JP2021197512A - 電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】装置の小型化を保ちつつ電子部品の放熱性を向上した電子制御装置を提供する。【解決手段】電子制御装置において、第一の回路基板7および第二の回路基板8は、電子部品9が実装された実装面をそれぞれ有する。ベース部材1と電子部品9の間には、熱伝導材10が配置される。ベース部材1は、第一の回路基板7および第二の回路基板8の実装面に垂直な視線方向から見たときに、少なくとも第二の回路基板8とは重ならない第一領域Aと、第一の回路基板7と第二の回路基板8の両方に重なる第二領域Bとを有する。ベース部材1の第一領域Aには、複数の放熱フィン4a,4bからなる放熱部4が設けられ、ベース部材1の第二領域Bには、放熱部4と外部との間を貫通する通風孔11が設けられる。【選択図】図3

Description

本発明は、電子制御装置に関する。
自動車等の車両には、例えば、エンジン制御用、モータ制御用等の電子制御装置が搭載されている。このような車載用電子制御装置は、通常、回路基板の上に、電子部品や電子回路等の発熱部品を備えている。
本技術分野の背景技術として、例えば、下記特許文献1に記載の技術が知られている。特許文献1には、複数の回路基板が積層配置されて筐体内に収容された電子制御装置において、回路基板上に実装された電子部品を熱伝導性接着剤で筐体と接続することで、電子部品の放熱性の向上を図った放熱構造が開示されている。
特開2012−175032号公報
特許文献1の放熱構造では、電子部品から熱伝導された筐体を効率的に放熱させるために、筐体に複数のフィンからなるヒートシンクが形成されており、これによって装置全体が大型化してしまうおそれがある。また、積層配置された回路基板間において熱が蓄積されてしまい、電子部品の放熱が不十分となるおそれがある。このように、従来の放熱構造では、複数の回路基板を有する電子制御装置において、装置の小型化を保ちつつ電子部品の放熱性を向上させることが困難であった。
本発明による電子制御装置は、第一電子部品が実装された第一実装面を有する第一の回路基板と、第二電子部品が実装された第二実装面を有する第二の回路基板と、前記第一実装面と前記第二実装面の間に、前記第一電子部品および前記第二電子部品とそれぞれ対向して配置されたベース部材と、を備え、前記ベース部材と前記第一電子部品の間には、第一熱伝導材が配置され、前記ベース部材と前記第二電子部品の間には、第二熱伝導材が配置され、前記ベース部材は、前記第一実装面および前記第二実装面に垂直な視線方向から見たときに、少なくとも前記第二の回路基板とは重ならない第一領域と、前記第一の回路基板と前記第二の回路基板の両方に重なる第二領域とを有し、前記ベース部材の前記第一領域には、複数の放熱フィンからなる放熱部が設けられ、前記ベース部材の前記第二領域には、前記放熱部と外部との間を貫通する通風孔が設けられる。
本発明によれば、装置の小型化を保ちつつ電子部品の放熱性を向上した電子制御装置を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態に係る電子制御装置の外観斜視図。 図1に示した電子制御装置の分解斜視図。 図1に示した電子制御装置のI−I線断面図。 図1に示した電子制御装置のベース部材の上面図。 図1に示した電子制御装置のII−II線断面図。 本発明の第2の実施形態に係る電子制御装置の断面図。 本発明の第3の実施形態に係る電子制御装置の断面図。 図7に示した電子制御装置のベース部材の上面図。 本発明の放熱効果を示すための実施例の外観斜視図。 実施例と比較例のジャンクション温度比較図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。
図面において示す各構成要素の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
同一あるいは同様な機能を有する構成要素が複数ある場合には、同一の符号に異なる添字を付して説明する場合がある。ただし、これらの複数の構成要素を区別する必要がない場合には、添字を省略して説明する場合がある。
―第1の実施形態―
以下、図1〜図5を参照して、本発明の第1の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子制御装置の外観斜視図であり、図2は、図1に示した電子制御装置の分解斜視図である。図3は、図1に示した電子制御装置のI−I線断面図である。図4は、図1に示した電子制御装置のベース部材1の上面図である。図5は、図1に示した電子制御装置のII−II線断面図である。
本発明の第1の実施形態に係る電子制御装置100は、ベース部材1と上部カバー2と下部カバー3からなる筐体を有する。ベース部材1は、複数の放熱フィン4a、4bからなる放熱部4を備えており、放熱部4の上部には、放熱部4を覆うフィンカバー5が備えられている。放熱部4の周辺部(図4の上側および下側)に設けられている各放熱フィン4aと、放熱部4の中心部に設けられている各放熱フィン4bとは、高さおよび方向が互いにそれぞれ異なっている。具体的には、放熱フィン4aは、その先端部がフィンカバー5付近に達する高さを有しており、電子制御装置100の長手方向(図4の左右方向)に沿って形成されている。一方、放熱フィン4bの高さは放熱フィン4aよりも低く、これによって放熱フィン4bとフィンカバー5との間に空間内が形成されている。また、放熱フィン4bは、電子制御装置100の短手方向(図4の上下方向)に沿って形成されている。
ベース部材1は、アルミニウム(例えば、ADC12)等の熱伝導性に優れた金属材料により形成されている。また、鉄などの板金、あるいは樹脂材料等の非金属材料によりベース部材1を形成し、低コスト化および軽量化を図ることもできる。上部カバー2、下部カバー3、フィンカバー5も同様に、鉄などの板金、あるいは樹脂材料等の非金属材料により形成することができる。
ベース部材1と上部カバー2、下部カバー3、フィンカバー5とは、不図示のねじ等の締結部材により互いにそれぞれ固定されている。筐体の前面側の側壁には、1つまたは複数の不図示のコネクタや複数のイーサネット(登録商標)ターミナルが配置されている。筐体にはコネクタ等(図示せず)を挿通するための孔または切欠きが形成されており、該孔または切欠きを通して、筐体内に収容されている第一の回路基板7および第二の回路基板8にそれぞれ形成された配線パターン(図示せず)にコネクタ等が接続されている。このコネクタ等を介して、外部と電子制御装置100との間で電力や制御信号の送受信が行われる。
ベース部材1とフィンカバー5の間には、空冷ファン6が3つ配置されている。各空冷ファン6から排気された風が各放熱フィン4a間を通って電子制御装置100の外部へと流れるように、ベース部材1の放熱部4の上には、前述のようにフィンカバー5が配置されている。空冷ファン6は、放熱フィン4bとフィンカバー5との間に形成される空間内に配置されている。なお、空冷ファン6の下面から吸気した風を、その向きを90度変えて空冷ファン6の側面へと排気するように、3つの空冷ファン6の少なくとも一つは、遠心ファンであることが好ましい。あるいは、空冷ファン6に軸流ファンやブロアを用いてもよい。例えば、後述の第二領域Bに最も近い位置に配置される空冷ファン6を遠心ファンとし、他の2つの空冷ファン6を軸流ファンとすることができる。また、空冷ファン6は1つあるいは複数配置してもよい。さらに、冷媒を空気ではなく水等の液体とし、各放熱フィン4a間に流すことで、電子制御装置100を水冷構造とすることもできる。この場合、空冷ファン6は設けなくてもよい。
電子制御装置100は、筐体の内部に複数の回路基板を有している。ベース部材1と下部カバー3の間には第一の回路基板7が収容され、ベース部材1と上部カバー2の間には第二の回路基板8が収容されている。なお、以下では第一の回路基板7と第二の回路基板8を区別せず、単に「回路基板」と称することもある。図3および図4に図示されるように、ベース部材1のコーナー部には、回路基板側に突出するボス部13が設けられている。第一の回路基板7および第二の回路基板8は、ねじ14によりボス部13の端面にそれぞれ固定されている。
回路基板には、マイコン等の半導体素子を含む電子部品9がそれぞれひとつまたは複数実装されている。なお、図示はしないが、回路基板には半導体素子に加えてコンデンサ等の受動素子も実装され、これらの電子部品とコネクタ等(不図示)とを電気的に接続する配線パターンも形成されている。回路基板は、例えばエポキシ樹脂等の有機材料を用いて形成されており、FR4材料とすることが好ましい。回路基板は、単層基板または多層基板とすることができる。
電子部品9は、第一の回路基板7の上面(ベース部材1側の面)および第二の回路基板8の下面(ベース部材1側の面)を実装面として、それぞれの実装面がベース部材1を介して互いに向き合うように実装されている。すなわち、ベース部材1は、第一の回路基板7における電子部品9の実装面と、第二の回路基板8における電子部品9の実装面との間に、各電子部品9とそれぞれ対向して配置されている。電子部品9は発熱部品であり、回路基板に半田等の接合材で電気的に接続されている。
ベース部材1と各電子部品9の間には、熱伝導材10が配置されている。熱伝導材10は、第一の回路基板7に実装されている電子部品9の場合は電子部品9の上方(図3の上側)に、第二の回路基板8に実装されている電子部品9の場合は電子部品9の下方(図3の下側)に、それぞれ設けられている。なお、この熱伝導材10のさらに上方または下方において、ベース部材1に不図示のボス部を設け、ベース部材1と熱伝導材10の間のギャップを埋めるようにしてもよい。これにより、電子部品9から生じた熱は、熱伝導材10を介してベース部材1や放熱部4に伝わり、自然対流や空冷ファン6および後述の通風孔11による対流熱伝達によって、大気中へと放熱される。さらに、回路基板に不図示のサーマルビアやスルーホールを設けることで、電子部品9から生じた熱が回路基板において実装面とは反対側の面へも伝わるようにしてもよい。本実施形態の電子制御装置100では、こうした構造により効果的な放熱を実現している。
熱伝導材10には、例えばグリース状、ジェル状、シート状等のさまざまな種類の材料を用いることができる。一般的に使用されているのはグリース状の熱伝導材であり、これには接着性を有する熱硬化樹脂や、低弾性を有する半硬化樹脂等がある。なお、熱伝導材10は、金属、カーボン、セラミック等により形成された熱伝導性が良好なフィラーが含有されていてもよい。また、回路基板の熱による変形や振動、および製造時の公差に対して変形可能な柔軟性を有することとしてもよい。これらの特徴を備えた熱伝導材10としては、例えばセラミックフィラーが含有されたシリコン系樹脂を用いた半硬化樹脂が好ましい。
図3および図4に示されるように、ベース部材1は、ベース部材1の片面のみが第一の回路基板7と対向している第一領域A(単層領域)と、ベース部材1が第一の回路基板7と第二の回路基板8に挟まれている第二領域B(積層領域)とに分類される。すなわち、ベース部材1は、第一の回路基板7の実装面および第二の回路基板8の実装面に垂直な視線方向(図3の上下方向)から見たときに、少なくとも第二の回路基板8とは重ならない第一領域Aと、第一の回路基板7と第二の回路基板8の両方に重なる第二領域Bとを有している。ベース部材1の第一領域Aには、第一の回路基板7とは反対側の面に、複数の放熱フィン4a、4bからなる放熱部4が設けられている。ベース部材1の第二領域Bには、ベース部材1内に通風孔11が設けられている。この通風孔11は、電子制御装置100の外部に面するベース部材1の側面からベース部材1の内部を通って、第一領域Aに設けられた放熱部4まで穿設されている。これにより、放熱部4と電子制御装置100の外部との間が通風孔11によって貫通されている。
通風孔11は、ベース部材1の第二領域Bにおいて、上記の視線方向から見たときに、回路基板に実装されている各電子部品9の少なくとも一部、およびその電子部品9の上に配置されている熱伝導材10と、それぞれ重なる位置に設けられることが好ましい。また、ベース部材1の第二領域Bにおいて、電子制御装置100の右側側面には封止材12が配置されている。この封止材12は、放熱に不要な通風孔11を塞ぐために用いられる。
通風孔11は、ベース部材1の側面からドリル等を用いた穴あけ加工を行うことで形成される。図4に示されるように、ベース部材1内の各位置に設けられた通風孔11のうち、少なくとも一つは第一領域Aまで貫通している。その通風孔から枝分かれするように、他の通風孔が形成されている。各通風孔11の径の大きさは、空冷ファン6によって風が十分に流れるだけの圧力損失が得られれば、ベース部材1の板厚に収まるようなサイズでも問題ない。また、不要な通風孔11には封止材12を用いて風路を塞ぐことができるため、回路基板構成に合わせて最適な通風孔11を選択することができる。したがって、従来構造の製品においてもベース部材1に穴を開けて通風孔11を形成すれば、装置を大型化することなく放熱性が向上するため、様々な製品に展開可能である。
また、ドリル等を用いた穴あけ加工を行わずに、ベース部材1に通風孔11を形成してもよい。例えば、通風孔11となる溝が予め設けられたベース部材1をダイカスト等で作成し、その溝を板金や樹脂等の板材で覆って蓋をすることにより、ベース部材1に通風孔11を形成することができる。この方法によれば、ドリル等の特別な後加工が不要となり、従来と同じ手法で通風孔11の形成が可能である。
各通風孔11は、それぞれの長さや位置に応じて径の大きさを変えて形成されていてもよい。例えば、第一領域Aからの距離が遠くにあるものほど断面積が広くなるように、各通風孔11を形成することができる。この場合、各通風孔11の圧力損失を予め計算により導出し、どの通風孔においても均一に風が流れるようにすることで、放熱効率のさらなる向上が図れる。また、各通風孔11の内側に放熱フィンを設けることで、放熱効率をさらに向上させてもよい。あるいは前述したように、通風孔11を水路として、電子制御装置100を水冷構造とすることも可能である。その際は、例えば筐体外および第一領域Aから通風孔11へ連通する部分にFIPGのようなシールド用樹脂材を設けることで、防水性を確保して水の漏洩を防ぐことが可能となり、電子制御装置100の信頼性が担保される。
図5に示されるように、第一領域A(単層領域)では、第一の回路基板7上に電子部品9が設けられており、熱伝導材10によりベース部材1と接している。放熱部4には、空冷ファン6の直下に配置された放熱フィン4bと、空冷ファン6の両側面に備えられた放熱フィン4aとが設けられており、これらは前述のように、互いに異なる方向に沿って形成されている。具体的には、放熱フィン4bは第二領域Bに向かって形成されており、第二領域Bの通風孔11と一部が重なるように設けられている。一方、放熱フィン4aは、フィンカバー5と放熱フィン4bの間に形成された空間、すなわち空冷ファン6が配置された空間から、電子制御装置100の長手方向の両側面に向かって形成されている。これにより、通風孔11から流入した気流が上記空間および空冷ファン6を経由し、各放熱フィン4aの間を通って電子制御装置100の外部へと、効率良く流れることができる。したがって、電子部品9の放熱性が向上する。
なお前述したように、空冷ファン6の少なくとも一つは遠心ファンであることが好ましい。空冷ファン6は放熱フィン4bの上に配置されており、空冷ファン6を動作させることで、筐体外からの風が第二領域Bにある通風孔11を通って第一領域Aの放熱フィン4bに流れ込み、空冷ファン6で吸気される。そして、空冷ファン6からその両側に形成されている放熱フィン4aに向かって排気することで、放熱フィン4aを通って筐体外まで風が通りぬけるようになっている。すなわち、放熱部4において放熱フィン4aの少なくとも一部は、空冷ファン6から電子制御装置100の外部へと排気するための通風部として機能する。
空冷ファン6は、放熱フィン4aの先端部よりも低い位置であり、かつ放熱フィン4aの根本部よりも高い位置に排気口の上端が位置するように配置される。これにより、筐体外から第一領域Aの通風孔11、第二領域Bの放熱フィン4b、空冷ファン6、筐体外へと風路がつながるため、両回路基板に実装されている全ての電子部品9は効率よく放熱が可能である。
図3および図5に示されるように、第一の回路基板7には、ベース部材1の第一領域Aと対向する実装面において、放熱フィン4a、4bの直下に電子部品9がそれぞれ実装されている。これらの電子部品9の発熱量を比較すると、放熱フィン4bの直下に配置されている電子部品9の発熱量の方が、放熱フィン4aの直下に配置されている電子部品9の発熱量よりも小さい。すなわち、空冷ファン6の直下で熱伝導材10を介してベース部材1と接する電子部品9の発熱量は、空冷ファン6の周囲で熱伝導材10を介してベース部材1と接する電子部品9の発熱量よりも小さい。一般的に放熱フィンはその高さが大きいほど放熱効果が高いため、上記のように、空冷ファン6の周囲に配置されており、空冷ファン6よりも高さが大きいことで空冷ファン6からの排気が通過する放熱フィン4aの下に、より発熱量の大きな電子部品9を配置することが好ましい。
放熱フィン4a、4bは、例えばダイキャスト等の鋳造により、ベース部材1の一部に一体に形成される。但し、放熱フィン4a、4bをベース部材1とは別部材として作製して、ベース部材1に取り付けるようにしてもよい。
また同様の理由から、第一の回路基板7においてベース部材1の第一領域A側と第二領域B側にそれぞれ実装されている電子部品9の発熱量を比較すると、第一領域A側に配置されている電子部品9の発熱量の方が、第二領域B側に配置されている電子部品9の発熱量よりも大きくなるように、各電子部品9の配置を定めることが好ましい。すなわち、熱伝導材10を介してベース部材1の第一領域Aと接する電子部品9の発熱量は、熱伝導材10を介してベース部材1の第二領域Bと接する電子部品9の発熱量よりも大きいことが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の電子制御装置100では、限られた厚みのベース部材1において第二領域Bに通風孔11を設け、電子制御装置100の外部から第一領域Aの放熱フィン4bまで貫通させている。これにより、筐体の小型化を保ったまま、第二領域Bにある第一の回路基板7と第二の回路基板8にそれぞれ実装された電子部品9の放熱性が向上する。また、放熱フィン4bは周囲の放熱フィン4aよりも高さが低く形成されており、放熱フィン4bの直上に空冷ファン6を設けている。さらに空冷ファン6の少なくとも一つ、好ましくは第二領域Bに最も近い位置に配置される空冷ファン6は、遠心ファンである。そのため、空冷ファン6の上部に空間が不要であり、フィンカバー5を空冷ファン6に近づけて配置することができる。また、空冷ファン6の周囲に配置される放熱フィン4aは、少なくとも空冷ファン6よりも高い位置までその先端部を設けることができる。したがって、筐体の小型化を保ったまま、第一領域Aにある電子部品9を効率よく放熱できる。
以上説明した本発明の第1の実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
(1)電子制御装置100は、電子部品9が実装された実装面をそれぞれ有する第一の回路基板7および第二の回路基板8と、第一の回路基板7の実装面(第一実装面)と第二の回路基板8の実装面(第二実装面)の間に、第一の回路基板7に実装された電子部品9(第一電子部品)および第二の回路基板8に実装された電子部品9(第二電子部品)とそれぞれ対向して配置されたベース部材1とを備える。ベース部材1と第一電子部品の間には、熱伝導材10が配置され、ベース部材1と第二電子部品の間には、熱伝導材10が配置される。ベース部材1は、第一実装面および第二実装面に垂直な視線方向から見たときに、少なくとも第二の回路基板8とは重ならない第一領域Aと、第一の回路基板7と第二の回路基板8の両方に重なる第二領域Bとを有する。ベース部材1の第一領域Aには、複数の放熱フィン4a,4bからなる放熱部4が設けられ、ベース部材1の第二領域Bには、放熱部4と外部との間を貫通する通風孔11が設けられる。このようにしたので、装置の小型化を保ちつつ電子部品9の放熱性を向上した電子制御装置100を提供することができる。
(2)ベース部材1は、放熱部4が設けられた面と反対側の面が、第一領域Aと第二領域Bのそれぞれにおいて熱伝導材10を介して第一電子部品と接している。ここで、熱伝導材10を介してベース部材1の第一領域Aと接する第一電子部品の発熱量は、熱伝導材10を介してベース部材1の第二領域Bと接する第一電子部品の発熱量よりも大きいことが好ましい。このようにすれば、ベース部材1の第一領域Aに設けられた放熱部4を介して、より発熱量が大きい電子部品9を効率的に放熱することができる。したがって、電子部品9の放熱性のさらなる向上を図ることができる。
(3)電子制御装置100は、放熱部4を覆うフィンカバー5と、フィンカバー5とベース部材1との間に形成される空間内に配置される空冷ファン6とを備える。空冷ファン6は、通風孔11から流入し空間を経由して外部に流出する気流を生成する。このようにしたので、電子部品9から放熱されて筐体内に蓄積された熱を強制的かつ効率的に排出することができる。
(4)放熱部4は、通風孔11とは異なる高さにおいて複数の放熱フィン4aの少なくとも一部が空冷ファン6から外部に向かう方向に沿って設けられた通風部を有する。ここで空冷ファン6は、通風部における放熱フィン4aの先端部よりも低い位置に排気口の上端が位置するように、フィンカバー5とベース部材1との間に形成される空間内に配置される。このようにしたので、筐体の高さを抑えつつ、筐体内に蓄積された熱を確実に排出可能な構造を実現できる。
(5)電子制御装置100は、空冷ファン6を複数有する。ここで、複数の空冷ファン6のうち少なくとも第二領域Bに最も近い位置に配置される空冷ファン6は、遠心ファンであることが好ましい。さらに、この遠心ファンである空冷ファン6を除いて、複数の空冷ファン6は軸流ファンとしてもよい。このようにすれば、空冷ファン6からの排気を確実かつ効率的に通風部へと向かわせ、通風部を通って外部へ排出させることができる。
(6)放熱部4は、前述の視線方向から見たときに空冷ファン6と重なる位置における放熱フィン4bの高さおよび方向と、他の位置における放熱フィン4aの高さおよび方向とが、互いにそれぞれ異なる。このようにしたので、通風孔11から流入した気流を、フィンカバー5とベース部材1との間に形成される空間を経由して効率的に外部に流出させることができる。
(7)ベース部材1は、空冷ファン6の直下とその周囲とで、第一領域Aにおいて放熱部4が設けられた面と反対側の面が熱伝導材10を介して第一電子部品とそれぞれ接している。ここで、空冷ファン6の直下で熱伝導材10を介してベース部材1と接する第一電子部品の発熱量は、空冷ファン6の周囲で熱伝導材10を介してベース部材1と接する第一電子部品の発熱量よりも小さいことが好ましい。このようにすれば、放熱部4において空冷ファン6の周囲に配置され、放熱フィン4bよりも高さが大きい放熱フィン4aを介して、より発熱量が大きい電子部品9を効率的に放熱することができる。したがって、電子部品9の放熱性のさらなる向上を図ることができる。
(8)通風孔11は、ベース部材1の第二領域Bにおいて、前述の視線方向から見たときに第一電子部品および/または第二電子部品の少なくとも一部と重なる位置に設けられることが好ましい。このようにすれば、通風孔11を介してこれらの電子部品を効率的に放熱することができるため、放熱性のさらなる向上を図ることができる。
(9)ベース部材1の第二領域Bには、通風孔11が複数設けられる。この複数の通風孔11は、第一領域Aからの距離が遠いほど断面積が広く形成されるようにしてもよい。このようにすれば、各通風孔11に流れる気流の差を抑制できるため、放熱効率のさらなる向上が図れる。
(10)通風孔11は、ベース部材1を穴あけ加工するか、またはダイカストで作成されたベース部材1に予め設けられた溝を覆うことにより形成することができる。このようにすれば、ベース部材1において必要な通風孔11を確実に形成できる。
―第2の実施形態―
以下、図6を参照して、本発明の第2の実施形態を説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態に係る電子制御装置の断面図であり、第1の実施形態の図3に相当する図である。
図6に示されるように、本発明の第2の実施形態に係る電子制御装置100は、第一の回路基板7が2つに分割されている。以下では、一方の回路基板を第一の回路基板7a、他方の回路基板を第三の回路基板7bとして説明する。
第一の回路基板7aと第三の回路基板7bは、電子部品9が実装された実装面をそれぞれ有している。第一の回路基板7aに実装された電子部品9と、第三の回路基板7bに実装された電子部品9とは、高さが異なっている。これらの電子部品9は、ベース部材1の第一領域Aと第二領域Bに熱伝導材10を介してそれぞれ接している。
第一の回路基板7aと第三の回路基板7bにそれぞれ実装されている電子部品9の発熱量を比較すると、第1の実施形態と同様に、第三の回路基板7bに実装されて第一領域A側に配置されている電子部品9の発熱量の方が、第一の回路基板7aに実装されて第二領域B側に配置されている電子部品9の発熱量よりも大きくなるように、各電子部品9の配置を定めることが好ましい。すなわち、熱伝導材10を介してベース部材1の第一領域Aと接する電子部品9の発熱量は、熱伝導材10を介してベース部材1の第二領域Bと接する電子部品9の発熱量よりも大きいことが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の電子制御装置100では、ベース部材1の下側に配置される回路基板が、第一の回路基板7aと第三の回路基板7bに分かれている。このような回路基板構造の場合でも、筐体の小型化を保ったまま、第一領域Aにある電子部品9を効率よく放熱できる。なお、図6ではベース部材1から第一の回路基板7aまでの距離が、第三の回路基板7bまでの距離よりも短くなっているが、これとは反対に、ベース部材1から第一の回路基板7aまでの距離が、第三の回路基板7bまでの距離よりも長くなるようにしてもよいし、同じであってもよい。また、第一の回路基板7aと第三の回路基板7bの少なくとも一部が重なっていてもよい。
以上説明した本発明の第2の実施形態によれば、電子制御装置100は、電子部品9が実装された実装面を有する第三の回路基板7bを備える。ベース部材1は、放熱部4が設けられた面と反対側の面が、第一領域Aにおいて熱伝導材10を介して第三の回路基板7bに実装された電子部品9(第三電子部品)と接するとともに、第二領域Bにおいて熱伝導材10を介して第一の回路基板7aに実装された電子部品9(第一電子部品)と接している。ここで、第三電子部品の発熱量は、第一電子部品の発熱量よりも大きいことが好ましい。このようにすれば、第1の実施形態と同様に、ベース部材1の第一領域Aに設けられた放熱部4を介して、より発熱量が大きい電子部品9を効率的に放熱することができる。したがって、電子部品9の放熱性のさらなる向上を図ることができる。
―第3の実施形態―
以下、図7〜図8を参照して、本発明の第3の実施形態を説明する。
図7は、本発明の第3の実施形態に係る電子制御装置の断面図であり、第1の実施形態の図3に相当する図である。図8は、図7に示した電子制御装置のベース部材1の上面図である。
本実施形態の電子制御装置100が第1の実施形態と相違するのは、図1〜図5に示した空冷ファン6、フィンカバー5および封止材12を取り除き、さらに放熱フィン4aの形状を変更した点である。
図7に図示されるように、本実施形態の電子制御装置100では、ベース部材1の第一領域Aに形成されている放熱部4の上には、第1の実施形態で説明した空冷ファン6やフィンカバー5は設けられていない。本実施形態では、電子部品9の熱は熱伝導材10を介してベース部材1に伝熱し、放熱部4の放熱フィン4a、4bから自然対流もしくは放射によって大気中に放熱される。なお、より放熱性を向上させるために、本実施形態の電子制御装置100では、第一領域A側を重力方向に向けて、すなわち電子制御装置100の長手方向を垂直にして、第一領域Aが下側に、第二領域Bが上側となるように配置し、封止材12で通風孔11を塞がないようにすることが好ましい。これにより、電子部品9が発熱すると、放熱フィン4a、4bおよび通風孔11による煙突効果によって上昇気流が発生し、放熱性が向上する。
また、図8に図示されるように、本実施形態の電子制御装置100では、ベース部材1の放熱フィン4aが第二領域Bに向かって斜めに成形されていることが好ましい。これにより、第一領域Aで発生した上昇気流が第二領域Bの通風孔11に流れやすくなり、第二領域Bにある電子部品9の放熱性が向上する。また、第二領域Bにおいて、通風孔11はベース部材1の側面から第一領域A側に向かって斜めに成形されていることが好ましい。これにより、通風孔11の圧力損失が低減し、第一領域Aから発生した風が通風孔11の全体までいきわたりやすくなり、放熱効率が向上する。
なお、上記では、放熱フィン4aおよび通風孔11の向きを斜めにしたベース部材1の構造を例示した。しかし、放熱フィン4bなど他の放熱フィンも含めて全体が放射状に形成された構造や、通風孔11の一部がベース部材1の側面から垂直方向に形成された構造としてもよい。また、通風孔11の数を増やしたり、封止材12を一つまたは複数設けていずれかの通風孔11を塞いだりしてもよい。
(実施例)
以下、図9〜図10を参照して、本発明の実施例を説明する。実施例では、図9に図示される外観を呈する電子制御装置101を、下記の部材を用いてモデル化した。なお、この電子制御装置101は、第1〜第3の実施形態で説明した電子制御装置100のうち、図3および図7の断面図、および図4の上面図に示されるベース部材1の第二領域Bの部分と、その周辺部分とをモデル化したものである。
実施例では、筐体の外形は217mm×220mm×76.5mm(厚さ)とした。また、第一の回路基板7と第二の回路基板8は、それぞれねじ(図示せず)を用いて、ベース部材1の4つのコーナー部とその間3箇所の計7箇所に設けられたボス部(不図示)に固定した。これら回路基板を筐体内に収容するため、ベース部材1を上部カバー2および下部カバー3で挟み固定した。ベース部材1は、熱伝導率96.3W/mK、放射率0.4のADC12材を用いて、上部カバー2および下部カバー3は、熱伝導率65.5W/mK、放射率0.09の板金を用いて、それぞれ作製した。
電子部品9は、第一の回路基板7の上面と第二の回路基板8の下面に計3つ実装した。図9では、これら3つの電子部品9の実装位置をA、B、Cで示している。各位置の電子部品9をそれぞれ電子部品9A、9B、9Cとすると、電子部品9Aおよび9Cは、23mm×23mm×3.1mm(厚さ)のFCBGA(Flip Chip Ball Grid Array)型の半導体装置として形成し、第二の回路基板8に実装した。また、電子部品9Bは、30mm×30mm×3.4mm(厚さ)のQFN(Quad Flat Non-leaded)型の半導体装置として形成し、第一の回路基板7に実装した。図9に示すように、各電子部品9は平面視において通風孔11と重なる位置に配置した。
回路基板は、220mm×197mm×1.6mm(厚さ)を有するFR4材料により形成した。回路基板は8層の多層基板であり、等価熱伝導率は、面内方向では69.4W/mK、垂直方向では0.45W/mKである。
熱伝導材10は、熱伝導率が2W/mKとし、シリコン系樹脂に熱伝導性フィラーを含有した低弾性の伝熱材を用いて形成した。熱伝導材10は、全ての電子部品9の上部に設け、電子部品9と同じサイズかつ厚さを1.9mm(一定)とした。
通風孔11は、厚さ20mmのベース部材1に計4本作製した。熱流体解析でモデル化しやすいように通風孔11の断面は正方形とし、サイズは15mm×15mmとした。空冷ファン6による通風孔11内の風の流れを模擬するため、不図示の第一領域Aへと貫通している通風孔11には風速5m/sを与え、筐体側面の3箇所の通風孔11から吸気し、1箇所から排気するようにした。
また、本発明の実施例と比較するため、比較例を作成した。この比較例では、図9に示す構造の電子制御装置101において、通風孔11を有していない構造とした。ベース部材1の材料は、熱伝導率および放射率が実施例と同じADC12を用いて形成した。回路基板、電子部品9、熱伝導材10等は、実施例と同材料かつ同位置とした。
本発明の第1〜第3の実施形態による放熱効果を確認するため、実施例と比較例のそれぞれにおける電子部品9のジャンクション温度を測定した。ジャンクション温度とは、電子部品9を構成する半導体チップの表面温度のことであり、電子部品9の動作補償温度のことである。ジャンクション温度は、環境温度80℃において、電子部品9A、9B、9Cの発熱量をそれぞれ2W,4W,2Wとした条件で測定した。また、図9に図示していないが、その他の電子部品も発熱しており、電子制御装置101の総発熱量は15Wとした。
図10は、実施例と比較例のジャンクション温度を示す図である。図10に示されるように、上記条件でのジャンクション温度は、実施例の方が比較例よりも全電子部品において低いことが確認され、電子部品9Aでは−5.7℃、電子部品9Bでは−6.0℃、電子部品9Cでは−5.9℃となった。これにより、実施例で示した構造の電子制御装置101によれば、筐体の小型化を保ったまま放熱性が向上することが確認された。したがって、第1〜第3の実施形態による電子制御装置100においても、従来と比較して装置の小型化を保ちつつ、電子部品の放熱性を向上させることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、ある実施例の構成の一部をほかの実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。
以上説明した各実施形態や各種変形例はあくまで一例であり、発明の特徴が損なわれない限り、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。また、上記では種々の実施形態や変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1…ベース部材
2…上部カバー
3…下部カバー
4…放熱部
4a、4b…放熱フィン
5…フィンカバー
6…空冷ファン
7、7a…第一の回路基板
7b…第三の回路基板
8…第二の回路基板
9…電子部品
10…熱伝導材
11…通風孔
12…封止材
13…ボス部
14…ねじ
100…電子制御装置

Claims (14)

  1. 第一電子部品が実装された第一実装面を有する第一の回路基板と、
    第二電子部品が実装された第二実装面を有する第二の回路基板と、
    前記第一実装面と前記第二実装面の間に、前記第一電子部品および前記第二電子部品とそれぞれ対向して配置されたベース部材と、を備え、
    前記ベース部材と前記第一電子部品の間には、第一熱伝導材が配置され、
    前記ベース部材と前記第二電子部品の間には、第二熱伝導材が配置され、
    前記ベース部材は、前記第一実装面および前記第二実装面に垂直な視線方向から見たときに、少なくとも前記第二の回路基板とは重ならない第一領域と、前記第一の回路基板と前記第二の回路基板の両方に重なる第二領域とを有し、
    前記ベース部材の前記第一領域には、複数の放熱フィンからなる放熱部が設けられ、
    前記ベース部材の前記第二領域には、前記放熱部と外部との間を貫通する通風孔が設けられる、
    電子制御装置。
  2. 前記ベース部材は、前記放熱部が設けられた面と反対側の面が、前記第一領域と前記第二領域のそれぞれにおいて前記第一熱伝導材を介して前記第一電子部品と接しており、
    前記第一熱伝導材を介して前記ベース部材の前記第一領域と接する前記第一電子部品の発熱量は、前記第一熱伝導材を介して前記ベース部材の前記第二領域と接する前記第一電子部品の発熱量よりも大きい、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 第三電子部品が実装された第三実装面を有する第三の回路基板を備え、
    前記ベース部材は、前記放熱部が設けられた面と反対側の面が、前記第一領域において第三熱伝導材を介して前記第三電子部品と接するとともに、前記第二領域において前記第一熱伝導材を介して前記第一電子部品と接しており、
    前記第三電子部品の発熱量は、前記第一電子部品の発熱量よりも大きい、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  4. 前記放熱部を覆うカバーと、
    前記カバーと前記ベース部材との間に形成される空間内に配置される空冷ファンと、を備え、
    前記空冷ファンは、前記通風孔から流入し前記空間を経由して外部に流出する気流を生成する、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  5. 前記放熱部は、前記通風孔とは異なる高さにおいて前記複数の放熱フィンの少なくとも一部が前記空冷ファンから外部に向かう方向に沿って設けられた通風部を有する、
    請求項4に記載の電子制御装置。
  6. 前記空冷ファンは、前記通風部における前記放熱フィンの先端部よりも低い位置に排気口の上端が位置するように、前記空間内に配置される、
    請求項5に記載の電子制御装置。
  7. 前記空冷ファンを複数有し、
    複数の前記空冷ファンのうち少なくとも前記第二領域に最も近い位置に配置される前記空冷ファンは、遠心ファンである、
    請求項4に記載の電子制御装置。
  8. 前記第二領域に最も近い位置に配置される前記空冷ファンを除いて、複数の前記空冷ファンは軸流ファンである、
    請求項7に記載の電子制御装置。
  9. 前記放熱部は、前記視線方向から見たときに前記空冷ファンと重なる位置における前記放熱フィンの高さおよび方向と、他の位置における前記放熱フィンの高さおよび方向とが、互いにそれぞれ異なる、
    請求項4に記載の電子制御装置。
  10. 前記ベース部材は、前記空冷ファンの直下とその周囲とで、前記第一領域において前記放熱部が設けられた面と反対側の面が前記第一熱伝導材を介して前記第一電子部品とそれぞれ接しており、
    前記空冷ファンの直下で前記第一熱伝導材を介して前記ベース部材と接する前記第一電子部品の発熱量は、前記空冷ファンの周囲で前記第一熱伝導材を介して前記ベース部材と接する前記第一電子部品の発熱量よりも小さい、
    請求項4に記載の電子制御装置。
  11. 前記通風孔は、前記ベース部材の前記第二領域において、前記視線方向から見たときに前記第一電子部品および/または前記第二電子部品の少なくとも一部と重なる位置に設けられる、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  12. 前記ベース部材の前記第二領域には、前記通風孔が複数設けられ、
    複数の前記通風孔は、前記第一領域からの距離が遠いほど断面積が広く形成される、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  13. 前記通風孔は、前記ベース部材を穴あけ加工するか、またはダイカストで作成された前記ベース部材に予め設けられた溝を覆うことにより形成される、
    請求項1に記載の電子制御装置。
  14. 前記通風孔の内側に放熱フィンが設けられている、
    請求項1に記載の電子制御装置。
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