JP2021181095A - 圧延荷重予測方法、圧延方法、熱延鋼板の製造方法、及び圧延荷重予測モデルの生成方法 - Google Patents

圧延荷重予測方法、圧延方法、熱延鋼板の製造方法、及び圧延荷重予測モデルの生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】熱延ラインの仕上圧延機における圧延材先端部の圧延荷重を精度よく予測可能な圧延荷重予測方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る圧延荷重予測方法は、スラブを加熱する加熱炉と、加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延機と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延機と、を含む熱延ラインにおける仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測する圧延荷重予測方法であって、入力データとして、加熱炉の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータ、仕上圧延前の圧延材の表面温度データ、及び仕上圧延機の仕上圧延操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を出力データとした、機械学習により学習された圧延荷重予測モデルを用いて、仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測するステップを含むことを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、熱延ラインを構成する仕上圧延機における圧延材先端部の圧延荷重を予測する圧延荷重予測方法に関するものである。
一般に、熱延ラインでは、まず、加熱炉により鋼片素材であるスラブを1200℃程度に加熱した後、適宜サイジングプレスを用いて板幅を調整し、粗圧延機群により熱間圧延を行うことにより、おおよそ30〜50mm程度の板厚の粗バーと呼ばれる半製品の鋼板を製造する。次に、クロップシャーにより粗バーの先端部を切断した後、連続圧延可能な5〜7スタンドの仕上圧延機により熱間圧延して板厚1.2〜25mmの熱延鋼板を製造する。そして最後に、熱延鋼板は、ランアウトテーブルの冷却装置によって冷却された後、コイラー(巻取装置)によって巻き取られる。
このような熱延ラインにおいて、粗バーが仕上圧延機の各スタンドを通過する際の先端部の圧延荷重を精度よく予測することは、熱延鋼板の板厚精度を向上させ、通板の安定性を確保し、生産トラブルを抑止する上で重要である。特に近年は、ハイテンと呼ばれる高強度材や薄物材の生産比率が増加しており、粗バー先端部の圧延荷重の予測精度を一層向上させることが求められている。
仕上圧延機における圧延材先端部の圧延荷重の予測は、例えば図10に示すフローチャートに従って行われる。すなわち、図10に示すように、圧延荷重予測処理では、まず、圧延材の温度が、粗圧延機と仕上圧延機との間に設置された温度計によって測定される(ステップS1)。温度測定は、粗圧延機出側で粗圧延パスの終了後に行われるものと、仕上圧延機の入側で仕上圧延開始前に行われるものとがある。前者の位置で測定された温度を「粗出側温度」と呼び、後者の位置で測定された温度を「仕上入側温度」と呼ぶ。
これらの温度測定はいずれも圧延材の表面温度を測定するものであり、予め仮定された圧延材断面内の板厚方向の温度分布に基づいて圧延材の板厚方向の平均温度が推定される。そして、温度測定位置から仕上圧延機の第1スタンドに到達するまでの温度変化が伝熱計算によって求められ、第1スタンドに到達する時点の圧延材の板厚方向の平均温度が求められる。また、第2スタンド以降についても、上流スタンドの出側温度の平均温度(計算値)から下流スタンドに到達する時点までの温度変化を伝熱計算によって求めることにより、各スタンドにおける圧延材の板厚方向の平均温度が求められる。
このようにして、圧延材がスタンドに到達する際の板厚方向の平均温度が求められると、次に、その結果に基づいて圧延材の変形抵抗が算出される(ステップS2)。圧延材の変形抵抗kは、以下の数式(1)に示す変形抵抗式を用いて算出することができる。ここで、数式(1)におけるεは圧延材のひずみ、εの1階微分値はひずみ速度、κは定数、Tは絶対温度の関数、n,m,C,Qは鋼の成分組成及び鋼内部の組織の状態に対応したパラメータの関数を示す。
Figure 2021181095
そして、圧延材の変形抵抗が算出されると、最後に、2次元圧延理論を基礎とした例えば以下の数式(2)に示すような数式モデルに基づいて圧延材先端部の圧延荷重Pが算出される(ステップS3)。ここで、数式(2)において、bは圧延材の板幅,kは圧延材の変形抵抗、R’は扁平ロール半径、Hは圧延材の入側板厚、hは圧延材の出側板厚、Qは圧下力関数(荷重関数)、t,tは圧延材の入側張力及び出側張力、μは摩擦係数を示す。
Figure 2021181095
なお、2次元圧延理論では、Simsの式や玉野・柳本の式等、Orowanの微分方程式に基づく近似式が圧延荷重式として用いられることが多く、基礎とする理論モデルによって圧下力関数Qが異なるものが用いられる。また、通常は、数式(2)に示す圧延荷重式と以下の数式(3)に示すロール偏平を表すHitchcockの式とを連立させた解として圧延荷重が算出される。
Figure 2021181095
仕上圧延機の設定計算(セットアップ)では、以上のような圧延荷重の算出結果に基づいて圧延機の弾性変形を考慮してロールギャップの設定が行われる。このとき、圧延材先端部が圧延される際の実際の圧延荷重と予測された圧延荷重との差が大きいと、ロールギャップの設定値が誤差を含むことになり、目標とする板厚が得られず、熱延鋼板の板厚精度が悪化する。また、各スタンドのロール速度の設定も目標とする板厚に基づいて設定されるため、熱延鋼板の板厚に誤差が生じると、スタンド毎のマスフローバランスが崩れ、圧延材の通板が不安定となって操業トラブルが発生する。
従って、仕上圧延前に行われる圧延材先端部の圧延荷重予測は、圧延材の寸法精度に直接的な影響を与えると共に、圧延材先端部の通板の安定性にも大きな影響を与えるものであり、従来から圧延荷重の予測精度を向上させるための技術が提案されてきた。具体的には、特許文献1には、仕上圧延機の入側に温度計とエッジ部の加熱装置がその順番で配置され、温度計による計測データである表面温度からの差分計算により各スタンドにおける圧延材の温度を計算し、圧延荷重を算出する際、エッジ部の加熱装置による温度上昇の影響を考慮することが記載されている。また、特許文献2には、ニューラルネットワークを利用して同一仕様(鋼種やサイズ等が同一)の長期的に変動する圧延荷重の計算誤差をモデル化することにより、圧延荷重の計算誤差を低減し、これにより、学習パラメータの調整に要する労力を軽減することが記載されている。
特開平4−313415号公報 特開平11−707号公報
しかしながら、上記従来技術には以下のような問題がある。
特許文献1に記載の技術では、仕上圧延機の入側に温度計を設置していても、測定できるのは圧延材の表面温度のみであり、圧延材内部の温度分布は熱伝導が定常状態であるという仮定の下で推定せざるを得ない。しかしながら、仕上圧延機の入側には、デスケーリング装置やエッジ部の加熱装置、あるいは圧延材全体を加熱するための加熱装置等が配置される場合があり、圧延材の熱伝導を定常状態と仮定することは妥当ではない。このため、仕上圧延機の入側の温度計による表面温度の測定値から仕上圧延機の各スタンドにおける圧延材の平均温度を予測する際に誤差が生じるのを避けられないという問題がある。
例えば仕上圧延機の入側でデスケーリングを行う場合、デスケーリングの水によって圧延材の表面温度は一時的に低下するが、復熱によって表面温度が上昇する。その際の復熱挙動は圧延材内部の温度分布によって変化する。このため、仕上圧延機の入側で測定した圧延材の表面温度が同一であっても内部の温度分布が異なっていると、仕上圧延機の各スタンドに到達するときの平均温度も異なる。さらに、仕上圧延機入側で誘導加熱装置によって圧延材を昇温する場合には、誘導加熱によって表面近傍の温度が一旦上昇し、その後の圧延材内部の温度変化は誘導加熱前の圧延材内部の温度分布の影響を受ける。この場合も同様に、仕上圧延機の入側で測定した圧延材の表面温度が同一であっても仕上圧延機の各スタンドに到達するときの圧延材の平均温度は異なってくる。
以上のように、圧延材の表面温度を測定する際の圧延材内部の温度分布は、定常状態にあることを仮定して算出されることが通常であるが、たとえ非定常状態を仮定したとしても、何らかの仮定を置かないと圧延材の表面温度から内部の温度分布を推定することはできない。このため、圧延材内部の温度分布まで精度よく予測することは困難である。特許文献1に記載の技術では、このような圧延材内部の温度分布の相違を考慮することができないため、仕上圧延機の各スタンドにおける圧延材の平均温度を正しく予測できず、これにより圧延材先端部の圧延荷重に予測誤差が発生してしまうという課題がある。
一方、特許文献2に記載の技術によれば、ニューラルネットワークによるモデルを用いて同一仕様の長期的に変動する圧延荷重の計算誤差を補正することが可能である。しかしながら、仕上圧延機の入側における圧延材内部の温度分布は、必ずしも長期的に変動するものではなく、熱延ラインの操業においては、1サイクル程度の中でも変動が生じ得る。また、特許文献2には、上述した圧延荷重式に含まれる摩擦係数の取り扱いが明確に記載されていないが、圧延材の表面状態が変動すると摩擦係数が変化し、圧延荷重の予測精度に影響を与えることになる。摩擦係数の変動は短期間(短周期)で発生することが多く、特許文献2に記載の方法ではそのような誤差を圧延荷重の予測処理に反映させることができない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、熱延ラインの仕上圧延機における圧延材先端部の圧延荷重を精度よく予測可能な圧延荷重予測方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、圧延材を歩留まりよく圧延可能な圧延方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、熱延鋼板を歩留まりよく製造可能な熱延鋼板の製造方法を提供することにある。さらに、本発明の他の目的は、熱延ラインの仕上圧延機における圧延材先端部の圧延荷重を精度よく予測する圧延荷重予測モデルを生成可能な圧延荷重予測モデルの生成方法を提供することにある。
本発明に係る圧延荷重予測方法は、スラブを加熱する加熱炉と、加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延機と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延機と、を含む熱延ラインにおける前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測する圧延荷重予測方法であって、入力データとして、前記加熱炉の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータ、前記仕上圧延前の圧延材の表面温度データ、及び前記仕上圧延機の仕上圧延操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を出力データとした、機械学習により学習された圧延荷重予測モデルを用いて、前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延荷重予測方法は、上記発明において、前記圧延荷重予測モデルは、入力データとして、さらに、前記スラブの属性情報から選択した1又は2以上のパラメータを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延荷重予測方法は、上記発明において、前記圧延荷重予測モデルは、入力データとして、さらに、前記粗圧延機の粗圧延操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延荷重予測方法は、上記発明において、前記加熱炉の操業パラメータとして、前記加熱炉へ装入される前の前記スラブの表面温度と、前記加熱炉に装入されてから抽出されるまでの前記スラブが位置する炉帯の雰囲気温度の履歴情報と、を含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延方法は、本発明に係る圧延荷重予測方法を用いて、仕上圧延開始前に、前記加熱炉の操業パラメータの実績値及び前記仕上圧延前の圧延材の表面温度データの実績データと、前記仕上圧延機の仕上圧延操業パラメータの設定値と、を圧延荷重予測モデルに入力することにより、前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測し、予測した圧延荷重に基づいて仕上圧延機のロールギャップを設定して圧延材の仕上圧延を行うステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る熱延鋼板の製造方法は、本発明に係る圧延方法を用いて熱延鋼板を製造するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延荷重予測モデルの生成方法は、スラブを加熱する加熱炉と、加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延機と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延機と、を含む熱延ラインにおける前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測する圧延荷重予測モデルの生成方法であって、少なくとも前記加熱炉の操業実績データから選択した1又は2以上の実績データと、前記仕上圧延前の圧延材の表面温度データの実績データ、及び前記仕上圧延機の仕上圧延操業実績データから選択した1又は2以上の実績データを入力実績データとし、該入力実績データを用いた仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重の実績データを出力実績データとした、複数の学習用データを取得し、取得した複数の学習用データを用いた機械学習によって圧延荷重予測モデルを生成するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係る圧延荷重予測モデルの生成方法は、上記発明において、前記機械学習として、ニューラルネットワーク、決定木学習、ランダムフォレスト、及びサポートベクター回帰の中から選択した機械学習を用いることを特徴とする。
本発明によれば、熱延ラインの仕上圧延機における圧延材先端部の圧延荷重を精度よく予測可能な圧延荷重予測方法を提供することができる。また、本発明によれば、圧延材を歩留まりよく圧延可能な圧延方法を提供するができる。また、本発明によれば、熱延鋼板を歩留まりよく製造可能な熱延鋼板の製造方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、熱延ラインの仕上圧延機における圧延材先端部の圧延荷重を精度よく予測する圧延荷重予測モデルを生成可能な圧延荷重予測モデルの生成方法を提供することができる。
図1は、本発明が適用される熱延ラインの構成例を示す模式図である。 図2は、図1に示す加熱炉の構成例を示す模式図である。 図3は、スラブが滞在する加熱炉帯の温度とスラブが加熱炉に装入されてからの時間との関係の一例を示す図である。 図4は、仕上圧延機を構成するスタンドの構成例を示す図である。 図5は、仕上圧延機の第1スタンドにおける圧延材先端部の圧延荷重の実績値と均熱帯にスラブが滞在している時間との相関関係の一例を示す図である。 図6は、圧延荷重予測モデル生成部の構成例を示すブロック図である。 図7は、圧延荷重予測部の構成例を示すブロック図である。 図8は、従来例による圧延材先端部の圧延荷重予測誤差のヒストグラムを示す図である。 図9は、実施例による圧延材先端部の圧延荷重予測誤差のヒストグラムを示す図である。 図10は、一般的な圧延荷重予測処理の流れを示すフローチャートである。
本発明の発明者らは、機械学習を用いた場合には多重共線性の問題を考慮せずに自由に入力変数を選択できることに着目し、圧延材先端部の圧延荷重の予測に用いる入力変数を検討した。その結果、従来の手法では選択が困難であった、加熱炉の操業パラメータを入力変数に加えることにより、圧延材先端部の圧延荷重の予測精度が向上することを見出した。すなわち、加熱炉の操業パラメータを加えることにより、加熱炉内でのスラブ内部の温度分布が異なる場合に、粗圧延後の粗バーの平均温度への影響を考慮した圧延材先端部の圧延荷重の予測が可能となる。また、粗圧延機と仕上圧延機との間における粗バーの温度測定後の圧延材の内部における温度変化に対するスラブ内部の温度分布の影響を反映した圧延材先端部の圧延荷重の予測が可能となる。また、加熱炉内の加熱帯や均熱帯での滞在時間に応じてスラブの表面に形成される酸化物の状態や量が変化する。粗圧延過程のデスケーリングによって酸化物は随時除去されるものの、圧延材の内部酸化の状態に影響する。このため、仕上圧延までその影響が及び、仕上圧延時の摩擦係数に影響を与える点も考慮できるようになる。これにより、圧延材内部の温度分布や表面酸化物の影響を受ける仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重の予測精度が向上する。
〔熱延ラインの構成〕
図1は、本発明が適用される熱延ラインの構成例を示す模式図である。図1に示すように、本発明が適用される熱延ライン1は、加熱炉2、デスケーリング装置3、幅圧下装置4、粗圧延機5、仕上圧延機6、水冷装置7、及びコイラー8を備えている。不図示の鋳造スラブは、加熱炉2に装入された後、所定の設定温度まで加熱され、熱間スラブとして加熱炉2から抽出される。加熱炉2から抽出されたスラブは、デスケーリング装置3によって表面に形成された1次スケールが除去された後、幅圧下装置4によって所定の設定幅まで幅圧下される。そして、幅圧下されたスラブは、粗圧延機5において所定厚さまで圧延されることで粗バーとして仕上圧延機6に搬送される。仕上圧延機6では、5から7スタンドの連続式圧延機により製品厚さまで圧延される。仕上圧延機6の下流側にはランアウトテーブルと呼ばれる設備に水冷装置7が備えられており、圧延材は、所定の温度まで冷却された後、コイラー8によってコイル状に巻き取られる。
熱延ライン1の搬送工程の途中には温度測定手段として放射温度計が複数配置されている。図1に示す例では、粗圧延機5の出側に粗出側温度計11が設置され、仕上圧延機6の上流側に仕上入側温度計12が設置されている。これらの温度計により適宜圧延材の表面温度が測定される。通常、仕上入側温度計12は、仕上圧延前の圧延材の表面温度を測定し、仕上圧延機6に圧延材が噛込まれる際のロール間隙等の各種設定値をプロセスコンピュータ内での計算により決定するための温度情報の基準となるデータを採取する。また、仕上入側温度計12により高温の粗バーが検知されると、その信号は、設定計算の起動の役割と温度データの制御装置及びプロセスコンピュータへの提供の役割とを兼ねている。但し、そのような機能は、粗出側温度計11により測定された、粗圧延の最終パス出側の圧延材の表面温度を測定することにより行う場合もある。
〔加熱炉〕
図2は、図1に示す加熱炉2の構成例を示す模式図である。図2に示すように、この加熱炉2では、スラブSAは、図2の左側から加熱炉2内に装入される。加熱炉2内に装入されるスラブSAの温度は、鋳造後スラブヤードで冷却され室温程度まで冷やされたものから、冷却途中で600℃程度の温度になっている場合がある。また、鋳造後スラブヤードを介さず600〜800℃ほどで装入される場合もある。また、加熱炉2の内部は複数の帯域に区切られており、一般に上流側には2〜8個の帯域に区切られた加熱帯と1〜3個の均熱帯が設けられている。なお、図2に示す例では、5個の加熱帯と1個の均熱帯が設けられており、ここでは両者を合わせて「加熱炉帯」と呼ぶ。
個々の加熱炉帯は、加熱炉2内に装入されたスラブSAの平均温度が徐々に昇温して所定の目標加熱温度(加熱炉2から抽出される際のスラブSAの平均温度の目標値)になるように、それぞれ異なる雰囲気温度に設定されている。また、いずれの加熱炉帯の上部には加熱炉帯内の雰囲気温度計を計測する温度計21が設置されている。加熱炉2内に装入されたスラブSAは、加熱炉2の内部でウォーキングビーム22と呼ばれる搬送設備によって順次各加熱炉帯を通過する。また、加熱炉2内には複数のスラブSAが同時に装入されており、加熱炉2に装入される順番で加熱炉2の出口から抽出され、熱間圧延が行われる。
加熱炉2の内部でスラブSAが滞在する加熱炉帯の温度をスラブSAが加熱炉2に装入されてからの時間と共にプロットした例を図3に示す。図中のスラブA及びスラブBでは、加熱炉2から抽出される際の均熱帯の雰囲気温度が共に1200℃であるが、各加熱炉帯で加熱されている時間が異なるため、スラブが受ける昇温特性が異なる。実際の熱延ラインでは、このような加熱炉2内での昇温履歴の違いを考慮せずに抽出温度に基づいて熱延ライン1上での圧延材の温度変化を計算する。このため、スラブ内部の温度の違いによって圧延材先端部の圧延荷重が異なるという効果を反映することができない。
〔粗圧延機〕
一般的な熱延鋼板の製造ラインは図1に示す熱延ライン1によって構成されている。図1に示す熱延ライン1では、粗圧延機群はリバース圧延可能な可逆式圧延機5aと下流側への搬送方向のみの圧延が可能な非可逆式圧延機5bとからなる。なお、圧延機の下に図示した矢印(実線)が圧下パス(板厚みを薄くする圧延パス)を表している。可逆式圧延機5aでは、通常、5〜11程度の圧下パスが可逆方向に(上流側から下流側又は下流側から上流側に)行われる。最終の圧下パスでは、圧延と次の圧延機への搬送とを同時に実施するため、可逆式圧延機の圧延パス回数は必ず奇数となり、圧延をしつつ下流側にある圧延機へ粗バーを搬送する。
このとき、現圧下パスにおいて粗バーの尾端部が圧延機を抜けてから、圧延方向が逆転し、次の圧下パスで圧延機に粗バーが噛込まれるまでの時間を可逆パスのパス間時間と呼ぶ。また、可逆パスの最終圧延パスにおいて、粗バーの尾端部が可逆式圧延機5aを抜けてから、下流側に配置した非可逆式圧延機5bに噛込まれるまでの時間を連続パスのパス間時間と呼ぶ。このとき、2基以上の圧延機が隣接している場合には、尾端部が上流側の圧延機を抜ける前に下流側の圧延機に噛込まれることになり、この場合には、連続パスのパス間時間はゼロとする。さらに、可逆パスのパス間時間と連続パスのパス間時間を合わせて、ここではパス間空冷時間と呼ぶ。パス間空冷時間は、粗バーが搬送中に空冷される時間を表し、粗バーの温度変化に影響を与える。
〔仕上圧延機〕
図1に示す熱延ライン1では、仕上圧延機6は、F1〜F7の7スタンドにより構成されているが、スタンド数はこれに限らない。一般的には、仕上圧延機6のスタンド数は6〜7であり、5スタンドから構成される場合もある。仕上圧延機6は、粗圧延工程を経て、800〜1100℃の範囲内で鋼種等に応じて設定される温度まで低下した粗バーを複数スタンドで同時に圧延する熱間タンデム仕上圧延機の形式をとるが、略して単に「仕上圧延機」と称されることが多い。図4(a),(b)に仕上圧延機を構成する一つのスタンドの構成例を図示する。図4(a),(b)に示すように、スタンドは、圧延材SBのパスラインを挟んで上下に1対のワークロール61a,61bを備える構造を有している。上側のワークロール61aは、上方に配置されたバックアップロール62aによって下方に圧延荷重が印加される構造を有している。一方、下側のワークロール61bは、下方に配置されたバックアップロール62bによって上方に圧延荷重が印加される構造を有している。このように1対のワークロール61a,61bは、圧延材SBに対してそれぞれ上下方向から圧延荷重を印加する構成となっている。
1対のワークロール61a,61bはそれぞれ、ワークロールチョック63a,63bを介してスタンドのハウジング64に支持されており、上下に移動可能な構造となっている。ワークロールチョック63a,63bは、1対のワークロール61a,61bの軸を回転可能に保持する機構であり、1対のワークロール61a,61bの軸受けとその周辺機構を一体化したユニットである。同様に、バックアップロール62a,62bはそれぞれ、バックアップロールチョック65a,65bを介してスタンドのハウジング64に支持されている。バックアップロールチョック65a,65bは、バックアップロール62a,62の軸を回転可能に保持する機構であり、バックアップロール62a,62の軸受けとその周辺機構を一体化したユニットである。
上側のバックアップロールチョック65aとスタンドのハウジング64とは圧下シリンダ66を介して結合されており、圧下シリンダ66はスタンドが圧延材SBを圧延する圧延荷重を調整する機能を担っている。一方、下側のバックアップロールチョック65bとスタンドのハウジング64とは開度調整機構67を介して結合されている。開度調整機構67は、バックアップロールチョック65bを上下方向に移動させることにより、バックアップロール62bを上下に移動させ、これと接するワークロール61bを上下に移動させる。これにより、一対のワークロール61a,61bの上下方向の位置を調整することで、一対のワークロール61a,61b間の開度(ロールギャップ)を調整することができる。また、スタンドには荷重計68が備えられている。荷重計68は、スタンドに設けられたロードセルにより構成され、一対のワークロール61a,61bが圧延材SBに印加する圧延荷重の実績値を測定する。
〔仕上圧延機の設定計算(セットアップ)〕
熱延ライン1は、圧延荷重予測部を備えている。圧延荷重予測部は、圧延材SBからスタンドに作用する圧延荷重を予測するものである。圧延荷重の予測結果は上位コンピュータの設定計算部(セットアップ部)に送られ、ロールギャップ(ロール間隙)と各スタンドのワークロールの周速について設定値が計算される。ロールギャップdは、出側板厚の目標値h、圧延荷重の予測値P、ロールギャップの設定値d、及び圧延機のミル剛性Kの関係式として、以下に例示されるゲージメータ式(4)を満足するように決定される。なお、スタンドのミル剛性Kはスタンドに固有の値として別途設定される値である。また、各スタンドのワークロール周速の設定値は、圧延材SBのマスフローのバランスがとれるように、スタンドの出側板厚の設定値を用いた先進率の計算値を用いて設定される。以上のようにして設定計算部によって計算された仕上圧延機6の各スタンドのロールギャップ及びワークロール周速の設定値はそれぞれスタンドの圧下位置の指令値及び駆動ロールの回転数の指令値に変換され、スタンドの制御が行われる。
Figure 2021181095
〔圧延材先端部の圧延荷重予測モデル〕
圧延材先端部の圧延荷重予測モデルは、入力データとして、加熱炉2の操業パラメータと、仕上圧延前の圧延材SBの表面温度データ、及び仕上圧延機6の仕上圧延操業パラメータを含み、仕上圧延機6での圧延材先端部の圧延荷重を出力データとした、機械学習により学習された圧延荷重予測モデルである。なお、スラブSAの属性情報や粗圧延機における粗圧延操業パラメータを入力データとして生成された圧延荷重予測モデルとしてもよい。圧延材先端部の圧延荷重予測は、スタンドに圧延材が噛込まれる際の先端部で発生し、荷重計68で計測される圧延荷重を予め予測しようとするものである。ここで、先端部とは、連続式圧延機において、現スタンドに圧延材SBの先端部が噛込まれた後であって、下流側のスタンドに噛込まれていない状態における、現スタンドにおける圧延荷重をいう。具体的には、通常の仕上圧延機のスタンド間距離は5.5〜8.0m程度であるため、例えば圧延材SBの最先端部から5m程度の位置における圧延荷重を圧延材先端部の圧延荷重とすることができる。
但し、現スタンドに圧延材SBの先端部が噛込まれてからその下流スタンドに圧延材SBが噛込まれた後であって、さらにその下流スタンドには圧延材SBが噛込まれていない状態における、現スタンドでの圧延荷重を圧延材先端部の圧延荷重としてもよい。この場合には、例えば圧延材SBの最先端部から10m程度の位置における圧延荷重を圧延材先端部の圧延荷重とする。圧延材先端部として上記いずれの定義を用いても、連続式圧延機において、一部のスタンドに圧延材SBが噛み込まれていない状態は、圧延状態として不安定な挙動を示すため、そのような状態における圧延荷重を精度よく予測するためである。また、圧延材SBの先端部の板厚は、目標板厚の範囲から外れやすく、オフゲージとなりやすいため、その部分の板厚精度を向上させる点で、上記の位置での圧延荷重の予測精度を向上させる意義がある。但し、現スタンドには圧延材SBが噛み込まれているが下流スタンドには噛み込まれていない状態では、圧延材SBの先端部に反りが発生しやすく、荷重計68で測定される計測値に誤差が生じる場合には、後者のように定義してもよい。いずれにしても、圧延材SBの最先端部から1〜15mの範囲、好ましくは5〜10mの範囲で定めた、任意の位置における圧延荷重を圧延材先端部の圧延荷重と定義することができる。
一方、圧延荷重を予測するスタンドは、仕上圧延機の任意のスタンドを対象とすることができる。仕上圧延機中の特定のスタンドにおける圧延荷重でも、任意の複数のスタンドにおける圧延荷重を予測してもよい。但し、特定のスタンドにおける圧延荷重を予測する際には、上流スタンドが好ましく、第1スタンド(F1)を対象とすることがより好ましい。また、2スタンド以上の圧延荷重を予測する場合には、第1スタンドを含む下流側の複数のスタンド(例えば第2スタンドとそれよりも下流側のスタンド)を対象とすることが好ましい。圧延荷重が他のスタンドに比べて大きいため、板厚の誤差や通板の安定性に対する圧延荷重の予測誤差の影響が大きいからである。
〔仕上圧延前の圧延材の表面温度データ〕
仕上圧延前の圧延材SBの表面温度データとは、粗出側温度計11又は仕上入側温度計12によって測定された温度データから得られる情報である。但し、粗出側温度計11及び仕上入側温度計12のいずれか一方によって測定された温度データに限定する必要はなく、両方の温度データを用いてもよい。このとき、粗出側温度計11又は仕上入側温度計12によって測定された温度データは、圧延材SBの上面から測定した温度データでも圧延材SBの下面から測定したデータであってもよい。また、上面と下面の測定データの平均値を用いてもよい。また、圧延材SBの幅方向中央部の測定データを用いることが好ましい。但し、圧延材SBの幅方向の温度分布を測定し、圧延材SBの幅方向の温度の平均値を表面温度データとしてもよい。一方、圧延材SBの表面温度データとしては、必ずしも仕上圧延機6において圧延荷重を予測する位置に対応させる必要はない。表面温度データは必ずしも圧延材SBの内部温度と対応しないため、圧延材SB毎の代表的な表面温度データを用いればよい。
〔スラブの属性情報〕
スラブSAの属性情報としては、加熱炉2に装入されるスラブSAの厚み、幅、及び長さのほか、成分組成としてC,Si,Mn,Ti,Cr等の成分元素の含有量を用いることができる。また、P,S,Cu,Ni,Mo,V,Nb,Al,B等の含有量を用いてもよい。これらの成分元素の含有量は、いずれか又は複数の組合せとして用いることが好ましい。特に、C又はSiの含有量のいずれかを含むことが好ましい。鋼に含まれるCやSiは、スラブSAの高温での変形抵抗に影響を与えると共に、加熱炉2内での表面酸化物の生成や組成に影響を与える元素だからである。これにより、仕上圧延機6における圧延材先端部の圧延荷重に影響を与える。
特に、スラブSA中に含まれるSiは、加熱中にスラブ表面に偏析し、加熱炉2内の雰囲気ガス中の酸素と反応し酸化物を形成する。このため、表面性状への影響が大きく、摩擦係数を通じて圧延荷重に影響を与える。なお、加熱炉2内で生成した1次スケールは、加熱炉抽出後のデスケーリングにより一旦除去されるものの、1次スケールよりも下層に存在する酸化物の状態を通じて、又は、デスケーリング後の2次スケールの生成挙動を通じて、粗圧延工程を経た後であっても、仕上圧延時のロールと圧延材SBとの間の摩擦状態に影響を与え、これが圧延荷重に影響を与える。なお、スラブSAの成分組成については、製鋼工程での設定値又は測定値を用いればよい。
〔加熱炉の操業パラメータ〕
加熱炉2の操業パラメータとしては、仕上圧延における圧延荷重を予測しようとする圧延材SBに対応するスラブSAが加熱炉2内にあるときの各種パラメータを用いることができる。例えば、加熱炉2内の特定の加熱炉帯における在炉時間や、加熱炉2の最終の加熱炉帯の雰囲気温度、加熱炉2内での燃焼ガス雰囲気のガス組成、加熱炉2へ装入される前のスラブSAの表面温度等、加熱炉2から抽出されるスラブSAの内部の温度分布や表面酸化物の状態に影響を与えることが想定される各種パラメータを用いることができる。その際、加熱炉2へ装入される前のスラブSAの表面温度と、加熱炉2に装入されてから抽出されるまでのスラブSAが位置する加熱炉帯の雰囲気温度や在炉時間の履歴情報を含むことが好ましい。加熱炉2へ装入される前のスラブSAの表面温度としては、加熱炉2の入側で測定されるスラブSAの表面温度を用いる。加熱炉2内の雰囲気温度が同一でも、初期温度が異なれば加熱炉出口のスラブ内部の温度分布に影響を与えるからである。特に、加熱炉2へ装入される前のスラブSAの表面温度、図2に示す各加熱帯における在炉時間、及び均熱帯における在炉時間のいずれか又はその組み合わせを用いることが好ましい。加熱炉内部で加熱炉帯に滞在する時間によってスラブ内部の温度分布が変化するからである。
図5は、仕上圧延機6の第1スタンド(F1)における圧延材先端部の圧延荷重(F1先端荷重)の実績値と図2に示す均熱帯にスラブSAが滞在している時間(均熱帯在炉時間)との相関関係の一例を示す。図5に示すように、両者には負の相関関係があることがわかる。これは、加熱炉2の操業パラメータによって圧延材SBの内部の温度分布が変化するために、圧延材先端部の圧延荷重に影響が生じることを示唆している。一方、図3はスラブが加熱炉2内に装入されてから、順次加熱炉2内に搬送されるのに従って変化する加熱炉帯の雰囲気温度の履歴に関する例である。加熱炉の操業パラメータとして、このような加熱炉内でスラブが位置する加熱炉帯の雰囲気温度の変化を時間に対して結んだ線図を用いてもよい。
また、加熱炉2に装入されてから抽出されるまでのスラブSAのトータルの在炉時間と、在炉時間をN個に分割した時間毎のスラブSAが位置する加熱炉帯の雰囲気温度とを組みわせた情報を履歴情報として用いることができる。分割した時間毎のスラブSAが位置する加熱炉帯の雰囲気温度は加熱炉内でのスラブSAの昇温パターンを表す情報であり、トータルの在炉時間のデータと組み合わせることにより、学習モデルの内部では加熱炉内での時間経過と雰囲気温度との関係を考慮することができる。なお、時間区分を表すNは3〜30が好ましく、Nが10以上であることがより好ましい。
例えば表1及び表2は、図3に示すスラブA,Bについて、在炉時間を18分割した各時点の加熱炉帯の温度を表したものである。表1に示すスラブAのように在炉時間が180分であった場合、10分毎の加熱炉帯の温度データを用いる。一方、表2に示すスラブBのように在炉時間が150分であった場合、8.3分毎の加熱炉帯の温度データを用いる。なお、スラブが位置する加熱炉帯の温度としては、炉帯に設置された温度計21による計測される温度を用いることが好ましいが、各加熱炉帯の燃焼バーナーに用いられるガスの燃焼温度を用いてもよい。
Figure 2021181095
Figure 2021181095
〔粗圧延操業パラメータ〕
粗圧延機5の粗圧延操業パラメータとしては、図1に示す粗圧延機5のいずれかの圧延機又は複数の圧延機において、粗バーの内部温度に影響する任意の操業パラメータを含むことができる。例えば粗圧延の各パスにおける圧延荷重や圧下率を粗圧延操業パラメータに用いることにより、粗バー内部の加工発熱による粗バーの温度分布への影響を考慮することができる。また、粗圧延の第1圧下パスから最終圧下パスまでの出側板厚の設定値又は実績値を粗圧延操業パラメータに含めることができる。これはいわゆる粗圧延のパススケジュールのことである。パススケジュールが異なると、粗パス間で搬送される際の圧延材の板厚が変化することにより空冷時の温度分布が変化するからである。一方、粗圧延の圧下パス間空冷時間を粗圧延操業パラメータに含めることが好ましい。パス間空冷時間は可逆パスのパス間時間と連続パスのパス間時間を含む。これらのパス間空冷時間のうち、任意の圧下パス間における空冷時間を用いても、複数の圧下パス間における空冷時間を組み合わせて用いてもよい。
〔仕上圧延操業パラメータ〕
仕上圧延機6の仕上圧延操業パラメータとは、圧延荷重を予測するスタンドの圧延条件を特定するための任意のパラメータを指す。当然ながら、仕上圧延操業パラメータには予測対象とする圧延荷重を含まない。また、仕上圧延操業パラメータには、圧延荷重を予測しようとするスタンドの圧延条件を特定するためのパラメータだけでなく、他のスタンドの圧延条件を特定するためのパラメータを含めてもよい。例えば仕上圧延機の上流スタンドにおける圧延条件が変化すると、そのスタンドにおける圧延材SBの加工発熱や摩擦発熱、圧延材SBの形状等が変化し、下流スタンドの圧延状態にも影響するからである。
具体的には、数式(2)に示す2次元圧延理論に基づく圧延荷重の計算式に含まれる任意のパラメータを用いることができる。圧延材SBの板幅、各スタンドの入側板厚や出側板厚、入側張力や出側張力、ワークロール径等である。なお、出側板厚については、全てのスタンドにわたる出側板厚を一組のデータとする仕上圧延のパススケジュールを用いてもよい。また、圧延材SBの変形抵抗や摩擦係数は、直接的には測定できないパラメータであるが、従来の圧延荷重を予測するための設定値(仮定値)を仕上圧延操業パラメータとして用いてもよい。
さらに、仕上圧延機のスタンド間に圧延材SBを積極的に冷却するためのストリップクーラント設備を有している場合には、ストリップクーラント設備の各スタンド間の冷却ノズルから噴射される冷却水量や噴射圧力等、冷却ノズルによる冷却効果に影響を与えるパラメータを用いてもよい。また、仕上圧延機入側の圧延材SBの内部温度の分布を仮定し、そのような温度分布を有する圧延材SBが仕上圧延機のスタンドを通過する毎の温度を差分法等の伝熱計算により予測するシステムを有する場合には、そのようにして計算される各スタンドにおける圧延材SBの平均温度を仕上圧延操業パラメータとしてもよい。ある程度の近似により得られる温度情報に対して他の操業パラメータを併用することにより、圧延材SBの温度を正確に予測できるからである。
さらに、各スタンドに組み入れられたワークロールについて、オフラインでの研磨後に圧延が行われた総圧延長さや総圧延重量を用いてもよい。ワークロールの使用履歴により、ワークロール表面の酸化物の形成状態や表面粗さの変化を通じて、圧延時の摩擦係数に影響を与えるからである。また、圧延速度として、任意のスタンドにおけるワークロールの周速又はスタンド間での圧延材SBの速度を用いてもよい。但し、定常状態の圧延では体積一定則により各スタンドの板厚が決まると、各スタンドの圧延材SBの速度も決まるため、仕上圧延のパススケジュールを操業パラメータとして用いる場合には、任意のスタンド(例えば最終スタンド)のワークロール周速や板速度と組み合わせることが好ましい。なお、圧延速度としては、圧延材SBの先端部が各スタンドを通過して最終スタンドから出た状態の速度(スレッディング速度)を用いることが好ましい。圧延速度により変形抵抗が変化するため、圧延荷重を予測しようとする圧延材SBの先端部の履歴を反映させることが好適である。
〔圧延荷重予測モデルの生成〕
図6は、圧延荷重予測モデル生成部の構成例を示すブロック図である。図6に示すように、圧延荷重予測モデル生成部100は、情報処理装置によって構成され、加熱炉2の操業実績データ、仕上圧延前の圧延材SBの表面温度の実績データ、仕上圧延機6の仕上圧延操業実績データ、及び仕上圧延機6での圧延材先端部の圧延荷重の実績値を収集し、機械学習による圧延荷重予測モデルを生成する。なお、仕上圧延機6での圧延材先端部の圧延荷重の実績値と共に、そのスラブSAの属性情報に関する実績データや粗圧延における粗圧延操業実績データを用いてもよい。これらのうち、スラブSAの属性情報に関する実績データ、粗圧延における粗圧延操業実績データ、仕上圧延機6の仕上圧延操業実績データは、プロセスコンピュータや制御用コンピュータ等の上位コンピュータ111において通常の熱延ラインの操業実績情報として採取される情報であり、圧延荷重予測モデル生成部100に送られる。
仕上圧延前の圧延材SBの表面温度の実績データも、従来の仕上圧延機6の設定計算で用いられている情報であり、表面温度の実績データとして圧延荷重予測モデル生成部100に送られる。加熱炉2の操業実績データは、加熱されるスラブSAの加熱炉帯における温度履歴が収集されている場合には、上記と同様に上位コンピュータ111から取得する。そのような機能がない場合には、加熱炉帯温度の時系列データ収集部112が、スラブSA毎の加熱炉2における在炉時間と加熱炉帯の温度履歴に関する情報を別途採取する。そして、加熱炉帯温度解析部101が、図3に示すようなスラブSAの温度履歴情報を求める。さらに、加熱炉帯温度解析部101は、図3に例示する温度履歴情報とスラブSAの在炉時間を用いて表1,2に示すような所定個数で区分された雰囲気温度情報に変換する。
仕上圧延機6の圧延荷重の実績データも上位コンピュータ111から取得するが、圧延材先端部の特定の位置における圧延荷重を実績データとして収集する機能がない場合、図6に示すように、仕上圧延機の圧延荷重データ収集部113によって収集された圧延荷重のデータから、予め設定された圧延材SBの位置での圧延荷重の実績データを抽出する圧延荷重データ解析部102を設けてもよい。圧延荷重予測モデル生成部100は、以上のようにして収集した入力データと出力データのデータセットを複数採取してデータベース103に保存する。なお、データベース103には、製造対象とする鋼種に関する情報を含めることが好ましい。また、データベース103には、少なくとも100個以上、好ましくは500個以上、より好ましくは1000個以上のデータが蓄積されていることが好ましい。
機械学習部104は、このようにして作成されたデータベース103を用いて、少なくとも加熱炉2の操業実績データから選択した1又は2以上の操業実績データ、仕上圧延前の圧延材SBの表面温度の実績データ、及び仕上圧延機6の仕上圧延操業実績データから選択した1又は2以上の操業実績データを入力実績データとし、その入力実績データを用いた仕上圧延機6での圧延材先端部の圧延荷重の実績値を出力実績データとした機械学習により圧延荷重予測モデルを生成する。なお、入力実績データとして、スラブSAの属性情報から選択した1又は2以上の実績データや、粗圧延における粗圧延操業実績データから選択した1又は2以上の操業実績データを含めてもよい。機械学習の方法としては、例えばニューラルネットワーク等の公知の機械学習手法を用いればよい。他の手法としては、決定木学習、ランダムフォレスト、サポートベクター回帰、ガウス過程、k近傍法等を例示することができる。また、圧延荷重予測モデルは、最新の学習データを用いて適宜更新すればよい。
〔圧延荷重予測方法〕
図7は、圧延荷重予測部の構成例を示すブロック図である。図7に示すように、圧延荷重予測部200は、情報処理装置によって構成され、熱延ライン1の操業過程において圧延荷重予測モデルを用いて仕上圧延機6における圧延材先端部の圧延荷重を予測する。圧延荷重を予測するタイミングとしては、予測対象とするスラブSAが加熱炉2から抽出され、粗圧延工程を経た後に、仕上圧延前の圧延材SBの表面温度の実績データが収集された後であって、仕上圧延開始前とする。このとき、仕上圧延機6による仕上圧延が実施される5〜10秒よりも前までに実施することが好ましい。圧延荷重が過大になると予測される場合に、オペレータが設定変更により仕上圧延におけるパススケジュールを設定変更できるからである。
具体的には、圧延荷重予測部200には、上位コンピュータ111からの情報として、仕上圧延前の圧延材SBの表面温度の実績データ及び仕上圧延機6の仕上圧延操業条件の設定値(初期条件)が送られる。また、圧延荷重の予測対象であるスラブSAが加熱炉2から抽出された後、加熱炉2における操業パラメータの実績値が上位コンピュータ111からの情報として圧延荷重予測部200に送られる。なお、加熱炉帯温度の時系列実績データ収集部112から加熱炉帯における温度履歴の時系列実績データが送られ、加熱炉帯温度解析部201により加熱炉2における操業実績データが生成されるようにしてもよい。さらに、圧延荷重予測モデルの入力データとして、必要に応じて、スラブSAの属性情報に関する実績データや粗圧延における粗圧延操業実績データが圧延荷重予測部200に送られる。
以上のようなデータが圧延荷重予測部200に送られると、上記のようにして生成された圧延荷重予測モデルの入力データとなって、仕上圧延機6における圧延材先端部の圧延荷重の予測値が算出される。そのようにして算出された圧延荷重の予測値が仕上圧延機6の全スタンドに対して行われる場合には、全スタンドにおける圧延荷重の予測値が、上位コンピュータ111の設定計算部111aに送られる。設定計算部111aは、仕上圧延機6に圧延材SBが噛込まれる際のロール間隙等の各種設定を行い、仕上圧延機6の圧下系統やロール周速の制御部に対する制御指令値が仕上圧延機の操業パラメータ制御部114に送られる。その後、圧延材SBは仕上圧延機6に装入され、第1スタンドから順次通板が行われる。なお、圧延荷重の予測が仕上圧延機6の一部のスタンドに対して適用される場合には、その他のスタンドの圧延荷重は従来技術として数式(2)に示すような物理モデルを基礎として求められ(通常であれば全スタンドに亘って計算自身は行われる)、設定計算部111aにおいて適宜選択された上で各スタンドの圧延荷重の予測値として用いられる。
なお、圧延荷重の予測値が予め設定された圧延荷重の上限値を超える場合には、製品板厚として求められる最終スタンドの目標板厚を除くスタンドの出側板厚(パススケジュール)を再設定してもよい。その場合、再設定されたパススケジュールを改めて圧延荷重予測部200の入力データとして圧延荷重の予測値を算出し、圧延荷重の予測値が圧延荷重の上限値以下になるかどうかを確認した上で仕上圧延機6の操業パラメータの設定値を決定してもよい。これにより、過大な圧延荷重がスタンドに負荷されることがなくなるので設備保護が可能となる。
本実施例では、公知の機械学習手法LightGBMを用いた。学習データとして15000組の操業実績データを用いた。入力データとして、仕上圧延のパススケジュール、仕上圧延機出側における圧延材の板厚・板幅・長さ、加熱炉装入温度、第一加熱帯滞在時間(均熱帯の2つ上流側)、第二加熱帯滞在時間(均熱帯の1つ上流側)、均熱帯滞在時間、粗圧延時のパス間空冷時間の累計値、スラブの成分組成(C,Si,Mn,P,S,Cu,Ni,Cr,Mo,V,Nb,Al,Ti,B)の重量%を使用した。また、仕上圧延機のスタンド毎のロール径、計算圧延温度、ワークロール使用トン数、通板速度を使用した。一方、出力データとして、仕上圧延機の全7スタンドについて、圧延材先端部の圧延荷重の実績値を用いた。従来例として、圧延理論より導かれる以下に示す圧延荷重の計算式を用いた。すなわち、圧延荷重Pは、圧延材の変形抵抗k_mと、ロール表面と圧延材表面の接触線上の摩擦によって生ずる圧下力増分Q_pと、圧延材と圧延ロールとの接触弧長lと、圧延材の板幅bから成り、計算式P=k_m・Q_p・l・bにより計算した。
図8に従来例による圧延材先端部の圧延荷重予測誤差のヒストグラム、図9に本実施例による圧延材の圧延荷重予測誤差のヒストグラムを示す。図8及び図9に示すヒストグラムでは、横軸に圧延荷重の実績値に対して予測値がどの程度誤差を有しているかを百分率で示し、縦軸にその頻度を百分率で示している。図8及び図9に示すように、実施例では、従来例と比較して、仕上圧延機のF1からF7の全スタンドで予測誤差の平均値及び標準偏差共に大幅に改善していることが確認された。また、圧延荷重の予測精度向上により通板トラブルの裏作業率が3.7%から1.4%に減少した。
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施形態について説明したが、本実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、本実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施の形態、実施例、及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれる。
1 熱延ライン
2 加熱炉
3 デスケーリング装置
4 幅圧下装置
5 粗圧延機
5a 可逆式圧延機
5b 非可逆式圧延機
6 仕上圧延機
7 水冷装置
8 コイラー
11 粗出側温度計
12 仕上入側温度計
21 温度計
22 ウォーキングビーム
61a,61b ワークロール
62a,62b バックアップロール
63a,63b ワークロールチョック
64 ハウジング
65a,65b バックアップロールチョック
66 圧下シリンダ
67 開度調整機構
68 荷重計
100 圧延荷重予測モデル生成部
101,201 加熱炉帯温度解析部
102 圧延荷重データ解析部
103 データベース
104 機械学習部
111 上位コンピュータ
111a 設定計算部
112 加熱炉帯温度の時系列データ収集部
113 仕上圧延機の荷重データ収集部
114 操業パラメータ制御部
200 圧延荷重予測部
SA スラブ
SB 圧延材

Claims (8)

  1. スラブを加熱する加熱炉と、加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延機と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延機と、を含む熱延ラインにおける前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測する圧延荷重予測方法であって、
    入力データとして、前記加熱炉の操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータ、前記仕上圧延前の圧延材の表面温度データ、及び前記仕上圧延機の仕上圧延操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含み、前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を出力データとした、機械学習により学習された圧延荷重予測モデルを用いて、前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測するステップを含むことを特徴とする圧延荷重予測方法。
  2. 前記圧延荷重予測モデルは、入力データとして、さらに、前記スラブの属性情報から選択した1又は2以上のパラメータを含むことを特徴とする請求項1に記載の圧延荷重予測方法。
  3. 前記圧延荷重予測モデルは、入力データとして、さらに、前記粗圧延機の粗圧延操業パラメータから選択した1又は2以上のパラメータを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の圧延荷重予測方法。
  4. 前記加熱炉の操業パラメータとして、前記加熱炉へ装入される前の前記スラブの表面温度と、前記加熱炉に装入されてから抽出されるまでの前記スラブが位置する炉帯の雰囲気温度の履歴情報と、を含むことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の圧延荷重予測方法。
  5. 請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の圧延荷重予測方法を用いて、仕上圧延開始前に、前記加熱炉の操業パラメータの実績値及び前記仕上圧延前の圧延材の表面温度データの実績データと、前記仕上圧延機の仕上圧延操業パラメータの設定値と、を圧延荷重予測モデルに入力することにより、前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測し、予測した圧延荷重に基づいて仕上圧延機のロールギャップを設定して圧延材の仕上圧延を行うステップを含むことを特徴とする圧延方法。
  6. 請求項5に記載の圧延方法を用いて熱延鋼板を製造するステップを含むことを特徴とする熱延鋼板の製造方法。
  7. スラブを加熱する加熱炉と、加熱後のスラブを粗圧延する粗圧延機と、粗圧延後の圧延材を仕上圧延する仕上圧延機と、を含む熱延ラインにおける前記仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重を予測する圧延荷重予測モデルの生成方法であって、
    少なくとも前記加熱炉の操業実績データから選択した1又は2以上の実績データと、前記仕上圧延前の圧延材の表面温度データの実績データ、及び前記仕上圧延機の仕上圧延操業実績データから選択した1又は2以上の実績データを入力実績データとし、該入力実績データを用いた仕上圧延機での圧延材先端部の圧延荷重の実績データを出力実績データとした、複数の学習用データを取得し、取得した複数の学習用データを用いた機械学習によって圧延荷重予測モデルを生成するステップを含むことを特徴とする圧延荷重予測モデルの生成方法。
  8. 前記機械学習として、ニューラルネットワーク、決定木学習、ランダムフォレスト、及びサポートベクター回帰の中から選択した機械学習を用いることを特徴とする請求項7に記載した圧延荷重予測モデルの生成方法。
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