JP2021195802A - 診察ブース - Google Patents
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Abstract
Description
これらウイルスの拡散、蔓延を防止するためには、感染が疑わしい患者等に対してウイルス検査をすることが重要であるが、このウイルス検査を実施する際に、患者等の被診察人から医師等の診察人にウイルスが感染することがある。
この感染を防止するために、診察人と被診察人との間に透明な仕切り板を設けるとともに、この仕切り板にグローブを取り付け、このグローブに診察人が腕を通して、被診察人に対して、検体の採取や診察を行うことも一部で行われている。
グローブは、例えば、作業者が作業室の外部から作業を行うことができるアイソレータに取り付けられることがある(例えば特許文献1参照)。グローブはアイソレータの前面板に孔を設け、この孔にグローブ取付部材を取り付ける等により、アイソレータ内に延出させている。
また、仕切りシートを診察人と被診察人との間に設けるには、当該仕切りシートを天井から吊るしたり、専用の取付枠を設けたりする必要があり、仕切りシートの取付けに手間がかかる。
前記診察人が出入り可能な診察エリアと、前記被診察人が出入り可能能な被診察エリアとが内部に配置され、かつ少なくとも上面が解放された骨組ユニットと、
前記骨組ユニットに、前記診察エリアと前記被診察エリアとを仕切るようにして取り付けられた透明な仕切りシートと、
前記骨組ユニットに着脱可能に取り付けられ、前記診察エリアから前記診察人の腕が挿入されるグローブとを備え、
前記仕切りシートに、前記グローブが前記被診察エリアに延出するように挿通される挿通孔が設けられていることを特徴とする。
診察エリアと被診察エリアとを仕切るようにして取り付けられた透明な仕切りシートは、例えば、上端部(上縁部)が骨組ユニットの上部に取り付けられ、下端部(下縁部)は骨組ユニットが設置された床面に接していてもよいし、当該床面から所定高さだけ離間していてもよい。仕切りシートの下端部を床面から所定高さだけ離間させる場合、当該下端部を診察人および被診察人の腰のあたりに位置させればよい。
前記骨組ユニットは、その上面が解放されるが、側面や下面はシート等によって少なくとも一部を覆ってもよいし、覆わなくてもよい。
また、骨組ユニットは、複数の骨組材を組み立てることによって形成すればよい。このようにすれば、骨組材の本数、長さ、配置位置等を適宜選択することによって、骨組ユニットの形状、大きさを自由に決定できるとともに、骨組ユニットの強度を適切に設定できる。
また、骨組ユニットにグローブが着脱可能に取り付けられるとともに、仕切りシートに、グローブが被診察エリアに延出するように挿通される挿通孔が設けられているので、グローブの取り換えが容易となる。
前記取付フレームに前記グローブが着脱可能に取り付けられていてもよい。
また、空気吹出装置を備えておらず、空気吸引装置を備えている場合、被診察エリアは外部および診察エリアに対して陰圧となるので、開放された少なくとも上面から被診察エリアに空気が供給されるような気流を形成し、被診察エリアからウイルスを含んだ飛沫が外部および診察エリアに拡散するのを抑制できる。
さらに、空気吹出装置と空気吸引装置との双方を備えている場合、ウイルスを含んだ飛沫が被診察エリアから診察エリアに侵入したり、診察エリアへ滞留するのを抑制できるとともに、被診察エリアからウイルスを含んだ飛沫が外部および診察エリアに拡散するのを抑制できる。
前記空気吸引装置は、前記被診察エリアの前記骨組ユニットのフレームに前記仕切りシートと対向して取り付けられていてもよい。
図1〜図5は、本実施形態に係る診察ブースを示すもので、図1は側面図、図2は平面図、図3は図1におけるA−A線断面図、図4は右側端面図、図5は左側端面図、図6は図1におけるB−B線断面図である。
骨組ユニット10は、診察人が出入り可能な診察エリア11と、被診察人が出入り可能能な被診察エリア12とが内部に配置され、かつ少なくとも上面(天井部)が解放されたものであり、複数の骨組材10aを組み立てることによって略直方体状に形成されている。骨組材10aは、合成樹脂製またはアルミ等の金属製の円筒状または角筒状のパイプによって形成され、長さが異なる複数種類がある。骨組材10aどうしはジョイント部材10bによって接続されている。
また、骨組ユニット10の側面側では、図1に示すように、複数の骨組材10aを側面視において略コ字形に組み立てるとともに、このコ字形枠の内側に1本の骨組材10aを左右の骨組材10a,10aから等距離で離間させて立てた状態で組み立て、骨組材10aどうしをジョイント部材10bによって接続する。
このような仕切りシート20は、骨組ユニット10に、診察エリア11と被診察エリア12とを仕切るようにして着脱可能に取り付けられている。
なお、本実施形態では、吊部材21を骨組材10aにスライド可能に取り付けたが、固定的に取り付けてもよい。また、吊部材21を用いることなく、仕切りシート20の上縁部を骨組材10aにマジックテープ(登録商標)等の面ファスナーによって着脱可能に取り付けてもよい。
すなわち、図3に示すように、骨組ユニット10は、仕切りシート20の幅方向(図3において左右方向)に延び、かつ上下に離間して配置された取付フレーム10d,10dを備えている。
取付フレーム10d,10dは骨組ユニット10の長手方向(図6において左右方向)の中央部に配置され、当該取付フレーム10d,10dの端部は、左右の骨組材10a,10aに固定されている。取付フレーム10d,10dは、骨組ユニット10の上下方向の中央部より上側寄りに配置され、診察エリア11および被診察エリア12に診察人および被診察人が椅子に座った際の肩の高さ、もしくはその近傍に位置している。
また、仕切りシート20には、円形状の挿通孔20a,20aが左右に離間して設けられ、当該挿通孔20a,20aに、グローブ30,30が被診察エリア12に延出するように挿通されている。挿通孔20a,20aの内周とグローブ30,30の基端部外周との間には、若干の隙間が設けられているが、隙間はなくてもよい。隙間があれば、グローブ30を挿通孔20aに容易に挿通できる一方、この隙間を空気が通過する虞があるが、後述するように、診察エリア11が被診察エリア12より陽圧となるので、被診察エリア12から診察エリア11への空気の侵入を防止できる。
すなわちまず、図1および図2に示すように、骨組ユニット10の上面側の骨組材10aには、複数の吊部材21の上端部が骨組材10aの長手方向に所定間隔で取り付けられ、これら吊部材21の下端部には側面シート35の上縁部が取り付けられている。
診察エリア11においては、骨組ユニット10の一方の側面側がシート35aで覆われ、他方の側面側がシート35a,35bによって覆われている。したがって、他方の側面側では、シート35a,35bの重なり部分があり、この部分においてシート35a,35bを、上縁を固定した状態で捲るようにして引き離すか、または、シート35a,35bの縁部どうしを左右方向に引き離すことによって、側面シート35に出入口が形成され、当該出入口から診察人が診察エリア11に出入りできる。
このように、診察エリア11の出入口と、被診察エリア12の出入口とが骨組ユニット10の異なる側面側にそれぞれ設けられるので、診察人および被診察人は、互いに接触することなく、診察エリア11および被診察エリア12に出入りできる。
空気吹出装置40および空気吸引装置41は自立型のクリーンパーティションによって構成されている。クリーンパーティションは内部が矩形のパネル状に形成されており、その下端部にはキャスタ付きの支持台43が設けられている。
空気吹出装置40の外部に面している一方の面の下部には、空気を吸引する吸引口40aが設けられている。吸引口40aは円形状に形成され、当該吸引口40aには多数の小貫通孔を有する円形状の吸引板が嵌め込まれている。また、空気吹出装置40の診察エリア11に面している他方の面の上部には空気を吹き出す吹出口40bが設けられている。吹出口40bは矩形状に形成され、当該吹出口40bには多数の小貫通孔を有する矩形状の吹出板が嵌め込まれている。
そして、送風機40cによって、吸引口40aから吸引された外部の空気をフィルタ40dを通過させたうえで、吹出口40bから吹き出す。この際、空気に含まれていた比較的粒径の大きい塵等は主にプレフィルタによって捕捉されて除去され、菌やウイルス等の微細なものはメインフィルタによって捕捉されて除去される。
そして、吹出口40bから診察エリア11に吹き出された清浄な空気によって、診察エリア11は外部および被診察エリア12に対して陽圧となるので、空気吹出装置40から吹き出された空気は、骨組ユニット10の開放された上面から外部に排出されるような気流を形成し、ウイルスを含んだ飛沫が被診察エリア12から診察エリア11に侵入するのを抑制できるとともに、ウイルスを含んだ飛沫が診察エリア11に滞留するのを抑制できる。
なお、空気吹出装置40は、フィルタ40dを備えていなくてもよい。
空気吸引装置41の被診察エリア12に面している他方の面の上部には、空気を吸引する吸引口41aが設けられている。吸引口41aは矩形状に形成され、当該吸引口41aには多数の小貫通孔を有する矩形状の吸引板が嵌め込まれている。また、空気吸引装置41の外部に面している一方の面の下部には空気を吹き出す吹出口41bが設けられている。吹出口41bは矩形状に形成され、当該吹出口41bには多数の小貫通孔を有する矩形状の吹出板が嵌め込まれている。
そして、送風機41cによって、吸引口41aから吸い込まれた被診察エリア12の空気をフィルタ41dを通過させたうえで、吹出口41bから吹き出す。この際、空気に含まれていた比較的粒径の大きい塵等は主にプレフィルタによって捕捉されて除去され、菌やウイルス等の微細なものはメインフィルタによって捕捉されて除去される。
そして、吸引口41aから被診察エリア12の空気が吸い込まれることによって、被診察エリア12は外部および診察エリア11に対して陰圧となるので、骨組ユニット10の開放された上面から被診察エリア12に空気が供給されるような気流を形成し、被診察エリア12からウイルスを含んだ飛沫が外部および診察エリアに拡散するのを抑制できる。
なお、空気吸引装置41は、フィルタ40dを備えていなくてもよい。
また、骨組ユニット10にグローブ30が着脱可能に取り付けられるとともに、仕切りシート20に、グローブ30が被診察エリア12に延出するように挿通される挿通孔20aが設けられているので、グローブ30の取り換えが容易となる。
また、仕切りシート20は骨組ユニット10に着脱可能に取り付けられているので、仕切りシート20が損傷したり汚れた場合に、当該仕切りシート20を容易に取り換えることができる。
さらに、骨組ユニット10の側面に側面シート35が設けられ、当該側面シート35によって骨組ユニット10の内部が外部と仕切られているので、骨組ユニット内から外部へのウイルスを含んだ飛沫の飛散を抑制できる。
また、骨組ユニット10に、被診察エリア12から空気を吸引する空気吸引装置41が設けられているので、骨組ユニット10の開放された上面から被診察エリア12に空気が供給されるような気流を形成し、被診察エリア12からウイルスを含んだ飛沫が外部および診察エリア11に拡散するのを抑制できる。
10a 骨組材
10d 取付フレーム
11 診察エリア
12 被診察エリア
20 仕切りシート
30 グローブ
35 側面シート
40 空気吹出装置
41 空気吸引装置
Claims (6)
- 診察人が被診察人に対して診察をする際に使用される診察ブースであって、
前記診察人が出入り可能な診察エリアと、前記被診察人が出入り可能能な被診察エリアとが内部に配置され、かつ少なくとも上面が解放された骨組ユニットと、
前記骨組ユニットに、前記診察エリアと前記被診察エリアとを仕切るようにして取り付けられた透明な仕切りシートと、
前記骨組ユニットに着脱可能に取り付けられ、前記診察エリアから前記診察人の腕が挿入されるグローブとを備え、
前記仕切りシートに、前記グローブが前記被診察エリアに延出するように挿通される挿通孔が設けられていることを特徴とする診察ブース。 - 前記仕切りシートは前記骨組ユニットに着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載の診察ブース。
- 前記骨組ユニットは、前記仕切シートの幅方向に沿って延びる取付フレームを備え、
前記取付フレームに前記グローブが着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の診察ブース。 - 前記骨組ユニットの側面の少なくとも一部が側面シートによって外部と仕切られていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の診察ブース。
- 前記診察エリアに空気を吹き出す空気吹出装置と、前記被診察エリアから空気を吸引する空気吸引装置との少なくとも一方を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の診察ブース。
- 前記空気吹出装置は、前記診察エリアの前記骨組ユニットのフレームに前記仕切りシートと対向して取り付けられ、
前記空気吸引装置は、前記被診察エリアの前記骨組ユニットのフレームに前記仕切りシートと対向して取り付けられていることを特徴とする請求項5に記載の診察ブース。
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