JP2021515028A - 皮膚に及ぼす青色光誘発ストレスの影響を低減する新規な方法 - Google Patents

皮膚に及ぼす青色光誘発ストレスの影響を低減する新規な方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、青色光への暴露に起因する酸化ストレスにより生じるヒト皮膚又は口唇の老化の徴候の発症を予防若しくは遅延する又は前記徴候を除去する方法に関する。前記方法は、製剤質量100%を基準にして、(1)90〜99.5質量%の少なくとも1種の化粧用に許容可能な賦形剤と、(2)0.5〜10質量%の組成物(C1)であって、その質量100%を基準にして、a)90〜99質量%の少なくとも1種の組成物(C2)であって、それ自体の質量100%を基準にして、(i)40〜80質量%の少なくとも1種の式(I):HO−[CH2−CH(OH)−CH2−O−]nH(I)(式中、nは1以上且つ6以下の整数である)の化合物と、(ii)20〜60質量%の水と、を含む、少なくとも1種の組成物(C2)と、b)1〜10質量%、より特定的には1〜5質量%、さらにより特定的には1〜3質量%のヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出物(EX)と、を含む、組成物(C1)と、を含む局所化粧用製剤(F1)をヒト皮膚又は口唇に適用する少なくとも1つの工程を含む。

Description

本発明は、青色光への暴露に起因する酸化ストレスにより生じるヒト皮膚又は口唇の老化の徴候の発症を予防又は遅延する、さもなければ前記徴候を排除するプロセスであって、ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種からの植物抽出物を含む局所化粧用製剤をヒト皮膚又は口唇に適用する少なくとも1つの工程を含むプロセスに関する。
ヒト皮膚は、他者に示される最初の視覚像を構成するので、その外観の向上はヒトにとって絶えず関心の対象である。皮膚は、ウェルビーイングの状態の反映であり、多くの場合、若々しい状態並びにその逆に疲労及び/又は老化の状態に関連付けられる。したがって、皮膚老化は、前記老化に伴う目に見える症状を減衰及び/又は予防する対策を探し求めているヒト、より特定的には化粧品の消費者にとっての関心事である。この皮膚老化は各種皮膚組織で観測されるとともに、皺の出現及び増大により、くすんだ顔貌により、顔貌の均一性の欠如(色素異常)により、さもなければヒト生体皮膚の質感及び性質とくに生体力学的性質の変化により特徴付けられる目に見える外的影響をもたらす代謝、機能、細胞、構造、及び組織の障害により特徴付けられる。
皮膚老化は、一方では各個体に固有の因子(各個体に固有の遺伝的遺産の特性)から、他方では環境因子から生じる。皮膚老化の原因となりうる環境因子としては、太陽光への繰返し長期暴露、より特定的には紫外線への暴露、大気汚染、タバコの煙、とくに上述した因子から生じうる各種形態の酸化ストレス、さらには心理的、情動的、及び神経的ストレスへの暴露が挙げられうる。太陽放射線、より特定的には紫外線へのヒト皮膚の繰返し長期暴露は、光老化として広く知られる老化の形態をもたらす。この光老化は科学文献に数多く報告されており、各種レベルで皮膚障害を引き起こし、その最もよく知られた皮膚障害の1つは、真皮の弾性線維の構造及び組織の重度の変化により特徴付けられる日光弾性線維症である。こうした変化は、非常に深く際立った皺を呈するかかる皮膚の特徴的外観をもたらし、日焼けした皮膚の外観、すなわち、硬くなってひび割れた艶のある外観、さらにはその機械的性質の変化を引き起こす。
ヒト皮膚の機械的性質の老化関連変化は、弾性線維とコラーゲン線維とで構成される真皮細胞外マトリックスの障害、さらには細胞特性の障害に起因する。Schulzeら(1)は、真皮線維芽細胞が年齢と共に硬くなって、細胞骨格が関与する細胞機能、たとえば、細胞外マトリックスの再組織化に重要な収縮性、遊走性、及び増殖性に影響を及ぼすことを示した。
また、ヒト皮膚中の過剰の反応性酸素種(ROSという略語により知られる)は(刺激が外因性であるか又は生成が内因性であるかにかかわらず)、タンパク質との不可逆結合を形成し、これは「カルボニル含有タンパク質」として同定され、後にその機能を失うことが知られている。こうしたカルボニル含有タンパク質と、炭水化物代謝、タンパク質維持、細胞移動性(遊走を含む)、タンパク質ホメオスタシスなどの主要な細胞機能に及ぼすその影響と、の関連が最近実証された(2)。(Baraibar and Friguet,2013)。線維芽細胞の遊走性に及ぼす各種年齢のドナーに由来するヒト血清の影響を調べる研究が近藤ら(3)により行われた。高齢者ドナーの血清は、線維芽細胞の遊走性、さらには胎児線維芽細胞の遊走性を阻害することが、得られたデータから示される。これは皮膚老化の問題において内因性因子の重要性を例示する。
「光動力学」として知られる技術は、「光暴露」皮膚、すなわち太陽放射線、より特定的には紫外線に暴露された皮膚の若返り(すなわち皺や小皺、色素斑などの低減)にとくに好適であると記載されてきた。この技術の作用機序は最近研究され(4)、その作用モードはとくに線維芽細胞集団の増加により、さらには前記線維芽細胞の遊走能の増加により進行することが判明している。
したがって、こうした最近の研究から、線維芽細胞の遊走性の障害は皮膚老化の現象に寄与することが示される。この遊走性は重要であり、皮膚病変の修復プロセスとの関連で記載されている。高齢者におけるこのプロセスの機能不全は広く記載されているので、この細胞機能の重要性が例示される。
結果として、ヒト皮膚の真皮線維芽細胞の遊走性を向上させること及び/又は線維芽細胞集団を増加させることは、ヒト生体皮膚の老化を予防及び/又は治療する手段、より特定的には前記老化の目に見える影響、たとえば、自然老化又は太陽光への長期暴露、より特定的には紫外線への暴露又は酸化ストレスへの暴露に起因する皺、くすんだ顔貌、顔貌の均一性の欠如(色素異常)、ヒト生体皮膚の硬直を予防及び/又は治療する手段を構成する。
青色光は可視光の一部に相当し、380ナノメートル〜500ナノメートルの波長範囲により特徴付けられるので、可視スペクトルにおいて太陽から送られる光の最大部分を構成する。
しかしながら、人々のライフスタイルが変化して、家庭及び事務所の屋内照明に存在するLED(発光ダイオード)、より特定的にはLEDランプ、タブレットスクリーン、スマートフォンスクリーン、コンピュータースクリーン、及びテレビスクリーンに由来する人工青色光線にますます暴露されるようになっている。この暴露は、青色光を発するデバイスの増加によるだけでなく、人々の消費モードの変化に起因する毎日の累積継続時間によっても増加する(2011年には1日平均3.5時間、すなわち、30年間で23%増加)(5)。
ヒト皮膚に及ぼす青色光の影響に関する研究から、それは抗増殖作用を発揮するとともにケラチノサイト分化を促進することが実証された(6)。さらに、バリア機能が事前に損なわれた皮膚断片の青色光への暴露は、とくに角質層と顆粒層との間の界面に分泌される脂質に関して皮膚バリアの回復の遅延を示した(7)。
国際公開第2017/157998A1号パンフレットの下で公開された国際特許出願には、正常ヒトケラチノサイトによる細胞内及びミトコンドリアの反応性酸素種(ROS)の生成並びにカカオ豆加水分解物を含む局所組成物の適用により付与される保護が開示されている。
また、仏国特許出願公開第2895257A1号明細書の下で公開された仏国特許出願には、可視スペクトル域、より特定的には青色スペクトル近傍域の波長を有する光線により皮膚、より特定的には眼瞼に生じる細胞損傷の存在と、眼の輪郭の親油性構造の保護及び修復の天然機能を維持及び/又は強化するためのビタミン、プロビタミン、カロテノイド、レチノイド、不鹸化性物質、ポリ不飽和脂肪酸、グリチルレチン酸などの親油性抗酸化剤の使用と、が開示されている。
ヘディキウム属(Hedychium)は、ショウガ科(Zingiberaceae)のジンジャーに属する顕花植物属である。東南アジア(タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンなど)、中国南部、ヒマラヤ、及びマダガスカルに由来する約70〜80の既知種が存在する。ある特定の種は、他の国々(南アフリカ、南アメリカ、中央アメリカ、西インド諸島、並びに太平洋、インド洋、及び大西洋の多くの島々)でかなり気候順化されてきた。ヘディキウム属(Hedychium)という属名は、2つの古代ギリシャ語、すなわち、「ソフト」を意味する「hedys」と「雪」を意味する「chios」とに由来する。これは標準的ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の芳香性白色花を表す。一般名としては、ガーランドフラワー、ジンジャーリリー、及びカヒリジンジャーが挙げられる。
ヘディキウム属(Hedychium)のメンバーは根茎多年生植物であり、一般に120cm〜180cmの高さに成長する。ある特定の種は、そのエキゾチックな茎葉と、白色、黄色、及び橙色の色調のその発香性花穂と、で成長する。また、観賞用ガーデニングに使用するために多くの培養株が開発されてきた。使用される種のうち注目しうる例としては、ヘディキウム・アウランティアクム(Hedychium aurantiacum)、ヘディキウム・コッキネウム(Hedychium coccineum)、ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)、ヘディキウム・デンシフロラム(Hedychium densiflorum)、ヘディキウム・エリプティカム(Hedychium ellipticum)(ジンジャースクラブ)、ヘディキウム・フラベスセンス(Hedychium flavescens)、ヘディキウム・ガルドネリアナム(Hedychium gardnerianum)(ジンジャー)、ヘディキウム・サムイエンセ(Hedychium samuiense)、及びヒンディー語でカプールカチャリとして知られるヘディキウム・スピカタム(Hedychium spicatum)が挙げられる。
種は、その生物学的分類により、さらにまたいくつかの場合にその起源により個別に互いに異なる。
ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種(「バタフライジンジャーリリー」としても知られる)は、Andrea Johan Retzius“Observationes Botanicae”,volume 3,pages 73−74の書籍中でJohann Gerhard Koenigにより1783年に初めて記載された。
ヘディキウム・スピカタム(Hedychium spicatum)種(「スパイクジンジャーリリー」という名称でも知られる)は、James Edward Smith(1811)により最初に記録され、次いで、Abraham Rees“The Cyclopaedia;Sciences and Literature”,volume 17,pages 521−522による研究で1819年にFrancis Buchanan−Hamiltonにより記載された。
ヘディキウム属(Hedychium)は、伝統医薬に使用するために、たとえば、“Edible Medicinal and Non−medicinal Plants”,Vol.8 Flowers,pages 853−860”、又は“Plantes medicinales utilisees par les femmes de la foret littorale d’Agnalazaha(Sud−est de Madagascar)[Medicinal plants used by women of the coastal forest of Agnalazaha(South−Eastern Madagascar)]”,Journal of Ethnobiology and Ethnomedicine,2013に、さらにまたX.Yan,et al.,“Medicaments chinois,structures moleculaires,sources naturelles et applications[Chinese medicaments,molecular structures,natural sources and applications]”,1999、又はSharma et al.,“Phytochemistry”,14:578,1975により、広く記載されてきた。
国際公開第2002/056859A2号パンフレットの下で公開された国際特許出願には、ヘディキウム属(Hedychium)の抽出物を含む組成物及び関連する化粧使用が開示されている。前記国際特許出願には、皮膚の引締り、張り、又は質感を調節する際のヘディキウム・スピカタム(Hedychium spicatum)種の使用、より特定的にはその活性がとくに記載されている。他の一態様によれば、前記特許出願には、メタロプロテアーゼ1(MMP−1)分泌のUV誘発阻害、内因性細胞抗酸化防御システムでグルタチオンを保護するためにチオールの喫煙誘発損失を予防すること、及び有害な反応性酸素種(ROS)の形成の前駆体としての一酸化窒素の生成を阻害することに基づく環境関連皮膚損傷の治療におけるヘディキウム・スピカタム(Hedychium spicatum)種の使用がとくに記載されている。
ブラジル特許出願公開第PI0905586−0A2明細書には、皮膚を保湿、再賦活、及び再生するための、植物の花に由来するヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の抽出物の化粧使用が記載されている。そのほか、花の高濃度フラボノイドに基づく抗老化効果は、抗炎症活性及び抗過酸化活性、さらにまた微小血管及び毛細血管の強化、並びに光誘発浮腫及び紅斑の形成に対抗する性質として述べられている。
国際公開第2006/053415A1号パンフレットの下で公開された国際特許出願には、MMP−1、MMP−2、MMP−3、MMP−9、及びHLE(ヒト白血球エラスターゼ)の阻害機序を用いた用途を含めて、化粧用途におけるいくつかの植物抽出物の好適合な使用が記載されている。しかしながら、ヘディキウム属(Hedychium)植物の抽出物は、可能性のある植物の広範なリスト中にごく一般的に述べられているにすぎず、ヘディキウム属(Hedychium)のいずれの種に対しても、特定の効果は記載されておらず示されてもいなかった。
青色光への前記ヒト皮膚の暴露に起因する酸化ストレスにより生じるヒト皮膚又は口唇の老化の徴候を予防及び/又は治療する新規な化粧活性剤のそうした探索との関連で、本発明者らは、ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出物の具現化に依拠する新規な技術的解決策の開発に焦点を当てた。
このため、第1の態様によれば、本発明の主題は、青色光への暴露に起因する酸化ストレスにより生じるヒト皮膚又は口唇の老化の徴候の発症を予防又は遅延すること、さもなければ前記徴候を排除することを目的とするプロセスであって、製剤質量100%当たり、
(1)− 90質量%〜99.5質量%、より特定的には92質量%〜99.5質量%、さらにより特定的には95質量%〜99.5質量%の少なくとも1種の化粧用に許容可能な賦形剤と、
(2)− 0.5質量%〜10質量%、より特定的には0.5質量%〜8質量%、さらにより特定的には0.5質量%〜5質量%の組成物(C)と、
を含む局所化粧用製剤(F)をヒト皮膚又は口唇に適用する少なくとも1つの工程を含み、前記組成物(C)が、その質量100%当たり、
a)− 90質量%〜99質量%、より特定的には95質量%〜99質量%、さらにより特定的には97質量%〜99質量%の少なくとも1種の組成物(C)であって、それ自体の質量100%当たり、
(i)− 40質量%〜80質量%、より特定的には50質量%〜80質量%、さらにより特定的には60質量%〜80質量%の少なくとも1種の式(I)の化合物と、
HO−[CH−CH(OH)−CH−O−]H (I)
(式中、nは1以上且つ6以下の整数を表す)
(ii)− 20質量%〜60質量%、より特定的には20質量%〜50質量%、さらにより特定的には20質量%〜40質量%の水と、
を含む、少なくとも1種の組成物(C)と、
b)− 1質量%〜10質量%、より特定的には1質量%〜5質量%、さらにより特定的には1質量%〜3質量%のヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出物(EX)と、
を含む、プロセスである。
本発明の目的では、「抽出物」(EX)という用語は、ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の同一部分又はいくつかの部分の抽出に由来する組成物を意味する。本発明に係る「抽出物(EX)」は、ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出部分から単離された化学物質の混合物である。特定の態様によれば、本発明の主題は、抽出物(EX)が、花、種子、果実、葉、茎、根、及び/又は根茎に由来するヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出物、より特定的にはヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の前記植物の根及び/又は根茎に由来するものである、以上に規定されたプロセスである。
本発明の目的では、「青色光」という用語は、380ナノメートル以上且つ500ナノメートル以下、より特定的には450ナノメートル以上且つ500ナノメートル以下、さらにより特定的には450ナノメートル以上且つ480ナノメートル以下の波長により特徴付けられる天然又は人工の放射線を意味する。
本発明の目的では、「青色光への暴露」という用語は、以上に定義された青色光への平均1日暴露持続時間が4時間/日以上且つ12時間/日以下、より特定的には4時間/日以上且つ6時間/日以下であることを意味する。
本発明の目的では、「酸化ストレス」という用語は、酸化防止剤と酸化促進フリーラジカルとの間のアンバランスが観測されるヒト生理学的状態を意味し、後者は、ヒト皮膚又は口唇における、とくにミトコンドリアに存在する酸素からのその過剰生成が、外部ストレスへの暴露、たとえば、以上に定義された青色光への暴露により引き起こされた、反応性酸素種(ROS)である。
本発明の目的では、「ヒト皮膚又は口唇の老化の徴候」という用語は、老化に起因する皮膚又は口唇の外観のなんらかの変化、たとえば、皺や小皺、微小起伏障害、皮膚の弾力性及び/又は張りの欠如、ヒト皮膚又は口唇の密度及び/又は引締りの欠如、さらには改変外観により系統的に反映されない皮膚のなんらかの内部変化、たとえば、紫外線への暴露に続いて起こる皮膚のなんらかの内部劣化を意味する。
より特定の態様によれば、本発明の主題は、酸化ストレスが、380ナノメートル以上且つ500ナノメートル以下、より特定的には450ナノメートル以上且つ500ナノメートル以下、さらにより特定的には450ナノメートル以上且つ480ナノメートル以下の波長を有する放射線により特徴付けられる天然青色光への暴露に起因する、以上に規定されたプロセスである。
より特定の態様によれば、本発明の主題は、酸化ストレスが、380ナノメートル以上且つ500ナノメートル以下、より特定的には450ナノメートル以上且つ500ナノメートル以下、さらにより特定的には450ナノメートル以上且つ480ナノメートル以下の波長を有する放射線により特徴付けられる人工青色光への暴露に起因する、以上に規定されたプロセスである。
本発明の目的では、人工「青色光」という用語は、少なくとも1つの発光ダイオード(LED)を含むデバイス、たとえば、タッチスクリーンであってもなくてもよいLED照明スクリーンを備えた通信装置、たとえば、セルフォン又はスマートフォン、タブレット、コンピューター、テレビ、家庭及び事務所の屋内照明ランプ、広告目的のネオンライト及びパネルにより発せられる以上に定義された青色光を意味する。
以上で用いられる「局所使用」又は「局所」という用語は、化粧用製剤の場合の直接適用であるか、或いはたとえばテキスタイル若しくはペーパーワイプの形態のボディケア用品又は皮膚との接触が意図されたサニタリー用品の場合の間接適用であるかにかかわらず、前記化粧用製剤(F)が皮膚への適用により使用されることを意味する。
以上に記載の化粧用製剤(F)の定義で「賦形剤」の認定に用いられる「化粧用に許容可能」という用語は、1993年6月14日の指令第93/35/EEC号により修正された1976年7月27日の欧州経済共同体理事会指令(Council of the European Economic Community Directive)第76/768/EEC号に準拠して、前記製剤(F)が、排他的に主に、洗浄、着香、外見補正、及び/若しくは体臭の是正、並びに/又は保護若しくは良好な状態の維持を目的として、人体の各種部分(表皮、体毛・頭髪系、爪、口唇、及び生殖器)又は歯及び口腔粘膜に接触させることが意図されたなんらかの物質又は調製物を含むことを意味する。
特定の態様によれば、本発明の主題は、nが1以上且つ4以下、より特定的には1以上且つ3以下の整数を表す、以上に規定されたプロセスである。
さらにより特定の態様によれば、本発明の主題は、nが1に等しい整数を表す、以上に規定されたプロセスである。
特定の態様によれば、本発明の主題は、前記ヒト皮膚又は口唇の老化の徴候が、ヒト皮膚又は口唇の皺、小皺、又は微小起伏障害であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
特定の態様によれば、本発明の主題は、前記ヒト皮膚又は口唇の老化の徴候がヒト皮膚又は口唇の弾力性及び/又は張りの欠如であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
特定の態様によれば、本発明の主題は、前記ヒト皮膚又は口唇の老化の徴候がヒト皮膚又は口唇の密度及び/又は引締りの欠如であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
本発明の主題のプロセスで使用される製剤(F)に含まれるヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出物(EX)は、
− 所与の量のヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の根及び/又は根茎と好適な溶媒又は溶媒混合物(S)とを混合して混合物(M)を得る工程a)と、
− 混合物(M)を濾過して濾液(M)を得る工程b)と、
− 濾液(M)をデカントして上澄み媒体(M)から沈降物を分離する工程c)と、
− 上澄み(M)を濾過して透明溶液(S)を得る工程d)と、
− 工程d)の終了時に得られた溶液(S)に所望の固形分含有率により特徴付けられる抽出物(EX)を得るのに必要な量の溶媒(S)を添加することに依拠する工程e)と、
を含むプロセスにより調製しうる。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスの工程a)では、所要量のヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の根及び/又は根茎は、粉砕又は細断された形態でタンクに導入される。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスの工程a)では、溶媒(S)は、
− 式(II):
CH−(CH−OH (II)
(式中、mは1以上且つ8以下の整数を表す)
の化合物、
− 式(I):
HO−[CH−CH(OH)−CH−O−]H (I)
(式中、nは1以上且つ6以下の整数を表す)
の化合物、及び
− 式(III):
CH−(CH−(C=O)−O(CHp’−CH (III)
(式中、p及びp’は、同一であっても異なっていてもよく、1以上且つ8以下の整数を表す)
の化合物、
− クロロホルム、水、強酸の水性溶液、たとえば、塩酸の水性溶液、強塩基の水性溶液、たとえば、水酸化ナトリウム溶液、
からなる群のメンバーから選択される。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスの工程a)では、溶媒(S)は、より特定的には、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、グリセロール、プロピレングリコール、及び水、より特定的には、エタノール、水とエタノールとの混合物、及び水とグリセロールとの混合物からなる群から選択される。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスでは、工程a)は、水/エタノール混合物(50/50v/v)の存在下で、且つ以上に記載の溶媒混合物10dm当たり1kgのヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の根及び/又は根茎の割合で、優先的に実施される。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスの工程b)では、以上で得られた混合物(M)から濾液(M)を得るために、当業者に公知の従来の濾過技術を適用しうる。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスの工程c)では、上澄み(M)の沈降後に得られる固体の分離は、当業者に公知の従来技術により実施しうる。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスの工程d)では、上澄み(M)の濾過は、上澄み(M)よりも透明な溶液(S)を得るために実施され、且つ当業者に公知の従来技術により実施される。
以上に記載の抽出物(EX)を調製するプロセスの工程e)では、抽出物(EX)を得るための溶媒(S)又は溶媒混合物(S)による溶液(S)の調整は、以上に記載の溶媒(S)を用いて、より特定的には水とグリセロールとの混合物を用いて実施され、その場合、その質量100%当たり、水は、10%〜90%、好ましくは20%〜80%、さらにより優先的には30%の体積割合を占め、且つグリセロールは、90%〜10%、好ましくは80%〜20%、より優先的には70%の体積割合を占める。
以上に規定される本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)は、一般的には、油中水型、水中油型、水中油中水型、若しくは油中水中油型であるか、又は粉末の形態であるかにかかわらず、水性又は水性アルコール性又は水性グリコール性の溶液の形態、サスペンジョン、エマルジョン、マイクロエマルジョン、又はナノエマルジョンの形態である。それらは、ボトル中、ポンプボトルタイプのデバイス中、加圧形態のエアロゾルデバイス中、グレートなどのオープンワークウォールを備えたデバイス中、又はボールアプリケーター(ロールオン)を備えたデバイス中にパッケージしうる。
一般的には、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在する化粧用に許容可能な賦形剤は、局所製剤の分野で通常使用される化学物質及び/又は組成物、たとえば、起泡性及び/又は洗浄性界面活性剤、増粘性及び/又はゲル化性界面活性剤、増粘剤及び/又はゲル化剤、安定化剤、膜形成化合物、溶媒及び共溶媒、ヒドロトロピー剤、湧水又は鉱水、可塑剤、乳化剤及び共乳化剤、不透明化剤、真珠光沢剤、過脂肪剤、金属イオン封鎖剤、キレート化剤、油、ワックス、香料、精油、保存剤、コンディショニング剤、サンスクリーン、鉱物充填剤又は顔料、視覚効果を提供する粒子又は活性剤をカプセル化することが意図された粒子、剥脱性粒子、質感剤、光学増白剤、昆虫忌避剤から選択される。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる起泡性及び/又は洗浄性界面活性剤の例としては、陰イオン性、陽イオン性、両性、又は非イオン性の起泡性及び/又は洗浄性界面活性剤が挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる起泡性及び/又は洗浄性の陰イオン性界面活性剤としては、アルカリ金属の、アルカリ土類金属の、アンモニウムの、アミン、又はアミノアルコールの、アルキルエーテルスルフェートの、アルキルスルフェートの、アルキルアミドエーテルスルフェートの、アルキルアリールポリエーテルスルフェートの、モノグリセリドホスフェートの、α−オレフィンスルホネートの、パラフィンスルホネートの、アルキルホスフェートの、アルキルエーテルホスフェートの、アルキルスルホネートの、アルキルアミドスルホネートの、アルキルアリールスルホネートの、アルキルカルボキシレートの、アルキルスルホスクシネートの、アルキルエーテルスルホスクシネートの、アルキルアミドスルホスクシネートの、アルキルスルホアセテートの、アルキルサルコシネートの、アシルイセチオネートの、N−アシルタウレートの、アシルラクチレートの、アミノ酸のN−アシル誘導体の、ペプチドのN−アシル誘導体の、タンパク質のN−アシル誘導体の、又は脂肪酸のN−アシル誘導体の塩が挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる起泡性及び/又は洗浄性の両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、スルタイン、アルキルアミドアルキルスルホベタイン、イミダゾリン誘導体、ホスホベタイン、アンホポリアセテート、及びアンホプロピオネートが挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる起泡性及び/又は洗浄性の陽イオン性界面活性剤としては、とくに第4級アンモニウム誘導体が挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる起泡性及び/又は洗浄性の非イオン性界面活性剤としては、より特定的には、式(IV):
−O−(G−H (IV)
(式中、Rは、少なくとも1つのヒドロキシル官能基を含みうる且つ8〜14個の炭素原子を含む線状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルキル基を表し、Gは、還元糖残基を表し、且つrは、1.05以上且つ5以下の小数を表す)
により表される組成物(C)が挙げられうる。ただし、前記組成物(C)は、式(IV)、(IV)、(IV)、(IV)、及び(IV):
−O−(G−H (IV
−O−(G−H (IV
−O−(G−H (IV
−O−(G−H (IV
−O−(G−H (IV
の化合物の混合物からなり、前記式(IV)、(IV)、(IV)、(IV)、及び(IV)の化合物のモル比率は、それぞれ、a、a、a、a、及びaに等しく、a+a+a+a+aの和が1に等しくなるように且つa+2a+3a+4a+5aの和がrに等しくなるようにする。
式(IV)により表される組成物(C)としては、より特定的には、Rがn−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、及びn−テトラデシル基からなる群のメンバーから選択されるアルキル基を表し、且つGがグルコース、キシロース、及びアラビノースの残基から選択される還元糖残基を表すものが挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる増粘性及び/又はゲル化性界面活性剤としては、任意選択的にポリアルコキシル化されたアルキルポリグリコシド脂肪酸エステル、たとえば、エトキシル化メチルポリグルコシドエステル、たとえば、Glucamate(商標)LT及びGlucamate(商標)DOE120、という商品名でそれぞれ販売されているPEG120メチルグルコーストリオレエート及びPEG120メチルグルコースジオレエート、アルコキシル化脂肪酸エステル、たとえば、Crothix(商標)DS53という名称で販売されているPEG150ペンタエリトリチルテトラステアレート、Antil(商標)141、という名称で販売されているPEG55プロピレングリコールオレエート、脂肪鎖ポリアルキレングリコールカルバメート、たとえば、Elfacos(商標)T211という名称で販売されているPPG−14ラウレスイソホリルジカルバメート、Elfacos(商標)GT2125という名称で販売されているPPG−14パルメス−60ヘキシルジカルバメートが挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる安定化剤の例としては、単結晶ワックスより特定的にはオゾケライト、ミネラル塩、たとえば塩化ナトリウム又は塩化マグネシウム、シリコーンポリマー、たとえばポリシロキサンポリアルキルポリエーテルコポリマーが挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される、局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうるヒドロトロピー剤の例としては、キシレンスルホネート、クメンスルホネート、ヘキシルポリグルコシド、(2−エチルヘキシル)ポリグルコシド、及びn−ヘプチルポリグルコシドが挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる不透明化剤及び/又は真珠光沢剤の例としては、ナトリウムパルミテート、ナトリウムステアレート、ナトリウムヒドロキシステアレート、マグネシウムパルミテート、マグネシウムステアレート、マグネシウムヒドロキシステアレート、エチレングリコールモノステアレート、エチレングリコールジステアレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジステアレート、及び12〜22個の炭素原子を含む脂肪アルコールが挙げられうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中で組成物(C)と組み合わせうる質感剤の例としては、N−アシルアミノ酸誘導体、たとえば、Aminohope(商標)LLという名称で販売されているラウロイルリシン、Dryflo(商標)という名称で販売されているオクテニルデンプンスクシネート、Montanov(商標)14という名称で販売されているミリスチルポリグルコシド、セルロース繊維、コットン繊維、キトサン繊維、タルク、セリサイト、及びマイカが挙げられうる。
特定の態様によれば、本発明の主題は、局所化粧用製剤(F)がゲルの形態であり、且つその質量100%当たり、
− 0.5質量%〜10質量%、より特定的には0.5質量%〜8質量%、さらにより特定的には0.5質量%〜5質量%の以上に規定された組成物(C)と、
− 分岐状及び/又は架橋型ポリマー(P)、単糖のみからなる多糖、単糖誘導体からなる多糖、セルロース、及びセルロース誘導体からなる群のメンバーから選択される0.5質量%〜10質量%、より特定的には0.5質量%〜5質量%、さらにより特定的には0.5質量%〜3質量%の少なくとも1種の増粘剤と、
− 80質量%〜99質量%、より特定的には87質量%〜99質量%、さらにより特定的には92質量%〜99質量%の水と、
を含むことを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
本発明の目的では、「分岐状及び/又は架橋型ポリマー(P)」という用語は、ホモポリマー又は少なくとも1つのエチレン性官能基を有するいくつかの異なるタイプのモノマーから形成されたポリマー、たとえば、コポリマー、ターポリマー、又はテトラポリマーを意味する。
本発明の目的では、「分岐状ポリマー」という用語は、ポリマー(P)に関して、このポリマーを水に溶解したときに増粘される溶液に非常に高い低勾配の粘度をもたらす高エンタングルメント状態が得られるように側鎖を有する非線状ポリマーを意味する。
本発明の目的では、「架橋型ポリマー」という用語は、ポリマー(P)に関して、水に添加したときに水に不溶だが水中で膨潤可能な三次元ネットワークの形態をとって化学ゲルの生成をもたらす非線状ポリマーを意味する。特定の態様によれば、ポリマー(P)は架橋型ポリマーである。
より特定の態様によれば、ポリマー(P)は、少なくとも1種のジエチレン性又はポリエチレン性架橋性モノマー(AR)の存在下で以上に規定された以下に記載のモノマーを重合することから誘導される。
さらにより特定の態様によれば、架橋性モノマー(AR)は、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジアリルウレア、トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、メチレンビス(アクリルアミド)、若しくはこれらの化合物の混合物、ジアリルオキシ酢酸若しくはその塩、たとえば、ナトリウムジアリルオキシアセテート、又はこれらの化合物の混合物からなる群のメンバーから選択される。
さらにより特定の態様によれば、架橋性モノマー(AR)は、エチレングリコールジメタクリレート、トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)からなる群のメンバーから選択される。
さらにより特定の態様によれば、ポリマー(P)を架橋するとき、架橋性モノマー(AR)は、0.5%以下、より特定的には0.25%以下、より特定的には0.1%以下、より特定的には0.05%以下、最も特定的には0.005%以上且つ0.05%以下のモル比率で使用される。
特定の態様によれば、ポリマー(P)は、少なくとも1つのエチレン性官能基と部分造塩又は完全造塩の弱酸官能基とを有するモノマーのホモポリマーである。
本発明の目的では、以上に規定されたポリマー(P)において、「(…)少なくとも1つの部分造塩又は完全造塩の弱酸官能基を有するモノマー(…)」という表現中の「造塩」という用語は、モノマー中に存在する弱酸官能基が、ナトリウムカチオンやカリウムカチオンなどのカチオンとの塩形、たとえば、アルカリ金属塩、又は含窒素塩基カチオンなどのカチオンとの塩形、たとえば、アンモニウム塩、リシン塩、若しくはモノエタノールアミン塩(HO−CH−CH−NH )で関連付けられたアニオン形であることを意味する。
弱酸官能基を含むモノマーの弱酸官能基は、とくに、部分造塩又は完全造塩のカルボン酸官能基である。前記モノマーは、たとえば、部分造塩又は完全造塩のアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、又はフマル酸でありうる。それは、好ましくは、アルカリ金属塩たとえばナトリウム塩若しくはカリウム塩、アンモニウム塩、又はアミノアルコール塩たとえばモノエタノールアミン塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸である。
本発明の特定の態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在するポリマー(P)は、トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導されるアクリル酸ホモポリマー、より特定的にはアクリル酸のナトリウム塩又はアンモニウム塩である。
他の特定の一態様によれば、ポリマー(P)は、少なくとも1つのエチレン性官能基と部分造塩又は完全造塩の強酸官能基とを有するモノマーのホモポリマーである。
本発明の目的では、以上に規定されたポリマー(P)において、「(…)少なくとも1つの部分造塩又は完全造塩の強酸官能基を有するモノマー(…)」という表現中の「造塩」という用語は、モノマー中に存在する強酸官能基が、ナトリウムカチオンやカリウムカチオンなどのカチオンとの塩形、たとえば、アルカリ金属塩、又は含窒素塩基カチオンなどのカチオンとの塩形、たとえば、アンモニウム塩、リシン塩、若しくはモノエタノールアミン塩(HO−CH−CH−NH )で関連付けられたアニオン形であることを意味する。強酸官能基を含むモノマーの強酸官能基は、とくに、部分造塩又は完全造塩のスルホン酸官能基又はホスホン酸官能基である。前記モノマーは、たとえば、部分造塩又は完全造塩のスチレンスルホン酸でありうる。それは、好ましくは、アルカリ金属塩たとえばナトリウム塩若しくはカリウム塩、アンモニウム塩、又はアミノアルコール塩たとえばモノエタノールアミン塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ 2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸である。
本発明の特定の態様によれば、強酸官能基を有するモノマーは、2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸、より特定的には2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸のナトリウム塩又はアンモニウム塩である。
本発明の特定の態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在するポリマー(P)は、トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸ホモポリマー、より特定的には2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸のナトリウム塩又はアンモニウム塩である。
本発明の他の特定の一態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在するポリマー(P)は、以下の通りである。
− ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、トリス(ヒドロキシメチル)アクリルアミドメタン(THAM)、及びヒドロキシエチルアクリルアミドからなる群のメンバーから選択される中性モノマーと、のコポリマー、
− ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸と、アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、トリス(ヒドロキシメチル)アクリルアミドメタン(THAM)、及びヒドロキシエチルアクリルアミドからなる群のメンバーから選択される中性モノマーと、のコポリマー、
− ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸と、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、のコポリマー、
− ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸又はメタクリル酸と、アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、トリス(ヒドロキシメチル)アクリルアミドメタン(THAM)、及びヒドロキシエチルアクリルアミドからなる群のメンバーから選択される中性モノマーと、のターポリマー、
− ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、アクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、トリス(ヒドロキシメチル)アクリルアミドメタン(THAM)、及びヒドロキシエチルアクリルアミドからなる群のメンバーから選択される中性モノマーと、式(V):
CH=C(R6)−C(=O)−[CH−CH−O]−R7 (V)
(式中、R6は水素原子又はメチル基を表し、R7は8〜30個の炭素原子を含む線状又は分岐状のアルキル基を表し、且つnは1以上且つ50以下の数を表す)
のモノマーと、のターポリマー。
本発明の他の特定の一態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在するポリマー(P)は、以下の通りである。
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と2−ヒドロキシエチルアクリレートとのコポリマー、
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と2−ヒドロキシエチルメタクリレートとのコポリマー、
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸とアクリルアミドとのコポリマー、
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸とビニルピロリドンとのコポリマー、
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸とアクリルアミドとのコポリマー、
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸と、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、のコポリマー、
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸と、以上に規定された式(V)のモノマーと、のコポリマー、
− トリメチロールプロパントリアクリレートである架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、2−ヒドロキシエチルアクリレートと、ラウロイルメタクリレートと、ステアロイルメタクリレートと、のテトラポリマー、
− トリメチロールプロパントリアクリレートである架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、N,N−ジメチルアクリルアミドと、テトラエトキシル化ラウロイルメタクリレートと、のターポリマー、
− トリアリルアミン、トリメチロールプロパントリアクリレート、及びメチレンビス(アクリルアミド)から選択される架橋剤(AR)の存在下の重合反応から誘導される、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩の2−メチル−2−[(1−オキソ−2−プロペニル)アミノ]−1−プロパンスルホン酸と、N,N−ジメチルアクリルアミドと、ナトリウム塩又はアンモニウム塩の形態の部分造塩又は完全造塩のアクリル酸と、のターポリマー。
本発明の他の特定の一態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在するポリマー(P)は、Simulgel(商標)EG、Simulgel(商標)EPG、Simulgel(商標)600、Simulgel(商標)NS、Simulgel(商標)INS100、Simulgel(商標)FL、Simulgel(商標)A、Simulgel(商標)SMS88、Sepigel(商標)305、Sepigel(商標)501、Sepinov(商標)EMT10、Sepinov(商標)WEO、Sepiplus(商標)400、Sepiplus(商標)265、Sepiplus(商標)S、Sepimax(商標)Zen、Sepimax(商標)C、Aristoflex(商標)AVC、Aristoflex(商標)AVS、Novemer(商標)EC−1、Novemer(商標)EC−2、Aristoflex(商標)HMB、Cosmedia(商標)SP、Flocare(商標)ET25、Flocare(商標)ET75、Flocare(商標)ET26、Flocare(商標)ET30、Flocare(商標)ET58、Flocare(商標)PSD30、Viscolam(商標)AT64、及びViscolam(商標)AT100というブランド名で販売されている製品から選択しうる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用されるゲル形態の局所化粧用製剤(F)と組み合わせうる増粘剤としては、単糖のみからなる多糖、たとえば、グルカン又はグルコースのホモポリマー、グルコマンノグルカン、キシログリカン、主鎖がβ−1,4形で接続一体化されたD−マンノース単位からなるとともにD−ガラクトース単位がα−1,6結合により横方向にグラフトされたポリマーであるガラクトマンナンが挙げられうる。ガラクトマンナンは、D−マンノース主鎖上のD−ガラクトース単位の数に対応するその置換度(DS)が異なり、この置換度(DS)は0〜1、より特定的には1〜0.25であり、たとえば、カッシアガムを起源とするガラクトマンナン(DS=1/5)、ローカストビーンガムを起源とするもの(DS=1/4)、タラガムを起源とするもの(DS=1/3)、グアーガムを起源とするもの(DS=1/2)、又はコロハガムを起源とするもの(DS=1)がある。
本発明のより特定の態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在する増粘剤は、グアーガム、タラガム、及びグルカンからなる群のメンバーから選択される。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用されるゲル形態の局所化粧用製剤(F)と組み合わせうる増粘剤としては、単糖誘導体からなる多糖、より特定的には以下のものが挙げられうる。
− ペンダントスルフェートエステル基を有しうるガラクトースのポリマーで、とくにカラゲナンや寒天などの藻多糖により代表される硫酸化ガラクタン、
− アルギンやペクチンなどのウロン酸のポリマーであるウロナン、
− 単糖とウロン酸とのヘテロポリマー:多くの場合、複合組成で、こうしたポリマーは、とくに樹液滲出物(たとえば、アラビアガム滲出物及びカラヤガム滲出物)に見いだされるが、キサンタンガムやジェランガムなどのように微生物によっても産生される、
− C−2ヒドロキシルをアミンで置き換えることにより誘導されるグルコース(2−アミノ−2−デオキシ−D−グルコース又はより単純にグルコサミンという)から形成される多糖であるグルコサミノグリカン。アミン官能基はまたアセチル化しうる。このクラスの親水コロイドには、グルコサミン単位のみから形成されるキトサン及び繰返し単位がグルコサミンとグルクロン酸とのダイマーであるヒアルロナンが含まれる。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用されるゲル形態の局所化粧用製剤(F)とより特定的に組み合わせうる、単糖から誘導される多糖の増粘剤は、アカシアガム及びアカシアガムである。
本発明の目的では、「キサンタンガム」という用語は、キサントモナス属(Xanthomonas)の細菌とくにX.カンペストリス(X.campestris)種により合成される多糖を意味する。キサンタンガムの主鎖は、セルロースのものと同一である。すなわち、それは炭素1及び4により結合一体化されたβ−D−グルコース単位から形成される。2つのグルコース単位ごとに1つの分岐状トリホロシドが規則的に交互に主鎖中に存在し、各分岐は、β−D−Manp−(1→4)−β−D−GlcAp−(1→2)−α−D−Manp−(1→3)というタイプで2つのマンノースと1つのグルクロン酸とで構成されたトリホロシドからなる(I.Capron et al.,“About the native and renaturated conformation of xanthan exopolysaccharide”.1997)。キサンタンガム(XG)は、ナトリウム、カリウム、又はカルシウムの塩の形態で入手可能である。
本発明の目的では、「アカシアガム」という用語は、複合分岐状多糖を意味し、その主鎖は、炭素1及び3により接続一体化されたβ−D−ガラクトース単位からなる。主鎖に対して分岐した鎖は、炭素1及び6により接続一体化されたβ−D−ガラクトース単位からなり、また、α−アラビノース単位及びそれほどではないにせよβ−グルコロノシル単位も有する。主鎖及びペンダント鎖は両方とも、α−L−アラビノシル、α−L−ラムノピラノシル、β−D−グルクロノピラノシル、及び4−O−メチル−β−D−グルクロノピラノシル単位を含有する。
以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用されるゲル形態の局所化粧用製剤(F)とより特定的に組み合わせうる、セルロースから誘導される増粘剤は、メチルセルロース、エチルセルロース、及びヒドロキシプロピルセルロースである。
さらにより特定の態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用されるゲル形態の局所化粧用製剤(F)と組み合わせうる水は、少なくとも300mg/lのミネラル化を有する湧水又は鉱水であり、とくに、Avene水、Vittel水、Vichy basin水、Uriage水、La Roche Posay水、La Bourboule水、Enghien−les−bains水、Saint−Gervais−les−bains水、Neris−les−bains水、Allevard−les−bains水、Digne水、Maizieres水、Neyrac−les−bains水、Lons le Saunier水、Rochefort水、Saint Christau水、Fumades水、及びTercis−les−bains水である。
さらにより特定の態様によれば、以上に規定された本発明の主題のプロセスで使用されるゲル形態の局所化粧用製剤(F)は、少なくとも1種の新たな有機溶媒、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、キシリトール、エリトリトール、又はソルビトールと組み合わせうる。
他の特定の一態様によれば、本発明の主題は、局所化粧用製剤(F)が水中油型のエマルジョンの形態であり、且つその質量100%当たり、
− 5質量%〜42質量%、より特定的には5質量%〜40質量%、さらにより特定的には5質量%〜40質量%の少なくとも1種の油及び/又は1種のワックスと、
− 0.5質量%〜10質量%、より特定的には0.5質量%〜8質量%、さらにより特定的には0.5質量%〜5質量%の以上に規定された組成物(C)と、
− 0.5質量%〜8質量%、より特定的には0.5質量%〜5質量%、さらにより特定的には0.5質量%〜3質量%の少なくとも1種の水中油型の乳化性界面活性剤と、
− 40質量%〜94質量%、より特定的には47質量%〜94質量%、さらにより特定的には52質量%〜94質量%の少なくとも1種の水性相(AP)と、
を含むことを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
本発明の主題のプロセスで使用される、水中油型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)と組み合わせうる油の例としては、以下のものが挙げられうる。
− 線状アルカン、たとえば、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン及びノナデカン、
− 12〜40個の炭素原子を含む分岐状アルカン、たとえば、2−メチルウンデカン(又はイソドデカン)、2−メチルテトラデカン(又はイソペンタデカン)、2−メチルペンタデカン(又はイソヘキサデカン)、2−メチルヘキサデカン(又はイソヘプタデカン)、2−メチルヘプタデカン(又はイソオクタデカン)、2−メチルオクタデカン(又はイソノナデカン)及び2−メチルノナデカン(又はイソエイコサン)、
− 油の蒸留により及び後続処理工程、たとえば、脱硫、脱歴、芳香族化合物の抽出、ワックスの抽出の工程、及び他の仕上げ処理工程の実施により得られる10〜40個の炭素原子を含むアルカンの混合物である白色鉱油、その中でもとくに、Marcol(商標)52、Marcol(商標)82、Drakeol(商標)6VR、Eolane(商標)130、及びEolane(商標)150というブランド名で販売されている鉱油が挙げられうる、
− ヘミスクアラン(又は2,6,10−トリメチルドデカン、CAS番号:3891−98−3)、スクアラン(又は2,6,10,15,19,23−ヘキサメチルテトラコサン)、水素化ポリイソブテン、又は水素化ポリデセン、
− 脂肪アルコールジエーテル、たとえば、ジオクチルエーテル、ジデシルエーテル、ジドデシルエーテル、ドデシルオクチルエーテル、ジヘキサデシルエーテル、(1,3−ジメチルブチル)テトラデシルエーテル、(1,3−ジメチルブチル)ヘキサデシルエーテル、ビス(1,3−ジメチルブチル)エーテル、及びジヘキシルエーテルからなる群のメンバー、
− 脂肪酸とアルコールとのモノエステル、たとえば、メチルラウレート、エチルラウレート、プロピルラウレート、イソプロピルラウレート、ブチルラウレート、2−ブチルラウレート、ヘキシルラウレート、メチルココエート、エチルココエート、プロピルココエート、イソプロピルココエート、ブチルココエート、2−ブチルココエート、ヘキシルココエート、メチルミリステート、エチルミリステート、プロピルミリステート、イソプロピルミリステート、ブチルミリステート、2−ブチルミリステート、ヘキシルミリステート、オクチルミリステート、メチルパルミテート、エチルパルミテート、プロピルパルミテート、イソプロピルパルミテート、ブチルパルミテート、2−ブチルパルミテート、ヘキシルパルミテート、オクチルパルミテート、メチルオレエート、エチルオレエート、プロピルオレエート、イソプロピルオレエート、ブチルオレエート、2−ブチルオレエート、ヘキシルオレエート、オクチルオレエート、メチルステアレート、エチルステアレート、プロピルステアレート、イソプロピルステアレート、ブチルステアレート、2−ブチルステアレート、ヘキシルステアレート、オクチルステアレート、メチルイソステアレート、エチルイソステアレート、プロピルイソステアレート、イソプロピルイソステアレート、ブチルイソステアレート、2−ブチルイソステアレート、ヘキシルイソステアレート、及びイソステアリルイソステアレートからなる群のメンバー、
− 植物油、たとえば、フィトスクワラン、スイートアーモンド油、ココナッツ核油、ヒマシ油、ホホバ油、オリーブ油、ナタネ油、ラッカセイ油、ヒマワリ油、コムギ胚芽油、トウモロコシ胚芽油、ダイズ油、メンジツ油、アルファルファ油、ケシ種子油、カボチャ種子油、マツヨイグサ油、ミレット油、オオムギ油、ライムギ油、サフラワー油、ククイ油、トケイソウ油、ヘーゼルナッツ油、パーム油、シアバター、キョウニン油、ビューティーリーフ油、シシンブリウム油、アボカド油、カレンジュラ油、花又は植物から得られる油、及びエトキシル化植物油、
− ラノリン酸から誘導されるエステル、たとえば、イソプロピルラノレート及びイソセチルラノレート、
− 脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリド、及びトリグリセリド、たとえば、グリセリルトリヘプタノエート、
− アルキルベンゾエート、
− シリコーン油、たとえば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミン変性シリコーン、脂肪酸変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルコール及び脂肪酸で変性されたシリコーン、ポリエーテル基変性シリコーン、変性エポキシシリコーン、フルオロ基変性シリコーン、環状シリコーン、及びアルキル基変性シリコーン。
本発明の目的では、「油」という用語は、25℃の温度での液状外観を有する水不溶性の化合物及び/又は化合物の混合物を意味する。
本発明の主題のプロセスで使用される水中油型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)と組み合わせうるワックスの例としては、ビーワックス、カルナウバワックス、カンデリラワックス、オウリキュリーワックス、ジャパンワックス、コルクファイバーワックス、サトウキビワックス、パラフィンワックス、リグナイトワックス、マイクロクリスタリンワックス、羊毛脂ワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス、植物ワックス、室温で固体の脂肪アルコール及び脂肪酸、室温で固体のグリセリドが挙げられうる。
本発明の目的では、「ワックス」という用語は、45℃以上の温度で固形外観を有する水不溶性の化合物及び/又は化合物の混合物を意味する。
本発明の主題のプロセスで使用される、水中油型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)中に存在する「水中油型の乳化性界面活性剤」という用語は、水と以上に規定された組成物(C)とを含む連続水性相中に分散された油及び/又はワックスのドロップレットの安定化を可能にする化学物質又は化学物質の混合物を意味する。
以上に規定された水中油型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)中に存在する水中油型の乳化性界面活性剤として挙げられうる例には、以下のものが含まれる。
− 1モル当量のソルビタンエステルと5〜20モル当量のエチレンオキシドとの間、より特定的には1モル当量のソルビタンラウレート又はソルビタンパルミテート又はソルビタンステアレート又はソルビタンイソステアレート又はソルビタンオレエートと5〜20モル当量のエチレンオキシドとの間のエトキシル化反応から得られるポリソルベート、
− 1モル当量の脂肪酸、たとえば、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸と、5〜200モル当量のエチレンオキシドと、の間のエトキシル化反応から得られる生成物、
− 脂肪酸、たとえば、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、アラキジン酸、ベヘン酸と、4〜20モル当量、より特定的には3〜10のモル当量のグリセロールと、の間のエステル化反応から得られる生成物、
− 式(V):
−O−(Gr’−H (V)
(式中、Rは、少なくとも1つのヒドロキシル官能基を含みうる且つ14〜36個の炭素原子を含む線状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルキル基を表し、Gは、還元糖残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ5以下の小数を表す)
により表される組成物(C)又は組成物(C)の混合物、ただし、前記組成物(C)は、式(V)、(V)、(V)、(V)、及び(V):
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
の化合物の混合物からなり、前記式(V)、(V)、(V)、(V)、及び(V)の化合物のモル比率は、それぞれ、a、a’、a’、a’、及びa’に等しく、a’+a’+a’+a’+a’の和が1に等しくなるように且つa’+2a’+3a’+4a’+5a’の和がr’に等しくなるようにする。
特定の態様によれば、本発明の主題は、水中油型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)が、120molのエチレンオキシドでエトキシル化されたステアリン酸と、グリセリルモノステアレートと、式(V):
−O−(Gr’−H (V)
(式中、Rは、少なくとも1つのヒドロキシル官能基を含みうる且つ12〜22個の炭素原子を含む線状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルキル基を表し、Gは、還元糖残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ5以下の小数を表す)
により表される組成物(C)又は組成物(C)の混合物と、の混合物からなる群のメンバーである水中油型の少なくとも1種の乳化性界面活性剤を含むことを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。ただし、前記組成物(C)は、式(V)、(V)、(V)、(V)、及び(V):
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
−O−(G−H (V
の化合物の混合物からなり、前記式(V)、(V)、(V)、(V)、及び(V)の化合物のモル比率は、それぞれ、a’、a’、a’、a’、及びa’に等しく、a’+a’+a’+a’+a’の和が1に等しくなるように且つa’+2a’+3a’+4a’+5a’の和がr’に等しくなるようにする。
特定の態様によれば、本発明の主題は、水中油型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)が、120molのエチレンオキシドでエトキシル化されたステアリン酸と、グリセリルモノステアレート、より特定的にはSimulsol(商標)165というブランド名又はArlacel(商標)P135というブランド名で販売されている製品と、の混合物である、水中油型の少なくとも1種の乳化性界面活性剤を含むことを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
特定の態様によれば、式(V)により表される組成物(C)において、Gは、グルコース、デキストロース、スクロース、フルクトース、イドース、グロース、ガラクトース、マルトース、イソマルトース、マルトトリオース、ラクトース、セロビオース、マンノース、リボース、キシロース、アラビノース、リキソース、アロース、アルトロース、デキストラン、及びタロースから選択される還元糖残基を表す。前記残基Gは、より特定的には、グルコース、キシロース、及びアラビノースから選択される。
他の特定の一態様によれば、式(V)により表される組成物(C)において、Gは、グルコース、キシロース、及びアラビノースから選択される還元糖残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ2.5以下の小数を表し、この場合、この小数は、2.0以下、たとえば1.25以上且つ2.0以下であることが多い。
他の特定の一態様によれば、式(V)により表される組成物(C)において、Rは、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、オレイル基、n−エイコシル基、及びn−ドデコシル基からなる群のメンバーから選択される飽和線状アルキル基を表し、Gは、グルコース、キシロース、及びアラビノースから選択される還元糖残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ2.5以下の小数を表し、この場合、この小数は、2.0以下、たとえば1.25以上且つ2.0以下であることが多い。
他の特定の一態様によれば、本発明の主題は、局所化粧用製剤(F)が水中油型のエマルジョンの形態であり、且つ水中油型の乳化性界面活性剤が以上に規定された組成物(C)の混合物(M41)であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスであり、前記混合物(M41)は、その質量100%当たり、
− 5質量%〜25質量%、より特定的には10質量%〜25質量%、さらにより特定的には10質量%〜20質量%の式(V)により表される組成物(C)、式中、Rは、n−エイコシル基及び/又はn−ドコシル基を表し、Gはグルコース残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ2.5以下の小数を表す、
− 75質量%〜95質量%、より特定的には75質量%〜90質量%、さらにより特定的には80質量%〜90質量%の1−エイコサノールと1−ドコサノールとの混合物、
を含む。
より特定の態様によれば、局所化粧用製剤(F)が水中油型のエマルジョンの形態であり、且つ水中油型の乳化性界面活性剤が組成物(C)の混合物(M41)で、Montanov(商標)202というブランド名で販売されている製品であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
他の特定の一態様によれば、本発明の主題は、局所化粧用製剤(F)が水中油型のエマルジョンの形態であり、且つ水中油型の乳化性界面活性剤が組成物(C)の混合物(M42)であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスであり、前記混合物(M42)は、その質量100%当たり、
− 10質量%〜60質量%、より特定的には10質量%〜50質量%、さらにより特定的には15質量%〜50質量%の式(V)により表される組成物(C)、式中、Rは、n−オクタデシル基及び/又はn−ヘキサデシル基を表し、Gはグルコース残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ2.5以下の小数を表す、
− 40質量%〜90質量%、より特定的には50質量%〜90質量%、さらにより特定的には50質量%〜85質量%の1−オクタデカノールと1−ヘキサデカノールとの混合物、
を含む。
より特定の態様によれば、局所化粧用製剤(F)が水中油型のエマルジョンの形態であり、且つ水中油型の乳化性界面活性剤が組成物(C)の混合物(M42)で、Montanov(商標)68というブランド名で販売されている製品であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
他の特定の一態様によれば、本発明の主題は、局所化粧用製剤(F)が水中油型のエマルジョンの形態であり、且つ水中油型の乳化性界面活性剤が組成物(C)の混合物(M43)であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスであり、前記混合物(M43)は、その質量100%当たり、
− 5質量%〜25質量%の式(V)により表される組成物(C)、式中、Rは、n−エイコシル基及び/又はn−ドコシル基を表し、Gはグルコース残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ2.5以下の小数を表す、
− 1.5質量%〜10質量%の式(V)により表される組成物(C)、式中、Rは、n−ドデシル基及び/又はn−テトラデシル基を表し、Gはグルコース残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ2.5以下の小数を表す、
− 1質量%〜10質量%の式(V)により表される組成物(C)、式中、Rは、n−オクタデシル基及び/又はn−ヘキサデシル基を表し、Gはグルコース残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ2.5以下の小数を表す、
− 45質量%〜80質量%の1−エイコサノールと1−ドコサノールとの混合物、
− 5質量%〜10質量%の1−ドデカノールと1−テトラデカノールとの混合物、
− 0質量%〜10質量%の1−ヘキサデカノールと1−オクタデカノールとの混合物、
を含む。ただし、混合物(M43)の成分の和は100質量%に等しいものと理解される。
より特定の態様によれば、局所化粧用製剤(F)が水中油型のエマルジョンの形態であり、且つ水中油型の乳化性界面活性剤が組成物(C)の混合物(M43)で、Montanov(商標)Lというブランド名で販売されている製品であることを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
本発明の主題のプロセスで使用される、水中油型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)中に存在する「水性相」(AP)という用語は、少なくとも水、水道水、源水、又は代替的に少なくとも300mg/Lのミネラル化を有する湧水又は鉱水、たとえば、以上に記載のものを含むとともに、任意選択的に水溶性有機溶媒、たとえば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、キシリトール、エリトリトール、又はソルビトールを含む相を意味する。
他の特定の一態様によれば、本発明の主題は、局所化粧用製剤(F)が油中水型のエマルジョンの形態であり、且つその質量100%当たり、
− 49質量%〜70質量%の少なくとも1種の水性相(AP)と、
− 0.5質量%〜10質量%で、より特定的には0.5質量%〜8質量%、さらにより特定的には0.5質量%〜5質量%の請求項1に記載の組成物(C)と、
− 0.5質量%〜5質量%の少なくとも1種の油中水型の乳化性界面活性剤と、
− 15質量%〜50質量%、より特定的には17質量%〜50質量%、さらにより特定的には20質量%〜50質量%の少なくとも1種の油及び/又は1種のワックスと、
を含むことを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
本発明の主題のプロセスで使用される、油中水型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)中に存在する「水性相(AP)」という用語は、相(AP)と同一の定義に対応する相を意味する。
本発明の主題のプロセスで使用される、油中水型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)中に存在する「油」及び「ワックス」という用語は、水中油型のエマルジョンの形態の製剤(F)の調製に関連して以上に規定及び記載した油及びワックスを意味する。
本発明の主題のプロセスで使用される、油中水型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)中に存在する「油中水型の乳化性界面活性剤」という用語は、油及び/又はワックス中に分散された水又は水性相のドロップレットの安定化を可能にする化学物質又は化学物質の混合物を意味し、連続水性相(AP)は、水と以上に規定された組成物(C)とを含む。
以上に規定された油中水型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)中に存在する油中水型の乳化性界面活性剤として挙げられうる例には、以下のものが含まれる。
− ソルビタンラウレート、たとえば、Montane(商標)20というブランド名でSEPPIC社により販売されている製品、ソルビタンパルミテート、たとえば、Montane(商標)40というブランド名でSEPPIC社により販売されている製品、ソルビタンステアレート、たとえば、Montane(商標)60というブランド名でSEPPIC社により販売されている製品、ソルビタンオレエート、たとえば、Montane(商標)80というブランド名でSEPPIC社により販売されている製品、ソルビタンセスキオレエート、たとえば、Montane(商標)85というブランド名でSEPPIC社により販売されている製品、ソルビタントリオレエート、たとえば、Montane(商標)83というブランド名でSEPPIC社により販売されている製品、ソルビタンイソラウレート及びソルビタンイソステアレート、たとえば、Montane(商標)70というブランド名でSEPPIC社により販売されている製品、マンニタンラウレート、マンニタンオレエート、又はこれらのエステルの混合物からなる群のメンバー、
− ポリ(イソブテニル)コハク酸又はその無水物との間の縮合から誘導される1000g・mol−1〜3000g・mol−1の分子量を有するポリエステル、たとえば、Croda社により販売されているHypermer(商標)2296、又はSEPPIC社によりSimaline(商標)IE501Aというブランド名で販売されている混合物、式(VI):
Figure 2021515028
のポリグリコールポリヒドロキシステアレート、式(VI)中、yは、2以上且つ50以下の整数を表し、Zは、水素原子、メチル基、又はエチル基を表し、且つZは、式(VII):
Figure 2021515028
の基を表し、式(VII)中、y’は、0以上且つ10以下、より特定的には1以上且つ10以下の整数を表し、且つZ’は、以上に規定された式(VII)の基を表し、Z’は、Zと同一若しくは異なり又は水素原子であるものとする。
製剤(F)中に存在する式(VI)の油中水型の乳化性界面活性剤の例としては、次のものが挙げられうる。すなわち、SEPPIC社によりSimaline(商標)WOというブランド名で販売されているPEG−30ジポリヒドロキシステアレート、又はSEPPIC社によりSimaline(商標)IE201A及びSimaline(商標)IE201Bというブランド名で販売されている、PEG−30ジポリヒドロキシステアレートを含む混合物、式(VIII):
−O−(Gr”−H (VIII)
により表される組成物(C)又は組成物(C)の混合物、式(VIII)中、Rは、式(IX):
CH(C2s+1)(C2t+1)−CH− (IX)
の分岐状アルキル基を表し、式(IX)中、tは6〜18の整数であり、sは4〜18の整数であり、且つs+tの和は10以上且つ22以下であり、たとえば、2−ブチルオクチル、2−ブチルデシル、2−ヘキシルオクチル、2−ヘキシルデシル、2−オクチルデシル、2−ヘキシルドデシル、2−オクチルドデシル、2−デシルテトラデシル、2−ドデシルヘキサデシル、又は2−テトラデシルオクタデシルの基、
・ Gはキシロース残基を表し、且つr”は1.05以上且つ5以下の小数を表し、前記組成物(C)は、式(VIII)、(VIII)、(VIII)、(VIII)、及び(VIII):
−O−(G−H (VIII
45−O−(G−H (VIII
−O−(G−H (VIII
−O−(G−H (VIII
−O−(G−H (VIII
の化合物の混合物からなり、前記式(VIII)、(VIII)、(VIII)、(VIII)、及び(VIII)の化合物のモル比率は、それぞれ、a”、a”、a”、a”、及びa”に等しく、a”+a”+a”+a”+a”の和が1に等しくなるように且つa”+2a”+3a”+4a”+5a”の和がr”に等しくなるようにする。
より特定の態様によれば、本発明の主題のプロセスで使用される、油中水型エマルジョンの形態の製剤(F)中に存在する組成物(C)を表す式(VIII)において、Gはキシロース残基を表し、r”は1.05以上且つ5以下、より特定的には1.05以上且つ2.5以下、さらにより特定的には1.05以上且つ2.0以下の小数を表し、Rは、2−オクチルデシル基、2−ヘキシルドデシル基、及び2−オクチルドデシル基からなる群のメンバーから選択される基を表す。
特定の態様によれば、本発明の主題は、油中水型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)に含まれる油中水型の乳化性界面活性剤が、式(VIII)により表される組成物(C)又は組成物(C)の混合物であり、式中、Gはキシロース残基を表し、r”は1.05以上且つ2.0以下の小数を表し、且つRは2−オクチルドデシル基を表すことを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
特定の態様によれば、本発明の主題は、油中水型のエマルジョンの形態の局所化粧用製剤(F)に含まれる油中水型の乳化性界面活性剤が、以下のものからなる群のメンバーから選択されることを特徴とする、以上に規定されたプロセスである。
・ ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンイソステアレート、又はこれらのエステルの混合物、
・ PEG−30ジポリヒドロキシステアレート、
・ 式(VIII):
−O−(Gr”−H (VIII)
により表される組成物(C)又は組成物(C)の混合物、式(VIII)中、Rは2−オクチルドデシル基を表し、Gはキシロース残基を表し、且つr”は1.05以上且つ5以下の小数を表し、前記組成物(C)は、式(VIII)、(VIII)、(VIII)、(VIII)、及び(VIII):
−O−(G−H (VIII
45−O−(G−H (VIII
−O−(G−H (VIII
−O−(G−H (VIII
−O−(G−H (VIII
の化合物の混合物からなり、前記式(VIII)、(VIII)、(VIII)、(VIII)、及び(VIII)の化合物のモル比率は、それぞれ、a”、a”、a”、a”、及びa”に等しく、a”+a”+a”+a”+a”の和が1に等しくなるように且つa”+2a”+3a”+4a”+5a”の和がr”に等しくなるようにする。
他の特定の一態様によれば、本発明の主題は、いずれかの物理的形態、より特定的には以上に記載のゲル又は水中油型のエマルジョン又は油中水型のエマルジョンの形態でありうる局所化粧用製剤(F)が少なくとも1種の化粧活性成分を含む、以上に規定されたプロセスである。
本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に任意選択的に存在する活性成分の例としては、以下のものが挙げられる。
− ビタミン及びその誘導体、たとえば、レチノール(ビタミンA)及びそのエステル(たとえばレチニルパルミテート)、アスコルビン酸(ビタミンC)及びそのエステル、アスコルビン酸の糖誘導体(たとえばアスコルビルグルコシド)、トコフェロール(ビタミンE)及びそのエステル(たとえばトコフェリルアセテート)、ビタミンB3又はB10(ナイアシンアミド及びその誘導体)、
− 皮膚に対して明色化作用又は色素脱失作用を有する化合物、たとえば、Sepiwhite(商標)MSH、アルブチン、コウジ酸、ヒドロキノン、Vegewhite(商標)、Gatuline(商標)、Synerlight(商標)、Biowhite(商標)、Phytolight(商標)、Dermalight(商標)、Clariskin(商標)、Melaslow(商標)、Dermawhite(商標)、Ethioline、Melarest(商標)、Gigawhite(商標)、Albatine(商標)、及びLumiskin(商標)、
− 鎮静作用を有する化合物、たとえば、Sepicalm(商標)S、アラントイン、及びビサボロール、
− 抗炎症剤、
− 保湿作用を示す化合物、たとえば、ウレア、ヒドロキシウレア、グリセロール、ポリグリセロール、グリセロールグルコシド、ジグリセロールグルコシド、ポリグリセリルグルコシド、Aquaxyl(商標)というブランド名で販売されているキシリチルグルコシド、
− 痩身作用又は脂肪分解作用を有する化合物、たとえば、カフェイン又はその誘導体、Adiposlim(商標)、及びAdipoless(商標)、
− N−アシルタンパク質、
N−アシルペプチドたとえばMatrixil(商標)、
N−アシルアミノ酸、
N−アシルタンパク質の部分加水分解物、
アミノ酸、
ペプチド、
タンパク質完全加水分解物、
− タンニン、ポリフェノール、及び/又はイソフラボンに富んだ植物抽出物、たとえば、ブドウ抽出物、マツ抽出物、ワイン抽出物、オリーブ抽出物、
ダイズ抽出物たとえばRaffermine(商標)、
コムギ抽出物たとえばTensine(商標)又はGliadine(商標)、
テルペンリッチ植物抽出物、
淡水又は海水藻抽出物、
海洋生物エキス一般たとえばサンゴエキス、
− エッセンシャルワックス、
細菌エキス、
セラミド又はリン脂質、
− 抗微生物作用又は浄化作用を有する化合物、たとえば、Lipacide(商標)C8G、Lipacide(商標)UG、Sepicontrol(商標)A5、Octopirox(商標)、又はSensiva(商標)SC50、
− エネルギー供給性又は刺激性を有する化合物、たとえば、Physiogenyl(商標)、パンテノール及びその誘導体、たとえば、Sepicap(商標)MP、
− 抗老化活性剤、たとえば、Sepilift(商標)DPHP、Lipacide(商標)PVB、Sepivinol(商標)、Sepivital(商標)、Manoliva(商標)、Phyto−Age(商標)、Timecode(商標)、又はSurvicode(商標)、
− 抗光老化活性剤、
真皮表皮接合部の健全性を保護する活性剤、
− 細胞外マトリックス成分の合成を増加させる活性剤、たとえば、コラーゲン、エラスチン、グリコサミノグリカン、
− サイトカインなどの化学的細胞コミュニケーション又はインテグリンなどの物理的細胞コミュニケーションに有利に作用する活性剤、
− 皮膚に「熱」感を生じさせる活性剤、たとえば、皮膚毛細血管循環アクチベーター(たとえばニコチン酸誘導体)、又は皮膚に「涼」感を生じさせる物質(たとえばメントール及びその誘導体)、
− 皮膚毛細血管循環を改善する活性剤たとえば静脈強壮剤、
排出活性剤、
充血除去活性剤、たとえば、ギンクゴ・ビロバ(Ginkgo biloba)、ツタ、マロニエ、タケ、ナギイカダ属植物、ナギイカダ、センテラアジアティカ、ヒバマタ、ローズマリー、又はヤナギの抽出物、
− 皮膚日焼け剤又は皮膚褐色化剤、たとえば、ジヒドロキシアセトン、イサチン、アロキサン、ニンヒドリン、グリセルアルデヒド、メソ酒石酸アルデヒド、グルタルアルデヒド、又はエリトルロース。
本発明の主題のプロセスで使用される局所化粧用製剤(F)中に存在しうる有機サンスクリーンの例としては、次のものが挙げられうる。補遺VIIにより修正された化粧品指令76/768/EECで特徴付けられるもののいずれか、たとえば、次のファミリー:安息香酸誘導体、たとえば、p−アミノ安息香酸(PABA)、とくに、PABAのモノグリセリルエステル、N,N−プロポキシPABAのエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAのエチルエステル、N,N−ジメチルPABAのエチルエステル、N,N−ジメチルPABAのメチルエステル及びN,N−ジメチルPABAのブチルエステル;
アントラニル酸誘導体、たとえば、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート、
サリチル酸誘導体、たとえば、アミルサリチレート、ホモメンチルサリチレート、エチルヘキシルサリチレート、フェニルサリチレート、ベンジルサリチレート、及びp−イソプロパノールフェニルサリチレート、ケイ皮酸誘導体、たとえば、エチルヘキシルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、p−メトキシプロピルシンナメート、p−メトキシイソプロピルシンナメート、p−メトキシイソアミルシンナメート、p−メトキシオクチルシンナメート(p−メトキシ 2−エチルヘキシルシンナメート)、p−メトキシ−2−エトキシエチルシンナメート、p−メトキシシクロヘキシルシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、及びグリセリルジ−p−メトキシモノ−2−エチルヘキサノイルシンナメート、ベンゾフェノン誘導体、たとえば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−メチルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホネート、4−フェニルベンゾフェノン、2−エチルヘキシル−4’−フェニルベンゾフェノン−2−カルボキシレート、2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン、及び4−ヒドロキシ−3−カルボキシベンゾフェノン、3−(4’−メチルベンジリデン)−d,l−カンファー、3−(ベンジリデン)−d,l−カンファー、カンファーベンザルコニウムメトスルフェート、ウロカニン酸、エチルウロカニン酸、スルホン酸誘導体、たとえば、2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸及びその塩、トリアジン誘導体のファミリー、たとえば、ヒドロキシフェニルトリアジン、(エチルヘキシルオキシヒドロキシフェニル)(4−メトキシフェニル)トリアジン、2,4,6−トリアニリノ(p−カルボ−2’−エチルヘキシル−1’−オキシ)−1,3,5−トリアジン、4,4−((6−(((1,1−ジメチルエチル)アミノ)カルボニル)フェニル)アミノ)−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイルジイミノ)ビス−(2−エチルヘキシル)ベンゾエート、2−フェニル−5−メチルベンゾオキサゾール、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジベンゾアジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’’−t−ブチルベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、ジフェニルアクリレート誘導体、たとえば、2−エチルヘキシル2−シアノ−3,3−ジフェニル−2−プロペノエート、エチル2−シアノ−3,3−ジフェニル−2−プロペノエート、ポリシロキサンのファミリー、たとえば、ベンジリデンシロキサンマロネート。
本発明の主題のプロセスで使用される局所製剤(F)と組み合わせうるミネラルサンスクリーン(「ミネラルサンブロック」としても知られる)としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、黄色、赤色、又は黒色酸化鉄、及び酸化クロムが挙げられうる。これらのミネラルサンブロックは、マイクロナイズしてもしなくてもよく、表面処理を施されていてもいなくてもよく、任意選択的に水性又は油性のプレディスパージョンの形態で存在してもよい。
以下の実施例により本発明を例示するがそれに限定されるものではない。
実施例1: ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の根の抽出物の調製
ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の根の抽出物は、以上に記載のプロセスに従って調製される。
工程(a)では、10センチメートルの平均長さに粉砕されたヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の根(根茎)を好適な抽出タンクに導入し、次いで水/エタノール混合物(50/50v/v)を抽出溶媒として添加し、そして2回の抽出シーケンスを実施する。
工程(b)では、従来の濾過技術を用いて抽出混合物を濾過する。
工程(c)では、固形残渣を単離して工程(b)からの濾液を濃縮し、続いて上澄みのデカンテーションを行う。
工程(d)では、従来の濾過技術を実施することにより、工程(c)からの上澄みを濾過する。
工程(e)では、工程(d)の終了時に得られた溶液の透明度を調整して、ある(v/v)のグリセロール/水の比の水とグリセロールとの混合物中で20g/Lに濃縮された溶液を得てから、追加の濾過を行って、2.0%(w/v)の所望の濃度の最終抽出物を得る。
実施例2: 青色光が照射された線維芽細胞のオートファジー活性に及ぼすヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の根の抽出物(HCR抽出物)の影響の評価(MDCアッセイ)
1)− 研究の目的
a)− 本研究の目的は、453ナノメートルの波長の青色光が照射された線維芽細胞のオートファジー活性及びリソソームネットワークの健全性に及ぼすヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の根の抽出物(HCR抽出物)の影響を評価することである。
b)− 28歳のボランティアのヒトドナー(コーカサス人の女性)の形成手術後に得られた抽出正常ヒト線維芽(NHF)細胞を一次単層で培養した。
c) 次いで、試験品に接触させて配置することにより抽出細胞を24時間にわたり前処置した。次いで
d) 前処置細胞に青色光を照射し、そしてさらに24時間にわたり試験品を照射細胞に接触させて配置した。
e) 次いで、特定の反応性化合物を用いることによりリソソームを解明した。
コメント: 工程b)の終了時に得られた抽出正常ヒト線維芽(NHF)細胞は、青色光の事前照射を行うことなく試験品に接触させて配置され、次いで、結果の比較を目的として工程e)が施される。
2) 研究の原理
リソソームは、その寿命を超えた又はもはや役に立たない細胞物質のリサイクル処理を可能にする細胞質オルガネラである。その主な機能は、すべての真核細胞において内因性又は外因性の基質を消化することである(オートファジー又はヘテロファジーとして知られる)。リソソームは、有用でない細胞産物、脂肪又は脂質、炭水化物、タンパク質、及び他のマクロ分子を小サイズの単純化合物に切断し、次いで、新しい若い細胞の細胞質に移入する。結果として、脂質膜は、多くの酵素、プロトンポンプ、及びタンパク質トランスポーターを含有する。pHの酸性度は、酸ヒドロラーゼの活性を最小限に抑えるように調節される。「LysoTracker」蛍光技術は、生細胞内の即時標識化を可能にする(「フルオロフォア」は中性pHで部分プロトン化弱塩基に結合される)。この特性は、酸性オルガネラ(又はリソソーム)に対する標識化を非常に選択的なものにしうる。次いで、これにより青色光線の影響が測定可能になる。具体的には、こうした放射線は、フリーラジカルを細胞空間内に分布させて形成し、リソソームネットワークに影響を及ぼす。次いで、こうした現象は、特定の「LysoTracker」蛍光リビーラーを用いて可視化可能である。
「オートファジー」という用語は、リソソームに関連する液胞内で物質の消化を可能にする真核細胞内の細胞プロセスを意味する。そのため、リソソームは、細胞質断片を直接取込み可能である。オートファジーは、自己を防御するために又は損傷オルガネラを破壊するために、ひいては重大な後続合併症を回避するために、細胞がそのエネルギー貯蔵を動員できるようにする重要な機序である。それは細胞の生存に必要であるとともに、寿命制御及び老化機序に関与する(8)(9)
試薬MDCは、液胞に特異的であり、オートファジー活性の決定を具体的且つ定量的に可能にする(10)
3) 手順
− 研究に使用される細胞(28歳のボランティアのヒトドナー(コーカサス人の女性)の形成手術後に得られた正常ヒト線維芽細胞(NHF)の培養物を起源とする)を一次単層で培養した。
− 試験したヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の根の抽出物(HCR抽出物)は、実施例1で調製したものであり、且つ試験したHCR抽出物の濃度は、2%固形分(w/v)である。
− 正常ヒト線維芽細胞(NHF)をHCR抽出物による処置の24時間前に96ウェルマイクロプレートに播種した(10,000細胞/ウェルの細胞密度、すなわち、30,000NHF/cm)。
− 次いで、以上で調製した96ウェルマイクロプレートにHCR抽出物を適用し、24時間放置する。
− 次いで、各ウェルに453ナノメートルの波長の青色光を照射する(40J/cm、23mW/cmで29分間)。
− 次いで、線維芽細胞(NHF)をHCR抽出物で24時間処置する。
− 次いで、補完培地(抗生物質(Gibco15140)及び10%ウシ胎仔血清又はFBS(Gibco10270)を有するダルベッコ改変イーグル培地DMEM(Gibco41966))を線維芽細胞(NHF)に播種する。
− HCR抽出物による処置はFBSフリー培地中で実施し、照射はリン酸緩衝液(PBS)中で実施する。
− インキュベーション及び処置は37℃の温度及び5%COのストリームで実施するが、照射は例外で室温で実施する。
− 処置の終了時、細胞をPBSで注意深く濯ぎ、37℃及び5%COの存在下で細胞に0.05mmolのMDCを適用する。
− 次いでウェルを30分間インキュベートし、次いで洗浄し、そしてTecan Safire II分光測光器を用いて380ナノメートル(励起)及び525ナノメートル(発光)の波長で蛍光を測定する。得られた結果はRFU単位(実際の蛍光単位)で表す。同一装置を用いてブランク試験も実施する。このプロトコルはまた、青色光線に対する保護効果が知られる対照化合物、すなわち、ビタミンE及びビタミンCでも実施する。
4) 結果の表現
− ブランク試験で測定された値を処置又は未処置の線維芽細胞に関する各測定で得られた値から減算する。
− 結果をRFU単位又は蛍光単位で表し、スチューデントt検定を実施して各測定の有意性を評価する。
5) 結果
得られた結果は以下の表1に与えられる。
Figure 2021515028
6) 結果の分析
線維芽細胞が453ナノメートルの青色光の照射を受けたとき、前記線維芽細胞のオートファジー活性は増加することが、結果から示される。線維芽細胞をビタミンC又はビタミンEで処置し、且つ453ナノメートルの青色光の照射に付したとき、前記処置された線維芽細胞のオートファジー活性は、ビタミンCで処置したとき約14%、ビタミンEで処置したとき約22%減少する。さまざまな濃度、すなわち、0.001%、0.005%、及び0.01%の質量含有率のHCR抽出物で線維芽細胞を処置したとき、前記処置された線維芽細胞のオートファジー活性は、それぞれ、約13%、15%、及び35%減少する。
実施例3: 青色光が照射された線維芽細胞のリソソームネットワークに及ぼすヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)の根の抽出物(HCR抽出物)の影響の評価(LysoTracker染色)
実施例2に記載の方法に従って線維芽細胞(NHF)の播種を実施する。試験品による処置(37℃、5%COでインキュベーション)の1日前、実施例2で以上に記載したのと同一の培地(FBSが補足された培地)を用いて、ペトリ皿(250,000細胞/ディッシュ(直径60mm)の密度で、すなわち、約13,000NHF/cmの密度で)中で線維芽細胞(NHF)を培養する。所望の用量の各試験品(各ディッシュに1つ)を24時間適用する(FBS血清なしのインキュベーション培地、37℃/5%COで)。次いで、実施例2に記載したのと同一の条件下で細胞に453ナノメートルの波長の青色光を照射する。リソソームの標識化を実施するために、次いで、蛍光マーカー(Invitrogen LysoTracker)と共に細胞を培養する。
次いで、好適な蛍光フィルターを用いて又は用いずに×40の倍率で細胞を観察し写真撮影する(Archimed Microvision処理ソフトウエアを備えたオリンパスCK40顕微鏡)。こうした写真は、リソソームネットワーク及び全細胞の状態の定性的評価を可能にする。
本研究との関連で撮影された写真を調べることにより、以上に記載の青色光の照射を受けた線維芽細胞の保持、さもなければその「針状」形状の保持、さらにまたリソソームネットワークの組織化の品質を観察することが可能になる。こうした観察に基づいて、以下のことが認められる。
− 線維芽細胞の形状がその初期形状で残留するとき、「針状形態」(A)
− 線維芽細胞の初期形状がもはや観察されないとき、「針状形態の不在」(非A)
− リソソームネットワークが線維芽細胞の初期ネットワークと同一又はそれに近い組織化のレベルを保持するとき、「組織化」(O)
− リソソームネットワークが線維芽細胞の初期ネットワークと同一又はそれに近い組織化のレベルをもはや有していないとき、「非組織化」(非O)
得られた結果は以下の表2に与えられる。
Figure 2021515028
a) コメント
3つの含有率のHCR抽出物による線維芽細胞の処置は、青色光の照射により損傷したリソソームネットワークの保護を可能にする。
参照文献
(1):Schulze et al.,“Stiffening of human skin fibroblasts with age;Clin.Plast.Surg.;2012;39(1):9−20.
(2):Baraibar and Friguet,“Oxidative proteome modifications target specific cellular pathways during oxidative stress,cellular senescence and ageing”;Exp.Gerontol.;2013;48(7):620−5.
(3):Kondo et al.,“Inhibitory effects of human serum on human fetal skin fibroblast migration:migration−inhibitory activity and substances in serum,and its age−related changes”;In Vitro Cell Dev.Biol.Anim.;2000;36(4):256−61.
(4):Jang et al.,“Prolonged activation of ERK contributes to the photorejuvenation effect in photodynamic therapy in human dermal fibroblasts”;JID;2013;133(9):2265−75.
(5):Blufence UV,protection contre la lumiere bleue [Blufence UV,protection against blue light],Phthalmic vision,2017[online].
(6)Kuse Y et al.“Damage of photoreceptor−derived cells in culture induced light emitting diode−derived blue light”,Sci.Rep.2014 Jun 9;4:5223
(7)Denda M,Fuziwata S,“Visible radiation affects epidermal permeability barrier recovery:selective effects of red and blue light”,J.Invest.Dermatol.2008 May;128(5):1335−6
(8)“Autophagy fights disease through cellular self−digestion”,Mizushima N.,Levine B.,Cuervo AM.,Klionsky DJ.,Nature 2008;451(7182):1069−75
(9)“Autophagy and human diseases”Jiang P,Mizushima N.,Cell Res.2014;24(1):69−79.
(10)“Monodansylcadaverine (MDC) is a specific in vivo marker for autophagic vacuoles”Biederbick A.,Kern HF,Elsaesser HP,Eur.J.Cell Biol.1995;66(1):3−14.
例示的な製剤
以下の製剤では、パーセントは、製剤質量100%当たりの質量パーセントとして表される。
実施例4:水中油型エマルジョン
水 qs100%
Montanov(商標)L 3%
C8−C10トリグリセリド 6%
Emogreen(商標)L15 3%
スイートアーモンド油 1%
Sepimax(商標)Zen 0.9%
Sepinov(商標)EMT10 0.4%
Euxyl(商標)PE9010 1%
Sensiva(商標)PA40 0.5%
香料 0.05%
HCR抽出物 3%
実施例5:水中油型エマルジョン
水 qs100%
トリエタノールアミン qs pH5.5〜6
Simulsol(商標)165 3%
C8−C10トリグリセリド 6%
Emogreen(商標)L15 3%
スイートアーモンド油 1%
Sepimax(商標)Zen 0.9%
Sepinov(商標)EMT10 0.4%
Euxyl(商標)PE9010 1%
Sensiva(商標)PA40 0.5%
香料 0.05%
HCR抽出物 3%
実施例6:ケアクリーム
シクロメチコン: 10%
Simulgel(商標) EG: 0.8%
Montanov(商標) 68: 2%
ステアリルアルコール: 1%
ステアリン酸アルコール: 0.5%
保存剤: 0.65%
リシン: 0.025%
EDTA(ジナトリウム塩): 0.05%
キサンタンガム: 0.2%
グリセロール: 3%
HCR抽出物 3%
水:qs 100%
実施例8:サンケアミルク
処方
A Montanov(商標)68: 3.0%
ゴマ油: 5.0%
Parsol(商標) MCX: 5.0%
λ−カラゲナン: 0.10%
B 水: qs100%
HCR抽出物 3%
C Simulgel(商標) EG: 0.80
D 香料: qs
保存剤: qs
手順:60℃でA中にBを乳化し、次いで約60℃でC、次いで約30℃でDを添加し、必要ならばpHを調整する。
実施例9:ボディーミルク
Montanov(商標)202: 3.5%
Lanol(商標)37T: 8.0%
Solagum(商標) L: 0.05%
水: qs100%
ベンゾフェノン−3: 2.0%
ジメチコン350cPs: 0.05%
Simulgel(商標) NS: 2.5%
HCR抽出物 3%
保存剤: 0.2%
香料: 0.4%
実施例10: スイートアーモンド油含有メイクアップ除去エマルジョン
Montanov(商標)202: 5%
スイートアーモンド油: 5%
水: qs100%
Simulgel(商標) EG: 0.3%
HCR抽出物 3%
グリセロール: 5%
保存剤: 0.2%
香料: 0.3%
実施例11:グリーシー肌用モイスチャライジングクリーム
Montanov(商標)68: 5%
セチルステアリルオクタノエート: 8%
オクチルパルミテート: 2%
水: qs100%
Simulgel(商標) EG: 2.6%
Micropearl(商標) M100 3.0%
ムコ多糖: 5%
Sepicide(商標) HB: 0.8%
香料: 0.3%
HCR抽出物 3%
実施例12:メイクアップ除去ミルク
Montanov(商標)68: 3%
Primol(商標)352: 8.0%
スイートアーモンド油: 2%
水: qs100%
Simulgel(商標) EG: 0.8%
保存剤: 0.2%
HCR抽出物 3%
実施例13:サンケアミルク
Montanov(商標) L: 3.5%
Lanol(商標)37T: 10.0%
Parsol(商標) MCX: 5.0%
Eusolex(商標)4360: 2.0%
水: qs100%
Simulgel(商標) EG: 1.8%
HCR抽出物: 3%
保存剤: 0.2%
香料: 0.4%
実施例14:人工日焼けエマルジョン
Lanol(商標)99: 15%
Montanov(商標)68: 3.0%
Parsol(商標) MCX: 3.0%
水: qs100%
ジヒドロキシアセトン: 5.0%
リン酸一ナトリウム: 0.2%
Simulgel(商標) EG: 2.5%
HCR抽出物: 3%
香料: 0.3%
Sepicide(商標) HB: 0.8%
水酸化ナトリウム: qs pH=5
実施例15:ケアクリーム
シクロメチコン: 10%
Simulgel(商標) EG: 2.8%
Montanov(商標)202: 4.5%
保存剤: 0.65%
リシン: 0.025%
EDTA(ジナトリウム塩): 0.05%
キサンタンガム: 0.2%
グリセロール: 3%
HCR抽出物: 3%
水: qs100%
実施例16:サンケアクリーム
Simulsol(商標)165: 3%
Montanov(商標)68: 2%
C12−C15ベンゾエート: 8%
Pecosil(商標) PS100: 2%
ジメチコン: 2%
シクロメチコン: 5%
オクチルp−メトキシシンナメート: 6%
ベンゾフェノン−3: 4%
酸化チタン: 8%
キサンタンガム: 0.2%
ブチレングリコール: 5%
Demineralized water: qs100%
Simulgel(商標) EG: 1.5%
HCR抽出物: 3%
保存剤、香料: qs
実施例17:サンケアゲル及びセルフタンニングゲル
Montanov(商標)68: 3.0%
グリセリルトリヘプタノエート: 10.0%
Deepaline(商標) PVB: 1.05%
Simulgel(商標) EG: 2.2%
水: qs100%
ジヒドロキシアセトン: 5%
HCR抽出物: 2%
香料: 0.1%
Sepicide(商標) HB: 0.3%
Sepicide(商標) CI: 0.1%
Parsol(商標) MCX: 4.0%
実施例に使用した市販品の定義は以下の通りである。
Micropearl(商標)M100は、Matsumo社により販売されている非常にソフトな感触及びマット化作用を有する超微細粉末である。
Sepicide(商標)CI(イミダゾリジニルウレア)は、SEPPIC社により販売されている保存剤である。
Simulsol(商標)165は、SEPPIC社により販売されている自己乳化性グリセリルステアレートである。
Sepicide(商標)HB(フェノキシエタノールとメチルパラベンとエチルパラベンとプロピルパラベンとブチルパラベンとの混合物である)は、SEPPIC社により販売されている保存剤である。
パルソール(Parsol)(商標)MCXは、Givaudan社により販売されているオクチルp−メトキシシンナメートである。
Lanol(商標)37Tは、SEPPIC社により販売されているグリセリルトリヘプタノエートである。
Solagum(商標)Lは、SEPPIC社により販売されているカラゲナンである。
ユーソレックス(Eusolex)(商標)4360は、Merck社により販売されているサンスクリーンである。
Deepaline(商標)PVBは、SEPPIC社により販売されているアシル化コムギタンパク質加水分解物である。
Primol(商標)352は、Exxon社により販売されている鉱油である。
Pecosil(商標)PS100は、Phoenix社により販売されているジメチコンPEG−7である。
Montanov(商標)68(INCI名:セテアリルアルコール(及び)セテアリルグルコシド)は、SEPPIC社により販売されている乳化剤である。
Montanov(商標)L(INCI名:C14−22アルコール(及び)C12−20アルキルグルコシド)は、SEPPIC社により販売されている乳化剤である。
Montanov(商標)202(INCI名:アラキジルアルコール及びベヘニルアルコール及びアラキジル)は、SEPPIC社により販売されている乳化剤である。
Simulgel(商標)EG(INCI名:ナトリウムアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー及びイソヘキサデカン及びポリソルベート80):増粘剤として使用されるリバースラテックス。
Emogreen(商標)L15(INCI名:C13−C15アルカン)は皮膚軟化剤である。
Euxyl(商標)PE9010(INCI名:フェノキシエタノール及びエチルヘキシルグリセリン):保存剤として使用される組成物。
Sepinov(商標)EMT10(INCI名:ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウムアクリロイルジメチルタウレートコポリマー)は増粘剤である。
Sepimax(商標)Zen(INCI名:ポリアクリレートクロスポリマー−6)は増粘剤である。

Claims (11)

  1. 青色光への暴露に起因する酸化ストレスにより生じるヒト皮膚又は口唇の老化の徴候の発症を予防又は遅延すること、さもなければ前記徴候を排除することを目的とするプロセスであって、製剤質量100%当たり、
    (1)− 90質量%〜99.5質量%の少なくとも1種の化粧用に許容可能な賦形剤と、
    (2)− 0.5質量%〜10質量%の組成物(C)と、
    を含む局所化粧用製剤(F)をヒト皮膚又は口唇に適用する少なくとも1つの工程を含み、前記組成物(C)が、その質量100%当たり、
    a)− 90質量%〜99質量%の少なくとも1種の組成物(C)であって、それ自体の質量100%当たり、
    (i)− 40質量%〜80質量%の少なくとも1種の式(I):
    HO−[CH−CH(OH)−CH−O−]H (I)
    (式中、nは1以上且つ6以下の整数を表す)
    の化合物と、
    (ii)− 20質量%〜60質量%の水と、
    を含む、少なくとも1種の組成物(C)と、
    b)− 1質量%〜3質量%のヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出物(EX)と、
    を含む、プロセス。
  2. 前記ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の抽出物(EX)が、前記ヘディキウム・コロナリウム(Hedychium coronarium)種の植物の根及び/又は根茎を起源とすることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記式(I)の化合物がグリコールである、請求項1又は2に記載のプロセス。
  4. 前記ヒト皮膚又は口唇の老化の徴候が、ヒト皮膚又は口唇の皺、小皺、又は微小起伏障害であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. 前記ヒト皮膚又は口唇の老化の徴候が、ヒト皮膚又は口唇の弾力性及び/又は張りの欠如であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記ヒト皮膚又は口唇の老化の徴候が、ヒト皮膚又は口唇の密度及び/又は引締りの欠如であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記局所化粧用製剤(F)が、ゲルの形態であり、且つその質量100%当たり、
    0.5質量%〜10質量%の前記組成物(C)と、
    分岐状及び/又は架橋型ポリマー、単糖のみからなる多糖、単糖誘導体からなる多糖、セルロース、及びセルロース誘導体から選択される0.5質量%〜10質量%の少なくとも1種の増粘剤と、
    80質量%〜99質量%の水と、
    を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記局所化粧用製剤(F)が、水中油型のエマルジョンの形態であり、且つその質量100%当たり、
    5質量%〜42質量%の少なくとも1種の油及び/又は1種のワックスと、
    0.5質量%〜10質量%の前記組成物(C)と、
    0.5質量%〜8質量%の少なくとも1種の水中油型の乳化性界面活性剤と、
    40質量%〜94.0質量%の少なくとも1種の水性相(AP)と、
    を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記局所化粧用製剤(F)中、前記少なくとも1種の水中油型の乳化性界面活性剤が、120molのエチレンオキシドでエトキシル化されたステアリン酸と、グリセリルモノステアレートと、式(V):R−O−(Gr’−H(V)(式中、Rは、少なくとも1つのヒドロキシル官能基を含みうる且つ12〜22個の炭素原子を含む線状又は分岐状の飽和又は不飽和のアルキル基を表し、Gは、還元糖残基を表し、且つr’は、1.05以上且つ5以下の小数を表し、前記組成物(C)は、式(V)、(V)、(V)、(V)、及び(V):
    −O−(G−H (V
    −O−(G−H (V
    −O−(G−H (V
    −O−(G−H (V
    −O−(G−H (V
    の化合物の混合物からなり、前記式(V)、(V)、(V)、(V)、及び(V)の化合物のモル比率は、それぞれ、a’、a’、a’、a’、及びa’に等しく、a’+a’+a’+a’+a’の和が1に等しくなるように且つa’+2a’+3a’+4a’+5a’の和がr’に等しくなるようにする)により表される組成物(C)又は前記組成物(C)の混合物と、の混合物から選択されることを特徴とする、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記局所化粧用製剤(F)が、油中水型のエマルジョンの形態であり、且つその質量100%当たり、
    49質量%〜70質量%の少なくとも1種の水性相(AP)と、
    0.5質量%〜10質量%の前記(C)と、
    0.5質量%〜5質量%の少なくとも1種の油中水型の乳化性界面活性剤と、
    15質量%〜50質量%の少なくとも1種の油及び/又は1種のワックスと、
    を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記局所化粧用製剤(F)中、前記少なくとも1種の油中水型の乳化性界面活性剤が、ソルビタンラウレート、ソルビタンパルミテート、ソルビタンステアレート、ソルビタンオレエート、ソルビタンセスキオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタンイソステアレート、又はこれらのエステルの混合物、PEG−30ジポリヒドロキシステアレート、組成物(C)であって、式(VIII):
    −O−(Gr”−H (VIII)
    (式(VIII)中、Rは2−オクチルドデシル基を表し、Gはキシロース残基を表し、且つr”は1.05以上且つ5以下の小数を表し、前記組成物(C)は、式(VIII)、(VIII)、(VIII)、(VIII)、及び(VIII):の化合物の混合物からなり、
    −O−(G−H (VIII
    45−O−(G−H (VIII
    −O−(G−H (VIII
    −O−(G−H (VIII
    −O−(G−H (VIII
    前記式(VIII)、(VIII)、(VIII)、(VIII)、及び(VIII)の化合物のモル比率は、それぞれ、a”、a”、a”、a”、及びa”に等しく、a”+a”+a”+a”+a”の和が1に等しくなるように且つa”+2a”+3a”+4a”+5a”の和がr”に等しくなるようにする)
    により表される組成物(C)又は前記組成物(C)の混合物から選択されることを特徴とする、請求項10に記載のプロセス。
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