JP2021176194A - 反射鏡、面発光レーザ、光源、投影装置、表示装置及び投光装置 - Google Patents

反射鏡、面発光レーザ、光源、投影装置、表示装置及び投光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】生産性が高い反射鏡を提供すること。【解決手段】本発明の一態様に係る反射鏡100は、第1の平均屈折率を有する低屈折率層102と、第1の平均屈折率よりも高い第2の平均屈折率を有する高屈折率層103と、を備え、低屈折率層はGa添加AlN層とGaN層とがそれぞれ複数層交互に積層された積層構造、又はIn添加AlN層とGaN層とがそれぞれ複数層交互に積層された積層構造を有し、高屈折率層はInGaN層を有する。【選択図】図1

Description

本願は、反射鏡、面発光レーザ、光源、投影装置、表示装置及び投光装置に関する。
従来、一対の反射鏡で活性層を挟み、基板に垂直な方向に共振器を形成した垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL;Vertical Cavity Surface Emitting LASER)が知られている。面発光レーザでは、発光層で発せられた光を繰り返し反射して増幅するため、共振器を構成する反射鏡(DBR;Distributed Bragg Reflector)には99%以上等の高い反射率が要求される。
またDBRの形状の歪みを補償するために、高屈折率層としてInGaN、低屈折率層としてAlGaN、InGaNとAlGaNの間にバッファ層としてGaNを用いる構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら特許文献1の構成では、反射鏡の生産性が低下する場合がある。
本発明は、生産性が高い反射鏡を提供することを課題とする。
本発明の一態様に係る反射鏡は、第1の平均屈折率を有する低屈折率層と、前記第1の平均屈折率よりも高い第2の平均屈折率を有する高屈折率層と、を備え、前記低屈折率層はGa添加AlN層とGaN層とがそれぞれ複数層交互に積層された積層構造、又はIn添加AlN層とGaN層とがそれぞれ複数層交互に積層された積層構造を有し、前記高屈折率層はInGaN層を有する。
本発明によれば、生産性が高い反射鏡を提供できる。
第1実施形態に係る反射鏡の構成例を示す断面図である。 Ga添加AlN中のGa濃度の原子濃度比と熱伝導率の関係例の図である。 第2実施形態に係る反射鏡の構成例を示す断面図である。 In添加AlN中のIn濃度の原子濃度比と熱伝導率の関係例の図である。 第3実施形態に係る面発光レーザの構成例を示す断面図である。 第4実施形態に係る面発光レーザの構成例を示す断面図である。 第5実施形態に係る2次元アレイ光源の構成例を示す断面図である。 2次元アレイ光源のレイアウトの第1例を示す平面図である。 2次元アレイ光源のレイアウトの第2例を示す平面図である。 2次元アレイ光源のレイアウトの第3例を示す平面図である。 2次元アレイ光源のレイアウトの第4例を示す平面図である。 第6実施形態に係る投影装置の構成例を示す図である。 第7実施形態に係る投影装置の構成例を示す図である。 第8実施形態に係るHUDを搭載した車両の構成例の図である。 第8実施形態に係るHUDの構成例を示す図である。 第9実施形態に係るHMDの構成例の斜視図である。 第9実施形態に係るHMDの構成例の断面図である。 第10実施形態に係る投光装置の構成例を示す図である。 第10実施形態に係る投光装置における光源のレイアウト例を示す図である。 第2実施例に係る反射鏡を示す断面図である。 第3実施例に係る面発光レーザを示す断面図である。 第4実施例に係る面発光レーザを示す断面図である。 第5実施例に係るアレイ光源を示す断面図である。
以下、本開示の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を適宜省略する。
また以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための反射鏡、面発光レーザ、光源、投影装置、表示装置及び投光装置を例示するものであって、本発明を以下に示す実施形態に限定するものではない。
[第1実施形態]
まず、第1実施形態に係る反射鏡について説明する。図1は、第1実施形態に係る反射鏡100の構成の一例を説明する断面図である。
<反射鏡100の構成例>
図1に示すように、反射鏡100は、複数層のGa添加AlN102aとGaN102bとが交互に積層された積層構造を有する低屈折率層102と、InGaNを有する高屈折率層103とが交互に積層され、形成されている。低屈折率層102の平均屈折率(第1の平均屈折率の一例)は、高屈折率層103の平均屈折率(第2の平均屈折率の一例)よりも小さい。
低屈折率層102の平均屈折率とは、低屈折率層102に含まれる層毎の光学膜厚と屈折率との積の総和を該当する低屈折率層102の総光学膜厚で除して得られる値をいう。同様に、高屈折率層103はInGaN層のみから構成されていてもよく、その場合、高屈折率層103の平均屈折率は該当するInGaN層の屈折率そのものである。
反射鏡100は、例えばGaNを含む基板101上に設けて使用される。例えば、基板101の材料はGaNの格子定数を有し、基板101としてGaN基板またはGaN層を異種基板上に成長したGaNテンプレートを用いることができる。異種基板としては、例えばサファイア基板、Si基板、GaAs基板、SiC基板等を用いることができる。
Ga添加AlN102aはGaが添加されており、詳細は製造方法で説明するが、Gaを添加しないAlNと比べて容易に平坦性を向上させることができる。Gaの添加量は、Ga添加AlNを平坦に成長でき、且つ反射鏡100の反射率が十分に得られる範囲で添加されていればよい。但し、Gaの添加量が多すぎると合金散乱によって熱伝導率が低下する場合がある。
図2はGa添加AlN層の熱伝導率の計算結果を示す図であり、Ga添加AlN層中のGa濃度の原子濃度比に対する熱伝導率の関係を示している。
ある材料AとBの混晶ABの熱伝導率は次の(1)式で計算される。
1/KAB=1/{x(1/K)+(1−x)(1/K)+x(1−x)(1/CAB)} ・・・(1)
なお、(1)式におけるxは混晶AB中の材料Aの組成である。言い換えると材料B中に含まれるAの濃度の原子濃度比である。KABは混晶ABの熱伝導率であり、Kは材料Aの熱伝導率であり、Kは材料Bの熱伝導率である。CABはボーイングパラメータである。
<Ga添加AlN中のGa濃度の原子濃度比と熱伝導率の関係例>
AlNの熱伝導率を350W/mK、GaNの熱伝導率を150W/mK、ボーイングパラメータを3.1W/mKとして(1)式に代入し、Ga添加AlNのGa濃度の原子濃度比に対する熱伝導率を計算すると図2のグラフになる。
Ga濃度の原子濃度比が0である時、すなわちAlNの時、熱伝導率は最も高く350W/mKである。Gaの原子濃度比0.03の時に80.7W/mKとなってGaNの熱伝導率を下回り、0.05では熱伝導率が54.3W/mK、0.10では30.9W/mKとAlNの1/10以下まで低下する。それ以降、熱伝導率は緩やかに下がり、Ga濃度の原子濃度比が0.50付近で11.6W/mKと最低値となる。以上の計算結果から、AlNへのGa添加量は少量が好ましく、添加量はGa濃度の原子濃度比で0.10以下、より好ましくは0.05以下である。さらに好ましくは0.03以下である。
反射鏡100によれば、適切な低屈折率層102及び高屈折率層103の組み合わせにより、極めて高い反射率、例えば99.9%以上の反射率を実現することができる。また、Ga添加AlN層102aとGaN層102bが特許文献1の実施例に記載されている20〜40%程度のAlGaNと比べて熱伝導が高いため、放熱性を向上させることができる。
ここで、低屈折率層に用いるGa添加AlN層102aには基板であるGaNとの格子不整合による引張歪が生じ、高屈折率層に用いるInGaN102bには圧縮歪が生じる。歪の量を制御せずに反射鏡104を形成した場合、基板が大きく反りクラックやピットが発生し反射率が低下する。そのため、Ga添加AlN層102aの歪と総膜厚の積と、InGaNの歪と総膜厚の積が等しくなるのが好ましい。
実際に作製する場合、歪量を等しくするのが難しいため、Ga添加AlN層の歪と総膜厚の積と、InGaN層の歪と総膜厚の積の比を0.8〜1.2になるように各膜厚を調整する。より好ましくは0.9〜1.1である。なお、歪εは次の(2)式で表される。分母は基板のa軸格子定数(a)であり、ここではGaNのa軸格子定数である。分子は変形量(Δa)であり、ここではInGaNやGa添加AlNのa軸格子定数(a)からGaNのa軸格子定数(a)を引いた値である。
ε=Δa/a=(a−a)/a ・・・(2)
Ga添加AlNは、基板であるGaNとの格子定数差が大きく、反射鏡100の中で一番大きな格子歪が発生する。そのため、低屈折率層に単層で厚くGa添加AlN層を成長させると、歪の蓄積によってミスフィット転位や表面荒れが生じやすく反射率の低下につながる。
従って、低屈折率層を複数のGa添加AlN層102aとGaN層102bで構成し、Ga添加AlN層の1層の膜厚を20nm以下、より好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下にして2層以上を形成するのがよい。GaN層102bに関しては、歪は発生しないため、特に膜厚に制限はない。GaN層102bは基本的にGaNを用いることが好ましいが、基板であるGaNの格子定数とほとんど変わらなければ、僅かながらAlやInを添加したGaNを主体とする層にすることもできる。
反射鏡100の反射波長をλとしたとき、低屈折率層102と高屈折率層103は、λ/4に対応する光学膜厚(屈折率と膜厚の積)で形成される。但し、上述した歪εを調整するために、低屈折率層と高屈折率層の光学膜厚の和をλ/2にした上で、各層の膜厚を増減することもできる。特に屈折率は、GaNよりGa添加AlNの方が小さいので、高屈折率層の光学膜厚をλ/4より厚く、低屈折率層の光学膜厚をλ/4より薄くした構造において反射率をより高めることができる。
高屈折率層の光学膜厚をλ/4より厚くすると、歪補償の観点から低屈折率層中のGa添加AlN層の膜厚を増加させる方が好ましい。光学膜厚の総和はλ/2にしなければならないため、高屈折率層のλ/4からの膜厚増加分と、歪補償のために厚くしたGa添加AlN層の膜厚増加分に対して、GaNの膜厚を薄くすることになる。
その結果、低屈折率層の屈折率は、光学膜厚がλ/4の構造と比べて、高屈折率層をλ/4より厚く低屈折率層をλ/4より薄くした構造の方が低くなり、屈折率差が大きくなる。そのため反射鏡の反射率もより高くできる。
Ga添加AlN層102aと高屈折率層103であるInGaNとの間をGaNにするとバッファ層の役割を果たし結晶品質が良くなる。従って、低屈折率層102の表面側と基板側の最外層はGaNで構成することが望ましい。
また高屈折率層103に含まれるInGaN層のIn組成が0.20超であると、十分な熱伝導性が得られないことがある。従って、熱伝導性の観点から、InGaN層のIn組成は0.20未満であることが好ましく、0.10未満であることがより好ましい。
一方、InGaN層のIn組成が0.02未満であると、InGaN層に生じる圧縮歪が小さくなり、Ga添加AlN層102aの歪を十分に補償できない場合がある。従って、歪の観点から、InGaN層のIn組成は0.02以上であることが好ましく、0.03以上であることがより好ましい。
高屈折率層103が、InGaN層とGaN層とが交互に積層された積層構造を有していてもよい。高屈折率層103がGaN層を含むことで、より優れた放熱性を得ることができる。この場合、高屈折率層103の全体で、熱伝導性及び歪の観点から、In組成が0.02以上0.20未満であることが好ましく、0.03以上0.10未満であることがより好ましい。
上記のGa添加AlN層とGaN層の多層膜構造及び、InGaNを交互に多層積層することで高品質かつ放熱性の高い反射鏡を得ることができる。
<反射鏡100の製造方法例>
次に反射鏡100の製造方法の一例について説明する。
製造装置としては、有機金属気相成長(Metal Organic chemical vapor deposition;MOCVD)法や、分子ビームエピタキシー(Molecular Beam Epitaxy;MBE)法、プラズマ堆積(Plasma Enhanced Chemical Vapor Depositionp;PECVD)法、ハイドライド気相成長(Hydride Vapor Phase Epitaxy;HVPE)法等がある。特に限定はされないが、ここではMOCVD法を用いて説明する。
使用原料は、III族原料としてトリメチルガリウム(TMG)、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルインジウム(TMI)等を使用できる。窒素原料としてアンモニア(NH)等を使用できる。導電性制御用不純物としてドナー不純物としてSi源のシランやジシラン、Ge源のモノゲルマン等を使用できる。アクセプター不純物として、Mg源のシクロペンタジエニルマグネシウム等を使用できる。各層の成長はNHを供給したまま、III族原料や不純物原料のバルブを開又は閉とすることで制御される。
基板を製造装置の反応炉内へセット後、キャリアガスと窒素原料のNHを供給しながら、基板を700℃以上1000℃未満に昇温後、III族原料を供給して低屈折率層102と高屈折率層103を交互に成長させることで反射鏡を形成することが望ましい。後述するが生産性をそこねなければ1000℃以上(例えば1100℃)に温度をあげてもよい。このようにして、反射鏡100を製造することができる。なお、積層する順番は、低屈折率層が先でも、高屈折率層が先でもどちらでもよい。
Ga添加AlN層の歪と総膜厚との積PAlN、及びInGaN層の歪と総膜厚との積PInGaNは、例えばこれらの膜厚で調整できる。
後述する実施例4のように、基板上に導電性を備えたバッファ層を形成した後に、バッファ層上に低屈折率層102及び高屈折率層103を交互に成長させてもよい。バッファ層を形成することでより優れた結晶品質を得ることができる。この場合、バッファ層が形成された基板を、導電性を備えた一つの基板とみなすことができる。
MOCVD法において、AlNやAlGaNのAl原料として用いられるTMAは、窒素原料として用いられるNHと気相中で混ざることで成長に寄与しない不可逆の寄生反応を起こす。AlGaNの場合、窒素の脱離を抑えて良好な結晶品質を得るために、V族原料であるNH3とIII族原料のモル比であるV/III比を1000〜10000にして成長することが好ましい。しかし、このような高V/III比で寄生反応が顕著になりやすく、固相でのAlの取り込み低下に伴い成長速度の低下が生じる場合がある。
寄生反応を抑制しやすい条件を採用すると、例えばV/III比を下げると、窒素脱離等が生じて欠陥が発生し、結晶品質が低下しやすい。一方で、Al原子は、Ga原子やIn原子と比べて窒素原子との結合が強い。そのため、Ga添加AlN層をV/III比を1000未満で形成しても窒素の脱離が起こりにくく、V/IIIを1000未満にして成長させることもできる。
またGa添加AlNをV/III比1000以上で成長させると、原料の不可逆反応によって基板表面へのAlの供給量が低下し成長速度が若干低下することもある。しかし、GaN層及びInGaN層は高速で成長できるため、反射鏡100全体では良好な生産性が得られる。
低屈折率層102及び高屈折率層103の成長温度は、低屈折率層と高屈折率層とで温度を変えても良いが、生産性の観点から700℃以上1000℃未満とすることが好ましい。成長温度が700℃未満であると、優れた結晶性が得られない場合がある。一方、成長温度が1000℃以上であると、InGaN層にInが取り込まれにくく、InGaN層の形成が困難になる。従って、低屈折率層102及び高屈折率層103の成長温度は700℃以上1000℃未満とすることが好ましい。更に、GaN層を900℃前後の温度で成長させると、優れた平坦性を得やすい。従って、低屈折率層102及び高屈折率層103の成長温度は800℃以上950℃未満とすることがより好ましい。
低屈折率層に例えばAl組成が10〜50%程度のAlGaNを用いた場合、最適な成長温度は1000℃〜1100℃であるが、Ga添加AlN層は1000℃未満でもAlGaNと比べて品質低下が起こりにくい。Al原子は700〜1000℃の温度帯も、1000〜1100℃の温度帯でもマイグレーションをほとんどしないため、温度による結晶品質の差が生じにくい。そのため、低屈折率層と高屈折率層を同じ温度で成長させることができる。
低屈折率層と高屈折率層は基本的に同じ温度で成長するが、層間で±数℃〜±10℃程度であれば温調器のPID(Proportional-Integral-Differential)制御等で基板温度が大きくオーバーシュートやアンダーシュートをすることもない。そのため層間のガスや圧力の切換え時間で基板温度を±数℃〜±10℃程度の範囲で変更をすることもできる。また低屈折率層と高屈折率層の成長温度差が例えば200℃以内であれば数分で加熱と冷却ができるので、基板温度を低屈折率層と高屈折率層とで変更することもできる。
低屈折率層102及び高屈折率層103の成長温度はほぼ一定に保つことが好ましい。低屈折率層102と高屈折率層103との成長温度を変化させた場合、特に温度差が200℃以上あると、温度の切り替え後に温度が安定するまでの間、次の成長を行うことができず生産性が下がる。特に、InGaN層のIn組成は温度の影響を受けやすい。
低屈折率層にAlGaNを用いて成長温度を200℃以上異ならせる場合に、昇温に要する時間及びその後の安定に要する時間の合計が5分間、降温に要する時間及びその後の安定に要する時間の合計が15分間と見積もられる。この場合、本実施形態に係る製造方法と比較して、約17〜20時間も時間がかかる。
さらに、温度の変更のために成長中断している間に、反応炉や基板を設置するトレイ等に用いられる石英部材からSiが脱離したり、導電性を持たせるために低屈折率層102や高屈折率層103に不純物をドーピングしている場合にドーピングした不純物が基板表面に濃縮(高濃度に集まること)したり、偏析したりする場合がある。
不純物の濃縮又は偏析は、低屈折率層102と高屈折率層103との間の界面に欠陥を引き起こし、結晶性の低下及び反射率の低下に繋がる場合がある。そのため、低屈折率層102及び高屈折率層103の成長温度を一定に保ち成長中断時間を極力少なくすることが好ましい。
低屈折率層102及び高屈折率層103に1×1018cm−3程度の不純物をドーピングすると、界面の不純物濃度を1×1021cm−3以下に抑制できる。またアンドープにすると、1×1017cm−3以下に抑制できる。なお、アンドープとは不純物を意図的なドーピングをせず、結晶中の残留不純物濃度が1×1017cm−3以下であることをいう。
このような方法によれば、ガス条件にもよるが、低屈折率層102及び高屈折率層103の1ペア(1周期)は5分前後で成長させることができ、約4時間〜5時間で50〜60周期の低屈折率層102及び高屈折率層103を含む反射鏡100を製造できる。
低屈折率層は、高屈折率層に含まれるInGaNと同じ温度で成長することが望ましいが、低屈折率層にGaを添加しないAlNを用いると、結晶自体の品質は低下しなくともピットが発生することがある。Al原子は結合力が強いため基板表面をほとんどマイグレーションしない。そのため、低屈折率層中に多層構造として用いる薄膜のAlNではAlNの結晶同士がつながらず島状に成長することがある。
低屈折率層の成長温度がGaNの成長に最適な1000℃以上では、Ga原子が基板表面を盛んにマイグレーションすることができるので、マイグレーションするGa原子でAlNの隙間を埋め、平坦に成長させることを容易に行える。
しかし、本実施形態に係る反射鏡100の観点で望ましい成長温度である700℃以上〜1000℃未満では、Ga原子のマイグレーションが1000℃以上の場合に比べて弱くなる。AlNが島状に成長した場合に、GaN層をAlN層上に成長しても隙間が残り、それがピットとして反射鏡の表面に現れる場合がある。
一方、基板表面を弱くマイグレーションできるGa原子を、AlNの成長中に少量でも添加することで、Ga原子がAl原子の表面での濡れ性を助け、容易に隙間の無い平坦なAlNを形成することができる。すなわちGa添加AlN層を平坦に形成できる。
InGaN層は窒素雰囲気中で成長させることができる。水素雰囲気中でInGaN層の成長を行おうとしても、層中にInを全く取り込めない。そのため、Ga添加AlN層及びGaN層は窒素雰囲気又は水素雰囲気のどちらの雰囲気中で成長させてもよいが、窒素雰囲気中で成長させることが好ましい。
AlN層及びGaN層を水素雰囲気中で成長させた場合、InGaN層を成長させるための窒素雰囲気から水素雰囲気に切り替えた時に、InGaN層の表面からInが離脱するおそれがある。低屈折率層102を成長させる際に、InGaN上に窒素雰囲気でGaNを保護膜として成長させるか、最初のGa添加AlN層102a及びGaN層102bの一組を窒素雰囲気中で成長させ、残りを水素雰囲気中で成長させてもよい。
以上の製造方法によって、Ga添加AlN層とGaN層の多層膜構造及び、InGaNを交互に多層積層して反射鏡100を製造することで、生産性を損なうことなく高品質かつ放熱性の高い反射鏡を得ることができる。
<反射鏡100の作用効果>
次に、反射鏡100の作用効果について説明する。
従来、一対の反射鏡で薄い活性層を挟み、基板に垂直な方向に共振器を形成した垂直共振器型の面発光レーザが知られている。面発光レーザでは、発光層で発せられた光を繰り返し反射して増幅するために、共振器を構成するDBRには99%以上等の高い反射率が要求される。
またDBRの形状の歪みを補償するために、高屈折率層としてInGaN、低屈折率層としてAlGaN、InGaNとAlGaNの間にバッファ層としてGaNを用いる構成が開示されている。この構成では、DBRを構成する各層は、所定の成長条件で成長する。具体的にはInGaNは600℃〜900℃、AlGaNは1000℃以上で成長する。例えば、高屈折率層のInGaNを800℃で成長させた後、基板温度を昇温して1000℃以上で低屈折率層のAlGaNを成長させる。そして、再び基板温度を800℃に下げてInGaNを成長させる。
しかし、InGaNとAlGaNの間にバッファ層としてGaNを用いる構成では、InGaNのIn組成は成長温度に依存するため、AlGaNの最適な成長温度である1000℃以上ではInがまったく取り込まれない。そのためAlGaNの成長後にInGaNを成長させる際に、基板温度をInGaNの最適な成長温度まで下げることが好ましい。しかし、基板温度はすぐに設定温度に追従しないので、数分〜十数分程度の待ち時間が必要になる。同様にInGaNの最適温度からAlGaNの最適温度に昇温する際にも温度が目標温度に安定するまでの待ち時間が必要になる。
このような基板温度の切り替えと、温度安定化のための待ち時間により、反射率99%以上のDBRは、構造にもよるが40〜60周期程度のペア数が必要で温度の昇降温だけで数時間〜十数時間かかり、生産性が大きく低下する場合がある。また、低屈折率層に用いているAlGaNは3元混晶であるため合金散乱で熱伝導率が悪く、面発光レーザの放熱特性が悪くなる場合がある。
これに対し、本実施形態では、第1の平均屈折率を有する低屈折率層と、第1の平均屈折率よりも高い第2の平均屈折率を有する高屈折率層とを備え、低屈折率層はGa添加AlN層とGaN層とがそれぞれ複数層交互に積層された積層構造を有し、高屈折率層はInGaN層を有する。
AlN層にGaを添加することで、低屈折率層102と高屈折率層103とを同じ温度で成長させることもできるため、低屈折率層102を成長させる時と、高屈折率層103を成長させる時とで温度を切り替えることを必要としない。そのため、温度切替後に温度が安定するまでの間の待ち時間も不要となり、低屈折率層102と高屈折率層103とを短時間に成長させることができる。これにより反射鏡100の生産性を上げることができ、生産性が高い反射鏡100を提供することができる。
また本実施形態に係るGa添加AlN層102aとGaN層102bは、20〜40%程度のAlGaNと比べて熱伝導が高い。そのため、InGaNとAlGaNの間にバッファ層としてGaNを用いる構成等と比較して、より高い放熱性を得ることができる。
また比較例として、AlN層とGaN層とを交互に積層して形成した低屈折率層と、InGaN層を含んで形成した高屈折率層とを含んで反射鏡を形成すると、反射鏡の表面にクラックやピットが発生し、反射鏡の反射率が低下する場合がある。これに対し、本実施形態では、Ga添加AlN層102aに添加したGa原子がAl原子の表面での濡れ性を助けるため、隙間の無い平坦なGa添加AlN層を容易に形成できる。平坦なGa添加AlN層を形成することで、より反射率の高い反射鏡100を提供できる。
また本実施形態では、Ga添加AlN中に含まれるGa濃度の原子濃度比を0より大きく且つ0.10以下にする。これにより、Ga添加AlNの熱伝導率を高くすることができ、反射鏡100の放熱性を良好にすることができる。
また本実施形態では、高屈折率層103の光学膜厚は、低屈折率層102の光学膜厚と異なっている。より詳しくは高屈折率層103の光学膜厚は、低屈折率層102の光学膜厚より大きい。このようにすることで高屈折率層103と低屈折率層102の間の屈折率差を大きくし、反射鏡100の反射率を向上させることができる。
また本実施形態では、InGaN層のIn組成を0.03以上0.20未満にする。InGaN層のIn組成を0.03以上にすることで、Ga添加AlN層102aの歪を十分に補償できる。またInGaN層のIn組成を0.20未満にすることで、InGaN層の十分な熱伝導性を確保し、反射鏡100の放熱性を確保することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る反射鏡について説明する。図3は第2実施形態に係る反射鏡109の構成の一例を示す断面図である。第1実施形態と基本的な構造は同じで、AlNへの添加元素がGaではなくInである。以下に添加元素がInによる異なる点について説明する。
反射鏡109は、第1実施形態の反射鏡100のGa添加AlN102aから、AlNにIn添加したIn添加AlN102cに置き換えている。Ga添加と同様にInを添加することで何も添加しないAlNと比べて容易に平坦性を向上させることができる。Inの添加量は、In添加AlNを平坦に成長でき、且つ反射鏡109の反射率が十分に得られる範囲で添加されていればよい。但し、Inの添加量が多すぎると合金散乱によって熱伝導率が低下する場合がある。
<In添加AlN中のIn濃度の原子濃度比と熱伝導率の関係例>
図4はIn添加AlN層の熱伝導率の計算結果を示す図であり、In添加AlN層中のIn濃度の原子濃度比に対する熱伝導率の関係を示している。
AlNの熱伝導率を350W/mK、InNの熱伝導率を45W/mK、ボーイングパラメータを1.2W/mKとして式(1)に代入し、計算すると図4のグラフになる。
In濃度の原子濃度比が0である時、すなわちAlNの時、熱伝導率は最も高く350W/mKである。Inの原子濃度比0.01の時に103.7W/mKで、GaNの130W/mKより低くなる。0.03の時に61.3W/mk、0.05では28.2W/mKとAlNの1/10以下まで低下し、0.10では15.4W/mKとGaNの1/10近くまで低下する。それ以降、熱伝導率は緩やかに下がり、In濃度の原子濃度比が0.50付近で5.58W/mKと最低値となる。Ga添加AlNと比べると、In添加での熱伝導率の低下が大きい。そのため、添加量はIn濃度の原子濃度比で0.50以下、より好ましくは0.03以下である。さらに好ましくは0.01以下である。
<反射鏡109の製造方法例>
次に反射鏡109の製造方法の一例について説明する。ここではMOCVD装置を用いた例の説明をする。
基本的な製造法は反射鏡100と同じように製造し、AlNへの添加元素Inにすることで反射鏡109を製造する。AlNにInを添加することで、Gaを添加した時と同様にAlNの平坦性を向上させることができる。
反射鏡109の熱伝導率を考慮すると、In添加AlN102c中の添加量を少なくすることが好ましい。Ga添加の場合は、原料ガスのGaのモル比で制御するが、Inの場合、モル比以外に成長温度やガス雰囲気などで制御することができる。
有機金属原料の供給モル比でのIn添加量制御は、単純に原料ガスの流量で行うが、ガス供給量をコントロールしているマスフローコントローラは、フルスケールに対して制御可能な最低流量がある。そのため、原料ガスのInを少なく調整するには限度がある。また、In原料のガス流量を少なくしすぎるとInによるAlNの平坦性改善の効果が薄くなってしまう。
成長温度でのIn添加量制御は、高屈折率層103であるInGaNの成長温度より高くすることで、In添加AlNの平坦性を改善しつつInの添加量を低くすることができる。しかしながら、低屈折率層102と高屈折率層103で成長温度差が大きくなると温度の昇降温で時間を要するので、生産性を損ねない範囲で低屈折率層102の成長温度を高くする。
ガス雰囲気でのIn添加量制御はキャリアガスに水素を使う。Inを含む窒化物半導体は、成長時のキャリアガスに水素を含むとInが取り込まれにくくなる。そこで、低屈折率層のAlNの成長中のキャリアガスを水素にすることでIn添加AlN中へのInの取り込みを抑えることができる。またキャリアガスを水素と窒素の混合ガスにして、水素の割合を制御することで、In添加AlN中への取り込み量を制御することもできる。
成長温度をInGaNよりも高くしたり、キャリアガス中に水素を含ませたりすることで、AlNの平坦性が改善できるIn原料のガスを供給しつつ、In添加AlN中に取り込まれるInの量を抑えることができる。例えば、In原料の供給比を10%以上にしても、AlN中に含まれるIn添加量を1%以下、さらには不純物のドーピングのレベルにまで減らすことができ、Inの効果による平坦性の改善をしつつ、熱伝導率をAlNと同等にすることができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る面発光レーザを、図5を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る面発光レーザ200の構成の一例を説明する断面図である。
図5に示すように、面発光レーザ200は、第1の反射層204と、第1の半導体層205と、活性層206と、第2の半導体層207と、第2の反射層208とを備えている。面発光レーザ200が発光するレーザ光は、第1の反射層204と第2の反射層208の両側から出射され、何れの出射光を利用することもできる。
第1の反射層204は、第1実施形態で示した反射鏡100、又は第2実施形態で示した反射鏡109を含んで構成され、GaNを含む基板201上に形成されている。第1の反射層204の上には、第1の半導体層205が形成されている。
第1の半導体層205上には、活性層206と第2の半導体層207とを含む積層体で、素子分離のためのメサ構造211が配置されている。第2の半導体層207上には、第2の反射層208が形成されている。
第2の半導体層207上には第1の電極209が形成され、また第1の半導体層205上におけるメサ構造211の周辺には第2の電極210が形成されている。なお、図5では、活性層206を起点に活性層206より上をメサ構造211として示しているが、製造上、活性層206を起点にメサ構造を形成することが困難な場合がある。このような場合には、第1の半導体層205の一部を含めてメサ構造211を形成してもよい。
第1の半導体層205は導電型を有する半導体層で、GaNやAlGaN、InGaN等で構成できる。導電型にはn型、又はp型があるが、抵抗率の観点からn型が好ましい。n型であればSiやGe等を、p型であればMg等を不純物としてそれぞれ用いることができる。
膜厚は薄過ぎると抵抗が増加して、第2の電極210から活性層206へのキャリア注入が妨げられる。そのため、膜厚は1μm以上が好ましい。しかしながら、膜厚を厚くすると第1の反射層204と、第2の反射層208との間で形成される共振器の共振器長が長くなり、光の回折損失が大きくなる場合がある。そのため、膜厚は2μm以下が好ましい。
活性層206は第1の半導体層205上にメサ構造状に配置されている。活性層206は、第1の半導体層205や第2の半導体層207から注入されたキャリアを閉じ込め、発光効率を高めるために、InGaN/GaNやInGaN/InGaN等の多重量子井戸構造で形成すると好適である。
第2の半導体層207は、第1の半導体層205とは逆の導電型を有する半導体層であり、GaN、AlGaN、InGaN等で形成されている。第1の半導体層205がn型の場合には、第2の半導体層207はp型で形成され、第1の半導体層205がp型の場合には、第2の半導体層207はn型で形成される。
第2の反射層208は、半導体や誘電体、又はその組み合わせからなる多層膜反射鏡である。半導体を用いる場合には、第2の反射層208を第1の反射層204と同じ構造に形成してもよいし、AlInN/GaN等の第1の反射層204とは異なる構造に形成してもよい。第1の反射層204及び第2の反射層208のそれぞれに反射鏡100を適用すると、面発光レーザ200の表面側(基板201とは反対側)からも基板201側からも、活性層206で発生した熱を効率よく放出できるため好適である。
第1の反射層204にドーピングをして電気伝導度を持たせることもできる。その場合、第1の半導体層205と同じ導電型にする。図5では第2の電極210を第1の半導体層205上に形成しているが、第1の反射層204が導電性を有する場合には、基板201の裏面に第2の電極を形成することもできる。
誘電体を第2の反射層208の材料として用いる場合には、SiN、SiO、Ta、Nb等の材料を用いることができる。但し、これらに限定されるものではなく、目的に応じて適宜材料を選択できる。
誘電体は、屈折率差が半導体よりも大きく1ペアあたりの反射率の増減が大きい。そのため、第1の反射層204より第2の反射層208の反射率を低くして、第2の反射層208側から光を取り出す場合には、第2の反射層208の反射率を適切に調整することが好ましい。調整方法としては、屈折率差の異なる複数種類のペアから任意の反射率になるように組み合わせる方法や、低屈折率層と高屈折率層の光学膜厚をλ/4から増減させる方法、或いは低屈折率層と高屈折率層の他に屈折率の異なる層を1層追加する方法等を適用できる。
また、誘電体は熱伝導率が半導体より低いため、第2の反射層208側への放熱性は低くなるが、第1の反射層204に反射鏡100を適用することで、活性層206の発熱を基板201側へ十分に放熱でき、これにより面発光レーザ200の発熱を抑制できる。
なお、図5には示さなかったが、目的に応じて、開口のあるSiO等の絶縁膜とITO等の透明電極を用いた構造、或いはトンネル接合を第2の半導体層207上に選択的に形成し、第1の半導体層205と同じ導電型の半導体層で覆った電流狭窄構造等を形成することもできる。
また、第1の電極209及び/又は第2の電極210として、オーミック接触を形成可能な材料を用いると好適である。例えばp−GaN等と接触させる場合にはNi/Au等を材料とし、またn−GaN等と接触させる場合にはTi/Al等を材料として、第1の電極209及び/又は第2の電極210を形成すると好適である。
以上説明したように、反射鏡100を含んで第1の反射層204を構成することで、生産性が高く、且つ放熱性の良好な面発光レーザを提供することができる。
また放熱性のよい第1の反射層204を備えることで、電流注入時の活性層206の発熱を効率的に放熱できるため、面発光レーザ200による発光特性をより向上させることができる。例えば、光と電流をより狭い領域に閉じ込めて低電流で駆動させることで、面発光レーザ200の消費電力を低減できる。また高い電流値で駆動させることで、面発光レーザ200の発光の出力を向上させることができる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る面発光レーザを、図6を参照して説明する。なお、第3実施形態と同じ部分は説明を適宜省略し、異なる部分を中心に説明する。図6は、本実施形態に係る面発光レーザ200aの構成の一例を説明する断面図である。
図6に示すように、面発光レーザ200aは、第1の反射層204aと、第2の電極210aとを備えている。第1の反射層204aは、反射鏡100又は反射鏡109を含んで構成され、GaNを含む基板201上に形成されている。第2の電極210aは、基板201における第1の反射層204aとは反対側の面に設けられている。
ここで、第1の反射層204aの低屈折率層に用いるGa添加AlN層、又はIn添加AlN層は電気抵抗が高く、Si等の不純物をドーピングして導電性を持たせても十分に抵抗を下げることが難しい。そのため本実施形態では、第1の半導体層205と基板201とを電気的に接続させるための導電部212を第1の反射層204aに設けている。
この導電部212は、第1の反射層204aを貫通する貫通孔213と、貫通孔213の内部を埋めるように設けられた通電部214とを含んで構成されている。通電部214は、半導体、又は金属等の導電性を有する材料で形成され、一端が第1の半導体層205に電気的に接続され、他端が基板201に電気的に接続されている。通電部214が第1の半導体層205と基板201とを通電させることで、第1の半導体層205と基板201とが電気的に接続され、基板201側から第1の半導体層205を通してメサ構造211等へキャリアを注入できるようになっている。
通電部214を半導体材料で形成する場合には、第1の半導体層205と同じ導電型の材料で形成することが好ましい。このよう材料として、例えばGaNやAlGaN,InGaN等が挙げられる。また通電部214を金属材料で形成する場合には、基板201又は第1の半導体層205とオーミック接触を形成可能な材料で形成することが好ましい。このような材料として、例えばTi/Al、Ti/Au、Cr/Au等が挙げられる。
また面発光レーザ200aの寸法によっては、基板201と通電部214の接触面積が十分に確保できず接触抵抗が高くなる場合がある。この場合には、第1の反射層204aと基板201の間に不純物を1×1018cm−3以上ドーピングした半導体層を設けると、接触抵抗を低減できるため好適である。なお図6では、貫通孔213の内部を全て埋めるように通電部214を設ける例を示したが、これに限定されるものではない。素子抵抗に影響が出なければ全てを埋め込む必要はなく、貫通孔213の内部の少なくとも一部に通電部214を設ければよい。
以上説明したように、本実施形態では、第1の半導体層205と基板201とを電気的に接続させるための導電部212を含んで第1の反射層204aを構成する。Ga添加AlN層、又はIn添加AlN層の電気抵抗が高い場合にも、第1の半導体層205と基板201との導電性を確保でき、光と電流をより狭い領域に閉じ込めることで、低電流で駆動可能な低消費電力の面発光レーザ、又は高い電流値で駆動可能な高出力の面発光レーザ等を提供可能になる。
[第5実施形態]
次に、第5実施形態に係る2次元アレイ光源を、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る2次元アレイ光源300の構成の一例を説明する断面図である。ここで、2次元アレイ光源300は、「光源」の一例である。
2次元アレイ光源300は、第4実施形態で示した面発光レーザ200aを面内に複数個、アレイ状に配置している。但し、第4実施形態では、1個の面発光レーザ200aが1個の第1の電極209を備えるのに対し、本実施形態では複数の面発光レーザ200aが1個又は2個以上の共通電極312を備えている。
また2次元アレイ光源300は、第1の半導体層205及び導電部212と、共通電極312とを電気的に絶縁する絶縁層320を備えている。絶縁層320は、第1の半導体層205及び導電部212を覆うと共に、メサ構造211の側壁も覆っている。絶縁層320の材料には、例えばSiO、SiN等の無機材料やポリイミド等の有機材料を使用できる。なお、図7には1個の共通電極312を示したが、用途に合わせて面内で発光させたい領域毎に2個以上の共通電極を形成してもよい。
2次元アレイ光源300のレイアウト例を、図8〜図11を参照して説明する。図8〜図11は、それぞれ2次元アレイ光源300のレイアウト例を説明する図である。ここでは、メサ構造211及び導電部212のレイアウトについて説明する。
図8に示す例では、複数のメサ構造211が正三角形の格子状に配置され、導電部212は、複数のメサ構造211毎にメサ構造211の周囲に独立して設けられている。換言すると、複数のメサ構造211のそれぞれが1つの導電部212により囲まれている。
図9に示す例では、複数のメサ構造211が正三角形の格子状に配置され、複数のメサ構造211の周囲に単一の導電部212が設けられている。換言すると、導電部212が複数のメサ構造211に共有されている。さらに換言すると、導電部212が複数の面発光レーザ200aに共有されている。
図10に示す例では、複数のメサ構造211は正三角形の格子状に配置され、導電部212は、複数のメサ構造211毎にメサ構造211の周囲に複数(ここでは6つ)設けられ、且つ複数のメサ構造211間で共有されている。
また、格子点を形成する隣接するメサ構造211の重心位置に、1つの導電部212が設けられている。図10に破線で示す三角形は、3つのメサ構造211で形成される格子点216を表している。格子点216の重心位置217の位置に1つの導電部212が配置されている。
図10に示す例は、図8及び図9に示す例よりも、面発光レーザ200aの密度を高められる構造である。
図11に示す例は、図10に示す例において、メサ構造211同士を外接させたものである。この構成によりメサ構造211をより高密度に配置し、面発光レーザ200aをより高密度に配置することができる。メサ構造211に囲まれた領域の全てを導電部212とすることができる。なお図11では、隣接するメサ構造211同士が接触する例を示したが、隣接するメサ構造211同士の間に隙間があってもよい。換言すると隣接するメサ構造211同士が近接する配置であってもよい。
なお、図8〜図11に示す例ではメサ構造211の平面形状を円形とし、図8〜図11に示す例では導電部212の平面形状を円形としているが、これらが四角形、三角形等の多角形であってもよく、円形又は多角形以外の形状であってもよい。また、メサ構造211の配置について正三角形の格子状の例を示したが、メサ構造211が四角形の格子状や、ハニカム状等の別の形態で配置されていてもよい。
本実施形態に係る2次元アレイ光源300では、共通電極312と第2の電極210aとの間に電圧を印加することで、複数の面発光レーザ200aのそれぞれにキャリアが注入され、複数の面発光レーザ200aのそれぞれが発光する。面発光レーザ200aは放熱特性の良い2次元アレイ光源であるので、メサ構造211間の距離を狭くでき高密度に面発光レーザ200aを配置することができる。
なお、第3実施形態で示した面発光レーザ200aを用いて2次元アレイ光源300を説明したが、第2実施形態で示した面発光レーザ200を用いて2次元アレイ光源300を構成することもできる。この場合には、導電部212が無くなり、第1の半導体層205上に形成する第2の電極210を複数の面発光レーザ200間で共有することで実現できる。面発光レーザ200のレイアウトは図11の様にメサ構造211同士を隣接させた配置以外であれば、第2の電極210を複数の面発光レーザ200間で共有させて形成することができる。
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る投影装置を、図12を参照して説明する。図12は、本実施形態に係る投影装置1000の構成の一例を説明する図である。投影装置1000は、レーザ光を走査して画像を描画することができる。
図12に示すように、投影装置1000は、光源1001と、光走査部1002とを備えている。光源1001は、第2実施形態に係る面発光レーザ200、第3実施形態に係る面発光レーザ200a又は第4実施形態に係る2次元アレイ光源300を、1又は2以上備えている。
面発光レーザ200、面発光レーザ200a又は2次元アレイ光源300が1つの場合には、投影装置1000は単色の画像を対象物1003に投影する。面発光レーザ200、面発光レーザ200a又は2次元アレイ光源300が複数の場合には、投影装置1000は、各面発光レーザの光軸を同軸上に揃えて出射面から出射し、面発光レーザ毎に発振波長を変えることで、複数の色の画像を対象物1003に投影できる。
光走査部1002は光源1001から出射されたレーザ光を走査し対象物1003へ投影するための素子を含む。このような素子として、2軸方向に可動するMEMS(micro electro mechanical systems)ミラーや1軸方向に可動するMEMSミラーを2個組み合わせた素子等を用いることができる。光走査部1002は、光源1001から出射されたレーザ光の進行方向を調整する光学素子の一例である。
画像の生成の際には、光走査部1002の走査に合わせて、レーザ光の強度を変調して対象物1003上にレーザ光を照射する。このようにして、対象物1003上に直接画像を生成することができる。
光源1001に面発光レーザ200を用いる場合、μWオーダーから数mW程度のレーザ光を出力し、微小な領域に画像を描画することができる。このような投影装置1000は、例えば、レーザ光で網膜に直接描画する網膜ディスプレイとして用いることができる。本実施形態に係る低消費電力な面発光レーザを用いることで、バッテリー容量を小さくできるため、小型で軽量な網膜ディスプレイを実現できる。
光源1001にアレイ光源を用いる場合、mWオーダーからkWオーダーのレーザ光を出力し、大面積な領域に画像を描画することができる。このような投影装置は、例えば、プロジェクターとして用いることができる。高密度に集積した2次元アレイ光源で光学系を簡素にできるため、小型なプロジェクターを実現できる。
[第7実施形態]
次に、第7実施形態に係る投影装置を、図13を参照して説明する。図13は、本実施形態に係る投影装置1100の構成の一例を説明する図である。投影装置1100は、光源1101と、投影光学部1102とを備えている。光源1101は、第5実施形態で示した2次元アレイ光源300を備える。
投影光学部1102は、少なくとも、蛍光部材1103、フィルター1104及び画像生成素子1105を備え、必要に応じて、投影レンズ1106等のレンズやミラー等を更に備えてもよい。
蛍光部材1103は、光源1101から投影光学部1102へ入射した光の一部によって励起されることで、白色光を作り出す。蛍光部材1103としては、例えば、光源1101から出射される光が青色光の場合、黄色光を発する蛍光部材が用いられ、光源1101から出射される光が紫外光の場合、白色光を発する蛍光部材が用いられる。
フィルター1104は、白色光から色を分離するフィルターであり、可動部も備えている。フィルター1104としては、例えば赤色、青色、緑色の光を透過させるカラーホイール等が用いられる。
画像生成素子1105は、フィルター1104を透過した光から画像を生成する素子である。画像生成素子1105としては、例えば、2次元アレイ状に微細なミラーを備えたMEMSデバイスや、反射型液晶素子等が用いられる。
投影レンズ1106は、画像生成素子1105により生成された画像を所望の倍率に拡大し対象物へ投影する。投影光学部1102は、光源1101から出射されたレーザ光の波長及び進行方向等を調整する光学素子の一例である。
本実施形態では、投影光学部1102にフィルター1104が含まれているが、フィルター1104の代わりに、プリズムやダイクロイックミラーが用いられてもよい。プリズムやダイクロイックミラーが用いられる場合、光を例えば赤色、緑色、青色に分離し、3つの画像生成素子で各色の画像を生成し、最後にプリズム等で合成する構成等にすることができる。
本実施形態の投影装置は例えばプロジェクターとして用いることができ、高密度に集積した2次元アレイ光源300で光学系を簡素にできるため、小型なプロジェクターを実現できる。
[第8実施形態]
次に、第8実施形態に係るヘッドアップディスプレイを、図14及び図15を参照して説明する。図14は、本実施形態に係るヘッドアップディスプレイ500を搭載した車両400の構成の一例を説明する図である。また図15はヘッドアップディスプレイ500の構成の一例を説明する図である。
ヘッドアップディスプレイ500は、車両400のフロントガラス(フロントウインドシールド)401に画像等の光を投影し、車両400の前景に虚像を重畳表示する表示装置の一例である。なお、以降ではヘッドアップディスプレイをHUDと省略して表記する。
図14に示すように、HUD500は、車両400のフロントガラス401の付近に設置される。HUD500から発せられる投射光Lがフロントガラス401で反射され、ユーザーである観察者(運転者402)に向かう。投射光Lが運転者402の目に到達することで、運転者402は、HUD500によって投影された画像等を虚像として視認することができる。なお、フロントガラス401の内壁面にコンバイナを設置し、コンバイナによって反射する投射光によってユーザーに虚像を視認させる構成にしてもよい。
図15に示すように、HUD500では、赤色、緑色、青色のレーザ光源501R,501G,501Bからレーザ光が出射される。レーザ光源501Rは、面発光レーザ200、面発光レーザ200a、又は2次元アレイ光源300を、1又は2以上備え、赤色のレーザ光を照射する。レーザ光源501Gは、面発光レーザ200、面発光レーザ200a、又は2次元アレイ光源300を、1又は2以上備え、緑色のレーザ光を照射する。レーザ光源501Bは、面発光レーザ200、面発光レーザ200a、又は2次元アレイ光源300を、1又は2以上備え、青色のレーザ光を照射する。
出射されたレーザ光は、各レーザ光源に対して設けられるコリメートレンズ502,503,504と、2つのダイクロイックミラー505,506と、光量調整部507と、から構成される入射光学系を経た後、反射面14を有する可動装置13にて偏向される。
可動装置13として、2軸方向に可動するMEMSミラーや1軸方向に可動するMEMSミラーを2個組み合わせた素子等を用いることができる。
偏向されたレーザ光は、自由曲面ミラー509と、中間スクリーン510と、投射ミラー511とから構成される投射光学系を経て、フロントガラス401に投影される。なお、HUD500では、レーザ光源501R,501G,501B、コリメートレンズ502,503,504、ダイクロイックミラー505,506は、光源ユニット530として光学ハウジングによってユニット化されている。
HUD500は、中間スクリーン510に表示される中間像を車両400のフロントガラス401に投影することで、その中間像を運転者402に虚像として視認させることができる。
レーザ光源501R,501G,501Bから発せられる各色のレーザ光は、それぞれ、コリメートレンズ502,503,504で略平行光とされ、合成部となる2つのダイクロイックミラー505,506により合成される。合成されたレーザ光は、光量調整部507で光量が調整された後、反射面14を有する可動装置13によって二次元走査される。可動装置13で二次元走査された投射光Lは、自由曲面ミラー509で反射されて歪みを補正された後、中間スクリーン510に集光され、中間像を表示する。中間スクリーン510は、マイクロレンズが二次元配置されたマイクロレンズアレイで構成されており、中間スクリーン510に入射してくる投射光Lをマイクロレンズ単位で拡大する。
可動装置13は、反射面14を2軸方向に往復可動させ、反射面14に入射する投射光Lを二次元走査する。この可動装置13の駆動制御は、レーザ光源501R,501G,501Bの発光タイミングに同期して行われる。
本実施形態では、高密度に集積した面発光レーザ又は2次元アレイ光源で光学系を簡素にできるため、小型なHUDを実現できる。
なおHUD500は、車両400だけでなく、例えば、航空機、船舶、移動式ロボット等の移動体、或いはその場から移動せずにマニピュレータ等の駆動対象を操作する作業ロボット等の非移動体に搭載することもでき、上述したものと同様の効果を得ることができる。
[第9実施形態]
次に、第9実施形態に係るヘッドマウントディスプレイを、図16及び図17を参照して説明する。図16は、本実施形態に係るヘッドマウントディスプレイ60の構成の一例を説明する斜視図である。また図17はヘッドマウントディスプレイ60の構成の一例を説明する断面図である。
ヘッドマウントディスプレイ60は、人間の頭部に装着可能な頭部装着型の表示装置の一例であり、例えば眼鏡に類する形状とすることができる。なお、ヘッドマウントディスプレイを以降ではHMDと省略して表記する。
図16において、HMD60は、左右に1組ずつ略対称に設けられたフロント60a及びテンプル60bにより構成されている。フロント60aは、例えば、導光板61により構成することができ、光学系や制御装置等は、テンプル60bに内蔵することができる。
図17は、HMD60の構成を部分的に示している。なお、図17では、左眼用の構成を例示しているが、HMD60は右眼用としても同様の構成を備えている。
HMD60は、制御装置11と、光源ユニット530と、光量調整部507と、反射面
14を有する可動装置13と、導光板61と、ハーフミラー62とを備えている。
レーザ光源501Rは、面発光レーザ200、面発光レーザ200a、又は2次元アレイ光源300を、1又は2以上備え、赤色のレーザ光を照射する。レーザ光源501Gは、面発光レーザ200、面発光レーザ200a、又は2次元アレイ光源300を、1又は2以上備え、緑色のレーザ光を照射する。レーザ光源501Bは、面発光レーザ200、面発光レーザ200a、又は2次元アレイ光源300を、1又は2以上備え、青色のレーザ光を照射する。
光源ユニット530は、レーザ光源501R、501G、及び501Bと、コリメートレンズ502、503、及び504と、ダイクロイックミラー505、及び506とを、光学ハウジングによってユニット化したものである。光源ユニット530において、レーザ光源501R、501G、及び501Bからの三色のレーザ光は、合成部となるダイクロイックミラー505及び506で合成される。光源ユニット530からは、合成された平行光が発せられる。
光源ユニット530からの光は、光量調整部507により光量調整された後、可動装置13に入射する。可動装置13は、制御装置11からの信号に基づき、反射面14をXY方向に可動し、光源ユニット530からの光を二次元走査する。可動装置13の駆動制御は、レーザ光源501R、501G、501Bの発光タイミングに同期して行われる。
可動装置13による走査光は、導光板61に入射する。導光板61は、走査光を内壁面で反射させながらハーフミラー62に導光する。導光板61は、走査光の波長に対して透過性を有する樹脂等により形成されている。
ハーフミラー62は、導光板61からの光をHMD60の背面側に反射し、HMD60の装着者63の眼の方向に出射する。ハーフミラー62は、例えば、自由曲面形状を有している。走査光による画像は、ハーフミラー62での反射により、装着者63の網膜に結像する。或いは、ハーフミラー62での反射と眼球における水晶体のレンズ効果とにより、装着者63の網膜に結像する。またハーフミラー62での反射により、画像は空間歪が補正される。装着者63は、XY方向に走査される光で形成される画像を視認することができる。
62はハーフミラーであるため、装着者63には、外界からの光による像と走査光による画像が重畳して視認される。ハーフミラー62に代えてミラーを設けることで、外界からの光をなくし、走査光による画像のみを視認できる構成にしてもよい。
本実施形態では、高密度に集積した面発光レーザ又は2次元アレイ光源で光学系を簡素にできる。光源は、端面発光型レーザを用いた場合と比べて、消費電力も少ないので小型、軽量なHDMが実現できる。
[第10実施形態]
次に、第10実施形態に係る投光装置を、図18及び図19を参照して説明する。図18は、本実施形態に係る投光装置1600の構成の一例を説明する図である。また図19は、投光装置1600における光源のレイアウトの一例を説明する図である。
投光装置1600は、光源1601と、蛍光部材1602と、投光部材1603とを備えている。光源1601としては、例えば第4実施形態に係る2次元アレイ光源300が用いられ、光源1601から出射された光で蛍光部材1602を励起させる。光源1601から出射された光と、蛍光部材1602が励起されて放射された光とを投光部材1603で2次元状に拡げて投光する。図18には、投光部材1603の例として、反射鏡を図示してある。
蛍光部材1602としては、例えば、光源1601から出射される光が青色光の場合、黄色光を発する蛍光部材が用いられ、光源1601から出射される光が紫外光の場合、白色光を発する蛍光部材が用いられる。蛍光部材1602は、光源1601から出射されたレーザ光の波長を調整する光学素子の一例である。また、投光部材1603は、光源1601から出射され、蛍光部材1602により波長が調整されたレーザ光の進行方向を調整する光学素子の一例である。
図19に示す光源1601は、簡略化のため数十個の面発光レーザと4つの共通電極1605で記載しているが、面内に数千個〜数万個の面発光レーザ1604を2次元アレイ状に並べた2次元アレイ光源であり、複数の共通電極1605を有している。図19に示した複数の共通電極1605の配置と形状は一例であり、目的の用途に合わせて複数の共通電極1605の配置と形状を適宜選択できる。
複数の共通電極1605のうちから、電圧を印加する上部共通電極を選択することで、1つの光源1601で、任意の場所や空間に投光することができる。例えば、投光装置1600を車載用のヘッドライトモジュールとして使う場合、1チップ内で多数の上部共通電極を設けることで、高出力かつ小型な配光可変型前照灯として使うことができる。また発光させる面発光レーザを選択することで、狙った位置にレーザ光を照射することができる。
[各種実施例]
次に、上述した各実施形態をさらに具体化した実施例について説明する。
(実施例1)
まず実施例1について説明する。実施例1は、反射波長405nmの反射鏡の構造と、その製造方法についてである。本実施例の多層膜反射鏡の構成は、図1の反射鏡100と同様であるため、図1を参照して説明する。
基板101としてGaN基板を用いる。低屈折率層は、Gaの添加量が原子濃度比で0.03のGa添加AlN層とGaN層の多層膜で構成され、膜厚はそれぞれ5.2nmのGa添加AlN層2層と、膜厚9nmのGaN層3層からなる。
高屈折率層は膜厚43nmのIn0.05Ga0.95Nで、低屈折率層と高屈折率層を交互に合計44周期形成する。GaNの屈折率を2.54、Ga添加AlNの屈折率を2.11、In0.05Ga0.95Nの屈折率を2.60として光学膜厚を計算すると、低屈折率層が67.6nm、高屈折率層が111.8nmである。高屈折率層はλ/4から約12%厚く、低屈折率層はλ/4から約12%薄い。以上の構成にすることで、Ga添加AlNの歪と膜厚の積と、InGaNの歪と膜厚の積の比は1.006になり、AlNとInGaNとの歪がほぼ等しくなる。
次に製造方法について説明する。窒化物半導体の製造装置にMOCVD装置を用いる。まず、GaN基板をMOCVD装置の反応炉にセットし加熱する。基板の温度を900℃まで加熱し、低屈折率層102としてGa添加AlN層102aとGaN102bの多層膜を成長させる。Ga添加AlN層は5.2nmの厚さで2層、GaNは9nmの厚さで、GaNから先に成長し合計で2.5周期成長する。
Ga添加AlN層のガス条件は、窒素雰囲気、TMAとTMGのGa供給比を0.03、TMAとTMGの供給和を80μmol/min、NH3を40mmol/minでV/III比を500として、GaNのガス条件は窒素雰囲気、TMGを100μmol/min、NHを200mmol/minでV/III比を2000としている。
GaN層とGa添加AlN層の成長でNH供給量を変更しているため、NHのガス供給量の安定待ち時間として5秒の成長中断を設ける。次に、温度は変更せず900℃のままで、高屈折率層103として厚さ43nmのIn0.05Ga0.95Nを成長させる。
ガス条件は窒素雰囲気、TMGを100μmol/mi、TMIを70μmol/min、NH3を200mmol/minでV/III比を1176とする。TMGとNH3の供給量は直前に成長したGaNと同じであるため、成長中断は設けず連続成長で成長させる。
以降は、Ga添加AlN層とGaN層の多層膜とInGaNを交互に繰り返し、合計で44回繰り返すことで反射率約99.8%、反射波長405nmの多層膜反射鏡104が得られる。
(実施例2)
本実施例は、反射波長450nmの反射鏡1800の構造とその製造方法についてである。図20は本実施例に係る反射鏡1800の構成の一例を示す断面図である。
低屈折率層1802は、Gaの添加量が原子濃度比で0.05のGa添加AlN層1802aとGaN層1802bの多層膜で構成され、膜厚はそれぞれ6nmのGa添加AlN層が3層と、膜厚9.7nmのGaN層が4層からなる。
高屈折率層1803は膜厚37nmのIn0.10Ga0.90Nで、低屈折率層と高屈折率層を交互に合計47周期形成する。GaNの屈折率を2.45、Ga添加AlNの屈折率を2.0985、In0.10Ga0.90Nの屈折率を2.49として光学膜厚を計算すると、低屈折率層が72.7nm、高屈折率層が92.1nmである。高屈折率層はλ/4から約5.8%薄く、低屈折率層はλ/4から約5.8%厚い。以上の構成にすることで、Ga添加AlNの歪と膜厚の積と、InGaNの歪と膜厚の積の比は0.991になり、Ga添加AlNとInGaNとの歪がほぼ等しくなる。
次に製造方法について説明する。窒化物半導体の製造装置にMOCVD装置を用いる。まず、GaN基板1801をMOCVD装置の反応炉にセットし加熱する。始めに結晶品質を向上するためのバッファ層として2μmのGaNを1100℃の温度で成長させる。次に、基板の温度を850℃まで下げ、低屈折率層1802としてGaの原子濃度比で0.05のGa添加AlN層1802aとGaN1802bの多層膜を成長させる。Ga添加AlN層は6nmの厚さで3層、GaNは9.7nmの厚さで3層、GaNから先に成長させ、合計で3.5周期成長させる。Ga添加AlN層のガス条件は、窒素雰囲気でTMAとTMGのGa供給比を0.05、TMAとTMGの供給和を80μmol/min、NH3を200mmol/minでV/III比を2500として、GaNのガス条件は窒素雰囲気、TMGを100μmol/min、NH3を200mmol/minでV/III比を2000としている。GaNとAlNは連続して成長する。
次に、温度はそのままの850℃で、高屈折率層1803として膜厚37nmのIn0.10Ga0.90N1803を成長させる。ガス条件は、窒素雰囲気、TMGを100μmol/mi、TMIを70μmol/min、NH3を200mmol/minでV/III比を1176とする。TMGとNH3の供給量とは直前に成長するGaNと同じであるため、連続成長で成長させる。
以降は、Ga添加AlN層とGaN層の多層膜からなる低屈折率層1802とIn0.10Ga0.90Nからなる高屈折率層1803を交互に繰り返し、合計で47回繰り返すことで反射率約99.8%、反射波長450nmの反射鏡1800が得られる。
(実施例3)
本実施例は、第2実施形態に係る発振波長405nmの面発光レーザの実施例で、反射鏡に実施例1の反射鏡を用いている。図21は本実施例に係る面発光レーザ1900の構成の一例を示す断面図である。
基板としてGaN基板1901を用いる。GaN基板上に結晶品質をよくするためのバッファ層としてアンドープのGaN1912を1μm成長させる。次に、第1の反射層として実施例1の反射鏡1904(100)を成長させる。形成方法は実施例1と同じなので省略する。反射鏡1904の上に第1の半導体層として膜厚1μmのn−GaN1905を成長させる。
続いて、活性層としてIn0.09Ga0.91N/GaNの3周期の多重量子井戸構造1906を成長させる。井戸層であるIn0.09Ga0.91Nと障壁層であるGaNの膜厚はそれぞれ、6nm、4nmである。次に、活性層への電子の閉じ込めを強くするための電子ブロック層として、p−Al0.20Ga0.80N1913を20nm成長させ、その上に第2の半導体層としてp−GaN1907を210nm成長させる。最後に電極とのオーミック接触を得るためのコンタクト層として、p++−GaN1914を5nm成長させる。
次に、基板を反応炉から取り出し、フォトリソグラフィーとRIEでn−GaN1905が露出するまでエッチングしメサ構造1911を形成し、その後に表面再結合を抑えるパッシベーションのための絶縁膜としてSiO1915をメサ構造1911と基板表面を覆うように100nm成膜する。次に、メサ上部のパッシベーション膜を直径8μmの円形のパターンを用いてウェットエッチングで除去した後にメサ上に透明電極としてITO1916を厚さ20nmで形成し、電流狭窄構造を形成する。続けてITO1916の外周部に第2の電極としてリング状のTi/Au電極1909を形成する。さらに、メサ構造1911の周辺をウェットエッチングでSiOを除去し、第1の電極として、Ti/Al電極1910を形成する。最後に、ITO1916上にTa/SiOからなる誘電体DBR1908を形成することで、面発光レーザが完成する。本実施例の反射鏡を用いて基板側への放熱性がよい高出力駆動が可能な面発光レーザが完成する。
(実施例4)
本実施例は、第3実施形態に係る発振波長450nmの面発光レーザの実施例で、反射鏡に実施例2の反射鏡を用いている。図22は本実施例に係る面発光レーザ2000の構成の一例を示す断面図である。
基板としてn型のGaN基板2001を用いる。GaN基板上に結晶品質をよくするためと、導電部とのオーミック接触を取るためのバッファ層としてSiを3×1018cm−3の濃度でドーピングしたn−GaN2017を1μm成長させる。次に、反射鏡として実施例2の反射鏡2004(204)を成長させる。形成方法は実施例2と同じなので省略する。反射鏡2004の上に第1の半導体層として膜厚1μmのn−GaN2005を成長させる。
続いて、活性層としてIn0.20Ga0.80N/GaNの3周期の多重量子井戸構造2006を成長させる。井戸層であるIn0.20Ga0.80Nと障壁層であるGaNの膜厚はそれぞれ、6nm、4nmである。次に、活性層への電子の閉じ込めを強くするための電子ブロック層として、p−Al0.20Ga0.80N2013を20nm成長させ、その上に第2の半導体層としてp−GaN2007を210nm成長させる。最後に電極とのオーミック接触を得るためのコンタクト層として、p++−GaN2014を5nm成長させる。
次に、基板を反応炉から取り出し、フォトリソグラフィーとRIEでn−GaN2005が露出するまでエッチングし、メサ構造2011を形成し、続けてメサ構造2011の周辺のn−GaN2005が露出した領域に、導電部2012を形成する。導電部2012の深さは反射鏡2004を貫通しバッファ層のn−GaN2012が露出する深さである。そして、通電部としてTi/Al2016を導電部2012における貫通孔の内部にn−GaN2005とn−GaN2012とが電気的に接続されるように形成する。
導電部2012の形はメサ構造2011周辺を堀の様に覆った形状や、円形や矩形などの形でメサ構造2011の周辺に複数個配置した構造等、活性層に隣接するn−GaN2005と基板と隣接するn−GaN2012を電気的に接続できればどのような形状でも良い。
メサ構造2011とTi/Al2016、導電部2012における貫通孔内部の通電部の形成が終わったら、基板表面全体を覆うように絶縁膜としてSiO2015を形成する。その後、メサ上部のSIOを直径8μmの円形のパターンを用いてウェットエッチングで除去した後に、メサ上に透明電極としてITO2018を厚さ20nmで形成し、続けてITO2018の外周部に第2の電極としてリング状のTi/Au電極2009を形成する。そして、基板の裏面に第1の電極として、Ti/Al電極2010を形成する。最後に、ITO2018上にTa/SiOからなる誘電体DBR2008を形成することで、面発光レーザが完成する。
本実施例の反射鏡を用いて基板側への放熱性がよい高出力駆動が可能な面発光レーザが完成する。
(実施例5)
次に、実施例5について説明する。実施例5は、第4実施形態に係る2次元アレイ状光源の具体例である。図23は2次元アレイ光源2100の構成の一例を示す断面図である。2次元アレイ光源2100を構成する面発光レーザのレイアウトは図7と同じである。
実施例5に係る2次元アレイ光源2100は、実施例4の面発光レーザを面内にアレイ状に複数配置した構造を有する。実施例4と同じ部分は適宜省略し、異なる部分を中心に説明する。
実施例4で用いていたリング状の電極の代わりに、すべての素子に同時に通電できるように各メサ構造2011上に形成してある各ITO2018が電気的に接続されるように共通電極としてTi/Al電極2112を用いる。
面発光レーザのピッチ(最近接の面発光レーザ同士の中心間距離)を40μm、メサ構造2011の直径を28μm、メサ構造2011と導電部2012との距離を3μmとることで、チップ1cm角あたりに面発光レーザを約36000個配置でき、放熱性の良い面発光レーザであるため、全素子を同時に駆動できる。
(実施例6)
本実施例は、反射波長450nmの構造と、その製造方法についてである。本実施例の多層膜反射鏡の構成は図3の反射鏡109と同様であるため、図3を参照して説明する。
基板101としてGaN基板を用いる。低屈折率層は、Inの添加量が原子濃度比で0.01未満のIn添加AlN層とGaN層の多層膜で構成され、膜厚はそれぞれ11nmのIn添加AlN層2層と、膜厚7.5nmのGaN層3層からなる。
高屈折率層103は膜厚50nmのIn0.10Ga0.90Nで、低屈折率層と高屈折率層を交互に合計35周期形成する。GaNの屈折率を2.45、In添加AlNの屈折率を2.08、In0.10Ga0.90Nの屈折率を2.47として光学膜厚を計算すると、低屈折率層が100.9nm、高屈折率層が123.5nmである。高屈折率層はλ/4から約10%薄く、低屈折率層はλ/4から約10%厚い。以上の構成にすることで、Ga添加AlNの歪と膜厚の積と、InGaNの歪と膜厚の積の比は0.978になり、In添加AlNとInGaNとの歪がほぼ等しくなる。
次に製造方法について説明する。窒化物半導体の製造装置にMOCVD装置を用いる。まず、GaN基板をMOCVD装置の反応炉にセットし加熱する。基板の温度を1050℃まで加熱し、低屈折率層102としてInの原子濃度比で0.01未満のIn添加AlN層102cとGaN102bの多層膜を成長させる。In添加AlN層は11nmの厚さで2層、GaNは7.5nmの厚さで3層、GaNから先に成長させ、合計で3.5周期成長させる。1層目のGaNは窒素雰囲気で成長し、その後の層は水素雰囲気で成長する。Ga添加AlN層のガス条件は、TMAとTMIのIn供給比を0.10、TMAとTMIの供給和を80μmol/min、NH3を200mmol/minでV/III比を2500として、GaNのガス条件は、TMGを100μmol/min、NH3を200mmol/minでV/III比を2000としている。
次に、基板の温度を1分30秒かけて150℃下げ900℃にする。高屈折率層103として膜厚50nmのIn0.10Ga0.90N103を成長させる。ガス条件は、窒素雰囲気、TMGを100μmol/mi、TMIを70μmol/min、NH3を200mmol/minでV/III比を1176とする。
次に、In添加AlN層とGaNの多層膜からなる低屈折率層102を成長するために、基板の温度を1分かけて150℃上げ1050℃にする。なお昇降温に要する時間は合計2分30秒で、生産性を損ねるほどではない。
以降は、In添加AlN層とGaN層の多層膜からなる低屈折率層102とIn0.10Ga0.90Nからなる高屈折率層103を交互に繰り返し、合計で35回繰り返すことで反射率約99.8%、反射波長450nmの反射鏡109が得られる。
以上、好ましい実施形態等について詳説したが、上述した実施形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
100、109 反射鏡
101、201 GaNを含む基板
102 低屈折率層
102a Ga添加AlN層
102b GaN層
102c In添加AlN層
103 高屈折率層
200、200a 面発光レーザ
204 第1の反射層
205 第1の半導体層
206 活性層
207 第2の半導体層
208 第2の反射層
209 第1の電極
210 第2の電極
211 メサ構造
212 導電部
213 貫通孔
214 通電部
216 格子点
217 重心位置
300 2次元アレイ光源
312 共通電極
320 絶縁層
400 車両
500 ヘッドアップディスプレイ(表示装置の一例)
60 ヘッドマウントディスプレイ(表示装置の一例)
1000 投影装置
1100 投影装置
1600 投光装置
特許6129051号公報

Claims (17)

  1. 第1の平均屈折率を有する低屈折率層と、
    前記第1の平均屈折率よりも高い第2の平均屈折率を有する高屈折率層と、を備え、
    前記低屈折率層はGa添加AlN層とGaNを主体とする層とがそれぞれ複数層交互に積層された積層構造を有し、
    前記高屈折率層はInGaN層を有する
    反射鏡。
  2. 前記Ga添加AlN中に含まれるGa濃度の原子濃度比は、0より大きく且つ0.10以下である
    請求項1に記載の反射鏡。
  3. 第1の平均屈折率を有する低屈折率層と、
    前記第1の平均屈折率よりも高い第2の平均屈折率を有する高屈折率層と、を備え、
    前記低屈折率層はIn添加AlN層とGaN層とがそれぞれ複数層交互に積層された積層構造を有し、
    前記高屈折率層はInGaN層を有する
    反射鏡。
  4. 前記In添加AlN中に含まれるIn濃度の原子濃度比は、0より大きく且つ0.05以下である請求項3に記載の反射鏡。
  5. 前記高屈折率層の光学膜厚は、前記低屈折率層の光学膜厚とは異なる
    請求項1乃至4の何れか1項に記載の反射鏡。
  6. 前記高屈折率層の光学膜厚は、前記低屈折率層の光学膜厚より大きい
    請求項5に記載の反射鏡。
  7. 前記InGaN層のIn組成は、0.03以上0.20未満である
    請求項1乃至6の何れか1項に記載の反射鏡。
  8. 活性層と、
    前記活性層を挟んで設けられた第1の反射層及び第2の反射層と、を有し、
    前記第1の反射層は、請求項1乃至7の何れか1項に記載の反射鏡を有する
    面発光レーザ。
  9. 前記活性層と前記第1の反射層の間に配置された第1の半導体層と、
    前記活性層と前記第2の反射層の間に配置された第2の半導体層と、をさらに有し、
    前記第1の反射層は導電性の基板上に形成され、
    少なくとも前記第2の半導体層及び前記活性層の積層体はメサ構造を有し、
    少なくとも前記第1の反射層には、前記第1の半導体層と前記基板とを電気的に接続させるための導電部が形成されている
    請求項8に記載の面発光レーザ。
  10. 前記導電部は、
    前記第1の反射層を貫通する貫通孔と、
    前記貫通孔の内部の少なくとも一部に設けられ、一端が前記第1の半導体層に接続し、他端が前記基板に接続する通電部と、を含む
    請求項9に記載の面発光レーザ。
  11. 請求項8乃至10の何れか1項に記載の面発光レーザを複数備える
    光源。
  12. 請求項9、又は10に記載の面発光レーザを複数備え、
    前記導電部は、複数の前記メサ構造ごとに、前記メサ構造の周囲に設けられている
    光源。
  13. 前記導電部は、複数の前記メサ構造ごとに、前記メサ構造の周囲に複数設けられ、且つ複数の前記メサ構造の間で共有されている
    請求項12に記載の光源。
  14. 前記メサ構造は、隣接する複数の前記メサ構造で格子点を形成するように配置され、
    前記導電部は、前記格子点の重心位置に配置されている
    請求項12に記載の光源。
  15. 請求項8乃至10の何れか1項に記載の面発光レーザ、又は請求項11乃至14の何れか1項に記載の光源の少なくとも一方を備える
    投影装置。
  16. 請求項8乃至10の何れか1項に記載の面発光レーザ、又は請求項11乃至14の何れか1項に記載の光源の少なくとも一方を備える
    表示装置。
  17. 請求項8乃至10の何れか1項に記載の面発光レーザ、又は請求項11乃至14の何れか1項に記載の光源の少なくとも一方を備える
    投光装置。
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