JP2021170484A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】燃料電池スタックの発電性能の低下を抑制することができる燃料電池システムを提供する。【解決手段】車両に搭載された燃料電池システムであって、燃料電池スタックと、エジェクタと、前記エジェクタに燃料ガスを供給する燃料ガス貯留タンクと、前記燃料電池スタックの各燃料極から排出された燃料オフガスを回収し、循環ガスとして前記エジェクタに戻す循環流路と、前記エジェクタと前記燃料電池スタックを接続し、前記燃料ガスと前記循環ガスとを含む混合ガスの前記エジェクタから前記燃料電池スタックの各燃料極への供給を可能にする混合ガス供給流路と、を有し、前記エジェクタ及び前記燃料ガス貯留タンクは、前記燃料電池スタックよりも前記車両の後方に配置され、前記車両を前方から正面視したとき、前記燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が前記燃料電池スタックの外側に配置されていることを特徴とする燃料電池システム。【選択図】図1
Description
本開示は、燃料電池システムに関する。
燃料電池は、複数の単セル(以下、セルと記載する場合がある)を積層した燃料電池スタック(以下、単にスタックと記載する場合がある)に、燃料ガスとしての水素(H2)と酸化剤ガスとしての酸素(O2)との電気化学反応によって電気エネルギーを取り出す発電装置である。なお、以下では、燃料ガスや酸化剤ガスを、特に区別することなく単に「反応ガス」あるいは「ガス」と呼ぶ場合もある。
この燃料電池のセルは、通常、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、必要に応じて当該膜電極接合体の両面を挟持する2枚のセパレータにより構成される。
膜電極接合体は、プロトン(H+)伝導性を有する固体高分子型電解質膜(以下、単に「電解質膜」とも呼ぶ)の両面に、それぞれ、触媒層及びガス拡散層が順に形成された構造を有している。
セパレータは、通常、ガス拡散層に接する面に反応ガスの流路としての溝が形成された構造を有している。なお、このセパレータは発電した電気の集電体としても機能する。
燃料電池の燃料極(アノード)では、流路及びガス拡散層から供給される水素が触媒層の触媒作用によりプロトン化し、電解質膜を通過して酸化剤極(カソード)へと移動する。同時に生成した電子は、外部回路を通って仕事をし、カソードへと移動する。カソードに供給される酸素は、カソード上でプロトンおよび電子と反応し、水を生成する。
生成した水は、電解質膜に適度な湿度を与え、余剰な水はガス拡散層を透過して、流路を通って系外へと排出される。
この燃料電池のセルは、通常、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、必要に応じて当該膜電極接合体の両面を挟持する2枚のセパレータにより構成される。
膜電極接合体は、プロトン(H+)伝導性を有する固体高分子型電解質膜(以下、単に「電解質膜」とも呼ぶ)の両面に、それぞれ、触媒層及びガス拡散層が順に形成された構造を有している。
セパレータは、通常、ガス拡散層に接する面に反応ガスの流路としての溝が形成された構造を有している。なお、このセパレータは発電した電気の集電体としても機能する。
燃料電池の燃料極(アノード)では、流路及びガス拡散層から供給される水素が触媒層の触媒作用によりプロトン化し、電解質膜を通過して酸化剤極(カソード)へと移動する。同時に生成した電子は、外部回路を通って仕事をし、カソードへと移動する。カソードに供給される酸素は、カソード上でプロトンおよび電子と反応し、水を生成する。
生成した水は、電解質膜に適度な湿度を与え、余剰な水はガス拡散層を透過して、流路を通って系外へと排出される。
燃料電池システムに搭載されるエジェクタには、断熱膨張で冷えた噴射ガスが供給されるとともに、水分を含んだ循環ガスも供給される。そのためエジェクタ内で結露水が発生しその結露水がスタックに入り、水素欠などの発電不良を招く虞があるため、エジェクタは過度に冷やされないことが望ましい。
そして、低温の燃料ガスが燃料電池に供給されることを抑制し、燃料電池の発電性能を良好に維持する技術が検討されている。
例えば特許文献1では、スタックのエンドプレートにエジェクタを搭載するという技術が開示されており、エンドプレートから受熱することが可能な構造となっている。
そして、低温の燃料ガスが燃料電池に供給されることを抑制し、燃料電池の発電性能を良好に維持する技術が検討されている。
例えば特許文献1では、スタックのエンドプレートにエジェクタを搭載するという技術が開示されており、エンドプレートから受熱することが可能な構造となっている。
また、特許文献2では、ラジエタから放出された熱を受熱可能な位置に調圧器を配置する技術が開示されている。
上記特許文献1に記載の構造では、エジェクタはエンドプレートに配置しており受熱が可能な構造であるが、エジェクタの上流側にあるサージタンクはエンドプレート近傍に設置できておらず、受熱が可能な構造ではない。そのためエジェクタに吹き込む水素の温度は低いままであり、エジェクタ内の結露水発生を抑制できない虞がある。
上記特許文献2に記載の構造では、調圧器を通過した水素がスタックに供給されるまでに冷やされるため、結露水の低減効果が低い。
上記特許文献2に記載の構造では、調圧器を通過した水素がスタックに供給されるまでに冷やされるため、結露水の低減効果が低い。
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、燃料ガス貯留タンクから供給される燃料ガスが燃料電池スタックからの熱を受けることができ、燃料電池スタック内に結露水が入り込む可能性を低減でき、燃料電池スタックの発電性能の低下を抑制することができる燃料電池システムを提供することを主目的とする。
本開示においては、車両に搭載された燃料電池システムであって、
燃料電池スタックと、
エジェクタと、
前記エジェクタに燃料ガスを供給する燃料ガス貯留タンクと、
前記燃料電池スタックの各燃料極から排出された燃料オフガスを回収し、循環ガスとして前記エジェクタに戻す循環流路と、
前記エジェクタと前記燃料電池スタックを接続し、前記燃料ガスと前記循環ガスとを含む混合ガスの前記エジェクタから前記燃料電池スタックの各燃料極への供給を可能にする混合ガス供給流路と、を有し、
前記エジェクタ及び前記燃料ガス貯留タンクは、前記燃料電池スタックよりも前記車両の後方に配置され、
前記車両を前方から正面視したとき、前記燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が前記燃料電池スタックの外側に配置されていることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
燃料電池スタックと、
エジェクタと、
前記エジェクタに燃料ガスを供給する燃料ガス貯留タンクと、
前記燃料電池スタックの各燃料極から排出された燃料オフガスを回収し、循環ガスとして前記エジェクタに戻す循環流路と、
前記エジェクタと前記燃料電池スタックを接続し、前記燃料ガスと前記循環ガスとを含む混合ガスの前記エジェクタから前記燃料電池スタックの各燃料極への供給を可能にする混合ガス供給流路と、を有し、
前記エジェクタ及び前記燃料ガス貯留タンクは、前記燃料電池スタックよりも前記車両の後方に配置され、
前記車両を前方から正面視したとき、前記燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が前記燃料電池スタックの外側に配置されていることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
本開示の燃料電池システムによれば、燃料ガス貯留タンクから供給される燃料ガスが燃料電池スタックからの熱を受けることができ、燃料電池スタック内に結露水が入り込む可能性を低減でき、燃料電池スタックの発電性能の低下を抑制することができる。
本開示においては、車両に搭載された燃料電池システムであって、
燃料電池スタックと、
エジェクタと、
前記エジェクタに燃料ガスを供給する燃料ガス貯留タンクと、
前記燃料電池スタックの各燃料極から排出された燃料オフガスを回収し、循環ガスとして前記エジェクタに戻す循環流路と、
前記エジェクタと前記燃料電池スタックを接続し、前記燃料ガスと前記循環ガスとを含む混合ガスの前記エジェクタから前記燃料電池スタックの各燃料極への供給を可能にする混合ガス供給流路と、を有し、
前記エジェクタ及び前記燃料ガス貯留タンクは、前記燃料電池スタックよりも前記車両の後方に配置され、
前記車両を前方から正面視したとき、前記燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が前記燃料電池スタックの外側に配置されていることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
燃料電池スタックと、
エジェクタと、
前記エジェクタに燃料ガスを供給する燃料ガス貯留タンクと、
前記燃料電池スタックの各燃料極から排出された燃料オフガスを回収し、循環ガスとして前記エジェクタに戻す循環流路と、
前記エジェクタと前記燃料電池スタックを接続し、前記燃料ガスと前記循環ガスとを含む混合ガスの前記エジェクタから前記燃料電池スタックの各燃料極への供給を可能にする混合ガス供給流路と、を有し、
前記エジェクタ及び前記燃料ガス貯留タンクは、前記燃料電池スタックよりも前記車両の後方に配置され、
前記車両を前方から正面視したとき、前記燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が前記燃料電池スタックの外側に配置されていることを特徴とする燃料電池システムを提供する。
燃料ガス貯留タンク(サージタンク)をスタックよりも車両後方に配置し、且つ、スタック表面を通過して受熱した走行風(温風)が燃料ガス貯留タンクに当たる構造とすることにより、エジェクタの上流側で燃料ガスを温めることができるため、スタック内に結露した水が入り込む可能性を低減でき、スタックの発電不良を抑制することができる。
すなわち、車両の走行風がスタックの発電による放熱により温められ、温かい走行風(温風)となって燃料ガス貯留タンクに送られ、燃料ガス貯留タンクが温められる。そして、燃料ガス貯留タンクから噴射された燃料ガスは、断熱膨張により冷えるが、温かい走行風により温められなかった場合の燃料ガス貯留タンクから噴射された燃料ガスよりも少し温度が高いため、結果としてエジェクタから供給される混合ガスの温度が比較的高くなり、エジェクタでの結露水の発生は抑制されると考えられる。
すなわち、車両の走行風がスタックの発電による放熱により温められ、温かい走行風(温風)となって燃料ガス貯留タンクに送られ、燃料ガス貯留タンクが温められる。そして、燃料ガス貯留タンクから噴射された燃料ガスは、断熱膨張により冷えるが、温かい走行風により温められなかった場合の燃料ガス貯留タンクから噴射された燃料ガスよりも少し温度が高いため、結果としてエジェクタから供給される混合ガスの温度が比較的高くなり、エジェクタでの結露水の発生は抑制されると考えられる。
図1は、本開示の燃料電池システムの構成の一例を示す概略図である。
図1に示す燃料電池システム100は、車両に搭載された状態を示し、燃料電池スタック11と、燃料ガス貯留タンク12と、混合ガス供給流路13と、燃料電池スタック11の各燃料極から排出される燃料オフガスを循環ガスとして循環させる循環流路14と、燃料ガスと循環ガスの混合ガスを燃料電池スタック11の各燃料極に供給するエジェクタ15と、燃料ガス供給流路16と、酸化剤ガス供給部21と、酸化剤ガス供給流路22と、酸化剤ガス排出流路23と、を備える。図1に示すFrは車両の前方を示し、Reは車両後方を示し、W1は走行風を示し、W2は温風を示し、Hは燃料電池スタック11からの放熱を示す。
図1に示すようにエジェクタ15及び燃料ガス貯留タンク12は、燃料電池スタック11よりも車両の後方に配置されている。
そして、車両を前方から正面視したとき、燃料ガス貯留タンク12の少なくとも一部は燃料電池スタック11の外側にはみ出すように配置され、燃料ガス貯留タンク12が車両の前方からの走行風W1を受けられるようになっている。走行風W1は、燃料電池スタック11の発電による放熱Hにより温められ、温風W2となって燃料ガス貯留タンク12に送られる。
図1に示す燃料電池システム100は、車両に搭載された状態を示し、燃料電池スタック11と、燃料ガス貯留タンク12と、混合ガス供給流路13と、燃料電池スタック11の各燃料極から排出される燃料オフガスを循環ガスとして循環させる循環流路14と、燃料ガスと循環ガスの混合ガスを燃料電池スタック11の各燃料極に供給するエジェクタ15と、燃料ガス供給流路16と、酸化剤ガス供給部21と、酸化剤ガス供給流路22と、酸化剤ガス排出流路23と、を備える。図1に示すFrは車両の前方を示し、Reは車両後方を示し、W1は走行風を示し、W2は温風を示し、Hは燃料電池スタック11からの放熱を示す。
図1に示すようにエジェクタ15及び燃料ガス貯留タンク12は、燃料電池スタック11よりも車両の後方に配置されている。
そして、車両を前方から正面視したとき、燃料ガス貯留タンク12の少なくとも一部は燃料電池スタック11の外側にはみ出すように配置され、燃料ガス貯留タンク12が車両の前方からの走行風W1を受けられるようになっている。走行風W1は、燃料電池スタック11の発電による放熱Hにより温められ、温風W2となって燃料ガス貯留タンク12に送られる。
本開示の燃料電池システムは、少なくとも燃料電池スタックと、燃料ガス貯留タンクと、混合ガス供給流路と、循環流路と、エジェクタと、を備え、通常さらに、燃料ガス供給流路と、酸化剤ガス供給部と、酸化剤ガス供給流路と、酸化剤ガス排出流路と、冷却水供給部と、冷却水循環流路等を備える。
また、本開示の燃料電池システムは、車両に搭載されて用いられる。
そして、エジェクタ及び燃料ガス貯留タンクは、燃料電池スタックよりも車両の後方に配置される。
さらに、車両を前方から正面視したとき、燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が燃料電池スタックの外側に配置されている。燃料ガス貯留タンクは、車両を前方から正面視したとき、その少なくとも一部が燃料電池スタックの外側に配置されていればよく、その全てが燃料電池スタックの外側に配置されていてもよい。
このような構造とすることにより、車両の走行風がスタックの発電による放熱により温められ、温かい走行風(温風)となって燃料ガス貯留タンクに送られることにより燃料ガス貯留タンクが温められる。
燃料ガス貯留タンク及びエジェクタを燃料電池スタックよりも車両の後方に配置することにより燃料電池スタックよりも車両の後方に他の部品が載らない等の搭載性の悪化という背反が大きくなるが、走行風及び燃料電池スタックからの熱を利用することで搭載性の悪化の問題を補うことができる。また、走行風及び燃料電池スタックからの放熱を利用することでヒーター等の設置が不要となり、燃料電池車のコストを削減することができる。
そして、エジェクタ及び燃料ガス貯留タンクは、燃料電池スタックよりも車両の後方に配置される。
さらに、車両を前方から正面視したとき、燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が燃料電池スタックの外側に配置されている。燃料ガス貯留タンクは、車両を前方から正面視したとき、その少なくとも一部が燃料電池スタックの外側に配置されていればよく、その全てが燃料電池スタックの外側に配置されていてもよい。
このような構造とすることにより、車両の走行風がスタックの発電による放熱により温められ、温かい走行風(温風)となって燃料ガス貯留タンクに送られることにより燃料ガス貯留タンクが温められる。
燃料ガス貯留タンク及びエジェクタを燃料電池スタックよりも車両の後方に配置することにより燃料電池スタックよりも車両の後方に他の部品が載らない等の搭載性の悪化という背反が大きくなるが、走行風及び燃料電池スタックからの熱を利用することで搭載性の悪化の問題を補うことができる。また、走行風及び燃料電池スタックからの放熱を利用することでヒーター等の設置が不要となり、燃料電池車のコストを削減することができる。
燃料電池スタックは、燃料電池のセルを複数積層して構成される。
セルの積層数は特に限定されず、例えば、2〜数百個であってもよく、2〜200個であってもよい。
燃料電池スタックは、セルの積層方向の両端にエンドプレートを備えていてもよい。
燃料電池のセルは、少なくとも酸化剤極、電解質膜、及び、燃料極を含む膜電極接合体を備え、必要に応じて当該膜電極接合体の両面を挟持する2枚のセパレータを備えてもよい。
セルの積層数は特に限定されず、例えば、2〜数百個であってもよく、2〜200個であってもよい。
燃料電池スタックは、セルの積層方向の両端にエンドプレートを備えていてもよい。
燃料電池のセルは、少なくとも酸化剤極、電解質膜、及び、燃料極を含む膜電極接合体を備え、必要に応じて当該膜電極接合体の両面を挟持する2枚のセパレータを備えてもよい。
セパレータは、ガス拡散層に接する面に反応ガス流路を有していてもよい。また、セパレータは、ガス拡散層に接する面とは反対側の面にスタック温度を一定に保つための冷却水流路を有していてもよい。
セパレータは、反応ガス及び冷却水をセルの積層方向に流通させるための供給孔及び排出孔を有していてもよい。
供給孔は、燃料ガス供給孔、酸化剤ガス供給孔、及び、冷却水供給孔等が挙げられる。
排出孔は、燃料ガス排出孔、酸化剤ガス排出孔、及び、冷却水排出孔等が挙げられる。
セパレータは、ガス不透過の導電性部材等であってもよい。導電性部材としては、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン、及び、プレス成形した金属板等であってもよい。また、セパレータが集電機能を備えるものであってもよい。
燃料電池スタックは、各供給孔が連通した入口マニホールド、及び、各排出孔が連通した出口マニホールドを有していてもよい。
入口マニホールドは、アノード入口マニホールド、カソード入口マニホールド、及び、冷却水入口マニホールド等が挙げられる。
出口マニホールドは、アノード出口マニホールド、カソード出口マニホールド、及び、冷却水出口マニホールド等が挙げられる。
セパレータは、反応ガス及び冷却水をセルの積層方向に流通させるための供給孔及び排出孔を有していてもよい。
供給孔は、燃料ガス供給孔、酸化剤ガス供給孔、及び、冷却水供給孔等が挙げられる。
排出孔は、燃料ガス排出孔、酸化剤ガス排出孔、及び、冷却水排出孔等が挙げられる。
セパレータは、ガス不透過の導電性部材等であってもよい。導電性部材としては、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボン、及び、プレス成形した金属板等であってもよい。また、セパレータが集電機能を備えるものであってもよい。
燃料電池スタックは、各供給孔が連通した入口マニホールド、及び、各排出孔が連通した出口マニホールドを有していてもよい。
入口マニホールドは、アノード入口マニホールド、カソード入口マニホールド、及び、冷却水入口マニホールド等が挙げられる。
出口マニホールドは、アノード出口マニホールド、カソード出口マニホールド、及び、冷却水出口マニホールド等が挙げられる。
酸化剤極は、酸化剤極触媒層及びガス拡散層を含む。
燃料極は、燃料極触媒層及びガス拡散層を含む。
酸化剤極触媒層及び燃料極触媒層は、例えば、電気化学反応を促進する触媒金属、プロトン伝導性を有する電解質、及び、電子伝導性を有するカーボン粒子等を備えていてもよい。
触媒金属としては、例えば、白金(Pt)、及び、Ptと他の金属とから成る合金(例えばコバルト、及び、ニッケル等を混合したPt合金)等を用いることができる。
電解質としては、フッ素系樹脂等であってもよい。フッ素系樹脂としては、例えば、ナフィオン溶液等を用いてもよい。
上記触媒金属はカーボン粒子上に担持されており、各触媒層では、触媒金属を担持したカーボン粒子(触媒粒子)と電解質とが混在していてもよい。
触媒金属を担持するためのカーボン粒子(担持用カーボン粒子)は、例えば、一般に市販されているカーボン粒子(カーボン粉末)を加熱処理することにより自身の撥水性が高められた撥水化カーボン粒子等を用いてもよい。
燃料極は、燃料極触媒層及びガス拡散層を含む。
酸化剤極触媒層及び燃料極触媒層は、例えば、電気化学反応を促進する触媒金属、プロトン伝導性を有する電解質、及び、電子伝導性を有するカーボン粒子等を備えていてもよい。
触媒金属としては、例えば、白金(Pt)、及び、Ptと他の金属とから成る合金(例えばコバルト、及び、ニッケル等を混合したPt合金)等を用いることができる。
電解質としては、フッ素系樹脂等であってもよい。フッ素系樹脂としては、例えば、ナフィオン溶液等を用いてもよい。
上記触媒金属はカーボン粒子上に担持されており、各触媒層では、触媒金属を担持したカーボン粒子(触媒粒子)と電解質とが混在していてもよい。
触媒金属を担持するためのカーボン粒子(担持用カーボン粒子)は、例えば、一般に市販されているカーボン粒子(カーボン粉末)を加熱処理することにより自身の撥水性が高められた撥水化カーボン粒子等を用いてもよい。
ガス拡散層は、ガス透過性を有する導電性部材等であってもよい。
導電性部材としては、例えば、カーボンクロス、及びカーボンペーパー等のカーボン多孔質体、並びに、金属メッシュ、及び、発泡金属などの金属多孔質体等が挙げられる。
導電性部材としては、例えば、カーボンクロス、及びカーボンペーパー等のカーボン多孔質体、並びに、金属メッシュ、及び、発泡金属などの金属多孔質体等が挙げられる。
電解質膜は、固体高分子電解質膜であってもよい。固体高分子電解質膜としては、例えば、水分が含まれたパーフルオロスルホン酸の薄膜等のフッ素系電解質膜、及び、炭化水素系電解質膜等が挙げられる。電解質膜としては、例えば、ナフィオン膜(デュポン社製)等であってもよい。
燃料ガス貯留タンクは、エジェクタに燃料ガスを供給する。
燃料ガスは、主に水素を含有するガスであり、例えば、水素ガスであってもよい。
燃料ガス貯留タンクとしては、例えば、サージタンク等が挙げられる。
燃料電池システムは、必要に応じて燃料ガス貯留タンクに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部を有していてもよい。
燃料ガス供給部としては、例えば、燃料タンク等が挙げられ、具体的には、液体水素タンク、圧縮水素タンク等が挙げられる。
燃料タンク等の燃料ガス供給部は、高圧ガスを充填可能にするため、通常、厚い強度部材がその回りを覆っている。そのため、燃料ガス供給部に充填されている燃料ガス全体を温めるのには長時間を要する場合がある。
一方、燃料ガス貯留タンクは燃料ガスが燃料タンク等の燃料ガス供給部から減圧弁等を通り、一段減圧された当該燃料ガスを貯留するタンクであってもよい。そのため、燃料ガス貯留タンクは強度部材の厚みが燃料ガス供給部よりも小さくてもよく、温めやすい部材で構成されていてもよい。これにより、燃料ガス貯留タンクは燃料ガス供給部よりも短時間で燃料ガス貯留タンクに充填されている燃料ガス全体を温めることができる。
燃料ガスは、主に水素を含有するガスであり、例えば、水素ガスであってもよい。
燃料ガス貯留タンクとしては、例えば、サージタンク等が挙げられる。
燃料電池システムは、必要に応じて燃料ガス貯留タンクに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部を有していてもよい。
燃料ガス供給部としては、例えば、燃料タンク等が挙げられ、具体的には、液体水素タンク、圧縮水素タンク等が挙げられる。
燃料タンク等の燃料ガス供給部は、高圧ガスを充填可能にするため、通常、厚い強度部材がその回りを覆っている。そのため、燃料ガス供給部に充填されている燃料ガス全体を温めるのには長時間を要する場合がある。
一方、燃料ガス貯留タンクは燃料ガスが燃料タンク等の燃料ガス供給部から減圧弁等を通り、一段減圧された当該燃料ガスを貯留するタンクであってもよい。そのため、燃料ガス貯留タンクは強度部材の厚みが燃料ガス供給部よりも小さくてもよく、温めやすい部材で構成されていてもよい。これにより、燃料ガス貯留タンクは燃料ガス供給部よりも短時間で燃料ガス貯留タンクに充填されている燃料ガス全体を温めることができる。
燃料電池システムは、燃料ガス供給流路を備えていてもよい。
燃料ガス供給流路は、燃料ガス貯留タンクとエジェクタを接続し、燃料ガスの燃料ガス貯留タンクからのエジェクタへの供給を可能にする。なお、燃料ガス貯留タンクとエジェクタが隣接して配置され、燃料ガス貯留タンクからエジェクタへ直接、燃料ガスを供給できる場合は、燃料ガス供給流路は、必ずしも必要ではない。
燃料ガス供給流路は、燃料ガス貯留タンクとエジェクタを接続し、燃料ガスの燃料ガス貯留タンクからのエジェクタへの供給を可能にする。なお、燃料ガス貯留タンクとエジェクタが隣接して配置され、燃料ガス貯留タンクからエジェクタへ直接、燃料ガスを供給できる場合は、燃料ガス供給流路は、必ずしも必要ではない。
循環流路は、燃料電池スタックとエジェクタを接続し、燃料電池スタックの各燃料極から排出された燃料オフガスを回収し、循環ガスとしてエジェクタに戻すことを可能にする。
燃料オフガスは、主に、燃料極において未反応のまま通過した燃料ガスと、酸化剤極で生成した生成水が燃料極に到達した水分と、を含む。
燃料オフガスは、主に、燃料極において未反応のまま通過した燃料ガスと、酸化剤極で生成した生成水が燃料極に到達した水分と、を含む。
エジェクタは、燃料ガスと循環ガスとを含む混合ガスを燃料電池スタックの各燃料極に供給する。
燃料電池システムは、必要に応じて、燃料電池スタックとエジェクタとを接続する循環流路上に水素ポンプを備えていてもよい。
燃料電池システムは、必要に応じて、燃料電池スタックとエジェクタとを接続する循環流路上に水素ポンプを備えていてもよい。
混合ガス供給流路は、エジェクタと燃料電池スタックを接続し、燃料ガスと循環ガスとを含む混合ガスのエジェクタから燃料電池スタックの各燃料極への供給を可能にする。
燃料電池システムは、燃料オフガス排出部を備えていてもよい。
燃料オフガス排出部は、燃料オフガスを外部に排出することを可能にする。なお、外部とは、燃料電池システムの外部を意味する。
燃料オフガス排出部は、燃料オフガス排出弁を備えていてもよく、必要に応じ、燃料オフガス排出流路をさらに備えていてもよい。
燃料オフガス排出弁は、燃料オフガスの排出流量を調整する。
燃料オフガス排出流路は、循環流路から分岐され、例えば、燃料オフガス中の水素濃度が低くなりすぎた場合に当該燃料オフガスを外部に排出可能にする。
燃料オフガス排出部は、燃料オフガスを外部に排出することを可能にする。なお、外部とは、燃料電池システムの外部を意味する。
燃料オフガス排出部は、燃料オフガス排出弁を備えていてもよく、必要に応じ、燃料オフガス排出流路をさらに備えていてもよい。
燃料オフガス排出弁は、燃料オフガスの排出流量を調整する。
燃料オフガス排出流路は、循環流路から分岐され、例えば、燃料オフガス中の水素濃度が低くなりすぎた場合に当該燃料オフガスを外部に排出可能にする。
循環流路には、燃料オフガス中の水分を低減するための気液分離器が設けられていてもよい。そして、気液分離器によって循環流路から分岐される排水流路及び、当該排水流路上に排水弁が備えられていてもよい。
気液分離器において、燃料オフガス中から分離された水分は、循環流路から分岐される排水流路に設けられた排水弁の開放によって排出してもよい。
一方、水分が分離された燃料オフガスは、若干残留したミストを含んだ状態で、循環流路からエジェクタに吸引されてもよい。
気液分離器において、燃料オフガス中から分離された水分は、循環流路から分岐される排水流路に設けられた排水弁の開放によって排出してもよい。
一方、水分が分離された燃料オフガスは、若干残留したミストを含んだ状態で、循環流路からエジェクタに吸引されてもよい。
酸化剤ガス供給部は、少なくとも燃料電池スタックの各酸化剤極に酸化剤ガスを供給する。
酸化剤ガス供給部としては、例えば、エアコンプレッサー等を用いることができる。
酸化剤ガス供給流路は、酸化剤ガス供給部と燃料電池スタックを接続し、酸化剤ガス供給部から燃料電池スタックの各酸化剤極への酸化剤ガスの供給を可能にする。
酸化剤ガスは、酸素含有ガスであり、空気、乾燥空気、及び、純酸素等であってもよい。
酸化剤ガス排出流路は、燃料電池スタックの各酸化剤極からの酸化剤ガスの排出を可能にする。
酸化剤ガス供給部としては、例えば、エアコンプレッサー等を用いることができる。
酸化剤ガス供給流路は、酸化剤ガス供給部と燃料電池スタックを接続し、酸化剤ガス供給部から燃料電池スタックの各酸化剤極への酸化剤ガスの供給を可能にする。
酸化剤ガスは、酸素含有ガスであり、空気、乾燥空気、及び、純酸素等であってもよい。
酸化剤ガス排出流路は、燃料電池スタックの各酸化剤極からの酸化剤ガスの排出を可能にする。
燃料電池システムは、冷却水供給部、及び、冷却水循環流路を備えていてもよい。
冷却水循環流路は、燃料電池スタックに設けられる冷却水入口マニホールド及び冷却水出口マニホールドに連通し、冷却水供給部から供給される冷却水を燃料電池スタック内外で循環させ、燃料電池スタックの冷却を可能にする。
冷却水供給部は、例えば、冷却水ポンプ等が挙げられる。
冷却水循環流路は、燃料電池スタックに設けられる冷却水入口マニホールド及び冷却水出口マニホールドに連通し、冷却水供給部から供給される冷却水を燃料電池スタック内外で循環させ、燃料電池スタックの冷却を可能にする。
冷却水供給部は、例えば、冷却水ポンプ等が挙げられる。
11 燃料電池スタック
12 燃料ガス貯留タンク(サージタンク)
13 混合ガス供給流路
14 循環流路
15 エジェクタ
16 燃料ガス供給流路
21 酸化剤ガス供給部
22 酸化剤ガス供給流路
23 酸化剤ガス排出流路
100 燃料電池システム
H 放熱
Fr 車両前方
Re 車両後方
W1 走行風
W2 温風
12 燃料ガス貯留タンク(サージタンク)
13 混合ガス供給流路
14 循環流路
15 エジェクタ
16 燃料ガス供給流路
21 酸化剤ガス供給部
22 酸化剤ガス供給流路
23 酸化剤ガス排出流路
100 燃料電池システム
H 放熱
Fr 車両前方
Re 車両後方
W1 走行風
W2 温風
Claims (1)
- 車両に搭載された燃料電池システムであって、
燃料電池スタックと、
エジェクタと、
前記エジェクタに燃料ガスを供給する燃料ガス貯留タンクと、
前記燃料電池スタックの各燃料極から排出された燃料オフガスを回収し、循環ガスとして前記エジェクタに戻す循環流路と、
前記エジェクタと前記燃料電池スタックを接続し、前記燃料ガスと前記循環ガスとを含む混合ガスの前記エジェクタから前記燃料電池スタックの各燃料極への供給を可能にする混合ガス供給流路と、を有し、
前記エジェクタ及び前記燃料ガス貯留タンクは、前記燃料電池スタックよりも前記車両の後方に配置され、
前記車両を前方から正面視したとき、前記燃料ガス貯留タンクの少なくとも一部が前記燃料電池スタックの外側に配置されていることを特徴とする燃料電池システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020073317A JP2021170484A (ja) | 2020-04-16 | 2020-04-16 | 燃料電池システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020073317A JP2021170484A (ja) | 2020-04-16 | 2020-04-16 | 燃料電池システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2021170484A true JP2021170484A (ja) | 2021-10-28 |
Family
ID=78149854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020073317A Pending JP2021170484A (ja) | 2020-04-16 | 2020-04-16 | 燃料電池システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2021170484A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022127323A1 (de) | 2021-10-18 | 2023-04-20 | Epoch Company, Ltd. | Schmelzbare Spielzeugperle |
-
2020
- 2020-04-16 JP JP2020073317A patent/JP2021170484A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102022127323A1 (de) | 2021-10-18 | 2023-04-20 | Epoch Company, Ltd. | Schmelzbare Spielzeugperle |
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