JP2021188017A - 樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、高度な難燃性と優れた耐薬品性とを両立し、更には実用上良好な成形流動性も有する樹脂組成物を提供することを目的とする。【解決手段】(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂、又は(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂と、(b)水添ブロック共重合体と、(c)リン酸エステル系化合物と、(d)下記一般式(I)で表されるホスフィン酸塩、下記一般式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及びこれらの縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種とを含み、(a)成分及び(b)成分の合計100質量部に対して、(a)成分が50〜80質量部、(b)成分が20〜50質量部、(c)成分と(d)成分との合計が17〜40質量部、(c)成分と(d)成分との質量比((c)/(d))が5/95〜40/60であり、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂100質量%において、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂が40〜80質量%、(a−2)スチレン系樹脂が20〜60質量%であり、(a)成分を含む相が連続相を形成していることを特徴とする、樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物に関する。
従来、ポリフェニレンエーテル系樹脂(PPE)は、優れた電気絶縁性に加え、耐熱性、耐加水分解性及び難燃性を有していることから、二次電池や太陽光発電等に使用される電気電子部品、家電・OA機器等に広く使用されている。例えば、特許文献1には、太陽光発電モジュール用接続構造体として長期間高温環境下に晒された場合においても、難燃性の低下を効果的に抑制できる難燃性樹脂組成物が開示されている。
一方で、一般的なポリフェニレンエーテル系樹脂組成物は、薬品に対する耐性が十分ではなく、成形機の金型に付着している防錆剤、各種用途部品の潤滑油等との接触によって、クラックや割れが発生することがあり、しばしば問題となっている。
近年、太陽光発電モジュール用接続構造体には、意匠性や省スペース化が求められるようになってきていることから、薄肉化、小型化の要求が強くなってきている。一般的に、薄肉化すると難燃性が低下するため、高度な難燃性が必要とされる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の難燃化には、例えば、特許文献1に開示されているとおり、有機リン酸エステルやホスフィン酸塩又はジホスフィン酸塩及び/又はこれらの縮合物と特定の窒素化合物とを難燃剤として配合することが知られている。
特許第6328664号公報
しかしながら、高度な難燃性を得るには難燃剤の配合量を増やす必要があり、それ伴い耐薬品性や成形流動性の低下が引き起こされる。よって、高度な難燃性を付与した際に、優れた耐薬性や成形流動性を有する樹脂組成物は未だ得られていない。特許文献1の樹脂組成物でも、難燃性が不十分であり、高度な難燃性を有した際の耐薬品性、成形流動性について何ら開示されていない。
そこで、本発明においては、高度な難燃性と優れた耐薬品性とを両立し、更には実用上良好な成形流動性も有する樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂又はポリフェニレンエーテル系樹脂とスチレン系樹脂との混合樹脂と、(b)水添ブロック共重合体と、(c)リン酸エステル系化合物、(d)ホスフィン酸塩とを含有する樹脂組成物において、各成分の含有量、リン酸エステル系化合物とホスフィン酸塩との質量比を特定の範囲とし、(a)成分を含む相が連続相を形成していることで上記課題を有利に解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
[1]
(a)(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂、又は(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂と、
(b)水添ブロック共重合体と、
(c)リン酸エステル系化合物と、
(d)下記一般式(I)で表されるホスフィン酸塩、下記一般式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及びこれらの縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種と
を含み、
前記(a)成分及び前記(b)成分の合計100質量部に対して、
前記(a)成分が50〜80質量部、
前記(b)成分が20〜50質量部、
前記(c)成分と前記(d)成分との合計が17〜40質量部、
前記(c)成分と前記(d)成分との質量比((c)/(d))が5/95〜40/60
であり、
前記(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂100質量%において、前記(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂が40〜80質量%、前記(a−2)スチレン系樹脂が20〜60質量%であり、
前記(a)成分を含む相が連続相を形成していることを特徴とする、樹脂組成物。
Figure 2021188017
Figure 2021188017
(一般式(I)及び(II)中、R及びRは、各々独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基である。
は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアルキルアリーレン基、及び炭素数6〜10のアリールアルキレン基からなる群より選ばれるいずれかである。
Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びカチオン化された窒素塩基からなる群より選ばれる1種以上である。
mは1〜3の整数であり、nは1〜3の整数であり、xは1又は2であり、2n=mxである。)
[2]
前記(a)成分及び前記(b)成分の合計100質量部に対して、前記(a)成分が55質量部以上70質量部未満であり、前記(b)成分が30質量部超45質量部以下である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3]
前記(a)成分及び前記(b)成分の合計100質量部に対して、前記(c)成分と前記(d)成分との合計が21〜35質量部である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4]
前記(c)成分と前記(d)成分との質量比((c)/(d))が5/95〜30/70である、[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[5]
更に、前記樹脂組成物100質量%に対し、ポリオレフィンを10質量%未満含む、[1]〜[4]のいずれかに記載の樹脂組成物。
[6]
前記(c)成分が、下記一般式(III)又は一般式(IV)で示されるリン酸エステル系化合物である、[1]〜[5]のいずれかに記載の樹脂組成物。
Figure 2021188017
Figure 2021188017
(一般式(III)及び(IV)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12は、メチル基を表し、R13及びR14は、各々独立に水素原子又はメチル基を表す。
yは1以上の整数であり、n1及びn2は、各々独立に0〜2の整数を示し、m1、m2、m3、及びm4は、各々独立に0〜3の整数を示す。)
[7]
[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、太陽光発電モジュール用接続構造体。
[8]
太陽光発電モジュール用ジャンクションボックスである、[7]に記載の太陽光発電
モジュール用接続構造体。
本発明によれば、耐薬品性及び難燃性に優れ、更には実用上良好な成形流動性を有する樹脂組成物を得ることができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜変形して実施することができる。
〔樹脂組成物〕
本実施形態の樹脂組成物は、
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂、又は(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂と、
(b)水添ブロック共重合体と、
(c)リン酸エステル系化合物と、
(d)下記一般式(I)で表されるホスフィン酸塩、下記一般式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及びこれらの縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種と
を含み、
前記(a)成分及び前記(b)成分の合計100質量部に対して、
前記(a)成分が50〜80質量部、
前記(b)成分が20〜50質量部、
前記(c)成分と前記(d)成分との合計が17〜40質量部、
前記(c)成分と前記(d)成分との質量比((c)/(d))が5/95〜40/60
であり、
前記(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂100質量%において、前記(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂が40〜80質量%、前記(a−2)スチレン系樹脂が20〜60質量%であり、
前記(a)成分を含む相が連続相を形成していることを特徴とする。
Figure 2021188017
Figure 2021188017
(一般式(I)及び(II)中、R及びRは、各々独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基である。
は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアルキルアリーレン基、及び炭素数6〜10のアリールアルキレン基からなる群より選ばれるいずれかである。
Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びカチオン化された窒素塩基からなる群より選ばれる1種以上である。
mは1〜3の整数であり、nは1〜3の整数であり、xは1又は2であり、2n=mxである。)
<(a)(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂、又は(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂>
本実施形態の(a)成分は、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂(以下、「(a−1)成分」と記載する場合がある。)、又は(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂(以下、「(a−2)成分」と記載する場合がある。)との混合物である。
(a)成分は、1種類のみ単独であっても、2種類以上の組み合わせであってもよい。
≪(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂≫
本実施形態の樹脂組成物に含まれる(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、下記一般式(V)の構造単位からなるホモ重合体、及び下記一般式(V)の構造単位を有する共重合体(以下、単に「ポリフェニレンエーテル」という場合もある。)のいずれも用いることができる。
Figure 2021188017
(一般式(V)中、Oは酸素原子であり、R21〜R24は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、第一級又は第二級の低級アルキル基(ここで、「低級アルキル基」とは炭素数1〜8のアルキル基をいう。)、フェニル基、ハロアルキル基、アミノアルキル基、炭化水素オキシ基、及びハロ炭化水素オキシ基(但し、少なくとも2個の炭素原子がハロゲン原子と酸素原子とを隔てている。)からなる群より選ばれるいずれかを表わす。)
ポリフェニレンエーテル系樹脂のホモ重合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の共重合体としては、以下に限定されるものではないが、例えば、2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類との共重合体(例えば、特公昭52−17880号公報に記載されているような2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体や2−メチル−6−ブチルフェノールとの共重合体)が挙げられる。
これらの中でもポリフェニレンエーテル系樹脂としては、機械物性のバランスや生産性の観点から、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,6−トリメチルフェノールとの共重合体、又はこれらの混合物が好ましい。
本実施形態で用いるポリフェニレンエーテル系樹脂の製造方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、米国特許第3306874号明細書、同第3306875号明細書、同第3257357号明細書及び同第3257358号明細書、特開昭50−51197号公報、特公昭52−17880号公報、及び特開昭63−152628号公報等に記載された公知の製造方法が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度(0.5g/dLクロロホルム溶液、30℃、ウベローデ型粘度管で測定)は、成形流動性と物性バランスの観点から、0.30〜0.65dL/gの範囲であることが好ましい。より好ましくは0.40〜0.60dL/gの範囲であり、更に好ましくは0.45〜0.55dL/gの範囲である。還元粘度が0.30dL/g以上であれば、耐衝撃強度や耐薬品性に優れる。また、還元粘度が0.65dL/g以下であれば、成形流動性に優れる。
本実施形態においては、2種以上の還元粘度の異なるポリフェニレンエーテル系樹脂をブレンドしたものであっても、好ましく使用することができる。
また、本実施形態の(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂は、全部又は一部が変性された変性ポリフェニレンエーテルを含んでいてもよい。
ここでいう変性ポリフェニレンエーテルとは、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合又は三重結合を有するとともに、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基及びグリシジル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の基を有する変性化合物(以下、単に「変性化合物」と記載する場合がある。)で変性されたポリフェニレンエーテルを言う。変性化合物は1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記変性ポリフェニレンエーテルの製造方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ラジカル開始剤の存在下又は非存在下で、(1)100℃以上、ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の範囲の温度でポリフェニレンエーテルを溶融させることなく変性化合物と反応させる方法、(2)ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度以上360℃以下の範囲の温度で変性化合物と溶融混練し反応させる方法、(3)ポリフェニレンエーテルのガラス転移温度未満の温度で、ポリフェニレンエーテルと変性化合物とを溶液中で反応させる方法等が挙げられ、これらいずれの方法でもよいが、生産性の観点から、(1)又は(2)の方法が好ましい。
次に、変性ポリフェニレンエーテルを製造するために用いる、前記分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合又は三重結合を有するとともに、カルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基及びグリシジル基からなる群より選ばれる少なくとも1個の基を有する変性化合物について説明する。
前記分子内に炭素−炭素二重結合を有し、カルボン酸基又は酸無水物基を同時に有する変性化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、マレイン酸、フマル酸、クロロマレイン酸、シス−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、及びこれらの酸無水物等が挙げられる。
特に、ポリフェニレンエーテル系樹脂との反応性の観点から、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸が好ましく、フマル酸、無水マレイン酸がより好ましい。
また、これら不飽和ジカルボン酸の2個のカルボキシル基のうちの1個又は2個がエステルになっている化合物も変性化合物として使用可能である。
前記分子内に炭素−炭素二重結合を有し、グリシジル基を同時に有する変性化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレート、エポキシ化天然油脂等が挙げられる。これらの中で、グリシジルアクリレート、グリシジルメタアクリレートが好ましい。
前記分子内に炭素−炭素二重結合を有し、水酸基を同時に有する変性化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、アリルアルコール、4−ペンテン−1−オール、1,4−ペンタジエン−3−オール等の、一般式CnH2n−1OH、CnH2n−3OH(nは正の整数)の不飽和アルコール、一般式CnH2n−5OH、CnH2n−7OH(nは正の整数)等の不飽和アルコール等が挙げられる。
上述した変性化合物は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
変性ポリフェニレンエーテルを製造する際の変性化合物の添加量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対し、0.1質量部以上であればポリフェニレンエーテルの変性による効果が発現しやすく、10質量部以下であれば変性による副作用が発現しにくい。そのため、変性化合物の添加量は、変性の効率の観点から、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部がより好ましく、0.5〜3質量部が更に好ましい。
ラジカル開始剤を用いて変性ポリフェニレンエーテルを製造する際の、ラジカル開始剤の添加量は、ポリフェニレンエーテル100質量部に対して0.001質量部以上であれば変性効率に優れる。また1質量部以下であれば変性ポリフェニレンエーテルの低分子量化が起こりにくい。そのため、ラジカル開始剤の添加量は、変性率と物性バランスの観点からポリフェニレンエーテル100質量部に対して0.001〜1質量部が好ましく、0.01〜0.5質量部がより好ましく、0.05〜0.3質量部が更に好ましい。
また、変性ポリフェニレンエーテルへの変性化合物の付加率は、変性ポリフェニレンエーテルを100質量%に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.05〜3質量%がより好ましく、0.1〜1質量%が更に好ましい。
変性ポリフェニレンエーテル中には、未反応の変性化合物及び/又は変性化合物の重合体が5質量%未満の量、好ましくは3質量%以下の量、より好ましくは1質量%以下の量であれば残存していてもよい。
≪(a−2)スチレン系樹脂≫
本実施形態において、(a−2)スチレン系樹脂とは、スチレン系化合物、又は、スチレン系化合物とスチレン系化合物に共重合可能な化合物とをゴム質重合体存在下又は非存在下で重合して得られる共重合体であり、後述の(b)水添ブロック共重合体の範疇に含まれるものは含まないものとする。
前記スチレン系化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、モノクロロスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、エチルスチレン等が挙げられ、中でも、スチレンが好ましい。
前記スチレン系化合物と共重合可能な化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等のメタクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル化合物類;無水マレイン酸等の酸無水物等が挙げられる。
前記スチレン系化合物と共重合可能な化合物の使用量は、前記スチレン系化合物との合計量100質量%に対して20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。
前記ゴム質重合体としては、例えば、共役ジエン系ゴム、共役ジエンと芳香族ビニル化合物との共重合体、エチレン−プロピレン共重合体系ゴム等が挙げられる。中でも、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンランダム共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、及びこれらを部分的に又はほぼ完全に水素添加したゴム成分(例えば、水素添加率が50〜100%であるゴム成分)が好ましい。
(a−2)スチレン系樹脂としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ホモポリスチレン、ゴム変性ポリスチレン(HIPS)、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレン−ゴム質重合体−アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)、その他のスチレン系共重合体等が挙げられる。中でも、(a−2)スチレン系樹脂としては、ポリフェニレンエーテル系樹脂との相溶性の観点から、ホモポリスチレン及びゴム変性ポリスチレン(HIPS)が好ましい。
<(b)水添ブロック共重合体>
本実施形態の樹脂組成物は、(b)水添ブロック共重合体を含有する。
本実施形態の(b)水添ブロック共重合体とは、芳香族ビニル化合物と共役ジエン系化合物とのブロック共重合体であり、例えば、スチレンと共役ジエン化合物とのブロック共重合体、すなわち、ポリスチレンブロックと共役ジエン化合物重合体ブロックからなるブロック共重合体を、水素添加して得られる水添ブロック共重合体である。
水素添加による共役ジエン化合物由来の不飽和結合の水素添加率(水添率)は、耐熱安定性の観点から、60%以上が好ましく、より好ましくは80%以上、更に好ましくは95%以上である。
水素添加前のブロック共重合体の構造としては、当該ブロック共重合体がスチレンと共役ジエン化合物とのブロック共重合体である場合、スチレンブロック鎖をS、ジエン化合物ブロック鎖をBと表すと、S−B−S、S−B−S−B、(S−B−)−S、S−B−S−B−S等が挙げられる。
また、共役ジエン化合物の重合体ブロックのミクロ構造(共役ジエン化合物の結合形態)は、任意に選択することができる。共役ジエン化合物重合体ブロックのビニル結合量(1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合との合計)は、共役ジエン化合物重合体の結合量全体(1,2−ビニル結合と3,4−ビニル結合と1,4−共役結合との合計)に対し、2〜60%が好ましく、より好ましくは8〜40%の範囲である。
(b)水添ブロック共重合体の数平均分子量は、100,000〜400,000であることが好ましく、より好ましくは150,000〜350,000であり、更に好ましくは200,000〜300,000である。
(b)水添ブロック共重合体の数平均分子量が100,000以上であると耐衝撃性に優れる樹脂組成物が得られる。(b)水添ブロック共重合体の数平均分子量に比例して本実施形態の樹脂組成物の耐衝撃性が向上し、また、(b)水添ブロック共重合体の数平均分子量が400,000以下であると、溶融押出し時の負荷が低く加工流動性に優れた樹脂組成物が得られ、かつ(b)水添ブロック共重合体の樹脂組成物中への分散性が優れたものとなる。
なお、上記数平均分子量とは、紫外分光検出器を備えるゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定装置を用いて測定し、標準ポリスチレンで換算した値をいう。
(b)水添ブロック共重合体は、スチレン重合体ブロック鎖を有する場合、少なくとも1個のスチレン重合体ブロック鎖が数平均分子量15,000以上であることが好ましい。より好ましくは20,000以上、50,000以下である。更に好ましくは全てのスチレン重合体ブロック鎖の数平均分子量が15,000以上である。
(b)水添ブロック共重合体は、スチレン重合体ブロック鎖を有する場合、(b)水添ブロック共重合体中のスチレン重合体ブロック鎖が占める割合は、スチレン重合体ブロック鎖の数平均分子量が上記の範囲であれば特に限定されるものではないが、耐衝撃性の観点から、10〜70質量%であることが好ましく、より好ましくは20〜50質量%であり、更に好ましくは30〜40質量%である。
(b)水添ブロック共重合体としては、組成や構造の異なる2種以上の水添ブロック共重合体を併用することもできる。
例えば、結合スチレン重合体ブロック含有量が50質量%以上の水添ブロック共重合体と結合スチレン重合体ブロック含有量が30質量%以下の水添ブロック共重合体との併用や、分子量の異なる水添ブロック共重合体同士の併用や、上記のようなスチレンと共役ジエン化合物とのブロック共重合体と、スチレンと共役ジエン化合物とのランダム共重合体ブロックとを含有するブロック共重合体を水添して得られる水添ランダムブロック共重合体との併用が挙げられる。
なお、「結合スチレン重合体ブロック含有量」とは、(b)水添ブロック共重合体中のスチレン重合体ブロック鎖が占める割合である。
<(c)リン酸エステル系化合物>
本実施形態の樹脂組成物に含まれる(c)リン酸エステル系化合物は、難燃剤として一般的に用いられる有機リン酸エステルであれば、いずれであってもよい。
(c)成分は、1種類のみ単独であっても、2種類以上の組み合わせであってもよい。
(c)リン酸エステル系化合物としては、以下に限定されるものではないが、例えば、トリフェニルホスフェート、トリスノニルフェニルホスフェート、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)、レゾルシノールビス[ジ(2,6−ジメチルフェニル)ホスフェート]、2,2−ビス{4−[ビス(フェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン、2,2−ビス{4−[ビス(メチルフェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン等が挙げられる。
更に上記以外に、(c)リン酸エステル系難燃剤としては、例えば、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルフェニルホスフェート、オクチルジフェニルホスフェート、ジイソプロピルフェニルホスフェート等のリン酸エステル系難燃剤;ジフェニル−4−ヒドロキシ−2,3,5,6−テトラブロモベンジルホスフォネート、ジメチル−4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモベンジルホスフォネート、ジフェニル−4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモベンジルホスフォネート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、トリス(ジクロロプロピル)ホスフェート、トリス(クロロプロピル)ホスフェート、ビス(2、3−ジブロモプロピル)−2、3−ジクロロプロピルホスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート、ビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェートハイドロキノニルジフェニルホスフェート、フェニルノニルフェニルハイドロキノニルホスフェート、フェニルジノニルフェニルホスフェート等のモノリン酸エステル化合物;及び芳香族縮合リン酸エステル化合物等が挙げられる。
これらの中で、加工時のガス発生が少なく、熱安定性等に優れることから、芳香族縮合リン酸エステル化合物が好ましい。
前記芳香族縮合リン酸エステル化合物は、一般に市販されており、以下に限定されるものではないが、例えば、大八化学工業(株)のCR741、CR733S、PX200、E890、(株)ADEKAのFP600、FP700、FP800等が挙げられる。
本実施形態において用いる(c)リン酸エステルとしては、下記一般式(III)又は下記一般式(IV)で示される芳香族縮合リン酸エステルが好ましい。
Figure 2021188017
Figure 2021188017
(一般式(III)及び(IV)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12は、メチル基を表し、R13及びR14は、各々独立に水素原子又はメチル基を表す。yは1以上の整数であり、n1及びn2は、各々独立に0〜2の整数を示し、m1、m2、m3、及びm4は、各々独立に0〜3の整数を示す。)
上記一般式(III)及び(IV)で示されるリン酸エステル系化合物は、それぞれの分子において、yは1以上の整数であり、好ましくは1〜3の整数である。
上記一般式(III)及び(IV)で示されるリン酸エステル系化合物おいて、上記一般式(III)におけるm1、m2、m3、m4、n1、及びn2が0であって、R13及びR14がメチル基である縮合リン酸エステルが好ましいものとして挙げられる。
また、上記一般式(III)におけるQ1、Q2、Q3、Q4、R13、及びR14がメチル基であり、n1及びn2が0であり、m1、m2、m3、及びm4が1〜3の整数の縮合リン酸エステルであって、yの範囲が1〜3の整数、特にyが1であるリン酸エステルを、(c)成分100質量%に対して50質量%以上含有するものが好ましいものとして挙げられる。
これらの縮合リン酸エステル化合物で、酸価が0.1以下(JIS K2501に準拠して得られた値)の縮合リン酸エステル化合物がより好ましいものとして挙げられる。
<(d)下記一般式(I)で表されるホスフィン酸塩、下記一般式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及びこれらの縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種>
本実施形態における(d)成分は、下記一般式(I)で表されるホスフィン酸塩、下記一般式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及びこれらの縮合物からなる群より選ばれる少なくとも一種である。
Figure 2021188017
Figure 2021188017
(一般式(I)及び(II)中、R及びRは、各々独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基である。
は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアルキルアリーレン基、及び炭素数6〜10のアリールアルキレン基からなる群より選ばれるいずれかである。
Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びカチオン化された窒素塩基からなる群より選ばれる1種以上である。
mは1〜3の整数であり、nは1〜3の整数であり、xは1又は2であり、2n=mxである。)
本実施形態の(d)成分のホスフィン酸塩、ジホスフィン酸塩、及びこれらの縮合物(以下、これらをまとめて「ホスフィン酸塩類」と記載する場合がある。)は、例えば、欧州特許出願公開第699708号公報や特開平08−73720号公報に記載されている公知の方法により製造することができる。
(d)ホスフィン酸塩類の製造方法としては、以下に限定されるものではないが、例えば、水溶液中においてホスフィン酸を金属炭酸塩、金属水酸化物又は金属酸化物と反応させることにより製造する方法が挙げられるが、その他、ゾル−ゲル法等によって製造してもよい。
ホスフィン酸塩類は、一般にモノマー性化合物であるが、反応条件に依存して、環境によっては縮合度が1〜3の縮合物であるオリゴマー性ホスフィン酸塩も含まれる。
前記(d)ホスフィン酸塩類を構成するホスフィン酸としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジメチルホスフィン酸、エチルメチルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、メチル−n−プロピルホスフィン酸、メタンジ(メチルホスフィン酸)、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)、メチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸及びこれらの混合物等が挙げられる。
また、前記(d)ホスフィン酸塩類の、上記式(I)、(II)中のMを構成する金属イオン成分としては、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びカチオン化された窒素塩基からなる群より選ばれる1種以上が挙げられ、好ましくは、熱安定性の観点から、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、及び亜鉛イオンから選ばれる1種以上である。
また、前記カチオン化された窒素塩基としては、アンモニア、メラミン、トリエタノールアミン等のカチオン化された塩基等が挙げられる。
前記(d)ホスフィン酸塩類としては、以下に限定されるものではないが、例えば、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸マグネシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸マグネシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸マグネシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸マグネシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸亜鉛、メタンジ(メチルホスフィン酸)カルシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)マグネシウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)アルミニウム、メタンジ(メチルホスフィン酸)亜鉛、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)マグネシウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)アルミニウム、ベンゼン−1,4−(ジメチルホスフィン酸)亜鉛、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸マグネシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸亜鉛、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸マグネシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸亜鉛等が挙げられる。
特に、難燃性、モールドデポジットの抑制の観点から、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、ジメチルホスフィン酸亜鉛、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸亜鉛、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸亜鉛が好ましい。
前記(d)成分は、平均粒子径(d50%、レーザー回折法により測定)が0.2μm以上40μm未満の粒子であることが好ましい。より好ましくは0.5μm超30μm以下、更に好ましくは0.5μm超20μm以下、更により好ましくは1.0μm超10μm以下である。
前記範囲の平均粒子径の(d)成分の粒子を得るための方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記数値範囲の粒子径以上のホスフィン酸塩類の塊を所定の溶剤中に分散して湿式粉砕し、分級する方法が挙げられる。
特に平均粒子径が0.5μm超20μm以下の微粉末を用いることにより、難燃性、耐衝撃性が優れるため好ましい。
また、本実施形態において用いる(d)ホスフィン酸塩類は、本発明の効果を損なわなければ、未反応物あるいは副生成物が残存していてもよい。
<添加剤>
本実施形態の樹脂組成物には、更に他の特性を付与するため、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、可塑剤、酸化防止剤、及び紫外線吸収剤等の安定剤、帯電防止剤、離型剤、染顔料、充填剤、補強材、展着剤、上記以外のその他の樹脂等の添加剤を添加することができる。また、従来から知られた各種難燃剤及び難燃助剤、例えば、結晶水を含有する、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物、水酸化アルミニウム、アルカリ金属水酸化物、ホウ酸亜鉛化合物、スズ酸亜鉛化合物等を添加して更なる難燃性の向上も可能である。
<各成分の含有量>
本実施形態の樹脂組成物において、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂、(b)水添ブロック共重合体の含有量は、難燃性、耐薬品性の観点から、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(b)水添ブロック共重合体との合計100質量部に対して、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂50〜80質量部、(b)水添ブロック共重合体20〜50質量部である。より好ましくは(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂52〜75質量部、(b)水添ブロック共重合体25〜48質量部であり、更に好ましくは(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂55質量部以上70質量部未満、(b)水添ブロック共重合体30質量部超45質量部以下である。具体的には、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂が50質量部以上であると難燃性、剛性に優れ、(b)水添ブロック共重合体の含有量が20質量部以上であると耐薬品性、耐衝撃性に優れる傾向にある。
(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂において、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との質量比は、難燃性、成形流動性の観点から、両者の合計を100質量%としたときに、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂40〜80質量%、(a−2)スチレン系樹脂20〜60質量%である。特に、難燃性と成形流動性に特に優れた樹脂組成物を得るには、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂40〜75質量%、(a−2)スチレン系樹脂25〜60質量%であることが好ましく、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂45〜69質量%、(a−2)スチレン系樹脂31〜55質量%であることがより好ましい。具体的には、(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂が40質量%以上であると難燃性に優れ、(a−2)スチレン系樹脂が20質量%以上であると成形流動性に優れる傾向にある。
(c)リン酸エステル系化合物と(d)ホスフィン酸塩類との合計含有量は、難燃性の観点から、(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(b)水添ブロック共重合体との合計100質量部に対して、17〜40質量部である。特に、難燃性、耐薬品性、成形流動性のバランスに優れた樹脂組成物を得るには、21〜40質量部であることが好ましく、21〜35質量部であることがより好ましい。具体的には、(c)リン酸エステル系化合物と(d)ホスフィン酸塩類との合計含有量が17質量部以上であると難燃性に優れ、40質量部以下であると耐薬品性、成形流動性に優れる傾向にある。
また、(c)リン酸エステル系化合物と(d)ホスフィン酸塩類との質量比((c)/(d))は、耐薬品性、成形流動性の観点から、5/95〜40/60であり、好ましくは5/95〜35/65、より好ましくは5/95〜30/70である。具体的には、(c)/(d)比が5/95以上であると成形流動性に優れ、40/60以下であると耐薬品性に優れる傾向にある。
また、本実施形態の樹脂組成物において、上述の添加剤の含有量は、樹脂組成物中100質量%に対して10質量%以下であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以下である。
特に、本実施形態の樹脂組成物において、添加剤(上記以外のその他の樹脂)としてポリオレフィンを含む場合、難燃性の観点から、樹脂組成物中100質量%におけるポリオレフィンの含有量が10質量%未満であることが好ましく、より好ましくは5質量%以下であり、更に好ましくは3質量%以下であり、特に好ましくは1質量%以下である。
<モルフォロジー>
本実施形態の樹脂組成物のモルフォロジーとしては、難燃性の観点から、(a)成分を含む相が連続相を形成している。このモルフォロジーは、熱可塑性樹脂の種類に応じ、例えば、四酸化ルテニウム、四酸化オスミウム等の公知の染色剤を用いて染色し、透過型顕微鏡等を用いて倍率10,000倍の画像観察により判定することができる。
(樹脂組成物の製造方法)
本実施形態の樹脂組成物は、例えば、上記(a)成分、上記(b)成分、上記(c)成分、上記(d)成分等を、二軸押出機を用いて、溶融混練することによって製造することができる。
上記二軸押出機としては、例えば、コペリオン社製のZSKシリーズ、東芝機械社製のTEMシリーズ、日本製鋼所社製のTEXシリーズ等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物の製造方法における、溶融混練温度、スクリュー回転数等は、溶融混練温度100〜370℃、スクリュー回転数100〜1200rpmの範囲から適宜好適な条件を選択することができる。
二軸押出機に原料を供給するための原料供給装置としては、例えば、単独スクリューフィーダー、二軸スクリューフィーダー、テーブルフィーダー、ロータリーフィーダー等が挙げられ、中でも、原料供給の変動誤差が少ないという観点から、ロスインウエイトフィーダーが好ましい。
液状の原料を添加する場合、押出機シリンダー部分において液添ポンプ等を用いて、液状の原料をシリンダー系中に直接送り込むことによって、添加することができる。液添ポンプとしては、特に限定されることなく、例えば、ギアポンプやフランジ式ポンプ等が挙げられ、ギアポンプが好ましい。このとき、液添ポンプにかかる負荷を小さくし、原料の操作性を高める観点から、液状原料を貯めておくタンク、該タンクと液添ポンプ間との配管や、該ポンプと押出機シリンダーと間の配管等の液状の原料の流路となる部分をヒーター等で加熱して、液状の原料の粘度を小さくしておくことが好ましい。
(成形品)
本実施形態の樹脂組成物を成形することにより、成形品とすることができる。上記成形品は、本実施形態の樹脂組成物を少なくとも含む。
成形方法としては、例えば、射出成形、中空成形、押出成形、シート成形、フィルム成形等、公知の成形方法を用いることができ、特に射出成形機を用いて成形する方法が好ましい。上記射出成形機としては、例えば、住友重機械工業株式会社製の「SH100C」等が挙げられる。
本実施形態の樹脂組成物の成形方法における溶融温度、金型温度等は、溶融温度200〜320℃、金型温度30〜100℃の範囲から適宜好適な条件を選択することができる。
上記成形品は、種々の成形品として用いることができ、工業部品、電気・電子部品、事務機器ハウジング、自動車部品、精密部品等の広い分野に利用でき、特に、太陽光発電用モジュールコネクター及び太陽電池用ジャンクションボックス等の太陽光発電モジュール用接続構造体に好適に使用可能である。
以下、具体的な実施例及び比較例を挙げて本発明について詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例の樹脂組成物に用いた原材料を以下に示す。
−(a)ポリフェニレンエーテル系樹脂、又はポリフェニレンエーテル系樹脂とスチレン系樹脂との混合樹脂−
(a−1)還元粘度(0.5g/dLのクロロホルム溶液、30℃測定、ウベローデ型粘度管で測定)0.5dL/gのポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)
(a−2)ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、ペトロケミカル製、「CT60」(ゴム質重合体の含有量:10質量%)
−(b)水添ブロック共重合体−
TSRC製、「TAIPOL6151」(数平均分子量:約28万)
−(c)リン酸エステル系化合物−
(c−1)大八化学工業製、「E890」
(c−2)大八化学工業製、「PX200」
−(d)ホスフィン酸塩類−
クラリアント製、「Exolit OP 930」(平均粒子径:3μm)
実施例及び比較例における物性の測定方法を以下に示す。
〔測定方法〕
<耐薬品性>
実施例及び比較例で得た樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度280℃に設定した小型射出成形機(商品名「SH100C」、住友重機械工業株式会社製)に供給し、金型温度80℃の条件で、120mm×80mm×3mmの平板を成形した。この平板から、長手方向が流動方向と直角になるような短冊形状(80mm×12.5mm×3mm)の試験片を切り出した。この試験片を、水平方向をx軸、垂直方向をy軸として、垂直断面がy=6x(x≧0、y≧0)の方程式で示される放物線を型どったベンディングバーの曲面上に、バーと試験片との間に隙間が生じないように治具を用いて取り付けた。また、ベンディングバーは、その垂直断面上でx=0、y=0となる位置を試験片の測定起点側端部の配置位置とし、x>0かつy>0となる位置を試験片の測定末端側端部の配置位置としている。
上記のように試験片をベンディングバーに取り付けた後、試験片の表面に加工油G−6280(日本工作油製)を塗布し、40℃の条件で24時間放置した。24時間後に、試験片の表面にクラックが発生した場合には、クラックが生じる臨界位置(ベンディングバーのx軸方向でxの値が最も大きくなる位置)を読み取った。
クラックが生じる臨界位置の読み取りは、ベンディングバーに取り付けた状態で試験片に、ベンディングバーのx軸座標の目盛を転記して、試験片をベンディングバーから取り外した後、クラックの存在を確認して、当該クラックが存在する位置を転記した目盛と対比して読み取った(臨界位置は、ベンディングバーのx軸座標に対応する位置であるので、試験片のペリフェリ長ではない)。
なお、本開示で、クラックとは、VHX−5000(キーエンス社製)等のマイクロスコープを使用して試験片表面を観察した際に見られる、200μm以上の流動方向の亀裂である。
そして、試験片の厚みとクラックが生じる臨界位置から次式により臨界歪み(%)を算出した。臨界歪みが大きい程、耐薬品性が良好であると判定した。
臨界歪み(%)=d×31/2/2(3+2x)3/2×100
d:試験片の厚み(inch)
x:クラックの停止位置(inch)
<難燃性>
UL−94垂直燃焼試験に基づき、0.75mm厚さの射出成形試験片を用いて難燃性を評価した。
まず、実施例及び比較例で得た樹脂組成物ペレットを、シリンダー温度300℃〜320℃に設定した小型射出成形機(商品名「SH100C」、住友重機械工業株式会社製)に供給し、射出速度20%、射出圧力99%、金型温度90℃の条件で射出成形することで、当該規格で規定された寸法(長さ125mm×幅13mm、厚さ0.75mm)の試験片を5本成形した。
上記試験片にガスバーナーの炎を当てて、その燃焼の程度を評価した。
なお、難燃等級には、UL94垂直試験によって分類される難燃性のクラスを示した。全ての試験片で試験は5本行い判定した。分類方法の概要は以下のとおりである。
特に、難燃レベルV−0以上の判定の場合に、難燃性に優れていると判定した。
[難燃等級]
V−0:5本の合計燃焼時間50秒以下、最大燃焼時間10秒以下、有炎滴下なしのすべてを満たす
V−1:5本の合計燃焼時間250秒以下、最大燃焼時間30秒以下、有炎滴下なしのすべてを満たす
Vout:5本の合計燃焼時間250秒超、最大燃焼時間30秒超、有炎滴下ありのいずれか1つ以上を満たす(V−0、V−1に分類されないもの)
<成形流動性>
実施例及び比較例で得た樹脂組成物ペレットを、小型射出成形機(商品名「SH100C」、住友重機械工業株式会社製)に供給し、シリンダー温度300℃、射出速度20%、射出圧力99%、金型温度90℃の条件で、上記の難燃性評価用の試験片(長さ125mm×幅13mm、厚さ0.75mm)を射出成形した。流動性不足により成形ができなかった場合は、シリンダー温度を10℃ずつ上げていき、成形可能であったシリンダー温度(℃)により成形流動性を評価した。シリンダー温度が低い程、成形流動性が良好であると判定した。
<モルフォロジー>
耐薬品性評価の試験片と同様にして作製した成形品から、ウルトラミクロトームを用いて数10〜100nm厚みの超薄切片を作製した。その後、四酸化オスミウム、四酸化ルテニウムを用いて染色し、透過型電子顕微鏡(TEM、商品名「HT7700」、日立ハイテクノロジーズ製)を用いて染色後の超薄切片を観察し、倍率10,000倍の画像を得た。得られた画像から、(a)成分を含有する相が連続相を形成するか否かを判定した。
以下、各実施例及び各比較例について詳述する。
〔実施例1〜5、比較例1〜10〕
樹脂組成物の製造装置として、二軸押出機(商品名「ZSK−25WLE」、コペリオン社製)を用いた。該二軸押出機においてバレル数は12ブロックであり、原料の流れ方向について、上流から1バレル目に上流供給口、7バレル目に液添ポンプを設け、5バレル目と11バレル目に真空ベントを設けた。
上記のように設定した二軸押出機に、(a)〜(d)成分を表1及び表2に示した組成で供給し、押出温度300〜320℃、スクリュー回転数300rpm、吐出量15kg/時間の条件にて溶融混練し、樹脂組成物のペレットを得た。
実施例1〜5、比較例1〜10の樹脂組成物から作製した成形品のモルフォロジーを上記方法で観察したところ、いずれも(a)成分を含有する成分が連続相を形成していた。
Figure 2021188017
Figure 2021188017
実施例1〜5は、いずれも耐薬品性、難燃性、成形流動性に優れており、本実施形態に係る樹脂組成物は、耐薬品性、難燃性、成形流動性に優れる成形品を成形できた。
本発明の樹脂組成物は、電気電子部品、家電・OA機器、太陽光発電モジュールのジャンクションボックスやコネクター等の材料として産業上の利用可能性を有している。

Claims (8)

  1. (a)(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂、又は(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂と、
    (b)水添ブロック共重合体と、
    (c)リン酸エステル系化合物と、
    (d)下記一般式(I)で表されるホスフィン酸塩、下記一般式(II)で表されるジホスフィン酸塩、及びこれらの縮合物からなる群より選ばれる少なくとも1種と
    を含み、
    前記(a)成分及び前記(b)成分の合計100質量部に対して、
    前記(a)成分が50〜80質量部、
    前記(b)成分が20〜50質量部、
    前記(c)成分と前記(d)成分との合計が17〜40質量部、
    前記(c)成分と前記(d)成分との質量比((c)/(d))が5/95〜40/60
    であり、
    前記(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂と(a−2)スチレン系樹脂との混合樹脂100質量%において、前記(a−1)ポリフェニレンエーテル系樹脂が40〜80質量%、前記(a−2)スチレン系樹脂が20〜60質量%であり、
    前記(a)成分を含む相が連続相を形成していることを特徴とする、樹脂組成物。
    Figure 2021188017
    Figure 2021188017
    (一般式(I)及び(II)中、R及びRは、各々独立に、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基である。
    は、直鎖状又は分岐状の炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜10のアリーレン基、炭素数6〜10のアルキルアリーレン基、及び炭素数6〜10のアリールアルキレン基からなる群より選ばれるいずれかである。
    Mは、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、ビスマスイオン、マンガンイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、及びカチオン化された窒素塩基からなる群より選ばれる1種以上である。
    mは1〜3の整数であり、nは1〜3の整数であり、xは1又は2であり、2n=mxである。)
  2. 前記(a)成分及び前記(b)成分の合計100質量部に対して、前記(a)成分が55質量部以上70質量部未満であり、前記(b)成分が30質量部超45質量部以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記(a)成分及び前記(b)成分の合計100質量部に対して、前記(c)成分と前記(d)成分との合計が21〜35質量部である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記(c)成分と前記(d)成分との質量比((c)/(d))が5/95〜30/70である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 更に、前記樹脂組成物100質量%に対し、ポリオレフィンを10質量%未満含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記(c)成分が、下記一般式(III)又は一般式(IV)で示されるリン酸エステル系化合物である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    Figure 2021188017
    Figure 2021188017
    (一般式(III)及び(IV)中、Q1、Q2、Q3、及びQ4は、各々独立に炭素数1〜6のアルキル基を表し、R11及びR12は、メチル基を表し、R13及びR14は、各々独立に水素原子又はメチル基を表す。
    yは1以上の整数であり、n1及びn2は、各々独立に0〜2の整数を示し、m1、m2、m3、及びm4は、各々独立に0〜3の整数を示す。)
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物を含むことを特徴とする、太陽光発電モジュール用接続構造体。
  8. 太陽光発電モジュール用ジャンクションボックスである、請求項7に記載の太陽光発電
    モジュール用接続構造体。
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