JP2021174645A - 点火プラグ - Google Patents

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Tomohito Noguchi
馨 ▲高▼橋
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【課題】沿面放電の発生を低減できる点火プラグを提供すること。【解決手段】点火プラグは、軸孔の先端側を形成し先端向き面を有するセラミック製の第1部材と、第1部材の後端に自身の先端が接し、軸孔の後端側を形成し後端向き面を有する合成樹脂製の第2部材と、を含む絶縁体と、軸孔に後端から先端に亘って配置された導電部と、先端向き面を係止する棚部と、後端向き面を係止する受け部と、が内周に設けられた筒状の主体金具と、を備え、第2部材を構成する合成樹脂の誘電率は、第1部材を構成するセラミックスの誘電率よりも小さく、第2部材は、主体金具の後端より先端側の位置から主体金具の後端より後端側の位置まで延びている。【選択図】図1

Description

本発明は点火プラグに関し、特に沿面放電の発生を低減できる点火プラグに関する。
筒状の絶縁体と、絶縁体の軸孔に配置される中心電極と、軸孔内で中心電極に電気的に接続され絶縁体の後端に固定される端子金具と、絶縁体を保持する筒状の主体金具と、を備える点火プラグにおいて、特許文献1には、端子金具と主体金具との間の沿面放電の発生を低減する技術が開示されている。
特開2017−76519号公報
しかし上記技術には改善の余地がある。
本発明はこの問題点を解決するためになされたものであり、沿面放電の発生を低減できる点火プラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明の点火プラグは、軸線に沿って延びる軸孔が形成され、外周に設けられた先端向き面と、先端向き面よりも後端側において外周に設けられた後端向き面と、を備える筒状の絶縁体と、軸孔に後端から先端に亘って配置された導電部と、先端向き面を係止する棚部と、後端向き面を係止する受け部と、が内周に設けられた筒状の主体金具と、を備え、絶縁体は、軸孔の先端側を形成するセラミック製の第1部材と、第1部材の後端に自身の先端が接し、軸孔の後端側を形成する合成樹脂製の第2部材と、を含み、第2部材を構成する合成樹脂の誘電率は、第1部材を構成するセラミックスの誘電率よりも小さく、先端向き面は第1部材に設けられ、後端向き面は第2部材に設けられ、第2部材は、主体金具の後端より先端側の位置から主体金具の後端より後端側の位置まで延びている。
請求項1記載の点火プラグによれば、導電部が配置された軸孔の先端側を形成するセラミック製の第1部材の後端に、軸孔の後端側を形成する合成樹脂製の第2部材の先端が接する。主体金具の棚部に係止される先端向き面は第1部材に設けられ、主体金具の受け部に係止される後端向き面は第2部材に設けられる。従って主体金具によって第1部材および第2部材が固定される。第2部材は、主体金具の後端より先端側の位置から主体金具の後端より後端側の位置まで延びている。第2部材を構成する合成樹脂の誘電率は、第1部材を構成するセラミックスの誘電率よりも小さいので、絶縁体の全体がセラミック製の場合に比べ、導電部の後端と主体金具との間の沿面放電の発生を低減できる。
請求項2記載の点火プラグによれば、第1部材の後端および第2部材の先端は、絶縁体の厚さが最も厚い部分に存在する。従って請求項1の効果に加え、第1部材の後端と第2部材の先端との間における導電部と主体金具との間の絶縁破壊の発生を低減できる。
請求項3記載の点火プラグによれば、導電部は、第1部材の軸孔と第2部材の軸孔に軸部がまたがり、軸部から径方向の外側に鍔部が突出する。第1部材の後端と第2部材の先端とが相俟って形成される凹部に鍔部が配置される。これにより導電部の軸方向の位置が鍔部によって規制される。鍔部の先端向き面と第1部材との間、及び、鍔部の後端向き面と第2部材との間の少なくとも一方にパッキンが存在するので、請求項1又は2の効果に加え、パッキンによって軸孔を気密にできる。
第1実施の形態における点火プラグの片側断面図である。 図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグの断面図である。 変形例における点火プラグの断面図である。 第2実施の形態における点火プラグの片側断面図である。 点火プラグの断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は第1実施の形態における点火プラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面下側を点火プラグ10の先端側、紙面上側を点火プラグ10の後端側という(図2から図5においても同じ)。図1に示すように点火プラグ10は、絶縁体11、導電部30及び主体金具40を備えている。
絶縁体11は第1部材12及び第2部材20を含む。第1部材12は先端13が閉じた有底筒状の部材であり、高温下の絶縁性や機械的特性に優れるアルミナ等のセラミックスにより形成されている。第1部材12には、軸線Oに沿って延びる軸孔14が形成されている。第1部材12は、円筒状の胴部15と、胴部15の先端に隣接する有底円筒状の先端部16と、胴部15の後端に設けられたフランジ17と、を備えている。
先端部16の外径は胴部15の外径よりも小さい。軸孔14は、第1部材12の後端18(図2参照)に開口している。フランジ17は第1部材12の後端18に位置する。胴部15の外周に先端向き面19が設けられている。本実施形態では先端向き面19は円錐面または球帯からなる。
第2部材20は、合成樹脂により形成された筒状の部材である。第2部材20を構成する合成樹脂は、例えばエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーンが挙げられる。第2部材20を構成する合成樹脂の誘電率は、第1部材12を構成するセラミックスの誘電率よりも低い。誘電率とは、1kHz〜1MHzにおける比誘電率のことをいう。
第2部材20には、軸線Oに沿って延びる軸孔23が形成されている。軸孔23は、第2部材20の先端21(図2参照)及び後端22に開口している。第2部材20は、第1部材12の軸孔14と第2部材20の軸孔23とがつながるように、第1部材12の後端18に第2部材20の先端21が接した状態で配置される。
第2部材20は、円筒状の胴部24と、胴部24の先端に設けられたフランジ25と、を備えている。フランジ25は第2部材20の先端21に位置する。第2部材20の外周に後端向き面26が設けられている。本実施形態では後端向き面26はフランジ25に設けられており、円錐面または球帯からなる。第2部材20のフランジ25は第1部材12のフランジ17に突き合せられている。
導電部30は、バリア放電を発生させるための部材である。導電部30は、軸線Oに沿って延びる軸部31と、軸部31から径方向の外側に突出する鍔部33と、を備えている。軸部31は絶縁体11の軸孔14,23にまたがって配置されており、導電性を有する金属材料(例えばステンレス鋼等)によって形成されている。軸部31の先端32は、第1部材12の先端部16に内包されている。
図2は図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグ10の断面図である。第2部材20の先端21には、軸孔23につながる凹部27が設けられている。凹部27は鍔部33が収容される部位であり、軸孔23の全周につながる環状に形成されている。鍔部33は、軸部31の全周に亘って設けられている。本実施形態では軸部31及び鍔部33は一体成形品である。但し鍔部33は金属製に限られない。鍔部33は溶接、接着、はめ合い等によって軸部31に結合していても良い。
鍔部33の先端向き面34と第1部材12の後端18との間にパッキン36が配置されている。本実施形態では、パッキン36は鍔部33を構成する材料よりも軟質の環状の金属材料で作られている。但しパッキン36をシリコーンゴムやフッ素ゴム等のゴム、ポリフェニレンサルファイドやポリエーテルエーテルケトン等の合成樹脂、フレキシブルマイカ等によって形成しても良い。パッキン36は、鍔部33の後端向き面35に第2部材20が接し、第2部材20の先端21が第1部材12の後端18に接した状態で潰される。
図1に戻って説明する。軸部31の後端部37は、第2部材20の後端22よりも後端側に突き出ている。後端部37にはおねじが設けられている。端子38は、交流電圧やパルス電圧が入力される部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子38にはめねじが設けられている。端子38は、軸部31の後端部37のおねじに端子38のめねじが結合して、第2部材20の後端22に固定されている。
主体金具40は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成される略円筒状の部材である。主体金具40は、第1部材12の胴部15の外周に配置される先端部41と、先端部41の後端に隣接する座部44と、を備えている。先端部41は外周におねじ42が形成されている。おねじ42はエンジン(図示せず)のねじ穴に螺合する。座部44は、エンジンのねじ穴におねじ42を締め付けたときの軸力を受ける部位である。座部44の外径はおねじ42の外径よりも大きい。
先端部41の内周に棚部43が設けられている。棚部43は第1部材12の先端向き面19の先端側に位置し、パッキン(図示せず)を介して先端向き面19を係止する。
主体金具40は、座部44の後端に隣接する接続部45と、接続部45の後端に隣接する工具係合部46と、工具係合部46の後端に隣接する受け部47と、を備えている。工具係合部46は、エンジンのねじ穴におねじ42を締め付けるときに、レンチ等の工具を係合させる部位である。
受け部47は第2部材20の後端向き面26の後端側に位置し、後端向き面26を係止する。本実施形態では第2部材20の後端向き面26と受け部47との間に、無機物の粉末が充填されたシール部48が設けられている。受け部47はシール部48を介して後端向き面26を係止する。主体金具40に保持された第1部材12は、主体金具40の先端40aから先端側に胴部15の一部および先端部16が突出している。主体金具40に保持された第2部材20は、主体金具40の後端40bから後端側に胴部24の一部が突出している。
点火プラグ10は、例えば以下のような方法によって製造される。まず、第2部材20の軸孔23に後端部37から軸部31を挿入し、鍔部33を第2部材20の凹部27に配置する。軸部31の後端部37のおねじに端子38のめねじを結合し、ねじの軸力によって第2部材20に軸部31を固定する。次いで、主体金具40に第1部材12を挿入し、パッキン(図示せず)を介して第1部材12の先端向き面19を主体金具40の棚部43に置く。第1部材12の後端18にパッキン36を置いた後、軸部31を第1部材12の軸孔14に挿入する。
次いで、第2部材20のフランジ25の後端向き面26及び胴部24の外周面と主体金具40との間に粉末を充填してシール部48を形成する。主体金具40の受け部47を屈曲(塑性変形)してシール部48に荷重を加え、シール部48を介して第2部材20の後端向き面26を後端側から係止する。このときの荷重によって接続部45を屈曲させる。
これにより、主体金具40の棚部43から受け部47までの部位は、パッキン(図示せず)やシール部48を介して、第1部材12の先端向き面19から第2部材20の後端向き面26までの部位に軸線方向の圧縮荷重を加える。その結果、第1部材12及び第2部材20の外周に主体金具40が固定される。これにより点火プラグ10が得られる。
受け部47がフランジ25を後端側から加締めることにより、シール部48の粉末は圧縮される。これにより、第2部材20の外周面と主体金具40との間の気密を確保できる。また主体金具40の棚部43と第1部材12の先端向き面19とにパッキン(図示せず)が密着し、パッキンが全周に亘って軸線方向に圧縮されるので、主体金具40の棚部43と第1部材12の先端向き面19との間の気密を確保できる。
さらに第1部材12の後端18と鍔部33の先端向き面34とにパッキン36が密着し、パッキン36が全周に亘って軸線方向に圧縮されるので、第1部材12の軸孔14の気密を確保できる。これにより、仮に第1部材12の先端部16が破損して先端部16の外表面から軸孔14までつながる亀裂が生じても、エンジンの燃焼室の混合気や燃焼ガスが軸孔14,23を通って外部に流出しないようにできる。
エンジン(図示せず)に取り付けられた点火プラグ10の端子38と主体金具40との間に交流電圧やパルス電圧が入力されると、第1部材12の先端部16の外表面に低温プラズマが作られる。低温プラズマは電子温度が高い非平衡状態であり、高いエネルギーをもつ電子は燃料や酸素分子と衝突して高反応性のラジカルを生成し、連鎖酸化反応を促進する。これにより混合気が燃焼する。
点火プラグ10は、導電部30が配置された軸孔14,23の先端側を形成するセラミック製の第1部材12の後端18に、軸孔14,23の後端側を形成する合成樹脂製の第2部材20の先端21が接している。第2部材20は、主体金具40の後端40bより先端側の位置から主体金具40の後端40bより後端側の位置まで延びている。第2部材20の後端22には、導電部30の端子38が配置されている。第2部材20を構成する合成樹脂の誘電率は、第1部材12を構成するセラミックスの誘電率よりも小さいので、端子38と主体金具40との間に第1部材12を構成するセラミックスが配置される場合に比べ、端子38と主体金具40との間の沿面放電の発生を低減できる。
特に点火プラグ10は端子38と主体金具40との間に交流電圧やパルス電圧が入力されるので、端子38と主体金具40との間に沿面放電が生じ易い。点火プラグ10は端子38と主体金具40との間に第2部材20があるので沿面放電を低減できる。点火プラグ10は沿面放電によるエネルギー損失を低減できるので、バリア放電による着火性を向上できる。
点火プラグ10は、第1部材12の後端18及び第2部材20の先端21が、絶縁体11の厚さが最も厚い部分(本実施形態ではフランジ17,25)に存在する。よって第1部材12の後端18と第2部材20の先端21との間における導電部30と主体金具40との間の絶縁破壊の発生を低減できる。
また、後端向き面26が形成された第2部材20のフランジ25と第1部材12のフランジ17とが突き合せられているので、主体金具40の棚部43と受け部47との間でフランジ17,25を挟むことにより第1部材12と第2部材20とを容易につなぎ合わせることができる。
図3は変形例における点火プラグ50の断面図である。図3は図2と同様に、図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグ50の断面図である。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の番号を付して以下の説明を省略する。
点火プラグ50は、軸部31の2か所から径方向の外側へ向かって鍔部51が突出している。第2部材20には、第2部材20の先端21と軸孔23とをつなぐ凹部52が溝状に形成されている。鍔部51は凹部52の底に配置される。第1部材12には、第1部材12の後端18から後端側へ向かって突出する凸部53が設けられている。凹部52に挿入された凸部53は、凹部42の底に配置された鍔部51を軸線方向に押し付ける。
第1部材12に凸部53が設けられているので、鍔部51と絶縁体11の外周面との間の距離を凸部53の分だけ長くできる。これにより第1部材12の後端18と第2部材20の先端21との間における鍔部51と主体金具40との間の絶縁破壊の発生をさらに低減できる。
セラミック製の第1部材12に凸部53が設けられているので、第1部材12の後端18において、鍔部51が押し付けられることによる引張力が第1部材12に生じ難い。よってセラミック製の第1部材12に鍔部51が押し付けられることによる第1部材12の破損を低減できる。
図4及び図5を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施形態では、導電部30の先端32が、第1部材12の先端部16に内包される場合について説明した。これに対し第2実施形態では、導電部70の先端72が、第1部材62の先端63よりも先端側に位置する点火プラグ60について説明する。なお、第1実施形態で説明した部分と同一の部分については、同一の番号を付して以下の説明を省略する。
図4は第2実施の形態における点火プラグ60の片側断面図である。図5は図2と同様に、図1のIIで示す部分を拡大した点火プラグ60の断面図である。図4に示すように点火プラグ60は、絶縁体61、導電部70及び主体金具80を備えている。
絶縁体61は第1部材62及び第2部材68を含む。第1部材62は先端63に軸孔64が開口した筒状の部材であり、高温下の絶縁性や機械的特性に優れるアルミナ等のセラミックスにより形成されている。軸孔64は軸線Oに沿って延び、第1部材62の後端18(図5参照)に開口している。第1部材62は、フランジ17の先端に隣接する円筒状の胴部65を備えている。フランジ17は第1部材62の後端18に位置する。胴部65の外周に先端向き面66が設けられている。本実施形態では先端向き面66は円錐面または球帯からなる。
第2部材68は、合成樹脂により形成された筒状の部材である。第2部材68を構成する合成樹脂の誘電率は、第1部材62を構成するセラミックスの誘電率よりも低い。第2部材68は、第1部材62の軸孔64と第2部材68の軸孔23とがつながるように、第1部材62の後端18に第2部材68の先端21(図5参照)が接した状態で配置される。
導電部70は火花放電を発生するための部材である。導電部70は、軸線Oに沿って延びる軸部71と、軸部71から径方向の外側に突出する鍔部73と、を備えている。軸部71は絶縁体61の軸孔64,23にまたがって配置されており、導電性を有する金属材料(例えばステンレス鋼等)によって形成されている。軸部71の先端72は、第1部材62の先端63よりも先端側に位置する。軸部71の先端72は、Ni又はNiを主成分とする合金、Pt,Ir,Ru,Rh等の貴金属やW、又は、貴金属やWを主体とする合金によって形成されている。
図5に示すように第1部材62には、第1部材62の後端18と軸孔64とにつながる凹部67が設けられている。凹部67は鍔部73の一部が収容される部位であり、軸孔64の全周につながる環状に形成されている。鍔部73は、軸部71の全周に亘って設けられている。
第2部材68には、第2部材68の先端21と軸孔23とにつながる凹部69が設けられている。凹部69は鍔部73の一部が収容される部位であり、軸孔23の全周につながる環状に形成されている。
鍔部73の先端向き面74と第1部材62の凹部67との間にパッキン76が配置されている。パッキン76は鍔部73を構成する材料よりも軟質の環状の金属材料や合成樹脂、ゴム等で作られている。鍔部73の後端向き面75と第2部材68の凹部69とは軸線方向に密接し、パッキン76は軸線方向に圧縮されている。
図4に戻って説明する。軸部71の後端部78は、第2部材68の後端22よりも後端側に突き出ている。後端部78は外周面に凹みが形成されている。端子79は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子79は、軸部71の後端部78に加締められ、第2部材68の後端22に固定されている。
主体金具80は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成される略円筒状の部材である。主体金具80は、先端部41の内周に棚部81が設けられている。棚部81は第1部材62の先端向き面66の先端側に位置し、パッキン(図示せず)を介して先端向き面66を係止する。主体金具80に保持された第1部材62は、主体金具80の先端80aから先端側に胴部65の一部が突出している。主体金具80に保持された第2部材68は、主体金具80の後端80bから後端側に胴部24の一部が突出している。
主体金具80の先端部41には接地電極82が接続されている。接地電極82は棒状の金属製(例えばニッケル基合金製)の部材である。接地電極82は軸部71の先端72との間に火花ギャップを形成する。
点火プラグ60は、例えば以下のような方法によって製造される。まず、第2部材68の軸孔23に後端部78から軸部71を挿入し、鍔部73を第2部材68の凹部69に配置する。軸部71の後端部78に端子79を加締め、第2部材68に軸部71を固定する。次いで、主体金具80に第1部材62を挿入し、パッキン(図示せず)を介して第1部材62の先端向き面66を主体金具80の棚部81に置く。第1部材62の凹部67にパッキン76を置いた後、軸部71を第1部材62の軸孔64に挿入する。予め接地電極82が先端部41に接続された主体金具80を第1部材62及び第2部材68に組み付けた後、接地電極82を屈曲して軸部71と接地電極82との間に火花ギャップを形成し、点火プラグ60が得られる。
点火プラグ60は、第1部材62の凹部67と鍔部73の先端向き面74とにパッキン76が密着し、パッキン76が全周に亘って軸線方向に圧縮されるので、第1部材62の軸孔64の気密を確保できる。これによりエンジン(図示せず)の燃焼室の混合気や燃焼ガスが軸孔64,23を通って外部に流出しないようにできる。
第2部材68は、主体金具80の後端80bより先端側の位置から主体金具80の後端80bより後端側の位置まで延びている。第2部材68の後端22には、導電部70の端子79が配置されている。第2部材68を構成する合成樹脂の誘電率は、第1部材62を構成するセラミックスの誘電率よりも小さいので、端子79と主体金具80との間に第1部材62を構成するセラミックスが配置される場合に比べ、端子79と主体金具80との間の沿面放電の発生を低減できる。点火プラグ60は沿面放電によるエネルギー損失を低減できるので、火花放電による着火性を向上できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、第1部材12,62及び第2部材20,68の形状は適宜設定される。
実施形態では、第1部材12,62の先端向き面19,66及び第2部材20,68の後端向き面26が円錐面または球帯である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。先端向き面19,66及び後端向き面26の少なくとも一方を、軸線Oに垂直な面に設定することは当然可能である。
実施形態では、第2部材20,68のフランジ25の後端向き面26を主体金具40,80の受け部47が係止する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。フランジ25とは別に第2部材20,68に後端向き面を設け、その後端向き面を受け部47が係止するようにすることは当然可能である。
実施形態では、第2部材20,68の後端向き面26と主体金具40,80の受け部47との間にシール部48が介在する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。シール部48を省略することは当然可能である。
実施形態では、導電部30,70の軸部31,71が、第1部材12,62及び第2部材20,68の全長に亘って配置される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば軸部31のうち鍔部33よりも先端側の部位の長さを短くし、第1部材12の軸孔14に導電部材を配置して、導電部材と軸部31とを軸孔14の中で接続することは当然可能である。導電部材としては、軸部31と同様の棒状の金属製の部材の他、第1部材12の軸孔14に充填した導電性の粉末やガラス、第1部材12の軸孔14の内面に導電性のめっきを施した膜、第1部材12の軸孔14の内面に導電性ペーストを塗布した膜などが挙げられる。また、2つ以上の部材を結合して軸部31,71を構成することは当然可能である。
実施形態では、軸部31,71と端子38,79とをねじや加締めによって結合する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。溶接や接着などによって軸部31,71と端子38,79とを結合することは当然可能である。
実施形態では、鍔部33,73と第1部材12,62との間にパッキン36,76が配置される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。鍔部33,73と第1部材12,62との間のパッキン36,76を省略して、又は、パッキン36,76に加え、鍔部33,73と第2部材20,68との間にパッキンを設けることは当然可能である。
実施形態では、鍔部33,73は軸部31,71の全周に亘って設けられている場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。鍔部33,73は軸部31,71の周りの一部に設けられることは当然可能である。例えば鍔部33,73は、軸部31,71の外周から部分的に突き出た1つ又は複数の突起、軸部31,71の外周に断続的に設けられた歯形などが挙げられる。
第1実施形態では説明を省略したが、主体金具40の先端部41に1本または複数本の接地電極や環状の接地電極を接続し、第1部材12の先端部16と接地電極との間に放電ギャップを設けることは当然可能である。接地電極に電界が集中するので、着火性を向上できる。
第1実施形態では、第2部材20に凹部27が設けられる場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。第2部材20の凹部27を省略して、又は、第2部材20の凹部27に加え、鍔部33が配置される凹部を第1部材12に設けることは当然可能である。
第2実施形態では、第1部材62に凹部67が設けられ、第2部材68に凹部69が設けられ、これらに鍔部73が収容される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。凹部67,69の片方を省略して、残った凹部67,69の一方で鍔部73を収容することは当然可能である。
10,50,60 点火プラグ
11,61 絶縁体
12,62 第1部材
14,64 軸孔
18 第1部材の後端
19,66 先端向き面
20,68 第2部材
21 第2部材の先端
23 軸孔
26 後端向き面
27,52,69 凹部
30,70 導電部
31,71 軸部
33,73 鍔部
34,74 鍔部の先端向き面
35,75 鍔部の後端向き面
36,76 パッキン
40,80 主体金具
40b,80b 主体金具の後端
43,81 棚部
47 受け部
O 軸線

Claims (3)

  1. 軸線に沿って延びる軸孔が形成され、外周に設けられた先端向き面と、前記先端向き面よりも後端側において外周に設けられた後端向き面と、を備える筒状の絶縁体と、
    前記軸孔に後端から先端に亘って配置された導電部と、
    前記先端向き面を係止する棚部と、前記後端向き面を係止する受け部と、が内周に設けられた筒状の主体金具と、を備える点火プラグであって、
    前記絶縁体は、前記軸孔の先端側を形成するセラミック製の第1部材と、前記第1部材の後端に自身の先端が接し、前記軸孔の後端側を形成する合成樹脂製の第2部材と、を含み、
    前記第2部材を構成する合成樹脂の誘電率は、前記第1部材を構成するセラミックスの誘電率よりも小さく、
    前記先端向き面は前記第1部材に設けられ、前記後端向き面は前記第2部材に設けられ、
    前記第2部材は、前記主体金具の後端より先端側の位置から前記主体金具の後端より後端側の位置まで延びている点火プラグ。
  2. 前記第1部材の前記後端および前記第2部材の前記先端は、前記絶縁体の厚さが最も厚い部分に存在する請求項1記載の点火プラグ。
  3. 前記導電部は、前記第1部材によって形成された軸孔から前記第2部材によって形成された軸孔にまたがる軸部と、前記軸部から径方向の外側に突出する鍔部と、を備え、
    前記第1部材の後端と前記第2部材の先端とが相俟って凹部を形成し、
    前記鍔部は、前記凹部に配置され、
    前記鍔部の先端向き面と前記第1部材との間、及び、前記鍔部の後端向き面と前記第2部材との間の少なくとも一方にパッキンを備えている請求項1又は2に記載の点火プラグ。
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