JP2021196547A - 光学系及びそれを有する光学機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】瞳面における波長均一性の高い光学系を提供すること。【解決手段】透過率が径方向に変化する第1の領域を含む光学素子10を有する光学系1であって、光学素子10は、径方向に垂直な光軸方向に沿って配列された基板と第1の層とを備え、光学系1に含まれる光学面に対する軸上マージナル光線の最大入射角をθm、第1の層の波長550nmにおける消衰係数をk550、第1の層の波長450nm及び650nmにおける吸収係数を各々a450及びa650とするとき、30°≦θm、0.03≦k550≦0.60、0.85≦a650/a450≦0.99なる条件式を満足する。【選択図】図1

Description

本発明は、光学系に関し、例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、銀塩フィルム用カメラ、望遠鏡等の光学機器に好適なものである。
光学機器に用いられる光学素子として、透過光量を調整するND(Neutral Density)フィルタが知られている。特に、焦点外れ像(ボケ像)の輪郭の先鋭度のばらつきを改善する(アポダイゼーション効果を得る)ためには、領域ごとに透過率が異なるグラデーション型のNDフィルタ(GNDフィルタ、アポダイゼーションフィルタ)が用いられる。特許文献1には、領域ごとに厚さが変化する膜を用いることでアポダイゼーション効果を得たGNDフィルタが記載されている。
特開2017−156644号公報
しかしながら、特許文献1においては、GNDフィルタを光学系に適用した際の、瞳面での透過率分布の波長に対する均一性(波長均一性)については考慮されていない。
本発明の目的は、瞳面における波長均一性の高い光学系を提供することである。
本発明の一側面としての光学系は、
透過率が径方向に変化する第1の領域を含む光学素子を有する光学系であって、
前記光学素子は、径方向に垂直な光軸方向に沿って配列された基板と第1の層とを備え、
前記光学系に含まれる光学面に対する軸上マージナル光線の最大入射角をθm、前記第1の層の波長550nmにおける消衰係数をk550、前記第1の層の波長450nm及び650nmにおける吸収係数を各々a450及びa650とするとき、
30°≦θm
0.03≦k550≦0.60
0.85≦a650/a450≦0.99
なる条件式を満足することを特徴とする。
本発明の他の側面としての光学系は、
透過率が径方向に変化する第1の領域を含む光学素子を有する光学系であって、
前記光学素子は、径方向に垂直な光軸方向に沿って配列された基板と第1の層とを備え、
前記第1の層の光軸方向における厚さは、前記第1の領域において径方向に変化し、
前記光学系に含まれる光学面に対する軸上マージナル光線の最大入射角をθm、前記第1の層の波長550nmにおける消衰係数をk550、前記第1の層の前記厚さが最小となる位置での波長550nm及び650nmにおける前記光学素子の反射率を各々RL550及びRL650、前記第1の層の前記厚さが最大となる位置での波長550nm及び650nmにおける前記光学素子の反射率を各々RU550及びRU650とするとき、
30°≦θm
0.03≦k550≦0.60
0.05<(RU650/RU550)/(RL650/RL550)<0.90
なる条件式を満足することを特徴とする。
本発明によれば、瞳面における波長均一性の高い光学系を提供することができる。
実施例1の光学系の断面図である。 実施例2の光学系の断面図である。 実施例3の光学系の断面図である。 透過率分布を有する光学素子の概略図である。 実施形態の撮像装置の概略図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図面は、便宜的に実際とは異なる縮尺で描かれている場合がある。また、各図面において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明を省略する。
図1乃至3は、実施例1乃至3に係る光学系の無限遠に合焦している状態での断面図である。図1乃至3では、各光学系の光軸OAを含むメリジオナル断面を示している。各断面図において、開口絞りSPは開放状態である。各実施例の光学系をデジタルビデオカメラやデジタルカメラの撮像光学系として用いる際には、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子が像面IPに配置される。各実施例の光学系を銀塩フィルム用カメラの撮像光学系として用いる際には、フィルムが像面IPに配置される。図1乃至3における矢印は、無限遠から最至近距離までのフォーカシングに際して移動するレンズ群(フォーカス群)の移動軌跡を示している。矢印が描かれていないレンズ群は、フォーカシングに際して不動である。
まず、図1を参照して実施例1に係る光学系1について説明する。なお、以下では、像面における光軸上の像高(軸上像高)に到達する光束を軸上光束、光軸上以外の像高(軸外像高)に到達する光束を軸外像高と呼ぶ。また、軸上光束を成す光線を軸上光線、軸外光束を成す光線を軸外光線と呼ぶ。光学系1は、開口絞りSPよりも物体側(左側)又は像側(右側)の少なくとも一方に配置される、透過率分布を有する1枚以上の光学素子10を有する。本実施例では、開口絞りSPよりも物体側に一つの光学素子10(第1の光学素子11)が配置され、開口絞りSPよりも像側に一つの光学素子10(第2の光学素子12)が配置されている。
図4は、透過率分布を有する光学素子10の概略図(模式図)である。光学素子10は、透過率が径方向(光軸に垂直な方向、第1の方向)に変化する第1の領域(透過率分布領域)を含んでおり、これによりアポダイゼーション効果を実現している。光学素子10は、光軸方向(第2の方向)に沿って配列された基板と第1の層(透過率分布層)と第2の層(反射防止層)とを備えている。光学素子10は、少なくとも基板と第1の層を備えていればよく、必ずしも第2の層を備えていなくてもよい。第1の領域としては、例えば、各光学素子10の中心から周辺へ向かって連続的に透過率が減少するような透過率分布を有するものを採用することができる。
図4(a)に係る第1の層は、光学濃度が径方向に変化する材料で構成されることで、第1の領域を形成している。具体的には、第1の層の材料の光学濃度は中心から周辺へ向かって高くなっている。図4(b)に係る第1の層は、光軸方向における厚さが径方向に変化するように構成されることで第1の領域を形成している。この場合は、第1の層の材料の光学濃度を径方向において一定にしてもよい。また、光学素子10は、透過率が径方向において一定である第2の領域を含んでいてもよい(詳細は後述)。
光学素子10における透過率分布領域は、光を吸収又は反射させる光学材料を成形したり基板上に成膜したりすることで得られる。このとき、色ガラスなどの光を吸収する物質を含有する媒質を光学材料として採用し、その厚みを位置に応じて変化させたり、該物質の濃度を部分的に変化させたりすることで透過率分布を形成しても良い。また、真空蒸着によって光学材料を基板上に堆積させたり、銀塩粒子などの感光材料を基板上に塗布して露光したりすることで第1の領域を形成しても良い。光学材料としては、例えば、熱硬化性、熱可塑性、光硬化性などの性質を有する材料を用いることができる。基板としては、レンズ等の曲面を有するものに限らず、平板状やフィルム状のものであっても良い。
なお、光学素子10として、電圧の印加によって透過率分布を生じさせるエレクトロクロミック素子としても良い。この場合、印加される電圧に応じてエレクトロクロミック素子の透過率分布が変化するが、ある電圧において後述する各条件式を満足するような透過率分布が得られるようにエレクトロクロミック素子を構成すれば良い。
上述したボケ像の輪郭の先鋭度のばらつきを改善するためには、ボケ像の輪郭付近(エッジ部)において光量がなだらかに減少するような光量分布を実現することが好ましい。本実施例の光学系1は、透過率分布領域を含む光学素子10を有するため、このような好ましい光量分布を実現することができる。一方、ボケ像の輪郭付近で光量が増加するような光量分布である場合、ボケ像の輪郭が強調されてしまうため好ましくない。ここでのボケ像とは、物体(被写体)の動きや撮影者の手ぶれによりボケた像ではなく、光学系1の焦点面から焦点深度以上はなれた位置に形成される像(デフォーカス像)を意味する。
なお、本実施例に係る光学系1は、透過率分布領域を有する光学素子10を二つ有するが、光学素子10の数は一つであっても三つ以上であってもよい。また、光学素子10における第1の層の光吸収特性は、互いに同一であってもよいし異なっていてもよい。ただし、透過率分布領域を有する光学素子10を二つ以上用いる場合は、本実施例のように開口絞りSPの物体側(光入射側)と像側(光出射側)の夫々に1枚以上の光学素子10を配置することが望ましい。言い換えると、光軸方向における開口絞りSPの両側に光学素子10を配置することが望ましい。この理由について以下で詳細に説明する。
一般的な撮像光学系において、像面IPに結像する光束の径は、その結像点が光軸から離れるにつれて小さくなる。すなわち、結像点の像高が高くなるほど光束の径は小さくなる。これは、光学素子の端部、鏡筒や押え環等の保持部材、開口絞り、フレアカッター等によって軸外光束が遮光されるためである。このことは口径食やケラレと呼ばれる。このような撮像光学系において、各像高に結像する各光束の光軸に垂直な任意の断面における通過領域は互いに異なる。したがって、撮像光学系に透過率分布領域を有する光学素子を一つのみ設けただけでは像高が高い光束に対して十分な光量分布を与えることができず、像高によって光量分布が大きく異なったり、光量分布がメリジオナル方向において非対称なったりしてしまう。
図1において、結像点の像高が最も高い光束(光学系1の最大画角に対応するメリジオナル光束)である最軸外光束について考える。開口絞りSPよりも物体側において、最軸外光束の上線は下線よりも光軸OAに近い位置を通る。そのため、光学素子10を開口絞りSPの物体側にのみ設けた場合、光学素子10による最軸外光束REの上線の減光量は最軸外光束REの下線の減光量よりも小さくなる。一方、開口絞りSPよりも像側においては、下線は上線よりも光軸OAに近い位置を通る。そのため、光学素子10を開口絞りSPの像側にのみ設けた場合には、下線の減光量は上線の減光量よりも小さくなる。すなわち、光学素子10を一つだけ設ける場合、最軸外光束の光量分布は非回転対称となってしまう。
一方、開口絞りSPの物体側と像側の夫々に光学素子10を設けた場合、各光学素子10により与えられる光量分布が重ね合わされることになる。このため、光学素子10を一つだけ設けた場合に生じる光量分布の非回転対称性を低減することができる。ゆえに、開口絞りSPの物体側と像側の夫々に光学素子10を設けることで、各像高に結像する各光束に対してより良好なアポダイゼーション効果を与えることができる。
次に、光学素子10を光学系に適用した際の瞳面における波長均一性について説明する。
光学系の瞳面における波長均一性が低い場合、すなわち瞳面での透過率分布が波長によって異なる場合、開口絞りSPが開放されている状態と絞り込まれた状態とで、形成される像のカラーバランスが変化してしまう。このような光学系を用いて撮像を行う場合、被写体や照明条件が同じであったとしても、開口絞りSPの開口径によって取得画像の色味が変化してしまうため好ましくない。
光学系の瞳面における透過率分布の波長依存性が生じる一因としては、各光学面(レンズ面)上に設けられる誘電体多層膜(反射防止膜)に対する入射角が瞳面の中心(軸上)と周辺(軸外)とで変化することが挙げられる。図1に示した軸上光束RAのうちのマージナル光線(軸上マージナル光線)RAUは、光学系1における光軸OAから離れた位置(光軸OAに垂直な方向での光軸からの高さが高い位置)に入射するため、各光学面に対する入射角が大きくなる傾向にある。すなわち、軸上マージナル光線RAUの誘電体多層膜への入射角が大きくなり、誘電体多層膜の短波長帯域における反射率よりも長波長帯域における反射率の方が高くなる。このため、誘電体多層膜が設けられた光学面の数が増えるにつれて、瞳面の波長均一性が低くなる。
また、光学系を構成するレンズ等の光学素子の光吸収作用によっても瞳面の透過率分布に波長依存性が生じる。特に、上述したような光学素子10を有する光学系においては、光学素子10の第1の層(光吸収部)の波長依存性が瞳面の波長均一性に大きく影響を与える。さらに、第1の層を使用波長と同等の厚さで構成する場合は、干渉作用によって生じる反射光の波長依存性も波長均一性に大きく影響を与える。
そこで、本実施例においては、軸上光線の各光学面に対する入射角による影響と、アポダイゼーション効果を奏する光学素子10の第1の層による影響とが、互いに補償し合うように光学系1を構成することで、瞳面における波長均一性を高めている。具体的には、光学系1は以下の条件式(1)〜(3)を満足している。ただし、光学系1に含まれる光学面に対する軸上マージナル光線の最大入射角をθm、第1の層の波長550nmにおける消衰係数をk550、第1の層の波長450nm及び650nmにおける吸収係数を各々a450及びa650とする。
30°≦θm (1)
0.03≦k550≦0.60 (2)
0.85≦a650/a450≦0.99 (3)
条件式(1)は、上述した課題が生じる前提と成る光学系1の構成に関する。条件式(1)を満たす場合は、光学系1における各光学面に対する軸上マージナル光線RAUの入射角のうちの最大値(最大入射角)が大きく、瞳面の透過率分布の波長依存性に対する影響が大きい。そのため、後述のように光学素子10により波長依存性を補償する必要がある。条件式(1)を満たさない場合、軸上マージナル光線RAUの最大入射角が十分に小さく、瞳面の透過率分布の波長依存性に対する影響も小さいため、光学素子10により波長依存性を補償する必要はない。
条件式(2)は第1の層の光吸収特性に関する。条件式(2)の下限値を下回る場合、十分なアポダイゼーション効果を得るためには第1の層を厚くしなければならず、第1の層の内部に生じる応力が大きくなり、耐環境性が低下してしまう。条件式(2)の上限値を上回る場合、第1の層の反射率を十分に低減することが困難となってしまう。
条件式(3)は第1の層の光吸収特性の波長依存性に関する。条件式(3)の下限値を下回る程に可視光域の短波長帯域での光吸収が大きいと、条件式(1)を満たすことによる瞳面の透過率分布の波長依存性を過補正してしまい、像の良好なカラーバランスが得られなくなってしまう。条件式(3)の上限値を上回る程に可視光域の長波長帯域での光吸収が大きいと、条件式(1)を満たすことによる瞳面の透過率分布の波長依存性を補償する効果が十分に得られなくなってしまう。
条件式(1)の数値範囲は、順に以下の条件式(1a)〜(1c)とすることがより好ましい。
34°≦θm (1a)
40°≦θm (1b)
44°≦θm (1c)
条件式(2)の数値範囲は、順に以下の条件式(2a)〜(2c)とすることがより好ましい。
0.08≦k550≦0.45 (2a)
0.12≦k550≦0.35 (2b)
0.16≦k550≦0.25 (2c)
条件式(3)の数値範囲は、順に以下の条件式(3a)〜(3c)とすることがより好ましい。
0.88≦a650/a450≦0.98 (3a)
0.90≦a650/a450≦0.97 (3b)
0.93≦a650/a450≦0.96 (3c)
なお、光学素子10が径方向において厚さが変化する第1の層を備えている場合は、条件式(3)の代わりに以下の条件式(4)を満足することでも同様の効果を得ることができる。ただし、第1の層の厚さが最小となる位置での波長550nm及び650nmにおける光学素子10の反射率を各々RL550及びRL650とする。また、第1の層の厚さが最大となる位置での波長550nm及び650nmにおける光学素子10の反射率を各々RU550及びRU650とする。
0.05<(RU650/RU550)/(RL650/RL550)<0.90 (4)
条件式(4)は光学素子10の光入射側での反射率に関する。なお、ここでの反射率は、光学素子10の光学面に垂直入射する光に対する反射率であり、光学素子10が第1の層以外の層を備える場合は全ての層を加味した反射率を示す。条件式(4)の下限値を下回る程に反射率RU650が小さいと、条件式(1)を満たすことによる瞳面の透過率分布の波長依存性を過補正してしまい、像の良好なカラーバランスが得られなくなってしまう。条件式(4)の上限値を上回る程に反射率RU650が大きいと、条件式(1)を満たすことによる瞳面の透過率分布の波長依存性を補償する効果が十分に得られなくなってしまう。
条件式(4)の数値範囲は、順に以下の条件式(4a)〜(4c)とすることがより好ましい。
0.065<(RU650/RU550)/(RL650/RL550)<0.80 (4a)
0.10<(RU650/RU550)/(RL650/RL550)<0.70 (4b)
0.20<(RU650/RU550)/(RL650/RL550)<0.58 (4c)
このように、本実施例に係る光学系1は、条件式(1)、(2)、(3)を同時に満足するか、あるいは条件式(1)、(2)、(4)を同時に満足することで、瞳面における高い波長均一性を実現している。なお、本実施例に係る光学系1は、条件式(2)及び(3)あるいは条件式(2)及び(4)を満たす光学素子10を少なくとも一つ有していれば上述の効果を得ることができる。
例えば、光学系1が光学素子10を複数有する場合、一部の光学素子10については当該条件式を満足する代わりに、入射角に応じた反射防止性能(カラーバランスへの影響)の変化が小さい反射防止膜を形成してもよい。これにより、その光学素子10に対する軸上マージナル光線RAUの入射角が30°を超える場合であっても、カラーバランスの変動を抑制することができる。なお、入射角に応じた反射防止性能の変化が小さい反射防止膜としては、例えば使用波長よりも短い周期で配列された凹凸構造を有するものなどを採用することができる。
また、光学素子10が第2の層を備える場合は、第2の層の波長550nmにおける消衰係数をka550とするとき、以下の条件式(5)を満足することが望ましい。
0.000≦ka550≦0.005 (5)
条件式(5)は第2の層の吸収特性に関する。第2の層を消衰係数の小さい材料(誘電体膜等)で構成することで、光学素子10の表面での光の反射を抑制することができる。消衰係数は正の値であるため、条件式(5)の下限値を下回ることはない。条件式(2)の上限値を上回る程に第2の層の消衰係数が大きいと、第2の層による光吸収量が大きくなり、光学素子10に対する透過光量が低減してしまうため好ましくない。
条件式(5)の数値範囲は、順に以下の条件式(5a)、(5b)とすることがより好ましい。
0.000≦ka550≦0.002 (5a)
0.000≦ka550≦0.0008 (5b)
さらに、光学素子10は、透過率が径方向において一定である第2の領域を含んでいることが望ましい。光学素子10に透過率特性が互いに異なる第1及び第2の領域を設けることで、第1の領域においてアポダイゼーション効果を得つつも、瞳面の波長依存性の均一性の低下を抑制することができる。例えば、図4で示したように、光学素子10における光軸を含む領域(中心領域)に第2の領域を設けることで、開口絞りSPを絞った場合(開口径を小さくした場合)のカラーバランスの変動を抑制することができる。このとき、第2の領域には第1の層が形成されていないことがより好ましい。例えば、図4(b)で示したように第1の領域において第1の層の厚さが変化する構成の場合は、第2の領域において第1の層の厚さを0(最小)にすることが好ましい。
また、一般的な光学系に用いられる光学素子(レンズ)は光軸に対して回転対称な形状を有しているため、瞳面における波長依存性は光軸を中心として同心円状に変化する。よって、瞳面における波長均一性をより高めるためには、第1の層の光軸方向における厚さが、光軸(第1の方向に垂直な軸)を中心として同心円状に変化していることが望ましい。さらに、光学面に対する光線の入射角は光軸から離れるに従って大きくなるため、瞳面における波長均一性は光軸から離れるに従って低くなる傾向がある。よって、第1の層の厚さが、中心(光軸上)よりも周辺(軸外)の方で厚くなっていること、すなわち光軸上において最小となることがより好ましい。これにより、カラーバランスの補償効果をより高めることができる。
なお、瞳面における透過率分布の波長依存性は、光学系の構成(光学素子の枚数や配置など)によって変わるため、カラーバランスを良好に補償するためは第1の層の波長特性を光学系ごとに変える必要がある。そこで、第1の層を複数の材料で構成することで、各材料の比率の調整により第1の層の波長特性を容易に調整できるようにすることが望ましい。例えば、第1の層を、互いに異なる材料から成る複数の膜で構成し、各膜の厚さの比率を調整することにより、等価的に第1の層の波長分散を調整できるようにすればよい。このとき、必要に応じて各膜の厚さの比率を径方向に変化させてもよい。ただし、光学素子の製造を容易にするためには、各膜の厚さの比率を径方向において同等にすることが好ましい。ただし、ここでの「同等」は、製造誤差などを加味して「略同等」を含むものとする。
さらに、軸上マージナル光線の入射角が30°以上となる面(界面)の数をNとするとき、以下の条件式(6)を満足することが好ましい。
0.92≦a650/a450(1−0.01N)≦1.08 (6)
条件式(6)は光学系の構成と第1の層の吸収特性に関する。条件式(6)の下限値を下回る程に可視光域の短波長側の光吸収(吸収係数a450)が大きいと、瞳面における波長依存性を過補正してしまい、良好なカラーバランスが得られなくなる可能性が生じる。条件式(6)の上限値を上回る程に可視光域の長波長側の光吸収(吸収係数a650)が大きいと、瞳面における波長依存性を補償する効果が十分に得られなくなってしまう可能性が生じる。
条件式(6)の数値範囲は、順に以下の条件式(6a)〜(6c)とすることがより好ましい。
0.94≦a650/a450(1−0.01N)≦1.06 (6a)
0.96≦a650/a450(1−0.01N)≦1.04 (6b)
0.98≦a650/a450(1−0.01N)≦1.02 (6c)
さらに、第1の層の光吸収に基づく光学濃度の最大値をODmaxとするとき、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.6<ODmax<8 (7)
条件式(7)は第1の層の光吸収度と相関する光学濃度(吸収特性)に関する。条件式(7)の下限値を下回る程に第1の層の光学濃度(光吸収量)が低いと、第1の層の光吸収作用によるカラーバランスの補償効果が十分に得られなくなる可能性が生じる。条件式(7)の上限値を上回る程に第1の層の光学濃度が高いと、第1の層の光吸収作用によるカラーバランスの補償効果が大きくなりすぎてしまう可能性が生じる。
また、第1の層の光学濃度を高くすることは、消衰係数を大きくすることに対応するため、条件式(7)の上限値を上回ると第1の層の反射率を低減することが困難になり、カラーバランスの補償効果を十分に得られなくなる可能性が生じる。なお、第1の層の消衰係数を小さくしつつ膜厚を厚くする方法も考えられるが、この場合はアポダイゼーション効果を得るための第1の層の膜厚の最大値と最小値との差が大きくなりすぎて製造が難しくなる可能性が生じる。
条件式(7)の数値範囲は、順に以下の条件式(7a)〜(7c)とすることがより好ましい。
0.8<ODmax<6 (7a)
1.0<ODmax<4 (7b)
1.1<ODmax<2 (7c)
さらに、第1の層の光吸収に基づく透過率の最大値及び最小値を各々Tmax及びTminとするとき、以下の条件式(8)を満足することが好ましい。
0.8≦Log(Tmax/Tmin)≦3.5 (8)
条件式(8)は第1の層の光吸収度と相関する透過率(吸収特性)に関する。条件式(8)の下限値を下回る程に第1の層の光吸収量が小さいと、第1の層の光吸収作用によるカラーバランスの補償効果が十分に得られなくなる可能性が生じる。条件式(8)の上限値を上回る程に第1の層の光吸収量が大きいと、第1の層の光吸収作用によるカラーバランスの補償効果が大きくなりすぎてしまう可能性が生じる。
条件式(8)の数値範囲は、順に以下の条件式(8a)〜(8b)とすることがより好ましい。
0.8≦Log(Tmax/Tmin)≦3.5 (8a)
0.8≦Log(Tmax/Tmin)≦3.5 (8b)
0.8≦Log(Tmax/Tmin)≦3.5 (8c)
次に各実施例の光学系についてより詳細に説明する。
[実施例1]
図1に示す通り、本実施例の光学系1は、開口絞りSPを含む正の屈折力の第1レンズ群L1により構成されている。第1レンズ群L1は、物体側から像側へ順に配置された第1レンズ〜第7レンズを有する。光学系1は、図1に矢印で示すように第1レンズ群L1を物体側へ移動させることで、無限遠から最至近距離までフォーカシングを行うことができる。光学系1は、各光学面の曲率中心及び像面の中心位置が光軸上に配置された共軸系であるが、必要に応じて非共軸系としてもよい。
第1レンズ群L1の最も物体側には、光学素子10としての第1の光学素子11(第1レンズ)が配置されている。第1の光学素子11の基板における像側の光学面には、複数の薄膜で構成された光吸収性を有する第1の層が設けられている。第1レンズ群L1の最も像側には、光学素子10としての第2の光学素子12(第7レンズ)が配置されている。第2の光学素子12の基板における物体側の光学面には、複数の薄膜が設けられている。第1の光学素子11及び第2の光学素子12の夫々は、中心から周辺へ向かって透過率が単調に減少するような透過率分布を形成している。
表1に、第1の光学素子11を構成する各薄膜の特性を示す。表1では、波長550nmにおける屈折率及び消衰係数を示しており、膜厚の単位はnm(ナノメートル)である。
Figure 2021196547
第1の光学素子11は、基板の側から順に配置された第1膜乃至第5膜を有する。第1膜及び第2膜により第1の層(吸収層)が構成され、第3膜、第4膜、及び第5膜により第2の層(反射防止層)が構成されている。第1膜はニオブ酸化物で構成され、第2膜はチタン酸化物で構成されている。吸収層としての第1膜及び第2膜の膜厚比率を適切に設定することで、第1の光学素子11によりカラーバランスを良好に補償することができる。本実施例では、第1の層は第1の光学素子11の中心及びその近傍には形成されておらず、第1の層の厚さは周辺へ向かって単調に増加している。第1の層の光学濃度は、第1の光学素子11の最外周部分で最大となる。
なお、第1の光学素子11の基板において、上述の各薄膜が設けられている光学面とは反対側の光学面には、アポダイゼーション効果を奏する膜が形成されていてもよいし、反射防止効果を得るための吸収特性のない誘電体多層膜が形成されていてもよい。第2の光学素子12の構成は、基板以外は第1の光学素子11と同様である。各光学素子の基板の詳細な特性については、後述の数値実施例において記載する。
[実施例2]
本実施例の光学系2の断面図を図2に示す。光学系2について、実施例1の光学系1と同様の構成については説明を省略する。光学系2は、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1、開口絞りSPを含む正の屈折力の第2レンズ群L2、負の屈折力の第3レンズ群L3により構成されている。光学系2は、図2に矢印で示すように第2レンズ群L2を物体側へ移動させることで、無限遠から最至近距離までフォーカシングを行うことができる。なお、フォーカシングに際して第1レンズ群L1及び第3レンズ群L3は不動であり、隣接するレンズ群の各間隔は変化する。
第1レンズ群L1は光学素子10としての第1の光学素子21(第2レンズ)を有する。第1の光学素子21の基板における像側の光学面には、複数の薄膜で構成された光吸収性を有する第1の層が設けられている。第2レンズ群L2は光学素子10としての第2の光学素子22(第8レンズ)を有する。第2の光学素子22の基板における物体側の光学面には、複数の薄膜で構成された光吸収性を有する第1の層が設けられている。第1の光学素子21及び第2の光学素子22の夫々は、中心から周辺へ向かって透過率が単調に減少するような透過率分布を形成している。
表2に、第1の光学素子21を構成する基板及び各薄膜の特性を示す。
Figure 2021196547
第1の光学素子21は、基板の側から順に配置された第1膜乃至第7膜を有する。第1膜及び第2膜により第2の層(反射防止層)が構成され、第3膜及び第4膜により第1の層(吸収層)が構成され、第5膜、第6膜、及び第7膜により第2の層(反射防止層)が構成されている。第3膜はニオブ酸化物で構成され、第4膜はチタン酸化物で構成されている。吸収層としての第3膜及び第4膜の膜厚比率を適切に設定することで、第1の光学素子21によりカラーバランスを良好に補償することができる。
第1の層は第1の光学素子21の中心及びその近傍には形成されておらず、第3膜及び第4膜の夫々の厚さは中心から周辺へ向かって単調に増加している。第1の層の光学濃度は、第1の光学素子21の最外周部分で最大となる。第2の光学素子22の構成は、基板以外は第1の光学素子21と同様である。
[実施例3]
本実施例の光学系3の断面図を図3に示す。光学系3について、実施例1の光学系1と同様の構成については説明を省略する。光学系3は、物体側から像側へ順に配置された、負の屈折力の第1レンズ群L1、正の屈折力の第2レンズ群L2、開口絞りSPを含む正の屈折力の第3レンズ群L3により構成されている。光学系4は、図3に矢印で示すように第2レンズ群L2及び第3レンズ群L3を物体側へ移動させることで、無限遠から最至近距離までフォーカシングを行うことができる。なお、フォーカシングに際して第1レンズ群L1は不動であり、隣接するレンズ群の各間隔は変化する。
第2レンズ群L2は光学素子10としての第1の光学素子31(第4レンズ)を有する。第1の光学素子31の基板における物体側の光学面には、複数の薄膜で構成された光吸収性を有する第1の層が設けられている。第3レンズ群L3は光学素子10としての第2の光学素子32(第10レンズ)を有する。第2の光学素子32の基板における物体側の光学面には、複数の薄膜で構成された光吸収性を有する第1の層が設けられている。第1の光学素子31及び第2の光学素子32の夫々は、中心から周辺へ向かって透過率が単調に減少するような透過率分布を形成している。
表3に、第1の光学素子31を構成する基板及び各薄膜の特性を示す。
Figure 2021196547
第1の光学素子31は、基板の側から順に配置された第1膜乃至第7膜を有する。第1膜及び第2膜により第2の層(反射防止層)が構成され、第3膜及び第4膜により第1の層(吸収層)が構成され、第5膜、第6膜、及び第7膜により第2の層(反射防止層)が構成されている。第3膜はタンタル酸化物で構成され、第4膜はチタン酸化物で構成されている。吸収層としての第3膜及び第4膜の膜厚比率を適切に設定することで、第1の光学素子31によりカラーバランスを良好に補償することができる。
第1の層は第1の光学素子31の中心及びその近傍には形成されておらず、第3膜及び第4膜の夫々の厚さは中心から周辺へ向かって単調に増加している。第1の層の光学濃度は、第1の光学素子31の最外周部分で最大となる。第2の光学素子32の構成は、基板以外は第1の光学素子31と同様である。
[数値実施例]
次に、上述した実施例1乃至3の夫々に対応する数値実施例1乃至3を示す。各数値実施例において、物体側から数えた面の番号をmとしたとき、rは第m面の曲率半径、dは第m面と第(m+1)面との間の軸上間隔(光軸上の距離)を表している。また、ndは第m面と第(m+1)面との間の媒質のd線に対する屈折率、νdは該媒質のd線に対するアッベ数を表している。また、RAU入射角は、各面に対する軸上マージナル光束RAUの入射角(各面の法線と入射側の軸上マージナル光線RAUとのなす角)を表す。
なお、アッべ数νdは、フラウンホーファー線のF線(486.1nm)、d線(587.6nm)、C線(756.3nm)に対する屈折率を各々nF、nd、nCとしたとき以下の式で定義される値である。
νd=(nd−1)/(nF−nC)
また、各数値実施例において、非球面形状の光学面については、面番号の後に*(アスタリスク)の符号を付加している。また、各非球面係数における「e±P」は「×10±P」を意味している。光学面の非球面形状は、光軸方向における面頂点からの変位量をx、光軸方向に垂直な方向における光軸からの高さをh、近軸曲率半径をr、円錐定数をk、非球面係数をB,C,D,Eとするとき、以下の式により表される。
Figure 2021196547
また、各媒質の波長λにおける吸収係数α(λ)は、消衰係数をk(λ)とするとき、以下の式により表される。
α(λ)=4πk(λ)/λ
なお、BFは、光学系の最も像側の光学面(最終面)から像面までの光軸上での距離を空気換算長により表記したもの(バックフォーカス)である。レンズ全長は、光学系の最も物体側の光学面(第1面)から最終面までの光軸上での距離にバックフォーカスを加えたものである。
(数値実施例1)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径 RAU入射角
1 52.473 5.50 1.77250 49.6 38.32 20.1
2 435.079 1.20 36.48 11.7
3 26.238 5.00 1.83481 42.7 32.04 23.6
4 43.542 1.20 29.98 9.0
5 73.396 2.00 1.64769 33.8 29.90 17.4
6 17.407 9.00 25.14 42.1
7(絞り) ∞ 7.50 24.62
8 -18.407 2.00 1.80518 25.4 24.19 45.2
9 -1040.592 6.50 1.75700 47.8 28.35
10 -27.092 0.20 29.77 39.8
11 -161.527 4.50 1.88300 40.8 30.66 11.9
12 -34.946 0.20 31.00 40.9
13 86.504 3.00 1.80400 46.6 30.74 5.1
14 279.227 (可変) 31.01 17.3
像面 ∞

各種データ
焦点距離 52.13
Fナンバー 1.45
画角[度] 22.54
像高 21.64
レンズ全長 85.51
BF 37.71

d14 37.71

入射瞳位置 29.44
射出瞳位置 -35.06
前側主点位置 44.22
後側主点位置 -14.41

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 52.13 47.80 44.22 -14.41

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 76.76
2 3 69.90
3 5 -35.73
4 8 -23.29
5 9 36.64
6 11 49.67
7 13 154.81
(数値実施例2)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径 RAU入射角
1 96.747 19.45 1.59282 68.6 92.64 28.6
2 -266.533 3.80 1.80610 33.3 91.19
3 279.509 (可変) 87.82 0.9
4 89.897 6.34 1.89286 20.4 78.00 17.6
5 198.679 0.15 77.27 10.1
6 49.365 13.93 1.49700 81.5 69.10 23.1
7 233.752 7.96 66.62 32.5
8* 132.469 3.00 1.85478 24.8 52.99 30.6
9 34.502 24.74 44.60 28.4
10(絞り) ∞ 2.60 37.65
11 374.702 2.00 1.72825 28.5 36.37 9.1
12 30.787 10.05 1.72916 54.7 34.45
13 -103.672 1.51 33.48 31.0
14 -74.493 2.00 1.72047 34.7 32.64 34.4
15 34.769 7.66 1.76182 26.5 30.95
16 -154.919 2.43 31.95 22.5
17 -95.585 3.50 1.80810 22.8 32.68 25.6
18 -63.407 (可変) 33.66 34.1
19 -623.111 4.93 1.88300 40.8 35.40 22.3
20 -50.035 2.30 1.48749 70.2 35.68
21 164.745 6.85 35.62 20.9
22 -50.699 2.50 1.72825 28.5 35.85 32.0
23 49.073 6.43 2.00100 29.1 39.48
24 -315.413 (可変) 39.78 21.7
像面 ∞

非球面データ
第8面
K = 0.00000e+000 B=-7.47245e-007 C= 1.06923e-010 D=-2.85764e-015

各種データ
焦点距離 131.00
Fナンバー 1.41
画角[度] 9.38
像高 21.64
レンズ全長 182.28
BF 13.87

d 3 28.90
d18 5.39
d24 13.87

入射瞳位置 229.03
射出瞳位置 -43.24
前側主点位置 59.55
後側主点位置-117.13

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 363.42 23.25 -18.57 -31.31
2 4 137.20 87.86 50.90 -53.87
3 19 -587.65 23.01 16.18 0.13

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 122.17
2 2 -168.73
3 4 178.97
4 6 122.84
5 8 -55.36
6 11 -46.17
7 12 33.61
8 14 -32.65
9 15 37.94
10 17 222.28
11 19 61.36
12 20 -78.45
13 22 -33.88
14 23 42.80
(数値実施例3)
単位 mm

面データ
面番号 r d nd vd 有効径 RAU入射角
1 60.645 2.99 1.83481 42.7 50.29 8.0
2 27.012 8.00 40.97 9.0
3 117.341 3.00 1.58313 59.4 40.70 4.2
4* 23.272 5.95 35.84 0.9
5 45.007 5.97 1.88300 40.8 35.69 7.1
6 -181.809 (可変) 35.07 7.3
7 37.305 4.80 1.83481 42.7 27.16 16.2
8 -220.690 1.90 1.49700 81.5 25.35
9 18.219 5.66 22.44 30.8
10 -50.884 1.40 1.65412 39.7 22.57 20.0
11 108.422 0.15 23.67 14.0
12 27.172 7.64 1.49700 81.5 25.70 7.9
13 -35.855 (可変) 25.82 29.6
14(絞り) ∞ 7.09 24.20
15 -17.372 3.73 1.80400 46.6 23.44 51.0
16 -15.383 2.15 1.80518 25.4 24.69
17 -54.381 0.25 28.62 33.6
18 77.012 8.89 1.59240 68.3 31.17 6.7
19 -29.139 0.25 32.76 45.0
20* -146.547 4.60 1.80400 46.6 33.91 24.7
21 -37.218 (可変) 35.21 44.3
像面 ∞

非球面データ
第4面
K = 0.00000e+000 B=-7.07218e-006 C=-1.52849e-008 D= 1.49643e-011 E=-7.71857e-014

第20面
K = 0.00000e+000 B=-1.18658e-005 C=-2.84003e-009 D=-1.17097e-011 E=-7.45942e-015

各種データ
焦点距離 24.55
Fナンバー 1.45
画角[度] 41.39
像高 21.64
レンズ全長 119.13
BF 38.01

d 6 3.69
d13 3.00
d21 38.01

入射瞳位置 27.73
射出瞳位置 -52.69
前側主点位置 45.64
後側主点位置 13.46

レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 -176.09 25.92 -34.51 -70.99
2 7 86.22 21.55 12.33 -5.36
3 14 38.45 26.96 23.91 10.56

単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 -60.81
2 3 -50.37
3 5 41.37
4 7 38.55
5 8 -33.77
6 10 -52.76
7 12 32.41
8 15 91.08
9 16 -27.31
10 18 36.83
11 20 60.91

各数値実施例における種々の数値を表4に示す。各数値実施例に係る光学系は、何れも上述した各条件式を満足しており、これにより瞳面における波長依存性の均一性を高めることができている。ただし、表4において、第1の層を構成する膜のうち基板から遠い方の膜の波長450nm、550nm、650nmにおける消衰係数を各々k1_450、k1_550、k1_650としている。また、第1の層を構成する膜のうち基板に近い方の膜の波長450nm、550nm、650nmにおける消衰係数を各々k1_450、k1_550、k1_650としている。
Figure 2021196547
各数値実施例における光学素子10について、有効径を1に規格化したときの0.0〜1.0の各径位置における透過率を表5に示す。
Figure 2021196547
[光学機器]
図5は、本発明の実施形態に係る光学機器としての撮像装置(デジタルスチルカメラ)100の概略図(模式図)である。本実施形態の撮像装置100は、カメラ本体101と、上述した各実施例の何れかに係る光学系102と、光学系102によって形成される像を光電変換する受光素子(撮像素子)103とを備える。
本実施形態の撮像装置100は、上述した各実施例の何れかに係る光学素子を有するため、合焦距離の変化によるアポダイゼーション効果の変化を低減することができ、良好な画像を得ることができる。なお、受光素子103としては、CCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子を用いることができる。このとき、受光素子103により取得された画像の歪曲収差や色収差等の諸収差を電気的に補正することにより、出力画像を高画質化してもよい。
なお、撮像装置100はカメラ本体101と光学系102とが一体化されたレンズ一体型カメラを想定しているが、レンズ交換式カメラであってもよい。例えば、各実施例の光学系を保持する筐体(保持部材)が撮像装置(カメラ本体)に着脱可能である光学装置(レンズ装置)を採用してもよい。また、各実施例の光学系は、銀塩フィルム用カメラやデジタルビデオカメラ、望遠鏡等の種々の光学機器に適用することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらの実施形態及び実施例に限定されず、その要旨の範囲内で種々の組合せ、変形及び変更が可能である。
1 光学系
10 光学素子

Claims (16)

  1. 透過率が径方向に変化する第1の領域を含む光学素子を有する光学系であって、
    前記光学素子は、光軸方向に沿って配列された基板と第1の層とを備え、
    前記光学系に含まれる光学面に対する軸上マージナル光線の最大入射角をθm、前記第1の層の波長550nmにおける消衰係数をk550、前記第1の層の波長450nm及び650nmにおける吸収係数を各々a450及びa650とするとき、
    30°≦θm
    0.03≦k550≦0.60
    0.85≦a650/a450≦0.99
    なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
  2. 前記第1の層の光軸方向における厚さは、前記第1の領域において径方向に変化することを特徴とする請求項1に記載の光学系。
  3. 透過率が径方向に変化する第1の領域を含む光学素子を有する光学系であって、
    前記光学素子は、光軸方向に沿って配列された基板と第1の層とを備え、
    前記第1の層の光軸方向における厚さは、前記第1の領域において径方向に変化し、
    前記光学系に含まれる光学面に対する軸上マージナル光線の最大入射角をθm、前記第1の層の波長550nmにおける消衰係数をk550、前記第1の層の前記厚さが最小となる位置での波長550nm及び650nmにおける前記光学素子の反射率を各々RL550及びRL650、前記第1の層の前記厚さが最大となる位置での波長550nm及び650nmにおける前記光学素子の反射率を各々RU550及びRU650とするとき、
    30°≦θm
    0.03≦k550≦0.60
    0.05<(RU650/RU550)/(RL650/RL550)<0.90
    なる条件式を満足することを特徴とする光学系。
  4. 前記光学素子は、前記第1の層に対して前記基板とは反対側に配置された第2の層を備え、該第2の層の波長550nmにおける消衰係数をka550とするとき、
    0.000≦ka550≦0.005
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の光学系。
  5. 前記光学素子は、透過率が径方向において一定である第2の領域を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の光学系。
  6. 前記第2の領域は、前記第1の層を含まないことを特徴とする請求項5に記載の光学系。
  7. 前記第1の層の光軸方向における厚さは、光軸を中心として同心円状に変化していることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の光学系。
  8. 前記第1の層の光軸方向における厚さは、光軸上において最小となることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の光学系。
  9. 前記第1の層は、複数の材料で構成されていることを特徴とする請求項1乃至8の何れか一項に記載の光学系。
  10. 前記第1の層は、互いに異なる材料で構成された複数の膜を含み、該複数の膜の厚さの比率は径方向において一定であることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の光学系。
  11. 前記第1の層の波長450nm及び650nmにおける吸収係数を各々a450及びa650、前記軸上マージナル光線の入射角が30°以上となる面の数をNとするとき、
    0.92≦a650/a450(1−0.01N)≦1.08
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至10の何れか一項に記載の光学系。
  12. 前記第1の層の光吸収に基づく光学濃度の最大値をODmaxとするとき、
    0.6<ODmax<8
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至11の何れか一項に記載の光学系。
  13. 前記第1の層の光吸収に基づく透過率の最大値及び最小値を各々Tmax及びTminとするとき、
    0.8≦Log(Tmax/Tmin)≦3.5
    なる条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至12の何れか一項に記載の光学系。
  14. 開口絞りを有し、光軸方向における該開口絞りの両側に前記光学素子が配置されていることを特徴とする請求項1乃至13の何れか一項に記載の光学系。
  15. 請求項1乃至14の何れか一項に記載の光学系と、該光学系からの光を受光する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  16. 請求項1乃至14の何れか一項に記載の光学系と、撮像装置に対して着脱可能な筐体とを有することを特徴とする光学装置。
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