JP2021517118A - タファミジスを合成するための新たな経路及び新たな多形体 - Google Patents

タファミジスを合成するための新たな経路及び新たな多形体 Download PDF

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Abstract

本発明は、タファミジス酢酸付加物から出発した結晶性タファミジス多形体を合成するための新たな経路に関する。さらに、本発明は、タファミジス(2−(3,5−ジクロロフェニル)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−カルボン酸*(2R,3R,4R,5S)−6−(メチル−アミノ)−ヘキサン−1,2,3,4,5−ペントール)、新たなタファミジス結晶性多形体を合成するプロセス、新たな結晶性多形体を含む医薬組成物及びこのような新たな多形体の治療的使用に関する。

Description

本発明は、タファミジス酢酸付加物から出発して結晶性タファミジス多形体(crystalline Tafamidis polymorphs)を合成するための新たな経路に関する。さらに、本発明は、タファミジス(2−(3,5−ジクロロフェニル)−1,3−ベンゾオキサゾール−6−カルボン酸*(2R,3R,4R,5S)−6−(メチル−アミノ)−ヘキサン−1,2,3,4,5−ペントール)、新たな結晶性タファミジス多形体を合成するプロセス、新たな結晶性多形体、新たな結晶性多形体を含む医薬組成物、及びこのような新たな多形体の治療的使用に関する。
タファミジスは、トランスサイレチン関連の遺伝性アミロイドーシス(hereditary amyloidosis)の治療に使用される薬剤である。
Figure 2021517118
トランスサイレチンは、血清及び脳脊髄液中に存在するホモ四量体タンパク質(homotetrameric protein)であり、主な機能はL−チロキシン及びホロ−レチノール結合タンパク質の送達である。この薬剤はメグルミン塩の形態で使用され、正しくフォールディングされた(折り畳まれた)四量体のタンパク質の動的安定化により機能する。病理学的状態では、タンパク質は変性条件下で解離し、次のモノマーのアンフォールディングはアミロイド線維の形成を可能にし、最終的に自律神経及び/又は末梢神経系の不全を引き起こす。この処置は、天然タンパク質の解離を遅らせ、結果としてアミロイド線維の形成及び有糸分裂後組織の変性を遅らせる。
タファミジスを使用するための基本的な概念は、とりわけ、WO2004/056315A2に開示されている。この特許公報は、トランスサイレチンの天然状態の動的安定化がタンパク質のミスフォールディングを防止するための有効なメカニズムであり、ミスフォールディングを阻害することが上記のような疾患の有効な治療又は予防として使用できることを明らかにしている。さらに、この特許公報は、処理及びスクリーニング方法、並びに特定のトランスサイレチン安定化化合物を開示している。
さらに、特に、6−カルボキシ−2−(3,5−ジクロロフェニル)−ベンゾオキサゾールの結晶性固体形態に関連する他の特許文書がある。例えば、WO2016/038500A1は、6−カルボキシ−2−(3,5−ジクロロフェニル)−ベンゾオキサゾールの固体形態及びそれらの調製方法に関連している。また、上記文献には、少なくとも1つの固体形態を含む医薬組成物、及びこのような固体形態及び組成物の治療的又は予防的使用が開示されている。
さらに、WO2013/038351A1には、6−カルボキシ−2−(3,5−ジクロロフェニル)−ベンゾオキサゾールメグルミンの特定の結晶形が開示されている。前記結晶形は、10.7±0.2、11.8±0.2、及び13.3±0.2の回折角(2θ)でのピークを含む粉末X線回折パターンを有する。
それにもかかわらず、既知の合成経路及び既知のタファミジスの固体形態の他に、再現性がありかつ環境に優しい方法で高品質の結晶性タファミジス多形体を送達することができるさらなる経路及び多形体が依然として必要である。さらに、特に取り扱い及び錠剤化に優れた生産特性を有する新たなタファミジスメグルミン多形体も必要である。
上記の問題は、本発明に係る結晶性タファミジス多形体を製造するプロセスによって解決する。当該プロセスは、結晶性タファミジス多形体を製造するプロセスであって、少なくとも、a)タファミジス酢酸付加物(E)とタファミジスから酢酸付加物分子を除去可能な溶媒を接触させて分散体を形成するステップと、
Figure 2021517118
b)ステップa)で得た前記分散体を加熱するステップと、c)結晶性タファミジス多形体を得るために沈殿物を沈殿させ、乾燥させるステップと、を含む。驚くことに、タファミジス酢酸付加物から出発することにより、異なる結晶性タファミジス多形体を生成することが可能であることが分かった。付加物分子の交換は非常に穏やかなルーチンで行うことができ、得られた生成物は高レベルの結晶性を含む。得られた生成物は、非常に再現性の高い物理的、化学的及び生物学的性質を含み、望ましくない副産物の量は非常に少ない。この発見は驚くべきことである。これは、単一の付加物の異なる結晶多形体から出発することによりアクセス可能であるとは期待できないためである。これは驚くべきことである。その理由は、多形体形成プロセスの熱力学的条件及び動力学的条件は、付加物の違いによって異なると予想され、通常、結晶化ルーチンが非常に特殊化されるためである。付加物分子の化学的及び立体的な相違はあるが、出願人は、プロセス化学並びに関与する中間体及び生成物の純度に関して利点を有する、異なる付加物の生成のための非常に柔軟なプロセスを確立した。
本発明による結晶性タファミジス多形体は、少なくともタファミジスを含み、かつ結晶特性を含む物質である。多形体は、場合により結晶特性を含み、ここで、実験セクションにおいて説明するように、X線実験は、非晶質ハロの代わりに、明確なX線ピークを含む。したがって、結晶性多形体は、秩序構造を欠く非晶質(アモルファス)基板と比較して秩序構造を含む。多形体は、秩序化されたタファミジス分子のみを含んでもよいし、あるいはタファミジスに密接し、結晶、すなわち、少なくとも部分的に規則的な構造を形成するさらなる付加物分子を含んでもよい。
前記プロセスのステップa)において、タファミジス酢酸付加物(E)と、タファミジスから酢酸付加物分子を除去可能な溶媒とを接触させることにより分散体を形成する。前記プロセスの第1のステップは、タファミジス酢酸付加物の使用を含む。付加物という用語は、化合物が使用され、酢酸が、遊離塩基の形態で、又は変化した、例えばプロトン化された、タファミジスに結合されることを意味する。酢酸とタファミジス遊離塩基との結合は、ファンデルワールス相互作用又は双方の分子の官能基間の水素結合に基づく。また、達成された酢酸タファミジス付加物は、酢酸溶媒和物と分類又は命名することができる。加えて、理論に縛られることなく、付加物/溶媒和物における酢酸及びタファミジスの相対配向は非常に再現性が高く、前記付加物の結晶秩序構造の形成に有利であると仮定することが適切であると思われる。しかし、付加物は結晶性であってもよいし、非晶質であってもよい。付加物は溶媒と接触する。後者は、撹拌下で乾燥したタファミジス酢酸付加物を溶媒中に分散させることによって達成することができる。溶媒は、タファミジス酢酸付加物における付加物の結合を切断するために前記プロセスにおいて使用されるか、あるいは溶媒分子がタファミジス自体とともに付加物を形成することがある。タファミジス分子から酢酸を除去することができ、したがって、異なる付加物分子を分離することができる溶媒は、例えば、攪拌下で又は前記プロセスにおけるステップb)の条件下で、すなわち、分散体に付加的に熱を加えることによって酢酸付加物を溶解することができる溶媒とみなすことができる。付加物を溶解できない溶媒は、通常、前記プロセスの第1のステップには適していない。好ましくは、溶媒は、前記プロセスのステップb)の条件下で、少なくとも90重量%、より好ましくは95重量%、さらにより好ましくは97重量%を超える使用されたタファミジス酢酸付加物を溶解することができる。非溶解付加物と溶解付加物との関係は、例えば、平衡が達成された後、50℃での重量測定法により判断することができる。前記プロセスのステップa)に適した温度範囲は、0℃以上(≧0℃)、及び50℃以下(≦50℃)である。
前記プロセスのステップb)では、ステップa)で得られた分散体を加熱する。このステップは付加物の相互交換を容易にするために行われる。このステップは、125℃までの加熱の適用を含むことができ、好ましくは、付与された溶媒中の分散体を還流させることによって行われる。分散ステップは、短い反応時間で非常に効率的な処理を可能にし、この温度までの不要な副産物の量をかなり減少させることができる。したがって、全体的に高い収率が得られる。これは、より高い温度で周囲の異なる化学物質で反応を行う最新のプロセスと比較した場合の利点である。
前記プロセスのステップc)では、沈殿物が生じ、この沈殿物を乾燥させて結晶性タファミジス多形体が得られる。結晶性多形体は、3つの異なる乾燥方法によって実現し得る。一方では、温度を維持しながら溶媒を除去することができ、未変化の溶媒レベルで温度を低下させることができ、あるいは減少した溶媒レベルで温度を低下させることができる。結晶性沈殿物を得るため、好ましくは50℃未満、より好ましくは20℃未満、さらにより好ましくは10℃未満に温度を減少させることにより、及び少なくとも5時間、好ましくは少なくとも8時間、より好ましくは少なくとも12時間の沈殿タイムスケールにより、未変化の溶媒レベルで沈殿を実現することが適切であることが分かった。沈殿物が形成された後、さらに真空下で固体を乾燥させることが好ましい。可能な乾燥ステップは、大気中又は減圧下のいずれかで固体材料の温度を上昇させることを含んでいてもよい。この乾燥ステップから得られる結晶性タファミジス多形体は、好ましくは、10重量%未満、好ましくは5重量%未満、さらに好ましくは0.5重量%未満の残留溶媒含有量を含む(付加物の一部を形成する溶媒分子はカウントしない)。このような残留溶媒含量は、さらなる処理の過程において非常に適切なものであり、特に結晶構造の生成に有利である。
前記プロセスの好ましい実施例において、溶媒は、水、メタノール、エタノール、酢酸エチル、ペンタン、ヘキサン、ハロゲン化又は非ハロゲン化ギ酸、ハロゲン化又は非ハロゲン化酢酸あるいは少なくとも2つの溶媒の混合物からなる群から選択される。この溶媒群は、付加物の相互交換を可能にするのに非常に適しており、本発明のプロセスにおける高度な結晶性材料の形成に寄与する。全体の収率は非常に良好である。さらに、結晶性タファミジス多形体の生成のために酸基を含む基を使用することが適切であり、溶媒分子は付加物の一部となる。溶媒分子を含むヒドロキシル基は、遊離タファミジス酸の結晶性多形体を生成するために、又は付加物成分が使用される場合に有用であることが分かった。
前記プロセスのさらなる態様において、溶媒は酢酸エチルと水の混合物であり、得られた結晶性タファミジス多形体が結晶性タファミジス遊離酸である。結晶性遊離酸が合成の対象である場合、水/酢酸エチル混合物の使用は、酢酸付加物の溶解及び結晶性遊離酸の沈殿に非常に適していることが分かった。好ましい実施例では、水に対する酢酸エチルの体積比(酢酸エチル:水)は、50:50以上、95:5以下とすることができる。90:10の酢酸エチル:水混合物を用いて、非常に高い収率及び遊離酸の優れた結晶性を達成することがさらに好ましい。
前記プロセスの好ましい実施例において、溶媒はギ酸であり、得られた結晶性タファミジス多形体は結晶性タファミジスギ酸付加物である。本発明のプロセスは、酢酸付加物から結晶性ギ酸付加物を合成するのに特に適している。ギ酸は、例えば、本発明のプロセスでは溶媒の形態で導入することができる。ギ酸は、物理的/化学的なタファミジス−酢酸の相互作用を、付加物から酢酸を除くように妨害することができる。その後、ギ酸は、現在空いている位置の置換を行うことができ、安定した結晶性の付加物を形成する。このような付加物の相互交換は、ギ酸が酢酸と比べてより安定した付加物をもたらすことが先験的には予想できなかったため、驚くべきことである。
前記プロセスの好ましい態様において、溶媒はトリフルオロ酢酸であり、得られる結晶性タファミジス多形体は結晶性タファミジストリフルオロ酢酸付加物である。本発明のプロセスは、酢酸付加物から結晶性トリフルオロ酢酸付加物を合成するのに特に適している。トリフルオロ酢酸は、例えば、本発明のプロセスにおいて溶媒の形態で導入され得る。トリフルオロ酢酸は、物理的/化学的なタファミジス−酢酸の相互作用を、付加物から酢酸を除くように妨害することができる。その後、トリフルオロ酢酸は、現在空いている位置の置換を行うことができ、安定した結晶性の付加物を形成する。このような付加物相互交換は、トリフルオロ酢酸が酢酸に比べてより安定した付加物をもたらすことが先験的に予想できなかったため、驚くべきことである。
前記プロセスの他の好ましい特徴として、ステップa)において、溶媒の他に、分散体にさらなる付加物分子が加えられる。さらに、ステップa)において、溶媒にさらなる分子を添加することによって、結晶性付加物又は生成物の可能な範囲をさらに高めることができる。さらなる適当な付加物分子は、スルホン酸、例えばメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸又はトリフルオロメタンスルホン酸、又は高沸点溶媒、あるいは、列挙したうち少なくとも2つの異なる分子の組み合わせたものなどの酸からなる群から選択され得る。
前記プロセスの他の実施例では、プロセスa)において、プロセスa)における分散体にメグルミンを加え、得られた結晶性タファミジス多形体は結晶性タファミジスメグルミン付加物(F)である。1つの可能な付加物分子は、例えば、メグルミンであり、これは、タファミジスに対して2:1のモル比で使用され得る。上記の化学的環境において、結晶性メグルミン付加物の高収率を達成することが可能である。
前記プロセスの別の好ましい実施例では、ステップa)におけるタファミジス酢酸付加物(E)は酢酸及びスルホン酸の存在下で、4−(3,5−ジクロロベンズアミド)−3−ヒドロキシ安息香酸(D)の環化により得られる。
Figure 2021517118
驚くことに、結晶性タファミジス多形体が、エネルギー効率が高くかつ短い経路により望ましくない副産物の確率も低下させることで、再現性よく合成できることが分かった。さらに、最新のプロセスと比較して、安全でかつ環境に優しい溶媒で合成を行うことが可能である。単一のプロセスのステップにおける全体的な収率は非常に良好であり、さらに、特に中間体Dについての穏やかで高収率の精製方法が実現可能である。処理及び精製のための低温プロセスが得られ、高い全体収率で高い純度レベルを達成するため、タファミジス酢酸付加物を介して進行することは非常に有利である。したがって、全体的なプロセスは、高純度の結晶性タファミジス多形体を、最新のプロセスと比較して、毒性が低く「より環境にやさしい」方法により高収率で実現する。
前記プロセスは、プレステップa)を含み、ここで、還元体(環化)で別の環構造を形成するため、4−(3,5−ジクロロベンズアミド)−3−ヒドロキシ安息香酸(D)を反応させる。形成されたリング状構造はオキサゾールリングであり、遊離体のヒドロキシ基及びベンズアミド基の反応を介して得られる。プレステップa)における環化反応は酢酸の存在下で行われる。これは、反応が酢酸を含む溶液中又は溶媒として酢酸からなる溶液中で行われることを意味する。さらに、酢酸及び薬学的に許容可能な有機溶媒の混合物又は酢酸水溶液を使用することができる。高い酢酸含量の水性/有機酢酸溶液中で反応を行うことが好ましい。溶媒中の酢酸含量は、30重量%よりも高くてもよく、好ましくは75重量%よりも高く、より好適には90重量%よりも高い。これらの比率内で、高収率で再現性のある反応が生じる。
さらに、前記プレステップa)では、環化反応を行うためにスルホン酸を用いる。適当なスルホン酸は、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、キシレンスルホン酸又はこれらの混合物からなる群から選択される。少なくとも1つの芳香族コアを含むスルホン酸であることが好ましい。これらの酸は短い反応時間で高い収率をもたらすことができる。
別の好ましい実施例では、プレステップa)の環化反応を氷酢酸において行うことができる。氷酢酸において環化反応を行うことは非常に有利であることが分かっている。これらの溶媒条件下では、短い反応時間及び低い温度で環化を実現することができる。さらに、酢酸付加物の形成が加速され、これにより、全体的なプロセス時間が減少し、望ましくない副産物の量が減少する。理論に縛られることなく、この反応ステップにおける全体的な水分含有量を減少させることはさらに有利であると思われる。環化中の適切な水分含量は、25重量%より低く、15重量%より低く、又は5重量%よりさらに低くてもよい。この低水分含有量は、副産物の量を減少させ、酢酸付加物の高収率を実現するのに役立つ。
前記プロセスの別の特徴では、酢酸からメグルミン付加物へのタファミジス付加物の相互交換ステップb)も段階的に行うことができる。第1のステップb1)では、タファミジス酢酸付加物(E)を、非プロトン性無極性有機溶媒からなる群から選択される溶媒と接触させ、続いて、ステップb2)では、水を含む溶媒中での付加物の相互交換を行う。付加物の相互交換反応に2つのステップを用いることにより、中程度の温度でも非常に高い収率及び短い反応時間を得ることができる。これは、最初に、無極性有機溶媒において酢酸付加物を容易にタファミジスと酢酸に分離し、これ続いて、既に完全に溶解したメグルミンの付加物形成が生じるという事実によって引き起こされる。酢酸タファミジス付加物を溶解するための適当な無極性有機溶媒は、メチル−tertブチルエーテル、ジイソプロイルエーテル、ジ−エチルエーテル、酢酸エチル(ethylethanoate)(EtOAc)又はそれらの混合物からなる群から選択することができる。これらの溶媒は、メグルミン付加物の形成を妨げることなく、酢酸付加物構造を容易に溶解することができることが分かっている。さらに、この溶媒群は沸点が低く、その後の溶媒の除去を容易にする。
前記プロセスのさらに好ましい特徴の範囲内で、ステップa)において、環化反応におけるスルホン酸がp−トルエンスルホン酸である。特に、p−トルエンスルホン酸の使用は、非常に少量の望ましくない副産物を含む速い環化反応をもたらすことを示している。また、酸は、その後の付加物生成/交換反応に干渉しないため、洗浄作業量が減少する。
前記プロセスの別の態様では、プロセスa)〜c)における温度は125℃以下に維持される。前記プロセスのさらなる好ましい実施例では、全体温度、特に乾燥ステップc)における温度を、30分以上48時間以下の間、5℃以上70℃以下に維持して、0.0001重量%以上(≧0.0001重量%)及び5重量%以下(≦5重量%)の範囲の溶媒含有量の結晶性タファミジス多形体を得ることができる。保存安定性のある物質を得るため、乾燥条件を厳密に制御することは非常に有用であることが分かった。理論に縛られることなく、酢酸付加物中間体と組み合わせた乾燥ステップは、タファミジスに対する他の付加物の非常に明確な整列を可能にし、次いで、以下に記載するように定義された結晶構造の形成に有利になると考えられる。さらに、このプロセスは、残留溶媒含有量の関数であり、低溶媒含有量は、結晶構造の形成を促進するように思われる。この知見は、タファミジス化合物の溶媒含有量がかなり高いと考えられる最新のプロセスの状態と異なる。
結晶性タファミジス遊離酸多形体のさらなる開示は本発明の範囲内にあり、その結晶形は粉末X線回折パターンにおける5.1、14.1及び18.5(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む。本発明のプロセスにより、タファミジス遊離酸の結晶形を得ることができる。この形態は、特に、上記のような水/酢酸エチル溶媒の存在下で、タファミジス酢酸付加物から出発する付加物交換によって得ることができる。この経路は大規模な処理を可能にし、非常に純度の高いタファミジス遊離酸の高収率をもたらす。
結晶性タファミジス酢酸付加物のさらなる開示は本発明の範囲内にあり、その結晶形は粉末X線回折パターンにおける12.2、23.0及び25.5(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む。タファミジス酢酸付加物は、上記のプレステップに従って及びステップb)及びc)におけるさらなる処理に従って合成することができる。このような経路を介して結晶性物質の高収率が得られる。
結晶性タファミジスギ酸付加物のさらなる開示は本発明の範囲内にあり、その結晶形は、粉末X線回折パターンにおける5.0、10.0及び20.1(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む。さらに、酢酸付加物相互交換を介してギ酸多形体を得ることもできる。ギ酸多形体は高い結晶性を示し、そのような経路を介して高い収率が得られる。この多形体は、例えば、ギ酸を溶媒として使用するプロセスを実行することによって得ることができる。
結晶性タファミジスメグルミン(F)のさらなる開示は本発明の範囲内にあり、その結晶形は粉末X線回折パターンにおける12.2、23.0及び25.5(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む。また、ステップa)において、N−メチル−D−グルカミンの存在下で付加物相互交換を行うことができる。これは、このステップにおいて、酢酸とタファミジスとの相互作用が壊れ、タファミジスとメグルミンとの相互作用に置き換わることを意味する。このプロセスのステップは2つのステップとすることができ、第1の付加物の切断がタファミジスメグルミン付加物の生成から分離されているか、又はこの付加物相互交換を1つのステップの反応により行うことも可能である。端部において、1つのN−メチル−D−グルカミンが1つのタファミジス分子と相互作用する、タファミジスメグルミン付加物を実現することができる。
例えば、メグルミン付加物は、ステップa)で得られた分散体にメグルミンを添加することによって達成される。このタファミジスメグルミン多形体は、タファミジスメグルミンの既知の固体形態と比べて、非常に安定しており、特に圧力処理に対して感受性が低いことが分かった。このような処理プロファイルは、このタファミジスメグルミン多形体を、経口投与のための固体医薬組成物の調製に特に適したものにする。これは、多形体が過酷な錠剤化条件においてさえも変化しないままであることに起因する。
別の態様では、結晶性タファミジスメグルミンは、粉末X線回折パターンにおける5.5、12.2、17.2、24.7、23.0及び25.5(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む。3つの特徴的なピーク位置を用いることによるこの新たなタファミジスメグルミン多形体の定義に加えて、6つの特徴的なピーク位置を用いることにより同じ多形体をさらに定義することもできる。このような回折パターンを示す多形体の形態は、良好なコンパクト性、高い溶解性及び低い吸湿性などの良好な処理特性を示す。したがって、このタファミジスメグルミン多形体は製剤処理に非常に適している。また、新たな多形体の適切な説明は、5.5、12.2、17.2及び24.7(それぞれ2θ±0.2)によって、又は5.5、12.2、17.2、24.7及び23.0(それぞれ2θ±0.2)により示すことができる。
さらに、タファミジスメグルミンの製造における新たな中間体の開示は、本発明の範囲内にある。この中間体は、タファミジス酢酸付加物である。タファミジス酢酸付加物又は酢酸溶媒和物を含むタファミジス酢酸の経路は、結晶固体形態でタファミジスメグルミンを得るために、非常に直線形かつ再現性があり、高収率の経路であることが分かっている。さらに、中間体は、従来技術で提案されている他の中間体と比較して、精製が容易であり、非常に保存安定性が高い。中間体の他の利点については、本発明のプロセスの説明として記載した利点を参照する。
さらに、上記の結晶性タファミジス付加物を含む医薬組成物も本発明の範囲内にある。これらの医薬組成物は、例えば、API(医薬品有効成分)としての少なくとも本発明のタファミジスメグルミン多形体、及び、任意選択的に、さらに薬学的に許容可能な賦形剤を含む。本発明により実現可能なタファミジスメグルミン多形体は、医薬組成物での使用に特に適している。これは、この多形体が、他のタファミジスメグルミンの形成と比べて、より再現性の高い方法で処理することができるためである。したがって、改善された有効期間及びより均一な特性を有する医薬組成物が入手可能となる。
好ましい実施例では、医薬組成物は経口投与形態とすることができる。特に、本発明のタファミジスメグルミン多形体は、経口剤への加工に適している。この適性は、特に、この特殊な多形体の圧力に対する非感受性、化学的安定性及び圧縮性に基づいている。したがって、本発明の多形体は、過酷な錠剤化ステップにおいても容易に処理可能であり、非常に良好な保存安定性を有する。
さらに、前記医薬組成物の使用は、家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)、家族性トランスサイレチン(TTR)アミロイドーシス又トランスサイレチン(TTR)型家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)の治療のための使用である。
本発明について、図1〜図17に示した特定の実施例をさらに例示する。
図1は、結晶性タファミジスメグルミンを得るための1つの可能な合成の経路を示している。 図2は、中間体Eであるタファミジス酢酸付加物のPXRD回折パターンを示している。 図3は、中間体Eであるタファミジス酢酸付加物のDSC−サーモグラムを示している。 図4は、本発明によらずに合成された非晶質タファミジスメグルミンのPXRD回折パターンを示している。 図5は、本発明によらずに合成された非晶質タファミジスメグルミンのDSC−サーモグラムを示している。 図6は、本発明によらずに合成され、乾燥された非晶質タファミジスメグルミンのPXRD回折パターンを示している。 図7は、本発明によらずに合成され、乾燥された非晶質タファミジスメグルミンのDSC−サーモグラムを示している。 図8は、熱アニーリングにより処理した結晶性タファミジスメグルミン多形体のPXRD回折パターンを示している。 図9は、熱アニーリングにより処理した本発明の結晶性タファミジスメグルミン多形体のDSC−サーモグラムを示している。 図10は、ペンタン/ヘキサンにおける分散/蒸発により処理した結晶性タファミジスメグルミン多形体のPXRD回折パターンを示している。 図11は、ペンタン/ヘキサンにおける分散/蒸発により処理した結晶性タファミジスメグルミン多形体のDSC−サーモグラムを示している。 図12は、非晶性タファミジスメグルミンの熱処理によって処理した本発明の結晶性タファミジスメグルミン多形体のPXRD回折パターンを示している。 図13は、非晶性タファミジスメグルミンの熱処理によって処理した本発明の結晶性タファミジスメグルミン多形体のDSC−サーモグラムを示している。 図14は、ペンタン/ヘプタンにおける分散/蒸発により処理し、加圧処理した結晶性タファミジスメグルミン多形体のPXRD回折パターンを示している。 図15は、本発明のプロセスにより得られた結晶性ギ酸付加物のPXRD回折パターンを示している。 図16は、本発明のプロセスにより得られた結晶性タファミジス遊離酸多形体のPXRD回折パターンを示している。 図17は、本発明にかかる結晶性タファミジスギ酸付加物のDSC−サーモグラムを示している。
図1は、タファミジスメグルミンを得るため合成経路の一例を示している。プレステップとして、3,5−ジクロロ安息香酸(A)は、クロロ官能化3,5−ジクロロベンゾイルクロリドを得るため官能化されてもよい。このステップは任意であり、遊離体として既に官能化されている分子についても、以下のような合成経路から始めてもよい。第1の反応ステップにおいて、4−[(3,5−ジクロロベンゾイル)アミノ]−3−ヒドロキシ−安息香酸(D)を得るために、官能化ベンゾイル−クロリドを4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸(C)と反応させる。この反応はTHFで行うことができる。上記中間体(D)は、タファミジス酢酸付加物(E)を得るために、酢酸及びスルホン酸誘導体の存在下で環化によりさらに処理される。ここで、後者は、他の結晶性タファミジス多形体を得るための出発遊離体である。タファミジスメグルミン付加物(F)を得るため、付加物交換ステップにより酢酸付加物をさらに処理してもよい。
図2は、中間体Eであるタファミジス酢酸付加物のPXRD回折パターンを示している。回折パターンを評価するための実験の設定については、以下の実験セクションでさらに説明する。酢酸付加物の回折パターンは、以下の強度分布を含む。
Figure 2021517118
本発明により得られる酢酸付加物は結晶構造を含み、明確なタファミジス酢酸多形体であることは回折パターンから推定することができる。
図3はタファミジス酢酸付加物のDSC−曲線を示している。DSC−サーモグラムを評価するための実験の設定については、以下の実験セクションでさらに説明する。生成物は、本発明の合成経路により得られ、約134℃(ピーク最大)で吸熱ピークを示し、約292℃でさらなる吸熱ピークを示す。
図4は、乾燥した非晶質タファミジスメグルミンのPXRD回折パターンを示している。タファミジスメグルミンは本質的に非晶質であり、それぞれ約10°及び26°(2θ)のかなり広い2つのハロ(halo)のみを含む。
図5は、非晶質タファミジスメグルミンのDSC−曲線を示している。当該物質は、下記の方法2に従って調製した。DSCは、約55℃で小さな吸熱ピークを示し、114℃で発熱ピークを示し、次いで約122℃で吸熱ピークを示し、次いで約203℃で非晶質物質の融解を示す。
図6は、非晶質タファミジスメグルミンのPXRD回折パターンを示している。このサンプルを真空オーブンで一晩追加乾燥した。このサンプルは、本質的に明確な回折ピークを含まない非晶質である。代わりに、約10°及び22°のかなり広いハロが視認できる。さらに、広いが明確なピークが約27°で視認できる(全ての値2θ)。
図7は、非晶質タファミジスメグルミンのDSC−曲線を示している。このサンプルを真空オーブンで一晩追加乾燥した。このサンプルは、約135℃での発熱ピーク(最大)及び約203℃での吸熱融解を含む。全相転移温度は水分含量の関数であり、低水分含量は相転移を高温にシフトさせる。非晶質物質の融解温度は、付加的な乾燥ステップの影響をほとんど受けない。
図8は、非晶質タファミジスメグルミンをより高温で溶融して、本発明によらない方法により得られた結晶性タファミジスメグルミンのPXRD回折パターンを示している。この物質は下記のアニーリン経路に従って得られた。回折パターンは、以下のようにピーク位置を示している。
Figure 2021517118
この結晶性物質の回折パターンは、酢酸付加物物質の結晶性回折パターンとは明らかに異なっている。結晶性物質は、特に、5.4、12.2、17.1、22.9、24.7、26.9、28.6又は5.4、12.2、17.1、22.9、24.7又は5.4、12.2、17.1、22.9(それぞれ2θ±0.2)の回折ピークによって特徴づけることができる。
図9は、高温での非晶質タファミジスメグルミンの融解を介して得られた結晶性タファミジスメグルミンのDSC−曲線を示している。この物質は下記のアニーリング経路に従って得られた。DSCは、144℃での吸熱ピーク及びその直後における149℃での発熱ピークを含む。また、この物質は203℃で融解する。
図10は、以下に記載するようにペンタン/ヘプタンにおける分散/蒸発により処理された本発明の結晶性タファミジスメグルミン多形体のPXRD回折パターンを示している。得られた結晶形は、真空法で得られるものと同様の実験の範囲内である。PXRDは以下のように回折ピークを示している。
Figure 2021517118
実験誤差内において、スペクトルは、高温で融解して得られた結晶性物質のPXRD回折パターンと同一であり、異なる処理経路、すなわち、高温での分散/蒸発及び融解により同じ多形体が得られたことを示している。
図11は、下記のようにペンタン/ヘプタンにおける分散/蒸発により処理された本発明の結晶性タファミジスメグルミン多形体のDSC−曲線を示している。DSCによって、得られた結晶形が約145°Cの発熱転移及びこれに続く201°Cでの融解を含むことが分かった。特に、発熱及び融解遷移は、高温で融解処理した結晶性材料と比較して温度が非常に類似している。
図12は、ペンタン/ヘキサンにおける分散/蒸発により処理された結晶性タファミジスメグルミン多形体のPXRD回折パターンを示している。得られた結晶形は、真空法で得られるものと同様の実験の範囲内である。PXRDは以下のように回折ピークを示している。
Figure 2021517118
本方法の精度内において、回折ピークの位置は、高温での融解によって、又はペンタン/ヘプタンにおける分散/蒸発によって得られた結晶性物質の回折ピークの位置と同じであり、同じ多形体構造の形成を示している。
図13は、ペンタン/ヘキサンにおける分散/蒸発により処理された本発明の結晶性タファミジスメグルミン多形体のDSC−曲線を示している。DSCは約141℃で非常に小さな吸熱ピークを示し、その直後、148℃で発熱転移を示す。結晶性物質は約200℃で融解する。従って、DSCにより、異なって処理された結晶性物質が実験の誤差内において非常に類似した相転移及び融解挙動を含むことが明らかになった。
図14は、本発明の合成経路に従って合成された加圧結晶タファミジスメグルミンのPXRD回折パターンを示している。加圧処理については、以下に詳述する。下記のように方法1に従って、ペンタン/ヘプタンにおいて物質を処理した。実験の誤差内において、回折パターンは圧力処理で変化せず、本発明の結晶性多形体は、長時間の圧力処理に対して安定していることを示している。
Figure 2021517118
図15は、本発明のプロセスにより得られた結晶性ギ酸付加物のPXRD回折パターンを示している。PXRDは以下のように回折ピークを示している。
Figure 2021517118
図16は、本発明のプロセスにより得られた結晶性タファミジス遊離酸多形体のPXRD回折パターンをしている。PXRDは以下のように回折ピークを示している。
Figure 2021517118
図17は、本発明の結晶性タファミジスギ酸付加物のDSC−サーモグラムを示している。サーモグラムは105℃から始まる明瞭な吸熱ピークを示している。さらに約300℃(endo)及び約270℃(exo)で2つのピークが得られる。
実験例
I.方法
PXRD−測定
CuKα放射線及びPIXcel検出器を備え、反射幾何学における半径240mmを有するパナリティカル社(PANalytical)製のエキスパートプロ(X’Pert PRO)θ−θ回折装置を45kV及び40mAで動作させて、周囲条件下で回折測定を行った。各サンプルをゼロバックグラウンドシリコンホルダに取り付け、データ収集中に0.25rev/sで回転させた。測定角度範囲は0.013°のステップサイズで3.0〜40.0°(2θ)であった。走査速度は0.0821°/s(40.80s/ステップ)であった。
DSC測定
DSC測定は、ネッチ社(NETZSCH)製のDSC装置である204F1 Phoenixを用いて行った。流量20mL/分の窒素パージガス及びピンホールを有する25μLのアルミニウムパンを用いたアナライザを試験全体において使用した。関心範囲内にある遷移を有する参考物質を用いた研究において使用されたものと同じスキャン速度での感度及び温度についてDSCを調整した。加熱パラメータは以下の通りである:初期温度−室温、25℃、平衡状態3分。220℃まで加熱、加熱速度:10K/分。40℃まで冷却、冷却速度:10K/分。サンプルサイズ:10〜20mg。全測定の各ラインにおいて流量20mL/分で窒素をパージガス及び保護ガスとして使用した。
圧力設定
13mmのスタンプを用いたパーキンエルマー社(Perkin Elmer)製の水圧プレス装置で示された圧力で3〜5秒間乾燥したサンプルを押圧した。
II.合成経路
プレステップ−化合物B:3,5−ジクロロベンゾイルクロリド
10.0g(0.0524モル、1.0eq.)の3,5−ジクロロ安息香酸を300mlのトルエンに懸濁した。10.0ml(0.136モル、2.6eq.)のSOClと1.0ml(触媒量)のDMFを懸濁液に加え、3時間に亘り還流加熱した。トルエンを減圧蒸留で蒸留して暗褐色のオイルを得た。収率は100%であり、さらに精製せずに化合物Bを使用した。
ステップ1−化合物D:4−[(3,5−ジクロロベンゾイル)アミノ]−3−ヒドロキシ−安息香酸
方法I
2000mlの丸底フラスコ内で、8.17gの4アミノ−3−ヒドロキシ−安息香酸を、室温(24℃)で300mlのTHFに溶解した。ピリジン(5ml)を溶液に添加し、混合物を氷塩浴で−12℃まで冷却した。プレステップからの希釈した3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(50mlのTHF中0.0524モル)を、10分間、−5℃で反応混合物に添加した。反応は発熱であり、反応温度を約0℃に制御した。塩化ベンゾイルを完全に加えた後、反応混合物を40分間攪拌し、温度を室温から−10℃まで減少させた。冷却を停止し、反応混合物を攪拌下で10℃まで加温した。650mlの0.2M HCl水溶液を混合物に加えて沈殿させた。HCl水溶液の別の部分(400ml、0.2M水溶液)を添加し、スラリーを室温(24℃、pH1〜2)で一晩撹拌した。沈殿物を濾過し、濾液のpHが中性になるまで500mlの脱イオン水で濾過物を洗浄した。濾過物を乾燥した後、15gの粗生成物が得られた。これを次のステップで精製した。
化合物Dのさらなる精製
粗中間体D(15g、HPLC純度93%)を400mlの0.5M NaOH水溶液で急冷し、室温(21℃)で20分間撹拌した。この溶液を濾過し、濾液を200mlのDCMで抽出した。有機層を分離し、水層を濾過した後、pH2〜3になるまで1M HCl溶液(約200ml)でpHを調整した。乳白色の沈殿が生じ、これを300mlの脱イオン水で濾過洗浄した。濾過物を乾燥オーブン内において85℃、100mbarで一晩乾燥させた。乾燥により、純度95.8%(HPLC)を有する13.3gの化合物Dが生じた。1000mlの丸底フラスコ内で、中間体D(13.3g、HPLC純度95.8%)を500mlの1−ブタノールに懸濁した。この溶液を7時間、還流加熱した(115℃)。その後、スラリーを70℃まで冷却し、70℃でさらに一晩撹拌した。熱濾過を行い、濾過物を高温の100mlの1−ブタノールで洗浄した。真空オーブンにおいて固体を80℃、100mbarで一晩乾燥させた。乾燥後、10.56gの灰色の固体を得た。収率:60.3%。
方法II
2000mlの丸底フラスコ内で、6.67gの4−アミノ−3−ヒドロキシ−安息香酸を室温(24℃)でTHF(126ml)と水(12.6ml)の混合物に溶解させた。3,5−ジクロロベンゾイルクロリド(1.2eq.)を20℃の反応混合物に20〜30分間以内で加えて1時間攪拌した。1.2eq.のトリメチルアミンを反応混合物に加え、さらに30分間撹拌した。反応混合物に1000mlの0.1M HCl水溶液を充填した。沈殿物を形成し、真空濾過により濾過した。得られた濾過物を水で洗浄した。湿った濾過物を300mlの0.5M NaOH水溶液に溶解し、不溶性粒子を分離するため濾過した。母液をDCMで洗浄し、pH=7〜8になるまで1M HCl水溶液で中和した。形成されたスラリーにアセトニトリルを充填し、真空濾過により濾過した。濾過物を脱イオン水で集中的に洗浄し、真空下で90℃のオーブンで乾燥した。
9.15gの白色固体を調製した(収率:64.4%)。さらに精製することなく、乾燥した中間体Dを使用することができる。
ステップ2−化合物E:タファミジス酢酸付加物
10.56g(0.0324モル、1.0eq.)の4−[(3,5−ジクロロベンゾイル)アミノ]−3−ヒドロキシ−安息香酸(化合物D)を600mlの氷酢酸に懸濁した。30.80g(0.162モル、5.0eq.)のpTsOH×HO(p−トルエンスルホン酸×HO)を添加し、2時間還流加熱した。冷却器を装着し、450mlの酢酸を6時間で蒸留した。反応混合物を一晩冷却した。粗い塊を濾過し、濾過物を15mlの酢酸で洗浄した。濾過物を50℃及び100mbarで一晩乾燥させた。乾燥後、750mlの氷酢酸で充填された10.3gの生成物が得られた。370mLの酢酸を蒸留し、その後、混濁液を室温まで一晩冷却した。得られた沈殿物を濾過し、濾過物を50℃、100mbarの真空オーブンで乾燥させた。9.54gの生成物を白色の針状物として単離させた。収率は9.54g(80.0%)であり、純度は99.6%(HPLC)であった。生成物は相転移及びこれに続く約298〜303℃の融解を含む。
ステップ3−化合物F:タファミジスメグルミン−非晶質
方法1
0.500gのタファミジス*CHCOOHソルベートを150mlの1−ブタノールに分散させ、還流加熱した。反応混合物は112〜113℃で沸騰し、清潔で透明な溶液が得られた。反応フラスコに蒸留冷却器を取り付け、約7mlの残留容量が残るまでブタノールを蒸留した。20ml水に0.265gのD−メグルミンを溶かして、反応混合物に加えた。エマルジョンを形成し、15分間還流させ(沸点90℃)、室温(24℃)まで冷却した。冷却した反応混合物を濾過し、母液を50℃及び150〜30mbarでロータベイパーによりゲル状の塊が形成されるまで蒸発させた。ゲル状の塊をビーカーに取り出し、その後、25℃、50mbarの乾燥オーブンにおいて一晩乾燥させた。形成された固体を粉砕し、50℃の乾燥オーブンに一晩保存した。化学収率は6g(87.8%)であり、物質は相転移及びこれに続く200〜202℃の融解を示した。
方法2
9.0818gのタファミジス*CHCOOH溶媒和物を3000mlのEtOAc中に懸濁し、透明な溶液が得られるまで65℃に加熱した。溶液を30〜32℃まで冷却し、1000mlの脱イオン水で10回洗浄した。得られた〜2000mlのEtOAc溶液にMeOH/HO溶液(1000mlのMeOH/150mlのHO)を充填した。4,8155gのD−メグルミンを40mlのHOに溶解させ、室温でMeOH/HO混合物(1000mlのMeOH/150mlのHO、34℃)に添加した。単相の透明な溶液を50℃に加熱し、減圧下で約2000mlの目標量まで濃縮した。濃縮した反応混合物を32〜34℃まで冷却し、漏斗及び濾紙を用いた重力濾過により濾過した。ゲル状の塊が得られるまで、50℃及び200mbarでロータベイパーにより母液を蒸発させた。残留ゲルをビーカーに取り出し、25〜27℃及び100mbarのオーブン内に3日間保存した。乾燥した生成物を粉砕し、50℃及び100mbarで一晩保存した。化学収量は11.33g(91.2%)であり、純度は99.98%(HPLC)であった。生成物は相転移及びこれに続く298〜303℃の融解を示した。
結晶形I−A(融解)
乾燥した非晶質生成物を、乾燥オーブンにおいて85℃で短時間溶融させた。短時間とは2時間〜5時間の間隔である。タイマーを用いて加熱を行い、加熱はRT(反応時間)から開始した。余分な水があれば、真空下でさらに取り除くことができる。生成物はカラメルのように見える。生成物を室温に冷却した後、オーブンから取り出した。
結晶形I−B(懸濁/乾燥)
方法1(ペンタン/ヘプタン)
本発明により調製した1.53gの非晶質タファミジスメグルミンをペンタンに懸濁させ、モルタル及び乳棒を用いてスラリーを粉砕した。還流冷却器及び温度計を備えた丸底フラスコにスラリーを取り出し、油浴(外浴温度45℃)により還流加熱した。蒸留冷却器を装着し、ペンタンを定期的に添加しながら蒸留した。分散体を33℃で4時間還流させ、その後、スラリーに100mlのペンタンを充填した。5時間の蒸留後、スラリーを濾過し、濾過物をn−ヘプタンに懸濁し、一晩50℃(外部浴温度53〜54℃)まで加熱した。スラリーを濾過し、オーブンにおいて50℃及び100mbarで一晩乾燥させた。スラリーを濾過し、濾過物をオーブンにおいて50℃で14時間乾燥させた。
方法2(ペンタン/ヘキサン)
0.2gの非晶質タファミジスメグルミンを20mlのペンタンに懸濁させ、(油浴温度50℃)まで還流加熱した。還流中にペンタンを約15ml蒸発させた。10mlのペンタンをスラリーに添加し、約10mlが蒸発するまで再び還流加熱した。50mlのペンタンを加え、ロータベイパーにより40℃及び300〜30mbarで乾燥させて除去した。20mlのヘキサンを乾燥した生成物に添加し、還流加熱して(85℃、油浴)、ヘキサンを蒸発させて、約4mlの濃縮物を実現した。このスラリーをロータベイパーにより40℃及び300〜30mbarで乾燥させ、続いて50℃及び100mbarでバインダーにおいて乾燥させた。
酢酸付加物から出発するタファミジスメグルミンの結晶形
この合成は、2eqvのD−メグルミンとの反応により、タファミジス酢酸付加物から出発する。1eqvの中間体E(タファミジス酢酸付加物)及び2eqvのN−メチル−D−グルカミンを9:1の体積比率で6,58L/kgのMeOH/HOに懸濁した。混合物が還流するまでスラリーをT=75℃で加熱した。スラリーを還流状態で4〜6時間維持した。反応混合物を20〜25℃まで冷却し、真空濾過した。濾過物を1,8L/kgのMeOHで3回洗浄した。濾過物を真空下において85℃で一晩乾燥させた。必要に応じて、62.5L/kgのMeOH/HO−9:1の比率で粗生成物を再結晶してもよい。
同様の設定を小規模にして使用してもよい。4.55g(1eq.)のタファミジス酢酸付加物及び4.82gのD−メグルミン(2eq.)を65mlのMeOH/HO−9:1に懸濁した。スラリーを6時間還流加熱した。スラリーを室温まで冷却し、一晩攪拌した。このスラリーを真空下で濾過し、濾過物を15mlのMeOH/HO−9:1で2回洗浄し、85℃のオーブン内で一晩乾燥させた。収率:6.04g(97%)、体積収量:93g/L;HPLC:100%;NMR:Taf:Megl−1:1、酢酸−0%;GC:MeOH−77ppm;KF:HO−0.15%。
酢酸付加物から出発するタファミジスギ酸付加物の結晶形
4.7gのタファミジス酢酸付加物を1800mlのギ酸に懸濁し、スラリーが消失するまでスラリーを還流加熱した。清潔な透明溶液をRTまで冷却し、その状態で一晩保存した。結晶性沈殿物を真空濾過し、20℃で2日間に亘り真空下で乾燥した。
酢酸付加物から出発するタファミジストリフルオロ酢酸ギ酸(TFAA)付加物の結晶形
1.125gのタファミジス酢酸付加物に20mlのトリフルオロ酢酸を充填し、スラリーが消失するまで還流加熱した。透明溶液をRTまで冷却し、その状態で一晩保存した。析出した結晶性化合物を濾過し、20℃で2日間に亘り真空下で乾燥した。
酢酸付加物から出発するタファミジス遊離酸の結晶形
1.0gのタファミジス酢酸付加物に、100mlのEtOAc及び20mlの水を充填した。スラリーが消失するまでスラリーを還流加熱した。形成された清浄な二相性溶液を3時間還流させ、室温まで冷却した。溶液を室温で一晩保存した。得られた結晶を真空濾過し、フード下においてRTで乾燥した。
耐圧結晶形
前記方法1で得られた乾燥した濾過物を、パーキンエルマー社製の水圧プレス装置及び13mmの打錠スタンプを用いて、1.5MPaで3〜5秒間押圧した。得られた物質をDSC及びPXRD実験に供した。結果を図13(DSC)及び図14(PXRD)に示す。圧力及び非圧力形成の比較から、結晶形の構造は圧力に鈍感であることが分かった。当該特徴により、この多形体が特に打錠の過程での処理に適したものとなる。

Claims (17)

  1. 結晶性タファミジス多形体を製造するプロセスであって、
    少なくとも、
    a)タファミジス酢酸付加物(E)と、タファミジスから酢酸付加物分子を除去可能な溶媒を接触させて分散体を形成するステップと、
    Figure 2021517118
    b)ステップa)で得た前記分散体を加熱するステップと、
    c)前記結晶性タファミジス多形体を得るため、沈殿物を沈殿させ、乾燥させるステップと、
    を含むプロセス。
  2. 前記溶媒は、水、メタノール、エタノール、酢酸エチル、ペンタン、ヘキサン、ハロゲン化又は非ハロゲン化ギ酸、ハロゲン化又は非ハロゲン化酢酸、あるいは少なくとも2つの溶媒の混合物からなる群から選択される、ことを特徴とする請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記溶媒が酢酸エチルと水の混合物であり、前記得られた結晶性タファミジス多形体が結晶性タファミジス遊離酸である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセス。
  4. 前記溶媒がギ酸であり、前記得られた結晶性タファミジス多形体が結晶性タファミジスギ酸付加物である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセス。
  5. 前記溶媒がトリフルオロ酢酸であり、前記得られた結晶性タファミジス多形体が結晶性タファミジストリフルオロ酢酸付加物である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセス。
  6. ステップa)において、前記溶媒の他に、前記分散体にさらなる付加物分子が加えられる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のプロセス。
  7. プロセスa)において、プロセスa)における前記分散体にメグルミンを加え、前記得られた結晶性タファミジス多形体が結晶性タファミジスメグルミン付加物(F)である、ことを特徴とする請求項6に記載のプロセス。
  8. ステップa)における前記タファミジス酢酸付加物(E)が、酢酸及びスルホン酸の存在下で、4−(3,5−ジクロロベンズアミド)−3−ヒドロキシ安息香酸(D)の環化により得られる、ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のプロセス。
    Figure 2021517118
  9. ステップa)において、前記環化反応における前記スルホン酸がp−トルエンスルホン酸である、ことを特徴とする請求項8記載のプロセス。
  10. ステップa)〜c)における温度は125℃以下に維持される、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のプロセス。
  11. 結晶形が粉末X線回折パターンにおける5.1、14.1及び18.5(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む、ことを特徴とする結晶性タファミジス遊離酸多形体。
  12. 結晶形が粉末X線回折パターンにおける12.2、23.0及び25.5(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む、ことを特徴とする結晶性タファミジス酢酸付加物。
  13. 結晶形が粉末X線回折パターンにおける5.0、10.0及び20.1(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む、ことを特徴とする結晶性タファミジスギ酸付加物。
  14. 結晶形が粉末X線回折パターンにおける12.2、23.0及び25.5(それぞれ2θ±0.2)の回折角においてピークを含む、ことを特徴とする結晶性タファミジスメグルミン(F)。
  15. 請求項14に記載の結晶性タファミジスメグルミンを含む医薬組成物。
  16. 前記医薬組成物が経口投与の形態である、ことを特徴とする請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 請求項15又は16に記載の医薬組成物の使用であって、
    家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)、家族性トランスサイレチン(TTR)アミロイドーシス又トランスサイレチン(TTR)型家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)の治療のための医薬組成物の使用。
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