JP2021189898A - 自動取引装置 - Google Patents

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章義 山中
Akiyoshi Yamanaka
礼子 竹下
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Abstract

【課題】顧客の要望に応じて、新券、若しくは新紙幣への交換を行なうことができ、金融機関等の業務負担を軽減することができる自動取引装置を提供する。【解決手段】自動取引装置は、操作表示部と、紙幣の投入又は紙幣を排出する紙幣入出金部と、流通していない新券若しくは新仕様の新紙幣を金種別に充填した新券収納庫と、流通券若しくは旧紙幣を金種別に収納する非新券収納庫と、取引処理を制御する制御部とを備え、出金取引の際に、操作表示部に紙幣交換要求画面が表示され、紙幣交換要求画面上で、出金紙幣を新券若しくは新紙幣への交換が要求されると、制御部が、出金取引金額に基づく金種枚数の新券若しくは新紙幣を、新券収納庫から前記紙幣入出金部に搬送させる。【選択図】図4

Description

本発明は、自動取引装置に関する。
従来、自動取引装置において、紙幣を出金する際、紙幣収納庫に格納されている紙幣の上から順番に出金するため、新品の紙幣と古い紙幣とが混在して出金される。つまり、還流型の紙幣収納庫が使用されているとき、新品の紙幣と古い紙幣とが混在して紙幣収納庫に収納されているので、出金される紙幣は、新品の紙幣と古い紙幣とが混在した形で出金されてしまう。
非特許文献1に記載のように、流通された古い紙幣を新しい紙幣に交換する場合、顧客は、金融機関の窓口で交換することになる。また、今後、日本銀行が新しい様式の新紙幣を発行する予定であるが、顧客が新紙幣への交換する場合も、同様に、窓口での交換となる。
中国銀行ホームページ、https://www.chugin.co.jp/faq/215.html(検索日2020年5月29日)
しかしながら、金融機関等の窓口の営業時間は限られており、顧客が新しい紙幣、若しくは新紙幣へ交換手続きに負担が生じてしまうという課題がある。
また、新券、若しくは新紙幣を効率的に流通させることを要求している金融機関にとっても窓口業務の負担が生じてしまうという課題が生じ得る。
そのため、上述した課題に鑑み、顧客の要望に応じて、新券、若しくは新紙幣への交換を行なうことができ、金融機関等の業務負担を軽減することができる自動取引装置が求めれている。
かかる課題を解決するために、第1の本発明の自動取引装置は、操作表示部と、紙幣の投入又は紙幣を排出する紙幣入出金部と、流通していない新券若しくは新仕様の新紙幣を金種別に充填した新券収納庫と、流通券若しくは旧紙幣を金種別に収納する非新券収納庫と、取引処理を制御する制御部とを備え、出金取引の際に、操作表示部に紙幣交換要求画面が表示され、紙幣交換要求画面上で、出金紙幣を新券若しくは新紙幣への交換が要求されると、制御部が、出金取引金額に基づく金種枚数の新券若しくは新紙幣を、新券収納庫から前記紙幣入出金部に搬送させることを特徴とする。
第2の本発明の自動取引装置は、操作表示部と、紙幣の投入又は紙幣を排出する紙幣入出金部と、流通していない新券若しくは新仕様の新紙幣を金種別に充填した新券収納庫と、流通券若しくは旧紙幣を金種別に収納する非新券収納庫と、搬送される紙幣を鑑別する鑑別部と、取引処理を制御する制御部とを備え、操作表示部に取引選択画面が表示され、取引画面上で、新券若しくは新紙幣への交換が要求されると、紙幣入出金部が、交換対象とする紙幣の投入を許容し、鑑別部が、投入紙幣の金種枚数を計数し、制御部が、投入紙幣の投入金額に応じた金種枚数の新券若しくは新紙幣を新券収納庫から紙幣入出金部に搬送させ、投入された紙幣を、鑑別部により鑑別された金種の非新券収納庫に収納させることを特徴とする。
本発明によれば、顧客の要望に応じて、新券、若しくは新紙幣への交換を行なうことができ、金融機関等の業務負担を軽減することができる。
第1の実施形態に係る自動取引装置の外観構成を示す外観構成図である。 第1の実施形態の自動取引装置の紙幣搬送機構を説明する説明図である。 第1の実施形態に係る取引システムの構成と、自動取引装置の内部構成を示す構成図である。 第1の実施形態の自動取引装置において新券を出金する処理動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に自動取引装置の操作表示部に表示される画面遷移を説明する説明図である(その1)。 第1の実施形態に自動取引装置の操作表示部に表示される画面遷移を説明する説明図である(その2)。 第1の実施形態に係る自動取引装置の出金処理動作の変形例を示すフローチャートである(その1)。 第1の実施形態に係る自動取引装置の出金処理動作の変形例を示すフローチャートである(その2)。 第1の実施形態の変形実施形態における、出金金額入力画面を示す画面図である。 第2の実施形態の自動取引装置における新券への交換処理を示すフローチャートである。 第2の実施形態に自動取引装置の操作表示部に表示される画面遷移を説明する説明図である(その1)。 第2の実施形態に自動取引装置の操作表示部に表示される画面遷移を説明する説明図である(その2)。 第2の実施形態の変形実施形態における、新券交換要求画面を示す画面図である。 第2の実施形態に係る自動取引装置の出金処理動作の変形例を示すフローチャートである。 第2の実施形態の変形実施形態において、自動取引装置の操作表示部に表示させる画面例を示す画面図である。 第3の実施形態の自動取引装置の紙幣搬送機構を説明する説明図である。 第3の実施形態の自動取引装置における新紙幣への交換処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態に自動取引装置の操作表示部に表示される画面遷移を説明する説明図である(その1)。 第3の実施形態に自動取引装置の操作表示部に表示される画面遷移を説明する説明図である(その2)。
(A)第1の実施形態
以下では、本発明に係る自動取引装置の第1の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
第1の実施形態では、本発明の自動取引装置を、金融機関等の店舗に設置されている自動取引装置(ATM:Auto Teller Machine)に適用する場合を例示して説明する。
[基本概念]
例えば、顧客は、新品の紙幣(新券)の出金を希望することがある。流通券の新券への交換は、一般的に、金融機関等の窓口で行なわれており、顧客は、一度出金した紙幣(例えば流通券)を窓口で新券に交換することになる。
近年、金融機関等では業務効率化の観点から業務見直しが進んでおり、その一環として、窓口業務の負担軽減や、ATMの紙幣収納庫の交換回収業務の負担軽減等が強く要望されている。
第1の実施形態では、窓口業務や交換回収業務等の負担軽減を意図して、自動取引装置における出金取引で、顧客の要望に応じて、効率的に新券を出金できるようにする。
なお、「新券」は、流通していない新品の紙幣をいい、「流通券」は、流通した紙幣をいう。
(A−1)第1の実施形態の構成
[自動取引装置の外観構成]
図1は、第1の実施形態に係る自動取引装置の外観構成を示す外観構成図である。
図1において、自動取引装置10は、筐体11、通帳入出口12、カード入出口13、明細票排出口14、紙幣入出口15、硬貨入出口16、操作表示部17を有する。
自動取引装置10は、顧客操作により所定の取引を実施するものであり、例えば、金融機関の店舗や、コンビニエンスストア等の小売店の店舗、駅、空港などに設置されている。
通帳入出口12は、通帳の投入を受け付けたり、通帳を返却(排出)したりする部分である。カード入出口13は、取引に用いられるキャッシュカード又はクレジットカード等のカードの投入を受け付けたり、返却(排出)したりする部分である。明細票排出口14は、取引に関する情報が用紙に印字された明細票を排出する部分である。
紙幣入出口15は、取引に係る紙幣の投入を受け付けたり、排出したりする部分である。硬貨入出口16は、取引に係る硬貨の投入を受け付けたり、排出したりする部分である。
操作表示部17は、例えばタッチパネル機能を有するディスプレイである。操作表示部17は、例えば、取引選択画面(以下では、「顧客待ち画面」とも呼ぶ。)や、選択された取引進行のための画面等を表示すると共に、顧客による入力操作を受け付ける。ここでは、操作表示部17が、タッチパネル型ディスプレイである場合を例示するが、これに限定されず、例えば、物理的なボタンや、別に設けたディスプレイ(補助的な表示部等)を備えてもよい。
なお、自動取引装置10は、図1に例示する外観構成に限定されず、例えば、NFC(Near Field Communication)規格化技術やBluetooth(登録商標)規格化技術等の近距離無線通信部を備え、近距離無線通信機能を搭載するICカードや携帯端末(例えばスマートフォン等)との間で、例えば電子マネーのように電子化された価値(例えば貨幣価値)を用いた取引を実施できるようにしてもよい。
また例えば、自動取引装置10は、バーコード等の一次元コードや、QRコード(登録商標)等の二次元コード等の様々なコード情報を読み取るコード読取部を備え、読み取ったコード情報を用いた取引を実施できるようにしてもよい。
[自動取引装置の紙幣搬送機構]
図2は、第1の実施形態の自動取引装置10の紙幣搬送機構を説明する説明図である。
図2において、自動取引装置10は、複数(例えば、図2では5台)の紙幣収納庫1(1−1〜1−5)、リジェクト紙幣収納庫2、鑑別部3、搬送路4、一時保留部5、紙幣入出金部6、制御部21、記憶部27を有する。
複数の紙幣収納庫1(1−1〜1−5)とリジェクト紙幣収納庫2は、自動取引装置10の金庫部Sに設けられているものとする。
(紙幣収納庫)
複数の紙幣収納庫1−1〜1−5は、紙幣を収納する紙幣収納庫(収納金庫)であり、一般的に、スタッカ、カセット等とも呼ばれる。紙幣収納庫1−1〜1−5は、紙幣を金種別に収納してもよいし、複数の金種紙幣を混在させて収納するようにしてもよい。なお、図1では、自動取引装置10が、5台の紙幣収納庫1−1〜1−5を備える場合を例示するが、紙幣収納庫1の設置台数は限定されない。
紙幣収納庫1−1〜1−5には、様々な機能を備えたものがある。例えば、出金専用の紙幣収納庫や、入金専用の紙幣収納庫、入金時には紙幣を収納すると共に、出金時には収納されている紙幣を繰り出す機能を有する入出金用カセット(「還流型紙幣収納庫」、「リサイクル型紙幣収納庫」等と呼ばれる。)等があり、紙幣収納庫1の用途に応じて適用される。
入出金用カセットの場合、その筐体内部に設けられた、上下方向に可動するステージ上に紙幣が載置され、出金時には、ステージ上の最上部に位置している紙幣が繰り出される。他方、入金時には、搬送路4から搬送されてきた新たな紙幣が、最上部の紙幣となって収納される。つまり、入金時に、入出金用カセットに収納された紙幣は最上部に収納されるので、その直後の出金時には、最上部に位置している紙幣が出金紙幣として繰り出されることになる。
なお、紙幣収納庫1が入出金用カセットであっても、出金又は入金される紙幣の搬送制御を行なうことで、出金のみを行なう紙幣収納庫1、入金のみを行なう紙幣収納庫1等のように区別することもできる。
ここで、第1の実施形態では、入金又は出金で多く利用される1万円券と千円券に関して、それぞれ2台の紙幣収納庫1を割り当てて適用するものとし、五千円に関しては1台の紙幣収納庫1を割り当てて適用するものとする。5千円券に関しても、1万円券、千円券と同様に、2台の紙幣収納庫1を割り当てるようにしてもよい。
具体的に、例えば、紙幣収納庫1−1及び紙幣収納庫1−2は、1万円券の紙幣に使用されるものとし、そのうち、紙幣収納庫1−1は、1万円券の新券を装填し、紙幣収納庫1−2は、1万円券の流通券に使用されるものとする。1万円券の新券が装填されている紙幣収納庫1−1は、出金用として利用され、新券と流通券とが混在しないようにするため、入金時には紙幣が紙幣収納庫1−1に収納されないようにする。他方、1万円券の新券の出金が要求されないようときには、紙幣収納庫1−2から1万円券の流通券が出金されるようにし、また、入金時には、入金された流通券が、紙幣収納庫1−2に収納されるようにする。
同様に、例えば、紙幣収納庫1−3及び紙幣収納庫1−4は、千円券の紙幣に使用されるものとし、そのうち、紙幣収納庫1−3は、千円券の新券を装填し、紙幣収納庫1−4は、1万円券の流通券に使用されるものとする。紙幣収納庫1−3及び紙幣収納庫1−4の利用方法については、上述した紙幣収納庫1−1及び紙幣収納庫1−2と同様とすることができる。
第1の実施形態では、紙幣収納庫1−1、1−3のように新券を収納しているものを「新券装填紙幣収納庫」とも呼ぶ。他方、紙幣収納庫1−2、1−4のように収納している紙幣が新券でないものを「非新券装填紙幣収納庫」とも呼ぶ。
また例えば、紙幣収納庫1−5は、5千円券の紙幣を収納するものとする。なお、2千円券に関しては、出金しない取り扱いが多く採用されており、入金された2千円券については、出金しないように搬送制御した上で紙幣収納庫1−5に収納したり、リジェクト紙幣収納庫2等に収納したりしてもよい。
(リジェクト紙幣収納庫)
リジェクト紙幣収納庫2は、鑑別部3により正常でないと判定された紙幣(リジェクト紙幣)を収納する。
(鑑別部)
鑑別部3は、通過する紙幣の真偽判定、正損判定、金種判定、枚数計数等を行なうものである。鑑別部3は、例えば、光学センサやカメラ等を有しており、撮像された画像に基づいて、紙幣の状態や紙幣の記番号等を判断し、事前に設定されている紙幣鑑別データベースに登録されている登録情報と照合して、通過する紙幣が正常であるか否かを判定する。なお、紙幣鑑別データベースの登録情報は逐次更新可能としてもよく、その更新方法は特に限定されない。
(紙幣入出金部)
紙幣入出金部6は、投入された紙幣を受け付けたり、紙幣を排出したりする部分である。
(一時保留部)
一時保留部5は、紙幣入出金部6に投入された紙幣を一時的に保管する収納部である。
(搬送路)
搬送路4は、紙幣入出金部6、複数の紙幣収納庫1−1〜1−5、リジェクト紙幣収納庫2、一時保留部5と接続しており、紙幣を搬送する搬送機構部である。搬送路4は、例えば搬送ベルトや搬送ローラ等で構成されており、正逆方向に紙幣を搬送することができる。また、搬送路4の分岐点には切り替えブレードが設けられており、切り替えブレードが搬送路4を切り替えることにより、紙幣の搬送先を切り替えることができる。また、搬送路4には、紙幣の走行状態を監視するため、複数のセンサが配置されている。
[自動取引装置の内部構成]
図3は、第1の実施形態に係る取引システムの構成と、自動取引装置10の内部構成を示す構成図である。
図3において、自動取引装置10は、制御部21、通帳処理部22、カード処理部23、明細票処理部24、紙幣入出金処理部25、硬貨入出金処理部26、記憶部27、通信部28を有する。
(制御部、記憶部)
制御部21は、自動取引装置10の各種機能を司る処理部又は装置である。制御部21は、例えば、CPU、ROM、RAM、EEPROM、入出力インタフェース等を有し、制御部21が処理プログラム(例えば、各種取引に係る取引プログラム等)を実行することにより、自動取引装置10における各種機能が実現される。
制御部21は、現金(紙幣、硬貨)の引き出し取引、顧客の口座への現金の預け入れ取引、顧客の口座から指定口座への振込や現金振込等の振込取引、残高照会などの所定の取引処理を行なう。
記憶部27は、取引に係る処理プログラムを記憶したり、制御部21による処理で必要なデータや、制御部21の処理で得られた取引に関する情報を記憶する。
(通信部)
通信部28は、ネットワークNTを介して、ホストサーバ20との間で取引電文を含む情報を授受する。ネットワークNTを介した通信制御(通信プロトコル)は、特に限定されず、インタネットプロトコル(IP)等を適用できる。
(通帳処理部)
通帳処理部22は、通帳入出口12から挿入された通帳に付されている記録媒体(例えば、磁気ストライプ等)から通帳情報を読み取って制御部21に与えたり、取引に関する記帳情報を通帳に記帳して通帳入出口12に排出したりする。
(カード処理部)
カード処理部23は、カード入出口13から挿入されたカード(例えば、キャッシュカード、クレジットカード等)に付されている記録媒体(例えば、ICチップ、磁気ストライプ等)からカード情報を読み取って制御部21に与えたり、取引終了後にカードをカード入出口に排出したりする。
(明細票処理部)
明細票処理部24は、取引情報を媒体(例えば用紙等)に印刷した明細票を明細票排出口14から排出する。明細票処理部24は、例えば、取引日、取引種別、取引金額、残高などの情報を印字する。
(紙幣入出金処理部)
紙幣入出金処理部25は、入金処理のときには、紙幣入出口15から挿入された紙幣の真贋鑑別や計数処理を行ない、金種別の紙幣収納庫1に搬送する。また、出金処理のときには、出金すべき紙幣を金種別の紙幣収納庫1から繰り出して、紙幣入出口15から排出する。
(硬貨入出金処理部)
硬貨入出金処理部26は、入金処理のときには、硬貨入出口16から投入された硬貨の真贋鑑別や計数処理を行ない、金種別の硬貨収納庫に搬送する。また、出金処理のときには、出金すべき硬貨を金種別の硬貨収納庫から繰り出して、硬貨入出口16から排出する。
(ホストサーバ、記憶装置)
ホストサーバ30は、ネットワークNTと接続し、入金処理、出金処理等の所定の取引処理を行なう勘定系ホストサーバである。ホストサーバ30は、ネットワークNTを通じて複数の自動取引装置10と接続しており、各自動取引装置10との間で通信を行なう。また、ホストサーバ30は、記憶装置31の管理も行なう。
記憶装置31には、顧客の口座情報や、取引情報等を関連付けた顧客情報311などが記憶されている。顧客情報311には、例えば、口座名義人、金融機関、支店名、口座番号、預金額(残高情報)等の口座情報や、例えば、取引種別、取引金額、取引した金融機関、支店名等の取引履歴情報などが含まれる。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の自動取引装置10における出金取引で新券を出金する処理動作を、図面を参照しながら説明する。
以下では、出金取引の一例として、顧客が引き出し取引を選択する場合を例示するが、取引種別は、これに限定されず、他の取引であってもよい。
図4は、第1の実施形態の自動取引装置10において新券を出金する処理動作を示すフローチャートである。
図5及び図6は、第1の実施形態に自動取引装置10の操作表示部17に表示される画面遷移を説明する説明図である。
[S101]
自動取引装置10では、各種取引を選択する選択ボタンを含む取引選択画面が操作表示部17に表示される(S101)。例えば、図5(A)に例示する取引選択画面500が操作表示部17に表示される。
[S102〜S105]
顧客により、所望の取引(ここでは「引き出し取引」)を実施するための選択ボタンが選択され(S102)、カード挿入を促すカード挿入誘導画面が操作表示部17に表示され、カードが挿入される(S103)。
例えば、顧客によって、図5(A)の取引選択画面500上で「お引き出し」選択ボタン501が選択されると、図5(B)カード挿入誘導画面510が表示され、このカード挿入の誘導に乗って、顧客により、カードがカード入出口13に挿入される。カード処理部23は、挿入されたカードに付与されている記録媒体(例えば、ICチップ、磁気ストライプ等)からカード情報を読み出して制御部21に与える。カード情報には、金融機関、支店名、口座番号、口座名義人等の情報が含まれている。
なお、ここでは、取引種別の選択ボタンの選択後に、カードが挿入される場合を例示したが、この順序に限定されず、カードが挿入された後、取引種別の選択ボタンの選択が行なわれてもよい。また、カード挿入を促す際に、通帳の挿入を促すようにしてもよい。
次に、図5(C)に例示する暗証番号の入力を誘導する暗証番号入力画面520が操作表示部17に表示され、暗証番号入力画面520上で、顧客により、暗証番号が入力される(S104)。そして、図5(D)に例示する出金金額入力画面530が操作表示部17に表示され、出金金額入力画面530上で、出金金額が入力される(S105)。
[S106]
自動取引装置10では、制御部21が、カード情報に含まれている情報、選択された取引種別(ここでは、「引き出し」取引を示す情報)、暗証番号等を含む取引要求電文を作成し、当該取引要求電文をホストサーバ30に送信してホスト通信を行なう(S106)。このとき、取引手続きが進行しており、ホスト通信中であることを顧客に知らせるため、例えば図6(D)の通信中画面540が操作表示部17に表示される。
ホストサーバ30では、受信した取引要求電文に基づいて、取引を許可するか否かを判断する。そして、ホストサーバ30は、取引を許可するときには、取引許可を示す情報を含む応答電文を作成し、他方、取引を許可しないときには、取引不許可を示す情報を含む応答電文を作成して、いずれかの応答電文を自動取引装置10に返信する。
[S107]
ホストサーバ30からの応答電文を受信した自動取引装置10では、制御部21が、受信した応答電文を解析して、取引許可を示す情報を含む応答電文(すなわち、「許可応答」とも呼ぶ。)であるか否かを判断する。許可応答であれば(S107/YES)、処理はS108に移行し、不許可応答であれば(S107/NO)、処理はS113に移行する。
[S108、S109]
S107で、制御部21が取引許可を示す情報を含む応答電文(許可応答)と判断すると、顧客が新券で出金することを要求できる画面(新券交換要求画面)を操作表示部17に表示する(S108)。
図6(B)は、第1の実施形態に係る新券交換要求画面の一例を示す画面図である。
ここで、新券交換要求画面550は、顧客が出金紙幣を新券(すなわち、流通していない新品の紙幣)で出金することを要求するための画面である。図6(B)の新券交換要求画面550には、新券での出金を希望する場合「交換する」ボタン(交換要求ボタン)551を選択し、交換しない場合には「交換しない」ボタン(交換不要求ボタン)552を選択する旨の案内が表示される。
図5の新券交換要求画面550上で、顧客により、「交換する」ボタン551が選択されると(S109/YES)、処理はS110に移行し、「交換しない」ボタン552が選択されると(S109/NO)、処理はS111に移行する。なお、本実施形態では、上記交換要求ボタン551が表示されるタイミングは、上記応答電文受信後である場合を例に挙げたが、かかる例に限定されず、例えば、取引種別の選択ボタンの選択後から上記取引要求電文を作成する前までの間に、上記交換要求ボタン551が表示されてもよい。
[S110]
S109において、新券交換要求画面550上で、顧客により「交換する」ボタン551が選択されると、制御部21は、紙幣入出金処理部25に対して、出金紙幣を新券で出金する旨を指示する。そして、紙幣入出金処理部25は、新券装填紙幣収納庫から出金金額に基づく新券を繰り出す(S110)。
例えば、顧客により、図5(D)の出金金額入力画面530上で出金金額ととして3万円が入力され、その後、図6(B)の新券交換要求画面550上で、「交換する」ボタン551が選択されたとする。その場合、1万円の新券が装填されている紙幣収納庫1−1から、1万円の新券が1枚ずつ搬送路4に繰り出される。繰り出された1万円の新券は、搬送路4に沿って搬送されて鑑別部3を通過し、紙幣入出金部6に送られる。これが1枚の1万円の新券の搬送動作であるが、出金金額が3万円なので、3枚の1万円の新券がそれぞれ、時間的又は空間的に間隔をあけて、上述した搬送動作で紙幣入出金部6に搬送される。これにより、3枚の1万円の新券が紙幣入出金部6に送られる。
[S111]
他方、S109において、新券交換要求画面550上で、顧客により「交換しない」ボタン552が選択されると、制御部21は、紙幣入出金処理部25に対して、出金紙幣を非新券(すなわち、流通券)で出金する旨を指示する。そして、紙幣入出金処理部25は、非新券装填紙幣収納庫から出金金額に基づく非新券を繰り出す(S111)。
この場合の例も、上述したように出金金額として3万円が入力されたものとする。その場合、1万円の流通券を収納している紙幣収納庫1−2から、1万円の新券が1枚ずつ搬送路4に繰り出される。繰り出された1万円の流通券は、搬送路4に沿って搬送されて鑑別部3を通過し、紙幣入出金部6に送られる。これにより、3枚の1万円の流通券が紙幣入出金部6に送られる。
[S112、S113、S114]
紙幣入出金部6に紙幣が搬送されてくると、図6(C)の媒体受取り誘導画面560が操作表示部17に表示され、紙幣入出金部6が開口して、紙幣が出金され(S112)、カードがカード入出口13から排出され、取引情報が印字された明細票が明細票排出口14から排出される(S113)。そして、取引処理が終了する(S114)。
(A−3)第1の実施形態の変形実施形態
図4〜図6を用いて説明した第1の実施形態の動作は一例であり、これに限定されず、例えば、以下のような変形実施形態も適用できる。
(A−3−1)図7は、第1の実施形態に係る自動取引装置10の出金処理動作の変形例を示すフローチャートである。
図7では、図4で説明したS108とS107の処理位置が入れ替わっている点が異なる。
この変形実施形態では、自動取引装置10とホストサーバ30とが通信中又は通信前に、図6(B)の新券交換要求画面550が操作表示部17に表示される場合を例示する。
出金紙幣を新券とするか又は流通券とするかは、ホストサーバ30による判断は不要であり、自動取引装置10の判断で実施可能であるので、ホスト通信中又は通信前に、新券交換要求画面550を表示するようにしてもよい。
つまり、図4では、ホストサーバ30から許可応答を受信後に、新券交換要求画面550を操作表示部17に表示して、顧客に対して新券での出金を希望するか否かを確認したが、これに限らず、ホスト通信中、若しくは、ホスト通信前で、新券交換要求画面550を操作表示部17に表示して、顧客が新券での出金を希望しているか否かを確認するようにしてもよい。
これにより、一般的に、ホスト通信中は顧客が待機している時間であるが、ホスト通信中に、新券交換要求画面550を操作表示部17に表示して、顧客が新券での出金を希望しているか否かを確認することで、利用時間を有効に利用でき、取引手続きの効率化を図ることができる。
(A−3−2)図8は、第1の実施形態に係る自動取引装置10の出金処理動作の変形例を示すフローチャートである。
図8の「S105A」は、図4及び図7のS105の代替処理である。
この変形実施形態では、出金金額の入力画面上で、新券交換を希望するか否かを顧客に問い合わせようとするものである。
例えば、(A−4−1)で説明した趣旨と同様に、ホスト通信前に、新券交換要求画面550を操作表示部17に表示して、顧客が新券での出金を希望しているか否かを確認することができる。その場合、例えば、出金金額の入力画面上で、新券交換を希望するか否かを同時に問い合わせるようにしてもよい。
また例えば、金融機関によっては、取引において出金紙幣を新券で出金するときには、手数料の支払いを顧客に要求することも考えられ、手数料は、当該取引と共に口座引き落とし、当該取引後、所定タイミング到来の際に口座引き落とし、または現金支払い等となりうる。
口座引き落としの場合には、例えば「引き出し」等の取引種別や取引金額等の取引情報に加えて、新券交換に係る手数料が口座引き落としとなることを示す情報も含む要求電文をホストサーバ30に送信することになる。
自動取引装置10とホストサーバ30との間のホスト通信回数を軽減するために、例えば、図8の「S105A」で、顧客により、出金金額の入力を要求すると共に、新券での出金を希望するか否かを確認することで、自動取引装置は、取引情報と、新券交換に係る手数料の口座引き落としの指示をホストサーバ30に要求することができる。
このとき、例えば、図8の「S105A」で、操作表示部17に表示する画面例としては、図9に例示する出金金額入力画面530Aとしてもよい。図9に例示する出金金額入力画面530Aには、新券での出金を希望する場合には「交換する」ボタン551を選択する旨と、交換には手数料がかかってしまう旨の案内531が含まれる。手数料がかかってしまうが、新券での出金を希望する顧客は、「交換する」ボタン551を選択する。これにより、「引き出し」取引と同時に、新券交換に係る手数料の引き落としも可能となる。
(A−3−3)上述した第1の実施形態では、流通券を新券に交換する場合を例示したが、「新券」を、日本銀行によって刷新された新様式の「新紙幣」として、「流通券」を、新紙幣前の様式の紙幣、特に現在広く流通している紙幣を「旧紙幣」として、旧紙幣を新紙幣に交換するようにしてもよい。
(A−4)第1の実施形態の効果
以上のように、第1の実施形態によれば、自動取引装置において新券の出金が可能となる。
また、金融機関によっては、新券交換に係る手数料を口座引き落としする場合もあるが、その場合でも、新券での出金を可能とすると共に、手数料の引き落としも可能となる。
(B)第2の実施形態
以下では、本発明に係る自動取引装置の第2の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
上述の第1の実施形態では、出金取引において新券で出金できるようにする場合を例示したが、以下の第2の実施形態は、流通券を新券に交換する場合を例示する。
(B−1)第2の実施形態の構成
第2の実施形態の自動取引装置の構成は、基本的には、第1の実施形態の構成と同じである。したがって、第2の実施形態でも、図1〜図3を用いて説明する。
第2の実施形態の自動取引装置10においても、紙幣収納庫1−1及び紙幣収納庫1−2は、1万円券の紙幣に使用されるものとする。そのうち、紙幣収納庫1−1は、1万円券の新券を装填し、紙幣収納庫1−2は、1万円券の流通券に使用されるものとする。1万円券の新券が装填されている紙幣収納庫1−1は、出金用として利用され、新券と流通券とが混在しないようにするため、入金時には紙幣が紙幣収納庫1−1に収納されないようにする。他方、1万円券の新券の出金が要求されないようときには、紙幣収納庫1−2から1万円券の流通券が出金されるようにし、また、入金時には、入金された流通券が、紙幣収納庫1−2に収納されるようにする。
同様に、例えば、紙幣収納庫1−3及び紙幣収納庫1−4は、千円券の紙幣に使用されるものとし、そのうち、紙幣収納庫1−3は、千円券の新券を装填し、紙幣収納庫1−4は、1万円券の流通券に使用されるものとする。紙幣収納庫1−3及び紙幣収納庫1−4の利用方法については、上述した紙幣収納庫1−1及び紙幣収納庫1−2と同様とすることができる。
(B−2)第2の実施形態の動作
図10は、第2の実施形態の自動取引装置10における新券への交換処理を示すフローチャートである。
図11及び図12は、第2の実施形態に自動取引装置10の操作表示部17に表示される画面遷移を説明する説明図である。
[S201、S202]
自動取引装置10では、各種取引を選択する選択ボタンを含む取引選択画面が操作表示部17に表示され(S201)、交換選択ボタンが選択される(S202)。
例えば、図11(A)に例示する取引選択画面600が操作表示部17に表示され、顧客により、流通券を新券に交換する「交換」ボタン601が選択される。
[S203、S204]
カード挿入を促すカード挿入誘導画面が操作表示部17に表示され、カードが挿入される(S203)。
例えば、顧客によって、図11(A)の取引選択画面600上で「交換」選択ボタン601が選択されると、図11(B)カード挿入誘導画面510が表示され、このカード挿入の誘導に乗って、顧客により、カードがカード入出口13に挿入される。カード処理部23は、挿入されたカードに付与されている記録媒体(例えば、ICチップ、磁気ストライプ等)からカード情報を読み出して制御部21に与える。カード情報には、金融機関、支店名、口座番号、口座名義人等の情報が含まれている。
なお、ここでは、「交換」選択ボタン601の選択後に、カードが挿入される場合を例示したが、この順序に限定されず、カードが挿入された後、「交換」選択ボタン601の選択が行なわれてもよい。
次に、図11(C)に例示する暗証番号の入力を誘導する暗証番号入力画面620が操作表示部17に表示され、暗証番号入力画面620上で、顧客により、暗証番号が入力される(S204)。
[S205、S206]
流通券を新券に交換するための新券交換要求画面が操作表示部17に表示され(S205)、顧客により交換金額が入力される(S206)。なお、上記ステップS205、S206は、上記ステップS204の暗証番号の入力前に行われてもよい。
例えば、図11(D)に例示する新券交換要求画面630が操作表示部17に表示され、新券交換要求画面630上で、顧客によりテンキーが操作されて、新券へ交換する交換金額が入力されて、確認ボタン622が選択される。
[S207]
次に、顧客により、交換対象となる紙幣が紙幣入出金部6に投入される(S207)。
例えば、紙幣入出金部6に投入された紙幣は、1枚ずつ搬送路4に繰り出されて鑑別部3を通過させる。鑑別部3は、通過する紙幣の金種判定、計数処理等を行ない、鑑別部3によってリジェクト紙幣でない(すなわちリジェクトされるべき紙幣でない)と判定された当該紙幣は一時保留部5に搬送される。なお、鑑別部3により、リジェクト紙幣と判定された紙幣は、顧客に返却するため、紙幣入出金部6に搬送される。
紙幣入出金部6に投入された全ての紙幣について、上述した処理が行なわれ、投入された紙幣の金種枚数と投入合計額が求められる。
ここで、図12(A)の画面例のように、投入合計額を表示して、確認ボタン622が選択されることで、投入合計額を決定する。
なお、投入合計金額が、S206で入力された交換金額未満のときには、交換金額が不足である旨や、その不足金額等を操作表示部17に表示するようにしてもよい。
[S208、S209]
制御部21は、新券への交換取引を示す情報、交換金額、交換金種枚数等を含む要求電文を作成して、ホストサーバ30に送信する。ホストサーバ30は、受信した要求電文に基づいて許可するか否かを判断し、許可する又は許可しない旨を含む応答電文を作成して自動取引装置10に返信する(S208)。
ホストサーバ30からの応答電文を受信した自動取引装置10では、制御部21が、受信した応答電文を解析して、許可を示す情報を含む応答電文(すなわち、「許可応答」とも呼ぶ。)であるか否かを判断する。許可応答であれば(S209/YES)、処理はS210に移行し、不許可応答であれば(S209/NO)、処理はS212に移行する。
[S210]
S209で、制御部21が許可を示す情報を含む応答電文(許可応答)と判断すると、制御部21は、紙幣入出金処理部25に対して、新券で出金する旨を指示する。そして、紙幣入出金処理部25は、新券装填紙幣収納庫から出金金額に基づく新券を繰り出す(S210)。
例えば、図11(D)の新券交換要求画面640で、交換金額が5万円と入力されたとする。その場合、1万円の新券が装填されている紙幣収納庫1−1から、1万円の新券が1枚ずつ搬送路4に繰り出される。繰り出された1万円の新券は、搬送路4に沿って搬送されて鑑別部3を通過し、紙幣入出金部6に送られる。これが1枚の1万円の新券の搬送動作であるが、全ての紙幣についても同様に処理されて、5枚の1万円の新券が紙幣入出金部6に送られる。
[S211]
次に、一時保留部5に保留されていた紙幣(流通券)は、1枚ずつ搬送路4に繰り出されて鑑別部3を通過する。鑑別部3では、真偽判定、正損判定、金種判定、計数処理等を行ない、その結果に応じて、対応する紙幣収納庫1に向けて搬送される。
例えば、顧客により、5枚の1万円券が投入された場合、一時保留部5に保留されていた紙幣(流通券)は、1枚ずつ搬送路4に繰り出されて、鑑別部3の判定結果に基づいて、流通券を収納している紙幣収納庫1−2に収納される。
[S212、S213]
図11(B)の媒体受取り誘導画面650が操作表示部17に表示され、紙幣入出金部6が開口して、新券が出金され、カードがカード入出口13から排出され、取引情報が印字された明細票が明細票排出口14から排出される(S212)。そして、取引処理が終了する(S213)。
(B−3)第2の実施形態の変形実施形態
図10〜図12を用いて説明した第2の実施形態の動作は一例であり、これに限定されず、例えば、以下のような変形実施形態も適用できる。
(B−3−1)上述した第2の実施形態の動作では、流通券から新券への交換には手数料がかからない場合を想定して説明した。
しかし、金融機関によっては、交換取引に手数料の支払いを顧客に要求することも考えられ、手数料は、当該取引と共に口座引き落とし、当該取引後、所定タイミング到来の際に口座引き落とし、または現金支払い等となりうる。
そこで、交換に係る手数料を口座引き落としする場合には、例えば、図13に例示する新券交換要求画面630Aを操作表示部17に表示し、交換には手数料がかかってしまう旨の案内631を含ませるようにしてもよい。そして、自動取引装置10は、ホストサーバ30に対して、交換取引とともに、交換に係る手数料の引き落す旨を含む要求電文を送信して、交換取引を実施するようにしてもよい。
(B−3−2)図14は、第2の実施形態に係る自動取引装置10の出金処理動作の変形例を示すフローチャートである。図15は、第2の実施形態の変形実施形態において、自動取引装置の操作表示部に表示させる画面例を示す画面図である。
図14では、図10で説明したS207とS208との間に、S221とS222の処理を追加している。
この変形実施形態では、交換対象の紙幣が投入され、その投入金額が交換金額に対して不足しているときに、その不足分の紙幣を現金で投入するか、又はた口座引き落としとするかを顧客により選択できるようにする。
[S221]
図14のS207において、顧客により、交換対象となる紙幣が紙幣入出金部6に投入され、紙幣入出金部6に投入された全ての紙幣の金種枚数と投入合計額が求められる。
制御部21は、交換金額と投入金額とを比較する(S221)。そして、投入金額が交換金額未満であり、投入金額が不足している場合(S221/YES)、処理はS222に移行する。なお、投入金額と交換金額とが一致する場合、交換金額に対して投入金額の不足がない場合、S208に移行する。
[S222]
図15に例示する画面660が、操作表示部17に表示され、不足分について、現金で入金するときには「現金」選択ボタン661を選択し、口座から引き落とすときには「口座引き落とし」選択ボタン662を選択することを、顧客に案内する。
そして、顧客により、「現金」選択ボタン661が選択されると(S222/現金)、処理はS207に移行し、顧客により不足分の紙幣が紙幣入出金部6に投入される。
他方、顧客により、「口座引き落とし」選択ボタン662が選択されると(S222/口座)、処理はS208に移行する。このとき、制御部21は、カード情報に基づく当該顧客口座から不足金額を引き落す取引(例えば、引き出し取引)を要求する要求電文をホストサーバ30に送信して、流通券と新券の交換取引のうち、一部金額を引き出し取引とするホスト通信を行なう。
例えば、顧客の所持金が1万円とする。これに対して、顧客は2万円分を新券交換を要求するものとする。しかし、顧客は、1万円しか所持していないので、図14のS206で2万円の交換を要求し、図14のS207で1万円を紙幣入出金部6に投入する。この場合、投入金額が交換金額未満であるが、顧客が、不足分の1万円については口座引き落としを選択できる(S222/YES)。
(B−3−3)交換に係る手数料について、例えば、金融機関が顧客向けのアンケート画面を操作表示部17に表示し、そのアンケートに回答した顧客に対しては、手数料を無料にするようにしてもよい。また例えば、顧客の年齢や性別の回答を収集し、その収集結果に基づいて新券の出金サービスを行う取引装置の出店場所をの選定に役立てるなどしてもよい。
(B−3−4)上述した第2の実施形態では、流通券を新券に交換する場合を例示したが、「新券」を、日本銀行によって刷新された新様式の「新紙幣」として、「流通券」を、新紙幣前の様式の紙幣、特に現在広く流通している紙幣を「旧紙幣」として、旧紙幣を新紙幣に交換するようにしてもよい。
(B−4)第2の実施形態の効果
以上のように、第2の実施形態によれば、自動取引装置において、不必要な出金を行わずに、新券と交換することができる。
または、第2の実施形態によれば、顧客が所持する現金紙幣を新券に効率的に交換することが可能となる。すなわち、顧客は取引選択画面から入金取引を選択し紙幣を入金し、さらに取引選択画面から出金取引/新券出金取引等を選択して、新券の紙幣を出金せずに済む。
または、第2の実施形態によれば、既存の処理を利用することで開発コストを比較的に低減することが可能となる。例えば、新券交換取引において、既存の入金取引の電文を利用することで、開発コストを比較的に低減し得る。つまり、新券交換取引の場合、例えば、入金金額が0円である要求電文をホストサーバに送信し、ホスト側は、入金金額0円の場合、新券交換だと判断し、手数料が必要であれば手数料を徴収すると判断し、例えば、応答電文には手数料フラグ及び/又は手数料金額が設定されてもよい。このように、例えば、入金金額0円の場合は新券交換であると取り決めれば、新規に電文の追加は省略することが可能となる。
また、第2の実施形態によれば、新券への交換に係る手数料を、当該顧客口座から引き落としすることができる。また、交換に係る手数料は、口座引き落としだけではなく、現金での支払いも可能となる。
さらに、第2の実施形態によれば、金融機関のカードを保有していなくても、カードレス取引で新品紙幣との交換も可能となる。
(C)第3の実施形態
以下では、本発明に係る自動取引装置の第3の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[基本概念]
2019年、財務省は、日本銀行券等の刷新を発表し、今後、日本銀行によって刷新された新様式の紙幣等が流通される予定であり、現在流通している紙幣を、新様式の紙幣に切り替えていくことになる。以下では、刷新された新様式の紙幣を「新紙幣」と呼び、それ以前の様式の紙幣、特に現在広く流通している紙幣を「旧紙幣」と呼んで説明する。
顧客が、現在の紙幣(旧紙幣)を、新様式の紙幣(新紙幣)に交換する手法は、基本的には、上述したように金融機関等の窓口で行なうことになるが、窓口の営業時間が限られているので、交換手続きの負担がある。他方、金融機関等では、システム開発が要求されるが、近年、業務効率化が進められており、システム開発を抑えた上で、効率的に新紙幣へ交換する仕組みが強く求められている。また、日本銀行は、新紙幣を効率的に流通させると共に、旧紙幣を効率的に回収することを強く望んでいる。
そこで、第3の実施形態では、自動取引装置において、旧紙幣を効率的に回収すると共に、新紙幣への交換手続きを行なうことができる場合を例示する。
(C−1)第3の実施形態の構成
図16は、第3の実施形態に係る自動取引装置10Aの紙幣搬送機構を説明する説明図である。
図16において、第3の実施形態の自動取引装置10Aは、複数(例えば、図2では6台)の紙幣収納庫1(1−1〜1−6)、リジェクト紙幣収納庫2、鑑別部3、搬送路4、一時保留部5、紙幣入出金部6、制御部21、記憶部27を有する。
複数の紙幣収納庫1(1−1〜1−6)とリジェクト紙幣収納庫2は、自動取引装置10Aの金庫部Sに設けられているものとする。
なお、第3の実施形態の自動取引装置10Aの外観構成及び内部構成は、基本的には、第1及び第2の実施形態の構成と同じであり、第1及び第2の実施形態の図1及び図3を用いて説明する。
(紙幣収納庫)
第3の実施形態の自動取引装置10Aでは、新紙幣を広く流通させて、旧紙幣を回収するため、新紙幣を充填した紙幣収納庫1と、旧紙幣を回収する紙幣収納庫1とを区別して設置する。
なお、以下では、紙幣収納庫1−1〜紙幣収納庫1−6に収納する紙幣種類を例示するが、これに限定されない。また、紙幣収納庫1の数も一例であり、これに限定されない。
(紙幣収納庫1−1及び1−2:1万円券)
例えば、紙幣収納庫1−1及び紙幣収納庫1−2は、1万円券の紙幣に使用されるものとする。そのうち、紙幣収納庫1−1は、1万円券の新紙幣を装填し、紙幣収納庫1−2は、1万円券の旧紙幣の回収に使用されるものとする。
つまり、1万円券の新紙幣が装填されている紙幣収納庫1−1は、出金用として利用され、新紙幣と旧紙幣とが混在しないようにするため、入金時には旧紙幣が紙幣収納庫1−1に収納されないようにする。なお、入金時に、鑑別部3により、新紙幣が取り込まれたと判定されたときには、その新紙幣が紙幣収納庫1−1に収納されるようにしてもよい。
他方、紙幣収納庫1−2は、基本的には、入金時に1万円券の旧紙幣が収納されるように、出金時には1万円券の旧紙幣を出金しないようにする。紙幣収納庫1−2の回収時には、旧紙幣のみが収納されている状態(すなわち、新紙幣と旧紙幣とが混在していない状態)とするため、基本的には、入金された旧紙幣を収容するようにする。
ただし、旧紙幣を新紙幣に交換する取引以外の出金取引で、新紙幣を収納している紙幣収納庫1−1から新紙幣を出金していくと、紙幣収納庫1−1における新紙幣の収納枚数が減っていってしまう。
そこで、紙幣収納庫1−1における新紙幣の収納枚数が閾値以下となったときには、出金紙幣の搬送経路を切り替えて、紙幣収納庫1−2から旧紙幣が出金できるようにしてもよい。
換言すると、旧紙幣を新紙幣に交換する取引では、新紙幣が充填されている紙幣収納庫1−1から出金するが、交換取引以外の出金取引では、取引を継続させるために、旧紙幣を収納している紙幣収納庫1−2から出金するようにしてもよい。これにより、紙幣収納庫1−1の収納枚数が少なくなっても、紙幣収納庫1−2から紙幣(旧紙幣)を出金できるので、自動取引装置10Aにおける出金取引を休止させることなく、取引を継続させることができる。
また、旧紙幣を回収することを目的とする紙幣収納庫1−2は、大容量の紙幣収納庫(すなわち、紙幣収容量が大きい紙幣収納庫)を適用する。1万券の流通量は多く、すぐに満杯になってしまう可能性があるので、紙幣収納庫1-2には、大容量の紙幣収納庫を用いることで、回収作業の負担を軽減させることができる。
(紙幣収納庫1−3及び1−4:千円券)
紙幣収納庫1−3及び紙幣収納庫1−4は、千円券の紙幣に使用されるものとする。そのうち、紙幣収納庫1−3は、千円券の新紙幣を装填し、紙幣収納庫1−4は、千円券の旧紙幣の回収に使用されるものとする。
また、紙幣収納庫1−3は、紙幣収納庫1−1と同様に、出金用として利用され、新紙幣と旧紙幣とが混在しないようにするため、入金時には旧紙幣が紙幣収納庫1−3に収納されないようにする。なお、入金時に、鑑別部3により、新紙幣が取り込まれたと判定されたときには、その新紙幣が紙幣収納庫1−3に収納されるようにしてもよい。
他方、紙幣収納庫1−4も、紙幣収納庫1−2と同様に、基本的には、入金時に千円券の旧紙幣が収納されるように、出金時には千円券の旧紙幣を出金しないようにする。
ただし、紙幣収納庫1−4は、紙幣収納庫1−2と同様に、紙幣収納庫1−3における新紙幣の収納枚数が閾値以下となったときには、取引を継続させるために、紙幣収納庫1−4から旧紙幣が出金できるようにしてもよい。
なお、紙幣収納庫1−1及び紙幣収納庫1−3の収納枚数に対する閾値は、1万円券と千円券とでそれぞれ異なるものとしてもよい。
さらに、紙幣収納庫1−4は、回収作業の負担を軽減させるために、大容量の紙幣収納庫(すなわち、紙幣収容量が大きい紙幣収納庫)を適用する。
(紙幣収納庫1−5及び1−6:五千円券、2千円券)
紙幣収納庫1−5は、五千円券の紙幣に使用されるものとし、五千円券の新紙幣を装填する。紙幣収納庫1−5は、紙幣収納庫1−1及び1−3と同様に、出金用として利用され、新紙幣と旧紙幣とが混在しないようにするため、入金時には旧紙幣が紙幣収納庫1−5に収納されないようにする。なお、入金時に、鑑別部3により、新紙幣が取り込まれたと判定されたときには、その新紙幣が紙幣収納庫1−5に収納されるようにしてもよい。
紙幣収納庫1−6は、五千円券及び2千円券の旧紙幣の回収に使用されるものとする。
従来のATMでは、五千円券、2千円券は、もともと出金紙幣としない運用が適用されている。したがって、五千円券及び2千円券の旧紙幣を回収することを目的とする紙幣収納庫1−5は、紙幣収納庫1−2及び1−4よりも容量が少ない紙幣収納庫(すなわち、紙幣収容量が小さい紙幣収納庫)を適用するようにしてもよい。
(鑑別部3)
鑑別部3は、通過する紙幣の真偽判定、正損判定、金種判定、枚数計数等を行なうものである。鑑別部3の紙幣鑑別データベースには、旧紙幣の特徴を判断するための情報に加えて、新紙幣の特徴を判断する情報とが登録されている。鑑別部3は、通過する紙幣の特徴を判断し、紙幣鑑別データベースに登録されている情報と照合して、通過する紙幣が、新紙幣であるか又は旧紙幣であるかを判定する。
(制御部21)
制御部21は、鑑別部3による判定結果に基づいて、出金時には、新紙幣を優先的に出金するため、新紙幣が装填されている紙幣収納庫1−1、1−3及び1−5から出金させ、入金時には、旧紙幣を回収するため、旧紙幣を回収する紙幣収納庫1−2、1−4及び1−6に紙幣に収納させる。
また、制御部21は、新紙幣が装填されている紙幣収納庫1−1及び1−3の収納枚数と事前に設定された閾値とを比較し、紙幣収納庫1−1及び1−3の収納枚数が閾値以下となったときには、出金させる紙幣収納庫1を紙幣収納庫1−2及び1−4に切り替え、紙幣収納庫1−2及び1−4から紙幣(旧紙幣)を出金させるようにしてもよい。
(C−2)第3の実施形態の動作
図17は、第3の実施形態の自動取引装置10Aにおける新紙幣への交換処理を示すフローチャートである。
図18及び図19は、第3の実施形態に自動取引装置10Aの操作表示部17に表示される画面遷移を説明する説明図である。
[S301、S302]
自動取引装置10Aでは、各種取引を選択する選択ボタンを含む取引選択画面が操作表示部17に表示され(S301)、新紙幣への「交換」選択ボタンが選択される(S302)。
例えば、図18(A)に例示する取引選択画面700が操作表示部17に表示され、顧客により、旧紙幣を新紙幣に交換する「交換」選択ボタン701が選択される。
[S303、S304]
カード挿入を促すカード挿入誘導画面が操作表示部17に表示され、カードが挿入される(S303)。
例えば、顧客によって、図18(A)の取引選択画面700上で「交換」選択ボタン701が選択されると、図18(B)カード挿入誘導画面710が表示され、このカード挿入の誘導に乗って、顧客により、カードがカード入出口13に挿入される。カード処理部23は、挿入されたカードに付与されている記録媒体(例えば、ICチップ、磁気ストライプ等)からカード情報を読み出して制御部21に与える。カード情報には、金融機関、支店名、口座番号、口座名義人等の情報が含まれている。
なお、ここでは、「交換」選択ボタン701の選択後に、カードが挿入される場合を例示したが、この順序に限定されず、カードが挿入された後、図18(A)の取引選択画面700が操作表示部17に表示され、「交換」選択ボタン701の選択が行なわれてもよい。
次に、図18(C)に例示する暗証番号の入力を誘導する暗証番号入力画面620が操作表示部17に表示され、暗証番号入力画面620上で、顧客により、暗証番号が入力される(S304)。
[S305]
操作表示部17には、交換対象である旧紙幣の投入を促す画面(図示しない)が操作表示部17に表示され、この誘導に従って、顧客により、旧紙幣が紙幣入出金部6に投入される(S305)。
ここで、例えば、紙幣入出金部6に投入された旧紙幣は、1枚ずつ搬送路4に繰り出されて鑑別部3を通過させる。鑑別部3は、通過する紙幣の金種判定、計数処理等を行ない、鑑別部3によって、旧紙幣であること、リジェクト紙幣でないこと(すなわちリジェクトされるべき紙幣でない)と判定され、当該旧紙幣は一時保留部5に搬送される(S305)。なお、鑑別部3により、リジェクト紙幣と判定された紙幣は、顧客に返却するため、紙幣入出金部6に搬送される。
[S306]
鑑別部3が、紙幣入出金部6に投入された全ての旧紙幣の金種枚数を計数し、その投入金額を示す投入金額確認画面が、操作表示部17に表示される(S306)。
例えば、図18(D)の投入金額確認画面730が操作表示部17に法事され、投入金額確認画面730上で、顧客が投入金額を確認し、顧客により確認ボタン731が選択されることで、ホストサーバ30との間で通信する。
[S307、S308]
制御部21は、新紙幣への交換取引を示す情報、交換金額、交換金種枚数等を含む要求電文を作成して、ホストサーバ30に送信する。ホストサーバ30は、受信した要求電文に基づいて許可するか否かを判断し、許可する又は許可しない旨を含む応答電文を作成して自動取引装置10Aに返信する(S307)。
自動取引装置10Aとホストサーバ30とが通信している間、図19(A)に例示する処理中の画面740が操作表示部17に表示される。
ホストサーバ30からの応答電文を受信した自動取引装置10Aでは、制御部21が、受信した応答電文を解析して、許可を示す情報を含む応答電文(すなわち、「許可応答」とも呼ぶ。)であるか否かを判断する。許可応答であれば(S308/YES)、処理はS309に移行し、不許可応答であれば(S308/NO)、処理はS311に移行する。
[S309]
S308で、制御部21が許可を示す情報を含む応答電文(許可応答)と判断すると、制御部21は、紙幣入出金処理部25に対して、新紙幣の出金する旨を指示する。そして、紙幣入出金処理部25は、新紙幣を充填している紙幣収納庫1−1、1−3から、出金金額に基づく新紙幣を繰り出す(S309)。
ここで、新紙幣を出金する態様については、制御部21の制御の下、様々な態様をとることができ、以下では、その一例を例示する。
例えば、S306で、顧客により、1万円券(旧紙幣)が3枚、5千円券(旧紙幣)が2枚、2千円券(旧紙幣)が1枚、千円券(旧紙幣)が7枚が、紙幣入出金部6に投入されたとする。投入金額は49,000円である。
この場合、制御部21の制御を受けた紙幣入出金処理部25は、1万円券の新紙幣を充填している紙幣収納庫1−1から4枚の新紙幣を繰り出し、千円券の新紙幣を充填している紙幣収納庫1−3から9枚の新紙幣を繰り出すようにしてもよい。
これは、従来のATMでは、五千円券及び2千円券の出金をしない運用が多く取られているので、この運用に基づくものであり、投入された五千円券及び2千円券を出金しないようにする場合である。つまり、投入金額49,000円に対して、1万円券及び千円券の新紙幣を用いて、投入金額と等価な金額を出金するため、上述したように、4枚の1万円券(新紙幣)と9枚の千円券(新紙幣)を出金することになる。
また、別の出金態様を例示する。上述した金種枚数の旧紙幣が投入された場合、例えば、制御部21の制御を受けた紙幣入出金処理部25は、1万円券の新紙幣を充填している紙幣収納庫1−1から3枚の新紙幣を繰り出し、五千円券の新紙幣を充填している紙幣収納庫1−5から2枚の新紙幣を繰り出し、千円券の新紙幣を充填している紙幣収納庫1−3から9枚の新紙幣を繰り出すようにしてもよい。
これは、基本的には投入された旧紙幣の金種枚数に対応させた金種枚数を新紙幣で出金する態様である。具体的には、鑑別部3が、投入された旧紙幣の金種枚数を計数し、その金種枚数に基づいて、対応する金種枚数の新紙幣を出金させる。したがって、3枚の1万円券(旧紙幣)、2枚の五千円券(旧紙幣)が投入された場合であるから、3枚の1万円券(新紙幣)、2枚の五千円券(新紙幣)を出金する。ただし、新紙幣の様式では2千円券がないので、投入された2千円券に関しては、千円券の新紙幣で出金することになるので、9枚の千円券(新紙幣)を出金することになる。
[S310]
次に、一時保留部5に保留されていた旧紙幣は、1枚ずつ搬送路4に繰り出されて鑑別部3を通過する。鑑別部3では、新紙幣又は旧紙幣の判別、真偽判定、正損判定、金種判定、計数処理等を行ない、その結果に応じて、対応する紙幣収納庫1に向けて搬送される。
例えば、上述した金種枚数の旧紙幣が投入された場合、3枚の1万円券(旧紙幣)は順番に紙幣収納庫1−2に搬送され、7枚の千円券(旧紙幣)は順番に紙幣収納庫1−4に搬送される。さらに、2枚の五千円券(旧紙幣)及び1枚の2千円券(旧紙幣)は順番に紙幣収納庫1−6に搬送される。
[S311、S312]
図19(B)の媒体受取り誘導画面750が操作表示部17に表示され、紙幣入出金部6が開口して、新紙幣が出金され、カードがカード入出口13から排出されされる(S311)。そして、取引処理が終了する(S312)。
(C−3)第3の実施形態の変形実施形態
上述した第3の実施形態では、旧紙幣を新紙幣に交換する場合を例示したが、「新紙幣」を、流通していない新品の紙幣である「新券」、「旧紙幣」を流通している「流通券」として、流通券を新券に交換するようにしてもよい。
(C−4)第3の実施形態の効果
以上のように、第3の実施形態によれば、以下の効果を奏する。
顧客にとっては、自動取引装置において、旧紙幣を新紙幣に交換できるので、金融機関の窓口で交換する手間を省くことができる。また、顧客が所持している全ての旧紙幣を、一回の操作で一度に新紙幣に交換できるので、交換の負担を軽減できる。
また、第3の実施形態によれば、自動取引装置における交換処理で実現できるので、新たなシステムを開発することなく、すなわちホストサーバの仕様を大きく変更することなく、新紙幣への交換をさせることができる。また、自動取引装置での交換を顧客にアピールすることができ、さらに窓口業務の負担を減らすことができるので、効率的に新紙幣の交換を実現できる。
さらに、第3の実施形態によれば、旧紙幣を回収するための紙幣収納庫を設けることにより、1か所に旧紙幣を集約させることができ、旧紙幣の回収作業の負担を減らすことができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を変えない範囲で実施することができる。実施形態の変形例は、例えば以下に示す通りである。
各実施形態のうち少なくとも一の実施形態に記載の取引装置には、例えば、通帳処理部22および通帳入出口12が備わる場合を例に挙げて説明したが、かかる例に限定されず、取引装置には、例えば、上記通帳処理部22および通帳入出口12が備わらない場合でもよい。
また、各実施形態のうち少なくとも一の実施形態に記載の取引装置には、例えば、硬貨入出金処理部26及び硬貨入出口16が備わる場合を例に挙げて説明したが、かかる例に限定されず、取引装置には、例えば、上記硬貨入出金処理部26及び硬貨入出口16が備わらない場合でもよい。
また、各実施形態では、カードが挿入される場合を例に挙げて説明したが、かかる例に限定されず、顧客が所持する現金紙幣を新券に交換する場合であれば、例えば、カード挿入されずとも新券に交換する場合でもよい。なお、新券交換に手数料が必要な場合、当該手数料は、交換の際に顧客から徴収される。
また、各実施形態に記載の各構成要素の一部を組合せ/省略しても良く、各実施形態のうち少なくとも一の実施形態の各構成要素のうち少なくとも一部を省略してもよく、各実施形態のうち一の実施形態の各構成要素のうち少なくとも一部を、他の実施形態の構成要素と置き換えてもよく、又は他の実施形態の新たな構成要素として追加してもよい。
10、10A…自動取引装置、2…リジェクト紙幣収納庫、3…鑑別部、4…搬送路、5…一時保留部、6…紙幣入出金部、
11…筐体、12…通帳入出口、13…カード入出口13…明細票排出口、15…紙幣入出口、16…硬貨入出口、17…操作表示部、21…制御部、22…通帳処理部、23…カード処理部、24…明細票処理部、25…紙幣入出金処理部、26…硬貨入出金処理部、27…記憶部、28…通信部、1(1−1〜1−6)…紙幣収納庫、
30…ホストサーバ、31…記憶装置、311…顧客情報。

Claims (4)

  1. 操作表示部と、
    紙幣の投入又は紙幣を排出する紙幣入出金部と、
    流通していない新券若しくは新仕様の新紙幣を金種別に充填した新券収納庫と、
    流通券若しくは旧紙幣を金種別に収納する非新券収納庫と、
    取引処理を制御する制御部と
    を備え、
    出金取引の際に、前記操作表示部に紙幣交換要求画面が表示され、前記紙幣交換要求画面上で、出金紙幣を新券若しくは新紙幣への交換が要求されると、前記制御部が、出金取引金額に基づく金種枚数の新券若しくは新紙幣を、前記新券収納庫から前記紙幣入出金部に搬送させる
    ことを特徴とする自動取引装置。
  2. 操作表示部と、
    紙幣の投入又は紙幣を排出する紙幣入出金部と、
    流通していない新券若しくは新仕様の新紙幣を金種別に充填した新券収納庫と、
    流通券若しくは旧紙幣を金種別に収納する非新券収納庫と、
    搬送される紙幣を鑑別する鑑別部と、
    取引処理を制御する制御部と
    を備え、
    前記操作表示部に取引選択画面が表示され、前記取引画面上で、新券若しくは新紙幣への交換が要求されると、
    前記紙幣入出金部が、交換対象とする紙幣の投入を許容し、
    前記鑑別部が、投入紙幣の金種枚数を計数し、
    前記制御部が、投入紙幣の投入金額に応じた金種枚数の新券若しくは新紙幣を前記新券収納庫から前記紙幣入出金部に搬送させ、投入された紙幣を、前記鑑別部により鑑別された金種の前記非新券収納庫に収納させる
    ことを特徴とする自動取引装置。
  3. 新券若しくは新紙幣への交換金額を入力する交換金額入力画面が、前記操作表示部に表示され、
    前記制御部は、前記鑑別部による投入紙幣の金種枚数に基づく投入金額と、顧客により入力された前記交換金額とを比較し、前記交換金額に対して前記投入金額が不足しているとき、その不足金額と、不足金額を現金入金又は口座引き落としを選択させる画面を前記操作表示部にさせ、前記口座引き落としが選択されときに、不足金額を当該顧客口座から引き落とし、前記交換金額に基づく金種枚数の新券若しくは新紙幣を前記新券収納庫から前記紙幣入出金部に搬送する
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動取引装置。
  4. 制御部は、新券若しくは新紙幣への交換に係る手数料については、現金支払い又は口座引き落としを選択させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の自動取引装置。
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