JP2021525398A - ソフトコンタクトレンズ - Google Patents

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Abstract

ソフトコンタクトレンズは、ポリマーに基づく固体成分と、固体成分中に実質的に均一に分布する液体成分と、を含む。液体成分は、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含む。これにより、眼の近視の進行を防止または少なくとも制限することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、主請求項の前提部に記載された特徴を有するソフトコンタクトレンズに関する。
特に、本発明は、近視の進行を遅らせるのに有利な有効成分を、制御された状態で放出することができるソフトコンタクトレンズに関する。
さらに、本発明は、ソフトコンタクトレンズを収容する包装体(packaging)、およびソフトコンタクトレンズを作製するためのプロセスに関する。
近視は非常に一般的な視力障害であり、眼の外から到達した平行光線が網膜に正しく焦点が合わずに、網膜の前に焦点が合うことで生じる。
この視力障害は、眼球の不完全な球状の形成、特に視軸に沿った細長い形状の形成によって生じることが多い。
近視は、一般的に乳幼児期から発症し、成長とともに増加する。そのため、近視の重症度が漸進的に増加する場合があり、人によって異なる最大値まで増加する傾向がある。
視力障害、特に近視などの屈折異常を矯正するために広く使用されている器具は、コンタクトレンズであり、その中でも特にソフトコンタクトレンズである。
他のタイプのコンタクトレンズ(ハードまたはセミハードのもの)と比較して、ソフトコンタクトレンズがユーザーに特に評価されている特徴の1つとして、装着した後の使用時における快適性の高さが挙げられる。
この有利な特徴は、レンズの高い親水性能力によって与えられ、これは、適切な割合の水を含むことで、レンズが眼の表面により良好に適応することを可能にするレンズの変形能を高めることに加えて、レンズと眼との間の適合性を高めることができる。
従来、ソフトコンタクトレンズは、金型内で直接モノマーを重合することで(射出成形技術)、または既に重合している材料から形成されたディスクを旋削することで(旋削技術)得られるポリマー材料から形成されたレンチキュラー形態を有する乾燥した半製品を得る第1のステップを含むプロセスによって作製される。
その準備に使用される技術とは別に、乾燥した半製品は、その後、水中の約1重量%の塩化ナトリウムから生成された(生理食塩水としても知られる)食塩水に浸漬することによって水和され、該当する場合は中和される。使用されるポリマー材料は、典型的には最適な親水性特性を有し、例えばHEMAに基づくポリマー混合物またはシリコーンに基づくポリマーである。これにより、25%〜75%の適切な量の食塩水が乾燥した半製品に吸収される。
液体成分の吸収は、レンズに適合性および柔らかさという上述した特性を与えると共に、乾燥した半製品の半径方向および直線方向への物理的な膨張を伴う。これにより、コンタクトレンズの最終的な寸法およびその光学的特性の両方が決定される。
したがって、このようにして得られたコンタクトレンズは、レンズの構造的部分を画定し且つポリマー材料から構成される固体成分と、固体成分中に実質的に均一に分布する食塩水から構成される液体成分と、を含む。
本発明が解決しようとする課題は、その使用がユーザーの近視の進行を遅らせるように作製されるソフトコンタクトレンズを提供することである。
上記課題は、添付の特許請求の範囲に従って作製されたソフトコンタクトレンズによる本発明によって解決される。
したがって、第1の態様において、本発明は、ポリマーに基づく固体成分と、固体成分中に分布し、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含む液体成分と、を含むソフトコンタクトレンズに関する。
このようにして、コンタクトレンズは、近視の進行を遅らせる適切且つ所定の量の化合物を、長時間にわたって徐々に眼内に放出することができる。
さらに、第2の態様において、本発明は、第1の態様に従って作製され且つ保存液に浸漬されたソフトコンタクトレンズを収容する包装体に関する。保存液は、ソフトコンタクトレンズの液体成分中に存在するものと少なくとも等しい濃度で、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される化合物を少なくとも1種含む。
これにより、その包装とユーザーによるその使用との間の期間に、ソフトコンタクトレンズの液体成分中に存在する活性化合物が保存液中に放出されることが防止される。
さらに、第3の態様において、本発明は、第1の態様によるソフトコンタクトレンズを作製するためのプロセスに関する。該プロセスは、
・ ポリマーに基づく、ソフトコンタクトレンズの固体成分を構成することを意図したソフトコンタクトレンズの乾燥した半製品を提供するステップと、
・ チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含む水溶液に浸漬することで乾燥した半製品を水和して、この化合物を含む液体成分を固体成分に近づけて第1の態様によるソフトコンタクトレンズを得るステップと、
を含む。
さらに、第4の態様において、本発明は、第1の態様によるソフトコンタクトレンズを作製するための追加のプロセスに関する。該プロセスは、
・ ポリマーに基づく、ソフトコンタクトレンズの固体成分を構成することを意図したソフトコンタクトレンズの乾燥した半製品を提供するステップと、
・ 水溶液に浸漬することで乾燥した半製品を水和して、液体成分を固体成分に近づけてソフトコンタクトレンズを得るステップと、
・ ソフトコンタクトレンズが保存液に浸漬される容器内にソフトコンタクトレンズを包装するステップと、
・ ソフトコンタクトレンズを収容する包装体をオートクレーブ内で滅菌処理操作にかけるステップと、
を含む。
これらのプロセスによって、本発明のコンタクトレンズを簡単且つ効果的に有利に得ることができる。
第1のプロセスにおいて、近視の進行を遅らせることができる化合物を含む水溶液をポリマー中に均一に分布して、乾燥した半製品の内部に導入することで、コンタクトレンズの液体成分を形成する。
第2のプロセスにおいて、コンタクトレンズは、近視が既に生じているときに近視の進行を遅らせることができる化合物を含む保存液と接触するように配置される。しかしながら、この場合、レンズへの化合物の導入や、レンズの液体成分中での均一な分布も観察され得る。滅菌処理操作中にコンタクトレンズおよび保存液が受ける熱の作用によって、およびソフトコンタクトレンズを形成するポリマーの空隙を当該化合物が通過する際にその寸法によって実質的に阻害されないように化合物が比較的低い分子量であるという事実によって、上記作用が特に促進される。
上述した態様のうちの少なくとも1つにおいて、本発明は、以下に示す好ましい特徴を1つまたは複数有してもよい。
ソフトコンタクトレンズの固体成分は、コンタクトレンズにその形状および構造を与えるために提供され、好ましくは、例えばHEMAなどの親水性ポリマー、またはシリコーンから作製される。
しかしながら、本発明のソフトコンタクトレンズは、その目的に適した、当該技術分野で通常使用されている他の任意のポリマーまたはコポリマーを使用して作製されてもよい。
ソフトコンタクトレンズの液体成分は、コンタクトレンズと、レンズのユーザーの眼と間の適合性を促進することができる。
好ましくは、液体成分は、固体成分中に実質的に均一に分布される。
液体成分は、水溶液であり、好ましくは、例えば約0.9g/lの適切な濃度のNaClを含む食塩水である。
好ましくは、液体成分は、150〜350mOsm、好ましくは280〜310mOsmの浸透圧を有する。
また、好ましい一実施形態において、液体成分は、適切な量の潤滑性化合物を含む。適切な潤滑性化合物の例として、ポリビニルアルコール、例えばトレハロースなどの多糖類、例えばヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースなどのセルロースの誘導体、ならびに例えばポリエチレングリコールなどのポリエーテルが挙げられる。これらの化合物は、約0.1%〜約5%の濃度で液体成分中に存在してもよい。
さらに、好ましい一実施形態において、液体成分は、涙液の粘弾性特性に可能な限り類似する粘弾性特性を液体成分に与えることができるレオロジー特性のための調整化合物を含む。
好ましい一実施形態において、レオロジー特性のための調整化合物は、ヒアルロン酸またはその塩、あるいはタマリンド種子(TSP)から抽出されるガラクトキシログルカンなどの多糖類を含む。これは、例えば500KDalton〜1000KDaltonの適切な分子量を有する。
上述したように、液体成分は、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含む。
好ましくは、液体成分中のこの化合物の濃度は、コンタクトレンズの様々な領域において実質的に一定である。特に、この濃度は、コンタクトレンズの様々な領域間で20%を超えない程度に変化する。
ドーパミンは、カテコールアミンであり、その分子構造は、次の式(I)で示される。
Figure 2021525398
ドーパミンは、神経伝達物質であり、眼内で網膜組織の発達、視覚信号の伝達、および正しい屈折の発達を含む様々な機能の仲介に関与している。
さらに、ドーパミンは、眼球の成長の制御に関連する影響を及ぼす。特に、ドーパミンの作用は、眼球の軸方向の成長を遅らせて、近視の主な原因である視軸に沿った眼球の伸長を遅らせることが観察された。
この特定の作用によって、眼内のドーパミンの適切な濃度の存在は、近視の進行を効果的に遅らせることができると考えられる。
実際、おそらく太陽光の紫色成分(波長:360〜400nm)の作用を介して、屋外での活動量が多いと近視の進行が遅れることが示されてきた。紫色の光線は、近視の抑制因子であるEGR1遺伝子を活性化すること、および網膜内のドーパミンの生成を刺激することで作用する。
出願人は、適切な濃度のドーパミンまたはその前駆体が存在する液体成分のソフトコンタクトレンズによって、有効量のドーパミンが眼にどのように放出されるかを検証した。
コンタクトレンズの液体成分中のドーパミンの存在によって、時間の経過と共に徐々に且つ継続的に放出され、眼内のドーパミンの効果的な作用が促進され得る。
このようにして、コンタクトレンズは、近視を矯正するためだけでなく、この視力障害の悪化を予防または少なくとも抑制するためにも有利に使用されてもよい。
好ましい第1の実施形態において、ソフトコンタクトレンズの液体成分は、ドーパミンの前駆体を含む。
このようにして、コンタクトレンズの作製中に、ドーパミンよりも簡単に管理および使用することができる化合物を使用することができる。
特に、ドーパミンの前駆体は、好ましくはチロシンまたはチロシンの誘導体またはチロシンの前駆体である。
チロシンは、極性アミノ酸であり、その分子構造は、次の式(II)に示される。
Figure 2021525398
チロシンは、3つの異性体(パラ、メタおよびオルトチロシン)を含み、その中で最も一般的なものはパラ異性体である(上記式(II)に示す)。さらに、チロシンは、光学的に活性な分子であり、LおよびDの2つの鏡像異性体を有する。
自然界では、20種類の天然アミノ酸のうちの1つを表す鏡像異性体L(L−チロシン)が最も一般的である。
チロシンという用語は、チロシンのすべての異性体および鏡像異性体、好ましくはパラチロシンの鏡像異性体Lであることが意図されている。
チロシンは、様々な化合物、特に上述した近視の進行を防ぐように作用するドーパミンを生じさせる場合がある。
チロシンの誘導体の例として、リン酸化チロシンや硫酸化チロシンが挙げられる。ここで、チロシンは、それぞれリン酸基および硫酸基の付加によって修飾される。
これらのチロシンの誘導体は、チロシンに対してより極性が高く、有利には、眼内でのこの化合物のよりゆっくりとした且つより緩やかな放出をもたらす場合がある。
チロシンの前駆体の例として、フェニルアラニンが挙げられ、その分子構造は、次の式(III)に示される。
Figure 2021525398
本発明の好ましい形態において、ソフトコンタクトレンズの液体成分中に存在するチロシンの濃度は、1mg/lよりも大きい。
好ましくは、ソフトコンタクトレンズの液体成分中のチロシンの濃度は、1〜500mg/lであり、より好ましくは1〜200mg/lであり、さらにより好ましくは10〜100mg/lである。
好ましい別の実施形態において、本発明によるソフトコンタクトレンズの液体成分は、有効量の抗酸化化合物を含む。
好ましくは、抗酸化化合物は、ビタミンEまたはビタミンB2またはそれらの混合物を含む。
ビタミンEは、脂溶性抗酸化物質であり、脂肪性の多価不飽和酸の酸化を防ぎ、フリーラジカルの作用を阻害するのに重要な役割を果たす。
ビタミンEには、8種類のトコトリエノールおよびトコフェロールが存在する。これらの中で、最も活性が高く、強力な働きをするビタミン化合物は、α−トコフェロールである。
ビタミンB2(リボフラビン)にも抗酸化作用がある。
ビタミンEやビタミンB2などの抗酸化化合物の存在によって、太陽光の作用の悪影響を減少させることができる。これは、一方でドーパミンの正しい生成を促進するために有利であるが、他方で特にその紫外線成分によって誘発される細胞酸化のプロセスに対して潜在的に有害である。
好ましくは、本発明によるソフトコンタクトレンズの液体成分には、少なくとも1mg/l、例えば1〜500mg/l、より好ましくは1〜100mg/l、さらにより好ましくは2〜20mg/lの濃度のα−トコフェロールが存在する。
好ましくは、本発明によるソフトコンタクトレンズの液体成分には、少なくとも1μg/l、例えば1〜1000μg/l、より好ましくは1〜100μg/l、さらにより好ましくは2〜50μg/lの濃度のリボフラビンが存在する。
本発明の特徴は、添付の図面を参照して非限定的に例示された好ましい実施形態に関する以下の詳細な説明からより明確になるであろう。
本発明に従って作製されたコンタクトレンズの模式的な斜視図である。 図1のコンタクトレンズを保管および保護するための包装体の模式的な斜視図である。
添付の図面において、本発明に従って作製されたソフトコンタクトレンズが、参照符号4によって全体として示されている。
ソフトコンタクトレンズ4は、好ましくは矯正レンズであるが、一般的には任意の既知のタイプのものであってもよい。
ソフトコンタクトレンズ4は、以下のプロセスに従って作製される。
第1のステップにおいて、レンズに最終的な構造および形状を与えることができるポリマー材料から形成された乾燥した半製品が、一般的に従来の技術に従って(射出成形または旋削によって)作製される。乾燥した半製品は、HEMAに基づくポリマー混合物、またはこの目的に適したあるいは当該技術分野で通常使用される、例えばシリコーンに基づくポリマーなどの任意の他のポリマーまたはコポリマーから得られてもよい。
後続の処理ステップにおいて、乾燥した半製品は、有利に撹拌される水溶液に浸漬することで水和される。これにより、コンタクトレンズの快適な使用を促進する液体成分が実質的に均一に固体成分中に吸収されて、ユーザーの眼との適合性を得ることができる。
水和ステップの終わりには、ソフトコンタクトレンズ4は、包装される準備ができており、次いで、オートクレーブ内で約120℃で約20分間処理されることで滅菌される。
図2は、全体として参照符号1によって示されるソフトコンタクトレンズ4を保管および保護するための包装体を示す。包装体1は、その中でソフトコンタクトレンズ4が保存液5に浸漬される容器3を画定するように形成された、例えばプラスチック材料から作製された支持体2を備える。
さらに、包装体1は、例えば熱溶接によって支持体2の周縁に接続される膜(membrane)6を備える。これにより、容器3が密封され、ソフトコンタクトレンズ4または保存液5の放出を防ぐことができる。
より明確にするために、図2において、膜6を部分的に持ち上げた状態で示す。
本発明の第1の態様によれば、水和処理のために乾燥した半製品が浸漬される水溶液は、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含む
本明細書に記載する好ましい実施例において、水溶液は、例えば10〜100mg/lの濃度で有効量のL−チロシン、約0.9g/lの量の塩化ナトリウム、1〜100mg/lの濃度のビタミンE、および/または1〜100μg/lの濃度のビタミンB2を含む。任意選択で、水溶液は、例えばポリビニルアルコールなどの潤滑性化合物、あるいは例えばヒアルロン酸ナトリウムまたはタマリンド種子から約0.2%の濃度で抽出されたガラクトキシログルカンなどのレオロジー特性のための調整化合物を含んでもよい。
また、水溶液は、約0.1%の量の界面活性剤、例えばEDTA二ナトリウムなどの殺菌剤や、全体のpHを約7.3〜約7.4に維持するように、例えばリン酸ナトリウムなどの緩衝剤を含み得る。
したがって、上記のように得られたソフトコンタクトレンズ4は、従来のレンズのレベルで、ポリマー材料によって実質的に構成された固体成分と、固体成分中に実質的に均一に分布する液体成分と、を含む。ここで、液体成分は、乾燥した半製品が浸漬される水溶液と実質的に同じ組成を有する。
ソフトコンタクトレンズ中に存在する液体成分の部分は、25%〜75%である。
代替的な作製プロセスにおいて、コンタクトレンズ4は、L−チロシンとビタミンEおよび/またはビタミンB2を含まない水溶液で水和されてもよい。ただし、これらの化合物は、コンタクトレンズ4が形成された後に、その包装のために、コンタクトレンズ4が浸漬される保存液5中に上述した濃度で存在してもよい。この場合、コンタクトレンズ4の液体成分中のL−チロシンならびにビタミンEおよび/またはビタミンB2の導入は、包装体1の滅菌ステップ中に行われる。
本発明の別の態様によれば、保存液5は、ソフトコンタクトレンズ4の液体成分中に存在するものと少なくとも等しい濃度のL−チロシンを含む。
第2の作製プロセスを使用すると、保存液5は、当然のことながら、コンタクトレンズ4の液体成分と実質的に同じ濃度のL−チロシンならびにビタミンEおよびビタミンB2を含む。
ソフトコンタクトレンズ4は、包装体1から取り出されてユーザーによって着用されると、L−チロシンをゆっくりと徐々に眼内に放出し、適切なタイミングでドーパミンを生成して、近視の進行を制限したり予防したりするように作用する。
さらに、ソフトコンタクトレンズ4は、抗酸化化合物であるビタミンEおよび/またはビタミンB2をゆっくりと徐々にユーザーの眼内に放出して、太陽光への暴露による損傷の影響を防止する。これは、近視の進行を遅らせるのに有利である。
また、本発明によるコンタクトレンズは、液体成分を保持するために予め選択されたポリマー材料およびその特性に応じて、毎月、あるいは例えば毎日、毎週または隔週などのそれ以上の頻度で交換されるように作製されてもよい。
好ましくは、コンタクトレンズは、毎週または毎日交換されるように提供される。
したがって、本発明は、近視の進行を防止または少なくとも制限することができるソフトコンタクトレンズを提供することで、上述した課題を解決する。
その一方で、本発明は、簡単且つ安価な作製プロセスによって上記ソフトコンタクトレンズを作製することができるという事実を含む、他の多くの利点をもたらす。

Claims (12)

  1. ソフトコンタクトレンズ(4)であって、
    ポリマーに基づく、前記コンタクトレンズにその形状および構造を与えるために提供される固体成分と、
    前記固体成分中に分布する液体成分と、
    を含み、
    前記液体成分は、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含むことを特徴とする、
    コンタクトレンズ。
  2. 前記液体成分は、有効量のチロシンを含む、
    請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  3. 前記液体成分中のチロシンの濃度は、1mg/lよりも大きい、
    請求項2に記載のコンタクトレンズ。
  4. 前記液体成分中のチロシンの濃度は、10〜100mg/lである、
    請求項3に記載のコンタクトレンズ。
  5. 前記化合物は、L−チロシンである、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ。
  6. 前記化合物は、硫酸化チロシンまたはリン酸化チロシンである、
    請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  7. 前記液体成分は、有効量の抗酸化化合物をさらに含む、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンタクトレンズ。
  8. 前記抗酸化化合物は、ビタミンEまたはビタミンB2またはそれらの混合物を含む、
    請求項7に記載のコンタクトレンズ。
  9. 存在する場合、前記ビタミンEの濃度は、1〜500mg/lであり、より好ましくは1〜100mg/lであり、さらにより好ましくは2〜20mg/lであり、
    存在する場合、前記ビタミンB2の濃度は、1〜1000μg/lであり、より好ましくは1〜100μg/lであり、さらにより好ましくは2〜50μg/lである、
    請求項8に記載のコンタクトレンズ。
  10. 保存液(5)に浸漬されたソフトコンタクトレンズ(4)を収容する包装体(1)であって、
    前記コンタクトレンズは、請求項1〜9のいずれか1項に記載されたものであり、ポリマーに基づく固体成分と、前記固体成分中に分布する液体成分と、を含み、前記液体成分には、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物の少なくとも1種が溶解しており、前記保存液(5)は、前記液体成分中に存在するものと少なくとも等しい濃度で、前記群から選択される化合物を少なくとも1種含むことを特徴とする、
    包装体。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のソフトコンタクトレンズを作製するためのプロセスであって、
    ・ ポリマーに基づく、前記ソフトコンタクトレンズの固体成分を構成することを意図した前記レンズの乾燥した半製品を提供するステップと、
    ・ 水溶液に浸漬することで前記乾燥した半製品を水和して、液体成分を前記固体成分に近づけて前記ソフトコンタクトレンズを得るステップと、
    を含み、
    前記水溶液は、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含むことを特徴とする、
    プロセス。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のソフトコンタクトレンズを作製するためのプロセスであって、
    ・ ポリマーに基づく、前記ソフトコンタクトレンズの固体成分を構成することを意図した前記レンズの乾燥した半製品を提供するステップと、
    ・ 水溶液に浸漬することで前記乾燥した半製品を水和して、液体成分を前記固体成分に近づけて前記ソフトコンタクトレンズを得るステップと、
    ・ 前記ソフトコンタクトレンズが保存液に浸漬される容器内に前記ソフトコンタクトレンズを包装するステップと、
    ・ 前記ソフトコンタクトレンズを収容する包装体をオートクレーブ内で滅菌処理操作にかけるステップと、
    を含み、
    前記保存液は、チロシン、チロシンの誘導体、チロシンの前駆体およびドーパミンからなる群から選択される有効量の化合物を含むことを特徴とする、
    プロセス。
JP2021515301A 2018-05-22 2019-05-15 ソフトコンタクトレンズ Pending JP2021525398A (ja)

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