以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<遊技用システム1>
先ず、本実施形態にかかる遊技用システム(管理システム)の全体について説明する。図1は、遊技用システム1の構成の概略を示す説明図である。
図1に示すように、遊技用システム1では、複数のパチンコ機2(遊技機)、複数の台間機3、4(遊技用装置)、複数のスロットマシン5(遊技機)、複数の台間機6(遊技用装置)が島コンピュータ7を介してネットワーク8に接続されている。複数の台間機3、4は、複数のパチンコ機2にそれぞれ接続されている。複数の台間機6は、スロットマシン5間にそれぞれ設けられている。また、ネットワーク8は、例えばLANなどのネットワークである。
なお、複数のパチンコ機2及び台間機3、複数のパチンコ機2及び台間機4、複数のスロットマシン5及び台間機6は、それぞれ列設された「島」を形成している。また、以下の説明において、複数のパチンコ機2及び複数のスロットマシン5を個別に説明する必要がある場合を除き、これらをまとめて「各遊技機」と称す。
パチンコ機2には、それぞれ個別計数機2aが設けられている。各パチンコ機2の個別計数機2aは、当該各パチンコ機2が接続されている台間機3、4と接続されており、人体検知センサを有し、遊技客などの人体を検知すると、その検知信号を接続されている台間機3、4に出力する。これにより、各台間機3、4では、その台(接続されているパチンコ機2)に遊技客などの人が来たことを検知できるようになっている。また、各台間機3、4では、それに限らず、人体検知センサにより遊技客の行動や仕草などまで検知してもよい。なお、この本実施形態ではスロットマシン5各台に個別計数機を設けない構成を示しているが、スロットマシン5に対しても、個別計数機を設けるようにしてもよい。
各島には、監視カメラ9(撮像手段、第1のカメラ、状態取得部)が設けられている。監視カメラ9は、例えば遊技ホールの天井に設けられ、各島の複数のパチンコ機2及びスロットマシン5の周囲を撮像する。監視カメラ9で撮像された画像データは、島コンピュータ7及びネットワーク8を介して後述する管理装置20に送信される。
台間機3、4、6は紙幣識別装置(ビルバリ)を備えている。
遊技用システム1には、前記説明した機器以外にも様々な機器が設けられる。ネットワーク8には、計数機10、精算機11、景品管理機(POS)12、再プレー受付機13、発券機14、データ表示機15、データ公開機16、ウェアラブル端末17なども接続されている。景品管理機(POS)12には、景品払出機18を併設することもできる。
前記機器からの情報は、ネットワーク8を介して管理装置20に出力され、さらに、プロトコルコンバータ21、モデム22を介してカードセンタ23に送信される。また、管理装置20は、例えば、パーソナルコンピュータ24などとも接続されている。パーソナルコンピュータ24は、管理装置20で管理している各情報にアクセスことができるので、各情報の表示や印刷をすることができる。さらに、パーソナルコンピュータ24では、例えば、再プレー手数料の設定などの管理装置20の種々の設定や会員登録などを行うこともできる。なお、管理装置20からの情報は、ネットワーク8を介して各機器に出力される。また、モデム22からカードセンタ23への情報の通信は、一般通信回線を介して行われる。
遊技用システム1では、遊技客は、貨幣、会員用カード30、非会員用カード31などを用いてパチンコやスロットなどの遊技を行うことができる。具体的には、遊技用システム1では、貨幣、会員用カード30、非会員用カード31により特定可能な度数(有価価値)によって遊技ホールと遊技客(会員の遊技客、非会員の遊技客)との間で、パチンコ玉やメダル(コイン)などの遊技媒体の貸借が行われ、遊技客は、貸借されたパチンコ玉やメダルを使用して遊技を行う。
「度数」とは、入金された金額を遊技によって消費される数値に変換(度数化)したもので、例えば、1万円を度数化すると100度数となる。「会員の遊技客」とは、会員用カード30を有する遊技客であって、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの属性情報が、会員の遊技客を個別に識別可能な会員番号と対応付けて管理装置20に登録されている遊技客をいう。「非会員の遊技客」とは、会員の遊技客として情報が登録されていない一般の遊技客をいう。
次に、以上の遊技用システム1を構成する記憶媒体や各機器のそれぞれについて説明する。
<会員用カード30及び非会員用カード31>
会員用カード30及び非会員用カード31は、ICチップ及びアンテナを有する非接触タイプの記憶媒体であり、カード形状を有している。非会員用カード31は、会員用カード30よりもカードの縦及び横の長さが短く、さらに、厚さが薄く構成されている。なお、会員用カード30及び非会員用カード31はカード形状に限定されず、例えばコイン形状であってもよい。または遊技客の所持している携帯電話を会員用カード30の代わりとしてもよい。
会員用カード30は、(1)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置20において管理されるシステム、又は、(2)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置20においても管理されるシステムを採用することができる。
ここで、会員用カード30を用いた場合の情報とは、ID、度数、貸玉、アウト(発射玉)、セーフ(遊技機への供給玉、つまり遊技の上皿への供給玉:遊技客の獲得玉)、勝敗(セーフからアウトを減じたもの)、入金、追加入金、貸玉数、持玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー用貯メダル数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別、大当たりの発生などの遊技データ、遊技中に発生したトラブルやイベントなどの情報、これらの情報を履歴情報、日毎情報、週毎情報とした情報、住所、氏名、年齢、性別、好きな台、連絡先、暗証番号などの会員情報などをいう。また、これらに限るものではなく、例えば後述する該会員遊技客の状態に関わる情報など、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。さらに、これらの情報は、会員用カード30を用いた場合の会員として処理される情報である。
非会員用カード31は、(3)IDだけの記録情報を有し、その他の情報は管理装置20において管理されるシステム、(4)度数などの有価情報などの情報を有し、管理装置20においてはその情報を管理しないシステム、(5)ID以外に度数などの有価情報などの情報を有し、さらに、その情報は管理装置20においても管理されるシステムを採用することができる。(4)は、管理装置20において情報の管理をする必要がある会員用カード30には採用されない。
ここで、非会員用カード31を用いた場合の情報とは、度数、貸玉、入金、追加入金、貸玉数、持玉数などの情報、大当たりの発生などの遊技データ、遊技中に発生したトラブルやイベントなど、これらの情報を所定の期間に限って管理する情報などをいう。これらの情報は、非会員用カード31を用いた場合の非会員として処理される情報である。また、これらの情報には、貯玉数、再プレー用貯玉数、再プレー手数料、ポイント、遊技台種別などが含まれない点で会員用カード30を用いた場合の会員として処理される情報と異なる。また、非会員用カード31を用いた場合の管理装置20によって管理されている情報は、これらに限るものではなく、例えば後述する該非会員遊技客の状態に関わる情報など、遊技管理を行う上で必要な情報であれば管理することができる。
<台間機3、4、6>
台間機3(ユニット)及び台間機4(サンド)はパチンコ用であり、台間機6(台間メダル貸機)はスロットマシン用である。図2は、台間機3、4、6の構成の概略を示す説明図であり、(a)は台間機3を示し、(b)は台間機4を示し、(c)は台間機6を示している。
台間機3(ユニット)は、パチンコ機2と情報通信ができるので、パチンコ機2の貸玉ボタンが押下されると、パチンコ機2内部からパチンコ機2の上皿へ直接パチンコ玉を供給することができる。一方、台間機4(サンド)は、パチンコ機2と情報通信ができないので、パチンコ玉は、サンドのノズルよりパチンコ機2の上皿へ供給される。
また、台間機6(台間メダル貸機)は、台間機4(サンド)と同様に遊技機と情報通信ができないので、メダルは、台間機6(台間メダル貸機)のメダル払出口に供給され、遊技客によってスロットマシン5に移動される。なお、台間機6(台間メダル貸機)のメダル払出口にノズルを取り付け、自動的にメダルがスロットマシン5のメダル払出口に供給されるようにしてもよい。
また、図2に示すように、各台間機3、4、6には、カード挿入口3a、4a、6a、貸玉ボタン3b、4b(遊技機に貸玉ボタンを有しているため、台間機3(ユニット)にはない場合もある。)、再プレー用ボタン3c、4c、貸メダルボタン6b、再プレー用ボタン6c、返却ボタン3d、4d、6d、表示部3e、4e、6e、ランプ3f、4f、6f、カード回収部3g、4g、6gなどが設けられている。カード挿入口3a、4a、6aは、台間機3、4、6へのカードの挿入又は排出を行なうところである。
カードがカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、カードは、カード処理部として機能するリーダライタ部に搬送され、カードIDなどの情報が読み取られる。また、読み取られた情報は、管理装置20に送信される。なお、前述のように会員用カード30の代わりに遊技客の所持する携帯電話を使用可能とする場合は、カード挿入口3a、4a、6aに加えて携帯電話受付部を設けてもよい。
ここで、1枚のカードがカード挿入口3a、4a、6aから挿入されると、例えば、ソレノイドなどの機械的手段によって、カード挿入口3a、4a、6aが封鎖されるので、他のカードを挿入することはできなくなる。これによって、複数のカードがカード挿入口3a、4a、6aに挿入されることで生じるカード詰りなどを防止することができる。また、ソレノイドなどの機械的手段を用いずに、他の方法でカード詰りなどを防止してもよい。
台間機3、4、6の前面パネルには、それぞれユニットカメラ3h、4h、6h(撮像手段、第2のカメラ、状態取得部)が設けられている。ユニットカメラ3h、4h、6hは、それぞれパチンコ機2、スロットマシン5の座席に着座した遊技客の方向に向けて撮像する。ユニットカメラ3h、4h、6hで撮像された画像データは、島コンピュータ7及びネットワーク8を介して管理装置20に送信される。なお、第2のカメラとしてのユニットカメラ3h、4h、6hは、台間機3、4、6以外の機器に設けられていてもよく、例えばパチンコ機2又はスロットマシン5に設けられていてもよいし、データ表示機15に設けられていてもよい。
貸玉ボタン3b、4bは、遊技客がパチンコ玉の貸し出しを要求するときに、押下されるボタンである。例えば、貸玉ボタン3b、4bが1回押下されると500円分のパチンコ玉が貸し出しされる。貸メダルボタン6bは、遊技客がメダルの貸し出しを要求するときに押下されるボタンである。例えば、貸メダルボタン6bが1回押下されると1000円分のメダルが貸し出しされる。
再プレー用ボタン3c、4c、6cは、再プレー受付機13において再プレー手続が行われた会員用カード30を使用時にのみ利用され、再プレーを行うときに押下される。
表示部3e、4e、6eは、例えば、有価価値を表示する。これによって、これら度数、持玉数、貯玉数等の有価価値を確認でき、入金のタイミングを図ることができる。また、表示部3e、4e、6eには、有価価値以外の情報を表示してもよい。
また、表示部3e、4e、6eには、遊技客が従業員の接客サービスを評価するための評価ボタン3i、4i、6i(評価部)が表示される。評価ボタン3i、4i、6iは、遊技客が従業員の接客サービスに満足した場合に押下するためのボタンであり、例えば「満足」と表示されたボタンである。以下の説明において、このような評価ボタン3i、4i、6iを「満足ボタン」と称す。なお、評価ボタン3i、4i、6iには、従業員の接客サービスに対して満足した点や満足度、評価対象の従業員名など複数の「満足ボタン」を設けてもよいが、マイナス評価の選択肢は含まれない。満足度の評価においては、選択肢を設けることで満足度合を表現するのではなく、例えば、「満足ボタン」の押下回数によって満足度合を表現してもよい。また、本実施形態では、後述するように評価ボタン3i、4i、6iは常時表示されず、一定時間表示されるものである。
評価ボタン3i、4i、6iを用いた遊技客の評価結果、すなわち遊技客が満足したという評価結果は、後述する管理装置20の記憶部102に送信される。記憶部102では、遊技客の評価結果が当該遊技客と対応付けて記憶される。なお、遊技客の属性は、台間機3、4、6に会員用カード30又は非会員用カード31が挿入されることで、認識される。
また、記憶部102において、遊技客の評価結果は、接客サービスを行った従業員と対応付けて記憶される。例えば、開店前に遊技機番号と該遊技機(島)を担当する従業員識別を関連付けし、呼び出しが行われた遊技機と関連付けられている従業員が対応したと判断する。あるいは、例えば、従業員がウェアラブル端末17を装着し、個々のウェアラブル端末17と該ウェアラブル端末17を装着する従業員が担当するエリア(担当する遊技機)を対応付けて登録されている場合は、ウェアラブル端末17の対応付けられているエリアの呼び出しは当該ウェアラブル端末17を装着する従業員が対応したとしてもよい。さらに、例えばモーションセンサや近距離通信状況を用いて、呼出ボタン15aによる呼出解除を実際に行ったウェアラブル端末17を直接識別して、該ウェアラブル端末17を装着する従業員が対応したと判断してもよい。
さらに、記憶部102において、遊技客の評価結果は、当該遊技客の遊技データ(例えば、スランプグラフ)やイベント(例えば大当たりや従業員呼出)、またはトラブル(例えばエラー発生や遊技機の故障)と対応付けて記憶される。
ランプ3f、4f、6fは、遊技している遊技客が、会員又は非会員なのかを視覚的に識別するためのもので、例えば、会員の場合は赤色、非会員の場合は青色が発光する。また、台間機3、4、6にエラーが発生した場合にも識別可能に発行してもよい。
カード回収部3g、4g、6gは、非会員用カード処理部として機能する。図示しないカード処理機の非会員用カード31を貯留するカード貯留部において、非会員用カード31の貯留限度量に達した場合に、非会員用カード31を回収するものである。カード回収部3g、4g、6gに回収された非会員用カード31は、従業員などによって、例えば、営業終了後などに回収される。
<計数機10>
計数機10は、パチンコ機2又はスロットマシン5を列設した島設備の端部に設けられる島端計数機と呼ばれるもので、投入されるパチンコ玉又はメダルの数量を計数するものである。
<精算機11>
精算機11は、カード挿入口より挿入された会員用カード30又は非会員用カード31の度数残高を現金で返却するものである。
<景品管理機(POS)12>
景品管理機(POS)12は、カード挿入口より挿入された会員用カード30又は非会員用カード31より読み取ったIDに基づき持玉数、再プレー用貯玉数、貯玉数などの景品交換用有価価値を参照し、景品交換用有価価値により交換される景品種別と数量の表示を行い、景品払出機18が併設される場合、景品払出機18へ払い出す景品の種別と数量を指示するものである。また、計数機10で発券されたレシートを用いる場合には、バーコードリーダでレシートに記録された情報を読み取り、その情報に基づく景品交換用有価価値の範囲で景品交換を行うものである。
<再プレー受付機13>
再プレー受付機13は、会員用カード30を受け付け可能であり、非会員用カード31は受け付けできない。再プレー受付機13は、会員用カード30に記憶されたIDと共に、管理装置20に記憶される再プレーFLG、貯玉数及び再プレー用貯玉数の情報を書き換えるための要求信号を、ネットワーク8を介して管理装置20に送信し、当該要求信号とIDを受けた管理装置20では、貯玉数を減算して、減算分を再プレー可能な再プレー用貯玉数としてIDに対応付けて記憶部に登録することで再プレーを行える状態にするものである。なお、遊技ホールによっては、再プレー受付機13を設けず、台間機3、4で再プレー用貯玉数を登録する場合もある。
<発券機14>
発券機14は、紙幣挿入口から挿入された紙幣額に対して購入度数ボタンで選択された金額に対応する度数を、会員用カード30に更新したり、会員用カード30が用いられない場合には、その金額に対応する度数が記録された非会員用カード31の発行を行うものである。
<データ表示機15>
データ表示機15は、各遊技機の上部に設けられている。データ表示機15では、例えばスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技客に提供する。
また、図1に示すように、データ表示機15には、呼出ボタン15a(呼出部)と呼出ランプ15b(呼出部)が設けられている。呼出ボタン15aを押下すると、呼出ランプ15bが点灯し、さらに呼出ボタン15aをもう一度押下すると、呼出ランプ15bが消灯する。呼出ボタン15aが押下されて呼出ランプ15bが点灯している間は、データ表示機15からネットワーク8を通じて管理装置20へ、対応して設けられている遊技機の台番号を特定可能な情報と共に呼出が行われている旨の情報を送信する。また、例えば呼出ランプ15bが点灯している間に継続して情報を送信し続ける代わりに、点灯を開始した時点と点灯を終了した時点の夫々で該情報を送信してもよい。該情報の送信により管理装置20は呼出が行われた遊技機を識別するとともに、該遊技機における接客サービスを担当する従業員を判断し、該従業員がウェアラブル端末17を装着している場合はウェアラブル端末17へ該遊技機にて呼出が行われている旨を報知する。なお、呼出ボタン15aをデータ表示機15に設ける代わりに、台間機3、4、6の表示部3e、4e、6eに表示させてもよい。
<データ公開機16>
データ公開機16では、例えば各遊技機におけるスランプグラフ、スタート回数、大当たり回数などの情報、遊技台ランキング、遊技台毎の勝敗などの情報を表示部に表示して、遊技台の情報を遊技客に提供する。
<ウェアラブル端末17>
ウェアラブル端末17は、ネットワーク8に接続された無線通信システムである。ウェアラブル端末17は、例えばウェアラブルカメラ17a(撮像手段、第3のカメラ、状態取得部)や、ヘッドホン、マイクなどを備えたインカムシステムなどで構成され、遊技ホールの従業員がこのウェアラブル端末17を装着して業務を行う。また、ウェアラブル端末17はいわゆるスマートウォッチを含んでいてもよく、前述の通り、データ表示機15にて呼出が行われた場合、該情報が管理装置20から送信されて報知を行う。ウェアラブルカメラ17aには、公知のウェアラブルカメラを用いることができ、例えばメガネ型のカメラを用いることができる。ウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データは、ネットワーク8を介して管理装置20に送信される。
<管理装置20>
次に図3を用いて、管理装置20について説明する。図3は、管理装置20の機能(後述する接客支援コンピュータとしての機能)を示すブロック図である。
管理装置20は、ホールコンピュータとしての機能、カード管理コンピュータとしての機能、景品管理コンピュータとしての機能、会員管理コンピュータとしての機能、接客支援コンピュータとしての機能などを備える。
ホールコンピュータとしての機能とは、各遊技機の遊技にかかる各種情報を遊技機毎に管理する機能である。具体的には、各種遊技機の調整を行うための遊技機毎の遊技情報(個別台履歴情報、平均値などの集計情報)、一部遊技機グループ毎の遊技情報(平均値などの集計情報)、遊技ホール全体の遊技情報などを記憶管理し、指示に応じて出力する機能である。
カード管理コンピュータとしての機能とは、記憶媒体(会員用カード30、非会員用カード31)毎に異なる識別情報であるID情報に基づいて、各種有価価値(度数情報、持玉数情報など)を記憶管理する機能である。具体的には、入金から台間機3、4、6による遊技への利用、精算機11による残度数の現金への精算、獲得した持玉での景品交換処理迄の有価価値を記憶媒体(会員用カード30、非会員用カード31)のID情報に基づいて記憶管理し、指示に応じて出力する機能である。
景品管理コンピュータとしての機能とは、各種景品の入出庫数、在庫数、景品交換に必要な景品交換用有価価値数、景品交換による景品交換用有価価値の減算と更新を行う機能である。具体的には、個別計数機2a又は計数機10の計数結果に基づく持玉数、貯玉数、再プレー用貯玉数などの景品交換用有価価値により行われる景品交換に基づく景品の増減、かつ景品の入庫、出庫、在庫を記憶管理し、指示に応じて出力する機能である。
会員管理コンピュータとしての機能とは、前述した会員の遊技客の情報を管理する機能である。具体的には、会員の遊技動向情報、貯玉数情報、再プレー用貯玉数情報、ポイント情報、再プレーに関連したデータ(再プレー手数料を含む)を会員用カード30のID情報に基づいて記憶管理する機能である。
接客支援コンピュータとしての機能とは、本発明の実施形態にかかる機能である。すなわち、遊技客の状態(本実施形態では遊技客の笑顔度数や評価結果)を接客サービス後などの定時、もしくは経時的に取得し、従業員が当該遊技客の状態を確認することで、遊技客に対する従業員の接客サービスを向上させるという機能である。また、遊技客の周囲で起きる事象と遊技客の状態の相関を従業員が確認可能とすることで、さらに接客サービスが向上する。図3は、この接客支援コンピュータとしての機能を示すブロック図である。
図3に示すように、管理装置20は、制御部100、入力部101、記憶部102、ボタン制御部103、事象把握部104、カメラ制御部105、笑顔度数導出部106(表情度数導出部)、笑顔度数補正部107(表情度数補正部)、表情判定部108、相関導出部109、及び出力部110を有している。
これら(制御部100、入力部101、記憶部102、ボタン制御部103、事象把握部104、カメラ制御部105、笑顔度数導出部106、笑顔度数補正部107(表情度数補正部)、表情判定部108、相関導出部109、及び出力部110)は、例えば、ICチップなどの電子素子、電気回路、外付けタイプの装置(外部装置)やこれらを動作させる種々のプログラムによって実現される。
管理装置20は、1台のコンピュータで構成してもよいし、複数のコンピュータをケーブルやネットワークで接続して全体で一つの管理装置20として機能するように構成してもよい。
管理装置20は、図1に示した各機器と様々な情報を送受信する。この送受信に使用されるプロトコルは特に限定されないが、どのようなものであっても、管理装置20が受信した情報の送信元の機器を、この管理装置20が識別可能なように構成される。例えば、IPアドレス、MACアドレス、固有の識別子を管理装置20へ送信する情報に付加することで管理装置20は各機器を個別に識別することができる(管理装置20以外の各機器も同様である)。
制御部100は、演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)から主に構成され、CPUでは、ROMやRAMに格納されたプログラムやデータなどを用いて各種の演算処理を実行する。
制御部100は、入力部101、記憶部102、ボタン制御部103、事象把握部104、カメラ制御部105、笑顔度数導出部106、笑顔度数補正部107、表情判定部108、相関導出部109、出力部110を制御したり、島コンピュータ7、パチンコ機2、スロットマシン5、台間機3、4、6、及び景品管理機(POS)12など図1に示した遊技用システム1を構成する各機器とネットワーク8を介して情報通信をしたりする。
入力部101は、ネットワーク8を介して、図1に示した各機器からのデータ(信号)を受信するためのインターフェースである。入力部101には、各機器からのデータを受信する。例えば入力部101は、監視カメラ9で撮像された画像データ、ユニットカメラ3h、4h、6hで撮像された画像データ、及びウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データを受信する。また、例えば入力部101は、パーソナルコンピュータ24で入力された事象を受信する。また、例えば入力部101は、データ表示機15の呼出ボタン15aが押下されて呼出が行われていることを示す信号を、該データ表示機15に対応して設けられる遊技機の台番号を特定可能なデータと共に受信する。また、例えば入力部101は、遊技機や図1に示した遊技用システム1を構成する各機器から遊技客による遊技の情報(例えば大当たりの発生、遊技の勝ち負け、入金、カード返却など)や、エラー、トラブルなどの発生、各処理が行われたことを示す情報などを受信する。また、例えば入力部101は、評価ボタン3i、4i、6iを用いた遊技客の評価結果を受信する。入力部101に入力されたデータは、記憶部102に送信される。
記憶部102は、管理装置20の各部のデータを記憶するデータベースである。例えば記憶部102は、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データや、事象把握部104で把握された事象、笑顔度数導出部106で導出された遊技客の笑顔度数、笑顔度数補正部107で補正された遊技客の笑顔度数、表情判定部108で判定された遊技客の表情の判定結果、相関導出部109で導出された相関などを記憶する。また、例えば記憶部102は、評価ボタン3i、4i、6iを用いた遊技客の評価結果などを記憶する。
また、記憶部102には、前述したホールコンピュータや会員管理コンピュータの機能として管理される、遊技機の遊技情報や会員の遊技客と非会員の遊技客の情報が記憶される。具体的には、遊技客毎の遊技や遊技機毎の遊技に関わる情報、会員の遊技動向情報、非会員の遊技動向情報、再プレーに関連したデータ(再プレー手数料を含む)、会員の属性などを例えば会員用カード30や非会員用カード31のID情報に対応付けて記憶管理する。
さらに、記憶部102には、遊技用システム1の制御を行うための各種プログラムが格納される。
ボタン制御部103は、表示部3e、4e、6eにおける評価ボタン3i、4i、6iの表示を制御する。具体的にボタン制御部103は、従業員が呼出ボタン15aを押下して点灯している呼出ランプ15bを消灯させてから、すなわち従業員が遊技客に対する接客を開始してから所定時間経過後に評価ボタン3i、4i、6iを表示するように、表示部3e、4e、6eを制御する。もしくは例えば従業員がウェアラブル端末17を装着している場合に、接客サービスが完了した旨をウェアラブル端末17に入力した後、所定時間経過後に評価ボタン3i、4i、6iを表示するように、表示部3e、4e、6eを制御してもよい。また、ボタン制御部103は、評価ボタン3i、4i、6iが表示されてから一切の操作が行われなくとも所定時間経過後に当該評価ボタン3i、4i、6iの表示を停止するように、表示部3e、4e、6eを制御する。なお、評価ボタン3i、4i、6iが表示されてから評価ボタン押下操作が行われた場合には、即時表示を停止してもよいし、その後一定時間表示し続けてもよい。評価ボタン押下操作後に一定時間表示し続ける場合においては、複数回の押下操作を繰り返せるように制御してもよい。
事象把握部104は、遊技客の周囲で起きる事象を把握する。ここでの「事象」には様々なものが含まれる。例えば、従業員による接客サービスが「事象」に相当する。また、遊技客の勝ち負け、特に大当たり(特賞)や、遊技機のエラーや故障が「事象」に相当する。また、例えば遊技ホールで開催されるイベントなども「事象」に相当する。また、例えばデータ表示機15による遊技客からの呼出も「事象」に相当する。また、例えば遊技客からの注文に対して提供するワゴンサービスでの景品、コーヒーなどの販売、交換処理も「事象」に相当する。このような事象は、事象把握部104が自動的に把握できるものもあれば、パーソナルコンピュータ24、または景品管理機(POS)12などで従業員が入力したものも含まれる。事象把握部104で把握された事象は、記憶部102に送信される。
カメラ制御部105は、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aの動作を制御する。具体的に、カメラ制御部105は、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aの撮像タイミングを制御する。本実施形態では、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aは、経時的に撮像する。なお、これらカメラは常時撮像してもよいし、所定の時間ごとに撮像してもよい。
または本実施形態とは異なる形態として、経時的に撮像するのではなく、例えばデータ表示機15の呼出ボタン15aを遊技客が押下して呼出ランプ15bが点灯したタイミング、呼出ボタン15aを従業員が押下して呼出ランプ15bが消灯したタイミングや台間機3、4、6での入金などの所定の操作が行われたタイミングに、該操作を行った遊技客の顔を撮像可能な監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6hで撮像を開始してもよいし、従業員が接客サービスを開始、または完了した場合に該従業員の装着するウェアラブルカメラ17aでの撮像を開始してもよい。例えば、呼出ランプ15bを消灯して呼び出しが解除されるタイミングは、すなわち遊技客に対して従業員が接客サービスを開始したタイミングである。そこで、従業員の接客サービスを評価するため、遊技客の撮像を開始する。
また、前述したように、本実施形態の管理装置20は接客支援コンピュータとしての機能を果たし、遊技客の笑顔度数を取得する。そこで、カメラ制御部105は、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aの経時的に撮像を行っているカメラのうち、どのカメラの画像データを採用するかを選択する。例えばカメラ制御部105は、監視カメラ9で撮像された画像データ、ユニットカメラ3h、4h、6hで撮像された画像データ、及びウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データを参照し、遊技客を正面から撮像した画像データを選択する。
笑顔度数導出部106は、遊技客の状態として遊技客の表情の度合い、特に笑顔の度合い(笑顔度数)を導出する。笑顔度数導出部106は、笑顔認識機能を有する。笑顔認識機能とは、目の形状や口の形状など、人物の表情の特徴量を抽出し、この特徴量を用いて、目の大きさや口角の上がり方などから、笑顔を判定する機能である。なお、笑顔認識機能の技術は公知であるため、以下に簡単に説明する。
笑顔度数導出部106は、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データを参照して、遊技客の表情を取得する。そして、例えば笑顔と基準となる基準画像と照合して、遊技客の笑顔度数を導出する。
例えば、遊技客が笑顔の場合、瞳の中心より上側の白目部分の面積は大きくなる。一方、遊技客が笑顔ではない顔(怒っている顔や困っている顔)の場合、瞳の中心より下側の白目部分の面積が大きくなる。瞳の中心より上側の白目部分の面積と瞳の中心より下側の白目部分の面積とを用いることにより、笑顔度数として数値化することが可能である。
また、遊技客が笑顔の場合、上唇の面積は小さくなるとともに、下唇の面積は大きくなる。一方、遊技客が笑顔ではない顔(怒っている顔や困っている顔)の場合、上唇の面積は大きくなるとともに、下唇の面積は小さくなる。上唇の面積と下唇の面積とを用いることにより、笑顔度数として数値化することが可能である。さらに、口部分に歯(白部分)がある場合や、口端部に陰がある場合には、数値化した笑顔度数をさらに上げる。また、眉間にシワがある場合には、数値化した笑顔度数を小さくする。
笑顔度数は、絶対値として導出することができる。あるいは、数値化した笑顔度数の最大値を100として、遊技客の表情毎に検出される笑顔度数を、最大値100で除すことによって、笑顔度数をパーセンテージで表すこともできる。
笑顔度数導出部106で導出された笑顔度数は、記憶部102に送信される。記憶部102では、笑顔度数が遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。なお、遊技客の属性は、台間機3、4、6に会員用カード30又は非会員用カード31が挿入されることで、認識される。
また、記憶部102において、笑顔度数は、接客サービスを行った従業員と対応付けて記憶される。例えば、開店前に遊技機番号と該遊技機(島)を担当する従業員識別を関連付けし、呼び出しが行われた遊技機と関連付けられている従業員が対応したと判断する。あるいは、例えば、従業員がウェアラブル端末17を装着している場合は、ウェアラブル端末17毎に夫々対応付けられているエリアの遊技機からの呼び出しは当該ウェアラブル端末17を装着する従業員が対応したとしてもよい。さらに、例えばモーションセンサや近距離通信状況を用いて、呼出ボタン15aによる呼出解除を実際に行ったウェアラブル端末17を直接識別して、該ウェアラブル端末17を装着する従業員が対応したとしてもよい。
さらに、記憶部102において、笑顔度数は、遊技客の遊技データ(例えば、スランプグラフ)と対応付けて記憶される。このように笑顔度数と遊技データが対応付けて記憶されると、当該データは、後述するように笑顔度数補正部107で笑顔度数を補正する際に用いることができる。
笑顔度数補正部107は、笑顔度数導出部106で導出した笑顔度数を補正する。以下の説明では、笑顔度数を補正する方法について具体的に説明する。なお、下記の方法は一例であり、笑顔度数の補正方法は他にも想到できる。
笑顔度数補正部107は、遊技客の遊技データ、状況、従業員の接客サービスなどに基づいて、笑顔度数を補正する。この補正の際には、例えば前述したように記憶部102に記憶された、笑顔度数と遊技データの相関を用いる。そして、例えば遊技客に接客サービスを行った時点における遊技客の遊技データを参照し、遊技客が勝ち状態の場合は、笑顔度数を低く補正する。特に、遊技客による従業員の呼び出しが大当たり開始時(特賞開始時)の場合は、笑顔度数をさらに低く補正する。勝ち状態や大当たりの場合、遊技客は機嫌が良いことが多く、接客サービス後の遊技客の表情にはその影響が含まれるためである。一方、例えば遊技客が負け状態の場合は、笑顔度数を高く補正する。負け状態の場合、遊技客は機嫌が悪いことが多く、笑顔になりづらいためである。
また、例えば遊技客に接客サービスを行った時点における遊技客の遊技データを参照し、遊技機がエラー時や故障時の場合は、笑顔度数を高く補正する。遊技機がエラー時や故障時の場合、遊技客は機嫌が悪いことが多く、接客サービス後の遊技客の表情にはその影響が含まれるためである。
笑顔度数補正部107は、遊技客の属性に基づいて、笑顔度数を補正する。例えば遊技客が会員の場合は、笑顔度数を低く補正する。会員であれば、遊技する遊技ホールを好ましく思っている場合が多く、接客サービス後の遊技客の表情にはその影響が含まれるためである。一方、例えば遊技客が非会員の場合は高く補正する。非会員であれば、例えば一見の遊技客の場合、遊技する遊技ホールに対して何らの感情も抱いていない場合が多いためである。
また、記憶部102に記憶された遊技客のデータを参照し、過去において、従業員による接客サービス後に笑顔度数が高い遊技客の場合、笑顔度数を低く補正する。このような遊技客は、接客サービスの品質の良し悪しにかかわらず、笑顔度数が高い場合が多く、接客サービス後の遊技客の表情にはその影響が含まれるためである。
また、従業員による接客サービス中、遊技客が従業員の方を向く場合、笑顔度数を低く補正する。このように遊技客が振り向く場合、従業員に対して好意的感情を持っている場合が多く、接客サービス後の遊技客の表情にはその影響が含まれるためである。一方、従業員による接客サービス中、遊技客が従業員の方を向かない場合、笑顔度数を高く補正する。このように遊技客が振り向かない場合、従業員に対して好意的感情を持っていない場合もあるためである。
笑顔度数補正部107は、遊技客が呼出ボタン15aを押下して従業員を呼び出してから、当該従業員が接客を行うまでの所要時間に基づいて、笑顔度数を補正する。具体的には、呼出ボタン15aが押下されて呼出ランプ15bが点灯してから、呼出ボタン15aが再度押下されて呼出ランプ15bが消灯するまでの時間を測定する。そして、例えば前記所要時間が所定閾値より短い場合、笑顔度数を低く補正する。遊技客が待たされる時間が短いと、遊技客は機嫌が良くなることが多く、接客サービス後の遊技客の表情にはその影響が含まれるためである。一方、例えば前記所要時間が所定閾値より長い場合、笑顔度数を高く補正する。遊技客は長い時間待たされると、遊技客は機嫌が悪くなることが多いためである。
笑顔度数補正部107は、従業員の接客サービスがワゴンサービスの場合は、笑顔度数を低く補正する。遊技客はワゴンサービスを受けて満足する場合があり、遊技客の表情にはその影響が含まれるためである。但し、ワゴンサービスの場合は通常、遊技客は感情の起伏が生じにくいため、ワゴンサービスは笑顔度数の判定から除外してもよい。
なお、笑顔度数補正部107による笑顔度数の補正は、例えば笑顔度数導出部106で導出した笑顔度数に対して、所定の補正係数をかけ合わせることで行うことができる。但し、笑顔度数の補正方法はこれに限定されず、任意に設定することができる。
以上のように笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数は、記憶部102に送信される。記憶部102では、補正後の笑顔度数は遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、補正後の笑顔度数は従業員と対応付けて記憶される。この従業員との対応付けは、前述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。さらに記憶部102では、補正後の笑顔度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
表情判定部108は、笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数に基づいて、遊技客の表情を判定する。具体的には先ず、補正後の笑顔度数と、笑顔度数の所定閾値とに基づいて、遊技客の表情を分類する。例えば笑顔度数の所定閾値が60とした場合、補正後の笑顔度数が60以上であれば遊技客の表情を笑顔であると分類し、補正後の笑顔度数が60未満であれば遊技客の表情を普通顔であると分類する。さらに、前記分類された遊技客の表情が継続した時間を測定する。そして、分類された遊技客の表情と継続時間に基づいて、遊技客の表情を判定する。
表情判定部108の表情判定結果は、記憶部102に送信される。記憶部102では、表情判定結果を遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、表情判定結果は従業員と対応付けて記憶される。この従業員との対応付けは、前述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。さらに記憶部102では、表情判定結果は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
相関導出部109は、笑顔度数導出部106で導出した笑顔度数、または笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数と、事象把握部104で把握した事象とを関連付けて相関を導出する。図4は、笑顔度数を経時的に示したグラフの一例である。図4の縦軸は笑顔度数を示し、横軸は時間を示している。図4を参照すると、事象A、Bが起きた際には笑顔度数は上昇し、事象C、Dが起きた場合には笑顔度数が下降している。なお、事象A〜Dは一例であり、他に種々の事象が考えられる。
事象Aは、例えば遊技で大当たりが発生して勝ち状態にある場合である。事象Bは、例えば従業員が遊技客に対して接客サービスを行った場合である。このような事象A、Bが起きた場合、遊技客の機嫌が良くなり、笑顔度数が高くなる場合がある。
事象Cは、例えば遊技機にエラーや故障が生じた場合である。事象Dは、例えば遊技客が従業員を呼び出してから、当該従業員が接客を行うまでの所要時間が長い場合である。このような事象C、Dが起きた場合、遊技客の機嫌が悪くなり、笑顔度数が低くなる場合がある。
以上のように、相関導出部109では、遊技客の笑顔度数(または笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数)と事象を関連付けて、その相関を導出する。相関導出部109で導出された相関は、記憶部102に送信される。記憶部102では、相関は遊技客と対応付けて記憶される。なお図4においては笑顔度数のグラフに事象を関連付けたが、他にも横軸を時間、縦軸を勝ち負け状況としたグラフ(所謂スランプグラフ)に対して、当該グラフの各タイミングに笑顔度数を関連付けてもよい。
出力部110は、ネットワーク8を介して、図1に示した各機器にデータ(信号)を送信するためのインターフェースである。出力部110は、記憶部102に記憶された遊技客の表情、笑顔度数(または笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数)、遊技客からの評価結果、またそれらと事象の相関を、対象となる従業員のウェアラブル端末17に出力する。
<第1の実施形態にかかる管理方法>
次に、第1の実施形態にかかる管理方法について説明する。図5は、第1の実施形態にかかる管理方法の主な工程を示すフロー図である。
[S101:状態取得工程]
先ず、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのいずれかのカメラで、遊技客を撮像する。このカメラで撮像された画像データは管理装置20に出力される。管理装置20では、入力部101が画像データを受信し、さらに画像データは記憶部102に送信される。
この際、カメラ制御部105では、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aの動作を制御する。具体的には、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aによる撮像が経時的に行われるように制御する。
また、カメラ制御部105では、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのうち、どのカメラの画像データを採用するかを選択する。例えばカメラ制御部105は、監視カメラ9で撮像された画像データ、ユニットカメラ3h、4h、6hで撮像された画像データ、及びウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データを参照し、遊技客を正面から撮像した画像データを選択する。
なお、カメラ制御部105で選択されるカメラは、前記条件、すなわち遊技客を正面から撮像するカメラに限定されない。カメラ選択の優先順位は、その時の状況に応じて、任意に設定することができる。
もしくは経時的に撮像を行うのではなく、カメラ制御部105で選択されたカメラ(監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのいずれか)に対して、所定のタイミングで出力部110から撮像指示を出力してもよい。
[S102:笑顔度数導出工程]
笑顔度数導出部106において、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データを参照して、遊技客の表情を取得する。そして、例えば笑顔と基準となる基準画像と照合して、遊技客の笑顔度数を導出する。なお、笑顔度数導出部106における笑顔度数の導出方法は、前述したとおりである。
笑顔度数導出部106で導出された笑顔度数は、記憶部102に送信される。記憶部102では、笑顔度数は、当該笑顔度数の遊技客と対応付けて記憶される。また記憶部102では、笑顔度数は従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、笑顔度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。なお、記憶する笑顔度数は、笑顔度数補正部107において補正を行ったあとの笑顔度数でもよい。
[S103:事象把握工程]
事象把握部104において、遊技客の周囲で起きる事象を経時的に把握する。このような事象は、事象把握部104が自動的に把握できるものもあれば、パーソナルコンピュータ24でオペレータが入力したものも含まれる。事象把握部104で把握された事象は、記憶部102に送信される。記憶部102では、相関は遊技客と対応付けて記憶される。
[S104:相関導出工程]
相関導出部109において、笑顔度数導出部106で導出した笑顔度数と(または笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数と)、事象把握部104で把握した事象とを関連付けて相関を導出する。具体的には、例えば図4に示したように、笑顔度数の経時的なグラフにおいて、事象A〜Dが関連付けられる。
[S105:出力工程]
出力部110によって、相関導出部109で導出した、笑顔度数と事象の相関を、従業員のウェアラブル端末17に出力する。かかる場合、従業員は、例えば所定の事象が生じた際の接客サービス時に、以前同じ事象が生じた際の遊技客の笑顔度数を把握することができる。そうすると、従業員はその遊技客の笑顔度数に応じた接客サービスを行うことができる。例えば事象C、Dが起きて、遊技客の笑顔度数が低くなる場合、従業員は留意して、より良い接客サービスを提供することが可能である。また、接客サービスを行った後に、サービスを行った従業員が発生した事象と笑顔度数の相関を確認可能とすることで、自身の接客サービスを遊技客がどのように評価したかがわかり、接客サービスの向上やモチベーション向上につながる。
以上の第1の実施形態によれば、工程S101において監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aを用いて遊技客の表情を経時的に撮像した後、工程S102において撮像された画像データに基づいて遊技客の笑顔度数を導出する。また、工程S103において遊技客の周囲で起きる事象を把握する。そうすると、起きた事象に対する遊技客の状態の変化を把握することができる。例えば、事象が従業員による接客サービスの場合、当該接客サービスによって遊技客の状態が笑顔になるなどの変化を把握することができる。そして、工程S104において笑顔度数と事象を関連付けた相関を導出し、さらに記憶部102に当該相関を記憶しておくと、従業員が前記相関を確認することで、どのような接客サービスを行えば、遊技客の状態が良好になるか、すなわち遊技客の満足度が向上するかを把握することができる。その結果、遊技客に対する従業員の接客サービスを適切に行うことが可能となる。
例えば遊技客の遊技中に継続して笑顔度数などの表情判定結果を取得することで、笑顔だけではなく遊技客が飽きている状態や怒っている状態を判定し、従業員は当該状態を把握することができる。その結果、従業員は、例えば遊技客に声がけを行うことで、当該遊技客の遊技延長を図ることもできる。
また、第1の実施形態では、工程S101において、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのうち、遊技客を正面から撮像するカメラを選択するので、笑顔度数と事象を関連付けた相関をより適切に導出することができる。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことが可能となる。
<第1の実施形態の変形例>
以上の第1の実施形態では、遊技客の状態として、遊技客の笑顔度数を取得したが、これに限定されない。例えば遊技客の状態として、遊技客の怒り顔や困り顔の度数を取得してもよい。
また、例えば遊技客の状態として、遊技客の動作を取得してもよい。遊技客の動作は種々あるが、例えば遊技客がキョロキョロと周りを見渡す、遊技客が遊技機を叩いたり押すなどの典型的な動作がある。遊技客の動作は、前記第1の実施形態と同様に、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのいずれかで撮像して判断される。かかる場合、これらカメラのうち、遊技客を正面から撮像するカメラを選択すれば、例えば遊技客がキョロキョロと周りを見渡す動作を的確に捉えることができる。なお、遊技客の動作を取得する手段は、これに限定されない。例えば、遊技機にセンサを設けて、遊技客の動作を検知するようにしてもよい。なお、典型的動作としてはその他にスマートフォンを頻繁に見る、歩く速度が速いなども含まれる。取得された遊技客の動作は笑顔度数導出工程S102と同様に、取得した動作に基づいて遊技客の感情状態を度数化する。取得した結果は、従業員の装着するウェアラブル端末17に出力してもよい。また、事象との相関を導出する対象としては笑顔度数や感情状態度数に限らず、ボタン制御部103により表示され遊技客に操作された評価ボタン3i、4i、6iの押下操作結果、また押下操作結果を笑顔度数補正部107における補正と同様に補正した結果との相関を導出してもよい。
<第1の実施形態の変形例>
以上の第1の実施形態では、遊技客の状態を把握したが、従業員の状態を把握するようにしてもよい。前記第1の実施形態と同様に、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6hのいずれかで従業員を撮像し、管理装置20で当該従業員の笑顔度数を導出してもよい。
例えば従業員が遊技客に接客サービスを行ってから、該接客サービスを受けた遊技客の笑顔度数などをウェアラブル端末17に出力した後、当該笑顔度数などを確認した従業員の笑顔度数を導出する。かかる場合、導出結果を管理装置20などにより出力可能とすることで、店長などが従業員の満足度を確認できる。
<第2の実施形態にかかる管理方法>
次に、第2の実施形態にかかる管理方法について説明する。図6は、第2の実施形態にかかる管理方法の主な工程を示すフロー図である。
[S201:呼出工程]
先ず、遊技客が呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを点灯させて、従業員を呼び出す。この呼出ランプ15bが点灯中、呼び出し中であることの呼出信号がデータ表示機15から管理装置20に出力される。さらに、管理装置20からウェアラブル端末17に呼出信号が出力され、従業員は遊技客に呼び出されていることを認識する。その際、ウェアラブル端末17には呼び出しが行われていることが認識可能な表示といずれの遊技機にて呼び出しが行われているかを認識可能な、例えば台番号が表示される。なお、ウェアラブル端末17への呼出信号の出力は全従業員のウェアラブル端末17へ行ってもいいし、呼び出しが行われているデータ表示機15に対応する遊技機の接客を担当する従業員のウェアラブル端末17にのみ行ってもよい。また、従業員は遊技ホールを巡回中、点灯中の呼出ランプ15bを確認することで、遊技客の呼び出しを認識することもある。
管理装置20では、入力部101が呼出信号を受信し、さらに呼出信号はカメラ制御部105に出力される。カメラ制御部105では、呼出信号に基づいて、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aの動作を制御する。具体的には、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aによる撮像開始タイミングを、従業員が呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを消灯させたタイミングに制御する。この呼出ランプ15bを消灯して呼び出しが解除されるタイミングは、すなわち遊技客に対して従業員が接客サービスを開始したタイミングである。そこで、従業員の接客サービスを評価するため、遊技客の撮像を開始する。
また、カメラ制御部105では、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのうち、どのカメラの画像データを採用するかを選択する。例えばカメラ制御部105は、監視カメラ9で撮像された画像データ、ユニットカメラ3h、4h、6hで撮像された画像データ、及びウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データを参照し、遊技客を正面から撮像するカメラを選択する。
なお、カメラ制御部105で選択されるカメラは、前記条件、すなわち遊技客を正面から撮像するカメラに限定されない。カメラ選択の優先順位は、その時の状況に応じて、任意に設定することができる。
そして、カメラ制御部105で選択されたカメラ(監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのいずれか)に対して、出力部110から撮像指示が出力される。
[S202:接客工程]
従業員が呼び出した遊技客のところに到着すると、当該従業員は呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを消灯させる。そして、前述したようにこのタイミングで、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのいずれかのカメラで、遊技客の撮像を開始する。また、従業員は遊技客に対して接客サービスを行う。
[S203:状態取得工程]
監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのいずれかのカメラで、遊技客が撮像されると、その画像データは管理装置20に出力される。管理装置20では、入力部101が画像データを受信し、さらに画像データは記憶部102に送信される。
[S204:笑顔度数導出工程]
笑顔度数導出部106において、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aで撮像された画像データを参照して、遊技客の表情を取得する。そして、例えば笑顔と基準となる基準画像と照合して、遊技客の笑顔度数を導出する。なお、笑顔度数導出部106における笑顔度数の導出方法は、前述したとおりである。
笑顔度数導出部106で導出された笑顔度数は、記憶部102に送信される。記憶部102では、笑顔度数は、当該笑顔度数の遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、笑顔度数は撮像時の接客サービスを行った従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、笑顔度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
[S205:笑顔度数補正工程]
笑顔度数補正部107において、笑顔度数導出部106で導出した笑顔度数を補正する。なお、笑顔度数補正部107における笑顔度数の補正方法は、前述したとおりである。
笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数は、記憶部102に送信される。記憶部102では、補正後の笑顔度数は遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、補正後の笑顔度数は従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、補正後の笑顔度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
[S206:表情判定工程]
表情判定部108において、笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数に基づいて、遊技客の表情を判定する。なお、表情判定部108における表情の判定方法は、前述したとおりである。
表情判定部108の表情判定結果は、記憶部102に送信される。記憶部102では、表情判定結果が遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、表情判定結果は従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、表情判定結果は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
[S207:出力工程]
出力部110によって、笑顔度数補正部107で補正した笑顔度数、又は表情判定部108で判定した結果を、従業員のウェアラブル端末17に出力する。そして、従業員はリアルタイムで、自分が行った接客サービスに対する遊技客の満足度を確認することができる。なお出力するタイミングは笑顔度数や表情の判定後、すぐに行ってもよいし、当該遊技客により行われる次回の呼び出し時に呼出信号の出力と共に行ってもよい。その場合、呼び出されて接客サービスを行う従業員は当日の当該遊技客の機嫌などを把握することができる。また、例えば、パーソナルコンピュータ24に出力し、店長などが確認できるようにしてもよい。その場合、従業員の行った接客サービスにより遊技客が満足しているかを判断でき、従業員評価の参考となる。
以上の第2の実施形態によれば、工程S201において呼出ボタン15a及び呼出ランプ15bを用いて遊技客が従業員を呼び出し、工程S202において呼び出された従業員が遊技客に接客サービスを行っている際、工程S203において監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aを用いて遊技客の表情を撮像する。撮像された画像データは管理装置20に出力され、工程S204において遊技客の笑顔度数を導出した後、工程S205において遊技客の笑顔度数が補正され、工程S206において遊技客の表情が判定される。そして、工程S207において遊技客の補正後の笑顔度数、又は遊技客の表情の判定結果を出力することで、従業員は遊技客の状態を確認することができる。例えば、遊技客の状態が笑顔である場合、従業員は自分が行った接客サービスに対し遊技客が満足していることを知ることができ、従業員のモチベーションを向上させることができる。その結果、遊技客に対する従業員の接客サービスを適切に行うことが可能となる。
また、第2の実施形態では、工程S201及び工程S202において、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aによる撮像開始タイミングを、従業員が呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを消灯させたタイミングとしているので、従業員が接客サービスを開始した際には、遊技客の撮像を行うことができる。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことができる。
また、第2の実施形態では、工程S201及び工程S202において、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのうち、遊技客を正面から撮像するカメラを選択するので、遊技客の表情をより適切に取得することができる。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことができる。
また、第2の実施形態では、工程S205において遊技客の笑顔度数を補正しているので、当該補正後の笑顔度数は、従業員による接客サービスに直接起因する結果となり得る。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことができる。
また、第2の実施形態では、工程S206において遊技客の表情を判定しているので、従業員は簡易的に遊技客の満足度を知ることができ、自分の接客サービスを確認することができる。
また、第2の実施形態では、工程S207において、従業員が接客サービスを行った直後に、当該従業員はウェアラブル端末17においてリアルタイムで、自分が行った接客サービスに対する遊技客の満足度を確認することができる。したがって、従員の接客サービスをすぐに向上させることができる。
<第3の実施形態にかかる管理方法>
次に、第3の実施形態にかかる管理方法について説明する。第3の実施形態は第2の実施形態の変形例であり、管理装置20の構成が異なる。図7は、第3の実施形態にかかる管理装置20の機能(接客支援コンピュータとしての機能)を示すブロック図である。また図8は、第3の実施形態にかかる管理方法の主な工程を示すフロー図である。
図7に示すように管理装置20は、遊技客の笑顔度数を従業員ごとに集計する笑顔度数集計部120をさらに有している。笑顔度数集計部120では、笑顔度数補正部107で補正された笑顔度数を、従業員ごとに集計して記憶部102に保存する。
次に、笑顔度数集計部120を備えた管理装置20を用いて行われる管理方法について、図8を用いて説明する。
[S211〜S216]
工程S211の呼出工程、工程S212の接客工程、工程S213の状態取得工程、工程S214の笑顔度数導出工程、工程S215の笑顔度数補正工程、工程S216の表情判定工程はそれぞれ、前記第2の実施形態における工程S201〜S206と同じである。
[S217:笑顔度数集計工程]
前記工程S211〜S215が行われると、笑顔度数集計部120において、笑顔度数補正部107で補正された遊技客の笑顔度数を従業員ごとに集計する。この工程S217の笑顔度数集計工程は、工程S216の表情判定工程と並行して行われる。そして、笑顔度数集計部120で集計された笑顔度数は、記憶部102に送信される。
[S218:出力工程]
出力部110によって、笑顔度数補正部107で補正した笑顔度数、表情判定部108で判定した結果、又は笑顔度数集計部120で集計した笑顔度数を、従業員のウェアラブル端末17に出力する。そして、従業員は、自分が行った接客サービスに対する遊技客の満足度を確認することができる。また、例えば、パーソナルコンピュータ24に出力し、店長などが確認できるようにしてもよい。その場合、従業員の行った接客サービスにより遊技客が満足しているかを判断でき、従業員評価の参考となる。
以上の第3の実施形態によれば、工程S217において遊技客の笑顔度数を従業員ごとに集計するので、従業員は自分が行った接客サービスについて、異なる遊技客の満足度を知ることができる。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことが可能となる。
<第2〜第3の実施形態の変形例>
以上の第2〜第3の実施形態では、ユニットカメラ3h、4h、6h、及びウェアラブルカメラ17aによる撮像開始タイミングを、従業員が呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを消灯させたタイミングとしたが、撮像開始タイミングはこれに限定されない。例えば撮像開始タイミングは、遊技客が呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを点灯させたタイミングとしてもよい。かかる場合、遊技客が従業員を呼び出した直後に遊技客の撮像を開始するので、従業員が接客サービスを開始した際には、遊技客の撮像を確実に行うことができる。したがって、従業員の接客サービスをより適切に確認することができる。
また、遊技客が呼び出している際(呼出状態の際)、ウェアラブル端末17に、当該呼出の通知とともに、現状の遊技客の笑顔度数を出力することも可能となる。かかる場合、例えば遊技客が怒っている場合には、従業員は急いで遊技客のもとにかけつけることができ、適切な接客サービスを行うことができる。
<第2〜第3の実施形態の変形例>
以上の第2〜第3の実施形態では、従業員が接客サービスを行った後に、笑顔度数補正部107で補正した笑顔度数、表情判定部108で判定した結果、笑顔度数集計部120で集計した笑顔度数などが、出力部110からウェアラブル端末17に出力されたが、出力タイミングはこれに限定されない。例えば記憶部102に、遊技客の過去の笑顔度数が記憶されている場合、当該遊技客に対して従業員が接客サービスを行う前に、出力部110からウェアラブル端末17に遊技客の過去の笑顔度数が出力されてもよい。
管理装置20において、台間機3、4、6に挿入されている会員用カード30から、当該遊技客の過去の笑顔度数を把握しておく。そして、遊技客が呼び出している際(呼出状態の際)、ウェアラブル端末17に、当該呼出の通知とともに、遊技客の過去の笑顔度数を出力する。かかる場合、例えば普段、笑顔が少ない遊技客であれば、従業員が事前にそのことを把握することで、接客サービスを行う際にも、遊技客が笑顔でないことに対して動揺しなくてもすむ。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことが可能となる。
<第2〜第3の実施形態の変形例>
以上の第2〜第3の実施形態では、遊技客の状態として、遊技客の笑顔度数を取得したが、これに限定されない。例えば遊技客の状態として、遊技客の怒り顔や困り顔の度数を取得してもよい。
また、例えば遊技客の状態として、遊技客の動作を取得してもよい。遊技客の動作は種々あるが、例えば遊技客がキョロキョロと周りを見渡す、遊技客が遊技機を叩いたり押すなどの典型的な動作がある。遊技客の動作は、前記第2〜第3の実施形態と同様に、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6h、又はウェアラブルカメラ17aのいずれかで撮像して判断される。かかる場合、これらカメラのうち、遊技客を正面から撮像するカメラを選択すれば、例えば遊技客がキョロキョロと周りを見渡す動作を的確に捉えることができる。なお、遊技客の動作を取得する手段は、これに限定されない。例えば、遊技機にセンサを設けて、遊技客の動作を検知するようにしてもよい。取得した遊技客の動作はS214〜S218の工程と同様の工程により遊技客の感情度数として管理を行ってもよい。
<第2〜第3の実施形態の変形例>
以上の第2〜第3の実施形態では、遊技客の状態を把握したが、従業員の状態を把握するようにしてもよい。前記第2〜第3の実施形態と同様に、監視カメラ9、ユニットカメラ3h、4h、6hのいずれかで従業員を撮像し、管理装置20で当該従業員の笑顔度数を導出してもよい。
例えば従業員が遊技客に接客サービスを行ってから、遊技客の笑顔度数などをウェアラブル端末17に出力した後、当該笑顔度数などを確認した従業員の笑顔度数を導出する。かかる場合、従業員の満足度を確認することができる。
<第4の実施形態にかかる管理方法>
次に、第4の実施形態にかかる管理方法について説明する。図9は、第4の実施形態にかかる管理方法の主な工程を示すフロー図である。
[S301:呼出工程]
先ず、遊技客が呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを点灯させて、従業員を呼び出す。この呼出ランプ15bが点灯中、呼び出し中であることの呼出信号がデータ表示機15から管理装置20に出力される。さらに、管理装置20からウェアラブル端末17に呼出信号が出力され、従業員は遊技客に呼び出されていることを認識する。また、従業員は遊技ホールを巡回中、点灯中の呼出ランプ15bを確認することで、遊技客の呼び出しを認識することもある。
[S302:接客工程]
従業員が呼び出した遊技客のところに到着すると、当該従業員は呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを消灯させる。そして、従業員は遊技客に対して接客サービスを行う。
[S303:評価ボタン表示工程]
一方、管理装置20では、入力部101が呼出信号を受信し、さらに呼出信号はボタン制御部103に出力される。ボタン制御部103では、呼出信号に基づいて、表示部3e、4e、6eにおける評価ボタン3i、4i、6iの表示を制御する。具体的には、ボタン制御部103は、従業員が呼出ボタン15aを押下して呼出ランプ15bを消灯させてから(呼出状態を解除してから)、すなわち従業員が遊技客に対する接客を開始してから所定時間経過後に評価ボタン3i、4i、6iを表示するように、表示部3e、4e、6eを制御する。そして、出力部110から表示部3e、4e、6eに対して評価ボタン3i、4i、6iの表示指示が出力される。
なお、前記所定時間は、少なくとも従業員が接客サービスを行った後に、評価ボタン3i、4i、6iが表示されるように設定される。従業員が遊技客を呼び出してから接客サービスを開始するまでの時間や、従業員が接客サービスを行う時間は、経験的に設定することが可能である。
[S304:評価工程]
表示部3e、4e、6eに評価ボタン3i、4i、6iが表示されると、遊技客は従業員の接客サービスに対する評価を行うことが可能となる。評価ボタン3i、4i、6iは前述したように満足ボタンであり、遊技客は従業員の接客サービスを満足した場合にのみ、評価ボタン3i、4i、6iを押下する。評価ボタン3i、4i、6iが押下されると、評価信号が表示部3e、4e、6eから管理装置20に出力される。そして、遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを押下した場合、次の工程S305の出力工程が行われる。一方、遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを押下しなかった場合、次の工程S305の出力工程は行われない。
遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを押すと、管理装置20では、入力部101が評価信号を受信し、さらに評価信号は記憶部102に出力される。記憶部102では、遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを押下した評価結果が当該遊技客と対応付けて記憶される。また記憶部102では、遊技客の評価結果は従業員と対応付けて記憶される。この従業員との対応付けは、前述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。さらに記憶部102では、遊技客の評価結果は当該遊技客の遊技データやイベント、またはトラブルと対応付けて記憶される。
[S305:出力工程]
出力部110によって、遊技客の評価結果を、従業員のウェアラブル端末17に出力する。そして、従業員はリアルタイムで、自分が行った接客サービスに対する遊技客の満足度を確認することができる。
[S306:評価ボタン消滅工程]
一方、管理装置20では、ボタン制御部103は、表示部3e、4e、6eに評価ボタン3i、4i、6iが表示されてから所定時間経過後に当該評価ボタン3i、4i、6iの表示を停止するように、表示部3e、4e、6eを制御する。かかる場合、遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを押下する気がないと判断して、当該評価ボタン3i、4i、6iの表示を停止する。そして、出力部110から表示部3e、4e、6eに対して評価ボタン3i、4i、6iの消滅指示が出力される。
なお、前記所定時間は、少なくとも従業員が接客サービスを行った後に、遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを押下することができるように設定される。前述したように従業員が接客サービスを行う時間は、経験的に設定することが可能である。
以上の第4の実施形態によれば、工程S301において呼出ボタン15a及び呼出ランプ15bを用いて遊技客が従業員を呼び出し、工程S302において呼び出された従業員が遊技客に接客サービスを行った後、工程S304において遊技客が従業員の接客サービスを評価する。そして、工程S304において遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを押下すると、すなわち、遊技客が従業員の接客サービスに満足したという評価を行うと、工程S305において遊技客の評価結果が出力部110から従業員のウェアラブル端末17に出力される。そうすると、従業員は遊技客の評価結果を確認して、自分が行った接客サービスに対して遊技客が満足していることを知ることができ、従業員のモチベーションを向上させることができる。その結果、遊技客に対する従業員の接客サービスを適切に行うことが可能となる。
また、第4の実施形態では、工程S305において、従業員が接客サービスを行った直後に、当該従業員はウェアラブル端末17においてリアルタイムで、自分が行った接客サービスに対する遊技客の満足度を確認することができる。したがって、従業員の接客サービスをすぐに向上させることができる。
また、第4の実施形態では、評価ボタン3i、4i、6iはプラス評価のみ行うことができる満足ボタンであり、マイナス評価は行われない。したがって、従業員はモチベーションを下げることなく、遊技客に対して接客サービスを適切に行うことができる。
また、第4の実施形態では、工程S303において表示部3e、4e、6eに評価ボタン3i、4i、6iを表示し、工程S306において表示部3e、4e、6eから評価ボタン3i、4i、6iの表示を停止する。このように評価ボタン3i、4i、6iは必要な時のみ表示することで、表示部3e、4e、6eの限られたスペースを有効活用することができる。また、評価ボタン3i、4i、6iを表示した際に遊技客の注意を引きやすくなる。
なお、第4の実施形態では、評価ボタン3i、4i、6iを必要な時のみに表示したが、本発明は、表示部3e、4e、6eに評価ボタン3i、4i、6iを常に表示する形態を排除するものではない。
<第5の実施形態にかかる管理方法>
次に、第5の実施形態にかかる管理方法について説明する。第5の実施形態は第4の実施形態の変形例であり、管理装置20の構成が異なる。図10は、第5の実施形態にかかる管理装置20の機能(接客支援コンピュータとしての機能)を示すブロック図である。また図11は、第5の実施形態にかかる管理方法の主な工程を示すフロー図である。
以上の第4の実施形態の評価ボタン3i、4i、6iはプラス評価のみ行うことができる満足ボタンであったが、第5の実施形態では、遊技客が従業員の接客サービスを評価度数として数値化して評価可能に構成されている。例えば、評価ボタン3i、4i、6iは、遊技客が数値化された評価度数を選択できるようにしてもよいし、あるいは遊技客が評価度数(数値)を直接入力できるようにしてもよい。また、評価度数は、絶対値として導出することもできるし、あるいは数値化した評価度数の最大値を100として、当該評価度数をパーセンテージで表すこともできる。
なお、第5の実施形態においても、評価ボタン3i、4i、6iを用いた遊技客の評価結果には、従業員の接客サービスに対するマイナス評価が含まれないようにする。例えば、評価ボタン3i、4i、6iを表示する際、遊技客が従業員の接客サービスに満足した場合にのみ、評価度数を選択又は入力できるように表示すればよい。
評価ボタン3i、4i、6iを用いた遊技客の評価結果、すなわち評価度数は、記憶部102に送信される。記憶部102では、評価度数は遊技客と対応付けて記憶される。また記憶部102では、評価度数は従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、補正後の評価度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
かかる場合、管理装置20は、図10に示すように、評価ボタン3i、4i、6iを用いて遊技客が数値化した評価度数を補正する評価度数補正部130をさらに有していてもよい。以下の説明では、評価度数を補正する方法について具体的に説明する。なお、下記の方法は一例であり、評価度数の補正方法は当業者であれば他にも想到できる。
評価度数補正部130は、遊技客の遊技データに基づいて、評価度数を補正する。この補正の際には、前述したように記憶部102に記憶された、評価度数と遊技データの相関を用いる。そして、例えば遊技客に接客サービスを行った時点における遊技客の遊技データを参照し、遊技客が勝ち状態の場合は、評価度数を低く補正する。特に、遊技客による従業員の呼び出しが大当たり開始時(特賞開始時)場合は、評価度数をさらに低く補正する。勝ち状態や大当たりの場合、遊技客は機嫌が良いことが多く、接客サービス後の遊技客の評価にはその影響が含まれるためである。一方、例えば遊技客が負け状態の場合は、評価度数を高く補正する。負け状態の場合、遊技客は機嫌が悪いことが多いためである。
また、例えば遊技客に接客サービスを行った時点における遊技客の遊技データを参照し、遊技機がエラー時や故障時の場合は、評価度数を高く補正する。遊技機がエラー時や故障時の場合、遊技客は機嫌が悪いことが多く、接客サービス後の遊技客の評価にはその影響が含まれるためである。
評価度数補正部130は、遊技客の属性に基づいて、評価度数を補正する。例えば遊技客が会員の場合は、評価度数を低く補正する。会員であれば、遊技する遊技ホールを好ましく思っている場合が多く、接客サービス後の遊技客の評価にはその影響が含まれるためである。一方、例えば遊技客が非会員の場合は高く補正する。非会員であれば、例えば一見の遊技客の場合、遊技する遊技ホールに対して何らの感情も抱いていない場合が多いためである。
また、記憶部102に記憶された遊技客のデータを参照し、過去において、従業員による接客サービス後に評価度数が高い遊技客の場合、評価度数を低く補正する。このような遊技客は、接客サービスの品質の良し悪しにかかわらず、評価度数が高い場合が多く、接客サービス後の遊技客の評価にはその影響が含まれるためである。
また、従業員による接客サービス中、遊技客が従業員の方を向く場合、評価度数を低く補正する。このように遊技客が振り向く場合、従業員に対して好意的感情を持っている場合が多く、接客サービス後の遊技客の評価にはその影響が含まれるためである。一方、従業員による接客サービス中、遊技客が従業員の方を向かない場合、評価度数を高く補正する。このように遊技客が振り向かない場合、従業員に対して好意的感情を持っていない場合もあるためである。
評価度数補正部130は、遊技客が呼出ボタン15aを押下して従業員を呼び出してから、当該従業員が接客を行うまでの所要時間に基づいて、評価度数を補正する。具体的には、呼出ボタン15aが押下されて呼出ランプ15bが点灯してから、呼出ボタン15aが再度押下されて呼出ランプ15bが消灯するまでの時間を測定する。そして、例えば前記所要時間が所定閾値より短い場合、評価度数を低く補正する。遊技客が待たされる時間が短いと、遊技客は機嫌が良くなることが多く、接客サービス後の遊技客の評価にはその影響が含まれるためである。一方、例えば前記所要時間が所定閾値より長い場合、評価度数を高く補正する。遊技客は長い時間待たされると、遊技客は機嫌が悪くなることが多いためである。
評価度数補正部130は、従業員の接客サービスがワゴンサービスの場合は、評価度数を低く補正する。遊技客はワゴンサービスを受けて満足する場合があり、遊技客の評価にはその影響が含まれるためである。但し、ワゴンサービスの場合は通常、遊技客は感情の起伏が生じにくいため、ワゴンサービスは評価度数の判定から除外してもよい。
なお、評価度数補正部130による評価度数の補正は、例えば評価ボタン3i、4i、6iを用いて入力された評価度数に対して、所定の補正係数をかけ合わせることで行うことができる。但し、評価度数の補正方法はこれに限定されず、任意に設定することができる。
記憶部102では、補正後の評価度数は遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、補正後の評価度数は従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、補正後の評価度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
次に、評価度数補正部130を備えた管理装置20を用いて行われる管理方法について、図11を用いて説明する。
[S311〜S313]
工程S311の呼出工程、工程S312の接客工程、工程S313の評価ボタン表示工程はそれぞれ、前記第4の実施形態における工程S301〜S303と同じである。
[S314:評価工程]
工程S314の評価工程でも、前記第4の実施形態の工程S304と同様に、表示部3e、4e、6eに表示された評価ボタン3i、4i、6iを用いて、遊技客は従業員の接客サービスに対する評価を行う。但し、前述したように遊技客は従業員の接客サービスを評価度数として数値化して評価する。評価ボタン3i、4i、6iを用いて評価されると、評価信号(評価度数)が表示部3e、4e、6eから管理装置20に出力される。そして、遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを用いて従業員の接客サービスを評価した場合、次の工程S315の評価度数補正工程及び工程S316の出力工程が順次行われる。一方、遊技客が評価ボタン3i、4i、6iを用いて従業員の接客サービスを評価しなかった場合、次の工程S315の評価度数補正工程及び工程S316の出力工程は行われない。
評価ボタン3i、4i、6iを用いた遊技客の評価信号(評価結果、すなわち評価度数)は、管理装置20の入力部101で受信し、さらに記憶部102に出力される。記憶部102では、評価度数は遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、評価度数は従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、評価度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
[S315:評価度数補正工程]
評価度数補正部130において、評価ボタン3i、4i、6iを用いて評価された遊技客の評価度数を補正する。なお、評価度数補正部130における評価度数の補正方法は、前述したとおりである。
評価度数補正部130で補正された評価度数は、記憶部102に送信される。記憶部102では、補正後の評価度数は遊技客の所持する会員用カード30又は非会員用カード31と対応付けて記憶される。また記憶部102では、補正後の評価度数は従業員と対応付けて記憶される。さらに記憶部102では、補正後の評価度数は遊技客の遊技データと対応付けて記憶される。
[S316:出力工程]
出力部110によって、遊技客の評価結果を、従業員のウェアラブル端末17に出力する。そして、従業員はリアルタイムで、自分が行った接客サービスに対する遊技客の満足度を確認することができる。
[S317:評価ボタン消滅工程]
なお、工程S317の評価ボタンの表示を停止する工程は、前記第4の実施形態における工程S306と同じである。
以上の第5の実施形態によれば、工程S314において遊技客の評価は評価度数として数値化されるので、従業員はより明確に遊技客の評価を確認することができる。したがって、従業員のモチベーションをさらに向上させることができ、その結果、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことが可能となる。
また、第5の実施形態では、工程S315において遊技客の評価度数を補正しているので、当該補正後の評価度数は、従業員による接客サービスに直接起因する結果となり得る。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことができる。
<第6の実施形態にかかる管理方法>
次に、第6の実施形態にかかる管理方法について説明する。第6の実施形態は第5の実施形態の変形例であり、管理装置20の構成が異なる。図12は、第6の実施形態にかかる管理装置20の機能(接客支援コンピュータとしての機能)を示すブロック図である。また図13は、第6の実施形態にかかる管理方法の主な工程を示すフロー図である。
図12に示すように管理装置20は、遊技客の評価度数を従業員ごとに集計する評価度数集計部140をさらに有している。評価度数集計部140では、評価度数補正部130で補正された評価度数を、従業員ごとに集計して記憶部102に保存する。
次に、評価度数集計部140を備えた管理装置20を用いて行われる管理方法について、図13を用いて説明する。
[S321〜S325]
工程S321の呼出工程、工程S322の接客工程、工程S323の評価ボタン表示工程、工程S324の評価工程、工程S325の評価度数補正工程はそれぞれ、前記第5の実施形態における工程S311〜S315と同じである。
[S326:評価度数集計工程]
前記工程S321〜S325が行われると、評価度数集計部140において、評価度数補正部130で補正された遊技客の評価度数を従業員ごとに集計する。そして、評価度数集計部140で集計された評価度数は、記憶部102に送信される。
[S327:出力工程]
出力部110によって、評価度数補正部130で補正した評価度数、又は評価度数集計部140で集計した評価度数を、従業員のウェアラブル端末17に出力する。そして、従業員は、自分が行った接客サービスに対する遊技客の満足度を確認することができる。また、例えば、パーソナルコンピュータ24に出力し、店長などが確認できるようにしてもよい。その場合、従業員の行った接客サービスにより遊技客が満足しているかを判断でき、従業員評価の参考となる。
[S328:評価ボタン消滅工程]
なお、工程S328の評価ボタンの表示を停止する工程は、前記第5の実施形態における工程S317と同じである。
以上の第6の実施形態によれば、工程S326において遊技客の評価度数を従業員ごとに集計するので、従業員は自分が行った顧客サービスについて、異なる遊技客の満足度を知ることができる。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことが可能となる。
<第4〜第6の実施形態の変形例>
以上の第4〜第6の実施形態では、評価部として評価ボタン3i、4i、6iを用いたが、従業員を評価する手段はこれに限定されない。例えば、遊技客はSNS(Social Networking Service)を用いて、従業員を評価するようにしてもよい。かかる場合、遊技客が所有する端末が、本発明の評価部としてもよい。
<第4〜第6の実施形態の変形例>
以上の第4〜第6の実施形態では、従業員が接客サービスを行った後に遊技客の評価結果が出力部110からウェアラブル端末17に出力されたが、出力タイミングはこれに限定されない。例えば記憶部102に、遊技客の過去の評価結果が記憶されている場合、当該遊技客に対して従業員が接客サービスを行う前に、出力部110からウェアラブル端末17に遊技客の過去の評価結果が出力されてもよい。
管理装置20において、台間機3、4、6に挿入されている会員用カード30から、当該遊技客の過去の評価結果を把握しておく。そして、遊技客が呼び出している際(呼出状態の際)、ウェアラブル端末17に、当該呼出の通知とともに、遊技客の過去の評価結果を出力する。かかる場合、例えば普段、評価が低い遊技客であれば、従業員が事前にそのことを把握することで、接客サービスを行う際にも動揺しなくてもすむ。したがって、遊技客に対する従業員の接客サービスをより適切に行うことが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
<第1の付記項>
[付記項1]
遊技客の状態に関わる情報を管理するシステムであって、
前記遊技客の状態を経時的に取得する状態取得部と、
前記状態取得部と通信可能に接続された管理装置と、
を有し、
前記管理装置は、
遊技機、又は前記遊技客の周囲で起きる事象を把握する事象把握部と、
前記遊技客の状態と前記事象を関連付けた相関を導出する相関導出部と、
前記状態取得部で取得された前記遊技客の状態、前記事象把握部で把握された前記事象、及び前記相関導出部で導出された前記相関を記憶する記憶部と、
前記相関を出力する出力部と、
を有することを特徴とする、管理システム。
[付記項2]
前記出力部は、前記事象が起きる毎に前記相関を前記従業員が確認できるように出力することを特徴とする、付記項1に記載の管理システム。
[付記項3]
前記遊技客の状態は、当該遊技客の表情又は動作であり、
前記状態取得部は、前記遊技客を撮像する撮像手段を有することを特徴とする、付記項1又は2に記載の管理システム。
[付記項4]
前記撮像手段は、複数の遊技機に対して設けられる第1のカメラ、前記遊技機毎に対応して設置される遊技用装置に設けられる第2のカメラ、又は前記従業員が装着する第3のカメラであることを特徴とする、付記項3に記載の管理システム。
[付記項5]
前記管理装置は、前記第1のカメラ、前記第2のカメラ、又は前記第3のカメラのうち、前記遊技客を正面から撮像するカメラを、前記遊技客の状態を取得する前記状態取得部に決定することを特徴とする、付記項4に記載の管理システム。
[付記項6]
前記管理装置は、前記遊技客の表情を表情度数として数値化する表情度数導出部をさらに有することを特徴とする、付記項1〜5のいずれか一項に記載の管理システム。
<第2の付記項>
[付記項11]
遊技客の状態に関わる情報を管理するシステムであって、
前記遊技客の状態を取得する状態取得部と、
前記状態取得部と通信可能に接続された管理装置と、
を有し、
前記管理装置は、
前記状態取得部で取得された前記遊技客の状態を記憶する記憶部と、
前記遊技客の状態を出力する出力部と、
を有することを特徴とする、管理システム。
[付記項12]
前記遊技客の状態は、当該遊技客の表情又は動作であり、
前記状態取得部は、前記遊技客を撮像する撮像手段を有することを特徴とする、付記項11に記載の管理システム。
[付記項13]
前記撮像手段は、複数の遊技機に対して設けられる第1のカメラ、前記遊技機毎に対応して設置される遊技用装置に設けられる第2のカメラ、又は前記従業員が装着する第3のカメラであることを特徴とする、付記項12に記載の管理システム。
[付記項14]
前記管理装置は、前記第1のカメラ、前記第2のカメラ、又は前記第3のカメラのうち、前記遊技客を正面から撮像するカメラを、前記遊技客の状態を取得する前記状態取得部に決定することを特徴とする、付記項13に記載の管理システム。
[付記項15]
前記管理装置は、前記遊技客が前記従業員を呼び出すための呼出部の作動を前記従業員が停止したタイミングに基づいて、前記状態取得部により取得される前記遊技客の状態を記憶することを特徴とする、付記項12〜14のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項16]
前記管理装置は、前記遊技客が前記従業員を呼び出すための呼出部の作動を前記遊技客が開始させたタイミングに基づいて、前記状態取得部により取得される前記遊技客の状態を記憶することを特徴とする、付記項12〜14のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項17]
前記管理装置は、前記遊技客の表情を表情度数として数値化する表情度数導出部をさらに有することを特徴とする、付記項11〜16のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項18]
前記管理装置は、前記表情度数を補正する表情度数補正部をさらに有することを特徴とする、付記項17に記載の管理システム。
[付記項19]
前記表情度数補正部は、前記遊技客の遊技データに基づいて、前記表情度数を補正することを特徴とする、付記項18に記載の管理システム。
[付記項20]
前記表情度数補正部は、前記遊技客の属性に基づいて、前記表情度数を補正することを特徴とする、付記項18又は19に記載の管理システム。
[付記項21]
前記表情度数補正部は、前記遊技客が前記従業員を呼び出すための呼出部によって前記遊技客が前記従業員を呼び出してから当該従業員が接客を行うまでの所要時間に基づいて、前記表情度数を補正することを特徴とする、付記項18〜20のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項22]
前記管理装置は、前記表情度数を前記従業員ごとに集計する表情度数集計部をさらに有し、
前記出力部は、前記表情度数集計部で集計された前記表情度数を前記従業員が確認できるように出力することを特徴とする、付記項17〜21のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項23]
前記管理装置は、前記表情度数と表情度数に関わる所定閾値に基づいて前記遊技客の表情を分類する表情判定部をさらに有し、
前記出力部は、分類された前記遊技客の表情と、当該遊技客の表情が継続した時間とを、前記従業員が確認できるように出力することを特徴とする、付記項17〜22のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項24]
前記記憶部には、前記遊技客の過去の状態が記憶され、
前記出力部は、前記遊技客が前記従業員を呼び出すための呼出部によって前記遊技客が前記従業員を呼び出している際に、当該従業員に前記遊技客の過去の状態が確認できるように出力することを特徴とする、付記項11〜23のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項25]
前記状態取得部は、前記遊技客により行われる呼出部での呼び出しに基づいて当該遊技客の状態を取得することを特徴とする、付記項11〜24のいずれか一項に記載の管理システム。
<第3の付記項>
[付記項31]
遊技客の状態に関わる情報を管理するシステムであって、
従業員が前記遊技客に接客を行った後、当該遊技客が前記従業員の接客を評価するための評価部と、
前記評価部と通信可能に接続された管理装置と、
を有し、
前記管理装置は、
前記評価部を用いた前記遊技客の評価結果を記憶する記憶部と、
前記評価結果を出力する出力部と、
を有することを特徴とする、管理システム。
[付記項32]
前記評価部は、遊技用装置に備えられた評価ボタンであることを特徴とする、付記項31に記載の管理システム。
[付記項33]
前記管理装置は、前記評価ボタンの表示を制御するボタン制御部をさらに有し、
前記ボタン制御部は、前記従業員が前記遊技客に対する接客を開始してから所定時間経過後に前記評価ボタンを表示することを特徴とする、付記項32に記載の管理システム。
[付記項34]
前記評価部は、遊技用装置に表示される評価ボタンであり、
前記評価ボタンは押下されなくとも表示されてから所定時間経過後に表示を停止することを特徴とする、付記項31〜33のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項35]
前記評価部は、前記従業員の接客に対するマイナス評価を含まないように構成されていることを特徴とする、付記項31〜34のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項36]
前記管理装置は、前記評価部により前記遊技客が評価した結果を評価度数として数値化して評価可能に構成されていることを特徴とする、付記項31〜35のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項37]
前記管理装置は、前記評価度数を補正する評価度数補正部をさらに有することを特徴とする、付記項36に記載の管理システム。
[付記項38]
前記評価度数補正部は、前記遊技客の遊技データに基づいて、前記評価度数を補正することを特徴とする、付記項37に記載の管理システム。
[付記項39]
前記評価度数補正部は、前記遊技客の属性に基づいて、前記評価度数を補正することを特徴とする、付記項37又は38に記載の管理システム。
[付記項40]
前記評価度数補正部は、前記遊技客が前記従業員を呼び出してから当該従業員が接客を行うまでの所要時間に基づいて、前記評価度数を補正することを特徴とする、付記項37〜39のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項41]
前記管理装置は、前記評価度数を前記従業員ごとに集計する評価度数集計部をさらに有し、
前記出力部は、前記評価度数集計部で集計された前記評価度数を前記従業員が確認できるように出力することを特徴とする、付記項36〜40のいずれか一項に記載の管理システム。
[付記項42]
前記記憶部には、前記遊技客の過去の評価結果が記憶され、
前記出力部は、前記遊技客が前記従業員を呼び出している際に、当該従業員に前記遊技客の過去の評価結果が確認できるように出力することを特徴とする、付記項31〜41のいずれか一項に記載の管理システム。