JP2018530114A - コロナ点火システムのためのエアフリーキャップ端部設計 - Google Patents

コロナ点火システムのためのエアフリーキャップ端部設計 Download PDF

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Abstract

点火コイルアセンブリと、燃焼端部アセンブリと、誘電コンプライアント部材とを含むコロナ点火器アセンブリを提供する。誘電コンプライアント部材は、点火コイルアセンブリの高電圧絶縁体と燃焼端部アセンブリのセラミック絶縁体との間で圧縮される。コロナ点火器アセンブリの組立中に、誘電コンプライアント部材は、空気を外に押し出し、高電圧絶縁体とセラミック絶縁体との間に気密封止を形成する。誘電コンプライアント部材は円形の上面を有し得、これによって気密封止を改善できる。誘電コンプライアント部材上の円形の表面に代わってまたはこれに加えて、組立中に空気を外に押し出し気密封止をもたらすために、高電圧絶縁体の下面は円形状であり得る。

Description

関連出願の相互参照
この出願は、2015年9月24日に出願された米国仮特許出願番号第62/232,085および2016年9月21日に出願された米国特許出願番号第15/271,874号の利益を主張し、参照によりその内容全体がここに組み込まれる。
背景
1.発明の分野
本発明は概して、コロナ点火器アセンブリおよびコロナ点火器アセンブリの製造方法に関する。
2.関連技術
コロナ放電点火システムは、互いに取付けられ、エンジンの燃焼室内に挿入された燃焼端部アセンブリと点火コイルアセンブリとを通常有するコロナ点火器アセンブリを備える。燃焼端部アセンブリは、高無線周波数電圧電位に帯電された中央電極を備え、燃焼室内で強い無線周波数電界を生成する。電界は、燃焼室内の燃料と空気との混合物の一部をイオン化し、絶縁破壊を開始し、混合気の燃焼を容易にする。好ましくは、混合気が誘電特性を維持し非熱プラズマとも呼ばれるコロナ放電が発生するように、電界が制御される。混合気のイオン化された部分は火炎面を形成し、これはその後自己持続し、混合気の残りの部分を燃焼させる。また好ましくは、混合気が全ての誘電特性を失わないように電界は制御され、電極と接地された気筒壁、ピストン、または点火器の他の部分との間に熱プラズマおよび電気アークを生成し得る。また、コロナ放電が燃焼端部においてのみ形成されコロナ点火器アセンブリの他の部分に沿って形成されないように、電界を制御することが理想的である。しかしながら、そのような制御を達成するのは困難であることが多い。
概要
本発明の一態様は、点火コイルアセンブリと、燃焼端部アセンブリと、点火コイルアセンブリと燃焼端部アセンブリとの間で圧縮されて両者間に気密封止をもたらす誘電コンプライアント部材とを備えるコロナ点火器アセンブリを提供する。点火コイルアセンブリは絶縁材料で形成された高電圧絶縁体を含み、燃焼端部アセンブリはセラミック材料で形成されたセラミック絶縁体を含む。誘電コンプライアント部材は、高電圧絶縁体と係合する上面からセラミック絶縁体と係合する底面まで延在する。誘電コンプライアント部材の上面は円形であり、これによって、高電圧絶縁体とセラミック絶縁体との間の気密封止を改善し得る。
本発明の別の態様は、点火コイルアセンブリと、燃焼端部アセンブリと、点火コイルアセンブリと燃焼端部アセンブリとの間で圧縮された誘電コンプライアント部材とを備えるコロナ点火器アセンブリを提供する。点火コイルアセンブリは絶縁材料で形成された高電圧絶縁体を含み、燃焼端部アセンブリはセラミック材料で形成されたセラミック絶縁体を含む。誘電コンプライアント部材は、高電圧絶縁体の下面とセラミック絶縁体の上面との間で圧縮されて両者間に気密封止をもたらす。本実施形態では、高電圧絶縁体の下面は円形であり、これによって、高電圧絶縁体とセラミック絶縁体との間の気密封止を改善し得る。
本発明のさらに別の態様は、コロナ点火器アセンブリの製造方法を提供する。この方法は、絶縁材料で形成された高電圧絶縁体とセラミック材料で形成されたセラミック絶縁体との間の誘電コンプライアント部材を圧縮するステップを備える。誘電コンプライアント部材は、高電圧絶縁体と係合する上面からセラミック絶縁体と係合する底面まで延在し、誘電コンプライアント部材の上面は円形である。誘電コンプライアント部材を圧縮するステップは、高電圧絶縁体とセラミック絶縁体との間に気密封止を形成することを含む。
本発明の別の態様は、絶縁材料で形成された高電圧絶縁体の下面とセラミック材料で形成されたセラミック絶縁体の上面との間の誘電コンプライアント部材を圧縮するステップを備える、コロナ点火器アセンブリの製造方法を提供する。本実施形態では、高電圧絶縁体の下面は円形である。誘電コンプライアント部材を圧縮するステップは、高電圧絶縁体とセラミック絶縁体との間に気密封止を形成することを含む。
誘電コンプライアント部材が点火コイルアセンブリと燃焼端部アセンブリとの間で圧縮されると、誘電コンプライアント部材は閉じ込められた空気をコロナ点火器アセンブリから押し出す。また、圧縮された誘電コンプライアント部材は、点火コイルアセンブリと燃焼端部アセンブリとの間に位置する空隙を充填することが可能である。したがって、誘電コンプライアント部材は、高電圧および高周波電界が閉じ込められた空気をイオン化すると起こり得る、これらの空隙において望ましくないコロナ放電が形成されることを予防できる。望ましくないコロナ放電を予防することによって、エネルギーが燃焼端部アセンブリの燃焼端部において形成されたコロナ放電に向けられ、コロナ点火器アセンブリの性能を改善する。誘電コンプライアント部材上の円形表面または誘電コンプライアント部材と点火コイルアセンブリとの間の界面における高電圧絶縁体は、気密封止の改善および、それゆえコロナ点火器アセンブリの性能の改善に貢献し得る。
本発明の他の利点は、添付の図面と関連して考慮すると以下の詳細な説明を参照してより十分に理解されるので、より容易に認められるであろう。
本発明の実施形態例に係る、自由状態のコロナ点火器アセンブリの点火コイル延在部、燃焼端部アセンブリ、および誘電コンプライアント部材の断面図である。 図1の誘電コンプライアント部材と点火コイル延在部との界面を示す拡大図である。 組み立てられた状態の図1のコロナ点火器アセンブリの断面図である。 図2の誘電コンプライアント部材と点火コイル延在部との界面を示す拡大図である。 図1の誘電コンプライアント部材を示す拡大図である。 誘電コンプライアント部材上の円形の上面の半径および高さを示す、図1の誘電コンプライアント部材を示す別の拡大図である。 実施形態例に係る組み立てられたコロナ点火器アセンブリの斜視図である。 図5のコロナ点火器アセンブリの誘電コンプライアント部材の斜視図である。 一実施形態例に係る誘電コンプライアント部材と点火コイル延在部との間の接合部のX線像を示す図である。 円形の表面を有さない円錐形状の誘電コンプライアント部材を備える比較例のコロナ点火器の断面図である。 誘電コンプライアント部材を図8の燃焼端部アセンブリの金属シェルに機械的に取付けるプロセスを示す図である。
実施形態例の詳細な説明
図1および図2に示すように、本発明の一態様は、内燃機関のためのコロナ点火器アセンブリ20を提供する。コロナ点火器アセンブリ20は、高無線周波数および高電圧電界を生成する点火コイル延在部22と、燃料の点火のために燃焼室において電界を分散する燃焼端部アセンブリ24とを含む点火コイルアセンブリを備える。燃焼端部アセンブリ24は、高電圧電極28を含む中央導体と中央電極30との間に配設されたセラミック絶縁体26と、金属シェル32とを備える。点火コイル延在部22から燃焼端部アセンブリ24の出力まで移動する間に、電界は中央導体と金属シェル32との間でキャパシタンスのロードおよびアンロードを行ない、構成要素の断面にわたって径方向に移動する。この挙動は、アセンブリ内の全ての材料のシステムの電気性能に対する相互作用を示す。
電気接続界面における金属シェル32および高電圧絶縁の問題によって、1つの構成要素内でのさまざまな材料の採用がきわめて複雑になる。特に、異なる電気特性を有する絶縁材料を利用することによって、電界の不適合性が発生し、界面において空隙が形成された場合、静電荷が集中し、好ましくないコロナ漏れが発生することがある。絶縁層内の空隙で電界が集中すると、コロナ開始レベルに達する可能性が高くなる。コロナ漏れによって材料が劣化し、最終的に放電によって部品が故障し得る。空隙は、周囲温度範囲(−40℃〜150℃)で動作するときに材料のクリープによっても生成される可能性がある。くわえて、周囲温度範囲で動作するときに、材料のきわめて異なる熱膨張率は空隙をもたらし得る。望ましくないコロナ放電がこれらの空隙に形成され、燃焼端部におけるコロナ放電の強度を弱めることがある。一方、コロナ点火器アセンブリ20内で異なる絶縁材料を採用することは、現場における部品の効率および頑健性などの性能を改善する重要な成功要因である。
異なる絶縁材料を使用しつつ点火コイル延在部22と燃焼端部アセンブリ24との間の望ましくない空隙を充填するために、キャップ端部とも呼ばれる誘電コンプライアント部材34が点火コイル延在部22と燃焼端部アセンブリ24との間で圧縮される。すなわち、誘電コンプライアント部材34によって、現場で組み立てられる界面が異種材料間に位置する。好ましくは、誘電コンプライアント部材34はセラミック絶縁体26に永続的に取付けられ、噛み合う表面の形状は、空隙/空気を含まない接合部が各設置において確実に得られるように設計される。
次に、コロナ点火器アセンブリ20の構成要素についてより詳細に説明する。点火コイル延在部22は、動力源(図示せず)からエネルギーを受け高無線周波数および高電圧電界を生成する複数の巻線を含む。点火コイル延在部22は、中心軸に沿って延在し、エネルギーを高電圧電極28に、最終的に燃焼端部アセンブリ24まで伝達するためのコイル出力部材36を含む。実施形態例では、高電圧電極28は高電圧絶縁体38によって取り囲まれている。高電圧絶縁体38は、燃焼端部アセンブリ24のセラミック絶縁体26の材料と異なり誘電コンプライアント部材34の材料と異なる絶縁材料、たとえばゴム材料またはプラスチック材料で形成される。通常、高電圧電極28は、高電圧絶縁体38の穴、誘電コンプライアント部材34、およびセラミック絶縁体36の穴の上側部分を通って縦方向に延在する。
通常、高電圧絶縁体38の熱膨張率(CLTE)は、セラミック絶縁体26の熱膨張率(CLTE)よりも大きい。この絶縁材料は、キャパシタンスを低く保ち良好な効率をもたらす電気的特性を有する。表1は、高電圧絶縁体38のための好ましい絶縁耐力、誘電率、および誘電正接の範囲を示し、表2は、高電圧絶縁体38のための好ましい熱伝導率および熱膨張率(CLTE)の範囲を示す。一実施形態例では、高電圧絶縁体38はフッ素重合体、たとえばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で形成される。または、高電圧絶縁体38は、表1の範囲内の電気的特性および表2の範囲内の熱的特性を有する他の材料で形成可能である。
燃焼端部アセンブリ24は、高電圧電極28からエネルギーを受け燃焼室において無線周波数電界を分散するための中央電極30を含む。図1および図2に示す例示的な実施形態では、中央電極30は燃焼端部にクラウン40を含む。クラウン40は、無線周波数電界を分散させ強力なコロナ放電を形成するために、中心軸に対して径方向外側に延在する複数の分岐を含む。
燃焼端部アセンブリ24の絶縁体26は、通常セラミック材料で形成されており、絶縁体端壁42からクラウン40に隣接した絶縁体燃焼端部44まで中心軸に沿って延在する。セラミック絶縁体26は燃焼室内の動作条件には耐えるが、きわめて高いキャパシタンスを有する。キャパシタンスは、システムに求められる電力要求事項を決定するため、できるだけ低く保たれるべきである。セラミック絶縁体26は、中央電極30を収容する絶縁体穴を含み、クラウン40は、絶縁体燃焼端部44の外側に配設される。また、燃焼端部アセンブリ24は、セラミック絶縁体26の穴に収容され、中央電極30から高電圧電極28に向かって延在する電気端子46を含む。燃焼端部アセンブリ24の金属シェル32は、中央電極30およびセラミック絶縁体26を取り囲む。
通常、高電圧電極28と電気端子46とを電気的に接続するために、真鍮パック48がセラミック絶縁体26の穴に配設される。さらに、高電圧電極28は、点火コイル延在部22が設置された場合に高電圧絶縁体38の穴に沿って浮動しアセンブリのばらつきを補償できることが好ましい。プラグ内のHV接続ポイントは固定されているため、高電圧電極28が浮動できるように、移動(軸方向に沿った)接続解決策が必要である。実施形態例では、ばね50、すなわち軸方向に沿った別の部材が真鍮パック48と高電圧電極28との間に配設される。また、図示しないが、ばね50または別の浮動接続解決策を高電圧電極28とコイル出力部材36との間に設けることも可能である。
燃焼端部アセンブリ24はさらに、ばね50および高電圧電極28を取り囲む半導電スリーブ52を含む。半導電スリーブ52は、セラミック絶縁体26の穴に配設される。半導電スリーブ52は、コイル出力部材36から高電圧絶縁体38、誘電コンプライアント部材34、およびセラミック絶縁体26間の界面に沿って真鍮パック48まで連続して途切れずに延在する。
半導電スリーブ52は通常、コロナ点火器アセンブリ20で使用される他の半導電およびコンプライアント材料とは異なる、半導電コンプライアント材料で形成される。半導電スリーブ52のコンプライアント性によって、半導電スリーブ52は、高電圧電極28、絶縁体26、38、および誘電コンプライアント部材34に沿って位置する可能性のある空隙を充填できる。例示的な実施形態では、半導電スリーブ52は半導電ゴム材料、たとえばシリコーンゴムで形成される。半導電スリーブ52は、ある導電材料、たとえば導電フィラーを含み、特に部分導電特性を実現する。一実施形態では、導電フィラーはグラファイトまたは炭素系材料だが、他の導電材料または部分導電材料も使用可能である。また、半導電スリーブ52を形成するために使用される材料は、部分導電性、弱導電性、または部分抵抗性とも呼ばれる。半導電スリーブ52の高電圧および高周波(HV‐HF)特性は、導体のように作用する。半導電スリーブ52の抵抗率またはDC導電率は、コロナ点火器アセンブリ20の挙動を感覚的に変えることなく、0.5Ohm/mmから100Ohm/mmまで異なり得る。例示的な実施形態では、半導電スリーブ52のDC導電率は1Ohm/mmである。
図1および図2に示すように、誘電コンプライアント部材34は、点火コイル延在部22の高電圧絶縁体38と燃焼端部アセンブリ24のセラミック絶縁体26との間で圧縮される。誘電コンプライアント部材34は、セラミック絶縁体26と高電圧絶縁体38との間、またはセラミック絶縁体26と点火コイル延在部22の別のプラスチック材料またはゴム材料との間の熱膨張率の差を補償する軸方向のコンプライアンスをもたらす。誘電コンプライアント部材34に印加される圧縮力は、選択された材料の弾性域内になるように設計によって設定される。通常、誘電コンプライアント部材34は、ゴムまたはシリコンペーストまたは射出成型シリコンなどのシリコン化合物で形成される。
図3および図4に示すように、誘電コンプライアント部材34は、平坦な、セラミック絶縁体26の絶縁体端壁42に永久的に取付けられた底面54を含む。このセラミックからゴムへの低界面は、機械的なダイプレスプロセスで圧縮可能である。誘電コンプライアント部材34とセラミック絶縁体26との間は、圧縮および化学的接着によって確実に封止可能である。たとえば、接着剤56を誘電コンプライアント部材34とセラミック絶縁体26との界面に沿って塗布可能である。これによって、材料の熱膨張およびクリープによって圧縮が取り除かれると、接着剤56は、界面を空隙のない状態に保ち、コロナトラッキングの形成を防ぐ。また、接着剤56をコロナ点火器アセンブリ20の他の界面に沿って塗布可能である。接着剤56は、界面に沿った裂け目および空隙の全てに流入するように、液体の状態で塗布されることが一般的である。実施形態例では、接着剤56は、0.05ミリメートル〜4ミリメートルの範囲の厚さに塗布されるが、他の厚さも可能である。接着剤56は製造プロセス中に硬化され、これによって固体または半固体(非流体)になり、完成したコロナ点火器アセンブリ20において界面に沿ってコンプライアンスをもたらす。
接着剤56は、電気的絶縁材料で形成されているため、コロナの形成にいくらか耐えることが可能である。接着剤56は、内燃機関内のコロナ点火器アセンブリ20の使用中に、高周波、高電圧電界によって生成されるイオン化雰囲気に耐えることも可能である。一実施形態例では、接着剤56はシリコンで形成され、表4に示す特性を有する。しかしながら、表4の特性に類似した特性を有する他の材料を使用して接着剤56を形成することも可能である。
また、誘電コンプライアント部材34は、図4に示す、所定の高さおよび所定の半径を有する円形の上面58を含む。点火コイル延在部22の高電圧絶縁体38の下面60と噛合する誘電コンプライアント部材34の上面58の形状は、設置(消費者によって現場で操作される)によって空隙/間隙がない接合部が生じるように設計されている。誘電コンプライアント部材34の上面58は任意の半径を有してもよく、平坦から球状までの、たとえばわずかに湾曲から球状までの形状でもよく、その重要な機能は、部品の幾何学形状および製造性を簡潔に保ちつつ組み立て中に空気を外方向に押し出すことであり、その結果、空隙/間隙のない接合部が得られる。または、誘電コンプライアント部材34の上面58の円形の幾何学形状は、誘電コンプライアント部材34の上面58に加えて、またはこれに代わって、高電圧絶縁体38の下面60上に複製することが可能である。円形の表面は、封止を改善し望ましくないコロナ放電を防ぐために、コロナ点火器アセンブリ20における他の2つの噛合面間の界面上に設けられてもよい。
円形の上面58を含むコロナ点火器アセンブリ20の例を組み立てるプロセス中に、高電圧絶縁体38の下面60の中心と誘電コンプライアント部材34の上面58の中心とが最初に噛合し、部品が共に押圧されると、接触ポイントは中心から径方向外側に移動して、空気を外に押し出す。さらに、図1に示すように、コネクタ62を高電圧絶縁体38と誘電コンプライアント部材34との間の界面の周囲に配設することができる。コロナ点火器アセンブリ20は、燃焼端部アセンブリ24の金属シェル32を点火コイル延在部22に連結するために付加的な金属シールド64も含み得る。
図5は、点火コイル延在部22を誘電コンプライアント部材34に押圧した後のコロナ点火器アセンブリ20の斜視図である。図6は、図5のコロナ点火器アセンブリ20の誘電コンプライアント部材34の斜視図である。図7は、誘電コンプライアント部材34と点火コイル延在部22の高電圧絶縁体38との間の接合部のX線像を示す。
図8および図9に示すような先細りまたは円錐形状の誘電コンプライアント部材と比較して、円形の上面58を含む本発明の誘電コンプライアント部材34は複製が容易であり、点火コイル延在部22と燃焼端部アセンブリ24との間に良好な封止をもたらし得る。
明らかに、上記教示に照らして本発明の多数の修正例および変形例が可能であり、本発明の範囲内にありつつ、具体的に記載された以外の態様でこれらを実践してもよい。

Claims (20)

  1. 絶縁材料で形成された高電圧絶縁体を含む点火コイルアセンブリと、
    前記点火コイルアセンブリから距離をおいて設けられ、セラミック材料で形成されたセラミック絶縁体を含む燃焼端部アセンブリと、
    前記高電圧絶縁体と前記セラミック絶縁体との間で圧縮されて両者間に封止をもたらす誘電コンプライアント部材とを備え、
    前記誘電コンプライアント部材は前記高電圧絶縁体と係合する上面から前記セラミック絶縁体と係合する底面まで延在しており、前記誘電コンプライアント部材の前記上面が円形である、コロナ点火器アセンブリ。
  2. 前記誘電コンプライアント部材はシリコンペーストまたは射出成型シリコンで形成されている、請求項1に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  3. 前記セラミック絶縁体の前記セラミック材料は前記高電圧絶縁体の前記絶縁材料と異なる、請求項1に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  4. 前記高電圧絶縁体はゴム材料またはプラスチック材料で形成されている、請求項3に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  5. 前記高電圧絶縁体の穴と、前記誘電コンプライアント部材と、前記セラミック絶縁体の穴の一部とを通って縦方向に延在する高電圧電極と、
    前記セラミック絶縁体の前記穴に配設され前記高電圧電極を取り囲む半導電スリーブとを備え、
    前記半導電スリーブは、前記高電圧絶縁体と、前記誘電コンプライアント部材と、前記セラミック絶縁体との間の界面に沿って連続して途切れずに延在する、請求項1に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  6. 前記半導電スリーブは、前記誘電コンプライアント部材とは異なる半導電のコンプライアント材料から形成されている、請求項5に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  7. 前記誘電コンプライアント部材と前記セラミック絶縁体との間の界面に塗布され、かつ前記界面に沿った空隙を充填する接着剤を備える、請求項1に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  8. 前記点火コイルアセンブリは点火コイル延在部を含み、前記点火コイル延在部は、動力源からエネルギーを受信し高周波数および高電圧電界を生成する複数の巻線を含み、
    前記点火コイルアセンブリは、前記燃焼端部アセンブリにエネルギーを伝達するためのコイル出力部材を含み、
    前記点火コイルアセンブリは、前記高電圧絶縁体によって取り囲まれ、前記コイル出力部材からエネルギーを受け前記燃焼端部アセンブリに前記エネルギーを伝達する高電圧電極を含み、
    前記高電圧絶縁体は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で形成され、前記セラミック絶縁体の熱膨張率(CLTE)よりも大きな熱膨張率(CLTE)を有し、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記高電圧電極からエネルギーを受けるための中央電極を含み、
    前記中央電極は燃焼端部においてクラウンを含み、前記クラウンは、無線周波数電界を分散させコロナ放電を形成するために径方向外側に延在する複数の分岐を含み、
    前記燃焼端部アセンブリの前記セラミック絶縁体は、絶縁体端壁から前記中央電極の前記クラウンに隣接した絶縁体燃焼端部まで延在し、
    前記セラミック絶縁体は、前記中央電極を収容する絶縁体穴を含み、前記クラウンは前記絶縁体燃焼端部外側に配設され、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記セラミック絶縁体の前記穴に収容され、前記中央電極から前記高電圧電極に向けて延在する電気端子を含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記中央電極と前記セラミック絶縁体とを取り囲む金属シェルを含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記セラミック絶縁体の前記穴に配設されて前記高電圧電極と前記電気端子とを電気的に接続する真鍮パックを含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記高電圧電極が前記高電圧絶縁体の前記穴内で浮動できるように、前記真鍮パックと前記高電圧電極との間に配設されたばねを含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記セラミック絶縁体の前記穴に配設され前記ばねと前記高電圧電極とを取り囲む半導電スリーブを含み、
    前記半導電スリーブは、前記コイル出力部材から前記高電圧絶縁体と、前記誘電コンプライアント部材と、前記セラミック絶縁体との間の界面に沿って前記真鍮パックまで連続して途切れずに延在し、
    前記半導電スリーブは、導電フィラーを有するシリコーンゴムで形成され、
    前記誘電コンプライアント部材は、シリコンペーストまたは射出成型シリコンで形成され、前記セラミック絶縁体と前記高電圧絶縁体との間の熱膨張率の差を補償する軸方向のコンプライアンスをもたらし、
    前記誘電コンプライアント部材は、平坦な、前記セラミック絶縁体の絶縁体端壁に取付けられた底面を含み、
    前記誘電コンプライアント部材の前記上面は、球体の球面半径以下の球面半径を有し、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記誘電コンプライアント部材の前記底面と前記セラミック絶縁体の前記絶縁体端壁との間の界面に塗布され、前記界面に沿った空隙を充填する接着剤を含み、前記接着剤はシリコンで形成されており、
    前記燃焼端部アセンブリの前記金属シェルを前記点火コイルアセンブリの前記点火コイル延在部に連結する金属シールドをさらに備える、請求項1に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  9. 絶縁材料で形成された高電圧絶縁体を含む点火コイルアセンブリと、
    前記点火コイルアセンブリから距離をおいて配置され、セラミック材料で形成されたセラミック絶縁体を含む燃焼端部アセンブリと、
    前記高電圧絶縁体の下面と前記セラミック絶縁体の上面との間で圧縮されて両者間に気密封止をもたらす誘電コンプライアント部材とを備え、
    前記高電圧絶縁体の前記下面は円形である、コロナ点火器アセンブリ。
  10. 前記誘電コンプライアント部材はシリコンペーストまたは射出成型シリコンで形成されている、請求項9に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  11. 前記セラミック絶縁体の前記セラミック材料は前記高電圧絶縁体の前記絶縁材料とは異なる、請求項9に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  12. 前記高電圧絶縁体はゴム材料またはプラスチック材料で形成されている、請求項11に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  13. 前記高電圧絶縁体の穴と、前記誘電コンプライアント部材と、前記セラミック絶縁体の穴の一部とを通って縦方向に延在する高電圧電極と、
    前記セラミック絶縁体の前記穴に配設され前記高電圧電極を取り囲む半導電スリーブとを備え、
    前記半導電スリーブは、前記高電圧絶縁体と、前記誘電コンプライアント部材と、前記セラミック絶縁体との間の界面に沿って連続して途切れずに延在する、請求項9に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  14. 前記半導電スリーブは、前記誘電コンプライアント部材とは異なる半導電のコンプライアント材料で形成されている、請求項13に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  15. 前記誘電コンプライアント部材と前記セラミック絶縁体との間の界面に塗布され、前記界面に沿った空隙を充填する接着剤を備える、請求項9に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  16. 前記点火コイルアセンブリは点火コイル延在部を含み、前記点火コイル延在部は、動力源からエネルギーを受け高周波数および高電圧電界を生成する複数の巻線を含み、
    前記点火コイルアセンブリは、前記燃焼端部アセンブリにエネルギーを伝達するためのコイル出力部材を含み、
    前記点火コイルアセンブリは前記高電圧絶縁体によって取り囲まれた高電圧電極を含み、前記高電圧電極は、前記コイル出力部材からエネルギーを受け前記燃焼端部アセンブリに前記エネルギーを伝達し、
    前記高電圧絶縁体は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)で形成され、前記セラミック絶縁体の熱膨張率(CLTE)よりも大きな熱膨張率(CLTE)を有し、
    前記高電圧絶縁体の前記下面は、球体の球面半径以下の球面半径を有し、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記高電圧電極からエネルギーを受けるための中央電極を含み、
    前記中央電極は燃焼端部においてクラウンを含み、前記クラウンは無線周波数電界を分散させコロナ放電を形成するために径方向外側に延在する複数の分岐を含み、
    前記燃焼端部アセンブリの前記セラミック絶縁体は、絶縁体端壁から前記中央電極の前記クラウンに隣接した絶縁体燃焼端部まで延在し、
    前記セラミック絶縁体は、前記中央電極を収容する絶縁体穴を含み、前記クラウンは前記絶縁体燃焼端部外側に配設され、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記セラミック絶縁体の前記穴に収容され前記中央電極から前記高電圧電極に向けて延在する電気端子を含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記中央電極と前記セラミック絶縁体とを取り囲む金属シェルを含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記セラミック絶縁体の前記穴に配設されて前記高電圧電極と前記電気端子とを電気的に接続する真鍮パックを含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記高電圧電極が前記高電圧絶縁体の前記穴内で浮動できるように、前記真鍮パックと前記高電圧電極との間に配設されたばねを含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記セラミック絶縁体の前記穴に配設され前記ばねと前記高電圧電極とを取り囲む半導電スリーブを含み、
    前記半導電スリーブは、前記コイル出力部材から前記高電圧絶縁体と、前記誘電コンプライアント部材と、前記セラミック絶縁体との間の界面に沿って前記真鍮パックまで連続して途切れずに延在し、
    前記半導電スリーブは、導電フィラーを有するシリコーンゴムで形成され、
    前記誘電コンプライアント部材は、シリコンペーストまたは射出成型シリコンで形成され、前記セラミック絶縁体と前記高電圧絶縁体との間の熱膨張率の差を補償する軸方向のコンプライアンスをもたらし、
    前記誘電コンプライアント部材は、平坦な、前記セラミック絶縁体の絶縁体端壁に取付けられた底面を含み、
    前記誘電コンプライアント部材は、平坦な、前記高電圧絶縁体の前記円形の下面と係合する上面を含み、
    前記燃焼端部アセンブリは、前記誘電コンプライアント部材の前記底面と前記セラミック絶縁体の前記絶縁体端壁との間の界面に塗布され、前記界面に沿った空隙を充填する接着剤を含み、前記接着剤はシリコンで形成されており、
    前記燃焼端部アセンブリの前記金属シェルを前記点火コイルアセンブリの前記点火コイル延在部に連結する金属シールドをさらに備える、請求項9に記載のコロナ点火器アセンブリ。
  17. コロナ点火器アセンブリの製造方法であって、
    絶縁材料で形成された高電圧絶縁体とセラミック材料で形成されたセラミック絶縁体との間で誘電コンプライアント部材を圧縮するステップを備え、前記誘電コンプライアント部材は前記高電圧絶縁体と係合する上面から前記セラミック絶縁体と係合する底面まで延在し、前記誘電コンプライアント部材の前記上面は円形であり、
    前記誘電コンプライアント部材を圧縮するステップは、前記高電圧絶縁体と前記セラミック絶縁体との間に気密封止を形成することを含む、方法。
  18. 前記誘電コンプライアント部材は、前記誘電コンプライアント部材を圧縮するステップの間に前記高電圧絶縁体と前記セラミック絶縁体との間から空気を外側に押し出す、請求項17に記載の方法。
  19. コロナ点火器アセンブリの製造方法であって、
    絶縁材料で形成された高電圧絶縁体の下面とセラミック材料で形成されたセラミック絶縁体の上面との間で誘電コンプライアント部材を圧縮するステップを備え、前記高電圧絶縁体の前記下面は円形であり、
    前記誘電コンプライアント部材を圧縮するステップは、前記高電圧絶縁体と前記セラミック絶縁体との間に気密封止を形成することを含む、方法。
  20. 前記誘電コンプライアント部材は、前記誘電コンプライアント部材を圧縮するステップの間に前記高電圧絶縁体と前記セラミック絶縁体との間から空気を外側に押し出す、請求項19に記載の方法。
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