JP2021194562A - 排水処理方法及び排水処理装置 - Google Patents

排水処理方法及び排水処理装置 Download PDF

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Abstract

【課題】フッ素及びまたは有機物を含む排水の逆浸透膜濃縮水に含まれる無機物や有機物に起因するファウリングを抑制して再生水の回収率の向上を図る。【解決手段】排水処理装置1は、第一逆浸透膜装置2、凝集槽3、固液分離装置4及び第二逆浸透膜装置5を備える。第一逆浸透膜装置2は、フッ素または有機物を含む排水を透過水と濃縮水とに分離する。凝集槽3は、第一逆浸透膜装置2の濃縮水の一部に凝集剤を添加してフロック含有水を得る。固液分離装置4は、前記フロック含有水を固液分離して凝集処理水を得る。第二逆浸透膜装置5は、前記凝集処理水をさらに透過水と濃縮水とに分離する。【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜を用いた排水処理技術に関する。
従来、塩類や有機物を含む工場排水は、凝集処理、生物処理、膜処理などにより排水中の浮遊物やBOD、溶解塩などを放流基準値以下まで低減した後、放流される。
また、近年は環境意識の向上や水資源確保の観点から、放流水の一部または全量をさらに処理して回収・再利用される。例えば、放流水を凝集沈殿または凝集加圧浮上などの手段により浮遊物や有機物を凝集除去し、その処理水を砂ろ過や限外ろ過膜などの手段により残存浮遊物を除去した後、逆浸透膜により塩類を除去して再生水を得る(特許文献1,2)。さらに、工場からの放流水をゼロにするゼロリキッドディスチャージを実施する場合は、逆浸透膜の濃縮水をさらに晶析や蒸発装置などによって蒸発乾固させ、水と塩類とが分離される。
特開2018−143919号公報 特開2003−200161号公報
工場の放流水を全量処理し、放流水量をゼロにするには、最終のプロセスとして蒸発法により逆浸透膜の濃縮水を蒸発乾固させる操作が必須となるが、水は蒸発潜熱が高いため、蒸発にかかるスチームなどの熱エネルギー量が大きく、ランニングコストが高くなる。また、蒸留設備の規模も大きくなるため、設備投資コストも高くなる。このようなコストを低減するためには、蒸発設備の前段に配置する逆浸透膜により出来る限り濃縮させて、蒸発設備の負荷を減らすことが効果的となる。
しかしながら、塩類や有機物を含む排水を逆浸透膜により濃縮し、その濃縮率を上げると、逆浸透膜濃縮水の一部の塩類や有機物の溶解度が飽和に達して析出し、膜面の閉塞や破損を生じさせ、塩類や有機物の除去率が低下する。特に、半導体製造工場におけるガラスエッチング工程やフッ酸製造工場等から排出されるフッ素を含む排水や化学工場から排出される界面活性剤等の有機物を含む排水は溶解度が低いため、顕著に析出の問題が発生しやすくなる。
本発明は、上記の事情に鑑み、フッ素及びまたは有機物を含む排水の逆浸透膜濃縮水に含まれる無機物や有機物に起因するファウリングを抑制して再生水の回収率の向上を図ることを課題とする。
そこで、本発明の一態様は、排水処理方法であって、フッ素または有機物を含む排水を透過水と濃縮水とに分離する第一逆浸透膜分離工程と、この第一逆浸透膜分離工程の濃縮水の一部に凝集剤を添加してフロック含有水を得る凝集工程と、前記フロック含有水を固液分離して凝集処理水を得る固液分離工程と、前記凝集処理水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第二逆浸透膜分離工程とを有する。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記凝集工程は前記凝集剤としてアルミニウム塩を用いる。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記固液分離工程は、沈殿分離装置、加圧浮上分離装置、砂ろ過装置、精密ろ過装置若しくは限外ろ過装置のいずれかまたはこれらの固液分離装置から複数選択されたものによる。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記排水の塩濃度は100〜100,000mg/Lであり、前記排水の全有機炭素濃度は5〜100mg/Lである。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記排水のフッ素濃度は1〜50mg/Lであり、フッ素と化合物を形成するイオンの濃度は当該排水の塩濃度の90%以下である。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記第二逆浸透膜分離工程の供給水に酸を添加する。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記第二逆浸透膜分離工程の濃縮水の一部を前記凝集工程に供する。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記第二逆浸透膜分離工程の濃縮水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第三逆浸透膜分離工程を有する。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記第二逆浸透膜分離工程の透過水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第三逆浸透膜分離工程を有する。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記第二逆浸透膜分離工程はナノフィルタ膜による。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記第三逆浸透膜分離工程は逆浸透膜による。
本発明の一態様は、前記排水処理方法において、前記第三逆浸透膜分離工程の濃縮水の一部を前記凝集工程に供する。
本発明の一態様は、排水処理装置であって、フッ素または有機物を含む排水を透過水と濃縮水とに分離する第一逆浸透膜装置と、この第一逆浸透膜装置の濃縮水の一部に凝集剤を添加してフロック含有水を得る凝集槽と、前記フロック含有水を固液分離して凝集処理水を得る固液分離装置と、前記凝集処理水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第二逆浸透膜装置とを備える。
本発明の一態様は、前記排水処理装置において、前記第二逆浸透膜装置の濃縮水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第三逆浸透膜装置を備える。
以上の本発明によれば、フッ素及びまたは有機物を含む排水の逆浸透膜濃縮水に含まれる無機物や有機物に起因するファウリングを抑制して再生水の回収率の向上が図られる。
本発明の第一実施形態を示す排水処理装置のフロー図。 本発明の第二実施形態を示す排水処理装置のフロー図。 本発明の第三実施形態を示す排水処理装置のフロー図。 (a)従来の排水処理における各工程の水質、(b)本発明の実施例の排水処理における各工程の水質。
以下に図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
[第一実施形態]
図1に例示された本発明の一態様である第一実施形態の排水処理装置1は、第一逆浸透膜装置2、凝集槽3、固液分離装置4及び第二逆浸透膜装置5を備える。
第一逆浸透膜装置2は、系外から供された排水を逆浸透膜により透過水と濃縮水とに分離する。前記排水としては、例えば、フッ素または有機物を含む排水、特に、塩濃度が100〜100,000mg/L、全有機炭素濃度が5〜100mg/Lである排水が挙げられる。また、前記排水のフッ素濃度が1〜50mg/Lである場合には、フッ素と化合物を形成するイオンの濃度が当該排水の塩濃度の90%以下であるものが挙げられる。前記透過水は再生水として系外に移送される。前記濃縮水の一部は凝集槽3に供される一方でその他は第二逆浸透膜装置5に供される。
凝集槽3は、第一逆浸透膜装置2及び第二逆浸透膜装置5から供された濃縮水に凝集剤を添加してフロック含有水を得る。前記フロック含有水は前記排水のフッ素または有機物と凝集剤が反応して生成した固形成分を含むものである。
前記凝集剤としては、アルミニウム系やカルシウム系の凝集剤が挙げられる。
アルミニウム系の凝集剤としては、PAC(ポリ塩化アルミニウム)、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)に例示されるアルミニウム塩が挙げられる。カルシウム系の凝集剤としては、水酸化カルシウム(消石灰)、塩化カルシウムに例示されるカルシウム塩が挙げられる。アルミニウム系の凝集剤が用いられる場合、例えば、供給水中のフッ素に対して重量比でアルミニウムがフッ素の2倍以上となるように添加される。また、凝集工程に供される濃縮水のフッ素濃度が15mg/L以上の場合、凝集剤として前記アルミニウム塩で処理する前に、前記カルシウム塩で処理されると、フッ素を効率よく凝集除去でき、薬品のランニングコストを低減できる。
さらに、前記フロック含有水には、必要に応じてpH調整剤及び凝集助剤がさらに添加されて凝集効果が高められる。
pH調整剤は硫酸や水酸化ナトリウムなどが挙げられ、排水や凝集剤の特性に応じてフロック含有水のpHが所定の範囲に調整される。凝集剤として例えばPAC(ポリ塩化アルミニウム)が用いられる場合、pH6〜8の範囲に調整され、硫酸バンドが使用される場合はpH5〜8の範囲に調整される。
凝集助剤はアニオン系高分子凝集剤が用いられる。カチオン系及びノニオン系の高分子凝集剤は、後段の第二逆浸透膜分離工程(第二逆浸透膜装置5)のRO膜(逆浸透膜)のケミカルファウリングを引き起こす可能性があるので好ましくない。凝集助剤の添加濃度は、排水の凝集フロック濃度と凝集剤濃度の合計に対して0.8%程度の添加で適用するのが好ましい。
固液分離装置4は、凝集槽3から供されたフロック含有水を凝集物と凝集処理水とに固液分離する。前記凝集処理水は第二逆浸透膜装置5に供される。前記凝集物は系外に移送されて廃棄処分される。固液分離装置4としては、周知の沈殿分離装置、加圧浮上分離装置、砂ろ過装置、精密ろ過装置若しくは限外ろ過装置が例示される。これらの装置は、前記排水の特性や流入量に応じて適宜に選択または複数組み合わせて適用される。
第二逆浸透膜装置5は、第一逆浸透膜装置2及び固液分離装置4からの供給水(濃縮水及び凝集処理水)をさらに透過水と濃縮水とに分離する。前記透過水は再生水として系外に供給される。濃縮水は系外に排出または凝集槽3に供される。前記供給水には酸が添加されてpHが調整されることで、フッ素化合物の生成を抑制できる。この際、pHは2.0〜3.5の範囲に調整することが好ましい。
以上の排水処理装置1によれば、第一逆浸透膜分離工程(第一逆浸透膜装置2)の供給水の濃縮水を凝集処理及び固液分離処理して無機物及び有機物を除去した後、その処理水がさらに第二逆浸透膜分離工程(第二逆浸透膜装置5)に供される。これにより、第二逆浸透膜分離工程における無機ファウリングや有機ファウリングが抑制され、再生水の回収率が向上する。
[第二実施形態]
図2に例示された本発明の一態様である第二実施形態の排水処理装置1は、第一実施形態の排水処理装置1において、第二逆浸透膜装置5の後段に第三逆浸透膜装置6をさらに備える。
第三逆浸透膜装置6は、第二逆浸透膜装置5から供された濃縮水をさらに透過水と濃縮水とに分離する。第三逆浸透膜装置6で分離された透過水は再生水として系外に供され、前記濃縮水は一部が系外に排出され、その他残りは凝集工程(凝集槽3)に供される。
以上の排水処理装置1によれば、第二逆浸透膜装置5の濃縮水から透過水が得られるので、第一実施形態の効果に加えて、再生水の回収率がさらに向上する。
[第三実施形態]
図3に例示された本発明の第三実施形態の排水処理装置1は、第三逆浸透膜装置6が第二逆浸透膜装置5から供された透過水をさらに透過水と濃縮水とに分離すること以外は、第二実施形態と同様の態様となっている。第三逆浸透膜装置6で分離された透過水及び濃縮水は第二実施形態と同様に、透過水は再生水として系外に供され、濃縮水は一部が系外に排出され、その他残りは凝集工程に供される。
特に、本態様においては、第二逆浸透膜装置5においてNF膜(ナノフィルタ膜)が、第三逆浸透膜装置6においてRO膜(逆浸透膜)が適用される。さらに、第一逆浸透膜装置2においてNF膜を適用する場合は、前記第一逆浸透膜装置2(NF膜)の透過水は再生水として系外に排出せず、第三逆浸透膜装置6(RO膜)に供する方が、再生水の水質を良化する上で好ましい。
NF膜は、2価イオンの濃縮水と1価イオンの濃縮水とに分離できる周知のNF膜が適用される。NF膜の素材としては、ポリアミド系、ポリピペラジンアミド系、ポリエステルアミド系、あるいは水溶性のビニルポリマーを架橋したものなどが挙げられる。NF膜の構造は、膜の片面に緻密層を有し、緻密層から膜内部若しくはもう片面の膜に向けて徐々に大きな孔径の微細孔を有するもの(非対称膜)、非対称膜の緻密層の上に別の素材で形成された非常に薄い分離機能層を有するもの(複合膜)などが挙げられる。
RO膜は、供給水中の水分子を選択的に透過させ、供給水中の塩の透過を99%以上阻止できるものが挙げられる。RO膜の構造は、膜の片面に緻密層を備え、緻密層から反対面に向かって径が徐々に大きくなっている微細孔が形成された非対称膜や、この非対称膜の緻密層の上に他の材料からなる厚みの薄い活性層を供えた複合膜が挙げられる。
第二逆浸透膜装置5においてNF膜が適用されることで、NF膜の透過側に1価イオン(Na+,K+,Cl-,F-)が濃縮された透過水が、NF膜の濃縮側に2価イオン(Ca2+,Mg2+,SO4 2-,CO3 2-)が濃縮された濃縮水が得られる。これにより、NF膜の濃縮水には、カウンターイオンが減少するため、塩の析出が抑制され、再生水の回収率を向上できる。例えば、フッ素と化合物を形成するカウンターイオンとしてカルシウムを考える。フッ素(F)とカルシウム(Ca)を含む排水をNF膜により処理する場合において、近似的にFの除去率を50%、Caの除去率を100%とし、NF膜により2倍に濃縮した条件で考えると、濃縮水のフッ素の濃度は変わらずカルシウムの濃度は2倍となる。したがって、フッ化カルシウム(CaF2)の溶解度積は、[Ca]×[F]2=2×12=2となる。一方、RO膜では、Fの除去率を100%、Caの除去率を100%とすると、RO膜により2倍に濃縮した場合、[F]及び[Ca]はそれぞれ2倍となる。つまり、[Ca]×[F]2=2×22=8となる。よって、フッ化カルシウムを例に溶解度積で考えると、NF膜はRO膜の4倍の溶解度の許容量を有し、第二逆浸透膜装置5の分離膜にNF膜を採用した方がRO膜よりも析出量を抑えられることが分かる。
また、第一逆浸透膜工程(第一逆浸透膜装置2)の濃縮水のフッ素濃度が低い場合、凝集工程(凝集槽3)と固液分離工程(固液分離装置4)は省略して、第一逆浸透膜工程の濃縮水を、直接、第二逆浸透膜分離工程(第二逆浸透膜装置5)のNF膜に供給できる。
さらに、凝集工程及び固液分離工程の設備は、第一逆浸透膜分離工程から第三逆浸透膜分離工程の工程毎に配置してもよい。または、図2の態様のように、前記設備を第一逆浸透膜分離工程から第三逆浸透膜分離工程の共有の工程の設備とすれば設備コストの低減を図ることができる。
図4に本発明の実施例及び比較例として排水処理における各工程の水質を示した。
同図(a)に示した比較例の排水処理装置1は、従来技術に基づく排水処理装置であり、第一逆浸透膜装置2、第二逆浸透膜装置5及び第三逆浸透膜装置6を備える。第一逆浸透膜装置2は、系外から供された排水をNF膜により透過水と濃縮水とに分離する。第二逆浸透膜装置5は、第一逆浸透膜装置2からの濃縮水をNF膜により透過水と濃縮水とに分離する。第三逆浸透膜装置6は、第一逆浸透膜装置2及び第二逆浸透膜装置5からの透過水をRO膜により透過水と濃縮水とに分離する。
同図(b)に示した実施例の排水処理装置1は、図3に示された本発明の第三実施形態の排水処理装置1の態様において、第一逆浸透膜装置2からの透過水を第三逆浸透膜装置6に供給する。第一逆浸透膜装置2及び第二逆浸透膜装置5にはNF膜を適用し、第三逆浸透膜装置6にRO膜を適用した。
(検討)
以上の比較例及び実施例によりフッ素含有水を処理した場合の各工程の物質収支(水質)を同図に示した。
比較例及び実施例の原水(第一逆浸透膜装置2に供される流入排水)の水質は、フッ素濃度は3mg/L、カルシウム濃度は40mg/Lであった。
比較例のシステム全体の回収率は60%以上とされており、本検討では実施例、比較例ともに60%で計算した。第一逆浸透膜装置2及び第二逆浸透膜装置5のNF膜及び第三逆浸透膜装置6のRO膜による排水に含まれる無機物(フッ素及びカルシウム)のイオンの除去率を表1に示した。
Figure 2021194562
比較例及び実施例の各工程の物質収支の結果から各工程の濃縮水のフッ素濃度及びカルシウム濃度を用いて溶解度積を計算し、フッ化カルシウムの溶解度積Ksp=4.9E−11の値と比較して析出有無を判定した。理論上、溶解度積の計算値が前記Ksp値よりも高い場合はフッ化カルシウムの析出が発生し、前記Ksp値よりも低い場合にはフッ化カルシウムは析出せず溶解したままの状態と判定される。
(結果)
比較例においては、第一逆浸透膜装置2及び第二逆浸透膜装置5のNF膜の濃縮水にてフッ化カルシウムの析出が発生した。これに対して、実施例においては、第一逆浸透膜装置2及び第二逆浸透膜装置5のNF膜にて前記析出が発生しないことが確認された。以上のように、フッ素含有水を処理して再生水を得るにあたり、本発明の実施例によれば従来の比較例よりも再生水の回収率が向上することが示された。
また、本実施例のように第二逆浸透膜分離工程(第二逆浸透膜装置5)と第三逆浸透膜分離工程(第三逆浸透膜装置6)にそれぞれNF膜、RO膜を適用する場合、回収率を向上する目的で凝集固液分離工程(凝集槽3及び固液分離装置4)は有効な手段であることも示された。さらに、再生水の回収率を向上するためには第一逆浸透膜分離工程(第一逆浸透膜装置2)の分離膜にはRO膜よりもNF膜の方が好ましいことも示された。
1…排水処理装置
2…第一逆浸透膜装置
3…凝集槽
4…固液分離装置
5…第二逆浸透膜装置
6…第三逆浸透膜装置

Claims (14)

  1. フッ素または有機物を含む排水を透過水と濃縮水とに分離する第一逆浸透膜分離工程と、
    この第一逆浸透膜分離工程の濃縮水の一部に凝集剤を添加してフロック含有水を得る凝集工程と、
    前記フロック含有水を固液分離して凝集処理水を得る固液分離工程と、
    前記凝集処理水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第二逆浸透膜分離工程と
    を有することを特徴とする排水処理方法。
  2. 前記凝集工程は前記凝集剤としてアルミニウム塩を用いることを特徴とする請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記固液分離工程は、沈殿分離装置、加圧浮上分離装置、砂ろ過装置、精密ろ過装置若しくは限外ろ過装置のいずれかまたはこれらの固液分離装置から複数選択されたものによることを特徴とする請求項1または2に記載の排水処理方法。
  4. 前記排水の塩濃度は100〜100,000mg/Lであり、前記排水の全有機炭素濃度は5〜100mg/Lであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  5. 前記排水のフッ素濃度は1〜50mg/Lであり、フッ素と化合物を形成するイオンの濃度は当該排水の塩濃度の90%以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  6. 前記第二逆浸透膜分離工程の供給水に酸を添加することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  7. 前記第二逆浸透膜分離工程の濃縮水の一部を前記凝集工程に供することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  8. 前記第二逆浸透膜分離工程の濃縮水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第三逆浸透膜分離工程を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  9. 前記第二逆浸透膜分離工程の透過水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第三逆浸透膜分離工程を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  10. 前記第二逆浸透膜分離工程はナノフィルタ膜によることを特徴とする請求項8または9に記載の排水処理方法。
  11. 前記第三逆浸透膜分離工程は逆浸透膜によることを特徴とする請求項10に記載の排水処理方法。
  12. 前記第三逆浸透膜分離工程の濃縮水の一部を前記凝集工程に供することを特徴とする請求項8から11のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  13. フッ素または有機物を含む排水を透過水と濃縮水とに分離する第一逆浸透膜装置と、
    この第一逆浸透膜装置の濃縮水の一部に凝集剤を添加してフロック含有水を得る凝集槽と、
    前記フロック含有水を固液分離して凝集処理水を得る固液分離装置と、
    前記凝集処理水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第二逆浸透膜装置と
    を備えたことを特徴とする排水処理装置。
  14. 前記第二逆浸透膜装置の濃縮水をさらに透過水と濃縮水とに分離する第三逆浸透膜装置を備えたことを特徴とする請求項13に記載の排水処理装置。
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