアルキルは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
R’は、本明細書中に定義の通りであり;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲン、および−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
式IIの化合物の実施形態のうちのいくつかにおいて、mは、0、1、または2であり;
mが1または2である場合、Rの少なくとも1つの存在は、ハロゲンまたは−O((C1〜C6)アルキル)(−Fおよび−OMeなど)であり;
は、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me)、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−(例えば、−CHPh)、(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−(例えば、−CHOPh)および(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−(例えば、−CH−ピロリジンおよび−CH−モルホリン)から選択され、ここで、前述のアリール(例えば、−Ph)またはヘテロシクリル(例えば、ピロリジンまたはモルホリン)は独立して、−F、−Me、および−OMeから独立して選択された0〜5個のR’で置換されており、ここで、前述のアルキル(例えば、−Me)は独立して、−N(Et)および−N(Me)(CHPh)から選択された0〜3個のR’で置換されており、
は−C(O)O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−COOEt)であり;
およびRの両方は−Hであり;
は−Hである。
いくつかの実施形態では、本発明は、式II:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン、−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、および
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
−(C1〜C6)アルキル、−C≡C、−CN、ハロゲン、−SO((C6〜C10)−アリール)、−SO2((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、−C(O)NH、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−(C6〜C10)アリール、および5〜10員のヘテロアリールから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲン、および−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
R’およびR’’は、本明細書中に定義の通りである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
式IIの化合物のいくつかの実施形態では、
mは、0、1、または2であり;
mが1または2である場合、Rの少なくとも1つの存在は、ハロゲンまたは−O((C1〜C6)アルキル)であり;
は、
−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、(C6〜C10)アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)脂肪族−、および(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−から選択され、ここで、Rは独立して、0〜3個のR’で置換されており;
は、ハロゲン、−CN、−C≡C、−C(O)NH、−(C1〜C6)アルキル、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、−SO(Ph(Me))、
Figure 2021528427
であり、
ここで、Rは独立して、0〜3個のR’で置換されており、ここで、Rは、−H、−Me、−Et、−CF、イソプロピル、−OMe、−tert−ブチル、およびシクロプロピルから選択され;
およびRの両方は−Hであり;
は−Hであり;
R’は本明細書中に定義の通りである。
式IIの化合物のいくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
であり、ここで、R−H、−Me、−Et、−CF、イソプロピル、−OMe、および−tert−ブチルから選択される。
いくつかの実施形態では、本発明は、式III:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0、1、または2であり、mが1または2である場合、Rの少なくとも1つの存在は、−O((C1〜C6)アルキル)(−OMeなど)であり;
は、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me)および(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−(例えば、−CHPh)から選択され;
は−C(O)O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−COOEt)であり;
およびRの両方は−Hであり;
は−Hである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり(例えば、mは1であり);
各Rは独立して、−Cl、−F、−OMe、および−C≡CHから選択され;
は、−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)、または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−CN、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、−C≡C−フェニル、−COOMe、−COOEt、−(C1〜C6)アルキル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから独立して選択される0〜5個のRで置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは−Clである。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、Rの各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される。いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、Rの各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択され、
は−(CHORであり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me、−Et、−プロピル、または−イソプロピル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されている。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択される環を形成する。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
は−(CHORであり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me、−Et、−プロピル、または−イソプロピル)である。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択される環を形成する。
いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
は−(CHORであり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル(例えば、−Me、−Et、−プロピル、または−イソプロピル)である。
いくつかの実施形態では、Rは、−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されている。いくつかの実施形態では、Rは、−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており、Rは、−CN、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、−COOMe、−COOEt、−(C1〜C6)アルキル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜3個のR’で置換されている。
いくつかの実施形態では、Rは、−CHORまたは−CHOCHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)または5〜10員のヘテロアリール−(例えば、ピリジル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;Rは、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜2個のR’で置換されている(例えば、Rは非置換である)。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり(例えば、mは1であり);
各Rは独立して、−Cl、−F、−OMe、および−C≡CHから選択され;
は、−(CHORまたは−(CHO(CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−(C1〜C6)アルキルまたは(C6〜C10)−アリール(例えば、フェニル)であり、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−CN、−C≡CH、−C≡C−(C1〜C6)アルキル、−C≡C−フェニル、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜5個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
上記の実施形態のいくつかにおいて、Rは、
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、R’’の各存在は独立して、−(C1〜C6)−アルキル(例えば、直鎖または分岐鎖)、−C≡CH、フェニル、チオフェン、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、各R’’は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl)、−H、−(C1〜C6)アルキル、−C≡CH、 −OH、−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、OMe)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−OR、−SR、−(CHOR(例えば、−CHOMe、−CHOEt、−CHOイソプロピル、−CHOピリジル)、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10から選択され、ここで、nは、0〜4から選択される整数であり;pは、2〜4から選択される整数であり;各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−H、−CN、ハロゲン(例えば、Br)、−(C1〜C6)アルキル、−C≡CH、−SO2((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、)、−C(O)NH((C1〜C6)脂肪族)(例えば、−C(O)NH((C2−C6)アルキニル))、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、5または6員のヘテロシクリル−(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
または必要に応じて置換された
Figure 2021528427
)、および5または6員のヘテロアリール(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、−Me、−Et、イソプロピル、−CF、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CHNMe2、およびシクロプロピルから選択され;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲン、および−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、
−CHOR’’、−CHN(R’’)、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは1であり;
は、R’に必要に応じて置換された−C≡CHであり;
は、−OR、−SR、−(CHOR(例えば、−CHOMe、−CHOEt、−CHOイソプロピル、−CHOピリジル)、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10から選択され、ここで、nは、0〜4から選択される整数であり;pは、2〜4から選択される整数であり;各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−H、−CN、ハロゲン(例えば、Br)、−(C1〜C6)アルキル、−C≡CH、−SO2((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、)、−C(O)NH((C1〜C6)脂肪族)(例えば、−C(O)NH((C1〜C6)アルキニル))、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、5または6員のヘテロシクリル−(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
または必要に応じて置換された
Figure 2021528427
)、および5または6員のヘテロアリール(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、−Me、−Et、イソプロピル、−CF、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CHNMe2、およびシクロプロピルから選択され;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲン、および−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは1であり;
各Rは、R’に必要に応じて置換された−C≡CHであり;
は、−(CHOR(例えば、−CHOMe、−CHOEt、−CHOイソプロピル、−CHOピリジル)であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、
5または6員のヘテロシクリル−(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
または必要に応じて置換された
Figure 2021528427
)、および5または6員のヘテロアリール(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
、または必要に応じて置換された
Figure 2021528427
)から選択され;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは、各々、−Hであり;
は−Hであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
mが1または2である場合、Rの少なくとも1つの存在は、−ハロゲンまたは−O((C1〜C6)アルキル)であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl)、−H、−(C1〜C6)アルキル、−C≡CH、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、OMe)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−OR、−SR、−(CHOR(例えば、−CHOMe、−CHOEt、−CHOイソプロピル、−CHOピリジル)、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10から選択され、ここで、nは、0〜4から選択される整数であり;pは、2〜4から選択される整数であり;各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−C≡CH、−C(O)NH((C1〜C6)脂肪族)(例えば、−C(O)NH((C1〜C6)アルキニル))、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、5または6員のヘテロシクリル−(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
または必要に応じて置換された
Figure 2021528427
)、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
、および必要に応じて置換された
Figure 2021528427
から選択され;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲン、および−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
各Rは独立して、ハロゲン(例えば、Cl)、−C≡CH、および−O((C1〜C6)アルキル)(例えば、OMe)から選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−(CHOR(例えば、−CHOMe、−CHOEt、−CHO−イソプロピル、−CHO−ピリジル)であり、ここで、nは、0〜4から選択される整数であり;Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−C≡CH、−C(O)NH((C1〜C6)脂肪族)(例えば、−C(O)NH((C1〜C6)アルキニル)))、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、5または6員のヘテロシクリル−(例えば、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
または必要に応じて置換された
Figure 2021528427
)、必要に応じて置換された
Figure 2021528427
、および必要に応じて置換された
Figure 2021528427
から選択され;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは、各々、−Hであり;
は、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0、1、または2であり、mが1または2である場合、Rの少なくとも1つの存在は、−O((C1〜C6)アルキル)(−OMeなど)であり;
はORであり、ここで、Rは、0〜3個のハロゲン(−Fなど)で置換された(C6〜C10)−アリール(フェニルなど)であり;
は−C(O)O((C1〜C6)アルキル)(例えば、−COOEt)であり;
およびRの両方は−Hであり;
は−Hである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
別の態様では、本発明は、式IV:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
mは0〜3であり;
mが1または2である場合、Rの少なくとも1つの存在は、−ハロゲンまたは−O((C1〜C6)アルキル)であり;
各Rは独立して、ハロゲン、−H、−(C1〜C6)アルキル、−OH、−O((C1〜C6)アルキル)、−NO、−CN、−CF、および−OCFから選択され、ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10から選択され、ここで、nは、0〜4から選択される整数であり;pは、2〜4から選択される整数であり;各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
は、−H、−CN、ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−SO2((C1〜C6)アルキル)、−C(O)N((C1〜C6)アルキル)、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、
Figure 2021528427
から選択され、ここで、Rは、−Me、−Et、イソプロピル、−CF、−OMe、−OEt、−O−イソプロピル、−CHNMe、およびシクロプロピルから選択され;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
およびRは各々独立して、−H、ハロゲン、および−(C1〜C6)アルキルから選択され;
は、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルから選択され;
R’およびR’’は、本明細書中に定義の通りである、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
式IVの化合物のいくつかの実施形態では、
mは、0、1、または2であり;
は、−OR、−(CHOR、−(CHO(CHであり、ここで、nは1であり、ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rは独立して、0〜3個のR’で置換されており;
は、ハロゲン、−H、−CN、−(C1〜C6)アルキル、−C(O)((C1〜C6)アルキル)、−C(O)O((C1〜C6)アルキル)、
Figure 2021528427
であり、ここで、前述のアルキルは独立して、0〜3個のR’で置換されており;Rは、−Me、−Et、イソプロピル、および−CFから選択され;
およびRの両方は−Hであり;
は−Hであり;
R’は本明細書中に定義の通りである。
1つの態様において、本発明は、式V:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CHおよび−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR1−3−O(CR1−3−R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、CHCF、およびCHFから選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、R、R、R、およびRの少なくとも1つは、C≡C−R、CHCF、およびCHFから選択され;
の各存在は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、存在しないか、または
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、COOMe、COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、CH−OR10、およびCH−O−CH−R10から選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、Rは、C≡C−R、COOMe、COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、CH−OR10、およびCH−O−CH−R10から選択され;
ここで、Rの各々は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−C(O)−(C6〜C10)アリール、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、0〜3個の置換基で置換されており、特に、本発明のいくつかの態様では、R’’は独立して、1〜3個の置換基で置換されており、ここで、それらの置換基は、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択され、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
本発明は、式V−a:
Figure 2021528427
の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
Aは、C、CR、またはNであり;
BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
VはCまたはCRであり、
あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
Figure 2021528427
である場合、Rは、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CHおよび−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
pは、2〜4から選択される整数であり;
結合「
Figure 2021528427
」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CFH、−CF、−OCFH −OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR1−3−O(CR1−3−R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、CHCF、およびCHFから選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、−OCFHであり;
の各存在は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、存在しないか、または
ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、COOMe、COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、CH−OR10、およびCH−O−CH−R10から選択され;
ここで、Rの各々は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−C(O)−(C6〜C10)アリール、−(C3〜C6)シクロアルキル−(C6〜C10)アリール、
Figure 2021528427
から選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、Rは、−(C3〜C6)シクロアルキル−(C6〜C10)アリール、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OH、−OCF、OCHF、−O−(C1〜C6)アルキル、−O−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CN、−SCH−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、R11は独立して、−ハロゲン、−OH、−OCHF、−O−(C1〜C6)アルキル、−O−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CN、および−SCHから選択され;
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
各Rは独立して、
H−、
(C1〜C12)−脂肪族−、
(C3〜C10)−シクロアルキル−、
(C3〜C10)−シクロアルケニル−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
[(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−、
(C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
3〜10員のヘテロシクリル−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
(3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
5〜10員のヘテロアリール−、
(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
(5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
から選択され;
ここで、前述のヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前述のヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前述の2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前述の環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前述の環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、および−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを提供する。
式Vの化合物のいくつかの実施形態では、その化合物は、式X:
Figure 2021528427
に記載の構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CN、−C≡C−R、−CHF、−CF、および−OCF、−OCHF、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−H、−CH、−CH、−CH−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、5員(5−member)の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを有する。
式V−aの化合物のいくつかの実施形態では、その化合物は、式X−a:
Figure 2021528427
に記載の構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CN、−C≡C−R、−CHF、−CF、および−OCF、−OCHF、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−H、−CH、−CH、−CH−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
Figure 2021528427
から選択され、特に、いくつかの実施形態では、Rは、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OH、−OCF、−OCHF、−O(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、R11は、−OH、−OCHF、および−O(C1〜C6)アルキルから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを有する。
式Vの化合物のいくつかの実施形態では、その化合物は、式XI:
Figure 2021528427
に記載の構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CF、および−OCF、(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、CHOR、CH、−OR、CH−フェニルであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、−5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり、
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)、および−OMeから選択される、
構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを有する。
式V−aの化合物のいくつかの実施形態では、その化合物は、式XI−a:
Figure 2021528427
に記載の構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CF、および−OCF、(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールから選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、CHOR、CH、−OR、CH−フェニルであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、−5〜10員の複素環、
Figure 2021528427
から選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、Rは、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OCFH、−O−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、特に、本発明のいくつかの態様では、R11は、−OCFH、および−O−(C1〜C6)アルキルから選択され、
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり、
ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)、および−OMeから選択される、
構造またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを有する。
式Xの化合物のいくつかの実施形態では、各Rは独立して、−Cl、−Br、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CF、および−OCHFから選択され;
は、−H、−CH、−CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、および−(C6〜C10)−アリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲンで置換されており;
は、−C≡CR、−CH−O−CH−R10、−CH−O−R10
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、およびベンジルシクロプロピルから選択され;
ここで、R10は、ハロゲンであり;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−CFおよび−OMeから選択され;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、および−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキルから選択され、
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
およびRの各存在は、−Hであり;
各Rは、−Hである。
式X−aの化合物のいくつかの実施形態では、各Rは独立して、−Cl、−Br、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CF、および−OCHFから選択され;
は、−H、−CH、−CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、および−(C6〜C10)−アリールであり;
ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲンで置換されており;
は、−C≡CR、−CH−O−CH−R10、−CH−O−R10
Figure 2021528427
から選択され、
ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、R10は、ハロゲンであり;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は独立して、−CF、−OCHFおよび−O(C1〜C6)アルキルから選択され;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、および−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキルから選択され、
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
およびRの各存在は、−Hであり;
各Rは、−Hである。
式XIに記載の化合物のいくつかの実施形態では、各Rは独立して、−Clおよび−OMeから選択され;
は、−CHOR、または−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、および−(C6〜C10)−アリールであり;
は、−C≡CR
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、Rは、−(C6〜C10)アリール、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は、−OMeであり;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
およびRの各存在は、−Hであり;
各Rは、−Hである。
式XI−aに記載の化合物のいくつかの実施形態では、各Rは独立して、−Clおよび−OMeから選択され;
は、−CHOR、または−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−CH3、CHFおよび−(C6〜C10)−アリールであり;
は、−C≡CR
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から選択され;
ここで、Rは、−(C6〜C10)アリール、
Figure 2021528427
から選択され;
ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
ここで、R11の各存在は、−OMeまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C6〜C10)アリール、および5〜10員のヘテロアリールから選択され;
およびRの各存在は、−Hであり;
各Rは、−Hである。
本出願の特定の化合物の例には、以下が含まれる:
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およびその薬学的に適切な塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせ。
本発明はまた、上記のR、R、およびRの種々の組み合わせを含む。そしてこれらの組み合わせを、本明細書中に記載の他の変数の値のいずれかまたはすべてと組み合わせることができる。例えば、Rは、−ORまたはハロゲンであり得;;Rは、(C1〜C4)−アルキル−、−OR、−(CHOR、または−(CHO(CHであり得;必要に応じて、Rは−C(O)OR、または−C(O)N(R)である。別の例では、Rは、−ORまたはハロゲンであり;Rは、(C1〜C4)−アルキル−、−OR、−(CHOR、または−(CHO(CHであり;Rは、5または6員のヘテロアリール(
Figure 2021528427
など)である。上記の例の各々について、化合物は、本明細書中に記載の基の特定の値を有し得る。
本明細書中に記載のいずれの実施形態はまた、別段示されない限り、非標識の形態および同位体で標識された形態の化合物に相当することが意図される。同位体で標識された化合物は、1つのまたはそれを超える原子が、選択された原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられていることを除いて、本明細書中に与えられた式によって描かれる構造を有する。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体の例には、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、および塩素の同位体(例えば、それぞれ、H、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、125Iなど)が含まれる。本発明は、本明細書中で定義の種々の同位体で標識された化合物(例えば、H、13C、および14Cなどの放射性同位体が存在する化合物)を含む。かかる同位体で標識された化合物は、代謝研究(好ましくは、14Cを使用)、反応速度論研究(例えば、HまたはHを使用)、検出技術またはイメージング技術(陽電子放出断層撮影(PET)または単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)(薬物または基質の組織分布アッセイを含む)など)、または患者の放射性処置において有用である。特に、18Fまたは標識された化合物は、PETまたはSPECT研究にとって特に好ましいかもしれない。同位体で標識された本発明の化合物およびそのプロドラッグを、一般に、容易に入手可能な同位体で標識された試薬を、同位体的に標識されていない試薬の代わりに用いることによって、下記のスキームまたは実施例および調製に開示の手順を行うことによって調製することができる。
本明細書中に列挙した任意の個別の実施形態は、式I、II、III、IV、V、V−a、VI、VII、VIII、IX、X、X−a、XIまたはXI−aを個別に定義し得るか、または組み合わせて、本発明の好ましい実施形態を得ることができる。
一般的な合成方法
本発明の化合物を、一般に、当業者に公知の方法によって調製することができる。以下のスキーム1〜10は、式I〜XIの化合物を調製するための一般的な合成経路を提供している。有機化学分野の当業者には容易に明らかになるであろう他の等価なスキームを代わりに用いることにより、下記の一般的なスキームによって図示されるような分子の種々の部分を合成することができる。
スキーム1. X、Y、Z、V、およびWが1,2,3−トリアゾール環を形成する式I、VもしくはV−aの化合物、または式II、VI、XもしくはX−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム2. X、Y、Z、V、およびWがピラゾール環を形成する式I、III、VまたはV−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム3. X、Y、Z、V、およびWがフェノキシ置換1,2,3−トリアゾール環を形成する式I、VもしくはV−aの化合物、または式II、XもしくはX−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム4. X、Y、Z、V、およびWによって形成されるトリアゾロ環上での多岐にわたる官能化を可能にする式I、II、V、XまたはX−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム5. X、Y、Z、V、およびWが、アミノメチル置換1,2,3−トリアゾール環を形成する式I、VもしくはV−aの化合物、または式IIの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム6. X、Y、Z、V、およびWが、アラルキル置換もしくはヘテロアラルキル置換1,2,3−トリアゾール環を形成する式Iの化合物、または式II、XもしくはX−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム7. X、Y、Z、V、およびWが、置換1,2,4−トリアゾール環を形成する式I、IV、V−a、XIまたはXI−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム8. X、Y、Z、V、およびWが、メチル置換1,2,3−トリアゾール環を形成する式I、VもしくはV−aの化合物、または式II、XもしくはX−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム9. X、Y、Z、V、およびWが、ベンジル置換1,2,3−トリアゾール環を形成する式I、VもしくはV−aの化合物、または式II、XもしくはX−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム10. X、Y、Z、V、およびWが、置換トリアゾール環(1,2,3−トリアゾール環または1,2,4−トリアゾール環など)を形成し、上部のイミダゾールが、10(a)および10(b)に図示されるような1,2,4−オキサジアゾール(oxadizaole)環で置換されている、式I、II、IV、V、V−a、X、X−a、XIまたはXI−aの化合物の一般的な合成。
Figure 2021528427
スキーム10a. Rが必要に応じて置換されたジヒドロオキサゾールまたはオキサジニル環である化合物の一般的な合成を、スキーム10aに図示している。
Figure 2021528427
スキーム10b(a)および10b(b). Rが必要に応じて置換されたオキサゾールまたはイソキサゾールである化合物の一般的な合成を、スキーム10b(a)および10
b(b)に図示している。
Figure 2021528427
スキーム10c. Rが必要に応じて置換されたアルキニル基である化合物の一般的な合成を、スキーム10cに図示している。
Figure 2021528427
当業者が認識するように、上で示されたもの以外の変数を有する式I〜XI、V−a、X−aおよびXI−aの化合物を、化学試薬または合成経路を変更することによって調製することができる。
薬学的組成物および投与様式
本発明は、薬学的に許容され得るキャリアおよび式I〜XIの化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを含む薬学的組成物を提供する。
本発明の化合物中に存在する塩基性窒素含有基を、低級ハロゲン化アルキル(塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、および塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、および臭化ブチル、ならびにヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル、およびヨウ化ブチルなど);硫酸ジアルキル(硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、硫酸ジブチル、および硫酸ジアミルなど)、長鎖ハロゲン化物(塩化デシル、塩化ラウリル、塩化ミリスチル、および塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリル、臭化ミリスチル、および臭化ステアリル、ならびにヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、ヨウ化ミリスチル、およびヨウ化ステアリルなど)、ハロゲン化アラルキル(臭化ベンジルおよび臭化フェネチルなど)などのような作用因子で四級化することができる。それにより、水溶性もしくは油溶性または水分散性もしくは油分散性の生成物が得られる。
本発明の組成物において使用される化合物および作用因子は、末梢に投与されたときに好ましくは血液脳関門を容易に透過すべきであることが認識されるだろう。しかし、血液脳関門を透過できない化合物を、依然として、例えば、脳室内経路または他の神経適合性の経路によって、中枢神経系に直接効果的に投与することができる。
本発明のいくつかの実施形態では、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターは、薬学的に許容され得るキャリアとともに製剤化される。これらの組成物で使用することができる薬学的に許容され得るキャリアには、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(ヒト血清アルブミンなど)、緩衝物質(リン酸塩など)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、植物性飽和脂肪酸、水、塩、または電解質の部分グリセリド混合物、例えば、硫酸プロタミン、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイド状シリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリラート、ろう、ポリエチレン−ポリオキシプロピレン−ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、および羊毛脂が含まれるが、これらに限定されない。他の実施形態では、キャリアは、使用されない。例えば、α5含有GABARアゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)を、単独でまたは薬学的処方物(治療組成物)の構成要素として投与することができる。α5含有GABARアゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)を、ヒト用の医薬において使用するための任意の都合の良い方法で投与するために製剤化することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の治療方法は、化合物または薬剤の組成物を局所、全身、または局部に投与する工程を含む。例えば、本発明の化合物または薬剤の治療組成物を、例えば、注射(例えば、静脈内、皮下、または筋肉内)、吸入またはガス注入(口腔または鼻腔のいずれかを介する)による投与、または経口、口内、舌下、経皮、鼻腔、または非経口投与のために処方することができる。本明細書中に記載の化合物または薬剤の組成物を、埋没物またはデバイスの一部として処方するか、遅延放出または長期放出のために処方することができる。非経口投与する場合、本発明で用いる化合物または薬剤の治療組成物は、好ましくは、発熱物質を含まない生理学的に許容され得る形態である。技術および処方を、一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Meade Publishing Co.,Easton,PAに見出すことができる。
一定の実施形態では、非経口投与に適切な薬学的組成物は、1つのまたはそれを超える薬学的に許容され得る無菌の等張水溶液または非水溶液、分散物、懸濁液、もしくは乳濁液、または使用直前に無菌の注射用の溶液または分散物中で再構成することができる無菌粉末と組み合わせたα5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターを含むことができる。この組成物は、抗酸化剤、緩衝液、静菌剤、処方物を意図するレシピエントの血液と等張にする溶質、懸濁剤、または増粘剤を含むことができる。本発明の薬学的組成物で使用することができる適切な水性および非水性のキャリアの例には、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、およびポリエチレングリコールなど)、およびその適切な混合物、植物油(オリーブ油など)、ならびに注射用有機エステル(オレイン酸エチルなど)が含まれる。例えば、コーティング剤(レシチンなど)の使用、分散物の場合の必要な粒径の維持、および界面活性剤の使用によって適切な流動性を維持することができる。
α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターを含む組成物はまた、佐剤(防腐剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤など)を含むことができる。微生物活動の防止を、種々の抗菌剤および抗真菌剤(例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、およびソルビン酸など)を含めることによって確実にすることができる。等張剤(糖および塩化ナトリウムなど)を組成物中に含めることも望ましいかもしれない。さらに、注射用薬学的形態を、吸収を遅延させる薬剤(モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなど)を含めることによって長期吸収させることができる。
本発明の一定の実施形態では、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターを含む組成物を、それぞれ有効成分として所定量のα5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターを含む、例えば、カプセル、カシェ、丸薬、錠剤、ロゼンジ(風味付けした基剤、通常、スクロースおよびアカシアまたはトラガカントを使用)、散剤、顆粒の形態か、水性または非水性の液体の溶液または懸濁液としてか、水中油型または油中水型の液体乳濁液としてか、エリキシルまたはシロップとしてか、香剤(不活性基剤(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなど)を使用)などとして経口投与することができる。
経口投与のための固体投薬形態(カプセル、錠剤、丸薬、糖衣錠、散剤、および顆粒など)では、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターを含む1つのまたはそれを超える組成物を、1つのまたはそれを超える薬学的に許容され得るキャリア(クエン酸ナトリウムまたは第二リン酸カルシウムなど)、および/または以下のいずれかと混合することができる:(1)充填剤または増量剤(デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/またはケイ酸など);(2)結合剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、および/またはアカシアなど);(3)保湿剤(グリセロールなど);(4)崩壊剤(寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、アルギン酸、一定のケイ酸塩、および炭酸ナトリウムなど);(5)溶解遅延剤(パラフィンなど);(6)吸収促進剤(第四級アンモニウム化合物など);(7)湿潤剤(例えば、セチルアルコールおよびグリセロールモノステアラートなど);(8)吸収剤(カオリンおよびベントナイトクレイなど);(9)潤滑剤(タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物など);および(10)着色剤。カプセル、錠剤、および丸薬の場合、薬学的組成物はまた、緩衝剤を含むことができる。類似の型の固体組成物を、ラクトースまたは乳糖および高分子量ポリエチレングリコールなどの賦形剤を使用した軟性および硬性の充填ゼラチンカプセル中の充填剤として使用することもできる。
経口投与のための液体投薬形態には、薬学的に許容され得る乳濁液、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターに加えて、液体投薬形態は、当該分野で一般的に使用されている不活性希釈剤(水または他の溶媒など)、溶解補助剤および乳化剤(エチルアルコール(エタノール)、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油類(特に、綿実油、アメリカホドイモ油、トウモロコシ油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステルなど)、ならびにその混合物を含むことができる。不活性希釈剤に加えて、経口組成物はまた、佐剤(湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香味物質、着色料、香料、および防腐剤など)を含むことができる。
懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁剤(エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天、およびトラガカント、ならびにその混合物など)を含むことができる。
上記のように、化合物、薬剤、およびその組成物を、遅延放出、制御放出、または長期放出のために投与することができる。用語「長期放出」は、薬科学分野で広範に認識されており、本明細書中で、長期間(例えば、1時間またはそれを超える)にわたる(その期間全体またはその間の)投薬形態から環境への活性化合物または活性薬剤の制御放出をいうために本明細書中で使用される。長期放出投薬形態は、実質的に一定の速度で長期間にわたって薬物を放出するか、実質的に一定量の薬物を長期間にわたって漸増的に放出するであろう。本明細書中で使用される用語「長期放出」には、用語「制御放出」、「延長放出」、「徐放」、「遅延放出」、または「遅滞放出」が含まれる。何故なら、これらの用語は薬科学で使用されるからである。いくつかの実施形態では、長期放出投薬量を、パッチまたはポンプの形態で投与する。
医師などの当業者は、本発明の組成物および方法を使用して被験体を処置するためのα5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターの必要量を容易に決定することができる。例えば、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターの作用を改変する種々の要因、疾患の重症度または病期、投与経路、および個体に固有の特徴(年齢、体重、サイズ、および認知障害の程度など)を考慮して個体のための投薬レジメンを決定すると理解される。
体表面積に対する標準化が種間の用量の適切な推定方法であることが当該分野で周知である。ラットにおける年齢依存性認知障害の処置で使用される投薬量からヒト等価用量(HED)を計算するために、式HED(mg/kg)=ラット用量(mg/kg)×0.16を使用することができる(Estimating the Safe Starting Dose in Clinical Trials for Therapeutics in Adult Healthy Volunteers,December 2002,Center for Biologics Evaluation and Researchを参照のこと)。例えば、この式を使用して、ラットにおける10mg/kgの投薬量は、ヒトにおける1.6mg/kgと等価である。この変換は、より一般的な式HED=動物用量(mg/kg)×(動物体重(kg)/ヒト体重(kg))0.33に基づく。
本発明の一定の実施形態では、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターの用量は、0.0001mg/kg/日と100mg/kg/日との間である(これは、70kgの典型的なヒト被験体を考慮すると、0.007mg/日と7000mg/日との間である)。
本発明の一定の実施形態では、投与間隔は12時間または24時間に1回である。より低い頻度の間隔での投与(6時間毎に1回など)も使用することができる。
埋没物、デバイス、または遅滞放出処方物もしくは長期放出処方物によって投与する場合、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターを、1回投与するか、必要に応じて患者の生涯にわたって1回または複数回定期的に投与することができる。臨床適用のためのこれらの投薬間隔の中間またはより短い他の投与間隔も使用することができ、当業者は本発明の方法にしたがって決定することができる。
当業者は、所望の投与期間を、日常的実験によって決定することができる。例えば、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターを、1〜4週間、1〜3ヶ月、3〜6ヶ月、6〜12ヶ月、1〜2年間、またはそれを超える期間、患者の寿命まで投与することができる。
α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターに加えて、本発明の組成物はまた、他の治療的に有用な薬剤を含むことができる。これらの他の治療的に有用な薬剤を、本発明の方法にしたがって、単一の処方物で投与するか、α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターと同時または連続的に投与することができる。
本明細書中に記載の組成物は、取り組まれている用途にとって適切であるように、適応され、改変され得ること、および本明細書中に記載の組成物は、他の適切な用途において使用され得ることが当業者によって理解されるであろう。例えば、本出願の組成物は、第2の治療剤をさらに含み得る。かかる他の添加および修正は、本発明の範囲から逸脱しないであろう。
抗精神病剤を含む薬学的組成物
本出願の化合物または組成物を、統合失調症もしくは双極性障害(例えば、躁病)を有するかまたはそのリスクのある被験体における前述の統合失調症または双極性障害に関連する認知障害を処置する際に、抗精神病剤と組み合わせて使用することができる。本発明の方法および組成物において有用な抗精神病剤またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形には、定型抗精神病剤と非定型抗精神病剤の両方が含まれる。いくつかの実施形態では、本発明の化合物または組成物は、統合失調症に関連する、1つのまたはそれを超える陽性症状および/または陰性症状ならびに認知障害を処置するために使用され得る。いくつかの実施形態では、本発明の化合物または組成物は、双極性障害(特に、躁病)に関連する、1つのまたはそれを超える症状ならびに認知障害を処置するために使用され得る。本発明のいくつかの実施形態では、本発明の化合物または組成物は、前述の被験体において統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の認知障害を予防するかまたはその進行を遅延させる。
いくつかの実施形態では、本発明での使用に適切な抗精神病剤は、非定型抗精神病剤から選択される。かかる非定型抗精神病剤には、例えば、米国特許第4,734,416号;同第5,006,528号;同第4,145,434号;同第5,763,476号;同第3,539,573号;同第5,229,382号;同第5,532,372号;同第4,879,288号;同第4,804,663号;同第4,710,500号;同第4,831,031号;および同第5,312,925号、ならびに欧州特許第EP402644号およびEP368388号に開示の非定型抗精神病剤、ならびにその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、および多形が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本発明での使用に適切な非定型抗精神病剤としては、アリピプラゾール、アセナピン、クロザピン、イロペリドン、オランザピン、ルラシドン、パリペリドン、クエチアピン、リスペリドン、およびジプラシドン、ならびにその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、および多形が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、本明細書中の使用に適切な抗精神病剤は、アリピプラゾール(Bristol−Myers Squibb)、オランザピン(Lilly)、およびジプラシドン(Pfizer)、ならびにその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、および多形から選択される。
いくつかの実施形態では、本発明での使用に適切な抗精神病剤は、アセプロマジン、ベンペリドール、ブロマゼパム、ブロムペリドール、クロルプロマジン、クロルプロチキセン、クロチアピン、シアメマジン、ジアゼパム、ジキシラジン、ドロペリドール、フルペンチキソール、フルフェナジン、フルスピリレン、ハロペリドール、ヘプタミノール、ヨウ化イソプロパミド、レボメプロマジン、レボスルピリド、ロキサピン、メルペロン、メソリダジン、モリンドン、オキシペルチン、オキシプロテピン、ペンフルリドール、ペラジン、ペリシアジン、ペルフェナジン、ピモジド、ピパンペロン、ピポチアジン、プロクロルペラジン、プロマジン、プロメタジン、プロチペンジル、ピリドキシン、スルピリド、スルトプリド、テトラベナジン、チオプロペラジン、チオリダジン、チアプリド、チオチキセン、トリフルオペラジン、トリフルプロマジン、トリヘキシフェニジル、およびズクロペンチキソール、ならびにその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、および多形が含まれるが、これらに限定されない定型抗精神病剤である。
本発明のいくつかの実施形態では、抗精神病剤またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、もしくは多形を、ドーパミン作動薬(ドーパミンD1受容体アンタゴニストまたはアゴニスト、ドーパミンD受容体アンタゴニストまたは部分的アゴニスト、ドーパミンD3受容体アンタゴニストまたは部分的アゴニスト、ドーパミンD4受容体アンタゴニストなど)、グルタミン酸作動薬、N−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体ポジティブアロステリックモジュレーター、グリシン再取り込みインヒビター、グルタミン酸再取り込みインヒビター、代謝型グルタミン酸受容体(mGluR)アゴニストまたはポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)(例えば、mGluR2/3アゴニストまたはPAM)、グルタミン酸受容体glur5ポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)、M1ムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)ポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)、ヒスタミンH3受容体アンタゴニスト、α−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチルイソキサゾール−4−プロピオン酸(AMPA)/カイニン酸受容体アンタゴニスト、アンパカイン(CX−516)、グルタチオンプロドラッグ、ノルアドレナリン作動薬(α−2アドレナリン作動性受容体アゴニストまたはアンタゴニストおよびカテコール−O−メチルトランスフェラーゼ(COMT)インヒビターなど)、セロトニン受容体モジュレーター(5−HT2A受容体アンタゴニスト、5−HT1A受容体部分的アゴニスト、5−HT2Cアゴニスト、および5−HT6アンタゴニスト、セロトニン2Cアゴニストなど)、コリン作動薬(α−7ニコチン性受容体アゴニストまたはPAM、α4−β2ニコチン性受容体アゴニスト、ニコチン性受容体のアロステリックモジュレーターおよびアセチルコリンエステラーゼインヒビター、ムスカリン受容体アゴニストおよびアンタゴニストなど)、カンナビノイドCB1アンタゴニスト、ニューロキニン3アンタゴニスト、ニューロテンシンアゴニスト、モノアミンオキシダーゼ(MAO)Bインヒビター、PDE10インヒビター、神経型一酸化窒素シンターゼ(nNOS)インヒビター、神経ステロイド、および神経栄養因子である化合物から選択することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書中に記載のα5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーターおよび本明細書中に記載の抗精神病剤、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、または多形を、同時にもしくは連続的に、または単一の処方物でもしくは共に包装された別個の処方物で投与する。他の実施形態では、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーターおよび抗精神病剤、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、または多形を、異なる経路を介して投与する。本明細書中で使用される場合、「組み合わせ」には、これらの処方物または投与経路のいずれかによる投与が含まれる。
メマンチンを含む薬学的組成物
本出願の化合物または組成物を、中枢神経系(CNS)障害に関連する認知障害の処置を必要とする被験体またはそのリスクがある被験体(加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症または双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、および癌治療関連認知障害を有するかまたはそのリスクがある被験体が含まれるが、これらに限定されない)の処置において、メマンチンまたはその誘導体もしくはアナログと組み合わせて使用することができる。
メマンチンは、3,5−ジメチルアダマンタン−1−アミンまたは3,5−ジメチルトリシクロ[3.3.1.13,7]デカン−1−アミンとしても化学的に知られており、中程度の親和性を有する不競合的なN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニストである。メマンチンの商標名には、以下が含まれる:Axura(登録商標)およびAkatinol(登録商標)(Merz)、Namenda(登録商標)(Forest Laboratories)、Ebixa(登録商標)およびAbixa(登録商標)(Lundbeck)、ならびにMemox(登録商標)(Unipharm)。メマンチンは、現在、米国および世界中の42を超える国において入手可能である。メマンチンは、米国において、中程度から重度のアルツハイマー病(AD)を28mg/日までの用量で処置することについて承認されている。本発明で有用なメマンチンおよびいくつかのその誘導体およびアナログは、米国特許第3,391,142号;同第4,122,193号;同第4,273,774号;および同第5,061,703号(その全てが本明細書中で参考として援用される)に開示されている。本発明で有用な他のメマンチン誘導体またはアナログには、米国特許出願公開第20040087658号、同第20050113458号、同第20060205822号、同第20090081259号、同第20090124659号、および同第20100227852号;欧州特許出願公開第2260839A2号;欧州特許第1682109B1号;ならびにPCT出願公開WO2005079779号(その全てが本明細書中で参考として援用される)に開示の化合物が含まれるが、これらに限定されない。メマンチンには、本発明で使用される場合、メマンチンならびにその誘導体およびアナログ、ならびにそれらの水和物、多形、プロドラッグ、塩および溶媒和物が含まれる。メマンチンには、本明細書中で使用される場合、メマンチンまたはその誘導体もしくはアナログまたはそれらの薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形もしくはプロドラッグを含む組成物も含まれ、ここで、その組成物は、必要に応じて、少なくとも1つのさらなる治療剤(CNS障害またはそれに関連する認知障害の処置に有用な治療剤など)をさらに含む。いくつかの実施形態では、本発明での使用に適切なメマンチン組成物は、メマンチン、およびドネペジル(商品名アリセプト)である第2の治療剤を含む。
本発明の他の実施形態では、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーターおよびメマンチン(またはメマンチン誘導体/アナログ)、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、またはプロドラッグを、同時にもしくは連続的に、または単一の処方物でもしくは共に包装された別個の処方物で投与する。他の実施形態では、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーターおよびメマンチン(またはメマンチン誘導体/アナログ)、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、またはプロドラッグを、異なる経路を介して投与する。本明細書中で使用される場合、「組み合わせ」には、これらの処方物または投与経路のいずれかによる投与が含まれる。
アセチルコリンエステラーゼインヒビター(AChE−I)を含む薬学的組成物
本出願の化合物または組成物を、中枢神経系(CNS)障害に関連する認知障害の処置を必要とする被験体またはそのリスクがある被験体(加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症または双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、および癌治療関連認知障害を有するかまたはそのリスクがある被験体が含まれるが、これらに限定されない)の処置において、アセチルコリンエステラーゼインヒビターと組み合わせて使用することができる。
当業者に公知のAChE−Iは、(i)可逆的な非競合的インヒビターまたは可逆的な競合的インヒビター、(ii)不可逆的なインヒビター、および/または(iii)準不可逆的なインヒビターのサブカテゴリーに属し得る。
一定の実施形態では、本発明で有用なAChE−Iには、PCT出願WO2014039920号およびWO2002032412号;欧州特許第468187号;同第481429−A号;ならびに米国特許第4,816,456号;同第4,895,841号;同第5,041,455号;同第5,106,856号;同第5,602,176号;同第6,677,330号;同第7,340,299号;同第7,635,709号;同第8,058,268号;同第8,741,808号;および同第8,853,219号(その全てが本明細書中で参考として援用される)に記載のAChE−Iが含まれる。
一定の実施形態では、本発明にしたがって使用することができる典型的なAChE−Iには、ウンゲレミン、ラドスチギル、デメカリウム、エコチオファート(Phospholine)、エドロホニウム(Tensilon)、タクリン(Cognex)、プラリドキシム(2−PAM)、ピリドスチグミン(Mestinon)、フィゾスチグミン(セリン、Antilirium)、アンベノニウム(abmenonium)(Mytelase)、ガランタミン(Reminyl、ラザダイン)、リバスチグミン(Exelon、SZD−ENA−713)、Huperzine A、Icopezil、ネオスチグミン(Prostigmin、Vagostigmin)、アリセプト(ドネペジル、E2020)、Lactucopicrin、モノアミンアクリジンおよびその誘導体、ピペリジンおよびピペラジン誘導体、N−ベンジル−ピペリジン誘導体、ピペリジニル−アルカノイル複素環式化合物、4−(1−ベンジル:ピペリジル)置換縮合キノリン誘導体および環状アミド誘導体が含まれるが、これらに限定されない。他の典型的なAChE−Iには、カルバマートおよびオルガノホスホナート化合物(Metrifonate(Trichlorfon)など)が含まれる。ベンズアゼピノール(ガランタミンなど)も有用なAChE−Iである。いくつかの実施形態では、本出願の化合物および組成物との併用における使用に適切なAChE−Iには、ドネペジル(アリセプト)、Galantamine(ラザダイン)、またはリバスチグミン(exelon)が含まれる。
本発明の他の実施形態では、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーターおよびAChE−I、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、もしくはプロドラッグを、同時にもしくは連続的に、または単一の処方物でもしくは共に包装された別個の処方物で投与する。他の実施形態では、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーターおよびAChE−I、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、もしくはプロドラッグを、異なる経路を介して投与する。本明細書中で使用される場合、「組み合わせ」には、これらの処方物または投与経路のいずれかによる投与が含まれる。
いくつかの実施形態では、本明細書中に記載の化合物および組成物は、医薬として使用するためのものである。いくつかの実施形態では、本発明の化合物および組成物は、CNS障害に関連する認知障害の処置を必要とするか、前述の認知障害のリスクのある被験体の処置で使用するためのものである。いくつかの実施形態では、認知障害を伴うCNS障害には、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本出願は、CNS障害に関連する認知障害の処置を必要とするか、前述の認知障害のリスクのある被験体を処置するための医薬の調製における本明細書中に記載の化合物または組成物の使用を提供する。いくつかの実施形態では、認知障害を伴うCNS障害には、加齢性認知障害、軽度認知障害(MCI)、健忘性MCI(aMCI)、加齢関連記憶障害(AAMI)、加齢性認知低下(ARCD)、認知症、アルツハイマー病(AD)、前駆期AD、外傷後ストレス障害(PTSD)、統合失調症、双極性障害、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、癌治療関連認知障害、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症スペクトラム障害、脆弱X障害、レット症候群、強迫行為、および物質嗜癖が含まれるが、これらに限定されない。
認知障害を評価する方法
動物モデルは、CNS障害に関連する認知障害に対する処置を開発するためおよび評価するための重要な手段として役立つ。動物モデルにおいて認知障害を特徴付ける特徴は、典型的には、ヒトにおける認知障害にまで及ぶ。したがって、かかる動物モデルにおける有効性は、ヒトにおける有効性が予測されると期待される。CNS障害に対する動物モデルにおける認知障害の程度、および前述のCNS障害に対する処置方法の有効性を、種々の認知試験を用いて試験し、確認することができる。
放射状迷路(RAM)行動タスクは、具体的には空間記憶を検査する認知試験の一例である(Chappellら Neuropharmacology 37:481−487,1998)。RAM装置は、例えば、等距離で配置された8本のアームからなる。迷路のアームは、中央プラットフォームの各面から突き出ている。各アームの遠位末端に飼料用のくぼみが配置されている。飼料が報酬として用いられる。任意のアームへの進入を防止するためにブロックを配置することができる。装置の周囲に多数の追加の迷路の手がかりを提供することもできる。馴化期および訓練期の後、コントロール化合物または試験化合物で処置された条件下で、被験体の空間記憶をRAMにおいて試験することができる。試験の一部として、被験体は、試行前にビヒクルコントロールまたは一連の投薬量のうちの1つの試験化合物で予め処置される。各試行の始めに、八方向迷路のアームのうちのサブセットが遮断される。被験体は、試行のこの最初の「情報期」の間に立入りが許可された遮断されていないアーム上で飼料を得ることができる。次いで、被験体は、情報期と、迷路上の障壁が除去され、それにより8本すべてのアームに立入りが可能なその後の「記銘試験」との間に、遅延期間(例えば、60秒の遅延時間、15分の遅延時間、1時間の遅延時間、2時間の遅延時間、6時間の遅延時間、24時間の遅延時間、またはそれを超える)にわたって、迷路から取り出される。遅延期間後、被験体は、中央プラットフォーム上(以前に遮断されていたアームに対する障壁は取り除かれた状態)に戻され、この試行記銘試験期の間、残りの飼料の報酬を得ることが可能である。遮断されたアームの同一性および配置は、試行ごとに変化させる。被験体が記銘試験期の間に犯す「エラー」の数を追跡する。被験体が、試行の遅延時間前の構成部分において飼料がすでに回収されたアームに進入した場合、または被験体が、遅延時間後のセッションにおいて、すでに訪れていたアームを再訪した場合、その試行においてエラーが生じる。エラー数が少ないほど、より優れた空間記憶を示すであろう。次いで、種々の試験化合物の処置レジメンにおいて試験被験体が犯したエラーの数を、CNS障害に関連する認知障害の処置における試験化合物の有効性を得るために比較することができる。
CNS障害モデル動物の認知障害に対する試験化合物の効果を評価するために使用することができる別の認知試験は、モリス水迷路である。水迷路は、迷路に対して新規のパターンセットで囲まれたプールである。水迷路に対する訓練プロトコルは、海馬依存性であると示された修正水迷路タスクに基づき得る(de Hozら,Eur.J.Neurosci.,22:745−54,2005;Steele and Morris,Hippocampus 9:118−36,1999)。プール表面の下に隠された水中に沈んだ逃避プラットフォームの位置を突き止めるように被験体を訓練する。訓練試行中、被験体を、プールの周辺部の無作為な開始位置から迷路(プール)に放す。開始位置は、試行ごとに変更する。被験体が、設定時間内に逃避プラットフォームの位置を突き止めなかった場合、実験者は、プラットフォームの位置を「教える」ために、被験体を導き、プラットフォームの上に載せる。最後の訓練試行後の遅延期間の後、逃避プラットフォームの非存在下における記銘試験を行って、空間記憶を評価する。例えば、マウスが(今は存在しない)逃避プラットフォームの位置で過ごす時間またはその位置を横断する回数によって計測する場合、その位置についての被験体の優先レベルは、より優れた空間記憶、すなわち、認知障害の処置を示す。次いで、異なる処置条件下での逃避プラットフォームの位置に対する優先度を、CNS障害に関連する認知障害の処置における試験化合物の有効性を得るために比較することができる。
ヒトにおいて認知機能を評価するための当該分野で公知の試験は多様に存在し、これらの試験は、例えば、全般臨床改善度(CIBIC−plusスケール);ミニメンタルステート検査(MMSE);神経精神症状評価(NPI);臨床的認知症評価尺度(CDR);ケンブリッジ神経心理学的自動試験(CANTAB);サンド臨床評価−老人性(SCAG)、ブシュケ選択的連想試験(Buschke and Fuld,1974);ウェクスラー記憶検査改訂版(WMS−R)の言語性対連合下位検査;論理的記憶下位検査;視覚性再生下位検査(Wechsler、1997);ベントン視覚記銘試験、または作業記憶、処理速度、注意、言語学習、視覚学習、推理、および問題解決、ならびに社会的認知の試験を含むMATRICSコンセンサス神経心理学試験バッテリーであるがこれらに限定されない。Folsteinら,J Psychiatric Res 12:189−98,(1975);Robbinsら,Dementia 5:266−81,(1994);Rey,L’examen clinique en psychologie,(1964);Klugerら,J Geriatr Psychiatry Neurol 12:168−79,(1999);Marquisら,2002 and Masurら,1994を参照のこと。Buchanan,R.W.,Keefe,R.S.E.,Umbricht,D.,Green,M.F.,Laughren,T.,and Marder,S.R.(2011)The FDA−NIMH−MATRICS guidelines for clinical trial design of cognitive−enhancing drugs:what do we know 5 years later? Schizophr.Bull.37,1209−1217も参照のこと。ヒトにおける認知試験の別の例は、明示的強制三択課題である。この試験では、被験体に、3つのタイプの画像対:同様の対、同一の対、および無関係の対照物の混合物からなる一般的な物体のカラー写真を提示する。似ている物体の対の2つ目のものは、「おとり」と称される。これらの画像対は、完全に無作為化されており、一連の画像として個別に提示される。被験体に、見た物体が新しいものか、古いものか、または似ているものかについて判断するように指示する。おとり刺激の提示に対する「似ている」という反応は、被験体による記憶検索の成功を示唆する。対照的に、おとり刺激を「古い」または「新しい」とみなすのは、正しい記憶検索が生じなかったことを示す。
認知能力の評価に加えて、被験体の脳における代用変化を評価することによって、加齢性認知障害および認知症の進行、ならびに加齢性認知障害の認知症への変換をモニタリングすることができる。代用変化には、局所脳体積の変化、貫通線維の分解、ならびに安静状態fMRI(R−fMRI)およびフルオロデオキシグルコース陽電子放出断層撮影(FDG−PET)による脳機能に見られる変化が含まれるが、これらに限定されない。加齢性認知障害および認知症の進行のモニタリングで有用な局所脳体積の例には、海馬体積の減少および嗅内皮質の体積または厚さの減少が含まれる。これらの体積は、例えば、MRIによって、被験体において計測され得る。Aisenら,Alzheimer’s&Dementia 6:239−246(2010)。 貫通線維の分解は、年齢ならびに認知機能の低下に関係があることが示されている。例えば、より多くの貫通線維の分解を有する高齢者は、海馬依存性の記憶試験の成績がより不良である傾向がある。貫通線維の分解を、超高分解能拡散テンソル画像(DTI)によって被験体においてモニタリングすることができる。Yassaら,PNAS 107:12687−12691(2010)。 安静状態fMRI(R−fMRI)は、安静時の脳を画像化すること、および機能的に関連する領域間に一過性に相関する、fMRI信号の大振幅の自発的な低周波(<0.1Hz)変動を記録することを含む。シード領域ベースの機能的結合、信号の独立成分分析、および/または周波数領域解析を使用して、脳領域間、特に、それらの結合が年齢とともに高まるかまたは弱まる領域間の機能的結合、ならびに認知障害および/または認知症の程度が明らかになる。FDG−PETは、脳における局所代謝活性の尺度としてFDGの取り込みを使用する。後帯状皮質(posterior cingulated cortex)、側頭頭頂皮質、および前頭連合皮質などの領域におけるFDGの取り込みの減少は、認知低下および認知症の程度に関係することが示されている。Aisenら,Alzheimer’s&Dementia 6:239−246(2010),Herholzら,NeuroImage 17:302−316(2002)。
加齢性認知障害
本発明は、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(すなわち、本発明の化合物)(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体またはその組み合わせから選択されるものなど)を使用して加齢性認知障害またはそのリスクを処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、加齢性認知障害の防止またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、加齢性認知障害に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、加齢性認知障害の処置は、加齢性認知障害(MCI、ARCDおよびAAMIが含まれるが、これらに限定されない)から認知症(例えば、AD)への変換の遅延を含む。上記方法および組成物を、MCI、ARCD、およびAAMIなどの状態における加齢性認知障害またはそのリスクを処置する際の臨床適用においてヒト患者に対して使用することができる。組成物の用量およびその方法に対する投薬間隔は、本明細書中に記載のように、臨床適用において安全かつ効果的なものである。本発明のいくつかの実施形態では、加齢性認知障害を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明の方法および組成物によって処置される被験体は、加齢性認知障害を示しているか、またはかかる障害のリスクがある。いくつかの実施形態では、加齢性認知障害には、加齢関連記憶障害(AAMI)、軽度認知障害(MCI)、および加齢性認知低下(ARCD)が含まれるが、これらに限定されない。
動物モデルは、かかる加齢性認知障害に対する処置を開発するためおよび評価するための重要な手段として役立つ。動物モデルにおいて加齢性認知障害を特徴付ける特徴は、典型的には、ヒトにおける加齢性認知障害にまで及ぶ。したがって、かかる動物モデルにおける有効性は、ヒトにおける有効性が予測されると期待される。
加齢性認知障害の種々の動物モデルが、当該分野で公知である。例えば、大規模な行動の特徴づけによって、高齢のロングエバンスラットの非近交種において天然に存在する形態の認知障害が特定された(Charles River Laboratories;Gallagherら,Behav.Neurosci.107:618−626,(1993))。 モリス水迷路(MWM)を用いた行動評価では、ラットは、迷路を取り囲む空間手掛かりの配置によって導かれる逃避プラットフォームの位置を学習し、記憶する。この能力の認知上の根拠は、逃避プラットフォームの位置を探索する際の動物の空間的バイアスの測定を用いるプローブ試行において検査される。研究集団中の高齢ラットは、目に見えるプラットフォームまで泳ぐことには困難ではないが、プラットフォームを隠して空間的情報の使用を要求すると、年齢依存性機能障害が検出される。非近交種ロングエバンスの個別の高齢ラットについて成績は、大きく異なる。例えば、ある割合のこれらのラットは、若齢成体に匹敵する成績を残す。しかし、およそ40〜50%は、若齢の成績の範囲から外れる。この高齢ラット間のばらつきは、信頼性のある個体差を反映している。したがって、高齢集団内において、一部の動物は、認知障害があり、老化障害(AI)と指摘され、他の動物は、障害がなく、高齢非障害(AU)と指摘される。例えば、Colomboら,Proc.Natl.Acad.Sci.94:14195−14199,(1997);Gallagher and Burwell,Neurobiol.Aging 10:691−708,(1989);Gallagherら、Behav.Neurosci.107:618−626,(1993);Rapp and Gallagher,Proc.Natl.Acad.Sci.93:9926−9930,(1996);Nicolleら,Neuroscience 74:741−756,(1996);Nicolleら,J.Neurosci.19:9604−9610,(1999);国際特許公開WO2007/019312号および国際特許公開WO2004/048551号を参照のこと。 かかる加齢性認知障害の動物モデルを、加齢性認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイするために使用することができる。
加齢性認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、本明細書中で考察されるモリス水迷路および放射状迷路が含まれる種々の認知試験を用いて評価することができる。
認知症
本発明はまた、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して認知症を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、認知症の防止または認知症の進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、認知症に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害である。本発明のいくつかの実施形態では、認知症を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。一定の実施形態では、認知症は、アルツハイマー病(AD)、血管性認知症、レヴィ小体型認知症、または前頭側頭型認知症である。上記方法および組成物を、認知症を処置する際の臨床適用においてヒト患者に対して使用することができる。組成物の用量およびその方法に対する投薬間隔は、本明細書中に記載のように、臨床適用において安全かつ効果的なものである。
動物モデルは、認知症に対する処置を開発するためおよび評価するための重要な手段として役立つ。動物モデルにおいて認知症を特徴付ける特徴は、典型的には、ヒトにおける認知症にまで及ぶ。したがって、かかる動物モデルにおける有効性は、ヒトにおける有効性が予測されると期待される。認知症の種々の動物モデルが当該分野で公知である(PDAPP、Tg2576、APP23、TgCRND8、J20、hPS2 Tg、およびAPP+PS1トランスジェニックマウスなど)。Sankaranarayanan,Curr.Top.Medicinal Chem.6:609−627,2006;Kobayashiら、Genes Brain Behav.4:173−196.2005;Ashe and Zahns,Neuron.66:631−45,2010。かかる認知症の動物モデルを、認知症の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイするために使用することができる。
認知症または認知症に関連する認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、認知症の動物モデルおよび認知症を有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することができる。
外傷後ストレス障害
本発明はまた、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して外傷後ストレス障害(PTSD)を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、PTSDの防止またはPTSDの進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、PTSDに関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害である。本発明のいくつかの実施形態では、PTSDを有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。上記方法および組成物を、PTSDを処置する際の臨床適用においてヒト患者に対して使用することができる。組成物の用量およびその方法に対する投薬間隔は、本明細書中に記載のように、臨床適用において安全かつ効果的なものである。
PTSDを有する患者(および、より軽度の外傷に曝されたPTSDを有しない患者)は、海馬の体積がより小さい(Woonら,Prog.Neuro−Psychopharm.& Biological Psych.34,1181−1188;Wangら,Arch.Gen.Psychiatry 67:296−303,2010)。 PTSDは、認知能力の機能障害にも関連する。PTSDを有する高齢の個体は、コントロール患者と比べて認識能力の低下が大きく(Yehudaら,Bio.Psych.60:714−721,2006)、認知症を発症する可能性が高い(Yaffeら,Arch.Gen.Psych.678:608−613,2010)。
動物モデルは、PTSDに対する処置を開発するためおよび評価するための重要な手段として役立つ。動物モデルにおいてPTSDを特徴付ける特徴は、典型的には、ヒトにおけるPTSDにまで及ぶ。したがって、かかる動物モデルにおける有効性は、ヒトにおける有効性が予測されると期待される。PTSDの種々の動物モデルが当該分野で公知である。
PTSDのラットモデルの1つは、時間依存性感作(TDS)である。TDSは、動物を苛酷なストレスイベントへの曝露およびその後の事前のストレスの状況想起を含む。以下は、TDSの一例である。ラットに拘束具を装着し、次いでスイムタンクの中にいれ、ある時間(例えば、20分間)泳がせる。この後、各ラットを、意識がなくなるまでガス麻酔薬に直ちに曝露し、最後に乾かす。動物を、数日間(例えば、1週間)平静にしておく。次いで、ラットを最初のストレッサーからなる「再ストレス」セッション(例えば、スイムタンクにおける遊泳セッション)に曝露する(Liberzonら,Psychoneuroendocrinology 22:443−453,1997;Harveryら,Psychopharmacology 175:494−502,2004)。TDSは、PTSDの顕著な症状である誇大な聴覚驚愕に匹敵する、ラットの聴覚驚愕反応(ASR)の強化もたらす(Khan and Liberzon,Psychopharmacology 172:225−229,2004)。かかるPTSDの動物モデルを、PTSDの処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイするために使用することができる。
PTSDまたはPTSDに関連する認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、PTSDの動物モデルおよびPTSDを有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することもできる。
統合失調症および双極性障害
本発明は、さらに、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して統合失調症または双極性障害(特に、躁病)を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の防止または統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の進行の遅延を含む。統合失調症は、陽性症状(異常なまたは歪められた心的表象(例えば、幻覚、妄想)、またはドーパミン調節異常関連症状(例えば、高ドーパミン作動性応答、高ドーパミン作動性挙動応答、ドーパミン作動性多動、または高歩行活動、または精神疾患)など)、動機および適応性の目標指向行動の減少によって特徴づけられる陰性症状(例えば、無快感症、情動の平坦化、意欲消失)、および認知障害が含まれる広いスペクトラムの精神病理学によって特徴づけられる。一定の実施形態では、処置は、統合失調症に関連する1つのまたはそれを超える陽性症状および/または陰性症状、ならびに認知障害の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。さらに、いくつかの他の精神病、例えば、統合失調型障害および統合失調感情障害、他の急性および慢性の精神疾患、ならびに双極性障害(特に、躁病)が存在し、これらは、統合失調症と重複する総体的症状を有する。いくつかの実施形態では、処置は、双極性障害(特に、躁病)に関連する1つのまたはそれを超える症状ならびに認知障害の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。本発明のいくつかの実施形態では、統合失調症または双極性障害を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。上記方法および組成物を、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)を処置する際の臨床適用においてヒト患者に対して使用することができる。組成物の用量およびその方法に対する投薬間隔は、本明細書中に記載のように、臨床適用において安全かつ効果的なものである。
認知障害は、統合失調症に関連する。認知障害は、精神疾患の発生に先行し、罹患していない親族に現れている。統合失調症に関連する認知障害は、機能的帰結に対する良好な予兆を構成し、この障害の中心的な特徴である。統合失調症の認知の特徴は、前頭皮質回路および海馬回路の機能不全を反映する。統合失調症を有する患者はまた、海馬の病態(海馬体積の減少、ニューロンサイズの減少、および機能不全性多動など)を示す。これらの脳領域における興奮と抑制との不均衡も、統合失調症患者において実証されており、抑制機構を標的にする薬物が治療的であり得ることが示唆されている。例えば、Guidottiら,Psychopharmacology 180:191−205,2005;Zierhut,Psych.Res.Neuroimag.183:187−194,2010;Woodら,NeuroImage 52:62−63,2010;Vinkersら,Expert Opin.Investig.Drugs 19:1217−1233,2009;Youngら,Pharmacol.Ther.122:150−202,2009を参照のこと。
動物モデルは、統合失調症に対する処置を開発するためおよび評価するための重要な手段として役立つ。動物モデルにおいて統合失調症を特徴付ける特徴は、典型的には、ヒトにおける統合失調症にまで及ぶ。したがって、かかる動物モデルにおける有効性は、ヒトにおける有効性が予測されると期待される。統合失調症の種々の動物モデルが当該分野で公知である。
統合失調症の動物モデルの1つは、メチオニンによる持続的処置である。メチオニンで処置されたマウスは、前頭皮質および海馬においてGAD67の発現が不十分であり、これは、死後の統合失調症患者の脳において報告されるものと同様である。マウスは、驚愕のプレパルス抑制および社会的相互作用の欠陥も示す(Tremonlizzoら,PNAS,99:17095−17100,2002)。統合失調症の別の動物モデルは、ラットにおけるメチルアゾキシメチルアセタート(methylaoxymethanol acetate)(MAM)処置である。妊娠中の雌ラットに、妊娠17日目にMAM(20mg/kg、腹腔内)を投与する。MAM処置は、その子孫において、統合失調症様の表現型(解剖学的な変化、行動の欠陥および、ニューロンの情報処理の変化が含まれる)に至る病理発生過程を繰り返す。より詳細には、MAMで処置されたラットは、前前頭皮質および海馬の一部において低密度のパルブアルブミンポジティブGABA作動性介在ニューロンを示す。行動試験では、MAMで処置されたラットは、潜在的抑制の低下を示す。潜在的抑制は、任意の結果を伴って事前に曝露された刺激についての学習が低下する行動的現象である。以前の良性の刺激を軽視し、かかる刺激との関連の形成を弱めるこの傾向は、感覚過負荷を防止すると考えられている。潜在的抑制の低さは、精神疾患を暗示する。潜在的抑制を、以下の様式でラットにおいて試験することができる。ラットを2群に分ける。一方の群には、予め、複数の試行にわたって1種類の音に曝露する。他方の群には、音の提示を行わない。次いで、両群を聴覚性恐怖条件づけ手順に曝露し、その手順では、同じ音を侵害刺激(例えば、足への電気ショック)と同時に提示する。続いて、両群にその音を提示し、音が提示されている間のラットの自発運動活性の変化をモニタリングする。恐怖条件づけの後、ラットは、自発運動活性を強く減少させることによってその音の提示に応答する。しかし、条件づけ期間の前にその音に曝露されていた群は、強い潜在的抑制を示す:音の提示に応答した自発運動活性の抑制が減少する。対照的に、MAMで処置されたラットは、損なわれた潜在的抑制を示す。すなわち、恐怖条件づけ手順より前のその音への曝露は、恐怖条件づけの抑制に有意に影響を及ぼさない(Lodgeら,J.Neurosci.,29:2344−2354,2009を参照のこと)。かかる統合失調症の動物モデルを用いて、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイすることができる。
MAMで処置されたラットは、低用量のD−アンフェタミン投与に対して、有意に増強された自発運動反応(または異常な自発運動活性)を示す。MAMで処置されたラットはまた、自発的に発火する腹側被蓋野ドーパミン(DA)ニューロン数の有意な増加を示す。これらの結果は、MAMで処置されたラットにおいて、腹側海馬(vHipp)を不活性化すると(例えば、MAMラットへのナトリウムチャネル遮断薬であるテトロドトキシン(TTX)のvHipp内投与によって)、増加したDAニューロン集団の活動が完全に逆転し、また、増大したアンフェタミン誘導性自発運動行動が正常化したので、過剰な海馬活動の結果であると考えられている。海馬の機能不全とDA系の過剰な応答性との相関関係は、MAMで処置された動物および統合失調症患者における精神疾患において、アンフェタミンに対する増強された反応の根拠をなすと考えられている。Lodge D.J.ら、Neurobiology of Disease(2007),27(42),11424−11430を参照のこと。上記研究におけるMAMで処置されたラットの使用は、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイするための使用に適切であり得る。例えば、本発明の方法および組成物を、MAMで処置された動物を使用して、MAMで処置された動物における、中心海馬(vHipp)の制御、DAニューロン集団活性の上昇、およびアンフェタミンに対する自発運動亢進応答に及ぼす影響について評価することができる。
MAMで処置されたラットでは、海馬(HPC)の機能不全は、ドーパミン系多動に至る。GABA受容体のα5サブユニットであるSH−053−2’F−R−CHに対して選択的なベンゾジアゼピン−ポジティブアロステリックモジュレーター(PAM)が、海馬(HPC)の出力に及ぼす影響について試験される。MAMで処置された動物におけるアンフェタミンに対する自発運動亢進応答に及ぼすSH−053−2’F−R−CHの影響も試験される。α5GABAAR PAMは、全身投与された場合および腹側HPCに直接注入されたときの両方において、MAMラットの腹側被蓋野(VTA)における自発的に活性なDAニューロンの数を、生理食塩水で処置されたラット(コントロール群)において観察されるレベルにまで減少させる。さらに、生理食塩水で処置された動物とMAMで処置された動物の両方におけるHPCニューロンが、α5GABAAR PAM処置の後に、皮質誘発応答の低下を示す。さらに、MAMで処置されたラットにおいて観察されるアンフェタミンに対する自発運動応答の増加は、α5GABAR PAM処置の後に減少する。Gill K.Mら、Neuropsychopharmacology(2011),1−9を参照のこと。上記研究におけるMAMで処置されたラットの使用は、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイするために、本発明において使用するために適切であり得る。例えば、本発明の方法および組成物を、MAMで処置された動物を用いて、MAMで処置された動物における海馬(HPC)の出力およびアンフェタミンに対する自発運動亢進応答に対するそれらの影響について評価することができる。
胚性15日目(E15)の妊娠中のラットにMAMを投与すると、その子孫における空間記憶または八方向放射状迷路上の4つのアイテムの空間的位置を学習する能力が深刻に障害される。さらに、胚性17日目(E17)のMAMで処置されたラットは、訓練の初期段階ではコントロールラットの成績のレベルに到達することができるが、30分間の遅延時間が挿入されると空間的情報を処理できず、思い出せず、これは作業記憶の有意な機能障害を示している。Gourevitch R.ら(2004).Behav.Pharmacol,15,287−292を参照のこと。かかる統合失調症の動物モデルを用いて、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイすることができる。
マウスにおけるアポモルヒネ誘発クライミング行動(AIC)およびアポモルヒネ誘発常同行動(AIS)が、本発明において有用な別の動物モデルである。作用因子を、所望の用量レベルでマウスに投与する(例えば、腹腔内投与による)。続いて、例えば、30分後に、実験マウスにアポモルヒネ(例えば、1mg/kg sc)をチャレンジする。アポモルヒネ注射の5分後、アポモルヒネによって誘発される、嗅ぐ−舐める−齧る症候群(常同行動)およびクライミング行動をスコアリングし、各動物について記録する。読み取りは、30分間の試験セッション中、5分ごとに繰り返すことができる。各症候群(常同行動およびクライミング行動)に対して、30分間の試験セッションにわたる各動物に対するスコアを合計する。効果が少なくとも50%阻害に達した場合、逆予測による非線形最小二乗計算を用いてID50値(95%信頼区間)を算出する。クライミング行動のスコアの平均値および常同行動のスコアの平均値を、アポモルヒネを投与され、ビヒクルで処置された(例えば、生理食塩水で処置された)マウスにおいて観察されたコントロール値に対するパーセントとして表現することができる。Grauer S.M.ら、Psychopharmacology(2009)204,37−48を参照のこと。このマウスモデルを使用して、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイすることができる。
統合失調症の別の十分に確立された前臨床モデルでは、不競合的なN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニストであるケタミンに慢性的に曝露されたラットは、精神病性の陽性症状および陰性症状ならびに認知障害を発症する。ロングエバンス雄ラットの腹腔内に、ケタミン(30mg/kg、1日に2回)を、青年期(2ヶ月齢)の2週間にわたって注射する。ラットが、成体期(およそ4〜5ヶ月齢)に達したときに、ケタミン曝露に対する行動症状およびそれらの症状を緩和する処置の有効性についてラットの行動試験を行う。例えば、Enomotoら、Progress in Neuro−Psychopharmacology&Biological Psychiatry 33(2009)668−675を参照のこと。
統合失調症またはそれに関連する認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、統合失調症または双極性障害(特に、躁病)の動物モデルおよび統合失調症を有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することもできる。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)
本発明は、さらに、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用してALSを処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、ALSの防止またはALSの進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、ALSに関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害である。本発明のいくつかの実施形態では、ALSを有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。上記方法および組成物を、ALSを処置する際の臨床適用においてヒト患者に対して使用することができる。組成物の用量およびその方法に対する投薬間隔は、本明細書中に記載のように、臨床適用において安全かつ効果的なものである。
運動ニューロンの変性に加えて、ALSは、嗅内皮質および海馬の神経変性、記憶欠損、ならびに皮質などの異なる脳領域の神経過興奮性によって特徴づけられる。
ALSまたはALSに関連する認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、ALSの動物モデルおよびALSを有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することもできる。
癌治療関連認知障害
本発明は、さらに、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して癌治療関連認知障害を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、癌治療関連認知障害の防止または癌治療関連認知障害の進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、癌治療関連認知障害に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。本発明のいくつかの実施形態では、癌治療関連認知障害を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。上記方法および組成物を、癌治療関連認知障害を処置する際の臨床適用においてヒト患者に対して使用することができる。組成物の用量およびその方法に対する投薬間隔は、本明細書中に記載のように、臨床適用において安全かつ効果的なものである。
癌処置で使用される治療(化学療法、照射、またはその組み合わせが含まれる)は、記憶、学習、および注意などの機能における患者の認知障害を引き起こし得る。癌治療の脳に及ぼす細胞傷害性および他の有害な副作用は、この形態の認知障害の根拠であり、これは、数十年間持続し得る(Dietrichら,Oncologist 13:1285−95,2008;Soussainら,Lancet 374:1639−51,2009)。
癌治療後の認知障害は、正常な認知に不可欠な前頭皮質回路および海馬回路の機能不全を反映する。動物モデルでは、化学療法または放射線照射のいずれかに対する曝露が、これらの脳のシステム、特に、海馬に特異的に依存する認知の試験に対する成績に悪影響を及ぼす(Kimら,J.Radiat.Res.49:517−526,2008;Yangら,Neurobiol.Learning and Mem.93:487−494,2010)。したがって、これらの皮質系および海馬系を標的にする薬物は、癌治療を受けている患者において神経保護的であり得、癌治療として用いられる介入を超えて継続し得る認知障害の症状の処置において有効であり得る。
動物モデルは、癌治療関連認知障害に対する処置を開発するためおよび評価するための重要な手段として役立つ。動物モデルにおいて癌治療関連認知障害を特徴付ける特徴は、典型的には、ヒトにおける癌治療関連認知障害にまで及ぶ。したがって、かかる動物モデルにおける有効性は、ヒトにおける有効性が予測されると期待される。癌治療関連認知障害の種々の動物モデルが当該分野で公知である。
癌治療関連認知障害の動物モデルの例には、抗新生物剤(シクロホスファミド(CYP)など)または照射(例えば、60Coガンマ線)を用いた動物の処置が含まれる(Kimら,J.Radiat.Res.49:517−526,2008;Yangら,Neurobiol.Learning and Mem.93:487−494,2010)。 次いで、癌治療関連認知障害の動物モデルの認知機能を、認知試験を使用して試験して、癌治療関連認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性をアッセイすることができる。本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いる、癌治療関連認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性ならびに癌治療関連認知障害を有するヒト被験体。
パーキンソン病(PD)
パーキンソン病(PD)は、随意運動の減少によって特徴づけられる神経学的障害である。罹患している患者は、正常な個体と比較して運動活性の低下および随意運動の遅延を呈する。患者は、特徴的な「仮面」顔、歩調が早まる傾向、前屈姿勢、および全身の筋力低下を示す。受動運動時に典型的な「鉛管様」固縮を示す。この疾患の別の重要な特徴は、安静時に生じ、運動中に減少する、四肢の振戦である。
パーキンソン病精神疾患は、PD患者の約3分の1が経験し、患者の生活の質に重大な影響を及ぼす。精神疾患は、幻覚、妄想、ならびに錯覚および「実体意識性(sense of presence)」幻覚を含む他の感覚障害を特徴とする。PD患者における精神疾患の根本原因は、十分に理解されていない。しかしながら、PD患者に認知障害(cognitive impariment)が存在することは、精神疾患の発症に関連する危険因子として特定されている(Laura B.Zahodne and Hubert H.Fernandez,Drugs Aging.2008,25(8),665−682)。
パーキンソン病は、その病因が不明であり、パーキンソニズムと名付けられた最も一般的な運動障害群に属し、およそ1000人に1人が発症する。パーキンソニズムという名称で分類されるこれらの他の障害は、ウイルス感染、梅毒、動脈硬化、および外傷、ならびに有害化学物質および麻酔剤への曝露に起因し得る。それにもかかわらず、シナプス安定性の不適切な喪失により神経回路の破壊および脳疾患に至ることがあると考えられている。遺伝、薬物使用、加齢プロセス、ウイルス感染、または他の種々の原因の結果であろうとなかろうと、ニューロン連絡の機能不全が、PDなどの多くの神経疾患の根本原因であると考えられている(Myrrhe van Spronsen and Casper C.Hoogenraad,Curr.Neurol.Neurosci.Rep.2010,10,207−214)。
この疾患の原因と無関係に、主な病理学的特徴は、大脳基底核、特に、黒質におけるドーパミン作動性細胞の変性である。大脳基底核の最も大きな構造である黒質におけるドーパミン含有ニューロンの成熟前の死滅に起因して、線条体は、黒質からの入力を減少させ、ドーパミン放出を減少させるであろう。根底にある病理を理解することにより、パーキンソン病を緩和し得る初めて成功した処置の導入に至った。この疾患の治療に対する実質的にすべてのアプローチが、ドーパミン置換に基づく。この処置において現在使用されている薬物は、血液脳関門を通過した後にドーパミンに変換され得るか、またはドーパミンの合成を後押しし、その分解を減少させ得る。不運なことに、主要な病理的事象である黒質における細胞の変性は助けられない。この疾患は、進行し続け、ある一定の時間が経過した後、ドーパミン置換処置は、その有効性を失うことが多いであろう。
本発明は、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用してPDを処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、PDの防止またはPDの進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、PDに関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害である。例えば、本開示の方法および組成物を使用して、パーキンソン病の症状である運動/認知障害を改善することができる。さらに、本開示の方法および組成物は、パーキンソン病の症状である記憶障害を処置するのに有用であり得る。本発明のいくつかの実施形態では、PDを有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。本発明の別の実施形態では、パーキンソン病精神疾患を処置する方法が提供され、その方法は、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に(pharmaceuticaly)許容され得る塩、水和物(hyrate)、溶媒和物(solveate)、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む。
PDの動物モデルは、いくつか存在する。例示的なPDの動物モデルには、レセルピンモデル、メタンフェタミンモデル、6−ヒドロキシドーパミン(6−OHDA)モデル、1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)モデル、パラコート(PQ)−Manebモデル、ロテノンモデル、3−ニトロチロシンモデル、およびトランスジェニックマウスを用いる遺伝モデルが含まれる。トランスジェニックモデルには、α−シヌクレインを過剰発現し、α−シヌクレインのヒト変異型を発現するマウス、またはLRKK2変異を発現するマウスが含まれる。Ranjita B.らによるこれらのモデルの概説(Ranjita B.ら、BioEssays 2002,24,308−318)を参照のこと。これらの動物モデルに関するさらなる情報は、Jackson Laboratories(http://research.jax.org/grs/parkinsons.htmlも参照のこと)ならびにこれらの検証済みのモデルの使用を開示している多数の刊行物から容易に入手可能である。
PDまたはPDに関連する認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、任意の上記のPDの動物モデルおよびPDを有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することができる。
自閉症
自閉症は、3つの中心的な行動的次元の機能不全:繰り返し行動、社会性の欠損および認知欠損を特徴とする神経発達障害である。繰り返し行動の領域は、強迫行動、物体に対する普通ではない愛着、ルーチンまたは儀式の厳守、ならびに常同行動および自己刺激的行動などの繰り返しの運動の癖を含む。社会性の欠損の次元は、互恵的な社会的相互作用の欠損、視線を合わせないこと、会話を続ける能力が低いこと、および日々の相互作用の技術が損なわれていることを含む。認知欠損には、言語の異常も含まれ得る。自閉症は、数千のアメリカ人が罹患する機能障害を引き起こす神経学的障害であり、いくつかのサブタイプを包含し、種々の推定上の原因があり、寛解性のある処置はほとんど報告されていない。自閉症スペクトラムの障害は、出生時に呈していることもあるし、後に、例えば、2歳または3歳になってから発症することもある。自閉症に対する明確な生物学的マーカーは存在しない。この障害の診断は、当該小児が、不良なコミュニケーション能力、社会性および認知性の能力の特有性、ならびに不適応な行動パターンを特徴とする行動症候群に適合する程度を考慮することによって行われる。ニューロン連絡の機能不全が、自閉症の根本原因の1つであると考えられている(Myrrhe van Spronsen and Casper C.Hoogenraad,Curr.Neurol.Neurosci.Rep.2010,10,207−214)。最近の研究では、自閉症スペクトラム障害(ASD)にはGABAα5の欠損が存在することが示されており、この障害におけるGABA系のさらなる研究を支持している(Mendez MA,ら、Neuropharmacology.2013,68:195−201)。
本発明はまた、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して自閉症を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、自閉症の防止または自閉症の進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、自閉症に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害または認知欠損である。例えば、本開示の方法および組成物を使用して、自閉症の症状である運動/認知欠損を改善することができる。本発明のいくつかの実施形態では、自閉症を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。
Rodierらによって確立されたin vitro電気生理学的技術を用いる自閉症のバルプロ酸(VPA)ラットモデル(Rodier,P.M.ら、Reprod.Toxicol.1997,11,417−422)は、最も網羅的に確立された自閉症の傷害ベースの動物モデルの1つであり、1960年代にVPAで処置された妊婦が、限定された胚形成の時間枠において、正常集団よりもいっそう高い自閉症の子供を出産するリスクを有したという観察に基づく。VPAに曝露された妊娠中のラットの出生児は、自閉症に典型的ないくつかの解剖学的症状および行動症状(小脳プルキンエニューロンの数が少ないこと、社会的相互作用の障害、繰り返し行動、ならびに自閉症の他の症状(恐怖記憶の強化処理が含まれる)など)を示す。Rinaldi T.ら、Frontiers in Neural Circuits,2008,2,1−7を参照のこと。自閉症の3つの診断上の行動症状(すなわち、普通ではない社会的相互作用、コミュニケーション障害、および繰り返し行動)に関連する頑強な行動表現型を有する確立されたモデルである、別のマウスモデルBTBR T+tf/J(BTBR)マウスを用いて、mGluR5受容体の選択的ネガティブアロステリックモジュレーターGRN−529の有効性を探索した。例えば、Silverman J.L.ら、Sci Transl.Med.2012,4,131を参照のこと。自閉症または自閉症に関連する認知欠損の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、自閉症のVPA処置ラットモデルまたはBTBR T+tf/J(BTBR)マウスモデル、および自閉症を有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することができる。
精神遅滞
精神遅滞は、認知機能の著しい障害および適応行動の欠損によって特徴づけられる全般的な障害である。精神遅滞は、しばしば、70未満の知能指数(IQ)スコアとして定義される。先天的原因が、精神遅滞の多くの根本的な原因である。ニューロン伝達の機能不全も精神遅滞の根本原因の1つと見なされている(Myrrhe van Spronsen and Casper C.Hoogenraad,Curr.Neurol.Neurosci.Rep.2010,10,207−214)。
いくつかの例では、精神遅滞には、ダウン症候群、口蓋心顔面症候群(velocariofacial syndrome)、胎児性アルコール症候群、脆弱X症候群、クラインフェルター症候群、神経線維腫症、先天性甲状腺機能低下症、ウィリアムズ症候群、フェニルケトン尿症(PKU)、スミス・レムリ・オピッツ症候群、プラダー・ウィリ症候群、フェラン・マクダーミド症候群、モワット・ウィルソン症候群、繊毛関連疾患、ロウ症候群、およびシデリウム型X連鎖精神遅滞が含まれるが、これらに限定されない。ダウン症候群は、ある程度の精神遅滞、特徴的な顔面の特徴、およびしばしば心臓欠損、感染症の増加、視力および聴力の問題、ならびに他の健康問題を含む出生時欠損の組み合わせを含む障害である。脆弱X症候群は、男性では4,000人に1人および女性では8,000人に1人の頻度で生じる遺伝性精神遅滞の一般的な形態である。この症候群はまた、発育遅延、多動、注意欠陥障害、および自閉症様行動を特徴とする。脆弱X症候群に対する有効な処置は存在しない。
本発明は、軽度の精神遅滞、中程度の精神遅滞、重度の精神遅滞、深刻な精神遅滞、および重症度が明らかになっていない精神遅滞の処置を意図する。かかる精神遅滞は、染色体変化(例えば、トリソミー21に起因するダウン症候群)、遺伝、妊娠、および周産期の問題、ならびに他の重度の精神障害に関連し得るが、関連する必要はない。本発明は、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して精神遅滞を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、精神遅滞の防止または精神遅滞の進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、精神遅滞に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知欠損/障害である。例えば、本開示の方法および組成物を使用して、精神遅滞の症状である運動/認知障害を改善することができる。本発明のいくつかの実施形態では、精神遅滞を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。
精神遅滞のためのいくつかの動物モデルが開発されている。例えば、脆弱X症候群のためのノックアウトマウスモデルが開発されている。脆弱X症候群は、FMR1タンパク質であるFMRPが存在しないことが原因の一般的な形態の精神遅滞である。FMRPの2つのホモログであるFXR1PおよびFXR2Pが同定されている。FXR2Pは、FMRPのように、脳および精巣において高発現する。Fxr2ノックアウトマウスとFmr1ノックアウトマウスの両方およびFmr1/Fxr2ダブルノックアウトマウスが、脆弱X症候群などの精神遅滞のための有用なモデルであると考えられている。Bontekoe C.J.M.ら、Hum.Mol.Genet.2002,11(5):487−498を参照のこと。 精神遅滞または精神遅滞に関連する認知欠損/障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、これらの動物モデルおよび精神遅滞のために開発された他の動物モデルならびに精神遅滞を有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することができる。
強迫行動(強迫性障害)
強迫性障害(「OCD」)は、最も一般的には、個体が行動を掻き立てられるように感じる(強制)、強迫行為および精神的行為をもたらす侵入的な反復性の不必要な思考(強迫)によって特徴づけられる精神的状態である。現在の疫学的データから、OCDは、米国において4番目に最も一般的な精神障害であると示されている。いくつかの研究から、OCDの有病率は1%と3%の間と示唆されているが、臨床的に認識されているOCDの有病率はもっと低いことから、その障害を有する多くの個体は診断されていない可能性があることが示唆される。OCDを有する患者は、しばしば、強迫および強制の特徴を含む、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders,4th edition text revision(DSM−IV−TR)(2000)の診断基準に従って、心理学者、精神科医、または精神分析学者によって診断される。強迫の特色には、以下が含まれる:(1)侵入的として経験され、著しい不安または窮迫を引き起こす、反復性および持続性の思考、衝動、または考え;(2)それらの思考、衝動、または考えが、実生活の問題に関する単なる過剰な心配ではないこと;および(3)その人物が、かかる思考、衝動、もしくは考えを無視しようとするかもしくは阻止しようとするか、またはそれらを他の何らかの思考もしくは行為で中和しようとすること。その人物は、強迫的な思考、衝動、または考えが、自身の心の産物であり、現実に基づいていないことを認識している。強制の特性には、以下が含まれる:(1)その人物が、ある強迫に応答してまたは厳格に適用されなければならない規則に従って行わざるを得ないと掻き立てられるように感じる、繰り返し行動または精神的な行為;(2)その行動または精神的な行為が、窮迫の防止もしくは減少またはいくらか恐怖を起こさせる事象もしくは状況の予防を目的としており;しかし、これらの行動または精神的行為は、実際にはその問題に関係していないか、または過剰であること。
OCDを有する個体は、典型的には、強迫関連の不安の軽減を求めるためにタスク(または強制)を行う。強迫性の思考を防止したいまたはそれらを消し去りたいという望みを持って繰り返し行動(手洗い、計数、確認、または洗浄など)を行うことが多い。しかし、これらの「儀式」を行うことは、単に一時的な軽減をもたらすだけである。OCDを有する人々は、他の一連の精神障害(全般性不安障害、神経性食欲不振、パニック発作、または統合失調症など)とも診断され得る。
ニューロンの連絡の機能不全が、強迫障害の根本原因の1つであると考えられている(Myrrhe van Spronsen and Casper C.Hoogenraad,Curr.Neurol.Neurosci.Rep.2010,10,207−214)。研究から、OCDは、セロトニンと呼ばれる神経伝達物質の異常なレベルに関係し得ると示唆されている。OCDの一次処置は、行動療法、認知療法、および薬物療法からなる。処置のための医薬品には、セロトニン再取り込みインヒビター(SRI)(パロキセチン(Seroxat(商標)、Paxil(登録商標)、Xetanor(商標)、ParoMerck(商標)、Rexetin(商標))、セルトラリン(Zoloft(登録商標)、Stimuloton(商標))、フルオキセチン(Prozac(登録商標)、Bioxetin(商標))、エスシタロプラム(Lexapro(登録商標))、およびフルボキサミン(Luvox(登録商標))など)、ならびに三環系抗鬱薬、特に、クロミプラミン(Anafranil(登録商標))が含まれる。ベンゾジアゼピンもまた処置において使用される。しかし、患者の40〜60%もが、SRI治療に十分に反応できず、さらにより多くの割合の患者が、それらの症状を完全に寛解できない。
本発明は、α5含有GABA受容体アゴニスト(例えば、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター)(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用してOCDを処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、OCDの防止またはOCDの進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、OCDに関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害または認知欠損である。例えば、本開示の方法および組成物を使用して、OCDにおける認知欠損を処置し、そして/またはOCDを有する患者における認知機能を改善することができる。本発明のいくつかの実施形態では、OCDを有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。
キンピロール感作ラットモデルがOCDのために開発されている。キンピロール感作ラットの、OCDの強迫行為に特有の特質である強迫性の確認行動は、中断しがちになる。さらに、強迫性障害のスケジュール誘発性多飲(SIP)げっ歯類モデルを用いて、新規の5−HT2C受容体アゴニストWAY−163909の効果が評価された。例えば、Rosenzweig−Lipson S.ら、Psychopharmacology(Berl)2007,192,159−70を参照のこと。OCDまたはOCDに関連する認知障害もしくは認知欠損の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、上記動物モデルおよびOCDのために開発された他の動物モデルならびにOCDを有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することができる。
物質嗜癖
物質嗜癖(例えば、薬物物質嗜癖、アルコール物質嗜癖)は、精神障害である。この物質嗜癖は、濫用の物質に曝露された際に、瞬時に引き起こされるわけではない。むしろ、この物質嗜癖は、数時間から数日間、数ヶ月間の範囲の異なる期間が経過するにつれて生じる、複数の複雑なニューロンの順応に関与する(Kauer J.A.Nat.Rev.Neurosci.2007,8,844−858)。物質嗜癖に至るまでの道のりは、一般に、1つのまたはそれを超える規制物質(麻酔剤、バルビツレート、メタンフェタミン、アルコール、ニコチンおよび他の種々のかかる規制物質のいずれかなど)の自発的な使用から始まる。長期にわたり規制物質を持続的に使用すると、脳機能に対する長期間の使用の影響およびそれゆえの行動への影響に起因して、これらの規制物質を絶つ自発的な能力が損なわれる。したがって、物質嗜癖は、一般に、否定的な結果に直面するにもかかわらず持続する強迫性の物質欲求、探索、および使用を特徴とする。その欲求は、患者の根底にある神経生物学の変化に相当し得るものであり、それは、回復を得るつもりならば、おそらく、有意義な方法で対処されなければならない。物質嗜癖は、多くの場合において、いくつかの物質(例えば、アルコール、バルビツレート)については生命を脅かす離脱症状も特徴とし、他の場合では、実質的な病的状態(嘔気、嘔吐、発熱、眩暈、および大量の発汗を含み得る)、窮迫、および回復能力の低下をもたらし得る。例えば、アルコール依存としても知られるアルコール中毒症は、そのような物質嗜癖の1つである。アルコール中毒症は、主に、欲求、制御不能、身体依存、および寛容を含む4つの症状によって特徴づけられる。これらの症状はまた、他の規制物質に対する物質嗜癖を特徴づけ得る。アルコールならびに他の規制物質に対する欲求は、しばしば、食物または水に対する欲求と同程度に強い。したがって、アルコール依存者は、深刻な家族、健康、および/または法律における悪影響を及ぼすにもかかわらず、飲み続けることがある。
中枢神経系(CNS)に対するアルコール、中枢興奮薬、および、アヘン薬の乱用の影響を調査した最近の研究から、メンタルヘルスに関する種々の有害作用(物質によって誘導される認知の機能障害が含まれる)が実証された。Nyberg F.Cognitive Impairments in Drug Addicts,Chapter 9を参照のこと。いくつかの研究室およびクリニックにおいて、脳機能の実質的な損傷は、これらの薬物に起因するとみられている。脳に対する乱用薬物の悪影響は、加速度的な退化に寄与するものである。近年特別な注目を集めた所見は、慢性薬物使用者は、実行機能および記憶機能に関連する脳領域に明白な機能障害を示すというものである。嗜癖性薬物(例えば、アルコール、中枢興奮薬、およびアヘン薬)によって引き起こされる顕著な神経適応は、海馬の顆粒細胞下帯(SGZ)における神経発生の減少を含む。実際に、SGZにおける成体の神経発生の減少は、嗜癖行動を再発させて維持するのに関与するように海馬の機能を改変し得ることが提唱されている。それは、神経発生の減少が、これらの乱用薬物によって誘発される認知欠損に関与し得る可能性も高める。
本発明は、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して物質嗜癖を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、物質嗜癖の防止または物質嗜癖の進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、物質嗜癖に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害である。例えば、本開示の方法および組成物を使用して、物質嗜癖を有する患者における認知障害を処置し、そして/または認知機能を改善することができる。本発明のいくつかの実施形態では、物質嗜癖を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。
物質嗜癖を研究するためのいくつかの動物モデルが開発されている。例えば、アルコール中毒症の神経生物学を研究するための遺伝的に選択されたMarchigian Sardinianアルコール嗜好性(msP)ラットモデルが開発された。Ciccocioppo R.ら、Substance addiction Biology 2006,11,339−355を参照のこと。物質嗜癖または物質嗜癖に関連する認知障害の処置における本発明の方法および組成物の有効性を、物質嗜癖の動物モデルおよび物質嗜癖を有するヒト被験体において、本明細書中で考察されるように、当該分野で公知の種々の認知試験を用いて評価することもできる。
脳癌
脳癌は、通常は悪性脳腫瘍の成長に関連する脳の組織内の異常細胞の成長である。脳腫瘍は、成長して脳周囲の領域に進行し、脳のその領域が果たすべき方法で働くことを阻止することができる。脳癌はまれに脳の外側の他の組織に広がる。癌細胞がどれぐらい異常であるかを顕微鏡下で調査することに基づく腫瘍の悪性度を使用して、ゆっくり成長する腫瘍と急成長する腫瘍とを区別することができる。脳腫瘍は、腫瘍の起源と考えられる細胞の種類に従って分類される。びまん性線維性星状細胞腫は、成人におけるもっとも一般的なタイプの原発性脳腫瘍である。これらの腫瘍は、病理組織学的に以下の3つの悪性度に分類される:世界保健機関(WHO)グレードII星状細胞腫、WHOグレードIII退形成星状細胞腫、およびWHOグレードIV多形性膠芽細胞腫(GBM)。WHOグレードII星状細胞腫(astocytomas)は、最も進行の遅い種類のびまん性星状細胞腫である。星状細胞腫は、周囲の脳に浸潤する傾向が顕著であり、治療上の局所制御の試みを複雑にする。これらの浸潤能は、しばしば、高悪性度の腫瘍だけでなく低悪性度の腫瘍でも明らかである。
多形性膠芽細胞腫は、最も悪性度の高い星状細胞腫であり、ほとんどの患者で生存期間は2年未満である。組織学的には、これらの腫瘍は、高細胞充実性、高増殖指数、内皮増殖、および巣状壊死によって特徴づけられる。これらの病変の高増殖性は、複数の細胞分裂促進作用に起因する可能性が高い。GBMの顕著な特徴の1つは、内皮増殖である。多数の血管新生増殖因子およびその受容体は、GBM中に見出される。
星状細胞腫には生物学的サブセットが存在し、このサブセットは、これらの腫瘍で認め
られる臨床上の不均一性を反映し得る。これらのサブセットには脳幹部神経膠腫が含まれ、これは小児びまん性線維性星状細胞腫の一形態であり、しばしば、悪性の経過をたどる。脳幹GBMは、若年患者が罹患する成人GBMと共通の遺伝的特徴を有する。多形性黄色星状膠細胞腫(PXA)は、表在性で低悪性度の星状膠細胞腫瘍であり、主に若年成人が罹患する。これらの腫瘍は奇異な組織学的外観を有するが、典型的には成長の遅い腫瘍であり、外科的治癒に適している。しかし、いくつかのPXAは、GBMとして再発し得る。毛様性星状細胞腫は、小児期の最も一般的な星状膠細胞腫瘍であり、成人が罹患するびまん性線維性星状細胞腫と臨床的および組織病理学的に異なる。毛様性星状細胞腫は、びまん性線維性星状細胞腫と同一のゲノム変化を持たない。上衣下巨細胞性星細胞腫(SEGA)は、脳室周囲の低悪性度星状膠細胞腫瘍であり、通常は結節性硬化症(TS)に関連し、TS患者の脳室を裏打ちするいわゆる「ろうそく溝形成」と組織学的に同一である。TSにおける他の腫瘍性病変に類似して、これらはゆっくり成長し、真の新生物よりも過誤腫に類似する。乳児線維形成性大脳星細胞腫(DCAI)および線維形成性乳児神経節膠腫(DIGG)は、巨大で、表在性の、通常は嚢胞性の、良性星状細胞腫であり、1歳または2歳の小児が罹患する。
乏突起膠腫および乏突起星状細胞腫(混合性神経膠腫)は、びまん性で、通常は大脳の腫瘍であり、臨床的および生物学的にはびまん性線維性星状細胞腫に最も密接に関連する。しかし、この腫瘍は、星状細胞腫よりはるかに稀であり、一般に、びまん性星状細胞腫より予後は良好である。乏突起膠腫および乏突起星状細胞腫は、WHOグレードIII退形成型乏突起膠腫または未分化乏突起星状細胞腫のいずれか、またはWHOグレードIV GBMに進行し得る。したがって、乏突起膠腫瘍に至る遺伝的変化は、依然としてGBMの別経路を構成する。
上衣腫は、小児の浸潤性脳室内腫瘍から成人の良性脊髄腫瘍まで様々な臨床的に多様な神経膠腫群である。上衣腫からGBMへの移行は稀である。脈絡叢腫瘍も、小児の浸潤性の脳室内テント上腫瘍から成人の良性の小脳橋角腫瘍にまで及ぶ、脳室系に優先して生じる多様な腫瘍群である。脈絡叢腫瘍は、リー・フラウメニ症候群およびフォンヒッペル・リンダウ(VHL)病を有する患者で時折報告されている。
髄芽腫は、主に小児の後頭蓋窩で生じる高悪性度の原始的な腫瘍である。髄芽腫は、最も一般的な小児悪性脳腫瘍である。最も致死性の高い髄芽腫サブタイプは、GABA受容体α5サブユニット遺伝子の高発現およびMYC増幅を示す。例えば、J Biomed Nanotechnol.2016 Jun;12(6):1297−302を参照のこと。
髄膜腫は、髄膜に生じる一般的な頭蓋内腫瘍であり、下にある脳を圧迫する。髄膜腫は通常は良性であるが、いくかの「非定型」髄膜腫は局所的に再発する可能性があり、いくつかの髄膜腫は、真の悪性であり、脳に浸潤するか、転移し得る。非定型および悪性の髄膜腫は、良性髄膜腫ほど一般的ではない。シュワン細胞腫は、末梢神経上に生じる良性腫瘍である。シュワン細胞腫は、脳神経、特に、第8脳神経の前庭部分に生じ得(前庭神経鞘腫、聴神経腫)、その位置で小脳橋角塊として存在する。血管芽細胞腫は、起源が不確定の腫瘍であり、内皮細胞、周皮細胞、およびいわゆる間質細胞から構成される。これらの良性腫瘍は、若年成人の小脳および脊髄に最も頻繁に生じる。多発性血管芽細胞腫は、フォンヒッペル・リンダウ疾患(VHL)に典型的である。血管周囲細胞腫(HPC)は、硬膜腫瘍であり、局所性浸潤を呈し、転移し得る。硬膜系の血管周囲細胞腫(HPC)の組織発生は長期にわたって議論されており、髄膜腫とは個別の実体に分類する者もあれば、髄膜腫のサブタイプに分類する者もある。
本発明は、α5含有GABA受容体ポジティブアロステリックモジュレーター(本明細書中に記載の化合物もしくはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、または組み合わせから選択されるものなど)を使用して脳癌(例えば、本明細書中に記載の脳腫瘍)を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、脳癌の防止または脳癌の進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置は、脳癌に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。一定の実施形態では、処置される症状は、認知障害である。例えば、本開示の方法および組成物を使用して、脳癌を有する患者における認知障害を処置し、そして/または認知機能を改善することができる。本発明のいくつかの実施形態では、脳癌を有する被験体における認知機能を維持または改善する方法であって、前述の被験体に治療有効量の本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを投与する工程を含む方法を提供する。いくつかの実施形態では、脳腫瘍は髄芽腫である。
研究領域基準(RDoC)
本発明は、さらに、本明細書中に記載のα5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターまたはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを使用して神経学的障害および神経精神医学的状態の機能障害を処置するための方法および組成物を提供する。一定の実施形態では、処置は、かかる機能障害に関連する1つのまたはそれを超える症状の緩和、改善、またはその進行の遅延を含む。本発明の別の態様では、本発明の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせを使用した、認知機能の維持または改善を必要とする被験体における認知機能の維持または改善のための方法および組成物を提供する。
研究領域基準(RDoC)は、神経系に影響する疾患および障害を診断するためのDSMおよびICDなどの臨床基準を強化すると予想される(例えば、Am.J.Psychiatry 167:7(2010)を参照のこと)。RDoCは、ゲノミクスおよび神経科学における発見ならびに臨床所見に基づいて分類法を提供することを意図している。神経系の特別な神経回路におけるα5−含有GABA受容体の高発現は、RDoCのもとで同定された神経回路の機能不全に対する治療標的になり得る。
GABAα5サブユニット結合および受容体ポジティブアロステリックモジュレーター活性についてのアッセイ
GABAα5サブユニットを含むGABA受容体に対する試験化合物の親和性は、当該分野で公知の受容体結合アッセイを用いて測定することができる。例えば、米国特許第7,642,267号および米国特許第6,743,789号(本明細書中で参考として援用される)を参照のこと。
α5含有GABARポジティブアロステリックモジュレーターとしての試験化合物の活性を、当該分野で公知の電気生理学的方法によって試験することができる。例えば、米国特許第7,642,267号およびGuidottiら,Psychopharmacology 180:191−205,2005を参照のこと。ポジティブアロステリックモジュレーター活性を、例えば、GABAα5サブユニットを含むGABA受容体のGABA誘導性塩素イオンコンダクタンスをアッセイすることによって、試験することができる。かかる受容体を発現している細胞を、有効量の本発明の化合物に曝露することができる。かかる細胞は、本発明の化合物を含む体液との接触、例えば、脳脊髄液との接触によって、該化合物とin vivoで接触することができる。in vitro試験を、GABAの存在下で細胞を本発明の化合物と接触させることによって行うことができる。GABAα5サブユニットを含むGABA受容体を発現している細胞における、試験化合物の存在下でのGABA誘導性塩素コンダクタンスの上昇は、前述の化合物のポジティブアロステリックモジュレーター活性を示すであろう。かかるコンダクタンスの変化を、例えば、GABA受容体サブユニットmRNA(GABAα5サブユニットRNAを含む)を注射されたXenopus卵母細胞、GABA受容体サブユニットをコードするプラスミドでトランスフェクトされたHEK293細胞、またはin vivo、ex vivo、もしくは培養されたニューロンに対して行われる電圧固定アッセイを用いることによって検出することができる。
本明細書中に記載の方法は、取り組まれている用途にとって適切であるように、適応され、改変され得ること、および本明細書中に記載の方法は、他の好適な用途において使用され得ること、およびかかる他の追加および修正は、本発明の範囲から逸脱しないことが当業者によって理解されるであろう。
本発明は、以下の実施例から、より深く理解されるであろう。しかし、当業者は、考察された特定の方法および結果が、本明細書以後に続く実施形態においてより十分に記載される本発明の単なる実例であることを容易に認識するであろう。
実施例1:化合物1の合成
Figure 2021528427
スキーム11.
Figure 2021528427
0℃の5−メトキシ−2−ニトロアニリン(5g、29.7mmol)を含むHCl(濃、39mL)の撹拌混合物に、NaNO(2.05g、29.7mmol)のHO(19mL)溶液を滴下した。内部温度を10℃未満に維持した。添加後、混合物を室温で1時間撹拌した。ジアゾニウム塩をろ過によって収集し、次の工程で使用した。室温にて高速で撹拌した結晶皿中のジアゾニウム塩に、NaN(1.93g、29.6mmol)のHO(7mL)溶液を滴下した。ガス発生の停止後(3時間)、濾過した。収集した固体をMeOHから再結晶して、4.342g(2工程で収率75%)の生成物13を黄色固体として得た。室温のフェニルアジド13(1.94g、10mmol)およびジエチル1,3−アセトン−ジカルボキシラート(2.20mL、12mmol)を含むEtOH(40mL)の混合物に、EtN(1.67mL、12mmol)を添加した。混合物を室温で60時間撹拌した後、最初の懸濁液は透明な黄色溶液に変化した。溶液を真空下で濃縮し、残渣をクロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、10%から40%のEtOAcを含むヘキサン)によって精製して、2.905gのトリアゾール14を黄色固体として得た。MS:[M+1]=379。
上記のトリアゾール14(2.95g、7.66mmol)を含むEtOH(50mL)を、Pd/C(10wt%、407mg、0.38mmol)と共にH(バルーン)下にて24時間撹拌した。これをセライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、10%から50%のEtOAcを含むヘキサン)によって精製して、2.453gのアニリン15を白色固体として得た。(2工程で収率70%)MS:[M+1]=349。
化合物15(2.45g、7.03mmol)および触媒量のp−TsOH・HO(24mg)を含むp−キシレン(30mL)を、140℃の油浴中で一晩加熱した。混合物を冷却し、濾過した。固体を冷EtOAcで洗浄した。乾燥後、1.88g(収率88%)のラクタム16を得た。MS:[M+1]=303。
室温のラクタムエステル16(837mg、2.77mmol)を含むTHF(20mL)の懸濁液に、LiBH(2M THF溶液、1.39mL、2.78mmol)を添加した。混合物を室温で60時間撹拌した後、さらなるLiBH(2M THF溶液、0.28mL、0.56mmol)を添加し、室温でさらに24時間撹拌した。EtOAc/EtOH(10mL/10mL)の混合物を反応物に添加し、真空中で濃縮した。残渣をEtOAc/CHCl/MeOH中に溶かし、疎性シリカゲルを添加した。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep24gシリカゲルカラムにロードした。クロマトグラフィ(溶媒A:EtOAc、溶媒B:10:1 v/v CHCl/MeOH;溶離剤勾配:AからB)により、540mg(収率75%)のアルコール17を白色固体として得た。MS:[M+1]=261。
アルコール17(105.4mg、0.40mmol)およびCBr(336mg、1.01mmol)のDMF(3mL)溶液に、PPh(255mg、0.97mmol)のDMF(1mL)溶液を20分間にわたってゆっくり添加した。添加後、TLCは、反応が完了していることを示した。水を添加して反応をクエンチし、混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をHO、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、CHClから30%EtOAcのCHCl溶液)により、439.2mgのブロミド18([M+1]=324)とPhPOの混合物を得た。上記の混合物(439mg)を含むEtOAc/EtOH(8mL/8mL)をPd/C(10wt%、200mg、0.19mmol)と共にH(バルーン)下で2時間撹拌し、次いで、セライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、溶媒A:1:1 v/v CHCl/ヘキサン、溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:AからB)によって精製して、99mg(2工程で収率約80%)の生成物19を白色固体として得た。MS:[M+1]=245。
別のフラスコに、0℃の1,2,3−トリアゾール(55.3mg、0.80mmol)を含むCHCN(1mL)を、i−PrNEt(146μL、0.84mmol)で処理し、その後にPOCl(23μL、0.25mmol)で処理した。溶液を0℃で2時間撹拌した。ラクタム19を一度に添加し、得られた懸濁液を80℃の油浴中で20時間加熱した。水を添加して反応をクエンチした。これをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により48.8mgの粗生成物20が得られ、これを次の工程で直接使用した。KO−t−Bu(37.2mg、0.33mmol)のDMF(0.5mL)溶液を、−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(40μL、0.36mmol)を滴下した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。上記粗生成物20を含むDMF(1mL)を滴下した。混合物を10℃に加温し、10℃で1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を水、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。
クロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、溶媒A:1:1 v/v
CHCl/ヘキサン、溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:20%から80%のBを含むA)により、15mg(2工程の収率21%)の化合物1(実施例1)をオフホワイトの固体として得た。MS:[M+1]=340。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.74 (s,1H), 7.63 (d, 1H, J=3Hz), 7.51 (d, 1H, J=8.5Hz), 7.14 (dd, 1H, J=3.0, 8.5Hz), 4.44 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.95 (s, 3H), 2.44 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例2:化合物2の合成:
Figure 2021528427
実施例2の化合物を、実施例1について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、化合物2を淡褐色固体として得た:MS:[M+1]=328。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.90 (br dd, 1H, J=2.5, 8.5Hz), 7.77 (s, 1H), 7.62 (br dd, 1H, J=5.0, 9.0Hz), 7.35 (m, 1H), 4.45 (q, 2H, J=7.0Hz), 2.45 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例3:化合物3の合成:
Figure 2021528427
実施例3の化合物を、実施例1について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、化合物3を淡黄色固体として得た:MS:[M+1]=310;1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:8.161 (br d, 1H, J=8.5Hz), 7.81 (s, 1H), 7.66 (m, 3H), 4.45 (q, 2H, J=7.0Hz), 2.45 (s, 3H), 1.46 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例4:化合物110の合成
Figure 2021528427
アセトアミドオキシムを、使用前にトルエン中で3回共沸した。アセトアミドオキシム(30mg、0.4mmol)のTHF(1mL)懸濁液に、NaHの60%油中分散物(16mg、0.4mmol)を添加した。懸濁液を、室温で15分間撹拌したエステル化合物2(65mg、0.2mmol)を添加した。エステルを含むバイアルをTHF(1mL)でリンスし、反応混合物に添加した。得られた褐色懸濁液を室温で30分間撹拌し、次いで、70℃で2時間30分間加熱した。懸濁液をMeOHでクエンチした。溶媒を蒸発させ、粗油状物をクロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)で精製して、28mg(収率41%)の生成物を得た。MS:[M+1]=338。H1NMR (CDCl3) δ 7.92 (1H, dd, J= 2.5, 8.5 Hz), 7.90 (1H, s), 7.67 (1H, dd, J= 4.5, 9.5 Hz), 7.38 (1H, m), 2.51 (3H, s), 2.46 (3H, s).
実施例5:化合物167の合成
Figure 2021528427
化合物を化合物1から同様に調製して、化合物167を得た:MS:[M+1]=350。H1NMR (CDCl3) δ 7.87 (1H, s), 7.65 (1H, d, J= 3 Hz), 7.55 (1H, d, J= 9 Hz), 7.17 (1H, dd, J= 2.5, 9 Hz), 3.96 (3H, s), 2
.5 (3H, s), 2.45 (3H, s).
スキーム12.
Figure 2021528427
実施例6:化合物4の合成:
Figure 2021528427
実施例1におけるように調製した化合物17(260mg)のDMSO(4mL)およびCHCl(6mL)の溶液に、EtN(0.7mL、5mmol)を添加し、その後にPy・SO(398mg、2.5mmol)を添加した。これを室温で1時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をHO、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により198.5mgの粗アルデヒド21を得、これをさらに精製せずに使用した。0℃のアルデヒド21(198.5mg、0.77mmol)のTHF(10mL)懸濁液に、PhMgBr(1M THF溶液、1.54mL、1.54mmol)を滴下した。これを0℃で30分間撹拌した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。
合わせた抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、252.9mgのベンジルアルコール22を褐色泡状固体として得た。これを、さらに精製せずに次の工程で使用した。EtSiH(0.60mL、3.76mmol)を含む上記粗アルコール22のCHCl(8mL)溶液に、TFA(0.64mL、8.27mmol)を添加した。反応溶液を、室温で4時間撹拌した。濃縮後、残渣をクロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、20%から80%のEtOAcを含むヘキサン)によって精製して、34.1mg(4工程で収率12%)の還元された生成物23を白色泡状固体として得た。MS:[M+1]=321。
別のフラスコ中で、0℃の1,2,4−トリアゾール(27mg、0.39mmol)のCHCN(0.5mL)溶液を、i−PrNEt(72μL、0.41mmol)で処理し、その後にPOCl(11μL、0.12mmol)で処理した。混合物を0℃で2時間撹拌した。ラクタム材料23(32.2mg、0.1mmol、固体)を反応混合物に一度に添加し、80℃の油浴で20時間加熱した。混合物を室温に冷却すると、クリーム状の固体沈殿物が認められた。水(0.5mL)を添加し、室温で5分間撹拌した。固体沈殿物を濾過によって収集し、0.5mLの水で洗浄し、その後に高真空下で乾燥させて、15.8mg(収率42%)の付加物24をオフホワイトのふわふわした固体として得た。MS:[M+1]=372。KO−t−Bu(9.5mg、85μmol)のDMF(0.5mL)溶液を、−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(10.4μL、95μmol)を滴下した。得られた混合物を−50℃で1時間撹拌した。トリアゾールアミジン24(15.8mg、42μmol、固体)を一度に添加した。撹拌混合物を1時間かけて10℃まで加温し、10℃で1時間維持した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をHO、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム.溶媒A:1:1 v/v CHCl/ヘキサン、溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:Aから50%Bを含むA)により、16.8mg(収率95%)の実施例6の化合物を白色固体として得た。MS:[M+1]=416。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.74 (s,1H), 7.63 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.50 (d, 1H, J= 9.0Hz), 7.30 (br d, 2H, J=7.0Hz), 7.29 (br d, 2H, 7.5Hz), 7.20 (m, 1H), 7.13 (dd, 1H, J=2.5, 9.0Hz), 4.41 (q, 2H, J=7.5Hz), 4.17 (s, 2H), 3.95 (s, 3H), 1.43 (t, 3H, 7.5Hz).
実施例7:化合物5の合成:
Figure 2021528427
実施例7の化合物を、実施例6について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、化合物5を褐色固体として得た:MS:[M+1]=386。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:8.16 (br d, 1H, J=7.0Hz), 7.81 (s, 1H), 7.60-7.68 (m, 3H), 7.34 (br d, 2H, J=8.0Hz), 7.29 (br d, 2H, J=7.0Hz), 7.20 (m,1H), 4.42 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.18 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例8:化合物6の合成:
Figure 2021528427
実施例8の化合物を、実施例6について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、化合物8を褐色固体として得た:MS:[M+1]=404。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.90 (dd, 1H, J=3.5, 8.5Hz), 7.77 (s, 1H), 7.61 (dd, 1H, J=5.0, 10.5Hz), 7.28-7.37 (m, 5H), 7.21 (m, 1H), 4.43 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.17 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例9:化合物44の合成:
Figure 2021528427
実施例9の化合物を、実施例6について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、実施例9の化合物を褐色がかった固体として得た:MS:[M+1]=418。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.89 (br d, 1H, J=9.5Hz), 7.76 (s, 1H), 7.60 (dd, 1H, J=5.5, 10.0Hz), 7.35 (br t, 1H, J=6.0Hz), 7.22 (br d, 2H, J=8.5Hz), 7.09 (br d, 2H, J=7.5Hz), 4.43 (q, 2H, J=7.5Hz), 4.12 (s, 2H), 2.30 (s, 3H), 1.44 (t, 3H, J=7.5Hz).
実施例10:化合物45の合成:
Figure 2021528427
実施例10の化合物を、実施例6について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、実施例10の化合物を褐色がかった固体として得た:MS:[M+1]=438。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.90 (dd, 1H, J=3.0, 8.0Hz), 7.77 (s, 1H), 7.61 (dd, 1H, J=5.0, 9.0Hz), 7.36 (m, 1H), 7.25 (br s, 4H), 4.42 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.14 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例11:化合物46の合成:
Figure 2021528427
実施例11の化合物を、実施例6について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として5−フルオロ−2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、実施例11の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=422。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.90 (dd, 1H, J=3.0, 8.5Hz), 7.77 (s, 1H), 7.61 (dd, 1H, J=5.0, 9.0Hz), 7.36 (m, 1H), 7.28 (m, 2H), 6.96 (m, 2H), 4.42 (q, 2H, J=7.5Hz), 4.14 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例12:化合物47の合成:
Figure 2021528427
実施例12の化合物を、実施例6について記載の合成経路に類似の合成経路において、出発物質として2−ニトロ−アニリンを使用して合成して、実施例12の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=420。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:8.16 (br d, 1H, J=7.0 Hz), 7.80 (s, 1H), 7.64 (m, 3H), 7.25 (m, 4H), 4.41 (q, 2H, J=7.0 Hz), 4.14 (s, 2H), 1.44 (t, 3H, J=8.0 Hz).
実施例13:化合物109の合成:
Figure 2021528427
アセトアミドオキシム(50mg、0.67mmol)を、トルエンと3回共沸した。THF(5mL)を添加し、次いで、NaHの60%油中分散物(25mg、0.62mmol)を添加した。懸濁液を室温で30分間撹拌した。2mLのこの懸濁液を、エステル化合物6(40mg、0.099mmol)に添加し、得られた溶液を70℃で3時間加熱した。溶液を水でクエンチした。溶液をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム.50%EtOAcを含むヘキサンで溶出)により、6mg(収率20%)の生成物である化合物109を黄色固体として得た。MS:[M+1]=414)。H1NMR (CDCl3) δ 7.93 (1H, dd, J= 3, 8.5 Hz), 7.89 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J= 5.5, 9 Hz), 7.38 (1H, m), 7.23 (5H, m), 4.2 (2H, s), 2.50 (3H, s).
実施例14:化合物7の合成:
Figure 2021528427
0℃の5−メトキシ−2−ニトロアニリン(5g、29.7mmol)を含むHCl(濃、12.9mL)の撹拌混合物に、NaNO(2.05g、29.7mmol)のHO(8mL)溶液を滴下した。内部温度を5℃未満に維持した。添加後、混合物を1時間かけて室温まで加温した。混合物を0℃に冷却し、SnCl・2HO(20.13g、89.2mmol)のHCl(濃、13mL)溶液を、ゆっくり滴下した。添加後、室温で2時間撹拌した。得られた黄色固体を濾過によって収集し、冷(0℃)6N HClで洗浄した。真空オーブン内での乾燥後、3.245g(収率50%)の褐色固体をアリールヒドラジン25として得た。MS:[M+HO+Na]=224。別のフラスコに、ジエチル1,3−アセトンジカルボキシラート(2.426g、12mmol)とジエトキシ酢酸メチル(1.946g、12mmol)の混合物を、マイクロ波照射下にて100℃で1時間加熱した。反応混合物を真空中で濃縮し、残存する揮発性成分を真空中でトルエン(5ml)と共蒸留して除去して縮合生成物26を得て、これを次の工程で直接使用した。
スキーム13.
Figure 2021528427
上記由来の生成物26をEtOH(30mL)に溶解させた。モレキュラーシーブ(4Å,2g)およびヒドラジン塩酸塩25(2.19g,10mmol)を添加した。懸濁液を室温で24時間撹拌した。これをセライトで濾過し、固体をEtOAc(10mL×3)で洗浄した。濾液を濃縮した。残渣をクロマトグラフィ(RediSep40gシリカゲルカラム、10%から40%のEtOAcを含むヘキサン)によって精製して、2.091gのピロール27を得て、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS:[M+1]=378。
上記27(2.09g,5.5mmol)上のニトロ基を、H(バルーン)下で18時間、Pd/C(10wt%,295mg,0.28mmol)を含むEtOH(40mL)中で還元した。混合物をセライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、ヘキサンから50%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、黄色粘着性油状物としての1.127gの非環化生成物28([M+1]=348)+灰色固体としての154mgの環化生成物29(MS:[M+1]=302)を得た。非環化アニリン28(1.127g,3.2mmol)を含むp−キシレン(20mL)を、触媒量のp−TsOH・HO(15mg)で140℃の油浴にて20時間処理した。反応混合物を冷却し、濃縮し、残渣を、冷(0℃)EtOAcと共に摩砕した。濾過によって、559mgのラクタム生成物29を黄色固体として得た。合わせたラクタム生成物29の総重量は、713mgである(3工程で24%)。MS:[M+1]=302。
−78℃のエステル29(566mg、1.88mmol)のCHCl(35mL)懸濁液に、Dibal−H(1Mヘキサン溶液、6.60mL、6.60mmol)を添加した。懸濁液を−78℃で10分間撹拌した。冷浴を取り除き、温度が室温まで上昇している間、20分間撹拌した。この時点で、TLCは、反応が約80%完了したことを示した。これを−78℃に冷却し、さらなるDibal−H(1Mヘキサン溶液、1.0mL、1.0mmol)を添加した。−78℃で30分間撹拌した後、LCMSは、反応が完了まで進んだことを示した。ロッシェル塩水溶液(20%)、その後にEtOAcを添加することによって、反応物をクエンチした。透明の2層混合物になるまで、室温で激しく撹拌した。層を分離し、水層をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、480mgの粗アルコール30をわずかに黄色の固体として得た。MS:[M+1]=260。
アルコール30(200mg、0.77mmol)およびCBr(640mg、1.93mmol)のDMF(8mL)溶液に、PPh(486mg、1.85mmol)のDMF(2mL)溶液を、30分かけてゆっくり添加した。添加後、室温で30分間撹拌した。水を添加して反応をクエンチし、混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をHO、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、溶媒A:1:1 v/v CHCl/ヘキサン、溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:10%から40%のBを含むA)により、221mgの、ブロミド31とPhPOの混合物を得た。
Pd/C(10wt%、200mg、0.19mmol)を含むEtOAc/EtOH(8mL/8mL)中の上記混合物を、H(バルーン)下で1時間撹拌した。これをセライトで濾過した。濾液を濃縮し、残渣をクロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、溶媒A:1:1 v/v CHCl/ヘキサン、溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:10%から40%のBを含むA)によって精製して、146mgの、還元生成物32([M+1]=244)とPhPOの混合物を得た。
別のフラスコに、0℃の1,2,4−トリアゾール(81mg、1.17mmol)を含むCHCN(1mL)を、i−PrNEt(214μL、1.23mmol)で処理し、その後にPOCl(34μL、0.36mmol)で処理した。溶液を0℃で2時間撹拌した。ラクタム32(LCMSによって純度約60%)を一度に添加し、得られた懸濁液を、80℃の油浴中で18時間加熱した。水を添加して反応をクエンチした。これをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をHO、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、126.6mgの粗生成物33を黄色粘着性物として得て、これを次の反応で直接使用した。MS:[M+1]=295。KO−t−Bu(97mg、0.86mmol)のDMF(1mL)溶液を−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(104μL、0.95mmol)を滴下した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。上記粗生成物33を含むDMF(1.5mL)を滴下した。混合物を10℃に加温し、10℃で1時間撹拌した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を水、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、溶媒A:1:1 v/v CHCl/ヘキサン、溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:10%から40%のBを含むA)により22mgの白色固体を得て、これを分取TLC(1:1 A/Bで展開)によってさらに精製して、12.8mgの最終生成物である化合物7(実施例14)を白色固体として得た。MS:[M+1]=339。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.70 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.50 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.43 (d, 1H, J=8.5Hz), 7.00 (dd, 1H, J=2.5, 9.5Hz), 5.29 (br s, 1H), 4.44 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.92 (s, 3H), 3.55 (br s, 1H), 2.17 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例15:化合物8の合成:
Figure 2021528427
スキーム14.
Figure 2021528427
実施例14で調製したアルコール30(261mg、1.0mmol)のDMSO(4mL)およびCHCl(6mL)の溶液に、EtN(0.7mL、5mmol)を添加し、その後Py・SO(398mg、2.5mmol)を添加した。これを室温で1時間撹拌した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をHO、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、226mgの粗アルデヒド34を黄色固体として得た。これを精製せずに次の工程で使用した。MS:[M+1]=258。
0℃の粗アルデヒド34(202mg、0.79mmol)のTHF(10mL)懸濁液に、PhMgBr(1M THF溶液、1.58mL、1.58mmol)を滴下した。これを0℃で30分間撹拌した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、275mgの粗生成物35を黄色泡沫状固体として得て、これを精製せずに次の工程で使用した。
EtSiH(0.66mL、4.10mmol)を含む上記粗アルコール35のCHCl(10mL)溶液に、TFA(0.70mL、9.02mmol)を添加した。反応溶液を、室温で1時間撹拌した。濃縮後、残渣をクロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、10%から50%のEtOAcを含むヘキサン)によって精製して、187.8mg(3工程で収率59%)の生成物36を灰色固体として得た。MS:[M+1]=320。
別のフラスコ中で、0℃の1,2,4−トリアゾール(127mg、1.83mmol)のCHCN(1.6mL)溶液を、i−PrNEt(336μL、1.93mmol)で処理し、その後にPOCl(53μL、0.56mmol)で処理した。混合物を0℃で2時間撹拌した。ラクタム36(150mg、0.47mmol、固体)を、反応混合物に一度に添加し、80℃の油浴中で18時間加熱した。混合物を室温に冷却すると、固体沈殿物が認められた。水(2.1mL)を添加し、室温で10分間撹拌した。濾過し、固体を2mLの水で洗浄した後、高真空下で乾燥させて、118.8mg(収率69%)のトリアゾールアミジン37をオフホワイトのふわふわした固体として得た。MS:[M+1]=371。KO−t−Bu(72mg、0.64mmol)のDMF(2mL)溶液を、−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(77μL、0.71mol)を滴下した。得られた混合物を−50℃で1時間撹拌した。トリアゾールアミジン37(118.8mg、42μmol、固体)を一度に添加した。撹拌混合物を1時間かけて10℃まで加温し、10℃で1時間維持した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をHO、ブラインで順次洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過、濃縮、次いで、クロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム.溶媒A:1:1 v/v CHCl/ヘキサン、溶媒B:EtOAc;溶離剤勾配:Aから40%Bを含むA)により、125.1mg(収率94%)の化合物8を白色固体として得た。MS:[M+1]=415。1H-NMR (500 MHz; CDCl3) δ:7.72 (s, 1H), 7.54 (s, 1H), 7.51 (br s,1H), 7.44 (br d, 1H, J=9.5Hz), 7.29 (br d, 2H, J=7.5Hz), 7.20 (m, 3H), 7,01 (br d, 1H, J=7.5Hz), 5.30 (br s, 1H), 4.38 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.92 (br s, 5H), 3.54 (br s, 1H), 1.41 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例16:化合物9の合成:
Figure 2021528427
スキーム15.
Figure 2021528427
LiOH(1.09g、45.5mmol)を、室温のエステル16(実施例1で調製)(2.75g、9.10mmol)のTHF(24mL)および水(20mL)の撹拌溶液に添加した。MeOH(4mL)を添加し、撹拌を室温で2時間継続し、その時点で、LCMSは、エステルの完全な消費を示した。真空中で濃縮した際、2N HCl(20mL)を添加することによって、反応混合物をpH3〜4に酸性化した。20分間の撹拌後、反応混合物を0℃に冷却し、固体沈殿物を濾過によって収集し、3〜4mlの水で洗浄し、乾燥させて、1.59g(64%)の対応する酸38を灰色がかった固体として得た。MS:[M+1]=275。DCM(30ml)中に懸濁され、撹拌された酸38(1.59g、5.8mmol)に、EDC(5.6g、29.2mmol)、ベンジルアルコール(2.5g、23.2mmol)、およびDMAP(3.54g、29.2mmol)を添加した。室温で3日間撹拌した後、反応物を真空中で濃縮した。スラリーに水(80mL)を添加した後、ジエチルエーテル(40mL)を添加し、混合物を40分間激しく撹拌したところ、その時点で、スラリーは沈殿物に変化し、これを吸引濾過によって収集した。固体を水および少量のジエチルエーテルで洗浄し、乾燥させて、1.65g(78%)のベンジルエステル39を白色固体として得た。MS:[M+1]=365。
0℃の化合物1,2,4−トリアゾール(1.22g、17.7mmol)を含むCHCN(15mL)を、i−PrNEt(3.24mL、18.6mmol)で処理した後、POCl(0.507mL、5.44mmol)で処理した。溶液を0℃で2時間撹拌した。ベンジルエステル39(1.65g、4.53mmol)を一度に添加し、得られた懸濁液を80℃の油浴中で18時間加熱した。LCMSは、5〜10%の出発ラクタムが残存している残ことを示した。別のフラスコ中で、1,2,4−トリアゾール(307mg、合計4.9当量)を含むCHCN(3.8mL)を、i−PrNEt(0.82mL、合計5.1当量)およびPOCl(0.127ml;合計1.5当量)で0℃にて2時間処理した。得られた透明の溶液を上記反応混合物に移した。80℃で2時間の加熱後、反応物を室温に冷却し、水をゆっくり添加して、反応物をクエンチした(10分間)。氷浴中での冷却の際、形成した固体を濾過によって収集し、水(5ml)で洗浄し、乾燥させて、1.61g(86%)の生成物40をわずかに黄色の固体として得た。MS:[M+1]=416。
KO−t−Bu(0.739g、6.59mmol)のDMF(11mL)溶液を−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(0.810mL、7.00mmol)を滴下した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。上記トリアゾール中間体40(1.61g、3.87mmol)を添加した。混合物を−50℃で30分間撹拌し、4〜5時間にわたってゆっくり室温に加温した。飽和NHCl水溶液(10mL)を添加し、その後にEtOAc(10mL)を添加した。混合物を超音波処理して固体の塊を破壊し、次いで、30分間十分に撹拌した。沈殿物を濾過によって収集し、水、EtOで洗浄し、乾燥させて、粗生成物を白色固体として得た。濾液を水とEtOAcとの間で分配し;水層を分離し、EtOAcで2回抽出し;合わせたEtOAc層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により固体残渣を得て、これを、RediSep24gシリカゲルカラムおよび0.5から5%MeOHを含むDCMによる勾配溶出を用いるクロマトグラフィ精製のために上で得た固体と合わせて、1.78g(100%)のイミダゾール41を白色固体として得た。MS:[M+1]=460。ベンジルエステル41(1.78g、3.87mmol)を、THF(40mL)とMeOH(20mL)とEtOAc(20mL)との溶媒混合物中、触媒量の10%炭素担持Pdの存在下において水素化分解(hydrogenolyis)(水素バルーン)に20時間供した。LCMSは、出発物質が完全に消失したことを示した。固体触媒をセライトでの濾過によって除去し、ほぼすべての生成物が回収されるまで(TLCモニター)、十分な量の、30%MeOHを含むDCMで繰り返しすすいだ。生成物を含む濾液を真空中で濃縮して、1.22g(85%)の酸生成物42を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=370。
0℃のTHF(25mL)中に懸濁させ、撹拌されている酸42(1.22g、3.30mmol)に、ボランジメチルスルフィド錯体(2M THF;19mL、38mmol)を滴下した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温で16時間撹拌した。氷浴中で冷却したら、反応物を慎重にMeOH(20mL)でクエンチし、次いで、室温で一晩撹拌した。溶媒を真空中で除去した。MeOHを添加し、真空中でさらに2回除去した。1から8%MeOHを含むDCM勾配を用いるISCO精製(RediSep24gカラム)によって、0.625g(53%)のアルコール生成物43を白色固体として得た。MS:[M+1]=356。
ジイソプロピルアゾジカルボキシラート(48.3mg、0.233mmol)を、0℃のアルコール43(37.5mg、0.106mmol)、フェノール(14.9mg、0.158mmol)、およびPhP(55.6mg、0.212mmol)の無水THF(0.8mL)撹拌溶液に滴下した。氷浴を取り除き、撹拌を室温で16時間継続した。LCMSは、出発アルコールが完全に消失したことを示した。反応混合物を飽和NaHCOとEtOAcとの間で分配した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。2回の連続的な分取TLC(4%MeOHを含むDCMおよびヘキサン/EtOAc/MeOH=47.5/47.5/5、v/v/v)によって反応混合物から所望の生成物を単離して、化合物9である5.3mg(12%)の生成物を白色固体として得た。MS:[M+1]=432。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.77 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3.5 Hz), 7.53 (d, 1H, J=9.0 Hz), 7.31 (m, 2H), 7.17 (dd, 1H, J=3.0, 8.5 Hz), 7.08 (d, 2H, J=7.0 Hz), 6.99 (t, 1H, J=6.5 Hz), 5.30 (s, 2H), 4.40 (q, 2H, J=7.0 Hz), 3.96 (s, 3H), 1.38 (t, 3H, J=7.0 Hz).
実施例17:化合物10の合成:
Figure 2021528427
実施例17の化合物を、実施例16について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程で4−フルオロ−フェノールを使用して合成して、化合物10(4.9mg)を白色固体として得た:MS:[M+1]=450。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.76 (s, 1H), 7.64 (d, 1H, J=3.5 Hz), 7.53 (d, 1H, J=8.0 Hz), 7.17 (dd, 1H, J=2.5, 8.0Hz), 7.01 (m, 4H), 5.26 (s, 2H), 4.40 (q, 2H, J=7.0Hz), 3.96 (s, 3H), 1.40 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例18:化合物11の合成:
Figure 2021528427
実施例18の化合物を、実施例16について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程で3−メトキシ−フェノールを使用して合成して、化合物11(6.1mg)を白色固体として得た:MS:[M+1]=462。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.76 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=2.5 Hz), 7.53 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.15-7.22 (m, 2H), 6.67 (m, 2H), 6.55 (br dd, 1H, J=2.5, 8.0 Hz), 5.28 (s, 2H), 4.39 (q, 2H, J=7.0 Hz),3.96 (s, 3H), 3.81 (s, 3H), 1.39 (t, 3H, J=7.0 Hz).
実施例19:化合物12の合成:
Figure 2021528427
実施例19の化合物を、実施例16について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程で2,4−ジメチルフェノールを使用して合成して、化合物12(3.1mg)を白色固体として得た:MS:[M+1]=460。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.76 (s, 1H), 7.65 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.53 (d, 1H, J=9.0 Hz), 7.17 (dd, 1H, J=2.5, 8.5 Hz), 6.98 (m, 3H), 5.26 (s, 2H), 4.37 (q, 2H, J=7.0 Hz), 3.96 (s, 3H), 2.26 (s, 3H), 2.20 (s, 3H), 1.36 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例20:化合物107の合成:
Figure 2021528427
(X=Fであるアルコール43(X=OCHである実施例と同一の手法で調製される)(60mg、0.17mmol)のTHF(0.8mL)溶液に、フェノール(30mg、0.32mmol)、トリフェニルホスフィン(84mg、0.32mmol)を添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌した。次いで、氷浴を用いて冷却し、DIAD(64μL、0.32mmol)を含むTHF(0.2mL)をゆっくり添加した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温で18時間撹拌した。LCMSは、まだいくらか出発物質が存在していることを示していた。反応混合物に、フェノール(10mg)、トリフェニルホスフィン(28mg)、およびDIAD(21μL)を添加し、さらに1時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗材料をクロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム.溶出溶媒:EtOAc)および分取TLC(溶出溶媒:5%MeOH/47.5%EtOAc/47.5%ヘキサン)によって精製して、11.4mg(収率16%)の生成物である化合物107を得た。[M+1]=421)。H1NMR (CDCl3) δ 7.92 (1H, dd, J= 3.5, 8.5 Hz), 7.80 (1H, s), 7.63 (1H, dd, J= 5, 10 Hz), 7.38 (1H, m), 7.31 (2H, t, J= 8.5 Hz), 7.07 (2H, d, J= 8.5 Hz), 7.00 (1H, t, J= 8.5 Hz), 5.3 (2H, s), 4.39 (2H, q, J= 7 Hz), 1.38 (3H, t, J= 7 Hz).
実施例21:化合物111の合成:
Figure 2021528427
アルコール43(X=Me)(160mg、0.47mmol)のアセトニトリル(9mL)懸濁液に、POBr(405mg、1.41mmol)を添加した。反応混合物を80Cで5時間加熱した。反応混合物を、氷浴を用いて冷却し、飽和NaHCO水溶液を添加した。得られた溶液をDCM(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶媒を濃縮して、所望の生成物(166mg、収率88%、[M+1]=403)を得た。
上記アルキルブロミド誘導体(30mg;0.075mmol)の脱酸素化DME(2.7mL)懸濁液に、3−ピリジンボロン酸(14mg、0.11mmol)および2M NaCO溶液(0.22mL、0.44mmol)を添加した。懸濁液を室温で5分間撹拌し、次いで、PdCl(PPh(10mg、0.015mmol)を添加した。懸濁液をMWにおいて85Cで1時間加熱した。反応混合物を冷却し、水で希釈し、EtOAc(2回)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得て、これを2回の分取TLC(溶出系:3%MeOHを含むDCM)によって精製して、5.3mg(収率18%)の生成物である化合物111を得た。MS:[M+1]=401。H1NMR (CDCl3) δ 8.66 (1H, bs), 8.48 (1H, bs), 7.96 (1H, s), 7.79 (1H, s), 7.66 (1H, d, J= 8 Hz), 7.50 (1H, d, J= 8 Hz), 7.43 (1H, d, J= 7 Hz), 7.23 (1H, m), 4.42 (2H, q, J= 7 Hz), 4.18 (2H, s), 2.54 (3H, s), 1.44 (3H, t, J= 7Hz).
実施例22:化合物48の合成:
Figure 2021528427
スキーム16.
Figure 2021528427
室温のDMSO(1mL)およびジクロロメタン(2.5mL)中で撹拌しているアルコール43(186mg、0.523mmol)に、トリエチルアミン(0.394mL、2.82mmol)およびピリジン三酸化硫黄錯体(225mg、1.41mmol)を添加した。3時間の撹拌後、反応物を水(5mL)でクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機溶液を水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。0.5から8%のMeOHを含むDCMの勾配溶出を用いるISCOフラッシュカラムクロマトグラフィ(RediSep4gカラム)によって、アルデヒド生成物57を単離した。84.4mg(46%)を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=354。
室温のアルデヒド57(15.5mg、0.0439mmol)の1,2−ジクロロエタン(0.3mL)撹拌溶液に、ピロリジン(5.5uL、0.0658mmol)を添加した。2分間の撹拌後、溶液は透明になり、NaBH(OAc)(14.4mg)を添加した。反応混合物を4時間撹拌し、飽和NaHCOでクエンチし、酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。10%MeOHを含むDCMを用いる分取TLCにより、13.1mg(73%)の所望の化合物48を透明なフィルム状固体として得た。MS:[M+1]=409。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.74 (s, 1H), 7.62 (d, 1H, J=3.0Hz), 7.51 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.14 (dd, 1H, J=3.5, 9.0Hz), 4.42 (q, 2H, J=6.5Hz), 3.94 (s, 3H), 3.87 (br s, 2H), 2.65 (br s, 4H), 1.79 (br s, 4H), 1.44 (t, 3H, J=7.0Hz).
実施例23:化合物49の合成:
Figure 2021528427
実施例23の化合物を、実施例22について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程でモルホリンを使用して合成して、実施例23の化合物を透明なフィルム状固体として得た:MS:[M+1]=425。1H-NMR (500MHz, CDCl3) δ:7.75 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3.0 Hz), 7.52 (d, 1H, J=9.5 Hz), 7.15 (dd, 1H, J=3.0, 9.0 Hz), 4.42 (q, 2H, J=7.5 Hz), 3.95 (s, 3H), 3.76 (br s, 2H), 3.71 (br s, 4H), 2.57 (br s, 4H), 1.44 (t, 3H, J=8.0 Hz).
実施例24:化合物50の合成:
Figure 2021528427
実施例24の化合物を、実施例22について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程でジエチルアミンを使用して合成して、実施例24の化合物を透明なフィルム状固体として得た:MS:[M+1]=411。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.74 (s, 1H), 7.64 (br d, 1H, J=3.0 Hz), 7.51 (d, 1H, J=9.0Hz), 7.15 (dd, 1H, J=2.5, 9.0 Hz), 4.43 (q, 2H, J=6.5 Hz), 3.96 (s, 3H), 3.86 (br s, 2H), 2.64 (br s, 4H), 1.44 (t, 3H, J=8.5 Hz), 1.15 (br s, 6H).
実施例25:化合物51の合成:
Figure 2021528427
実施例25の化合物を、実施例22について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程でメチルベンジルアミンを使用して合成して、実施例25の化合物を透明なフィルム状固体として得た:MS:[M+1]=459。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.75 (s, 1H), 7.63 (d, 1H, J=3.0 Hz), 7.51 (d, 1H, J=8.5 Hz), 7.36 (br d, 2H, J=8.0 Hz), 7.30 (m, 2H), 7.23 (m, 1H), 7.15 (dd, 1H, J=3.0, 9.0 Hz), 4.38 (q, 2H, J=7.5 Hz), 3.95 (s, 3H), 3.85 (br s, 2H), 3.63 (br s, 2H), 2.25 (s, 3H), 1.41 (t, 3H, J=7.0 Hz).
実施例26:化合物170の合成:
Figure 2021528427
丸底フラスコ内のイソブチルアミドオキシム(41.8mg、0.41mmol)およびエステル48(27.9mg、0.0683mmol)を、Rotavapにおいてトルエン中で数回共沸し、無水THF(0.6mL)中に懸濁させ、次いで0℃に冷却した。NaH(60%油懸濁物;10.9mg、0.273mmol)を添加した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温で20分間撹拌した後、70℃で6時間加熱し、冷却した。水(4mL)を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。10%MeOHを含むEtOAcを用いる分取TLCにより、10.4mg(34%)の所望の生成物である化合物170を透明なフィルム状固体として得た。MS:[M+1]=447。
実施例27:化合物52の合成:
Figure 2021528427
スキーム17.
Figure 2021528427
出発アルコール43(160mg、0.45mmol)を、80℃のホスホラスオキシドトリブロミド(400mg、1.4mmol)を含むアセトニトリル(10ml)で5時間処理した。次いで、反応物を0℃に冷却し、飽和NaHCO3でクエンチし、ジクロロメタンで2回抽出した。合わせたジクロロメタン溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過し、真空中で溶媒を除去して、173.3mg(92%)の臭化物を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=418。
臭化物(55mg、0.131mmol)のジメトキシエタン(2ml;脱気済み)懸濁液に、2M NaCO(0.39ml、0.78mmol)および3−クロロフェニルボロン酸(42.2mg、0.27mmol)を添加した。反応混合物を室温で2分間撹拌し、次いで、Pd(PPh(75mg、0.065mmol)を添加し、懸濁液を85℃の油浴中で90分間加熱した。冷却したら、反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄した。水層を分離し、EtOAcで3回抽出した。すべての有機層をプールし、NaSOで乾燥させ、次いで、濾過し、溶媒を真空中で除去した。20%ヘキサンを含むEtOAc、その後に5%MeOHを含むDCMを使用する連続的な分取TLC精製により、生成物を単離した。9.6mgの生成物(化合物52)を褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=450。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.75 (s, 1H), 7.64 (d, 1H, J=3.0 Hz), 7.51 (d, 1H, J=9.5 Hz), 7.31 (br s, 1H), 7.23 (br s, 1H), 7.17 (m, 3H), 4.43 (q, 2H, J=7.0Hz), 4.15 (s, 2H), 3.96 (s, 3H), 1.44 (t, 3H, J=8.0Hz).
実施例28:化合物53の合成:
Figure 2021528427
実施例28の化合物を、実施例27について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程で3−シアノフェニルボロン酸を使用して合成して、実施例28の化合物を褐色がかった固体として得た:MS:[M+1]=441。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.75 (s, 1H), 7.66 (br s, 1H), 7.64 (d, 1H, J=3.0 Hz), 7.61 (br d, 1H, J=7.5 Hz), 7.39 (t, 1H, J=7.5 Hz), 7.16 (dd, 1H, J=3.5, 9.5 Hz), 4.45 (q, 2H, J=7.0H), 4.20 (s, 2H), 3.96 (s, 3H), 1.45 (t, 3H, J=7.0 Hz).
実施例29:化合物54の合成:
Figure 2021528427
実施例29の化合物を、実施例27について記載の合成経路に類似の合成経路において、R=メチルであるアルコールから出発し、最終工程で2−クロロフェニルボロン酸を使用して合成して、実施例29の化合物を褐色がかった固体として得た:MS:[M+1]=434。
実施例30:化合物101の合成:
Figure 2021528427
実施例30の化合物を、実施例27について記載の合成経路に類似の合成経路において、R=メチルであるアルコールから出発し、最終工程でフェニルボロン酸を使用して合成して、実施例30の化合物を褐色がかった固体生成物として得て、これをクロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム.溶出溶媒:EtOAc)、次いで、分取TLC(溶出系:40%DCM/40%ヘキサン/17%EtOAc/3%MeOH)によって精製して、5.9mg(収率31%)の生成物である化合物101を得た。MS:[M+1]=402。H1NMR (CDCl3) δ 7.96 (1H, s), 7.77 (1H, s), 7.55 (1H, m), 7.47 (1H, m), 7.32 (5H, m), 4.41 (2H, q, J= 7 Hz), 4.17 (2H, s), 2.53 (3H, s), 1.43 (3H, t, J= 7 Hz).
実施例31:化合物102の合成:
Figure 2021528427
上記臭化物のEtOAc(2mL)およびMeOH(2mL)の懸濁液に、活性化された10%Pd/C(5mg)を添加した。懸濁液を水素雰囲気下で48時間撹拌した。溶液をセライトで濾過した。濾液を濃縮し、クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム.溶出溶媒:EtOAc)によって精製して、15.9mg(33%)の所望の生成物である化合物102を得た。MS:[M+1]=324。H1NMR (CDCl3) δ 7.96 (1H, s), 7.78 (1H, s), 7.49 (1H, d, J= 9 Hz), 7.42 (1H, d, J= 8 Hz), 4.43 (2H, q, J= 7.5 Hz), 2.53 (3H, s), 2.44 (3H, s), 1.45 (3H, t, J= 7.5 Hz).
実施例32:化合物108の合成:
Figure 2021528427
=OMeである臭化物誘導体(18mg;0.043mmol)の脱酸素化DME(2mL)懸濁液に、2−クロロフェニルボロン酸(10mg、0.065mmol)および2M NaCO溶液(0.13mL、0.26mmol)を添加した。懸濁液を室温で15分間撹拌し、次いで、PdCldppf(7mg、0.009mmol)を添加した。懸濁液を、85Cの油浴中で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(2回)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得て、これを分取TLC(溶出系:5%MeOH/47.5%Hex/47.5%EtOAc)によって精製して、3.5mg(収率18%)の生成物である化合物108を得た。MS:[M+1]=451。H1NMR (CDCl3) δ 7.77 (1H, s), 7.63 (1H, d, J= 3 Hz), 7.52 (1H, d, J= 11.5 Hz), 7.36 (1H, m), 7.31 (1H, m), 7.18 (2H, m), 7.14 (1H, dd, J= 3, 9 Hz), 4.38 (2H, q, J= 7 Hz), 4.27 (2H, s), 3.94 (3H, s), 1.41 (3H, t, J= 7 Hz).
スキーム18a.
Figure 2021528427
スキーム18b.
Figure 2021528427
実施例33:化合物55の合成:
Figure 2021528427
化合物58(6.6g、33.5mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、DIPEA(8.65g、67mmol)、HOBt(5.4g、36.85mmol)、およびEDCI(9.6g、50.3mmol)を添加した。約15分間の撹拌後、均一な反応混合物に、2,4−ジメトキシベンジルアミン(5.6g、33.5mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液を窒素雰囲気下で滴下した。得られた混合物を、窒素雰囲気下にて室温で16時間撹拌した。反応混合物を1N NaOH(100mL)、水(100mL)、およびブライン(100mL)で順次洗浄した。次いで、有機相をNaSOで乾燥させ、蒸発させて、エチルエーテルから結晶化された粗固体生成物59を得た。濾過、外気吸入乾燥により、オフホワイトの固体の純粋な生成物9.8g(96%)を得た(MS:[M+1]=347)。
化合物59(9.8g、28.3mmol)のMeOH/EtOAc(1:1、100mL)溶液に、10%湿Pd−C(1.8g、10%mmol)を添加した。真空化および窒素でのフラッシングを3回連続して行った後、水素の吸収が終わるまで約4時間、不均一な反応混合物を大気圧でのバルーン水素化に供した。反応混合物をセライトパッドで濾過し、蒸発させて、純粋な所望の生成物60を褐色油状物(8.63g(96%))として得た(MS:[M+1=317])。この生成物を次の工程で直接使用した。
化合物60(8.63g、27.3mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、トリエチルアミン(5.5g、54.6mmol)を添加した。混合物を、氷浴を用いて冷却し、窒素雰囲気下にてブロモアセチルクロリド(5.2g、32.76mmol)で処理した。氷浴を取り除き、混合物を18時間撹拌したままにした。反応混合物を飽和NaHCO(100mL)、水(100mL)、およびブライン(100mL)で順次洗浄した。次いで、有機相をNaSOで乾燥させ、蒸発させて、粗固体生成物61を得た。粗生成物をメタノールから結晶化し、濾過し、乾燥させて、褐色固体の純粋な生成物10.3g(87%)を得た[MS:439]。
化合物61(10g、22.9mmol)のDMF(1000mL)溶液に、KCO(4.8g、45.8mmol)を添加した。混合物を50℃で24時間加熱した。LCMSは、所望の生成物への完全な変換を示した。混合物を室温に冷却し、無機固体を濾過した。溶媒を高真空下で除去した。得られた粗生成物62をメタノールから結晶化し、濾過し、乾燥させて、純粋な褐色固体生成物6.4g(78%)を得た(MS:[M+1]=357)。
−20℃の2.5:1THF/DMF(50mL)に溶解させた化合物62(4.46g、12.52mmol)に、t−BuOK(97%、1.88g、16.28mmol)を添加した。混合物を25℃に加温し、30分間の撹拌後、再度−20℃に冷却した。クロロリン酸ジエチル(2.35mL、16.28mmol)の滴下後、混合物を、−20℃から25℃に加温しながら、3時間撹拌した。反応混合物を0℃に再冷却し、イソシアノ酢酸エチル(1.92mL、17.53mmol)を添加した。その後−78℃に冷却した後、t−BuOK(97%、1.88g、16.28mmol)を添加し、室温で5時間撹拌した。進捗をLC/MSによってモニタリングした。1:1飽和NaHCO/HO(140mL)の添加によって反応物をクエンチし、沈殿物を濾過し、HOで洗浄し、一晩風乾して、4.81g(85%)のイミダゾール誘導体63を黄色固体として得た(MS:[M+1]=452)。
0℃の化合物63(4.81g、10.65mmol)を含むジクロロメタン(35mL)に、トリフルオロ酢酸(35mL)を添加した後、トリフルオロメタンスルホン酸(1.9mL、21.31mmol)を滴下した。混合物を室温に加温し、2時間撹拌し、次いで、濃縮して残渣を得て、ジクロロメタン(120mL)に溶解させた。粗溶液を冷却飽和NaHCOとジクロロメタンとの間で分配した。有機抽出物を合わせ、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮して、十分な純度の3.2g(99%)の脱保護された生成物64(褐色固体)を得て、次の工程で使用した(MS:[M+1]=302)。
窒素下のクロロベンゼン(1ml)中で撹拌しているラクタム64(51.8mg、0.172mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(93.0mg、0.688mmol)に、POCl(52.7mg、0.344mmol)を添加した。次いで、反応物を135℃で2時間加熱した。室温に冷却したら、フェノキシ酢酸ヒドラジド(228.4mg、1.36mmol)をインサイチュでイミノ−クロリド65に添加後、DIPEA(90ul)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、次いで、100℃で90分間加熱した。反応混合物を冷却し、飽和NaHCO(水溶液)を添加し、酢酸エチルで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮後、ISCOフラッシュカラムクロマトグラフィ(RediSep4gカラム、溶出勾配として1から10%のMeOHを含むDCM)によって、化合物55としての生成物を白色固体として単離した。Wt:8.6mg。MS:[M+1]=432。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.81 (s, 1H), 7.71 (d, 1H, J=3.5 Hz), 7.52 (d, 1H, J=9.0 Hz), 7.32 (m, 2H), 7.21 (dd, 1H, J=2.5, 8.5 Hz), 7.11 (d, 2H, J=8.5 Hz), 7.02 (m, 1H), 5.44 (s, 2H), 4.38 (q, 2H, J=7.5 Hz), 3.94 (s, 3H), 1.39 (t, 3H, J=7.0 Hz).
実施例34:化合物56の合成:
Figure 2021528427
実施例34の化合物を、実施例33について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程で4−フルオロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例34の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=450。1H-NMR (500 MHz, CDCl3) δ:7.82 (s, 1H), 7.73 (d, 1H, J=3.5 Hz), 7.53 (d, 1H, J=10.0 Hz), 7.22 (dd, 1H, J=3.5, 9.0 Hz), 7.08-6.99 (m, 4H), 5.41 (s, 2H), 4.41 (q, 2H, J=7.0 Hz), 3.95 (s, 3H), 1.42 (t, 3H, J=6.5 Hz).
実施例35:化合物103の合成:
Figure 2021528427
実施例35の化合物を、実施例33について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程で2−メトキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例35の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=370。
実施例36:化合物118の合成:
Figure 2021528427
アセトアミドオキシム(8.4mg、0.108mmol)を、Rotavapにてトルエン中で3回共沸し、次いで、THF(1.0mL)中に懸濁させた。NaH(60%鉱物懸濁物;3.3mg、0.081mmol)を添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。次に、エステル55(23.2mg、0.054mmol)を添加した。室温で40分間の撹拌後、反応混合物を70℃で4時間加熱した。冷却したら、反応混合物に冷水(5mL)を添加し、沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、9.7mg(41%)の所望の生成物を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=442。
実施例37:化合物128の合成:
Figure 2021528427
実施例37の化合物を、上記の実施例36について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程でエステル化合物103を使用して合成して、実施例37の化合物を褐色がかった固体として得た:MS:[M+1]=380。
実施例38:化合物130の合成:
Figure 2021528427
実施例38の化合物を、実施例36について記載の合成経路に類似の合成経路において、エステル化合物103から出発し、イソブチルアミドオキシムと縮合して合成して、実施例38の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=408。
実施例39:化合物119の合成:
Figure 2021528427
DCM(0.2mL)中で撹拌しているカルボン酸(13.9mg、0.0345mmol;前駆体エステル55のLiOH加水分解(hydroxysis)によって得た)に、ネオペンチルアルコール(30.4mg、0.345mmol)、DMAP(4.2mg、0.0345mmol)、およびEDC(20mg、0.104mmol)を添加した。5時間の撹拌後、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NHCl、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。0から8%のMeOHを含むEtOAcの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィ精製により、11.7mg(72%)の所望の生成物である化合物119を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=474。
実施例40:化合物120の合成:
Figure 2021528427
実施例40の化合物を、上記の実施例39について記載の合成経路に類似の合成経路において、最終工程で2−プロピルアルコールを使用して合成して、実施例40の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=446。
実施例41:化合物129の合成:
Figure 2021528427
化合物103(スキーム18a)(66.1mg、0.179mmol)を、室温において2時間、LiOH(21.4mg、0.895mmol)で処理することによって、THF/水/MeOH(合計1.8ml、6/5/1の比)の溶媒系において加水分解した。希HClを添加して反応混合物を酸性化した(約pH3)。沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、49.0mg(80%)の酸を褐色がかった固体として得た。
そのようにして得られた酸を0℃のDMF(0.7mL)中で撹拌した。NaHCO(48.1mg、0.572mmol)を添加した後、N−ブロモスクシンアミド(96.7mg、0.543mmol)を添加した。一晩の撹拌後、反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄した。水層を分離し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。生成物の臭化物を、0から13%のMeOHを含むEtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって白色固体として得た(化合物129)。Wt:28.6mg(53%)。MS:[M+1]=377。
実施例42:化合物131の合成:
Figure 2021528427
化合物129(22.6mg、0.060mmol)を、EtOAc(1mL)およびMeOH(1mL)中で10%Pd−Cにて16時間水素化した。セライトで濾過し、溶媒を除去して、14.9mg(84%)のデス−ブロモ生成物である化合物131をわずかに黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=298。
実施例43:化合物122の合成:
Figure 2021528427
酸66のフェノキシアナログ(スキーム18a、R=OPh)(20.4mg、0.0506mmol)を室温のDCM(0.5mL)中に懸濁させ、撹拌した。カルボニルジイミダゾール(16.4mg、0.101mmol)を添加した。2時間の撹拌後、得られた懸濁液を0℃に冷却し、アンモニア(30uL)を滴下した。20分間の撹拌後、氷浴を取り除き、反応を室温で1時間進めた。真空中でDCMを除去することによって、反応物を濃縮した。水(3mL)を添加し、沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、16.2mgの粗1級アミドを得て、これをさらに精製せずに使用した。
1級アミド(16.2mg、0.0402mmol)を、95℃の1,4−ジオキサン(0.5mL)中のPOCl(46.2mg、0.302mmol)で一晩処理した。次いで、反応混合物を飽和NaHCO(5mL)でクエンチし、0℃に冷却し、沈殿物を吸引濾過により収集し、水で洗浄し、乾燥させて、13.6mg(88%)のニトリル(化合物122)を褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=385。
実施例44:化合物123の合成:
Figure 2021528427
THF(0.15mL)およびDCM(0.15ml)中で撹拌している酸66(15.8mg、0.0392mmol)に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミンHCl(4.6mg、0.047mmol)およびN−ヒドロキシルベンゾトリアゾール水和物(6.0mg)を添加した。次いで、EDC(11.3mg、0.0588mmol)およびトリエチルアミン(11.9mg、0.118mmol)を添加し、反応物を室温で12時間撹拌し、EtOAcで希釈し、飽和NHCl、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および真空中での溶媒除去により、14.4mg(82%)のWeinrebアミドを得て、これをさらに精製せずに使用した。
0℃のTHF(0.3mL)中で撹拌しているWeinrebアミド(14.4mg、0.0323mmol)に、エチルマグネシウムブロミドエーテラート(3M;0.323mL)を添加した。反応物を室温に加温し、14時間撹拌し、飽和NHClでクエンチし、EtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により、粗ケトン生成物を得て、これを、8%MeOHを含むEtOAcを使用する分取TLCによって精製した。Wt:4.6mg(34%)の化合物123。MS:[M+1]=416。
実施例45:化合物124の合成:
Figure 2021528427
上記のWeinrebアミド(18.0mg、0.0403mmol)を、−78℃において1時間、DIBAL(1M THF;0.363mL)で処理し、次いで、なおも−78℃にてロッシェル塩溶液(20%)で一晩クエンチした。水溶液をEtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および真空中での溶媒除去により、13.7mgの粗アルデヒドを得て、これをさらに精製せずに使用した。
室温の粗アルデヒド(13.7mg)を含むDCM(0.7mL)を、Deoxo−Fluor(54.8mg、0.248mmol)で16時間処理した。反応物を飽和NaHCO(5mL)で20分間クエンチし、EtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去後、10%MeOHを含むEtOAcを使用する分取TLC精製により、7.5mg(52%)の所望の二フッ化物化合物124を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=410。
実施例46:化合物142の合成:
Figure 2021528427
0℃の上記由来のWeinrebアミド(8.8mg、0.0197mmol)を含むTHF(0.15mL)をフェニルマグネシウムブロミド(1M THF;0.54mL)で2.5時間処理し、飽和NHClでクエンチし、EtOAcで2回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により、粗ケトンを得て、これをさらに精製せずに使用した。このケトンを含むTHF(0.5mL)をNaBH(6mg)で室温にて2時間処理し、次いで、飽和NHClでクエンチし、EtOAcで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により、粗アルコールを得て、これをさらに精製せずに使用した。そのようにして得られたアルコール(1.4mL)を含むDCMを、トリエチルシラン(86.4mg、0.75mmol)およびトリフルオロ酢酸(171.0mg、1.5mmol)で40℃にて一晩処理し、次いで、真空中で濃縮し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により、粗ベンジル生成物を得て、これを、溶出剤として0から12%MeOHを含むEtOAcを使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製した;3.6mgの化合物142を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=450。
スキーム19:
Figure 2021528427
実施例47:化合物106の合成:
Figure 2021528427
ラクタム64(185.7mg、0.616mmol)を含むクロロベンゼン(5mL)に、N,N−ジメチル−p−トルイジン(333.3mg、2.465mmol)およびオキシ塩化リン(188.9mg、1.232mmol)を添加した。反応混合物を135℃で2時間加熱し、室温に冷却し、ホルミルヒドラジド(296.0mg、4.93mmol)を添加した後、ジイソプロピルエチルアミン(238.8mg、1.85mmol)を添加した。室温で30分間の撹拌後、反応物を100℃で1時間加熱し、冷却し、飽和NaHCO(15mL)を添加し、EtOAcで2回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。濾過および溶媒除去して、粗トリアゾール生成物を得て、これを、0から15%のMeOHを含むEtOAcでの溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、35.9mg(18%)を褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=326。
上記由来のトリアゾールを含むDCM(1mL)を、0℃にてN−ブロモスクシンアミド(37.6mg、0.21mmol)で処理した。反応物を室温にゆっくり加温し、反応を室温で一晩進め、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去して、粗臭化物を得て、これを、0から10%のMeOHを含むEtOAc勾配を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製した;22.9mg(51%)の化合物106をオフホワイトの固体として得た。[MS]:406。
実施例48:化合物104の合成:
Figure 2021528427
マイクロ波反応容器に、フェノール(20.3mg、0.216mmol)、実施例47由来の臭化物基質(29.1mg、0.0719mmol)、CsCO(117.0mg、0.360mmol)、ジエチル1,3−アセトンジカルボキシラート(14.5mg、0.0719mmol)、およびDMF(0.5ml)を投入した。この容器に窒素ガスを流した。CuI(6.8mg、0.036mmol)を添加し、混合物を室温で5分間撹拌した後、MW照射条件下にて140℃で60分間加熱した。反応混合物をEtOAcで希釈し、水で洗浄し;水層を分離し、EtOAcで2回抽出し;合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去して、粗エーテル生成物を得て、これを、5%MeOHを含むDCMを用いる分取TLCによって精製した;6.6mgの化合物104を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=418。
実施例49:化合物105の合成:
Figure 2021528427
実施例49の化合物を、上記の実施例48について記載の合成経路に類似の合成経路において、フェノールの代わりに3−メトキシフェノールを使用して合成して、実施例49の化合物を黄色がかった泡沫状固体として得た:MS:[M+1]=448。
スキーム20:
Figure 2021528427
実施例50:化合物112の合成:
Figure 2021528427
化合物2(160mg、0.49mmol)を含むTHF(6mL)、水(5mL)、およびMeOH(1mL)の溶液に、LiOH(59mg、2.45mmol)を添加した。溶液を室温で3時間撹拌した。溶液を濃縮し、粗材料をpH3〜4まで1N HClで酸性化した。固体は認められなかった。EtOAcを添加し、有機相を抽出した(3×)。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、112mg(収率77%)の所望のカルボン酸生成物を橙色固体として得た。MS:[M+1]=300。
酸(30mg、0.1mmol)を含むジクロロエタン(0.2mL)の懸濁液に、塩化チオニル(0.4mL;5mmol)およびDMF(20μL)を添加した。得られた溶液を70Cで1時間加熱した。別の0.2mLの塩化チオニルを添加し、溶液をさらに30分間加熱した。溶媒を除去した。粗材料を真空下で乾燥させた。
粗酸塩化物(0.1mmol)をイソプロパノール中に懸濁させ、室温で18時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗材料をクロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、10%MeOHを含むDCMで溶出)によって精製して、8.6mg(収率25%)の生成物である化合物112を得た。[M+1]=342)。
H1NMR (CDCl3) δ 7.90 (1H, d, J= 9 Hz), 7.79 (1H, bs), 7.63 (1H, bs), 7.36 (1H, bs), 3.48 (1H, m), 2.45 (3H, s), 1.43 (6H, d, J= 6.5 Hz).
実施例51:化合物113の合成:
Figure 2021528427
上記で調製された粗酸塩化物(0.066mmol)をジクロロエタン(1mL)中に懸濁させ、2,2−ジメチル−1−プロパノール(300mg、3.4mmol)を添加した。溶液を室温で18時間撹拌した。生成物は形成されなかった。上記の溶液に、DMAP(5mg、0.004mmol)およびDCC(15mg、0.073mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。反応混合物を分取TLC(溶出系:75EtOAcを含むヘキサン)に直接適用して、7.2mg(収率30%)の生成物である化合物113を得た。MS:[M+1]=370。H1NMR (CDCl3) δ 7.91 (1H, dd, J= 3, 9 Hz), 7.79 (1H, s), 7.61 (1H, dd, J= 4.5, 9 Hz), 7.35 (1H, m), 4.11 (2H, s), 2.44 (3H, s), 1.07 (9H,s).
実施例52:化合物114の合成:
Figure 2021528427
上記で調製された粗酸塩化物(0.066mmol)をジクロロエタン(1mL)および2,2,2−トリフルオロエタノール(0.1mL、1.4mmol)中に懸濁させた後、トリエチルアミン(0.6mL、4.3mmol)を添加した。溶液を室温で2時間30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗材料をクロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、EtOAcで溶出)によって精製し、次いで、分取TLC(溶出系:70%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、8.1mg(収率32%)の生成物である化合物114を得た。[M+1]=382)。
H1NMR (CDCl3) δ 7.91 (1H, dd, J= 3.5, 9.5 Hz), 7.83 (1H, s), 7.63 (1H, dd, J= 4.5, 9.5 Hz), 7.35 (1H, m), 4.77 (2H, m), 2.43 (3H, s).
実施例53:化合物136の合成:
Figure 2021528427
氷浴を用いて冷却された実施例50で調製された酸(100mg、0.33mmol)のDMF(1.5mL)溶液に、NaHCO(111mg、1.32mmol)を添加した後、NBS(117mg、0.66mmol)を添加した。溶液を室温で14時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(5×)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(2×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、EtOAcで溶出)により、93mg(収率85%)の生成物である化合物136を得た[M+1]=334)。H1NMR (CDCl3) δ 7.87 (1H, dd, J= 2.5, 8.5 Hz), 7.72 (1H, s), 7.56 (1H, dd, J= 6, 10 Hz), 7.33 (1H, m), 2.44 (3H, s).
実施例54 化合物139の合成:
Figure 2021528427
一般的なカップリング手順:化合物136(20mg、0.061mmol)を含む脱気したDME(0.9mL)および水(0.1mL)の溶液に、フェニルボロン酸(11mg、0.092mmol)、炭酸セシウム(80mg、0.24mmol)、およびPd Cldppf(5mg、0.066mmol)を添加した。懸濁液を80℃で1時間加熱した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(2×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得て、これを分取TLC(溶出系:3%MeOHを含むEtOAc)によって精製した。
化合物139を、フェニルボロン酸を用いて調製した。10.8mg(収率54%)の生成物を得た。MS:[M+1]=332。H1NMR (CDCl3) δ 7.87 (1H, dd, J= 3.5, 9.5 Hz), 7.85 (1H, s), 7.63 (3H, m), 7.50 (2H, t, J= 6.5 Hz), 7.35 (2H, m), 2.41 (3H, s).
実施例55:化合物140の合成:
Figure 2021528427
3−ピリジンボロン酸を使用して、同様に化合物140を調製した。8.9mg(収率27%)の生成物を得た。MS:[M+1]=333。H1NMR (CDCl3) δ 8.86 (1H, s), 8.63 (1H, d, J= 5 Hz), 8.01 (1H, m), 7.90 (2H, m), 7.64 (1H, dd, J= 5.5, 9 Hz), 7.44 (1H, m), 7.36 (1H, m), 2.39 (3H, s).
実施例56:化合物152の合成:
Figure 2021528427
1−メチルピラゾール−4−ボロン酸,HClを使用して、化合物152を調製した。12.5mg(収率63%)の生成物を得た。MS:[M+1]=336。H1NMR (CDCl3 + MeOD4) δ 9.04 (1H, bs), 7.99 (1H, bs), 7.75 (2H, m), 7.41 (2H, m), 3.95 (3H, s), 2.32 (3H, s).
実施例57:化合物154の合成:
Figure 2021528427
2−メチルピリジン−4−ボロン酸ピナコールエステルを使用して、化合物154を調製した。7.1mg(収率34%)の生成物を得た。MS:[M+1]=347。H1NMR (CDCl3) δ 8.6 (1H, d, J= 6 Hz), 7.89 (1H, dd, J= 3.5, 8.5 Hz), 7.87 (1H, s), 7.64 (1H, dd, J= 5.5, 9 Hz), 7.48 (1H, s), 7.36 (2H, m), 2.64 (3H, s), 2.41 (3H, s).
スキーム21:
Figure 2021528427
実施例58:化合物117の合成:
Figure 2021528427
100mLの丸底フラスコ中で、ラクタムエステル16’(2g、7.35mmol;スキーム11に記載の16と類似の方法で調製されたもの)を60mLの無水THFに溶解させた。溶液を窒素雰囲気下にて室温で撹拌した。LiBH(2M THF溶液、4mL、8mmol)をゆっくり添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で18時間撹拌した。さらなるLiBH(2M THF溶液、2mL、4mmol)をゆっくり添加した。反応混合物をさらに24時間撹拌した。反応混合物にEtOAc/EtOH(20mL/20mL)の混合物を添加し、濃縮した。残渣をMeOHに溶かし、シリカゲルを添加した。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep40gシリカ−ゲルカラムに充填した。所望の生成物を5:1v/vCHCl/MeOHで溶出した。アルコールを白色固体として得た(1.14g、収率67%)。MS:[M+1]=231。
アルコール(1.14g、4.96mmol)を、16mLの33%HBrを含むAcOH中に懸濁させ、80℃で18時間加熱した。溶液を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈した。白色固体が認められた。飽和NaHCO水溶液をゆっくり添加した。大量のEtOAcおよびMeOHを用いて、固体を可溶化した。有機相を抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得て、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS:[M+1]=293。
アルキルブロミド誘導体(4.96mmol)のEtOAc(50mL)、MeOH(200mL)、およびTHF(50mL)の溶液に、湿10%Pd/C(250mg)を添加し、得られた懸濁液を水素雰囲気下で7日間撹拌した。懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮し、トルエンと共蒸発させた。粗生成物をさらに精製せずに次の工程で使用した。
0℃の1,2,4−トリアゾール(2.7g、39.7mmol)の無水CHCN(20mL)溶液に、i−PrNEt(7.6mL、43.6mmol)を添加した。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl(1.11mL、11.9mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。溶液を、ラクタム(4.96mmol)を含むフラスコに移した。得られた溶液を油浴中にて80℃で16時間加熱した。粘稠性の混合物を、氷浴を用いて冷却し、溶媒を蒸発させた。EtOAcで希釈し、水を添加した。これをEtOAcで5回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得て、それを次の反応で直接使用した。MS:[M+1]=266。
KOtBu(1.11g、9.92mmol)のDMF(10mL)溶液を、窒素雰囲気下で−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(1.2mL、10.9mmol)をゆっくり添加した。混合物を−60℃〜−40℃で1時間撹拌した。工程4からの上記粗1,2,4−トリアゾロ中間体(4.96mmol)を含むDMF(5mL)をゆっくり添加した。混合物を、16時間にわたって室温に加温した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)によって、296mg(4工程で収率20%)の生成物を得た。MS:[M+1]=310。
エステル誘導体(260mg、0.84mmol)を含むTHF(6mL)、水(5mL)、およびMeOH(1mL)の溶液に、LiOH(117mg、4.85mmol)を添加した。溶液を室温で3時間撹拌した。溶液を濃縮し、粗材料をpH3〜4まで1N HClで酸性化した。固体を複数回の濾過によって収集して、178mg(収率75%)の所望の生成物を得た。MS:[M+1]=282。
酸(80mg、0.28mmol)のTHF(2mL)懸濁液に、CDI(50mg、0.31mmol)を添加した。懸濁液を65Cで3時間加熱した。LCMSは、反応が不完全であることを示していた。さらなるCDI(10mg)を添加し、溶液をさらに1時間加熱した。溶液を室温に冷却し、NHOH溶液(1mL)を添加した。溶液を1時間撹拌した。固体を濾過によって収集して、33mg(42%)の化合物117を所望の生成物として白色固体として得た。MS:[M+1]=281。H1NMR (MeOD4) δ 8.1 (1H, s), 7.9 (1H, s), 7.73 (3H, m), 7.07 (2H, s), 2.40 (3H, s).
実施例59:化合物115の合成:
Figure 2021528427
化合物117(8mg、0.029mmol)およびトリエチルアミン(8μL;0.058mmol)を含むTHF(1mL)懸濁液に、トリフルオロ酢酸無水物(8μL;0.058mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、たった30%の変換しか示さなかった。さらなるトリフルオロ酢酸無水物(30μL)およびトリエチルアミン(30μL)を添加した。溶液は、透明になり、さらに1時間撹拌した。反応物をMeOHでクエンチした。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:70%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、6.6mg(83%)の化合物115を得た。MS:[M+1]=263。H1NMR (CDCl3) δ 8.17 (1H, d, J= 7 Hz), 7.88 (1H, s), 7.67 (3H, m), 2.46 (3H, s).
実施例60:化合物127の合成:
Figure 2021528427
化合物115(16mg、0.06mmol)を含むEtOH(0.8mL)および水(0.2mL)の懸濁液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(6mg、0.09mmol)および炭酸カリウム(12mg、0.09mmol)を添加した。懸濁液を80℃で16時間加熱した。溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。水層を分離し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、12.2mg(収率67%)の所望の生成物を得た。MS:[M+1]=296。
オキシム(10mg、0.034mmol)の無水酢酸(0.5mL)懸濁液を110Cで1時間加熱した。次いで、溶液を130Cで1時間加熱した。最後に、その温度を140℃に上げ、さらに2時間加熱した。反応混合物を冷却し、反応混合物にEtOH(1mL)を添加し、これを80℃で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製して、6.1mg(収率56%)の所望の生成物である化合物127を得た。MS:[M+1]=320)。H1NMR (CDCl3) δ 8.16 (1H, m), 7.92 (1H, s), 7.65 (3H, m), 2.68 (3H, s), 2.46 (3H, s).
実施例61:化合物133の合成:
Figure 2021528427
イソ酪酸(19μL、0.2mmol)のTHF(0.5mL)溶液に、CDI(10mg、0.062mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、溶液を、上記のオキシム誘導体(12mg、0.041mmol)を含むバイアルに移し、70℃で2時間加熱した。LCMSは、反応が不完全であることを示していた。別のバッチの試薬(イソ酪酸およびCDI)を調製し、反応混合物に添加し、これを70℃でさらに1時間加熱した。LCMSは、すべての出発物質が消費されたことを示した。溶媒を蒸発させ、粗材料をイソ酪酸(1mL)中に懸濁させ、130℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:70%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、6.7mg(71%)の所望の生成物である化合物133を得た。MS:[M+1]=348。
H1NMR (CDCl3) δ 8.16 (1H, m), 7.92 (1H, s), 7.65 (3H, m), 3.32 (1H, m), 2.46 (3H, s), 1.5 (6H, d, J= 7 Hz).
実施例62:化合物126の合成:
Figure 2021528427
アセトアミドオキシムを、使用前にトルエン中で3回共沸した。アセトアミドオキシム(24mg、0.32mmol)のTHF(1mL)懸濁液に、NaHの60%油中分散物(13mg、0.32mmol)を添加した。懸濁液を、室温で15分間撹拌した化合物3(50mg、0.16mmol)を添加した。エステルを含むバイアルをDMF(1mL)でリンスし、反応混合物に添加した。得られた褐色懸濁液を室温で30分間撹拌し、次いで、70℃で2時間加熱した。懸濁液を水でクエンチし、溶液を冷蔵庫内で一晩維持した。固体を複数回の濾過によって収集して、16mg(収率31%)の生成物である化合物126を得た。MS:[M+1]=320。H1NMR (CDCl3) δ 8.18 (1H, m), 7.94 (1H, s), 7.67 (3H, m), 2.51 (3H, s), 2.46 (3H, s).
実施例63:化合物125の合成:
Figure 2021528427
化合物3由来のカルボン酸(30mg、0.11mmol)、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(13mg、0.13mmol)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(17mg、0.11mmol)、およびトリエチルアミン(46μL、0.33mmol)を含むTHF(0.3mL)およびDCM(0.3mL)の懸濁液に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(32mg、0.17mmol)を添加した。溶液を室温で16時間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、31.2mg(収率88%)の橙色固体を得て、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS:[M+1]=325。
上記Weinrebアミド誘導体(31.2mg、0.093mmol)を含む−78℃に冷却されたTHF(0.5mL)の溶液に、3Mエチルマグネシウムブロミド(0.31mL、0.93mmol)の溶液を添加した。反応混合物を−10℃未満で60分間にわたって撹拌した。次いで、これを飽和塩化アンモニウム溶液でクエンチし、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、80%EtOAcを含むヘキサンで溶出)により、11.1mg(収率41%)の生成物である化合物125を得た。MS:[M+1]=294。H1NMR (CDCl3) δ 8.15 (1H, m), 7.76 (1H, s), 7.65 (3H, m), 3.08 (2H, q, J= 7 Hz), 2.44 (3H, s), 1.22 (3H, t, J= 7 Hz).
実施例64:化合物132の合成:
Figure 2021528427
イソブチロニトリル(2.6mL;29mmol)を含むEtOH(30mL)および水(10mL)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(2.01g、29mmol)および炭酸カリウム(4g、29mmol)を添加した。得られた懸濁液を80℃で16時間加熱した。溶媒を真空下で除去した。残渣をトルエンと共蒸発させた。粗材料をEtOHで洗浄し、濾過して、塩化ナトリウムを除去した。濾液を蒸発させ、トルエンと数回共蒸発させ、真空下で乾燥させて、2g(69%)のN−ヒドロキシブチルアミジンを得た。
N−ヒドロキシブチルアミジン(47mg、0.46mmol)のTHF(1mL)懸濁液に、NaHの60%油中分散物(18mg、0.46mmol)を添加した。懸濁液を室温で30分間撹拌した。化合物3(47mg、0.15mmol)を含むTHF(1mL)を添加した。得られた懸濁液を室温で30分間撹拌し、次いで、70℃で2時間加熱した。1時間後、50%の変換しか認められなかった。さらに1時間後、変化は認められなかった。上記の試薬(N−ヒドロキシブチルアミジンおよびNaH)をさらに調製し、反応混合物に添加し、これをさらに40分間加熱した。この時点で、LCMSは、反応が完了したことを示した。懸濁液を水でクエンチした。いくらかのMeOHを添加して、完全な溶解を助け、溶液をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、EtOAcで溶出)により、20mg(収率38%)の生成物である化合物132を得た。MS:[M+1]=348。H1NMR (CDCl3) δ 8.18 (1H, d, J= 8 Hz), 7.93 (1H, s), 7.69 (3H, m), 3.22 (1H, m), 2.46 (3H, s), 1.43 (6H, d, J= 9.5 Hz)
実施例65:化合物161の合成:
Figure 2021528427
化合物3から得られた酸(90mg、0.32mmol)を含む、氷浴を用いて冷却されたDMF(2mL)の溶液に、NaHCO(108mg、1.28mmol)を添加した後、NBS(114mg、0.64mmol)を添加した。溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(2×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、EtOAcで溶出)によって、54mg(収率53%)の生成物を得た。MS:[M+1]=316。
臭化物誘導体(30mg、0.1mmol)を含むジオキサン(1mL)およびトリエチルアミン(1mL)の溶液に、TMS−アセチレン(71μL、0.5mmol)、CuI(2mg、0.01mmol)、およびPdCl(PPh(7mg、0.01mmol)を添加した。溶液を110℃で6時間加熱した。さらなるPd触媒(7mg)およびTMS−アセチレン(0.2mL)を添加し、反応混合物をさらに12時間加熱した。この時点で、LCMSは、約80%の変換を示した。さらなるPd触媒(7mg)およびTMS−アセチレン(0.2mL)を添加し、反応混合物をさらに12時間加熱した。LCMSは、完全な変換を示した。次いで、反応混合物を水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(2×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)により、23mg(収率69%)の生成物を得た。MS:[M+1]=334。
アルキン誘導体(23mg、0.069mmol)を含むMeOH(0.6mL)およびHO(0.2mL)の溶液に、0CのKOH(4mg、0.076mmol)を添加した。溶液を16時間にわたって室温に加温した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた抽出物をブライン(2×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得て、これを分取TLC(溶出系:80%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、8.1mg(収率45%)の生成物である化合物161を得た。MS:[M+1]=262。H1NMR (CDCl3) δ 8.13 (1H, m), 7.76 (1H, s), 7.62 (3H, m), 4.09 (2H, bs),
3.28 (1H, s), 2.44 (3H, s).
実施例66:化合物146の合成:
Figure 2021528427
3−アミノ−2−メチルアクロレイン(65mg、0.76mmol)の無水THF(2mL)溶液に、NaHの60%油中分散物(30mg、0.76mmol)を添加した。懸濁液を、室温で15分間撹拌した化合物115(50mg、0.19mmol)を添加し、反応混合物を65℃で3時間加熱した。反応混合物を、氷浴を用いて冷却し、水を添加した。反応混合物を冷蔵庫内で一晩保管した。固体を濾過によって収集して、27.5mg(収率44%)の白色固体化合物146を得た。MS:[M+1]=330。H1NMR (CDCl3) δ 8.66 (2H, s), 8.15 (1H, m), 7.89 (1H, s), 7.65 (3H,
m), 2.44 (3H, s), 2.36 (3H, s).
実施例67:化合物153の合成:
Figure 2021528427
化合物3から得られた酸(30mg、0.11mmol)のジクロロエタン(0.2mL)懸濁液に、塩化チオニル(1mL;13.8mmol)およびDMF(20μL)を添加した。得られた溶液を70℃で1時間加熱した。溶媒を除去した。粗材料を真空下で乾燥させた。粗材料をイソプロパノール(2mL)中に懸濁させ、室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、メタノールと共蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製して、7.2mg(収率21%)の生成物である化合物153を得た。MS:[M+1]=324。H1 NMR (CDCl3) δ 8.15 (1H, d, J= 8 Hz), 7.81 (1H, s), 7.64 (3H, m), 5.32 (1H, q, J= 7 Hz), 2.45 (3H, s), 1.43 (6H, d, J= 7Hz).
スキーム22
Figure 2021528427
実施例68:化合物116の合成:
Figure 2021528427
ニトリル置換イミダゾール誘導体に至る代替経路も実行した。一例として、スキーム22に示されているように、化合物116をイミノ誘導体から調製した。イソシアノアセトニトリル(206mg、3.12mmol)のDMF(7mL)溶液を窒素雰囲気下で−50℃に冷却した。KOtBu(320mg、2.85mmol)を添加した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。イミノ誘導体(上記のスキーム21に示したイミノ誘導体と同一の方法で調製されたもの)(350mg、1.24mmol)を−50℃でゆっくり添加した。混合物を、16時間にわたって室温に加温した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep12gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)によって、230mg(収率70%)の生成物である化合物116を得た。MS:[M+1]=281。H1NMR (CDCl3) δ 7.92 (1H, dd, J= 3, 8.5 Hz), 7.81 (1H, s), 7.61 (1H, dd, J= 4.5, 9 Hz), 7.38 (1H, m), 2.47 (3H, s).
実施例69:化合物145の合成:
Figure 2021528427
シアン化物誘導体化合物116(50mg、0.18mmol)を含むEtOH(1.6mL)および水(0.4mL)の懸濁液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(17mg、0.24mmol)および炭酸カリウム(28mg、0.2mmol)を添加した。懸濁液を80℃で30分間加熱し、次いで室温に冷却した。固体沈殿物を濾過によって収集して、37.8mg(収率68%)の所望のアミノオキシム生成物を得た。[M+1]=314。
アミドオキシム(10mg、0.032mmol)の無水酢酸(0.5mL)懸濁液を140Cで4時間加熱した。反応混合物を冷却し、反応混合物にEtOH(1mL)を添加し、これを80℃で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製して、6.6mg(収率61%)の所望の生成物である化合物145を得た。MS:[M+1]=338。H1NMR (CDCl3) δ 7.91 (1H, dd, J= 3.5, 8.5 Hz), 7.89 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J= 5.5, 10 Hz), 7.35 (1H, m), 2.69 (3H, s), 2.45 (3H, s).
実施例70:化合物149の合成:
Figure 2021528427
イソ酪酸(30μL、0.32mmol)のTHF(0.5mL)溶液に、CDI(16mg、0.096mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。上記アミドオキシム誘導体(10mg、0.032mmol)を添加し、反応混合物を70Cで45分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料をイソ酪酸(1mL)中に懸濁させ、130℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:80%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、10.6mg(91%)の所望の生成物である化合物149を得た。MS:[M+1]=366。H1NMR (CDCl3) δ 7.90 (1H, dd, J= 3.5, 9 Hz), 7.89 (1H, s), 7.66 (1H, dd, J= 4.5, 8.5 Hz), 7.36 (1H, m), 3.32 (1H, q, J= 6.5 Hz), 2.46 (3H, s), 1.49 (6H, d, J= 8 Hz).
実施例71:化合物150の合成:
Figure 2021528427
上記アミドオキシム(10mg、0.032mmol)のトリフルオロ酢酸無水物(0.5mL)懸濁液を10分間加熱還流した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:80%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、11.8mg(94%)の所望の生成物である化合物150を得た。MS:[M+1]=392。H1NMR (CDCl3) δ 7.92 (2H, m), 7.69 (1H, dd, J= 5.5, 9.5 Hz), 7.39 (1H, m), 2.45 (3H, s).
実施例72:化合物151の合成:
Figure 2021528427
ギ酸(12μL、0.32mmol)のTHF(0.5mL)溶液に、CDI(16mg、0.096mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。上記アミドオキシム誘導体(10mg、0.032mmol)を添加し、反応混合物を70℃で45分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料をギ酸(1mL)中に懸濁させ、60℃で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:80%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、2.1mg(20%)の所望の生成物である化合物151を得た。MS:[M+1]=324。H1NMR (CDCl3) δ 8.83 (1H, s), 7.92 (1H, dd, J= 3.5, 8 Hz), 7.91 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J= 4.5, 9Hz), 7.37 (1H, m), 2.45 (3H, s).
実施例73:化合物155の合成:
Figure 2021528427
プロピオン酸(22μL、0.29mmol)のTHF(0.5mL)溶液に、CDI(14mg、0.087mmol)を添加した。溶液を室温で1時間撹拌した。上記アミドオキシム誘導体(10mg、0.032mmol)を含むTHF(0.5mL)を添加し、反応混合物を70℃で90分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料をプロピオン酸(1mL)中に懸濁させ、130℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:80%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、9.4mg(94%)の所望の生成物である化合物155を得た。MS:[M+1]=352。H1NMR (CDCl3) δ 7.91 (1H, dd, J= 2, 8.5 Hz), 7.88 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J= 6, 9.5 Hz), 7.36 (1H, m), 3.01 (2H, q, J= 8.5 Hz), 2.46 (3H, s), 1.48 (3H, t, J= 8.5 Hz).
実施例74:化合物160の合成:
Figure 2021528427
ピバル酸(30mg、0.29mmol)のTHF(0.5mL)溶液に、CDI(14mg、0.087mmol)を添加した。溶液を室温で1時間撹拌した。上記アミドオキシム誘導体(10mg、0.032mmol)を含むTHF(0.5mL)を添加し、反応混合物を70℃で90分間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を酢酸(1mL)中に懸濁させ、3時間加熱還流した。溶媒を蒸発させ、粗材料を分取TLC(溶出系:80%EtOAcを含むヘキサン)によって精製して、7.4mg(67%)の所望の生成物である化合物160を得た。MS:[M+1]=380。H1NMR (CDCl3) δ 7.90 (1H, dd, J= 2.7, 9 Hz), 7.88 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J= 4.5, 9 Hz), 7.35 (1H, m), 2.47 (3H, s), 1.53 (9H, s).
実施例75:化合物143の合成:
Figure 2021528427
KOtBu(40mg、0.36mmol)のDMF(3mL)溶液を、窒素雰囲気下で−50℃に冷却した。p−トルエンスルホニルメチル(Tolueneslfonylmethyl)イソシアニド(76mg、0.39mmol)を添加した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。スキーム22由来のイミノ誘導体(50mg、0.18mmol)を添加し、混合物を16時間にわたって室温に加温した。飽和NHCl水溶液を添加し、これをEtOAcで5回抽出した。合わせた抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep4gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)に続いて、分取TLC(溶出系:30%EtOAcを含むDCM)により、22.2mg(収率30%)の白色固体である化合物143を得た。MS:[M+1]=410。
H1NMR (CDCl3) δ 7.91 (2H, d, J= 8 Hz), 7.87 (1H, dd, J= 2.5, 8.5 Hz), 7.74 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J= 5.5, 9 Hz), 7.34 (3H, m), 2.50 (3H, s), 2.42 (3H, s).
実施例76:化合物144の合成:
Figure 2021528427
3−エトキシメタクロレイン(100mg、0.88mmol)に、7Nアンモニアを含むメタノール(1.3mL、8.8mmol)を添加した。溶液を室温で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、3−アミノ−2−メチルアクロレインに対応する粗黄色固体をさらに精製せずに次の工程で使用した。
3−アミノ−2−メチルアクロレイン(7mg、0.087mmol)の無水THF(1mL)溶液にNaHの60%油中分散物(6mg、0.16mmol)を添加した。懸濁液を、室温で15分間撹拌したシアン化物誘導体(22mg、0.079mmol)を含むTHF(1mL)を添加し、反応混合物を65℃で1時間加熱した。上記のように、試薬の新たなバッチを、3−アミノ−2−メチルアクロレイン(20mg)およびNaH(20mg)を含むTHF(1mL)を用いて調製し、反応混合物に添加し、これを65℃でさらに1時間加熱した。LCMSは、反応の完了を示した。反応混合物をメタノールでクエンチした。溶媒を蒸発させた。粗材料を水中に懸濁させ、固体を濾過によって収集して、5.2mg(収率19%)の薄赤色固体化合物144を得た。MS:[M+1]=348。H1NMR (CDCl3) δ 8.67 (2H, s), 7.90 (1H, d, J=9.5 Hz), 7.85 (1H, s), 7.65 (1H, dd, J= 4.5, 9 Hz), 7.34 (1H, m), 2.44 (3H, s), 2.36 (3H, s).
スキーム23
Figure 2021528427
実施例77:化合物121の合成:
Figure 2021528427
0℃の1,2,4−トリアゾール(2.03g、29.4mmol)の無水CHCN(20mL)溶液に、i−PrNEt(5.6mL、32.4mmol)を添加した。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl(0.82mL、8.8mmol)および化合物16’(1g、3.68mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。得られた溶液を油浴中にて80℃で16時間加熱した。混合物を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈し、水を添加した。これをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、1.05g(収率88%)の橙色固体を得て、これを次の工程において直接使用した。MS:[M+1]=324。
KOtBu(696mg、6.2mmol)のDMF(15mL)溶液を、窒素雰囲気下で−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(0.75mL、6.8mmol)をゆっくり添加した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。工程1由来の上記粗生成物(1g、3.1mmol)を添加し、混合物を18時間にわたって室温に加温した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで8回抽出した。合わせた抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)によって、950mg(収率83%)の生成物を得た。MS:[M+1]=368。
ジエステル(200mg、0.54mmol)の、窒素雰囲気下にて室温で撹拌された無水THF(4mL)の溶液に、LiBH4(2M THF溶液、0.66mL、1.3mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で24時間撹拌した。反応混合物にEtOAc/EtOH(3mL/3mL)の混合物を添加し、濃縮した。残渣をMeOHに溶かし、シリカゲルを添加した。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep4gシリカゲルカラムに充填した。所望の生成物を10:1 v/v CH2Cl2/MeOHで溶出した。ジオールを固体として得た(60mg、収率39%)。MS:[M+1]=284。
ジオール(60mg、0.21mmol)を、5mLの33%HBrのAcOH溶液中に懸濁させ、80℃で18時間加熱した。溶液を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈した。飽和NaHCO3水溶液をゆっくり添加した。溶液をEtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得て、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS:[M+1]=408。
ジアルキルブロミド誘導体(0.21mmol)のEtOAc(10mL)およびMeOH(10mL)溶液に、湿10%Pd/C(触媒量)を添加し、得られた懸濁液を水素雰囲気下で60時間撹拌した。懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮した。粗生成物を、複数回の分取TLC(溶出系:3%MeOHを含むEtOAc)によって精製することにより、6.2mg(2工程で収率12%)の所望の生成物である化合物121を得た。MS:[M+1]=252。H1NMR (CDCl3) δ 8.09 (1H, m), 7.74 (1H, s), 7.56 (3H, m), 7.90 (2H, m), 2.42 (3H, s), 2.29 (3H, s).
実施例78:化合物135の合成:
Figure 2021528427
以下のとおり、化合物121と類似の手法で化合物135を合成した:0℃の1,2,4−トリアゾール(952mg、13.8mmol)の無水CHCN(20mL)溶液にi−PrNEt(2.6mL、15.2mmol)を添加した。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl(0.45mL、4.8mmol)およびラクタムエステル(1g、3.45mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。得られた溶液を油浴中にて80℃で16時間加熱した。混合物を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈し、水を添加した。これをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、1.03g(収率87%)の橙色固体を得て、これを次の工程で直接使用した。MS:[M+1]=342。
KOtBu(658mg、5.9mmol)のDMF(15mL)溶液を、窒素雰囲気下で−50℃に冷却した。イソシアノ酢酸エチル(0.71mL、6.5mmol)をゆっくり添加した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。工程1由来の上記粗生成物(1g、2.9mmol)を添加し、混合物を18時間にわたって室温に加温した。飽和NHCl水溶液を添加し、EtOAcで8回抽出した。合わせた抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)により、1.02g(収率90%)の生成物を得た。MS:[M+1]=386。
ジエステル(600mg、1.56mmol)の、窒素雰囲気下にて室温で撹拌された無水THF(8mL)の溶液に、LiBH(2M THF溶液、3.1mL、6.24mmol)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で24時間撹拌した。反応混合物にEtOAc/EtOH(10mL/10mL)の混合物を添加し、濃縮した。残渣をMeOHに溶かし、シリカゲルを添加した。揮発性溶媒を蒸発させた後、固体をRediSep12gシリカゲルカラムに充填した。所望の生成物を10:1 v/v CHCl/MeOHで溶出した。ジオールを固体として得た(187mg、収率40%)。MS:[M+1]=302。
ジオール(80mg、0.27mmol)を7mLの33%HBrのAcOH溶液中に懸濁させ、80℃で48時間加熱した。溶液を、氷浴を用いて冷却し、EtOAcで希釈した。飽和NaHCO水溶液をゆっくり添加した。溶液を抽出し(3×)、合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過し、濃縮し、トルエンと共蒸発して、100mg(収率88%)のベージュの固体を得て、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。MS:[M+1]=426。
ジアルキルブロミド誘導体(70mg、0.16mmol)を含むEtOAc(10mL)およびMeOH(10mL)の溶液に、10%Pd/C(触媒量)を添加し、得られた懸濁液を水素雰囲気下で48時間撹拌した。懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮した。粗生成物を複数回の分取TLC(溶出系1:75%EtOAcを含むヘキサン;溶出系2:5%MeOHを含むEtOAc;溶出系3:EtOAc)によって精製して、4.1mg(収率10%)の所望の生成物である化合物135を得た。MS:[M+1]=270。H1NMR (CDCl3) δ 7.84 (1H, dd, J= 2.5, 9 Hz), 7.70 (1H, s), 7.54 (1H, dd, J= 5, 8 Hz), 7.30 (1H, m), 2.42 (3H, s),
2.28 (3H, s).
実施例79:化合物134の合成:
Figure 2021528427
80℃で加熱された、スキーム23に記載のR=Hであるジアルキルブロミド誘導体(30mg、0.074mmol)のEtOH(1mL)懸濁液に、新たに調製された2MのNaOEt溶液(75μL、0.15mmol)を添加した。溶液を10分間加熱した。溶媒を蒸発させた。粗材料をEtOAc中に懸濁させ、濾過した。濾液を濃縮し、分取TLC(溶出系:EtOAc)によって精製して、3.1mg(収率12%)の所望の生成物である化合物134を得た。MS:[M+1]=340。
スキーム24
Figure 2021528427
実施例80:化合物137の合成:
Figure 2021528427
5−フルオロ−2−ニトロ安息香酸(6.6g、35.66mmol)のジクロロメタン(100mL)溶液に、DIPEA(9.22g、71.3mmol)、HOBt(6.0g、39.2mmol)、およびEDCI(10.2g、53.5mmol)を添加した。約15分間の撹拌後、反応混合物に、2,4−ジメトキシベンジルアミン(5.96g、35.66mmol)のジクロロメタン(50mL)溶液を窒素雰囲気下で滴下した。得られた混合物を窒素雰囲気下にて室温で16時間撹拌した。反応混合物を、1N HCl(100mL)、飽和NaHCO(100mL)、およびブライン(100mL)で順次洗浄した。次いで、有機相をMgSOで乾燥させた。濾過し、真空中で溶媒を除去して、黄色がかった固体を得た。wt:9.3g(78%)。MS:[M+1]=335。
室温のHOAc/THF/MeOH/HO(25/100/50/25mL)の溶媒混合物に懸濁され、撹拌されたニトロベンゼンアナログ(9.3g、27.8mmol)に、Zn粉末を添加した。混合物を20時間にわたって70℃に加熱し、冷却し、濾過した。固体をTHFでリンスし、合わせた濾液を真空中で濃縮した。pHが7〜8に達するまで、得られたスラリーに飽和NaHCOを過剰な泡沫が形成されないようにゆっくり慎重に添加した。混合物をEtOAc(3×)で抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。濾過および溶媒除去により、粗アミン生成物を暗褐色の粘着性ペーストとして得た。wt:8.7g。
上記由来のアニリン(8.7g)のジクロロメタン(150mL)溶液に、トリエチルアミン(3.37g、33.4mmol)を添加した。混合物を、氷浴を用いて冷却し、窒素雰囲気下にてブロモアセチルクロリド(4.81g、30.6mmol)で処理した。氷浴を取り除き、混合物を72時間、撹拌したままにした。反応混合物を真空中で濃縮し、得られたスラリーをEtO(100mL)および水(100mL)で処理した。生成物である沈殿物を濾過によって収集し、乾燥させて、5.6gの生成物を褐色固体として得た。EtO層を水層から分離し、DCM(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により、5.3gのさらなる生成物を泡沫状褐色固体として得た。合計wt:11g(100%)。
臭化物(11g)のDMF(550mL)溶液に、KCO(7.1g、51.7mmol)を添加した。混合物を50℃で48時間加熱した。混合物を室温に冷却し、無機固体を濾別した。濾液を真空中で濃縮し、水/MeOH(60/10mL)で処理し、DCM(3×)で抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過して溶媒を除去した後、5から50%のEtOAcを含むDCMを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって、3.2g(36%)の7員ラクタムを褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=345。
−20℃のTHF(20mL)およびDMF(3mL)に溶解され、撹拌されたラクタム(1.32g、3.83mmol)に、t−BuOK(0.645g、5.75mmol)を添加した。−20℃で30分間の撹拌後、クロロリン酸ジエチル(1.19mL、6.89mmol)を滴下し、混合物を、−20℃から20℃に加温しながら3時間撹拌した。反応混合物を−78℃に冷却し、イソシアノ酢酸エチル(0.791mL、6.89mmol)を添加した後、t−BuOK(0.645g、5.75mmol)を添加し、温度を室温に到達させながら、撹拌を一晩続けた。反応物を飽和NHClでクエンチし、EtOAc(2×)で抽出し;合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により、粗生成物を得て、これを、15から100%のEtOAcを含むDCMを用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって精製して、wt:0.861g(47%)の褐色固体として得た。MS:[M+1]=440。
0℃の上記由来のイミダゾールエステル(861mg)を含むジクロロメタン(5mL)に、トリフルオロ酢酸(5mL)を添加した後、トリフルオロメタンスルホン酸(0.345mL)を添加した。混合物を室温に加温し、3時間撹拌し、次いで、濃縮して残渣を得て、これをジクロロメタン(50mL)に溶解させた。これに、飽和NaHCO(50mL)を添加した後、20分間撹拌した。上部の水層のpHは、塩基性であると判定され、これを分離し、DCM(3×)で抽出し;合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去により、0.58g(100%)のラクタムを黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=290。
窒素下のクロロベンゼン(2.5mL)中で撹拌している、ラクタム(209.1mg、0.723mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(234.7mg、1.74mmol)に、POCl(133.0mg、0.867mmol)を添加した。次いで、反応物を135℃で2時間加熱した。室温に冷却したら、フェノキシ酢酸ヒドラジド(189.0mg、1.08mmol)を添加した後、DIPEA(0.455mL)を添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、次いで、100℃で60分間加熱した。反応混合物を冷却し、飽和NHCl(水溶液)を添加し、酢酸エチルで3回抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮後、0から10%のMeOHを含むEtOAcを用いるISCOフラッシュカラムクロマトグラフィにより、生成物を、黄色がかったフィルム状固体としてwt:116.7mg(36%)の化合物137を単離した。MS:[M+1]=420。
実施例81:化合物156の合成:
Figure 2021528427
エチルエステル化合物137(244.2mg、0.582mmol)を含むTHF/水/MeOH(合計6.0mL、6/5/1の比)の溶媒系を、室温において4時間、LiOH(69.7mg、2.91mmol)で処理し、真空中で濃縮し、約pH3に酸性化し、沈殿物を濾過によって収集した。水での洗浄および乾燥後、179.3mg(79%)の酸を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=392。
室温のDCM(0.1ml)中で撹拌している酸(10.8mg、0.0276mmol)に、EDCI(21.3mg、0.11mmol)、DMAP(6.7mg、0.0552mmol)、およびイソプロピルアルコール(13.2mg、0.221mmol)を添加した。12時間後、反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し;水層を分離し、EtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮物を濾過し、10%MeOHを含むEtOAcを用いる分取TLCで精製して、8.7mg(73%)のイソプロピルエステル化合物156を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=434。
実施例82:化合物138の合成:
Figure 2021528427
アセトアミドオキシム(10.7mg、0.144mmol)をトルエン中で4回共沸し、エチルエステル化合物137(9.5mg、0.0226mmol)に添加した。THF(0.3mL)を添加した後、NaH60%油懸濁物(4.5mg、0.112mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、70℃で2時間加熱し、室温に冷却し、溶媒を真空中で除去し、水(1.5mL)を添加して反応物をクエンチし、20分間撹拌し、4℃に冷却した。沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、5.2mg(59%)のオキサジアゾール生成物である化合物138を淡黄色固体として得た。MS:[M+1]=430。
実施例83:化合物141の合成:
Figure 2021528427
実施例83の化合物を、実施例82について記載の合成経路に類似の合成経路において、アセトアミドオキシムの代わりにイソブチルアミドオキシムを使用して合成して、実施例83の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=458。
実施例84:化合物157の合成:
Figure 2021528427
室温のDCM(0.7mL)中で撹拌している、上記の実施例81で調製した酸(60.2mg、0.154mmol)に、カルボニルジイミダゾール(49.9mg、0.308mmol)を添加した。混合物を40分間撹拌し、次いで、0℃に冷却し、アンモニア(0.112ml)を添加し、撹拌を一晩続けながら室温に加温した。反応物を濃縮し、水(8mL)を添加し、30分間十分に撹拌した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、51.1mg(85%)の1級アミドを褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=391。
上記由来のアミド(51.1mg)を、90℃のPOCl(200.8mg、1.31mmol)を含む1,4−ジオキサン(0.9mL)で14時間処理した。室温に冷却したら、反応物を、飽和NaHCO(5mL)で慎重にクエンチし、20分間撹拌した。沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、40.9mg(85%)のニトリル生成物である化合物157を褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=373。
実施例85:化合物147の合成:
Figure 2021528427
丸底フラスコ内のニトリル(45.8mg、0.123mmol)に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(14.5mg、0.209mmol)、KCO(22.3mg、0.161mmol)、エタノール(0.6mL)および水(0.15mL)を添加した。反応混合物を80℃で30分間加熱し、冷却し、真空中で濃縮した。得られたスラリーを水(1.5mL)で処理し、超音波処理して混合を助け、室温で1時間撹拌した後、4℃に冷却した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、冷水(1mL)で洗浄し、乾燥させて、40.8mg(82%)の付加物をオフホワイトの固体として得た。MS:[M+1]=406。
イソ酪酸(31.4mg、0.582mmol)を、カルボニルジイミダゾール(28.4mg、0.175mmol)を含むTHF(0.5mL)で2時間処理した。N−ヒドロキシカルボキサミド付加物(11.8mg、0.0291mmol)を添加し、反応物を室温で30分間撹拌した。さらなるイソ酪酸(0.5mL)を添加し、反応混合物を110℃で16時間加熱し、冷却し、飽和NaHCO(8mL)を添加し、EtOAc(3×)で抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮された濾液の分取TLC(5%MeOHを含むEtOAc)によって、11.2mg(84%)のオキサジアゾール化合物147を白色固体として得た。MS:[M+1]=458。
実施例86:化合物148の合成:
Figure 2021528427
実施例86の化合物を、実施例85について記載の合成経路に類似の合成経路において、イソ酪酸の代わりに酢酸を使用して合成して、実施例86の化合物を白色固体として得た:MS:[M+1]=430。
実施例87:化合物158の合成:
Figure 2021528427
実施例87の化合物を、実施例85について記載の合成経路に類似の合成経路において、イソ酪酸の代わりにプロピオン酸を使用して合成して、実施例87の化合物を白色固体として得た:MS:[M+1]=444。
実施例88:化合物159の合成:
Figure 2021528427
トリフルオロ酢酸無水物(196.9mg、0.938mmol)を、室温のTHF(0.2mL)に懸濁され、撹拌されたN−ヒドロキシカルボキサミド付加物(19.0mg、0.0469mmol)に添加した。30分間の撹拌後、反応物を1時間70℃に加熱し、室温に冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、これに飽和NaHCOを添加し、30分間撹拌した。水層を分離し、EtOAc(1×)で抽出し;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、ペーストを得て、これにnBuOH(5ml)およびHOAc(0.5mL)を添加した。これを115℃で16時間加熱し、冷却し、真空中で濃縮し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮された濾液の分取TLC(5%MeOHを含むEtOAc)により、11.5mg(51%)の所望のトリフルオロメチルオキサジアゾールアナログ化合物159を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=484。
スキーム25
Figure 2021528427
実施例89:化合物162の合成:
Figure 2021528427
−20℃のTHF(2.9ml)およびDMF(0.8mL)中で撹拌しているラクタム62(503.4mg、1.42mmol)に、tBuOK(240.2mg)を添加した。30分間の撹拌後、クロロリン酸ジエチル(377.7mg、2.12mmol)を滴下し、反応混合物を3時間かけて8℃にゆっくり加温した後、−20℃に冷却した。2.26mL(2.26mmol)のオキサジアゾールイソシアナート(JMC,1996,39,170を参照のこと;1M THF溶液として調製)を添加した。反応混合物をさらに−78℃に冷却し、tBuOK(238.4mg)を添加し、反応物を一晩ゆっくり室温に加温した。飽和NHCl(5mL)を添加し、混合物をEtOAc(2×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過して濃縮したら、生成物を、0から10%のMeOHを含むEtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって単離することにより、246.0mgのイミダゾール生成物を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=462。
上で得られたイミダゾール(246.0mg、0.533mmol)をDCM(3ml)中で撹拌した。トリフルオロ酢酸(3mL)を添加した後、トリフルオロメチルスルホン酸(160.0mg、1.07mmol)を添加した。3時間の撹拌後、反応物をDCM(20mL)で希釈し、飽和NaHCOで洗浄し;水層を分離し、DCM(2×)で抽出し;合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過し、真空中で溶媒を除去することにより、208.7mgの粗ラクタム生成物を黄色がかった薄片状固体として得た。[M+1]=312。
窒素雰囲気下のクロロベンゼン(0.45mL)中で撹拌している、上で得られたラクタム(22.5mg、0.0723mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(51.8mg、0.383mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(29.9mg、0.195mmol)を添加した。反応混合物を135℃で3時間加熱し、次いで、室温に冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(75.7mg、0.586mmol)およびフェノキシ酢酸ヒドラジド(50.1mg、0.302mmol)を添加し、反応混合物を100℃で14時間加熱し、室温に冷却し、飽和NHClとEtOAcとの間で分配した。水層を分離し、EtOAcで抽出し;合わせたEtOAc溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過して濃縮したら、0〜10%のMeOHを含むEtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィにより、生成物である化合物162を黄色がかった固体として単離した。Wt:11.8mg(37%)。MS:[M+1]=442。
実施例90:化合物163の合成:
Figure 2021528427
実施例90の化合物を、実施例89について記載の合成経路に類似の合成経路において、フェノキシ酢酸ヒドラジドの代わりに4−フルオロフェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例90の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=460。
実施例91:化合物164の合成:
Figure 2021528427
実施例91の化合物を、実施例89について記載の合成経路に類似の合成経路において、フェノキシ酢酸ヒドラジドの代わりにメトキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例91の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=380。
実施例92:化合物165の合成:
Figure 2021528427
ベンジルオキシ酢酸ヒドラジドの調製:カルボニルジイミダゾール(1.52g、9.39mmol)を、0℃のTHF(60mL)中で撹拌しているベンジルオキシ酢酸(1.2g、7.22mmol)に添加した。氷浴を取り除き、1時間撹拌し続けた。得られた濁った溶液を、室温のTHF(40mL)中で撹拌しているヒドラジン(0.927g、28.9mmol)に添加した。16時間後、反応混合物を濃縮してスラリーにし、これに水(120mL)を添加し、DCM(3×)で抽出し;合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、0.908g(70%)のヒドラジドを透明の粘稠性油状物として得た。これを、使用する前に、トルエン中で数回、共沸した。
実施例92の化合物を、実施例89について記載の合成経路に類似の合成経路において、フェノキシ酢酸ヒドラジドの代わりにベンジルオキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例92の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=456。
実施例93:化合物166の合成:
Figure 2021528427
上記由来の化合物165(58.5mg、0.128mmol)を、水素雰囲気下にて10%Pd−C(触媒)を含むEtOAc(4mL)およびMeOH(4mL)で2時間処理した。触媒を、セライトでの濾過により除去した。濾液に、濃HCl(0.89mL)を添加し、混合物を室温で16時間撹拌した。過剰量のNaCO(水溶液)を添加し、溶液をEtOAc(2×)で抽出し;合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮された濾液の、15%MeOHを含むEtOAcを用いる分取TLCによって、14.9mgの1級アミド([M+1]=417)を黄色がかった固体として得た。この1級アミドを、90℃のオキシ塩化リン(54.9mg、0.358mmol)を含む1,4−ジオキサン(1mL)で14時間処理した。冷却したら、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し;水層を分離し、EtOAc(1×)で抽出し、合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮された濾液の、5%MeOHを含むEtOAcを用いる分取TLCにより、5.2mgの所望のニトリル生成物である化合物166を白色針状物として得た。[M+1]=399。
スキーム26
Figure 2021528427
実施例94:化合物169の合成:
Figure 2021528427
−20℃のTHF(10mL)およびDMF(3mL)中で撹拌しているラクタム62(2.23g、6.24mmol)に、tBuOK(1.05g、9.36mmol)を添加した。30分間の撹拌後、クロロリン酸ジエチル(1.66g、9.36mmol)を滴下し、反応混合物を3時間かけて8〜10℃にゆっくり加温した後、−20℃冷却した。10.0ml(10.0mmol)のオキサジアゾールイソシアナート(JMC,1996,39,170を参照のこと;1M THF溶液として調製)を添加した。反応混合物をさらに−78℃に冷却し、tBuOK(1.05g、9.36mmol)を添加し、反応物をゆっくり一晩室温に加温した。飽和NHCl(20mL)を添加し、混合物をEtOAc(3×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過して濃縮したら、生成物を、10から100%のEtOAcを含むDCMの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって単離して、1.07g(35%)のイミダゾール生成物を黄色がかった泡沫状固体として得た。MS:[M+1]=490。
上で得られたイミダゾール(1.07g、2.18mmol)をDCM(11mL)中で撹拌した。トリフルオロ酢酸(11mL)を添加した後、トリフルオロメチルスルホン酸(0.656g、4.37mmol)を添加した。4時間の撹拌後、反応物を真空中で濃縮し、DCM(50mL)で希釈し、飽和NaHCOで洗浄し;水層を分離し、DCM(2×)で抽出し;合わせたDCM溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および真空中での溶媒除去により、0.872gの粗ラクタム生成物を褐色がかった固体として得た。[M+1]=340。
窒素雰囲気下のクロロベンゼン(0.60mL)中で撹拌している、上で得られたラクタム(45.0mg、0.133mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(89.6mg、0.663mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(51.0mg、0.333mmol)を添加した。反応混合物を135℃で3時間加熱し、次いで、室温に冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(137.5mg、1.06mmol)およびメトキシ酢酸ヒドラジド(83.1mg、0.798mmol)を添加し、反応混合物を100℃で4時間加熱し、室温に冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過して濃縮したら、0〜13%のMeOHを含むEtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって、生成物である化合物169を褐色がかった固体として単離した。Wt:14.3mg(26%)。MS:[M+1]=408。
実施例95:化合物171の合成:
Figure 2021528427
実施例95の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりにフェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例95の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=470。
実施例96:化合物172の合成:
Figure 2021528427
実施例96の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに4−フルオロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例96の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=488。
実施例97:化合物173の合成:
Figure 2021528427
実施例97の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりにエトキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例97の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=422。
実施例98:化合物174の合成:
Figure 2021528427
実施例98の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに2−フルオロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例98の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=488。
実施例99:化合物175の合成:
Figure 2021528427
実施例99の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに2−クロロ−フェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例99の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=504。
実施例100:化合物176の合成:
Figure 2021528427
3−ピリジルオキシ酢酸ヒドラジドの調製:エチル3−ピリジルオキシアセタート(0.50g、2.76mmol)およびヒドラジン(0.31g、9.66mmol)のイソプロピルアルコール(35mL)溶液を85℃で30時間加熱し、冷却し、真空中で濃縮した。得られた白色固体を少量の飽和NaCl溶液に溶解させ、EtOAcで繰り返し抽出した。合わせた有機溶液をMgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、177mgの所望の酢酸ヒドラジドを白色固体として得た。残留水分をトルエン中の共沸によって除去した。
実施例100の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに3−ピリジルオキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例100の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=471。
実施例101:化合物177の合成:
Figure 2021528427
実施例101の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに1−ナフトキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例101の化合物をオフホワイトの固体として得た:MS:[M+1]=520。
実施例102:化合物179の合成:
Figure 2021528427
実施例102の化合物を、実施例94について記載の合成経路に類似の合成経路において、メトキシ酢酸ヒドラジドの代わりに3−フルオロフェノキシ酢酸ヒドラジドを使用して合成して、実施例102の化合物を黄色がかった固体として得た:MS:[M+1]=488。
実施例103:化合物178の合成:
Figure 2021528427
窒素雰囲気下のクロロベンゼン(0.70ml)中で撹拌している、オキサジアゾリルイミダゾールラクタム(57.5mg、0.169mmol)およびN,N−ジメチル−p−トルイジン(114.6mg、0.847mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(64.8mg、0.422mmol)を添加した。反応混合物を135℃で3時間加熱し、次いで、室温に冷却した。ジイソプロピルエチルアミン(174.7mg、1.35mmol)、t−BuOH(0.3ml)、および2−ヒドロキシ酢酸ヒドラジド(91.3mg、1.01mmol)を添加した。反応混合物を室温で20分間撹拌し、次いで、50℃で1時間加温した後、80℃で1時間加熱し、その後、最後に100℃で一晩加熱した。室温に冷却したら、反応物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮された濾液の、0から20%のMeOHを含むEtOAcの勾配溶出を用いるシリカゲルカラムクロマトグラフィによって、所望のヒドロキシメチルトリアゾール生成物を黄色がかった固体として得た。Wt:18.1mg(27%)。MS:[M+1]=394。
THF(0.5ml)中で撹拌している、上記由来のヒドロキシメチルトリアゾール(18.1mg、0.046mmol)、シクロペンチルブロミド(274.0mg、1.84mmol)、およびHMPA(16.5mg、0.092mmol)の溶液に、NaH(60%懸濁物;18.4mg、0.46mmol)を添加した。10分後、反応物を100℃で6時間加熱し、冷却し、飽和NaHCOでクエンチし、EtOAc(2×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濃縮された濾液の、8%MeOHを含むEtOAcを用いる分取TLCにより、5.5mg(26%)の所望のエーテル化合物178を黄色がかった固体として得た。[M+1]=462。
スキーム27
Figure 2021528427
実施例104:化合物168の合成:
Figure 2021528427
ベンジルグリシナート塩酸塩(5g、24.8mmol)のDCM(100mL)懸濁液に、EDC.HCl(6.2g、33.2mmol)およびトリエチルアミン(5.2mL、37.2mmol)を添加した。懸濁液を−50℃に冷却し、次いで、ギ酸(1.4mL、37.2mmol)を含むDCM(5mL)を添加した。反応混合物を−50Cで1時間、次いで、4℃で3時間撹拌した。溶液を1N HClで希釈し、DCM(2×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥させた。濾過および濃縮より、3.89g(収率81%)のホルミル化グリシンを油状物として得た(M+1=194)。
ホルミル化グリシン誘導体(1g、5.2mmol)のDCM(30mL)溶液に、トリエチルアミン(3.2mL、23mmol)を添加した。溶液を−50℃に冷却し、POCl(1.9mL、20.8mmol)をゆっくり添加した。溶液を−50Cで10分間撹拌し、次いで、室温で40分間撹拌した。溶液は、淡赤褐色に変わった。これをDCMで希釈し、20%炭酸ナトリウム溶液(100mL)を添加した。反応混合物を15分間激しく撹拌した。有機相を2回分離し、MgSO4で乾燥させた。濾過して濃縮することにより、所望のイソシアノ酢酸ベンジルを定量的収率で得て、これをさらに精製せずに次の工程で使用した。
0℃の1,2,4−トリアゾール(914mg、13.2mmol)の無水CHCN(20mL)溶液に、i−PrNEt(2.5mL、14.6mmol)を添加した。すべてのトリアゾールが溶解したら、POCl(0.43mL、4.6mmol)を添加した。混合物を0℃で2時間撹拌した。ラクタムエステル16’(1g、3.31mmol)を添加した。得られた溶液を油浴中にて80℃で16時間加熱した。混合物を、氷浴を用いて冷却した。EtOAcで希釈し、次いで、水を添加した。水層を分離し、EtOAcで4回抽出した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、淡黄色固体を得て、これを次の工程で直接使用した(M+1=354)。
イソシアノ酢酸ベンジル(892mg、5.1mmol)のDMF(10mL)溶液を、窒素雰囲気下で−50℃に冷却した。KOtBu(514mg、4.6mmol)を添加した。混合物を−50℃で1時間撹拌した。DMF(5mL)中の上で調製されたトリアゾール誘導体(900mg、2.55mmol)を−50℃でゆっくり添加した。混合物を、16時間にわたって室温に加温した。飽和NHCl水溶液を添加し、これをEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物をブライン(3×)で洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。クロマトグラフィ(RediSep24gシリカゲルカラム、70%EtOAcを含むヘキサンで溶出)によって、886mg(収率76%)の生成物を得た(M+1=460)。
ベンジルエステル誘導体(770mg、1.68mmol)を含むEtOAc(10mL)およびMeOH(30mL)の溶液に、湿Pd/C(60mg)を添加し、得られた懸濁液を水素雰囲気下で48時間撹拌した。懸濁液をセライトで濾過し、得られた溶液を濃縮した。脱ベンジル化された粗生成物(530mg、収率86%)をさらに精製せずに次の工程で使用した(M+1=370)。
酸(530mg、1.44mmol)のDCM(10mL)懸濁液に、CDI(931mg、5.75mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。溶液を、氷浴を用いて冷却し、NHOH溶液(6mL)を添加した。溶液を30分間撹拌し、濃縮した。固体を濾過によって収集し、水で洗浄して、422mg(80%)の所望の生成物を褐色固体として得た。(M+1=369)。
1級アミド誘導体(422mg、1.15mmol)のジオキサン(10mL)懸濁液に、POCl(160μL、1.7mmol)を添加した。懸濁液を90℃で2時間加熱した。得られた溶液を、氷浴を用いて冷却し、飽和NaHCO水溶液でクエンチした。固体を濾過によって収集して、308mg(収率77%)の所望のシアン化物誘導体を得た。(M+1=351)。
シアン化物誘導体(150mg、0.44mmol)を含むEtOH(4mL)および水(1mL)の懸濁液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(40mg、0.57mmol)および炭酸カリウム(67mg、0.48mmol)を添加した。懸濁液を室温で16時間撹拌した。LCMSは、約50%の変換を示した。さらなるヒドロキシルアミン塩酸塩(40mg、0.57mmol)および炭酸カリウム(67mg、0.48mmol)を添加し、さらに24時間撹拌した。溶液をEtOAcで希釈し、水で洗浄した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、145mg(収率86%)の所望の生成物を得た。(M+1=384)。
酢酸(0.22mL、3.8mmol)のTHF(5mL)溶液に、CDI(123mg、0.76mmol)を添加した。溶液を室温で2時間撹拌した。次いで、溶液を、オキシム誘導体(145mg、0.38mmol)を含むフラスコに注ぎ込み、70Cで1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を酢酸(8mL)中に懸濁させ、130℃で1時間加熱した。溶媒を蒸発させ、粗材料を、水と共に摩砕することにより、134mg(86%)の所望の生成物を得た(M+1=408)。
エステル誘導体(50mg、0.12mmol)のTHF(1mL)懸濁液に、水素化アルミニウムリチウム(7mg、0.18mmol)を添加した。懸濁液を室温で2時間撹拌した。LCMSは、いくらかの他の副生成物およびいくらかの残留出発物質とともに、約70%の変換を示した。さらなる水素化アルミニウムリチウム(4mg)を添加し、反応混合物を室温でさらに30分間撹拌した。反応混合物を1N HClでクエンチした。溶液をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、20mg(収率45%)の所望のアルコール生成物を得た。(M+1=366)。
アルコール(20mg、0.055mmol)のジオキサン(1mL)懸濁液に、POBr(31mg、0.11mmol)を添加した。反応混合物を110℃で1時間加熱した。反応混合物を、氷浴を用いて冷却し、飽和NaHCO水溶液を添加した。得られた溶液をEtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶媒を濃縮して、22mg(収率96%)の所望の生成物を得た(M+1=428)。
アルキルブロミド誘導体(22mg、0.052mmol)を含むバイアルに、3−フルオロフェノール(58mg、0.52mmol)を含むジオキサン(1mL)および炭酸カリウム(72mg、0.52mmol)を添加した。反応混合物を90℃で1時間加熱した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液で希釈した。得られた溶液をEtOac(3×)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および濃縮により、粗生成物を得た。分取TLC(溶出系:EtOAc)で精製して、5mg(収率21%)の所望の生成物である化合物168を得た(M+1=460)。H1NMR (CDCl3) δ 7.87 (1H, s), 7.65 (1H,d, J= 3.5 Hz), 7.57 (1H, d, J= 10 Hz), 7.24 (1H, m), 7.19 (1H, dd, J= 3.5, 9 Hz), 6.77 (1H, dd, J= 2.5, 9.5 Hz), 6.72 (2H, m), 5.26 (2H, s), 3.97 (3H, s), 2.48 (3H, s).
化合物215〜313の合成
スキーム28
Figure 2021528427
中間体A(エチル15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタ−アザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキシラート)の合成。
20.0mLの無水THFのブロモ酢酸エチル(スキーム28)(10.0gm、59.87mmol)の溶液を、(2,4−ジメトキシベンジル)アミン(10.0gm、59.81mmol)およびトリエチルアミン(6.06gm、59.87mmol)の無水THF(20.0mL)溶液に、窒素雰囲気下0℃で滴下した。反応混合物を室温まで加温し、一晩撹拌した。ブラインを約100mL添加し、反応混合物を酢酸エチル(2×約100mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。精製を、コンビフラッシュクロマトグラフィ(勾配:20:80から50:50v/vの酢酸エチル:ヘキサン)を使用して行った。7.6gm(収率50.2%)のアルキル化生成物を無色液体として得た。m/zからのC1319NO[M+H]の計算値:254;実測値:254.1。
エステル(7.5gm、29.6mmol)を40.0mLのメタノールに溶解させた。反応混合物を冷却し、2NのNaOH(88.82mmol、44.0mL)水溶液を滴下した。反応混合物を室温まで加温し、2時間撹拌した。反応混合物を約75.0mLの水で希釈し、氷浴中で冷却し、2NのHCl水溶液を使用して、約pH5.0〜4.5まで中和した。過剰な水を減圧下で濃縮し、空気を流して、白色固体粉末を得た。固体を85:15v/vのDCM:MeOH(100.0mL)に溶解させ、濾過し、濾液を蒸発させて、7.1gmのカルボン酸を白色粉末(吸湿性)として得た。m/zからのC1115NO[M+Na]の計算値:248;実測値:248.1。
上記化合物(7.0gm、31.08mmol)および6.14gm、31.08mmolの5−クロロイサト酸無水物を70.0mLのp−キシレン中で混合し、140℃で3時間還流した。反応混合物を濾過し、粗生成物をメタノールから再結晶した。8.5gmの7−クロロ−4−[(2,4−ジメトキシフェニル)メチル]−2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,4−ベンゾジアゼピン−2,5−ジオンを白色粉末として得た(収率75.8%)。m/zからのC1817ClN[M+H]の計算値:361;実測値:361.1。
上記ベンゾジアゼピン−2,5−ジオン(4gm、11.1mmol)をTHF/DMF(57.2/12.7mL)に溶解させ、−20℃で冷却した。微粉化カリウム−tert−ブトキシド粉末(1.9gm、16.6mmol)を添加し、反応混合物を−20℃で20.0分間撹拌した。3.1gm、17.7mmolのジエチルクロロホスファートを、反応混合物に−20℃で滴下し、3時間で0〜5℃にした。反応混合物を周囲温度で10.0分間撹拌した。2.1gm、18.4mmolのイソシアノ酢酸エチルを反応混合物に−20℃で添加し、反応混合物を−78℃までさらに冷却した。1.9gm、16.6mmolの微粉化カリウム−tert−ブトキシド粉末を−78℃で添加し、反応混合物を、周囲温度までゆっくりと加温することにより一晩撹拌した。反応混合物を飽和NHCl水溶液(10mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物を酢酸エチルから再結晶して、2.2gmのエチル12−クロロ−8−[(2,4−ジメトキシフェニル)メチル]−9−オキソ−2,4,8−トリアザトリシクロ[8.4.0.0]テトラデカ−1(14),3,5,10,12−ペンタエン−5−カルボキシラートを白色固体として得た。第2の収集物を母液から得て、さらに3.5gの生成物を得た(収率64%)。
ジメトキシベンジル保護基を、上記化合物(2.2gm、4.83mmol)をDCM(25.0mL)に溶解させ、その後、25.0mLのトリフルオロ酢酸および1.45gm、9.65mmolのトリフルオメタンスルホン酸を添加することによって除去した。反応混合物を室温で90分間撹拌した。反応混合物をNaHCO水溶液で中和し、沈殿物を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、1.9gmのエチル12−クロロ−9−オキソ−2,4,8−トリアザトリシクロ[8.4.0.0]テトラデカ−1(14),3,5,10,12−ペンタエン−5−カルボキシラートを固体生成物として得た。m/zからのC1412ClN[M+H]の計算値:306;実測値:306.1。
第1の工程において、上記由来のエチル12−クロロ−9−オキソ−2,4,8−トリアザトリシクロ[8.4.0.0]テトラデカ−1(14),3,5,10,12−ペンタエン−5−カルボキシラート(1.9gm、6.21mmol)を25.0mLのクロロベンゼンに溶解させ、その後、2.52gm、18.64mmolの4,N,N−トリメチルアニリン、1.42gm、9.32mmolのPOClを添加し、反応混合物を135℃で2時間還流した。LCMSは、約50%の出発物質が未反応のままであることを示す。1.68gm、12.42mmolのさらなる4,N,N−トリメチルアニリンおよび0.95gm、6.21mmolのPOClを、反応混合物に室温でさらに添加し、135℃で1時間還流した。LCMSは、約10%の出発物質が未反応のままであることを示す。さらに0.84gm、6.21mmolの4,N,N−トリメチルアニリン(合計6.0当量)および0.48gm、3.11mmolのPOCl(合計3当量)を、反応混合物に室温でさらに添加し、135℃で1時間還流した。
第2の工程において、4.67gm、44.75mmolのメトキシ酢酸ヒドラジド(合計7.2当量)、その後、7.71gm、59.66mmolのN,N−ジイソプロピルエチルアミンを、反応混合物に室温で添加し、100℃で1時間還流した。反応混合物を室温まで冷却し、NaHCO水溶液(約25.0mL)で中和した。有機物を酢酸エチル(75mL×3)で抽出し、その後、DCM(50.0mL×3)で抽出し、ブラインで洗浄した。EtOAc有機層を、不溶性沈殿物(0.805gmの純粋な生成物)を濾過することにより分離し、合わせた有機層を無水MgSOで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をコンビフラッシュクロマトグラフィ(移動相:0から10%のMeOH:EtOAc)により精製して、さらに0.8gmの黄色固体を得た。最後の2工程についての中間体A(エチル15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]−ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキシラート)の合計収率は、72.58%であった。m/zからのC1716ClN[M+H]の計算値:374;実測値:374.1。
中間体B(15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタ−アザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボン酸)の合成。
中間体A(0.4gm、1.07mmol)を、THF/HO/MeOHの混合物(3.2/4.8/8.0v/v mL)に溶解させた。0.05gm、2.14mmolのLiOHを添加し、反応混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を2NのHCl水溶液で酸性にし、沈殿物を収集し、脱イオン水で洗浄した。乾燥後、0.36gmの中間体B(15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタ−アザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボン酸)を白色固体として得た。m/zからのC1512ClN[M+H]の計算値:346;実測値:345.9。
中間体C(エチル15−クロロ−9−(フェノキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキシラート)およびD(エチル15−クロロ−9−(ベンジルオキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキシラート)を、それぞれ、2−メトキシアセトヒドラジドの代わりに2−フェノキシアセトヒドラジドおよび2−(ベンジルオキシ)アセトヒドラジドを使用して、中間体Aと同様に合成した。
スキーム29は、新規のアナログを生成するために中間体Aを使用するいくつかの選択された実施例を図示する。
スキーム29
Figure 2021528427
化合物233の合成:
Figure 2021528427
アセトキシム(0.22gm、0.31mmol)を無水THF(0.5mL)に溶解させた。0.38mL、0.62mmolの1.6Mのn−BuLiを滴下し、反応混合物を別のフラスコ内で0〜5℃で1時間撹拌した。中間体A(0.05gm、0.13mmol)の1.0mLのTHF溶液を、カニューレによって0〜5℃で添加し、反応物を、徐々に室温で加温することによって16時間撹拌した。LCMSは、出発物質および中間体のm/z:374.1(約45/14%、合わさった2つのピーク)、m/z 401(約10%)、m/z 402(18%)を示した。
反応混合物を0.03mLの濃HSOでクエンチした後、0.03mLの脱イオン水でクエンチし、2時間還流した。LCMSは、出発物質、生成物、および中間体のm/z:374.1(約43%)、m/z 383(約40%)、m/z 402(17%)を示した。
反応混合物を減圧下で濃縮し、NaHCO水溶液で中和し、沈殿物を収集し、脱イオン水で洗浄した。乾燥後、22.0mgの粗沈殿物を得た。化合物を、1:99のMeOH:CHClを使用する分取TLCプレートにより精製した。
化合物238の合成:
Figure 2021528427
工程:1 中間体A(0.045gm、0.12mmol)を無水トルエン(3.0mL)に溶解させた。0.05mL、0.25mmolのアミノエタノール(35.0当量)を添加し、反応混合物を16時間還流した。トルエンを蒸発させ、反応混合物をDCM(25.0mL)に溶解させた。DCM層をブラインで洗浄した後、脱イオン水で洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、38.3mgの対応するアミドを得た。LCMSは、生成物の形成のm/z:389を示した。
工程:2 上記アミド(0.038gm、0.09mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.026mL、0.2mmolのDAST(2.0当量)を反応混合物に0℃で添加し、0℃で1.5時間撹拌した。0.065gmの固体のKCO(4.8当量)を0℃で添加し、反応混合物を30分間撹拌した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、36mgの白色固体生成物を得た。m/zからのC1715ClN[M+H]の計算値:371;実測値:371。
化合物239の合成:
Figure 2021528427
工程:1 中間体A(0.05gm、0.13mmol)を無水トルエン(3.0mL)に溶解させた。0.28gm、2.67mmolのアミノエタノール(20.0当量)を添加し、反応混合物を16時間還流した。トルエンを蒸発させ、反応混合物をDCM(25.0mL)に溶解させた。DCM層をブラインで洗浄した後、脱イオン水で洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。有機層の蒸発によって、アミドを得た。LCMSは、生成物の形成のm/z:431を示した。
工程:2 上記アミド(0.057gm、0.13mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.035mL、0.3mmolのDAST(2.0当量)を反応混合物に0℃で添加し、0℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 413を示した。0.088gmの固体のKCO(4.8当量)を0℃で添加し、反応混合物を30分間撹拌した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。有機層の濃縮によって生成物を得て、これを20/80のHex/EtOAcと共に摩砕することにより固体を得て、これを濾過により収集し、乾燥させた:49.4mg(89%)。
化合物243の合成:
Figure 2021528427
工程:1 中間体A(0.05gm、0.13mmol)を無水トルエン(3.0mL)に溶解させた。0.02mL、2.67mmolのアミノアルコール(20.0当量)を添加し、反応混合物を16時間還流した。LCMSは、出発物質が残っていることを示した。キシレンを入れ(3.0mL)、10.0当量の3−アミノブタン−1−オールを添加し、反応混合物を16時間還流した。還流キシレン中ですべての出発物質を生成物に転換させるために、最終的に合計40.0当量のアミノエタノールが必要であった。反応混合物を0℃まで冷却し、沈殿物を濾過した。濾液をDCM(15.0mL×4)で抽出した。DCM層をブラインで洗浄した後、脱イオン水で洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、対応するアミドを得た。LCMSは、生成物の形成のm/z:403を示した。
工程:2 上記アミド(0.054gm、0.13mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.05mL、0.33mmolのDASTをこの反応混合物に0℃で添加し、0℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成を示した。0.09gmの固体KCOを0℃で添加し、反応混合物を徐々に室温まで加温した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。精製を、分取TLC(移動相:95:05のDCM:MeOH)により行った。m/zからのC1817ClN[M+H]の計算値:385;実測値:385。
化合物244の合成:
Figure 2021528427
上記由来の化合物243(0.011g、0.03mmol)をトルエン(2.0mL)に溶解させた。0.010gm、0.04mmolのDDQを添加し、反応混合物を50℃で1時間撹拌した。LCMSは、出発物質のm/z 385および少量の生成物のm/z 383を示した。反応混合物を60℃で3時間撹拌した。LCMSは、出発物質のm/z 385、生成物のm/z 383を示した。反応混合物を70℃で2時間撹拌した。LCMSは、出発物質のm/z 385、生成物のm/z 383、および副生成物のm/z 421を示した。反応混合物を40℃で16時間撹拌した。LCMSは、多量の生成物のm/z 383ならびに少量の副生成物のm/z 421および出発物質を示した。トルエンを蒸発させ、粗生成物を分取TLCプレート(移動相DCM:MeOH、95:05v/v)により精製して、4.4mgの生成物を得た。m/zからのC1815ClN[M+H]の計算値:383;実測値:383。
化合物249の合成:
Figure 2021528427
上記由来の化合物238(0.016gm、0.05mmol)をトルエン(2.0mL)に溶解させた。0.015g、0.07mmolのDDQを添加し、反応混合物を50℃で1時間撹拌した。LCMSは、出発物質のm/z 371を示した。反応混合物を60℃で5時間撹拌した。LCMSは、出発物質のm/z 371、生成物のm/z 369、および所望でないm/z 407を示した。反応混合物を30℃で16時間撹拌した。LCMSは、出発物質のm/z 371、生成物のm/z 369、および副生成物のm/z 407を示した。反応混合物を65℃で4時間撹拌した。LCMSは、生成物のm/z 369、副生成物のm/z 407、および少量の出発物質を示した。トルエンを蒸発させ、粗生成物を分取TLCプレート(移動相DCM:MeOH、95:05v/v)により精製して、2.3mgの生成物を得た。m/zからのC1713ClN[M+H]の計算値:369;実測値:369。
化合物256の合成:
Figure 2021528427
工程1:中間体A(0.1gm、0.27mmol)を無水THF(3.0mL)に溶解させた。0.67mL、0.67mmolの1.0M DIBALのTHFの溶液を滴下し、反応混合物を0〜5℃で2時間撹拌した。LCMSは、アルコール還元生成物の形成のm/z 332を示す。反応をMeOH(1.0mL)でクエンチした後、水(0.5mL)でクエンチした。飽和NaHCO溶液を添加し、沈殿物をセライトパッドで濾過した。生成物を、DCM(25.0mL×3)を使用して抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、46.1mgの[15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−イル]メタノールを固体生成物として、収率51.9%で得た。m/zからのC1514ClN[M+H]の計算値:332;実測値:332。
工程2:上記アルコール(0.05gm、0.14mmol)を無水DCM(3.0mL)に溶解させた。0.09gmのデス−マーチンペルヨージナンを添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 330を示す。反応を1NのNaOH溶液(2mL)でクエンチした。飽和NaHCO溶液を添加し、生成物を、DCM(20.0mL×3)を使用して抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、所望のアルデヒド(15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒド)を固体生成物として、定量的な収率で得た。m/zからのC1512ClN[M+H]の計算値:330;実測値:330。
工程3:1.6Mのn−BuLiのヘキサン溶液(0.68mL、1.08mmol)を、3.0mLのTHFに溶解させた、1.4mL、0.86mmolのトリメチルシリルジアゾメタンのヘキサン溶液に、−78℃で滴下した。反応混合物を−78℃で30.0分間撹拌した。工程2で得られたアルデヒド(0.142gm、0.43mmol)の、3.0mLのTHF溶液を、反応混合物に−78℃で滴下し、徐々に室温まで加温した。LCMSは、生成物の形成のm/z 326および出発物質のm/z 330を示す。反応混合物を飽和NHCl溶液でクエンチした。生成物を、DCM(15.0mL×3)を使用して抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。粗生成物の精製を、ISCO Combiflash精製システム(移動相:酢酸エチル/ヘキサン)により行った。19.0mgの化合物256が得られ、71.6mgの出発物質を単離した。m/zからのC1612ClNO[M+H]の計算値:326;実測値:326。
化合物285の合成:
Figure 2021528427
化合物256(0.025gm、0.08mmol)を脱気DMF(2.0mL)に溶解させた。0.03mL、0.23mmolのヨードベンゼンを反応混合物に添加した後、0.06mL、0.41mmolのTEAを添加した。反応混合物を室温で撹拌した。0.04gm、0.04mmolのPd(PPhと、0.003gm、0.015mmolのCuIとの混合物を、反応混合物に添加し、16時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 402を示す。反応混合物を脱イオン水で希釈した。生成物を、DCM(10.0mL×3)を使用して抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。粗反応混合物を、分取TLCプレート(移動相:EtOAc/MeOH)で精製した。m/zからのC2216ClNO[M+H]の計算値:402;実測値:402。
化合物314の合成:
Figure 2021528427
化合物256の合成;工程2由来のアルデヒド(15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11ペンタ−アザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒド)(0.015g、0.04mmol)および0.011g(0.055mmol)のTosMICを、MeOH(2.5mL)に溶解させた。0.013g(0.09mmol)のKCOを添加し、反応混合物を60℃で2時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 369.1を示す。MeOHを蒸発させ、沈殿物を水に溶解させ、2N HCl水溶液で酸性化した。沈殿物を濾過し、脱イオン水で洗浄して、10.4mg(62%)の化合物314を得た;m/zからのC1713ClN[M+H]の計算値:369;実測値:369.1。
化合物339の合成:
Figure 2021528427
1,3−ビス(1−アダマンチル)イミダゾリウムクロリド(0.07g、0.01mmol)、[(アリル)PdCl]2(0.003g、0.009mmol)、CuI(0.004g、0.02mmol)、およびCsCO3(0.04g、0.13mmol)を、窒素下でバイアル中に添加した。ジエチルエーテルとDMFの混合物(2:1、2.0mL)を添加した後、0.03gm(0.09mmol)の化合物256および0.014g(0.1mmol)のMeIを添加した。反応混合物を40.0℃で16時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 340.2を示す。反応混合物を水(20.0mL)でクエンチし、酢酸エチル(40.0mL)で希釈した。合わせた層を濾過した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、粗生成物を得た。粗生成物の精製を、分取TLCプレート:移動相:EtOAc:MeOH、97:03 v/v mLによって行って、8.5mgの化合物339(27%)を得た:
m/zからのC1714ClNO[M+H]の計算値340、実測値340.2。
化合物345の合成:
Figure 2021528427
化合物345を、化合物339に類似の方法(スキーム29)で、ヨウ化メチルの代わりにヨウ化エチルを使用して調製して、化合物を得た。m/zからのC1816ClNO[M+H]の計算値354、実測値354.2。
化合物346の合成:
Figure 2021528427
化合物346を、化合物339に類似の方法(スキーム29)で、ヨウ化メチルの代わりに臭化ベンジルを使用して調製して、化合物を得た。m/zからのC2318ClNO[M+H]の計算値416、実測値416.3
化合物329の合成:
Figure 2021528427
アルコール[15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ−[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−イル]メタノール
化合物254の合成:
Figure 2021528427
イソブチロニトリル(10.0gm、144.70mmol)をEtOH:水(150:50mL、v/v)に溶解させ、その後、10.0gm、144.70mmolのヒドロキシルアミン塩酸塩および20.0gm、144.70mmolのKCOを添加した。反応混合物を80℃で6時間還流した。溶媒を減圧下で蒸発させ、生じた固体を150mLのエタノールで処理し、超音波処理し、濾過し、100mLのエタノールで洗浄した。合わせた濾液を減圧下で蒸発させ、トルエン(25.0mL×3)と共沸して、8.1gmのN’−ヒドロキシ−2−メチルプロピミドアミド(methylpropimidamide)を無色液体スラリーとして得た(収率54.8%)。上記アミド−オキシム(1.37gm、13.38mmol)を、使用前にトルエン(10mL×5)と共沸し、20.0mLの無水THFに溶解させた。0.27gm、6.69mmolのNaHを、3回に分けてこの反応混合物に0℃で添加し、周囲温度で30.0分間撹拌した。0.5gm、1.34mmolの中間体Aを添加し、反応混合物を周囲温度で45.0分間撹拌し、67℃で90.0分間還流した。溶媒を減圧下で蒸発させ、得られた黄色ペーストを25.0mLの飽和NaHCO水溶液で処理した。沈殿物を漏斗で濾過し、水10.0mLおよびヘキサン10.0mLで洗浄して、0.380gmの固体を得た(収率69.1%)。m/zからのC1918ClN[M+H]の計算値:412.0;実測値:412.1。
化合物215の合成
Figure 2021528427
アルコール[15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−イル]メタノール(化合物256、工程1で調製)(34mg、0.1025mmol)を乾燥THF(2mL)中に懸濁させた。HMPA(36.7mg、0.205mmol)を添加した後、ヨウ化エチル(0.33mL)およびNaH(41mgの60%油懸濁物)を添加した。反応物を室温で5分間撹拌し、次いで70℃に一晩加熱した。混合物を冷却し、EtOAcとブラインとの間で分配した。有機相を乾燥させ、濃縮して油状物を得、これをカラムクロマトグラフィ(0%から10%のMeOHを含むDCM)により精製して、3.7mgの化合物215を油状物として得た。
化合物274の合成
Figure 2021528427
[15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−イル]メタノール(0.02gm、0.06mmol)を無水THF(3.0mL)に溶解させた。0.003gmのNaHを添加し、反応混合物を室温で30.0分間撹拌した。0.012mL、0.12mmolの2−ブロモピリジンを滴下し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をさらに2時間還流した。LCMSは、m/z 409を示す。反応物を減圧下で濃縮し、飽和NaHCO溶液で希釈した。生成物を、DCM(10.0mL×4)を使用して抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。精製を、分取TLC(移動相:95:05、DCM:MeOH)により行った。約1.0mgの生成物が得られた。m/zからのC2017ClN[M+H]の計算値:409;実測値:409。
スキーム30は、新規のアナログを生成するために中間体Bを使用するいくつかの選択された実施例を図示する。
スキーム30
Figure 2021528427
化合物234の合成:
Figure 2021528427
中間体B(0.043gm、0.12mmol)、0.3mmolのEDC.HCl、および0.048gm、0.31mmolのHOBt水和物を、THF/DCM(1:1、v/v 1.5mL)に溶解させ、その後、0.09mL、0.62mmolのトリメチルアニリンおよび0.016mL、0.25mmolのプロパルギルアミンを添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、粗生成物約13.0mgを得た。粗生成物を分取TLCプレート(移動相:5:95、MeOH、酢酸エチル)により精製した。m/zからのC1815ClN[M+H]の計算値:383;実測値:383.1
化合物348の合成:
工程1:化合物234の合成に類似の手法で、中間体Bを、15−クロロ−N−(2−ヒドロキシフェニル)−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキサミドに変換した。
工程2:上記のアミド(0.017g、0.038mmol)を、無水トルエン(2.5mL)に溶解させた。p−トルエンスルホン酸一水和物(0.043g、0.23mmol)を添加し、反応混合物を16時間還流した。LCMSは、約50:50比の生成物および出発物質を示す。トルエンをキシレン(2.5mL)に置換し、反応混合物を130℃で6時間加熱した。LCMSは、生成物の形成のm/z 419.2を示す。反応混合物を濃縮し、酢酸エチル(25.0mL)で希釈した。有機層を飽和NaHCO溶液で洗浄した後、ブラインで洗浄した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。粗生成物の精製を、分取TLCプレート、移動相:EtOAc:MeOH、95:05 v/vによって行って、化合物348を得た。
化合物240の合成:
Figure 2021528427
工程1 中間体B(0.05gm、0.15mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.05mL、0.36mmolのトリメチルアミン(2.5当量)を添加した後、0.024mL、0.29mmolの塩化オキサリル(2.0当量)を添加し、反応混合物を室温で60分間撹拌した。0.076mL、0.7mmolのアミノ−アルコール(5.0当量)を反応混合物に0℃で添加し、2.5時間撹拌した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、54.1mgのアミドを得た。LCMSは、生成物の形成のm/z:431を示した。
工程2(2S)−2−アミノ−3−メチルブチル15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキシラート(0.027gm、0.06mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.016mL、0.13mmolのDASTを反応混合物に0℃で添加し、0〜5℃で3時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成を示した。0.04gmの固体のKCOを0℃で添加し、反応混合物を徐々に室温まで加温した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。精製を、分取TLC(移動相:95:05、DCM:MeOH)により行った。23.7mgの固体生成物を得た。Mass.m/zからのC2021ClN[M+H]の計算値:413;実測値:413。
化合物246の合成:
Figure 2021528427
化合物245と類似の手法で、50CでDDQ、トルエンを使用して、化合物240を化合物246に転換して、5.5mg(37%)の化合物246を得た。LCMSは、生成物の形成のm/z:411を示した。
化合物242の合成:
Figure 2021528427
工程1:中間体B(0.025gm、0.07mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.03mL、0.21mmolのトリメチルアミン(3.0当量)を添加した後、0.015mL、0.18mmolの塩化オキサリル(2.5当量)を添加し、反応混合物を室温で60分間撹拌した。0.05gm、0.36mmolの(R,S)−2−アミノ−2−フェニルエタン−1−オール(5.0当量)を反応混合物に0℃で添加し、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、所望のアミドを得た。LCMSは、生成物の形成のm/z:465を示した。
工程2:上記アミド(0.034gm、0.07mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.03mL、0.22mmolのDASTを反応混合物に0℃で添加し、0℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成を示した。0.05gmの固体のKCOを0℃で添加し、反応混合物を徐々に室温まで加温した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。精製を、分取TLC(移動相:95:05、DCM:MeOH)により行った。m/zからのC2319ClN[M+H]の計算値:447;実測値:447。
化合物245の合成:
Figure 2021528427
化合物242(0.015gm、0.03mmol)をトルエン(1.5mL)に溶解させた。0.009gm、0.04mmolのDDQを添加し、反応混合物を50℃で1.5時間撹拌した。LCMSは、出発物質のm/z 447および生成物のm/z 445を、1:3の比で示した。0.005gm、0.022mmolのDDQをさらに添加し、反応混合物を50℃で1.5時間撹拌した。1:6の比の、出発物質のm/z 447および生成物のm/z 445。反応混合物を室温で16時間撹拌した。精製を、分取TLC(移動相:95:05、DCM:MeOH)により行った。m/z:445を有するバンドを単離し、9.3mgの固体化合物を得た(収率62.4%)。m/zからのC2317ClN[M+H]の計算値:445;実測値:445。
化合物237の合成:
Figure 2021528427
工程1:中間体B(0.025gm、0.07mmol)を乾燥DCMに溶解させた。0.009mL、0.02mL、0.14mmolのトリメチルアミンを添加した後、0.11mmolの塩化オキサリルを添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。0.028mL、0.36mmolの3−アミノ−1−プロパノールを反応混合物に0℃で添加し、2.5時間撹拌し、次いで濃縮した。LCMSは、生成物の形成のm/z:403を示し、少量の出発物質が残っていた。
工程2:工程1由来の粗アミド(0.018gm、0.045mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.012mL、0.09mmolのDASTを反応混合物に−78℃で添加し、徐々に0℃まで加温した。0.03gmの固体のKCOを−78℃で添加し、反応混合物を徐々に室温まで加温した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水MgSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、14.7mgの化合物237を白色固体生成物として得た。m/zからのC1817ClN[M+H]の計算値:385;実測値:385.1。
化合物263の合成:
Figure 2021528427
工程1:中間体B(0.03gm、0.09mmol)、0.034gm、0.17mmolのEDC.HCl、および0.027gm、0.17mmolのHOBt.xHOを、無水DCM(2.5mL)に溶解させた。0.024gm、0.17mmolのR−(−)−2−フェニルグリシノールを添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 464.9を示した。反応混合物を脱イオン水で希釈し、DCM(10.0mL×3)で抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、粗生成物を得た。液体シロップが得られた。m/zからのC2321ClN[M+H]の計算値:465;実測値:464.9。
工程2:上記アミド(0.04gm、0.086mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.03mL、0.21mmolのDASTを添加し、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 446.9を示した。0.06gmの固体のKCOを0℃で添加し、反応混合物を徐々に室温まで加温した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。精製を、分取TLC(移動相:95:05、DCM:MeOH)により行った。25.0mgの固体生成物が得られた。m/zからのC2319ClN[M+H]の計算値:447;実測値:446.9。
化合物264の合成:
Figure 2021528427
工程1:中間体B(0.03gm、0.09mmol)、0.034gm、0.17mmolのEDC.HCl、および0.027gm、0.17mmolのHOBt.xHOを、無水DCM(2.5mL)に溶解させた。0.024gm、0.17mmolのS−(+)−2−フェニルグリシノールを添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 464.9を示した。反応混合物を脱イオン水で希釈し、DCM(10.0mL×3)で抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、粗生成物を得た。液体シロップが得られた。m/zからのC2321ClN[M+H]の計算値:465;実測値:464.9。
工程:2:上記アミド(0.04gm、0.086mmol)を乾燥DCM(2.0mL)に溶解させた。0.03mL、0.21mmolのDASTを添加し、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 446.9を示した。0.06gmの固体のKCOを0℃で添加し、反応混合物を徐々に室温まで加温した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(15.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。精製を、分取TLC(移動相:95:05、DCM:MeOH)により行った。26.4mgの固体生成物を得た。m/zからのC2319ClN[M+H]の計算値:447;実測値:446.9。
化合物332、334、335、336、337、および338を、スキーム30に図示されるように、化合物264の合成について使用された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物180、181、および182を、スキーム27に図示されるように、化合物168の合成について使用された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物183〜193を、を、スキーム26に図示されるように、化合物169〜179の合成について使用された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物194および195を、スキーム21および22に図示された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物196〜198、および206を、スキーム18aに図示された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物202を、スキーム18aに図示されるように、化合物129の合成について使用された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物199、200、204、および205を、スキーム18bに図示された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物201および203を、スキーム24に図示された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物207〜210を、スキーム17に図示された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物207〜210におけるニトリル置換基を、スキーム22に示した転換と同様に生成した。
化合物211〜214を、スキーム20に図示された合成手順と類似の合成手順を使用して調製した。
化合物255を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物254と同様に調製した。
化合物259を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物243と同様に調製した。
化合物260を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物242と同様に調製した。
化合物261を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物256と同様に調製した。
化合物265を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物264と同様に調製した。
化合物266を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物264と同様に調製した。
化合物267を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物264と同様に調製した。
化合物268を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物263と同様に調製した。
化合物270を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物264と同様に調製した。
化合物271を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物264と同様に調製した。
化合物275を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物264と同様に調製した。
化合物276を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物245と同様に調製した。
化合物278を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物233と同様に調製した。
化合物281を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物233と同様に調製した。
化合物282、283、286、287を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物243と同様に調製した。
化合物288を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物256と同様に調製した。
化合物293を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物285と同様に調製した。
化合物294、295、および296を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物243および244と同様に調製した。
化合物303を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物233と同様に調製した。
化合物304を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物264と同様に調製した。
化合物297を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物243と同様に調製した。
化合物307を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物285と同様に調製した。
化合物308を、適切な出発物質から、スキーム28に記載された合成経路を使用して、中間体Aと同様に調製した。
化合物309を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物238と同様に調製した。
化合物310を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物285と同様に調製した。
化合物311を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物285と同様に調製した。
化合物312を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物244と同様に調製した。
化合物313を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物244と同様に調製した。
化合物315を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物314と同様に調製した。
化合物316を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物238と同様に調製した。
化合物317を、適切な出発物質から、スキーム28および29に記載された合成経路を使用して、化合物238と同様に調製した。
化合物319の合成
Figure 2021528427
工程1:中間体B(0.04g、0.12mmol)を、無水DMF(1.0mL)に溶解させた。HATU(0.088g、0.23mmol)およびトリエチルアミン(0.048mL、0.35mmol)を反応混合物に添加した後、(S)−2−アミノ−2−(2−フルオロフェニル)−エタン−1−オール(0.044g、0.23mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 483.0および少量の出発物質を示す。0.044g、(0.23mmol)の(S)−2−アミノ−2−(2−フルオロフェニル)−エタン−1−オールを室温でさらに添加し、反応混合物をさらに4時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 483.0を示した。反応混合物を脱イオン水で希釈し、DCM(10.0mL×3)で抽出した。合わせたDCM層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、粗生成物を得た。
m/zからのC2320ClFN[M+H]の計算値:483;実測値:483.0
工程2:上記のアミド(0.06g、0.12mmol)を、乾燥DCM(2.5mL)に溶解させた。0.03mL(0.23mmol)のDASTを添加し、反応混合物を0℃で2時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 465.2を示した。固体KCO(0.06g、0.46mmol)を0℃で添加し、反応混合物を、室温に徐々に加温した。反応混合物をNaHCO水溶液で希釈し、DCM(10.0mL×3)で抽出した。有機層をブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。精製を、分取TLC(移動相:95:05、DCM:MeOH)により行った。純粋な生成物である化合物319(44.2mg)を固体として得た(収率82.2%);m/zからのC2318ClFN[M+H]の計算値:465;実測値:465.2。
化合物320を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物321を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物322を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物325を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物320と同様に調製した。
化合物326を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物320と同様に調製した。
化合物330を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物331を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物333を、適切な出発物質から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物340を、適切な出発物質((2R)−2−アミノ−2−フェニルエタン−1−オール由来のキラル中心)から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物343を、適切な出発物質((2S)−2−アミノ−2−フェニルエタン−1−オール由来のキラル中心)から、スキーム28および30に記載された合成経路を使用して、化合物319と同様に調製した。
化合物323の合成:
Figure 2021528427
化合物319(0.018g、0.04mmol)を、トルエン(2.0mL)に溶解させた。DDQ(0.011g、0.05mmol)を添加し、反応混合物を50℃で3時間撹拌した。LCMSは、出発物質m/z 465.2および生成物m/z 463.2を約1:0.9の比で示した。反応混合物を65℃2時間撹拌し、LCMSは、出発物質m/z 465.2および生成物m/z 463.2を1:1.6の比で示す。さらなるDDQ(0.003g、0.012mmol)を添加し、反応混合物を75℃で5時間撹拌した。LCMSは、反応の完了を示した。反応混合物を、真空下で濃縮した。精製を、分取TLC(移動相:80:20、EtOAc:ヘキサン)によって行った。約5.8mgの化合物323を得た;m/zからのC2316ClFN[M+H]の計算値:463.2;実測値:463.2
化合物324を、化合物323の合成について示した条件と同一の条件を使用して、化合物320から調製した。
化合物305および306の合成
スキーム31
Figure 2021528427
化合物288(0.015gm、0.042mmol)を無水THF(3.0mL)に溶解させた。0.003mL、0.05mmolのヨウ化メチルを−78℃で添加した後、0.05mL、0.05mmolの1.0M LDA溶液を添加した。反応混合物を−78℃で撹拌し、徐々に室温で加温した。LCMSは、生成物の形成のm/z 368(主成分)、未反応の出発物質のm/z 354、およびジメチル化された未知の生成物のm/z 382.1を示す。反応混合物を飽和NHCl溶液でクエンチし、EtOACで抽出した。有機層を乾燥させ、濃縮した。粗反応混合物の精製を分取TLCプレート(移動相:EtOAc:ヘキサン75:25v/v mL)により行って、3つのバンドを単離した。MSにより、第1のバンドが出発物質のm/z 354であることが確認され、第2のバンドがモノメチル置換生成物である化合物305のm/z 368であることが確認され、第3のバンドがジメチル置換生成物である化合物306のm/z 382.1であることが確認された。H NMR(CDCl)データにより、イミダゾール環上のモノメチル置換が確認された。注記:H NMRデータにより、生成物の形成および純粋な生成物の単離が確認された。
化合物216を、スキーム18aの化合物129と同様に調製した。MS:[M+1]=395。
化合物217を、スキーム18aの化合物129と同様に調製した。MS:[M+1]=381。
スキーム32
Figure 2021528427
化合物218の合成:
Figure 2021528427
0℃のDMF(10ml)中で撹拌している、スキーム27由来の5−(エトキシカルボニル)−16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.02,6.08,12]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボン酸(0.609g、1.65mmol)に、NaHCO(0.749g、8.9mmol)およびNBS(0.793g、4.45mmol)を添加した。周囲温度まで一晩反応を進めた。次いで、反応物をEtOAcで希釈し、0℃まで冷却し、飽和チオ硫酸ナトリウムを撹拌下で慎重に添加した。発泡が止まった後に、有機層を分離し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、粗臭化物を得て、これを、0から80%のEtOAcを含むヘキサンの勾配溶出を使用するフラッシュカラムクロマトグラフィにより精製した。424.2mg(64%)を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=405。
厚壁丸底フラスコ内の上記由来の臭化物(286.7mg、0.709mmol)に、CuI(121.5mg、0.638mmol)、トリメチルシリルアセチレン(1.04g、10.7mmol)、トリエチルアミン(0.717g、7.09mmol)、ジシクロヘキシル(2’,6’−ジメトキシビフェニル−2−イル)ホスフィン(0.349g、0.851mmol)、および1,4−ジオキサン(2.5ml;脱気)を添加した。反応容器を窒素ガスでフラッシュし、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(298.2mg、0.425mmol)を添加した。反応混合物を室温で30分間撹拌し、次いで密封チューブ条件下にて100℃で16時間加熱し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、乾燥させた(MgSO)。濾過して濃縮した反応混合物の、0から100%のEtOAcを含むヘキサンの勾配を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィにより、157.9mg(53%)の所望のトリメチルシリルアセチレン生成物を褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=422。
上記で得たトリメチルシリルアルキン(128.7mg、0.305mmol)を、水酸化リチウム(36.6mg、1.53mmol)で、THF(0.9ml)、水(0.75ml)、およびMeOH(0.15ml)の溶媒混合物中にて室温で2時間処理した。次いで、混合物を希塩酸でpH3〜4まで酸性化し、EtOAcで抽出した(3回)。水層に残存している沈殿物が生成物であることが分かったので、濾過によって収集し、有機層から単離した生成物と合わせて、95.6mgの酸を黄色がかった固体として得た。
酸(95.6mg、0.298mmol)を含むTHF(1.3ml)およびジクロロメタン(1.3ml)に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(232.4mg、2.38mmol)、EDC塩酸塩(456.7mg、2.38mmol)、HOBt水和物(91.2mg)、およびトリエチルアミン(0.833ml、5.93mmol)を添加した。16時間の撹拌後、反応物をEtOAcで希釈し、飽和NHClで洗浄した。水層を分離し、EtOAc(3×)で抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、乾燥させた(MgSO)。濾過の後に溶媒を除去して、104.8mgのアミドを黄色がかった固体として得た。
氷−塩浴中で冷却した無水THF(0.8ml)中で撹拌している、上記由来のWeinrebアミド(20.1mg、0.0552mmol)に、4−フルオロフェニルマグネシウムブロミド溶液(1M THF;0.828ml)をゆっくり添加した。反応混合物を4時間にわたって周囲温度まで撹拌し、次いで飽和NHClでクエンチし、EtOAc(3×)で抽出し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、乾燥させた(MgSO)。濾過して濃縮した混合物の、5%MeOHを含むDCMを使用する分取TLCにより、2.0mgの化合物218をオフホワイトの固体として得た。MS:[M+1]=400。
化合物219を、スキーム32に図示されるように、化合物218と同様に調製した。MS:[M+1]=416。
化合物220の合成:
Figure 2021528427
5−ベンゾイル−9−エチニル−16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.02,6.08,12]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン(90.3mg、0.237mmol;218と同様に得た)を、THF(1.5ml)中にて室温で撹拌した。NaBH(26.8mg、0.71mmol)を添加した。1時間後、反応をNHClで5分間クエンチし、EtOACで抽出した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および真空中での溶媒の除去により、透明な粘稠性油状物を得て、これをトリエチルシラン(241.9mg、2.08mmol)およびトリフルオロ酢酸(0.32ml)で、DCM(1.5ml)中にて3時間処理した。反応混合物を、溶媒の除去のためにRotovapに設置し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄した。水層を分離し、EtOAcで抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過した濃縮物の、2%のMeOHを含むDCM/EtOAc(1:1)を使用する分取TLCにより、2.5mgの化合物220を透明なフィルム状固体として得た。MS:[M+1]=370。
化合物221を、スキーム32に図示されるように、化合物220と同様に調製した。MS:[M+1]=384。
化合物344の合成:
Figure 2021528427
スキーム32の臭化物中間体(26.5mg、0.0656mmol)、2−(トリ−n−ブチルスタンニル)−オキサゾール(58.7mg、0.164mmol)、およびジクロロ1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンパラジウム(II)ジクロロメタン付加物(7.2mg)を含むジオキサン(0.5mL)を、窒素雰囲気化にて150℃で5時間加熱した。冷却したら、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶出液として5%MeOHを含む酢酸エチルを使用する分取TLC分離により、6.4mg(25%)のオキサゾールエチルエステル生成物を黄色がかった固体として得た。
上記由来のエチルエステル(6.4mg)を、THF/HO/MeOHの溶媒混合物(6:5:1;0.24mL)中にて水酸化リチウム(6.0mg)で16時間処理した。酢酸(3mL)を添加し、反応物を120℃で4時間加熱した。冷却したら、反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄した。水層を分離し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。溶出溶媒系として8%MeOHを含むDCMを使用する分取TLCにより、1.6mg(2工程で31%)の脱炭酸生成物である化合物344を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=321。
化合物347の合成:
Figure 2021528427
スキーム32のオキサゾールスティルカップリング生成物(21.2mg、0.054mmol)を、水素化ホウ素ナトリウム(0.44mL、2−メトキシエチルエーテル中0.5M)で0℃にて3日間置換処理し、次いで、アセトン(2mL)で60分間クエンチした。反応混合物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒除去後に粗アルコールを得て、オキシ臭化リン(55mg)でアセトニトリル(1mL)中にて85℃で7時間処理した。冷却したら、反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および減圧下での溶媒除去により、粗臭化物生成物を緑がかった固体として得た。
上記由来の臭化物を、触媒量の炭素担持10%PdでEtOAc/MeOH(5mL、1:1 v/v)中にて2時間水素化した。セライトで濾過し、10%MeOHを含むDCMで洗浄し、水素化後に真空中で溶媒を除去して、所望のメチル生成物を得て、これを分取TLC(溶出液として8%MeOHを含むDCM)によって精製して、3.6mg(3工程で20%)の化合物347を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=335。
Figure 2021528427
化合物222の合成:
Figure 2021528427
シアノエステル(407.1mg、1.16mmol)を、水酸化リチウム(83.5mg、3.49mmol)で、THF(6ml)、水(5ml)、およびMeOH(1ml)の溶媒混合物中にて室温で16時間処理し、次いで、真空中で濃縮し、希HClでpH3〜4に酸性化し、0℃で冷却した。沈殿物を濾過によって収集し、少量の水で洗浄し、乾燥させて、271.9mg(73%)の酸を灰色がかった固体として得た。この酸(271.9mg)を0℃のTHF(2ml)中で懸濁および撹拌し、これに、ボランジメチルスルフィド溶液(2M THF;8.4ml)を滴下した。反応を周囲温度まで一晩進め、氷浴中で冷却し、MeOH(10ml)で2時間クエンチし、真空中で濃縮した。得られた固体残渣をDCMと飽和NaHCOとの間で分配し、20分間撹拌した。水層を分離し、DCM(3×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、137.8mgの粗アルコール生成物を黄色がかった蝋状固体として得た。
上記由来のアルコール(137.8mg)を、オキシ臭化リン(256.3mg、0.894mmol)で1,4−ジオキサン(5ml)中にて100℃で3時間処理した。氷浴で冷却すると、反応混合物を、飽和NaHCO(15ml)およびEtOAc(15ml)で撹拌条件下にて約20分間処理した。塩基性の水層を分離し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および真空中での溶媒の除去により、粗第一級臭化物を固体ペーストとして得て、これを冷所に貯蔵し、必要なときに、さらに精製せずに使用した。
上記由来の粗臭化物(27.0mg、0.0727mmol)を、4−フルオロフェノール(65.2mg、0.585mmol)および炭酸セシウム(47.4mg、0.145mmol)で室温にて16時間処理した。反応混合物をEtOAcで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過した濃縮物の、5%のMeOHを含むDCM/EtOAc(1:1)を使用する分取TLCにより、1.2mgの化合物222を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=403。
化合物223を、スキーム33に図示されるように、化合物222と同様に調製した。MS:[M+1]=403。
化合物224を、スキーム33に図示されるように、化合物222と同様に調製した。MS:[M+1]=385。
化合物225を、スキーム33に図示されるように、化合物222と同様に調製した。MS:[M+1]=464。
Figure 2021528427
エチル1−(5−クロロ−2−ニトロフェニル)−5−(2−エトキシ−2−オキソエチル)−1H−1,2,3−トリアゾール−4−カルボキシラート(21.2g;スキーム11の14と同様に得た)を、塩化スズ(II)水和物(60g)で、EtOAc/EtOH(1:2、300ml)の溶媒混合物中にて70℃で3時間処理した。HCl(40ml;37%)を添加し、加熱を3日間続けた。さらなる塩化スズ(II)水和物(25g)およびHCl(15ml)を添加し、加熱を2日間続けた。反応物を冷却し、減圧下で濃縮して褐色がかった油状物を得て、EtOAc(250ml)で希釈し、炭酸ナトリウム溶液でpH8〜9まで慎重に塩基性にした。水層を分離し、EtOAcで繰り返し抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去、その後のMeOHでの再結晶により、3.3g(51%)の環化モノエステルを黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=307。
tert−ブチルイソシアノアセタートの調製:
tert−ブチルグリシナート塩酸塩(10.0g、60mmol)のDCM(200ml)懸濁物に、EDC.HCl(14.9g、78mmol)およびトリエチルアミン(12.5mL、89.8mmol)を添加した。反応混合物を−50℃まで冷却し、ギ酸(3.4mL、89.8mmol)を含むDCM(10mL)をゆっくり添加した。反応混合物を−50℃で1時間、次いで4℃で3時間撹拌した。水(150ml)を添加した。30分間の撹拌後、水層を分離し、DCM(3×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および減圧下での溶媒除去により、10g(100%)のホルミルアミドを透明な粘稠性油状物として得た。H1NMR (CDCl3) δ 8.23 (1H, s), 6.17 (1H, br s), 3.98 (2H, d, J=5.5Hz), and 1.48 (9H, s).
ホルミルアミド(10.5g、66mmol)のDCM(180mL)中の溶液に、トリエチルアミン(36.8mL、264mmol)を添加した。溶液を塩−氷浴中で冷却し、POCl(7.4mL、79.2mmol)をゆっくり添加した。反応物を冷浴中で1時間撹拌した。次いで、炭酸ナトリウム(7.7g、72.6mmol)を含む水(90ml)を冷反応混合物に添加した。15分後、冷浴取り除き、周囲温度で1時間撹拌し続けた。水層を分離し、DCM(3×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および減圧下での溶媒除去により、7.9g(84%)のtert−ブチルイソシアノアセタートを暗褐色液体として得た。H1NMR (CDCl3) δ 4.12 (2H, s), and 1.51 (9H, s).
Figure 2021528427
tert−ブチルイソシアノアセタート(1.51g、10.7mmol)のDMF(43ml)溶液を窒素雰囲気下で−50℃まで冷却した。カリウムt−ブトキシド(1.05g、9.4mmol;細かく押しつぶしたもの)を添加した。−50℃で1時間の撹拌後、1,2,4−トリアゾール中間体(2.32g、6.48mmol;スキーム11の化合物20と同様に調製)を、得られた赤みがかった透明溶液に添加し、反応物を周囲温度まで一晩撹拌した。飽和NaHCO(15ml)を添加し、反応混合物をジエチルエーテル(5×)で抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥させた(MgSO)。濾過した濃縮物の、0から100%のEtOAcを含むヘキサンの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィにより、2.5g(89%)のイミダゾールt−ブチルエステル生成物を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1−tBu]=374。
上記由来のイミダゾールt−ブチルエステル(1.1g、2.56mmol)を、DCM(13ml)中のトリフルオロ酢酸(13ml)で、3時間またはすべての出発t−ブチルエステルが加水分解されるまで処理した。次いで、反応物を減圧下で濃縮した。残留TFAを、トルエンの添加および蒸発の繰り返しにより除去した。酸生成物を暗褐色の粘稠性油状物質として得て、これをさらに精製せずに使用した。MS:[M+1]=374。
Figure 2021528427
エチル16−クロロ−9−シアノ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.02,6.08,12]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−5−カルボキシラート(477mg、1.34mmol);スキーム27のエチル9−シアノ−16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.02,6.08,12]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−5−カルボキシラートと同様に得た)を、水酸化リチウム(80.5mg、3.36mmol)で、THF(6ml)、水(5ml)、およびMeOH(1ml)の溶媒混合物中にて室温で16時間処理した。反応物を減圧下で濃縮し、希HClでpH3〜4まで酸性化し、0℃まで冷却した。沈殿物を濾過によって収集し、少量の水で洗浄し、さらに乾燥させて、396.2mgの粗トリアゾロカルボン酸生成物を得た。MS:[M+1]=327。
0℃の上記由来の粗製の酸(396.2mg)の無水THF(7ml)懸濁物に、ボランジメチルスルフィド錯体(10.9ml;2M THF)を滴下した。反応を周囲温度まで一晩進め、0℃まで冷却し、次いでMeOHでゆっくりクエンチした。30分間の撹拌後、反応混合物を真空中で濃縮した。得られたスラリーをMeOHで処理し、これをその後、真空中で除去した。このプロセスを数回繰り返した。次いで、得られた残渣を、5%MeOHを含むDCMで処理し、飽和NaHCOで洗浄した。水層をDCM(3×)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、粗アルコール生成物([M+1]=313)と、シアノ基の加水分解に起因する対応する1級アミド([M+1]=331)との混合物を得た。388.8mgのこの組成混合物を得て、これをさらに精製せずに使用した。
上記由来のアルコール混合物(388.8mg)を、オキシ臭化リン(2.02g)で1,4−ジオキサン(10ml)中にて100℃で8時間処理した。反応物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO(15ml)で慎重にクエンチした。20分間の撹拌後、反応混合物をEtOAc(3×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および減圧下での溶媒除去により、粗臭化物を粘稠性ペーストとして得て、これをさらに精製せずに次の工程のために使用した。
Figure 2021528427
化合物226を、スキーム33の化合物222と同様に、上記から調製した臭化物を使用して調製した。MS:[M+1]=389。
化合物227を、スキーム34に図示される化合物226と類似の方法で調製した。MS:[M+1]=407。
化合物228を、スキーム34に図示される化合物226と類似の方法で調製した。MS:[M+1]=407。
Figure 2021528427
化合物229の合成:
スキーム35に示されるベンジルアナログ229を、スキーム32のベンジル化合物220と同様に調製した。MS:[M+1]=411。
化合物230の合成:
スキーム35に示されるケトンアナログ230を、スキーム32のケトン218と同様に調製した。MS:[M+1]=474。
化合物231の合成:
スキーム35に示されるベンジルアナログ231を、スキーム32のベンジル化合物220と同様に調製した。MS:[M+1]=460。
スキーム36
Figure 2021528427
化合物63(0.805g、1.78mmol;スキーム18aから)を、水酸化リチウム(0.128g、5.34mmol)で、THF(6ml)、水(5ml)、およびMeOH(1ml)の溶媒混合物中で室温にて16時間処理した。次いで、反応物を真空中で濃縮し、希HClでpH3〜4まで酸性化した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、0.638gの酸を黄色固体として得た。MS:[M+1]=424。
上記由来の酸(0.638g、1.5mmol)を、NBS(1.61g、9mmol)およびNaHCO(1.51g、18mmol)で室温にて16時間処理した。反応混合物を0℃まで冷却し、飽和チオ硫酸ナトリウム(水溶液)を慎重にゆっくり添加した。これをEtOAc(2×)で抽出し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過した濃縮物の、0から100%のEtOAcを含むヘキサンの勾配を用いるシリカゲルクロマトグラフィにより、0.580g(72%)のジ−ブロモ生成物を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=538。
化合物232を、スキーム18aの化合物55と同様に、上記で調製される臭化物を使用して調製した。MS:[M+1]=439。
化合物235を、スキーム18aの化合物55と同様に、上記で調製される臭化物を使用して調製した。MS:[M+1]=440。
化合物236 アルキン部分を、スキーム21の化合物161と同様に調製した。MS:[M+1]=384。
化合物241 アルキン部分を、スキーム21の化合物161と同様に調製した。MS:[M+1]=385。
Figure 2021528427
化合物247の合成:
臭化物エステル(13.9mg、0.0344mmol)を、水酸化リチウム(10mg)で、THF(0.3ml)、水(0.25ml)、MeOH(0.05ml)の溶媒混合物中で室温にて16時間処理した。次いで、反応物を真空中で濃縮し、希HClでpH3〜4まで酸性化し、0℃まで冷却した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、乾燥させて、9.5mg(74%)の酸を淡褐色固体として得た。MS:[M+1]=377。
DCM(0.15ml)中で撹拌している上記由来の酸(5.1mg、0.0136mmol)に、塩化オキサリル(8.6mg、0.0678mmol)およびDMF(5ul)を添加した。2時間の撹拌後、溶媒および過剰な試薬を真空中で除去した。得られた残渣をDCM(0.15ml)中に再度懸濁させ、氷−塩浴中で冷却し、エタノール性メチルアミン(100ul;33%)を滴下した。20分間の撹拌後、反応混合物を分取TLCプレートに適用し、5%のMeOHを含むDCMを溶出液として使用して生成物を単離した。4.3mg(81%)の化合物247を白色固体として得た。MS:[M+1]=390。
化合物248を、化合物247と同様に、スキーム32に図示されるように、調製した。MS:[M+1]=430。
Figure 2021528427
0℃のDCM(2ml)に懸濁させた上記酸(108.0mg、0.335mmol)に、塩化オキサリル(170.1mg、1.34mmol)をゆっくり添加した後、DMF(20ul)を添加した。発泡が止んだ後に、氷浴を取り除き、反応を室温で2時間進めた。溶媒および過剰な試薬を真空中で除去した。生じた淡褐色固体を0℃まで冷却した。NaBH溶液(2.2ml;メトキシエトキシエタン中1.5M)を添加した。30分後、反応を1NのHCl(0.2ml)でクエンチし、発泡が止むまで撹拌し続けた。EtOAc(10ml)および飽和NaHCO(10ml)を添加し、これを一晩撹拌した。水層を分離し、EtOAc(3×)で抽出した;合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、97.0mg(94%)のアルコールを黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=309。
上記由来のアルコール(97.0mg、0.315mmol)を、デス−マーチンペルヨージナン(266.9mg、0.629mmol)でDCM(2ml)中にて1時間処理した。反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCOで洗浄した。水層を分離し、DCM(3×)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および減圧下での溶媒除去により、定量的な収率の粗アルデヒドを褐色がかった固体として得て、これをさらに精製せずに使用した。
化合物250を、スキーム16の化合物48と同様に、上記由来のアルデヒドを使用して、スキーム33に図示されるように調製した。MS:[M+1]=362
化合物251を、化合物250と同様に、スキーム33に図示されるように、調製した。MS:[M+1]=376。
化合物252を、化合物250と同様に、スキーム33に図示されるように、調製した。MS:[M+1]=364。
化合物253を、化合物250と同様に、スキーム33に図示されるように、調製した。MS:[M+1]=452。
Figure 2021528427
酸(スキーム15の16、X=OMe;258.1mg、0.941mmol)を、酢酸(2ml)で120℃にて5時間処理した。次いで、溶媒を真空中で除去した。固体残渣を水(7ml)中で超音波処理を用いて処理し、濾過し、水で洗浄し、乾燥させて、158.4mg(73%)の脱炭酸生成物を褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=231。
Figure 2021528427
化合物257を、スキーム11の化合物167と類似の方法で調製した。MS:[M+1]=364。
化合物258を、スキーム11の化合物167と類似の方法で調製した。MS:[M+1]=336。
化合物262の合成:
Figure 2021528427
ベンジルトリフェニルホスホニウムブロミド(29.0mg、0.0669mmol)を、塩−氷浴中で冷却したTHF(0.5ml)中で撹拌した。水素化ナトリウム(4.12mg、0.103mmol;60%油懸濁物)を添加した。20分間の撹拌後、アルデヒド(15.8mg、0.0515mmol)を添加した。反応物を4時間にわたってゆっくり室温まで加温し、次いで飽和NHClでクエンチし、EtOAc(3×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。化合物262を、2%MeOHを含むDCMを使用する反復分取TLCにより単離した。1.1mgが白色固体として単離された。MS:[M+1]=381。
Figure 2021528427
出発エステル(76.4mg、0.235mmol)を、N−ブロモスクシンアミド(83.6mg、0.470mmol)でアセトニトリル(2.3ml)中にて室温で3日間処理した。反応混合物に飽和チオ硫酸ナトリウムを添加した。15分間の撹拌後、水層を分離し、EtOAc(2×)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。臭化物生成物を、ヘキサン:EtOAc=1:3を溶出溶媒として使用する分取TLCによって単離した。50.2mg(52%)を淡褐色の泡状固体として得た。MS:[M+1]=405。
窒素雰囲気下の上記由来の臭化物(24.1mg、0.0596mmol)に、フェニルボロン酸(10.3mg、0.083mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(6.9mg、0.006mmol)、ジメトキシエタン(0.69mL;脱気)、およびNaCO水溶液(77ul;2M)を添加した。反応物を100℃で5時間加熱し、室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。ヘキサン:EtOAc=1:3での分取TLCにより、17.2mg(72%)の鈴木カップリング生成物を、黄色がかった非晶質物質として得た。MS:[M+1]=402。
化合物272、273、および277の合成:
化合物272を、スキーム11の化合物167と同様に、上記イミダゾールエステルから出発して調製した。MS:[M+1]=440。
化合物273を、スキーム11の化合物167と同様に、上記イミダゾールエステルから出発して調製した。MS:[M+1]=412。
化合物277を、スキーム11の化合物167と同様に調製した。MS:[M+1]=378。
化合物279を、上に詳述したのと類似の方法(スキーム37を参照のこと)で、鈴木カップリングにより調製した。MS:[M+1]=436。
化合物318の合成
工程1.スキーム37で調製した臭化物出発物質5−ブロモ−16−メトキシ−2,3,4,10,12ペンタアザテトラシクロ−[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボキシラート(35.4mg、0.088mmol)を、CuI(13.3mg、0.07mmol)、X−Phos(35.9mg、0.088mmol)でDME(0.55mL)およびTFA(0.122mL)中にて処理した。フラスコにNをパージし、この混合物にClPd(PPh(30.7mg、0.0438mmol)を添加した。反応物を20時間かけて100Cまで加熱し、冷却し、EtOAcと水との間で分配した。有機相を乾燥させ、濃縮して、粗生成物および脱シリル化物質であるエチル5−エチニル−16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボキシラートを得た。2つの化合物を、分取TLC(Hex/EtOAc 1:2)で分離した。
工程2.工程1由来のエチル5−エチニル−16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ−[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボキシラート(6.2mg、0.0177mmol)を、DMF(0.2mL)に溶解させた。この溶液に、ヨードベンゼン(10.9mg、0.0532mmol)、TEA(12.5uL)、CuI(0.7mg、0.0035mmol)、およびPd(PPh(10.2mg、0.009mmol)を添加した。混合物を室温で一晩撹拌した。混合物を水で希釈し、EtOAcで3回抽出した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させた。変換により、9.7mgの純粋な化合物318を得た。
Figure 2021528427
化合物280の合成:
窒素雰囲気下の化合物267(11.7mg、0.0274mmol)に、ジシクロヘキシル[2−(2,4,6−トリイソプロピルフェニル)フェニル]ホスファン(7.8mg、0.0164mmol)、炭酸セシウム(22.3mg、0.0685mmol)、およびアセトニトリル(0.30ml)を添加した。反応フラスコを窒素ガスでフラッシュし、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)(1.42mg、0.0055mol)を添加した。室温で30分間の撹拌後、トリメチルシリルアセチレン(80.7mg、0.822mmol)を添加し、反応物を90℃で5時間加熱し、室温まで冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄した。水層を分離し、EtOAc(2×)で抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過した濃縮物の、5%MeOHを含むDCM/EtOAc(1:1)を使用する分取TLCにより、4.1mgのトリメチルシリルアセチレン誘導体を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=489。
上記由来のトリメチルシリルアセチレン(4.1mg、0.0084mmol)を、炭酸カリウム(1.2mg、0.0084mmol)でメタノール(0.2ml)中にて室温で3時間処理した。7%MeOHを含むDCM/EtOAc(1:1)を溶出溶媒として使用する分取TLCにより、1.6mgの化合物280を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=417。
化合物284、301、および302の合成:
化合物284を、化合物280と同様に、化合物240から出発して調製した。MS:[M+1]=403。
化合物301を、化合物280と同様に、化合物264から出発して調製した。MS:[M+1]=437。
化合物302を、化合物280と同様に、化合物245から出発して調製した。MS:[M+1]=435。
Figure 2021528427
化合物289、290、291、および292の合成:
化合物289を、スキーム30に図示されるように、化合物263と同様に調製した。
MS:[M+1]=399。
化合物290を、スキーム30に図示されるように、化合物263と同様に調製した。MS:[M+1]=399。
化合物291を、スキーム29に図示されるように、化合物243と同様に調製した。MS:[M+1]=337。
化合物292を、スキーム29に図示されるように、化合物243と同様に調製した。MS:[M+1]=337。
Figure 2021528427
化合物298の合成:
エステル(107.9mg、0.264mmol)を含むTHF(2.4ml)を、0℃の水素化ホウ素リチウム溶液(0.264ml;2M THF)で処理した。反応物を4時間にわたって周囲温度まで加温し、次いで飽和NaHCOでゆっくりクエンチし、EtOAc(4×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、77.3mg(86%)のアルコールを黄色がかった固体として得た。
上記由来のアルコール(16.4mg、0.0448mmol)を、オキシ臭化リン(25.7mg、0.0895mmol)で1,4−ジオキサン(0.5ml)中にて95℃で3時間処理した。次いで、反応物を0℃まで冷却し、飽和NaHCO(5ml)で20分間クエンチし、EtOAc(3×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および乾燥により、16.6mgの黄色がかった固体を得て、これを無水MeOH(18ul)およびTHF(0.35ml)に溶解させた。これを0℃まで冷却し、NaH(9.2mg;60%懸濁物)を添加した。0℃で2時間の撹拌後、反応物を飽和NaHCOでクエンチし、EtOAcで抽出し(3×)、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。10%MeOHを含むDCMを使用する分取TLCにより、0.8mgの化合物298を黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=381。
Figure 2021528427
出発アルコール(616mg)を、先に記載したように、対応する臭化物に転換した(スキーム21を参照のこと)。得られた粗臭化物を無水メタノール(23ml)に溶解させ、0℃まで冷却した。NaH(932mg;60%懸濁物)を少しずつ添加した。発泡が止んだ後に、反応混合物を30分間加熱還流し、次いで室温まで冷却し、2NのHCl(11ml)で処理した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、0から10%のMeOHを含むDCMの勾配溶出を使用するシリカゲルクロマトグラフィによって所望のメチルエーテルを単離した。217mgを黄色がかった固体として収集した。MS:[M+1]=279。
Figure 2021528427
化合物299および300の合成
化合物299を、化合物289と同様に、上記メチルエーテル中間体を使用して調製した。MS:[M+1]=461。
化合物300を、化合物289と同様に、上記メチルエーテル中間体を使用して調製した。MS:[M+1]=385。
スキーム38
Figure 2021528427
化合物327の合成:
Figure 2021528427
工程1.中間体Bのイソプロポキシアナログ(15−クロロ−9−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボン酸)を、スキーム28に示したものと同一の反応順序を使用した類似の方法で調製した。この化合物(0.05g、0.13mmol)を、無水DMF(2.5mL)に溶解させた。HATU(0.061g、0.16mmol)およびアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(0.029mL、0.27mmol)を反応混合物に添加し、その後に0.047mL(0.26mmol)のジイソプロピルエチルアミンを添加した。反応混合物を、室温で4時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 461.3および少量の出発物質を示す。さらなる0.030g、(0.08mmol)のHATUおよび0.029mL(0.27mmol)のアミノアセトアルデヒドジメチルアセタールを反応混合物に添加し、反応混合物をさらに2時間撹拌した。LCMSは反応の完了を示した。反応混合物を脱イオン水で希釈し、酢酸エチル(15.0mL×3)で抽出した。合わせた酢酸エチル層を、ブラインで洗浄し、分離し、無水NaSOで乾燥させた。有機層の蒸発により、粗生成物15−クロロ−N−(2,2−ジメトキシエチル)−9−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ−[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキサミド(62mg、100%)を得た;m/zからのC2125ClN[M+H]の計算値:461;実測値:461.3。
工程2.1.3mL、(1.3mmol)の1.0M HCl溶液を含むTHF(2.0mL)中にて上記化合物(0.062g、0.13mmol)を35〜40℃で16時間撹拌することによってアセタール部分を除去した。LCMSは、脱保護アルデヒドm/z 415.3を示す。反応混合物を酢酸エチル30.0mLで希釈し、飽和NaHCO溶液で洗浄し、その後にブラインで洗浄した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物(15−クロロ−N−(2−オキソエチル)−9−[(プロパン−2−イルオキシ)メチル]−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボキサミド(55mg、100%)を得た;m/zからのC1919ClN[M+H]の計算値415、実測値415.3。
工程3.上記アルデヒド(0.055g、0.13mmol)を、無水THF(5.0mL)に溶解させた。バージェス試薬(0.064g、0.26mmol)を添加し、反応混合物を70℃で2時間加熱した。LCMSは、出発物質m/z 415および生成物;m/z 397.2の混合物を示す。追加のバージェス試薬(0.032g、0.13mmol)をさらに添加し、反応混合物を70℃で3時間加熱した。LCMSは、生成物の形成のm/z397.2を示す。反応混合物を酢酸エチル(30.0mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液で洗浄し、その後にブラインで洗浄した。有機層を分離し、無水NaSOで乾燥させた。溶媒の蒸発により、粗生成物を得た。粗生成物の精製を、分取TLCプレート:移動相:EtOAc:MeOH、96:04 v/v mLによって行った。13.5mgの固体化合物327を得た(収率25.4%);m/zからのC1917ClN[M+H]の計算値397、実測値397.2。
化合物341を、スキーム38に示すように、化合物327と同様に調製した。
化合物349の合成:
Figure 2021528427
中間体C(スキーム28で調製)を、中間体Aから中間体Bへの変換と同様に、対応するカルボン酸(15−クロロ−9−(フェノキシメチル)−2,4,8,10,11ペンタアザ−テトラシクロ[11.4.0.0.012ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボン酸に変換した。次いで、化合物を、適切な試薬を使用してスキーム38に示す化合物327と同様に3工程の順序で、化合物349に変換した。
化合物350の合成:
Figure 2021528427
化合物350を、適切な出発物質およびスキーム38に図示されたのと同じ反応を使用して、化合物349について示した手法と同様の手法で合成した。
化合物355の合成:
Figure 2021528427
化合物355を、適切な出発物質およびスキーム38に図示されたのと同じ反応を使用して、化合物349について示した手法と同様の手法で合成した。
スキーム39
Figure 2021528427
化合物342の合成:
Figure 2021528427
上記アルデヒド(R=CHCF)(15−クロロ−9−[(2,2,2−トリフルオロエトキシ)メチル]−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒド)を、スキーム29に示したアルデヒド(15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11ペンタ−アザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒド)と同様に調製した。この化合物(0.04g、0.1mmol)を、3.0mLの乾燥MeOHに溶解させ、KCO(0.028g、0.2mmol)を室温で添加した。大平−ベストマン試薬(0.02mL、0.14mmol)を滴下し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。LCMSは、生成物の形成のm/z 394.2を示す。反応混合物を真空中で濃縮し、20.0mLの重炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。沈殿物を濾過し、脱イオン水で洗浄して、乾燥後に34.0mgの固体を得た(収率85.9%);m/zからのC1711ClFO[M+H]の計算値:394;実測値:394。
化合物351の合成:
Figure 2021528427
上記アルデヒド(R=CHPh)である9−[(ベンジルオキシ)メチル]−15−クロロ−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒドを、スキーム29に示したアルデヒド(15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11ペンタ−アザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒド)と同様に調製した。これを、スキーム39に示した化合物342と同様に、化合物351に変換した。
化合物353の合成:
上記のアセチレン誘導体化合物353(15−クロロ−5−エチニル−9−(2−フルオロフェノキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン)を、スキーム28に記載の順序に類似の順序を使用して、エチル12−クロロ−9−オキソ−2,4,8−トリアザトリシクロ[8.4.0.0]テトラデカ−1(10),3,5,11,13−ペンタエン−5−カルボキシラートおよび2−(2−フルオロフェノキシ)アセトヒドラジドから調製した。
化合物328の合成:
アルデヒド(15−メトキシ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ−[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒド)を、15−クロロ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−カルボアルデヒドについてスキーム29に記載されたものと同様に調製した。この化合物を、化合物342についてスキーム39に示したものと同様に化合物328に変換して、5−エチニル−15−メトキシ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン(化合物328)を得た。
化合物352および354の合成:
化合物352および354を、それぞれ、化合物339についてのスキーム29に報告されているものと同様の手法で、化合物351および353から調製した。
スキーム40
Figure 2021528427
化合物329の合成:
工程1:化合物103(スキーム18aに記載)(107mg、0.29mmol)を、THF(1.5mL)中にて0Cで撹拌し、これにDIBAL(0.73mL、1Mのヘキサン溶液、0.73mmol)を添加した。混合物を2時間撹拌した。さらなる0.5当量のDIBALを添加して反応完了を押し進めた。30分後、混合物を飽和NaHCOでクエンチし、EtOAc(3×)で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、乾燥させた(MgSO)。濃縮により粗生成物を得て、これを分取TLC(10%MeOH/DCM)によって精製して、57mg(61%)の[15−メトキシ−9−(メトキシメチル)−2,4,8,10,11−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,9,11,13,15−ヘプタエン−5−イル]メタノールを得た。
工程2:上記アルコール(18.9mg、0.0577mmol)をAcCN(1mL)中で撹拌し、これにPOBr(50mg、0.173mmol)を添加した。混合物を90Cで3時間撹拌し、冷却し、EtOAcで希釈し、飽和NaHCOで処理した。混合物をEtOAcで抽出した。有機相を合わせ、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して粗生成物を得て、これを次の反応で直接使用した。
工程3:上記粗臭化物を、10%Pd/C(触媒量)で、8mLの1:1 MeOH/EtOAc中にてH充填バルーン下で48時間撹拌した。混合物をセライトで濾過した。濃縮により粗生成物を得て、これを分取TLC(15%MeOH/DCM)によって精製して、11.3mgの化合物329を白色固体として得た。
化合物356の合成:
Figure 2021528427
スキーム41
Figure 2021528427
9−tert−ブチル5−エチル16−クロロ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−5,9−ジカルボキシラート(スキーム34で調製)(100.7mg、0.234mmol)を、水酸化リチウム(28.1mg、1.17mmol)で、THF(0.6mL)、水(0.5mL)、およびMeOH(0.1mL)の溶媒混合物中にて12時間処理した。次いで、反応混合物を、減圧下でほとんどの有機溶媒を除去することによって濃縮し、酢酸(3mL)中に再度懸濁させ、120℃で20時間加熱した。次いで、得られた褐色がかった透明な溶液を、30mLの撹拌している冷水に滴下した。次いで、溶液を氷浴中にて30分間にわたって冷却した。得られた沈殿物を濾過によって収集し、水で洗浄し、さらに乾燥させて45.4mg(2工程で64%)の16−クロロ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボン酸を褐色がかった固体として得た。MS:[M+1]=302。
上記の一酸(45.3mg、0.150mmol)を含むDMF(0.5mL)に、N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(22.0mg、0.225mmol)、HATU(62.7mg、0.165mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(58.2mg、0.450mmol)を添加した。2時間の撹拌後、反応混合物をEtOAcで希釈し、0.5N HCl、飽和NaHCO、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過後に真空中で溶媒を除去して、40.8mg(79%)のWeinrebアミドを黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=345。
−78℃の上記アミド(40.8mg、0.118mmol)を含む無水THF(0.5mL)に、ジイソブチルアルミニウムヒドリド(diisobutylalumium hydride)溶液(0.5mL;ヘキサン中1M)を添加した。1時間の撹拌後、反応物を−10℃までゆっくり加温し、−78℃に再度冷却した。飽和酒石酸カリウムナトリウム水溶液(5mL)を添加し、60分間撹拌した。溶液をEtOAc(4×)で抽出し、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去により、18.7mg(55%)の16−クロロ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボアルデヒドを黄色がかった固体として得た。MS:[M+1]=286。
室温のMeOH(1mL)中で撹拌している上記アルデヒド(18.7mg、0.0655mmol)に、炭酸カリウム(18.1mg、0.131mmol)およびジメチル1−ジアゾ−2−オキソプロピルホスホナート(21.4mg、0.111mmol)を添加した。16時間の撹拌後、反応物をEtOAcで希釈し、飽和NaHCOで洗浄し、水層を分離し、EtOAcで2回抽出し;合わせた有機溶液をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させた。濾過および溶媒の除去によって粗混合物を得て、これから所望のアルキン化合物356を、溶出液として5%MeOHを含むEtOAc/ジクロロメタン(1:1)を使用する分取TLCによって単離した。8.7mgの化合物356を淡黄色固体として得た。MS:[M+1]=282。
化合物508の合成:
Figure 2021528427
スキーム42
Figure 2021528427
化合物508−1(120mg、0.38mmol)を含むエタノール(1.5mL)の撹拌懸濁液に、ヒドラジン水和物(92μL、1.90mmol)を添加した。反応混合物を66時間加熱還流した。室温に冷却した後、得られた反応混合物を水で希釈し、得られた沈殿物を濾過によって収集して化合物508−2をオフホワイトの固体(87mg、72%)として得た:MS[M+1]=316。
化合物508−2(87mg、0.28mmol)を含むエタノール(7mL)の撹拌懸濁液に、N下、室温においてEtN(58μL、0.41mmol)および無水酢酸(41μL、0.44mmol)を添加した。得られた混合物を5時間加熱還流した。得られた混合物を室温に冷却し、得られた固体を濾過によって収集し、乾燥させて、化合物508−3を白色固体(88mg、89%)として得た:MS[M+1]=358。
化合物508−3(44mg、0.12mmol)を含むPPA(0.85g)の懸濁液を、N下で撹拌しながら120℃に加熱した。3時間後、得られた混合物を室温に冷却した。混合物を水で希釈し、飽和NaHCO水溶液を慎重に添加することによって塩基性にし、EtOAcで抽出した。合わせた抽出物をブラインで洗浄し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜20%CHCl/MeOH/NHOH(80:18:2)/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物508を白色固体(27mg、65%)として得た:1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.43 (s, 1H), 8.16 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.88 (dd, J = 8.7, 2.3 Hz, 1H), 5.01−4.50 (br s, 2H), 2.59 (s, 3H); MS [M+1] = 340.
化合物509の合成:
Figure 2021528427
化合物508−3(40mg、0.11mmol)を含むトルエン(3mL)の懸濁液に、N下、室温においてLawesson試薬(49mg、0.12mmol)を添加した。得られた混合物を3時間加熱還流し、次いで室温に冷却した。得られた混合物をCHCl(50mL)で希釈し、1N NaOH水溶液(10mL)を用いて分配した。層を分離し、水層をCHClで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜20%CHCl/MeOH/NHOH(80:18:2)/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物509を白色固体(36mg、90%)として得た:1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 8.38 (s, 1H), 8.15 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.95 (s, 1H), 7.87 (dd, J = 8.7, 2.4 Hz, 1H), 5.06−4.57 (br s, 2H), 2.75 (s, 3H); ESI [M+1] = 356.
化合物510の合成:
Figure 2021528427
スキーム43
Figure 2021528427
化合物510−1(67mg、0.20mmol)を含むMeOH(0.2mL)の撹拌溶液に、N下、室温においてNaOMe(11mg、0.20mmol)を添加した。反応混合物を室温で36時間撹拌し、次いでさらなるNaOMe(1mg、0.02mmol)を添加し、得られた溶液をさらに4時間撹拌した。得られた混合物に、室温のAcOH(12μL、0.20mmol)を添加した。その溶液を1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、化合物510−2を薄茶色薄膜物(107mg、>99%)として得た。
マイクロ波装置用バイアル内の粗化合物510−2(37mg、0.10mmol)を含むCHCl(2.5mL)の撹拌溶液に、(R)−1−アミノ−2−メチル−1−フェニルプロパノ−2−オール(33mg、0.20mmol)をN下、室温において添加した。次いで、そのバイアルを密封し、撹拌しながら72時間、45℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜10%CHCl/MeOH/NHOH(80:18:2)/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物510を白色固体(32mg、66%)として得た:1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.31 (s, 1H), 8.12 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.89 (s, 1H), 7.84 (dd, J = 9.0, 1.9 Hz, 1H), 7.44−7.21 (m, 5H), 5.06 (s, 1H), 4.98−4.56 (br s, 2H), 1.62 (s, 3H), 0.85 (s, 3H); MS [M+1] = 481.
化合物357〜375、382、383、385〜398、399〜412、414、416、および425〜428を、適切な出発物質を使用して、スキーム29、30、および34に記載の手法に類似の手法で調製した。化合物398について、薗頭反応でトリフルオロエチルヨージドを使用した。
化合物376〜381を、オキサゾリン部分の導入前にスキーム21に示すように調製した。
化合物384を、オキサゾリン部分の導入後に化合物280と同様に調製した。
化合物413を、ヨウ化メチルの代わりに臭化ベンジルを使用して、スキーム39に示すように調製した。
化合物415を、化合物452および3−メチル−1−ブチンから開始して、化合物280と同様に調製した。2つのさらなる化合物を、この反応混合物で形成させた−化合物453(ビス−アルキン生成物)および化合物454(A環Cl原子をアルキン部分に置換したもの)。
化合物417〜423を、ヨウ化メチルの代わりに適切に置換された臭化ベンジルを使用して、スキーム39に示すように調製した。
化合物424を、出発物質として臭化物を使用して、化合物280と同様に調製した。
化合物429を、フェノールとイミダゾイルメチルアルコールとの間の光延反応によって調製した(反応条件についてはスキーム15および後に続く実施例を参照のこと)。
化合物430を、塩基性媒体としてのNaHを含むTHFを使用したBnBrでのイミダゾイルメチルアルコールのアルキル化により、スキーム29に示すように調製した。
化合物431〜432を、塩基性媒体としてのNaHを含むTHFを使用した適切に置換された臭化ベンジルでのイミダゾイルメチルアルコールのアルキル化により、スキーム29に示すように調製した。
化合物433〜435を、適切に置換されたフェノールを使用して、化合物429と同様に調製した。
化合物436を、同一の塩基性条件下にて2−F臭化ベンジルで適切な出発アルコールをアルキル化することにより、化合物430と同様に調製した。
化合物437を、同一の塩基性条件下にて3−F臭化ベンジルで適切な出発アルコールをアルキル化することにより、化合物430と同様に調製した。
化合物438を、同一の塩基性条件下にて3−Cl臭化ベンジルで適切な出発アルコールをアルキル化することにより、化合物430と同様に調製した。
化合物439を、同一の塩基性条件下にて2−Cl臭化ベンジルで適切な出発アルコールをアルキル化することにより、化合物430と同様に調製した。
化合物440〜443を、フェノールと対応する1級アルコールとの間の光延反応により、化合物429と同様に調製した。
化合物444〜445を、塩基性媒体としてのNaHを含むTHFを使用した適切に置換された臭化ベンジルでのイミダゾイルメチルアルコールのアルキル化により、スキーム29に示す化合物274および215と同様に調製した。
化合物446〜447:スキーム39に示す類似のアルデヒドから開始して、これらの化合物を、スキーム33に示すようにオレフィン化条件を使用して、同様に調製した。
化合物448を、化合物356から開始し、且つスキーム29中の条件と同様に調製し、薗頭反応を、PdCl(PPh触媒下でPh−Iの代わりに塩化ベンゾイルを使用して行った。
化合物449を、化合物403から開始して調製し、ベンジル化を、アルキル化剤としてのBnBrおよび塩基性条件としてのNaHを含むTHFを使用し、必要に応じて加熱して行った。
化合物450を、化合物403から開始して調製し、ベンジル化を、アルキル化剤としての3−F−BnBrおよび塩基性条件としてのNaHを含むTHFを使用し、必要に応じて加熱して行った。
化合物451を、化合物403から開始して調製し、ベンジル化を、アルキル化剤としての2−F−BnBrおよび塩基性条件としてのNaHを含むTHFを使用し、必要に応じて加熱して行った。
化合物455を、化合物256から開始し、且つスキーム29中の条件と同様に調製し、薗頭反応を、PdCl(PPh触媒下でPh−Iの代わりに塩化ベンゾイルを使用して行った。
化合物452〜454を、化合物280と同一の条件下で、化合物452および3−メチル−1−ブチンから開始して合成した。
化合物456〜472を、適切な出発物質を使用して、スキーム28および29に記載の手法に類似の手法で調製した。KOBuの代わりにNaHを用いてイミダゾール環を形成した。
化合物473〜476を、適切な出発物質を使用して、スキーム32および37に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物477〜496を、適切な出発物質を使用して、スキーム12、21、29、および35に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物497〜504を、適切な出発物質を使用して、スキーム29、39、および41に記載の手法に類似の手法で調製した。そのアリールアルキンを、対応する臭化物に直接カップリングした。
化合物505〜507を、適切な出発物質を使用して、スキーム29、30、および34に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物508および509を、適切な出発物質を使用して、スキーム42に示されているように調製した。
化合物510を、適切な出発物質を使用して、スキーム43に示されているように調製した。
化合物511〜522を、適切な出発物質を使用して、スキーム29、30、および34に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物523を、ベンジルアジドを使用する標準的なクリックケミストリー条件に供した化合物356から調製した。
化合物524を、フェニルアジドを使用する標準的なクリックケミストリー条件に供した化合物403から調製した。
化合物525を、4−F−フェニルアジドを使用する標準的なクリックケミストリー条件に供した化合物356から調製した。
化合物526〜533を、適切な出発物質を使用して、スキーム29および41に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物534〜535を、適切な出発物質を使用して、スキーム29に記載の、化合物280に対する手法に類似の手法で調製した。
化合物536〜540を、適切な出発物質を使用して、スキーム24に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物541を、適切な出発物質を使用して、スキーム19、29、30、および34に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物542〜544を、NaHのTHF溶液を使用してイミダゾイルメチルアルコールを適切な臭化ベンジルでアルキル化することによって、スキーム29に記載の化合物274および215に類似の手法で調製した。
化合物545〜548を、適切なフェノールと対応する第一級アルコールとの光延反応によって、化合物429に類似の手法で調製した(反応条件についてはスキーム15を参照のこと)。その第一級アルコールである16−クロロ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.02,6.08,12]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−イル}メタノールは、ボランジメチルスルフィド錯体のTHF溶液を使用する16−クロロ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.02,6.08,12]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15ヘプタエン−9−カルボン酸(スキーム41に示されている)の還元によって調製した(スキーム44)。
スキーム44
Figure 2021528427
化合物549を、得るために適切な出発物質を使用して、スキーム29、30、および34に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物550〜552を、適切な出発物質を使用して、スキーム12、21、29、および35に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物553〜622を、適切な出発物質を使用して、スキーム29、39および41に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物623〜632を、適切な出発物質を使用して、スキーム29、30および34に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物633の合成
Figure 2021528427
スキーム45
Figure 2021528427
化合物17’(2.96g、11.2mmol)、イミダゾール(1.91g、28.1mmol)、DMAP(274mg、2.24mmol)、およびEtN(4.7mL、33.7mmol)を含む無水CHCl(25mL)および無水DMF(25mL)の撹拌溶液に、TBSCl(3.37g、22.4mmol)を添加した。反応混合物をN下、室温において一晩撹拌した。この後、得られた反応混合物をEtOAc(300mL)で希釈し、10%LiCl水溶液(3×50mL)、ブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜5%EtOAc/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−1を白色固体(3.67g、87%)として得た:MS[M+Na]=401。
化合物633−1(3.67g、9.69mmol)を含む無水DMF(50mL)の撹拌溶液に、N下、−20℃においてNaH(鉱油中60%、426mg、10.7mmol)を添加した。
得られた混合物を−20℃で10分間撹拌した。この後、PMBCl(2.0mL、14.8mmol)を添加した。反応混合物を一晩室温に加温した。得られた混合物を10%LiCl水溶液(100mL)でクエンチし、EtOAc(3cx100mL)で抽出した。合わせた抽出物を10%LiCl水溶液(3×30mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、10%〜30%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−2を淡黄色固体(4.59g、95%)として得た:MS[M+1]=499。
化合物633−2(4.59g、9.20mmol)を含む無水THF(100mL)の撹拌溶液に、N下、0℃においてTBAF(1M THF溶液、18.4mL、18.4mmol)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。この後、反応物を飽和NHCl水溶液(100mL)でクエンチし、CHCl(3×100mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、50%〜100%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−3を白色泡状物(2.92g、83%)として得た:MS[M+1]=385。
化合物633−3(2.92g、7.59mmol)を含む無水CHCl(150mL)の撹拌溶液に、N下、室温において、PPh(3.98g、15.2mmol)を添加し、その後にCBr(3.02g、9.11mmol)を添加した。反応混合物を室温で4時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた残渣を、30%〜60%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−4を白色泡状物(2.59g、76%)として得た:MS[M+1]=447。
化合物633−4(576mg、1.29mmol)を含む無水THF(10mL)および無水MeOH(45mL)の撹拌溶液に、NaH(鉱油中60%、515mg、12.9mmol)を、N下、0℃において40分間にわたって少しずつ添加した。反応混合物を0℃で1.5時間撹拌した。この後、反応物を飽和NHCl水溶液(100mL)でクエンチし、6N HCl水溶液によってpH約7に中和した。得られた混合物をCHCl(3×100mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、50%〜100%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−5を白色泡状物(436mg、85%)として得た:MS[M+1]=399。
化合物633−5(1.66g、4.16mmol)を含むTFA(15mL)の溶液を2日間、加熱還流した(85℃油浴)。この後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮した。残渣をCHCl(100mL)に溶解させ、飽和NaHCO(3×50mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、50%〜100%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−6をオフホワイトの固体(810mg、70%)として得た:MS[M+1]=279。
1,2,4−トリアゾール(506mg、7.33mmol)を含む無水CHCN(30mL)の撹拌溶液に、N下、0℃においてDIPEA(1.3mL、7.46mmol)を添加し、その後にPOCl(0.2mL、2.15mmol)を添加した。反応混合物を0℃で2時間撹拌した。この後、化合物633−6(1.02g、3.66mmol)を含む無水CHCN(50mL)の溶液を添加した。反応混合物を室温に加温し、次いで一晩、加熱還流した(100℃油浴)。反応混合物を室温に冷却し、氷冷水(50mL)でクエンチした。得られた混合物をCHCl(3×100mL)で抽出した。合わせた抽出物を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、50%〜100%EtOAc/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−7を黄色固体(950mg、79%)として得た:MS[M+1]=330。
KOt−Bu(485mg、4.32mmol)を含む無水DMF(10mL)の撹拌溶液に、N下、−50℃においてCNCHCOEt(0.47mL、4.30mmol)を添加した。反応混合物を−50℃で1時間撹拌した。この後、化合物633−7(950mg、2.88mmol)を含む無水DMF(15mL)の溶液を添加した。反応混合物を一晩、室温にゆっくり加温した。反応混合物を飽和NaHCO水溶液(50mL)でクエンチした。得られた混合物をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた抽出物を10%LiCl水溶液(3×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜8%MeOH/EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−8を黄色固体(815mg、76%)として得た:MS[M+1]=374。
化合物633−8(150mg、0.401mmol)を含むTHF(15mL)および水(7mL)の撹拌溶液に、LiOH・HO(84mg、2.00mmol)を室温で添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮した。得られた混合物を、2N HCl水溶液でpH約2に酸性にした。固体を濾過によって収集した。濾過ケークを水(10mL)で洗浄し、高真空下で乾燥させて、化合物633−9を白色固体(125mg、90%)として得た:MS[M+1]=346。
化合物633−9(122mg、0.353mmol)、I(269mg、1.06mmol)、およびKPO(75mg、0.353mmol)を含む無水DMF(9mL)の懸濁液を密封し、170℃のマイクロ波反応器に30分間かけた。この後、反応混合物を室温に冷却し、10%LiCl水溶液(50mL)で希釈した。得られた混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を10%LiCl水溶液(3×30mL)およびブライン(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、1%〜4%MeOH/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633−10を白色固体(35mg、23%)として得た:MS[M+1]=428。
化合物633−10(32mg、0.0748mmol)、化合物633−11(37μL、0.303mmol)、およびCuI(4mg、0.0210mmol)を含む無水DMF(4mL)の懸濁液に、アルゴンを5分間バブリングした。この後、EtN(52μL、0.373mmol)を添加し、その後にPd(dppf)Cl・CHCl(12mg、0.0147mmol)を添加した。得られた混合物をアルゴン下、40℃において2時間加熱した。次いで反応混合物を室温に冷却し、水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた抽出物を10%LiCl水溶液(3×20mL)およびブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜4%MeOH/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物633をオフホワイトの固体(13mg、41%)として得た:1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.45 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.13 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.01 (d, J = 8.7, 2.3 Hz, 1H), 7.92 (dd, J = 8.6, 2.3 Hz, 1H), 7.86 (dd, J = 8.7, 2.3 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 4.64 (s, 2H), 4.43 (br s, 2H), 3.91 (s, 3H), 3.26 (s, 3H); ESI MS, m/z = 433 [M+H]+.
化合物634〜636を、適切な出発物質を使用して、スキーム29、30、34および45に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物637〜644および646〜656を、適切な出発物質を使用して、スキーム45に記載の手法に類似の手法で調製した。
化合物657、665、672〜676、684〜689、703、および710〜716を、化合物526〜533(スキーム29)に対して記載された条件下において適切な出発物質を使用する薗頭反応条件に化合物328を供することによって調製した。
化合物658〜662、666、697、701、702、および723〜725を、化合物526〜533(スキーム29)に対して記載された条件下において適切な出発物質を使用する薗頭反応条件に化合物356(スキーム41)を供することによって調製した。
化合物663、667〜670、693、694、および728〜730を、化合物526〜533(スキーム41)に対して記載された条件下において適切な出発物質を使用する薗頭反応条件に化合物403を供することによって調製した。
化合物664、671、677〜683、698、700、705、707〜709、726、および727を、化合物526〜533(スキーム29)に対して記載された条件下において適切な出発物質を使用する薗頭反応条件に化合物256(スキーム29)を供することによって調製した。
エチル16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボキシラート(スキーム37)を、対応する酸に加水分解し、次いで、適切な試薬を使用して、化合物511および512の合成における条件(スキーム29、30および34を参照のこと)と同じアミド化条件および環化条件に供して化合物690を得た。ラセミ体の2−アミノ−1−(シクロヘキシル)エタン−1−オールをアミドカップリングの段階において使用したので、最終生成物は、ラセミ体である。
エチル16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボキシラート(スキーム37)を、酸に加水分解し、次いで、適切な試薬を使用して、化合物511および512(スキーム29、30および34を参照のこと)と同じアミド化条件および環化条件に供して化合物691を得た。ラセミ体の2−アミノ−1−(ピリジン−3−イル)エタン−1−オールをアミドカップリングの段階において使用したので、最終生成物は、ラセミ体である。
エチル16−メトキシ−2,3,4,10,12−ペンタアザテトラシクロ[11.4.0.0.012]ヘプタデカ−1(17),3,5,8,10,13,15−ヘプタエン−9−カルボキシラート(スキーム37)を、酸に加水分解し、次いで、適切な試薬を使用して、化合物512(スキーム29、30および34を参照のこと)と同じアミド化条件および環化条件に供して化合物692を得た。環化工程にDASTを使用した場合のキラル中心の反転に起因して、(1S)−2−アミノ−1−(3−フルオロフェニル)エタン−1−オールを使用して、R−異性体を生成した。
化合物695を、適切な試薬を使用して、化合物513および514(スキーム29、30、34および37を参照のこと)に類似の手法で調製した。ラセミ体の2−アミノ−1−(ピリジン−3−イル)エタン−1−オールをアミドカップリングの段階において使用したので、最終生成物は、ラセミ体である。
化合物696を、適切な試薬を使用して、化合物514(スキーム29、30、34および37を参照のこと)に類似の手法で調製した。環化工程にDASTを使用した場合のキラル中心の反転に起因して、(1S)−2−アミノ−1−(3−フルオロフェニル)エタン−1−オールを使用して、R−異性体を生成した。
化合物717を、適切な試薬を使用して、化合物514(スキーム29、30および34を参照のこと)に類似の手法で中間体B(スキーム28)から出発して調製した。環化工程にDASTを使用した場合のキラル中心の反転に起因して、(1S)−2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)エタン−1−オールを使用して、R−異性体を生成した。
化合物718を、適切な試薬を使用して、化合物513(スキーム29、30および34を参照のこと)に類似の手法で調製した。環化工程にDASTを使用した場合のキラル中心の反転に起因して、(1R)−2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)エタン−1−オールを使用して、S−異性体を生成した。
化合物719を、適切な試薬を使用して、化合物514(スキーム29、30、34および37を参照のこと)に類似の手法で調製した。環化工程にDASTを使用した場合のキラル中心の反転に起因して、(1S)−2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)エタン−1−オールを使用して、R−異性体を生成した。
化合物720を、適切な試薬を使用して、化合物513(スキーム29、30、34および37を参照のこと)に類似の手法で調製した。環化工程にDASTを使用した場合のキラル中心の反転に起因して、(1R)−2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)エタン−1−オールを使用して、S−異性体を生成した。
化合物721を、ベンゾジアゼピンコアとして化合物256(スキーム29)および適切な試薬を使用して、化合物534および535に類似の手法で調製した。
化合物606の代替合成:
スキーム46
Figure 2021528427
2−((2,4−ジメトキシベンジル)アミノ)酢酸(606−3)の調製
Figure 2021528427
化合物606−1(40.0g、240mmol)、化合物606−2(50.2g、360mmol)、およびEtN(50.2mL、360mmol)を含む無水CHCl(800mL)の混合物をN下、室温において1時間撹拌した。この後、NaBH(OAc)(76.4g、360mmol)を、冷水冷却浴を用いて20分間にわたって少しずつ添加した(発熱)。得られた混合物を室温で一晩撹拌した。次いで、反応混合物を、氷浴/ウォーターバスを用いて冷却し、飽和NaHCO水溶液(約800mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。得られた混合物を30分間撹拌した。層を分離した。水層をCHCl(2×500mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和NaHCO水溶液(300mL)および水(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をメタノール(320mL)に溶解させた。NaOH水溶液(2N、360mL)を添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。この後、反応混合物を、氷浴/ウォーターバスを用いて冷却し、濃HCl(約12N)をゆっくり添加することによってpH4〜5に酸性化した。得られた混合物を減圧下で濃縮した。残渣に水(80mL)を添加し、すべての固体が溶解するまで70℃の浴において撹拌した。得られた溶液を、氷浴/ウォーターバスを用いて冷却し、10分間超音波処理した。固体を濾過によって収集し、高真空下で乾燥させて化合物606−3を白色固体(44.3g、82%)として得た:1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ 7.26 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 6.53 (dd, J = 8.3, 2.4 Hz, 1H), 3.92 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.77 (s, 3H), 3.04 (s, 2H).
7−クロロ−4−(2,4−ジメトキシベンジル)−3,4−ジヒドロ−1H−ベンゾ[e][1,4]ジアゼピン−2,5−ジオン(606−5)の調製
Figure 2021528427
化合物606−3(12.5g、55.5mmol)および化合物606−4(10.0g、50.6mmol)を含むキシレン(140mL)の懸濁液を、N下で撹拌しながら3時間、加熱還流した。この後、反応混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮乾固した。残渣を、EtOAc/メタノール(10:1、約40mL)と共に摩砕し、濾過した。濾過ケークを高真空下で乾燥させて化合物606−5をオフホワイトの固体(14.0g、77%)として得た:ESI MS,m/z=361[M+H]
エチル8−クロロ−5−(2,4−ジメトキシベンジル)−6−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,4]ジアゼピン−3−カルボキシラート(606−6)の調製
Figure 2021528427
化合物606−5(23.0g、63.7mmol)を含む無水THF(250mL)および無水DMF(125mL)の撹拌溶液に、NaH(鉱油中60%、3.82g、95.5mmol)をN下、−20℃において添加した。得られた混合物を室温に加温し、室温で30分間撹拌した。この後、反応混合物を−20℃に冷却し、(EtO)P(O)Cl(13.8mL、95.5mmol)を添加した。次いで、得られた混合物を室温に加温し、室温で2.5時間撹拌した。反応混合物を、氷浴/ウォーターバスを用いて冷却し、CNCHCOEt(10.4mL、95.2mmol)を添加した。得られた混合物を0℃で5分間撹拌し、次いで−78℃に冷却した。NaH(鉱油中60%、3.82g、95.5mmol)を添加した。反応混合物を−78℃で10分間撹拌し、一晩、室温にゆっくり加温した。この後、反応混合物を半飽和NaHCO水溶液(400mL)でクエンチし、EtOAc(3×400mL)で抽出した。合わせた抽出物を10%LiCl水溶液(2×100mL)およびブライン(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、80%〜100%EtOAc/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物606−6をオフホワイトの固体(18.3g、63%)として得た:ESI MS,m/z=456[M+H]
エチル8−クロロ−6−オキソ−5,6−ジヒドロ−4H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,4]ジアゼピン−3−カルボキシラート(606−7)の調製
Figure 2021528427
化合物606−6(18.3g、40.1mmol)を含む無水CHCl(96mL)の撹拌溶液に、0℃において、TFA(48mL)を添加し、その後にTfOH(7.1mL、80.8mmol)を添加した。反応混合物を室温に加温し、2時間撹拌した。この後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣をCHCl(300mL)で希釈し、氷浴/ウォーターバスを用いて冷却し、飽和NaHCO水溶液をゆっくり添加することによってpH>7に塩基性化した。混合物を濾過した。濾過ケークを水(2×30mL)で洗浄した。濾液の層を分離した。水層をCHCl(4×300mL)で抽出した。合わせた有機層を水(100mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、EtOAcと共に摩砕し、濾過した。合わせた濾過ケークを高真空下で乾燥させて、化合物606−7をオフホワイトの固体(12.9g、>99%)として得た:ESI MS,m/z=306[M+H]
エチル3−クロロ−7−(メトキシメチル)−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラート(606−9)の調製
Figure 2021528427
化合物606−7(12.9g、約40.1mmol)および化合物606−8(23.1mL、160mmol)を含むクロロベンゼン(400mL)の撹拌懸濁液に、POCl(7.5mL、80.5mmol)をN下、室温において添加した。反応混合物を、撹拌しながら2.5時間、150℃の油浴(還流)において加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却し、CHOCHC(O)NHNH(25.0g、240mmol)を添加し、その後にDIPEA(35mL、201mmol)を添加した。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、次いで、135℃の油浴において1.5時間加熱した。この後、反応混合物を室温に冷却し、CHCl(500mL)で希釈し、飽和NaHCO水溶液(500mL)でクエンチした。層を分離した。水層をCHCl(4×300mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜8%MeOH/EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物606−9を淡黄色固体(11.5g、77%)として得た:ESI MS,m/z=374[M+H]。化合物606−7(1.80g)も回収された。
(3−クロロ−7−(メトキシメチル)−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−イル)メタノール(606−10)の調製
Figure 2021528427
化合物606−9(3.74g、10.0mmol)を含む無水THF(40mL)の撹拌溶液に、DIBAL−H(1M THF溶液、30mL、30mmol)をN下、0℃において10分間にわたって滴下した。反応混合物を0℃で2.5時間撹拌した。この後、反応混合物を飽和ロッシェル塩水溶液(40mL)および水(50mL)でクエンチした。得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した。固体を濾過し、水(10mL)およびEtOAc(10mL)で洗浄した。濾液の層を分離した。水層をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、EtOAc(5mL)と共に摩砕し、濾過した。合わせた濾過ケークを高真空下で乾燥させて、化合物606−10を淡黄色固体(2.95g、89%)として得た:ESI MS,m/z=354[M+Na]
3−クロロ−7−(メトキシメチル)−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボアルデヒド(606−11)の調製
Figure 2021528427
化合物606−10(2.95g、8.89mmol)を含む無水CHCl(50mL)の撹拌懸濁液に、デス−マーチンペルヨージナン(4.53g、10.7mmol)をN下、0℃において添加した。反応混合物を0℃で10分間撹拌し、次いで、3時間、室温に加温した。この後、反応混合物をメタノール(5mL)でクエンチし、室温で1時間撹拌した。得られた混合物にブライン(50mL)を添加した。層を分離した。水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、EtOAc、次いで0%〜10%MeOH/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物606−11を白色固体(2.62g、89%)として得た:ESI MS,m/z=330[M+H]
3−クロロ−10−エチニル−7−(メトキシメチル)−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン(606−12)の調製
Figure 2021528427
化合物606−11(2.62g、7.95mmol)を含む無水MeOH(70mL)の撹拌溶液に、N下、室温において、KCO(2.20g、15.9mmol)を添加し、その後にベストマン−大平試薬(2.29g、11.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。この後、反応混合物を飽和NaHCO水溶液でクエンチした。得られた混合物をCHCl(3×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を減圧下で濃縮した。残渣をCHCl(200mL)に溶解させ、水(30mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、CHCl(10mL)と共に摩砕し、濾過した。濾液を、2%〜4%MeOH/EtOAcで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製した。カラム精製から得られた生成物を濾過ケークと合わせ、高真空下で乾燥させて、化合物606−12を白色固体(1.96g、76%)として得た:ESI MS,m/z=326[M+H]
5−((3−クロロ−7−(メトキシメチル)−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−イル)エチニル)−2−メトキシチアゾール(606)の調製
Figure 2021528427
化合物606−12(500mg、1.53mmol)、化合物606−13(下記の合成を参照のこと)(1.10g、4.60mmol)、およびCuI(87mg、0.460mmol)を含む無水DMF(15mL)の懸濁液に、5分間、アルゴンをバブリングした。この後、EtN(1.07mL、7.65mmol)を添加し、その後にPd(PPh(353mg、0.306mmol)を添加した。得られた混合物をアルゴン下、室温において一晩撹拌した。次いで、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(4×50mL)で抽出した。合わせた抽出物を10%LiCl水溶液(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、0%〜5%MeOH/CHClで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して、化合物606を薄灰色固体(468mg、69%)として得た:1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.36 (s, 1H), 8.08 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 7.87 (dd, J = 8.7, 2.3 Hz, 1H), 7.62 (s, 1H), 5.43 (s, 2H), 4.76 (s, 2H), 4.09 (s, 3H), 3.31 (s, 3H); ESI MS, m/z = 439 [M+H]+.
高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)解析を、方法1に記載の溶媒勾配プログラムとともにYMC ODS−AQ C18 120Å(4.6×150mm)カラムを使用して得た。保持時間:11.59分間。
5−ヨード−2−メトキシチアゾール(606−13)の調製
スキーム47
Figure 2021528427
化合物606−13a(20.0g、174mmol)を含む無水THF(700mL)の撹拌溶液に、n−BuLi(2.5Mヘキサン溶液、70mL、175mmol)を、窒素下、−78℃(ドライアイス/アセトン浴)において20分間にわたって滴下した。得られた反応混合物をN下、−78℃において2時間撹拌した。この後、I(44.2g、174mmol)を添加した。得られた混合物を2時間にわたって室温にゆっくり加温し、室温で1時間撹拌した。次いで反応混合物を0℃に冷却し、飽和NHCl水溶液(300mL)をゆっくり添加することによってクエンチした。得られた混合物を室温に加温し、EtOAc(500mL)で抽出した。抽出物を20%Na水溶液(300mL)およびブライン(300mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した(生成物は揮発性物質である;エバポレーターバス温度<25℃)。得られた残渣を、5%EtOAc/ヘキサンで溶出するシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィによって精製して(生成物は揮発性物質である;エバポレーターバス温度<25℃;さらに乾燥させるために高真空を使用しない!)、化合物606−13を無色油状物(39.8g、95%)として得た:1H NMR (500 MHz, CDCl3) δ 7.19 (s, 1H), 4.06 (s, 3H).
化合物180〜730を、MSおよびH NMRによって特徴付けた。MS特徴付けを、以下の表5にまとめている。
Figure 2021528427
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スキーム1〜44に示された反応と同様および類似の反応を実行するとき、以下の化合物も、本出願において明確に意図される:
Figure 2021528427
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実施例105:α5含有GABA受容体(GABAR)ポジティブアロステリックモジュレーター活性の評価
工程1:GABARサブユニット(α5、β3、γ2、α1、α2、およびα3)のクローンの樹立および対応するcRNAの調製:GABA−R α5、β3、γ2、α1、α2、およびα3サブユニットのヒトクローンを、商業的供給者(例えば、OriGene,http://www.origene.comおよびGenescript,http://www.genescript.com)から入手する。これらのクローンを、pRC、pCDM、pcDNA、およびpBluescript KSMベクター(卵母細胞発現用)または他の等価な発現ベクター内で操作する。従来のトランスフェクション剤(例えば、FuGene、リポフェクタミン2000、またはその他)を使用して、宿主細胞を一過性にトランスフェクトする。
工程2−Xenopus卵母細胞発現系におけるα5β3γ2、α1β3γ2、α2β3γ2、およびα3β3γ2サブタイプの機能的なGABARアッセイ:α5、β3、γ2、α1、α2、およびα3サブユニットをコードするcRNAを、T3 mMESSAGE mMACHINEキット(Ambion)を使用してin vitroで転写し、Xenopus laevisから新たに調製された卵母細胞に注入する(α:β:γ=2:2:1の比または他の最適化された条件)。2日間の培養後、TEVC設定(Warner Instruments,Inc.,Foster City,CA)を使用して、卵母細胞からのGABAゲーティングCl−電流を測定する。GABA、ベンゾジアゼピン、およびジアゼパムを、このシステムを検証するため基準化合物として使用する。
工程3−試験化合物のα5β3γ2サブタイプに対するポジティブアロステリックモジュレーター活性の評価およびEC50=5μM選択性カットオフに到達したときのα1〜α3が結合したβ3γ2サブタイプに対するオフターゲット活性の試験:卵母細胞由来のGABAゲーティングCl−電流を、試験化合物の存在下のTEVC設定において計測する。各試験化合物のポジティブアロステリックモジュレーター活性を、5点用量反応アッセイにおいて試験する。試験化合物には、いくつかの基準化合物が含まれる(α5β3γ2サブタイプに対する文献上のEC50値は、3〜10μMの範囲内である)。各化合物に対するα5β3γ2サブタイプにおけるEC50を得る。α5β3γ2におけるEC50が5μM以下である場合、他のサブタイプを超えるα5β3γ2サブタイプにおける化合物の選択性を試験するために、他の3つのサブタイプ(α1β2γ2、α2β3γ2、およびα3β3γ2)のEC50をさらに個別に測定する。
工程4−α5β3γ2サブタイプに対するさらなる試験化合物の評価およびEC50=0.5μM選択性カットオフに到達したときのオフターゲット活性の試験:第2バッチの試験化合物を、同じストラテジーを用いるがより低いEC50カットオフ(0.5μM)を用いて試験する。再度、各化合物に対するα5β3γ2サブタイプのEC50を測定する。α5含有受容体に対するEC50が0.5μM未満であった場合のみ、α1〜α3が結合したβ3γ2サブタイプを試験する。
実施例106:GABAα5受容体に対する結合活性およびポジティブアロステリックモジュレーター活性についての化合物の評価
(A)GABARに対する試験化合物の結合活性
組織培養および膜調製:GABA受容体:α1β1γ2、α2β3γ2、α3β3γ2、およびα5β3γ2を安定に発現するLtk細胞(Merck Co.,NJ,USAによって提供)に対して結合を行った。細胞を、5%CO2において、10%血清および抗生物質を含むDMEM/F12培地を含む100mm培養プレートに播種し、1〜2日間成長させた。次いで、以下のように、GABAR発現をデキサメタゾンによって誘導した:α5含有GABARについては0.5μMで1日間、α1、α2、およびα3含有GABARについては2μMで3日間。誘導後、細胞を、ダルベッコリン酸緩衝生理食塩水(DPBS,pH7.4,Invitrogen,Carlsbad,CA,USA)中に掻き取ることによって収集し、150×gで10分間遠心分離した。ペレットを、再懸濁および遠心分離によって2回洗浄した。少なくとも5つの異なる調製物由来の細胞ペレットを合わせ、結合アッセイ緩衝液(50mM KH2PO4;1mM EDTA;0.2M KCl、pH7.4)中に懸濁させ、Branson Sonifier150(G.Heinmann,Germany)を使用する超音波処理(3〜5回、30秒)によって膜を調製した。タンパク質含有量を、ウシ血清アルブミン(Sigma Aldrich,St.Louis,MO,USA)を標準物質として使用するBCAアッセイ(Bio−Rad Labs,Reinach,Switzerland)を使用して測定した。アリコートを調製し、結合アッセイにおいてさらに使用するために−20℃で保管した。
リガンド結合:漸増濃度(0.01〜8nM)の[H]Rol5−1788(Flumazepil,75〜85Ci/mmol,PerkinElmer,MA,USA)と膜をインキュベートすることによって、飽和結合曲線を得て、非特異的結合を、10μMジアゼパムの存在下において計測した。飽和曲線から決定されたα1、α2、α3およびα5含有GABARに対するK値またはそれより低いK値での放射性リガンドの濃度において、試験化合物の[H]Rol5−1788結合の阻害を行った。
すべての結合アッセイを、アッセイ緩衝液中にて4℃で1時間行った。全アッセイ体積は、α5含有GABAR膜については0.2mg/mlタンパク質を含む0.5ml、ならびにα1、α2、およびα3含有GABAR膜については0.4mg/mlを含む0.5mlであった。24−Cell Harvestor(Brandel,Gaithersburg,MD,USA)を使用してGF/Bフィルターで濾過した後、氷冷アッセイ緩衝液で3回洗浄することによって、インキュベーションを終了した。フィルターをシンチレーションバイアルに移し、5mlのシンチレーション液を添加し、ボルテックスして混合し、暗所で維持した。翌日、シンチレーションカウンター(Beckman Coulter,Brea,CA,USA)を用いて、放射能を得た。すべてのアッセイを3連で行った。
データ解析:GraphPad Prismソフトウェア(GraphPad Software,Inc.,CA,USA)を用いて、飽和曲線および阻害曲線を得た。未標識リガンドの平衡解離定数(K値)を、Cheng−Prusoff方程式K=IC50/(1+S/K)を用いて決定した(式中、IC50は、[H]リガンドの結合の50%を阻害する未標識リガンドの濃度であり、Sは、放射性リガンドの濃度であり、Kは、放射性リガンドの平衡解離定数である)。化合物(1nM〜10μM)のlog範囲を使用して、3連のアッセイ由来の平均値±SDとして表されるK値を決定した。(B)α5β2γ2サブタイプGABARに対する試験化合物のポジティブアロステリックモジュレーター活性
最初に、上に示したプロトコルと本質的に類似するプロトコルを用いて、本発明の化合物を、GABA受容体(α5β2γ2)を含む卵母細胞におけるGABAのEC20濃度を高める能力について100nMでスクリーニングした。
1日目に、1ng/32nLのGABAα5β2γ2 cDNAを1つの卵母細胞に注入した。試験を2日目に開始する。卵母細胞に注入されたcDNAは、アルファ、ベータ、およびガンマの混合物であり、それらの比は、1:1:10(重量基準)であり、1つの卵母細胞中に注入されるべき混合された3つのサブユニットの総重量は、32nlの体積において1ngであった。注入された卵母細胞を、3日目に試験することもできる。このような場合、卵母細胞に注入されるcDNA量は、20%減少させるべきである。
本発明の化合物を、以下の手順を用いて試験した。
GABA用量反応
1)8個の卵母細胞をOpusXpressの8つのチャンバーに入れ、改変バース食塩水(MBS)を用いて3mL/分で表面灌流した。3M KClを充填したガラス電極(0.5〜3メガオーム)を使用した。卵母細胞の膜電位を−60mVで電圧固定した。
2)卵母細胞を安定化するために、先の試験から得た平均EC20GABAを5〜6回適用した。各GABA適用の間に、卵母細胞をMBSで5〜10分間洗浄した。
3)GABA用量反応を行って、EC20GABA値を得た。
コントロール試験(ジアゼパムまたはメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート)
1)新たな卵母細胞を使用して、新たな試験を行った。
2)卵母細胞を安定化するために、EC20GABAを5〜6回適用した。各GABA適用の間に、卵母細胞をMBSで5〜10分間洗浄した。
3)EC20GABAを適用することにより、電流(IGABA)を得た。卵母細胞をMBSで5〜10分間洗浄した。
4)1μMのジアゼパムまたはメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートを40秒間事前に適用した後、1μMのジアゼパムまたはメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートとEC20GABAとを同時に適用することにより、Itestを得た。ItestをIGABAで除算することにより、増強(%)を得た。
複数の用量での試験化合物
1)コントロール試験において、上記工程1)、2)および3)を繰り返す。
2)第1の濃度の試験化合物を40秒間事前に適用した後、同じ濃度の試験化合物とEC20GABAとの同時適用によって、Itestを得た。ItestをIGABAで除算することにより、増強(%)を得る。
3)試験されたすべての卵母細胞を廃棄し、新たな卵母細胞を用いて、上記工程1)および2)を繰り返して、第2の濃度の同一化合物を試験した。各卵母細胞は、単一の試験化合物のための1回の濃度試験だけに使用した。これらの工程を他の試験化合物についても繰り返した。
いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、200nM未満、180nM未満、150nM未満、または100nM未満のα5含有GABARの結合親和性(Kによって表される)を有する。いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、50nM未満のα5含有GABARの結合親和性(Kによって表される)を有する。いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、10nM未満のα5含有GABARの結合親和性(Kによって表される)を有する。
いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、α1含有GABARよりもα5含有GABARに対して選択的である。いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、α1含有GABARよりもα5含有GABARに対して50倍超、100倍超、500倍超、または1000倍超選択的である。
いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、500nM未満、100nM未満、または50nM未満のα5含有GABARのEC50を有する。いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、25nM未満のα5含有GABARでEC50を有する。
いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、100nMで、α5含有GABARを10%超、25%超、50%超、または75%超増強する。いくつかの実施形態では、本出願の化合物は、1000nMで、α5含有GABARを10%超、25%超、50%超、または75%超増強する。
結合活性試験およびPAM機能活性試験のスクリーニング結果を、下記の表1および2にまとめる。
以下の表1は、本発明の化合物に関連するGABAα5結合Kiの範囲を示す:表1
Figure 2021528427
Figure 2021528427
以下の表2は、本発明の化合物に関連するGABAα5の機能的な増強の範囲を示す:
Figure 2021528427
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選択された本発明の化合物は、GABAα1、GABAα2、またはGABAα3と比較してGABAα5の結合選択性が10倍超であることを実証している。本出願のいくつかの化合物は、GABAα1、GABAα2、またはGABAα3と比較してGABAα5の結合選択性が20倍超、50倍超、または100倍超、であることを実証している。
以下の表6は、GABAα1、GABAα2、またはGABAα3と比較したGABAα5に対する本出願の化合物の結合選択性の範囲を示す:
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実施例107:老化障害(AI)ラットにおけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの影響
Nielら、J.Med.Chem.48:6004−6011(2005)における化合物番号6に対応するメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートは、選択的なα5含有GABARアゴニストである。これのα5in vitro有効性は、+27(EC20)である。老化障害ラットにおけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの影響を、RAMタスクを用いて調査した。さらに、α5含有GABA受容体におけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートによる受容体占有も調査した。
(A)放射状迷路(RAM)行動タスクを用いた、老化障害ラットにおけるメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの影響
老化障害(AI)ラットのin vivo空間記憶保持に及ぼすメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの影響を、ビヒクルコントロールおよび4つの異なる投薬量レベルのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート(0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、および3mg/kg、ip)を用いる放射状迷路(RAM)行動タスクにおいて評価した。RAM行動タスクを8匹のAIラットにおいて行った。5つすべての処置条件(ビヒクルおよび4つの投薬量レベル)を、8匹のラットすべてにおいて試験した。
使用したRAM装置は、等距離で配置された8本のアームからなった。高架式迷路のアーム(幅7cm×長さ75cm)が、八角形の中央プラットフォーム(直径30cm、高さ51.5cm)の各面から突き出ていた。アーム上の透明な側壁は、高さが10cmであり、65°の角度を成すことにより、溝が形成されている。飼料のウェル(直径4cm、深さ2cm)が、各アームの遠位末端に配置されていた。Froot Loops(商標)(Kellogg Company)を報酬として使用した。任意のアームへの進入を防止するために、Plexiglas(商標)で構築されたブロック(高さ30cm×幅12cm)を置くことができた。また、その装置の周囲に数多くの追加の迷路の手がかりを提供した。
AIラットを最初に事前訓練試験に供した(Chappellら、Neuropharmacology 37:481−487,1998)。事前訓練試験は、馴化期(4日間)、標準的なウィン−シフトタスクに対する訓練期(18日間)、および実験者が指定するあるサブセットのアーム(例えば、5本のアームが通行可能であり、3本のアームが遮断される)を提示する間に短い遅延時間を課す別の訓練期(14日間)、ならびに8方向のウィン−シフトタスク(すなわち、8本すべてのアームが通行可能である)の完了からなった。
馴化期では、4日間連続でラットを、8分間のセッションの間に迷路に慣れさせた。これらの各セッションでは、飼料の報酬をRAM上に、最初は中央プラットフォーム上およびアーム上に点在させ、次いで、徐々にアームに閉じ込めた。この馴化期の後、標準的な訓練プロトコルを用い、そのプロトコルでは、飼料ペレットを各アームの末端に置いた。ラットに対して18日間にわたって毎日1回の試行を行った。8つすべての飼料ペレットを得たとき、または16回選択したときもしくは15分が経過したとき、毎日の各試行を終了した。この訓練期が完了した後、第2の訓練期を行い、この第2の訓練期では、試行の間に短い遅延時間を課すことによって、記憶の要求を増加させた。各試行のはじめに、8方向迷路の3本のアームを遮断した。ラットは、試行のこの最初の「情報期」の間に立入りを許された5本のアーム上の飼料を得ることが可能だった。次いで、ラットを、60秒間、迷路から取り出し、その間に、迷路上の障壁を取り除いて8本すべてのアームに立入りを可能にした。次いで、ラットを、中央プラットフォームに戻し、この試行の「記銘試験」期の間、残りの飼料の報酬を得ることが可能だった。遮断されたアームの同一性およびその配置は、試行ごとに変化させた。
AIラットが記銘試験期の間に犯す「エラー」の数を追跡した。ラットが、試行の遅延時間の前の構成部分において飼料がすでに回収されたアームに進入した場合、または遅延時間後のセッションにおいて、すでに訪れていたアームに再訪した場合、その試行においてエラーが生じた。
事前訓練試験が完了した後、情報期(いくつかの遮断されたアームの提示)と記銘試験(すべてのアームの提示)との間の遅延時間の間隔をさらに延長した(すなわち、2時間の遅延時間)試行にラットを供した。遅延時間の間隔の間、ラットは、試験室内の迷路のそばの個別のホームケージ内のカート上に置かれた。毎日の試行の30〜40分前に、AIラットを以下の5つの条件:1)ビヒクルコントロール−5%ジメチルスルホキシド、25%ポリエチレングリコール300、および70%蒸留水;2)0.1mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート;3)0.3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート;4)1mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート);および5)3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートのうちの1回の腹腔内(i.p.)注射による注射で前処置した。注射は、休薬日をはさんで1日おきに行った。各AIラットを、試験期間内に5つすべての条件で処置した。任意の潜在的なバイアスを相殺するために、昇順−降順用量シリーズを用いて(すなわち、一連の用量を、最初に昇順で投与し、次いで降順で繰り返して)、薬物の効果を評価した。したがって、各用量を2回測定した。
パラメトリック統計学(対応のあるt検定)を使用して、異なる用量のメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートおよびビヒクルコントロールの状況における、2時間の遅延時間バージョンのRAMタスクにおけるAIラットの記銘試験の成績を比較した(図1を参照のこと)。試行中に生じたエラーの平均数は、ビヒクルコントロールを使用したとき(エラーの平均数±平均値の標準誤差(SEM)=3.13±0.62)よりも、3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート処置において有意に少なかった(エラーの平均数±SEM=1.31±0.40)。ビヒクルコントロール処置と比べて、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートは、3mg/kgにおいて記憶の能力を有意に改善した(t(7)=4.233、p=0.004)。
AIラットを0.3mg/kgのTB21007(α5含有GABARインバースアゴニスト)で同時に処置したとき、3mg/kgの治療用量は、無効になった。TB21007/メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート併用処置(0.3mg/kgのTB21007と3mg/kgのメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートとの併用)を用いたときのラットが犯したエラーの平均数は、2.88±1.32であり、ビヒクルコントロールで処置されたラット(エラーの平均数3.13±1.17)と差が無かった。したがって、空間記憶に及ぼすメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの影響は、GABAα5受容体依存的影響である(図1を参照のこと)。
(B)α5含有GABA受容体占有に及ぼすメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートの影響
動物
成体雄ロングエバンスラット(265〜295g、Charles River,Portage,MI、n=4/群)を、GABAα5受容体占有研究のために使用した。ラットを、12:12明期/暗期において、換気されたステンレス鋼ラック内に個別に収容した。飼料および水は、自由に入手可能であった。行動的に活性な用量での化合物の曝露を評価するためのさらなる研究では、若齢または高齢のロングエバンスラット(n=2〜4/群)をこれらの研究のために使用した。
化合物
Ro15−4513を、海馬および小脳におけるGABAα5受容体部位のための受容体占有(RO)トレーサーとして使用した。他のアルファサブユニット含有GABA受容体と比較したGABAα5受容体に対するRo15−4513の選択性に基づいて、ならびにRo15−4513が、動物およびヒトにおけるGABAα5 RO研究に対して首尾よく使用されているので(例えば、Lingford−Hughesら,J.Cereb.Blood Flow Metab.22:878−89(2002);Pymら,Br.J.Pharmacol.146:817−825(2005);およびMaedaら,Synapse 47:200−208(2003)を参照のこと)、Ro15−4513をトレーサーとして選択した。Ro15−4513(1μg/kg)を25%ヒドロキシル−プロピルベータ−シクロデキストリンに溶解させ、RO評価の20分前にi.v.投与した。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート(0.1〜10mg/kg)は、Nox Pharmaceuticals(India)によって合成され、25%ヒドロキシル−プロピルベータ−シクロデキストリンに溶解させ、トレーサー注射の15分前にi.v.投与した。溶解度の限度に起因して1ml/kgの体積で投与された最高用量のメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート(10mg/kg)の場合を除いて、化合物を、0.5ml/kgの体積で投与した。
組織の調製および解析
トレーサー注射の20分後に、ラットを頸椎脱臼によって屠殺した。速やかに全脳を取り出し、滅菌水で軽くすすいだ。体幹の血液を、EDTAでコーティングされたエッペンドルフチューブに収集し、研究が完了するまで濡れた氷上で保管した。海馬および小脳を切除し、1.5mlエッペンドルフチューブ内で保管し、組織抽出まで濡れた氷上に置いた。薬物無処置ラットでは、ブランク試料および検量線試料を生成する際に使用するために6つの皮質脳組織試料を収集した。
各試料に、組織試料の重量の4倍の体積の、0.1%ギ酸を含むアセトニトリルを添加した。検量線(0.1〜30ng/g)試料の場合、計算された体積の標準物質は、アセトニトリルの体積を減少させた。試料をホモジナイズし(FastPrep−24,Lysing Matrix D;5.5m/s、60秒、または音波プローブディスメンブレーターを使用して7〜8ワットの力;Fisher Scientific)、14,000rpmで16分間遠心分離した。(100μl)上清溶液を300μlの滅菌水(pH6.5)によって希釈した。次いで、この溶液を十分に混合し、LC/MS/MSによってRo15−4513(トレーサー)およびメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートについて分析した。
血漿曝露のために、血液試料を14000rpmで16分間遠心分離した。遠心分離後、各試料由来の50ulの上清(血漿)を、200μlのアセトニトリル+0.1%ギ酸に添加した。検量線(1〜1000ng/ml)試料のために、計算された体積の標準物質は、アセトニトリルの体積を減少させた。試料を超音波ウォーターバス内で5分間超音波処理した後、16000RPMで30分間遠心分離した。各試料バイアルから100ulの上清を取り出し、新しいガラスオートサンプルバイアルに入れた後、300μlの滅菌水(pH6.5)を添加した。次いで、この溶液を十分に混合し、LC/MS/MSによってメチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートについて分析した。
海馬(GABAα5受容体の密度が高い領域)における占有を小脳(GABAα5受容体の密度が低い領域)における占有と比較する比率法によって、およびさらに、完全占有を定義するために高用量のGABAα5ネガティブアロステリックモジュレーターL−655,708(10mg/kg、i.v.)によって、受容体占有を測定した。
ビヒクルを投与した後、1μg/kg、i.v.のRo15−4513のトレーサーを投与することにより、小脳(0.36±0.02ng/g)と比較して海馬(1.93±0.05ng/g)において5倍超高いレベルのRo15−4513が得られた。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート(0.01〜10mg/kg、i.v.)は、Ro15−4513の小脳レベルに影響せずに(図2)、海馬においてRo15−4513の結合を用量依存的に減少させ、10mg/kg、i.v.の用量は、90%超の占有を示した(図3)。ROを計算する方法の両方が、非常に類似する結果をもたらし、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートについてのED50値は、比率法に基づいた1.8mg/kgまたは占有を定義するためにL−755,608を使用して1.1mg/kgであった。
メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート曝露は、血漿と海馬の両方において0.01mg/kg、i.v.で定量限界未満(BQL)であったが、0.1mg/kg、i.vでは海馬において低レベルで検出可能であった(表3を参照のこと)。海馬の曝露は、0.1〜1mg/kg、i.v.の用量において10倍増加として線形であり、曝露が12倍になった。1から10mg/kg、i.v.に用量を増加させるだけで、曝露が約5倍増加した。血漿曝露は、用量が1から10mg/kg、i.v.に増加すると、12倍増加した。
Figure 2021528427
認知研究における行動的に妥当な用量での曝露を測定するために、さらなる研究を高齢のロングエバンスラットにおいて行った。若齢ロングエバンスラットにおいて行われた受容体占有研究との橋渡しをするために、若齢ロングエバンスラットにおける曝露もまた測定した。若齢および高齢のロングエバンスラットにおける曝露は、比較的類似していた(表4、図4)。用量を1から3mg/kg、ipに3倍増加させると、海馬と血漿の両方で、若齢および高齢ラットにおいて、用量に比例した増加より大きい曝露の増加がもたらされ、増加は、4.5〜6.6倍の範囲であった。
Figure 2021528427
RO研究において、海馬における180ng/gの曝露(1mg/kg、i.v.)は、ROを測定するために使用される方法に応じて32〜39%受容体占有に相当した。この曝露は、3mg/kg、i.p.での高齢ラットにおいて観察されるものに匹敵することから、30〜40%ROが、このモデルにおける認知有効性に必要であることが示唆された。
これらの研究は、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートが、GABAα5受容体占有を用量依存的に増加させることを実証した。メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートは、1超の脳/血漿比という良好な脳曝露も実証した。これらの研究は、メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラートが、GABAα5サブタイプ受容体におけるポジティブアロステリック調節によってその認知向上効果をもたらしていたことをさらに実証した。
実施例108:老化障害(AI)ラットにおけるエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートの影響
Achermannら、Bioorg.Med.Chem.Lett.,19:5746−5752(2009)における化合物番号49に対応するエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートは、選択的なα5含有GABARアゴニストである。
老化障害(AI)ラットにおけるin vivo空間記憶保持に及ぼすエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートの影響を、ビヒクルコントロール(25%シクロデキストリン、これを以下の3回試験した:昇順/降順シリーズの最初、中間、および終わり)および6つの異なる用量レベル(0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、10mg/kg、および30mg/kg、各用量を2回試験した)のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートを使用して、実施例107(A)に記載のようなタスクに本質的に類似の放射状迷路(RAM)行動タスクにおいて評価した。同じビヒクルコントロールおよび同じ用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートを使用して、同じ実験を繰り返し、その実験では、ビヒクルコントロールを5回試験し、3mg/kgの用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートを4回試験し、その他の用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートを2回試験した。
パラメトリック統計学(対応のあるt検定)を使用して、異なる用量のエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートおよびビヒクルコントロールの状況における、4時間の遅延時間バージョンのRAMタスクにおけるAIラットの記銘試験の成績を比較した(図5を参照のこと)。ビヒクルコントロール処置に比べて、エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートは、3mg/kg(t(7)=4.13、p=0.004またはt(7)=3.08、p=0.018)および10mg/kg(t(7)=2.82、p=0.026)において記憶能力を有意に改善した。
α5含有GABA受容体占有に及ぼすエチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラートの影響も、実施例107(B)(上記を参照のこと)に記載されたものと本質的に類似している手順に従って調査した。この研究から、エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラート(0.01〜10mg/kg、i.v.)が、海馬におけるRo15−4513の結合をRo15−4513の小脳レベルに影響せずに減少させ(図6)、10mg/kg、i.v.の用量が90%超占有を示すことが実証された(図7)。
実施例109:モリス水迷路行動タスクを使用した老化障害ラットにおける6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンの影響
Chambersら、J.Med.Chem.46:2227−2240(2003)における化合物44に対応する6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンは、選択的なα5含有GABARアゴニストである。
老化障害(AI)ラットのin vivo空間記憶保持に及ぼす6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンの影響をモリス水迷路行動タスクにおいて評価した。水迷路は、迷路に対して新規のパターンセットで囲まれたプールである。この水迷路に対する訓練プロトコルは、海馬依存的であると示された改変水迷路タスク(de Hozら,Eur.J.Neurosci.,22:745−54,2005;Steele and Morris,Hippocampus 9:118−36,1999)に基づき得る。
認知的に損なわれた高齢ラットの側脳室に片側性でカニューレを挿入した。定位座標は、ブレグマの1.0mm後方、正中線に対して1.5mm側方、および頭蓋表面に対して3.5mm腹側だった。約1週間の回復の後、ラットを、水迷路において2日間(1日あたり6回の試行)、プールの表面の下に隠された水中に沈んだ逃避プラットフォームの位置を捜し当てるように事前訓練し、逃避プラットフォームの位置は、日ごと変化させた。事前訓練中は、脳室内(ICV)注入を行わなかった。
事前訓練の後、ラットに、100μgの6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オン(n=6)を含む5μlのDMSOまたはビヒクルDMSO(n=5)のいずれかを、水迷路訓練および試験の40分前にICV注入した。訓練は、2日間の1日あたり8回の試験からなり、隠された逃避プラットフォームを同じ位置のままにした。ラットには、プラットフォームの位置を捜し当てるために60秒を与え、試行間には60秒間の間隔をあけた。ラットに、訓練終了の24時間後に、逃避プラットフォームを除去したプローブ試験(120秒)を行った。訓練中、訓練を4つのブロックに分け、各ブロックにおいて4回の訓練試行を行った。
ビヒクルおよび6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、訓練の開始時には、ほぼ同時に逃避プラットフォームを見つけた(ブロック1)。この訓練ブロックでは、ビヒクルおよび6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットの両方が、逃避プラットフォームを見つけるのに約24秒を費やした。しかし、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、訓練の終わり(ブロック4)には、ビヒクルのみで処置されたラットよりも上手に(すなわち、速く)プラットフォームを見つけることができた。ブロック4では、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、逃避プラットフォームを見つけるのに約9.6秒を費やしたのに対し、ビヒクルで処置されたラットは、約19.69秒を費やした。これらの結果から、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンが、ラットにおいて水迷路タスクの学習を改善したと示唆される(図8(A)を参照のこと)。
訓練の24時間後の試験試行では、逃避プラットフォームを除去した。ラットの探索/遊泳パターンを用いて、ラットの長期記憶を試験するために、試行前の訓練中に逃避プラットフォームが配置されていた位置をラットが記憶しているかを判定した。この試行では、「標的アニュラス」は、試行前の訓練中にプラットフォームが配置されていた領域の周りの、逃避プラットフォームのサイズの1.5倍の指定された領域である。「反対側アニュラス」は、標的アニュラスのサイズと同じサイズのコントロール領域であり、プール内の標的アニュラスと反対側に位置する。ラットが、良好な長期記憶を有している場合、そのラットは、試行前の訓練中にプラットフォームが存在した位置の周囲の領域(すなわち、「標的」アニュラスであって;「反対側」アニュラスではない)を探索する傾向があるであろう。「アニュラスで過ごした時間」は、ラットが標的アニュラスまたは反対側アニュラスの領域で費やした、秒を単位とする時間の長さである。アニュラスを「横断した回数」は、ラットが標的アニュラスまたは反対側アニュラスの領域を横断して遊泳した回数である。
ビヒクルを投与したラットは、標的アニュラスと反対側アニュラスとにおいて同じ長さの時間を費やしたことから、これらのラットは、試行前の訓練中にプラットフォームが存在した位置を記憶していないようであるということを示していた。対照的に、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンで処置されたラットは、「反対側アニュラス」において費やした時間または「反対側アニュラス」を横断した回数と比較して、標的アニュラスにおいて有意に長い時間を費やし、「標的アニュラス」をより頻繁に横断した。これらの結果から、6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンが、水迷路タスクにおいてラットの長期記憶を改善したことが示唆される(図8(B)および8(C)を参照のこと)。
本発明の化合物は、GABAα5受容体に対してポジティブアロステリック調節効果を示した(例えば、実施例106を参照のこと)。これらの化合物は、GABAα5受容体におけるGABAの効果を増強するであろう。したがって、本発明の化合物は、老化障害動物(ラットなど)において、他のGABAα5受容体選択的アゴニスト(メチル3,5−ジフェニルピリダジン−4−カルボキシラート、エチル3−メトキシ−7−メチル−9H−ベンゾ[f]イミダゾ[1,5−a][1,2,4]トリアゾロ[4,3−d][1,4]ジアゼピン−10−カルボキシラート、および6,6ジメチル−3−(3−ヒドロキシプロピル)チオ−1−(チアゾール−2−イル)−6,7−ジヒドロ−2−ベンゾチオフェン−4(5H)−オンなど)によってもたらされる効果(例えば、実施例28〜30を参照のこと)と同様の認知増強効果をもたらすはずである。

Claims (30)

  1. 式V:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
    Aは、C、CR、またはNであり;
    BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
    Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
    Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
    Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
    Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
    YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
    VはCまたはCRであり、
    あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
    ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
    Figure 2021528427
    である場合、Rは、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CH、および−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
    pは、2〜4から選択される整数であり;
    結合「
    Figure 2021528427
    」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
    、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
    ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR1−3−O(CR1−3−R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、CHCF、およびCHFから選択され;
    の各存在は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、存在しないか、または
    ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、COOMe、COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、CH−OR10、およびCH−O−CH−R10から選択され;
    ここで、Rの各々は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−C(O)−(C6〜C10)アリール、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    各Rは独立して、
    H−、
    (C1〜C12)−脂肪族−、
    (C3〜C10)−シクロアルキル−、
    (C3〜C10)−シクロアルケニル−、
    [(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
    [(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
    [(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
    [(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
    (C6〜C10)−アリール−、
    (C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
    (C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
    (C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
    3〜10員のヘテロシクリル−、
    (3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
    (3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
    (3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
    5〜10員のヘテロアリール−、
    (5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
    (5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
    (5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
    から選択され;
    ここで、前記ヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前記ヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
    ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前記2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前記環は、0〜5個のR’ で必要に応じて置換されており、ここで、前記環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
    ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
    ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  2. 式V−a:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    Uと、αおよびβによって指定される2個の炭素原子とが一緒になって、0〜2個の窒素原子を有する5員または6員の芳香環を形成し;
    Aは、C、CR、またはNであり;
    BおよびFは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、BとFとの両方がNである可能性はなく;
    Dは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
    Eは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
    Wは、N、NR、CR、またはC(Rであり;
    Xは、N、NR、O、CR、またはC(Rであり;
    YおよびZは各々独立して、C、CR、およびNから選択され、ここで、YとZとの両方がNである可能性はなく;
    VはCまたはCRであり、
    あるいは、ZがCまたはCRである場合、Vは、C、CR、またはNであり;
    ここで、X、Y、Z、V、およびWによって形成される環が
    Figure 2021528427
    である場合、Rは、−OR、−SR、−(CHOR、−(CHO(CH、−(CHおよび−(CHN(R’’)R10であり;ここで、Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    mおよびnは、独立して、0〜4から選択される整数であり;
    pは、2〜4から選択される整数であり;
    結合「
    Figure 2021528427
    」の各存在は、単結合または二重結合のいずれかであり;
    、R、R、およびRの各存在は各々独立して、
    ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFH −OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR1−3−O(CR1−3−R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、CHCF、およびCHFから選択され;
    の各存在は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、存在しないか、または
    ハロゲン、−R、−OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCF、−SiR、−N(R)、−SR、−SOR、−SOR、−SON(R)、−SOR、−(CR1−3R、−(CR1−3−OR、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3R、−(CR0−3−C(O)NR(CR0−3OR、−C(O)R、−C(O)C(O)R、−C(O)CHC(O)R、−C(S)R、−C(S)OR、−C(O)OR、−C(O)C(O)OR、−C(O)C(O)N(R)、−OC(O)R、−C(O)N(R)、−OC(O)N(R)、−C(S)N(R)、−(CR0−3NHC(O)R、−N(R)N(R)COR、−N(R)N(R)C(O)OR、−N(R)N(R)CON(R)、−N(R)SOR、−N(R)SON(R)、−N(R)C(O)OR、−N(R)C(O)R、−N(R)C(S)R、−N(R)C(O)N(R)、−N(R)C(S)N(R)、−N(COR)COR、−N(OR)R、−C(=NH)N(R)、−C(O)N(OR)R、−C(=NOR)R、−OP(O)(OR)、−P(O)(R)、−P(O)(OR)、−P(O)(H)(OR)、C≡C−R、COOMe、COOEt、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、CH−OR10、およびCH−O−CH−R10から選択され;
    ここで、Rの各々は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−C(O)−(C6〜C10)アリール、−(C3〜C6)シクロアルキル−(C6〜C10)アリール、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OH、−OCF、OCHF、−O−(C1〜C6)アルキル、−O−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CN、−SCH−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C10)−シクロアルキル、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    各R10は、独立して、−(C3〜C10)−シクロアルキル、3〜10員のヘテロシクリル−、(C6〜C10)−アリール、または5〜10員のヘテロアリールであり、ここで、R10の各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    各Rは独立して、
    H−、
    (C1〜C12)−脂肪族−、
    (C3〜C10)−シクロアルキル−、
    (C3〜C10)−シクロアルケニル−、
    [(C3〜C10)−シクロアルキル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
    [(C3〜C10)−シクロアルケニル]−(C1〜C12)−脂肪族−、
    [(C3〜C10)−シクロアルキル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
    [(C3〜C10)−シクロアルケニル]−O−(C1〜C12)−脂肪族−、
    (C6〜C10)−アリール−、
    (C6〜C10)−アリール−(C1〜C12)脂肪族−、
    (C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C12)脂肪族−、
    (C6〜C10)−アリール−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
    3〜10員のヘテロシクリル−、
    (3〜10員のヘテロシクリル)−(C1〜C12)脂肪族−、
    (3〜10員のヘテロシクリル)−O−(C1〜C12)脂肪族−、
    (3〜10員のヘテロシクリル)−N(R’’)−(C1〜C12)脂肪族−、
    5〜10員のヘテロアリール−、
    (5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C12)−脂肪族−、
    (5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C12)−脂肪族−;および
    (5〜10員のヘテロアリール)−N(R’’)−(C1〜C12)−脂肪族−
    から選択され;
    ここで、前記ヘテロシクリルは、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し、前記ヘテロアリールは、N、NH、O、およびSから独立して選択される1〜4個のヘテロ原子を有し;
    ここで、Rの各存在は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    あるいは、2個のR基が同一の原子に結合している場合、前記2個のR基は、これらが結合している原子と一緒になって、N、NH、O、S、SO、およびSOから独立して選択される0〜4個のヘテロ原子を有する3〜10員の芳香環または非芳香環を形成してよく、ここで、前記環は、0〜5個のR’で必要に応じて置換されており、ここで、前記環は、(C6〜C10)アリール、5〜10員のヘテロアリール、(C3〜C10)シクロアルキル、または3〜10員のヘテロシクリルと必要に応じて縮合しており;
    ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)から選択され;
    ここで、R’’の各存在は独立して、H、−(C1〜C6)−アルキル、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、(C6〜C10)−アリール−、(5〜10員のヘテロアリール)−(C1〜C6)−アルキル−、(C6〜C10)−アリール−(C1〜C6)−アルキル−、(5〜10員のヘテロアリール)−O−(C1〜C6)−アルキル−、および(C6〜C10)−アリール−O−(C1〜C6)−アルキル−から選択され、ここで、R’’の各存在は独立して、ハロゲン、−R、−OR、オキソ、−CHOR、−CHN(R、−C(O)N(R、−C(O)OR、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(Rから選択される0〜3個の置換基で置換されており、ここで、Rの各存在は独立して、−(C1〜C6)−脂肪族、(C3〜C6)−シクロアルキル、3〜6員のヘテロシクリル、5〜10員のヘテロアリール−、および(C6〜C10)−アリール−から選択される、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  3. 式X:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−ハロゲン、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CN、−C≡C−R、−CHF、−CF、および−OCF、−OCHF、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、−H、−CH、−CH、−CH−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、5〜10員の複素環、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R10は、−H、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
    およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  4. 式X−a:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−ハロゲン、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CN、−C≡C−R、−CHF、−CF、および−OCF、−OCHF、−(C1〜C6)アルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、および−(C3〜C6)シクロアルキルから選択され;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、−H、−CH、−CH、−CH−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10、−CH−O−R10、−CH−O−CH−R10
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、5〜10員の複素環、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R10は、−H、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OH、−OCF、−OCHF、−O(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
    およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルである、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  5. 式XI:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CF、および−OCF、(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールから選択され;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、CHOR、CH、−OR、CH−フェニルであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、−5〜10員の複素環、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OMe、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
    およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり、
    ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)、および−OMeから選択される、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  6. 式XI−a:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−ハロゲン、−OMe、−C≡C−R、−CN、−CHF、−CF、および−OCF、(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリールから選択され;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、または−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、またはO−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、CHOR、CH、−OR、CH−フェニルであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)−アリール、5〜10員のヘテロアリール−、5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル−、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、または−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキルであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、−ハロゲン、−(C1〜C6)アルキル、−CF、−OCF、または−O−(C1〜C6)アルキルの0〜5個で置換されており;
    は、−C≡CR、−(C1〜C6)アルキル−C≡C−R10
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C1〜C6)アルキル−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C1〜C6)アルキル−(C3〜C6)シクロアルキル、および−C(O)−(C6〜C10)アリール、−5〜10員の複素環、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R10は、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C3〜C6)シクロアルキル、−CH−(C6〜C10)アリール、および−CH−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、各R10は独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−ハロゲン、−CF、−OCF、−OCFH、−O−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され、
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−5〜10員のヘテロアリール、−(C6〜C10)アリール、−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリール−(C1〜C6)アルキル、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
    およびRの各存在は、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    各Rは、独立して、−Hまたは−(C1〜C6)アルキルであり、
    ここで、R’の各存在は独立して、ハロゲン、−R’’、−OR’’、オキソ、−CHOR’’、−CHNR’’、−C(O)N(R’’)、−C(O)OR’’、−NO、−NCS、−CN、−CF、−OCFおよび−N(R’’)、および−OMeから選択される、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  7. 式X:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−Cl、−Br、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CF、および−OCHFから選択され;
    は、−H、−CH、−CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、および−(C6〜C10)−アリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲンで置換されており;
    は、−C≡CR、−CH−O−CH−R10、−CH−O−R10
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    から選択され、
    ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、およびベンジルシクロプロピルから選択され;
    ここで、R10は、ハロゲンであり;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−CFおよび−OMeから選択され;
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、および−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキルから選択され、
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
    およびRの各存在は、−Hであり;
    各Rは、−Hである、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  8. 式X−a:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−Cl、−Br、−(C6〜C10)アリール、−OMe、−CF、および−OCHFから選択され;
    は、−H、−CH、−CHであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−(C1〜C6)アルキル、および−(C6〜C10)−アリールであり;
    ここで、−Hおよび−(C1〜C6)アルキルを除く各Rは独立して、0〜5個の−ハロゲンで置換されており;
    は、−C≡CR、−CH−O−CH−R10、−CH−O−R10
    Figure 2021528427
    から選択され、
    ここで、5員の複素環またはヘテロアリールの各々は、0〜4個のRで置換されており;
    ここで、Rは、−H、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、−5〜10員のヘテロアリール、ベンジルシクロプロピル、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、R10は、ハロゲンであり;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R11の各存在は独立して、−CF、−OCHFおよび−O(C1〜C6)アルキルから選択され;
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C6〜C10)アリール、および−(C6〜C10)アリール−(C1〜C6)アルキルから選択され、
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、Rは、0〜5個のR’で置換されており;
    ここで、R’は、−Cl、−F、−(C1〜C6)アルキル、−OMe、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
    およびRの各存在は、−Hであり;
    各Rは、−Hである、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  9. 式XI:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−Clおよび−OMeから選択され;
    は、−CHOR、または−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、および−(C6〜C10)−アリールであり;
    は、−C≡CR
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、Rは、−(C6〜C10)アリール、および−5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R11の各存在は、−OMeであり;
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、および−(C6〜C10)アリールから選択され;
    およびRの各存在は、−Hであり;
    各Rは、−Hである、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  10. 式XI−a:
    Figure 2021528427
    の化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせであって、式中、
    各Rは独立して、−Clおよび−OMeから選択され;
    は、−CHORまたは−ORであり、ここで、Rの各存在は、独立して、−H、−CH、CHFおよび−(C6〜C10)−アリールであり;
    は、−C≡CR
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、Rは、−(C6〜C10)アリール、
    Figure 2021528427
    から選択され;
    ここで、各Rは独立して、0〜5個のR11で置換されており;
    ここで、R11の各存在は、−OMeまたは−(C1〜C6)アルキルであり;
    ここで、Rは、−(C1〜C6)アルキル、−(C3〜C6)シクロアルキル、−(C6〜C10)アリール、および5〜10員のヘテロアリールから選択され;
    およびRの各存在は、−Hであり;
    各Rは、−Hである、
    化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  11. Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    から選択される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  12. Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    Figure 2021528427
    から選択される化合物またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ。
  13. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、多形、異性体、もしくは組み合わせ;および許容され得るキャリア、佐剤、またはビヒクルを含む薬学的組成物。
  14. 前記組成物が第2の治療剤をさらに含む、請求項13に記載の薬学的組成物。
  15. 前記第2の治療剤が、抗精神病剤、メマンチン、およびアセチルコリンエステラーゼインヒビター(AChE−I)から選択される、請求項14に記載の薬学的組成物。
  16. 前記第2の治療剤が、アリピプラゾール、オランザピン、およびジプラシドン、ならびにその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、および多形から選択される抗精神病剤である、請求項14に記載の薬学的組成物。
  17. 前記第2の治療剤が、メマンチン、その薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、または多形である、請求項14に記載の薬学的組成物。
  18. 前記第2の治療剤が、ドネペジル、ガランタミン、およびリバスチグミン、ならびにその薬学的に許容され得る塩、水和物、溶媒和物、および多形から選択されるAChE−Iである、請求項15に記載の薬学的組成物。
  19. 中枢神経系(CNS)障害に関連する認知障害の処置を必要とする被験体を処置する方法であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物または請求項13〜18のいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
  20. 前記CNS障害が加齢性認知障害である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記加齢性認知障害が軽度認知障害(MCI)である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記軽度認知障害が健忘性軽度認知障害(AMCI)である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記CNS障害が認知症である、請求項19に記載の方法。
  24. 前記認知症がアルツハイマー病である、請求項23に記載の方法。
  25. 前記CNS障害が、統合失調症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、外傷後ストレス障害(PTSD)、精神遅滞、パーキンソン病(PD)、自閉症、強迫行為、物質嗜癖、双極性障害、または癌治療に関連する障害である、請求項19に記載の方法。
  26. 脳癌の処置を必要とする被験体を処置する方法であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物または請求項13〜18のいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
  27. 脳癌に関連する認知障害の処置を必要とする被験体を処置する方法であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物または請求項13〜18のいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
  28. 前記脳癌が、髄芽腫である、請求項26または27に記載の方法。
  29. 前記脳癌が、髄芽腫である、請求項28に記載の方法。
  30. パーキンソン病精神疾患の処置を必要とする患者においてパーキンソン病精神疾患を処置する方法であって、請求項1〜12のいずれか1項に記載の化合物または請求項13〜18のいずれか1項に記載の薬学的組成物を投与する工程を含む、方法。
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