JP2006504531A - 鋳造物のための熱処理および砂除去のための方法および装置 - Google Patents

鋳造物のための熱処理および砂除去のための方法および装置 Download PDF

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Abstract

鋳造物を熱処理し、そしてこの鋳造物から砂中子を除去するための、システムおよび方法。これらの鋳造物は、最初、それらのx座標、y座標およびz座標が既知の割りあてられた位置に位置する。これらの鋳造物は、熱処理ステーションを通され、このステーションは、代表的に、予め設定された位置に設置された一連のノズルを有し、この位置は、この熱処理ステーションを通過する鋳造物の既知の割りあてられた位置に対応する。これらのノズルは、鋳造物を熱処理し、そして鋳造物からの除去のために砂中子を分解するために、鋳造物に流体を付与する。

Description

(技術分野)
本発明は、一般に、冶金学的鋳造プロセスに関し、そしてより特定すると、鋳造物からの砂中子の除去のための方法および装置、ならびに鋳造物の熱処理に関する。
(発明の背景)
金属鋳造物を形成するための伝統的な鋳造プロセスは、所望の鋳造物の外側の特徴(例えば、シリンダーヘッドまたはエンジンブロック)が内表面に形成された、種々の型の鋳型(例えば、生砂鋳型、精密砂鋳型、または鋼のダイ)のうちの1つを使用する。砂および適切な結合剤材料で構成され、そして鋳造物の内側の特徴を規定する砂中子は、鋳型またはダイの内部に入れられる。砂中子は、一般に、金属鋳造物の内部で、輪郭および内側の特徴を作製するために使用され、そして鋳造プロセスが完了した後の、この中子の砂材料の鋳造物からの除去および再生利用が、必要である。用途に依存して、砂中子および/または砂鋳型のための結合剤は、使用される場合、フェノール系樹脂結合剤、フェノール系ウレタン「コールドボックス(cold box)」結合剤、または他の適切な有機結合剤材料を含み得る。次いで、鋳型またはダイには、融解した金属合金が満たされる。この合金が固化したら、鋳造物は、一般に、鋳型またはダイから取り出され、次いで、熱処理、砂中子からの砂の再生利用、および時折、熟成のために、処理炉に移動され得る。熱処理および熟成は、金属合金に異なる用途に適う異なる物理的特性が与えられるように、金属合金を調整するプロセスである。
先行技術のいくつかに従って、一旦、鋳造物が形成されると、一般に、金属鋳造物を熱処理し、そして砂中子から実質的に純粋な砂を再利用する目的で、いくつかの区別可能に異なる工程が実施されなければならない。第一の工程は、砂中子の一部分を鋳造物から分離する。砂中子は、代表的に、1つの手段または手段の組み合わせによって、鋳造物から分離される。例えば、砂が鋳造物から削り取られ得るか、または鋳造物が物理的に振盪または振動されて、砂中子を破壊し得、そしてこの砂を除去し得る。一旦、砂が鋳造物から除去されると、鋳造物の熱処理および熟成が、一般に、引き続く工程において実施される。この鋳造物は、代表的に、所望される場合に、他の処理のうちでもとりわけ、熱処理されて、鋳造物を強化または硬化するか、あるいはこの鋳造物における内部応力を軽減する。さらなる工程は、鋳造物から分離された砂を精製する工程からなり、この工程は、この砂を覆う結合剤を燃焼させる工程、この砂を摩滅する工程、およびこの砂の一部分をふるいに通す工程を包含する。従って、砂の一部分は、実質的に純粋な砂が再生されるまで、再生プロセスに再度供され得る。
従って、鋳造物を熱処理し、そしてそこから砂中子材料を再生利用するプロセスを増強させることが、この産業において所望されており、その結果、より効率的な熱処理、砂中子除去、および砂中子からの十分に純粋な砂の再生を可能にする、より効率的な方法および付随する装置に対する必要性が、存在し続けている。
(発明の要旨)
簡単に記載すれば、本発明は、冶金学的プラントにおいて使用するためのもののような、鋳造物を熱処理するため、ならびに鋳造プロセスの間に使用された砂中子を除去するためのシステムおよび方法を包含する。本発明は、中子を分解させる1つ以上の流体を含む流体ストリームを使用して、砂中子の砂を効率的に除去し、そして再生するための、複数の実施形態を包含する。砂および他の適切な充填材料に加えて、中子は、結合剤材料を含有し、この結合剤材料は、このプロセスにおいて使用され、そして鋳造物またはその内部に方向付けられる流体ストリームに含まれる、1つ以上の流体に可溶性であり得る。中子がこの流体に曝露されると、結合剤は溶解し、そして中子が分解する傾向がある。
砂中子の除去および鋳造物の熱処理のための、本発明の1つの実施形態において、融解した材料(例えば、アルミニウムまたは他の金属)が、鋳型またはダイの中に注がれる。鋳型またはダイの温度は、鋳造プロセスをより効率的にする目的で、加熱または冷却のいずれかによって、融解した材料を注ぎ込む前に調節され得る。鋳型またはダイは、予熱されて、この金属の温度を、鋳造物が鋳型内で形成される場合の熱処理温度の近くに維持し得る。次いで、これらの鋳造物は、それらの鋳型から取り出され、そして各々が、既知のx座標、y座標およびz座標を有するサドル上の予め決定された位置に配置される。各サドルは、一般に、1つ以上の鋳造物を、固定された配向または位置で、各鋳造物のx座標、y座標およびz座標が、既知の割当てられた位置または配向に位置した状態で受容するように構成され、その結果、砂中子によって形成された鋳造物の中子開口部が、既知の割当てられた位置に配向されるか、または整列される。これらのサドルは、鋳造物をそれらの所望の既知の割当てられた位置に案内し、そして維持を補助するための、位置決めデバイスをさらに備え得る。
各サドルは、熱処理および中子除去のため、ならびにまた潜在的に、砂中子の再生利用のために、少なくとも1つの鋳造物が内部に配置された状態で、熱処理炉または熱処理ステーションのチャンバを通して移動される。熱処理のために熱処理ステーションを通過しながら、x座標、y座標およびz座標を有する、固定されたかまたは鋳造物の位置と整列された一連のノズルが、1つ以上の流体(例えば、水蒸気、水、空気、油、有機溶媒およびこれらの組み合わせ)のストリームを、鋳造物およびその内部に方向付ける。この流体流れは、砂中子の砂を分解し、取り外し、そして鋳造物の内部空洞からのこの砂の除去を補助する傾向がある。なぜなら、砂中子は、熱処理ステーションにおいて、部分的に、流体ストリームの1つ以上の構成要素に可溶性であり得る結合剤を溶解することによって、破壊されるからである。代表的に、ノズルは、熱処理チャンバを連続的に通して配置された、一連のノズルステーションに配置され、ここで、各ノズルステーションのノズルは、鋳造物の中子開口部の既知の位置に対応する、予め決定された配置で配向され、そして各ノズルアセンブリは、制御システムまたはステーションを介して、遠隔制御され得る。
本発明の別の実施形態において、鋳造物は、「ダイ内」または「鋳型内」での鋳造物の熱処理のために、それらの鋳型またはダイに残され得る。鋳型またはダイは、代表的に、鋳造物の融解された金属がこれらに注がれる前に予熱されて、この金属を、鋳造物の熱処理温度の近くに維持し、これによって、鋳造物が固化する間および固化した後に、少なくとも部分的に、鋳造物をダイの内側で熱処理する。その後、鋳型またはダイは、それらの鋳造物を内部に有して、代表的に、その中の鋳造物の予熱および/または熱処理のため、ならびに砂中子の除去のために既知の、それらのx座標、y座標およびz座標を有する、割当てられた配向または位置に位置決めまたは配置される。
鋳造物の熱処理ならびに鋳造物の砂中子の除去および再生利用のために、鋳造物および時々鋳型またはダイは、一般に、熱処理ステーションの熱処理炉を通される。熱処理ステーションは、複数のノズルステーションをさらに備え、各ノズルステーションが、鋳型またはダイおよび鋳造物に高圧流体を適用するために、鋳型またはダイおよび鋳造物の既知の位置に対応する予め規定された様式で、配向または位置決めされた、一連のノズルを有する。ノズルステーションはまた、鋳型またはダイに沿った予め規定された経路に沿って、鋳型またはダイのアクセス開口部または開口部分(鋳造物から砂中子を外すために、鋳型にアクセスするためのもの)の位置または配向に対応する種々の適用位置へと移動する、ロボットで作動されるノズルを備え得る。熱処理ステーションはまた、ダイまたは鋳型パックにエネルギーを供給して、これらの内部の鋳造物を熱処理するために、これらの温度を上昇させるための、代替のエネルギー源(例えば、誘導エネルギーもしくは放射エネルギーの供給源、または加熱された酸素チャンバもしくは加熱された流動床)を備え得る。その後、鋳造物は、それらの鋳型またはダイから取り出され、そして引き続く中子除去ステーションまたはプロセスに通され、この鋳造物から砂中子をさらに除去され、そして潜在的に、この砂中子を再生する。
さらなる実施形態において、鋳型またはダイは、予め規定された温度まで予熱される。その後、融解した金属がダイに注がれる際に、鋳造物をダイから取り出さずに鋳造物を固化させながら、鋳造物を熱処理するために、これらのダイは、加熱され続ける。次いで、これらのダイは、鋳造物のクエンチングおよびこの鋳造物からの砂中子の除去のために、クエンチングステーションに移動され得る。この実施形態において、ダイは、一般に、注ぎステーションまたはその近くで、既知の固定された位置または配向に維持される。ダイは、ダイの周りに配置された一連のノズル(代表的に、そのダイのアクセス開口部と整列している)からの加熱された流体の適用によって、加熱される。ダイを加熱してこのダイの中の鋳造物を熱処理するために、これらのノズルは、引き続いて、ダイの位置または配向に従って設定された一連のノズル位置の間で、ダイの周りを移動される。あるいは、鋳造物を熱処理するため、およびおそらく、他の目的を達成するために、鋳型またはダイを加熱するかまたは他の様式で鋳型またはダイの温度を制御するために、鋳型またはダイは、少なくとも部分的に、温度制御された流動床に配置され得る。
なお別の実施形態において、鋳造物の温度を調節して、実際の熱処理の前に、適切な熱処理温度範囲に近付くかまたは達する目的で、鋳造物は、鋳型内でかまたは鋳型が除去された状態で、予熱ステーションで予熱される。鋳造物を加熱し、そして/またはこの鋳造物内に含まれる中子を分解する目的で、1つ以上の流体ストリームが、予熱の間、または予熱ステーションにて、鋳造物またはその内部に方向付けられ得る。流体ストリームを鋳造物またはその内部に方向付けるように調節された1つ以上のノズルから流体ストリームが供給されるようにして、この鋳造物は、割当てられた位置に配置され得る。次いで、この鋳造物は、熱処理およびさらなるプロセシングのために、熱処理ステーションに移動される。
本発明の種々の目的、特徴、および利点は、添付の図面と組み合わせて、本明細書を読み、そして理解する際に、明らかになる。
(発明の詳細な説明)
図面(図面において、同じ番号は、いくつかの図にわたって同じ部品を表す)をここでさらに詳細に参照すると、図1は、冶金学的鋳造プロセス10を一般に示す。鋳造プロセスは、当業者に周知であり、そして伝統的な鋳造プロセスは、参照の目的で、手短にのみ記載される。本発明は、任意の型の鋳造プロセス(アルミニウム、鉄ならびに種々の他の型の金属および/または金属合金から形成される鋳造物の形成が挙げられる)と共に使用され得ることが、当業者によってさらに理解される。
図1および2に示されるように、本発明に従って、融解した金属または金属合金Mが、鋳造物13(図13)(例えば、シリンダーヘッドまたは自動車のエンジンブロック)を形成するために、注ぎステーションまたは鋳造ステーション12において、鋳型またはダイ11に注がれる。代表的に、鋳造中子は、鋳型またはダイの中で形成される鋳造物内の中空腔および/または鋳造物の細部もしくは幅木を作製するように、鋳型またはダイの内部に受容または配置される。鋳型またはダイ11の各々は、代表的に、永続的な鋳型/ダイであり得、そして金属(例えば、鋳鉄、鋼)または他の材料から形成され得、そして開口部およびそこからの鋳造物の取り出しを容易にするために、二枚貝型の設計を有する。鋳型はまた、「精密砂鋳型」型の鋳型を備え得、これは、一般に、結合剤と混合された、顆粒性材料(例えば、シリカ、ジルコンまたは他の砂)から形成される。この結合剤は、1つ以上の流体(例えば、水、水蒸気、有機溶媒など)に可溶性の材料から形成される。この結合剤は、鋳造砂から形成され得、かなりの量のソーダ灰(これは、水および水蒸気に可溶性である)、フェノール性樹脂、フェノール性ウレタン「コールドボックス」結合剤材料、または他の適切な有機結合剤材料(これらは、特定の有機溶媒に可溶性であり、そして/または熱分解可能である)を含有する。鋳型およびダイはまた、砂および結合剤、金属(例えば、鋼)またはこれらの組み合わせもしくは両方の型の材料から形成された外側鋳型壁を有する、半永続性の砂鋳型であり得るか、またはインベストメント型の鋳造物/ダイを備え得る。
用語「鋳型」は、本明細書で以下において、特定の型のダイまたは鋳型が具体的に示される場合を除いて、一般に、永続的な金属鋳型と砂型の鋳型との両方をいうために用いられる。本明細書中に開示される本発明の種々の実施形態は、適用に依存して、永続的すなわち金属のダイ、精密な砂型の鋳型、半永続性の鋳型、および/またはインベストメント型の鋳造鋳型において、鋳造物をプロセシングするために使用され得ることが、さらに理解される。
図3が示すように、各鋳型11は、一般に、一連の側壁14、頂部すなわち上部の壁16、および下部の壁すなわち底部17を備え、これらは、内部空洞18を規定し、この中に、融解した金属Mが受容される。内部空洞18は、一般に、この鋳型内で形成される鋳造物13の内部特徴を形成するためのレリーフパターンを形成され、これによって、仕上げられた鋳造物の形状または構成を規定する。図1および2に示されるように、注ぎ開口部19は、一般に、各鋳型の上部壁すなわち頂部16に形成され、そして内部空洞18と連絡して、融解した金属Mが鋳型内に注がれるかまたは他の様式で導入されることを可能にする。得られる鋳造物は、この鋳型の内部空洞の特徴を有し、さらなる中子開口部分すなわちアクセス開口部21もまた、この鋳型内に形成され、ここで、砂中子が鋳型内に配置される。
加熱源または要素(例えば、加熱されたエアブロワまたは他の適切な気体発射式ヒータ機構もしくは電気ヒータ機構)、あるいは流動床22もまた、一般に、鋳型11を予熱するために、注ぎステーション12に隣接して提供される。代表的に、鋳型は、鋳造物を形成するために使用される金属または合金に依存して、所望の温度まで予熱される。例えば、アルミニウムについては、鋳型は、約400〜600℃の範囲に予熱される。鋳造物を形成するための種々の異なる金属合金または金属を予熱するために一般に必要とされる他の種々の予熱温度は、当業者に周知であり、そして400〜600℃より上および下の広範な温度を含み得る。さらに、いくつかの型の鋳型は、注ぎおよび固化の間の鋳型の劣化を防止するために、より低いプロセス温度を必要とし得る。このような場合には、金属プロセシング温度がより高いことが必要とされるような場合、適切な金属温度制御方法(例えば、放射加熱または誘導加熱)が、本明細書中に特定されるプロセスを達成するために、使用され得る。
あるいは、鋳型は、鋳型を加熱するために、内部加熱源または要素を提供され得る。例えば、鋳造物が永続的な型の金属ダイにおいて形成される実施形態について、これらのダイは、鋳造物に隣接して形成される空洞または通路を備え得、そしてこのダイを加熱するために、この中に、加熱された流体媒体(例えば、熱媒油)が受容され、そして/またはこのダイを通して循環される。その後、熱媒油または他の適切な媒体が導入され得、そして/またはこのダイを通して循環され得、このとき、この油は、より低い温度(例えば、250℃〜300℃)であり、鋳造物を冷却し、そして鋳造物を固化させる。次いで、より高温の熱媒油(例えば、約500℃〜550℃に加熱される)が、代表的に、ダイに導入され、そして/またはダイを通して循環されて、冷却を止め、そして鋳造物の温度を上昇させて、これらのダイの中での鋳造物の熱処理のための浸漬温度に戻す。ダイの予熱および/または加熱された媒体のダイへの導入は、ダイを、熱処理ユニットとして機能させ、そして鋳造物の金属を熱処理温度またはその近くに維持することを補助し、これによって、融解した金属が注がれ、そしてダイの中で固化し、そしてその後、熱処理のために引き続くプロセシングステーションに移動される場合の熱損失を最小にする。
図1に示されるように、一旦、融解した金属または金属合金外型内に注がれ、そして少なくとも部分的に固化して鋳造物になると、鋳型および鋳造物は、一般に、鋳型移動機構25によって、注ぎステーション12から取り出され、そして装填ステーション26に移される。この鋳型移動機構は、鋳型を注ぎステーションから、この注ぎステーションに近く接近して位置する装填ステーションへと移動させるための、ダイ移動ロボット(図示せず)、ウインチまたは他の型の従来公知の移動機構を備え得る。本発明の第一の実施形態において、融解した金属Mが鋳型内で固化して鋳造物を形成した後に、鋳造物13(図3)は、装填ステーション26(図1)の前かまたはこのステーションにおいて、例えば、ロボットアームまたは類似の機構によって、その鋳型11から取り出され、そしてx座標、y座標、およびz座標が既知である、予め規定された割当てられた位置で、サドル27内に配置される。その結果、鋳造物の中子開口部分21(図3)は、同様に、鋳造物からの砂中子の除去のために、既知の位置で配向または整列される。
図3が示すように、各サドルは、一般に、バスケットまたはキャリアであり、代表的に、金属材料から形成され、そして基部28および一連の側壁29を有し、これによって、開いた鋳造チャンバまたはレセプタクル31を規定し、この中に、1つ以上の鋳造物13が、その中子開口部分またはアクセス開口部が露出した状態で受容される。これらの鋳造物は、それらのサドル27のレセプタクル31内に配置される場合に、一般に、それらの既知の割当てられたかまたは位置合わせされた配向または位置に固定される。これらのサドルは、さらに、移送のためにその内部に複数の鋳造物を収容するための種々の大きさのものであり得、これらのサドルに収容される鋳造物の各々は、図3に示されるように、予め規定された割当てられた位置に維持される。さらに、図3に示されるように、サドル27は、鋳造物をサドル27内のそれらの所望の割当てられた位置に案内および維持するために、各サドルの基部ならびに/または壁28および29に設置された、位置決めデバイス32をさらに備え得る。
位置決めデバイスは、図3に示されるような案内ピン33を備え得るか、または図3に破線34によって示されるような切り欠きもしくは溝を備え得るか、または鋳造物を所望の割当てられた位置もしくは配向に案内もしくは方向付けるための、他の類似のデバイスを備え得る。代表的に、案内ピン33は、金属材料(例えば、鋳鉄)または高い熱耐性を有する類似の材料から形成され、そしてサドルの基部または側壁のいずれかに設置される。対応するロケーターまたは案内開口部36(破線で示される)が、例えば、鋳型の底部もしくは側壁に設置された案内ピンの使用によって、または分解可能な砂中子型の材料の使用を介して、一般に、鋳造プロセスの間に鋳造物において形成される。鋳造物がそれらのサドル内に配置されるにつれて、案内ピンは、鋳造物の対応する案内開口部内に受容され、これによって、鋳造物を、既知の規定されたx座標、y座標およびz座標を有する、それらの所望の割当てられた位置に位置決めし、そして維持する。ここで、鋳造物の中子アクセス開口部の位置は、同様に、既知の位置で配向または整列されて、鋳造物内の砂中子への、熱のより効率的かつ直接的な適用を可能にし、再生のための砂材料の取り外しおよび除去を増強する。
さらに、特定の適用において、鋳型は、鋳造物の改善された顆粒構造体のための鋳造物の種々の設計特徴が与えられた、鋼または鉄の「チル」または挿入物を備え得る。これらのチルは、注いだ後に除去され得るか、または鋳造物の融解した金属の固化の際に、鋳造物と共に残され得、そして鋳造物の一部分のままであり得る。これらのチルはまた、鋳造物内に残される場合に、鋳造物がそれらの所望の整列また配置でサドル内に位置決めされることを可能にするための、位置決めデバイスとして使用され得る。チルの除去によって残される特徴または細部もまた、サドル内の案内ピンまたは他の位置決めデバイスの係合のための位置決め点として働き得、これによって、各鋳造物を、その所望の割当てられた位置に保持する。
図1に示されるように、各鋳造物13が、そのサドル内で、その既知の位置または配向のx座標、y座標およびz座標に位置決めされた後に、これらの鋳造物は、次いで、所望される場合に、それらのサドル内で、熱処理、中子除去および砂の再生利用のための、熱処理ステーション40内に移動され、そしてこのステーションに通される。これらのサドルは、一般に、コンベアまたはレールの上で熱処理ステーションを通して運ばれるかまたは移動され、その結果、これらの鋳造物は、これらが熱処理ステーションを通して移動されるにつれて、それらの既知の割当てられた位置に維持される。熱処理ステーション40は、一般に、熱処理炉(例えば、気体発射式炉)を備え、そして一般に、各鋳造物の熱処理ならびに砂中子の砂材料の除去および再生利用のための、一連の処理ゾーンまたはチャンバを備える。このような熱処理ゾーンとしては、種々の型の加熱環境(例えば、流動床の使用が挙げられる伝導、および例えば加熱された空気の流れを使用する対流)が挙げられ得る。他の加熱チャンバまたは適用手段としては、誘導および放射加熱の加熱環境が挙げられ得る。処理ゾーンおよび/または環境の数は、個々の適用が熱処理し、そして砂中子を除去するために必要とし得る程度に多数または少数のゾーンに分割され得、そして各鋳造物は、代表的に、サドルがこの鋳造物を熱処理ステーションに通して移動させるために利用可能になるまで、その鋳型の内部に保持される。望ましい場合、熱処理ステーション40内で、鋳造物をさらに熟成させることがさらに可能である。
鋳造物の熱処理が、鋳造物からの砂中子の除去、および潜在的に、鋳造物の砂中子からの砂の再生利用ともまた一緒に実施される、熱処理炉またはシステムの例は、米国特許第5,294,094号;同第5,565,046号;および同第5,738,162号に記載されており、これらの開示は、本明細書中に参考として援用される。本発明と共に利用され得る、金属鋳造物の熱処理、ならびに炉内での砂中子の除去および砂の再生利用のための熱処理炉のさらなる例は、米国特許第6,217,317号に示されており、その開示は、同様に、本明細書中に参考として援用される。さらに、米国特許出願番号60/401,969;同10/066,383;および09/665,354は、それらの全体が、本明細書中に参考として援用される。
図1に示されるように、熱処理ステーション40は、熱および/または流体の供給源または要素41を備え、ここでは、鋳造物の熱処理および鋳造物からの砂中子の除去を増強するために、熱処理ステーションの長さに沿って間隔を空けて位置決めされた、一連のノズルステーション42を備えるように示される。熱処理ステーションに沿って位置決めされるノズルステーションの数は、必要に応じて、鋳造物の幅木または設計に依存して変化し得る。ノズルステーションまたはアセンブリ42の各々は、一連のノズル43を備え、これらのノズルは、サドルを通して通過される鋳造物の既知の割当てられた位置に対応する、既知の、または位置合わせされた位置で設置および配向される。各ノズルステーションにおけるノズルの数は、鋳造物の幅木に依存して可変であり、その結果、様々な幅木を有する異なる型の鋳造物は、1つのノズルステーションあたりで必要に応じて異なる配置または数のノズルを利用し得る。これらのノズルは、代表的に、制御システムを介して制御され、この制御システムは、熱処理ステーションを通過する鋳造物の設計または幅木に依存して、必要に応じて、ノズルの種々のものを異なるノズルステーションにおいて係合または脱係合するように、遠隔操作され得る。
各ノズル43は、サドル内の鋳造物の既知の割当てられた位置または配向に従って、一般に、予め決定された位置および/または配向で、鋳造物に形成された中子開口部分またはアクセス開口部または幅木または中子開口部分のセットの1つと整列して、設置される。ノズルの各々は、代表的に高圧下で、そして加熱されて、流体媒体を供給され、この流体媒体は、中子の1つ以上の成分が可溶性である1つ以上の成分を含有する。例えば、使用される流体媒体としては、空気、水、水蒸気、熱媒油、他の有機溶媒およびこれらの混合物が挙げられ得る。これらの流体は、高圧下で中子開口部に方向付けられ、これによって、比較的高い流体速度(代表的に、約1,000FPM〜約15,000FPM)を発生させるが、より高いかまたはより低い速度、および従って圧力もまた、特定の鋳造適用に対して必要とされるように使用され得る。ノズルによって鋳造物に適用される、加圧された流体の流れ、ストリームまたは吹き付けは、鋳造物内の中子に衝突するかまたは接触する傾向があり、そして鋳造物を熱処理することを補助し、そして砂中子の結合剤材料を、少なくとも部分的に溶解するか、分解するか、または他の様式で破壊させる。中子結合剤材料が、この材料が可溶性である流体に曝露される場合、この材料は、この流体に溶解し始める。結合剤の溶解は、結合剤分子を互いに、および充填剤粒子に連結している化学結合の破壊を引き起こす。これらの化学結合の破壊は、中子を弱化させる傾向があり、これによって、この中子を、この中子への熱および流体の衝突の力からの分解に対して、さらにより感受性にする。従って、結合剤材料が中子に方向付けられる流体に可溶性である場合、この中子は、中子に衝突する流体が中子に含まれる特定の材料に対する溶媒ではない場合に起こるよりも容易に分解し、そして鋳造物から外れる傾向がある。さらに、溶解度は、温度の上昇とともに増加する傾向がある。従って、流体および/または中子が加熱される場合、結合剤材料は、この流体中にさらにより迅速に溶解する傾向があり、これによって、中子の分解を、なおより迅速に促進させる。従って、中子の分解は、この中子が曝露される熱、力および流体の溶媒特性の1つまたはより多くのものの組み合わせから生じる。砂中子が流体流れによって破壊されるかまたは分散させられるにつれて、砂中子の砂は、砂の回収および再生利用のために鋳造物を通る流体流れの通過によって、中子開口部分またはアクセス開口部を通して、鋳造物から除去またはクリーニングされる傾向がある。
各ノズルアセンブリまたはステーション42のノズル43は、鋳造物の特徴に依存して、異なるノズル位置にさらに調節され得、そして流体の流れまたは吹き付けの圧力もまた、調節され得る。ノズルの調節は、例えば、ロボット可動ノズルまたは位置決め可能ノズルの使用によって、遠隔で達成され得る。ノズルからの流体はまた、これらが分配されるノズルが、熱処理ステーションにおけるどのゾーンに位置するかに依存して、異なる温度で適用され得、その結果、流体の流れは、これらの鋳造物が熱処理炉またはステーションを通って移動する際の鋳造物に対する熱処理プロセスを、ネガティブに妨害しない。さらに、各ノズルステーションのノズルは、種々のノズル位置の間で移動され得(静止位置と適用位置との間での移動、またはいくつかの適用位置の間での移動が挙げられる)、熱処理ステーション内での異なるゾーンまたはステーション内への鋳造物の移動の際に、中子開口部分またはアクセス開口部の方へと配向され、そして/またはこれらと整列され、これによって、加熱された流体媒体の高圧の流れを、異なる中子開口部分またはアクセス開口部の方へと戦略的に方向付け、砂中子および/または砂鋳型を破壊し、そして鋳造物からの砂中子の除去のために、鋳造物から取り外す。従って、熱処理炉またはステーション内でのノズルステーションの使用は、鋳造物の熱処理の間に、砂中子のより効率的な破壊および各鋳造物からの砂中子のより効率的な除去を増強および可能にし、そして再使用のための、砂中子からの砂材料の再生利用を補助し得る。
図1に示されるように、各鋳造物の熱処理および中子除去が完了した後に、各鋳造物は、熱処理ステーション40から取り出され、そして代表的に、クエンチングステーション45内に移動される。クエンチングステーション45は、代表的に、冷却流体(例えば、水または他の公知の物質)で満たされたクエンチタンクを備え、このタンクの中に、冷却およびクエンチングのために、各鋳造物が浸漬される。クエンチタンクの容量および大きさは、一般に、形成される鋳造物、およびその鋳造物を構成する金属または金属合金の比熱、および各鋳造物が加熱される温度の関数である。あるいは、クエンチングステーションは、クエンチングならびに/またはさらなる結合剤の分解および中子の除去のために、鋳造物に冷却流体を適用するための、1つまたは一連のノズルを備え得る。
鋳型内での鋳造物の熱処理を示す、本発明のさらなる実施形態が、図4〜8Bに示されている。図4に示されるように、鋳造プロセス50のこの実施形態において、融解した金属または合金Mが、ダイまたは鋳型51に、注ぎステーションまたは鋳造ステーション52において注がれる。図4〜5Bに示されるように、この実施形態におけるダイ/鋳型51は、代表的に、金属(例えば、鋳鉄、はがね、または類似の材料)から形成された、永続的または半永続的なダイ(図4〜5B)を備えるか、あるいは当該分野において公知であるような、有機結合剤と混合された砂材料から形成される、砂鋳型または精密砂鋳型であり得る。より頻度が低く、鋳型は、インベストメント鋳造のために作製され、ここで、鋳型は、パターンによって形成されたセラミックコーティングからなる。これらの鋳型は、一般に、ダイの内部で内部チャンバ53を規定する横セクションまたはシェルを備え、そして鋳造物54を形成するために、この中に、融解された金属が受容される。鋳型51の各々は、図4に示されるように、有機結合剤と混合された砂材料から一般に形成される砂中子55をさらに備え、この中子は、鋳型内で形成される鋳造物内に、穴および/または中子開口部分もしくはアクセス開口部を形成し、そして鋳造物の細部または幅木を作製するためのものである。この実施形態におけるダイまたは砂鋳型51は、代表的に、ポートまたはアクセス開口部56(図4〜5B)をさらに備え、これらのポートは、鋳型の周りの選択された所望の位置または場所において形成され、そしてダイまたは砂鋳型51の側壁57を通って延び、これによって、鋳型内にある間に鋳造物に熱を直接適用するため、およびこの鋳造物から砂中子を取り外し、そして除去するための、このダイまたは鋳型内で形成される鋳造物54へのアクセスを提供する。加熱源または要素(例えば、加熱された空気のブロワ、流体ノズル、流動床、または他の適切な気体発射式機構もしくは電気ヒータ機構)58(図4)はまた、融解した金属Mがダイまたは砂鋳型に導入される際にこれらのダイまたは砂鋳型を予熱するために、注ぎステーションまたは鋳造ステーション52に隣接して提供され得る。
あるいは、永続的な金属ダイは、ダイの内部の鋳造物に隣接する空洞を備えて形成され得、この中に、加熱された気体、水蒸気、水、有機溶媒、熱媒油または他の加熱された媒体が受容され得、そして/またはこのダイを通して循環され得、これらのダイを予熱し、そしてこれらのダイが熱処理ユニットとして機能することを可能にし、鋳造物をダイの内部で加熱する。永続的なダイの種々の領域が、様々に加熱または冷却されて、そのダイの内部で形成される鋳造物の所望の領域に沿った、これらの鋳造物の所望の機械的特性のバリエーション(例えば、増加した靭性または伸び特性)を可能にし得る。代表的に、永続的な金属ダイは、鋳造物を形成するために使用される金属または合金について必要とされる熱処理温度(すなわち、アルミニウムについては400〜600℃)に依存して、所望の温度まで予熱される。永続的な金属ダイの予熱は、永続的な金属ダイが注ぎステーションから移動される場合に、永続的な金属ダイの内部で形成される鋳造物の温度を、鋳造物の熱処理温度またはその近くで実質的に維持し、そしてこの温度の損失を最小にし、そしてこれらの鋳造物が固化する場合に、これらの鋳造物を少なくとも部分的に加熱し、そして熱処理時間を減少させることによって、鋳造物の熱処理を増強する傾向がある。なぜなら、鋳造物は、熱処理のために必要なレベルまでそれらの温度を上昇させるために、有意に再加熱される必要がないからである。
鋳型またはダイの能動的な温度制御はまた、この鋳型またはダイの内部の金属の固化速度の注意深い制御を可能にする。従って、このプロセスは、融解した金属に対する規定された制御された冷却速度を包含し得、その結果、この金属は、全体としてかまたは特定の領域において固化して、固体金属内に、最適化された冶金学的微細構造を提供する。例えば、アルミニウム合金は、固化した金属の二次樹状結晶アーム間隔(Secondary Dendrite Arm Spacing;SDAS)が十分に小さく、これによって、元素のより効果的な溶解を可能にする場合、より高い特性を達成し得る。SDASは、代表的に、鋳造物の冷却速度または鋳造物の比表面積によって決定される;従って、本発明を用いて、固化の間に冷却速度を制御することによって、一般に、所望のSDASが生じ、従って、鋳造物における改善された特性が生じる。
一旦、各鋳型51が融解された金属Mで満たされると、この鋳型は、代表的に、鋳造または注ぎステーション52から、移動機構59によって、近くの装填ステーション61内に移動される。移動機構59としては、一般に、移動ロボット、ウインチ、コンベア、回転ラック、または鋳型を注ぎステーションから装填ステーションへと移動させるための、他の型の従来公知の移動機構が挙げられ得る。移動機構は、各鋳型を、装填ステーションにおいて、既知の割当てられた位置に位置決めし、これらのダイのx座標、y座標およびz座標は、熱処理の前に、既知の配向または整列で配置される。
本発明のこの実施形態において、鋳型の移動は、その後、一般に、熱処理ステーション62内に移動され、そして鋳造物を少なくとも部分的に熱処理し、そしてこれらの砂中子および/または砂鋳型を、除去のために破壊する。上で議論されたように、熱処理ステーション62は、一般に、熱処理炉(代表的に、気体発射式の炉)を備え、これは、鋳造物の「ダイ内」または鋳型内での少なくとも部分的な熱処理のために、ダイおよび従って鋳造物に熱を適用するための一連の処理ゾーンまたはチャンバを有する。この熱処理ゾーンは、種々の異なる加熱環境(例えば、伝導加熱チャンバもしくは対流加熱チャンバ、例えば、流動床または強制空気チャンバ)を備え得、そして処理ゾーンまたはチャンバの数は、プロセシングされる鋳造物に依存して、個々の適用が必要とし得る程度に多いかまたは少ないゾーンに分割され得る。さらに、鋳型内にある間の、鋳造物の少なくとも部分的な熱処理に続いて、これらの鋳造物は、それらの鋳型から除去され得、そして連続した熱処理、砂中子除去およびおそらく砂の再生利用のために、熱処理ステーションに通過され得る。
鋳造物が「鋳型内」に残っている間の、鋳造物の熱処理、ならびに砂中子の少なくとも部分的な破壊および/または鋳造物からの除去、ダイからの鋳造物の取り出し後の、鋳造物の連続した熱処理、および/または砂中子の除去、ならびにおそらく、鋳造物からの中子の砂の再生利用のための熱処理炉の例は、米国特許第5,294,994号;同第5,565,046号;および同第5,738,162号に示されており、これらの開示は、本明細書中に参考として援用される。本発明と共に使用するための熱処理炉のさらなる例は、米国特許第6,217,317号に示され、そして開示されており、その開示は、同様に、本明細書中に参考として援用される。これらの熱処理炉は、鋳造物がそれらのダイの中に残っている間に鋳造物の熱処理の間に、ダイアクセス開口部を通して外された、鋳造物の砂中子および/または砂鋳型からの砂の再生利用をさらに可能にする。
熱処理ステーション62は、一般に、熱源63をさらに備える。図4〜5Bに示される実施形態において、熱源63は、一連のノズルステーション64またはアセンブリを備え得、各々が、複数のノズル66を備える。ノズルステーション64の各々のノズルは、一般に、鋳型51のアクセス開口部56の特定の1つまたはセットの既知の位置と位置合わせされた、既知の予め設定された位置および/または配向で配向される。ノズルステーションの数、および各ステーションにおけるノズルの数は、ダイの内部の鋳造物を熱処理するために、種々の程度および/または量で熱および/または流体流れをダイに提供するために必要とされるように、変化されて、ダイおよび従って鋳造物の加熱の制御、ならびに鋳造物の熱処理の種々の段階での加熱の調節を可能にし得る。
ノズルの各々は、一般に、加熱された流体媒体の流れを供給し、この流体媒体は、鋳型の方へと方向付けられ、そして代表的に、図5Aおよび5Bに示されるように、特定のダイアクセス開口部または各鋳型のダイアクセス開口部のセットの方へと方向付けられる。鋳型に適用される流体媒体は、代表的に、加熱された空気、水、水蒸気、熱媒油、有機溶媒、またはこれらの混合物、あるいは他の従来公知の流体媒体を含有し、これらは、高圧下で、種々の温度で、鋳型を加熱するために供給され、これらのノズルによって供給される流体媒体の流れの温度は、鋳造物が熱処理ステーションの異なるノズルステーションを通過するにつれて、異なる熱処理段階に適合するように制御される。加熱された流体媒体の、アクセス開口部を通しての鋳型内への導入は、さらに一般に、中子結合剤を溶解させる傾向があり、これによって、熱処理の間に中子を少なくとも部分的に分解し、そして鋳造物から外し、そして/または除去し、外された砂材料は、そこから流体を排出しながら、アクセス開口部を通される。さらに、鋳型はまた、これらがノズルステーションを通過する際に、熱処理および砂中子除去のために、加熱された流体媒体を鋳造物およびその中子開口部により直接的に適用するために、潜在的に、少なくとも部分的に開かれ得る。
鋳型の既知の位置、および従って、アクセス開口部の既知の位置と位置合わせされたかまたは対応する固定された位置に設置されたノズルを備える一連のノズルステーションに、鋳造物を通すことに加えて、これらの鋳型への加熱された流体媒体の適用のために、これらの鋳型を、単一ノズルステーションまたは注ぎステーションにおいて、固定された鋳造位置に維持することが、さらに可能である。このような実施形態において、ノズル66(図5Aおよび5B)は、代表的に、ロボット作動されて、図5Aおよび5Bにおいて矢印67および68によって示されるように、一連の予め決定された流体適用位置またはノズル位置の間で可動である。ノズル66が、鋳型の周りで、矢印67および68の方向で移動するにつれて、これらのノズルは、加熱された加圧された流体媒体Fをダイに対して適用し、代表的に、アクセス開口部56のほうへ、およびその中へと方向付けられ、これによって、鋳造物の融解した金属が固化する際に、ダイの温度を、その中の金属鋳造物を熱処理するための十分な温度に上昇させ、そして維持する。金属が固化し、そして好ましい熱処理温度にされると、その部品は、鋳型からの除去およびクエンチングの前に、熱処理を完了するために、鋳型内に維持され得る。可動ノズルの種々の適用またはノズル位置は、一般に、注ぎステーションにおける、またはダイ移動機構によって装填ステーションにダイを位置決めもしくは配置する際の、鋳型、および従ってこれらのアクセス開口部の、既知のx座標、y座標およびz座標を考慮して決定または設定される。
さらなる代替として、鋳型は、それらの鋳造物が内部にある状態で、米国特許第5,294,994号;同第5,565,046号;および同第5,738,162号(これらの開示は、参考として援用される)の開示されるように、流動床(図6の73において示される)に浸漬され得る。鋳型および鋳造物は、加熱、温度制御および/または鋳型/中子砂除去のために、流動床に浸漬される。
本発明の鋳型51は、この鋳型の中に収容されるかまたは形成される鋳造物の合金または金属に対して必要とされる溶液熱処理温度に依存して、代表的に、約450〜640℃またはそれより高温まで加熱される能力を有し、そして代表的に、融解した金属を注いだ直後に鋳造物の少なくとも部分的な熱処理を可能にするため、および鋳造物が鋳型もしくはダイの中にまだ存在する間に、この鋳造物の制御された固化を可能にするために十分な温度まで、予熱される。鋳型の加熱は、この鋳型に適用される流体媒体の温度の制御によって、さらに制御され、これによって、この鋳型を、この鋳型内で形成される鋳造物の金属を熱処理するために必要とされる所望の温度に加熱し、そして維持して、熱処理ステーションへの移動の間の熱損失を最小にし、従って、鋳造物をその熱処理温度に戻して上昇させるために必要とされる再加熱の量を最小にする。
さらに、ダイまたは砂鋳型パックの、鋳造物のダイ内での熱処理のための温度への上昇を、融解した材料と鋳型表面、および大気との間での潜在的な熱損失移動を減少させながら実施することもまた、可能である(エネルギー源または加熱源を鋳型自体の中に含めることによって)。このような実施形態において、鋳型は、代表的に、永続的な型の金属ダイであり、このダイは、内部空洞53(この中に、鋳造物が形成される)に近く接近して、空洞またはチャンバ(図5Aおよび5Bにおいて破線69によって示される)を形成される。次いで、加熱された流体媒体(例えば、加熱された水、水蒸気、熱媒油または熱を容易に保持する能力を有する他の流体材料)が、ダイ構造体に、例えば、ポートまたはアクセス開口部56(図4〜5B)を介して供給され、内部空洞内に受容される。ダイへの加熱された媒体のこの導入は、鋳造物の温度を上昇させ、そして熱処理のために必要とされる所望のレベルに維持することを補助する傾向がある。
本発明のシステムにおいて使用するための熱処理ステーションまたはチャンバの種々の代替の実施形態が、図6〜8に示されており、そして互いに別々にかまたは組み合わせて使用されて、上で議論されたようなノズルステーションを、種々の型の代替の異なる熱源63を有するさらなる熱処理チャンバで補充するか、または置き換え得る。これらの熱源63は、鋳型の温度を上昇させ、そしてその内部の鋳造物を熱処理するために必要とされる温度に維持するために、鋳型にエネルギーを供給するか、または方向付ける。
図6に示される、熱処理チャンバ70の第一の実施形態において、鋳型51は、一般に、砂鋳型パックであり、そして矢印72によって示されるような、加熱チャンバ70を通しての移動のために、コンベアまたは移動機構71上に配置される。加熱チャンバ70は、代表的に、細長炉チャンバであり、断熱された床、側面、および天井、ならびに図6の実施形態に示されるような流動床73を有し、この流動床は、結合剤のさらなる分解および砂の再生利用のために、代表的に、鋳物砂ならびに中子および砂鋳型から取り外された砂から形成される。この実施形態において、熱源63は、放射エネルギー源74であり、代表的に、加熱チャンバ70の天井に設置されるが、この放射熱源はまた、側壁に設置され得ることもまた、当業者によって理解される。さらに、鋳型がコンベアまたは移動機構の上で加熱チャンバ70を通して移動されるにつれて、側壁、天井および/または鋳型の下方に設置された、複数の放射エネルギー源が使用され得る。放射エネルギー源の例は、赤外発光器または他の公知の型の放射エネルギー源である。
放射エネルギー源は、一般に、約400〜650℃の放射エネルギーを、加熱チャンバを通過しているダイに向けて方向付け、代表的に、矢印74によって示されるように、各鋳型の側面および/または頂部に対して方向付けられる。鋳型、および従って、その中の鋳造物は、熱処理されている鋳造物の金属に依存して、所望の時間にわたって、放射エネルギー源に曝露される。放射エネルギーは、一般に、鋳型によって吸収され、この鋳型の温度を対応して上昇させ、これによって、鋳型および従ってその中の鋳造物を、鋳型の外側から内側へと加熱する。
図7は、本発明の鋳型内熱処理において使用するための、さらなる代替の加熱チャンバ80を示し、このチャンバは、代表的に、砂および燃焼可能な結合剤から形成された、砂鋳型パックと共に使用するためのものである。図7に示されるように、加熱チャンバ80は、一般に、細長炉であり、絶縁された床、天井および側面を有し、そして鋳型を、その中の鋳造物と一緒に、加熱チャンバ80を通して矢印82の方向で移動させるための、コンベアまたは他の輸送機構81を備える。加熱チャンバ80の熱源63は、一般に、誘導エネルギーを、鋳型パック、ならびに従って、この中に収容される鋳造物ならびに砂中子54および55に適用するための、誘導エネルギー源83を備え、そして砂中子および砂鋳型からの砂の回収および再生利用のために、その床に沿って、流動床を備え得る。
誘導エネルギー源は、一般に、伝導コイル、マイクロエネルギー源または他の公知の誘導エネルギー源もしくは発生器を備え得、そして図6の放射エネルギー源と同様に、加熱チャンバ80の天井、鋳型の上方、加熱チャンバの側面に沿って、またはその両方で、配置され得る。誘導エネルギー源は、矢印84によって示される、高エネルギー場の波を発生させ、この波は、鋳型51の頂部および/または側面の方へと方向付けられ、そして砂中子55によって吸収される特定の周波数であり、これによって、鋳造物および従って鋳型を、内側から外側へと加熱することにより、鋳型パック内の金属鋳造物の熱処理に対応して、砂中子および従って鋳造物の温度を上昇させる。
鋳型および従って鋳造物にエネルギーを付与することによって「鋳型内」にありながら鋳造物を熱処理してこれらの温度を上昇させるための、本発明において使用するための加熱チャンバ90のなおさらなる代替の構成は、図8Aおよび8Bに示される。この実施形態において、これらの鋳型は、代表的に、砂および燃焼可能な結合剤から形成される、砂鋳型を備える。図8Aおよび8Bに示されるように、加熱チャンバ90は、代表的に、細長オートクレーブあるいは高圧下または減圧下で作動する類似の加熱チャンバであり、そして鋳型51を、その中に収容される鋳造物54と一緒に、矢印92の方向に運ぶためのコンベアまたは移送機構91を備える。鋳型および鋳造物が、オートクレーブ加熱チャンバ90を通して移動するにつれて、これらの鋳型および鋳造物は、一般に、加圧された低速度の酸素チャンバ93を通り、このチャンバ内には、濃縮された酸素化された雰囲気が存在する。
酸素チャンバは、一般に、高圧の上流側94および低圧の下流側96を備え、これらは、互いに対して対向して位置決めされ、その結果、酸素の流れは、これらの間を通る。代表的に、鋳造物および鋳型は、オートクレーブ加熱チャンバに、およそ大気圧で入る。これらの鋳型が、オートクレーブ加熱チャンバ90の低速度の酸素チャンバを通過するにつれて、このチャンバ内の圧力が上昇し、そして加熱された酸素ガスの流れが、矢印97(図8A)および97’(図8B)によって示されるように、鋳型パックに方向付けられ、そしてこの鋳型パックを強制的に通される。その結果、酸素の流れは、鋳型内へ、そして鋳型を通って鋳造物の内側中子へと駆動される。
図8Aおよび8Bに示されるように、加圧された低速度の酸素チャンバは、熱い酸素ガスを鋳型パックに強制的に通すために、加熱チャンバについての大きさおよび空間の構成に依存して、垂直の配向(図8Aに示される)または実質的に水平の配向(図8Bに示される)のいずれかで、配向され得る。
図8Cに示されるように、鋳型は、減圧ポートまたは機構(102によって示される)が形成され得るか、または備え得、これは、鋳型の上部または下部のいずれかの表面に沿って形成される。吸引または減圧(103で示される)が、酸素ガスを鋳型の内部に、そして鋳型を通して、または鋳型に引き込むために、各鋳型に形成されたポート102において適用される。この実施形態において、鋳型は、気体または空気を通さず、そしてポート102を密封するためのプラグ(図示せず)を備え得るが、このプラグは、ポート102から取り除かれて、酸素ガスが鋳型を通して引き込まれるかまたは流れる際に、鋳型に沿って、吸引または減圧の点を提供し得る。
酸素ガス97が吸引103によって鋳型を通して引き込まれるにつれて、ある割合の酸素が、砂鋳型および/または砂中子の結合剤材料と一緒に燃焼し、これによって、加熱チャンバ内での結合剤材料の燃焼を増強し、鋳造物の加熱のための熱源を提供する。その結果、鋳型およびその鋳造物は、その結合剤材料および酸素ガスの増強された燃焼から熱エネルギーをさらに供給され、従って、鋳型パック内の鋳造物の温度を上昇させるための熱源として働き、一方で、同じ型の熱源が、除去および再生利用を容易にするために、鋳型および/または中子の結合剤を破壊する。
図6〜8Cに示される種々の熱処理チャンバが、別個に使用され得るか、または熱処理ステーションもしくはユニット105(図9)に沿って一列に設置または位置決めされ得、増強および増加された砂中子および砂鋳型の破壊および鋳造物からの除去のための、別々のステーションまたは別々のチャンバを規定することがさらに理解される。図9に示されるように、放射エネルギー熱処理チャンバ70(図6)が、熱処理ユニット105の上流端106(図9)に設置または位置決めされ得る。この鋳型が、その中の鋳造物と一緒に熱処理ユニット105に導入されるにつれて、これらは加熱チャンバ70に受容され、そして最初、この加熱チャンバおよびその中の放射エネルギー源を通過する。放射加熱チャンバ70は、一般に、鋳型の結合剤の燃焼を開始させ、同時に、この鋳型の中の鋳造物の加熱が、なお鋳型内にありながら、鋳造物の熱処理を開始するために十分な温度まで、鋳型を加熱する。
誘導エネルギー源を内部に有するさらなる加熱チャンバ80は、一般に、放射加熱チャンバ70の下流に配置される。加熱チャンバ80は、上で議論されたような高エネルギー場の電磁波を介して、誘導エネルギーを付与し、これは一般に、結合剤の燃焼および鋳型内の鋳造物の熱処理をさらに促進する傾向がある。さらに、誘導エネルギー波の適用は、砂鋳型のセクションまたは片への亀裂または破壊を引き起こす傾向があり、砂鋳型の破壊をさらに促進する。
その後、酸素加熱チャンバ90(例えば、図8A〜8Cに示されるもの)が、加熱チャンバ80の下流に配置される。砂鋳型が加熱チャンバ90に入り、そして通過するにつれて、このチャンバを強制的に通される酸素の流れは、砂鋳型および砂中子の燃焼を促進および増強する。その結果、砂鋳型の結合剤が燃焼温度に上昇され、そしてこの鋳型が加熱チャンバ70および80において亀裂を生じ始め、そして/またはその片が破壊されるかもしくは外れるにつれて、酸素加熱チャンバ90内での砂中子の結合剤の燃焼のさらなる増強は、砂鋳型および砂中子の増加した破壊および鋳造物からの外れを促進する傾向がある。その結果、砂鋳型および砂中子を破壊し、そして除去するために必要とされる時間が減少され、その結果、鋳造物は、熱処理ユニットの加熱環境に対してより迅速に直接的に曝露され、同時に、砂鋳型の結合剤の迅速な破壊および燃焼は、鋳造物の、その溶液熱処理温度への加熱をさらに増強する。
エネルギーを鋳型自体に適用する結果として、これらの鋳型は、所望の温度まで加熱され、そして鋳造物の融解した金属がこの鋳型内で固化するにつれて、この鋳型内で形成される鋳造物を熱処理するために必要とされるように、このような温度で維持され得る。鋳造物のこのような鋳型内での熱処理は、鋳造物を熱処理するために必要とされるプロセシング時間を有意に削減し得る(例えば、約10分以下に短時間まで)。なぜなら、鋳造物の金属は、一般に、融解金属材料が鋳型に注がれた直後に、熱処理温度に上昇され、そして安定化されるからである。従って、鋳造物の熱処理は、融解した金属材料を鋳型に注ぐことに続いて、比較的短時間で起こり得る。鋳造物を熱処理するための熱処理温度への鋳型の温度の上昇は、使用される場合、砂中子および/または砂鋳型の燃焼可能な有機結合剤の破壊および燃焼をさらに増強し、これによって、鋳造プロセスの熱処理ならびに砂中子および砂鋳型の取り外しおよび再生利用のために必要とされる時間を、さらに減少させる。
熱処理ステーション62内での、鋳型内の鋳造物の熱処理に続いて、これらの鋳造物は、代表的に、それらの鋳型から除去され、そして必要に応じて、これらの鋳造物の熱処理の完了、ならびに砂中子の除去およびこの中子の砂材料の可能な再生利用のために、さらなる熱処理ステーションに移動され得る。次いで、鋳造物は、鋳造物のクエンチングおよび冷却のために、クエンチングステーション110に移動される。あるいは、図4に示されるように、鋳造物は、それらのダイから除去され得、そしてクエンチングステーションに直接移動され得る。クエンチングステーション110は、代表的に、冷却流体(例えば、水または他の公知の冷剤材料)を有するクエンチタンクを備えるが、クエンチングステーションはまた、1つまたは一連のノズル(図4において111で示される)を有するチャンバを備え得、これらのノズルは、冷却流体(例えば、空気または水)を、鋳造物に適用する。クエンチングはまた、隣接する補助的なクエンチング設備内で起こり得、この設備は、注ぎステーションに近く近接しており、その結果、鋳型内の鋳造物の融解した金属材料の硬化および処理について、サイクル時間および熱の変動が最小にされ得る。
鋳造物の熱処理および砂除去が完了した後に、鋳造物は鋳型から除去され得、そしてさらなるプロセシングの前にこの鋳造物を冷却するために、クエンチステーションのクエンチタンクに移され得、次いで、この鋳造物から除去された砂が、後の再使用のために再生され得る。さらに、図4に破線で示されるように、鋳造物を注ぎステーションからクエンチングステーションへと直接移動させることもまた可能である。例えば、注ぎステーションからの鋳型が、鋳造物を鋳型内熱処理するために、注ぎステーションまたはそこに隣接して熱処理温度まで加熱される場合、処理された鋳造物は、その後、クエンチングステーションに直接移動され得る。
図10Aおよび10Bは、砂中子および/または砂鋳型の増強された熱処理および破壊、ならびに一連の鋳造物201からの除去のための、本発明のなおさらなる実施形態200を示す。この実施形態において、融解した金属または金属合金M(図10A)が、鋳型(例えば、鋳鉄または他の永続的な型のダイ、あるいは半永続的または精密な砂鋳型202)に、注ぎステーションまたは鋳造ステーション203において注がれる。この鋳型は、一般に、内部空洞204を備え、この中に、融解された金属が受容され、そして固化して、鋳造物201を形成し、そしてこの中で、砂鋳型206は、代表的に、鋳造物のための形成ポートまたは他の内部の細部を提供する。代表的に、この実施形態における鋳型はまた、一連のポートまたは鋳型アクセス開口部707を備え、これは、鋳型の側壁208を通って延びる。これらのポートは、内側の空洞またはチャンバ204へのアクセスを提供し、従って、「鋳型内」にありながら、鋳造物に対する熱の直接的な適用のため、ならびにこの鋳型からの砂中子206の取り外しおよび除去を補助するために、鋳造物がこの中で形成される。
その後、鋳造物は、移動機構210(これは、鋳型を、その中の鋳造物と一緒に移動させるか、または鋳造物をまず取り出し、その後、鋳造物を個々に、加熱処理ラインまたはユニット212のための入口コンベアまたは装填ステーションに移動させる(図10Aにおいて211によって示される)によって、鋳造ステーションまたは注ぎステーション203から取り出される。移動機構は、図10Bに示されるようなクレーンまたはロボットアーム213を備え得、これは、把持または係合部分214を備え、これは、鋳型および/または鋳造物を係合し、把持し、そして持ち上げるように適合され、そして基部214に移動可能に取り付けられた本体または作動可能なアームの一端に設置される。従って、クレーンまたはアーム213は、図10Aに示されるように、注ぎステーションにおける移動位置と、熱処理ユニットまたはライン212の入口211との間で移動可能である。しかし、鋳造物を注ぎステーションから熱処理ラインに移動させるための種々の他のシステムまたはデバイス(例えば、天井クレーン、ウインチ、コンベア、ホイスト、回転ラック、押し棒および他の公知の材料取り扱いデバイス)もまた使用され得ることが、当業者によって理解される。移動機構210は、鋳型または鋳造物自体を、熱処理ラインの入口または装填ステーションに位置決めし、ここで、これらの鋳型または鋳造物は、熱処理の前に、それらのX座標、Y座標およびZ座標が公知の配向または整列にある、既知の割当てられた位置に配置される。いくつかの実施形態において、上で議論されたように、これは、鋳造物または鋳型を、ロケーターデバイスで位置決めまたは設置する(例えば、1つ以上の鋳造物を、ピン、壁、および/または他の型のロケーターデバイスを内部に有するサドル内に置き、これによって、このサドル内での鋳型または鋳造物の位置を位置決めおよび固定する)工程を包含し得る。
その後、鋳型および/または鋳造物がそれらの既知の所望の位置に配置された状態で、これらの鋳型および/または鋳造物は、熱処理ユニット212の熱処理炉219に導入される前に、プロセス温度制御ステーションまたは前処理チャンバ218に導入される。一般に、鋳造物を注ぎステーションから熱処理ラインに移行または移動させる間に、鋳造物は、鋳型内の融解金属が固化し、そして硬化して鋳造物を形成するために必要な十分な量で、冷却される。しかし、鋳造物の金属が、固化した点未満に冷却される場合、この金属は、プロセス制御温度に達し、この温度未満では、鋳造物の金属の温度を上昇させて溶液熱処理温度まで戻すことと、その熱処理を実施することとの両方のために必要とされる時間が、有意に増加する。このプロセス制御温度は、一般に、鋳造物を形成するために使用される金属および/または金属合金に依存して変化し、一般に、いくらかの金属または合金(例えば、アルミニウム/銅合金)に対する約400℃以下の温度から、他の金属または合金(例えば、鉄および鋼)に対する約1000℃〜1300℃またはそれより高温の範囲である。例えば、アルミニウム/銅合金について、プロセス制御温度は、一般に、約400℃〜約470℃の範囲であり得、この温度は、一般に、ほとんどのアルミニウム/銅合金についての溶液熱処理温度(これは、その代わりに、約475℃〜約490℃の範囲であり、場合によってはより高い)より下まで低下する。
鋳造物の金属がそのプロセス制御温度より低く冷却される場合に、その後、鋳造物をさらなる時間にわたって加熱することが必要であることが発見された。この時間は、例えば、さらに約4分以上、または鋳造物の金属の温度を上昇させて所望の溶液熱処理温度を維持し、その結果、鋳造物の熱処理が実施され得るために、鋳造物の金属がそのプロセス制御温度未満に冷却される各分である。その結果、鋳造物が短時間でさえも、その金属についてのプロセス制御温度より下まで冷却される場合、この鋳造物をプロセスし、そして完全に熱処理するために必要とされる時間は、一般に、有意に増加する。例えば、鋳造物が、約10分間にわたって、そのプロセス制御温度より下まで冷却される場合、この鋳造物を適切かつ完全に熱処理するために、この鋳造物の金属に対する溶液熱処理温度での、40分以上ものさらなる熱処理/浸漬時間がかかり得る。さらに、鋳造物が、バッチ中の多数の鋳造物をいっぺんにプロセシングするための、バスケットまたはトレイ内に配置されたいくつかのうちの1つである、バッチプロセシングシステムにおいて、鋳造物のバッチ全体を、鋳造物を最も低い温度で完全に熱処理するために必要な時間および程度で熱処理することが、一般的に必要である。従って、このことは、バッチ内の鋳造物の大部分が、バッチ内の全ての鋳造物の完全な処理を確実にするために必要とされるより有意に長い時間にわたって、熱処理に供されることを必要とし、従って、エネルギーの浪費および鋳造物に対する増加したプロセス時間を生じる。
図10Aおよび10Bに示されるように、プロセス温度制御ステーション218は、一般に、細長いトンネルまたはユニットであり、側壁221、天井222および床また底部223を有し、これを通して、コンベアまたは類似の移送機構224が、鋳型および/または鋳造物を運ぶために延びる。プロセス温度制御ステーション218の天井222および側部221は、放射性材料(例えば、金属、金属箔、セラミックまたは放射性であるかもしくは熱を鋳造物の方へと内向きに方向付ける他の型の複合材料)から形成されるか、またはこの材料に適用され、従って、プロセス温度制御ステーション内の放射チャンバ226を規定する。
一連の熱源227は、一般に、プロセス温度制御ステーションの天井および/または側壁に沿って設置され、これによって、熱エネルギーの流れをチャンバ226内に方向付けて、その中に加熱された環境を作製する。熱源227は、放射ヒータ(例えば、赤外加熱素子または誘導加熱素子、伝導加熱素子、対流加熱素子、または他の型の加熱素子(加熱された流体媒体(例えば、空気、水、水蒸気、熱媒油など)を、鋳型および/または鋳造物の周りにスプレーするノズルの使用が挙げられる))を備え得る。プロセス温度制御ステーション218は、さらに一般に、入口または上流端228および下流または出口端229を備え、これらの各々が、スライドするドア、カーテンまたは類似の閉鎖デバイス231を備え得る。
鋳型および/または鋳造物がプロセス温度制御ステーションの入口端228を通して受容される場合、この鋳造物の冷却は、熱源227からの熱の適用によって、阻止される。その後、鋳造物は、鋳造物が熱処理炉219に導入されるまで、一般に、それらのプロセス制御温度以上に維持され、この温度は、一般に、鋳造物を形成するために使用される金属に依存する。その結果、鋳造物は、その金属が固化されるために十分に冷却され、一方で、鋳造物の冷却は、プロセス制御温度以上に制限される。その結果、鋳造物は、熱処理炉に導入され、これらは、より十分かつ迅速に、それらの溶液熱処理温度にされ得、そして実質的に完全な熱処理に、より効率的に供され得る。
さらに、図10Bに示されるように、さらなる熱源または加熱素子232は、熱処理ライン219のための入口211の上方に設置され得、これによって、鋳造物が熱処理ライン上に置かれ、そしてプロセス温度制御ステーションに導入されるにつれて、これらの鋳造物に熱を付与する。熱源(例えば、放射ヒータ、対流加熱素子、伝導加熱素子、または他の加熱素子)を、移動機構自体の上、または鋳造物の移動経路233(図10A)に沿って設置して、鋳造物の注ぎステーションから熱処理ラインへの移動の間に、熱を鋳造物に供給することもまた可能である。
代表的に、図10Aおよび10Bに示されるように、鋳造物および/または内部に鋳造物を有する鋳型は、プロセス温度制御ステーションから、熱処理ラインの熱処理炉219内へと直接通される。熱処理炉は、一般に、図1および4の実施形態に対して上で議論されたような熱処理炉またはステーションを備える。砂中子および/または砂鋳型の熱処理ならびに砂中子および/または砂鋳型の少なくとも部分的な破壊および/あるいは鋳造物からの再生利用のためのこのような熱処理炉の例は、米国特許第5,294,994号;同第5,565,046号;同第5,738,162号;および同第6,217,317号に示されており、これらの開示は、先に参考として援用されている。
上で議論されたように、熱処理炉は、一般に、鋳造物の熱処理のために、熱を鋳型および/または鋳造物に適用するための、一連の処理ゾーン、チャンバまたはステーション(図104において236によって示される)を備える。鋳造物が、それらの鋳型内で、これらの熱処理ゾーンを通して移動されるにつれて、鋳造物は、少なくとも部分的に「鋳型内」にありながら熱処理され得、同時に、この鋳造物が収容されている砂鋳型は、容易に破壊され得、そして鋳造物から除去され得、そしてその砂材料が再生利用される。熱処理ゾーンまたはチャンバはまた、種々の異なる加熱環境(例えば、伝導加熱素子もしくは対流加熱素子、放射加熱チャンバ(この中で、増加された空気圧または負の空気圧が、鋳造物の砂鋳型を通して酸素の流れを引き込み、砂鋳型の結合剤の燃焼を増強する))を備え得る。熱処理炉は、プロセシングされる鋳造物に依存して必要とされ得る個々の適用と同程度に多いかまたは少ない処理ゾーンにさらに分割され得る。
熱処理炉219を通過した後に、鋳造物は、その後、一般に、熱処理炉から除去され、そしてクエンチングまたはさらなるプロセシングのために、クエンチステーション240(図10A)に移送され得る。
従って、本発明は、鋳造物が一旦、鋳型から除去されると、この鋳造物のさらなる熱処理に対する必要性の減少または排除を可能にし、これらの鋳造物は、鋳型内にある間に、溶液加熱時間を提供するために加熱され、そして必要なクエンチング効果を提供するために冷却され、これによって、金属鋳造物を形成するために必要とされる熱処理/プロセス時間の量を有意に減少させる。本発明は、さらに、流体の流れを、鋳造物および/もしくは内部に鋳造物を含む鋳型が、熱処理ステーションを通過するにつれて、これらの鋳造物および/または鋳型の既知の配向もしくは配置に対応する、予め設定された位置で鋳造物に方向付けることによって、増強されたかまたはより効率的な熱処理、ならびに鋳造物内の砂中子の分解および除去を可能にする。
本発明は、好ましい実施形態を参照して上記に議論されているが、種々の追加、改変および変化が、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の精神および範囲から逸脱することなく、前述の発明に対して、なされ得ることが、当業者に理解される。
図1は、本発明の第一の実施形態の概略図である。 図2は、鋳型内への融解した金属の導入を示す側面立面図である。 図3は、サドル内での鋳造物の位置決めを示す斜視図である。 図4は、中子の除去を伴う鋳型内での熱処理のための、本発明のさらなる実施形態の概略図である。 図5A〜5Bは、鋳型内での熱処理および/または中子分解のための、鋳型またはダイの周りの種々の適用位置へのノズルの移動を示す、側面立面図である。 図5A〜5Bは、鋳型内での熱処理および/または中子分解のための、鋳型またはダイの周りの種々の適用位置へのノズルの移動を示す、側面立面図である。 図6は、鋳造物の鋳型内での熱処理のための加熱チャンバの代替の実施形態を概略的に示す、側面立面図である。 図7は、鋳造物の鋳型内での熱処理のための加熱チャンバの別の代替の実施形態を概略的に示す、側面立面図である。 図8A〜8Cは、鋳造物の鋳型内での熱処理のための加熱チャンバのさらなる代替の実施形態を概略的に示す、側面立面図である。 図8A〜8Cは、鋳造物の鋳型内での熱処理のための加熱チャンバのさらなる代替の実施形態を概略的に示す、側面立面図である。 図8A〜8Cは、鋳造物の鋳型内での熱処理のための加熱チャンバのさらなる代替の実施形態を概略的に示す、側面立面図である。 図9は、連続して配置された、図6〜8Cに示される加熱チャンバの種々の実施形態を備える、熱処理ユニットのさらなる実施形態を示す。 図10Aは、金属鋳造物をプロセシングするための、本発明のさらなる実施形態の概略図である。 図10Bは、図10Aの本発明の実施形態の熱処理ラインの側面立面図である。

Claims (44)

  1. 鋳造物をプロセシングする方法であって、以下:
    融解した材料を、中子を含む鋳型内に注ぐ工程;
    該融解した材料の少なくとも一部分を固化させて、鋳造物を形成する工程;
    該鋳造物を予熱する工程;
    該鋳造物を熱処理する工程;および
    該中子の少なくとも一部分を、流体流れで分解する工程、
    を包含する、方法。
  2. 前記鋳型を開いて、前記鋳造物を予熱環境に曝露する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記鋳造物を前記鋳型から取り出す工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  4. 前記鋳造物が、予熱の間、閉じた鋳型内に維持される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記鋳造物を予熱する工程が、該鋳造物を、誘導エネルギー、放射エネルギーおよびこれらの組み合わせから選択されるエネルギーに曝露する工程を包含する、請求項1に記載の方法。
  6. 一連のノズルから、流体流れを前記鋳造物へと方向付ける工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記一連のノズルを、前記鋳造物の開口部と整列させる工程をさらに包含する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記流体流れが、空気、水、水蒸気、有機溶媒、熱媒油およびこれらの組み合わせから選択される流体媒体を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 前記流体流れが加熱される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記中子が、前記流体流れに可溶性の結合剤を含む、請求項1に記載の方法。
  11. 前記鋳造物が、熱処理の間、誘導エネルギー、放射エネルギーおよびこれらの組み合わせから選択されるエネルギーに曝露される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記鋳造物をクエンチする工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  13. クエンチする工程が、前記鋳造物を流体流れに曝露して前記中子を分解する工程を包含する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記中子が、前記流体流れに可溶性の結合剤を含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記流体流れが、水、空気、水蒸気、有機溶媒、熱媒油およびこれらの組み合わせを含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記鋳造物を熟成させる工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  17. 前記融解した材料を前記鋳型内に注ぐ前に、該鋳型の温度を調節する工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
  18. 前記鋳型の温度を調節する工程が、ダイを加熱する工程を包含する、請求項17に記載の方法。
  19. 前記鋳型の温度を調節する工程が、ダイを冷却する工程を包含する、請求項17に記載の方法。
  20. 鋳造物をプロセシングする方法であって、以下:
    融解した材料を、中子を含む鋳型内に注ぐ工程;
    該融解した材料の少なくとも一部分を固化させて、鋳造物を形成する工程;
    該鋳造物がダイの中にある間に、該鋳造物を熱処理する工程;および
    該中子を流体流れで分解する工程であって、該中子は、該流体流れに可溶性である結合剤を含む、工程、
    を包含する、方法。
  21. 前記流体流れが加熱される、請求項20に記載の方法。
  22. 前記流体流れが、空気、水、水蒸気、有機溶媒、熱媒油、およびこれらの組み合わせを含む、請求項20に記載の方法。
  23. 前記鋳造物を予熱する工程をさらに包含する、請求項20に記載の方法。
  24. 融解した材料を前記鋳型内に注ぐ前に、該鋳型の温度を調節する工程をさらに包含する、請求項20に記載の方法。
  25. 前記鋳型の温度を調節する工程が、該鋳型を加熱する工程を包含する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記鋳型の温度を調節する工程が、該鋳型を冷却する工程を包含する、請求項24に記載の方法。
  27. ノズルを前記鋳造物の開口部と整列させる工程をさらに包含し、前記流体流れが該ノズルから方向付けられる、請求項20に記載の方法。
  28. 前記中子を前記流体流れで分解する工程が、該流体流れで前記鋳造物をクエンチする工程を包含する、請求項20に記載の方法。
  29. 前記中子を前記流体流れで分解する工程が、該流体流れで前記鋳造物を予熱する工程を包含する、請求項20に記載の方法。
  30. 金属鋳造物をプロセシングする方法であって、以下:
    金属を、融解形態で、中子を含む鋳型内に注ぐ工程であって、該中子は、水、水蒸気、有機溶媒、熱媒油およびこれらの組み合わせから選択される流体中で可溶性の結合剤から形成されている、工程;
    該金属を、該鋳型内で、該金属を少なくとも部分的に固化させるために十分な時間にわたって、そしてそのような十分な温度で保持し、該鋳造物を形成する工程;
    該鋳型内の該鋳造物を、該鋳造物が規定された割当てられた位置で整列した状態で熱処理するために、該鋳型を、熱処理ステーション内に配置する工程;および
    該結合剤が可溶性である流体の流れを、該鋳造物に適用して、該中子の一部分を分解する工程、
    を包含する、方法。
  31. 前記流体を適用する工程が、該流体を、高圧で前記鋳造物に方向付ける工程をさらに包含する、請求項30に記載の方法。
  32. 前記鋳型を熱処理ステーション内に配置する工程が、さらに、以下:
    前記鋳造物の複数の中子開口部が、既知の規定された整列で整列した状態で、該鋳造物を割当てられた位置に配置し、該鋳造物の該中子開口部を、複数のノズルと整列させる工程;および
    該複数のノズルからの前記流体を、該中子開口部に、そして該中子開口部内に方向付ける工程、
    を包含する、請求項30に記載の方法。
  33. 前記鋳造物を割当てられた位置に配置する工程が、該鋳造物を、既知の第一の配向で配向した該鋳造物のx軸、y軸及びz軸を有する第一の位置で位置決めする工程を包含し、そして前記中子開口部が、前記複数のノズルと整列している、請求項32に記載の方法。
  34. さらに、以下:
    前記鋳造物が、前記第一の配向とは異なる、既知の第二の配向で配向した状態で、該鋳造物を第二の位置に配置し、その結果、該中子開口部の少なくとも一部分が、第二の複数のノズルと整列する、工程;および
    流体流れを、該第二の複数のノズルから該中子開口部へと方向付ける工程、
    を包含する、請求項33に記載の方法。
  35. 鋳造物をプロセシングするためのシステムであって、以下:
    一連の鋳型であって、該鋳型の各々が、中子を含み、そして該鋳型の中に融解した金属が受容されて、鋳造物を規定し、そして形成する、一連の鋳型;
    一連のサドルであって、該鋳造物を、既知の割当てられた位置座標を有する所望の配向で受容するように適合された、一連のサドル;および
    熱処理ステーションであって、該鋳造物がそれらの既知の割り当てられた位置にある状態で、該ステーション内で、該サドルが、該鋳造物の熱処理および中子除去のために受容され、該熱処理ステーションは、以下:
    少なくとも1つの加熱ゾーンであって、該加熱ゾーンを通って、該鋳造物が、予め決定された既知の位置で配向した状態で、該鋳造物が移動され、そして流体媒体が該鋳造物に適用されて、該鋳造物を熱処理し、そして該鋳造内の該中子を分解する、加熱ゾーン、
    を備える、熱処理ステーション、
    を備える、システム。
  36. 前記熱処理ステーションが、複数のノズルステーションを備え、該ノズルステーションの各々が、ロボット作動される一連のノズルを備え、該ノズルは、少なくとも第一のノズル位置と第二のノズル位置との間で、前記鋳造物の周りを移動するように適合されており、該ノズル位置は、該鋳造物に形成された一連の中子開口部と整列し、該流体媒体を、異なる角度から該鋳造物に向けて方向付けて、該中子を分解させるためのものである、請求項35に記載のシステム。
  37. 前記サドルの各々が、鋳造物レセプタクルを規定する一連の壁、および該鋳造物レセプタクル内に配置された複数の位置決めデバイスを備え、これによって、該鋳造物を、該サドル内で既知の位置座標を有するそれらの既知の割当てられた位置に係合させ、そして案内する、請求項35に記載のシステム。
  38. 前記配置デバイスが、案内ピンを備え、そして前記鋳造物が、対応する配置開口部を有する前記鋳型内で形成され、該配置開口部内で、該案内ピンが、該鋳造物を、前記サドル内のそれらの既知の割当てられた位置に配置するために受容される、請求項37に記載のシステム。
  39. 前記鋳型が、該鋳型を予熱し、そして前記鋳造物を少なくとも部分的に熱処理するための内部加熱源を備える、請求項35に記載のシステム。
  40. 前記内部加熱源が、加熱された流体媒体を含み、該流体媒体は、該鋳型内の前記鋳造物を少なくとも部分的に熱処理するための浸漬温度まで、該鋳型を内部から加熱するために、該鋳型に受容され、そして/または該鋳型を通して循環される、請求項39に記載のシステム。
  41. 放射チャンバをさらに備え、該放射チャンバは、前記熱処理ステーションから上流に位置し、そして少なくとも1つの熱源を有し、前記鋳造物が該放射チャンバに受容され、そして該放射チャンバを通して移動するにつれて、該鋳造物が該熱処理ステーション内に移動される前に、該鋳造物に、少なくともプロセス制御温度まで該鋳造物を冷却することを防止するために充分な熱が付与される、請求項35に記載のシステム。
  42. 前記放射チャンバ内に流体媒体の供給源をさらに備え、該供給源は、該流体媒体を前記鋳造物内に方向付けて、該鋳造物内の中子を分解するためのものである、請求項41に記載のシステム。
  43. 前記中子が、前記鋳造物に適用される前記流体媒体中に可溶性の材料から形成される、請求項35に記載のシステム。
  44. 前記流体媒体が、水、水蒸気、有機溶媒、熱媒油およびこれらの組み合わせから選択される、請求項43に記載のシステム。
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