JP2003305625A - 加工工程決定方法及び装置 - Google Patents

加工工程決定方法及び装置

Info

Publication number
JP2003305625A
JP2003305625A JP2002113719A JP2002113719A JP2003305625A JP 2003305625 A JP2003305625 A JP 2003305625A JP 2002113719 A JP2002113719 A JP 2002113719A JP 2002113719 A JP2002113719 A JP 2002113719A JP 2003305625 A JP2003305625 A JP 2003305625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
shape
virtual
work
interference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002113719A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuya Kuki
達也 久木
Harunobu Kosaka
晴信 小阪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Makino Milling Machine Co Ltd
Original Assignee
Makino Milling Machine Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Makino Milling Machine Co Ltd filed Critical Makino Milling Machine Co Ltd
Priority to JP2002113719A priority Critical patent/JP2003305625A/ja
Publication of JP2003305625A publication Critical patent/JP2003305625A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Numerical Control (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 選択可能な工具の形状を考慮してワークと工
具との干渉領域を決定すること。 【解決手段】 ワーク仮想ワーク形状を生成し、仮想工
具形状を生成し、仮想工具形状を仮想ワーク形状に対し
てシミュレーションにより相対移動し、仮想工具形状と
仮想ワーク形状との間での干渉の有無を判断し、干渉が
発生する場合には、干渉が回避されるまで新たな仮想工
具形状を生成しながら干渉の有無を判断する工程を繰り
返し、干渉が回避された場合に、その干渉を回避する仮
想工具形状を前記ワークとの相対位置関係において記憶
するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工具とワークとを
相対移動させてワークを加工するときの加工工程決定方
法及び装置に関し、ワークを加工する最適な工具、工具
によるワークの最適な加工領域を決定できる加工工程決
定方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】工具を用いてワークを加工するための加
工工程を設計する際には、工具において加工に寄与しな
い部分、工具を取り付ける工具ホルダ、工具ホルダを装
着する主軸等がワークおよびワークの固定治具と干渉し
ないように注意しなければならない。一般に、細く長い
工具は、こうした干渉をさけてワークに対する接近性が
優れているが、安定的、高効率に加工するためには太く
短い高剛性の工具が有利である。そのため、加工工程を
設計する際には、使用する工具とワークの加工領域を分
割し、経済上の観点や能率上の観点など、工程設計者に
とって優先すべき観点において最も高いレベルで実現で
きる加工工程の組み合わせを決定する必要がある。
【0003】また、工具とワークとの干渉の有無を判定
する場合には、加工を想定した工具を加工指令の位置よ
り若干逃がして工作機械に装着し、オペレータが実際に
運転する加工軌跡を間欠的に低速運転することにより、
干渉が発生しないことを実機で確認していた。或いは、
加工対象の図面やCAD装置の画面を見ながら、オペレー
タが干渉の発生しそうな場所を判断し、断面形状を作成
してその部分において工具形状と比較したり、交差演算
を実行することで干渉が発生しないかを判断して工具の
形状を決定していた。このような、従来の試行錯誤によ
る作業は、オペレータの判断ミスを伴う危険性が常に存
在する。
【0004】これに対して、特開平9−179620号
公報では、工具の形状を仮想し、工具とワークを相対移
動させる際に、工具とワーク間で干渉が発生した部位に
対して干渉が発生しないように仮想した工具の形状を更
新し、最終的に干渉が発生しない工具の形状を自動的に
求める等の一連の方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、特開平9
−179620号公報に開示の方法では、加工する領域
を固定しながら工具の形状を自由に選択させるようにな
っているため、加工領域の設定が不適切である場合、必
要以上に細長い形状の工具が自動的に選択されてしま
い、工具剛性の低下を招き加工能率を著しく損なう可能
性がある。
【0006】本発明は、こうした従来技術の問題点を解
決することを技術課題としており、工具の形状を考慮し
てワークと工具との干渉領域を決定し、加工工程全体の
最適化を図ることのできる加工工程決定方法及び装置を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、仮想工具形状
と仮想ワーク形状とをシミュレーションにより相対移動
させ、仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉の有無を
判定し、干渉が発生しない仮想工具形状を加工すべきワ
ークとの相対位置に対応して記憶し、記憶した仮想工具
形状に基づいて、工具によるワークの加工領域またはワ
ークを加工する工具を決定するものである。
【0008】本発明によれば、工具とワークとを相対移
動させて前記ワークを加工するときの加工工程決定方法
であって、前記工具、前記工具を取り付ける工具ホル
ダ、前記工具ホルダを装着する主軸を含む形状の一部ま
たは全部を仮想して仮想工具形状を設定するステップ
と、前記ワーク、前記ワークを固定するためのワーク固
定治具を含む形状の一部または全部を仮想して仮想ワー
ク形状を設定するステップと、前記仮想工具形状と仮想
ワーク形状とをシミュレーションにより、相対移動させ
るステップと、前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との
干渉の有無を判定するステップと、前記仮想工具形状と
仮想ワーク形状との干渉が発生しない場合に、前記干渉
が発生しない仮想工具形状を前記ワークとの相対位置に
対応して記憶するステップと、前記ワークとの相対位置
に対応して記憶した仮想工具形状に基づいて、前記工具
による前記ワークの加工領域または前記ワークを加工す
る工具を決定するステップとを含む加工工程決定方法が
提供される。
【0009】前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干
渉が発生する場合に、新たに仮想工具形状を設定して前
記干渉の有無の判定を繰り返すステップをさらに含んで
もよい。前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉が
発生する場合に、新たな仮想工具形状を設定して前記干
渉の有無の判定を繰り返すステップは、前記工具の突き
出し長さを変更するステップを含んで成るようにしても
よい。前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉が発
生する場合に、新たな仮想工具形状を設定して前記干渉
の有無の判定を繰り返すステップは、単位増分を以って
設定された選択パラメータに基づいて前記工具または前
記工具の突き出し長さを変更するステップを含んで成る
ようにしてもよい。前記仮想工具形状と仮想ワーク形状
との干渉が発生しない場合に、前記干渉が発生しない仮
想工具形状を前記ワークとの相対位置に対応して記憶す
るステップは、機械座標値に対応して記憶するステップ
を含んで成るようにしてもよい。前記ワーク、前記ワー
クを固定するためのワーク固定治具を含む形状の一部ま
たは全部を仮想して仮想ワーク形状を設定するステップ
は、前記ワークの形状に基づいて前記仮想工具形状との
干渉が発生しやすい領域をあらかじめ設定するステップ
を含んで成り、前記仮想工具形状と仮想ワーク形状とを
シミュレーションにより相対移動させるステップは、前
記ワークの設定された領域でのみ実行されるようにして
もよい。
【0010】また本発明によれば、工具とワークとを相
対移動させて前記ワークを加工するときの加工工程決定
装置であって、前記工具、前記工具を取り付ける工具ホ
ルダ、前記工具ホルダを装着する主軸を含む形状の一部
または全部を仮想して仮想工具形状を設定する工具形状
設定手段と、前記ワーク、前記ワークを固定するための
ワーク固定治具を含む形状の一部または全部を仮想して
仮想ワーク形状を設定するワーク形状設定手段と、前記
仮想工具形状と仮想ワーク形状とを相対移動させる相対
移動手段と、前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干
渉の有無を判定する干渉判定手段と、前記干渉判断手段
で前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉が発生し
ないと判定した場合に、前記干渉が発生しない仮想工具
形状を前記ワークとの相対位置に対応して記憶する工具
形状記憶手段と、前記工具形状記憶手段に記憶した前記
ワークとの相対位置に対応した仮想工具形状に基づい
て、前記工具による前記ワークの加工領域または前記ワ
ークを加工する工具を決定する工具・加工領域決定手段
とを具備する加工工程決定装置が提供される。前記干渉
判定手段で前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉
が発生すると判定した場合に、新たに仮想工具形状を設
定して変更する工具形状変更手段をさらに具備してもよ
い。
【0011】仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉の
有無の判定を繰り返し、仮想工具形状と仮想ワーク形状
との干渉が回避された場合に、干渉を回避する仮想工具
形状をワークとの相対位置に対応して記憶するようしに
たので、あるワークを加工するための最適な工具の選
択、及びある工具によるワークの最適な加工領域の選択
を適切に行うことができる。よって、加工領域を固定し
て工具の形状を自由に選択させる従来技術のように、安
全を考慮して必要以上に細長い工具を選択することはな
い。
【0012】また、加工を行うのに選択される工具は、
オペレータが持ち合わせている工具か、新たに購入でき
る市販の工具であり、それらの工具の使用条件は工具の
突き出し長を増減させる程度に限定されている。よっ
て、仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉の有無の判
定を繰り返す場合には、工具の突き出し長さを変更して
いくという比較的簡単な方法で効率良く行うことができ
る。
【0013】さらに、工具とワークとの間で干渉が発生
する場合は、傾斜が急な壁部やコーナ部などワークの形
状からあらかじめ特定できる場合もある。よって、ワー
クの形状に基づいて仮想工具形状との干渉が発生しやす
い領域をあらかじめ設定し、設定された領域でのみ仮想
工具形状と仮想ワーク形状との干渉の有無を判定するよ
うにして、効率良く加工工程の決定を行うことができ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の好ましい実施形態を説明する。先ず、図1を参照する
と、本発明の好ましい実施形態による工具とワークとの
加工工程決定装置10(以下、単に加工工程決定装置1
0と記載する)は、CPU、RAM、ROM、出入力イ
ンターフェース、ハードディスクドライブ等のドライブ
装置を含むコンピュータ装置(図示せず)より形成する
ことができ、ワーク形状設定手段12、工具形状設定手
段14、相対移動手段16、干渉判定手段18、工具形
状変更手段20、工具形状記憶手段22、工具・加工領
域決定手段24を主要な構成要素として具備している。
【0015】ワーク形状設定手段12は、加工工程決定
装置10にオンライン接続されたCAD装置(図示せ
ず)等から入力されたワークの初期形状および加工すべ
きワーク形状または加工形状に基づき、該ワークおよび
該ワークを工作機械(図示せず)のテーブルに固定する
ための固定治具を含む形状を仮想ワーク形状として設定
する。
【0016】図2,3を参照して、本発明の加工工程決
定方法の一実施形態を説明する。工具形状設定手段14
は、対象となる工作機械(図示せず)、例えばマシニン
グセンタが保持する工具群から所望の加工を行うのに適
切な工具T、例えば所定の工具長および工具径を有する
ボールエンドミルを選択して、該工具Tを取付ける工具
ホルダHおよび工具ホルダHを装着する主軸Sの一部を
含む形状を仮想工具形状として設定する。ワーク形状設
定手段12は、仮想ワーク形状を設定する(ステップS
2)。相対移動手段16は、シミュレーションにより前
記仮想工具形状と前記仮想ワーク形状とを相対移動させ
る。干渉判定手段18は、相対移動手段16によるシミ
ュレーションに基づき、工具形状設定手段14が設定し
た仮想工具形状のうち、特に、加工に寄与しない部分が
ワークWと干渉するか否かを判定する(ステップS
3)。例えば、図2(b)に示す状態のとき、斜線で示
す部分が干渉する部分として認識される。
【0017】次に、工具形状変更手段20は、干渉判定
手段18において干渉が発生すると判定された場合に、
この干渉を回避するように所定のプロセスに従って工具
Tの形状を変更する(ステップS4)。一例として、当
初の工具Tが標準的な突き出し長さDであった場合にお
いて、該工具Tが更に突き出すことが可能であるときに
は、干渉を回避するように変更長さδDを以て工具Tの
突き出し長さを大きくする。工具形状記憶手段22は、
こうして干渉を回避した工具Tの形状データをワークW
の加工領域内における工具Tの位置座標値に関連させて
記憶する(ステップS5)。工具・加工領域決定手段2
4は、工具形状記憶手段22に記憶した工具Tの形状デ
ータに基いて、ワークWの加工に最適な工具T、ある工
具TによるワークWの最適な加工領域を決定する(ステ
ップS6)。
【0018】次に、図4,5を参照して、ワークWにポ
ケット加工を行う場合を例として、工具形状記憶手段2
2に格納する工具Tの形状データについて説明する。図
4の上側の図は、図5における矢視線III-IIIに沿うワ
ークWの断面を工具Tと共に示した図であり、縦軸が工
作機械のZ軸座標位置(垂直方向)、横軸が矢視線III-
IIに沿った位置(X軸座標位置)である。図4の下側の
グラフは、ワークWの加工領域内における工具Tの座標
位置に関連して格納される仮想工具形状に関するデータ
を示しており、縦軸がδD、横軸がX軸座標位置であ
る。
【0019】ワークWにポケット加工を行う場合、凹所
の壁面近傍において主軸Sの一部や工具ホルダHとの干
渉を回避するために、工具Tの突き出し長さDを大きく
しなければならない。図4において、ワークWの凹所の
底面30を切削する場合に、壁面32の近傍を切削する
際には、主軸Sとの干渉を回避するために最も大きな変
更長さδD4を以て突き出し長さDを変更し、それより
も少し内側部分を切削する場合には、工具ホルダHとの
干渉を回避するためにδD4よりも小さなδD3を以て突
き出し長さDを変更する。また、壁面34の近傍を切削
する際には、工具ホルダHとの干渉を回避するためにδ
D3よりも小さなδD2を以て突き出し長さDを変更し、
ワークWの凹所の底面36を切削する場合に、壁面38
の近傍を切削する際には、工具ホルダHとの干渉を回避
するためにδD2よりも小さなδD1を以て突き出し長さ
Dを変更する。このように、本実施形態では、工具形状
記憶手段22は、仮想工具形状に関するデータを数値的
にワークWに対する相対位置または機械座標値に関連づ
けて記憶する。または、工具TとワークWとを相対移動
させるNCプログラムに関連づけて記憶する。
【0020】こうして、全ての加工領域について、仮想
ワーク形状と仮想工具形状との干渉を回避する工具形状
が決定されると、例えば、図5に示すように、加工可能
な工具TをワークWとの相対位置と関連づけて表示する
ことができる。なお、図5において、1、2、3、4
は、δD1、δD2、δD3、δD4に対応した工具Tを示
しており、0は標準的な突き出し長さDの工具Tを示し
ている。図5において、標準的な突き出し長さDの工具
0では、ワークWの上面40および底面30、36にお
いて細線100の内側の領域が加工可能であり、同時に
この領域は他の工具1〜4でも加工可能であることが理
解される。底面30について詳細にみると、細線100
の外側において細線101の内側は、工具1〜4によ
り、細線101、102の間の領域は工具2〜4、細線
102、103の間の領域は工具3、4により、細線1
03の外側の領域は工具4により加工可能であることが
理解される。同様に底面36において細線100の外側
の領域は、工具1〜4により加工可能となっている。
【0021】このようにして、ある工具についてワーク
に対して干渉を生じる領域または干渉を回避する工具が
決定されれば、それに基づき工具コストや加工時間など
を考慮して最適な工具を選択して加工領域を分割し、分
割された加工領域の各々について工具経路を生成する等
の加工工程を決定することが容易になる。
【0022】既述の実施形態では全ての加工領域につい
て仮想工具形状と仮想ワーク形状とを相対移動させるこ
とにより、該加工領域内における干渉を判定している。
然しながら、実際には工具とワーク間で干渉が発生する
場所は、ワークの傾斜が急な壁部やコーナ部など、ワー
ク形状の特長から予め特定できる場合もある。そうした
場合には、前記入力されたワークの形状に基づき干渉が
発生しやすい領域を予め抽出して、前記抽出された領域
についてのみ仮想工具形状と仮想ワーク形状とをシミュ
レーションにより相対移動させるようにしてもよい。こ
れにより、処理時間を著しく短縮することが可能とな
る。
【0023】既述した実施形態では、工具形状変更手段
20は、仮想工具形状と仮想ワーク形状との間で干渉を
回避するために、単に工具Tの突き出し長さDを変更す
る場合について説明した。然しながら、工具Tの突き出
し長さDには一定の限度があり、工具Tの突き出し長さ
Dを変更するだけでは、干渉を回避することができない
場合もある。そこで次に、図6を参照して説明する実施
形態では、工具形状変更手段20は、単に工具Tの突き
出し長さDを変更するだけではなく、工具ホルダHをも
含めて工具T自体を他の工具と変更するようになってい
る。
【0024】工具形状変更手段20において工具の形状
が変更される場合、工具形状変更手段20は、工作機械
のオペレータが選択するであろう工具に変更することが
望まれる。図6において、縦軸は、工作機械が保持する
或いは工作機械で利用可能な複数の工具を工作機械のオ
ペレータが望ましいと考えて選択する優先順位に従って
並べた場合の順番Nを示しており、横軸は後述する選択
パラメータPを示している。
【0025】あるワークを加工することを仮定して工具
を決定する場合において、干渉判定手段18において仮
想ワーク形状と仮想工具形状が干渉すると判断される
と、工具形状変更手段20において工具の形状が変更さ
れる。工作機械のオペレータは、先ず、工具の突き出し
長さDを長くする方向で工具形状の変更を検討し、それ
ができない場合に工具自体の変更を検討するのが通常の
プロセスである。そこで、本実施形状では、こうしたオ
ペレータが選択するであろう工具変更の順位を反映した
数値として選択パラメータPを定義し、工具形状変更手
段20において選択パラメータPを自動生成することに
より工具形状を変更するようになっている。
【0026】より詳細には、干渉判定手段18と工具形
状変更手段20の間のループにおいて、ある工具で干渉
が生じると判定された場合に、選択パラメータPを正の
数である単位選択パラメータPuを以て、工具番号Nお
よび工具Tの突き出し長さDを以下の式により変更す
る。 P=Ppre+Pu N=int(P) δP=P−N δD=Dmax×δP
【0027】ここで、Ppreは選択パラメータPの前回
値、int( )は、nを整数としたときn≦P<n+1の場
合にP=nとする変数の正数化関数、δPは選択パラメ
ータPの小数部分、δDは標準的な突き出し長さ、Dma
xは最大突き出し長さである。例えば、加工工程決定装
置10の工具形状設定手段14が、オペレータが最も優
先順位の高い工具として1番の工具(図6の縦軸の1)
を選択するとして標準的な工具突き出し長さδDを以て
最初の工具形状を生成し、干渉判定手段18において仮
想ワーク形状と仮想工具形状が干渉すると判定されたと
すると、単位選択パラメータPuが0.3、単位変更長
さDmaxが100mmである場合には、 P=1+0.3=1.3 N=int(1.3)=1 δP=1.3−1=0.3 δD=100×0.3=30mm となり、1番の工具で標準的な突き出し長さから30mm
長くしたものを次順位の工具として選択する。
【0028】干渉判定手段18と工具形状変更手段20
の間の5回目のループでは、 P=1+0.3×5=2.5 N=int(2.5)=2 δP=2.5−2=0.5 δD=150×0.5=45mm となり、2番の工具で標準的な突き出し長さから45mm
長くしたものを次順位の工具として選択する。但し、上
記の計算では、2番の工具の最大突き出し長さDmaxは
150mmであると仮定している。
【0029】既述の説明から理解されるように、本実施
形態によれば選択パラメータPを適宜に設定することに
より、工具番号および該工具の突き出し長さを自動的に
決定可能となる。なお、上記の実施形態では、選択パラ
メータP、工具番号および該工具の突き出し長さを演算
により求める場合について説明したが、これらの関係を
テーブルの形式で備えるようにしてもよい。
【0030】また、既述の実施形態では、Nは単に工具
の番号を表す整数、つまり工具の突き出し長さが最大に
なった場合には工具を変更するというルールを表すパラ
メータとして定義されていたが、これに代えてNは、例
えば工具の突き出し長さが最大になった場合には主軸ク
イルの長さを変更し、主軸クイルが最大になった場合に
は主軸クイルをもとに戻して工具を変更するというルー
ルを表すパラメータとして定義してもよい。既述の実施
形態では、工具とワークとをX,Y,Z軸の3軸方向に
移動させワークを加工する工作機械を想定したが、X,
Y,Z軸に加えて、A,B,C軸の回転送り軸を有した
工作機械に本発明を適用することもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、工具とワークとの間の
干渉を生じる領域または干渉を回避する工具が自動的に
決定可能となり、ワークの加工に最適な工具、または工
具におけるワークの最適な加工領域の決定を適切に行う
ことができる。また、工具とワークとの間の干渉を生じ
る領域または干渉を回避する工具が決定されれば、それ
に基づき工具コストや加工時間などを考慮して最適な工
具を選択して加工領域を分割し、分割された加工領域の
各々について工具経路を生成する等の加工工程を決定す
ることが容易になる。更に、オペレータが有する工具の
優先順位に従った工具選定および加工領域の分割が可能
となる。加えて、オペレータがあらかじめ工具とワーク
との干渉が発生すると認識している加工領域について、
加工を行う最適工具の選定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態による加工工程決定
装置のブロック図である。
【図2】本発明の加工工程決定方法の一実施形態を示す
フローチャートである。
【図3】仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉の様子
を示す模式図である。
【図4】ワークの加工領域の座標位置に関連して格納さ
れる干渉を回避する仮想工具形状に関するデータを、図
5における矢視線III-IIIに沿うワークの断面と共に示
す図である。
【図5】ポケット加工を行うワークの平面図である。
【図6】工具形状変更手段における工具形状の変更方法
を説明するための図である。
【符号の説明】
10…加工工程決定装置 12…ワ…ク形状設定手段 14…工具形状設定手段 16…相対移動手段 18…干渉判定手段 20…工具形状変更手段 22…工具形状記憶手段 24…工具・加工領域決定手段 W…ワーク T…工具

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作とワークとを相対移動させて前記ワ
    ークを加工するときの加工工程決定方法であって、 前記工具、前記工具を取り付ける工具ホルダ、前記工具
    ホルダを装着する主軸を含む形状の一部または全部を仮
    想して仮想工具形状を設定するステップと、 前記ワーク、前記ワークを固定するためのワーク固定治
    具を含む形状の一部または全部を仮想して仮想ワーク形
    状を設定するステップと、 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状とをシミュレーショ
    ンにより相対移動させるステップと、 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉の有無を判
    定するステップと、 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉が発生しな
    い場合に、前記干渉が発生しない仮想工具形状を前記ワ
    ークとの相対位置に対応して記憶するステップと、 前記ワークとの相対位置に対応して記憶した仮想工具形
    状に基づいて、前記工具による前記ワークの加工領域ま
    たは前記ワークを加工する工具を決定するステップと、 を含むことを特徴とした加工工程決定方法。
  2. 【請求項2】 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との
    干渉が発生する場合に、新たに仮想工具形状を設定して
    前記干渉の有無の判定を繰り返すステップをさらに含む
    請求項1に記載の加工工程決定方法。
  3. 【請求項3】 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との
    干渉が発生する場合に、新たな仮想工具形状を設定して
    前記干渉の有無の判定を繰り返すステップは、前記工具
    の突き出し長さを変更するステップを含んで成る請求項
    2に記載の加工工程決定方法。
  4. 【請求項4】 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との
    干渉が発生する場合に、新たな仮想工具形状を設定して
    前記干渉の有無の判定を繰り返すステップは、単位増分
    を以って設定された選択パラメータに基づいて前記工具
    または前記工具の突き出し長さを変更するステップを含
    んで成る請求項2に記載の加工工程決定方法。
  5. 【請求項5】 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との
    干渉が発生しない場合に、前記干渉が発生しない仮想工
    具形状を前記ワークとの相対位置に対応して記憶するス
    テップは、機械座標値に対応して記憶するステップを含
    んで成る請求項1から4のいずれか1項に記載の加工工
    程決定方法。
  6. 【請求項6】 前記ワーク、前記ワークを固定するため
    のワーク固定治具を含む形状の一部または全部を仮想し
    て仮想ワーク形状を設定するステップは、前記ワークの
    形状に基づいて前記仮想工具形状との干渉が発生しやす
    い領域をあらかじめ設定するステップを含んで成り、 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状とをシミュレーショ
    ンにより相対移動させるステップは、前記ワークの設定
    された領域でのみ実行される請求項1から5のいずれか
    1項に記載の加工工程決定方法。
  7. 【請求項7】 工具とワークとを相対移動させて前記ワ
    ークを加工するときの加工工程決定装置であって、 前記工具、前記工具を取り付ける工具ホルダ、前記工具
    ホルダを装着する主軸を含む形状の一部または全部を仮
    想して仮想工具形状を設定する工具形状設定手段と、 前記ワーク、前記ワークを固定するためのワーク固定治
    具を含む形状の一部または全部を仮想して仮想ワーク形
    状を設定するワーク形状設定手段と、 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状とを相対移動させる
    相対移動手段と、 前記仮想工具形状と仮想ワーク形状との干渉の有無を判
    定する干渉判定手段と、 前記干渉判定手段で前記仮想工具形状と仮想ワーク形状
    との干渉が発生しないと判定した場合に、前記干渉が発
    生しない仮想工具形状を前記ワークとの相対位置に対応
    して記憶する工具形状記憶手段と、 前記工具形状記憶手段に記憶した前記ワークとの相対位
    置に対応した仮想工具形状に基づいて、前記工具による
    前記ワークの加工領域または前記ワークを加工する工具
    を決定する工具・加工領域決定手段と、 を具備することを特徴とした加工工程決定装置。
  8. 【請求項8】 前記干渉判定手段で前記仮想工具形状と
    仮想ワーク形状との干渉が発生すると判定した場合に、
    新たに仮想工具形状を設定して変更する工具形状変更手
    段をさらに具備した請求項7に記載の加工工程決定装
    置。
JP2002113719A 2002-04-16 2002-04-16 加工工程決定方法及び装置 Pending JP2003305625A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002113719A JP2003305625A (ja) 2002-04-16 2002-04-16 加工工程決定方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002113719A JP2003305625A (ja) 2002-04-16 2002-04-16 加工工程決定方法及び装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003305625A true JP2003305625A (ja) 2003-10-28

Family

ID=29395824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002113719A Pending JP2003305625A (ja) 2002-04-16 2002-04-16 加工工程決定方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003305625A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218111A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Fanuc Ltd 工具ホルダおよび工具ホルダへの工具取付け長さを決定する機能を備えた数値制御装置
JP6088035B1 (ja) * 2015-12-17 2017-03-01 貴浩 土井 切削工具選択システム及び切削工具選択方法
JP2020052823A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 Dmg森精機株式会社 加工装置、加工装置の制御方法および加工装置の制御プログラム
US11453095B2 (en) 2019-03-28 2022-09-27 Fanuc Corporation Control device and machine tool

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09179620A (ja) * 1995-12-26 1997-07-11 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 被干渉体の形態決定方法およびその装置とワーク支持形態の自動決定方法とツーリング形態の自動決定方法
JPH09230918A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Mitsubishi Electric Corp 数値制御装置
JP2000084794A (ja) * 1998-09-14 2000-03-28 Makino Milling Mach Co Ltd 加工処理装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09179620A (ja) * 1995-12-26 1997-07-11 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 被干渉体の形態決定方法およびその装置とワーク支持形態の自動決定方法とツーリング形態の自動決定方法
JPH09230918A (ja) * 1996-02-26 1997-09-05 Mitsubishi Electric Corp 数値制御装置
JP2000084794A (ja) * 1998-09-14 2000-03-28 Makino Milling Mach Co Ltd 加工処理装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012218111A (ja) * 2011-04-08 2012-11-12 Fanuc Ltd 工具ホルダおよび工具ホルダへの工具取付け長さを決定する機能を備えた数値制御装置
JP6088035B1 (ja) * 2015-12-17 2017-03-01 貴浩 土井 切削工具選択システム及び切削工具選択方法
JP2020052823A (ja) * 2018-09-27 2020-04-02 Dmg森精機株式会社 加工装置、加工装置の制御方法および加工装置の制御プログラム
JP7072478B2 (ja) 2018-09-27 2022-05-20 Dmg森精機株式会社 加工装置、加工装置の制御方法および加工装置の制御プログラム
US11453095B2 (en) 2019-03-28 2022-09-27 Fanuc Corporation Control device and machine tool

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5594685B2 (ja) 工具軌跡生成装置、工具軌跡算出方法および工具軌跡生成プログラム
EP1195665B1 (en) Apparatus and method for setting control parameters of machining apparatus
US9573202B2 (en) Workpiece machining method, machine tool, tool path-generating device and tool path-generating program
US7070368B2 (en) Method for setting a machining feed rate and a machine tool using the same
JP6133995B2 (ja) 工具経路評価方法、工具経路生成方法、及び工具経路生成装置
EP2634658B1 (en) Tool path generation method and tool path generation device
KR100600648B1 (ko) 자동공작장치용 최적가공 컨트롤러와 상기 컨트롤러가설치된 자동공작장치
CN106338968A (zh) 可进行考虑轴移动方向的误差修正的数值控制装置
JP5900907B2 (ja) 工具軌跡生成装置、工具軌跡生成方法および工具軌跡生成プログラム
KR100898034B1 (ko) 공구경로 수정 방법
JP7464712B2 (ja) ポストプロセッサ、加工プログラム生成方法、cnc加工システム及び加工プログラム生成用プログラム
JP2003305625A (ja) 加工工程決定方法及び装置
JP2002304203A (ja) Nc工作機械および加工方法
JP4327662B2 (ja) ワイヤカット放電加工方法、ワイヤカット放電加工方法における加工プログラムの作成方法、およびワイヤカット放電加工用加工プログラム作成装置
EP4075216A1 (en) Tool path generation method, tool path generation device, and machine tool control device
JP7073721B2 (ja) 歯車加工装置及び歯車加工方法
JPH07261815A (ja) Nc加工用工具加工経路作成方法およびその装置
JP6935606B1 (ja) 情報処理装置および情報処理プログラム
JPH06119031A (ja) 削り残し部加工のncデータ作成方法
CN108723445A (zh) 控制装置以及控制方法
JP6972404B1 (ja) プログラム、clデータ編集装置及び工作機械
JP3520142B2 (ja) 象限突起補正パラメータ決定装置
JP2005034961A (ja) Nc加工装置
JP3116733B2 (ja) Camシステム用加工軸方向決定装置
JP2008004124A (ja) Nc加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070206

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070314

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20070406