JP2021170159A - 工具経路生成装置及び工具経路生成方法 - Google Patents

工具経路生成装置及び工具経路生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被加工物に対する加工工程の加工能率を向上することのできる工具経路を容易且つ適切に生成できるようにする。【解決手段】CPU11を含み、被加工物を所定の加工機20によって所定の目標形状に加工する加工工程における工具の経路である工具経路を生成するための工具経路生成装置10において、CPU11が加工工程により除去される除去領域を取得し、除去領域を複数の分割領域に分割し、複数の分割領域の各々について、分割領域を加工する際における前記被加工物に対する工具の配置方向である工具方向を複数の所定の方向のそれぞれの方向と想定した場合における、分割領域の加工の能率を示す加工能率度を特定し、加工能率度に基づいて、各分割領域の各々を加工する際の工具方向である加工時工具方向及び各分割領域の加工順序を決定し、決定した加工時工具方向に基づいて、各分割領域を加工する際の工具の経路を生成するように構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、被加工物を所定の加工機によって所定の目標形状に加工する加工工程における工具経路を生成する技術に関する。
近年、NCプログラムをNC切削加工機に入力することによって、被加工物(以後、ワークと呼ぶことがある)の加工を行うことがある。
例えば、特許文献1には、被加工物に要求される加工形状に応じてエンドミルの送り経路を、予め定めた固定加工サイクルを組み合わせて設定する技術が開示されている。
特開2003−263208号公報
加工工程においては、被加工物のどの領域(3次元領域)に対して加工を行い、それらをどのような順番で加工するのかといったことや、各領域に対して工具方向をどの方向とするかといったこと等によって、加工工程における加工能率が大きく異なる。
これに対して、特許文献1に開示の技術では、固定加工サイクルを組み合わせることが開示されているが、これらサイクルをどのように組み合わせて、どのような順番で実行するかについては何ら開示されておらず、また、加工時の被加工物に対する工具の方向(工具方向)についても、開示されておらず、加工能率といった点については考慮されていない。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、被加工物に対する加工工程の加工能率を向上することのできる工具経路を容易且つ適切に生成することのできる技術を提供することにある。
一観点に係る工具経路生成装置は、プロセッサを含み、被加工物を所定の加工機によって所定の目標形状に加工する加工工程における工具の経路である工具経路を生成するための工具経路生成装置であって、前記プロセッサは、前記加工工程により除去される除去領域を取得し、前記除去領域を複数の分割領域に分割し、複数の前記分割領域の各々について、前記分割領域を加工する際における前記被加工物に対する前記工具の配置方向である工具方向を複数の所定の方向のそれぞれの方向と想定した場合における、前記分割領域の加工の能率を示す加工能率度を特定し、前記加工能率度に基づいて、各分割領域の各々を加工する際の工具方向である加工時工具方向及び前記各分割領域の加工順序を決定し、決定した前記加工時工具方向に基づいて、前記各分割領域を加工する際の工具の経路を生成する。
本発明によると、被加工物に対する加工工程の加工能率を向上することができる工具経路を容易且つ適切に生成できる。
図1は、第1実施形態に係る加工処理システムの全体構成図である。 図2は、被加工物に対する加工を説明する図である。 図3は、第1実施形態に係る加工機の簡略構成図である。 図4は、第1実施形態に係る工具経路生成処理のフローチャートである。 図5は、第1実施形態に係る分割領域の形状例及び加工能率度を説明する第1の図である。 図6は、第1実施形態に係る分割領域の形状例及び加工能率度を説明する第2の図である。 図7は、第1実施形態に係る他の分割領域と接触する分割領域の加工能率度の特定を説明する図である。 図8は、第2実施形態に係る工具経路生成処理のフローチャートである。 図9は、第2実施形態に係る工具経路生成処理の具体例を説明する図である。
実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
以下の説明では、「領域」とは、例えば、3次元形状が占める範囲をいう。
また、以下の説明では、「柱状体」とは、或る面を所定方向に掃引して得られる形状を含む物体を示す。柱状体は、所定方向について対向する面同士が平行でなくてもよい。
また、以下の説明では、「プログラム」を動作主体として処理を説明する場合があるが、プログラムは、プロセッサ(CPU等)によって実行されることで、定められた処理を、適宜に記憶資源(メモリ、記憶装置等)及びインターフェース部のうちの少なくとも1つを用いながら行うため、処理の主語が、プロセッサ(或いは、プロセッサを有する装置又はシステム)とされてもよい。
<システム構成>
図1は、一実施形態に係る加工処理システムの全体構成図である。
加工処理システム100は、工具経路生成装置10と、複数の加工機20と、複数の現場用計算機30とを備える。工具経路生成装置10と、複数の加工機20と、複数の現場用計算機30とは、ネットワーク40を介して接続されている。ネットワーク40は、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。本実施形態では、例えば、1以上の現場用計算機30と1以上の加工機20との組のそれぞれが、複数の場所(例えば、場所A、B等)に配置され、工具経路生成装置10は、それらとは異なる場所(場所C)に配置されている。なお、工具経路生成装置10は、現場用計算機30と加工機20との組のいずれかと同じ場所に配置されていてもよい。
工具経路生成装置10は、所定の加工機における被加工物(素材)を所定の目標形状に加工する加工工程における工具経路(NCプログラム)を生成する処理を実行する。工具経路生成装置10の詳細については、後述する。
加工機20は、例えば、マシニングセンタであり、加工処理を実行する本体部、本体部の加工処理を制御するNCコントローラ、本体部で使用される1以上の工具セットの工具を収容可能なツールマガジン等を備える。
加工機20は、工具経路生成装置10から送信された加工工程情報(NCプログラム)に従って、被加工物に対する加工処理を実行する。また、加工機20は、加工機20の構成情報(加工機構成情報)を記憶しており、加工機構成情報を工具経路生成装置10に送信する。
現場用計算機30は、現場の作業者により操作される計算機であり、例えば、プロセッサ、記憶資源等を備えるPC(Personal Computer)によって構成される。なお、ここで言う現場は、図1では、加工機20が設置された場所(例えば工場内、建物、フロア等)が典型例である。ただし、現場用計算機30は、工具経路生成装置10の画面表示用として用いるのであれば、加工機20が設置された場所以外で使用されてもよい。
なお、以後の説明では、現場用計算機30は、工具経路生成処理に必要な情報(素材形状情報や目標形状情報)の送信、工具経路生成処理に関わる入力を行う画面表示や、工具経路生成処理に関わる各種情報を出力する画面表示等を担当し、実際の工具経路生成処理は、工具経路生成装置10が担当することを例として説明している。しかし、多少の利便性は低下するものの、各計算機が担当する役割(一部の役割も含めて)お互いに交換又は統合可能である。また、工具経路生成装置10は複数の計算機で構成されていてもよい。従って、以後の説明では、「生成システム」という言葉を使うことがある。当該システムは1以上の計算機(現場用計算機30又は工具経路生成装置10)を含み、下記で説明する工具経路生成装置10と現場用計算機30が担当する処理を行うシステムである。なお、現場用計算機30で実現する処理の一部は省略されてもよい。
次に、工具経路生成装置10について詳細に説明する。
<<ハードウェア>>
工具経路生成装置10は、一例としてはパーソナルコンピュータ、汎用計算機である。工具経路生成装置10は、プロセッサの一例としてのCPU11、ネットワークインターフェース12(図ではNet I/Fと省略)、ユーザインターフェース13(図ではUser I/F)、記憶部の一例としての記憶資源14、及びこれら構成物を接続する内部ネットワークを含む。
CPU11は、記憶資源14に格納されたプログラムを実行することができる。記憶資源14は、CPU11で実行対象となるプログラムや、このプログラムで使用する各種情報、加工機20で使用する加工工程情報(NCプログラム)等を格納する。記憶資源14としては、例えば、半導体メモリ、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等であってよく、揮発タイプのメモリでも、不揮発タイプのメモリでもよい。
ネットワークインターフェース12は、ネットワーク40を介して外部の装置(例えば、現場用計算機30、加工機20のNCコントローラ等)と通信するためのインターフェースである。
ユーザインターフェース13は、例えば、タッチパネル、ディスプレイ、キーボード、マウス等であるが、作業者(ユーザ)からの操作を受け付け、情報表示ができるのであれば、他のデバイスであってもよい。ユーザインターフェース13は、これら複数のデバイスで構成されてもよい。
<<データ等>>
記憶資源14は、加工機構成情報143と、工具セット情報144と、個別工具情報145と、素材形状情報146と、目標形状情報147と、加工工程情報148と、工具経路編集履歴149と、工具経路生成プログラム141と、構成情報取得プログラム142とを格納する。なお、記憶資源14は、これ以外の情報を格納してもよい。次の段落から各データやプログラムの詳細について説明する。なお、各情報、又は各情報の一部の項目は省略してもよい。
*加工機構成情報143。加工機構成情報143は、例えば、各加工機20に関する情報を格納するテーブルとして構成される。加工機構成情報143は、各加工機20ごとに、以下に示す各情報を含む。
(a1)加工機20の識別子(加工機ID)。加工機IDとして、NCコントローラの識別子や、NCコントローラのネットワークアドレスを代用してもよい。
(a2)加工機20の型番。
(a3)加工機20の設置場所。
(a4)加工機20の使用実績、例えば、使用時間等。
(a5)加工機20の所定の部位の温度。所定の部位としては、加工機20の主軸や、ステージ22(図3参照)であってもよい。
(a6)加工機20の所定の部位の剛性に関する情報(例えば、部位のヤング率や、たわみ量等)。所定の部位としては、加工機20の処理ヘッド部の主軸や、ステージ22であってもよい。
(a7)加工機20の所定の部位の形状。所定の部位の形状としては、加工機20の主軸の長さや、ステージ24の長さや、固定治具の形状であってもよい。
(a8)ツールマガジン25に収容可能な最大の工具数、すなわち、スロットの数。
(a9)経年変化や設置環境に合わせて設定されるオフセット値。このオフセット値は、NCプログラムにおける工具移動時の座標を微修正するために使用される値であり、例えば経年劣化でステージが微妙に傾いた等の状況を補正するために使用される値である。
(a10)NCコントローラのメーカ、型番等。NCコントローラは、メーカや型番に応じて、NCプログラムの記述形式が多少異なる場合があり、このような状況を判断するために用いられる。
(a11)主軸やステージ等のコンポーネントのがたつき、移動精度(例えば、ステージのバックラッシュ量等)、直線度、平面度、平行移動度、装置稼働時の振動幅や振動周波数。
(a12)加工機20における被加工物に対して加工時に工具を配置する方向(工具方向)として使用できる方向。例えば、ステージ22に載置する被加工物の基準座標として、X,Y,Zの3軸があり、例えば、Xの矢印方向(プラス方向:+X方向)、Yの矢印方向(プラス方向:+Y方向)、Zの矢印方向(プラス方向:+Z方向)に工具を配置できる場合には、工具方向として、+X,+Y,+Zの3つとなる。
本実施形態では、(a1)、(a2)、(a4)、(a5)、(a8)、(a9)、(a10)、及び(a12)の情報については、例えば、加工機20(加工機20のコントローラ)から取得する一方、(a3)、(a6)、(a7)、及び(a11)については、作業者による入力情報から取得している。なお、情報を取得する方法はこれに限られず、(a1)、(a2)、(a4)、(a5)、(a8)、(a9)、(a10)、及び(a12)の少なくとも一部について、作業者によるユーザインターフェース13を介しての入力情報から取得するようにしてもよく、また、(a3)、(a6)、(a7)、及び(a11)の中の加工機20から取得可能な情報については、加工機20から取得するようにしてもよい。なお、加工機20から取得するとした情報についても、代替のデバイス(例えば別の計算機や、センサ自体)から取得してもよい。
*工具情報(工具セット情報144及び個別工具情報145)
工具セット情報144は、1以上の工具で構成されるグループ(セット)を管理するための情報である。工具セット情報144は、工具セットの識別情報(工具セットID)と、セットを構成する1以上の工具の識別子、又は型番の集合である。
個別工具情報145は、各工具に関する情報である。個別工具情報145は、以下に示す各情報を含む。
(b1)工具の識別子(工具ID:例えば、シリアル番号等)。工具の識別子としては、刃物部やホルダに個体IDが与えられている場合は、その値であってもよく、付されていない場合には、構成情報取得プログラム142を実行するCPU11が自動付与してもよい。
(b2)工具の型番(工具特定情報の一例)。例えば、工具を構成する刃物部とホルダとのそれぞれの型番。なお、工具が、刃物部のみで構成される場合には、刃物部の型番のみでよい。また、刃物部が複数の部品で構成される場合には、それらすべての型番であってもよく、一部の型番であってもよい。
(b3)工具(例えば、刃物部と、ホルダのそれぞれ)についての材質、形状、剛性(ヤング率、たわみ量等)、使用履歴、温度等。ここで、工具の材質、形状によって剛性が変化するので、これらの情報も剛性に関する情報である。なお、明記しない限りは、「形状」とは、一般的に言うところの図面やCADデータが示す立体形状や断面形状に加えて、長さ、刃物部がホルダから突出する長さ(刃物飛び出し長さ)、刃物部の太さ、刃物部の直線度、刃数といった形状から得られる代表的な値も含むものとする。
(b4)工具が収容されるべきツールマガジンの配置位置(スロット)の情報(位置情報、スロット番号)。
(b5)工具で所定の種類の材料(アルミニウム、チタン等)を加工する際の加工条件。なお、加工条件は、材料の種類ごとに備えてもよい。
なお、本実施形態では、(b1)〜(b5)の情報については、例えば、作業者によるユーザインターフェース13を介しての入力情報から取得するようにしているが、加工機20(加工機20のコントローラ)から取得可能な情報については、加工機20から取得するようにしてもよい。
*素材形状情報146は、加工対象の被加工物(素材)の形状を示す情報(例えば、CADデータ)である。素材形状情報146は、例えば、現場用計算機30から取得してもよい。
*目標形状情報147は、加工工程の目標物の形状(目標形状)を示す情報(例えば、CADデータ)である。目標形状情報147は、例えば、現場用計算機30から取得してもよい。
*加工工程情報148は、例えば、加工機20における加工処理に使用するNCプログラムである。加工工程情報148は、例えば、加工工程で加工(切削)する複数の領域のそれぞれに対する、加工順序、加工時の工具方向、及び工具経路の情報を含む。なお、加工工程情報148は、目標形状の加工精度を所定の精度に維持するために、各加工機20の特性や状態等に合わせてチューニングされていてもよいし、同種の加工機20に対して共通でもよい。
*工具経路編集履歴149は、工具経路を生成する際における分割領域の変更履歴を管理する情報である。工具経路編集履歴149は、例えば、変更前の1以上の分割領域を示す形状情報と変更後の1以上の分割領域を示す形状情報とを対応付けた情報を時系列に格納した情報である。
<工具経路生成装置で動作するプログラム>
<<工具経路生成プログラム141>>
工具経路生成プログラム141は、CPU11に実行されることにより、後述して説明する工具経路生成処理(図4参照)を実行する。
<<構成情報取得プログラム142>>
構成情報取得プログラム142は、CPU11に実行されることにより、以下の処理を実行する。
*構成情報取得プログラム142は、加工機20(加工機20のコントローラ)から加工機20に関する各種情報を取得する。取得する情報としては、上記した(a1)、(a2)、(a4)、(a5)、(a8)、(a9)、(a10),及び(a12)の情報がある。これにより、ネットワークを介して別の場所の加工機20の各種情報を容易且つ適切に集約することができる。
*構成情報取得プログラム142は、入力画面をユーザインターフェース13又は現場用計算機30に表示させ、入力画面を介して作業者からの各種情報(作業者から取得する加工機20に関する情報((a3)、(a6)、(a7)、及び(a11))、及び工具セットに関する情報((b1)〜(b5)の情報))を取得する。
次に、加工機20による被工作物に対する加工について説明する。
図2は、被加工物に対する加工を説明する図である。
加工機20においては、予め被加工物2を用意し、被加工物2に対して除去加工(切削加工等)の加工工程を経て、目標形状の物体(目標物1)を製造する。
被加工物2から目標物1を製造するには、加工工程において、被加工物2から除去領域3を除去することとなる。この除去領域3は、被加工物2の形状と、目標物1の形状との差分であるので、被加工物2の形状と、目標物1の形状から除去領域3を特定(算出)することができる。なお、被加工物2と目標物1との形状に応じて、除去領域3は、1つの領域として構成されていたり、分離した複数の領域で構成されていたりする。
次に、加工機20について説明する。
図3は、第1実施形態に係る加工機の簡略構成図である。
加工機20は、被加工物2を載置するステージ22と、被加工物2を加工するための工具21とを有する。
工具21は、除去加工を行うための工具であり、例えばエンドミル、フライスカッタ、回転砥石などである。なお、工具21は、1種類である必要はなく、加工部分に応じて異なる加工が可能な複数種類であってもよい。
ここで、例えば、ステージ22に載置された被加工物2に対して、図3に示すような固定的な直交座標系(X、Y、Z軸)が設定されているものとして説明する。また、この直交座標系の矢印の方向をプラス(+)の方向といい、逆方向をマイナス(−)の方向といい、例えば、X、Y、Z軸のプラス方向については、それぞれ+X、+Y、+Z方向といい、X、Y、Z軸のマイナス方向については、それぞれ、−X、−Y、−Z方向という。また、被加工物2に対して加工を行う工具21が配置される方向を工具方向という。実際の加工においては、この工具方向側から工具21が被加工物2に接触して加工を行うこととなる。
加工機20は、被加工物2に対して固定された座標系における1以上の工具方向から被加工物2に対して加工することができる。なお、加工機20において選択可能な工具方向は、予め加工機20の構成情報として定義されている。本実施形態では、加工機20は、例えば、+X、+Y、+Z、−X、−Y方向の5つの方向を工具方向とすることができる。すなわち、+X方向に工具21を配置させて+X方向側から被加工物2に対して加工を行うことができ、+Y方向に工具21を配置させて+Y方向側から被加工物2に対して加工を行うことができ、+Z方向に工具21を配置させて+Z方向側から被加工物2に対して加工を行うことができ、−X方向に工具21を配置させて−X方向側から被加工物2に対して加工を行うことができ、−Y方向に工具21を配置させて−Y方向側から被加工物2に対して加工を行うことができる。
加工において使用する工具方向については、例えば、加工機20の回転軸や、被加工物の固定方向などを制御することにより、複数の工具方向の中から切り替えることができる。
次に、工具経路生成装置10による処理動作について説明する。
図4は、第1実施形態に係る工具経路生成処理のフローチャートである。
工具経路生成プログラム141(厳密には、工具経路生成プログラム141を実行するCPU11)は、所定の加工機20(例えば、現場用計算機30のユーザから指定された加工機20)による加工工程により、被加工物2から除去されるべき除去領域3の形状を取得する(S101)。具体的には、工具経路生成プログラム141は、素材形状情報146に基づく素材形状と、目標形状情報147の目標形状との差分を算出することにより、除去領域3の形状を取得する。なお、除去領域3としては、素材形状情報146に基づく素材形状と、目標形状情報147の目標形状との差分を算出し、その形状から、穴や面取りの部分や、仕上代等を取り除いた形状としてもよい。また、目標物1の目標形状としては、加工工程の最終形状でなくてもよく、中間形状であってもよい。
なお、予め現場用計算機30から除去領域3の形状情報を取得しておき、この形状情報から除去領域3の形状を取得してもよい。このように、除去領域3の形状情報から除去領域3の形状を取得する場合においては、後述する処理を実現するために、除去領域3を構成する各面が目標物2の面と接触するか否かを示す属性情報を併せて現場用計算機30から取得しておく必要がある。
次いで、工具経路生成プログラム141は、除去領域3を複数の領域に分割して分割領域を得る(S102)。除去領域3を分割する方法としては、例えば、除去領域3に含まれる複数の面から、所定の直交座標系の各軸に対して垂直な平面を抽出し、その平面の輪郭線をその平面に垂直な軸の方向に掃引して、その範囲内の領域を分割領域として得る方法がある。この場合の分割領域は、柱状体となっている。なお、分割方法はこれに限られないが、加工の容易性を考慮すると分割領域は柱状体であることが好ましい。
次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS102で得られたそれぞれの分割領域について、予め指定された1以上の工具方向を想定した場合における加工能率度を特定する(S103)。ここで、予め指定された工具方向とは、例えば、所定の加工機20で実行可能な工具方向の中から利用者が指定した方向、又は初期値として指定された方向である。加工能率度は、例えば、加工能率度の算出対象となる分割領域を構成する面と、目標物1の面との接触状態に基づいて算出することができる。
ここで、加工能率度の算出例を具体的に説明する。
図5は、第1実施形態に係る分割領域の形状例及び加工能率度を説明する第1の図である。図5においては、想定している工具方向が+Z方向である場合の例として説明する。
目標物1との接触状態が異なる分割領域は、工具方向から見て4つの側面を有する柱状体である分割領域(柱状分割領域)を例にとると、例えば、図5(A)に示すように、工具方向から見た分割領域の側面(分割領域の上面、下面を除く面)のすべてが目標物1と接触していない面である、所謂平面加工部となる分割領域(平面加工領域51:第1柱状分割領域)、図5(B)に示すように、工具方向から見た分割領域の側面において、一面のみが目標物1と接触している面(以下、目標物1と接触している面を壁面という)である、所謂肩削り部となる分割領域(肩削り領域52:第2柱状分割領域)、図5(C)に示すように、工具方向から見た分割領域の側面において、一対の対向する側面のみが壁面である、所謂溝加工部となる分割領域(溝加工領域53:第3柱状分割領域)、図5(D)に示すように、工具方向から見た分割領域の側面の全てが壁面である、所謂閉ポケット部となる分割領域(閉ポケット領域54:第4柱状分割領域)等に分類することができる。
ここで、各分割領域に対する加工方法について検討する。
例えば、平面加工領域51については、工具方向(+Z方向)から加工する場合には、全ての側面が目標物1や他の分割領域と接していないため、加工能率の高いフライスカッタのような工具を用いて加工することが可能である。肩削り領域52については、1つの側面が目標物1と接するため、円筒形のエンドミルを用いる必要があり、平面加工領域51を加工する場合に比して加工能率は低下する傾向にあるが、高能率な大径のエンドミルを用いることが可能である。溝加工領域53については、対向する側面が壁面であるため、溝幅よりも小さい直径の工具を使用せざるを得ず、加工能率の高い大径工具を使用できない。閉ポケット領域54については、全ての側面が壁面であるため、例えば、ドリルで穴を加工してからエンドミルで加工する方法や、エンドミルを用いて、ゆっくり深さ方向に傾斜させた工具経路により加工する方法を選択せざるを得ず、加工能率が低くなる傾向にある。
各分割領域は、加工において上記のような特徴を有するので、加工能率が高いものから順に、平面加工領域51、肩削り領域52、溝加工領域53、閉ポケット領域54の順番となる。そこで、工具経路生成プログラム141は、加工能率度について、平面加工領域51の加工能率度>肩削り領域52の加工能率度>溝加工領域53の加工能率度>閉ポケット領域54の加工能率度となるように特定する。これにより、分割領域に対する加工内容に応じて適切な加工能率度を決定することができる。
なお、加工能率度の特定については、上記の分割領域の分類に従う加工能率度の特定に限らず、例えば、壁面同士が接している角部の有無によって肩削り部である分割領域を更に細かく分類した分類に従って加工能率度を特定してもよく、また、壁面でない側面の数等から溝加工部である分割領域を更に細かく分類した分類に従って加工能率度を特定してもよい。
また、上記した例では、工具方向から見て4つの側面を有する柱状体である分割領域(柱状分割領域)を例にとって加工能率度の特定を説明したが、例えば、柱状分割領域としては、例えば、円柱状のように、曲面である側面を1つ有するものや、2又は3つの側面を有するもの、5つ以上の側面を有するもの等がある。そこで、柱状分割領域については、以下のように分類して、その分類に応じて加工能率度を特定するようにしてもよい。
*未接触柱状分割領域:側面のすべてが目標形状の面と接触していない柱状分割領域(図5の例では、図5(A)がこれに該当)
*部分接触柱状分割領域:複数の側面において、1以上の面(一部の面のみ)が目標形状の面と接触し、他の面(残りの面)が目標形状の面と接触していない柱状分割領域(図5の例では、図5(B)(C)がこれに該当)
*全接触柱状分割領域:側面のすべてが目標形状の面に接触している柱状分割領域(図5の例では、図5(D)がこれに該当)
このように分類した場合には、非接触柱状分割領域に対する加工能率度>部分接触柱状分割領域に対する加工能率度>全接触柱状分割領域に対する加工能率度となるように、加工能率度を特定するようにすればよい。なお、部分接触柱状分割領域について、一部の面の目標形状の面との接触状態に応じて、加工能率度を異ならせてもよい。これにより、種々の形状の分割領域に対する加工内容に応じて適切な加工能率度を決定することができる。
次に、工具方向の違いによる加工能率度について説明する。
例えば、図5の分割領域51については、工具方向を+Z方向として加工する場合は、平面加工部であるため加工能率が高いが、工具方向を水平方向(+X、−X、+Y、−Y)として加工する場合は、1つの側面が目標物1と接する肩削り部となるため、平面加工部よりも加工能率が低下する。一方、工具方向を−Z方向とする場合には、分割領域51の上面が目標物1と接する、すなわち、目標物1が分割領域51よりも工具側となって干渉してしまうので加工することができない。したがって、分割領域の上面が目標物1と接する場合には、加工能率度を最低値としてもよい。このように一つの分割領域に対して、工具方向によって加工能率度が変わる場合がある。
次に、他の形状の分割領域を例に挙げて加工能率度について説明する。
図6は、第1実施形態に係る分割領域の形状例及び加工能率度を説明する第2の図である。
分割領域55は、円筒面55aと傾斜面55bとを有している。分割領域55については、工具方向を+Z又は+X方向として加工する場合には、円筒面55aを加工するためにボールエンドミル等を用いて円筒形状に合わせて、小さな深さ方向(−Z方向又は−X方向)の切込みで少しずつ加工することになり、加工能率が低くなる。一方、工具方向を+Y方向として加工する場合には、円筒面の直径以下の直径の工具を用いれば、フラットエンドミル等を円筒面に沿って動かすことで深い切込みでも加工することが可能であり、加工能率が工具方向を+Z又は+X方向とした場合に比して高い。
また、分割領域55の傾斜面55bについても、工具方向を+Z又は+X方向として加工する場合は、小さな深さ方向の切込みで少しずつ加工する必要があるが、工具方向を+Y方向として加工する場合は、工具を傾斜面55bに沿って移動させればよいため、工具方向を+Z又は+X方向とした場合に比して高い。このため、分割領域55のように柱状体ではあるが側面が工具方向に対して垂直でない場合には、非常に低能率な加工となるため、加工能率度を低く設定するようにしてもよい。
また、側面が他の分割領域に接触する分割領域については、他の分割領域との接触状態に応じて、その分割領域に対する上記分類に基づいて加工能率度を決定するか、それとも、他の分割領域と併せた領域に対する上記分類に基づいて加工能率度を特定するかを決定してもよい。具体的には、本実施形態では、加工能率度を決定する対象の分割領域(ここでは、対象分割領域という)の側面が他の分割領域と接触している面について、対象分割領域の他の分割領域と接触している側面の一部が壁面である場合には、対象分割領域のその側面を壁面として取り扱って、対象分割領域のみの分類により加工能率度を特定する。一方、対象分割領域の側面が他の分割領域と接触している面について、対象分割領域のその側面の一部が壁面でない場合には、対象分割領域のその側面を壁面でないものとして取り扱って、対象分割領域に対して他の分割領域とを併せた領域に対しての分類により加工能率度を特定する。この加工能率度の特定方法について具体的な例を挙げて説明する。
図7は、第1実施形態に係る他の分割領域と接触する分割領域の加工能率度の特定を説明する図である。
図7(A)に示す例は、目標物1に対して、分割領域56及び分割領域57が閉ポケット部となっている例である。なお、工具方向は、+Z方向であると仮定して以下の説明を行う。この例において、上記した加工能率度の特定方法によると、分割領域56を対象分割領域とする場合については、分割領域56が他の分割領域57と接触する側面は、一部に壁面を含んでいる。このため、分割領域56の分割領域57側の側面は、壁面として取り扱われ、分割領域56のみで分類に基づいて加工能率度が特定される。この結果、分割領域56は、閉ポケット部である閉ポケット領域に分類され、加工能率度は低くなる。
一方、分割領域57を対象分割領域とする場合については、分割領域57が他の分割領域56と接触する側面は、壁面を含まない。このため、分割領域57の分割領域56側の側面は、壁面ではないとして、分割領域57と分割領域56とを併せた領域についての分類に基づいて加工能率度が特定される。この結果、分割領域57は、閉ポケット部である閉ポケット領域に分類されて加工能率度が低くなる。
ここで、分割領域57のみで分類した場合には閉ポケット領域とは分類されないので、加工能率度が高くなってしまう。この分割領域57は、図7(A)を参照するとわかるように、加工の観点からは、閉ポケット部として見たほうがよく、加工が困難であり加工能率度が高くならない。したがって、上記した方法によって、他の分割領域を含めて分類して加工能率度を特定することによって、実際に状況に則した適切な加工能率度とすることができる。
図7(B)に示す例は、目標形状1に対して、分割領域59が肩削り部となっており、分割領域58が分割領域59を取り除くと閉ポケット部ではなくなる例である。なお、工具方向は、+Z方向であると仮定して以下の説明を行う。この例において、上記した加工能率度の特定方法によると、分割領域58を対象分割領域とする場合については、分割領域58が他の分割領域59と接触する側面は、壁面を含まない。このため、分割領域58の分割領域59側の側面は、壁面ではないとして、分割領域58と分割領域59とを併せた領域についての分類に基づいて加工能率度が特定される。
一方、分割領域59を対象分割領域とする場合については、分割領域59が他の分割領域58と接触する側面には、一部の壁面を有している。このため、分割領域59の分割領域58側の側面は、壁面として取り扱われ、分割領域59のみで分類に基づいて加工能率度が特定される。この結果、分割領域59は、肩削り部である肩削り領域に分類されて、加工能率度が決定される。
図4の説明に戻り、工具経路生成プログラム141は、各分割領域について、算出された工具方向毎の加工能率度に基づいて、加工工程での工具方向(加工時工具方向)及び加工順序を決定する(S104)。具体的には、工具経路生成プログラム141は、各分割領域について、算出された工具方向のうちで、最も加工能率度が高い工具方向を、各分割領域に対する加工時の工具方向(加工時工具方向)に決定する。また、工具経路生成プログラム141は、各分割領域に対する加工時工具方向に対応する加工能率度が高い分割領域から加工するための加工順序を決定する。このように、加工能率度に従って加工順序を決定するため加工能率が向上する。
なお、決定した加工順序において、例えば、加工時工具方向が同じ分割領域が連続して実行されるように、各分割領域の加工順序を調整してもよい。このように、加工時工具方向が同じ分割領域を連続して加工するように決定することによって、加工機20における加工工程において、工具方向を変更する回数を低減することができ、加工能率を向上することができる。ここで、加工時工具方向が同じ分割領域が連続して実行されるように、各分割領域の加工順序を調整する方法としては、例えば、以下のような加工順序調整方法を用いてもよい。
(処理1)加工順番1から順に処理対象の分割領域(この方法の説明において対象分割領域という)として、対象分割領域の加工順番よりも前の順番に、同じ加工時工具方向の分割領域があるか否かを判定する。
(処理2)処理1の結果、対象分割領域と同じ加工時工具方向の分割領域がない場合には、処理1に進んで、次の順番の分割領域を処理対象とする。
(処理3)処理1の結果、対象分割領域(第2分割領域)と同じ加工時工具方向の分割領域(第1分割領域)がある場合には、同じ加工時工具方向である直前の分割領域との間に他の分割領域(中間分割領域:第3分割領域)があれば、すべての中間分割領域に対して、対象分割領域の上面又は側面が中間分割領域と接触するか否かを判定する。
(処理4)処理3の結果、対象分割領域の上面又は側面がすべての中間分割領域と接触しない場合には、対象分割領域の加工において中間分割領域が障害とならないと考えられるので、対象分割領域の加工順番を、同じ加工時工具方向である直前の分割領域の直後に変更し、処理1に進む。
(処理5)処理3の結果、対象分割領域の上面又は側面がいずれかの中間分割領域と接触する場合には、対象分割領域の加工において中間分割領域が障害となる可能性があるので、処理1に進んで、次の順番の分割領域を処理対象とする。
上記した加工順序調整方法について、具体例を用いて説明する。ここで、加工順序調整方法を実行する前において、加工能率度に従って、加工順番1して分割領域R1(加工時工具方向:+X)、加工順番2として、分割領域R2(加工時工具方向:+Z)、加工順番3として分割領域R3(加工時工具方向:+Y)、加工順番4として、分割領域R4(加工時工具方向:+X)、・・・のように加工順序が決定されている場合を例に説明する。
この場合には、加工順番4の分割領域R4を対象分割領域とすると、処理1において、同一加工時工具方向(+X)である加工順番1の分割領域R1があると判定される。この場合には、加工順番2の分割領域R2と、加工順番3の分割領域R3とが中間分割領域となり、処理3において、分割領域R4の上面又は側面が分割領域R2、分割領域R3のいずれかと接触するか否かが判定される。
この結果、分割領域R4の上面又は側面が分割領域R2、分割領域R3のいずれとも接触しない場合には、処理4において、分割領域R4が、加工順番1の分割領域R1の次の加工順番2に変更され、元の加工順番2以降の順番が繰り下がる。このような処理を、以降の加工順番の分割領域に対して順次実行する。
上記した加工順序調整方法によると、他の分割領域による加工の影響を考慮して、各分割領域の実行順序を調整することができる。
次いで、工具経路生成プログラム141は、各分割領域に対して決定した実行順序で加工を行い、各分割領域に対する加工において、決定した工具方向により加工する際の工具経路(例えば、NCプログラム)を生成する(S105)。工具経路の生成は、工具4の種類と、分割領域に基づいて生成することができるが、例えば、市販のCAM(Computer Aided Manufacturing)の機能を用いてもよい。なお、工具経路生成プログラム141は、生成した工具経路を加工工程情報148に格納する。
図4の説明に戻り、工具経路生成プログラム141は、生成した工具経路に基づいて、各分割領域及び各分割領域に対する工具方向を含む画面を表示する(S106)。この画面は、ユーザインターフェース13又は現場用計算機30に表示させる。この画面により、ユーザは、分割領域を確認できるとともに、その分割領域に対する工具方向を確認することができる。
なお、この画面に対して、分割領域の加工順序を含めるようにしてもよい。このようにすると、分割領域の加工順序を確認することができる。また、この画面を介して、ユーザによる分割領域の修正、工具方向の変更、加工順序の変更等を受け付けるようにしてもよい。例えば、工具経路生成プログラム141は、分割領域の修正、工具方向の変更、加工順序の変更を受け付けた場合には、受け付けた修正についての履歴を工具経路編集履歴149に格納するとともに、受け付けた修正に従って、新たに工具経路を生成させてもよい。また、工具経路生成プログラム141は、ユーザによる指定によって、工具経路編集履歴149に基づいて、履歴、例えば、分割領域の編集(修正)履歴等を表示させる画面を表示させてもよい。このように、分割領域の修正の内容をユーザが確認することができる。また、ユーザによる指定を受け付けることにより、作成した工具経路を適切な工具経路に修正することができる。
<効果>
以上説明したように、上記実施形態によると、被加工物に対する加工工程の加工能率を向上することができる工具経路を容易且つ適切に生成できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る加工処理システムについて説明する。
第2実施形態に係る加工処理システムは、工具経路生成プログラム141の機能が一部異なるのみであるので、便宜的に第1実施形態の加工処理システムの図面及び符号を説明に用いる。
本実施形態の工具経路生成プログラム141は、例えば、1つ以上の分割領域に対して或る特定の工具方向が割り当てられている場合や、加工工程において、予め或る特定の工具方向のみに決定されている場合等のように、或る特定の工具方向とした場合における工具経路生成処理を行う。
図8は、第2実施形態に係る工具経路生成処理のフローチャートである。
工具経路生成プログラム141は、処理対象とする或る工具方向(対象工具方向)における加工により除去する加工除去領域を特定する(S201)。対象工具方向に対して、複数の領域がある場合には、隣接する領域を統合して加工除去領域とする。ただし、他の工具方向による加工をした後において、加工能率が向上する領域については、この領域については統合しなくてもよい。また、領域がそれぞれ独立している場合には、それぞれを加工除去領域としてもよい。また、このステップでの加工除去領域を除去領域3の全体としてもよい。
次いで、工具経路生成プログラム141は、加工除去領域を分割して柱状体の分割領域を生成する(S202)。分割領域を生成する方法としては、例えば、対象工具方向から見た加工除去領域の各底面(対象工具方向から遠い面)を1つ以上抽出し、底面の輪郭線を対象工具方向に沿って掃引することにより、加工除去領域を柱状体の分割領域に分割してもよい。
次いで、工具経路生成プログラム141は、1以上の分割領域に含まれる底面の中から工具方向に対して垂直な所定の底面(基準底面)を1つ特定し、各分割領域を、基準底面を含む平面(分断平面)を境に分断する(S203)。なお、分断平面によって、分割領域が、分断平面よりも対象工具方向側(上側)の部分(工具方向側部分:上側分割領域)と、分断平面よりも対象工具方向と反対側(下側)の部分(下側分割領域)とに分断される場合もあれば、分断平面で分断されず、分割領域そのままとなる場合もある。
ここで、特定する所定の底面としては、対象工具方向から見て最も上側(対象工具方向側)にある底面であってもよく、工具21により加工可能な分割領域に含まれる底面の中で工具方向から見て最も上側にある底面でもよい。このように、特定する所定の底面として、対象工具方向から見て最も上側(対象工具方向側)にある底面とすることによって、工具方向側部分を、加工工程における加工時の加工深さを同一とする部分とすることができ、加工時の加工能率を高くすることができる。
次いで、工具経路生成プログラム141は、1つ以上の上側分割領域を選択する(S204)。ここで、上側分割領域の選択方法としては、例えば、上側分割領域の中で、指定された工具21を用いて加工可能な上側分割領域を選択する。工具21による加工可否の判定は、対象とする上側分割領域に含まれる側面に対し、目標物1と接する壁面部分に沿って工具21を移動させる場合に他の壁面と干渉する場合には加工不可と判定し、干渉しない場合には加工可能と判定してもよい。ただし、対象の上側分割領域の他の上側分割領域と接する側面は壁面と見なさない。このように、指定された工具21を用いて加工可能な上側分割領域を選択することにより、同一の工具21によって、すなわち、工具交換なしに加工することのできる領域を適切に選択することができる。
次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS204で選択された上側分割領域を統合して、統合領域を得る(S205)。
次いで、工具経路生成プログラム141は、統合領域に対して、対象工具方向における工具経路を生成する(S206)。
次いで、工具経路生成プログラム141は、下側分割領域があるか否かを判定し(S207)、下側分割領域がある場合(S207:YES)には、上側分割領域の中で統合領域に含まれなかった上側分割領域について、隣接する下側分割領域と統合して、分断前の分割領域に戻して、処理をS203に進め、以降の処理を実行する。これにより、対象工具方向の深さが異なる複数の領域に対するそれぞれの工具経路を適切に生成することができる。
一方、下側分割領域がない場合(S207:NO)には、工具経路生成処理を終了する。この結果、S206で生成された工具経路のまとまりが、加工除去領域に対する加工工程情報(NCプログラム)となる。なお、想定している所定の工具21で加工できない分割領域については、その分割領域に対して加工できる工具21を変えて(例えば、小径の工具に変えて)、その工具での工具経路を生成し、S206で生成した加工工程情報と併せてもよい。これにより、加工除去領域に含まれる各分割領域を加工するための工具経路を適切に生成することができる。
次に、具体例を挙げて、工具経路生成処理について説明する。
図9は、第2実施形態に係る工具経路生成処理の具体例を説明する図である。
この工具経路生成処理の具体例では、図9(A)に示すように、目標物1に加工するために、所定の工具21を用いて、加工工程で除去領域3を除去することとする。なお、所定の工具方向を+Z方向とする。
工具経路生成プログラム141は、ステップS201で、所定の工具方向による加工を行う加工除去領域6を特定する(図9(B))。本例では、加工除去領域6は、除去領域3と同じであるとして説明する。
次に、工具経路生成プログラム141は、ステップS202で、加工除去領域6を分割して、柱状体である分割領域61,62,63,64を生成する(図9(C))。
次に、工具経路生成プログラム141は、ステップS203で、工具方向である+Z方向から見て最も高い底面である分割領域64の底面を選択し、他の分割領域61,62,63を底面を含む平面(+Z方向に対して垂直な平面:分断平面)で上下に分断する(図9(D)、図9(G))。これにより、分断平面よりも上側(工具方向から見て手前側)の上側分割領域611,621,631,64と、分断平面よりも下側(工具方向から見て奥側)の下側分割領域612,622,632とが得られる。なお、分割領域64は分割されず、上側分割領域となる。このように、分断することにより、上側分割領域に対する工具による工具方向と逆方向(−Z方向)の加工位置を共通とすることができ、加工能率を高くすることができる。
次に、工具経路生成プログラム141は、ステップS204で、工具21で加工可能な上側分割領域を選択する(図9(E))。ここで、上側分割領域631の工具方向側の開放面の幅が工具21の直径より狭いとすると、この上側分割領域631が加工不可と判定されるので、選択されない。一方、上側分割領域611,621,64は工具21により干渉無く加工可能であるため選択される。
次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS205で、選択された上側分割領域611、621、64を統合して、統合加工領域701とする(図9(F))。
次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS206で、統合加工領域701に対し、工具21を用いた工具経路を生成する。
次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS207で、下側分割領域があるか否かを判定し、この具体例では、下側分割領域612,622,632があるので、ステップS204で選択されなかった上側分割領域631を、隣接する下側分割領域632と結合して分割領域63に戻し(図9(H))、処理をステップS203に進める。
工具経路生成プログラム141は、ステップS203で、工具経路が作成されずに残っている分割領域612、622、63から分断する底面を特定する。次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS204で、分割領域63は工具21で加工できないため除外して、残った分断領域から最も高い底面として領域622の底面を特定し、この底面で、分割領域622と、分割領域612とを上下に分断する。これにより、上側分割領域6121、622と、下側分割領域6122とが得られる(図9(I),図9(K))。
次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS205で、上側分割領域6121,622が工具21で加工可能であるため、これら領域を統合して統合領域702を生成し(図9(J))、ステップS206で統合領域702の工具経路を生成する。
次いで、工具経路生成プログラム141は、ステップS203〜206を実行し、工具21で加工可能な分割領域6122(統合領域703)に対する工具経路を生成する。
次いで、工具21で加工できない領域である、残った分割領域63(図9(L))に対して、工具21を加工可能な別の工具に変えて、この工具での分割領域63に対する工具経路を生成する。これにより、加工除去領域6に対する工具経路を生成することができる。
その後、工具経路生成プログラム141は、生成したすべての工具経路を含む加工工程情報(NCプログラム)を作成し、記憶資源14に格納する。
<作用・効果>
上記した実施形態によると、同一の工具方向による加工を行う領域に対して、工具による工具方向と逆方向(−Z方向)の加工位置を共通とする複数の領域に分断した、各領域毎の工具経路を生成することができる。この工具経路によると、工具方向と逆方向(−Z方向)の加工位置を共通とする複数の領域毎の工程で加工を行うこととなり、加工工程における加工能率を向上することができる。
<バリエーション>
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。また、下記で説明した処理は組み合わせて用いてもよい。
<アカウント属性による工具経路生成装置10の資源又は機能の制限>
例えば、上記実施形態において、工具経路生成装置10を複数の計算機で構成した場合において、所定の利用者による工具経路生成処理に利用できる工具経路生成装置10の資源(例えば、並列計算に使用できる計算機数)を、利用者のアカウントの属性(例えば、お試し利用者、一般利用者、プレミアム利用者)等によって決めるようにしてもよい。また、利用者のアカウントの属性によって、工具経路生成処理を実行できる目標物1の目標形状の複雑さの限界値(形状を定義するための面数や、基本立体数)を異ならせてもよい。
なお、上記第1実施形態では、各分割領域毎に工具経路を生成するようにしていたが、例えば、加工時工具方向が同一の連続する順番の分割領域を統合した統合分割領域に対して、工具経路を生成してもよい。また、この統合分割領域を対象として、第2実施形態における図8のステップS203〜S207の処理を実行することにより、工具経路を生成してもよい。これにより、第2実施形態と同様な効果が得られる。
また、上記第1実施形態では、全ての分割領域に対して加工時工具方向を決定した後に、各分割領域に対して工具経路を生成するようにしていたが、本発明はこれに限られず、例えば、一部の分割領域に対して加工時工具方向を決定した後に、これら分割領域に対して工具経路を生成してもよい。
<<<その他>>>
また、上記実施形態において、CPU11が行っていた処理の一部又は全部を、ハードウェア回路で行うようにしてもよい。また、上記実施形態におけるプログラムは、プログラムソースからインストールされてよい。プログラムソースは、プログラム配布サーバ又は不揮発性の記憶メディア(例えば可搬型の記憶メディア)であってもよい。
上記説明では主に加工機としてマシニングセンタを例として説明したが、NC制御可能であれば他の加工機であってもよい。
上記説明では、現場用計算機30と工具経路生成装置10とのデータ送受信を一部省略して説明したが、当然ながら、現場用計算機30と工具経路生成装置10との間ではデータ送受信が行われている。例えば、工具経路生成プログラム141が工具経路生成装置10で実行され、そして、現場用計算機30でユーザインターフェース表示や当該操作による情報表示又は情報入力を行う場合は、構成情報取得プログラム142が担当する処理の一部を担うプログラムが、現場用計算機30で実行される。そして、当該一部を担うプログラムが、入力された情報を工具経路生成装置10に送信したり、又は工具経路生成装置10から送信された表示用情報を、当該一部を担うプログラムが受信し、ユーザインターフェース表示を行ったりする。
10 工具経路生成装置、11 CPU、12 ネットワークインターフェース、13 ユーザインターフェース、14 記憶資源、20 加工機、30 現場用計算機、40 ネットワーク、100 加工処理システム

Claims (20)

  1. プロセッサを含み、被加工物を所定の加工機によって所定の目標形状に加工する加工工程における工具の経路である工具経路を生成するための工具経路生成装置であって、
    前記プロセッサは、
    前記加工工程により除去される除去領域を取得し、
    前記除去領域を複数の分割領域に分割し、
    複数の前記分割領域の各々について、前記分割領域を加工する際における前記被加工物に対する前記工具の配置方向である工具方向を複数の所定の方向のそれぞれの方向と想定した場合における、前記分割領域の加工の能率を示す加工能率度を特定し、
    前記加工能率度に基づいて、各分割領域の各々を加工する際の工具方向である加工時工具方向及び前記各分割領域の加工順序を決定し、
    決定した前記加工時工具方向に基づいて、前記各分割領域を加工する際の工具の経路を生成する
    工具経路生成装置。
  2. 請求項1記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    前記分割領域を構成する面と、前記目標形状の面との接触状態に基づいて、前記加工能率度を特定する
    工具経路生成装置。
  3. 請求項2記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    前記分割領域が、想定した前記工具方向に対して側面を有する柱状分割領域である場合において、
    前記側面のすべてが前記目標形状の面と接触していない非接触柱状分割領域と、
    前記側面として複数の側面があり、前記複数の側面において、1以上の面が前記目標形状の面と接触し、他の面が前記目標形状の面と接触していない、部分接触柱状分割領域と、
    前記側面のすべてが前記目標形状の面に接触している全接触柱状分割領域と、
    については、
    前記非接触柱状分割領域に対する加工能率度>前記部分接触柱状分割領域に対する加工能率度>前記全接触柱状分割領域に対する加工能率度
    となるように、加工能率度を特定する
    工具経路生成装置。
  4. 請求項2記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    前記分割領域が、想定した前記工具方向に対して4つの側面を有する柱状分割領域である場合において、
    4つの側面のすべてが前記目標形状の面と接触していない第1柱状分割領域と、
    1つの側面のみが前記目標形状の面に接触している第2柱状分割領域と、
    対向する2つの側面のみが前記目標形状の面に接触している第3柱状分割領域と、
    4つの全ての側面が前記目標形状の面に接触している第4柱状分割領域と、
    については、
    前記第1柱状分割領域に対する加工能率度>前記第2柱状分割領域に対する加工能率度>前記第3柱状分割領域に対する加工能率度>前記第4柱状分割領域に対する加工能率度
    となるように、加工能率度を特定する
    工具経路生成装置。
  5. 請求項1記載の工具経路生成装置において、
    複数の前記分割領域は、前記除去領域のいずれかの平面を所定方向に掃引した柱状体の分割領域を含む
    工具経路生成装置。
  6. 請求項1記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    前記加工時工具方向に従って、前記分割領域の加工順序を調整する
    工具経路生成装置。
  7. 請求項6記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    前記加工時工具方向が同一の複数の分割領域を統合領域に統合し、前記統合領域に対して加工をする際の工具経路を生成する
    工具経路生成装置。
  8. 請求項6記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    同一の加工時工具方向に決定された、加工順序が先の第1分割領域と、加工順序が後の第2分割領域との加工順序の間に、他の加工時工具方向の分割領域である1以上の第3分割領域がある場合において、前記第2分割領域の前記加工時工具方向における上面及び側面が、すべての前記第3分割領域を構成する面と接触していない場合に、前記第2分割領域の実行順序を前記第1分割領域の直後の順番とする
    工具経路生成装置。
  9. 請求項1記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    前記分割領域と、前記分割領域の前記加工時工具方向とを表示させる
    工具経路生成装置。
  10. 請求項1記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    前記分割領域の修正を受け付け、前記分割領域の修正の履歴を記憶させ、前記分割領域の履歴を表示させる
    工具経路生成装置。
  11. 請求項7記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    (A)前記統合領域の前記加工時工具方向と垂直な1以上の底面の所定の条件を満たす底面を特定し、特定した底面を含む平面で前記統合領域を分断し、
    (B)前記平面よりも前記工具方向に位置する統合領域の部分のうちの所定の条件を満たす部分である工具方向側部分を特定し、
    (C)前記工具方向側部分に対して、前記加工時工具方向とした場合における前記工具方向側部分を加工する際の工具の経路を生成し、
    (D)前記(A)の処理を行った結果、前記平面よりも前記工具方向と反対側に位置する部分が存在する場合に、前記(A)〜(C)の処理を繰り返し実行する
    工具経路生成装置。
  12. 請求項1記載の工具経路生成装置において、
    前記工具経路生成装置は、ネットワークに接続されており、
    前記プロセッサは、
    前記ネットワークを介して、前記加工機の構成情報を取得し、
    前記加工機の前記構成情報に基づいて、前記工具の経路を生成する
    工具経路生成装置。
  13. プロセッサを含み、被加工物を所定の加工機によって所定の目標形状に加工する加工工程における工具の経路である工具経路を生成するための工具経路生成装置であって、
    前記プロセッサは、
    (1)前記加工工程により除去される除去領域を取得し、
    (2)前記除去領域を、前記被加工物に対する前記工具の配置方向である工具方向を所定の方向とした場合における前記工具方向と垂直な前記除去領域の複数の底面のそれぞれを前記工具方向に掃引して得られる柱状体の複数の分割領域に分割し、
    (3)前記複数の底面のうちの所定の条件を満たす底面を特定し、特定した底面を含む平面で前記複数の分割領域を分断し、
    (4)前記平面よりも前記工具方向に位置する複数の分割領域の部分のうちの所定の条件を満たす部分を統合した統合領域を特定し、
    (5)前記統合領域に対して、前記所定の方向を工具方向とした場合における前記統合領域を加工する際の工具の経路を生成する
    工具経路生成装置。
  14. 請求項13記載の工具経路生成装置において、
    前記(3)における所定の条件を満たす底面とは、所定の方向に最も近い底面である
    工具経路生成装置。
  15. 請求項13記載の工具経路生成装置において、
    前記(4)における所定の条件を満たす部分とは、所定の工具で加工可能な部分である
    工具経路生成装置。
  16. 請求項13記載の工具経路生成装置において、
    前記プロセッサは、
    (6)前記(3)の処理を行った結果、前記平面よりも前記工具方向と反対側に分割領域の部分又は前記(4)で前記統合領域に統合されなかった部分が存在する場合に、これら部分を対象に前記(3)〜(5)の処理を繰り返し実行する
    工具経路生成装置。
  17. 請求項12記載の工具経路生成装置において、
    前記(4)における所定の条件を満たす部分とは、所定の工具で加工可能な部分であり、
    前記プロセッサは、
    前記(4)で前記統合領域に統合されなかった部分に対して、所定の工具を加工可能な別の工具に変更した場合における加工する際の工具経路を生成する
    工具経路生成装置。
  18. 被加工物を所定の加工機によって所定の目標形状に加工する加工工程における工具の経路である工具経路を生成するため工具経路生成方法であって、
    前記加工工程により除去される除去領域を取得し、
    前記除去領域を複数の分割領域に分割し、
    複数の前記分割領域の各々について、前記分割領域を加工する際における前記被加工物に対する前記工具の配置方向である工具方向を複数の所定の方向のそれぞれの方向と想定した場合における、前記分割領域の加工の能率を示す加工能率度を特定し、
    前記加工能率度に基づいて、各分割領域の各々を加工する際の工具方向である加工時工具方向及び前記各分割領域の加工順序を決定し、
    決定した前記加工時工具方向に基づいて、前記各分割領域を加工する際の工具の経路を生成する
    工具経路生成方法。
  19. 請求項18記載の工具経路生成方法において、
    前記分割領域を構成する面と、前記目標形状の面との接触状態に基づいて、前記加工能率度を特定する
    工具経路生成方法。
  20. 請求項19記載の工具経路生成方法において、
    前記分割領域が、想定した前記工具方向に対して側面を有する柱状分割領域である場合において、
    前記側面のすべてが前記目標形状の面と接触していない非接触柱状分割領域と、
    前記側面として複数の側面があり、前記複数の側面において、1以上の面が前記目標形状の面と接触し、他の面が前記目標形状の面と接触していない、部分接触柱状分割領域と、
    前記側面のすべてが前記目標形状の面に接触している全接触柱状分割領域と、
    については、
    前記非接触柱状分割領域に対する加工能率度>前記部分接触柱状分割領域に対する加工能率度>前記全接触柱状分割領域に対する加工能率度
    となるように、加工能率度を特定する
    工具経路生成方法。

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