JP2021191663A - 車両制御システム - Google Patents
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Abstract
【課題】カーブ路で車両の自動走行制御を実行しているときに、操舵系の故障が発生したとしても、車両を安全に停止することが可能な車両制御システムを提供する。【解決手段】車両制御システムは、車両の走行を自動的に制御する自動走行制御を実行する。車両制御システムは、カーブ路で車両の自動走行制御を実行しているとき、目標走行経路上の車両の上限車速を、操舵系に故障が発生したと想定した場合にその故障の発生に応答して緊急ブレーキを作動させた場合の想定制動距離が、緊急ブレーキを作動させた地点から車両が自車線を逸脱する地点までの車線逸脱距離よりも小さくなるように演算する。車両制御システムは、目標経路に沿って上限車速を超えないように車両制御を行う。【選択図】図2
Description
本発明は、車両の走行を自動的に制御する車両制御システムに関する。
車両の自動走行制御を実行中に、自動走行制御に関わるシステムや、センサ、アクチュエータ等が失陥した場合のフェイルセーフ技術に関して、これまで様々なものが提案されている。特許文献1には、自動走行制御中に、環境認識機能が失陥したとしても、確実にガードレール等の障害物に抵触すること無く路肩に安全に自動退避する走行制御装置に関する技術が提案されている。
車両のフェイルセーフが必要となる状況の1つとして、車両を自動走行制御しているとき、操舵制御系の故障により操舵制御の機能失陥が起きる場合が考えられる。この場合に実施される対応の1つとして、操舵制御系を冗長構成とすることが挙げられる。これにより、1つの操舵制御に機能失陥が起きたとしても、予備の操舵制御を作動させることで機能を維持することができる。しかし、制御系を冗長構成とすることは、構成の複雑化や装置の追加を必要とし、一般にコストが高くなってしまう。
自動運転技術のニーズが高まっている昨今、操舵制御系の冗長構成を持たない車両であっても、操舵制御を含んだ自動走行制御が安全に実行できるように、操舵制御の機能失陥に対する十分なフェイルセーフが求められている。操舵制御系が冗長構成ではない車両において、操舵制御の機能失陥が発生した場合のフェイルセーフとして、緊急ブレーキを作動させ車両を停止させることが考えられている。しかしながら、カーブ路で車両の自動走行制御を実行している時には、車両の車速によっては、緊急ブレーキを作動させても自車線内で停止できず車線を逸脱し、対向車両や障害物に衝突する虞がある。
本発明は、上述の課題を鑑みてなされたもので、カーブ路で車両の自動走行制御を実行中に操舵制御系の故障が起きたとしても、車両を安全に停止することが可能な車両制御システムを提供することを目的とする。
本発明は、車両の走行を自動的に制御する車両制御システムに関連する。車両制御システムは、車両の運転環境を示す運転環境情報が格納されるメモリと、運転環境情報に基づいて車両の自動走行制御を実行するプロセッサと、を備えている。
想定制動距離は、操舵制御系の故障が発生したと想定した場合に、その故障の発生に応答して車両が緊急ブレーキを作動させた場合の制動距離である。車線逸脱距離は、緊急ブレーキを作動させた地点から車両が自車線を逸脱する地点までの距離である。
プロセッサは、カーブ路で車両の自動走行制御を実行するとき、想定制動距離が車線逸脱距離よりも小さくなるように、車両の上限車速を演算する上限車速演算処理を行うように構成されている。
本発明によれば、カーブ路で車両の自動走行制御を実行するとき、車両の上限車速が、万が一操舵系に故障が発生したとしても緊急ブレーキを作動させることで自車線からの逸脱を回避できるように演算される。これにより、操舵制御系の故障が現に発生し車両が緊急ブレーキを作動させたとしても、対向車線に進入することなく車両を安全に停止させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
1.概要
1−1.カーブ路走行における緊急ブレーキ作動
本実施の形態に係る車両制御システムは、車両の走行を自動的に制御する自動走行制御を実行する。自動走行制御は、車両が目的地に向かって自動的に走行するように車両制御を行う。車両制御は、操舵制御と、加速制御と、制動制御と、を含んでいる。自動走行制御は、車両の走行計画に基づいて行われる。走行計画は、例えば目的地に対して走行時間や、交通状態、安全性を考慮して最適なルートとなるように設定される。典型的には、自動走行制御では、走行計画に基づいて目標走行経路が生成される。目標走行経路は、車両が走行する道路内における車両の目標位置の集合と、目標位置毎の目標速度と、を含んでいる。自動走行制御では、目標走行経路に沿って車両を走行させるために、車両と目標走行経路との偏差を算出し、その偏差が小さくなるように車両の操舵制御、加速制御、又は制動制御が行われる。
1−1.カーブ路走行における緊急ブレーキ作動
本実施の形態に係る車両制御システムは、車両の走行を自動的に制御する自動走行制御を実行する。自動走行制御は、車両が目的地に向かって自動的に走行するように車両制御を行う。車両制御は、操舵制御と、加速制御と、制動制御と、を含んでいる。自動走行制御は、車両の走行計画に基づいて行われる。走行計画は、例えば目的地に対して走行時間や、交通状態、安全性を考慮して最適なルートとなるように設定される。典型的には、自動走行制御では、走行計画に基づいて目標走行経路が生成される。目標走行経路は、車両が走行する道路内における車両の目標位置の集合と、目標位置毎の目標速度と、を含んでいる。自動走行制御では、目標走行経路に沿って車両を走行させるために、車両と目標走行経路との偏差を算出し、その偏差が小さくなるように車両の操舵制御、加速制御、又は制動制御が行われる。
図1は、カーブ路で車両1の自動走行制御を実行しているときに操舵制御系故障が発生した場合の車両1の動作を示す概念図である。図1は、本実施の形態に係る車両制御システムが適用されない場合の車両1の動作を示すものである。カーブ路は、センターライン3を境にして左側が車両1の走行する車線(自車線)、右側が車両1の対向車線である。対向車線では、対向車両2が走行している。自動走行制御により、目標走行経路TRが生成されている。
車両1は、操舵制御系の冗長構成を持たないとする。車両1に操舵制御系故障が発生し、ドライバーによる操作介入もないとき、フェイルセーフにより車両1は緊急ブレーキを作動させ車両1を停止させる。これにより車両1は、本来の走行予定位置となる車両1aではなく、操舵制御系故障発生位置から直進して停止した車両1’の位置となる。このとき、緊急ブレーキを作動させたときの車両1の車速により、緊急ブレーキによる停止位置が変わってくる。車両1の車速によっては、図1に示されるように、停止するまでに車両1が自車線を逸脱して対向車線に進入し、対向車両2と衝突する可能性がある。あるいは、自車線外又はセンターライン3上に存在する障害物に衝突するということも考えられる。このように、単に緊急ブレーキを作動させて車両1を停止させるだけでは、フェイルセーフが十分に行えない虞がある。
1−2.車両制御システムの概要
図2は、本実施の形態に係る車両制御システム100の概要を説明するための概念図である。車両制御システム100は、車両1に搭載されている。あるいは、車両制御システム100の一部は、車両1の外部の外部装置に配置され、リモートで車両制御を行っても良い。車両制御システム100は、車両1がカーブ路を走行している場合、想定制動距離dstopと、車線逸脱距離doverと、を演算する。車両1がカーブ路を走行していることは、後述する運転環境情報に基づいて判断することができる。想定制動距離dstopは、操舵系に故障が発生したと想定した場合に、その故障の発生に応答して緊急ブレーキを作動させた場合の制動距離である。車線逸脱距離doverは、緊急ブレーキを作動させた地点から車両1が自車線を逸脱する地点までの距離である。
図2は、本実施の形態に係る車両制御システム100の概要を説明するための概念図である。車両制御システム100は、車両1に搭載されている。あるいは、車両制御システム100の一部は、車両1の外部の外部装置に配置され、リモートで車両制御を行っても良い。車両制御システム100は、車両1がカーブ路を走行している場合、想定制動距離dstopと、車線逸脱距離doverと、を演算する。車両1がカーブ路を走行していることは、後述する運転環境情報に基づいて判断することができる。想定制動距離dstopは、操舵系に故障が発生したと想定した場合に、その故障の発生に応答して緊急ブレーキを作動させた場合の制動距離である。車線逸脱距離doverは、緊急ブレーキを作動させた地点から車両1が自車線を逸脱する地点までの距離である。
車両制御システム100は、自動走行制御において生成される目標走行経路TRと、車両1の運転環境情報と、を用いて、目標走行経路TRの各位置における車両1の上限車速を、想定制動距離dstopが車線逸脱距離doverよりも小さくなるように演算する。運転環境情報は、後述するように、車両1の運転環境を示し、車両1に搭載されたカメラやレーダー等の各センサや、ナビゲーションシステム等から取得される。車両制御システム100は、目標走行経路に沿って上限車速を超えないように車両1の車両制御を行う。これにより、図2に示されるように、操舵系故障が発生し、車両1が緊急ブレーキを作動させたとしても、車両1は自車線を逸脱しない車両1bの位置で停止することができる。従って、センターライン3を超えて対向車線に進入することが無くなるため、車線外又はセンターライン3上に存在する障害物や、対向車両2に衝突することが無く、車両1を安全に停止させることが可能となる。
2.車両制御システムの構成
図3は、本実施の形態に係る車両制御システム100の構成例を示すブロック図である。車両制御システム100は、自動走行制御装置10と、運転環境情報取得装置20と、車両制御装置30と、を備えている。
図3は、本実施の形態に係る車両制御システム100の構成例を示すブロック図である。車両制御システム100は、自動走行制御装置10と、運転環境情報取得装置20と、車両制御装置30と、を備えている。
自動走行制御装置10は、典型的には、車両1に搭載されるECU(Electronic Control Unit)である。自動走行制御装置10は、複数のECUの組み合わせであっても良い。あるいは、自動走行制御装置10の一部が、車両1の外部の情報処理装置であって、リモートで入出力情報の受け渡しを行っても良い。自動走行制御装置10は、運転環境情報取得装置20及び車両制御装置30と、電気的に又は無線で接続されている。
自動走行制御装置10の処理回路は、インターフェース11と、メモリ12と、プロセッサ13と、を含んでいる。インターフェース11は、運転環境情報取得装置20から出力される運転環境情報を入力とし、車両制御装置30に対する制御要求を出力とする。入力された運転環境情報は、メモリ12に格納される。メモリ12は、データを一時的に記録するRAM(Random Access Memory)と、プロセッサ13で実行可能な制御プログラムや制御プログラムに関連する種々のデータ等を保存するROM(Read Only Memory)と、を含んでいる。プロセッサ13は、制御プログラム等をメモリ12から読み出して実行し、取得した運転環境情報に基づいて制御要求を生成する。
運転環境情報取得装置20は、道路情報管理装置21と、周辺監視センサ22と、自車状態検知センサ23と、を含んでいる。道路情報管理装置21は、道路地図や道路の制限車速、車線の種別といった道路情報を取得し出力する。道路情報管理装置21は、例えば、予め記憶される地図データ(地図上の各位置に対する道路情報を含んでいる。)と、車両1の現在位置に関する情報を取得するGPS(Global Positioning System)センサと、を含んだナビゲーションシステムである。道路情報管理装置21は、GPSセンサにより車両1の現在位置を取得し、車両1の現在位置周囲の道路情報を地図データから参照して出力する。周辺監視センサ22は、自車線の車線幅やカーブ曲率、車両1の周辺に存在する物体の位置や形状といった周辺環境情報を検出し出力する。周辺監視センサ22は、例えば、カメラ、ミリ波レーダー、LiDAR(Light Detection and Ranging)等である。自車状態検知センサ23は、車両1の車速、加速度、ヨーレートといった自車状態情報を検出し出力する。自車状態検知センサ23は、例えば、車輪速センサ、ジャイロセンサ、Gセンサ等である。
車両制御装置30は、車両1を操舵する操舵制御系31と、車両1を駆動する駆動制御系32と、車両1を制動する制動制御系33と、を含んでいる。操舵制御系31は、例えば、パワーステアリングシステム、ステアバイワイヤ操舵システム等により実行される。駆動制御系32は、例えば、エンジンコントロールシステム、EVシステム等により実行される。制動制御系33は、例えば、ブレーキシステムにより実行される。
3.車両制御システムの機能
図4は、本実施の形態に係る自動走行制御装置10のプロセッサ13により実行される処理を模式的に示す図である。自動走行制御装置10のプロセッサ13により実行される処理は、目標走行経路生成処理S10と、上限車速演算処理S20と、車両制御量演算処理S30と、を含んでいる。
図4は、本実施の形態に係る自動走行制御装置10のプロセッサ13により実行される処理を模式的に示す図である。自動走行制御装置10のプロセッサ13により実行される処理は、目標走行経路生成処理S10と、上限車速演算処理S20と、車両制御量演算処理S30と、を含んでいる。
目標走行経路生成処理S10において、プロセッサ13は、車両1の目標走行経路TRを生成する。目標走行経路TRは、入力とする運転環境情報により、地図上の車両1の位置及び周辺の道路情報、車両1の周辺環境、車両1の自車状態情報を取得し、車両安定性及び安全性から最適とされる経路が生成される。
上限車速演算処理S20において、プロセッサ13は、車両1がカーブ路を走行する場合に目標走行経路TRの各位置における車両1の上限車速Vlimを演算する。あるいは、プロセッサ13は、常に上限車速Vlimの演算を行うように構成されていても良い。車両1がカーブ路を走行していることは、例えば、周辺環境情報から自車線のカーブ曲率を取得することにより判断される。上限車速Vlimは、目標走行経路の各位置において想定制動距離dstopが車線逸脱距離doverより小さくなるように演算される。車線逸脱距離doverは、例えば、目標走行経路TRと、道路情報管理装置21により入力される目標走行経路TR上の道路情報と、周辺監視センサ22により入力される車両1前方の車線情報(車両1から各車線までの距離、車線幅等を含む。)と、から総合的に判断し算出される。想定制動距離dstopは、緊急ブレーキを作動した時の車両1の車速(以下「緊急ブレーキ作動車速」とも称する。)に依存している。従って、例えば、実車適合により緊急ブレーキ作動車速に対する想定制動距離dstopを与える2次元マップを作成することで、想定制動距離dstopを与えることができる。またこの2次元マップにより、前述のように算出した車線逸脱距離doverと比較して、想定制動距離dstopが車線逸脱距離doverより小さくなるように上限車速Vlimを決定することができる。想定制動距離dstopは、自車線の路面抵抗μにも依存するため、周辺環境情報から路面抵抗μを取得し、路面抵抗μを上限車速Vlimの決定において参酌しても良い。
車両制御量演算処理S30において、プロセッサ13は、入力とする目標走行経路TR及び上限車速Vlimに基づいて、車両1の操舵制御、駆動制御、制動制御の制御量を演算し、それらの制御量を含んだ制御要求を出力する。制御要求は、目標走行経路TRに沿って、上限車速Vlimを超えないように車両1を車両制御するものである。
以上説明したように、本実施の形態の車両制御システム100によれば、カーブ路で車両1の自動走行制御を実行するときに、目標走行経路TR上の車両1の上限車速Vlimは、想定制動距離dstopが車線逸脱距離doverより小さくなるように演算される。これにより、カーブ路で車両1の自動走行制御を実行中に、万が一操舵系故障が発生したとしても、車両1が緊急ブレーキを作動させることで、対向車線に進入することなく安全に車両を停止させることができる。
4.実施の形態の車両制御システムの変形例
実施の形態の車両制御システム100は、以下のように変形した態様を採用しても良い。
実施の形態の車両制御システム100は、以下のように変形した態様を採用しても良い。
4−1.変形例1
自動走行制御装置10は、自車線内のカーブ路内側の走行経路(以下「故障想定走行経路」とも称する。)を生成する故障想定走行経路生成処理を更に行うように構成されていても良い。図5は、故障想定走行経路生成処理を行う場合の本実施の形態に係る車両制御システム100の概要を説明するための概念図である。図5に示されるように、故障想定走行経路TR2は、通常生成される走行経路TR1よりもカーブ路内側を走行するように生成される。このとき、故障想定走行経路TR2を走行する場合の車線逸脱距離d2overは、走行経路TR1を走行する場合の車線逸脱距離d1overよりも大きくなる。これにより、想定制動距離dstopの許容量が大きくなることで上限車速Vlimを大きくすることができる。また、本実施の形態に係る車両制御システム100を適用しない場合の車速と上限車速Vlimとの差を小さくすることができ、快適性を向上させることができる。
自動走行制御装置10は、自車線内のカーブ路内側の走行経路(以下「故障想定走行経路」とも称する。)を生成する故障想定走行経路生成処理を更に行うように構成されていても良い。図5は、故障想定走行経路生成処理を行う場合の本実施の形態に係る車両制御システム100の概要を説明するための概念図である。図5に示されるように、故障想定走行経路TR2は、通常生成される走行経路TR1よりもカーブ路内側を走行するように生成される。このとき、故障想定走行経路TR2を走行する場合の車線逸脱距離d2overは、走行経路TR1を走行する場合の車線逸脱距離d1overよりも大きくなる。これにより、想定制動距離dstopの許容量が大きくなることで上限車速Vlimを大きくすることができる。また、本実施の形態に係る車両制御システム100を適用しない場合の車速と上限車速Vlimとの差を小さくすることができ、快適性を向上させることができる。
図6は、故障想定走行経路生成処理S11を行う場合に本実施の形態に係る自動走行制御装置10のプロセッサ13により実行される処理を模式的に示す図である。図6で示される処理は、故障想定走行経路生成処理S11及び目標走行経路生成処理S10aを除いて、図4で示される処理と同一である。
故障想定走行経路生成処理S11は、前述のように、故障想定走行経路TR2を生成する。故障想定走行経路生成処理S11は、カーブ路で車両1を自動走行制御するときに常に行われても良いし、想定制動距離dstopに余裕を持たせたい場合や、カーブ路の制限車速を考慮して上限車速Vlimを大きくしたい場合等に、要求に応じて行われるように構成されていても良い。故障想定走行経路生成処理S11は、入力とする運転環境情報により、地図上の車両1の位置及び周辺の道路情報、車両1の周辺環境、車両1の自車状態情報を取得し、それらの情報に基づいて、更に所望する想定制動距離dstop又は上限車速Vlimを満足できるように、故障想定走行経路TR2を生成し出力する。
目標走行経路生成処理S10aは、基本的には図4で示される処理と同一であり、入力とする運転環境情報により、地図上の車両1の位置及び周辺の道路情報、車両1の周辺環境、車両1の自車状態情報を取得し、車両安定性及び安全性から最適とされる走行経路TR1を生成する。目標走行経路生成処理S10aは、更に故障想定走行経路生成処理S11との調停処理を有する。目標走行経路生成処理S10aの調停処理は、故障想定走行経路生成処理S11から故障想定走行経路TR2の入力がある場合は、故障想定走行経路TR2を目標走行経路TRとし、故障想定走行経路TR2の入力が無い場合は、通常生成される走行経路TR1を目標走行経路TRとするように行われる。
以上説明したように、本実施の形態に係る車両制御システム100の変形例1によれば、自車線内のカーブ路内側の走行経路を選択することで、想定制動距離dstopの許容量及び上限車速Vlimを大きくすることができる。これにより、安全性や快適性の向上を目的として、所望するように想定制動距離dstop及び上限車速Vlimを与えることが可能となる。
4−2.変形例2
自動走行制御装置10は、自車線内のカーブ路内側に障害物が存在する場合に自車線内のカーブ路外側の走行経路(以下「回避走行経路」とも称する。)を生成する回避走行経路生成処理を更に行うように構成されていても良い。図7は、回避走行経路生成処理を行う場合の本実施の形態に係る車両制御システム100の概要を説明するための概念図である。図7に示されるように、回避走行経路TR3は、カーブ路内側に存在する障害物4を回避できるように、通常生成される走行経路TR1よりもカーブ路外側を走行するように生成される。このとき、回避走行経路TR3を走行する場合の車線逸脱距離d3overは、走行経路TR1を走行する場合の車線逸脱距離d1overよりも小さくなる。このため、想定制動距離dstopの許容量が小さくなり上限車速Vlimは小さくなる。
自動走行制御装置10は、自車線内のカーブ路内側に障害物が存在する場合に自車線内のカーブ路外側の走行経路(以下「回避走行経路」とも称する。)を生成する回避走行経路生成処理を更に行うように構成されていても良い。図7は、回避走行経路生成処理を行う場合の本実施の形態に係る車両制御システム100の概要を説明するための概念図である。図7に示されるように、回避走行経路TR3は、カーブ路内側に存在する障害物4を回避できるように、通常生成される走行経路TR1よりもカーブ路外側を走行するように生成される。このとき、回避走行経路TR3を走行する場合の車線逸脱距離d3overは、走行経路TR1を走行する場合の車線逸脱距離d1overよりも小さくなる。このため、想定制動距離dstopの許容量が小さくなり上限車速Vlimは小さくなる。
図8は、回避走行経路生成処理S12を行う場合に本実施の形態に係る自動走行制御装置10のプロセッサ13により実行される処理を模式的に示す図である。図8で示される処理は、回避走行経路生成処理S12及び目標走行経路生成処理S10bを除いて、図4で示される処理と同一である。
回避走行経路生成処理S12は、前述のように、回避走行経路TR3を生成する。回避走行経路生成処理S12は、周辺監視センサ22により入力される車両1周囲の物体情報から、自車線内のカーブ路内側に障害物4が存在すると判断される場合に行われる。回避走行経路生成処理S12は、入力とする運転環境情報により、地図上の車両1の位置及び周辺の道路情報、車両1の周辺環境、車両1の自車状態情報を取得し、それらの情報に基づいて、更に障害物4を回避することが可能なように、回避走行経路TR3を生成し出力する。
目標走行経路生成処理S10bは、基本的には図4で示される処理と同一であり、入力とする運転環境情報により、地図上の車両1の位置及び周辺の道路情報、車両1の周辺環境、車両1の自車状態情報を取得し、車両安定性及び安全性から最適とされる走行経路TR1を生成する。目標走行経路生成処理S10bは、更に回避走行経路生成処理S12との調停処理を有する。目標走行経路生成処理S10bの調停処理は、回避走行経路生成処理S12から回避走行経路TR3の入力がある場合は、回避走行経路TR3を目標走行経路TRとし、回避走行経路TR3の入力が無い場合は、通常生成される走行経路TR1を目標走行経路TRとするように行われる。
以上説明したように、本実施の形態に係る車両制御システム100の変形例2によれば、カーブ路で車両1の自動走行制御を実行中に、操舵制御系故障が発生し緊急ブレーキが作動したとしても対向車線に進入することなく安全に停止することができ、更にカーブ路内側の障害物4を回避するように走行することが可能となり、安全性を向上させることができる。
1 車両
2 対向車両
3 センターライン
4 障害物
TR 目標走行経路
10 自動走行制御装置
20 運転環境情報取得装置
30 車両制御装置
100 車両制御システム
S10 目標走行経路生成処理
S20 上限車速演算処理
S30 車両制御量演算処理
dover 車線逸脱距離
dstop 想定制動距離
2 対向車両
3 センターライン
4 障害物
TR 目標走行経路
10 自動走行制御装置
20 運転環境情報取得装置
30 車両制御装置
100 車両制御システム
S10 目標走行経路生成処理
S20 上限車速演算処理
S30 車両制御量演算処理
dover 車線逸脱距離
dstop 想定制動距離
Claims (1)
- 車両の走行を自動的に制御する車両制御システムであって、
前記車両の運転環境を示す運転環境情報が格納されるメモリと、
前記運転環境情報に基づいて前記車両の自動走行制御を実行するプロセッサと、
を備え、
想定制動距離は、操舵制御系の故障が発生したと想定した場合に前記故障の発生に応答して前記車両が緊急ブレーキを作動させた場合の制動距離であり、
車線逸脱距離は、前記緊急ブレーキを作動させた地点から前記車両が自車線を逸脱する地点までの距離であり、
前記プロセッサは、
カーブ路で前記車両の前記自動走行制御を実行するとき、前記想定制動距離が前記車線逸脱距離よりも小さくなるように前記車両の上限車速を演算する上限車速演算処理を行うように構成されていることを特徴とする車両制御システム。
Priority Applications (1)
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