JP2021178389A - 被加工物の切削方法、及び、切削装置 - Google Patents

被加工物の切削方法、及び、切削装置 Download PDF

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Abstract

【課題】特殊なテープを用いることなくチップ飛びを防止しうる新規な切削方法を提供する。【解決手段】被加工物であるワークを切削ブレードで切削するワークの切削方法であって、基材の上に糊層が形成されるテープにワークを貼着するテープ貼着ステップS1と、テープ貼着ステップを実施した後、テープを加熱してテープのワークとの接着力を向上させる加熱ステップS2と、加熱ステップを実施した後、テープを介して保持テーブルでワークを保持する保持ステップS3と、保持ステップを実施した後、切削ブレードをテープへ切り込ませつつワークを切削ブレードで切削する切削ステップと、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、テープに貼着された被加工物を切削ブレードで切削する切削方法に関する。
従来、切削ブレードで切削して個片化されたウェーハのハンドリングを容易にするために、切削前に予めウェーハの裏面にテープを貼着することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
円形のウェーハを切削して個々のチップへと分割すると、ウェーハの外周縁付近には三角チップと呼ばれる端材チップが形成される。端材チップはデバイスが形成されたチップに比べて面積が小さいことに加え、ウェーハの外周縁は面取りされた厚み方向において円弧状となっているため、テープとの間で生じる接着力が弱い。このため、切削中にテープ上から端材チップが剥離し飛んでしまう所謂チップ飛びが発生することが懸念される。剥離したチップが切削ブレードに衝突すると切削ブレードを破損しかねない。
そこで、特許文献1では、ウェーハの外周部分の糊の接着力(粘着力)を、そのほかの領域よりも強くなるようにした構成が開示されている。
特開2013−21109号公報
しかし、接着力が異なる領域を形成した特殊なテープは高価になってしまう。また、上述した三角チップのチップ飛びを防止するためにウェーハの外周縁部の接着力を強くする場合には、当該接着力の強い領域とウェーハの外周縁部の厳密な位置合わせをした上で貼着しなくてはならず、改善が切望されていた。
本発明は以上の課題に鑑み、特殊なテープを用いることなくチップ飛びを防止しうる新規な切削方法を提供するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための機構を説明する。
本発明の一態様によれば、
被加工物を切削ブレードで切削する被加工物の切削方法であって、
基材の上に糊層が形成されるテープに被加工物を貼着するテープ貼着ステップと、
該テープ貼着ステップを実施した後、該テープを加熱して該テープの該被加工物との接着力を向上させる加熱ステップと、
該加熱ステップを実施した後、該テープを介して保持テーブルで該被加工物を保持する保持ステップと、
該保持ステップを実施した後、切削ブレードを該テープへ切り込ませつつ該被加工物を該切削ブレードで切削する切削ステップと、
を備えた被加工物の切削方法とする。
また、本発明の一態様によれば、
該保持テーブルを備えた切削装置は加熱ユニットを有し、
該加熱ステップは、該加熱ユニットで実施される、
被加工物の切削方法とする。
また、本発明の一態様によれば、
該テープ貼着ステップを実施した後、該加熱ステップを実施する前に、該テープを加熱する予備加熱ステップを更に備えた、
被加工物の切削方法とする。
また、本発明の一態様によれば、
上記被加工物の切削方法を実施するための切削装置であって、
テープに貼着された該被加工物を該テープを介して保持する保持テーブルと、
該保持テーブルで保持された該被加工物を切削する切削ブレードが着脱自在に装着されるスピンドルと、
該保持テーブルを該スピンドルに対して相対移動させる移動機構と、
該被加工物を複数収容可能なカセットが載置されるカセット載置台と、
該被加工物に貼着された該テープを加熱する加熱ユニットと、
該カセット載置台に載置された該カセットから該加熱ユニットへと該被加工物を搬送するとともに該加熱ユニットから該保持テーブルへと該被加工物を搬送する搬送機構と、
を備えた切削装置とする。
本発明の一態様によれば、ワークとテープの間の接触面積が大きくなり、両者間の単位面積当たりの接着力が向上し、外周縁付近のチップ飛びを防止することが可能となり、接着力が異なる領域を形成した特殊なテープを用いる必要を無くすことができる。
また、本発明の一態様によれば、切削装置の切削ユニットによる切削加工の直前に、ワークとテープの接着力を向上させることができ、接着力を維持したままの切削加工が可能となって、チップ飛びをより効果的に防止することができる。
また、本発明の一態様によれば、予備加熱ステップを経ることで、加熱ステップでは二回目の加熱が実施されることになり、予備加熱ステップを経ない場合と比較して、ワークとテープの接着力を更に向上することができる。
また、本発明の一態様によれば、切削装置単体で加熱ステップを実施することが可能となり、切削装置の切削ユニットによる切削加工の直前に、ワークとテープの接着力を向上させることができる。
本発明を実施する切削装置の一実施形態について示す図である。 カセット載置機構の一実施形態について示す図である。 (A)は加熱ユニットの一実施形態について示す図である。(B)は加熱ユニットにワークユニットを載置した状態について示す図である。 本発明にかかる切削方法の一実施形態について示すフローチャートである。 被加工物であるワークをテープに貼着したワークユニットの一実施形態について示す図である。 (A)は保持ステップについて説明する図である。(B)は切削ステップについて説明する図である。 切削ステップの実施後のワークユニットについて示す図である。
以下、本発明に係る実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下の説明においては、図1に示すようにXYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の一端向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれと直交する方向をZ軸方向とする。X軸及びY軸を含むX,Y平面は、水平面と平行である。X,Y平面と直交するZ軸方向は、鉛直方向である。
図1に示す切削装置1は、ワークWを切削加工するダイサーである。ワークWは、特に限定されないが、例えば、半導体ウェーハや光デバイスウェーハ、無機材料基板、延性樹脂材料基板等、各種の加工材料である。ワークWと環状フレームFがテープTに貼着され、ワークユニットUとしてハンドリングされる。
図1に示すように、切削装置1は、装置本体2と、カセット載置台3と、第一門型コラム4と、第二門型コラム5と、を備える。装置本体2は、直方体形状に形成されている。カセット載置台3は、装置本体2の上面に矩形状に配設されている。装置本体2の上面には、第一門型コラム4と第二門型コラム5が間隔を空けて、平行となるように配設されている。
カセット載置台3に載置されるカセット10は、加工前後のワークWを複数収容するものであり、昇降するカセット載置台3に載置される。カセット10には、搬送機構60と向かい合う側に開口部10b(図2)が形成される。
切削装置1は、保持テーブル20と、加工ユニット30と、洗浄・乾燥機構40と、仮置き機構50と、搬送機構60と、X軸移動機構(不図示)と、Y軸移動機構80と、Z軸移動機構90と、を備える。
保持テーブル20は、ワークWを吸引保持する保持面21を有している。保持テーブル20は、図示せぬX軸移動機構により装置本体2に対してX軸方向に加工送りされる。保持テーブル20の保持面21は、ワークWが搬出入される搬出入位置と、ワークWが加工ユニット30により加工される加工開始位置と、に位置付けられる。保持テーブル20は、装置本体2に対してZ軸方向に平行な軸周りに回転可能に設けられる。
加工ユニット30は、保持テーブル20に保持されたワークWを加工する。加工ユニット30は、保持テーブル20を挟んで、Y軸方向に間隔をおいて2つ配置されている。加工ユニット30は、Y軸移動機構80によってY軸方向に平行な移動経路に沿って移動し、Z軸移動機構90によってZ軸方向に平行な移動経路に沿って移動する。
加工ユニット30は、切削ブレード31aと、スピンドル31bと、ハウジング31cとを備えている。切削ブレード31aは、極薄の円板状かつ環状に形成された切削砥石である。スピンドル31bは、切削ブレード31aを着脱可能に装着する。ハウジング31cは、モータ等の駆動源を有しており、Y軸方向に平行な軸周りに回転可能にスピンドル31bを支持している。ハウジング31cは、Y軸方向に平行に移動可能、かつ、Z軸方向に平行に移動可能となるように、第二門型コラム5に支持されている。ハウジング31cは、切削ブレード31aを、ワークWに対して切削加工を施す加工開始位置と、ワークWに対して切削加工を施す前や後の退避位置と、に位置付ける。
洗浄・乾燥機構40は、加工後のワークWを洗浄し、乾燥させる。洗浄・乾燥機構40は、純水等の洗浄液を、洗浄テーブル41に保持されたワークWに向けて噴射して洗浄し、清浄なエアー(圧縮空気)等をワークWに向けて噴射して乾燥させる。洗浄テーブル41は、保持テーブル20と同様にワークWを吸引保持する。
仮置き機構50は、カセット載置台3に載置されたカセット10から搬出したワークWを仮置きする。仮置き機構50は、カセット10から搬出したワークWを支持する一対のガイドレール51を有し、ガイドレール51の間のX軸方向の間隔は、図示せぬ調整機構により調整される。
具体的には、一対のガイドレール51は、ワークユニットUが仮置きされる仮置き位置と、仮置き位置よりX軸方向において互いの間隔が狭くなり、ワークユニットUの中心合わせがなされる中心合わせ位置と、ワークユニットUがガイドレールの間を通過でき、仮置き位置での設定よりも広い間隔に設定される離間位置と、に位置付けられる。
搬送機構60は、ワークユニットUを搬送するための第一搬送機構61と、第二搬送機構62と、を備えている。
第一搬送機構61は、カセット10と仮置き機構50と保持テーブル20と洗浄・乾燥機構40の洗浄テーブル41との間でワークユニットUを搬送する。具体的には、第一搬送機構61は、Y軸方向、及び、Z軸方向に移動可能に構成され、カセット10から搬出し仮置き機構50に仮置したワークユニットUを保持テーブル20に搬入する。また、第一搬送機構61は、ワークユニットUを洗浄・乾燥機構40の洗浄テーブル41から仮置き機構50に搬入する。
第二搬送機構62は、保持テーブル20と洗浄・乾燥機構40の洗浄テーブル41との間でワークユニットUを搬送する。第二搬送機構62は、Y軸方向、及び、Z軸方向に移動可能に構成され、ワークユニットUを保持テーブル20から搬出し、洗浄・乾燥機構40の洗浄テーブルに搬入する。
Y軸移動機構80は、加工ユニット30を装置本体2に対してY軸方向(割り出し送り方向に相当)に平行に相対移動させる。Y軸移動機構80は、ボールねじ、パルスモータ、ガイドレール等を含む直動機構で構成されている。Y軸移動機構80は、第二門型コラム5に対してY軸方向に平行に移動可能に支持されるY軸可動基台81を備えている。
Z軸移動機構90は、加工ユニット30を装置本体2に対してZ軸方向(切り込み送り方向に相当)に平行に相対移動させる。Z軸移動機構90は、ボールねじ、パルスモータ、ガイドレール等を含むY軸移動機構80と同様の直動機構で構成されている。Z軸移動機構90は、Y軸可動基台81に対してZ軸方向に平行に移動可能に支持されるZ軸可動基台91を備えている。Z軸可動基台91のZ軸方向の下端には、加工ユニット30が設けら、Z軸可動基台91をZ軸方向に平行に移動させることで、加工ユニット30がZ軸方向に平行に移動する。
以上に述べた切削装置1を構成する各種機構は、コントローラ100によって動作制御され、ワークの搬送や切削加工等が自動的に実施される。
次に、図2に示すように、カセット載置台3を昇降可能に支持するカセット載置機構32について説明する。カセット載置機構32は、カセット載置台3の下方に配設された加熱ユニット34と、カセット載置台3を上下方向に移動させるための昇降機構35と、を備える。加熱ユニット34や昇降機構35は、コントローラ100によって制御される。
加熱ユニット34は、ワークWが貼着されたテープTを加熱するためのものであり、ハウジング33により形成されるチャンバー33a内に設けられる。ハウジング33は、支持台36の上部に固定されており、支持台36とともに昇降する。
ハウジング33には、第一搬送機構61(図1)のクランプ機構61aに対向する側に開口部33bが形成される。第一搬送機構61によって環状フレームFが挟持されたワークユニットUは、開口部33bを通じてチャンバー33a内へ搬入され、また、開口部33bを通じてチャンバー33a外へと搬出される。
支持台36の下端部には、装置本体2の側壁2bに沿って垂直方向に設けられるガイドレール35aに案内される被ガイド部36aと、垂直方向に設けられるボールねじ35bが挿通されるナット部36bが設けられる。パルスモータ35cによりボールねじ35bが回転駆動されると、支持台36がガイドレール35aに沿って垂直方向に移動する。支持台36や昇降機構35は、装置本体2(図1)の内部空間2aに収容される。
支持台36とともにハウジング33が昇降し、ハウジング33の天板を構成するカセット載置台3が昇降し、カセット載置台3に載置されるカセット10も昇降する。
カセット10には、ワークユニットUを載置する載置棚10aが複数段設けられ、カセット10の開口部10bを通じて各載置棚10aにワークユニットUがスライドして搬入される。
カセット10の開口部10bは、第一搬送機構61(図1)のクランプ機構61aに対向するように配置される。第一搬送機構61によって環状フレームFが挟持されたワークユニットUは、開口部10bを通じてカセット10内へ搬入され、また、開口部10bを通じてカセット10外へと搬出される。
図3(A)(B)は、加熱ユニット34の構成例について示す図である。図3(A)は、図2と同様にYZ軸面における側面図を示し、図3(B)は、XZ軸面における側面図を示す。図3(A)では、ワークユニットUが載置されない状態を示し、図3(B)ではワークユニットUが載置された状態を示している。
図3(A)(B)に示すように、加熱ユニット34は、カセット載置台3の下方に配置されるハウジング33内に設置される。加熱ユニット34は、支持台34aと、支持台34aの上部に設けられる加熱テーブル34bと、加熱テーブル34bの上部に設けられる一対の支持レール34cと、を有して構成される。
加熱テーブル34bには、ワークユニットUのテープTの裏面が載置される平坦な加熱面34dが形成される。本実施例では、加熱面34dの面積は、テープTにおいてワークWが貼着される範囲よりも広く構成され、ワークWの外周縁を含む領域を短時間で効率よく加熱できるように構成される。
加熱テーブル34bには、加熱面34dを昇温させるためのヒーター34eが設けられる。本実施例では、ヒーター34eは、加熱面34dの下方に内装され、加熱面34dと略同等の広い面積を同時に加熱可能とする面ヒータにて構成される。面ヒータは例えば、電熱コイルを渦巻状に巻回したもので構成することができる。
加熱テーブル34bは、ヒーター34eの熱を加熱面34dに効率よく伝熱させるため、熱伝導性の高い金属で構成することができ、例えば、SUS等にて構成することができる。
図3(B)に示すように、加熱テーブル34bのX軸方向の両端部には、それぞれワークユニットUの環状フレームFを載置するため一対の支持レール34cが設けられる。支持レール34cは断面略L字状に構成され、支持レール34cにワークユニットUが載置されると、両支持レール34cの縦壁面の間に環状フレームFが配置され、ワークWが加熱面34dの上方に位置するように位置決めされる。
図3(A)に示すように、支持レール34cはY軸方向に伸びるように設けられており、第一搬送機構61(図2)によって、ワークユニットUがY軸方向に搬送される際に、環状フレームFをガイドできるように構成される。
次に、以上のように構成した装置構成を用い、図4に示す手順で行う加工方法について説明する。
<テープ貼着ステップS1>
図5に示すように、基材Taの上に糊層Tbが形成されるテープTにワークWを貼着するステップである。
図5に示す例のワークWは、シリコンを母材とする半導体ウェーハであり、円板形状のワークWの表面Waには、複数のストリートWs(分割予定ライン)によって格子状に区画された複数の領域に、ICやLSI等のデバイスWdが形成されている。
ワークWの裏面WbがテープTの基材Taに形成される糊層Tbに貼着される。基材Taは、例えばポリオレフィンや塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラートである。また、糊層Tbは、例えばアクリル系やゴム系の感圧式の糊である。
テープTの糊層Tbには、ワークWを取り囲むようにSUS等の金属からなる環状フレームFが貼着される。
以上のようにして、ワークWと、環状フレームFと、テープTが一体化されたワークユニットUが形成される。図1に示すように、ワークユニットUはカセット10に収容されて、カセット10がカセット載置台3へと供給される。
<加熱ステップS2>
テープ貼着ステップを実施した後、テープTを加熱してテープTとワークWとの接着力を向上させるステップである。
具体的には、図1乃至図3の構成において、カセット載置台3が昇降し、カセット10内に収容された加工対象となるワークユニットUの高さ位置が、第一搬送機構61のクランプ機構61aに対向する高さに位置付けられる。次いで、クランプ機構61aが、加工対象となるワークユニットU側に前進して移動してカセット10内に進入してワークユニットUをクランプした後、後退して退避する。
次いで、カセット載置台3が上昇し、ハウジング33の開口部33bが第一搬送機構61のクランプ機構61aに対向する高さに位置付けられる。次いで、退避していたクランプ機構61aが前進し、ワークユニットUをチャンバー33a内に進入させ、加熱ユニット34の加熱テーブル34b上にワークユニットUを搬入する。
図3(B)に示すように、ワークWがテープTを介して加熱面34dに載置され、ヒーター34eを通電することで、テープTの加熱が開始される。加熱の条件は、テープTやワークWの種別、大きさなどによって設定されるものであり、例えば、90℃で15分加熱する。
この加熱により、テープTを構成する基材Taや糊層Tbが温度上昇により軟化して、ワークWとテープTの間の接触面積が大きくなり、両者間の単位面積当たりの接着力が向上する。特に、ワークWの外周縁に対応する箇所まで広範囲に接着力が高められることで、後述するように、外周縁付近のチップ飛びを防止することができる。
<保持ステップS3>
図6(A)に示すように、加熱ステップS2を実施した後、テープTを介して保持テーブル20でワークWを保持するステップである。
具体的には、図2に示すように、第一搬送機構61のクランプ機構61aでワークユニットUを挟持してハウジング33から搬出するとともに、図1に示すように、仮置き機構50にワークユニットUを仮置し、一対のガイドレール51で位置決めを行う。次いで、第一搬送機構61により、ガイドレール51上に載置されたワークユニットUを保持テーブル20に搬送する。
図6(A)に示すように、保持テーブル20では、テープTを介してワークWの裏面Wbが保持テーブル20の保持面21に吸引保持されるとともに、環状フレームFがクランプ22によって保持される。
<切削ステップS4>
図6(B)に示すように、保持ステップS3を実施した後、切削ブレード31aをテープTへ切り込ませつつワークWを切削ブレード31aで切削するステップである。
具体的には、切削ブレード31aをZ軸方向における所定の切り込み高さに位置付けて高速回転させるとともに、切削ブレード31aのY軸方向(図1)の位置をワークWのストリートWs(図5)の位置に合わせ、保持テーブル20をX軸方向に加工送りすることで、ワークWの切削加工を行う。
切削ブレード31aのY軸方向のインデックス送りと、保持テーブル20のX軸方向の加工送と、を繰り返し、第一方向に伸びる全てのストリートWs(図5)について切削加工を行った後、保持テーブル20を90度回転し、第一方向と直交する第二方向に伸びるストリートWs(図5)についても同様に切削加工を行う。
以上のように切削加工がされることで、図7に示すように、ワークWがチップCに個片化される。この切削加工の際には、ワークWの外周縁付近には端材チップCa(三角チップ)が形成され、この端材チップCaはテープTとの接触面積が小さいものとなるが、上述した加熱ステップS2を経ることにより、接着力が高まっているため、端材チップCaがテープTから剥離して飛んでしまうというチップ飛びを防ぐ事ができる。
<予備加熱ステップSa>
以上の実施形態において、図4に示すように、テープ貼着ステップS1と、加熱ステップS2の間に、テープを加熱する予備加熱ステップSaを実施することとしてもよい。
この予備加熱ステップSaは、テープ貼着ステップS1と、加熱ステップS2の間に行われるものであればよく、特に具体的な方法に限定されるものではない。
例えば、カセット10(図1)に収容される前において、複数のワークユニットUを密閉式の加熱装置(オーブン)で加熱することや、一つのワークユニットUを開放式の加熱装置(ホットプレート)により加熱することなどが考えられる。加熱条件は特に限定されるものではないが、例えば、90℃で30分加熱することなどが考えられる。加熱後にカセット10(図1)に収容し、カセット10をカセット載置台3へと供給する。
また、加熱ユニット34により予備加熱ステップSaを実施することとしてもよい。即ち、カセット10からワークユニットUを加熱ユニット34に搬送し、加熱した後、再度カセット10に戻すことにより、予備加熱ステップSaを実施するものである。
以上のような予備加熱ステップSaにおいても、加熱ステップS2と同様に、テープTを構成する基材Taや糊層Tbが温度上昇により軟化して、ワークWとテープTの間の接触面積が大きくなり、両者間の単位面積当たりの接着力を向上させることができる。
そして、予備加熱ステップSaを経ることで、加熱ステップS2では二回目の加熱が実施されることになり、予備加熱ステップSaを経ない場合と比較して、ワークWとテープTの接着力を更に向上することができる。
以上のようにして本発明を実現することができる。
即ち、図1乃至図4に示すように、
被加工物であるワークWを切削ブレード31aで切削するワークWの切削方法であって、
基材Taの上に糊層Tbが形成されるテープTにワークWを貼着するテープ貼着ステップS1と、
テープ貼着ステップS1を実施した後、テープTを加熱してテープTのワークWとの接着力を向上させる加熱ステップS2と、
加熱ステップS2を実施した後、テープTを介して保持テーブル20でワークWを保持する保持ステップS3と、
保持ステップS3を実施した後、切削ブレード31aをテープTへ切り込ませつつワークWを切削ブレード31aで切削する切削ステップS4と、
を備えたワークWの切削方法とするものである。
これにより、ワークWとテープTの間の接触面積が大きくなり、両者間の単位面積当たりの接着力が向上し、外周縁付近のチップ飛びを防止することが可能となり、接着力が異なる領域を形成した特殊なテープを用いる必要を無くすことができる。
また、図1乃至図3に示すように、
保持テーブル20を備えた切削装置1は加熱ユニット34を有し、
加熱ステップS2は、加熱ユニット34で実施される、こととするものである。
これにより、切削装置1の切削ユニット30による切削加工の直前に、ワークWとテープTの接着力を向上させることができ、高い接着力を維持したままの切削加工が可能となって、チップ飛びをより効果的に防止することができる。
また、図4に示すように、
テープ貼着ステップS1を実施した後、加熱ステップS2を実施する前に、テープTを加熱する予備加熱ステップSaを更に備えた、こととするものである。
このように、予備加熱ステップSaを経ることで、加熱ステップS2では二回目の加熱が実施されることになり、予備加熱ステップSaを経ない場合と比較して、ワークWとテープTの接着力を更に向上することができる。
また、図1乃至図3に示すように、
ワークWの切削方法を実施するための切削装置1であって、
テープTに貼着されたワークWをテープTを介して保持する保持テーブル20と、
保持テーブル20で保持されたワークWを切削する切削ブレード31aが着脱自在に装着されるスピンドル31bと、
保持テーブル20をスピンドル31bに対して相対移動させる図示せぬ移動機構(X軸移動機構)と、
ワークWを複数収容可能なカセット10が載置されるカセット載置台3と、
ワークWに貼着されたテープTを加熱する加熱ユニット34と、
カセット載置台3に載置されたカセット10から加熱ユニット34へとワークWを搬送するとともに加熱ユニット34から保持テーブル20へとワークWを搬送する搬送機構(第一搬送機構61)と、を備えた切削装置1とするものである。
これにより、切削装置1単体で加熱ステップを実施することが可能となり、切削装置1の切削ユニット30による切削加工の直前に、ワークWとテープTの接着力を向上させることができる。
1 切削装置
2 装置本体
3 カセット載置台
10 カセット
20 保持テーブル
30 加工ユニット
31a 切削ブレード
31b スピンドル
32 カセット載置機構
33 ハウジング
33a チャンバー
33b 開口部
34 加熱ユニット
34a 支持台
34b 加熱テーブル
34c 支持レール
34d 加熱面
34e ヒーター
35 昇降機構
61 第一搬送機構
61a クランプ機構
C チップ
Ca 端材チップ
F 環状フレーム
S1 テープ貼着ステップ
S2 加熱ステップ
S3 保持ステップ
S4 切削ステップ
Sa 予備加熱ステップ
T テープ
Ta 基材
Tb 糊層
U ワークユニット
W ワーク
Wa 表面
Wb 裏面
Wd デバイス
Ws ストリート



Claims (4)

  1. 被加工物を切削ブレードで切削する被加工物の切削方法であって、
    基材の上に糊層が形成されるテープに被加工物を貼着するテープ貼着ステップと、
    該テープ貼着ステップを実施した後、該テープを加熱して該テープの該被加工物との接着力を向上させる加熱ステップと、
    該加熱ステップを実施した後、該テープを介して保持テーブルで該被加工物を保持する保持ステップと、
    該保持ステップを実施した後、切削ブレードを該テープへ切り込ませつつ該被加工物を該切削ブレードで切削する切削ステップと、
    を備えた被加工物の切削方法。
  2. 該保持テーブルを備えた切削装置は加熱ユニットを有し、
    該加熱ステップは、該加熱ユニットで実施される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の被加工物の切削方法。
  3. 該テープ貼着ステップを実施した後、該加熱ステップを実施する前に、該テープを加熱する予備加熱ステップを更に備えた、
    ことを特徴とする請求項2に記載の被加工物の切削方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載の被加工物の切削方法を実施するための切削装置であって、
    テープに貼着された該被加工物を該テープを介して保持する保持テーブルと、
    該保持テーブルで保持された該被加工物を切削する切削ブレードが着脱自在に装着されるスピンドルと、
    該保持テーブルを該スピンドルに対して相対移動させる移動機構と、
    該被加工物を複数収容可能なカセットが載置されるカセット載置台と、
    該被加工物に貼着された該テープを加熱する加熱ユニットと、
    該カセット載置台に載置された該カセットから該加熱ユニットへと該被加工物を搬送するとともに該加熱ユニットから該保持テーブルへと該被加工物を搬送する搬送機構と、
    を備えた切削装置。
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