JP2021173218A - 触媒劣化度推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度センサが故障した場合でもNOx触媒の劣化度を正確に推定する。【解決手段】内燃機関1の排気通路4に配置された選択還元型NOx触媒24の劣化度を推定するための装置が提供される。装置は、排気通路に配置されたフィルタ23と、フィルタの自動再生を実行する再生ユニット100と、NOx触媒の入口側の排気温度を検出する温度センサ44とを備える。装置は、自動再生の完了時毎に、検出された排気温度に基づいて、NOx触媒の劣化指数を算出する。装置は、温度センサの故障が検出されたとき、温度センサの故障が検出される前の自動再生の完了時における劣化指数のデータに基づいて、自動再生完了回数と劣化指数の関係を表す回帰方程式を作成し、この回帰方程式に基づいてNOx触媒の劣化指数を推定する。【選択図】図1

Description

本開示は触媒劣化度推定装置に係り、特に、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型NOx触媒の劣化度を推定するための装置に関する。
一般に、ディーゼルエンジンの排気通路には、排気中のNOx(窒素酸化物)を還元除去するための選択還元型NOx触媒が配置されている。このNOx触媒は使用につれ熱により劣化する。劣化度が大きくなりNOx浄化率が著しく低下したNOx触媒を使用し続けることは環境上好ましくない。よってNOx触媒の劣化度を推定するための装置が開発されるに至っている。
この装置は、NOx触媒の入口側の排気温度を検出する温度センサの検出値に基づき、NOx触媒の劣化度を表す劣化指数を算出するように構成されている。
特開2012−255397号公報
しかし、温度センサが故障して異常な排気温度が検出されると、算出される劣化指数も異常な値となり、NOx触媒の劣化度を正確に推定できなくなってしまう。
そこで本開示は、かかる事情に鑑みて創案され、その目的は、温度センサが故障した場合でもNOx触媒の劣化度を正確に推定することができる触媒劣化度推定装置を提供することにある。
本開示の一の態様によれば、
内燃機関の排気通路に配置された選択還元型NOx触媒の劣化度を推定するための装置であって、
前記排気通路に配置され排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、
前記フィルタの自動再生を実行するように構成された再生ユニットと、
前記NOx触媒の入口側の排気温度を検出する温度センサと、
自動再生の完了時毎に、前記温度センサにより検出された排気温度に基づいて、前記NOx触媒の劣化指数を算出するように構成された算出ユニットと、
前記温度センサの故障を検出するように構成された検出ユニットと、
前記検出ユニットにより前記温度センサの故障が検出されたとき、前記温度センサの故障が検出される前の自動再生の完了時における劣化指数のデータに基づいて、自動再生完了回数と劣化指数の関係を表す回帰方程式を作成し、当該回帰方程式に基づいて前記NOx触媒の劣化指数を推定するように構成された推定ユニットと、
を備えることを特徴とする触媒劣化度推定装置が提供される。
好ましくは、前記回帰方程式がY=aXで表される(但しYは劣化指数、Xは自動再生完了回数、aは所定の係数)。
好ましくは、前記触媒劣化度推定装置は、前記フィルタの手動再生を実行するように構成された手動再生ユニットをさらに備え、
前記算出ユニットは、自動再生および手動再生の完了時毎に、前記温度センサにより検出された排気温度に基づいて、前記NOx触媒の劣化指数を算出し、
前記推定ユニットは、前記検出ユニットにより前記温度センサの故障が検出されたとき、前記温度センサの故障が検出される前の自動再生および手動再生の完了時における劣化指数のデータに基づいて、自動再生完了回数および手動再生完了回数と、劣化指数との関係を表す回帰方程式を作成し、当該回帰方程式に基づいて前記NOx触媒の劣化指数を推定するように構成されている。
好ましくは、前記回帰方程式がY=a1・X1+a2・X2で表される(但しYは劣化指数、X1は自動再生完了回数、X2は手動再生完了回数、a1,a2は所定の係数)。
好ましくは、前記触媒劣化度推定装置は、前記推定ユニットにより推定された劣化指数に基づいて前記NOx触媒を診断するように構成された診断ユニットをさらに備える。
本開示によれば、温度センサが故障した場合でもNOx触媒の劣化度を正確に推定することができる。
内燃機関の概略図である。 劣化指数と自動再生完了回数の相関関係を表すグラフである。 劣化指数の推定方法を説明するためのグラフである。 触媒劣化度推定ルーチンのフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお本開示は以下の実施形態に限定されない点に留意されたい。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の概略図である。内燃機関(エンジンともいう)1は、車両に搭載された多気筒の圧縮着火式内燃機関であり、具体的には直列4気筒ディーゼルエンジンである。車両はトラック等の大型車両である。但し車両および内燃機関の種類、形式、用途等に特に限定はない。例えば車両は乗用車等の小型車両であってもよいし、エンジンは火花点火式内燃機関(例えばガソリンエンジン)であってもよい。
なおエンジンは、車両以外の移動体、例えば船舶、建設機械、または産業機械に搭載されたものであってもよい。またエンジンは、移動体に搭載されたものでなくてもよく、定置式のものであってもよい。
エンジン1は、エンジン本体2と、エンジン本体2に接続された吸気通路3および排気通路4と、燃料噴射装置5とを備える。エンジン本体2は、シリンダヘッド、シリンダブロック、クランクケース等の構造部品と、その内部に収容されたピストン、クランクシャフト、バルブ等の可動部品とを含む。吸気と排気の流れをそれぞれ白抜き矢印と黒塗り矢印で示す。
燃料噴射装置5は、コモンレール式燃料噴射装置からなり、各気筒に設けられた燃料噴射弁すなわちインジェクタ7と、インジェクタ7に接続されたコモンレール8とを備える。インジェクタ7は、シリンダ9内に燃料を直接噴射する。コモンレール8は、インジェクタ7から噴射される燃料を高圧状態で貯留する。
吸気通路3は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された吸気マニホールド10と、吸気マニホールド10の上流端に接続された吸気管11とにより主に画成される。吸気管11には、上流側から順に、エアクリーナ12、エアフローメータ13、ターボチャージャ14のコンプレッサ14C、インタークーラ15、および電子制御式の吸気スロットルバルブ16が設けられる。エアフローメータ13は、エンジン1の単位時間当たりの吸入空気量(吸気流量)を検出するためのセンサ(吸気流量センサ)である。
排気通路4は、エンジン本体2(特にシリンダヘッド)に接続された排気マニホールド20と、排気マニホールド20の下流側に配置された排気管21とにより主に画成される。排気管21、もしくは排気マニホールド20と排気管21の間には、ターボチャージャ14のタービン14Tが設けられる。タービン14Tより下流側の排気管21には、上流側から順に、排気管インジェクタ35、酸化触媒22、フィルタ23、尿素水噴射弁25、選択還元型NOx触媒24、およびアンモニア酸化触媒26が設けられる。
酸化触媒22は、排気中の未燃成分(炭化水素HCおよび一酸化炭素CO)を酸化して浄化すると共に、このときの反応熱で排気を加熱昇温し、また排気中のNOをNO2に酸化する。フィルタ23は、連続再生式の触媒付きフィルタにより形成され、排気中の粒子状物質(PM(Particulate Matter)という)を捕集すると共に、捕集したPMを連続的に燃焼除去する。NOx触媒24は、尿素水噴射弁25から噴射された尿素水に由来するアンモニアを還元剤として排気中のNOxを還元する。アンモニア酸化触媒26は、NOx触媒24から排出された余剰アンモニアを酸化して浄化する。
エンジン1はEGR装置30を備える。EGR装置30は、排気通路4内(特に排気マニホールド20内)の排気の一部(EGRガスという)を吸気通路3内(特に吸気マニホールド10内)に還流させるためのEGR通路31と、EGR通路31を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ32と、EGRガスの流量を調節するためのEGR弁33とを備える。
エンジン1に付帯して、制御ユニット、回路要素(circuitry)もしくはコントローラをなす電子制御ユニット(ECU(Electronic Control Unit)という)100が設けられる。
ECU100には、上述のエアフローメータ13と、エンジンの回転速度(具体的には毎分当たりの回転数(rpm))を検出するための回転速度センサ40と、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ41とが電気的に接続される。またECU100には、フィルタ23の入口側および出口側の排気圧の差圧を検出するための差圧センサ45と、NOx触媒24の入口側の排気温度を検出するための温度センサ44とが電気的に接続される。ECU100には手動再生スイッチ46も電気的に接続される。
ECU100は、これらセンサ類の出力に基づき前述の各種デバイス、すなわちインジェクタ7、吸気スロットルバルブ16、EGR弁33、排気管インジェクタ35および尿素水噴射弁25を制御する。
ECU100は、フィルタ23に捕集されたPMを強制的に燃焼除去するフィルタ再生(もしくはフィルタ再生制御)を定期的に実行する。このフィルタ再生には自動再生(もしくは自動再生制御)と手動再生(もしくは手動再生制御)がある。先ず自動再生について説明する。
差圧センサ45により検出される差圧は、フィルタ23のPM捕集量に相関する値であり、PM捕集量が増加するほど差圧は増加する。ECU100は、差圧センサ45により検出された差圧が所定の上限しきい値を超えたとき、所定の自動再生実行条件が成立していることを条件に、自動再生を開始する。自動再生中、ECU100は、排気管インジェクタ35から燃料を噴射させる。すると噴射燃料が酸化触媒22により燃焼され、排気が昇温され、この昇温された排気がフィルタ23に供給されることで、フィルタ23内に堆積したPMが燃焼除去される。なお、排気管インジェクタ35による燃料噴射に代えて、またはこれに加えて、筒内噴射用インジェクタ7によりポスト噴射等を行ってもよい。その後、差圧が所定の下限しきい値を下回ったとき、ECU100は自動再生を終了する。
次に、手動再生について説明する。差圧が上限しきい値を超えても、自動再生実行条件が成立しないため、自動再生が開始されない場合がある。この場合、ECU100は、図示しない警告装置(警告灯等)を起動して運転手に手動再生を行うことを要請する。この要請に応えて運転手が手動再生スイッチ46をオンすると、ECU100は手動再生を開始する。手動再生中の制御は自動再生中と同じである。
またECU100は、NOx触媒24の劣化度を推定するための触媒劣化度推定装置の一部を構成する。特に、ECU100は、温度センサ44により検出されたNOx触媒24の入口側の排気温度に基づいて、NOx触媒24の劣化指数Yを算出するように構成されている。劣化指数Yは、NOx触媒24の劣化度を表す指標値であり、その劣化度が大きくなるほど増大する値である。本実施形態の場合、NOx触媒24の新品時(劣化度ゼロ)における劣化指数Yの初期値はゼロであるが、ゼロ以外の値とされてもよい。
ECU100は、極短い所定の演算周期(例えば10ms)毎に劣化指数Yを繰り返し算出ないし演算する。これを便宜上、常時演算という。特にECU100は、自動再生の完了時毎に、劣化指数Yを算出するよう構成されている。自動再生の各完了時の間のインターバルは、当然に、演算周期より遙かに長い時間である。
劣化指数Yの算出方法は、公知方法を含め、任意の方法が可能である。例えばECU100は、劣化指数Yを算出する算出式を予め記憶し、この算出式に排気温度検出値と被熱時間を入力して劣化指数Yを算出する。算出される劣化指数Yは、排気温度検出値が高いほど、また被熱時間が長いほど、大きな値となる。なお被熱時間とは、NOx触媒24の新品時から起算した、NOx触媒24への排気導入時間と同義である。被熱時間はECU100によりカウントされる。
なお、次の代替方法も可能である。ECU100は、今回の演算時期(tn)において、1演算周期間の劣化指数増加量(yn)を、今回の排気温度検出値(Tn)に基づいて算出する。そしてこの劣化指数増加量(yn)を、前回の演算時期(tn-1)で計算された劣化指数(Yn-1)に加算して、今回の劣化指数(Yn)を求める。つまり、1演算周期間の劣化指数増加量(yn)を演算周期毎に逐次積算することで、劣化指数Yを好適に求めることができる。劣化指数増加量yは、所定のマップ(関数でもよい。以下同様)を用いて算出してもよい。
こうして算出された劣化指数Yは、様々な用途に使用可能である。例えば、劣化指数Yが所定のしきい値を超えたらNOx触媒24の交換を促すといったように、NOx触媒24の交換時期を判断するために使用可能である。あるいは、NOx触媒24の下流側における排気のNOx濃度が高くなった場合にその原因の調査のために使用可能である。例えば、劣化指数Yの値が大きいときにNOx濃度が高くなった場合には、NOx触媒24の劣化が原因と推測できる。一方、劣化指数Yの値が小さいときにNOx濃度が高くなった場合には、NOx触媒24以外の異常が原因と推測できる。このように劣化指数Yの値を参照することで原因の切り分けが可能である。
ところで、温度センサ44が故障して異常な排気温度が検出されると、算出される劣化指数Yも異常な値となり、NOx触媒24の劣化度を正確に推定できなくなってしまう。
そこで本実施形態では、ECU100により温度センサ44の故障を検出可能とし、故障を検出した場合には温度センサ44の検出値を用いることなく、ECU100により劣化指数Yを別途推定することとしている。
温度センサ44の故障検出方法は、公知方法を含め、任意の方法が可能である。例えば、温度センサ44の主な故障原因として、センサ信号回路の異常によるノイズ発生や断線などの電気系統の異常がある。こうした異常が発生すると、センサおよびセンサを接続している信号回路から異常な値の電圧が出力される。そこでその電圧を監視することにより温度センサ44の故障を検出することが可能である。具体的にはECU100は、当該電圧を監視し、当該電圧を所定の上限しきい値および下限しきい値と比較する。上限しきい値は下限しきい値より大である。当該電圧が上限しきい値を超えた高電圧である場合、または下限しきい値を下回る低電圧である場合、ECU100は温度センサ44を故障と判断する。なお正常な温度センサ44の出力電圧は、排気温度が高くなるほど高くなる。
次に、劣化指数Yの推定方法を説明する。本発明者は、鋭意研究の結果、図2に示すように、劣化指数Yが自動再生完了回数Xに相関することを新たに見出した。劣化指数Yは、例えばY=aXという線形回帰方程式で表すことができる。aは所定の係数である。この場合、劣化指数Yは自動再生完了回数Xに比例する。
本実施形態では、この相関関係を利用して劣化指数Yを推定する。すなわち、図3に示すように、ECU100は、温度センサ44の故障が検出される前に、自動再生の完了時毎に、温度センサ44の検出値に基づいて劣化指数Yを算出すると共に、この算出値を、自動再生完了回数Xと組み合わせたデータ(図中に白丸で示す)として記憶する。このデータは(X,Y)と表すことができる。
i回目(i=0,1,2,3・・・)の自動再生完了回数をXiで表す。図示例では、自動再生完了回数がXi回目の前で、かつそれより1回前のXi-1回目の後に、温度センサ44の故障が検出されている。この場合、Xi回目の自動再生完了時には、温度センサ44の故障が検出されているため、異常な排気温度検出値に基づく異常な劣化指数Yiが算出され、例えば図示例のように異常に高い劣化指数Yiが算出されてしまう。図示しないが、温度センサ44の故障が原因で異常に低い劣化指数Yiが算出されてしまうこともある。
そこでECU100は、温度センサ44の故障が検出されている場合にはこうした算出を行わず、その代わりに下記の方法で劣化指数Yを推定する。
ECU100は、温度センサ44の故障が検出される前に記憶した、Xi-1回目以前の全てのデータ(Xi-1回目のデータを含む)に基づいて、線Lで示すような回帰方程式:Y=aXを作成する。この作成の際には、最小二乗法等の公知の手法が用いられる。そしてECU100は、この回帰方程式にXiを代入してYiを求める。この求められたYiが推定値としての劣化指数である。以下必要に応じて、区別のため推定値をY^で表す。回帰方程式の作成時、ECU100は実質的に係数aを決定する作業を行う。
この推定値Y^を用いることにより、温度センサ44が故障した場合でもNOx触媒24の劣化度を正確に推定することができる。
加えて本実施形態では、この推定値Y^に基づいてNOx触媒24を診断する。すなわちECU100は、推定値Y^が所定のしきい値Ys未満であれば、NOx触媒24を正常と診断する。一方、推定値Y^がしきい値Ys以上であれば、NOx触媒24を異常と診断し、図示しない警告装置を起動する。これによりユーザにNOx触媒24の交換等の必要な点検整備を促すことができる。
こうした診断は、温度センサ44の故障が検出される前でも、劣化指数Yの算出値に基づいて行われる。
なおECU100は、温度センサ44の故障を検出した場合、警告装置を起動してユーザに温度センサ44の交換等の必要な点検整備を促す。これにより間もなく温度センサ44の故障が解消されるため、推定値Y^の算出と、推定値Y^に基づくNOx触媒24の診断とは、一時的な措置となる。
次に図4を参照して、本実施形態における触媒劣化度推定ルーチンを説明する。図示するルーチンはECU100により所定の演算周期毎に繰り返し実行される。
まずステップS101において、ECU100は、Xi回目の自動再生が完了したか否か、すなわち現時点がXi回目の自動再生が完了したタイミングか否を判断する。
自動再生が完了したタイミングでない場合、ECU100は直ちにルーチンを終了する。他方、自動再生が完了したタイミングである場合、ECU100はステップS102に進む。
ステップS102において、ECU100は、温度センサ44が故障しているか否か、すなわち温度センサ44の故障を検出したか否かを判断する。
温度センサ44の故障を検出した場合、ECU100は、ステップS103に進み、回帰方程式:Y=aXを作成する。この際、ECU100は、前回(Xi-1回目)以前の自動再生完了時に得られた全てのデータ(X,Y)を使用して、最小二乗法等に従い、回帰方程式を作成する。
そしてステップS104において、ECU100は、回帰方程式を用いて劣化指数の推定値Yi(すなわちY^)を算出する。具体的には、回帰方程式に自動再生完了回数Xiを代入してYiを求める。
その後ステップS105において、ECU100は、推定値Yiに基づきNOx触媒24を診断し、ルーチンを終える。
他方、ステップS102において、温度センサ44の故障を検出してない場合、ECU100はステップS106に進み、通常通り、温度センサ44の検出値に基づいて劣化指数Yiを算出する。
そしてステップS107において、ECU100は、算出した劣化指数Yiを、自動再生完了回数Xiと対のデータ(Xi,Yi)として、自身のメモリに記憶する。
その後ステップS105において、ECU100は、算出した劣化指数Yiに基づきNOx触媒24を診断し、ルーチンを終える。
このように本実施形態によれば、温度センサ44の故障を検出した場合には温度センサ44の正常時のデータを用いて回帰方程式を作成し、この回帰方程式から劣化指数Y^を推定するので、温度センサ44が故障した場合でもNOx触媒24の劣化度を正確に推定することができる。
なお図4のルーチンにおいては、Xi回目にセンサ故障が初めて検出されてそのままXi+1回目以降に推移したとき、ステップS103において回帰方程式の作成が実質的に省略され、Xi回目で作成された回帰方程式がそのまま流用される。これにより、センサ故障前のデータのみにより作成された回帰方程式を継続使用でき、センサ故障後のデータを含めて誤った回帰方程式を作成することを防止できる。
次に、変形例を説明する。なお前記基本実施形態と同様の部分については説明を割愛し、以下、基本実施形態との相違点を主に説明する。
劣化指数Yは、自動再生完了回数Xだけでなく、手動再生完了回数にも相関することが考えられる。従ってこの場合も考慮し、本変形例では、ECU100が、手動再生完了回数も含めて回帰方程式を作成する。
自動再生完了回数をX1、手動再生完了回数をX2とした場合、回帰方程式は、例えばY=a1・X1+a2・X2という重回帰方程式で表すことができる。ここでa1,a2は所定の係数である。
これにより、手動再生完了回数も考慮してより正確な回帰方程式を作成することができ、ひいては、その回帰方程式を利用してセンサ故障時の劣化指数Yをより正確に推定することができる。
以上の説明から理解されるように、本実施形態のECU100は、特許請求の範囲にいう再生ユニット、算出ユニット、検出ユニット、推定ユニット、手動再生ユニットおよび診断ユニットを構成する。これら各ユニットは当然に、個別に構成されてもよいし、幾つかずつ組み合わされて構成されてもよい。
以上、本開示の実施形態を詳細に述べたが、本開示の実施形態および変形例は他にも様々考えられる。
(1)図3に示したように、前記実施形態では、温度センサ44の故障検出前の全てのデータ(Xi-1回目以前の全てのデータ)に基づいて回帰方程式:Y=aXを作成した。こうすると、最大のサンプル数のデータを用いて回帰方程式を作成するので、回帰方程式を精度良く作成することができる。
一方、必ずしも全てのデータを用いる必要はない。全てのデータのうち一部のデータを抽出し、この一部のデータに基づいて回帰方程式を作成してもよい。こうすると、サンプル数の減少によりECU100の演算負荷を低減することができる。
例えば、全てのデータの中から等間隔または不等間隔で一部のデータを抽出したり、ランダムで一部のデータを抽出したり、予め定められた回数(例えば10回)毎にデータを抽出したりすることが可能である。
この点は、手動再生完了回数を考慮した前記変形例でも同様である。
(2)回帰方程式の形式は、実験結果等に合わせて任意に設定可能である。例えば、自動再生完了回数Xのみを考慮する基本実施形態の場合、回帰方程式をY=aX+bの形式とすることができる。bは所定の定数もしくは切片である。
得られたデータに基づいて回帰方程式を作成すると、回帰方程式を表す直線Lが原点(X0,0)を通らない場合がある。また劣化指数Yの定義の仕方によっては、NOx触媒24の新品時における劣化指数Yの初期値がゼロでない場合もある。こうした場合、回帰方程式の形式をY=aX+bとしておくと便利である。
手動再生完了回数を考慮した前記変形例でも同様で、例えば回帰方程式をY=a1・X1+a2・X2+cという形式に設定することができる。cは所定の定数もしくは切片である。
(3)フィルタ再生時に筒内噴射用インジェクタ7によるポスト噴射等のみを行う場合には、排気管インジェクタ35を省略してもよい。
(4)フィルタ23の自動再生を開始するタイミングは、その上流側および下流側の差圧に代えて、あるいはこれに加えて、車両走行距離、または筒内噴射用インジェクタ7からの積算燃料噴射量等の他のパラメータに基づいて決定してもよい。
本開示の実施形態は前述の実施形態のみに限らず、特許請求の範囲によって規定される本開示の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が本開示に含まれる。従って本開示は、限定的に解釈されるべきではなく、本開示の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
1 内燃機関(エンジン)
4 排気通路
23 フィルタ
24 選択還元型NOx触媒
44 温度センサ
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に配置された選択還元型NOx触媒の劣化度を推定するための装置であって、
    前記排気通路に配置され排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、
    前記フィルタの自動再生を実行するように構成された再生ユニットと、
    前記NOx触媒の入口側の排気温度を検出する温度センサと、
    自動再生の完了時毎に、前記温度センサにより検出された排気温度に基づいて、前記NOx触媒の劣化指数を算出するように構成された算出ユニットと、
    前記温度センサの故障を検出するように構成された検出ユニットと、
    前記検出ユニットにより前記温度センサの故障が検出されたとき、前記温度センサの故障が検出される前の自動再生の完了時における劣化指数のデータに基づいて、自動再生完了回数と劣化指数の関係を表す回帰方程式を作成し、当該回帰方程式に基づいて前記NOx触媒の劣化指数を推定するように構成された推定ユニットと、
    を備えることを特徴とする触媒劣化度推定装置。
  2. 前記回帰方程式がY=aXで表される(但しYは劣化指数、Xは自動再生完了回数、aは所定の係数)
    請求項1に記載の触媒劣化度推定装置。
  3. 前記フィルタの手動再生を実行するように構成された手動再生ユニットをさらに備え、
    前記算出ユニットは、自動再生および手動再生の完了時毎に、前記温度センサにより検出された排気温度に基づいて、前記NOx触媒の劣化指数を算出し、
    前記推定ユニットは、前記検出ユニットにより前記温度センサの故障が検出されたとき、前記温度センサの故障が検出される前の自動再生および手動再生の完了時における劣化指数のデータに基づいて、自動再生完了回数および手動再生完了回数と、劣化指数との関係を表す回帰方程式を作成し、当該回帰方程式に基づいて前記NOx触媒の劣化指数を推定するように構成されている
    請求項1または2に記載の触媒劣化度推定装置。
  4. 前記回帰方程式がY=a1・X1+a2・X2で表される(但しYは劣化指数、X1は自動再生完了回数、X2は手動再生完了回数、a1,a2は所定の係数)
    請求項3に記載の触媒劣化度推定装置。
  5. 前記推定ユニットにより推定された劣化指数に基づいて前記NOx触媒を診断するように構成された診断ユニットをさらに備える
    請求項1〜4の何れか一項に記載の触媒劣化度推定装置。
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