JP2021173097A - 軒先唐草、及び軒先構造 - Google Patents
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Abstract
Description
このような軒樋としては、例えば特許文献1,2のような上方から吊るタイプの軒樋や特許文献3のような下方から支持するタイプの軒樋が知られている。前記特許文献1,2には、建築物側から軒先へ延在させたアームで軒樋の建築物端と軒先端とを上方から吊り支持する構造が提案され、特許文献3には、建築物側から軒先へ延在させたアームで軒樋の底面を下方から支持する構造が提案されている。
また、前記特許文献1〜6の構造では、軒樋の自重及び内部に流入する雨水等の荷重が横ビス及び鼻隠し壁面に集中するので、その老朽化に伴って支持強度も極端に低下するという問題もあった。
さらに、この軒先唐草は、カバー材を軒樋の軒先端と係合させた場合には、当該軒先唐草とカバー材とが、建築物の外装面と軒樋とを連結させる構造となるため、軒樋の軒先端を上方から引っ張るように保持して軒樋の荷重を外装面に負担させることができる。
この排水空間部の底面は、先端(軒先側)に向かって下り傾斜状に形成されていることが望ましい。この排水空間部に流れ込んだ雨水等を、先端付近にて一時的に滞留させることができるからである。
また、排水空間部の底面に所定間隔で孔が形成されていることが望ましい。排水空間部に流れ込んで一時的に貯留させた雨水等を、孔から軒樋内へ落下させることができ、排水空間部の貯留機能を損なうことがないからである。
なお、予め取り付ける軒樋及びカバー材の寸法に応じて軒先唐草を構成する各部位を形成しているので、適正位置に軒先唐草が取り付けられれば、それに併せて軒樋及びカバー材も適正位置に配設される。
この第1実施例における軒先唐草1は、横片部16の略中央から略レ字状の縦片部17が垂下する成形材であって、外装面5B上に沿うように横片部16が配置される。そして、横片部16の建築物側よりに前記取付部11が位置し、横片部16の軒先側よりに前記被固定部12が位置し、前記取付部11は、固定ビス1bが打ち込まれる部位であり、前記被固定部12は、カバー材3を固定する固定ビス3bが打ち込まれる部位である。また、前記略レ字状の縦片部17の跳ね上げ状斜片13aが前記排水空間部13の底面(13a)を形成している。
この排水空間部3の底面13aは、先端(軒先側)に向かって下り傾斜状に形成されているので、この排水空間部13に流れ込んだ雨水等を、先端付近にて一時的に滞留させることができる。
また、排水空間部13の底面には、所定間隔で図示しない孔が形成されている。そのため、排水空間部13に流れ込んで一時的に貯留させた雨水等を、孔から軒樋2内へ落下させることができ、排水空間部13の貯留機能を損なうことがない。
この軒樋2は、図1(c)に示すように長さ方向に延在して略平坦状の底面部21の側端が立ち上げられ、軒先側(図面では左側)に、三つの傾斜面と二つの略水平面とで構成される側面部22が設けられ、建築物側(図面では右側)には、略垂直状に起立する側面部23が設けられ、これらの底面部21及び側面部22,23にて排水路が形成されている。
前記軒先側の側面部22の上端に位置する傾斜面と略水平面は、カバー材3の係合部32に保持(係合)される軒先端221である。
また、前記側面部23の下端には、隅部状の被保持部231が設けられ、樋受け材4の横片状の支持部42に、上方から載置状に配置されて支持される部位である。
さらに、この側面部23の上端には、差込状の被取付部232が、前記樋受け材4の溝状の取付部43に、下方から挿入状に差し込まれて取り付けられる部位である。また、この側面部23は、前記樋受け材4の縦片部45に沿い、ビス2bを打ち込んで取り付けられる。
この樋受け材4の取付部43は、縦片部45の中程に、側方へ垂れ下がる膨出部44を設けることで、下方が開放する溝状に形成されており、図1(c)に示すように軒樋2の建築物側の側面上端232を下方から差し込むように取り付けることができる。
また、前記支持部42は、縦片部45の下端に側方へ向かう横片状に形成されており、図1(c)に示すように軒樋2の建築物側の側面下端231を係合状に支持することができる。なお、この支持部42は、折返し状に形成することで軒樋2を受ける強度を向上させている。
前記化粧面31の下端には、略コ字状に形成された下端(係合部)32が、前記軒樋2の軒先端221と係合して取り付けられ、図1(a)に示すようにその水上側へ長く延在させている。その延在端(水上端)34は、外装材6A,6A同士の係合部分に差し込むように取り付けられている。また、この幅長の化粧面31の略中央には、固定部33が形成され、該固定部33が、外装下地5Bの軒端に固定された軒先唐草1に固定されることで、外装下地5Bに連絡されている。
前記化粧面31と前記係合部32との境界には、下方へ凹む排水溝312が形成され、所定間隔で導水口が形成されている。
前記固定部33は、化粧面31の略中央に位置し、当該第1実施例では、軒先唐草1の被固定部12にビス3bにて固定されている。
なお、前記躯体5Aは、屋根勾配を形成するH躯体であって、その上面側には、木毛セメント板等からなる野地材5Bが、その表面(上面)側には防水シート5dが敷設され、更にその上面に外装材6Aが配設されている。
また、前記外装材6Aは、裏面側に裏貼り材が添着された横葺き屋根材であって、該外装材6Aは、前記野地材5Bにビス5gにて取り付けた吊子6fに保持される状態で敷設され、流れ方向に隣り合う外装材6A,6A同士が相互に係合されている。
また、この第1実施例では、図1(a),(b)に示すようにカバー材3が水上側へ大きく(長く)延在する構成であって、その延在端34が、外装材6A,6A同士の接続部分に差し込むように取り付けられている。このようにカバー材3を水上側へ大きく延在させることで、例えば別部材(化粧材)を用いなくても最も水下側に配され得る外装材6Aの固定部分を隠すと共にその固定具(ビス3b)から浸入する雨水があったとしても、軒樋2内へ導くことができる。また、カバー材3は、ビス3bの打ち込み固定に加え、その延在端34を、外装材6A,6A同士の接続部分に差し込むように取り付けているので、吹き上げ等に起因する負圧に強い耐久性を有する。
なお、この第1実施例では、前記軒先唐草1に加え、前述のように樋受け材4や前記カバー材3を用いているので、前記軒樋2を両サイド、即ち建築物側及び軒先端側から、安定に保持することができる。
この第2実施例における軒先唐草1'は、横片である係合受部14から略レ字状の縦片部17'が垂下すると共に前記縦片部17'の上方付近から軒先側へ延出する横片が前記被固定部12'であり、前記傾斜片13bが排水空間部13'の底面(13b)であり、該底面(傾斜片)13bの上端から建築物側へ延在する横片が、前記取付部11'である。
この排水空間部13'の底面13bは、この第2実施例でも先端(軒先側)に向かって下り傾斜状に形成されているので、この排水空間部13'に流れ込んだ雨水等を、先端付近にて一時的に滞留させることができる。
また、排水空間部13の底面には、所定間隔で図示しない孔が形成されている。そのため、排水空間部13に流れ込んで一時的に貯留させた雨水等を、孔から軒樋2内へ落下させることができ、排水空間部13の貯留機能を損なうことがない。
また、前記軒樋2を取り付けるための樋受け材4'は、図2(c)に示すように傾斜片部46'が外装下地5Bの傾斜勾配に応じて緩勾配に形成されている以外は、前記第1実施例と全く同様であるから、図面に同一符号を付して説明を省略する。
この第2実施例における縦葺き屋根材7Dは、流れ方向に連続する樋材7Aが支持部材7Bにて固定(固定具7c)され、隣り合う樋材7A,7A間には断熱材7Eが配設された構造であり、樋材7Aの水下端を下方へ折り下げて雨水等が円滑に軒樋2へ落下するように形成されている。そして、前記縦葺き屋根材7Dは、樋材7Aを固定する支持部材7Bにて係合保持され、裏面側には下地材5B'や鼻隠し壁5C等が配されている。
なお、縦葺き屋根材7D自体を流下する雨水等は、基本的には樋材7Aに導かれるが、仮に縦葺き屋根材7D自体を流下する雨水があっても、その水下端からカバー材3'へ、更に軒樋2内へと確実に導くことができる。
11,11' 取付部
12,12’ 被固定部
13,13' 排水空間部
13a,13b 底面
16,16' 横片部
17,17' 縦片部
2 軒樋
21 底面部
22 (軒先側の)側面部
221 軒先端
23 (建築物側の)側面部
231 被支持部
232 側面上端(被取付部)
3,3' カバー部材
31 化粧面
311 導水口
312 排水溝
32 係合部
33 固定部
4,4' 樋受け材
5A 躯体(H躯体)
5B,5B' 外装下地(野地材)
6A 外装材
7A 樋材
7B 支持部材
7c 固定具
7D 縦葺き屋根材
Claims (4)
- 建築物の外装面への取付部と、建築物の軒先に配設される軒樋の上面を覆うカバー材の建築物側端が固定される被固定部と、該被固定部より建築物側に位置して底面が前記取付部より低く形成される排水空間部と、を備えることを特徴とする軒先唐草。
- 排水空間部の底面は、先端に向かって下り傾斜状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の軒先唐草。
- 排水空間部の底面に所定間隔で孔が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の軒先唐草。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の軒先唐草と、軒樋と、その上面とを覆うカバー材と、からなることを特徴とする軒先構造。
Priority Applications (1)
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JP2020079134A JP2021173097A (ja) | 2020-04-28 | 2020-04-28 | 軒先唐草、及び軒先構造 |
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Family Applications (1)
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JP2020079134A Pending JP2021173097A (ja) | 2020-04-28 | 2020-04-28 | 軒先唐草、及び軒先構造 |
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2020
- 2020-04-28 JP JP2020079134A patent/JP2021173097A/ja active Pending
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