JP2021517577A - 炎症性腸疾患の処置のための抗il−36r抗体の使用 - Google Patents

炎症性腸疾患の処置のための抗il−36r抗体の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、抗IL36R抗体を用いた炎症性腸疾患(IBD)の処置に関する。

Description

関連出願
本願は、米国仮特許出願第62/642,641号(2018年3月14日出願)、第62/729,511号(2018年9月11日出願)、及び第62/743,778号(2018年10月10日出願)への優先権を主張し、その各々の内容全体を、本明細書において十分に記載されているかのように、本明細書により、参照により本明細書に援用する。
配列リスト
本願は、EFS−Webを介してASCII形式において提出された配列リストを含み、その全体において、本明細書により、参照により援用する。前記ASCIIの複写(2019年3月5日に作成)を09−0681−US−4−2019−03−08−SL.txtと名付け、146,055バイトのサイズである。
発明の技術分野
本発明は、抗IL36R抗体を用いた炎症性腸疾患の処置に関する。本発明は更に、抗IL36R抗体を用いた、中等度から重度の炎症性腸疾患(IBD、潰瘍性大腸炎及びクローン病を含む)の処置に関する。本発明は更に、以前の治療で失敗している患者における、抗IL36R抗体を用いた、中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(IBD、潰瘍性大腸炎及びクローン病を含む)の処置に関する。
背景
炎症性腸疾患(IBD)は、消化管の慢性炎症を含む障害を記載するために使用される包括的な用語である。IBDの種類は潰瘍性大腸炎及びクローン病を含む。潰瘍性大腸炎(UC)は、例えば、慢性下痢、血便、及び腹痛の主要な症状により特徴付けられる慢性炎症性腸疾患(IBD)である。それは、ヨーロッパ及びアメリカにおいてそれぞれ24.3及び19.2症例/10万人/年の推定発生率を有し、継続的に上昇する有病率を招く。UCは、臨床的には腹痛、発熱、及び血液又は粘膜を含む下痢により、並びに病理学的には胃腸粘膜における炎症性病変により特徴付けられる。炎症性病変は、特徴的には回腸末端より遠位に、経壁性炎症を伴わず、粘膜及び粘膜下への病変の限局により生じる。UCは典型的には、再発及び寛解の経過が続き、実質的な急性及び長期の罹患率及び増加した死亡率に関連付けられる。UCのための薬物治療の主力は、経口投与されるアミノサリチル酸、グルココルチコイド、経口免疫抑制薬剤のアザチオプリン及び6−メルカプトプリン、並びにTNFアンタゴニストである。軽度のUCを伴う患者において、5−ASAは導入及び維持処置のために安全で有効である。グルココルチコイド、免疫抑制剤、TNFアンタゴニスト、及びより最近ではベドリズマブが、中等度から重度の疾患を伴う患者のために確保されており、患者らにおいて、薬物治療の主要な目標は、活動性疾患の徴候及び症状からの寛解を誘導し、その後に維持することである。
中等度/重度UCの生物学的処置は、患者の約3分の1に関連付けられ、各々が一次又は二次の無応答を伴い失敗する。また、処置は、安全性及び忍容性の問題に起因して限定されうる。従って、治療上の進歩にもかかわらず、現在の治療標準と比較し、改善された安全性及び有効性プロファイルを伴う新たな処置選択肢についての重要で、満たされていない医学的ニーズが残っている。
発明の概要
本発明は、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎及び/又はクローン病を含む)を処置するための、第一、第二、第三、又は後続選択治療としてIL−36Rに結合するバイオ医薬、特に抗体を提供することにより、上のニーズに対処する。
第1の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する方法に関する。
第2の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における軽度から重度の炎症性腸疾患を処置する方法に関する。
第3の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置する方法に関する。
第4の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物におけるクローン病を処置する方法に関する。別の関連する態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における瘻孔形成クローン病を処置する方法に関する。
第5の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する方法であって、抗IL−36R抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量において投与する、方法に関する。
第6の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を患者に投与することを含む、以前の治療で失敗している成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関する。
第7の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含む、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法であって、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、かつ以前の治療で失敗している、方法に関する。
第8の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含む、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)の症状を低下又は阻害するための方法であって、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、かつ以前の治療で失敗している、方法に関する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)及びmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、かつ以前の治療で失敗している。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、炎症性腸疾患は潰瘍性大腸炎又はクローン病である。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、以前の治療は、生物製剤治療若しくは小分子治療又はその両方を含む。関連する実施形態では、生物製剤治療は、TNFアンタゴニストを用いた処置を含む。関連する実施形態では、生物製剤治療は、インフリキシマブ、ゴリムマブ、アダリムマブ、又はベドリズマブの1つ又は複数を含む。別の関連する実施形態では、小分子治療は、トファシチニブを用いた処置を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36Rを、静脈内、皮下、腹腔内、又は鼻腔内を含む投与の経路により投与する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義)を処置の12週目に達成する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は:a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号35、102、103、104、105、106、又は140のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:
I.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号102のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
II.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号103のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
III.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号104のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
IV.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号105のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
V.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号106のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
VI.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号140のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:
(i)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(ii)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(iii)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(iv)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(v)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(vi)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(vii)配列番号85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(viii)配列番号85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(ix)配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(x)配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:
i.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iv.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
v.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
vi.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
vii.配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
viii.配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号139のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ix.配列番号124のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量において投与する。関連する実施形態では、導入用量は、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1200mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。別の関連する実施形態では、1つ、2つ、又は3つの導入用量を投与する。別の関連する実施形態では、2つ又は3つの導入用量を4週間間隔で投与する。別の関連する実施形態では、維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。別の関連する実施形態では、1つ、2つ、又は3つの維持用量を患者に投与し;ここで、第1の維持用量を、最後の導入用量の後に投与する。別の関連する実施形態では、第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2〜8週間、4〜6週間、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与し、及び第2の維持用量を、前記の第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に投与する。別の関連する実施形態では、導入用量を静脈内に投与し、並びに維持用量を静脈内及び/又は皮下に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、方法は、(a)0週目、4週目、及び8週目に静脈内注射又は注入により抗IL−36R抗体の用量を哺乳動物又は患者に投与することを含み、ここで、抗IL−36R抗体の用量は、150mg、200mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750mg、900mg、又は1,200mgの抗体を含む。一実施形態では、方法は、(b)例えば、14週目、18週目、及び22週目に静脈内注射又は注入により抗IL−36R抗体の3つの用量を哺乳動物又は患者に投与することを更に含み、ここで、抗IL−36R抗体の用量は、600mgの抗体を含む。一実施形態では、方法は、(c)8週間間隔で皮下注射により抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量を、例えば、8週間間隔で、例えば、26週目、34週目、42週目、及び50週目に皮下注射により抗IL−36R抗体の4つの用量を哺乳動物又は患者に投与することを更に含み、ここで、抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量は、150mgの抗体を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片(本明細書中に開示する)は、本発明の態様のいずれか1つに従った哺乳動物又は患者への投与のために、安定な医薬製剤中に存在する(同時係属中の米国仮出願第62/815,405号において記載されるとおり。2019年3月8日に出願され、その内容全体を、その全体において、本明細書により、参照により本明細書中に援用する)。
一実施形態では、本明細書中に記載する態様のいずれかに従った処置の方法は、約20mg/mL〜約150mg/mLの抗IL−36R抗体(本明細書中に開示する)、約20mM〜約80mMの医薬的に許容可能な緩衝液(例、酢酸緩衝液)、約100mM〜約250mMの医薬的に許容可能な等張化剤(例、スクロース)、約0mM〜約80mMの医薬的に許容可能な安定化剤(例、アルギニン)又はその医薬的に許容可能な塩、約0〜約150mMの医薬的に許容可能な塩(例、塩化ナトリウム)、及び医薬的に許容可能な界面活性剤(例、ポリソルベート20)(約0g/L〜約1.5g/Lの量中)を含む治療量の安定な医薬製剤を哺乳動物又は患者に投与することを含み、ここで、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する、又は哺乳動物における軽度から重度の炎症性腸疾患を処置する、又は哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置する、又は哺乳動物におけるクローン病を処置する、又は哺乳動物における瘻孔形成クローン病を処置する、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する、又は中等度から重度の活動性炎症性腸疾患の徴候及び症状を低下若しくは阻害する。関連する実施形態では、安定な医薬製剤は水性医薬製剤である。関連する実施形態では、水性医薬製剤のpHは約5〜約7である。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤を、静脈内投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤を、静脈内又は皮下投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤は、約60mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤は、約150mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、12週目に、哺乳動物又は患者を、例えば、臨床的寛解(CDAIスコア<150)及び内視鏡的寛解(CDEIS≦4)に達するとして定義される、深い寛解について評価する。一実施形態では、最初の孤発性回腸炎を伴う患者について、内視鏡的寛解をCDEIS≦2により定義する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に臨床的寛解を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に150未満のCDAIスコアを維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に150未満のCDAIスコア及び75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを維持する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、12週目に、哺乳動物又は患者を、臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)について評価する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に臨床的寛解を維持する。関連する実施形態では、臨床的寛解は、最後の維持用量の投与後の4、6、8、10、12、14、16、18、又は20週間まで維持される。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善されたIBDQスコアを維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を維持する。関連する実施形態では、改善された効果をプラセボと比較する。関連する実施形態では、改善された効果は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のパーセンテージは、プラセボでの哺乳動物又は患者のパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。関連する実施形態では、改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。関連する実施形態では、改善された症状は、1つ又は複数の維持用量の投与後の40、44、48、又は52週間まで維持される。関連する実施形態では、改善された症状は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、改善された効果は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。上の態様のいずれかに関連する実施形態では、改善された効果は、最後の維持用量の投与後の4〜12週間にわたり維持される。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のより高いパーセンテージが、プラセボでの哺乳動物又は患者のより少ないパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。関連する実施形態では、改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
発明の詳細な説明
本発明は、従って、抗IL36R抗体を用いた炎症性腸疾患(IBD、潰瘍性大腸炎及びクローン病を含む)の処置に関する。本発明は更に、抗IL36R抗体を用いた、中等度から重度の炎症性腸疾患(IBD、潰瘍性大腸炎及びクローン病を含む)の処置に関する。本発明は更に、以前の治療で失敗している患者における、抗IL36R抗体を用いた中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(IBD、潰瘍性大腸炎及びクローン病を含む)の処置に関する。
この理論により制約されることを望まないが、抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片は、ヒトIL−36Rに結合し、このように、IL−36アゴニストの結合を妨げ、そのようにする際、IL−36Rから炎症性メディエーターへのシグナル伝達カスケードを少なくとも部分的に遮断すると考えられている。本発明の抗IL36R抗体は、米国特許第9,023,995号明細書又は国際公開第2013/074569号において開示されており、それらの各々の内容全体を、参照により本明細書中に援用する。
IL−36Rはまた、IL−1RL2及びIL−1Rrp2として公知である。アゴニストのIL−36リガンド(α、β、又はγ)は、IL−36受容体と会合することによりシグナル伝達カスケードを開始し、それは次に、IL−1受容体アクセサリータンパク質(IL−1RAcP)とヘテロ二量体を形成することが報告されている。IL−36アンタゴニストリガンド(IL−36RA/IL1F5、IL−38/ILF10)は、シグナル伝達カスケードを阻害する。
定義
用語「約」は、一般的に、測定の性質又は精度を考慮して、測定された量についての許容可能な誤差又は変動の程度を意味するものとする。典型的な、例示的な誤差又は変動の程度は、所与の値又は値の範囲の5%以内又は3%以内又は1%以内である。例えば、「約100」という表現は、105及び95又は103及び97又は101及び99、並びにその間の全ての値(例、95〜105の範囲については95.1、95.2など;又は97〜103の範囲については97.1、97.2など;99〜101の範囲については99.1、99.2など)を含む。本明細書中に与える数値は、他に記述しない限り概算値であり、明示的に記述していない場合、用語「約」を推論することができることを意味する。
「医薬製剤」又は「製剤」は、プロセス、しかし、また、活性薬物又は薬剤を化学物質と組み合わせて最終的な医薬品産物又は薬物産物を産生するプロセスの産物を指し、最終的な製剤は、従って、医薬品産物、例えば液体、粉末、又は組成物などを指す。従って、一実施形態では、医薬製剤は医薬組成物である。
「医薬組成物」は、この文脈において、活性成分の生物学的活性が明解に有効であることを可能にするような形態であり、及び、それは、組成物が投与されうる被験者に有意に毒性である追加の成分を含まない液体又は粉末調製物を指す。そのような組成物は無菌である。「粉末」は、非経口使用のためのフリーズドライ又は凍結乾燥又は噴霧乾燥された医薬組成物を指す。粉末は、典型的には水中で再構成又は溶解させる。凍結乾燥は、産物を凍結し、圧力を下げて、次に昇華により氷を除去することを含む低温脱水プロセスである。フリーズドライは、加工において使用される低い温度のため、高品質の産物をもたらす。十分に開発された凍結乾燥製剤については、産物の形状及び外観は長期間にわたり維持され、再水和産物の品質は優れている。噴霧乾燥は、高温ガスを用いて急速に乾燥することにより、液体又はスラリーから乾燥粉末を産生する別の方法であり、一貫した粒子サイズ分布を達成する目標を伴う。
本明細書中で使用するように、用語「導入用量」、「維持用量」は、抗IL−36R抗体の投与の時間的な順序を指す。このように、「導入用量」は、処置レジメンの開始時に投与される用量(また、「ベースライン用量」として言及する)である;それはまた、「初回用量」として言及しうる。「維持用量」は、導入用量の後に投与される用量であって、それはまた、「後続用量」として言及しうる。用語「導入用量」はまた、静脈内投与される最初の処置用量を指す。このように、用語「導入用量」はまた、「静脈内用量」として言及しうる。導入用量、維持用量は全て、同じ量の抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片を含みうるが、しかし、一般的に、投与される抗体の量、投与の様式、又は投与の頻度の点で互いに異なりうる。一実施形態では、導入用量は維持用量と等しい、又はそれより大きい。「初回用量」又は「静脈内用量」として互換的に言及されうる「導入用量」は、単回用量又は、或いは、一連の用量でありうる。維持用量はまた、それが導入用量の後に皮下投与される場合、「後続用量」又は単に「皮下用量」として言及しうる。維持用量は、単回用量又は、或いは、患者又は哺乳動物に皮下又は静脈内投与される一連の用量でありうる。
特定の実施形態では、導入/初回/静脈内用量及び維持/後続/皮下用量中に含まれる抗IL−36R抗体の量は、処置の過程の間に互いに変動する。特定の実施形態では、1つ又は複数の初回/導入/静脈内用量は各々、抗体又はその抗原結合断片の第1の量を含み、1つ又は複数の維持/後続/皮下用量は各々、抗体又はその抗原結合断片の第2の量を含む。一部の実施形態では、抗体又はその断片の第1の量は、抗体又はその抗原結合断片の第2の又はその後続の量の1.5×、2×、2.5×、3×、3.5×、4×、又は5×である。特定の実施形態では、1つ又は複数(例、1、2、3、4、若しくは5つ又はそれ以上)の初回用量を、処置レジメンの開始時に「負荷用量」又は「先行用量」として投与し、その後により少ない頻度で投与される後続用量(例、「維持用量」)が続く。一実施形態では、導入用量、初回用量、又は静脈内用量は、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1,200mgの抗IL−36R抗体である。一実施形態では、維持用量、後続用量、又は皮下用量は、約150mg、180mg、225mg、270mg、又は300mgである。別の実施形態では、維持用量又は後続用量は、導入用量又は初回用量の後の少なくとも4週目に投与する。
本明細書中で使用するように、「緩衝液」は、その酸−塩基共役成分の作用によるpHにおける変化に抵抗する緩衝溶液を指す。本明細書中の「pH」は、室温での組成物の酸性度又は塩基性度を指す。組成物のpHを測定するための標準的な方法は、当業者に公知である。典型的には、pHの測定は、機器を較正すること、十分に混合された試料中に電極を配置すること、及び次にpHメーターから直接的にpHを読み取ることからなる。本発明の例示的な緩衝液は、酢酸、クエン酸、ヒスチジン、コハク酸、リン酸、及びTrisを含む。
本明細書中で使用するように、用語「等張化剤(tonicifying agent)」又は「等張化剤(tonicity agent)」又は「等張化剤(tonicifyer)」は、塩(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム)又は糖( 例、スクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO4)、グリセロール、マンニトール、又はデキストロース)を含む、身体において血清の浸透圧と等価の浸透圧を提供する物質を指す。また、溶液中に存在する糖は、タンパク質のための抗凍結剤として作用し、それによって原薬を、損傷を伴わずに凍結することができる。これによって、薬物産物の充填前での原薬の凍結形態での輸送及び長期保存が可能になる。本発明の例示的な等張化剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム(塩)及び/又はスクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO4)、グリセロール、マンニトール、又はデキストロース(糖)を含む。
本明細書中で使用するように、用語「安定化剤(stabilizer)」又は「安定化剤(stabilizing agent)」は、医薬製剤中の有効成分の安定性に寄与する物質を指す。本発明の例示的な安定化剤は、アルギニン、ヒスチジン、グリシン、システイン、プロリン、メチオニン、リジン、又はそれらの医薬的に許容可能な塩を含む。
本明細書中で使用するように、用語「界面活性剤」は、それらが溶解している液体の表面張力を低下させる傾向がある物質を指す。本発明の例示的な界面活性剤は、ポロキサマー188、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、又はポリソルベート80を含む。
第1の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する方法に関する。
第2の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における軽度から重度の炎症性腸疾患を処置する方法に関する。
第3の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置する方法に関する。
第4の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物におけるクローン病を処置する方法に関する。
第5の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する方法であって、抗IL−36R抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量において投与する、方法に関する。
第6の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を患者に投与することを含む、以前の治療で失敗している成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関する。
第7の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含む、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法であって、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、かつ以前の治療で失敗している、方法に関する。
第8の態様では、本発明は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含む、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)の症状を低下又は阻害するための方法であって、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、かつ以前の治療で失敗している、方法に関する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)及びmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、かつ以前の治療で失敗している。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、炎症性腸疾患は、潰瘍性大腸炎又はクローン病である。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、以前の治療は、生物製剤治療若しくは小分子治療又はその両方を含む。関連する実施形態では、生物製剤治療は、TNFアンタゴニストを用いた処置を含む。関連する実施形態では、生物製剤治療は、インフリキシマブ、ゴリムマブ、アダリムマブ、又はベドリズマブの1つ又は複数を用いた処置を含む。別の関連する実施形態では、小分子治療は、トファシチニブを用いた処置を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36Rは、静脈内、皮下、腹腔内、又は鼻腔内を含む投与の経路により投与する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
第6〜8の態様に関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量において投与する。関連する実施形態では、導入用量は、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1200mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。別の関連する実施形態では、1つ、2つ、又は3つの導入用量を投与する。別の関連する実施形態では、2つ又は3つの導入用量を4週間間隔で投与する。別の関連する実施形態では、維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。別の関連する実施形態では、1つ、2つ、又は3つの維持用量を患者に投与し;ここで、第1の維持用量を、最後の導入用量の後に投与する。別の関連する実施形態では、第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2〜8週間、4〜6週間、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与し、及び第2の維持用量を、前記の第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に投与する。別の関連する実施形態では、導入用量を静脈内に投与し、並びに維持用量を静脈内及び/又は皮下に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、方法は、(a)0週目、4週目、及び8週目に静脈内注入により抗IL−36R抗体の用量を哺乳動物又は患者に投与することを含み、ここで、抗IL−36R抗体の用量は、150mg、200mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750mg、900mg、又は1,200mgの抗体を含む。一実施形態では、方法は、(b)例えば、14週目、18週目、及び22週目に静脈内注入により抗IL−36R抗体の3つの用量を哺乳動物又は患者に投与することを更に含み、ここで、抗IL−36R抗体の用量は、600mgの抗体を含む。一実施形態では、方法は、(c)8週間間隔で皮下注射により抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量を、例えば、8週間間隔で、例えば、26週目、34週目、42週目、及び50週目に皮下注射により抗IL−36R抗体の4つの用量を哺乳動物又は患者に投与することを更に含み、ここで、抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量は、150mgの抗体を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、12週目に、哺乳動物又は患者を、例えば、臨床的寛解(CDAIスコア<150)及び内視鏡的寛解(CDEIS≦4)に達するとして定義される、深い寛解について評価する。一実施形態では、最初の孤発性回腸炎を伴う患者について、内視鏡的寛解をCDEIS≦2により定義する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に臨床的寛解を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に150未満のCDAIスコアを維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に150未満のCDAIスコア及び75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを維持する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、12週目に、哺乳動物又は患者を、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)について評価する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に臨床的寛解を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)を維持する維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善されたIBDQスコアを維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を維持する。関連する実施形態では、改善された効果をプラセボと比較する。関連する実施形態では、改善された効果は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のパーセンテージは、プラセボでの哺乳動物又は患者のパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。関連する実施形態では、改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。関連する実施形態では、改善された症状は、1つ又は複数の維持用量の投与後の40、44、48、又は52週間まで維持される。関連する実施形態では、改善された症状は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、改善された効果は、ププラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、改善された効果(寛解又は改善された症状を含む)は、BI655130の最後の維持用量の投与後の4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、又は52週間にわたり持続する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のより高いパーセンテージが、プラセボでの哺乳動物又は患者のより少ないパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。関連する実施形態では、改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、方法は、(a)0週目、4週目、及び8週目に静脈内注入により抗IL−36R抗体の用量を患者に投与することを含み、ここで、抗IL−36R抗体の用量は、150mg、200mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750mg、900mg、又は1,200mgの抗体を含む。一実施形態では、方法は、(b)例えば、14週目、18週目、及び22週目に静脈内注入により患者に抗IL−36R抗体の3つの用量を投与することを更に含み、ここで、抗IL−36R抗体の用量は、600mgの抗体を含む。一実施形態では、方法は、(c)8週間間隔で皮下注射により抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量を、例えば、8週間間隔で、例えば、26週目、34週目、42週目、及び50週目に皮下注射により抗IL−36R抗体の4つの用量を患者に投与することを更に含み、ここで、抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量は、150mgの抗体を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、12週目に、患者を、例えば、臨床的寛解(CDAIスコア<150)及び内視鏡的寛解(CDEIS≦4)に達するとして定義される、深い寛解について評価する。一実施形態では、最初の孤発性回腸炎を伴う患者について、内視鏡的寛解をCDEIS≦2により定義する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、方法は、(a)0週目、4週目、及び8週目に静脈内注入により抗IL−36R抗体の用量を患者に投与することを含み、ここで、抗IL−36R抗体の用量は、225mg又は600mgの抗体を含む。一実施形態では、方法は、(b)8週間間隔で皮下注射により抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量を、例えば、8週間間隔で、例えば、26週目、34週目、42週目、及び50週目に皮下注射により抗IL−36R抗体の4つの用量を患者に投与することを更に含み、ここで、抗IL−36R抗体の1つ又は複数の用量は、150mgの抗体を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、方法は、8週間間隔で150mgの抗IL−36R抗体を皮下注射により患者に投与することを含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、方法は、抗IL−36R抗体の少なくとも1つの導入用量を患者に投与することを含み、ここで、前記の導入用量は、225〜1,200mgの抗IL−36R抗体、例えば、300〜1,200mgの抗IL−36R抗体を含む。別の実施形態では、導入用量は、225mg、300mg、450mg、600mg、750mg、900mg、又は1200mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、1つ、2つ、又は3つの導入用量を患者に投与する。一実施形態では、2つ又は3つの導入用量を、例えば、4週間間隔で投与する。一実施形態では、導入用量を静脈内注入により投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、導入用量は225mgの抗IL−36R抗体を含み、3つの導入用量を4週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、導入用量は300mgの抗IL−36R抗体を含み、3つの導入用量を4週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、導入用量は450mgの抗IL−36R抗体を含み、3つの導入用量を4週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、導入用量は600mgの抗IL−36R抗体を含み、3つの導入用量を4週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、導入用量は750mgの抗IL−36R抗体を含み、3つの導入用量を4週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、導入用量は900mgの抗IL−36R抗体を含み、3つの導入用量を4週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、導入用量は1,200mgの抗IL−36R抗体を含み、3つの導入用量を4週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体の少なくとも1つの追加の導入用量を、上の最後の導入用量の後に患者に投与する。一実施形態では、追加の導入用量は、225〜1,200mgの抗IL−36R抗体、例えば、300〜1,200mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、追加の導入用量は、225mg、300mg、450mg、600mg、750mg、900mg、又は1,200mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、1つ、2つ、又は3つの追加の導入用量を患者に投与する。一実施形態では、2つ又は3つの追加の導入用量を、例えば、4週間間隔で投与する。一実施形態では、追加の導入用量を静脈内注入により投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、患者は、第1の導入用量の投与前に、220〜450のCDAIスコアを有する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、患者は、1つ又は複数の導入用量の投与後に臨床的寛解を達成する。一実施形態では、患者は、1つ又は複数の導入用量の投与後に150未満のCDAIスコアを達成する。一実施態様では、患者は、1つ又は複数の導入用量の投与後に75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを達成する。一実施形態では、患者は、1つ又は複数の導入用量の投与後に150未満のCDAIスコア及び75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを達成する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明は、上に又は本明細書中に記載する抗IL−36R抗体を患者に投与することを含む、患者における潰瘍性大腸炎又はクローン病の臨床的寛解を誘導するための方法を更に提供する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明は、上に又は本明細書中に記載する抗IL−36R抗体を患者に投与することを含む、患者における潰瘍性大腸炎又はクローン病への臨床応答を誘導するための方法を提供する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、方法は、最後の導入用量を投与した後に、抗IL−36R抗体の第1の維持用量を患者に投与し、前記の第1の維持用量を投与した後の4〜12週間に、少なくとも1つの追加の維持用量を患者に投与することを更に含む。一実施形態では、第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2〜8週間、例えば、4〜6週間、例えば、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与する。一実施形態では、少なくとも1つの追加の維持用量を、第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、第1の維持用量は、150〜300mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、第1の維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、第1の維持用量は、180mg又は270mgの抗IL−36R抗体を含む。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、少なくとも1つの追加の維持用量は、150〜300mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、少なくとも1つの追加の維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、少なくとも1つの追加の維持用量は、180mg又は270mgの抗IL−36R抗体を含む。
一実施形態では、第1の維持用量及び少なくとも1つの追加の維持用量は、150〜300mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、第1の維持用量及び少なくとも1つの追加の維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、第1の維持用量及び少なくとも1つの追加の維持用量は、180mg又は270mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。
一実施形態では、維持用量を皮下注射により投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、維持用量は150mgの抗IL−36R抗体を含み、4週間間隔で患者に投与する。一実施形態では、維持用量は150mgの抗IL−36R抗体を含み、8週間間隔で患者に投与する。一実施形態では、維持用量は225mgの抗IL−36R抗体を含み、8週間間隔で患者に投与する。一実施形態では、維持用量は225mgの抗IL−36R抗体を含み、12週間間隔で患者に投与する。一実施形態では、維持用量は300mgの抗IL−36R抗体を含み、8週間間隔で患者に投与する。一実施形態では、維持用量は300mgの抗IL−36R抗体を含み、12週間間隔で患者に投与する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に臨床的寛解を維持する。一実施形態では、患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に150未満のCDAIスコアを維持する。一実施態様では、患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを維持する。一実施形態では、患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に150未満のCDAIスコア及び75と等しい又はそれ未満のPRO−2スコアを維持する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
本発明に従った用量及び用量レジメンの代表的な例を表1中に開示する。
Figure 2021517577

Figure 2021517577

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一実施形態では、1つ、2つ、又は3つの導入用量を、表1中に記載する用量レジメンにおいて患者に投与する。
本発明に従った用量及び用量レジメンの追加の代表的な例を以下に記載する。これらの例では、第1の維持用量を、最後の導入用量後の4週間に患者に投与する投与する。第1の維持用量を、最後の導入用量後の2週間、6週間、又は8週間に投与することも本発明において熟慮する。
例えば、本発明の文脈において、導入用量を、第0週、第4週、及び第8週目に患者に投与し、その後に、第12週目での第1の維持用量、第16週目での第2の維持用量、20週目での第3の維持用量など、維持用量間の4週間の投薬間隔で続く。一実施形態では、導入用量は、225mg、300mg、450mg、600mg、750mg、900mg、又は1200mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、維持用量は、150mgの抗IL−36R抗体を含む。
例えば、本発明の文脈において、導入用量を、第0週、第4週、及び第8週目に患者に投与し、その後に、第12週目での第1の維持用量、第20週目での第2の維持用量、28週目での第3の維持用量など、維持用量間の8週間の投薬間隔で続く。一実施形態では、導入用量は、200mg、450mg、600mg、900mg、又は1200mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの抗IL−36R抗体を含む。
例えば、本発明の文脈において、導入用量を、第0週、第4週、及び第8週目に患者に投与し、その後に、第12週目での第1の維持用量、第24週目での第2の維持用量、36週目での第3の維持用量など、維持用量間の12週間の投薬間隔で続く。一実施形態では、導入用量は、225mg、300mg、450mg、600mg、750mg、900mg、又は1200mgの抗IL−36R抗体を含む。一実施形態では、維持用量は、225mg又は300mgの抗IL−36R抗体を含む。
一実施形態では、抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片(本明細書中で開示する)は、本明細書中に記載する態様のいずれか1つに従った哺乳動物又は患者への投与のために適切である医薬製剤中に存在している(同時係属中の米国仮出願第62/815,405号、2019年3月8日出願、その内容全体を、その全体において、本明細書により、参照により本明細書中に援用する)。
別の実施形態では、製剤は、治療量の抗IL−36R抗体(本明細書中に開示する)及び以下を含む:
i)医薬的に許容可能な緩衝液;又は
ii)医薬的に許容可能な等張化剤;又は
iii)医薬的に許容可能な安定化剤;又は
iv)医薬的に許容可能な塩;又は
v)医薬的に許容可能な界面活性剤;又は
vi)医薬的に許容可能な緩衝液及び医薬的に許容可能な等張化剤;又は
vii)医薬的に許容可能な緩衝液、医薬的に許容可能な等張化剤、及び医薬的に許容可能な安定化剤;又は
viii)医薬的に許容可能な緩衝液、医薬的に許容可能な等張化剤、医薬的に許容可能な安定化剤、及び医薬的に許容可能な塩;又は
ix)医薬的に許容可能な緩衝液、医薬的に許容可能な等張化剤、医薬的に許容可能な安定化剤、医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容可能な界面活性剤;
各々が、医薬的に許容可能な量中にあり、及び医薬的に許容可能なpHである。
別の実施形態では、抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片は、約15mg/mL、約20mg/mL、約25mg/mL、約30mg/mL、60mg/mL、約75mg/mL、約80mg/mL、約100mg/mL、又は約150mg/mLの濃度で製剤中に存在している。別の関連する実施形態では、医薬的に許容可能な緩衝液は、約20mMから約80mMの範囲内の濃度で、又は約20mM、約25mM、約35mM、約40mM、約45mM、約50mM、約60mMの濃度で製剤中に存在している。別の関連する実施形態では、医薬的に許容可能な等張化剤は、約100mMから約250mMの範囲内の濃度で、又は約100mM、約120mM、約150mM、約180mM、約200mMの濃度で製剤中に存在している。別の関連する実施形態では、医薬的に許容可能な安定化剤は、約0mMから約80mMの範囲内の濃度で、又は約25mM若しくは約50mMの濃度で製剤中に存在している。別の関連する実施形態では、医薬的に許容可能な塩は、約0から約150mMの範囲内の濃度で、又は約3mM、5mM、10mM、25mM、若しくは50mMの濃度で製剤中に存在している。別の関連する実施形態では、医薬的に許容可能な界面活性剤は、約0g/Lから約1.5g/Lの範囲内の濃度で、又は約0.1g/L、0.2g/L、0.4g/L、0.5g/L、若しくは1g/Lの濃度で製剤中に存在している。第1の態様に関連する実施形態では、製剤は、約5から約8の範囲内のpHにより特徴付けられる。別の関連する実施形態では、pHは、約5、約5.5、約6、約6.5、約7、約7.5、又は約8である。
別の実施形態では、緩衝液は、ヒスチジン、リン酸、コハク酸、クエン酸、酢酸、又はTRISを含む;等張化剤は、1つ又は複数の糖及び/又はポリオール(スクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO)、グリセロール、マンニトール、又はデキストロースを含む)である;安定化剤は、アミノ酸(アルギニン、ヒスチジン、グリシン、システイン、プロリン、メチオニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、又はそれらの医薬的に許容可能な塩を含む)を含む;塩は、塩化ナトリウム(NaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化リチウム(LiCl)、塩化カルシウム(CaCl)、ホウ酸塩、又は塩化亜鉛(ZnCl)を含む;及び界面活性剤は、ポロキサマー188、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、又はポリソルベート80を含む。
一実施形態では、本明細書中に記載する態様のいずれかに従った処置の方法は、約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMから約80mMの医薬的に許容可能な緩衝液(例、酢酸緩衝液)、約100mMから約250mMの医薬的に許容可能な等張化剤(例、スクロース)、約0mMから約80mMの医薬的に許容可能な安定化剤(例、アルギニン)又はその医薬的に許容可能な塩、約0から約150mMの医薬的に許容可能な塩(例、塩化ナトリウム)、及び医薬的に許容可能な界面活性剤(例えばポリソルベート20)(0g/Lから約1.5g/Lの量中)を含む治療量の安定な医薬製剤を哺乳動物又は患者に投与することを含み、ここで、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置し、又は哺乳動物における軽度から重度の炎症性腸疾患を処置し、又は哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置し、哺乳動物におけるクローン病を処置し、又は哺乳動物における瘻孔形成クローン病を処置し、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置し、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置し、又は中等度から重度の活動性炎症性腸疾患の徴候及び症状を低下又は阻害する。関連する実施形態では、安定な医薬製剤は水性医薬製剤である。関連する実施形態では、水性医薬製剤のpHは約5から約7である。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤を、静脈内投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤を、静脈内又は皮下投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤は、約60mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤は、約150mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:(i)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は(ii)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は(iii)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む。関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域。
一実施形態では、前述の態様のいずれかに従った処置の方法は、以下からなるからなる群より選択される治療量の安定な医薬製剤を哺乳動物又は患者に投与することを含む:
I.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う)。
II.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
III.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
IV.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
V.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VI.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VII.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
VIII.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
IX.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
X.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);及び
XI.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う)、
ここで、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する、又は哺乳動物における軽度から重度の炎症性腸疾患を処置する、又は哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置する、又は哺乳動物におけるクローン病を処置する、又は哺乳動物における瘻孔形成クローン病を処置する、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する、又は中等度から重度の活動性炎症性腸疾患の徴候及び症状を低下又は阻害する。関連する実施形態では、安定な医薬製剤は水性医薬製剤である。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤を、静脈内投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤を、静脈内又は皮下投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤は、約60mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤は、約150mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:(i)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は(ii)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は(iii)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖。関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域。
一実施形態では、前述の態様のいずれかに従った処置の方法は、以下からなる群より選択される治療量の安定な医薬製剤を哺乳動物又は患者に投与することを含む:
I.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う)。
II.約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
III.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
IV.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
V.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VI.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VII.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
VIII.約15mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
IX.約80mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
X.約100mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);及び
XI.約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う)、
ここで、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する、又は哺乳動物における軽度から重度の炎症性腸疾患を処置する、又は哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置する、又は哺乳動物におけるクローン病を処置する、又は哺乳動物における瘻孔形成クローン病を処置する、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する、又は以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する、又は中等度から重度の活動性炎症性腸疾患の徴候及び症状を低下又は阻害する。関連する実施形態では、安定な医薬製剤は水性医薬製剤である。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤を、静脈内投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤を、静脈内又は皮下投与により哺乳動物又は患者に投与する。関連する実施形態では、導入用量用の医薬製剤は、約60mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。関連する実施形態では、維持用量用の医薬製剤は、約150mg/mLの量において抗IL−36R抗体を含む。関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:(i)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は(ii)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は(iii)配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖。関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域。
一実施形態では、本発明の方法において、患者を、例えば、臨床的寛解(CDAIスコア<150)及び内視鏡的寛解(CDEIS≦4)に達するとして定義される、深い寛解について評価する。一実施形態では、最初の孤発性回腸炎を伴う患者について、内視鏡的寛解をCDEIS≦2により定義する。一実施形態では、患者のPRO応答を評価し、例えば、<8のPRO−2スコア又はベースラインからの少なくとも8ポイントの低下のいずれかにより定義される(PRO−2:Patient reported outcome−2)。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、12週目に、哺乳動物又は患者を、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)について評価する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、臨床的寛解を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)を維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善されたIBDQスコアを維持する。一実施形態では、哺乳動物又は患者は、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を維持する。関連する実施形態では、改善された効果をプラセボと比較する。関連する実施形態では、改善された効果は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。関連する実施形態では、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の哺乳動物又は患者が、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、改善された効果を維持する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のパーセンテージは、プラセボでの哺乳動物又は患者のパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。関連する実施形態では、改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。関連する実施形態では、改善された症状は、1つ又は複数の維持用量の投与後の40、44、48、又は52週間まで維持される。関連する実施形態では、改善された症状は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。関連する実施形態では、改善された効果は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。関連する実施形態では、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の哺乳動物又は患者が、プラセボでの哺乳動物又は患者のパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のより高いパーセンテージが、プラセボでの哺乳動物又は患者のより少ないパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。関連する実施形態では、改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。関連する実施形態では、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の哺乳動物又は患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
一実施形態では、本発明の方法において、患者を、例えば、本明細書中で定義するように、臨床的寛解、臨床応答、内視鏡的寛解、内視鏡的応答、又は粘膜治癒について評価する。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。
一実施形態では、本発明は、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎又はクローン病)を処置する方法に関し、ここで、前記患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、及び/又はmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗しており、前記方法は、治療有効量の抗IL−36R抗体を前記の各々の患者に投与することを含み;ここで、少なくとも、少なくとも少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号35、102、103、104、105、106、又は140のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:
I.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号102のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
II.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号103のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
III.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号104のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
IV.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号105のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
V.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号106のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
VI.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号140のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:
(i) 配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(ii)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(iii)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(iv)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(v)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(vi)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(vii)配列番号85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(viii)配列番号85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(ix)配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
(x)配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL−36R抗体は以下を含む:
i.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iv.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
v.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
vi.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
vii.配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
viii.配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号139のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ix.配列番号124のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、抗IL36R抗体はBI655130である。一実施形態では、抗IL36R抗体は、米国特許第9,023,995号明細書又は国際公開第2013/074569号において開示されている。上の態様のいずれかに関連する実施形態では、改善された効果(寛解又は改善された症状を含む)は、BI655130の最後の維持用量の投与後、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、又は52週間にわたり持続する。
エピトープは、最も一般には、タンパク質、短いオリゴペプチド、オリゴペプチド模倣物(即ち、IL−36R抗原の抗体結合特性を模倣する有機化合物)、又はそれらの組み合わせである。抗体についてのペプチド又はポリペプチドエピトープの最小サイズは、約4〜5アミノ酸であると考えられている。ペプチド又はポリペプチドエピトープは、例えば、少なくとも7つのアミノ酸又は、例えば、少なくとも9つのアミノ酸又は、例えば、約15〜約20の間のアミノ酸を含む。抗体は、その三次形態における抗原ペプチド又はポリペプチドを認識することができるため、エピトープを含むアミノ酸は隣接している必要はなく、一部の場合においては、同じペプチド鎖上になくてもよい。エピトープは、当技術分野において公知の種々の技術、例えばX線結晶学、水素/重水素交換質量分析(HXMS)、部位特異的変異誘発、アラニンスキャニング変異誘発、及びペプチドスクリーニング方法などにより決定しうる。
抗体又は免疫グロブリンの一般化された構造は、当業者に周知である。これらの分子は、2つの同一の軽(L)鎖及び2つの同一の重(H)鎖で構成される、典型的には約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質であり、典型的には全長抗体として言及する。各々の軽鎖は、1つのジスルフィド結合により重鎖に共有結合的に連結されてヘテロ二量体を形成し、ヘテロ四量体(heterotrameric)分子は、ヘテロ二量体の2つの同一の重鎖間での共有結合的なジスルフィド連結を通じて形成される。軽鎖及び重鎖は1つのジスルフィド結合により一緒に連結されているが、2つの重鎖間のジスルフィド連結の数は、免疫グロブリンアイソタイプにより変動する。各々の重鎖及び軽鎖はまた、規則的に間隔のあいた鎖内ジスルフィド架橋を有する。各々の重鎖は、アミノ末端に可変ドメイン(V)を有し、その後に3つ又は4つの定常ドメイン(CH1、CH2、CH3、及びCH4)、並びにCH1とCH2の間のヒンジ領域が続く。各々の軽鎖は、2つのドメイン、アミノ末端可変ドメイン(V)及びカルボキシ末端定常ドメイン(C)を有する。VドメインはVドメインと非共有結合的に会合するのに対し、Cドメインは一般に、ジスルフィド結合を介してCHドメインに共有結合的に連結される。特定のアミノ酸残基は、軽鎖可変ドメインと重鎖可変ドメインの間に界面を形成すると考えられている(Chothia et al., 1985, J. Mol. Biol. 186:651-663)。可変ドメインはまた、本明細書において可変領域として言及する。
可変ドメイン内の特定のドメインは、異なる抗体間で広範に異なり、即ち、「超可変」である。これらの超可変ドメインは、その特定の抗原決定基についての各々の特定の抗体の結合及び特異性において直接的に含まれる残基を含む。超可変性は、軽鎖可変ドメイン及び重鎖可変ドメインの両方において、相補性決定領域(CDR)又は超可変ループ(HVL)として公知である3つのセグメント中に集中している。CDRは、Kabat et al., 1991, In: Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md.における配列比較により定義されるのに対し、HVL(また、本明細書中でCDRとして言及する)は、Chothia and Lesk, 1987, J. Mol. Biol. 196: 901-917により記載されているように、可変ドメインの3次元構造に従って構造的に定義される。これらの2つの方法は、CDRのわずかに異なる同定をもたらす。Kabatにより定義されているように、CDR−L1は、軽鎖可変ドメインにおいて、約24〜34残基で、CDR−L2は約50〜56残基で、及びCDR−L3は約89〜97残基で位置付けられる;CDR−H1は、重鎖可変ドメインにおいて、約31〜35残基で、CDR−H2は約50〜65残基で、及びCDR−H3は約95〜102残基で位置付けられる。特定のCDRを包含する正確な残基数は、CDRの配列及びサイズに依存して変動しうる。当業者は、抗体の可変領域アミノ酸配列を仮定し、いずれの残基が特定のCDRを含むかをルーチン的に決定することができる。重鎖及び軽鎖のCDR1、CDR2、CDR3は、従って、所与の抗体について特異的な、固有の機能的な特性を定義する。
重鎖及び軽鎖の各々の内の3つのCDRは、フレームワーク領域(FR)により分離されており、それらは、より変動が少ない傾向がある配列を含む。重鎖及び軽鎖可変ドメインのアミノ末端からカルボキシ末端まで、FR及びCDRは以下の順序で配置される:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4。FRの大部分のβシート配置によって、鎖の各々の内のCDRが、互いに、並びに他の鎖からのCDRに近接する。結果として生じる立体構造は、抗原結合部位に寄与するが(Kabat et al., 1991, NIH Publ. No. 91-3242, Vol. I, pages 647-669を参照のこと)、全てのCDR残基が抗原結合において必ずしも直接的に含まれるわけではない。
FR残基及びIg定常ドメインは、抗原結合において直接的には含まれないが、しかし、抗原結合に寄与し、及び/又は抗体エフェクター機能を媒介する。一部のFR残基が、少なくとも3つの方法で抗原結合に有意な効果を有すると考えられる:エピトープに直接的に非共有結合することによる、1つ又は複数のCDR残基と相互作用することによる、及び重鎖と軽鎖の間での界面に影響を及ぼすことによる。定常ドメインは、抗原結合において直接的には含まれないが、しかし、種々のIgエフェクター機能、例えば抗体依存性細胞傷害(ADCC)、補体依存性細胞傷害(CDC)、及び抗体依存性細胞貪食(ADCP)における抗体の関与などを媒介する。
脊椎動物の免疫グロブリンの軽鎖は、定常ドメインのアミノ酸配列に基づき、2つの明確に異なるクラス、カッパ(κ)及びラムダ(λ)の1つに割り当てられる。比較により、哺乳動物の免疫グロブリンの重鎖は、定常ドメインの配列に従って、5つの主要なクラスの1つに割り当てられる:IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgM。IgG及びIgAは、サブクラス(アイソタイプ)、例えば、IgG、IgG、IgG、IgG、IgA、及びIgA中に更に分類される。免疫グロブリンの異なるクラスに対応する重鎖定常ドメインを、それぞれα、δ、ε、γ、及びμと呼ぶ。天然免疫グロブリンのクラスのサブユニット構造及び三次元配置は周知である。
用語「抗体」、「抗IL−36R抗体」、「ヒト化抗IL−36R抗体」、「ヒト化抗IL−36Rエピトープ抗体」、及び「変異型ヒト化抗IL−36Rエピトープ抗体」は、具体的には、モノクローナル抗体(全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、多重特異性抗体(例、二重特異性抗体)、及び抗体断片(例えば可変ドメインなど)、及び所望の生物学的活性(例、IL−36R結合)を示す抗体の他の部分を包含する。用語「モノクローナル抗体」(mAb)は、高度に特異的である抗体を指し、単一の抗原決定基「エピトープ」に対して向けられている。従って、修飾語句「モノクローナル」は、同一のエピトープに向けられた抗体を示しており、任意の特定の方法による抗体の産生を要求するとして解釈すべきではない。モノクローナル抗体は、当技術分野において公知の任意の技術又は方法論により作製することができることを理解すべきである;例えば、ハイブリドーマ方法(Kohler et al., 1975, Nature 256:495)、又は当技術分野において公知の組換えDNA方法(例、米国特許第4,816,567号明細書を参照のこと)、又はClackson et al., 1991, Nature 352: 624-628、及びMarks et al., 1991, J. Mol. Biol. 222: 581-597において記載されている技術を使用し、ファージ抗体ライブラリを使用して組換え的に産生されたモノクローナルの単離の方法を含む。
用語「単量体」は、抗体の均一な形態を指す。例えば、全長抗体については、単量体は、2つの同一の重鎖及び2つの同一の軽鎖を有する単量体抗体を意味する。
キメラ抗体は、1つの種(例:非ヒト哺乳動物、例えばマウスなど)からの抗体の重鎖及び軽鎖可変領域並びに別の種(例:ヒト)の抗体の重鎖及び軽鎖定常領域から成り、第1の種(例、マウス)からの抗体の可変領域をコードするDNA配列を、第2の(例、ヒト)種からの抗体の定常領域についてのDNA配列に連結し、連結された配列を含む発現ベクターを用いて宿主を形質転換し、それがキメラ抗体を産生することを可能にするにより得ることができる。或いは、キメラ抗体はまた、重鎖及び/又は軽鎖の1つ又は複数の領域又はドメインが、別の免疫グロブリンクラス又はアイソタイプからのモノクローナル抗体における対応する配列と同一である、それと相同である、又はその変異体である、或いはコンセンサス配列又は生殖系列配列からであるキメラ抗体でありうる。キメラ抗体は、抗体断片が、その親抗体の所望の生物学的活性(例えば、同じエピトープへの結合)を示すことを条件として、そのような抗体の断片を含むことができる(例、米国特許第4,816,567号明細書;及びMorrison et al., 1984, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81: 6851-6855を参照のこと)。
用語「抗体断片」、「抗IL−36R抗体断片」、「抗IL−36Rエピトープ抗体断片」、「ヒト化抗IL−36R抗体断片」、「ヒト化抗IL−36Rエピトープ抗体断片」、「変異型ヒト化抗IL−36Rエピトープ抗体断片」は、可変領域又は機能的能力(例えば、特異的なIL−36Rエピトープ結合)が保持されている全長抗IL−36R抗体の一部を指す。抗体断片の例は、Fab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、scFv、及びscFv−Fc断片、ダイアボディ、線形抗体、一本鎖抗体、ミニボディ、抗体断片から形成されるダイアボディ、及び抗体断片から形成される多重特異性抗体を含むが、これらに限定しない。
全長抗体は、酵素(例えばパパイン又はペプシンなど)を用いて処理し、有用な抗体断片を生成することができる。パパイン消化を使用し、「Fab」断片と呼ばれる2つの同一の抗原結合抗体断片を産生し、各々が単一の抗原結合部位、及び残りの「Fc」断片を伴う。Fab断片はまた、軽鎖の定常ドメイン及び重鎖のCH1ドメインを含む。ペプシン処理によって、2つの抗原結合部位を有し、依然として抗原を架橋することが可能であるF(ab’)2断片がもたらされる。
Fab’断片は、CH1ドメインのC末端での、抗体ヒンジ領域からの1つ又は複数のシステインを含む追加の残基の存在によりFab断片とは異なる。F(ab’)抗体断片は、ヒンジ領域中のシステイン残基により連結されたFab’断片の対である。抗体断片の他の化学的カップリングも公知である。
「Fv」断片は、強固な非共有結合的な会合において、1つの重鎖及び1つの軽鎖の可変ドメインの二量体からなる完全な抗原認識及び結合部位を含む。この配置では、各々の可変ドメインの3つのCDRが相互作用し、V−V二量体の表面上での抗原結合部位を定義する。まとめると、6つのCDRが、抗体への抗原結合特異性を付与する。
「一本鎖Fv」又は「scFv」抗体断片は、ドメインが単一のポリペプチド鎖中に存在している抗体のV及びVドメインを含む一本鎖Fv変異体である。一本鎖Fvは、抗原を認識し、結合することが可能である。scFvポリペプチドは、場合により、scFvによる抗原結合のための所望の3次元構造の形成を促進するために、VHドメインとVLドメインの間に位置付けられるポリペプチドリンカーも含みうる(例、Pluckthun, 1994, In The Pharmacology of monoclonal Antibodies, Vol. 113, Rosenburg and Moore eds., Springer-Verlag, New York, pp. 269-315を参照のこと)。
「ダイアボディ」は、2つの抗原結合部位を伴う小さな抗体断片を指し、それらの断片は、同じポリペプチド鎖において、軽鎖可変ドメイン(V.sub.L)に接続された重鎖可変ドメイン(V.sub.H)を含む(V.sub.H−V.sub.L又はV.sub.L−V.sub.H)。ダイアボディは、例えば、Holliger et al. (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90: 6444-6448においてより十分に記載されている。
他の認識された抗体断片は、タンデムFdセグメント(V−CH1−V−CH1)の対を含み、抗原結合領域の対を形成する抗体断片を含む。これらの「線形抗体」は、例えば、Zapata et al. 1995, Protein Eng. 8(10):1057-1062において記載されているように、二重特異性又は単一特異性でありうる。
「ヒト化抗体」又は「ヒト化抗体断片」は、免疫グロブリンのアミノ酸配列変異体又はその断片を含む特定の型のキメラ抗体であって、それは、所定の抗原に結合することが可能であり、及びそれは、ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を実質的に有する1つ又は複数のFR及び非ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を実質的に有する1つ又は複数のCDRを含む。「インポート」配列としてしばしば言及されるこの非ヒトアミノ酸配列は、典型的には、「インポート」抗体ドメイン、特に可変ドメインから取られる。一般的に、ヒト化抗体は、ヒト重鎖又は軽鎖可変ドメインのFRの間に挿入された、非ヒト抗体の少なくともCDR又はHVLを含む。本発明は、ヒト生殖系列配列の重鎖及び軽鎖可変ドメインのFRの間に挿入された、マウスモノクローナル抗体又はヒト化CDRから由来するCDRを含む特定のヒト化抗IL−36R抗体を記載する。特定のマウスFR残基が、ヒト化抗体の機能に重要でありうるが、従って、特定のヒト生殖系列配列の重鎖及び軽鎖可変ドメイン残基が、対応するマウス配列のものと同じになるように改変されることが理解されるであろう。
別の態様では、ヒト化抗IL−36R抗体は、少なくとも1つ、及び典型的には2つの可変ドメイン(例えば、Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片、Fabc断片、及び Fv断片中に含まれるものなど)の実質的に全てを含み、ここで、CDRの全て、又は実質的に全てが非ヒト免疫グロブリンのものに対応し、及び具体的には本明細書において、CDRの全てが、本明細書中で以下に詳述するようなマウス又はヒト化配列であり、及びFRの全て、又は実質的に全てが、ヒト免疫グロブリンのコンセンサス又は生殖系列配列のものである。別の態様では、ヒト化抗IL−36R抗体はまた、免疫グロブリンFc領域の少なくとも一部、典型的にはヒト免疫グロブリンのものを含む。通常、抗体は、軽鎖並びに重鎖の少なくとも可変ドメインの両方を含みうる。抗体はまた、適当な場合、重鎖のCH1領域、ヒンジ領域、CH2領域、CH3領域、及び/又はCH4領域の1つ又は複数を含みうる。
ヒト化抗IL−36r抗体は、免疫グロブリンの任意のクラス(IgM、IgG、IgD、IgA、及びIgEを含む)、及び任意のアイソタイプ(IgG、IgG、IgG、IgG、IgA、及びIgAを含む)より選択することができる。例えば、定常ドメインは、ヒト化抗体が細胞傷害活性を示すことが望ましい補体固定定常ドメインでありうるが、アイソタイプは典型的にはIgGである。そのような細胞傷害活性が望ましくない場合、定常ドメインは、別のアイソタイプ(例、IgG2)でありうる。代替のヒト化抗IL−36R抗体は、1を上回る免疫グロブリンクラス又はアイソタイプからの配列を含むことができ、特定の定常ドメインを選択して所望のエフェクター機能を最適化することは、当技術における通常の技能の範囲内である。特定の実施形態では、本発明は、IgG1抗体である、特に、エフェクター機能のノックアウトがあるIgG1抗体である抗体を提供する。
ヒト化抗IL−36R抗体のFR及びCDR、又はHVLは、親配列に正確に対応する必要はない。例えば、インポートCDR、又はHVL、又はコンセンサス若しくは生殖系列FR配列中の1つ又は複数の残基は、置換、挿入、又は欠失により変化(例、変異誘発)されうるが、結果として生じるアミノ酸残基が、いずれかの親配列中の対応する位置における本来の残基ともはや同一ではないが、しかし、抗体は、それにもかかわらず、IL−36Rへの結合の機能を保持するようにする。そのような変化は、典型的には、広範ではなく、保存的な変化になりうる。通常、ヒト化抗体残基の少なくとも75%は、親コンセンサス又は生殖系列FR配列及びインポートCDR配列のものに、よりしばしば少なくとも90%、及び最も頻繁には95%を上回り、又は98%を上回り、又は 99%を上回り対応しうる。
重鎖可変領域と軽鎖可変領域の間の界面(「VL−VH界面」)に影響を及ぼす免疫グロブリン残基は、2つの鎖の近接性又は方向性に互いに関して影響を及ぼす残基である。鎖間相互作用において含まれうる特定の残基には、VL残基34、36、38、44、46、87、89、91、96、及び98並びにVH残基35、37、39、45、47、91、93、95、100、及び103(Kabat et al., Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health, Bethesda, Md., 1987)において示されているナンバリングシステムを利用)を含む。米国特許第6,407,213号明細書はまた、残基、例えばVL残基43及び85、並びにVH残基43及び60などがまた、この相互作用において含まれうることを考察している。これらの残基はヒトIgGだけについて示されているが、それらは種間で適用可能である。鎖間相互作用において含まれると合理的に予想される重要な抗体残基を、コンセンサス配列中への置換のために選択する。
用語「コンセンサス配列」及び「コンセンサス抗体」は、任意の特定のクラス、アイソタイプ、又はサブユニット構造(例、ヒト免疫グロブリン可変ドメイン)の全ての免疫グロブリンにおける各々の位置で最も頻繁に生じるアミノ酸残基を含むアミノ酸配列を指す。コンセンサス配列は、特定の種の又は多くの種の免疫グロブリンに基づきうる。「コンセンサス」配列、構造、又は抗体は、特定の実施形態において記載されるようなコンセンサスヒト配列を包含し、任意の特定のクラス、アイソタイプ、又はサブユニット構造の全てのヒト免疫グロブリンにおける各々の位置で最も頻繁に生じるアミノ酸残基を含むアミノ酸配列を指すと理解される。このように、コンセンサス配列は、1つ又は複数の公知の免疫グロブリン中に存在しているが、しかし、それは、任意の単一の免疫グロブリンのアミノ酸配列全体を正確に複製しないであろうアミノ酸を各々の位置で有するアミノ酸配列を含む。可変領域コンセンサス配列は、任意の天然で産生された抗体又は免疫グロブリンからは得られない。Kabat et al., 1991, Sequences of Proteins of Immunological Interest, 5th Ed. Public Health Service, National Institutes of Health, Bethesda, Md.、及びそれらの変異体。
ヒト生殖系列はヒト集団において天然で見出される。それらの生殖系列遺伝子の組み合わせによって、抗体多様性が生成される。抗体の軽鎖についての生殖系列抗体配列は、保存されたヒト生殖系列カッパ又はラムダv遺伝子及びj遺伝子から起こる。同様に、重鎖配列は、生殖系列v、d、及びj遺伝子から起こる(LeFranc, M-P, and LeFranc, G, “The Immunoglobulin Facts Book” Academic Press, 2001)。
本明細書中で使用するように、「変異体」、「抗IL−36R変異体」、「ヒト化抗IL−36R変異体」、又は「変異型ヒト化抗IL−36R」は各々、少なくとも軽鎖可変マウスCDRを有するヒト化抗IL−36R抗体を指す。変異体は、アミノ酸変化がIL−36Rへの抗体の結合を実質的に損なわないという条件で、軽鎖又は重鎖可変ドメインの1つ又は両方において1つ又は複数のアミノ酸変化を有する変異体を含む。
「単離」抗体は、その天然環境の成分から同定並びに分離及び/又は回収されたものである。抗体の天然環境での混入成分は、抗体の診断的又は治療的な使用を妨げうるそのような物質であり、酵素、ホルモン、又は他のタンパク質性若しくは非タンパク質性溶質でありうる。一態様では、抗体を、抗体の少なくとも95重量%を上回る単離まで精製しうる。
単離抗体は、それが産生される組換え細胞内で、インサイツで抗体を含む。なぜなら、抗体の天然環境での少なくとも1つの成分が存在していないからである。通常、しかし、単離抗体は、組換え細胞物質が除去される少なくとも1つの精製工程により調製されるであろう。
用語「抗体性能」は、抗原の抗体認識又はインビボでの抗体の有効性に寄与する因子を指す。抗体のアミノ酸配列における変化は、抗体特性、例えばフォールディングなどに影響を及ぼしうるが、物理的因子、例えば抗原への抗体結合の初速度(ka)、抗原からの抗体の解離定数(kd)、抗原についての抗体の親和性定数(Kd)、抗体の立体構造、タンパク質の安定性、及び抗体の半減期などに影響しうる。
本明細書中で使用する場合の用語「エピトープタグ付き」は、「エピトープタグ」に融合された抗IL−36R抗体を指す。「エピトープタグ」は、抗体産生のためのエピトープを提供するための十分な数のアミノ酸を有するポリペプチドであるが、しかし、それがヒト化抗IL−36R抗体の所望の活性を妨げないように設計されている。エピトープタグは通常、エピトープタグに対して産生された抗体が、他のエピトープと実質的に交差反応しないように十分に固有である。適切なタグポリペプチドは一般的に、少なくとも6つのアミノ酸残基を含み、通常、約8〜50のアミノ酸残基、又は約9〜30の残基を含む。エピトープタグ及びエピトープに結合する抗体の例は、flu HAタグポリペプチド及びその抗体12CA5を含む(Field et al., 1988 Mol. Cell. Biol. 8: 2159-2165;c−mycタグ並びにそれへの8F9、3C7、6E10、G4、B7、及び9E10抗体(Evan et al., 1985, Mol. Cell. Biol. 5(12):3610-3616);並びに単純ヘルペスウイルス糖タンパク質D(gD)タグ及びその抗体(Paborsky et al. 1990, Protein Engineering 3(6): 547-553)を含む。特定の実施形態では、エピトープタグは「サルベージ受容体結合エピトープ」である。本明細書中で使用するように、用語「サルベージ受容体結合エピトープ」は、IgG分子のインビボでの血清半減期を増加することに関与している、IgG分子(例えばIgG、IgG、IgG、又はIgGなど)のFc領域のエピトープを指す。
一部の実施形態では、本発明の抗体を細胞傷害性薬剤に共役してもよい。これは、細胞の機能を阻害若しくは防止する、及び/又は細胞の破壊を起こす任意の物質である。この用語は、放射性同位元素(例えばI131、I125、Y90、及びRe186など)、化学療法剤、並びに毒素、例えば細菌、真菌、植物、又は動物起源の酵素活性毒素など、及びそれらの断片を含むことを意図する。そのような細胞傷害性薬剤を、標準的な手順を使用して本発明のヒト化抗体にカップリングさせて、例えば、抗体を用いた治療について適応のある患者を処置するために使用することができる。
「化学療法剤」は、癌の処置において有用な化合的化合物である。本発明の治療用抗体と共役させることができうる化学療法剤の多数の例がある。そのような化学療法剤の例は、アルキル化剤、例えばチオテパ及びシクロスホスファミド;アルキルスルホネート、例えばブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファンなど;アジリジン、例えばベンゾドーパ、カルボクオン、メチュレドーパ、及びウレドパなど;エチレンイミン及びメチルアメラミン(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド、及びトリメチルオロメラミンを含む);アセトゲニン(特にブラタシン及びブラタシノン);カンプトテシン(合成類似体トポテカンを含む); ブリオスタチン;カリスタチン;CC−1065(そのアドゼレシン、カルゼレシン、及びビゼレシン合成類似体を含む);クリプトフィシン(特にクリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン、オーリスタチン(類似体モノメチル−オーリスタチンE及びモノメチル−オーリスタチンFを含む);デュオカルマイシン(合成類似体、KW−2189及びCBI−TMIを含む);エロイテロビン;パンクラチスタチン;サルコディクチン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えばクロラムブシル、クロマファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩(mechlorethamine oxide hydrochloride)、メルファラン、ノベンビチン、フェネステリン、プレドニムスチンなど;トロホスファミド、ウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えばカルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、ラニムスチンなど;抗生物質、例えばエンジイン抗生物質(例、カリケアマイシン、特にカリケアマイシンガンマ1I及びカリケアマイシンphiI1、例えば、Agnew, Chem. Intl. Ed. Engl., 33:183-186を参照のこと);ダイネミシン(ダイネミシンAを含む);ビスフォスフォネート、例えばクロドロネートなど;エスペラミシン;並びにネオカルジノスタチンクロモフォア及び関連するクロモプロテインエンジイン抗生物質クロモモフォア)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オートラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ドキソルビシン(Adriamycin(商標))(モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン、及びデオキシドキソルビシンを含む)、エピルブシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシン、例えばマイトマイシンCなど、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポトフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン;代謝拮抗剤、例えばメトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU)など;葉酸類似体、例えばデノプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサートなど;プリン類似体、例えばフルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニンなど;ピリミジン類似体、例えばアンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフル、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジンなど;アンドロゲン、例えばカルステロン、プロピオン酸ドロスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストトラクトンなど;抗アドレナル(anti−adranals)、例えばアミノグルテチミド、ミトタン、トリロスタンなど;葉酸補充剤、例えばフロリン酸など;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルラシル;アムサクリン;ベストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン;デモコルシン;ジアジクオン;エルフォミチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン;マイタンシノイド、例えばマイタンシン及びアンサミトシンなど;ミトグアゾン、ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;ペントスタチン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;ポドフィリン酸;2−エチルヒドラジド;プロカルバジン;PSK(登録商標);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジクオン;2,2’,2’’−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(特にT−2毒素、ベラクリンA、ロリジンA、及びアンギジン);ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン; マンノムスチン;ミタブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タクソイド、例、パクリタキセル(TAXOL(登録商標)、Bristol-Myers Squibb Oncology、ニュージャージー州プリンストン)及びドセタキセル(TAXOTERE(登録商標)、Rhone-Poulenc Rorer、フランス、アントニー);クロラムブシル;ゲムシタビン(Gemzar(商標));6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;プラチナ類似体、例えばシスプラチン及びカルボプラチンなど;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトキサントロン;ビンクリスチン;ビノレルビンNavelbine(商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;ゼローダ;イバンドロネート;CPT−11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド、例えばレチノイン酸など;カペシタビン;及び上のいずれかの医薬的に許容可能な塩、酸、又は誘導体を含む。また、この定義において含まれるのは、腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するように作用する抗ホルモン剤、例えば抗エストロゲン及び選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)など(例えば、タモキシフェン(Nolvadex(商標)を含む)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びトレミフェン(Fareston(商標))を含む);酵素アロマターゼを阻害するアロマターゼ阻害剤(副腎におけるエストロゲン産生を調節する)、例えば、例、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、酢酸メゲストロール(Megace(商標))、エキセメスタン、フォルメスタン、ファドロゾール、ボロゾール(Rivisor(商標))、レトロゾール(Femara(商標))、及びアナストロゾール(Arimidex(商標))など;並びに抗アンドロゲン、例えばフルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、リュープロリド、及びゴセレリンなど;並びに上のいずれかの医薬的に許容可能な塩、酸、又は誘導体である。これらの薬剤のいずれか1つ又は複数を、本発明のヒト化抗体に共役させて、種々の障害の処置のための有用な治療用薬剤を提供しうる。
抗体はまた、プロドラッグに共役されてもよい。「プロドラッグ」は、親薬物と比較して腫瘍細胞への細胞傷害性が低く、酵素的に活性化させる、又はより活性な形態中に変換することが可能である医薬的に活性な物質の前駆体又は誘導体の形態である。例えば、Wilman, 1986, “Prodrugs in Cancer Chemotherapy”, In Biochemical Society Transactions, 14, pp. 375-382, 615th Meeting Belfast and Stella et al., 1985, “Prodrugs: A Chemical Approach to Targeted Drug Delivery, In: “Directed Drug Delivery, Borchardt et al., (ed.), pp. 247-267, Humana Pressを参照のこと。有用なプロドラッグは、リン酸含有プロドラッグ、チオリン酸含有プロドラッグ、硫酸含有プロドラッグ、ペプチド含有プロドラッグ、D−アミノ酸修飾プロドラッグ、グリコシル化プロドラッグ、βラクタム含有プロドラッグ、場合により置換されたフェノキシアセトアミド含有プロドラッグ、及び場合により置換されたフェニルアセトアミド含有プロドラッグ、5−フルオロシトシン、及びより活性な細胞傷害性のない薬物中に変換することができる他の5−フルオロウリジンプロドラッグを含むが、これらに限定しない。プロドラッグ形態中に誘導体化することができる細胞傷害性薬物の例は、上に記載するそれらの化学療法剤を含むが、これらに限定しない。
診断的並びに治療的モニタリングの目的のために、本発明の抗体はまた、標識、標識単独又は標識及び追加の第2の薬剤(プロドラッグ、化学療法剤など)のいずれかに共役されうる。標識は、他の第2の薬剤から区別されるように、検出可能な化合物又は組成物である薬剤を指し、それは、本発明のヒト化抗体に直接的又は間接的に共役されうる。標識は、それ自体が検出可能でありうる(例、放射性同位元素標識又は蛍光標識)、又は酵素標識の場合では、検出可能である基質化合物又は組成物の化学的変化を触媒しうる。標識されたヒト化抗IL−36R抗体は、インビトロ及びインビボ診断を含む種々の適用において調製及び使用することができる。
本発明の抗体は、インビボでのその送達に影響を及ぼすために、リポソーム調製物の一部として製剤化されうる。「リポソーム」は、種々の型の脂質、リン脂質、及び/又は界面活性剤で構成される小さな小胞である。リポソームは、化合物又は製剤、例えば本明細書中に開示するヒト化抗IL−36R抗体などの哺乳動物への送達のために有用であり、場合により、1つ又は複数の医薬的に活性な薬剤及び/又は標識とカップリングさせる又は組み合わせる。リポソームの成分は一般に、生物学的膜の脂質配置と同様に、二重層形成において配置される。
本発明の特定の態様は、本発明のヒト化抗体の1つ又は複数のドメインをコードする単離核酸に関する。「単離」核酸分子は、それが抗体核酸の天然供給源において通常会合している少なくとも1つの混入核酸分子から同定及び分離された核酸分子である。単離核酸分子は、それが天然細胞中に存在する際、核酸分子から区別される。
本発明の種々の態様では、ヒト化抗体の1つ又は複数のドメインを組換え発現させうる。そのような組換え発現は、1つ又は複数の制御配列、即ち、特定の宿主生物において作動可能に連結されたコード配列の発現のために必要なポリヌクレオチド配列を用いうる。原核細胞中での使用のために適切な制御配列は、例えば、プロモーター、オペレーター、及びリボソーム結合部位配列を含む。真核生物の制御配列は、プロモーター、ポリアデニル化シグナル、及びエンハンサーを含むが、これらに限定しない。これらの制御配列は、原核生物及び真核生物の宿主細胞におけるヒト化抗IL−36R抗体の発現及び産生のために利用することができる。
核酸配列は、それが、別の核酸配列と機能的な関係中に置かれる場合、「作動可能に連結」されている。例えば、核酸プレ配列又は分泌リーダーは、それが、ポリペプチドの分泌において関与するプレタンパク質として発現される場合、ポリペプチドをコードする核酸に作動可能に連結されている;プロモーター又はエンハンサーは、それが配列の転写に影響を及ぼす場合、コード配列に作動可能に連結されている;又は、リボソーム結合部位は、それが翻訳を促進するように位置付けられている場合、コード配列に作動可能に連結されている。一般的に、「作動可能に連結されている」は、連結されているDNA配列が隣接しており、及び分泌リーダーの場合では、隣接しており、リーディングフレーム中にあることを意味する。しかし、エンハンサーは、場合により、隣接している。連結は、便利な制限部位でのライゲーションにより達成することができる。そのような部位が存在しない場合、合成オリゴヌクレオチドアダプター又はリンカーを使用することができる。
本明細書中で使用するように、表現「細胞」、「細胞株」、及び「細胞培養物」を互換的に使用し、全てのそのような名称はそれらの子孫を含む。このように、「形質転換体」及び「形質転換細胞」は、移入の数に関係なく、初代対象細胞及びそれらから由来する培養物を含む。
処置の目的のための用語「哺乳動物」は、哺乳動物(ヒトを含む)、飼育されている及び農場の動物、並びに動物園、スポーツ、又はペットの動物(例えば犬、馬、猫、牛など)として分類される任意の動物を指す。好ましくは、哺乳動物はヒト又は患者である。
IL−36R関連障害は、免疫系の疾患及び障害(例えば自己免疫障害及び炎症性障害など)を含む。そのような状態は、関節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデス(SLE)、強皮症、シェーグレン症候群、多発性硬化症、乾癬、乾癬性関節炎、炎症性腸疾患(例、潰瘍性大腸炎及びクローン病)、肺炎、喘息、特発性血小板減少性紫斑病(ITP)、上皮性炎症性障害、線維症、及び強直性脊椎炎を含むが、これらに限定しない。
用語「静脈内注入」は、約15分を上回る期間、一般的には約30〜90分の期間にわたる動物又はヒト患者の静脈中への薬剤の導入を指す。
用語「静脈内ボーラス」又は「静脈内プッシュ」は、動物又はヒトの静脈中への薬物投与を指し、身体が約15分間又はそれ以下、一般的には5分間又はそれ以下で薬物を受けるようにする。
用語「皮下投与」は、薬物容器からの比較的遅い、持続的な送達による、動物又はヒト患者の皮膚の下、好ましくは皮膚と下層組織の間のポケット内への薬剤の導入を指す。皮膚をつまむ、又は引っ張って下層組織から離すことによって、ポケットを作ってもよい。
用語「皮下注入」は、一定時間(30分間又はそれ以下、或いは90分間又はそれ以下を含むが、これらに限定しない)にわたる薬物容器からの比較的遅い、持続的な送達による、動物又はヒト患者の皮膚の下、好ましくは皮膚と下層組織の間のポケット内での薬物の導入を指す。場合により、注入は、動物又はヒト患者の皮膚の下に埋め込まれた薬物送達ポンプの皮下移植により行われてもよく、ここで、ポンプは、所定量の薬物を所定の時間(例えば30分間、90分間、又は処置レジメンの長さにわたる時間など)にわたり送達する。
用語「皮下ボーラス」は、動物又はヒト患者の皮膚の下への薬物投与を指し、ここで、ボーラス薬物送達は約15分間未満;別の態様では5分間未満、及び更に別の態様では60秒間未満である。更に別の態様では、投与は、皮膚と下層組織の間のポケット内であり、ここで、ポケットは、皮膚をつまむ、又は引っ張って下層組織から離すことにより作られうる。
用語「治療有効量」は、処置されている障害の症状の1つ又は複数を軽減又は寛解する活性薬剤の量を指すために使用する。別の態様では、治療有効量は、例えば、疾患進行を遅らせる際に有効であることが示されている標的血清濃度を指す。有効性は、処置される状態に依存して、従来の方法において測定することができる。
用語「処置」及び「治療」などは、本明細書中で使用するように、任意の臨床的に望ましい又は有益な効果(1つ又は複数の症状の緩和又は軽減、疾患又は障害の進行の退行、遅延、又は停止を含むが、これらに限定しない)に導く疾患又は障害のための治療的並びに予防的、又は抑制的措置を含むことを意味する。このように、例えば、用語「処置」は、疾患又は障害の症状の発症前又は後での薬剤の投与を含み、それにより、疾患又は障害の1つ又は複数の徴候を防止又は除去する。別の例として、この用語は、疾患の症状と戦うための、疾患の臨床的発現後での薬剤の投与を含む。更に、発症後及び臨床症状が発生した後での薬剤の投与(ここで、投与は、処置が疾患の寛解に導くか否かにかかわらず、疾患又は障害の臨床的パラメーター、例えば組織損傷の程度又は転移の量若しくは範囲などに影響を及ぼす)は、本明細書中で使用するような「処置」又は「治療」を含む。更に、本発明の組成物が、単独で又は別の治療用薬剤との組み合わせにおいて、ヒト化抗IL−36R抗体組成物の使用の非存在におけるその症状と比較し、処置されている障害の少なくとも1つの症状を緩和又は寛解する限り、結果は、障害の全ての症状が緩和されるか否かにかかわらず、基礎障害の有効な処置と考えるべきである。
用語「添付文書」は、治療用産物の市販包装中に習慣的に含まれる指示書を指すために使用し、それは、そのような治療用産物の使用に関する適応症、使用法、投与、禁忌、及び/又は警告に関する情報を含む。
抗体
一態様では、本明細書中に記載及び開示するのは、抗IL−36R抗体、特にヒト化抗IL−36R抗体、並びに1つ又は複数の抗IL−36R抗体、特に本発明の1つ又は複数のヒト化抗IL−36R抗体を含む組成物及び製造品である。また、記載するのは、抗IL−36抗体、特にヒト化抗IL−36R抗体の抗原結合断片を含む結合薬剤である。
本発明の代表的な抗体の可変領域及びCDRを以下に開示する:
抗IL−36Rマウス抗体配列
本発明の代表的なマウスリード抗体(マウスリード)の可変領域及びCDRを以下に示す:
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抗IL−36Rヒト化抗体配列
ヒトフレームワーク配列を、フレームワーク相同性、CDR構造、保存されたカノニカル残基、保存された界面パッキング残基、及びヒト化可変領域を産生する他のパラメーターに基づき、マウスリードについて選択した(実施例5を参照のこと)。
抗体81B4及び73C5から由来する代表的なヒト化可変領域を以下に示す。
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上に示す抗体81B4及び73C5から由来するヒト化可変領域からのCDR配列を以下に描写する。
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一態様では、本発明の可変領域を定常領域に連結させる。例えば、本発明の可変領域を、以下に示す定常領域と連結し、抗体の重鎖又は軽鎖を形成する。
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本発明の代表的な軽鎖配列及び重鎖配列を以下に示す(定常領域に連結された抗体81B4及び73C5から由来するヒト化可変領域)。
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上に列挙するCDRを、Chothiaナンバリングシステムを使用して定義する(Al-Lazikani et al., (1997) JMB 273, 927-948)。
一態様では、本発明の抗体は、例えば、上に示すように、3つの軽鎖CDR及び3つの重鎖CDRを含む。
一態様では、本発明の抗体は、上に示すような軽鎖及び重鎖可変領域を含む。一態様では、本発明の軽鎖可変領域を、軽鎖定常領域、例えば、カッパ又はラムダ定常領域に融合させる。一態様では、本発明の重鎖可変領域を、重鎖定常領域、例えば、IgA、IgD、IgE、IgG、又はIgM、特に、IgG、IgG、IgG、又はIgGに融合させる。
本発明は、配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体B1)。
本発明は、配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体B2)。
本発明は、配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体B3)。
本発明は、配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体B4)。
本発明は、配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体B5)。
本発明は、配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体B6)。
本発明は、配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体C3)。
本発明は、配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号139のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体C2)。
本発明は、配列番号124のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖を含む抗IL−36R抗体を提供する(抗体C1)。
本発明の代表的な抗体を以下に示す。
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本発明の抗体は、種々の疾患又は障害、例えば、ヒトにおける免疫学的疾患、炎症性疾患、自己免疫疾患、及び呼吸器疾患の処置のための方法において有用である。例えば、本発明の抗体は、乾癬、関節リウマチ、炎症性腸疾患、又は乾癬性関節炎の処置のための方法において有用である。例えば、本発明の抗体は、慢性閉塞性肺障害(COPD)又は喘息の処置のための方法において有用である。例えば、本発明の抗体は、強皮症、掌蹠膿疱症、全身性膿疱性乾癬、糖尿病性腎症、ループス腎炎、強皮症、強直性脊椎炎、IL−36受容体拮抗因子欠損症(DITRA)、IL−1受容体拮抗因子欠損症(DIRA)、又はクリオピリン関連周期熱症候群(CAPS)の処置のための方法において有用である。
一部の態様では、ヒト化抗体は遮断活性を呈し、それにより、それは、IL−36受容体へのIL−36リガンドの結合を少なくとも45%だけ、少なくとも50%だけ、少なくとも55%だけ、少なくとも60%だけ、少なくとも65%だけ、少なくとも70%だけ、少なくとも75%だけ、少なくとも80%だけ、少なくとも85%だけ、少なくとも90%だけ、又は少なくとも95%だけ減少させる。IL−36受容体へのIL−36リガンドの結合を遮断する抗体の能力は、当技術分野において公知の競合結合アッセイを使用して測定することができる。或いは、抗体の遮断活性を、IL−36の生物学的効果、例えばIL−8、IL−6、及びGM−CSFの産生などを評価し、IL−36受容体により媒介されるシグナル伝達が 阻害されるか否かを決定することにより測定することができる。
更なる態様では、本発明は、好ましい生物物理学的特性を有するヒト化抗IL−36R抗体を提供する。一態様では、本発明のヒト化抗IL−36R抗体は、緩衝液中で少なくとも90%の単量体形態中で、又は少なくとも92%の単量体形態中で、又は少なくとも95%の単量体形態中で存在している。更なる態様では、本発明のヒト化抗IL−36R抗体は、緩衝液中で少なくとも90%の単量体形態中で、又は少なくとも92%の単量体形態中で、又は少なくとも95%の単量体形態中で1ヶ月間にわたり又は4ヶ月間にわたり残存する。
一態様では、本発明のヒト化抗体は、抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2、又は抗体C3である。したがって、一実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号115の軽鎖配列及び配列番号125の重鎖配列を含む(抗体B1)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号115の軽鎖配列及び配列番号126の重鎖配列を含む(抗体B2)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号115の軽鎖配列及び配列番号127の重鎖配列を含む(抗体B3)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号118の軽鎖配列及び配列番号125の重鎖配列を含む(抗体B4)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号118の軽鎖配列及び配列番号126の重鎖配列を含む(抗体B5)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号118の軽鎖配列及び配列番号127の重鎖配列を含む(抗体B6)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号124の軽鎖配列及び配列番号138の重鎖配列を含む(抗体C1)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号123の軽鎖配列及び配列番号139の重鎖配列を含む(抗体C2)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号123の軽鎖配列及び配列番号138の重鎖配列を含む(抗体C3)。
更なる実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号115の軽鎖配列及び配列番号125の重鎖配列からなる(抗体B1)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号115の軽鎖配列及び配列番号126の重鎖配列からなる(抗体B2)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号115の軽鎖配列及び配列番号127の重鎖配列からなる(抗体B3)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号118の軽鎖配列及び配列番号125の重鎖配列からなる(抗体B4)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号118の軽鎖配列及び配列番号126の重鎖配列からなる(抗体B5)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号118の軽鎖配列及び配列番号127の重鎖配列からなる(抗体B6)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号124の軽鎖配列及び配列番号138の重鎖配列からなる(抗体C1)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号123の軽鎖配列及び配列番号139の重鎖配列からなる(抗体C2)。別の実施形態では、本発明のヒト化抗体は、配列番号123の軽鎖配列及び配列番号138の重鎖配列からなる(抗体C3)。
一部の実施形態では、ヒト化抗IL−36R抗体(その抗原結合断片、例えば重鎖及び軽鎖可変領域などを含む)は、抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2、又は抗体C3から由来する残基のアミノ酸配列を含む。
更なる実施形態では、本発明は、本発明の抗体、例えば、本明細書中に記載する抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2、又は抗体C3とヒトIL−36Rに競合的に結合する抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片を提供する。IL−36Rに競合的に結合する抗体又は抗原結合断片の能力は、当技術分野において公知の競合的結合アッセイを使用して測定することができる。
ヒト化抗IL−36R抗体は、場合により、コンセンサス又は生殖系列フレームワーク領域中に特定のアミノ酸置換を含む。これらのフレームワーク位置におけるアミノ酸残基の特定の置換によって、ヒト生殖系列フレームワーク領域中へのCDR又はHVLの「直接スワップ」により形成されるヒト化抗体において実証されたものを上回り、抗体性能の種々の側面(結合親和性及び/又は安定性を含む)を改善することができる。
一部の実施形態では、本発明は、配列番号1〜10のいずれか1つにおいて示すアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域を伴う他のモノクローナル抗体を記載する。一部の実施形態では、本発明は、配列番号11〜20のいずれか1つにおいて示すアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を伴う他のモノクローナル抗体を記載する。そのようなCDRをヒトコンセンサス重鎖及び軽鎖可変ドメインのFR中に配置することによって、本発明の有用なヒト化抗体がもたらされるであろう。
特に、本発明は、配列番号1/11、2/12、3/13、4/14、5/15、6/16、7/17、8/18、9/19、10/20の軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを伴うモノクローナル抗体を提供する。そのような可変領域は、ヒト定常領域と組み合わせることができる。
一部の実施形態では、本発明は、配列番号76〜86のいずれか1つにおいて示すアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域配列を伴う他のヒト化抗体を記載する。一部の実施形態では、本発明は、配列番号87〜101のいずれか1つにおいて示すアミノ酸配列を有する重鎖可変領域配列を伴う他のヒト化抗体を記載する。特に、本発明は、配列番号77/89、80/88、80/89、77/87、77/88、80/87、86/100、85/101、85/100の軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせを伴うモノクローナル抗体を提供する。そのような可変領域は、ヒト定常領域と組み合わせることができる。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号77のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号77の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号89のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号89の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号80のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号80の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号88のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号88の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号80のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号80の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号89のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号89の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号77のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号77の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号87のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号87の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号77のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号77の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号88のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号88の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号80のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号80の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号87のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号87の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号86のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号86の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号100のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号100の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号85のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号85の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号101のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号101の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
更なる実施形態では、本発明は、配列番号85のCDRを含むヒト化軽鎖可変ドメイン及び配列番号85の可変ドメイン軽鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域並びに配列番号100のCDRを含むヒト化重鎖可変ドメイン及び配列番号100の可変ドメイン重鎖アミノ酸配列のフレームワーク領域のアミノ酸配列と少なくとも90%同一、少なくとも93%同一、又は少なくとも95%同一のアミノ酸配列を有するフレームワーク領域を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片に関する。一実施形態では、抗IL−36R抗体は、ヒト化モノクローナル抗体である。
一部の特定の実施形態では、本明細書中に開示するヒト化抗IL−36R抗体は、本明細書中に開示するようなマウスモノクローナル抗体又はヒト化抗体のCDR又はHVL並びにヒト生殖系列重鎖及び軽鎖可変ドメインのFRを含む、少なくとも重鎖又は軽鎖可変ドメインを含む。
1つの更なる態様では、本発明は、配列番号21〜29のいずれか1つの軽鎖CDR1(L−CDR1)配列;配列番号30〜38のいずれか1つの軽鎖CDR2(L−CDR2)配列;配列番号39〜47のいずれか1つの軽鎖CDR3(L−CDR3)配列;配列番号48〜56のいずれか1つの重鎖CDR1(H−CDR1)配列;配列番号57〜66のいずれか1つの重鎖CDR2(H−CDR2)配列;及び配列番号67〜75のいずれか1つの重鎖CDR3(H−CDR3)配列を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片を提供する。一態様では、抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片は、上に列挙するL−CDR1、上に列挙するL−CDR2、及び上に列挙するL−CDR3を含む軽鎖可変領域、並びに上に列挙するH−CDR1、上に列挙するH−CDR2、及び上に列挙するH−CDR3を含む重鎖可変領域を含む。
更なる態様では、本発明は、以下を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片を提供する:
a)それぞれ、配列番号21、30、39、48、57、及び67のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
b)それぞれ、配列番号22、31、40、49、58、及び68のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
c)それぞれ、配列番号23、32、41、50、59、及び69のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
d)それぞれ、配列番号24、33、42、51、60、及び70のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
e)それぞれ、配列番号25、34、43、52、61、及び71のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
f)それぞれ、配列番号26、35、44、53、62、及び72のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
g)それぞれ、配列番号27、36、45、54、63、及び73のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
h)それぞれ、配列番号27、36、45、54、64、及び74のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
i)それぞれ、配列番号27、36、45、54、64、及び73のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
j)それぞれ、配列番号28、37、46、55、65、及び74のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列;又は
k)それぞれ、配列番号29、38、47、56、66、及び75のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列。
更なる態様では、本発明は、以下を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片を提供する:
a)それぞれ、配列番号26、103、44、53、62、及び72のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列
b)それぞれ、配列番号26、104、44、53、62、及び72のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列
c)それぞれ、配列番号27、36、45、107、63、及び73のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列
d)それぞれ、配列番号27、36、45、107、64、又は73のL−CDR1配列、L−CDR2配列、L−CDR3配列、H−CDR1配列、H−CDR2配列、及びH−CDR3配列。
一態様では、抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片は、上に列挙するL−CDR1、L−CDR2、及びL−CDR3の組み合わせを含む軽鎖可変領域、並びに上に列挙するH−CDR1、H−CDR2、及びH−CDR3の組み合わせを含む重鎖可変領域を含む。
特定の実施形態では、これらの例示的な免疫グロブリンの間のスイッチされたCDR領域(即ち、例えば、マウス抗体又はそれから由来するヒト化抗体の1つの1つ又は2つのCDRを、別のマウス抗体又はそれから由来するヒト化抗体からの類似のCDRを用いてスイッチする)を伴うキメラ抗体が、有用な抗体をもたらしうることを熟慮する。
特定の実施形態では、ヒト化抗IL−36R抗体は抗体断片である。種々の抗体断片が上で一般的に考察されており、抗体断片の産生のために開発されてきた技術がある。断片は、インタクトな抗体のタンパク質分解消化を介して誘導することができる(例、Morimoto et al., 1992, Journal of Biochemical and Biophysical Methods 24:107-117;及びBrennan et al., 1985, Science 229:81を参照のこと)。或いは、断片は、組換え宿主細胞において直接的に産生することができる。例えば、Fab’−SH断片は、大腸菌から直接的に回収して、化学的にカップリングさせてF(ab’)断片を形成することができる(例、Carter et al., 1992, Bio/Technology 10:163-167を参照のこと)。別のアプローチにより、F(ab’)断片は、組換え宿主細胞培養から直接的に単離することができる。抗体断片の産生のための他の技術は、当業者には明らかであろう。したがって、一態様では、本発明は、本明細書中に記載するCDR、特に本明細書中に記載するL−CDR1、L−CDR2、L−CDR3、H−CDR1、H−CDR2、及びH−CDR3の組み合わせの1つを含む抗体断片を提供する。更なる態様では、本発明は、本明細書中に記載する可変領域、例えば、本明細書中に記載する軽鎖可変領域及び重鎖可変領域の組み合わせの1つを含む抗体断片を提供する。
特定の実施形態は、配列番号125、126、又は127の重鎖配列との組み合わせにおいて配列番号115又は118のいずれかの軽鎖配列を含むヒト化抗IL−36R抗体のF(ab’)断片を含む。そのような実施形態は、そのようなF(ab’)を含むインタクトな抗体を含むことができる。
特定の実施形態は、配列番号138又は139の重鎖配列との組み合わせにおいて配列番号123又は124のいずれかの軽鎖配列を含むヒト化抗IL−36R抗体のF(ab’)断片を含む。そのような実施形態は、そのようなF(ab’)を含むインタクトな抗体を含むことができる。
一部の実施形態では、抗体又は抗体断片は、エフェクター機能を媒介する定常領域を含む。定常領域は、IL−36R発現標的細胞に対する抗体依存性細胞傷害(ADCC)応答、抗体依存性細胞貪食(ADCP)応答、及び/又は補体依存性細胞傷害(CDC)応答を提供することができる。エフェクタードメインは、例えば、Ig分子のFc領域でありうる。
抗体のエフェクタードメインは、任意の適切な脊椎動物種及びアイソタイプから由来しうる。異なる動物種からのアイソタイプは、エフェクター機能を媒介する能力において異なる。例えば、CDC及びADCC/ADCPを媒介するヒト免疫グロブリンの能力は、一般的に、それぞれIgM≒IgG≒IgG>IgG>IgG及びIgG≒IgG>IgG/IgM/IgGの順序になる。マウス免疫グロブリンは、一般的に、それぞれマウスIgM≒IgG>>IgG2b>IgG2a>>IgG及びIgG2b>IgG2a>IgG>>IgGの順序でCDC及びADCC/ADCPを媒介する。別の例では、マウスIgG2aはADCCを媒介し、マウスIgG2a及びIgMの両方がCDCを媒介する。
医薬組成物及びその投与
本発明の抗体は、単独で、又は他の薬剤と組み合わせにおいて投与することができる。そのような医薬組成物中での使用のための抗体の例は、配列番号1〜10のいずれかの軽鎖可変領域アミノ酸配列を有する抗体又は抗体断片を含むものである。そのような医薬組成物中での使用のための抗体の例はまた、配列番号11〜20のいずれかの重鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体又は抗体断片を含むものである。
そのような医薬組成物中での使用のための抗体の更なる例はまた、配列番号76〜86のいずれかの軽鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体又は抗体断片を含むものである。そのような医薬組成物中での使用のための好ましい抗体はまた、配列番号87〜101のいずれかの重鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体又は抗体断片を含むものである。
そのような医薬組成物中での使用のための抗体の更なる例はまた、配列番号77及び89、配列番号80及び88、配列番号80及び89、配列番号77及び87、配列番号77及び88、配列番号80及び87、配列番号86及び100、配列番号85及び101、又は配列番号85及び10のいずれかの軽鎖可変領域及び重鎖可変領域を有するヒト化抗体又は抗体断片を含むものである。
そのような医薬組成物中での使用のための抗体の更なる例はまた、配列番号115、118、123、又は124のいずれかの軽鎖領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体を含むものである。そのような医薬組成物中での使用のための好ましい抗体はまた、配列番号125、126、127、138、又は139のいずれかの重鎖可変領域アミノ酸配列を有するヒト化抗体を含むものである。
そのような医薬組成物中での使用のための抗体の更なる例はまた、抗体B1、抗体B2、抗体B3、抗体B4、抗体B5、抗体B6、抗体C1、抗体C2、又は抗体C3を含むものである。
種々の送達システムが公知であり、IL−36R結合薬剤を投与するために使用することができる。導入の方法は、皮内経路、筋肉内経路、腹腔内経路、静脈内経路、皮下経路、鼻腔内経路、硬膜外経路、及び経口経路を含むが、これらに限定しない。IL−36R結合薬剤は、例えば、注入、ボーラス、又は注射により投与することができ、他の生物学的に活性な薬剤(例えば化学療法剤など)と一緒に投与することができる。投与は全身的又は局所的でありうる。好ましい実施形態では、投与は皮下注射による。そのような注射用の製剤は、例えば、隔週で1回投与されうるプレフィルドシリンジ中で調製してもよい。
特定の実施形態では、IL−36R結合薬剤組成物は、注射により、カテーテルを用いて、坐剤を用いて、又は植込錠を用いて投与し、植込錠は、多孔性、非多孔性、又はゼラチン状の材料(膜、例えば弾性膜など、又は繊維を含む)である。典型的には、組成物を投与する場合、抗IL−36R抗体又は薬剤が吸収しない材料を使用する。
別の態様では、本発明は、皮下投与デバイスを含む製造品を提供し、それによって、本発明の抗体の固定用量を患者に送達する。一部の実施形態では、皮下投与デバイスは、プレフィルドシリンジ、自動注射器、又は大容量注入デバイスである。例えば、RocheからのMyDose(商標)産物(大容量の液体医薬の皮下投与を可能にする使い捨て注入デバイス)を投与デバイスとして使用してもよい。多数の再利用可能なペン及び自動注射器送達デバイスが、本発明の医薬組成物の皮下送達における適用を有する。例は、AUTOPEN(商標)(Owen Mumford, Inc.,英国ウッドストック)、DISETRONIC(商標)ペン(Disetronic Medical Systems、スイス、バーグドルフ)、HUMALOG MIX 75/25(商標)ペン、HUMALOG(商標)ペン、HUMALIN 70/30(商標)ペン(Eli Lilly and Co.、インディアナ州インディアナポリス)、NOVOPEN(商標)I、II、及びIII(Novo Nordisk、デンマーク、コペンハーゲン)、NOVOPEN JUNIOR(商標)(Novo Nordisk、デンマーク、コペンハーゲン)、BD(商標)ペン(Becton Dickinson、ニュージャージー州、フランクリンレイクス)、OPTIPEN(商標)、OPTIPEN PRO(商標)、OPTIPEN STARLET(商標)、及びOPTICLIK(商標)(Sanofi-Aventis、ドイツ、フランクフルト)を含むが、これらに限定しない。本発明の医薬組成物の皮下送達における適用を有するディスポーザブルのペン送達デバイスの例は、SOLOSTAR(商標)ペン(Sanofi-Aventis)、FLEXPEN(商標)(Novo Nordisk)、及びKWIKPEN(商標)(Eli Lilly)、SURECLICK(商標)オートインジェクター(Amgen、カリフォルニア州サウザンドオークス)、PENLET(商標)(Haselmeier、ドイツ、シュトゥットガルト)、EPIPEN(Dey、LP)、及びHUMIRA(商標)ペン(Abbott Labs、イリノイ州アボットパーク)、YPSOMATE(商標)、YPSOMATE 2.25(商標)、VAIROJECT(商標)(Ypsomed AG、スイス、ブルグドルフ)を含むが、これらに限定せず、数例にすぎない。本発明の抗体と使用することができうる例示的な送達デバイスに関連する追加情報は、例えば、スイス特許公開第705992号公報、国際公開第2009/040602号、国際公開第2016/169748号、国際公開第2016/179713号において見出されるであろう。
他の実施形態では、抗IL−36R抗体又は薬剤を制御放出システムにおいて送達する。一実施形態では、ポンプを使用しうる(例、Langer, 1990, Science 249:1527-1533;Sefton, 1989, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201;Buchwald et al., 1980, Surgery 88:507;Saudek et al., 1989, N. Engl. J. Med. 321:574を参照のこと)。別の実施形態では、高分子材料を使用することができる(例、Medical Applications of Controlled Release(Langer and Wise eds., CRC Press, Boca Raton, Fla., 1974);Controlled Drug Bioavailability, Drug Product Design and Performance(Smolen and Ball eds., Wiley, New York, 1984);Ranger and Peppas, 1983, Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem. 23:61を参照のこと。また、Levy et al., 1985, Science 228:190;During et al., 1989, Ann. Neurol. 25:351;Howard et al., 1989, J. Neurosurg. 71:105を参照のこと)。他の制御放出システムは、例えば、Langer(上記)において考察されている。
IL−36R結合薬剤(例、抗IL−36R抗体)は、治療有効量の結合薬剤及び1つ又は複数の医薬的に適合性のある成分を含む医薬組成物として投与することができる。
一実施形態では、抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片(本明細書中で開示する)は、本明細書中に記載する態様のいずれか1つに従った哺乳動物又は患者への投与のために適切である医薬製剤中に存在している(同時係属中の米国仮出願第62/815,405号(2019年3月8日出願)において記載されているとおりであり、その内容全体を、その全体において、本明細書により、参照により本明細書中に援用する)。この実施形態の種々の例は、便宜のために、以下の番号を付けた節(1、2、3など)として記載する。これらは例として提供し、対象技術を限定しない。従属節のいずれかを任意の組み合わせにおいて組み合わせて、それぞれの独立節(例、第1節)中に配置しうることに注意する。他の節も同じ様式において提示することができる。
1.a.約0.5mg/mL〜約220mg/mLの範囲内の濃度で存在する、本明細書中で開示される抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片;及び
b.約20mM〜約80mMの範囲内の濃度で存在する医薬的に許容可能な緩衝液
を含む医薬製剤であって、水性形態における場合、約5〜約8の範囲内のpHにより特徴付けられる、製剤。
2.液体形態又は粉末形態である、第1節の製剤。
3.抗IL−36R抗体が約10mg/mL〜約200mg/mLの範囲内の濃度で存在する、第1節の製剤。
4.抗IL−36R抗体が約20mg/mLの濃度で存在する、第1節の製剤。
5.抗IL−36R抗体が約60mg/mLの濃度で存在する、第1節の製剤。
6.抗IL−36R抗体が約150mg/mLの濃度で存在する、第1節の製剤。
7.緩衝液がヒスチジン、リン酸、コハク酸、クエン酸、酢酸、又はTRISを含む、第1節の製剤。
8.緩衝液がクエン酸又は酢酸を含む、第1節の製剤。
9.緩衝液がヒスチジンを含む、第1節の製剤。
10.緩衝液が酢酸を含む、第1節の製剤。
11.約100mM〜約250mMの範囲内の濃度で存在する医薬的に許容可能な等張化剤を更に含む、第1節の製剤。
12.等張化剤が1つ又は複数の糖及び/又はポリオールである、第11節の製剤。
13.等張化剤が、1つ又は複数の糖及び/又はポリオール(スクロース、トレハロース、ソルビトール、硫酸マグネシウム(MgSO)、グリセロール、マンニトール、又はデキストロースを含む)である、第11節の製剤。
14.等張化剤がスクロース又はトレハロースを含む、第11節の製剤。
15.等張化剤がスクロースを含む、第11節の製剤。
16.等張化剤がトレハロースを含む、第11節の製剤。
17.約0mM〜約80mMの範囲内の濃度で存在する医薬的に許容可能な安定化剤を更に含む、第1節の製剤。
18.安定化剤が、アミノ酸(アルギニン、ヒスチジン、グリシン、システイン、プロリン、メチオニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、又はそれらの医薬的に許容可能な塩を含む)を含む、第17節の製剤。
19.安定化剤がL−アルギニン又はその医薬的に許容可能な塩を含む、第17節の製剤。
20.約0〜約150mMの範囲内の濃度で存在する医薬的に許容可能な塩を更に含む、第1節の製剤。
21.塩が塩化ナトリウム(NaCl)、塩化マグネシウム(MgCl)、塩化カリウム(KCl)、塩化リチウム(LiCl)、塩化カルシウム(CaCl)、ホウ酸塩、又は塩化亜鉛(ZnCl)を含む、第20節の製剤。
22.塩が塩化ナトリウム(NaCl)を含む、第20節の製剤。
23.約0g/L〜約1.5g/Lの範囲内の濃度で存在する医薬的に許容可能な界面活性剤を更に含む、第1節の製剤。
24.界面活性剤が、ポロキサマー188、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、又はポリソルベート80を含む、第23節の製剤。
25.界面活性剤がポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、又はポリソルベート80を含む、第23節の製剤。
26.界面活性剤がポリソルベート20を含む、第23節の製剤。
27.界面活性剤がポリソルベート80を含む、第23節の製剤。
28.a.約10mg/mL〜約200mg/mLの範囲内の濃度で存在する、本明細書中で開示される抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片;
b.約20mM〜約80mMの範囲内の濃度で存在する酢酸緩衝液及び/又はヒスチジン緩衝液;
c.約100mM〜約250mMの範囲内の濃度で存在するスクロース及び/又はトレハロース;
d.約0mM〜約80mMの範囲内の濃度で存在するL−アルギニン及び/又はその医薬的に許容可能な塩;
e.約0〜約150mMの範囲内の濃度で存在する塩化ナトリウム(NaCl);及び
f.約0g/L〜約1.5g/Lの範囲内の濃度で存在するポリソルベート20及び/又はポリソルベート80
を含む医薬製剤であって、水性形態における場合、約5〜約7の範囲内のpHにより特徴付けられる、製剤。
29.a.約20mg/mLの濃度で存在する、本明細書中で開示される抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片;
b.約25mMの濃度で濃度で存在するクエン酸緩衝液;
c.約200mMの濃度で存在するスクロース及び/又はトレハロース;
d.約0.4g/Lの濃度で存在するポリソルベート80
を含む医薬製剤であって、水性形態における場合、約6〜約7の範囲内のpHにより特徴付けられる、製剤。
30.a.約60mg/mLの濃度で存在する、本明細書中で開示される抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片;
b.約45mMの濃度で濃度で存在する酢酸緩衝液;
c.約150mMの濃度で存在するスクロース及び/又はトレハロース;
d.約25mMの濃度で存在するL−アルギニン又はその医薬的に許容可能な塩;及び
e.約0.4g/Lの濃度で存在するポリソルベート20
を含む医薬製剤であって、水性形態における場合、約5〜約6の範囲内のpHにより特徴付けられる、製剤。
31.a.約150mg/mLの濃度で存在する、本明細書中で開示される抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片;
b.約45mMの濃度で濃度で存在する酢酸緩衝液;
c.約150mMの濃度で存在するスクロース又はトレハロース;
d.約25mMの濃度で存在するL−アルギニン又はその医薬的に許容可能な塩;及び
e.約0.4g/Lの濃度で存在するポリソルベート20
を含む医薬製剤であって、水性形態における場合、約5〜約6の範囲内のpHにより特徴付けられる、製剤。
32.約210mOsmol/kg〜約390mOsm/kgの範囲内の浸透圧により特徴付けられる、第1〜31節のいずれか1つの医薬製剤。
33.約5%未満の前記抗体が製剤中に凝集形態において存在する、第1〜32節のいずれか1つの医薬製剤。
34.無菌である、第1〜33節のいずれか1つの医薬製剤。
35.凍結及び解凍時に安定である、第1〜34節のいずれか1つの医薬製剤。
36.水を含むか、又は水を用いて再構成される、第1〜35節のいずれかの医薬製剤。
37.液体形態において、又は水を用いて再構成された場合に、約5〜約6の間のpHを有する、第1〜36節のいずれかの医薬製剤。
38.液体において、又は水を用いて再構成された場合に、約6のpHを有する、第1〜37節のいずれかの医薬製剤。
39.以下からなる群より選択される少なくとも1つの特色を有する、第1〜37節のいずれかの医薬製剤:
(i)増加した保存期間
(ii)より良好な温度安定性、
(iii)凝集体の形成の減少、
(iv)より良好な化学的安定性、
(v)粘度の減少、及び
(参照製剤と比較した場合)。
40. 以下からなる群より選択される少なくとも1つの特色を有する、第1〜37節のいずれかの医薬製剤:
(a)高性能サイズ排除クロマトグラフィー(HP−SEC)により測定される、凝集体のパーセンテージの減少、
(b)HP−SECにより測定される、より高いパーセンテージの単量体、
(c)CEXにより測定される、より高いパーセンテージの主ピーク(荷電変異体のより少ない分解)、
(d)より低いパーセンテージの準可視粒子(例えば≧10μm及び≧25μm)、及び
(e)参照製剤と比較した、約40℃での保存後のホルマジン濁度単位(FNU)におけるより低い濁度値。
41.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、以下からなる群より選択される、製剤:
I.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う)。
II.約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
III.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
IV.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
V.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VI.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VII.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
VIII.約15mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
IX.約80mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
X.約100mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);及び
XI.約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う)。
42.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む(約6.0のpHを伴う)、製剤。
43.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
44.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
45.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む(約6.0のpHを伴う)、製剤。
46.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む(約6.5のpHを伴う)、製剤。
47.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む(約6.5のpHを伴う)、製剤。
48.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
49.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約15mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う)、製剤。
50.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約80mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
51.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約100mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む(約6.0のpHを伴う)、製剤。
52.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む(約6.5のpHを伴う)、製剤。
53.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む(約6.0のpHを伴う)、製剤。
54.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
55.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
56.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む(約6.0のpHを伴う)、製剤。
57.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む(約6.5のpHを伴う)、製剤。
58.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む(約6.5のpHを伴う)、製剤。
59.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
60.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約15mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む(約6.0のpHを伴う)、製剤。
61.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約80mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む(約5.5のpHを伴う)、製剤。
62.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約100mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む(約6.0のpHを伴う)、製剤。
63.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む(約6.5のpHを伴う)、製剤。
64.i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
iii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、以下からなる群より選択される、製剤:
I.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う)。
II.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
III.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
IV.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
V.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VI.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VII.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
VIII.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
IX.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
X.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);及び
XI.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う)。
65.配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、以下からなる群より選択される、製剤:
I.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う)。
II.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
III.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
IV.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
V.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VI.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VII.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
VIII.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
IX.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
X.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);及び
XI.約20mg/mLから約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う)。
66.本発明の態様のいずれか1つにおける使用のための、先行する節のいずれかに係る医薬製剤を含むバイアル又はシリンジを含む、医薬製品。
67.予め組み立てられた注射デバイスを更に含む、第66節に係る医薬製品。
68.予め組み立てられた注射デバイスが、自動注射器、又はニードル安全デバイスを伴う若しくは伴わないシリンジである、第67節の医薬製品。
69.本発明の態様のいずれか1つにおける使用のための、先行する節のいずれかに係る医薬製剤を含む、予め組み立てられた注射デバイス。
70.自動注射器、又はニードル安全デバイスを伴う若しくは伴わないシリンジである、第69節に従った予め組み立てられた注射デバイス。
71.静脈内投与、皮下投与、又は筋肉内投与に適している、第69節に係る予め組み立てられた注射デバイス。
72.自動注射器、又はニードル安全デバイスを伴う若しくは伴わないシリンジが、
i.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;又は
ii.配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号126として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖;
配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号127として記載されるアミノ酸配列を含む重鎖
を含む抗IL−36R抗体又はその抗原結合断片
を含む医薬製剤であって、
以下からなる群より選択される、製剤を含む、第70節に係る予め組み立てられた注射デバイス:
I.約20mg/mlの抗IL−36R抗体、約40mMヒスチジン、約120mMスクロース、約50mM L−アルギニン、約5mM NaCl、及び約1.0g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う)。
II.約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
III.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約180mMスクロース、約25mMグリシン、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
IV.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約150mMトレハロース、約25mMメチオニン、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
V.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMヒスチジン、約180mMスクロース、約20mMマンニトール、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VI.約20mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約200mMスクロース、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.5のpHを伴う);
VII.約150mg/mLの抗IL−36R抗体、約45mM酢酸、約150mMスクロース、約25mM L−アルギニン、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
VIII.約15mg/mLの抗IL−36R抗体、約35mMヒスチジン、約180mMトレハロース、約25mM L−アルギニン、約3mM NaCl、約0.4g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);
IX.約80mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mM酢酸、約100mMマンニトール、約50mM NaCl、約0.2g/Lポリソルベート20を含む製剤(約5.5のpHを伴う);
X.約100mg/mLの抗IL−36R抗体、約20mMコハク酸、約220mMスクロース、約0.1g/Lポリソルベート80を含む製剤(約6.0のpHを伴う);及び
XI.約60mg/mLの抗IL−36R抗体、約25mMクエン酸、約0.4g/Lポリソルベート20を含む製剤(約6.5のpHを伴う)。
73.自動注射器、又はニードル安全デバイスを伴うシリンジが、以下を含む、第70節に係る予め組み立てられた注射デバイス:
a.約2mLの製剤容量中の約300mgの前記抗体;又は
b.約1.5mLの製剤容量中の約225mgの前記抗体;又は
c.約1mLの製剤容量中の約150mgの前記抗体;又は
d.約0.5mLの製剤容量中の約75mgの前記抗体;又は
e.約0.4mLの製剤容量中の約60mgの前記抗体。
74.バイアルが以下を含む、第66節に係るバイアル:
a.約20mLの製剤容量中の約1200mgの前記抗体;又は
b.約15mLの製剤容量中の約900mgの前記抗体;又は
c.約10mLの製剤容量中の約600mgの前記抗体;又は
d.約150mLの製剤容量中の約300mgの前記抗体;又は
e.約2.5mLの製剤容量中の約1500mgの前記抗体。
以下を含む医薬産物:粉末形態における約100mg〜1500mgの抗IL−36R抗体を含むバイアル;抗IL−36R抗体の再構成のための指示書;及び注入用の再構成された抗体を調製するための指示書であって、ここで、抗IL−36R抗体が、配列番号118として記載されるアミノ酸配列を含む軽鎖及び配列番号125、126、又は127のいずれか1つとして記載されるアミノ酸配列を含む重鎖を含む;及び再構成の指示書によって、1〜50mLの抽出可能な容量への、注射用の水を用いた再構成が要求される。更に、医薬組成物は、(a)凍結乾燥形態におけるIL−36R結合薬剤(例、抗−IL−36R抗体)及び(b)注射用の医薬的に許容可能な希釈剤(例、滅菌水)を含む第2の容器を含む医薬キットとして提供することができる。医薬的に許容可能な希釈剤は、凍結乾燥した抗IL−36R抗体又は薬剤の再構成又は希釈のために使用することができる。場合により、そのような容器に関連付けられるのは、医薬品又は生物学的産物の製造、使用、又は販売を規制する政府機関により規定された形態での通知でありうるが、その通知によって、ヒト投与のための製造、使用、又は販売の機関による承認が反映される。
そのような組み合わせ治療の投与は、疾患パラメーター(例、症状の重症度、症状の数、又は再発の頻度)に対して相加的又は相乗的な効果を有しうる。
組み合わせ投与のための治療レジメンに関して、特定の実施形態では、抗IL−36R抗体又はIL−36R結合薬剤を、治療用薬剤と同時に投与する。別の特定の実施形態では、治療用薬剤を、抗IL−36R抗体又はIL−36R結合薬剤の投与の前に又はそれに続いて、抗IL−36R抗体又はIL−36R結合薬剤の投与の前に又はそれに続いて少なくとも1時間及び数ヶ月間まで、例えば、少なくとも1時間、5時間、12時間、1日、1週間、1ヶ月間、又は3ヶ月間まで投与する。
本発明を以下の実施例において更に記載し、それらは、本発明の範囲を限定することを意図しない。
実施例1:以前の生物製剤治療で失敗している中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎を伴う患者における抗IL36R抗体導入治療の安全性及び有効性を評価するための無作為化二重盲検プラセボ対照多施設試験。
本発明の抗体(本明細書中で及びまた米国特許第9,023,995号明細書において開示されている)は、ヒトIL36Rシグナル伝達を遮断するヒト化アンタゴニストモノクローナルIgG1抗体である。IL36Rへの抗IL−36R抗体の結合によって、上皮細胞/線維芽細胞/免疫細胞媒介性炎症を低下させ、及び炎症性疾患(全身性膿疱性乾癬(GPP)、掌蹠膿疱症(PPP)、及び炎症性腸疾患(IBD)を含む)における病原性サイトカイン産生を駆動する炎症応答を妨げる目的を伴い、同種リガンド(IL36α、β、及びγ)によるその後のIL36Rの活性化並びに炎症誘発性経路及び線維化促進経路の下流活性化が防止されると予想される。
抗IL−36R抗体の前臨床プロファイル及び健常ボランティア治験からの臨床データは、抗IL−36R抗体が安全で忍容性があり、二重の抗炎症性及び抗線維化の作用機構により、UC患者における満たされていない医学的ニーズに対処しうることを示唆する。
この治験では、UC患者における12週間の抗IL−36R抗体処置の薬物動態に関するデータを収集し、薬力学的な(PD)処置応答と相関されうる。これらのデータは、UCにおける抗IL−36R抗体のPK特徴を理解するのに役立つであろうが、それは、健常ボランティア及び、結腸における粘膜炎症及び潰瘍に続く、予想される腸タンパク質の喪失に起因する他の疾患を伴う患者におけるものとは異なりうる。
略語
ADA 抗薬物抗体
ADCC 抗体依存性細胞傷害性
AE 有害事象
AESI 特に興味深い有害事象
AUC 曲線下面積
b.i.d. bis in die(1日2回投与)
BL ベースライン
CCDS 企業中核データシート
BIO 生物製剤
CD クローン病
CDC 補体依存性細胞傷害性
CI 信頼区間
CML ローカルクリニカルモニター
CRA 臨床開発モニター
CRF 症例報告書、紙又は電子(時折「eCRF」として言及される)
CTCAE 有害事象共通用語規準
CTP 臨床試験プロトコル
CTR 臨床試験報告書
DILI 薬物性肝障害
DMC データモニタリング委員会
ECG 心電図
EDC 電子データキャプチャ
EOT 処置の終了
EOS 試験の終了
ePRO 電子患者報告アウトカム
EQ−5D(−5L)EuroQoLグループにより作成された質問票
ESS Mayo内視鏡所見スコア
EudraCT 欧州臨床試験データベース
FACIT 慢性疾患治療の機能的評価
FAS 最大の解析対象集団
FC フローチャート
FcR Fc受容体−特定細胞の表面上に見出されるタンパク質
FIH ファーストインヒューマン
GCP グッドクリニカルプラクティス
GPP 全身性膿疱性乾癬
HPC ヒト薬理学センター
HCRU ヘルスケアリソースの使用率
HT29 上皮形態を伴うヒト結腸直腸腺癌細胞株
IB 治験薬概要書
IBD 炎症性腸疾患
IBDQ 炎症性腸疾患質問票
IC90 阻害濃度90(mg/mL)
IEC 独立倫理委員会
IFNγ インターフェロンガンマ
IgG1 免疫グロブリンG1
IHC 免疫組織化学
IL36R インターロイキン36R
IRB 治験審査委員会
IRT 自動応答技術
ISF 治験責任医師保管資料
ITE 間接ターゲットエンゲージメント
i.v. 静脈内
LoEE 必須要素のリスト
MCS Mayo臨床スコア
mMCS 修正されたMayo臨床スコア
MedDRA 薬物規制活動のための医学辞典
mESS 修正された内視鏡サブスコア
MST 医療サブチーム
NF−κB 活性化B細胞の核因子「カッパ軽鎖エンハンサー」
NOAEL 無毒性量
OPU 運用ユニット
PBO プラセボ
PBMC 末梢血単核細胞
PD 薬力学
PK 薬物動態
p.o. per os(経口)
PoC 概念実証
PPP 掌蹠膿疱症
q.d. quaque die(1日1回)
q.w. 第4週(第4週毎)
eDC 電子データキャプチャ
RBS 直腸出血スコア
RCTC リウマチ学共通毒性基準
REP 残存効果期間
RS 無作為化セット
SAE 重篤な有害事象
s.c. 皮下
SF−36 健康関連の生活の質を測定するための36項目の質問機器
SFS 排便頻度スコア
SMC 安全監視委員会
SmPC 製品特性概要
SUSAR 予期しない重篤な有害反応の疑い
TMDD 標的介在性の薬物動態
TB 結核(TB)を起こす細菌である結核菌の検出を助ける検査血液検査
TCM 治験臨床モニター
TDMAP 治験データ管理及び解析計画
TGF−β 組織成長因子
t.i.d. ter in die(1日に3回)
TMF 治験マスターファイル
TNF 腫瘍壊死因子
TNFi TNFα阻害剤
TSAP 治験統計解析計画
UC 潰瘍性大腸炎
WHO 世界保健機関
WOCBP 出産の可能性のある女性
WPAI−UC仕事の生産性及び活動障害に関する質問票、潰瘍性大腸炎−特定バージョン
治験の目的及び評価項目
この治験は、異なる目的を伴う2つの順次登録パートを有する。この治験の主な目的は、
・以前の生物学的処置で失敗している中等度から重度の潰瘍性大腸炎を伴う患者における抗IL−36R抗体の臨床活性の概念を証明し、パート1(第II相)において効果的で安全な用量レジメンを特定すること。
・パート2(第III相)において以前の生物学的処置で失敗している中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎を伴う患者における抗IL−36R抗体の有効性及び安全性を確認すること。
治験の両方のパートが、同じ評価項目及び定義を共有するが、主要評価項目、重要な副次的評価項目、及び副次的評価項目はパート2(第III相)における統計的検査戦略においてだけ含まれうる。
主要評価項目(パート1及びパート2)
・12週目に臨床的寛解を伴う患者の割合
(mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1として定義される)
重要な副次的評価項目(パート2/第III相だけ)
・12週に粘膜治癒を伴う患者の割合
(mESS≦1として定義される)
・12週目に臨床応答を伴う患者の割合
(BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイントとして定義される)
副次的評価項目(パート1及びパート2)
・12週目でのベースラインからのIBDQスコアにおける変化
・12週目に粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせを伴う患者の割合
(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)
副次的評価項目(パート1/第II相だけ)
・12週目に粘膜治癒を伴う患者の割合
・12週目に臨床応答を伴う患者の割合
更なる目的及び更なる評価項目
更なる目的
・以前の生物学的処置で失敗している中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎を伴う患者における本発明の抗IL−36R抗体の安全性及び忍容性を決定すること。
更なる評価項目
以下の評価項目を、パート1及びパート2の両方において評価する。
・12週目に症候性寛解を伴う患者の割合。
症候性寛解は、2ポイント又はそれより低い合計MCSにより定義し、1ポイントを超える個々のサブスコアを伴わず、並びに直腸出血及び排便頻度サブスコア0の両方を伴う。
・12週目に組織学的寛解(RHI≦6)を伴う患者の割合。
・12週目でのRobarts組織学指数(RHI)における変化。
・12週目に全臨床的寛解(合計MCS≦2及びサブスコア(SFS;RBS;mESS;PGA)>1なしにより定義する)を伴う患者の割合。
・12週目での合計Mayoスコア。
・12週目でのBLからの合計Mayoスコアの変化。
・12週目での修正Mayoスコア。
・12週目でのBLからの修正Mayoスコアの変化。
・経時的な部分的Mayoスコア(SFS、RBS、及びPGAの合計(即ち、mESSを除く)として定義される)
・BLからの経時的な部分的Mayoスコアの変化
・ベースラインからの経時的なIBDQスコアにおける変化
・経時的なCRPにおける変化
・経時的なFCPにおける変化
・経時的なIBDQ応答を伴う患者の割合(応答は、BLからの少なくとも16ポイントの減少により定義する)
・経時的なIBDQ寛解を伴う患者の割合(寛解は、少なくとも170のIBDQスコアとして定義される)
・BLからの経時的なEQ−5D(−5L)スコアにおける変化
以下の評価を、パート2においてだけ行いうる:
・8週目及び12週目でのBLからのFACIT−疲労スコアの変化
・8週目及び12週目でのFACIT−疲労応答者の割合(応答は、BLからの少なくとも3ポイントの減少により定義する)
・8週目及び12週目でのBLからのSF−36サブスケール、身体的、及び精神的な概要スコアの変化
・8週目及び12週目でのSF−36身体的及び精神的な概要スコア応答者の割合(応答は、BLからの少なくとも4ポイントの増加により定義する)
・8週目及び12週目でのBLからのWPAI−UCスコアの変化
・12週間を通した結腸切除術を伴う患者の割合
・12週間を通したUC関連入院を伴う患者の割合
・12週間を通した全原因入院を伴う患者の割合
Figure 2021517577
デザイン及び治験集団の記載
異なる治験パートを以下のように定義する:
パート1/概念実証
治験のパート1は、最大5週間までのスクリーニング期間及び12週間の並行群プラセボ対照二重盲検静脈内導入治療期間、並びに維持治験1368−0017中にロールオーバーすることのない患者についての12週間の安全性追跡調査期間からなる。
過去において以前の生物学的処置で失敗している中等度から重度の潰瘍性大腸炎を伴う約160名の適格患者を、以下の4つの処置群の1つに1:1:1:1の比率において無作為化する:
群1:プラセボ静脈内、q4w(n=40)
群2:抗IL−36R抗体300mg静脈内、単回用量(SD)(n=40)
群3:抗IL−36R抗体450mg静脈内、q4w(n=40)
群4:抗IL−36R抗体1200mg静脈内、q4w(n=40)
パート1では、潰瘍性大腸炎における導入処置としてのプラセボと比較した、本発明の抗IL−36R抗体の3つの異なる用量レジメンの有効性(臨床活動の概念実証)及び安全性が探索される;潰瘍性大腸炎におけるPK/PD関係も確立され、パート2について2つの用量レジメンを選択するのに役立つ。合計160名の患者を無作為化し(1:1:1:1)、抗IL−36R抗体300mg静脈内SD、抗IL−36R抗体450mg静脈内q4w;抗IL−36R抗体1200mg静脈内q4w、又は一致するプラセボを用いた12週間の処置を受ける。12週目に、患者を臨床的寛解の主要評価項目について評価する。試験薬物を早期に終了した患者は、最後の試験薬物の投与後16週間まで、この試験において安全性の追跡調査を継続し、この試験のパート1において12週間の主要評価項目の評価を完了した患者は、維持治験1368−0017に入り、それによって、導入治験のパート1の転帰により導かれる、抗IL−36R抗体を用いた非盲検の積極的処置が提供される:
−12週目に臨床応答評価項目(セクション5.1を参照のこと)を満たす患者は、7年間までにわたる、抗IL−36R抗体のSC維持投与を伴う長期維持処置を受ける。
−治験のパート1の12週目に臨床応答を達成しない患者(活性薬物又はプラセボを問わず)は、治験1368−0017における抗IL−36R抗体の高用量静脈内レジメンを用いた更に12週間の非盲検再導入を受け、その後、適格性を再評価する。患者がその後に臨床応答の定義を満たした場合、次に患者は皮下維持パート中に入り、非応答者は治験1368−0017から中止される。
パート2/確証的な有効性/安全性評価
治験のパート2は、最大5週間までのスクリーニング期間、12週間の並行群プラセボ対照二重盲検静脈内導入治療期間、及びその後の維持試験1368−0020中にロールオーバーすることのない患者についての12週間の安全性追跡調査期間からなる。
過去において以前の生物学的処置で失敗している中等度から重度のUCを伴う約390名の適格患者を、以下の3つの処置群の1つに1:1:1の比率において無作為化する:
群1:プラセボ静脈内q4w(n=130)
群2:抗IL−36R抗体の選択された低用量、静脈内q4w(n=130)
群3:抗IL−36R抗体の選択された高用量、静脈内q4w(n=130)
試験薬物を早期に中止した患者を、最後の試験薬物の投与後16週間まで、この試験において追跡調査し、この試験のパート2において12週間の主要評価項目の評価を完了した患者は、中心的な維持治験1368−0020に入り、それによって、導入治験のパート2の転帰により導かれる、無作為化された維持処置が提供される:
−12週目に臨床応答の評価項目を満たしている、抗IL−36R抗体処置中の患者は、二重盲検プラセボ対照無作為化中止試験(1368−0020)に入り、52週目までに抗IL−36R抗体又はプラセボを用いた皮下処置を受けるように無作為化する。
−12週目に臨床応答の評価項目を満たしている、プラセボ処置中の患者は、二重盲検プラセボ対照無作為化治療中止試験(1368−0020)に入り、52週目までにプラセボを用いた皮下処置を受けるように偽無作為化する。
−臨床応答を達成していない患者(活性薬物又はプラセボを問わず)は、試験1368−0020において、抗IL−36R抗体を用いた更に12週間の非盲検静脈内再導入を受けて、その後、適格性を再評価する。その後に臨床応答の定義を満たす患者は、試験1368−0020の無作為化された治療中止パート中に無作為化され、非応答者は治験1368−0020から中止する。
パート1及び2におけるプラセボ対照群では、このように、以前の生物学的処置で失敗した、中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎を伴う患者において、抗IL−36R抗体の有効性及び安全性の両方を比較することが要求される。
少なくとも1つの以前の生物学的処置で失敗した(TNFアンタゴニスト及び/又はベドリズマブへの不十分な応答又は応答の喪失として定義される)、中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎を伴う標的患者の選択は、そのような患者における高い、満たされていない医学的ニーズに基づいており、そこで、持続的な粘膜炎症が、疾患進行、結腸癌、及び他の合併症の増加リスクと関連付けられる。用語「以前の治療で失敗した」若しくは「少なくとも1つの以前の生物学的処置で失敗した」又はその等価物は、毒性及び/又は不十分な有効性のため、TNFアンタゴニスト、ベドリズマブ、及び/又はトファシチニブを用いた以前の又は現在の処置への不十分な応答を指す。不十分な応答は、例えば、12週目に臨床的寛解を伴う患者の割合を決定することにより(臨床的寛解は、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落の場合;及びRBS=0;及びmESS≦1として定義される)、又は12週目に粘膜治癒を伴う患者の割合を決定することにより(粘膜治癒は、mESS≦1として定義される)、又は12週目に臨床応答を伴う患者の割合を決定することにより(臨床応答は、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイントとして定義される)、又は12週目でのベースラインからのIBDQスコアにおける変化を決定すること、又は 12週目に粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせを伴う患者の割合を決定すること(粘膜治癒の組み合わせは、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)により評価することができる。
治療(例えばTNFアンタゴニスト、ベドリズマブ、及び/又はトファシチニブなど)を用いた以前の又は現在の処置から「毒性」を経験した患者は、それに関連付けられる1つ又は複数の負の副作用、例えば感染症(特に重篤な感染症)、うっ血性心不全、脱髄(多発性硬化症に導く)、過敏症、神経学的事象、自己免疫、非ホジキンリンパ腫、結核(TB)、自己抗体などを経験する。
「不十分な有効性」を経験する患者は、TNFアンタゴニスト、ベドリズマブ、及び/又はトファシチニブを用いた以前の又は現在の処置後に活動性疾患を有し続ける。例えば、患者は、TNFアンタゴニスト、ベドリズマブ、及び/又はトファシチニブを用いた1ヶ月間又は3ヶ月間の治療後に活動性疾患活性を有しうる。
包含基準
各々の患者は、治験中に含まれるために、以下の包含基準の全てを満たさなければならない:
1.18〜75歳(インフォームドコンセントに署名した日付で)、男性又は女性
2.組織病理学報告書により確証された臨床的及び内視鏡的証拠によるスクリーニングの前の≧3ヶ月間での潰瘍性大腸炎の診断
3.中等度から重度の活性(最初の用量前の7〜28日間以内での合計MCS(Mayo臨床スコア)6〜12及びmESS(修正内視鏡サブスコア)≧2)
4.直腸の近位(肛門縁から≧15cm)に広がる内視鏡活性
5.過去において不十分な応答又は応答の喪失が実証されている、或いは承認された用量のTNFαアンタゴニスト(インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ)及び/又はベドリズマブを用いて許容可能ではない副作用を有していた。
6.以下の治療的用量を受けている可能性がある:
−経口5−ASA化合物(用量が、無作為化の直前の少なくとも4週間にわたり安定であったという条件で)、及び/又は
−経口コルチコステロイド(1日当たり≦20mgのプレドニゾン又は等価物)(用量が、無作為化の直前の2週間にわたり安定であったという条件で)、及び/又は
−経口ブデソニド(1日当たり≦9mg)(用量が、無作為化の直前の2週間にわたり安定であったという条件で)、及び/又は
−アザチオプリン、6−MP、又はメトトレキサート(用量が、無作為化の直前の8週間にわたり安定であったという条件で)。
−プロバイオティクス(例、Sブラウディ)(用量が、無作為化の直前の4週間にわたり安定であったという条件で)。
7.>10年間の持続期間の広範な大腸炎若しくは全大腸炎又は結腸直腸癌の家族歴又は増加した大腸癌リスクの個人歴を伴う患者は、登録前の<1年間以内に陰性の結腸直腸癌スクリーニングを有していなければならない(他では、スクリーニングの大腸内視鏡検査の間に行われる)。
8.出産の可能性のある女性(WOCBP)及び子供の父親になることができる男性は、一貫して及び正確に使用された場合、1年間当たり1%未満の低い失敗率をもたらす、ICH M3(R2)に従った高度に有効な避妊の方法を使用する準備ができていなければならない。
9.治験中への参加前でのGCP及び現地の法律に従った、1368.5について署名し、及び日付を入れた、書面によるインフォームドコンセント。
除外基準
これらの除外基準のいずれかを満たす患者を治験中に登録してはならない:
1.スクリーニングでの腹部膿瘍の証拠。
2.スクリーニングでの劇症大腸炎又は有毒な巨大結腸の証拠。
3.回腸瘻造設術、人工肛門造設術、又は腸の公知の固定された症候性狭窄。
4.以下を用いた処置:
・無作為化前の30日間以内の、包含基準に従って許可されたもの以外の、任意の非生物学的医薬(例、シクロスポリン、タクロリムス又はミコフェノール酸モフェチル、静脈内コルチコステロイド、トファシチニブ)
・無作為化前の8週間以内のTNFαアンタゴニスト(アダリムマブ、インフリキシマブ、ゴリムマブ)又はベドリズマブを用いた任意の生物学的処置
・スクリーニング前の2週間以内の直腸5−ASA、非経口又は直腸コルチコステロイド(ブデソニドを含む)
・無作為化前の30日間以内のUCのための任意の非生物学的治験薬物(JAK阻害剤、S1P修飾薬を含むが、これらに限定しない)
・無作為化前の12週間以内のUCのための任意の治験生物製剤(ウステキヌマブ及び他のIL−23阻害剤を含むが、これらに限定しない)(エトロリズマブを除く:無作為化前の8週間以内)
・抗IL−36R抗体、ナタリズマブ、又はリツキシマブへの任意の以前の曝露
5.スクリーニング前の>30日間でのCディフィシル又は他の腸内病原菌についての陽性の便検査。
6.以前の手術を受けていた、又はUCのための外科的介入が要求されると予想される。
7.適切に除去されていない場合での結腸の中等度/重度の粘膜異形成又は結腸腺腫の証拠。
8.原発性硬化性胆管炎
9.スクリーニング前の≦6ヶ月間での糞便移植。
処置
テスト産物、本発明の抗IL−36R抗体の説明:
Figure 2021517577
有効性の評価
治験の間でのUC活性における変化を、修正Mayoスコア(疾患活動性スコア、PGA(医師総合評価)項目を含まない)を使用した内視鏡検査を含め、来院時に評価するが、しかし、修正ESS(任意の程度の脆弱性は、少なくとも2のスコアを定義する)、及びRobarts組織病理学指数(RHI)を含む。また、合計Mayoスコア(修正Mayoスコアに加えてPGAを含む)を、現在承認されている薬物又は治験薬物に対する間接的な比較を促進するための副次的評価項目として探索する。
全ての来院時に、部分的なMCS(pMCS;mESSを除く全てのサブスコア)を記録し、臨床疾患の活動性を評価する。
粘膜治癒を、盲検化された中央読影を使用した内視鏡検査により評価し、mESS≦1として定義される。局所的な読影を探索的な理由のために記録し、中央読影を技術的な理由のため利用できない場合、評価項目の評価のために使用する。
潰瘍性大腸炎の活動性の評価のためのMAYOスコアリングシステム
Mayoスコア(Schroeder et al., N Engl J Med, 1987)は、以下の4つの項目又はサブスコアからなる複合疾患活動性スコアである:排便頻度(正常と比べて)、直腸出血、医師総合評価、及び内視鏡での外観。FDAガイダンス草案により提示されているように、内視鏡サブスコアが、値1が脆弱性を含まれないように変更されている。Mayoスコアの全体的な範囲は0〜12(より高いスコアほど悪くなる)であり、各々のサブスコアは0〜3の範囲を有する(表10.1:1)。S状結腸鏡検査を伴わない来院では、内視鏡サブスコアを伴わない部分的Mayoスコアを評価する。この部分的Mayoスコアの全体的な範囲は0〜9である。
また、FDAの推奨に基づき、修正Mayoスコアを評価し、それによって、医師の評価を除外する。修正Mayoスコアの全体的な範囲は0〜9である。
排便頻度及び直腸出血についてのスコアを、患者の日記から収集された、各々の適用可能な来院前の7日間からの最後の3つの非欠落スコアに基づき、平均として算出する。患者が来院前の日のいずれかに大腸内視鏡検査のために腸の準備を受ける場合、その日についての排便頻度及び直腸出血サブスコアは欠落していると考えるべきである。
内視鏡での外観スコアは、治験場所及び中央読影(治験責任医師から独立している)の両方により評価される。
Figure 2021517577
組織活動性スコア
Robarts組織病理学指数は、組織学的活動性スコアである(Mosli et al, Gut2015)。合計スコアは0(疾患活動性なし)から33(重度の疾患活動性)までの範囲である。
Figure 2021517577
患者の報告された転帰
炎症性腸疾患の質問票(IBDQ)
IBDQは、患者の報告された転帰を以下の4つの側面にわたり評価するための、IBDを伴う患者についての32項目の自己報告式質問票である:腸の症状(軟便、腹痛)、全身症状(疲労、変化した睡眠パターン)、社会的機能(就業、社交行事を取りやめる必要性)、及び感情的機能(怒り、抑うつ、易怒性)。スコアは32から224までの範囲に及び、より高いスコアはより良好な転帰を示す。
EQ−5D−5L
EQ−5D(−5L)は、健康転帰の包括的な優先度に基づく測定としての使用のための、EuroQoLグループにより開発された標準化された機器である。EQ−5D(−5L)質問票は、2つの基本的な型の情報、視覚的アナログスケールを使用した全体的な健康評価及び記述的な「プロファイル」又は「健康状態」を収集する。健康状態を、検証済みの値のセットからの係数を適用することにより、単一の加重された指数スコアに変換する。指数スコアを、医療の臨床的評価及び経済的評価の両方において使用する。これら2つの基本的な型の情報を組み合わせることはできず、別々に報告する。
健康状態の指数では、5つの健康の側面を測定する。各々の応答者についての健康状態を、国別の加重の特定セットを使用し、単一の指数番号中に変換する。より高いスコアは、より好ましい健康状態を示し、1.0は完全な健康を表し、0は死亡を表す。任意の1つの質問に関する欠落した回答にとって、欠落した全体的なスコアに導かれる。
この試験についての解析の目的のために、全ての患者のEQ−5D(−5L)指数スコアを、UK加重を使用して算出する。
VASによって、応答者が、彼らの現在の健康状態を0〜100の視覚的アナログスケールで評価するように求められ、0を「最悪な、想像できる健康状態」として標識し、100を「最良の、想像できる健康状態」として標識する。VASスコアを、被験者の手描きの線がスケールと交わる点を観察することにより決定する。
実施例2:IBDを伴う患者の処置。
この実施例では、抗IL36R抗体を使用し、活動性炎症性腸疾患を伴う患者を処置する。最初に、これらの患者の各々は、例えば、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有する。或いは、又は加えて、これらの患者の各々は、例えば、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)及びmESS(修正された内視鏡サブスコア)≧2を有する。治療有効量の抗IL−36R抗体をこれらの患者の各々に投与する。
治療有効量の抗IL36R抗体抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量として各々の患者に投与する。導入用量は、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1,200mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。1、2、若しくは3又はそれ以上の導入用量を各々の患者に投与し、その最後には、1、2、若しくは3又はそれ以上の維持用量が続く。導入用量を4週間間隔で投与する。第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2から8週間、4から6週間、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与し、及び第2の維持用量を、前記の第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に投与する。導入用量を静脈内投与し、並びに維持用量を静脈内及び/又は皮下投与する。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価によって以下が明らかになる:少なくとも 10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価によって以下が明らかになる:少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、臨床的寛解(CDAIスコア<150)及び内視鏡的寛解(CDEIS≦4)を達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、CDEIS≦2により定義される初期の孤発性回腸炎の内視鏡的寛解を達成する。一実施形態では、患者のPRO応答を評価する。例えば、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、<8のPRO−2スコア又はベースラインから少なくとも8ポイントの低下のいずれかを達成する(PRO−2:患者の報告された転帰2)。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価によって以下が明らかになる:少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0若しくは1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及mESS≦1)を12週目までに達成する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%,68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)を12週目までに達成する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)を12週目までに達成する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善されたIBDQスコアを12週目までに達成する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を12週目までに達成する。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価によって以下が明らかになる:少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0若しくは1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及mESS≦1)を1つ又は複数の維持用量の投与後に維持する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)を1つ又は複数の維持用量の投与後に維持する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)を1つ又は複数の維持用量の投与後に維持する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善されたIBDQスコアを1つ又は複数の維持用量の投与後に維持する。或いは、又は加えて、少なくとも、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の患者が、改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を1つ又は複数の維持用量の投与後に維持する。改善された効果をプラセボと比較する。改善された効果は、プラセボを用いるよりも、本発明の抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24%、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の哺乳動物又は患者が、プラセボを用いるよりも、抗IL−36R抗体を用いて、改善された効果を維持する。
上の態様のいずれかに関連する実施形態では、本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のパーセンテージは、プラセボでの哺乳動物又は患者のパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。関連する実施形態では、改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。関連する実施形態では、改善された症状は、1つ又は複数の維持用量の投与後の40、44、48、又は52週間まで維持される。関連する実施形態では、改善された症状は、プラセボを用いるよりも、抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。関連する実施形態では、改善された効果は、プラセボを用いるよりも、抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される。関連する実施形態では、少なくとも10%、11%、12%、13%、14%、15%、16%、17%、18%、19%、20%、21%、22%、23%、24 %、25%、26%、27%、28%、29%、30%、31%、32%、33%、34%、35%、36%、37%、38%、39%、40%、41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57% 、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74 %、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、又は90%の哺乳動物又は患者が、プラセボでの哺乳動物又は患者のパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価によって以下が明らかになる:本発明の抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のより高いパーセンテージが、プラセボでの哺乳動物又は患者のより少ないパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す。改善された症状は、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価によって以下が明らかになる:改善された効果(寛解又は改善された症状を含む)が、抗IL36R抗体の最後の維持用量の投与後4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、又は52週間にわたり持続する。
実施例3:以前の生物製剤治療で失敗している中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎を伴う患者の処置。
この実施例では、本発明の抗IL36R抗体を、中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を伴う成人患者を処置するために使用する。これらの患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、以前の生物製剤(例、インフリキシマブ、ゴリムマブ、アダリムマブ、又はベドリズマブ)及び/又は小分子(例、トファシチニブ)治療で失敗している。或いは、又は加えて、これらの患者の各々は、6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)及びmESS(修正された内視鏡サブスコア)≧2を有し、及び以前の治療で失敗している。治療有効量の抗IL−36R抗体を、これらの患者の各々に投与する。
治療有効量の抗IL36R抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量として各々の患者に投与する。導入用量は、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1,200mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。1、2、若しくは3又はそれ以上の導入用量を各々の患者に投与し、その最後に1、2、若しくは3又はそれ以上の維持用量が続く。導入用量は4週間間隔で投与する。第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2から8週間、4から6週間、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与し、及び第2の維持用量を、前記の第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に投与する。導入用量を静脈内投与し、並びに維持用量を静脈内及び/又は皮下投与する。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価(実施例1において記載する)によって、以下のことが明らかになる:少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は 80%の患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
実施例4:瘻孔形成クローン病を伴う患者の処置。
この実施例では、本発明の抗IL36R抗体を使用して瘻孔形成クローン病(瘻孔形成CD)を伴う成人患者を処置する。スクリーニングコホート及び試験コホートの各々の患者は、治験中に含まれるために、以下の包含基準の全てを満たさなければならない:1.インフォームドコンセントに署名した日付で18〜75歳。2.男性又は女性の患者。出産の可能性がある女性(WOCBP)1は、一貫して及び正確に使用された場合、1年間当たり1%未満の低い失敗率をもたらす、ICH M3(R2)に従った高度に有効な避妊の方法を使用する準備ができている、及び使用できなければならない。女性患者についての避妊に関する制限は、スクリーニングコホートについては適用可能ではない。3.臨床的及び内視鏡的証拠によるスクリーニングの前の≧4ヶ月間での、組織病理学的報告書により確証された臨床的なクローン病の診断。4.>1の排液のある肛門周囲瘻(スクリーニング時でのMRIにより確認された、CDの合併症として登録前に>4週間の持続期間)及びシートン法ドレナージを挿入するための臨床的適応を有する。スクリーニングコホートについては、過去のMRIで十分である。5.追加の腸管皮膚瘻又は腹部瘻が許される(直腸腟瘻を除く)。6.CDAI<250を伴う軽度から中等度の臨床活動性の非存在。CDAIはスクリーニングコホートについては適用可能ではない。7.過去の不十分な応答若しくは応答の喪失において実証される、又は以下の化合物の少なくとも1つの承認された用量を用いて許容可能ではない副作用を有していた:免疫抑制薬剤(例、チオプリン、メトトレキサート)、TNFαアンタゴニスト(例、インフリキシマブ、アダリムマブ、セルトリズマブペゴル、又はそれぞれのバイオシミラー)、ベドリズマブ、ウステキヌマブ、アザチオプリン、及び/又は抗生物質。8.結腸直腸癌の家族歴又は増加した結腸直腸癌リスクの個人歴を伴う患者は、現地のガイダンスに従ったスクリーニングの前の<1年間以内に陰性の回腸結腸直腸癌スクリーニングを有していなければならない(他には、スクリーニングの回腸結腸鏡検査の間に行うべきである)。9.治験への参加前に、ICH−GCP及び現地の法律に従った、署名し、及び日付を入れた、書面によるインフォームドコンセント。治療有効量の本発明の抗IL−36R抗体をこれらの患者の各々に投与する。
治療有効量の抗IL36R抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量として各々の患者に投与する。導入用量は、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1,200mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。維持用量は、150mg、225mg、又は300mgの前記の抗IL−36R抗体を含む。1、2、若しくは3又はそれ以上の導入用量を各々の患者に投与し、その最後には、1、2、若しくは3又はそれ以上の維持用量が続く。導入用量を4週間間隔で投与する。第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2から8週間、4から6週間、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与し、及び第2の維持用量を、前記の第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に投与する。導入用量を静脈内投与し、並びに維持用量を静脈内及び/又は皮下投与する。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価(実施例1において記載する)によって以下のことが明らかになる:4週目での調節解除された遺伝子の合計数が増加又は減少する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、会陰瘻の寛解を処置の12週目に達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、肛門周囲瘻の寛解を処置の12週目に達成する。
抗IL−36R抗体の投与後、安全性及び有効性の評価(実施例1において記載する)によって以下のことが明らかになる:少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する。或いは、又は加えて、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する。
本発明の特定の態様及び実施形態を記載してきたが、これらは例としてだけ提示しており、本発明の範囲を限定することを意図しない。実際に、本明細書中に記載する新規の方法及びシステムは、その精神から逸脱することなく、種々の他の形態において具体化してもよい。添付の特許請求の範囲及びそれらの等価物は、本発明の範囲及び精神内に該当しうるような形態又は修正を対象とすることを意図する。
この開示において引用した学術誌論文を含む全ての特許及び/又は出版物は、参照により本明細書に明示的に援用される。

Claims (45)

  1. 治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する方法。
  2. 治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における軽度から重度の炎症性腸疾患を処置する方法。
  3. 方法が、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における潰瘍性大腸炎を処置する方法。
  4. 方法が、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物におけるクローン病を処置する方法。
  5. 方法が、治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における瘻孔形成クローン病を処置する方法。
  6. 治療有効量の抗IL−36R抗体を各々の患者に投与することを含む、以前の治療で失敗している患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する方法。
  7. 患者の各々が6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、かつ以前の治療で失敗している、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患を処置する方法であって、治療有効量の抗IL−36R抗体を該患者の各々に投与することを含む、方法。
  8. 患者の各々が6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)を有し、かつ以前の治療で失敗している、成人患者における中等度から重度の活動性炎症性腸疾患の症状を低下又は阻害するための方法であって、治療有効量の抗IL−36R抗体を該患者の各々に投与することを含む、方法。
  9. 患者の各々が6から12の合計MCS(Mayo臨床スコア)及びmESS(修正された内視鏡的スコア)≧2を有し、かつ以前の治療で失敗している、請求項5〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 炎症性腸疾患が潰瘍性大腸炎又はクローン病である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 前記以前の療法が生物製剤治療若しくは小分子治療又はその両方を含む、請求項5〜8のいずれかに記載の方法。
  12. 生物製剤治療が抗TNF抗体を用いた処置を含む、請求項11に記載の方法。
  13. 生物製剤治療が、インフリキシマブ、ゴリムマブ、アダリムマブ、又はベドリズマブの1つ又は複数を用いた処置を含む、請求項11に記載の方法。
  14. 小分子療法がトファシチニブを用いた処置を含む、請求項11に記載の方法。
  15. 抗IL−36Rを、静脈内、皮下、腹腔内、又は鼻腔内を含む投与の経路により投与する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  16. 少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の哺乳動物又は患者が、臨床的寛解(mMCS SFS(修正Mayo臨床スコア 排便頻度スコア)=0若しくは1、BL(ベースライン)から≧1下落した場合;及び/又はRBS(直腸出血スコア)=0;及び/又はmESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  17. 少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の哺乳動物又は患者が、粘膜治癒(mESS≦1として定義される)を処置の12週目に達成する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  18. 少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、又は80%の哺乳動物又は患者が、粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6として定義される)を処置の12週目に達成する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  19. 抗IL−36R抗体が:a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号35、102、103、104、105、106、又は140のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域を含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  20. 抗IL−36R抗体が以下を含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法:
    I.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号102のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
    II.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号103のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
    III.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号104のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
    IV.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号105のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
    V.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号106のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
    VI.a)配列番号26のアミノ酸配列(L−CDR1);配列番号140のアミノ酸配列(L−CDR2);配列番号44のアミノ酸配列(L−CDR3)を含む軽鎖可変領域;及びb)配列番号53のアミノ酸配列(H−CDR1);配列番号62、108、109、110、又は111のアミノ酸配列(H−CDR2);配列番号72のアミノ酸配列(H−CDR3)を含む重鎖可変領域。
  21. 抗IL−36R抗体が以下を含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法:
    (i)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (ii)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (iii)配列番号77のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (iv)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号87のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (v)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号88のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (vi)配列番号80のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号89のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (vii)配列番号85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (viii)配列番号85のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (ix)配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号100のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域;又は
    (x)配列番号86のアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域;及び配列番号101のアミノ酸配列を含む重鎖可変領域。
  22. 抗IL−36R抗体が以下を含む、先行する請求項のいずれかに記載の方法:
    i.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    ii.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    iii.配列番号115のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    iv.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号125のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    v.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号126のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    vi.配列番号118のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号127のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    vii.配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    viii.配列番号123のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号139のアミノ酸配列を含む重鎖;又は
    ix.配列番号124のアミノ酸配列を含む軽鎖;及び配列番号138のアミノ酸配列を含む重鎖。
  23. 抗IL−36R抗体を、1つ又は複数の導入用量及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量として投与する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  24. 導入用量が、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1200mgの前記抗IL−36R抗体を含む、請求項23に記載の方法。
  25. 1つ、2つ、又は3つの導入用量を投与する、請求項23〜24のいずれかに記載の方法。
  26. 2つ又は3つの導入用量を4週間間隔で投与する、請求項23〜25のいずれかに記載の方法。
  27. 維持用量が150mg、225mg、又は300mgの前記抗IL−36R抗体を含む、請求項23に記載の方法。
  28. 1つ、2つ、又は3つの維持用量を患者に投与し、第1の維持用量を、最後の導入用量の後に投与する、請求項23〜28のいずれかに記載の方法。
  29. 第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2〜8週間、4〜6週間、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与し、第2の維持用量を、該第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に投与する、請求項28に記載の方法。
  30. 導入用量を静脈内投与し、維持用量を静脈内又は皮下投与する、請求項29に記載の方法。
  31. 治療有効量の抗IL−36R抗体を哺乳動物に投与することを含む、哺乳動物における炎症性腸疾患を処置する方法であって、抗IL−36R抗体を1つ又は複数の導入用量において及び/又は場合により1つ又は複数の維持用量において投与する、方法。
  32. 導入用量が、150mg、225mg、300mg、450mg、600mg、750、900mg、又は1,200mgの前記抗IL−36R抗体を含む、請求項31に記載の方法。
  33. 1つ、2つ、又は3つの導入用量を投与する、請求項31に記載の方法。
  34. 2又は3つの導入用量を4週間間隔で投与する、請求項33に記載の方法。
  35. 維持用量が、150mg、225mg、又は300mgの前記抗IL−36R抗体を含む、請求項31に記載の方法。
  36. 1つ、2つ、又は3つの維持用量を患者に投与し、第1の維持用量を、最後の導入用量の後に投与する、請求項31に記載の方法。
  37. 第1の維持用量を、最後の導入用量を投与した後の2〜8週間、4〜6週間、2週間、4週間、6週間、又は8週間に投与し、第2の維持用量を、該第1の維持用量を投与した後の4、6、8、又は12週間に投与する、請求項36に記載の方法。
  38. 導入用量を静脈内投与し、維持用量を静脈内又は皮下投与する、請求項31に記載の方法。
  39. 哺乳動物又は患者が、1つ又は複数の維持用量の投与後に臨床的寛解を維持する、先行する請求項のいずれか一項に記載の方法。
  40. IL−36R抗体が、本明細書中に開示される抗IL−36R抗体である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  41. 哺乳動物又は患者が、1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)を維持するか;或いは1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)を維持するか;或いは1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)を維持する;或いは1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善されたIBDQスコアを維持するか;或いは1つ又は複数の維持用量の投与後に、改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を維持する、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  42. 改善された効果が、プラセボを用いるよりも、前記抗IL−36R抗体を用いて、より高いパーセンテージで維持される、請求項41に記載の方法。
  43. 改善された効果が、最後の維持用量の投与後の4〜12週間にわたり維持される、請求項41に記載の方法。
  44. 前記抗IL−36R抗体を受けている哺乳動物又は患者のより高いパーセンテージが、プラセボでの哺乳動物又は患者のより少ないパーセンテージと比較し、12週間の処置後に改善された症状を示す、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  45. 改善された症状が、改善された臨床的寛解(即ち、mMCS SFS=0又は1、BLから≧1下落した場合;及びRBS=0;及びmESS≦1)、改善された粘膜治癒(即ち、mESS≦1)、改善された臨床応答(即ち、BLからの合計MCS低下≧3ポイント及び≧30%;及びベースラインから≧1ポイントだけのRBS下落、又は絶対RBS≦1ポイント)、改善されたIBDQスコア、又は改善された粘膜治癒及び組織学的寛解の組み合わせ(即ち、mESS≦1及びRobarts組織学指数≦6)を含む、請求項44記載の方法。
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