JP2021519214A - 鋳物用鋳型の洗浄 - Google Patents

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Abstract

本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法に関する。本発明は更に、鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、少なくとも1種のカルボン酸アミド及び少なくとも1種のアルカノールアミンを含む組成物に鋳物用鋳型を接触させることによる、方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法に関する。本発明は更に、鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、少なくとも1種のカルボン酸アミド及び少なくとも1種のアルカノールアミンを含む組成物に鋳物用鋳型を接触させることによる、方法に関する。
すべての鋳物は、溶融金属を鋳型に鋳込むことによって、鋳造物を生成する。最も一般的なタイプの鋳造プロセスは、砂型鋳造として知られている。砂は金属鋳造において2つの異なる方法で、すなわち、鋳造部品の外形を形成する鋳型材料として及び生成物、例えばエンジンブロックにおける内部空隙空間を形成するコアとして、用いられる。砂の粒は互いに、自然に付着するものではないため、砂同士を固着させ、溶融金属の鋳型への導入及び鋳造物の冷却の間、その形状を保持するために、粘結剤を導入しなければならない。
砂型鋳造は、鋳造する構成要素のパターンを製造すること、及び中空鋳型を生成するためにパターンの周りに砂を詰めることを含む。鋳型は、典型的には、パターンの取り出しを容易にするために2等分にし、次いで、パターンの形状に合致する「中空」を形成するように鋳型を組み立てる。複雑な形状については、組み立ての前に、特別な粘結剤とともに詰めた砂で作製したコアを鋳型に挿入して、内表面を形成してもよい。溶融金属を鋳型の穴に鋳込み、凝固させ、冷却する。鋳造物は、振動機を用いて砂型を振り落とし、切削又は研削によって、外側の金属を機械的に洗浄し、ブラスト洗浄して、鋳造砂及び他の表面汚れを除去する。鋳物産業は、多数の副産物を発生させ、中でも最も体積が大きいものは、粘結剤の残留物を伴う砂からなる「使用済砂」である。加えて、砂型鋳造では、金属の溶融及び鋳込み、並びに鋳型作製プロセスから残留物が発生する。鋳型及びコアを作製した砂を再使用することは、標準的な鋳造作業である。残留砂は、定期的にふるいにかけ、再使用のために系に戻す。
砂型の金属鋳造物を洗浄する種々の方法が用いられており、これには機械的作用及び化学的作用の両方を伴う。前者の区分には、研磨洗浄法、例えばサンドブラストが含まれる。しかしながら、この産業で利用可能な化学的な洗浄方法は、前述の機械的手法よりもきれいな鋳造物を生成する。これは、有機粘結剤の分解生成物の接着特性が原因で、鋳造物に粒状砂が滞留することによって、たくさんの障害が引き起こされるために生じる。このような場合、付着した砂の粒子は、研磨洗浄法による除去の影響を受けず、化学試薬によって残留ケイ酸質粒子を攻撃し溶解させることによってのみ除去することができる。更に、砂型を粘結剤によって保持する場合、合成粘結剤を溶解させる組成物又は化学物質でそれらを処理することによって、砂型を崩壊させることができ、次いで、砂を処理し再使用することができる。
米国特許第2,666,001号は、フルオロリン酸の強酸性溶液を含む液浴に浸漬した後、中和することによる、鋳造物からの残留砂の除去を開示している。フルオロリン酸は毒性が高く腐食性であり、この方法を大規模に実装するのは困難である。
米国特許第2,766,496号は、水の存在下で砂をふるいにかけて、サイズの大きい外来性材料を除去するステップ、水のジェットで砂を流動化させるステップ、及び固まっていない炭素質不純物が浮上する、相対的に穏やかな沈殿ゾーンを通過させるステップを含む、使用済鋳物砂を洗浄する方法を開示している。この方法の欠点は、膨大な容量の排水が発生することである。
米国特許第4,411,709号は、樹脂粘結鋳型用砂及びコア用砂を、砂中の樹脂粘結剤を熱分解させることができる十分な温度で加熱することによる、樹脂粘結砂型及び砂コアの除去、並びに再使用のための砂の再調整を開示している。しかしながら、この方法は、除去するのが困難な炭素質残留物の発生をもたらす。
米国特許第2,666,001号 米国特許第2,766,496号 米国特許第4,411,709号
そのため、本発明の目的は、上述の欠点及び更なる欠点を回避しながら、技術的及び経済的観点の両方において許容可能な、使用済(鋳物用)砂を再調整する方法を提供することである。本発明の目的はまた、更なる使用のために砂を再生させるために、砂型及び/又は砂コアの形態で存在する砂を、崩壊させて金属鋳造物から外す方法を提供することである。
驚くべきことに、この目的は、カルボン酸アミド及びアルカノールアミンを含む組成物で鋳物用鋳型を処理することによって達成できることが見出された。この方法によって得た砂は、最少ステップの更なる処理によって、再使用することができる。
したがって、一態様では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)少なくとも1種の一般式(II)
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-からなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
のアルカノールアミン
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法を対象とする。
別の態様では、本発明は、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物を対象とする。
別の態様では、本発明は、
(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物を対象とする。
更に別の態様では、本発明は、
鋳物用鋳型を崩壊させるための、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物の使用を対象とする。
更に別の態様では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法を対象とする。
本発明の本組成物及び配合物を記載する前に、このような組成物及び配合物は当然ながら変動し得るため、この発明は、記載する特定の組成物及び配合物に限定されないことを理解されたい。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、本明細書で用いる術語は、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
以後、少なくとも一定の数の実施形態を含むものとしてある群を定義する場合、これは、好ましくはこれらの実施形態のみからなる群も包含することを意味する。更に、本記載及び特許請求の範囲において、「第1の」、「第2の」、「第3の」、又は「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」等のような用語は、同様の要素同士を区別するために用い、必ずしも連続した、又は時系列の順序を記載するためではない。このように用いる用語は、適当な状況のもとでは互換的であり、本明細書に記載する発明の実施形態は、本明細書に記載又は図示する以外の順番において操作することができることを理解されたい。「第1の」、「第2の」、「第3の」、又は「(A)」、「(B)」、及び「(C)」、若しくは「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等の用語が、方法又は使用又はアッセイのステップに関する場合、ステップ同士の間に時間又は時間間隔の一貫性はなく、すなわち、本明細書において前後に述べる適用に別段の指示がない限り、複数のステップを同時に行ってもよく、又は数秒、数分、数時間、数日、数週、数箇月、若しくは更には数年の時間間隔が、このようなステップ同士の間にあってもよい。
以下の節において、本発明の様々な態様を、より詳細に定義する。以下のように定義した各態様は、明らかに反対に指示されていない限り、任意の他の態様(複数可)と組み合わせてもよい。特に、好ましい又は有利であると示される特徴はいずれも、好ましい又は有利であると示される任意の他の1つ以上の特徴と組み合わせてもよい。
この明細書全体を通して「一実施形態(one embodiment)」又は「一実施形態(an embodiment)」という言及は、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、この明細書全体を通した種々の場所における「一実施形態(one embodiment)では」、又は「一実施形態(an embodiment)では」、又は「別の実施形態では」という語句の出現は、必ずしもすべてが同一の実施形態を指すものではないが、指してもよい。更に、特定の特徴、構造、又は特性は、この開示から当業者には明白であろうが、1つ以上の実施形態において、任意の好適な方法で組み合わせてもよい。更に、本明細書に記載する一部の実施形態は、他の実施形態に含まれるいくつかの特徴を含むが他の特徴は含まないが、異なる実施形態の特徴の組み合わせは、本発明の範囲内であり、異なる実施形態を形成することを意味し、このことは、当業者には理解されるであろう。
一態様では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)少なくとも1種の一般式(II)
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
のアルカノールアミンを含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法に関する。
本発明において、「崩壊」という用語は、鋳型作製プロセスの後に残る残留砂及び残留粘結剤を、鋳物用鋳型から洗浄することを含む。加えて、「崩壊」という用語は「鋳物用鋳型の完全な破壊」も含み、ここで砂及び粘結剤は分離され、砂を再利用することができる。したがって、砂及び粘結剤の混合物とは、砂及び粘結剤が、別個の材料の形態で存在する混合物を指す。
本明細書における「鋳物用鋳型」とは、砂及び粘結剤から作製された鋳型を指す。
「接触」とは、鋳物用鋳型を組成物中に浸漬することを表す。これは、組成物を金属鋳造物上に加えることも含む。鋳物用鋳型を組成物中に浸漬する場合、鋳物用鋳型は砂及び粘結剤に崩壊する。組成物を金属鋳造物上に加える場合、これは、鋳造のプロセスの後、金属鋳造物の残留する砂及び粘結剤の混合物を洗浄するために行う。
本発明において、「C1〜C12-アルキル」という用語は、直鎖又は分枝状であってよく、非置換又は少なくともモノ置換であってよい、C1〜C12-アルキルの場合、1〜12(すなわち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12)個の炭素原子による、非環式飽和炭化水素残基を含む。同様に、「C2〜C22-アルキル」という用語は、直鎖又は分枝状であってよく、非置換又は少なくともモノ置換であってよい、C2〜C32-アルキルの場合、2〜22(すなわち、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、又は22)個の炭素原子による、非環式飽和炭化水素残基を含む。置換基のうちの1つ以上が、モノ置換又は多置換のアルキル残基を表す場合、これは好ましくは場合により1、2、3、4、又は5つ、特に好ましくは1、2、又は3つの置換基によって置換されていてもよく、置換基は互いに独立して、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(C1〜5-アルキル)2、-N(C1〜5-アルキル-OH)2、-N(C1〜5-アルキル)(フェニル)、-N(C1〜5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1〜5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1〜5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1〜5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1〜5-アルキル、-C(=O)-O-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1〜5-アルキル、-C(=O)-N(C1〜5-アルキル)2、-S(=O)-C1〜5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1〜5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2、及び-SO3Hからなる群から選択され、ここで、上述の-C1〜5アルキル残基は、各場合において、直鎖又は分枝状であってよく、上述のフェニル残基は、好ましくは1、2、3、4、又は5個の、互いに独立して、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OH、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソブチル、及びtert-ブチルからなる群から選択される置換基によって置換されてもよい。特に好ましい置換基は、互いに独立して、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2、及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から選択され得る。本明細書において用いる場合、「分枝状」とは、1つ以上の側鎖が結合した、原子の鎖を表す。分枝は、置換基の置き換え、例えば水素原子を、共有結合したアルキル基によって置き換えることによって生じる。
一般式(I)のカルボン酸アミド
一般式(I)のカルボン酸アミドは、次の構造
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
を有する。
好ましくは、R1は、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、n-エイコシル、n-ヘンエイコシル、n-ドコシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、イソノニル、イソデシル、イソウンデシル、イソドデシル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソペンタデシル、イソヘキサデシル、イソヘプタデシル、イソオクタデシル、イソノナデシル、イソエイコシル、イソヘンエイコシル、イソドコシル、t-ブチル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、2-ヒドロキシペンチル、3-ヒドロキシペンチル、4-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、2-ヒドロキシヘキシル、3-ヒドロキシヘキシル、4-ヒドロキシヘキシル、及び5-ヒドロキシヘキシルからなる群から選択される。
より好ましくは、R1は、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソオクチル、イソノニル、イソデシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソデシル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、2-ヒドロキシペンチル、3-ヒドロキシペンチル、4-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、2-ヒドロキシヘキシル、3-ヒドロキシヘキシル、4-ヒドロキシヘキシル、及び5-ヒドロキシヘキシルからなる群から選択される。より好ましくは、R1は、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソオクチル、イソノニル、イソデシル、及び1-ヒドロキシエチルからなる群から選択される。特に好ましくは、R1は1-ヒドロキシエチルである。
一実施形態では、R2及びR3は、互いに独立して、H、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、イソノニル、イソデシル、イソウンデシル、イソドデシル、及びt-ブチルからなる群から選択される。
好ましい実施形態では、R2及びR3は、互いに独立して、H、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソプロピル、イソブチル、及びt-ブチルからなる群から選択される。
最も好ましくは、R2及びR3は、互いに独立して、メチル、エチル、及びn-プロピルからなる群から選択される。
特に好ましい実施形態では、R2及びR3はメチルである。
したがって、一実施形態では、一般式(I)の化合物は2-ヒドロキシプロパンアミドである。
好適なカルボン酸アミドは公知であり、BASF SEから、Agnique(登録商標) AMD 3L、Agnique(登録商標) AMD10、及びAgnique(登録商標) AMD 810の商品名で市販されている。
好ましい実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)少なくとも1種の一般式(II)
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
のアルカノールアミン
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法に関する。
一般式(II)のアルカノールアミン
一般式(II)のアルカノールアミンは、次の構造
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
を有する。
好ましくは、mは1、2、又は3であり、より好ましくは、mは2である。
好ましくは、x及びyは両方0である。
したがって、一実施形態では、一般式(II)の化合物はモノエタノールアミンである。
好ましい実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法に関する。

砂は、天然シリカ砂、粘土、生砂、石英砂、クロマイト砂、カンラン石砂、専用砂(special sand)、及びジルコニウム砂からなる群から選択される。
粒状石英の形態のシリカ砂は、十分な耐火性を有する鋳型用砂の主要構成成分であり、鋳型用砂及びコア用砂に強度、安定性、及び浸透性を付与することができる。しかし、シリカとともに、少量の酸化鉄、アルミナ、石灰石(CaCO3)、マグネシア、ソーダ、及び炭酸カリウムが、不純物として存在する。シリカ砂の化学組成は、石灰、マグネシア、アルカリ等のような、存在する不純物という発想を与える。過剰量の酸化鉄、アルカリ酸化物、及び石灰の存在は、融点(fusion point)をかなりの程度低下させ得るが、これは望ましいことではない。シリカ砂は、砂の粒サイズ並びに砂の形状(角状、亜角状、及び円状)によって、規定することができる。
粘土砂は、天然シリカ砂、粘土、添加剤、及び水の混合物である。湿潤粘土砂を作製するために用いる粘土は、ベントナイト粘土である。圧縮強度は一般に、0.05〜0.1MPaである。含水率は、3.5〜5%である。
生砂は、シリカ砂、クロマイト砂又はジルコン砂、ベントナイト(粘土)、不活性スラッジ、無煙炭、場合によって、ある割合のカンラン石、十字石、又はグラファイトの混合物である。
石英砂は、主として結晶質シリカSiO2、並びに追加の無機鉱物、例えば、長石、粘土鉱物、マイカ鉱物とともに、炭酸塩及び炭素質成分を含有する。鋳型材料としての石英粒の好適性は、主としてSiO2含有率によって決定される。含有率が高いほど、すなわち、低融点化合物の添加が少ないほど、高い熱負荷に対して、砂はより好ましく振る舞うことになる。
クロマイト砂は、主にクロム及び鉄の酸化物からなる、天然に産出されるスピネルである。
カンラン石砂は、主としてシリカ、酸化マグネシウム、酸化鉄、及び酸化アルミニウムから構成される。カンラン石砂は、シリカ砂と比較して、低い熱膨張率を有する。
専用砂は、天然鉱物砂、破壊、研削、及び選別プロセスによって、粒状形態で生成する、若しくは粒状形態に変わる、焼結及び溶融生成物、又は他の物理化学的方法によって生成される無機鉱物砂を含む。専用砂は、特に、20〜600℃の温度範囲内におけるその著しく小さい熱膨張挙動、その熱伝導性、耐火性、及び他の物理的特性のため、石英砂とは異なる。
好ましくは、砂は、シリカ砂又は専用砂である。
ポリウレタン系粘結剤
ポリウレタン系粘結剤は、ポリウレタンに加えて、成分、例えば、水ガラス(ケイ酸ナトリウム)、並びにフェノールホルムアルデヒド、尿素ホルムアルデヒド、及びフラン樹脂のような樹脂も含んでもよい、ポリウレタン系粘結剤である。
ポリウレタンは、ポリヒドロキシ化合物及びポリイソシアネートから形成される。次に、ポリヒドロキシ化合物は通例、フェノール類及びホルムアルデヒドから調製される。ポリヒドロキシ成分は、用いる溶媒に可溶な、2以上の官能価を有する任意の有機ヒドロキシ化合物であってよい。このようなポリヒドロキシ化合物は、単純な脂肪族ポリオール、アミンポリオール、ポリエーテルポリオール、フェノール樹脂、及びこれらの混合物を含むことができる。
アミンポリオールは通常、アルキレンオキシド及びアミン化合物の反応生成物として生成する。一般に、少なくとも1つ以上の第三級アミン基を含有する任意のポリオールは、「アミンポリオール」の定義の範囲内であると考えられる。アルキレンオキシドと反応してアミンポリオールを生じるアミン化合物としては、アンモニア、並びに第一級又は第二級アミノ窒素を有する、モノ-及びポリアミン化合物が挙げられる。具体例としては、脂肪族アミン、例えば、第一級アルキルアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、及びトリエチレンテトラアミン、シクロ脂肪族アミン、芳香族アミン、例えば、オルト-、メタ-、及びパラ-フェニレンジアミン、並びにアニリンホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
このようなフェノール樹脂の形成に用いられるフェノール類は一般に、フェノール樹脂の形成に利用され得るフェノール類のいずれかである。用いられ得る具体的な好適なフェノール類としては、フェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、2,5-キシレノール、3,4-キシレノール、3,5-キシレノール、3,4,5-トリメチルフェノール、2-エチルフェノール、3-エチルフェノール、3,5-ジエチルフェノール、o-sec-ブチルフェノール、p-ブチルフェノール、3,5-ジブチルフェノール、p-アミルフェノール、p-シクロヘキシルフェノール、o-オクチルフェノール、o-sec-デシルフェノール、ノニルフェノール、3,5-ジシクロヘキシルフェノール、p-フェニルフェノール、p-クロチルフェノール、2-メトキシフェノール、3,5-ジメトキシフェノール、3,4,5-トリメトキシフェノール、p-エトキシフェノール、3-メチル-4-メトキシフェノール、及びp-フェノキシフェノールが挙げられる。
鋳物用粘結剤に用いるフラン樹脂は通常、低粘性、可溶性、可融性のフラン樹脂を得るため、フルフリルアルコールを、尿素-ホルムアルデヒド樹脂と、又はホルムアルデヒドと反応させることにより調製される。場合によっては、フェノール樹脂又は他の改質剤を、フラン樹脂に加える。
フェノール樹脂及びフラン樹脂成分の形成に用いるアルデヒドとしては、フェノール樹脂の形成に従来用いられているアルデヒドのいずれか、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、フルフラールアルデヒド、及びベンズアルデヒドが挙げられる。
粘結剤に用いることができるイソシアネート成分は、2以上の官能価を有し得る。例示的なイソシアネートは、有機ポリイソシアネート、例えば、トリレン-2,4-ジイソシアネート、トリレン-2,6-ジイソシアネート、及びこれらの混合物、特に市販されているこれらの粗混合物である。他の典型的なポリイソシアネートとしては、メチレン-ビス-(4-フェニルイソシアネート)、n-ヘキシルジイソシアネート、ナフタレン-1,5-ジイソシアネート、シクロペンチレン-1,3-ジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、トリレン-2,4,6-トリイソシアネート、及びトリフェニルメタン-4,4',4''-トリイソシアネートが挙げられる。高級イソシアネートは、(1)ジイソシアネート、及び(2)ポリオール又はポリアミン等の液体反応生成物によって提供される。加えて、イソチオシアネート、及びイソチオシアネートの混合物を用いることができる。市販されている多くの不純又は粗製ポリイソシアネートも企図される。イソシアネート成分は、加えて、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、ジエチルクロロシラン(diethychlorosilane)、ビニルトリクロロシラン、及びジフェニルジクロロシランからなる群から選択されるクロロシラン化合物を含有し得る。
他の通例用いられる添加剤を、場合により粘結剤に用いることができる。このような材料の使用は、粘結剤の凝結材料への接着を増強し得る。添加剤の例としては、限定するものではないが、アミノシラン、エポキシシラン、メルカプトシラン、ヒドロキシシラン、及びウレイドシラン、例えば、ガンマ-アミノプロピルトリメトキシシラン、ガンマ-ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3-ウレイドプロピルトリエトキシシラン、ガンマ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ガンマ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ベータ-(3,4-エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシラン、及びN-ベータ-(アミノエチルガンマ-アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
界面活性剤
一実施形態では、本発明に従って用いる組成物は、少なくとも1種の界面活性剤を更に含む。少なくとも1種の界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤からなる群から選択される。
好適なアニオン性界面活性剤は、アルキルスルフェート、アルキルエーテルスルフェート、α-オレフィンスルホネート、及び直鎖アルキルベンゼンスルホネートの塩からなる群から選択される。
アルキルスルフェートは、式
ROSO3 -M+
[式中、
Rは、直鎖又は分枝状の、非置換C6〜C22アルキルを表し、
Mは、アルカリ金属又はアンモニウムカチオンを表す]
の化合物である。
本発明において、「C6〜C22-アルキル」という用語は、非環式飽和炭化水素残基を含み、直鎖又は分枝状、及び非置換であってもよく、6〜22個の炭素原子を有する。
アルキルスルフェートは、獣脂、ココナツ油、好適な植物油のグリセリドから生成された高級アルコール(C6〜C22個の炭素原子)又は合成アルコールを硫酸化した後、水酸化アルカリによって中和することによって得られる。したがって、アルキルスルフェートは、反応副生成物、例えば、遊離塩(例えば、中和剤が水酸化ナトリウムである場合、塩化ナトリウムが遊離塩副生成物である)、遊離脂肪族アルコール、脂肪族アルコールの塩も含有する。そのため、アルキルスルフェートの固体含有量は、活性含有量とは異なることになる。活性含有量は、組成物中に存在する「アルキルスルフェートの量」を表し、一方で固体含有量は、組成物中の「アルキルスルフェート、脂肪族アルコール、脂肪族アルコールの塩、及び遊離塩の合計」を表す。本明細書における「遊離」は、塩が、いずれの種類の化学結合によっても、脂肪族アルコール/アルキルスルフェートに結合していないことを表す。
アルキルエーテルスルフェートは、式
R'-O-(C2H4O)n-SO3M
[式中、
R'は、直鎖又は分枝状の、非置換C6〜C22アルキルを表し、
nは、1〜20であり、
Mは、アルカリ金属又はアンモニウムカチオンを表す]
の化合物である。
アルキルエーテルスルフェートは、脂肪族アルコールのエトキシル化によって生成し、したがって、一般に、様々なアルキル鎖の長さ及び様々なエトキシル化度を含む混合物の形態で得ることになる。しばしば、このような混合物は不可避的に、いくらかの非エトキシル化アルキルスルフェートも含有することになる。
α-オレフィンスルホネートは一般に、α-オレフィンをスルホン化することによって生成する。スルホン化して本発明の組成物に用いる界面活性剤を形成するα-オレフィンは、約10〜22個の炭素原子、好ましくは12〜18個の炭素原子を含有し得る。これらは、多様なプロセス、例えば、ワックスのクラッキング、エチレンのビルドアップ、又は対応する第一級アルコールの脱水から誘導され得る。例示的なアルファ-オレフィンは、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン(1-dodccene)、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-オクタデセン等、及び前述のものの混合物である。これらの長鎖オレフィンのスルホン化は典型的に、希釈剤と混合した三酸化硫黄を利用して行われる。スルホン化が完了した後、酸混合物の中和及び加水分解を行い、形成される副生成物スルトンはいずれも、対応するヒドロキシアルカンスルホネートに変換される。したがって、当技術分野において周知であるように、本明細書において用いるα-オレフィンスルホネートという用語は、アルケンスルホネートそのものだけではなく、通常のスルホン化中和及び加水分解の手順の結果として形成される、かなりの割合の対応する水溶性ヒドロキシアルカンスルホネートを有するアルケンスルホネートの混和物も含む。
直鎖アルキルベンゼンスルホネート(LABS)は、直鎖アルキルベンゼン(LAB)のスルホン化、及び続いての対応するスルホン酸(HLAS)の中和によって生成する。直鎖アルキルベンゼンは、直鎖オレフィンによるベンゼンのアルキル化によって合成される。芳香族化合物をアルキル化する伝統的なプロセスは、フリーデル-クラフツ型触媒、例えば、フッ化水素酸、三塩化アルミニウム等を用いる。
アニオン性界面活性剤は、式
R4CONHR5OSO3M
[式中、
R4はC2〜C22アルキルを表し、
R5はC2〜C3アルキル基を表し、
Mは、水素原子若しくはアルカリ金属カチオン、又は平均0.5〜60のEO及び/若しくはPO単位を含有する、そのエトキシレン化(EO)及び/又はプロポキシレン化(PO)誘導体である]
のアルキルアミドスルフェートも含み得る。
更なるアニオン性界面活性剤は、C8〜C24、飽和又は不飽和脂肪酸の塩、アルキルグリセリルスルホネート、パラフィンスルホネート、N-アシルN-アルキルタウレート、アルキルホスフェート、イセチオネート、アルキルスクシナメート、アルキルスルホスクシネート、スルホスクシネートモノエステル又はジエステル、N-アシルサルコシネート、アルキルグリコシドスルフェート、ポリエトキシカルボキシレートであり、カチオンは、アルカリ金属(ナトリウム、カリウム、若しくはリチウム)、置換若しくは非置換アンモニウム残基(メチル-、ジメチル-、トリメチル-、若しくはテトラメチルアンモニウム、ジメチルピペリジニウム等)、又はアルカノールアミン誘導体(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、及びアルキル又はアルキルアリールホスフェートエステルである。
カチオン性界面活性剤は、少なくとも1つの活性カチオン性(陽イオン)構成要素を有する、周知の界面活性化合物の群である。カチオン性界面活性剤として、第四級水酸化アンモニウム、例えば、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、デシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ジドデシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムヒドロキシド、牛脂トリメチルアンモニウムヒドロキシド、及びココナツ油トリメチルアンモニウムヒドロキシド、並びにこれらの塩を例示することができる。
両性界面活性剤の例は、ベタイン、スルホベタイン、並びに脂肪酸及びイミダゾールのカルボキシレート及びスルホネート、例えばアルキルジメチルベタイン、アルキルアミドプロピルジメチルベタイン、アルキルジメチルスルホベタイン、又はアルキルアミドプロピルジメチルスルホベタイン、例えば企業Rhodiaによって販売されるMirataine CBS、並びに脂肪酸の及びタンパク質加水分解物の縮合生成物;アルキル基が6〜20個の炭素原子を含有するアルキルアンホ酢酸又はアルキルアンホ二酢酸;両性アルキルポリアミン誘導体、例えばRhodiaによって販売されるAmphionic XL(登録商標)、並びにBerol Nobelによって販売されるAmpholac 7T/X(登録商標)及びAmpholac 7C/X(登録商標)を含む。
少なくとも1種の界面活性剤は、好ましくは非イオン性界面活性剤である。
少なくとも1種の非イオン性界面活性剤は、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される。
ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルは、好ましくは、ポリ(C2〜C3)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルである。
好ましいポリ(C2〜C3)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルは、好ましくは、式
R6-(O-CH2-CH2)q(O-CH(CH3)-CH2)r-OH
[式中、
R6は、直鎖又は分枝状C8〜C22-アルキルであり、
qは、1〜50の自然数であり、
rは、0であり、又は1〜30の自然数であり、ただし2≦q+r≦50である]
の化合物である。
好ましい実施形態では、ポリ(C2〜C3)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルは、好ましくは、式
R6-(O-CH2-CH2)q(O-CH(CH3)-CH2)r-OH
[式中、
R6は、直鎖又は分枝状C8〜C22-アルキルであり、
qは、1〜15の自然数であり、
rは、0であり、又は1〜20の自然数であり、ただし2≦q+r≦30である]
の化合物である。
本発明の文脈において、本明細書において用いる場合、「アルキル」という用語は、直鎖又は分枝状アルキル残基を含めた、非環式飽和脂肪族残基を指す。更に、アルキル残基は非置換であり、C8〜C22アルキルの場合、8〜22個の炭素原子を含む。
直鎖及び分枝状C8〜C22アルキルの代表例としては、限定するものではないが、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、n-エイコシル、n-ヘンイコシル、n-ドコシル、2-エチルヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-1-オクチル、2-ペンチル-1-ノニル、イソオクチル、イソデシル、イソウンデシル、イソドデシル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソペンタデシル、イソヘキサデシル、イソヘプタデシル、イソオクタデシル、イソノナデシル、イソエイコシル、イソヘンイコシル、及びイソドコシルが挙げられる。
ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルは、例えばBruker製の400MHz分光計を用いた1H-NMR分光法によって決定される、300g/mol〜2000g/molの分子量を有する。分子量は、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコール骨格のシグナルを積分し、この積分をモノ-(C8〜C22)-アルキルのシグナルの積分と比較することによって、決定することができる。
ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルは、脂肪族アルコールのアルコキシル化によって調製することができる。ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルの合成に用いる脂肪族アルコールR1-OHが、天然供給源に由来する場合、例えばC16アルコールとC18アルコール、又はC12アルコールとC14アルコールの混合物を有するのが一般的である。脂肪族アルコールR1-OHは、オレフィン混合物から合成する(例えばオキソプロセスによって)こともでき、この場合、例えばC13アルコールとC15アルコールの混合物を有するのが一般的である。
好適なポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテルは公知であり、市販されており、例えば、BASF SE製のLutensol(登録商標) XLである。
ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステルは、好ましくは、式
R6-CO-(O-CH2-CH2)q(O-CH(CH3)-CH2)r-R7
[式中、
R6は、直鎖又は分枝状C8〜C22-アルキルであり、
R7は、H、又は直鎖若しくは分枝状C1〜C8アルキルであり、
qは、1〜50の自然数であり、
rは、0であり、又は1〜30の自然数であり、ただし2≦q+r≦50である]
の化合物である。
直鎖又は分枝状C8〜C22アルキルの代表例としては、限定するものではないが、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、n-エイコシル、n-ヘンイコシル、n-ドコシル、2-エチルヘキシル、2-プロピル-ヘプチル、2-ブチル-1-オクチル、2-ペンチル-1-ノニル、イソオクチル、イソデシル、イソウンデシル、イソドデシル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソペンタデシル、イソヘキサデシル、イソヘプタデシル、イソオクタデシル、イソノナデシル、イソエイコシル、イソヘンイコシル、イソドコシル、及びこれらの異性体が挙げられる。
直鎖又は分枝状C1〜C8アルキルの代表例としては、限定するものではないが、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、t-ブチル、2-エチルヘキシル、及びこれらの異性体が挙げられる。
ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステルは、例えばBruker製の400MHz分光計を用いた1H-NMR分光法によって決定される、300〜2000の分子量を有する。分子量は、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコール骨格のシグナルを積分し、この積分をモノ-(C8〜C22)-アルキルのシグナルの積分と比較することによって、決定することができる。
アルコキシル化油は、好ましくはエトキシル化油、より好ましくは約14の親水性/親油性バランス(HLB14)を有するひまし油のエトキシル化誘導体、例えばEmulan(登録商標) ELである。
アルコキシル化アルキルアミンは、好ましくは式
Figure 2021519214
[式中、
Rは、直鎖若しくは分枝状の、置換若しくは非置換C8〜C22-アルキル、又は直鎖若しくは分枝状の、置換若しくは非置換C8〜C22-アルケニルであり、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
aは、1〜20の自然数であり、
bは、1〜20の自然数であり、ただし2≦a+b≦40である]
の化合物である。
本発明において、「アルケニル」という用語は、非環式不飽和炭化水素残基を含み、直鎖又は分枝状、及び非置換又は少なくともモノ置換であってよく、C8〜C22-アルケニルの場合、8〜22(すなわち、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22)個の炭素原子による、少なくとも1つの二重結合、好ましくは1、2、又は3つの二重結合を含む。置換基のうちの1つ以上が、モノ置換又は多置換のアルケニル残基を表す場合、これは好ましくは場合により1、2、3、4、又は5つ、特に好ましくは1、2、又は3つの置換基によって置換されていてもよく、置換基は互いに独立して、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(C1〜5-アルキル)2、-N(C1〜5-アルキル)(フェニル)、-N(C1〜5-アルキル)(CH2-フェニル)、-N(C1〜5-アルキル)(CH2-CH2-フェニル)、-C(=O)-H、-C(=O)-C1〜5-アルキル、-C(=O)-フェニル、-C(=S)-C1〜5-アルキル、-C(=S)-フェニル、-C(=O)-OH、-C(=O)-O-C1〜5-アルキル、-C(=O)-O-フェニル、-C(=O)-NH2、-C(=O)-NH-C1〜5-アルキル、-C(=O)-N(C1〜5-アルキル)2、-S(=O)-C1〜5-アルキル、-S(=O)-フェニル、-S(=O)2-C1〜5-アルキル、-S(=O)2-フェニル、-S(=O)2-NH2、及び-SO3Hからなる群から選択され、ここで、上述の-C1〜5アルキル残基は、各場合において、直鎖又は分枝状であってよく、上述のフェニル残基は、好ましくは1、2、3、4、又は5つの、互いに独立して、F、Cl、Br、I、-CN、-CF3、-OH、-NH2、-O-CF3、-SH、-O-CH3、-O-C2H5、-O-C3H7、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、2-ブチル、イソブチル、及びtert-ブチルからなる群から選択される置換基によって置換されてもよい。特に好ましい置換基は、互いに独立して、F、Cl、Br、I、-NO2、-CN、-OH、-SH、-NH2、-N(CH3)2、-N(C2H5)2、及び-N(CH3)(C2H5)からなる群から選択され得る。
好ましくは、Rは、直鎖、非置換C8〜C22-アルケニルであり、AOは、CH2-CH2-Oであり、aは、1〜10の自然数であり、bは、1〜10の自然数であり、ただし5≦a+b≦20である。
より好ましくは、アルコキシル化アルキルアミンはエトキシル化アルキルアミンであり、最も好ましくはオレイルアミンエトキシレートである。
好適なアルコキシル化アルキルアミンは公知であり、市販されており、例えば、BASF SE製のLutensol(登録商標) FA12である。
特に好ましくは、非イオン性界面活性剤は、アルキルポリエチレングリコールエーテル、エトキシル化ひまし油、及びオレイルアミンエトキシレートから選択される。
好ましい実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)少なくとも1種の一般式(II)
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
のアルカノールアミン、及び
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法に関する。
別の好ましい実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)少なくとも1種の一般式(II)
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
のアルカノールアミン、並びに
(c)ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法に関する。

好ましい実施形態では、本発明に従って用いる組成物は、水を含有しない。別の好ましい実施形態では、水を組成物に加える。水の量は、組成物に加える場合、組成物の総重量を基準として、0.1重量%〜12.0重量%の範囲内である。組成物が水を含む場合、鋳物用鋳型の崩壊には、100分〜180分の範囲内で、水を含まない組成物と比較して、より長い時間がかかる。
添加剤
鋳物用鋳型は、少なくとも1種の添加剤を更に含んでもよい。添加剤は、一般に、砂及び粘結剤の混合物に加えて、いくつかの特別な特性を砂に発現させる材料である。鋳型用砂及びコア用砂の特性を増強するために通例用いられるいくつかの添加剤は、炭塵、トウモロコシ粉、デキストリン、石炭粉、ピッチ、木粉、シリカ粉である。
炭塵
炭塵は、主として、鋳造プロセス中の還元性雰囲気を生成するために加える。この還元性雰囲気によって、極にある酸素はいずれも化学的に結合され、金属を酸化することができなくなる。炭塵は通常、ねずみ鋳鉄の生成及び可鍛鋳鉄の鋳造のための鋳型を作製する鋳型用砂に加える。
トウモロコシ粉
トウモロコシ粉は、炭水化物のデンプンファミリーに属し、鋳型用砂及びコア用砂の崩れ性を上昇させるために用いる。砂型中のトウモロコシ粉は、熱によって完全に揮発することによって、砂粒同士の間に空間を残す。これによって、砂粒の自由な動きが可能となり、最終的に鋳型壁の動きを生じさせ、鋳型の膨張を減少させ、したがって鋳造物の欠陥が減少する。トウモロコシ砂は、鋳型用砂及びコア用砂に加えた場合、鋳型及びコアの強度を著しく改善する。
デキストリン
デキストリンも、炭水化物のデンプンファミリーに属し、トウモロコシ粉の挙動と同様の挙動をする。デキストリンは、鋳型の乾燥強度を上昇させる。
石炭粉
石炭粉は、微粉末化した歴青炭であり、鋳型用砂及びコア用砂の中で、シリカ砂粒の細孔の間に配置される。加熱した場合、石炭粉は細孔を満たすコークスに変化し、水の影響を受けない。このため、砂粒は動きを制限され、密な充填パターンに動くことができない。したがって、石炭粉は、鋳型壁の動き、並びに鋳型用砂及びコア用砂における浸透性を低減し、したがって、鋳型及びコアの表面はきれいで平滑となる。
ピッチ
ピッチは、蒸留形態の軟炭である。ピッチは、鋳型用砂及びコア用砂に、0.02%〜2%加えることができる。ピッチは、高温強度を増強し、鋳型表面の表面仕上げをし、石炭粉の挙動とまさに同様の挙動をする。
木粉
木粉は、砂のような粒状材料と混合した繊維状材料である。木粉は、比較的長く細い繊維であり、砂粒が互いに接触することを防止する。木粉は、鋳型用砂及びコア用砂に、0.05%〜2%加えることができる。木粉は、加熱した場合に揮発し、したがって、砂粒の空間が膨張する。木粉は、鋳型壁の動きを増加させ、膨張による欠陥を減少させる。木粉はまた、鋳型及びコアの両方の崩れ性を上昇させる。
粉砕シリカ又はシリカ粉
シリカ粉は、粉砕シリカとも呼ばれる。粉砕シリカは、最大3%まで容易に加えることができ、高温強度を上昇させ、鋳型及びコアの表面の仕上げをする。粉砕シリカはまた、鋳型及びコアの壁への金属の侵入を低減する。
別の態様では、本発明は、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、
(b)モノエタノールアミン、及び
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、
(b)モノエタノールアミン、並びに
(c)ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物を対象とする。
更に別の態様では、本発明は、
鋳物用鋳型を崩壊させるための、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物の使用を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
鋳物用鋳型を崩壊させるための、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、
(b)モノエタノールアミン、及び
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物の使用を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
鋳物用鋳型を崩壊させるための、
(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、
(b)モノエタノールアミン、並びに
(c)ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物の使用を対象とする。
更に別の態様では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップ
を含む、方法を対象とする。
一実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、
(b)モノエタノールアミン、及び
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップ
を含む、方法を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)2-ヒドロキシプロパンアミド、
(b)モノエタノールアミン、並びに
(c)ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップ
を含む、方法を対象とする。
別の態様では、本発明は、
(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)モノエタノールアミン、及び
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)モノエタノールアミン、並びに
(c)ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物を対象とする。
更に別の態様では、本発明は、
鋳物用鋳型を崩壊させるための、
(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物の使用を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
鋳物用鋳型を崩壊させるための、
(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)モノエタノールアミン、及び
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物の使用を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、
鋳物用鋳型を崩壊させるための、
(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)モノエタノールアミン、並びに
(c)ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物の使用を対象とする。
更に別の態様では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法を対象とする。
一実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)モノエタノールアミン、及び
(c)少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法を対象とする。
別の実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換C2〜C12アルキルを表し、
R2及びR3は、メチルを表す]
のカルボン酸アミド、
(b)モノエタノールアミン、並びに
(c)ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、少なくとも1種の非イオン性界面活性剤
を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法を対象とする。
別の好ましい実施形態では、本発明は、砂及びポリウレタン粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)少なくとも1種の一般式(II)
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
のアルカノールアミンを含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップ、
(ii)ステップ(i)において得た混合物から砂を分離するステップ、並びに
(iii)ステップ(ii)において得た砂を乾燥させるステップ
を含む、方法に関する。
砂は、当技術分野において公知の1つ以上の方法、すなわち、再調整、熱的方法、乾式法等によって、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物から分離する。再調整は単に、用いた砂を磁気プーリーによって塊破壊器を通過させ、ふるいにかけ、次いで通気して微物を除去することを企図している。処理の熱的方法としては、焙焼炉、流動床炉、及び回転炉が挙げられる。熱焼成システムは、過剰な酸素の存在下、1200°〜1500°の範囲内の温度に砂を供することによって、炭素質添加剤を除去する。乾式法は、砂粒を衝突させて、個々の粒から古い結合の「シェル」を破壊することを含む、機械的方法を含む。(a)砂に、囲壁に対する遠心処理をすること、(b)圧縮空気によって、標的に対して砂を発射すること、又は更に2つの別々の砂流を、スクラビングのために交差させること、及び(c)低運動エネルギーレベルにおいて混練して、ホイールの圧力下、砂粒を圧搾することを含む、乾式である区分に入るであろう複数のモードがある。
当業者に公知のプロセスによって、砂を乾燥させる。砂を、流動床炉に通過させる。次いで、冷却ドラムに熱い砂を通過させ、ここで砂は引き続き洗浄され、冷却空気によって室温に冷却される。乾燥後に得る砂は、定期的にふるいにかけ、再使用のために系に戻す。複数のサイクルにわたって、鋳物用鋳型を作製するために砂を鋳物に再利用し、再使用することができる。
しかしながら、砂を繰り返し用いるにつれて、粒子が最終的に、鋳型プロセスのためには微細になりすぎ、したがって、この砂を鋳型に用いることができない場合には、他の用途に用いることもできる。例えば:
1.アスファルトコンクリート:最大15%の使用済砂による、従来のアスファルトコンクリート微細凝結体の代用。
2.堆肥添加剤:耕土又は耕土添加剤を生成するための、堆肥化農場廃棄物の充填剤。
3.コンクリート:低パーセンテージで、構造級コンクリートにおける通常の砂の代用。
4.煉瓦及び舗装材:種々の廃材料をC種フライアッシュ(石炭火力発電所によって生成する微細な微粒子状の灰)中に封入し、化学的に結合させることができる、独自の、高圧、ポゾランプロセスにおける封入。周囲温度プロセスは、費用効果の高い煉瓦をもたらし、最終使用者の要求を満たすように成形することができる。
本発明は、次の利点のうちの1つ以上を提供する。
1.本発明の方法は、様々な砂及び粘結剤の組成を有する、多様な鋳物用鋳型に用いることができる。
2.少量の組成物が、鋳物用鋳型の崩壊に有効である。
以下において、本発明の具体的な実施形態を記載する。
1. 砂及びポリウレタン系粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
Figure 2021519214
[式中、
R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
のカルボン酸アミド、及び
(b)少なくとも1種の一般式(II)
Figure 2021519214
[式中、
AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
x、yは、互いに独立して、0又は1である]
のアルカノールアミンを含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを少なくとも含む、方法。
2. 砂が、天然シリカ砂、粘土、生砂、石英砂、クロマイト砂、カンラン石砂、専用砂、及びジルコニウム砂からなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
3. ポリウレタン系粘結剤が、ポリウレタン、水ガラス、及びポリウレタンとは異なる少なくとも1種の樹脂を含む、実施形態1に記載の方法。
4. R1が、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、n-エイコシル、n-ヘンエイコシル、n-ドコシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、イソノニル、イソデシル、イソウンデシル、イソドデシル、イソトリデシル、イソテトラデシル、イソペンタデシル、イソヘキサデシル、イソヘプタデシル、イソオクタデシル、イソノナデシル、イソエイコシル、イソヘンエイコシル、イソドコシル、t-ブチル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、2-ヒドロキシペンチル、3-ヒドロキシペンチル、4-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、2-ヒドロキシヘキシル、3-ヒドロキシヘキシル、4-ヒドロキシヘキシル、及び5-ヒドロキシヘキシルからなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
5. R1が、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソオクチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソノニル、イソデシル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、2-ヒドロキシペンチル、3-ヒドロキシペンチル、4-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、2-ヒドロキシヘキシル、3-ヒドロキシヘキシル、4-ヒドロキシヘキシル、及び5-ヒドロキシヘキシルからなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
6. R2及びR3が、互いに独立して、H、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソオクチル、イソノニル、イソデシル、イソウンデシル、イソドデシル、及びt-ブチルからなる群から選択される、実施形態1に記載の方法。
7. R2及びR3が、互いに独立して、H、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、イソプロピル、イソブチル、及びt-ブチルからなる群から選択される、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
8. R2及びR3がメチルである、実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
9. mが1、2、又は3である、実施形態1に記載の方法。
10. x及びyが0である、実施形態1に記載の方法。
11. 少なくとも1種の一般式(I)のカルボン酸アミド、及び少なくとも1種の一般式(II)のアルカノールアミンが、5:1〜1:5のモル比で存在する、実施形態1から10のいずれか1つに記載の方法。
12. ステップ(i)における接触させるステップが、10℃以上、200℃以下の範囲内の温度において、鋳物用鋳型を浸漬することによって達成される、実施形態1に記載の方法。
13. ステップ(i)が、10分以上、60分以下の時間行われる、実施形態1に記載の方法。
14. (ii)ステップ(i)において得た混合物から砂を分離するステップ
を更に含む、実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法。
15. (iii)ステップ(ii)において得た砂を乾燥させるステップ
を更に含む、実施形態1から14のいずれか1つに記載の方法。
16. 組成物が、少なくとも1種の界面活性剤を含む、実施形態1に記載の方法。
17. 少なくとも1種の界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、実施形態16に記載の方法。
18. 非イオン性界面活性剤が、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、実施形態17に記載の方法。
19. 非イオン性界面活性剤が、アルキルポリエチレングリコールエーテル、エトキシル化ひまし油、及びオレイルアミンエトキシレートから選択される、実施形態17又は18のいずれか1つに記載の方法。
20. 組成物が水を含む、実施形態1から19のいずれか1つに記載の方法。
21. (a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
(b)モノエタノールアミン
を含む組成物。
22. 鋳物用鋳型を崩壊させるための、実施形態21に記載の組成物の使用。
23. 砂及び粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
(i)実施形態21に記載の組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及び粘結剤の混合物を得るステップ
を含む、方法。
化合物
モノエタノールアミン
Agnique(登録商標) AMD 3L (N,N-ジメチルラクトアミド)
Lutensol(登録商標) FA12 (オレイルアミンエトキシレート)
Lutensol(登録商標) XL60 (C10-ゲルベアルコールエトキシレート)
Emulan(登録商標) EL (ひまし油エトキシレート)
Agnique(登録商標) AMD 10 (C10脂肪酸N,N-ジメチルアミド)
Agnique(登録商標) AMD 810 (C8/C10脂肪酸N,N-ジメチルアミド)
は、BASF SE(Ludwigshafen、Germany)から入手可能である。
PU-砂複合体から作製した寸法9cm×2.2cm×2.2cmの鋳物用鋳型サンプルは、先行技術に従って調製した。
一般手順
鋳物用鋳型サンプルを、室温において、実施例1〜6に開示する組成物中に浸漬した(3分の1)。サンプルの崩れ時間を測定した。崩れ時間は、鋳物用鋳型サンプルが完全に崩壊して、砂及び粘結剤の混合物を生じるのにかかる時間である。
Figure 2021519214

Claims (15)

  1. 砂及びポリウレタン系粘結剤を含む鋳物用鋳型を崩壊させる方法であって、
    (i)(a)少なくとも1種の一般式(I)
    Figure 2021519214
    [式中、
    R1は、直鎖又は分枝状の、非置換又はヒドロキシ置換C2〜C22アルキルを表し、
    R2及びR3は、互いに独立して、H、又は直鎖若しくは分枝状の、非置換若しくは置換C1〜C12アルキルを表す]
    のカルボン酸アミド、及び
    (b)少なくとも1種の一般式(II)
    Figure 2021519214
    [式中、
    AOは、同一であり又は異なり、CH2-CH2-O、CH(CH3)-CH2-O、CH2-CH(CH3)-O、CH(C2H5)-CH-O、C(CH3)2-CH2-O、CHC(CH3)2-O、及びCH2-CH(C2H5)-Oからなる群から選択され、
    mは、1、2、3、4、5、6、又は7であり、
    x、yは、互いに独立して、0又は1である]
    のアルカノールアミン
    を含む組成物に鋳物用鋳型を接触させて、砂及びポリウレタン粘結剤の混合物を得るステップを含む、方法。
  2. 砂が、天然シリカ砂、粘土、生砂、石英砂、クロマイト砂、カンラン石砂、専用砂、及びジルコニウム砂からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. ポリウレタン系粘結剤が、ポリウレタン、水ガラス、及びポリウレタンとは異なる少なくとも1種の樹脂を含む、請求項1に記載の方法。
  4. R1が、エチル、n-プロピル、n-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、イソオクチル、イソプロピル、イソブチル、イソペンチル、イソヘキシル、イソヘプチル、イソノニル、イソデシル、1-ヒドロキシエチル、1-ヒドロキシプロピル、2-ヒドロキシプロピル、1-ヒドロキシブチル、2-ヒドロキシブチル、1-ヒドロキシペンチル、2-ヒドロキシペンチル、3-ヒドロキシペンチル、4-ヒドロキシペンチル、1-ヒドロキシヘキシル、2-ヒドロキシヘキシル、3-ヒドロキシヘキシル、4-ヒドロキシヘキシル、及び5-ヒドロキシヘキシルからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. R2及びR3がメチルである、請求項1に記載の方法。
  6. mが1、2、又は3である、請求項1に記載の方法。
  7. x及びyが0である、請求項1に記載の方法。
  8. 少なくとも1種の一般式(I)のカルボン酸アミド、及び少なくとも1種の一般式(II)のアルカノールアミンが、5:1〜1:5のモル比で存在する、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. (ii)ステップ(i)において得た混合物から砂を分離するステップを更に含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. (iii)ステップ(ii)において得た砂を乾燥させるステップを更に含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 組成物が、少なくとも1種の界面活性剤を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 少なくとも1種の界面活性剤が、非イオン性界面活性剤である、請求項11に記載の方法。
  13. 非イオン性界面活性剤が、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-アルキルエーテル、ポリ(C2〜C4)アルキレングリコールモノ-(C8〜C22)-カルボン酸エステル、アルコキシル化油、及びアルコキシル化アルキルアミンからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. (a)2-ヒドロキシプロパンアミド、及び
    (b)モノエタノールアミン
    を含む組成物。
  15. 鋳物用鋳型を崩壊させるための、請求項14に記載の組成物の使用。
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