JP2021187670A - ワーク供給装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】絡まったワークを分離して、個別に供給する。【解決手段】ワーク供給装置1は、端部42aから端部42bに向けて上方に傾斜する底壁面42を有し、当該底壁面42において絡み合った状態で供給されるワークWを保持する容器40と、端部42aに設けられ、容器40の外部に連通し、個別に分離されたワークWが通過可能なゲート50と、ゲート50上に設けられ、端部42aから端部42bに向けて下方に傾斜する傾斜面53bと、端部42a側から傾斜部に向けてエアーを吹き付け、底壁面42に保持されたワークWを、端部42b側に吹き上げるノズル61、63と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、ワーク供給装置に関する。
工場等の製造ラインにおいて、スナップリング等のC字型のワークを組付ける作業を行うことがある。トレイ等の容器に複数のワークをまとめて入れておくと、ワーク同士が絡まりあった状態になって、ワークを個別に分離して取り出すのに時間がかかる。
特許文献1では、絡み合った状態のワークを容器内においてエアブロワーで吹き上げて回転させることで分離する装置が提案されている。容器の下部には排出口が設けられ、分離された落下したワークが、排出口から排出される。
特開2003−341824号公報
しかしながら、エアブロワーの一回の吹き上げではワークが分離せず、絡み合った状態のままのワークが排出口から排出される可能性があり、そのような場合は手作業で絡み合ったワークを分離する必要がある。
ワーク供給装置において、絡み合ったワークを個別に分離して供給することが求められている。
本発明のある態様は、
絡み合ったC字型のワークを個別に分離して供給するワーク供給装置であって、
一端部から他端部に向けて上方に傾斜する底面を有し、当該底面において絡み合った状態で供給される前記ワークを保持する容器と、
前記一端部に設けられ、前記容器の外部に連通し、個別に分離された前記ワークが通過可能なゲートと、
前記ゲート上に設けられ、前記一端部から前記他端部に向けて下方に傾斜する傾斜部と、
前記一端部側から前記傾斜部に向けてエアーを吹き付け、前記底面に保持された前記ワークを、前記他端部側に吹き上げる第1エアブロワーと、
を備える。
本発明のある態様によれば、分離された個別のワークを供給することができるため、ワークの組付け作業の効率を向上させることができる。
C字型のワークの正面および側面を示す図である。 ワークが絡み合った状態を示す図である。 実施の形態に係るワーク供給装置の外観図である。 分離部および排出部の構成を示す内部断面図である。 図4の領域Aの拡大図である。 分離部を上方から見た図である。 分離部にワークが供給された状態を示す図である。 エアーを吹き付けられたワークの移動を示す図である。 エアーを吹き付けられたワークの移動を示す図である。 ワークの回転および分離の一例を示す図である。 ワークの回転および分離の別の例を示す図である。 分離したワークの移動を示す図である。
以下、実施の形態を、図面を参照して説明する。
実施の形態では、絡み合った状態のC字型のワークを分離して、個別に供給するワーク供給装置について説明する。
図1は、C字型のワークの正面および側面を示す図である。
図2は、ワークが絡み合った状態を示す図である。
C字型のワークは、例えば、スナップリングとすることができる。
図1に示すように、ワークWは、金属製のリングの一部が途切れ、全体としてC字型を成す部材である。
ワークWは、円弧状の本体部110と、本体部110の両端の間に形成された開口部130と、を有する。また、本体部110の両端にはそれぞれ、円弧の外方に折れ曲がった、屈曲部150が形成されている。
スナップリングとしてのワークWは、例えば、軸等の部品の内部に形成した溝にはめ込み、軸内で他の部品を固定するために用いる。そのため、作業者がワークWの部品への組み付け作業を行う際には、ワークWを1つずつ取り出す必要がある。
しかしながら、バット等の容器に複数のワークWをまとめて収容しておくと、複数のワークWの本体部110同士が係合し、ワークWが絡まり合ってしまうことがある。この場合、図2に示すように、1つのワークWを取り出そうとしても、絡まった他のワークWも一緒に持ち上がってしまう。絡み合った状態のワークWから個別のワークWを分離して取り出すのに時間がかかり、作業効率に影響を与える。
そのため、実施の形態のワーク供給装置では、スナップリング等のC字型のワークWを分離して個別に供給する。
図3は、実施の形態に係るワーク供給装置の外観図である。
図3に示すように、ワーク供給装置1は、絡み合った状態のワークWを個別に分離する分離部3と、分離したワークWを排出する排出部7と、を有する。なお、図3の上下方向が、重力方向に沿っている。図4、図5、図7〜図9、図12も同様である。
分離部3および排出部7は筐体2の内部に配置されている。筐体2は、例えば、直方体に組んだフレームから構成することができる。図示は省略するが、筐体2の外周をパネルで覆っても良い。
筐体2は、図3の紙面手前側に位置する正面21と、紙面奥側に位置する背面(不図示)とを、一方の側面23および他方の側面24が接続している。
筐体2の上部には蓋27が取り付けられている。蓋27は、蓋27に取り付けられたハンドル28によって、開閉することができる。分離部3は筐体2の内部の上方に配置され、排出部7は分離部3の下方に配置されている。
図4は、分離部3および排出部7の構成を示す内部断面図である。
分離部3は、ボルト等で筐体2の内部に固定された、箱型の容器40から構成される。容器40は、側面23側から側面24側に向かって上方に傾斜するように配置されている。
以降の説明において、筐体2の側面23から側面24に向かう方向を「幅方向」という。
容器40の上壁面41には、容器40の内部と外部を連通する開口46が形成されている。開口46は、容器40の上壁面41の幅方向中心より側面23側に形成されている。
容器40の底壁面42(底面)は、筐体2の側面23側に位置する端部42a(一端部)から、側面24側に位置する端部42b(他端部)に向かって上方に傾斜している。ワークWが底壁面42に載置されると、ワークWの自重によって、底壁面42の傾斜に沿って端部42a側に移動する。
底壁面42において最も低い位置にある端部42aには、個別に分離されたワークWを分離部3から排出するためのゲート50が設けられている。
図5は、図4の領域Aの拡大図である。
図5に示すように、ゲート50は、容器40の側壁面43に設けられたスリット51を有する。側壁面43は、底壁面42の端部42aに接続する壁面である。スリット51は、側壁面43の下端に形成された、容器40の外部に連通する開口である。
スリット51は、ワークWの厚みT1(図1参照)に整合する高さH1を有する。すなわち、高さH1は厚みT1と同じか、若干長く設定される。すなわち、スリット51は、分離された状態のワークWのみが通過可能となっている。
図5に示すように、ゲート50は、さらに、スリット51の上に配置されたプレート53を有する。プレート53は、側壁面43のスリット51の直上に取り付けられている。プレート53は、上端から下端に向かうにしたがって厚みが増すように設定されており、断面視で直角三角形状である。プレート53の、側壁面43との接続面53aと対向する面は、傾斜面53b(傾斜部)となっている。傾斜面53bは、端部42aから端部42b(図4参照)に向かって下方に向かうように傾斜しており、すなわち、底壁面42の傾斜方向とは逆向きに傾斜している。プレート53の底面53cは、容器40の底壁面42に対して、間隔S1を空けて対向している。この間隔S1は、スリット51の高さH1と同じ長さに設定することができ、スリット51と同様に、個別に分離された状態のワークWのみが通過可能である。
図6は、分離部3を上方から見た図である。
図6の紙面下方が、筐体2の正面21(図3参照)側であり、紙面上方が筐体2の背面(不図示)側である。以降の説明において、図6の紙面下方から紙面上方に向かう方向を、「奥行方向」という。
図6に示すように、容器40の側壁面43の、プレート53の上には、エアーを吹き付ける3つのノズル61、62、63が取り付けられている。
3つのノズルのうち、容器40の奥行方向の中心に位置するノズル62(第2エアブロワー)は、エアーの吹き出し口62aが丸パイプの先端に設けられているパイプノズルである。ノズル62の両脇に配置されたノズル61、63(第1エアブロワー)は、奥行方向に延びるエアーの吹き出し口を有するスリットノズルである。
図4に示すように、ノズル61、63はゲート50の直上に配置され、エアーがプレート53の傾斜面53bに向かって吹き出すように配置されている。なお、ノズル63は図4には図示されていないが、ノズル61の紙面奥側に位置する。図7以降も同様である。
ノズル62は、ノズル61、63よりも上方に配置されている。ノズル62は、側壁面43から離れる方向に延び、先端の吹き出し口62aは、ノズル61、63よりも端部42b側に位置している。
ノズル61、62、63は筐体2の外部に設けられたエアー供給部64に、配管を介して接続している。エアー供給部64にはスイッチ65が設けられており、スイッチ65を操作することで、エアー供給部64からノズル61、62、63に、一定量のエアーが供給される。一定量は、後述するワークWの吹き上げに適した量であり、予め試験等を行って適宜決定することができる。
容器40の底壁面42の端部42bには、上方に延びる側壁面44が接続している。側壁面44は、上端において容器40の上壁面41と接続している。側壁面44および上壁面41は、それぞれ異なる方向に延びる複数の壁面から構成されており、全体として円弧状を成している。側壁面44および上壁面41は、ノズル61、62、63から吹き付けられたエアーの流れを案内するガイドとして作用する。図4に、ノズル61、63から吹き付けられるエアーの流れを二点鎖線の矢印で示し、ノズル62から吹き付けられるエアーの流れを破線の矢印で図示している。それぞれの矢印で示すように、エアーは、側壁面44および上壁面41に沿って、容器40内を円弧状に流れる。
側壁面44は、3つの壁面441、442、443から構成されている。
壁面441は、底壁面42の端部42bに接続し、端部42bから遠ざかるように斜め上方に延びる傾斜面である。
壁面442は、壁面441の上端に接続し、側壁面43と略平行に上方に延びる。
壁面443は、壁面442の上端に接続し、筐体2の側面23側に斜め上方に延び、上端において上壁面41と接続する。
上壁面41は、側壁面44の上端から端部42a側に延び、容器40の上部を幅方向中心付近まで覆っている。上壁面41に隣接して、前記した開口46が形成されている。
上壁面41は、3つの壁面411、412、413から構成されている。
壁面411は、側壁面44を構成する壁面443の上端に接続する。壁面411は、壁面443から底壁面42の端部42a側に向かって、底壁面42と略平行に延びる。
壁面412は、壁面411に接続し、端部42a側に斜め下方に延びる傾斜面である。
壁面413は、壁面412の下端に接続し、側壁面43に略平行に下方に延びる。壁面413の下端は、ノズル62よりも上方に位置している。壁面413は、側壁面44および上壁面41から構成される円弧状のガイドの、終端部を構成する。
上壁面41には、図6に示すように、容器40の外部に連通する複数の孔部45が形成されている。ノズル61、62、63から吹き付けられたエアーは、側壁面44を円弧状に流れて上壁面41に到達すると、孔部45から容器40の外部に抜けるようになっている。上壁面41は、例えば、パンチプレート等の多孔板で形成することができる。
図4に戻り、排出部7は、容器40の下方に配置され、容器40から排出されたワークWを筐体2の外部に移動させるスロープ71を有する。排出部7は、また、筐体2の外部においてスロープ71から落下したワークWを収容するトレイ72を有する。
スロープ71は、筐体2の側面23から側面24に向かって下方に傾斜するように架け渡されている。スロープ71の、最も低い位置にある端部71aは、筐体2の側面24を構成するフレームに、ボルト等で取り付けられている。側面24のパネルには開口(不図示)が設けられており、スロープ71の端部71aは開口(不図示)を通過して、筐体2の外部に張り出している。
スロープ71の端部71aの下方には、トレイ72が配置されている。トレイ72は筐体2の側面24のフレームに取り付けられ、筐体2の外部側に張り出している。
以下、ワーク供給装置1の動作について説明する。
図7は、分離部3にワークWが供給された状態を示す図である。
図8は、エアーを吹き付けられたワークWの移動を示す図である。
図9は、エアーを吹き付けられたワークWの移動を示す図である。
図10は、ワークWの回転および分離の一例を示す図である。
図11は、ワークWの回転および分離の別の例を示す図である。
図7に示すように、作業者は、筐体2上部の蓋27(図3参照)を開け、分離部3の容器40の開口46から、絡み合った状態のワークWを容器40の内部に供給する。容器40の内部に供給されたワークWは、容器40の底壁面42に保持される。
底壁面42の傾斜によって、ワークWはゲート50付近に溜まるが、前記したように、プレート53の底面53cと容器40の底壁面42の間隔S1(図4参照)は、分離したワークWのみが通過可能である。そのため、絡み合った状態のワークWがゲート50を通過することはない。また、スリット51の直上にプレート53が配置され、プレート53の傾斜面53bが底壁面42と逆方向に傾斜していることによって、絡み合った状態のワークWがゲート50を塞ぎにくくなる。
作業者がエアー供給部64のスイッチ65(図4参照)を操作すると、ノズル61、62、63(図6参照)にエアーが供給される。図8に示すように、ノズル61、62、63は、それぞれエアーを吹き出す。
ゲート50の直上に配置されたノズル61、63が吹き出したエアーは、プレート53の傾斜面53bおよび容器40の底壁面42に沿って流れ、底壁面42のゲート50付近に保持されているワークWに吹き付ける。エアーを吹き付けられたワークWは、底壁面42の傾斜に逆らって、端部42b側に吹き上げられる。ノズル61、63よりも端部42b側に配置されたノズル62が、ワークWをさらに端部42b側に吹き上げる。このようにエアーに吹き上げられることによって、絡み合った状態のワークWのそれぞれに回転する力が作用する。
前記したように、ノズル61、62、63から吹き付けられたエアーは、側壁面44および上壁面41によって構成されるガイドに沿って円弧状に流れる(図4参照)。エアーに吹き上げられたワークWも、図8および図9に示すように、側壁面44および上壁面41に沿って円弧を描きながら、容器40の上方へ移動する。このように絡み合った状態のワークWが側壁面44および上壁面41に案内されて円弧状に移動することによって、より回転しやすくなる。
図10に示すように、絡み合った状態のワークWは、それぞれの本体部110同士が係合した状態である。ここで、エアーの吹き上げによってワークWがそれぞれ回転すると、一方のワークWの開口部130が、他方のワークWの本体部110との係合位置まで移動することがある。これによって、ワークWの本体部110同士の係合が解除され、絡まったワークWが個別に分離する。
図10は、わかりやすくするために2つのワークWのみを図示しているが、図9に示している絡み合った状態の複数のワークWも、それぞれが回転することによって、本体部110同士の係合が解除されて個別に分離するワークWが生じる。
また、図11に示すように、絡み合った状態のワークWが、エアーに吹き上げられて上壁面41(図9参照)に接触すると、ワークWの屈曲部150が上壁面41に形成された孔部45にひっかかることもある。孔部45にひっかかったワークWは回転を止めるのに対して、そのワークWに係合している他のワークWは回転を続けるため、ワークWが分離されやすくなる。
なお、絡み合った状態の複数のワークWは、1つのワークWに対して2つ以上のワークWが係合していることもある。また、回転によってワークWの開口部130が係合位置まで移動しないこともある。よって、一度のエアーの吹き付けでは、ワークWが分離されないこともある。そのような場合はエアー供給部64のスイッチ65(図4参照)を再び操作して、ワークWが分離されるまでエアーの吹き付けを行うことができる。また、スイッチ65を連続で操作して、エアーを連続的に吹き付けることで、ワークWの回転を促して絡まりを解除させやすくすることもできる。
図12は、分離したワークWの移動を示す図である。
図12示すように、吹き上げられたワークWは、前記したように、ガイドである側壁面44および上壁面41に沿って円弧状に移動し、ガイドの終端部である壁面413に接触する。ワークWは、底壁面42に向かって下方に延びる壁面413に案内され、底壁面42に落下する。
ワークWを吹き上げていたエアーは、上壁面41の孔部45(図6参照)から容器40の外部に抜けるため、ワークWの落下がエアーによって阻害されにくい。
底壁面42に落下したワークWは、自重により、底壁面42の傾斜に沿って端部42a側のゲート50付近に移動する。絡まったままの状態のワークWはプレート53と底壁面42の間隔S1(図4参照)を通過できないが、個別に分離されたワークWは、間隔S1を通過する。
プレート53と底壁面42の間を通過したワークWは、さらに側壁面43のスリット51を通過して、容器40の外部に排出される。スリット51から排出されたワークWは、排出部7のスロープ71に落下する。ワークWは、自重により、スロープ71の傾斜に沿って、筐体2の側面24側の端部71aまで移動し、筐体2の外部側に取り付けられたトレイ72に落下する。
作業者は、トレイ72に落下したワークWを取り出して、組み付け作業を行うことができる。
作業者は、トレイ72にワークWがなくなった場合は、再度スイッチ65を操作してエアーの吹き上げを行うことで、容器40内に残っている絡み合った状態のワークWを分離して排出させる。
以上の通り、実施の形態に係るワーク供給装置1は、絡み合ったC字型のワークWを個別に分離して供給するものであり、以下の構成を有する。
(1)ワーク供給装置1は、
端部42a(一端部)から端部42b(他端部)に向けて上方に傾斜する底壁面42(底面)を有し、当該底壁面42において絡み合った状態で供給されるワークWを保持する容器40と、
端部42aに設けられ、容器40の外部に連通し、個別に分離されたワークWが通過可能なゲート50と、
ゲート50上に設けられ、端部42aから端部42bに向けて下方に傾斜する傾斜面53b(傾斜部)と、
端部42a側から傾斜部に向けてエアーを吹き付け、底壁面42に保持されたワークWを、端部42b側に吹き上げるノズル61、63(第1エアブロワー)と、
を備える。
このように、実施の形態のワーク供給装置1では、底壁面42と逆方向に傾斜する傾斜面53bをゲート50上に設けた。ノズル61、62から傾斜面53bに向かって吹き付けられたエアーは、傾斜面53bに沿って端部42b側に誘導される。これによって、底壁面42に保持されたワークWが端部42b側に吹き上げられて回転しやすくなり、絡み合ったワークWが分離しやすくなる。
個別に分離されたワークWは、底壁面42の傾斜によってゲート50まで移動し、ゲート50を通過して、容器40外部に排出することができる。一方、絡み合った状態のワークWはゲート50を通過できないため、絡み合った状態のままのワークWが排出されることを低減することができる。さらにゲート50上に傾斜面53bを配置したことによって、絡み合ったワークWがゲート50を塞ぐことが低減される。
このように、ワーク供給装置1は、分離されたワークWを適切に供給することができ、ワークWの組付け作業における作業効率を向上させることができる。また、ワークWの分離にセンサ等の電気回路部品を必要としないため、コストを低減することができる。
(2)ワーク供給装置1は、底壁面42の端部42b側に設けられ、エアーによるワークWの吹き上げを案内する側壁面44および上壁面41(ガイド)を有する。
ガイドを設けることによって、エアーで吹き上げられたワークWが回転しやすくなり、絡み合った状態のワークWが分離しやすくなる。
(3)側壁面44および上壁面41から構成されるガイドは、底壁面42の端部42bから容器40の上部に向かって円弧状に延びる。
エアーが円弧状のガイドに沿って流れることで、ワークWをより回転させやすくなり、絡み合った状態のワークWが分離しやすくなる。なお、「円弧状」とは、完全に滑らかな円弧であっても良く、実施の形態のように複数の壁面を接続した略円弧状であっても良い。また、実施の形態では容器40の側壁面44および上壁面41でガイドを構成したが、ガイドは、容器40の内部にガイドとは別部材として設けても良い。
(4)ガイドは、容器40の上壁面41(上部)において孔部45(エアー排出孔)を有する。
ガイドに沿って容器40の上壁面41まで流れたエアーが孔部45から抜けることによって、回転した後のワークWが、エアーに阻害されずスムーズに底壁面42に戻ることができる。
なお、実施の形態では、上壁面41にパンチプレート等の多孔板を用いることで孔部45を形成する例を説明したが、これに限定されない。孔部45は、上壁面41の一個所または複数個所にドリル等で孔を開けることで形成しても良い。
(5)ガイドの終端部である壁面413は、容器40の上壁面41(上部)から底壁面42に向かって延びる。
ガイドの終端部が底壁面42に向かって延びることで、回転した後のワークWは壁面413に案内されてスムーズに底壁面42に戻ることができる。なお、ガイドを容器40の上壁面41とは別部材で構成した場合は、終端部も容器40の上壁面41とは別部材で構成することができる。
(6)ゲート50は、
容器40の底壁面42に接続する側壁面43(側面)に設けられ、容器40の外部と連通するスリット51と、
スリット51上において側壁面43に接続し、底壁面42に対して、個別に分離されたワークWが通過可能な間隔を空けて対向するプレート53とから構成される。
プレート53は、側壁面43との接続面53aと対向する面に、傾斜面53bを有する。
プレート53によって、個別に分離されたワークWのみを通過させるゲート50と、エアーを端部42b側に誘導する傾斜面53bとを一体化することができるため、部品点数を削減し、簡易な構成とすることができる。
(7)ノズル61、63よりも端部42b側に設けられ、ノズル61、63に吹き上げられたワークWをさらに吹き上げるノズル62(第2エアブロワー)を備える。
ノズル61、63によって吹き上げられたワークWを、ノズル62によってさらに吹き上げることによって、ワークWを回転させやすくすることができる。
<変形例>
実施の形態では、側壁面44および上壁面41から構成したガイドを円弧状とする例を説明したが、ワークWの吹き上げを案内できれば良いため、円弧状に限定されない。例えば、側壁面44および上壁面41をそれぞれ、直線状に延びる一つの壁面から構成しても良い。
実施の形態では、エアー供給部64のスイッチ65を、作業者が手動で操作する例を説明したが、これに限定されない。ワークWを組付ける部品が搬送ラインを組み付け位置まで搬送される際に、自動的にスイッチ65が操作されるようにしても良い。例えば、搬送ライン上にスイッチ65を配置して、部品が通過する際にスイッチ65を押すようにしても良い。あるいは、搬送ラインにセンサを設置し、センサが部品の通過を検出すると、スイッチ65が操作されるようにしても良い。
実施の形態では、C字型のワークWの一例としてスナップリングを説明したが、これに限定されず、クリップ等の別の部品であっても良い。また、ワークWも、屈曲部150が無いものであっても良い。また、ワークWの本体部110は完全な円形でなくても良く、例えば多角形でも良い。
実施の形態では個別に分離されたワークWを通過させるゲート50と、エアーの流れを誘導する傾斜面53bとを、プレート53として一体的に構成したが、これに限定されない。ゲート50を構成するプレート53と、傾斜面53bを構成するプレート53を別体として設けても良い。
本発明は、前記の実施の形態および変形例に示した態様のみに限定されるものではない。発明の技術的な思想の範囲内で、適宜変更可能である。
1 ワーク供給装置
2 筐体
3 分離部
40 容器
41 上壁面(ガイド)
413 壁面(終端部)
42 底壁面(底面)
42a 端部(一端部)
42b 端部(他端部)
43 側壁面(側面)
44 側壁面(ガイド)
45 孔部
46 開口
50 ゲート
51 スリット
53 プレート
53b 傾斜面
62 ノズル(第2エアブロワー)
61、63 ノズル(第1エアブロワー)
64 エアー供給部
65 スイッチ
7 排出部
71 スロープ
72 トレイ
W ワーク
110 本体部
130 開口部
150 屈曲部

Claims (7)

  1. 絡み合ったC字型のワークを個別に分離して供給するワーク供給装置であって、
    一端部から他端部に向けて上方に傾斜する底面を有し、当該底面において絡み合った状態で供給される前記ワークを保持する容器と、
    前記一端部に設けられ、前記容器の外部に連通し、個別に分離された前記ワークが通過可能なゲートと、
    前記ゲート上に設けられ、前記一端部から前記他端部に向けて下方に傾斜する傾斜部と、
    前記一端部側から前記傾斜部に向けてエアーを吹き付け、前記底面に保持された前記ワークを、前記他端部側に吹き上げる第1エアブロワーと、
    を備えるワーク供給装置。
  2. 前記底面の前記他端部側に設けられ、前記エアーによる前記ワークの吹き上げを案内するガイドを有する、請求項1記載のワーク供給装置。
  3. 前記ガイドは、前記底面の前記他端部から前記容器の上部に向かって円弧状に延びる、請求項2記載のワーク供給装置。
  4. 前記ガイドは、前記容器の上部においてエアー排出孔を有する、請求項3記載のワーク供給装置。
  5. 前記ガイドの終端部は、前記容器の上部から前記底面に向かって延びる、請求項3または4記載のワーク供給装置。
  6. 前記ゲートは、
    前記容器の前記底面に接続する側面に設けられ、前記容器の外部と連通するスリットと、
    前記スリット上において前記側面に接続し、前記底面に対して、個別に分離された前記ワークが通過可能な間隔を空けて対向するプレートとから構成され、
    前記プレートは、前記側面と接続する面の対向面に、前記傾斜部を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のワーク供給装置。
  7. 前記第1エアブロワーよりも前記他端部側に設けられ、前記第1エアブロワーに吹き上げられたワークをさらに吹き上げる第2エアブロワーを備える、請求項1〜6のいずれか一項に記載のワーク供給装置。
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