JP2021503967A - サケの卵を生産するための水産養殖プロセス - Google Patents

サケの卵を生産するための水産養殖プロセス Download PDF

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Abstract

概要魚の卵、特にサケ(Salmon)の魚卵を収穫するプロセスが提供される。当該プロセスは、水環境で性的に未成熟なサケを段階的に飼育することを含み、その間に少なくとも露光量と期間が調整される。飼育には、冬のライフサイクルステージ及び後続の夏のライフサイクルステージを含む少なくとも冬夏期が含まれる。冬のライフサイクルステージでは、種親が冬の光への露出をシミュレートする光に曝露され、その後の夏のライフサイクルステージで、種親が夏の光への露出をシミュレートする光に曝露される。ここで、冬夏の期間中の累積熱量単位(ATU)の合計は5000以下である。本発明は、開示されたプロセスによって生産されるサケの卵も提供する。【選択図】 なし

Description

フィールド
本発明は、成熟した魚から卵を生産する方法に関する。特に、本発明は、タイセイヨウサケ(Salmo salar)から卵子(ova)を生産する方法に関する。
前書き
タイセイヨウサケ(Salmo salar)は、サルモノイド(Salmonoid)科の魚種である。種は、人間の導入の結果として、北大西洋、北大西洋に流れる川、及び北太平洋に見られる。
サケ(salmon)の自然なライフサイクルは、いくつかの段階を経て進行する。サケは最初、小さな半透明の卵の形で真水流又は川の底にある砂利の巣で生まれる。卵は魚卵(roe)とも呼ばれ、通常はピンク又は赤で、且つほぼ球形である。卵は、自然の生息地で2〜3か月の期間をかけて発達する。この期間中に、目や他の臓器が発達し、見え始める。
孵化(hatching)は、サケの子孫が卵から離れるが、卵黄を栄養源として保持するプロセスである。この時点で、サケはAlevinと呼ばれ、長さは約2〜3cmである。Alevinは砂利に隠されたままで、吸収されるまで卵黄から供給される。
サケは小さな稚魚(Fry)として巣を離れ、泳ぎ始めて餌を食べる。この時点で、彼らはまた川の下流に移動し始める。時が経てば、数カ月後、稚魚はパー(Parr)に成長する。それは、彼らの体に印が付いているのが特徴である。
パーは出生川で1年から8年もの幅広い時間を過ごす。自然なプロセスであるスモルト化(smoltification)により、魚のカモフラージュが変化し(色が銀色に変わる)、淡水と海水の浸透圧の違いに適応する。完全にスモルト化された魚は、スモルト(smolt)と呼ばれ、海に移動し、そこで彼らは海面の流れに従い、プランクトン又は稚魚(fry)を食べる。
成魚のサケは1〜4年間海で過ごす。ここで、このサケは、性的に成熟し、成長し、その独特のカモフラージュを発達させる。成熟するまでの時間の大きな自然変動は注目に値し、おそらく遺伝的要因と環境的要因の混合によるものと思われる。性的に成熟したサケはその後、産卵のためにその出生(native)の川に戻る。これは典型的には、秋から初冬に発生する。
一般に、成熟時の年齢は、最初の生殖の前に、フィットネスと死亡のリスクとの間のトレードオフを表している。したがって、一般的に大きな魚は連続繁殖に適しているが、高齢になると繁殖の成功に悪影響を与える可能性がある。
タイセイヨウサケの養殖は、成魚のサケを大規模に生産するために自然界で必要な条件をシミュレートすると同時に、成長期を加速して生産量を増やすことに基づいている。したがって、サケの卵は、オスのサケから集められた魚精(milt)を使用して受精され、孵化することができる。孵化後、得られた稚魚は成熟し、淡水タンクで成長する。ほとんどのサケ養殖場は、海でスモルト化サーモンを飼育している。したがって、スモルト化後、スモルトは通常、保護された湾又は海岸沿いのフィヨルドに固定された、浮いている海のケージ又は網の囲い(pens)に移される。
遺伝的要因と環境的要因の両方が、自然環境と人工(養殖)環境の両方で、サケの成熟過程に影響を与えることが知られている。特に、タイセイヨウサケ(Salmo salar)では、水温と光の条件が成熟に影響を与える可能性があることが知られている。
Fjelldal et al. (Aquaculture 321 (2011), 93)は、温度上昇と連続光の組み合わせが、オスのタイセイヨウサケにおけるスモルト化の最中及び直後に成熟を引き起こす可能性があることを報告している。
別の研究では、Taranger et al. (Aquaculture 162 (1998), 85)海のケージで飼育された(rerared)大西洋サケの光条件が成熟時の年齢と排卵のタイミングに影響を与えることを報告している。排卵時間は、暦年前半の1日あたり最大24時間の光への曝露によって促進され、7月以降は日長が短くなることがわかった。対照的に、光への継続的な暴露は排卵時間を遅らせた。さらに、加速された日長は卵の生存率を低下させることがわかり、過度の光が配偶子の品質に有害な影響を与える可能性があることを示す。
Imsland et al. (Aquacult Int 22 (2014), 1331)は、スモルトの前後のオスのタイセイヨウサケの性成熟に対する2つの光周期、連続光と模擬自然光周期、の影響を調査した。連続光とかなり高い温度(12.7℃)で長期間飼育すると、成長と成熟の割合が向上することがわかった。
サケの成長に対する温度の影響も調査されており、少なくともサケの成長中は、一般に温度の上昇に伴って直線的に成長が増加する(Brett, in Fish Physiology Vol. VIII, pp 599−675 (1979))。また、サケの成長は14℃前後で最適であると報告されている。
サケの成熟に対する光周期と温度の影響は広範囲にわたって研究されてきたが、それらの相互作用は複雑であり、かなりよく理解されていないままである。より低い温度は、最初の海の冬(sea-winter)(スモルト化後)の成熟度の低下と相関し、それに伴って、グリルシング(grilsing)の割合が減少する(早期成熟)(Saunders et al., Aquacult 33, 107−118(1983))。さらに、Fjelldal et al.(Aquaculture 321, 93−100 (2011))は、温度の上昇は、スモルト化後の成熟を引き起こすために重要であると示唆している。しかしながら、成熟に対するこれら及び他の要因の相互作用が複雑であることは明らかであり、したがってそれらの分離は非常に困難である。
さらに、成熟後の卵の発育に対する光周期、温度、又はその他の環境的及び遺伝的要因の、単独又は組み合わせによる影響はよくわかっていない。
タイセイヨウサケの繁殖は、サケの受精卵から始まり、幼魚(larval)の成長、養魚場、成魚の成長の段階を経て進行する。高品質の卵は、繁殖を成功させるための前提条件である。自然界では、孵化するまで生き残る卵のパーセンテージはごくわずかである。孵化場内の条件がよく管理されていると生存率が大幅に向上するが、高品質の卵、つまり生存能力の問題による損失を最小限に抑えて正常に成長する卵、に対する継続的な需要がある。そのうえさらに、通年の生産に対する市場の需要を満たすために、季節に関係なく、常に受精卵が求められている。通常の産卵(spawning)は非常に季節的であるため、高品質で生存可能な卵を一年中生産できる飼育プログラムが必要である。
説明
本発明の目的は、サケの卵の生産を改善する方法を提供することである。すべての季節にわたって継続的にサケの生存可能な卵を提供できるプロセスを提供することが、さらなる目的である。
本発明者らは、成熟したサケの特定の成長条件が最適なサケ卵生産をもたらし、高い生存能力を有する大きな卵をもたらすことを発見した。さらに、当該プロセスは、特定のパラメータ(水温、光周期など)を調整することにより、継続的にサケの卵を提供するように適合させることができる。
特に、本明細書では冬夏期間として定義される、冬の条件(優勢な暗闇)に続く夏の条件(優勢な光)の少なくとも1サイクルを包含するサケの飼育期間中の累積熱量単位(accumulated thermal unit)(ATU)は、高品質のサケの卵(大きくて生存可能な卵)となるように特定の範囲内にある必要があることが発見された。
魚がさらされる光の量を調整することで、飼育中に夏及び/又は冬の条件をシミュレートすることができる。したがって、実用的には、シミュレートされた冬の条件(支配的な暗闇)に続いてシミュレートされた夏の条件(つまり、優勢な光を特徴とする、シミュレートされた夏の光への露出)を包含する、サケの飼育期間中、ATUは高品質のサーモンの卵(大きくて生存可能な卵)をもたらすために特定の範囲内にある必要がある。
現在の文脈において、累積熱量単位(ATU)は、一定期間にわたる温度の累積効果を表すために使用される測定単位である。1つのATUは、1日(24時間)について摂氏1度である。例示として、10℃の一定の温度を持つ環境は、1日あたり10ATUを蓄積し、且つ、1か月(30日)の期間にわたって、前記環境は300ATUを蓄積する。
前述に従って、一態様における本発明は、魚卵を収穫するためのプロセスを提供する。当該プロセスは、以下のステップ:
(i) 少なくとも1つのSalmo salar系統からの性的に未成熟な魚を含む種親を提供すること、
(ii) 成熟に進むように、前記種親の生命を維持するのに適した水性媒体を含む水生環境で前記種親を飼育することであって、ここで、前記飼育はライフサイクルの段階で行われ、その間に少なくとも各ライフサイクルの段階の露光量と期間が調整される、ここで、前記には、前記種親が冬の光への曝露をシミュレートする光にさらされる、冬のライフサイクルステージと、前記種親が夏の光への曝露をシミュレートする光にさらされる、後続の夏のライフサイクルステージとを含む、少なくとも冬夏期間を包含し、ここで、前記冬夏期間中の蓄積熱量単位(ATU)は5000以下であること;
(iii) 成熟した魚から卵を収穫すること;
を含む。
「水生環境」又は「水系環境」という用語は、水域の環境を表すものとして理解されるべきである。水生環境又は水系環境は、海洋環境にすることができ、又は淡水環境にすることができる。環境は、陸地に基づいている場合もあれば、又は外海や開放された(通常は淡水)湖などの開放された水域に基づいている場合もある。
本発明はさらに、卵、特に、本明細書に開示されているプロセスにより製造されたSalmo salarからの卵を提供する。
本発明はまた、Salmo salarを飼育するプロセス、特に以下の説明に記載されるプロセスを提供する。
前記冬夏期間は、好ましくは連続的であり、すなわち、この期間中、冬ライフサイクルステージの直後に続く夏ライフサイクルステージがある。
前記冬夏期間に先立って、追加のライフサイクルステージが存在する可能性があります。このようにして、種親は、少なくとも1つの夏の期間を包含する条件であって、その間、前記種親は、前記冬夏期間の前に、夏の光の露出をシミュレートする光にさらされる、条件下で飼育することができる。この先行する夏の期間は、1つ以上の冬の期間によって中断される可能性があり、前記1つ以上の負の期間の各々の間、前記種親は、冬の光への露出をシミュレートする条件下で飼育できる。
最適な産卵をもたらすために、種親は、好ましくは、合計ATUが5,000ATU以下である冬夏期間の開始前に、特定のサイズに達している。したがって、冬夏期間の前に、種親の平均体重が1匹(魚)あたり少なくとも50g、好ましくは魚あたり少なくとも100g、より好ましくは魚あたり少なくとも200g、より好ましくは少なくとも魚当たり300g、より好ましくは魚当たり少なくとも500g、より好ましくは魚当たり少なくとも1000g、より好ましくは魚当たり少なくとも2000g、さらにより好ましくは魚当たり少なくとも3000g、さらにより好ましくは魚当たり少なくとも4000gになるように、親魚を成長させることができる。
前記冬夏期間に先立つ飼育中、種親はスモルト化することができる。したがって、冬夏期間に先行し、且つ、場合によって1つ以上の冬のライフサイクルによって中断される可能性のある、少なくとも1つの夏のライフサイクルを包含する、期間中、種親はスモルト化することができる。したがって、特定の実施形態において、合計ATUが5,000ATU以下である冬夏の期間のもとで飼育する前に、種親はスモルト化(smoltification)まで飼育される。スモルト化に続いて、種親が次の冬夏飼育に適したサイズに達するまで、種親を冬夏期間に先立つ夏の光サイクルの間に飼育することができる。
スモルト化は、種親が夏の光の状態を経験する約4週間の期間を包含する飼育期間を包含することができる。この期間の前に、種親は、24サイクルごとに日光が約50%の状態で4〜7週間飼育できる、つまり、24時間ごとに12時間の光に続いて12時間の暗闇が続く。スモルト化を可能にする他の光の条件はまた、最適な卵を生産するために、種親の下流飼育と互換性がある。
冬夏期間の後、魚は冬の光条件又は冬の光曝露をシミュレートする光条件の下で飼育することができる。つまり、飼育には次の冬のライフサイクルが含まれます。このライフサイクル、いわゆる保持段階(holding stage)の間、魚が産卵する(spawning)まで、魚は、冬の光への曝露、又はシミュレートされた冬の光への曝露の条件下で好ましくは維持される。魚が産卵したら、成熟した卵を魚から収穫できる。
別の態様における本発明は、少なくとも1つのSalmo salar系統からのスモルト化した性的に未成熟な魚を含む種親を提供するという第1のステップを含む、魚卵の収穫するためのプロセスを提供する。続いて、成熟に進むように、種親の生命を維持するのに適した水性媒体を含む水生環境で種親を飼育することであって、ここで、前記飼育することはライフサイクルステージで行われ、且つ、ここで、少なくとも光曝露と各ライフサイクルステージの期間が調整され、そのため、
(a) 第1のライフサイクルステージにおいて、種親は夏の光への曝露をシミュレートする光周期に曝露されるため、前記ライフサイクルステージの最後に、種親の平均体重は少なくとも0.1kg、少なくとも0.2kg、少なくとも0.5kg、又は少なくとも1.0kgである
(b) 前記第1のライフサイクルに続き、且つ、少なくとも第2のライフサイクルステージであって、その期間内に種親が冬の光への曝露をシミュレートする光に曝露される、第2のライフサイクルステージ、及び後続の第3のライフサイクルステージであって、その期間内に種親が夏の光への曝露をシミュレートする光に曝露される、第3のライフサイクルステージを包含する期間(夏冬期間)において、合計累積熱量単位(ATU)は5000以下である;及び
(c) 前のすべてのステージに続く保持ステージにおいて、種親は冬の光への露出をシミュレートする光周期に曝露され、且つ、種親が産卵するまで成熟するまで、これらの条件で維持される。最後に、卵は成熟した魚から収穫される。特定の実施形態において、冬夏飼育期間に入る魚は、1〜5歳、又は2〜5歳、又は3〜5歳のサケである可能性がある。つまり、サケは、冬夏期間の前に、1〜5年間、2〜5年間、又は3〜5年間に飼育されている。一実施形態では、サケは4歳のサケである。
一実施形態において、全体的なプロセスは、夏−冬−夏−冬のライフサイクル期間のシミュレートされた進行として簡略化された方法で表すことができ、ここで、各期間又は季節は、サケが野生で経験する条件を模倣する条件によって特徴付けられる(すなわち自然光の変化)。このシーケンスの最初の夏は、サケがその後の成熟と産卵のために最適なサイズに成長する、スモルト化後のライフサイクルステージになる可能性がある。それとは対照的に、最後の冬は、サケが保持パターンにあり、産卵するのを待って、出生河川の状態をシミュレートしている、保持ステージで表すことができる。
サケは季節ごとの光条件の変化を経験する。つまり、サケは光に敏感で、季節に応じて光に反応する。理論に拘束されるつもりはないが、サケの脳、特に血管嚢(saccus vasculosus)、は季節的なセンサーであると考えられている(Nakane et al、Nature Comm 2013,3:2108)。季節的なメカニズムには、外光の変化をホルモンの出力に変換し、それによって生理学的な変化をもたらすことができる光受容体とホルモン調節遺伝子が含まれていると考えられている。したがって、サケをさまざまな程度の光又は暗闇にさらすことにより、サケの季節的な生理的変化を引き起こすことができる。例えば、魚は、24時間の期間ごとに平均して約12時間以上の光を浴びることがある。対照的に、各24時間の平均で約12時間以下の露光は冬の期間として経験される。結果として、シミュレートされた夏のライフサイクルには、24時間の期間ごとに平均12時間以上の露光が含まれる可能性があり、シミュレートされた冬のライフサイクルには、24時間の期間ごとに平均12時間以下の露光が含まれる可能性がある。
したがって、本文脈における「冬」、又は「シミュレートされた冬」、又は「シミュレートされた冬の光暴露」は、光条件が特定の光暴露限界内にあるライフサイクルステージを表すと考えることができる。冬は、平均して、24時間サイクルごとに、0〜約12時間の露光、0〜約10時間の露光、0〜約8時間、0〜約6時間の露光、0〜約5時間の露光、0〜約4時間の露光、0〜約3時間の露光、0〜約2時間の露光、0〜約1時間の露光、又は露光なしを包含することができる。好ましくは、冬は、24時間サイクルごとに0〜8時間の露光を包含する。
本文脈における「夏」、又は「シミュレートされた夏」、又は「シミュレートされた夏の露光」は、対照的に、24時間サイクルごとに、平均して、少なくとも8時間、少なくとも10時間、少なくとも12時間、少なくとも14時間、少なくとも16時間、少なくとも18時間、少なくとも20時間、少なくとも22時間、又は24時間すべての露光を包含し得る。好ましくは、夏期の間、24時間サイクルごとに約20から約24時間、又は約22時間、又は約23時間、又は約24時間、露光がある。
明らかに、光の露出は自然では徐々に変化する。したがって、夏のライフサイクルと冬のライフサイクルは、自然で発生する光の変化をシミュレートする光の段階的な変化によって特徴付けることができる。したがって、特定の実施形態では、夏のライフサイクルへの移行は、冬の光の露出から夏の光の条件に光の状態が徐々に変化することを許可されている状態を含むことができる。つまり、冬の光の露出をシミュレートする条件から、夏の露光をシミュレートするまで、光の露出に徐々に変化が生じる可能性がある。したがって、このような期間中は、各24時間サイクルの間に光の露出が徐々に変化する可能性があるため、魚は最初に冬の光の露出として経験する光の状態を経験し、そして、その後の期間にわたって、24時間サイクルごとに光の量が変化するため、魚はゆっくりと夏の光条件として経験する光条件にさらされます。同様に、冬のライフサイクルは、夏の光の露出から夏の光の条件に光の条件を徐々に変更できる条件を含むことができる。つまり、夏の光の露出をシミュレートする条件から冬をシミュレートする条件まで、光の露出が徐々に変化する可能性がある。魚が冬及び/又は夏の光条件として経験する光条件に達すると、それらは、魚が単一の季節(冬又は夏)を表すと感じる光条件を経験するように、所望の期間維持することができる。
サケが対応する季節、すなわち冬又は夏を経験する限り、夏又は冬の光曝露をシミュレートする光条件は、周囲光条件への部分的又は完全な曝露を含む期間の形で提供できることが理解されよう。これは、例えば、飼育が開放型タンク又は開放型ケージで行われる場合に行うことができる。したがって、シミュレートされた夏の光条件は、夏の間又は夏の一部(例えば、約5月から8月までの期間の一部又は全部の間)の周囲光への露出の形で提供することができる。同様に、冬の光をシミュレートする光条件は、例えば、約10月から3月までの期間の一部又はすべての間に周囲光にさらすことによって、周囲の冬の暗闇の形で提供できる。明らかに、そのような冬の露出は北半球の北部と南半球の南部で当然より顕著である。
しかしながら、実際には、人工的な照明条件を突然変更すること、すなわち、移行期間のない冬から夏の条件又はその逆に変更すること、すなわち、照明条件の即時の変更により、便利であるかもしれない。あるいは、光条件の変化は、数日から数ヶ月の範囲であり得る特定の期間にわたって行われ得る。例えば、光の状態の変化は、野生で経験される非常に緩やかな変化を模倣することができる。あるいは、光条件の変化は、数日から数週間又はそれ以上の期間にわたって行うことができる。例えば、光条件の変化は、約1週間から約4週間の期間内に行うことができる。あるいは、光条件の変化は、約1日〜約7日の期間内に行うことができる。
典型的には、光はオン又はオフに切り替えることができる、特定の期間、継続的に光にさらされ(例えば、24時間の期間ごとに16時間の光)、その後、特定の期間、暗闇(光なし)が続くが、それ以外の場合は、「暗い」期間中に光が短時間照射されることがある。例えば、魚に餌をやる必要がある場合、又は魚飼育プラント内の状態を検査する必要がある場合は、短時間、典型的には数分間ライトをオンにして、その間に給餌、メンテナンスな又は他の作業を行うことができる。このような短時間の露光の後、ライトをオフにして、魚が引き続き「暗い」フェーズを経験できるようにすることができる。したがって、そうでなければ暗いフェーズでのそのような中断は、魚がその期間を経験する方法、すなわち暗闇の期間として影響を与えない。
本発明の利点は、各ライフサイクル段階の条件(特に光と温度)と時間を具体的に制御した結果である。そして特に(i)最初の夏の期間に続く魚のサイズ/重量を制御すること、及び(ii)それに続く冬夏の期間中のATUを最適な範囲内に保つことにより、魚が性的成熟に到達するための最適な条件がもたらされ、その後、高品質で生存能力のある卵が生産及び成熟する。
本発明による方法で使用するためのスモルト化した(smoltified)魚は、従来の方法で製造することができる。これには、Salmo salarのいずれの特定の株を使用して、スモルト化ステージを通じて稚魚(Fry)及びパー(Parr)をインキュベートする、孵化する(hatching)、及び飼育する従来の方法が含まれる。当該プロセスは、単一株の培養又は混合培養、つまりSalmo salarの2つ以上の株を包含する培養に適用できる。本発明に従って処理されている各バッチにおいて、Salmo salarの単一株から卵を収穫することが好ましい場合がある。換言すれば、ファーミング(farming)及び収穫プロセスの間、異なる株を別々に(例えば、別々のタンク又はケージに)保つことが好ましい場合がある。したがって、当該プロセスは、Salmo salarの単一株からの種親を提供することによって好ましく適用され得る。
スモルト化した種親は、夏の光への曝露をシミュレートする条件下で、前記種親が適切なサイズに達するまで飼育することができる。これは、特定の実施形態では、500gから6000g、例えば1000gから5000g、2000gから5000g、又は3000gから4000gの範囲にすることができる。続いて、スモルト化したもの(smoltified)は、本明細書に記載されるように少なくとも冬夏期間飼育されて、成熟及びその後の産卵(spawning)に進むことができる。
屠殺時期までに、人間が消費するために飼育されているサケは、通常2〜8kgの体重に達している。本発明の方法で使用されるサケ、すなわち冬−夏の期間中に飼育されるサケは、したがって、従来のサケファーミング中に使用されるのと同様又は同じ条件を使用して飼育されたサケであり得る。
本発明者らは、一定の重量に達したサケは、高品質で生存可能な卵を生産する可能性が高いことを発見した。したがって、産卵(egg production)に使用されるサケは、スモルト後の夏期の終わり(スモルト化に続く優勢な光条件)に、約1〜10kg、約2〜10kg、約2〜8kg、約2〜6kg、約1〜5kg、約2〜5kg、約3〜5kg、又は約4kg、より好ましくは約4kgの重さがある可能性がある。したがって、冬−夏の期間に先行する本発明によるプロセスの第1のライフサイクル段階(シミュレートされた夏の期間)は、人間の消費のための飼育中に使用されるであろう夏の期間よりも長くなり得るため、魚が下流の光サイクル期間(冬の夏の期間、その後の保持ステージの期間)に適切なサイズに到達できるようにする。
水生環境は、開放型水産養殖システム又は閉鎖型水産養殖システムであるか、又はそれを含むことができる。システムは海上設置(sea)でも、陸上設置でもかまわない。システムは、部分的に海上にあり、部分的に陸上にあることもできる。例えば、システムは、海上にあり、且つ飼育期間の1つ以上に使用される1つ以上のタンクを含むことができ、システムはさらに、海で行われる飼育期間とは異なる、飼育期間の1つ以上で使用される土地にある1つ以上のタンクを含むことができる。水生環境には、1つ以上のオープン養殖システムを含めることができる。オープン養殖システムは、典型的には、自然の水路内に提供されているエンクロージャである。一般的なオープン養殖システムには、フローティングメッシュケージなどの海のケージが含まれる。ケージは海底に固定できる(anchored)。水産養殖システムはまた、閉鎖型の海上タンク又はケージを含むことができる。
一実施形態において、サケは、周囲光条件と人工光条件の組み合わせを使用して飼育される。例えば、サーモンを周囲光の中で特定のサイズまで飼育し、その後、シミュレートした季節条件(夏及び/又は冬)を使用して飼育することができる。
そのような一実施形態において、サケは、少なくとも1つの冬を含むタイマー(timer)期間にわたって、海上設置のタンク又はケージ内の周囲条件で飼育される。例えば、サケ、冬を含めて、約9〜15ヶ月間、又は約12ヶ月間飼育することができる。サケが特定のサイズ、例えば約4〜8kgに達すると、シミュレートされた夏の光条件にさらされる。この夏の飼育ステップは、海上設置のケージ又はタンクで実行できるか、又は、閉鎖された陸上設置のタンクで実行できる。その後、産卵しそして卵が収穫できるようになるまで、サケを冬の光にさらすことができる。
そのような一実施形態において、サケは、海上設置のケージ又は陸地の閉鎖された水槽のいずれかで、人工的な夏の条件にさらされる(例えば、1日22時間、サケを光にさらすことによって)。最後に、夏の条件に約3か月さらされた後、光の条件とは、冬をシミュレートするための変化であり、好ましくは閉鎖タンク(地上配置(land-based)又は海中のいずれか)で行う。この段階で、サケは産卵に進み、その時点で卵を収穫できる。
上記から、冬夏期間は、冬条件をシミュレートする部分的に周囲の条件及び夏光条件をシミュレートする部分的に人工的な光条件を使用して実行できることは明らかであるはずである。
別の方法として、システムはセミクローズド水産養殖システムにすることができる。このようなシステムは通常、陸上設置(land-based)であり、ファームと自然の水路との間で水交換が行われる。したがって、廃水はケージ及び/又は池から水路に放出することができ、補充は周囲の水路からの真水を使用して行う。
より好ましくは、水産養殖システムは閉鎖型水産養殖システムであり得る。そのようなシステムは、タンク内、池のレースウェイ内などの陸上設置(land-based)であり得る。好ましくは、閉鎖型水産養殖システムは、陸上設置のタンクを1つ又は複数含むタンクベースシステムである。
タンクは、陸上設置の栽培漁業(fish farming)で使用されている、又は使用可能な従来のタンクのいずれでもかまいわない。タンクは、例えば、概して丸い形状であり得、そしていずれの都合のよいサイズであり得る。代わりに、タンクはDエンドの細長いタンクにすることも、タンクを長方形にすることもできる(「レースウェイ」タンクと呼ばれることもある)。タンクは、丸底であることが好ましく、底が平ら又は傾斜していることが好ましく、総容積が10〜3000m、10〜1000m、より好ましくは100〜500m、より好ましくは100〜400m、より好ましくは100〜300mである。
陸上設置システムの利点は、廃水の厳格な管理により、周囲の水路からの干渉がほとんど又はまったくないことである。その結果、システムから魚が逃げるリスクはほとんどない。これは、オープンシステムの大きな懸念事項である。
したがって、現在の文脈では、閉じた水産養殖システムは、養殖(魚)と周囲の環境との間に制御されたインターフェースを作成する魚生産システムである。一般に、水域にあるか陸域にあるかにかかわらず、閉鎖型水産養殖システムは、:
飼料、糞便、化学廃棄物による水質汚染を排除又は大幅に削減することができる;
飼育からの逃亡を排除することができる;
養殖魚及び網との相互作用による海洋哺乳類の死を排除することができる;
野生のサケへの病気や寄生虫の移動のリスクを排除又は大幅に減らすことができる;及び
魚を飼育する際の抗生物質や化学処理の必要性を大幅に減らすことができる。
水産養殖システムは、再循環水産養殖システム(RAS)であることができる。RASは一連の培養タンクとフィルターであり、ここで、水は継続的にリサイクルされ、且つ年間を通じて最適な状態を維持するために監視される。水質の悪化を防ぐため、粒子状物質の除去により機械的に、及び有害な蓄積化学物質を無毒な化学物質に変換することにより生物学的に処理される。
あるいは、水産養殖システムは、タンクを通る水性媒体の連続的な流れを伴う連続的なフローシステムであり得る。連続フローシステムはフロースルーシステムとすることができ、ここで、タンクを通る水の連続フローが存在する。つまり、タンクには、真水(fresh water)を受け入れるための少なくとも1つの水入口と、そこを通じてタンクから水が放出される少なくとも1つの水出口が含まれる。
紫外線滅菌、オゾン処理、及び酸素注入などの他の処理もまた、最適な水質を維持するために使用される。このシステムにより、逃げた魚、水の使用、汚染物質の導入などを含めた、水産養殖の環境上の欠点の多くが最小限に抑えられる。また、最適な水質を提供することにより、この慣行により、飼料使用効率の向上も促進された。
ライフサイクルステージは、サケが野生で経験するであろう季節変動を表すと考えることができる。したがって、最初のライフサイクルステージは夏のステージを表し、最初のライフサイクルステージに続く期間は冬のステージを表し、その後に夏のステージが続くと考えることができる。最後に、最後の(保持)ステージは冬のステージと見なすことができる。
サケにおいては、他の魚と同様に、メラトニンのリズムは、スモルト化及び生殖などの多くの生理学的プロセスの時間的調整を少なくとも部分的に制御すると考えられている。サケは光に敏感で、知覚の光強度しきい値は0.012〜0.016W/mと低いと考えられている(LeClerqc et al. Aquacult Eng. 44, 35−47 (2011), Migaud et al. J. Pineal Res 41:42−52 (2006))。対照的に、太陽が天頂にあるときの地表での直射日光の光強度は、約1030W/mである。ただし、日光の光強度には極端な日変化があり、且つ地理的変化が大きいため、地球表面の平均放射は約340W/mであり、北ヨーロッパ(イングランド)のの大日射量の季節変動は、12月の約200〜6月の約900W/mの範囲である。
季節変動は明らかに、毎日の日光の時間の減少による光の強度の減少と太陽の位置による放射の減少との組み合わせである。サケのような動物はこれらの変化を感知する必要がある。サーモンは非常に敏感な季節センサーを発達させた。その結果、「日」とは何かに対する認識は、一般的な人間が認識するものとは大きく異なる。現在の文脈で「日」から「夜」に切り替えるには、低い光レベルが必要であり、その結果、「夏」の期間は、各24時間サイクル内のかなり低い光強度によって特徴付けることができる。対照的に、サケが真の「冬」のような状態を体験するには、状態を非常に暗く保つ必要がある。
したがって、現在の文脈での冬と夏のシミュレートされた光の状態は、サケが冬又は夏であると知覚する状態を表す。これは主に光の状態によって決まる。「シミュレートされた夏の光の露出」及び「シミュレートされた冬の光の露出」という用語は、サケが夏又は冬の条件であると認識する光露出のシミュレーションを指すことを意図している。したがって、この用語は、対応する季節の周囲の光条件、すなわち周囲の夏又は周囲の冬の条件への露出を包含することができる。飼育は、いずれの特定の季節について、対応する周囲光条件、シミュレートされた光条件、又はその両方への曝露、つまり1つ以上の周囲光曝露期間と1つ以上の前後のシミュレートされた光条件期間、を包含することができる。
したがって、本明細書で定義される露光は、サケによって知覚されることができる強度を有する光である。したがって、露光は、サケが経験する光強度が少なくとも約0.010W/m、少なくとも約0.012W/m、少なくとも約0.014W/m、少なくとも約0.016W/m、少なくとも約0.018W/m又は少なくとも約0.020W/mであることを意味し得る。
対照的に、暗闇(例えば、光の不在)は、タイセイヨウサケの知覚レベルを下回る光レベルである可能性がある。したがって、暗闇は、サーモンが経験する、約0.016W/m未満、約0.014W/m未満、約0.012W/m未満、約0.010W/m未満、又は約0.008W/m であることを意味し得る。
一般に、光は、可視範囲の波長を含む自然光及び/又は人工光である。
光は、可視範囲内の特定の波長を含むことができる。言い換えれば、光は、可視領域内の1つ以上の範囲の波長を含むことができる。
特定の実施形態では、サケが経験する光曝露は、24時間サイクルごとの平均光曝露である。これは、例えば、0.020W/mの12時間の露光に続いて完全に暗くなると、平均露光量が0.010W/mになることを意味する。
光強度は、水媒体(例えば、水タンク)の上面で決定された強度の平均であり得る。あるいは、光の強度は、水媒体(水タンク)の底部で測定された強度の平均とすることもできる。あるいは、光強度は、水媒体の上面及び/又は底部における、水中での測定を包含する、水媒体内で測定された平均であってもよい。
野生のサケの最適な温度は、約12℃から15℃の範囲にあると一般に考えられている。魚は少なくとも短期間に20℃などの高温に耐えることができるが、他の要因により高温での死亡率が増加する。これらには、繁殖力(fecundity)の低下、卵の生存率の低下、稚魚(fry)とスモルトの成長の遅延、飼育密度の低下、病気への感受性の増加、若いサケとマスが他の種と食物について競争し、捕食を避ける能力の低下が含まれる。また、特に成魚の場合、サケが生育できる温度には下限がある。卵、アルビン(alevin)、初期の稚魚は0℃近くの水温に耐えることができる。
本発明者らは、温度と時間の組み合わせが、卵の発育、生存能力及び安定性にとって重要な要素であることを発見した。したがって、本明細書で提供される例示的な実施例によって示されるように、シミュレートされた夏の間のスモルトの成熟に続くことができる冬と夏を組み合わせた期間中の累積熱量単位(ATU)が上限値を超えると、卵の生存率と安定性が急速に劣化する。したがって、期間のATUは、好ましくは約5,000単位未満、より好ましくは約4,800単位未満、より好ましくは約4,600単位未満、より好ましくは約4,400単位未満、より好ましくは約4,200単位未満である。さらにより好ましくは、期間のATUは約4,100単位未満である。
特定の実施形態では、冬夏期間中の総ATUは、約2,000〜5,000ATUの範囲、例えば、約2,000〜4,500ATUの範囲内など、約2,000〜4,000ATUの範囲内など、約2,500〜3,500ATUの範囲内など、約3,000〜3,500ATUの範囲内など約2,500から3,100ATUの範囲などでaある。
卵が特定のサイズに到達したことを確保し、且つ生存率を確保するために、期間中のATUは、好ましくは少なくとも2,000ユニット、より好ましくは少なくとも2,100ユニット、より好ましくは少なくとも2,200ユニット、より好ましくは少なくとも2,300ユニット、より好ましくは少なくとも2,400単位、さらにより好ましくは少なくとも2,500単位である。
したがって、最初のライフサイクル期間に続く期間内のATU範囲は、約2,000〜5,000ユニットの範囲、約2,100〜4,800ユニットの範囲、約2,200〜4,600ユニットの範囲、約2,300〜4,500ユニットの範囲、約2,400〜4,300ユニットの範囲、約2,500〜4,200ユニットの範囲、約2,500〜4,200ユニットの範囲、約2,000〜4,500ユニットの範囲、約2,000〜4,000ユニットの範囲、約2,500〜3,500ユニットの範囲、約3,000〜3,500ユニットの範囲、約2,500〜3,100ユニットの範囲であり得る。
冬夏期間の冬のライフサイクルコンポーネントは、約1,600〜3,500ユニットの総ATU、例えば約1,800〜3,200ユニット、例えば約2,000〜3,000ユニット、例えば約2,000〜2,800ユニット、例えば約2,000〜2,400ユニットなど、例えば2,000〜2,600ユニットを含むことができる。
冬は、8〜50週間、10〜50週間、15〜50週間、例えば16〜50週間など、例えば18〜45週間など、例えば20〜40週間、例えば25〜35週間など、例えば28〜34週間、例えば30〜32週間など時間の範囲で変動する。
冬夏期間の夏のライフサイクルコンポーネントは、約400〜1,500ユニット、例えば約500〜1,300ユニット、例えば約600〜1,200ユニット、例えば約700〜1,100ユニット、例えば約800〜1,000ユニット、の合計ATUを含むことができる。
冬−夏期の夏のライフサイクルは、一般に、約6〜20週間の範囲、約8〜20週間の範囲、約10〜18週間の範囲、約12〜16週間の範囲、約13〜15週間の範囲、又は約14週間であり得る。
スモルト化プロセスは、サケが海水によって引き起こされる浸透圧と戦うためのメカニズムを発達させる。海水中の平均塩分(全溶解塩)は約35,000ppm(3.5%又は35g/Lに相当)であるが、魚の血漿の塩分は約10,000ppmである。したがって、サケは約25,000ppmの勾配と戦う。
本発明による媒体の塩分は、一般に、0〜35,000ppmの範囲であり得る、すなわち、媒体は、海水、淡水(fresh water)(非塩水)、又は淡水と海水との間にある塩分を有する水を表し得る。例えば、約0〜30,000ppm、約0〜28,000ppm、又は0〜26,000ppmなど、より低い塩分を維持することが好ましい場合がある。いくつかの実施形態において、塩分は、ライフサイクルステージのいずれかにおいて約10,000ppmから約35,000ppm、約20,000ppmから約35,000ppm、約20,000ppmから約30,000ppm、例えば約22,000ppmから約28,000ppm、約24,000ppmから約28,000ppm、24,000ppmから約26,000ppmの範囲、又は約26,000ppmである。冬から夏の期間は、いずれの塩分の水性環境で運ばれることができる。いくつかの実施形態では、塩分は、約26,000ppm〜約35,000ppmの範囲である。
ライフサイクルステージの1つ以上は、塩分が低い水中で実行できる。そのような水は、一般に、5,000ppm未満、より好ましくは3,000ppm未満、より好ましくは2,000ppm未満、さらにより好ましくは1,000ppm未満の塩分を有する。保持段階中の水媒体が低塩分であることが特に好ましい場合がある。
プロセス中のサケの飼養密度(stocking density)(媒体中の単位体積あたりのサケの量)は好ましくは、10〜100kg/m、10〜50kg/m、10〜35kg/m、又は10〜30kg/m、15〜30kg/m、20〜30kg/m、25〜30kg/mの範囲内、又は約15kg/m、約20kg/m、約25kg/m又は約30kg/mであり得る。飼養密度は、30kg/m未満、25kg/m未満、20kg/m未満、又は15kg/m未満であることが好ましい場合がある。
サケには、魚粉や魚油でできたペレットなど、飼育中に通常の飼料を与えることができる。飼料は、好ましくは、野菜ミール、野菜抽出物(穀物、豆、大豆など)、ビタミン、ミネラル塩、及びアスタキサンチンなどの追加の成分を包含することができる。
本発明による方法により得られる卵は、サイズが大きく、生存能力が高いという利点を有する。平均して卵は、直径が少なくとも3mm、より好ましくは直径が少なくとも4mm、さらにより好ましくは直径が少なくとも5mm又は少なくとも5.5mmであり得る。卵は平均して直径が3〜10mm、好ましくは直径が約3〜9mm、より好ましくは約4〜8mm又は約5〜7mm又は約5.5〜6.5mmの範囲であり得る。
卵のサイズは、時々、卵が占める体積あたりの卵の数から推定されることがある。したがって、1リットルの容量に6,000個の卵がある場合、平均卵サイズは約5.8mmである。卵のサイズは、体積あたりの卵の数に反比例する。したがって、本発明に従って生産される卵は、好ましくは、1リットルの体積あたり2,000〜10,000個の卵の範囲、例えば1リットルの体積あたり3,000〜10,000個の卵の範囲など、1リットルの体積あたり4,000から8,000個の卵の範囲内など、1リットルの体積あたり4,000から8,000個の卵の範囲内など、1リットルの体積あたり5,000から8,000個の卵の範囲内など、1リットルの体積あたり5,500から7,000個の卵の範囲内など、平均サイズを有することができる。
卵の生存率は、特定の発達段階に達する卵のパーセンテージとして決定することができる。例えば、生存率は孵化した胚に成長する卵のパーセンテージとして測定することができる。あるいは、生存率は、発育の可視眼段階に到達する卵のパーセンテージとして測定することもできる。この段階は、卵膜を通して黒目(dark eyes)が見える段階である(野生では平均20〜50日後に発生する)。
本発明のプロセスにより得られる卵は、正常に発達する可能性が高く、健康な胚をもたらす。したがって、目視可能な目の段階(「発眼卵(eyed eggs)」)の生存率は、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、又は少なくとも約80%であり得る。発眼段階の生存率はまた、約40%〜約90%、約40%〜約80%、約50%〜約80%、約60%〜約80%、又は約70%〜約80%の範囲であり得る。
本発明に従って収穫される卵は、好ましくは、発眼の段階まで少なくとも40%の生存率を有する。しかしながら、好ましくは、卵は発眼の段階までより高い生存率、例えば少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%又は少なくとも80%の生存率を有する。卵は、約40%〜約90%、例えば約50%〜約80%、又は約60%〜約80%の範囲の生存率を有することができる。
さらに、当該プロセスでは、季節に関係なく卵の生産が可能である。温度と光サイクルを同時に制御することにより、産卵魚が一年中利用できるように調整することができ、同時に、スモルト化後の最初のライフサイクルの終わりにサケの臨界重量の基準を観察することができる(最初の夏)、及びATUを次の期間、少なくとも1つの冬期間とそれに続く夏期間を含めて、最適な産卵をもたらす範囲内に維持する。
例えば、成長率を増減するために、ライフサイクルステージのいずれか1つ内の温度を調整することができる。しかしながら、好ましくは、いずれのライフサイクルステージにおける温度は、タイセイヨウサケの最適成長温度である約15℃以下である。ただし、一般的に、いずれのライフサイクル期間内の温度は、約2℃〜18℃の範囲、約1℃〜15℃の範囲、約3℃〜15℃の範囲、約5℃〜14℃の範囲、約6℃〜14℃の範囲、約7℃〜14℃の範囲、約8℃〜14℃の範囲、約8℃〜12℃の範囲、約9℃〜11℃の範囲であり得る。
異なるライフサイクルの温度は同じでも、異なっていてもかまいません。成熟したサケが産卵を待っている保持段階の温度を、以前のライフサイクルステージよりも低く保つことが望ましい場合がある。したがって、保持段階の温度は、約1℃〜8℃、2℃〜8℃、3℃〜8℃、例えば約4℃〜6℃の範囲、又は約5℃になるように選択することができる。
最初の夏期に続く冬夏期の単一ラウンドに成熟しない魚(例えば、最初のライフサイクルに続く冬夏期間内に成熟しない魚)は、冬夏の第2のラウンド、つまり冬夏期間の第2のラウンド、に付される可能性がある。この目的のために、成熟していないサケは、冬夏期間に続く保持段階から取り除かれ、冬夏の第2のラウンドが行われるタンクに戻される。
したがって、本発明のプロセスは、保持段ステージの時点で成熟していないサケを冬−夏期間の第2のラウンドに供するさらなるステップをほうがんすることができる。このような期間の第2のラウンドに付された後、サケは産卵のための保持ステージに移動される。
このような冬夏期間の第2のラウンド後に成熟していないサケは、廃棄されるか、又は人間の消費などの他の用途に使用できる。
図面の簡単な説明
当業者は、以下に記載される図面が例示目的のみであることを理解するであろう。図面は、決して本教示の範囲を限定することを意図していない。
図1は、本明細書に記載されるサケの飼育中の累積熱量単位(ATU)の関数としての平均魚卵サイズ(roe size)(直径)の変化を示す。 図2は、本明細書に記載されるサケ飼育中の累積熱単位(ATU)の関数としての平均魚卵死亡率(roe mortality)(発眼段階)の変化を示す。 図3は、Salmo salarのさまざまなグループの冬夏期の冬のライフサイクルにおけるATUの関数としての卵の死亡率(egg mortality)を示す。 図4は、Salmo salarのさまざまなグループの冬夏期間中の総ATUの関数としての卵の死亡率(egg mortality)を示す。 図5は、Salmo salarのさまざまなグループの冬夏期の冬のライフサイクルにおけるATUの関数としての卵の死亡率(egg mortality)を示す。 図6は、Salmo salarのさまざまなグループの冬夏期間の夏のライフサイクル中のATUの関数としての卵の死亡率(egg mortality)を示す。 図7は、Salmo salarの異なるグループの冬夏期間中の総ATUの関数としての卵の死亡率(egg mortality)を示す。 図8は、Salmo salarのさまざまなグループの冬夏期間中の平均卵サイズ(egg size)(単位、卵の個数/L 体積)を示す。
上記の特徴は、本発明の追加の詳細とともに、以下の実施例でさらに説明され、これは、本発明をさらに例示することを意図するが、決してその範囲を限定することを意図しない。
以下において、本発明の例示的な実施形態が、図面を参照して説明される。これらの実施例は、その範囲を限定することなく、本発明のさらなる理解を提供するために提供される。
以下の説明では、一連のステップについて説明する。当業者は、状況によって要求されない限り、ステップの順序は、結果として生じる構成及びその効果にとって重要ではないことを理解するであろう。さらに、ステップの順序に関係なく、ステップ間の時間遅延の有無が、説明されたステップの一部又はすべての間に存在できることは、当業者には明らかであろう。
本発明は、タイセイヨウサケから魚卵(fish eggs)を生産及び収穫するための改善されたプロセスに関する。このプロセスは、ファーミングプロセスの特定のパラメータの最適化、特に、成体サケが曝される累積温度単位(ATU)の飼育中の冬夏の期間は、最適な産卵と品質のために特定の範囲内にある必要があるという発見に基づいている。
冬から夏にかける期間の間、卵巣で卵子が発生するため、この成熟期の状態は、健康で生存可能な卵を生産するために重要である。サケの成長と発達が長すぎる場合(夏の延長期間後の冬/夏のシミュレーション中のATUが一定の制限を超えている場合)、卵は生存できない。したがって、以下の実施例で例示するように、ATUを使用すると卵の品質が特定のポイントまで向上する一方で、ATUが非常に高いと卵の品質(サイズ、死亡率)が劣化することがわかった。
実施例
以下の非限定的な実験例は、本発明の特定の利点を示す発見を説明している。
スモルト化した(smoltified)タイセイヨウサケは、夏の条件下で飼育され(屋内の蛍光灯によって提供された光への露出、典型的には24時間サイクルごとに22時間)、及び続いて平均重量約4kgにおいて、300mタンクに移動された。飼育水槽は陸上設置で(land-based)ハウスの中にあり、日光がハウスに侵入する可能性はなかった。移入後、魚は上記のように光周期(photoperiod)、塩分及び温度で冬期に置かれた。典型的には、冬の期間の光曝露は各24時間サイクルで約8時間であり、水温は10〜12℃の範囲であり、塩分は海水に近いか、それよりわずかに低い(典型的には、約26〜35g/L以内)。冬の期間、魚は満足のいく餌を与えられた。魚の一部が性的に成熟した冬の期間が終了したときに、夏の始まりをタンク/ハウスで所定の光の期間に設定した(24時間サイクルごとに典型的には22時間の光への露出)、温度(約10〜12℃)及び上記の塩分。夏の期間の完了時に、冬の開始を上記のように光周期、温度、及び塩分を設定して、各雌から成熟卵が除去(収穫)されるまで産卵のプロセスを終了させた。
実施例1
Salmo Salarの株は、アイスランドのコラフィヨルズゥル(Kollafjordur)にある閉鎖された淡水タンクで飼育されていた。
スモルト化に続いて、スモルトは続いてKalmanstjornとVogavik(アイスランド)の2つの場所で飼育された。飼育は、周辺エリアからの水を利用し、陸上設置循環タンクで行った。
各グループには、最初に平均で約2000のスモルト化した魚が含まれ、2つのタンクで飼育され、結果は各グループの平均として示されている。
飼育中、スモルト化した後の最初のシミュレートされた冬の期間中のパラメータ(温度と時間)を変化させ、卵が収穫されるまで、後続のシミュレートされた夏と冬のその他の条件を比較的一定に保った。
表1 サケ飼育バッチのまとめ
Figure 2021503967
結果を表1にまとめる。わかるように、ATUが非常に高い場合、卵の死亡率(roe mortality)はかなり急激に増加し、これは、これは、ATUの増加に伴う明らかな卵子サイズの増加を打ち消す。
実施例2
魚卵の品質に対するATUの影響をさらに調査するために、数年の期間に渡って得られた合計62グループのSalmo Salarの飼育の結果を分析した。グループは、上記の条件で飼育された。単位体積あたりの卵数(L)の測定に基づいて、魚卵が均一なサイズの球形であると仮定して、魚卵の平均直径を計算した。
図1からわかるように、平均の魚卵サイズと、約4000ATUまでのATUとの間には、明確かつ強い相関がある。ただし、図2に示すように、このATUの範囲では平均の魚卵死亡率はわずかに増加している。
ただし、ATUが非常に高い場合、魚卵の平均サイズは横ばいになる(levels off)。同時に、魚卵の死亡率が上昇し、高品質の魚卵を取得するためのATUに上限があることを示している。
これらの実験は、高品質の魚卵の品質(サイズ)と低死亡率とを組み合わせた最適な魚卵の収穫のために、ATUを特定の範囲内に維持する必要があることを示している。魚卵の品質は非常に高いATUで急激に劣化するため、非常に高いATUを避けることが特に重要である。
実施例3
アイスランドの2つのステーション(KalmanstjornとVogavik)で飼育された合計46グループのサケの卵サイズと死亡率を分析した(合計324バッチ)。
飼育条件は実施例1に記載されたとおりであった。サケはスモルト化し、そして引きつづき、冬夏期間の開始前に、シミュレートされた夏条件下(24時間ごとに平均約22時間の光曝露)で、、魚あたり平均サイズ約4kgまで飼育した。その間、平均露光量はそれぞれ約8時間(冬)と22時間(夏)であった。
死亡率は発眼ステージで評価された(卵のATUのインキュベーション期間での平均)。卵のサイズは、容量1リットルあたりの卵の総数として決定された。
合計238×10個の卵が分析された。データはRStudioプログラムを使用して分析された。分散の正規性と均一性は、Shapiro−Wilk検定で決定された(P>0,05)。データの正規分布を受け入れた後、一元配置分散分析(one-way ANOVA)を使用して、さまざまなUTAでのグループの死亡率の違いの有意性をテストした。Tukeyテストは、すべての事後(post-hoc)比較に使用された。相関は、3次多項式回帰(線形回帰)によって分析された。結果のデータを図5〜8に示す。
結果
図3には、冬夏の冬のライフサイクルにおけるATUの関数としての死亡率が示されている。死亡率は約1,800と2,200ATUとの間で明らかに低下しており、それを下回り、且つそれを上回ると死亡率が上昇する。これは、冬夏の期間中の総ATU効果に対する冬のライフサイクルの重要な貢献を示唆している。
図4は、冬と夏の合計期間の死亡率を示している。死亡率は約2,500ATUと3,100ATUとの間で減少しており、死亡率の増加はこの範囲の上下で見られる。
図5〜7では、データは非線形回帰分析の結果とともに表示され、灰色の領域は95%の信頼区間を示している。図5のデータは、冬夏の冬のライフサイクルのATUが増加し、特に約2,600ATUを超えると、死亡率が明らかに増加することを示している。夏のライフサイクル中のATU効果(図6を参照)はそれほど劇的ではなく、主な効果は約800ATU未満のATUで観察される。全体的な影響を図7に示す。これは、死亡率の着実な増加、特に約3,500ATUを超え、特に死亡率が約4,000ATUを超えて劇的に増加することを示す。
卵のサイズに対する対応する効果を図8に示す。ここで、卵のサイズは、容量1Lあたりの卵の数として示される。予想通り、飼育時間(ATUの増加)に伴って平均卵サイズは増加するが、上限までである。したがって、効果は約4,000ATUで横ばいになり、この制限を超えて増加又は減少することもない。これは卵の生存率がますます低下していることを示している。
これらの結果は、最適な品質(サイズと死亡率)でサケの卵が生産される、サケの飼育の冬夏期のATU範囲があることを明確に示す。
実施形態
本発明の特定の実施形態は、以下の項(clauses)に記載されている。
1. 魚の卵(fish eggs)を収穫するためのプロセスであって、
− 少なくとも1つのSalmo salar系統からの、スモルト化した性的に未成熟な魚を含む種親を提供すること;
− それが成熟に進行するように、前記種親の寿命を維持するのに適した水性媒体を含む水生環境において種親を飼育することであって、ここで、前記飼育することはライフサイクルのステージで行われ、且つここで、少なくとも各ライフサイクルステージの光曝露(the light exposure)と期間が調整されるため、
〇 第1のライフサイクルステージにおいて、前記種親は夏の光の露出をシミュレートする光サイクルに曝露されるため、前記ライフサイクルステージの終わりに、前記種親の平均体重は少なくとも1kgである;
〇 前記第1のライフサイクルに続く、且つ、その期間内に前記種親が冬の光への曝露をシミュレートする光に曝露される、少なくとも第2のライフサイクルステージ及び、その期間内に前記種親が夏の光への曝露をシミュレートする光に曝露される、後続の第3のライフサイクルステージの段階、を包含する期間において、合計累積熱量単位(ATU)は5000以下である;
〇 前のすべてのステージに続く保持ステージにおいて、前記種親は冬の光への露出をシミュレートするフォトサイクルに曝露され、且つ前記種親が成熟して産卵するまでこれらの条件で維持される、
種親を飼育すること;及び
− 成熟した魚から卵を収穫すること;
を含むプロセス。
2. 前項1に記載のプロセスであって、ここで、前記第2のライフサイクルステージの前の前記種親が約2kg以上、好ましくは約3kg以上、さらにより好ましくは約4kg以上の重量に達している、プロセス。
3. 項1又は項2に記載のプロセスであって、前記第2のライフサイクルステージの前に、前記種親が約4kgの重量に達している、プロセス。
4. シミュレートされた夏の光条件が、24時間期間ごとに少なくとも12時間、光に曝露されることを含む、項1〜3のいずれか一項に記載のプロセス。
5. シミュレートされた冬の光条件が、24時間期間ごとに12時間未満の光に曝露されることを含む、前項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
6. 前記第1のライフサイクルに続く期間の合計ATUが、約2,500ATU〜約4,900ATUの範囲、より好ましくは約2,500ATU〜約4,800ATU、さらにより好ましくは約2,800ATU〜約4,600ATUの範囲である、項1〜5のいずれか1つに記載のプロセス。
7. 前記ライフサイクルステージのいずれかにおける水性媒体が、約0から約35,000ppmの範囲である、例えば、約10,000〜約35,000ppmの範囲である、例えば約20,000〜約35,000ppmの範囲である、塩分を有する、前項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
8. 前記ライフサイクルステージのいずれかにおける前記水性媒体が、約24,000〜約28,000ppmの範囲である塩分を有する、前項7に記載のプロセス。
9. 水産養殖環境が再循環水産養殖システムを含む、前項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
10. 前記水産養殖環境が閉鎖式水産養殖システムを含む、前項1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
11. 前記水産養殖環境が陸上設置(land based)である、前項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
12. 前記水産養殖環境が少なくとも1つのフロースルータンクを含む、前項11に記載のプロセス。
13. ここで、前記陸上設置環境が2つ以上のタンクを含み、且つここで、前記第1のライフサイクルステージを超えて成熟する魚が、第1のタンクとは異なる少なくとも第2のタンクにおいてさらに成熟する、前述の2つの項11〜12のいずれか一項に記載プロセス。
14. 前記第1のライフサイクルステージ、少なくとも第2及び第3のライフサイクルステージを包含する期間、ならびに保持ステージが、それぞれ別個のタンクで実行される、前述の2つの項12〜13のいずれか一項に記載のプロセス。
15. 前記保持ステージが、3,000ppm未満の塩分を有する水媒体中で行われる、前項1〜14のいずれか一項に記載のプロセス。
16. 前記閉鎖環境が少なくとも1つの海上設置(sea-based)ケージを含む、前述の項1〜15のいずれか一項に記載のプロセス。
17. 前記ライフサイクルステージのいずれかにおける水温が、約2〜約18℃の範囲、好ましくは約3℃〜約15℃の範囲で維持される、前述の項1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
18. 前記第1のステージの期間が少なくとも8週間である、前項1〜17のいずれか一項に記載のプロセス。
19. 前記第2のステージの期間が少なくとも5週間である、前項1〜18のいずれか一項に記載のプロセス。
20. 前記第3のステージの期間が少なくとも2週間である、前項1〜19のいずれか一項に記載のプロセス。
21. 前記第2のステージと第3のステージとを組み合わせた期間が少なくとも7週間である、前項1〜20のいずれか一項に記載のプロセス。
22. 前記保持ステージの期間が5週間から約30週間の範囲である、前項1〜21のいずれか一項に記載のプロセス。
23. 各光サイクル期間内の光への露出が連続的である、前述の項1〜22のいずれか一項に記載のプロセス。
24. シミュレートされた夏の光曝露中の光曝露が、平均して少なくとも0.010W/m、より好ましくは少なくとも0.012W/m、少なくとも0.014W/m、又は少なくとも0.016W/mである可視範囲の自然光及び/又は人工光への水性媒体の曝露を構成する、前項1〜23のいずれか一項に記載のプロセス。
25. シミュレートされた冬の光曝露中の光曝露が、平均して、0.010W/m未満、好ましくは0.005W/m未満、0.004W/m未満、0.003W/m未満、0.002W/m未満、又は0.001W/m未満である可視範囲の自然光及び/又は人工光への水性媒体の曝露を構成する、前項1〜24のいずれか一項に記載のプロセス。
26. 異なるステージの光条件間の切り替えが瞬時に実行される、前項1〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
27. 異なるスイッチの光条件間の切り替えが徐々に実行される、前項1〜24のいずれか一項に記載のプロセス。
28. 光条件間の切り替えが1日〜4週間の期間にわたって行われる、前項27のいずれか一項に記載のプロセス。
29. 収穫された卵が少なくとも40%の発眼ステージまでの生存率を有する、前述の項1〜28のいずれか一項に記載のプロセス。
30. 収穫された卵が少なくとも50%の発眼ステージまでの生存率を有する、前項1〜29のいずれか一項に記載のプロセス。
31. 収穫された卵が少なくとも60%の発眼ステージまでの生存率を有する、前項1〜30のいずれか一項に記載のプロセス。
32. 収穫された卵が少なくとも70%の発眼ステージまでの生存率を有する、前述の項1〜31のいずれか一項に記載のプロセス。
33. 収穫された卵が少なくとも3mm、好ましくは少なくとも4mm、さらにより好ましくは少なくとも5mmの平均直径を有する、前述の項1〜32のいずれか一項に記載のプロセス。
34. 前述の項1〜33のいずれか一項に記載されているプロセスで生産されたSalmo salarからの卵。
特許請求の範囲を包含する本明細書で使用されるように、文脈が他に示さない限り、単数形の用語は複数形も含むと解釈されるべきであり、逆もまた同様である。したがって、本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明らかに他のことを指示しない限り、複数の参照を包含することに留意されたい。
説明及び特許請求の範囲を通して、「comprise」、「including」、「having」、及び「contain」という用語及びそれらの変形は、「包含するが限定されない」という意味として理解されるべきであり、他の構成要素を除外することを意図しない。
本発明はまた、これらの用語、特徴、値、及び範囲などが、約、概して、一般に、実質的に、本質的に、少なくともなどの用語と共に使用される場合、正確な用語、特徴、値、及び範囲なども網羅する。 (すなわち、「約3」は正確に3をカバーするか、又は「実質的に一定」は正確に一定をカバーするものとする)。
「少なくとも1つ」という用語は、「1つ以上の」を意味すると理解されるべきであり、したがって、1つ又は複数の構成要素を含む両方の実施形態を包含する。さらに、「少なくとも1つ」で特徴を説明する独立請求項を参照する従属請求項は、特徴が「the」及び「the at least one」と呼ばれる場合の両方で同じ意味を有する。
本発明の前述の実施形態に対する変更が、本発明の範囲内にありながら行われ得るが、本発明の範囲内にありながら行われ得ることが理解される。本明細書に開示された特徴は、特に明記しない限り、同じ、同等の、又は同様の目的を果たす代替の特徴によって置き換えることができる。したがって、特に明記しない限り、開示された各特徴は、一連の同等又は類似の特徴の一般的なシリーズの一例を表す。
「for instance」、「such as」、「for example」などの例示的な言語の使用は、単に本発明をよりよく説明することを意図しており、そのようにクレームされない限り本発明の範囲に対する限定を示すものではない。明細書に記載されているステップは、文脈から明らかにそうでない場合を除いて、いずれの順序で、又は同時に実行できる。
本明細書に開示される特徴及び/又はステップのすべては、特徴及び/又はステップの少なくとも一部が相互に排他的である組み合わせを除いて、いずれの組み合わせで組み合わせることができる。特に、本発明の好ましい特徴は、本発明のすべての態様に適用可能であり、いずれの組み合わせで使用することができる。

Claims (38)

  1. 魚の卵を収穫するためのプロセスであって、
    − 少なくとも1つのSalmo salar系統からの、性的に未成熟な魚を含む種親を提供すること;
    − それが成熟に進行するように、前記種親の寿命を維持するのに適した水性媒体を含む水生環境において種親を飼育することであって、ここで、前記飼育することはライフサイクルのステージで行われ、その間に、少なくとも各ライフサイクルステージの光曝露と期間が調整され、ここで、前記飼育することは、その期間内に前記種親は、冬の光曝露をシミュレートする光に曝露される、冬のライフサイクルステージと、その期間内に前記種親は、夏の光曝露をシミュレートする光に曝露される、後続の夏のライフサイクルステージと、を含む少なくとも冬夏期間を包含し、ここで、前記冬夏期間中の合計累積熱量単位(ATU)は5000以下である、飼育すること;
    − 成熟した魚から卵を収穫すること;
    を含むプロセス。
  2. 前記冬夏期間中、前記夏のライフサイクルステージが前記冬のライフサイクルステージの直後に続く、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記飼育することが、前記冬夏期間に先行する少なくとも1つのさらなる夏のライフサイクルステージを含む、請求項1〜2のいずれか一項に記載のプロセス。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のプロセスであって、ここで、前記飼育することが、前記少なくとも1つのさらなる夏のライフサイクルステージに先行する少なくとも1つのさらなる冬のライフサイクルステージを含み、且つここで、存在する場合、いずれの2つのそのようなさらなる冬ライフサイクルステージは、1つの夏のライフサイクルステージによって橋渡しされる、プロセス。
  5. 前記冬夏期間の前に、前記種親の平均体重が魚あたり少なくとも50g、好ましくは魚あたり少なくとも100g、好ましくは魚あたり少なくとも200g、より好ましくは魚あたり少なくとも300g、より好ましくは魚あたり少なくとも500g、より好ましくは魚あたり少なくとも1000g、さらに好ましくは魚あたり少なくとも2000g魚、さらにより好ましくは魚あたり少なくとも3000g、さらにより好ましくは魚あたり少なくとも4000gであるように、前記種親が成長することを許可されていた、請求項1〜4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記収穫することの前に、その間、魚が、魚が産卵するまで成熟するまで、成熟した魚が冬の光に曝露される保持ステージに維持される、請求項1〜5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記冬夏期間の前に、前記種親がスモルト化されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. シミュレートされた夏の光への曝露及び/又はシミュレートされた冬の曝露が、夏及び/又は冬の間の周囲光条件をシミュレートすることを含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. シミュレートされた夏の光への曝露が、各24時間の期間において平均して少なくとも12時間の光への曝露を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. シミュレートされた冬の光への曝露が、各24時間の期間において平均して12時間未満である光への曝露を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 各ライフサイクル期間内の光への曝露が連続的である、請求項1〜10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 光への曝露が、平均で少なくとも0.010W/m、より好ましくは少なくとも0.012W/m、少なくとも0.014W/m、又は少なくとも0.016W/mである可視範囲の自然光及び/又は人工光への水性媒体の曝露を構成する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. ライフサイクルステージ内で、明るい状態から暗い状態へ、又はその逆への光の条件間の切り替えが瞬時に実行される、請求項1〜12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 前記光の条件間の切り替えが徐々に行われる、請求項1〜13のいずれか一項に記載のプロセス。
  15. ライフサイクルステージ内の前記光の条件間の切り替えが、1日〜4週間の範囲内である期間にわたって行われる、請求項1〜14のいずれか一項に記載のプロセス。
  16. 前記冬夏期間中の合計ATUが、約2,500ATU〜約4,900ATUの範囲内、約2,500ATU〜約4,500ATUの範囲内、約2,500ATU〜約4,000ATUの範囲内、約2,500〜約3,500ATUの範囲内、約3,000〜3,500ATUの範囲内、又は約2,500〜約3,100ATUの範囲内である、請求項1〜15のいずれか一項に記載のプロセス。
  17. 前記ライフサイクルステージのいずれかにおける水性媒体が、約0から約35,000ppmの範囲である、例えば、約10,000〜約35,000ppmの範囲である、例えば約20,000〜約35,000ppmの範囲である、塩分を有する、請求項1〜16のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. 前記ライフサイクルステージのいずれかにおける前記水性媒体が、約24,000〜約28,000ppmの範囲である塩分を有する、請求項17に記載のプロセス。
  19. 水産養殖環境が再循環水産養殖システムを含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載のプロセス。
  20. 前記水産養殖環境が閉鎖式水産養殖システムを含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載のプロセス。
  21. 前記水産養殖環境が陸上設置である、請求項1〜20のいずれか一項に記載のプロセス。
  22. 前記水産養殖環境が少なくとも1つのフロースルータンクを含む、請求項21に記載のプロセス。
  23. 請求項21〜22のいずれか一項に記載のプロセスであって、ここで、前記陸上設置環境が2つ以上のタンクを含み、且つここで、魚は、第1のタンクとは異なる少なくとも1つの第2のタンクで冬夏期間を包含するさらなる飼育の前に、所定のサイズまで飼育される、プロセス。
  24. 水生環境が、少なくとも1つの海上設置ケージ又は海上設置タンクを含む、請求項1から20のいずれか一項に記載のプロセス。
  25. 保持ステージが、3,000ppm未満の塩分を有する水媒体中で行われる、請求項6から24のいずれか一項に記載のプロセス。
  26. 前記ライフサイクルステージのいずれかにおける水温が、約1℃〜約18℃の範囲、好ましくは約3℃〜約15℃の範囲で維持される、請求項1〜25のいずれか一項に記載のプロセス。
  27. 前記冬夏期間中の水温が約8℃〜約15℃の範囲である、請求項1〜26のいずれか一項に記載のプロセス。
  28. 前記冬夏期間が約40〜50週間、約40〜47週間、又は約42〜47週間の範囲である、請求項1〜27のいずれか一項に記載のプロセス。
  29. 前記冬夏期間の冬のライフサイクルが約16〜50週間の範囲、20〜40週間の範囲、約25〜35週間の範囲又は約29〜33週間である、請求項1〜28のいずれか一項に記載のプロセス。
  30. 前記冬夏期間の夏のライフサイクルが、約6〜20週間の範囲、約8〜20週間の範囲、約8〜20週間の範囲、約10〜18週間の範囲、約12〜16週間の範囲、約13〜15週間の範囲、又は約14週間である、請求項1〜29のいずれか一項に記載のプロセス。
  31. 前記保持ステージの期間が5週間から約30週間の範囲である、請求項6〜30のいずれか一項に記載のプロセス。
  32. 収穫された卵が少なくとも40%の発眼ステージまでの生存率を有する、請求項1〜31のいずれか一項に記載のプロセス。
  33. 収穫された卵が少なくとも50%の発眼ステージまでの生存率を有する、請求項1〜32のいずれか一項に記載のプロセス。
  34. 収穫された卵が少なくとも60%の発眼ステージまでの生存率を有する、請求項1〜33のいずれか一項に記載のプロセス。
  35. 収穫された卵が少なくとも70%の発眼ステージまでの生存率を有する、請求項1〜34のいずれか一項に記載のプロセス。
  36. 収穫された卵が少なくとも3mm、好ましくは少なくとも4mm、さらにより好ましくは少なくとも5mmの平均直径を有する、請求項1〜35のいずれか一項に記載のプロセス。
  37. 請求項1〜36のいずれか一項に記載されているプロセスで生産されたSalmo salarからの卵。
  38. 請求項1〜36のいずれか一項に記載されているSalmo salarを飼育するプロセス。
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