JP2021179129A - Rc柱状構造物の残留歪抑制構造及びrc柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法 - Google Patents

Rc柱状構造物の残留歪抑制構造及びrc柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】大地震時でも崩壊などの脆性破壊を防ぎつつ塑性ヒンジ部の残留歪を極力なくして、速やかに補修して使用可能なRC柱状構造物の残留歪抑制構造を提供する。【解決手段】RC橋脚10やRC柱などの軸方向力を受けるRC柱状構造物の上部及び/又は下部に設けられ、RC柱状構造物(RC橋脚10)に作用する曲げ応力で軸方向筋(軸方向鉄筋4)が降伏して地震エネルギーを吸収する塑性ヒンジ部2を有するRC柱状構造物(RC橋脚10)の残留歪抑制構造1において、RC柱状構造物(RC橋脚10)の中心軸の周囲のコアコンクリート6の損傷を防ぐために、コアコンクリート6を囲うように塑性ヒンジ部2より軸方向に沿って長く上下に延設された超弾性合金からなるコアコンクリート保護材(超弾性合金棒材7)を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、RC柱状構造物の残留歪抑制構造及びRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法に関する。
1995年1月17日に発生した兵庫県南部地震などの大地震を契機として、橋梁構造物や建築構造物などのRC構造物では、水平保有耐力法による耐震設計(靭性設計)が主流となった。このため、例えば、橋梁構造物の橋脚や建築構造物の柱などのRC柱状構造物では、一般に下部や上部に曲げ応力で鉄筋が降伏して地震エネルギーを吸収する塑性ヒンジ部を設け、倒壊等の脆性的な破壊を防ぐことが行われている。
しかし、塑性ヒンジ化は、RC橋脚などのRC柱状構造物の塑性ヒンジ部の損傷を意味しており、倒壊しないまでも残留歪が大きいと大規模補修だけでなく、撤去せざるを得ない場合もあり得た。例えば、橋梁構造物の上部構造が健全な場合であっても、下部構造であるRC橋脚の傾斜角度が1.0度以上、又は橋脚天端の水平変位が150mm以上となる場合は、RC橋脚を撤去して新設する必要があった。
塑性ヒンジ部の残留歪を低減する方法としては、例えば、特許文献1には、橋脚柱10は、内部にコンクリートCが充填される閉塞された円形の鋼管16を備え、この鋼管16は、フーチング部12との結合部近傍に配置された塑性ヒンジ領域変更鋼管18と、この変更鋼管18の上方に配置されるリブ付鋼管20と、から構成され、内周面が円滑な普通鋼管である塑性ヒンジ領域変更鋼管18の下端縁が、フーチング部12の上端面から間隙δだけ上方に離間され、この塑性ヒンジ変更鋼管18の内周面には、グリスなどの付着防止材22が塗布されて、内部に充填されるコンクリートCとの間の縁切りが行なわれている橋脚柱構造が開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0011]〜[0032]、図面の図2、図3等参照)。
特許文献1に記載の橋脚柱構造は、フーチング部や上部構造部への損傷を最小限にすることができ、補修や補強が簡単に行なえるとされている。しかし、特許文献1に記載の橋脚柱構造は、塑性ヒンジ部の外表面には、塑性ヒンジ変更鋼管18が装着されているので、塑性ヒンジ変更鋼管18を切断撤去した上、橋脚柱構造全体を解体撤去して再構築する必要があった。つまり、橋脚柱構造を解体撤去して再構築する際には、上部構造をベントなどの仮設の支柱等で支える必要があった。要するに、補修や補強が簡単に行なえるとは、損傷が少ないフーチング部や上部構造部のみのことを指しており、塑性ヒンジ部を速やかに補修することができる構造ではないという問題があった。
また、塑性ヒンジ部を補修する方法としては、例えば、特許文献2には、損傷を受けた既設鉄道高架橋柱1の塑性ヒンジ区間2,2’のコンクリートを斫り、座屈した軸方向鉄筋3,3’を露出させ、座屈した軸方向鉄筋5,5’を残して既設鉄道高架橋柱1を取り除き、前記座屈した軸方向鉄筋5,5’を曲げ戻し処理し、この曲げ戻し処理した軸方向鉄筋に新たな軸方向鉄筋6を継手7,7’で接続し、塑性ヒンジ区間保護キャップ8,8’を設置し、新たな軸方向鉄筋6に帯鉄筋9を巻き付け、この帯鉄筋9を巻き付けた軸方向鉄筋6にコンクリート10を打設することで、新たな鉄道高架橋柱への取り換えを行う損傷を受けた鉄道高架橋柱の取り換え工法が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0012]〜[0016]、図面の図1等参照)。
しかし、特許文献2に記載の鉄道高架橋柱の取り換え工法は、結局、既設鉄道高架橋柱1を取り替えるものであるため、前述の特許文献1に記載の橋脚柱構造と同様に、上部構造をベントなどの仮設の支柱等で支える必要があり、塑性ヒンジ部を速やかに補修することができる構造ではないという問題があった。
そこで、本願出願人らは、特許文献3として、大地震時でも崩壊などの脆性破壊を防ぎつつ塑性ヒンジ部の残留歪を低減するとともに、速やかな補修が可能なRC柱状構造物の塑性ヒンジ構造及びRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法を提案した。特許文献3に記載のRC柱状構造物の塑性ヒンジ構造は、軸方向力を支えるコアコンクリートの損傷を防ぐために、RC柱状構造物(RC橋脚10)内の中心軸に沿って埋設され、塑性ヒンジ部2より軸方向に沿って長く上下に延設された管体(鋼管6)と、塑性ヒンジ部2の上下端付近に設けられ、曲げ降伏する軸方向筋(軸方向鉄筋4)を接続する複数対の機械式継手5と、を備えるものである。
しかし、特許文献3に記載のRC柱状構造物の塑性ヒンジ構造は、コアコンクリートで死荷重を支えて、速やかな補修が可能となっているものの、想定外の大地震が発生した場合、コアコンクリートを保護する管体(鋼管6)に残留歪が生じるのを完全に防ぐことはできない事態が想定される。管体(鋼管6)に残留歪による橋脚の残留変形が生じた場合は、外から力を加えて変形を元に戻す必要がある。また、変形を元に戻せない場合は、結局、柱自体を作り直す必要があり、復旧に時間を要するという問題があった。
また、非特許文献1には、塑性ヒンジ部の軸方向鉄筋に銅を基礎とする超弾性合金(CuAlMn系合金)を用い、地震後の橋脚柱の残留歪を低減することができるRC橋脚柱の構造が開示されている(非特許文献1の29〜58頁等参照)。
しかし、非特許文献1に記載の従来のRC橋脚柱の構造は、地震時等に非常に高い応力がかかる水平断面の縁部に軸方向鉄筋の主筋として超弾性合金を配置するものであり、大地震時に崩壊するおそれを払拭できるものではないという問題があった。つまり、超弾性合金は、一定範囲内では、残留歪が発生しないが、一定範囲を超えた応力が作用した場合は、一気に破断してしまうという性質を持ち、RC橋脚柱の軸方向鉄筋の主筋として超弾性合金を配置した場合は、大地震時に破断してRC橋脚柱が崩壊するおそれが高いという問題があった。
また、超弾性合金の降伏応力は、土木構造物で一般的に用いられる鉄筋(SD345)の降伏応力より小さいため、橋脚の曲げ耐力を同等にするためには必要な断面積が増大してしまうという問題がある。そのため、過密配筋となり施工性が低下するという問題と、価格が増加し経済性が劣るという問題が発生する。
特開平9−209308号公報 特開2012−144919号公報 特開2019−199761号公報
M. ‘Saiid’ Saiidi、Sebastian Varela著、「DYNAMIC PERFORMANCE OF NOVELBRIDGE columns with superelastic CuAlMnshape memory and ECC」、International Journal of Bridge Engineering(IJBE)、vol.2、 2014年7月、p.29-58
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、大地震時でも崩壊などの脆性破壊を防ぎつつ塑性ヒンジ部の残留歪を極力なくして、速やかに補修して使用可能なRC柱状構造物の残留歪抑制構造及びRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法を提供することにある。
請求項1に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造は、RC橋脚やRC柱などの軸方向力を受けるRC柱状構造物の上部及び/又は下部に設けられ、前記RC柱状構造物に作用する曲げ応力で軸方向筋が降伏して地震エネルギーを吸収する塑性ヒンジ部を有するRC柱状構造物の残留歪抑制構造であって、前記RC柱状構造物の中心軸の周囲のコアコンクリートの損傷を防ぐために、前記コアコンクリートを囲うように前記塑性ヒンジ部より軸方向に沿って長く上下に延設された超弾性合金からなるコアコンクリート保護材を備えることを特徴とする。
請求項2に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造は、請求項1に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造において、前記塑性ヒンジ部の上下端付近に設けられ、曲げ降伏する前記軸方向筋を接続する複数対の機械式継手を備えることを特徴とする。
請求項3に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造は、請求項1又は2に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造において、前記RC柱状構造物の軸方向と直交する板面を有し、前記塑性ヒンジ部と他の部分とを区分けする仕切材を備えることを特徴とする。
請求項4に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造は、請求項3に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造において、前記仕切材は、エキスパンドメタルやパンチングメタルなどの孔あき鋼板からなり、通気可能な孔が形成されていることを特徴とする。
請求項5に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法は、請求項1ないし4のいずれかに記載のRC柱状構造物の残留歪抑制構造の前記塑性ヒンジ部を補修するRC柱状構造物の塑性ヒンジ補部修方法であって、前記コアコンクリートで上部構造の荷重を支えつつ、前記塑性ヒンジ部の損傷したコンクリートを撤去する塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程を有することを特徴とする。
請求項6に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法は、請求項5に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法において、前記塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程は、前記機械式継手を外して損傷した前記軸方向筋を撤去して行うことを特徴とする。
請求項7に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法は、請求項5又は6に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法において、前記塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程は、前記仕切材から軸方向外側の前記塑性ヒンジ部のコンクリートを全て撤去することを特徴とする。
請求項1〜4に係る発明によれば、地震時の塑性ヒンジ部の損傷を、損傷を受けエネルギーの吸収を行う管体外の部分と、損傷を受けない管体内のコアコンクリートの部分と、に分けた二重のシステムとするとともに、引張力を負担してコアコンクリートを保護するコアコンクリート保護材を超弾性合金としている。このため、大地震時でも崩壊などの危険な脆性破壊を防ぎつつ塑性ヒンジ部のコアコンクリート部分の残留歪をほぼ無くすことができる。
特に、請求項2に係る発明によれば、機械式継手を取り外して降伏した軸方向筋を撤去することができるので、塑性ヒンジ部の損傷したコンクリートを撤去することが容易であり、速やかな補修が可能である。
特に、請求項3に係る発明によれば、塑性ヒンジ部と他の部分とを区分けする仕切材を備えているので、地震時に損傷を受ける塑性ヒンジ部と、その他の一般部との間に板状の仕切りが形成されていることとなる。このため、塑性ヒンジ部のコンクリートの撤去が容易であり、残留歪を略無くすことができるとともに、さらに速やかな補修が可能となる。
特に、請求項4に係る発明によれば、水平材である仕切材があってもRC柱状構造物の新設のコンクリート打設時に空気溜まりができるおそれがなくなり、ジャンカなどのコンクリートの打設不良個所を無くして施工を容易且つ短時間で行うことができる。
請求項5〜7に係る発明によれば、管体内のコアコンクリートで上部構造の荷重を支えつつ、塑性ヒンジ部の損傷したコンクリートを撤去するので、塑性ヒンジ部を補修する際に、ベントなどの仮設の支持機構を設ける必要がなくなる。このため、塑性ヒンジ部の補修が容易且つ短時間で行うことができるとともに、仮設費用を低減して安価に補修を行うことができる。また、コアコンクリートを囲うように超弾性合金からなるコアコンクリート保護材が設けられているので、大地震時でもコアコンクリート部分に残留歪が発生するおそれがほとんどなく、RC柱状構造物を一から建て直す必要がなくなる。このため、速やかにRC柱状構造物を復旧して救援活動の遅延や物流機能の低下による経済的損失を防ぐことができる。
特に、請求項6に係る発明によれば、機械式継手を外して損傷した軸方向筋を撤去して、塑性ヒンジ部の損傷したコンクリートを撤去するので、さらに塑性ヒンジ部の補修が容易且つ短時間で行うことができる。
特に、請求項7に係る発明によれば、塑性ヒンジ部とその他の部分を仕切材で仕切って縁切りがされているので、塑性ヒンジ部の残留歪を低減することができるだけでなく、地震時に損傷を一般部が受けるおそれを低減することができる。また、仕切材で仕切って縁切りがされているので、塑性ヒンジ部の損傷したコンクリートを撤去するのが、極めて容易であるとともに、コンクリートを斫って撤去する際に、一般部を損傷することがない。
図1は、本発明の実施形態に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造を橋脚の剛結構造へ適用した場合を示す構成説明図である。 図2は、同上のRC柱状構造物の残留歪抑制構造を模式的に示す構成説明図であり、(a)が下部の塑性ヒンジ部2を示す鉛直断面図、(b)が(a)のA−A線断面図である。 図3は、超弾性合金の応力歪曲線を模式的に示すグラフである。 図4は、鉄筋の応力歪曲線を模式的に示すグラフである。 図5は、本発明の実施形態に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法の各工程を示すフローチャートである。 図6は、RC柱状構造物の塑性ヒンジ部の各状態を鉛直断面図で示す図であり、(a)が地震後の状態を示し、(b)が補修時(修復時)の状態を示し、(c)が補修完了時(修復完了時)の状態を示している。
以下、本発明に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造及びRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<RC柱状構造物の残留歪抑制構造>
図1及び図2を用いて、本発明の実施形態に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造について説明する。本実施形態では、RC柱状構造物として鉄筋コンクリート製のRC橋脚を例示して説明する。図1は、本発明の実施形態に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造であるRC橋脚の残留歪抑制構造1を橋脚の剛結構造へ適用した場合を示す構成説明図である。また、図2は、本実施形態に係るRC橋脚の残留歪抑制構造1を模式的に示す構成説明図であり、(a)が下部の塑性ヒンジ部2を示す鉛直断面図、(b)が(a)のA−A線断面図である。
先ず、RC柱状構造物として例示したRC橋脚について簡単に説明する。図1に示すように、本実施形態に係るRC柱状構造物であるRC橋脚10は、橋梁の下部構造(下部工)であるRC橋脚10が、上部構造(上部工)と一体となって剛結されたラーメン橋RBの橋脚である。RC橋脚10は、RC橋脚10の基礎であるフーチング11、及び橋桁や床版等からなる上部構造12(上部工)にそれぞれ剛結接合されている。
本実施形態に係るRC橋脚10の残留歪抑制構造1は、図1に示すように、RC橋脚10の上部と下部の両方に設けられている。橋梁の下部構造(下部工)と上部構造12が剛結されているラーメン橋RBの場合は、下部構造であるRC橋脚10の上部にも地震エネルギーに起因する水平力が作用するからである。勿論、RC橋脚10の残留歪抑制構造1は、上部構造12との間に支承が設けられている場合などは、RC橋脚10の下部のみに設けられていればよいし、場合によっては、RC橋脚10の上部のみに設けられていてもよい。
図2に示すように、本実施形態に係る残留歪抑制構造1は、地震エネルギーを吸収する塑性ヒンジ部2と、それ以外の一般部3など、からなるRC橋脚10の塑性ヒンジ構造である。
(塑性ヒンジ部)
塑性ヒンジ部2は、フーチング11と接続するRC橋脚10の最下部、及び上部構造12と接続するRC橋脚10の最下部に設けられておいる。この塑性ヒンジ部2は、RC橋脚10の軸方向(上下方向)に沿って埋設配置された複数の軸方向鉄筋4(軸方向筋)が曲げ降伏してRC橋脚10全体が変位することでRC橋脚10に入力される地震エネルギーをひずみエネルギーとして消費して吸収する機能を有している。
RC橋脚10には、すくなくとも四隅に軸方向鉄筋4が配設され、それらを囲繞するように複数の帯鉄筋(図示せず)が上下方向に所定間隔をおいて配置されている。勿論、軸方向鉄筋4や帯鉄筋(帯筋)の本数等は、構造設計に応じて適宜設定されるものである。
この塑性ヒンジ部2には、複数の軸方向鉄筋4と、これらの軸方向鉄筋4を取り外して交換可能に接続する上下一対の複数対の機械式継手5と、RC橋脚10の中心軸の周囲の円柱状のコアコンクリート6と、このコアコンクリート6を囲うように設けられた超弾性合金からなるコアコンクリート保護材である複数本の超弾性合金棒材7と、を備えている。また、RC橋脚10の塑性ヒンジ部2と一般部3との境界には、これらを区分けする仕切材として鋼板8が設置されている。
(機械式継手)
機械式継手5は、塑性ヒンジ部2に地震エネルギーが入力された際に損傷した軸方向鉄筋4を交換可能とするものであり、一般的な機械式継手であればよい。ここで、機械式継手とは、ねじ節鉄筋継手、モルタル充填継手、端部ねじ加工継手、鋼管圧着継手、鋼管圧着ねじ継手、又は、これらの併用した継手などを指している。要するに、機械式継手とは、鉄筋を直接接合するのではなく、特殊鋼材製の鋼管(スリーブ又はカプラー)と異形鉄筋の節の噛み合いを利用して接合する継手を指している。
代表的なものを例示して説明すると、ねじ節鉄筋継手は、製造段階で表面の節にねじ状の加工を施した異形鉄筋を、内部にねじ加工された鋼管(カプラー)によって接合する継手である。また、モルタル充填継手は、内周面にリブ加工された継手用鋼管(スリーブ)と鉄筋との隙間に高強度モルタルを充填して接合する継手である。
(コアコンクリート)
コアコンクリート6は、RC橋脚10の中心軸の周りの円柱状の範囲のコンクリートからなる部位であり、後述の塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程で塑性ヒンジ部2の損傷したコンクリートを撤去する際に、RC橋脚10の上部構造12の少なくとも死荷重を支える機能を有している。このコアコンクリート6は、最大応力となるRC橋脚10の水平断面の縁部から離れている断面内部に位置するため、地震エネルギーが入力された場合でも損傷を受け難い部分となっている。
本発明に係るコアコンクリート6は、断面円形のものに限られず、断面矩形や断面多角形となっていても構わない。但し、地震波がどこからくるかの予測が立たないため、断面円形などの断面形状に異方性が無い方が好ましい。
(超弾性合金棒材:コアコンクリート保護材)
コアコンクリート保護材として例示する超弾性合金棒材7は、RC橋脚10の中心軸、即ち、RC橋脚10の水平断面の図心位置を中心に粗骨材を通過可能な所定間隔を置いてコアコンクリート6を囲うように円形に配列された超弾性合金製の棒材である。この超弾性合金棒材7は、引張力を負担してコアコンクリート6を保護する機能を有している。
コアコンクリート保護材として、円形断面の棒材である超弾性合金棒材7を例示したが、棒材の断面形状は、大地震でも破断しない所定の強度となる断面積を有するものであれば特に限定されるものではない。また、超弾性合金棒材7同士が広がらないように、図示しないフープ筋等を設けることが好ましい。
また、この超弾性合金棒材7の配列直径や断面積は、上部構造12を支える上で必要なコアコンクリート6と、損傷を受けて地震エネルギーを吸収するための塑性ヒンジ部2の外部コンクリートの比率によって設定される。勿論、少なくとも、この超弾性合金棒材7の配列直径は、RC橋脚10の短辺方向の幅より小さいことが必要であり、一般的には、RC橋脚10の短辺方向の幅の1/3〜1/2程度の範囲となる。
また、複数本の超弾性合金棒材7の断面積ASEAの和は、例えば、コアコンクリート6と超弾性合金棒材7とで上部構造12の死荷重を支持可能となる、死荷重時の軸方向力に対して計算上必要なコアコンクリート断面積の0.8%以上とすることが好ましい。
そして、超弾性合金棒材7の長さは、図2に示すように、塑性ヒンジ部2より上下とも長く、フーチング11及び一般部3に所定の定着長さだけ喰い込むように延設されている。具体的には、フーチング11及び一般部3に喰い込む長さは、超弾性合金棒材7を降伏させる水平力が作用した場合でも、フーチング11及び一般部3に定着し、それらから超弾性合金棒材7が抜け出さない程度の長さが必要である。勿論、フーチング11及び一般部3への超弾性合金棒材7の定着長さは、フックや定着グリップなどの機械式定着手段の有無で相違するものである。
また、超弾性合金(superelastic alloy:SEA)とは、形状記憶合金の一種で、外力の負荷・除荷による相変態(応力誘起マルテンサイト変態)を利用して、図3に示すように、6%歪負荷後の残留歪が1.0%以下となるような非常に高い復元力(超弾性特性)を示す合金(金属)である。つまり、超弾性合金(SEA)は、原点指向性が高く、通常の金属の弾性域の約10倍に伸ばしても最初の形に戻る残留変位が無いか又は極めて小さいユニークな材料である。
これに対して、SD295AやSD345の異形鋼棒(鉄筋)などの一般的な鋼材は、図4に示すように、6%歪が発生するまで力を負荷した場合は、除荷後も5%程度の残留歪が発生し、元に戻ることはない。このため、RC橋脚10の断面内部に位置するため、地震エネルギーが入力されても損傷を受け難いコア部分であっても、鋼管等の鋼材が使用されている場合は、大地震の際に残留歪が発生するリスクがあった。そして、残留歪が発生した鋼材は、歪のない新しい鋼材に取り替える必要があった。しかし、コア部分に、超弾性合金(SEA)を使用することで、地震の際にも残留歪が発生するリスクが極めて小さいものとなり、後述のように、コア部を残置したまま塑性ヒンジ部の損傷したコンクリートを撤去することができ、短期間での復旧が可能となる。
本実施形態に係る超弾性合金棒材7は、のCu−Al−Mn系の超弾性合金からなる。具体的には、超弾性合金棒材7は、3〜10質量%のAl、5〜20質量%のMn、及び0〜5質量%のNiを含有し、残部Cuと不可避的不純物からなる組成を有してなり、実質的にβ単相からなる再結晶組織を有するCu−Al−Mn系合金からなる。
なお、超弾性合金は、Ti−Ni系合金であっても機能は十分に発揮する。
また、コアコンクリート保護材として、超弾性合金(SEA)が最も簡易的に製造出来る断面円形の棒材である超弾性合金棒材7を例示したが、特に良好な加工性が特長のCu−Al−Mn系合金は性能上より好ましい円筒状や角形管状の製造が可能である。このため、コアコンクリート保護材は、円筒状や角形管状とすることができる。
(仕切材)
鋼板8は、塑性ヒンジ部2と一般部3との間に設けられ、塑性ヒンジ部2と一般部3とを区分けする仕切材として機能する所定厚の矩形状の鋼板であり、RC橋脚10の軸方向と直交する板面を有している。鋼板8を設けることにより、損傷したコンクリートの撤去が容易となっている。また、後述のように、地震力で損傷した塑性ヒンジ部2の速やかな補修が可能となり、RC橋脚10で支える上部構造12(ラーメン橋RB)の通行が可能となり、短期間での復旧を行うことができる。
なお、この鋼板8は、エキスパンドメタルやパンチングメタルなどの孔あき鋼板であっても構わない。孔あき鋼板とすることにより、孔を通じて空気が通り抜けることができるようになる。このため、RC橋脚10の新設のコンクリートを打設する際に、空気溜まりができるおそれがなくなり、ジャンカなどのコンクリートの打設不良個所を無くすことができるため好ましい。また、本発明に係る仕切材は、無機系の板材やビニールシートなどシート材とすることもできる。要するに、本発明に係る仕切材には、塑性ヒンジ部と他の部分とを区分けする部材であれば、孔の有無にかかわらず、板状又はシート状の部材を適用することができる。
以上説明した本実施形態に係るRC橋脚10の残留歪抑制構造1によれば、地震時の塑性ヒンジ部2の損傷を、損傷を受けエネルギーの吸収を行うコアコンクリート6及び超弾性合金棒材7の外側の部分と、損傷を受けない超弾性合金棒材7で囲われたコアコンクリート6の部分と、に分けた二重のシステムとなっている。このため、残留歪抑制構造1は、大地震時でも、塑性ヒンジ部2でエネルギーを吸収して崩壊などの危険な脆性破壊を防ぐことができる。また、残留歪抑制構造1は、コアコンクリート6でRC橋脚10の上部構造12を支えて、仮設の支持機構を設置することなく塑性ヒンジ部2の損傷した部分を短期間で取り替えることができる。
また、残留歪抑制構造1によれば、コアコンクリート6を超弾性合金棒材7で囲んで保護しているので、コア部分に残留歪が発生するおそれが殆どなく、コア部分の残留歪の発生により、RC橋脚10を一から建て直す必要がなくなる。このため、大地震の発生からRC橋脚10を迅速に復旧して橋梁の通行を再開することが可能となる。よって、社会インフラの復旧が一早く可能となり、大地震による経済的損失を最小限に抑えることができる。
しかも、残留歪抑制構造1では、機械式継手5を取り外して降伏した軸方向鉄筋4を撤去することができるので、塑性ヒンジ部2の損傷したコンクリートを撤去することが容易であり、速やかな補修が可能である。
また、残留歪抑制構造1によれば、地震時に損傷を受ける塑性ヒンジ部2と、その他の一般部3との間に鋼板8が設けられて、塑性ヒンジ部2と一般部3とが縁切りがなされている。このため、塑性ヒンジ部2のコンクリートの撤去が極めて容易であり、速やかな補修が可能となる。
<RC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法>
次に、図5,図6を用いて、本発明の実施形態に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法について説明する。前述のRC橋脚10の残留歪抑制構造1に地震力が入力されて塑性ヒンジ部2が損傷した際に、その塑性ヒンジ部2を補修する場合を例示して説明する。
図5は、本発明の実施形態に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法の各工程を示すフローチャートである。また、図6は、RC柱状構造物の塑性ヒンジ部の各状態を鉛直断面図で示す図であり、(a)が地震後の状態を示し、(b)が補修時(修復時)の状態を示し、(c)が補修完了時(修復完了時)の状態を示している。大地震時に作用する曲げ応力により前述の塑性ヒンジ部2の被りコンクリートが剥落し、軸方向鉄筋4の一部が露出して降伏している状態を想定している(図6(a)参照)。
(1.鉄筋撤去工程)
図5に示すように、先ず、本実施形態に係るRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法(以下、単に塑性ヒンジ部補修方法という)では、塑性ヒンジ部2が降伏して変形した軸方向鉄筋4を撤去する鉄筋撤去工程を行う。
具体的には、塑性ヒンジ部2の被りコンクリートが剥落しているので、機械式継手5を取り外し、塑性変形した軸方向鉄筋4を撤去する。このとき、元々、機械式継手5を介して接合されているので、軸方向鉄筋4を撤去するのが、極めて容易である。
(2.塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程)
次に、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法では、塑性ヒンジ部2の損傷したコンクリートを撤去する塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程を行う。このとき、複数本の超弾性合金棒材7及びそれらの超弾性合金棒材7で囲われたコアコンクリート6により、上部構造12の荷重を支えつつ、塑性ヒンジ部2の損傷したコンクリートを撤去する。このため、ベントなどの上部構造12の荷重を一時的に支持する仮設の支持機構を設ける必要なくなる。
また、本工程では、前工程で軸方向鉄筋4が全て撤去されているので、コンクリート部分が露出しており、斫り機等で損傷したコンクリートを斫り取ることが極めて容易である。
その上、本工程では、コアコンクリート6部分を除いて、仕切材である鋼板8からRC橋脚10の軸方向の上下外側(図1参照)の塑性ヒンジ部2のコンクリートを全て撤去する。つまり、図6(b)に示すように、RC橋脚10の軸方向の下端部となる鋼板8の下方の領域のコンクリートを、コアコンクリート6部分を除いて全て斫りとって撤去する。このとき、RC橋脚10の残留歪抑制構造1では、前述のように、鋼板8で塑性ヒンジ部2と一般部3とが縁切りされている。このため、本工程では、損傷したコンクリートを斫り取ることが極めて容易であるとともに、一般部3には、塑性ヒンジ部2のコンクリートを斫り取る際に影響を受けることがない。よって、この点でも、残留歪を低減することができる。
また、図6(c)に示すように、RC橋脚10が傾いている場合は、ジャッキ等を用いてRC橋脚10の側面が鉛直となるように修正する。
なお、超弾性合金棒材7は、コア部にあるので、縁部にある主筋よりも生じる歪は小さく、且つ超弾性合金の特性により、塑性変形後の残留歪は殆どない。このため、本工程を行うことにより、超弾性合金棒材7が露出して目視できる状態となり、超弾性合金棒材7の取替の必要性が一目で確認することができる。これに対して、特許文献3に記載のRC柱状構造物の塑性ヒンジ構造では、鋼管を目視により確認しただけでは、塑性変形して使い物にならないか否かがわからず、念のため取り替えるという事態が想定される。
(3.鉄筋及び型枠組立工程)
次に、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法では、塑性ヒンジ部2に新しい機械式継手5を介して新しい軸方向鉄筋4及び必要な帯鉄筋を配筋するとともに、外側にコンクリート打設用の型枠を組み立てる鉄筋及び型枠組立工程を行う。
(4.コンクリート打設工程)
次に、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法では、前工程で組み立てた型枠内にコンクリートを打設するコンクリート打設工程を行う。
そして、打設したコンクリートが所定の強度が発現するまでの養生期間をとって、型枠を撤去すれば、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法の補修が全て完了する。
以上説明した本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法によれば、コアコンクリート6で上部構造12の荷重を支えつつ全工程を行う。このため、ベントなどの上部構造12の荷重を一時的に支持する仮設の支持機構を設ける必要がなくなる。よって、塑性ヒンジ部2の補修が容易且つ短時間で行うことができるとともに、仮設費用を低減して安価に補修を行うことができる。
また、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法によれば、コアコンクリート6を保護する超弾性合金棒材7が超弾性合金(SEA)からなるので、残留歪が発生するおそれが殆どない。このため、コア部分(コアコンクリート6+超弾性合金棒材7)の残留歪の発生により、RC橋脚10を一から建て直す必要がなくなる。よって、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法によれば、大地震の発生からRC橋脚10を迅速に復旧して橋梁の通行を再開することが可能となる。これにより、社会インフラの復旧が一早く可能となり、大地震による経済的損失を最小限に抑えることができる。
その上、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法によれば、機械式継手5を外して損傷した軸方向鉄筋4を撤去して、塑性ヒンジ部2の損傷したコンクリートを撤去するので、塑性ヒンジ部2の補修が容易且つ短時間で行うことができる。
それに加え、本実施形態に係る塑性ヒンジ部補修方法によれば、塑性ヒンジ部2と一般部3とを鋼板8で仕切って縁切りがされているので、損傷したコンクリートを斫る際に、一般部3を傷めるおそれがなく、塑性ヒンジ部2の残留歪を低減することができる。それに加え、地震時に損傷を一般部3が受けるおそれを低減することができる。
以上、本発明の実施形態に係るRC柱状構造物の残留歪抑制構造及びRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法について詳細に説明したが、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎない。よって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
特に、RC柱状構造物としてRC橋脚を例示して説明したが、RC橋脚に限られず、本発明は、建築構造物のRC柱などにも適用可能である。要するに、本発明が適用可能なRC柱状構造物は、上下方向を軸方向として設置され、上部構造の荷重等の軸方向力を受けるRC構造物であればよい。また、本発明が適用可能なRC柱状構造物は、せん断破壊やコンクリート部分の圧壊などの脆性破壊に先行して曲げ応力で軸方向筋が終局的に曲げ破壊する靭性設計で設計された構造物である。
1:残留歪抑制構造
2:塑性ヒンジ部
3:一般部
4:軸方向鉄筋(軸方向筋)
5:機械式継手
6:コアコンクリート
7:超弾性合金棒材(コアコンクリート保護材)
8:鋼板(仕切材)
RB:ラーメン橋(橋梁)
10:RC橋脚(RC柱状構造物)
11:フーチング
12:上部構造

Claims (7)

  1. RC橋脚やRC柱などの軸方向力を受けるRC柱状構造物の上部及び/又は下部に設けられ、前記RC柱状構造物に作用する曲げ応力で軸方向筋が降伏して地震エネルギーを吸収する塑性ヒンジ部を有するRC柱状構造物の残留歪抑制構造であって、
    前記RC柱状構造物の中心軸の周囲のコアコンクリートの損傷を防ぐために、前記コアコンクリートを囲うように前記塑性ヒンジ部より軸方向に沿って長く上下に延設された弾性合金からなるコアコンクリート保護材を備えること
    を特徴とするRC柱状構造物の残留歪抑制構造。
  2. 前記塑性ヒンジ部の上下端付近に設けられ、曲げ降伏する前記軸方向筋を接続する複数対の機械式継手を備えること
    を特徴とする請求項1に記載のRC柱状構造物の残留歪抑制構造。
  3. 前記RC柱状構造物の軸方向と直交する板面を有し、前記塑性ヒンジ部と他の部分とを区分けする仕切材を備えること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のRC柱状構造物の残留歪抑制構造。
  4. 前記仕切材は、エキスパンドメタルやパンチングメタルなどの孔あき鋼板からなり、通気可能な孔が形成されていること
    を特徴とする請求項3に記載のRC柱状構造物の残留歪抑制構造。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載のRC柱状構造物の残留歪抑制構造の前記塑性ヒンジ部を補修するRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法であって、
    前記コアコンクリートで上部構造の荷重を支えつつ、前記塑性ヒンジ部の損傷したコンクリートを撤去する塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程を有すること
    を特徴とするRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法。
  6. 前記塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程は、前記機械式継手を外して損傷した前記軸方向筋を撤去して行うこと
    を特徴とする請求項5に記載のRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法。
  7. 前記塑性ヒンジ部コンクリート撤去工程は、前記仕切材から軸方向外側の前記塑性ヒンジ部のコンクリートを全て撤去すること
    を特徴とする請求項5又は6に記載のRC柱状構造物の塑性ヒンジ部補修方法。
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