JP2021516220A - ジアルキルジスルフィドからs,s’−ジアルキルジチオカーボネートを調製する方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(a) 一酸化炭素の存在下で、
− 少なくとも1種のジアルキルジスルフィド、
− ニッケル、パラジウム及び白金から選択される少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の触媒
を、
− 任意選択的に溶媒又は溶媒の混合物の存在下で
反応させるステップを含む。
本発明による調製方法のステップ(a)は、少なくとも1種のジアルキルジスルフィドを反応させる。
R1−S−S−R2
式中、
R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖状又は分枝状で飽和のC1〜C12、より優先的にはC1〜C8、さらに優先的にはC1〜C4の炭化水素ベースの鎖であって、同一でも異なっていてもよい、好ましくはO、N及び/又はSから選択される1個以上のヘテロ原子を任意選択的に含む炭化水素ベースの鎖を表す。
本発明による調製方法のステップ(a)は、ニッケル、パラジウム及び白金から選択される少なくとも1種の遷移金属を含む少なくとも1種の触媒を反応させる。
本発明による調製方法のステップ(a)は、一酸化炭素の存在下で実施される。
本発明による製造方法のステップ(a)は、反応媒体への、少なくとも1種の追加の配位子の付加を任意選択的に含んでもよい。
ステップ(a)による反応では、溶媒又は溶媒の混合物を任意に使用することができる。
本発明によるステップ(a)は、70〜200℃、好ましくは90〜180℃、より優先的には100〜170℃、さらにより優先的には100〜160℃の範囲の温度で実施することができる。
1) 上記の本発明の方法に従って少なくとも1種のS,S’−ジアルキルジチオカーボネートを調製する第1のステップ、及び
2) 調製ステップ1)により得られたS,S’−ジアルキルジチオカーボネートから、ポリカーボネート又は少なくとも1つの尿素及び/又はイソシアネート官能基を含む化合物を調製する第2のステップ
を含む。
1) 上記の本発明の方法に従って少なくとも1種のS,S’−ジアルキルジチオカーボネートを調製する第1のステップ、及び
2) 調製ステップ1)によって得られたS,S’−ジアルキルジチオカーボネートから、少なくとも1つのチオアルキル、好ましくはチオメチル基を含む化合物を調製する第2のステップ
を含む。
反応器中で以下の条件下でジメチルジスルフィドからジメチルジチオカーボネートを調製する反応において、少なくとも1種の遷移金属を含む触媒を評価する。
− 温度:160℃、
− 一酸化炭素圧:4MPa。
ジメチルジスルフィド溶液(22.43ml、250mmol)を無水トルエン(500ml)で希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を200rpmで撹拌し、160℃にし、40時間一酸化炭素圧(4MPa)下に置いた。
酸化状態(I)のクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム(即ち、RhCl(PPh3)3)(2.813g、3.0mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.732g、6.6mmol)を、無水トルエン(500ml)に希釈したジメチルジスルフィド(22.43ml、250mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を200rpmで撹拌し、160℃にし、40時間一酸化炭素圧(4MPa)下に置いた。
酸化状態(I)のクロロトリス(トリフェニルホスフィン)コバルト(即ち、CoCl(PPh3)3)(3.689g、4.2mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.732g、6.6mmol)を、無水トルエン(500ml)に希釈したジメチルジスルフィド(22.43ml、250mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を200rpmで撹拌し、160℃にし、40時間一酸化炭素圧(4MPa)下に置いた。
酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(即ち、Pd(PPh3)4)(3.513g、3.0mmol)及びトリフェニルホスフィン(1.732g、6.6mmol)を、無水トルエン(500ml)に希釈したジメチルジスルフィド(22.43ml、250mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を200rpmで撹拌し、160℃にし、40時間一酸化炭素圧(4MPa)下に置いた。
ジメチルジスルフィド及び酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムからジメチルジチオカーボネートを調製する反応と次の条件下、即ち、
− 温度:160℃、
− 一酸化炭素圧:4MPa
で、追加の配位子1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(即ち、dppe)、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(即ち、dpppentane)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(即ち、dppf)を評価した。
酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.513g、3.0mmol)及び1,2−(ジフェニルホスフィノ)エタン(3.076g、7.0mmol)を、無水トルエン(500ml)に希釈したジメチルジスルフィド(22.43ml、250mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を200rpmで撹拌し、160℃にし、40時間一酸化炭素圧(4MPa)下に置いた。
酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.513g、3.0mmol)及び1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン(2.782g、7.0mmol)を、無水トルエン(500ml)に希釈したジメチルジスルフィド(22.43ml、250mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を200rpmで撹拌し、160℃にし、40時間一酸化炭素圧(4MPa)下に置いた。
酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(3.513g、3.0mmol)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(3.871g、7.0mmol)を、無水トルエン(500ml)に希釈したジメチルジスルフィド(22.43ml、250mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を200rpmで撹拌し、160℃にし、40時間一酸化炭素圧(4MPa)下に置いた。
ジメチルジスルフィドの初期濃度を、ジメチルジチオカーボネートを調製する反応において無水トルエン中で酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンの存在下で評価する。反応は反応器内で、次の条件下で行う。
− 温度:130℃、
− 一酸化炭素圧:15MPa。
酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(即ち、Pd(PPh3)4)(0.35g、0.31mmol)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.5g、0.90mmol)を、無水トルエン(60mlまでにする)に希釈したジメチルジスルフィド(26.7ml、300mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を1200rpmで撹拌し、130℃にし、70時間一酸化炭素圧(15MPa)下に置いた。
酸化状態(0)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(即ち、Pd(PPh3)4)(0.35g、0.31mmol)及び1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.5g、0.90mmol)を、無水トルエン(60mlまでにする)に希釈したジメチルジスルフィド(2.67ml、30mmol)溶液に希釈した。真空ポンプを用いて空気を除去した後、混合物を1200rpmで撹拌し、130℃にし、70時間一酸化炭素圧(15MPa)下に置いた。
Claims (10)
- 少なくとも1種のS,S’−ジアルキルジチオカーボネートを調製する方法であって、以下のステップ(a)、即ち、
(a) 一酸化炭素の存在下で、
− 少なくとも1種のジアルキルジスルフィド、
− ニッケル、パラジウム及び白金から選択される少なくとも1種の金属を含む少なくとも1種の触媒
を、
− 任意選択的に溶媒又は溶媒の混合物の存在下で
反応させるステップを含む方法。 - 前記ジアルキルジスルフィドが、下記式(I)のジアルキルジスルフィド、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
R1−S−S−R2
[式中、
R1及びR2は、同一でも異なっていてもよく、直鎖状又は分枝状で飽和のC1〜C12、好ましくはC1〜C8、より優先的にはC1〜C4の炭化水素ベースの鎖であって、同一でも異なっていてもよい、好ましくはO、N及び/又はSから選択される1個以上のヘテロ原子を任意選択的に含む炭化水素ベースの鎖を表す。] - R1及びR2が同一であり、C1〜C4炭化水素ベースの鎖を表し、好ましくはR1及びR2が各々メチル基を表すことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
- 前記触媒がパラジウムを含み、好ましくは前記触媒がテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(a)の反応に導入される触媒のモル数が、ステップ(a)の反応に導入されるジアルキルジスルフィドの総モル数に対して、0.1〜3モル%、好ましくは0.5〜2.5モル%、より優先的には0.5〜2モル%であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- ステップ(a)による反応が、1〜20MPa、好ましくは3〜15MPa、より優先的には4〜8MPaの一酸化炭素全圧下で行われることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ステップ(a)が、反応媒体への少なくとも1つの追加の配位子の添加を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記追加の配位子が、トリフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,3−ジイソプロピルイミダゾリウムテトラフルオロボレート、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、一酸化炭素、及びそれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
- 前記ステップ(a)の反応に導入されるジアルキルジスルフィドの総モル数に対して、追加の配位子のモル数が、0.1〜6モル%、好ましくは0.3〜5モル%、より優先的には0.5〜4モル%であることを特徴とする、請求項7又は8に記載の方法。
- ポリカーボネート、少なくとも1つの尿素及び/又はイソシアネート官能基を含む化合物、又は少なくとも1つのチオアルキル官能基を含む化合物の調製のための試薬としての、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法により得られた少なくとも1種のS,S’−ジアルキルジチオカーボネートの使用。
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