JP2021169752A - 鉄筋固定具 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄筋の交差部分において鉄筋相互を固定する際に、鉄筋の自転回動による緩み等の不具合を防止する鉄筋固定具を提供する。【解決手段】縦筋VRと横筋HRとの交差部分に配置し、横筋HRを抱持する横筋抱持領域111と縦筋VRを抱持する第一縦筋抱持領域112と第一縦筋抱持領域111に連なる第一締結領域114と横筋抱持領域111の他端に連なって縦筋VRを抱持する第二縦筋抱持領域113と第二縦筋抱持領域113に連なる第二締結領域115とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、第一締結領域114に外側から係止する係止領域121とこの係止領域の一端に連なって第二締結領域115を挿通する締結ボルト120と、締結ボルト120に螺合する座金付き締結ナット130とからなり、第一縦筋抱持領域112の縦筋当接部位に縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112rを備えている鉄筋固定具。【選択図】図1

Description

本発明は、相互に交差する鉄筋を交差部で固定するための鉄筋固定具に関する。
従来、コンクリート工事においては、コンクリート打設空間内に鉄筋を配設する必要があるが、縦筋と横筋の交差部分の固定に際し、結束線で結束する作業を代替するための各種の固定金具が開示されている。
特開2015−094126号公報 特開2016−204911号公報
登録意匠公報第1624818号公報
特許文献1に記載の固定金具は、交差部分における鉄筋の形状に対応して折曲させた線状鋼材と当接部材とナット部材とスペーサー部材とからなり、鉄筋相互のずれを防止するためにその交差部分でスペーサー部材を介して固定するものであるが、スペーサー部材を必要とするために部品点数が多く、製造コストが高くて作業効率が低いという問題がある。
また、特許文献2に記載の固定金具は、鉄筋に当接する部材の当接部位が滑らかな板状または雄螺子状であるため、鉄筋同士の交差部分において、一方の鉄筋の補強用リブが他方の鉄筋に当接する状態で固定されると、何らかの理由で鉄筋が自転回動した際に、交差部分に隙間が生じて固定状態が緩んでしまい、いずれかの鉄筋が固定位置からずれる問題がある。
非特許文献1に記載の固定金具を用いた場合は、横筋として配設した段取り筋に作業位置等の目印を記入した後に、何らかの理由で当該段取り筋が自転回動すると、目印が見えづらくなる場合がある。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、鉄筋の交差部分において鉄筋相互を固定する際に、鉄筋の自転回動による緩み等の不具合を防止する鉄筋固定具を提供することである。
本請求項1に係る発明は、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブをそれぞれ有する縦筋と横筋との交差部分に配置して該横筋を抱持するU字状の横筋抱持領域と前記横筋抱持領域の一端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第一縦筋抱持領域と該第一縦筋抱持領域に連なるU字状の第一締結領域と前記横筋抱持領域の他端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第二縦筋抱持領域と該第二縦筋抱持領域に連なるU字状の第二締結領域とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、前記第一締結領域に外側から係止するU字状の係止領域と該係止領域の一端に連なって前記第二締結領域を挿通する直線状の螺子領域とを備えた棒鋼からなる締結ボルトと、該締結ボルトに前記第二締結領域の外側から螺合する座金付き締結ナットとからなる鉄筋固定具において、前記鉄筋固定具本体の前記第一縦筋抱持領域が、前記鉄筋固定具本体の前記第二縦筋抱持領域に対向して配置され、
前記鉄筋固定具本体が、前記第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記鉄筋固定具本体が、前記第二縦筋抱持領域の縦筋当接部位に前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで同一位置に設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域のそれぞれ最奥部を避けて配置されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項2乃至請求項4のいずれか1項に係る発明の構成に加えて、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域が、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有する大曲率部位と前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有していない小曲率部位とをそれぞれ有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面に連続する緩斜面とで形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部に形成した前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面にそれぞれ連続する緩斜面が、前記第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで逆向きに設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明の鉄筋固定具によれば、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブをそれぞれ有する縦筋と横筋との交差部分に配置して該横筋を抱持するU字状の横筋抱持領域と前記横筋抱持領域の一端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第一縦筋抱持領域とこの第一縦筋抱持領域に連なるU字状の第一締結領域と前記横筋抱持領域の他端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第二縦筋抱持領域とこの二縦筋抱持領域に連なるU字状の第二締結領域とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、前記第一締結領域に外側から係止するU字状の係止領域とこの係止領域の一端に連なって前記第二締結領域を挿通する直線状の螺子領域とを備えた棒鋼からなる締結ボルトと、この締結ボルトに前記第二締結領域の外側から螺合する座金付き締結ナットとからなることにより、縦筋と横筋とをこれらの交差部分において固定することができるばかりでなく、以下の本願発明に特有の構成により、本願発明に特有の効果を奏することができる。
本発明の請求項1に係る発明の鉄筋固定具によれば、鉄筋固定具本体の第一縦筋抱持領域が、鉄筋固定具本体の第二縦筋抱持領域に対向して配置され、鉄筋固定具本体が、第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることにより、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域のリブ係合凹部に係合するため、交差部分を固定した際に縦筋の自転回動を防止することができる。
本請求項2に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項1に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、鉄筋固定具本体が、第二縦筋抱持領域の縦筋当接部位にリブ係合凹部を備えていることにより、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域又は第二縦筋抱持領域のリブ係合凹部に係合するため、交差部分を固定した際に縦筋の自転回動を確実に防止することができる。
本請求項3に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで同一位置に設けられていることにより、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域の両方のリブ係合凹部に係合するため、交差部分を固定した際に縦筋の自転回動をいっそう確実に防止することができる。
本請求項4に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2又は請求項3に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域のそれぞれ最奥部を避けて配置されていることにより、縦筋の一方の補強用リブがリブ係合凹部に係合した際に、縦筋の他方の補強用リブが横筋に当接せずに固定されるため、交差部分の固定後に仮に外力により縦筋が自転回動しても、交差部分の緩みが生じない強固な固定を実現することができる。
本請求項5に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2乃至請求項4のいずれか1項に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域が、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有する大曲率部位と前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有していない小曲率部位とをそれぞれ有していることにより、縦筋を自転回動させて位置決めする際に、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域又は第二縦筋抱持領域の小曲率部位から大曲率部位に達したときに自転回動の抵抗が増して止まるため、いっそう簡便な操作で縦筋の補強用リブをリブ係合凹部にいっそう確実に係合させて交差部分を固定することができる。
本請求項6に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と急斜面に連続する緩斜面とで形成されていることにより、縦筋を一方向に回して縦筋の補強用リブを緩斜面側から急斜面側へ向かうようにリブ係合凹部に係合させると、急斜面がスットパーの役割を奏して縦筋の補強用リブが急斜面に当接して着座するため、簡便な操作で縦筋の補強用リブをリブ係合凹部に確実に固定することができる。
本請求項7に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項6に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部に形成した前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面にそれぞれ連続する緩斜面が、前記第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで逆向きに設けられていることにより、縦筋を自転回動させて位置決めする際に、どちら向きに自転回動させても縦筋の補強用リブが同じ力で第一縦筋抱持領域のリブ係合凹部と第二縦筋抱持領域のリブ係合凹部の両方に係合するため、いっそう簡便な操作で縦筋の補強用リブを位置決めして交差部分をいっそう確実に固定することができる。
本発明の鉄筋固定具により、縦筋と横筋とをこれらの交差部で固定している様子を示す模式図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的背面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的右側面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的平面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具の締結ボルトと座金付き締結ナットを示す模式図。 本発明の第2実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図。 本発明の鉄筋固定具の横筋抱持領域、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域に共通する構成を示す説明図。
本発明は、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブをそれぞれ有する縦筋と横筋との交差部分に配置して該横筋を抱持するU字状の横筋抱持領域と前記横筋抱持領域の一端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第一縦筋抱持領域と該第一縦筋抱持領域に連なるU字状の第一締結領域と前記横筋抱持領域の他端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第二縦筋抱持領域と該第二縦筋抱持領域に連なるU字状の第二締結領域とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、前記第一締結領域に外側から係止するU字状の係止領域と該係止領域の一端に連なって前記第二締結領域を挿通する直線状の螺子領域とを備えた棒鋼からなる締結ボルトと、該締結ボルトに前記第二締結領域の外側から螺合する座金付き締結ナットとからなり、鉄筋固定具本体が、横筋抱持領域の横筋当接部位に横筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備え、交差部分を固定した際に横筋の自転回動を防止することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
たとえば、実施例では一つの横筋抱持領域と二つの縦筋抱持領域とを有する鉄筋固定具として説明しているが、鉄筋への荷重の大小関係や他の部材との取合いによる作業スペースの都合により、縦筋と横筋との交差部分に配置する際に、実施例とは異なる向きに使用することを前提として、一つの縦筋抱持領域と二つの横筋抱持領域を有する鉄筋固定具として構成しても良い。
また、締結ボルトを第一締結領域に係止して第二締結領域の外側から座金付き締結ナットを螺合させる用い方でなく、締結ボルトを第二締結領域に係止して第一締結領域の外側から座金付き締結ナットを螺合させて用いても良い。
本発明の鉄筋固定具を構成する棒鋼は、丸鋼の他に通常の鉄筋、異形鉄筋など断面形状が円と異なるものや断面形状が一定でないものを用いることができる。
本発明において、横筋抱持領域の横筋当接部位に設けられる横筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部、第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に設けられる縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部、及び、第二縦筋抱持領域の縦筋当接部位に設けられる縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部は、それぞれ、横筋抱持領域、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域の最奥部を避けて、少なくとも一つ設けられていればよいが、複数個設けてあれば、横筋又は縦筋を自転回動させる位置決めの際に、少ない自転回動量でいずれかのリブ係合凹部に補強用リブが迅速に係合するため、より好ましい。
以下に、本発明に係る鉄筋固定具の第1実施例について、図1乃至図6及び図8に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の鉄筋固定具により、縦筋と横筋とをこれらの交差部で固定している様子を示す模式図であり、図2は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図であり、図3は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的背面図であり、図4は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的右側面図であり、図5は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的平面図であり、図6は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具の締結ボルトと座金付き締結ナットを示す模式図であり、図8は、本発明の鉄筋固定具の横筋抱持領域、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域に共通する構成を示す説明図である。
第1実施例に係る鉄筋固定具100は、図1に示すように、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブVRRを有する縦筋VRと、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブHRRを有する横筋HRとの交差部分に配置するものであり、図1乃至図6に示すように、横筋HRを抱持するU字状の横筋抱持領域111と、この横筋抱持領域111の一端に連なって縦筋VRを抱持するU字状の第一縦筋抱持領域112と、この第一縦筋抱持領域111に連なるU字状の第一締結領域114と、横筋抱持領域111の他端に連なって縦筋VRを抱持するU字状の第二縦筋抱持領域113と、この第二縦筋抱持領域113に連なるU字状の第二締結領域115とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体110を有している。
また、第1実施例に係る鉄筋固定具100は、図1乃至図6に示すように、鉄筋固定具本体110の第一締結領域114に外側から係止するU字状の係止領域121とこの係止領域の一端に連なって鉄筋固定具本体110の第二締結領域115を挿通する直線状の螺子領域122とを備えた棒鋼からなる締結ボルト120を有している。
さらに、第1実施例に係る鉄筋固定具100は、締結ボルト120に鉄筋固定具本体110の第二締結領域115の外側から螺合する座金付き締結ナット130を有している。
そして、鉄筋固定具本体110が、横筋抱持領域111の横筋当接部位に横筋HRの補強用リブHRRと係合する、いわゆる、水滴型の6つのリブ係合凹部111rを備えている。
これらのリブ係合凹部111rは、図7及び図8に示すように、それぞれ横筋抱持領域111の長手方向に沿った急斜面111rsと、この急斜面に連続する緩斜面111rgとで形成されている。
これらのリブ係合凹部111rは、いずれもU字状の横筋抱持領域111の最奥部111aを避けて配置されている。
図8に示すように、横筋抱持領域111は、リブ係合凹部111rを有する大曲率部位LCとリブ係合凹部111rを有していない小曲率部位SCとを有している。
また、図1乃至図3に示すように、鉄筋固定具本体110の第一縦筋抱持領域112が、鉄筋固定具本体110の第二縦筋抱持領域113に対向して配置され、第一縦筋抱持領域112の縦筋当接部位に縦筋VRの補強用リブVRRと係合する6個のリブ係合凹部112rを備えるとともに、第二縦筋抱持領域113の縦筋当接部位に縦筋VRの補強用リブVRRと係合する、いわゆる、水滴型の6個のリブ係合凹部113rを備えている。
縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rは、図2に示すように、第一縦筋抱持領域112と第二縦筋抱持領域113とで同一位置に設けられている。
そして、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rは、U字状の第一縦筋抱持領域112及び前記第二縦筋抱持領域113のそれぞれ最奥部112a、113aを避けて配置されている。
さらにまた、第一縦筋抱持領域112及び第二縦筋抱持領域113は、図8に示すように、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有する大曲率部位LCと縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有していない小曲率部位SCとをそれぞれ有している。
次に、本発明に係る鉄筋固定具100を用いて縦筋VRと横筋HRとを、これらの交差部分において固定する手順を説明する。
まず、縦筋VRの所定位置において、横筋HRを手前側に水平に配置する。
次に、鉄筋固定具本体110のU字状の横筋抱持領域111のカーブの内側である横筋当接部位を手前側から横筋HRに当接させ、鉄筋固定具本体110全体を縦筋VRの奥側から賭け回して、U字状の第一縦筋抱持部112及び第二縦筋抱持部113のそれぞれのカーブの内側である縦筋当接部位を縦筋VRの奥側から縦筋VRに当接させる。
さらに、第一締結領域114に締結ボルト120のU字状の係止領域121を外側から係止させ、この係止領域121の一端に連なる螺子領域122を内側から第二締結領域115に挿通させる。
そして、締結ボルト120の螺子領域122に第二締結領域115の外側から座金付き締結ナット130を軽く螺合させて仮止めする。
仮止めした状態で、横筋HRを自転回動させると、横筋HRの補強用リブHRRが横筋抱持領域111のリブ係合凹部111rに係合して自転回動が止まり、横筋HRの位置決めが完了する。
同様に、仮止めした状態で、縦筋VRを自転回動させると、縦筋VRの補強用リブVRRが第一縦筋抱持部112のリブ係合凹部112r及び第二縦筋抱持部113のリブ係合凹部113rに係合して自転回動が止まり、縦筋VRの位置決めが完了する。
この状態で、螺子領域122に螺合している座金付き締結ナット130をさらに回すことにより、縦筋VRと横筋HRとをこれらの交差部分において固定することができる。
第1実施例の鉄筋固定具100によれば、鉄筋固定具本体110が、横筋抱持領域111の横筋当接部位に横筋HRの補強用リブHRRと係合するリブ係合凹部111rを備えていることにより、横筋HRの補強用リブHRRが鉄筋固定具本体110のリブ係合凹部111rに係合するため、交差部分を固定した際に横筋HRの自転回動を防止することができる。
また、リブ係合凹部111rが、横筋抱持領域111の長手方向に沿った急斜面111rsとこの急斜面111rsに連続する緩斜面111rgとで形成されていることにより、横筋HRを一方向に回して横筋HRの補強用リブHRRを緩斜面111rg側から急斜面111rs側へ向かうようにリブ係合凹部111rに係合させると、急斜面111rsがスットパーの役割を奏して横筋HRの補強用リブHRRが急斜面111rsに当接して着座するため、簡便な操作で横筋HRの補強用リブHRRをリブ係合凹部111rに確実に固定することができる。
さらに、リブ係合凹部111rがU字状の横筋抱持領域111の最奥部111aを避けて配置されていることにより、横筋の一方の補強用リブHRRがリブ係合凹部111rに係合した際に、横筋HRの他方の補強用リブHRRが縦筋VRに当接せずに固定されるため、交差部分の固定後に仮に外力により横筋HRが自転回動しても、交差部分の緩みが生じない強固な固定を実現することができる。
そして、横筋抱持領域111が、リブ係合凹部111rを有する大曲率部位LCとリブ係合凹部111rを有していない小曲率部位SCとを有していることにより、横筋HRを自転回動させて位置決めする際に、横筋HRの補強用リブHRRが横筋抱持領域111の小曲率部位SCから大曲率部位LCに達したときに自転回動の抵抗が増して止まるため、いっそう簡便な操作で横筋HRの補強用リブHRRをリブ係合凹部111rにいっそう確実に係合させて交差部分を固定することができる。
さらにまた、鉄筋固定具本体110のU字状の第一縦筋抱持領域112が、U字状の鉄筋固定具本体110の第二縦筋抱持領域113に対向して配置され、鉄筋固定具本体110が、第一縦筋抱持領域112の縦筋当接部位にリブ係合凹部112rを備えるとともに、第二縦筋抱持領域113の縦筋当接部位にリブ係合凹部113rを備えていることにより、縦筋VRの補強用リブVRRがリブ係合凹部112r、113rに係合するため、交差部分を固定した際に縦筋VRの自転回動を防止することができる。
加えて、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rが、第一縦筋抱持領域112と第二縦筋抱持領域113とで同一位置に設けられていることにより、縦筋VRの補強用リブVRRが第一縦筋抱持領域112と第二縦筋抱持領域113の両方のリブ係合凹部112r、113rに係合するため、交差部分を固定した際に縦筋VRの自転回動を確実に防止することができる。
さらに加えて、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rが、前記第一縦筋抱持領域112及び前記第二縦筋抱持領域113の長手方向にそれぞれ沿った急斜面112rs、113rsとこれら急斜面112rs、113rsに連続する緩斜面112rg、113rgとで形成されていることにより、縦筋VRを一方向に回して縦筋VRの補強用リブVRRを緩斜面112rg、113rg側から急斜面112rs、113rs側へ向かうようにリブ係合凹部112r、113rに係合させると、急斜面112rs、113rsがスットパーの役割を奏して縦筋VRの補強用リブVRRが急斜面112rs、113rsに当接して着座するため、簡便な操作で縦筋VRの補強用リブVRRをリブ係合凹部112r、113rに確実に固定することができる。
そして、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rが、第一縦筋抱持領域112及び第二縦筋抱持領域113のそれぞれ最奥部112a、113aを避けて配置されていることにより、縦筋VRの一方の補強用リブVRRがリブ係合凹部112r、113rに係合した際に、縦筋VRの他方の補強用リブVRRが横筋HRに当接せずに固定されるため、交差部分の固定後に仮に外力により縦筋VRが自転回動しても、交差部分の緩みが生じない強固な固定を実現することができる。
さらに、第一縦筋抱持領域112及び第二縦筋抱持領域113が、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有する大曲率部位LCと縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有していない小曲率部位SCとをそれぞれ有していることにより、縦筋VRを自転回動させて位置決めする際に、縦筋VRの補強用リブVRRが第一縦筋抱持領域112又は第二縦筋抱持領域113の小曲率部位SCから大曲率部位LCに達したときに自転回動の抵抗が増して止まるため、いっそう簡便な操作で縦筋VRの補強用リブVRRをリブ係合凹部112r、113rにいっそう確実に係合させて交差部分を固定することができる。
次に、本発明に係る鉄筋固定具の第2実施例について、図7に基づいて説明する。
ここで、図7は、本発明の第2実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図である。
そこで、本発明の第2実施例である鉄筋固定具200は、上述した第1実施例の鉄筋固定具100と比較すると、水滴型のリブ係合凹部の具体的態様が異なっており、その他の形態については、基本的に何ら変わることがないため、上述した第1実施例の鉄筋固定具と同一の部分について対応する200番台の符号を付すことにより、その重複する説明を省略する。
第2実施例においては、水滴型のリブ係合凹部212r及び213rに形成した第一縦筋抱持領域212及び第二縦筋抱持領域213の長手方向にそれぞれ沿った急斜面212rs、213rsとこの急斜面212rs、213rsにそれぞれ連続する緩斜面212rg、213rgが、図7に示すように、第一縦筋抱持領域212と第二縦筋抱持領域213とで逆向きに設けられている以外は、第一実施例と同様に鉄筋固定具200を構成している。
第2実施例に係る鉄筋固定具200によれば、縦筋VRの補強用リブVRRと係合する、いわゆる水滴型のリブ係合凹部212r、213rに形成した第一縦筋抱持領域212r及び第二縦筋抱持領域213rの長手方向にそれぞれ沿った急斜面212rs、213rsとこの急斜面212rs、213rsにそれぞれ連続する緩斜面212rg、213rgが、第一縦筋抱持領域212と第二縦筋抱持領域213とで逆向きに設けられていることにより、縦筋VRを自転回動させて位置決めする際に、どちら向きに自転回動させても縦筋VRの補強用リブVRRが同じ力で第一縦筋抱持領域212のリブ係合凹部212rと第二縦筋抱持領域213のリブ係合凹部213rの両方に係合するため、いっそう簡便な操作で縦筋VRの補強用リブVRRを位置決めして交差部分をいっそう確実に固定することができる。
以上、本発明に係る鉄筋固定具100、200について第1実施例および第2実施例を用いて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明に係る鉄筋固定具は、コンクリート工事に際して現場で縦横に組む補強用鉄筋を固定する際に用いることができ、その他、予め工場で所望の形状に組み上げておいて工事現場に運搬する各種ユニット鉄筋の作製における鉄筋固定具として利用することができるものである。
100、200・・・・鉄筋固定具
110、210・・・・鉄筋固定具本体
111、211・・・・横筋抱持領域
111a、211a・・・横筋抱持領域最奥部
111t、211t・・・大曲率部位
111g、211g・・・小曲率部位
111r、211r・・・横筋リブ係合凹部
111rs、211rs・・横筋リブ係合凹部急斜面
111rg、211rg・・横筋リブ係合凹部緩斜面
112、212・・・・第一縦筋抱持領域
112a、212a・・・第一縦筋抱持領域最奥部
112r、212r・・・第一縦筋リブ係合凹部
112rs、212rs・・第一縦筋リブ係合凹部急斜面
112rg、212rg・・第一縦筋リブ係合凹部緩斜面
113、213・・・・第二縦筋抱持領域
113a、213a・・・第二縦筋抱持領域最奥部
113r、213r・・・第二縦筋リブ係合凹部
113rs、213rs・・第二縦筋リブ係合凹部急斜面
113rg、213rg・・第二縦筋リブ係合凹部緩斜面
114、214・・・・第一締結領域
115、215・・・・第二締結領域
120、220・・・・締結ボルト
121、221・・・・係止領域
122、222・・・・螺子領域
130、230・・・・座金付き締結ナット
VR・・・・縦筋
VRR・・・縦筋の補強用リブ
HR・・・・横筋
HRR・・・横筋の補強用リブ
本発明は、相互に交差する鉄筋を交差部で固定するための鉄筋固定具に関する。
従来、コンクリート工事においては、コンクリート打設空間内に鉄筋を配設する必要があるが、縦筋と横筋の交差部分の固定に際し、結束線で結束する作業を代替するための各種の固定金具が開示されている。
特開2015−094126号公報 特開2016−204911号公報
登録意匠公報第1624818号公報
特許文献1に記載の固定金具は、交差部分における鉄筋の形状に対応して折曲させた線状鋼材と当接部材とナット部材とスペーサー部材とからなり、鉄筋相互のずれを防止するためにその交差部分でスペーサー部材を介して固定するものであるが、スペーサー部材を必要とするために部品点数が多く、製造コストが高くて作業効率が低いという問題がある。
また、特許文献2に記載の固定金具は、鉄筋に当接する部材の当接部位が滑らかな板状または雄螺子状であるため、鉄筋同士の交差部分において、一方の鉄筋の補強用リブが他方の鉄筋に当接する状態で固定されると、何らかの理由で鉄筋が自転回動した際に、交差部分に隙間が生じて固定状態が緩んでしまい、いずれかの鉄筋が固定位置からずれる問題がある。
非特許文献1に記載の固定金具を用いた場合は、横筋として配設した段取り筋に作業位置等の目印を記入した後に、何らかの理由で当該段取り筋が自転回動すると、目印が見えづらくなる場合がある。
そこで、本発明は、前述したような従来技術の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、鉄筋の交差部分において鉄筋相互を固定する際に、鉄筋の自転回動による緩み等の不具合を防止する鉄筋固定具を提供することである。
本請求項1に係る発明は、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブをそれぞれ有する縦筋と横筋との交差部分に配置して該横筋を抱持するU字状の横筋抱持領域と前記横筋抱持領域の一端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第一縦筋抱持領域と該第一縦筋抱持領域に連なるU字状の第一締結領域と前記横筋抱持領域の他端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第二縦筋抱持領域と該第二縦筋抱持領域に連なるU字状の第二締結領域とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、前記第一締結領域に外側から係止するU字状の係止領域と該係止領域の一端に連なって前記第二締結領域を挿通する直線状の螺子領域とを備えた棒鋼からなる締結ボルトと、該締結ボルトに前記第二締結領域の外側から螺合する座金付き締結ナットとからなる鉄筋固定具において、前記鉄筋固定具本体の前記第一縦筋抱持領域が、前記鉄筋固定具本体の前記第二縦筋抱持領域に対向して配置され、前記鉄筋固定具本体が、前記第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることにより、前述した課題を解決するものである。
本請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記鉄筋固定具本体が、前記第二縦筋抱持領域の縦筋当接部位に前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで同一位置に設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域のそれぞれ最奥部を避けて配置されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項5に係る発明は、請求項2乃至請求項4のいずれか1項に係る発明の構成に加えて、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域が、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有する大曲率部位と前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有していない小曲率部位とをそれぞれ有していることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項6に係る発明は、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面に連続する緩斜面とで形成されていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明の構成に加えて、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部に形成した前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面にそれぞれ連続する緩斜面が、前記第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで逆向きに設けられていることにより、前述した課題をさらに解決するものである。
本発明の鉄筋固定具によれば、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブをそれぞれ有する縦筋と横筋との交差部分に配置して該横筋を抱持するU字状の横筋抱持領域と前記横筋抱持領域の一端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第一縦筋抱持領域とこの第一縦筋抱持領域に連なるU字状の第一締結領域と前記横筋抱持領域の他端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第二縦筋抱持領域とこの二縦筋抱持領域に連なるU字状の第二締結領域とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、前記第一締結領域に外側から係止するU字状の係止領域とこの係止領域の一端に連なって前記第二締結領域を挿通する直線状の螺子領域とを備えた棒鋼からなる締結ボルトと、この締結ボルトに前記第二締結領域の外側から螺合する座金付き締結ナットとからなることにより、縦筋と横筋とをこれらの交差部分において固定することができるばかりでなく、以下の本願発明に特有の構成により、本願発明に特有の効果を奏することができる。
本発明の請求項1に係る発明の鉄筋固定具によれば、鉄筋固定具本体の第一縦筋抱持領域が、鉄筋固定具本体の第二縦筋抱持領域に対向して配置され、鉄筋固定具本体が、第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることにより、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域のリブ係合凹部に係合するため、交差部分を固定した際に縦筋の自転回動を防止することができる。
本請求項2に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項1に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、鉄筋固定具本体が、第二縦筋抱持領域の縦筋当接部位にリブ係合凹部を備えていることにより、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域又は第二縦筋抱持領域のリブ係合凹部に係合するため、交差部分を固定した際に縦筋の自転回動を確実に防止することができる。
本請求項3に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで同一位置に設けられていることにより、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域の両方のリブ係合凹部に係合するため、交差部分を固定した際に縦筋の自転回動をいっそう確実に防止することができる。
本請求項4に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2又は請求項3に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域のそれぞれ最奥部を避けて配置されていることにより、縦筋の一方の補強用リブがリブ係合凹部に係合した際に、縦筋の他方の補強用リブが横筋に当接せずに固定されるため、交差部分の固定後に仮に外力により縦筋が自転回動しても、交差部分の緩みが生じない強固な固定を実現することができる。
本請求項5に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2乃至請求項4のいずれか1項に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域が、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有する大曲率部位と前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有していない小曲率部位とをそれぞれ有していることにより、縦筋を自転回動させて位置決めする際に、縦筋の補強用リブが第一縦筋抱持領域又は第二縦筋抱持領域の小曲率部位から大曲率部位に達したときに自転回動の抵抗が増して止まるため、いっそう簡便な操作で縦筋の補強用リブをリブ係合凹部にいっそう確実に係合させて交差部分を固定することができる。
本請求項6に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項2乃至請求項5のいずれか1項に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と急斜面に連続する緩斜面とで形成されていることにより、縦筋を一方向に回して縦筋の補強用リブを緩斜面側から急斜面側へ向かうようにリブ係合凹部に係合させると、急斜面がスットパーの役割を奏して縦筋の補強用リブが急斜面に当接して着座するため、簡便な操作で縦筋の補強用リブをリブ係合凹部に確実に固定することができる。
本請求項7に係る発明の鉄筋固定具によれば、請求項6に係る発明の鉄筋固定具が奏する効果に加えて、縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部に形成した前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面にそれぞれ連続する緩斜面が、前記第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで逆向きに設けられていることにより、縦筋を自転回動させて位置決めする際に、どちら向きに自転回動させても縦筋の補強用リブが同じ力で第一縦筋抱持領域のリブ係合凹部と第二縦筋抱持領域のリブ係合凹部の両方に係合するため、いっそう簡便な操作で縦筋の補強用リブを位置決めして交差部分をいっそう確実に固定することができる。
本発明の鉄筋固定具により、縦筋と横筋とをこれらの交差部で固定している様子を示す模式図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的背面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的右側面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的平面図。 本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具の締結ボルトと座金付き締結ナットを示す模式図。 本発明の第2実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図。 本発明の鉄筋固定具の横筋抱持領域、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域に共通する構成を示す説明図。
本発明は、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブをそれぞれ有する縦筋と横筋との交差部分に配置して該横筋を抱持するU字状の横筋抱持領域と前記横筋抱持領域の一端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第一縦筋抱持領域と該第一縦筋抱持領域に連なるU字状の第一締結領域と前記横筋抱持領域の他端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第二縦筋抱持領域と該第二縦筋抱持領域に連なるU字状の第二締結領域とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、前記第一締結領域に外側から係止するU字状の係止領域と該係止領域の一端に連なって前記第二締結領域を挿通する直線状の螺子領域とを備えた棒鋼からなる締結ボルトと、該締結ボルトに前記第二締結領域の外側から螺合する座金付き締結ナットとからなり、前記鉄筋固定具本体の前記第一縦筋抱持領域が、前記鉄筋固定具本体の前記第二縦筋抱持領域に対向して配置され、前記鉄筋固定具本体が、前記第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備え、交差部分を固定した際に縦筋の自転回動を防止することができるものであれば、その具体的な実施態様は、如何なるものであっても構わない。
たとえば、実施例では一つの横筋抱持領域と二つの縦筋抱持領域とを有する鉄筋固定具として説明しているが、鉄筋への荷重の大小関係や他の部材との取合いによる作業スペースの都合により、縦筋と横筋との交差部分に配置する際に、実施例とは異なる向きに使用することを前提として、一つの縦筋抱持領域と二つの横筋抱持領域を有する鉄筋固定具として構成しても良い。
また、締結ボルトを第一締結領域に係止して第二締結領域の外側から座金付き締結ナットを螺合させる用い方でなく、締結ボルトを第二締結領域に係止して第一締結領域の外側から座金付き締結ナットを螺合させて用いても良い。
本発明の鉄筋固定具を構成する棒鋼は、丸鋼の他に通常の鉄筋、異形鉄筋など断面形状が円と異なるものや断面形状が一定でないものを用いることができる。
本発明において、横筋抱持領域の横筋当接部位に設けられる横筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部、第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に設けられる縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部、及び、第二縦筋抱持領域の縦筋当接部位に設けられる縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部は、それぞれ、横筋抱持領域、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域の最奥部を避けて、少なくとも一つ設けられていればよいが、複数個設けてあれば、横筋又は縦筋を自転回動させる位置決めの際に、少ない自転回動量でいずれかのリブ係合凹部に補強用リブが迅速に係合するため、より好ましい。
以下に、本発明に係る鉄筋固定具の第1実施例について、図1乃至図6及び図8に基づいて説明する。
ここで、図1は、本発明の鉄筋固定具により、縦筋と横筋とをこれらの交差部で固定している様子を示す模式図であり、図2は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図であり、図3は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的背面図であり、図4は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的右側面図であり、図5は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的平面図であり、図6は、本発明の第1実施例に係る鉄筋固定具の締結ボルトと座金付き締結ナットを示す模式図であり、図8は、本発明の鉄筋固定具の横筋抱持領域、第一縦筋抱持領域及び第二縦筋抱持領域に共通する構成を示す説明図である。
第1実施例に係る鉄筋固定具100は、図1に示すように、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブVRRを有する縦筋VRと、鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブHRRを有する横筋HRとの交差部分に配置するものであり、図1乃至図6に示すように、横筋HRを抱持するU字状の横筋抱持領域111と、この横筋抱持領域111の一端に連なって縦筋VRを抱持するU字状の第一縦筋抱持領域112と、この第一縦筋抱持領域111に連なるU字状の第一締結領域114と、横筋抱持領域111の他端に連なって縦筋VRを抱持するU字状の第二縦筋抱持領域113と、この第二縦筋抱持領域113に連なるU字状の第二締結領域115とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体110を有している。
また、第1実施例に係る鉄筋固定具100は、図1乃至図6に示すように、鉄筋固定具本体110の第一締結領域114に外側から係止するU字状の係止領域121とこの係止領域の一端に連なって鉄筋固定具本体110の第二締結領域115を挿通する直線状の螺子領域122とを備えた棒鋼からなる締結ボルト120を有している。
さらに、第1実施例に係る鉄筋固定具100は、締結ボルト120に鉄筋固定具本体110の第二締結領域115の外側から螺合する座金付き締結ナット130を有している。
そして、鉄筋固定具本体110が、横筋抱持領域111の横筋当接部位に横筋HRの補強用リブHRRと係合する、いわゆる、水滴型の6つのリブ係合凹部111rを備えている。
これらのリブ係合凹部111rは、図7及び図8に示すように、それぞれ横筋抱持領域111の長手方向に沿った急斜面111rsと、この急斜面に連続する緩斜面111rgとで形成されている。
これらのリブ係合凹部111rは、いずれもU字状の横筋抱持領域111の最奥部111aを避けて配置されている。
図8に示すように、横筋抱持領域111は、リブ係合凹部111rを有する大曲率部位LCとリブ係合凹部111rを有していない小曲率部位SCとを有している。
また、図1乃至図3に示すように、鉄筋固定具本体110の第一縦筋抱持領域112が、鉄筋固定具本体110の第二縦筋抱持領域113に対向して配置され、第一縦筋抱持領域112の縦筋当接部位に縦筋VRの補強用リブVRRと係合する6個のリブ係合凹部112rを備えるとともに、第二縦筋抱持領域113の縦筋当接部位に縦筋VRの補強用リブVRRと係合する、いわゆる、水滴型の6個のリブ係合凹部113rを備えている。
縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rは、図2に示すように、第一縦筋抱持領域112と第二縦筋抱持領域113とで同一位置に設けられている。
そして、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rは、U字状の第一縦筋抱持領域112及び前記第二縦筋抱持領域113のそれぞれ最奥部112a、113aを避けて配置されている。
さらにまた、第一縦筋抱持領域112及び第二縦筋抱持領域113は、図8に示すように、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有する大曲率部位LCと縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有していない小曲率部位SCとをそれぞれ有している。
次に、本発明に係る鉄筋固定具100を用いて縦筋VRと横筋HRとを、これらの交差部分において固定する手順を説明する。
まず、縦筋VRの所定位置において、横筋HRを手前側に水平に配置する。
次に、鉄筋固定具本体110のU字状の横筋抱持領域111のカーブの内側である横筋当接部位を手前側から横筋HRに当接させ、鉄筋固定具本体110全体を縦筋VRの奥側から賭け回して、U字状の第一縦筋抱持部112及び第二縦筋抱持部113のそれぞれのカーブの内側である縦筋当接部位を縦筋VRの奥側から縦筋VRに当接させる。
さらに、第一締結領域114に締結ボルト120のU字状の係止領域121を外側から係止させ、この係止領域121の一端に連なる螺子領域122を内側から第二締結領域115に挿通させる。
そして、締結ボルト120の螺子領域122に第二締結領域115の外側から座金付き締結ナット130を軽く螺合させて仮止めする。
仮止めした状態で、横筋HRを自転回動させると、横筋HRの補強用リブHRRが横筋抱持領域111のリブ係合凹部111rに係合して自転回動が止まり、横筋HRの位置決めが完了する。
同様に、仮止めした状態で、縦筋VRを自転回動させると、縦筋VRの補強用リブVRRが第一縦筋抱持部112のリブ係合凹部112r及び第二縦筋抱持部113のリブ係合凹部113rに係合して自転回動が止まり、縦筋VRの位置決めが完了する。
この状態で、螺子領域122に螺合している座金付き締結ナット130をさらに回すことにより、縦筋VRと横筋HRとをこれらの交差部分において固定することができる。
第1実施例の鉄筋固定具100によれば、鉄筋固定具本体110が、横筋抱持領域111の横筋当接部位に横筋HRの補強用リブHRRと係合するリブ係合凹部111rを備えていることにより、横筋HRの補強用リブHRRが鉄筋固定具本体110のリブ係合凹部111rに係合するため、交差部分を固定した際に横筋HRの自転回動を防止することができる。
また、リブ係合凹部111rが、横筋抱持領域111の長手方向に沿った急斜面111rsとこの急斜面111rsに連続する緩斜面111rgとで形成されていることにより、横筋HRを一方向に回して横筋HRの補強用リブHRRを緩斜面111rg側から急斜面111rs側へ向かうようにリブ係合凹部111rに係合させると、急斜面111rsがスットパーの役割を奏して横筋HRの補強用リブHRRが急斜面111rsに当接して着座するため、簡便な操作で横筋HRの補強用リブHRRをリブ係合凹部111rに確実に固定することができる。
さらに、リブ係合凹部111rがU字状の横筋抱持領域111の最奥部111aを避けて配置されていることにより、横筋の一方の補強用リブHRRがリブ係合凹部111rに係合した際に、横筋HRの他方の補強用リブHRRが縦筋VRに当接せずに固定されるため、交差部分の固定後に仮に外力により横筋HRが自転回動しても、交差部分の緩みが生じない強固な固定を実現することができる。
そして、横筋抱持領域111が、リブ係合凹部111rを有する大曲率部位LCとリブ係合凹部111rを有していない小曲率部位SCとを有していることにより、横筋HRを自転回動させて位置決めする際に、横筋HRの補強用リブHRRが横筋抱持領域111の小曲率部位SCから大曲率部位LCに達したときに自転回動の抵抗が増して止まるため、いっそう簡便な操作で横筋HRの補強用リブHRRをリブ係合凹部111rにいっそう確実に係合させて交差部分を固定することができる。
さらにまた、鉄筋固定具本体110のU字状の第一縦筋抱持領域112が、U字状の鉄筋固定具本体110の第二縦筋抱持領域113に対向して配置され、鉄筋固定具本体110が、第一縦筋抱持領域112の縦筋当接部位にリブ係合凹部112rを備えるとともに、第二縦筋抱持領域113の縦筋当接部位にリブ係合凹部113rを備えていることにより、縦筋VRの補強用リブVRRがリブ係合凹部112r、113rに係合するため、交差部分を固定した際に縦筋VRの自転回動を防止することができる。
加えて、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rが、第一縦筋抱持領域112と第二縦筋抱持領域113とで同一位置に設けられていることにより、縦筋VRの補強用リブVRRが第一縦筋抱持領域112と第二縦筋抱持領域113の両方のリブ係合凹部112r、113rに係合するため、交差部分を固定した際に縦筋VRの自転回動を確実に防止することができる。
さらに加えて、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rが、前記第一縦筋抱持領域112及び前記第二縦筋抱持領域113の長手方向にそれぞれ沿った急斜面112rs、113rsとこれら急斜面112rs、113rsに連続する緩斜面112rg、113rgとで形成されていることにより、縦筋VRを一方向に回して縦筋VRの補強用リブVRRを緩斜面112rg、113rg側から急斜面112rs、113rs側へ向かうようにリブ係合凹部112r、113rに係合させると、急斜面112rs、113rsがスットパーの役割を奏して縦筋VRの補強用リブVRRが急斜面112rs、113rsに当接して着座するため、簡便な操作で縦筋VRの補強用リブVRRをリブ係合凹部112r、113rに確実に固定することができる。
そして、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rが、第一縦筋抱持領域112及び第二縦筋抱持領域113のそれぞれ最奥部112a、113aを避けて配置されていることにより、縦筋VRの一方の補強用リブVRRがリブ係合凹部112r、113rに係合した際に、縦筋VRの他方の補強用リブVRRが横筋HRに当接せずに固定されるため、交差部分の固定後に仮に外力により縦筋VRが自転回動しても、交差部分の緩みが生じない強固な固定を実現することができる。
さらに、第一縦筋抱持領域112及び第二縦筋抱持領域113が、縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有する大曲率部位LCと縦筋VRの補強用リブVRRと係合するリブ係合凹部112r、113rを有していない小曲率部位SCとをそれぞれ有していることにより、縦筋VRを自転回動させて位置決めする際に、縦筋VRの補強用リブVRRが第一縦筋抱持領域112又は第二縦筋抱持領域113の小曲率部位SCから大曲率部位LCに達したときに自転回動の抵抗が増して止まるため、いっそう簡便な操作で縦筋VRの補強用リブVRRをリブ係合凹部112r、113rにいっそう確実に係合させて交差部分を固定することができる。
次に、本発明に係る鉄筋固定具の第2実施例について、図7に基づいて説明する。
ここで、図7は、本発明の第2実施例に係る鉄筋固定具を示す模式的正面図である。
そこで、本発明の第2実施例である鉄筋固定具200は、上述した第1実施例の鉄筋固定具100と比較すると、水滴型のリブ係合凹部の具体的態様が異なっており、その他の形態については、基本的に何ら変わることがないため、上述した第1実施例の鉄筋固定具と同一の部分について対応する200番台の符号を付すことにより、その重複する説明を省略する。
第2実施例においては、水滴型のリブ係合凹部212r及び213rに形成した第一縦筋抱持領域212及び第二縦筋抱持領域213の長手方向にそれぞれ沿った急斜面212rs、213rsとこの急斜面212rs、213rsにそれぞれ連続する緩斜面212rg、213rgが、図7に示すように、第一縦筋抱持領域212と第二縦筋抱持領域213とで逆向きに設けられている以外は、第一実施例と同様に鉄筋固定具200を構成している。
第2実施例に係る鉄筋固定具200によれば、縦筋VRの補強用リブVRRと係合する、いわゆる水滴型のリブ係合凹部212r、213rに形成した第一縦筋抱持領域212r及び第二縦筋抱持領域213rの長手方向にそれぞれ沿った急斜面212rs、213rsとこの急斜面212rs、213rsにそれぞれ連続する緩斜面212rg、213rgが、第一縦筋抱持領域212と第二縦筋抱持領域213とで逆向きに設けられていることにより、縦筋VRを自転回動させて位置決めする際に、どちら向きに自転回動させても縦筋VRの補強用リブVRRが同じ力で第一縦筋抱持領域212のリブ係合凹部212rと第二縦筋抱持領域213のリブ係合凹部213rの両方に係合するため、いっそう簡便な操作で縦筋VRの補強用リブVRRを位置決めして交差部分をいっそう確実に固定することができる。
以上、本発明に係る鉄筋固定具100、200について第1実施例および第2実施例を用いて説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明に係る鉄筋固定具は、コンクリート工事に際して現場で縦横に組む補強用鉄筋を固定する際に用いることができ、その他、予め工場で所望の形状に組み上げておいて工事現場に運搬する各種ユニット鉄筋の作製における鉄筋固定具として利用することができるものである。
100、200・・・・鉄筋固定具
110、210・・・・鉄筋固定具本体
111、211・・・・横筋抱持領域
111a、211a・・・横筋抱持領域最奥部
111t、211t・・・大曲率部位
111g、211g・・・小曲率部位
111r、211r・・・横筋リブ係合凹部
111rs、211rs・・横筋リブ係合凹部急斜面
111rg、211rg・・横筋リブ係合凹部緩斜面
112、212・・・・第一縦筋抱持領域
112a、212a・・・第一縦筋抱持領域最奥部
112r、212r・・・第一縦筋リブ係合凹部
112rs、212rs・・第一縦筋リブ係合凹部急斜面
112rg、212rg・・第一縦筋リブ係合凹部緩斜面
113、213・・・・第二縦筋抱持領域
113a、213a・・・第二縦筋抱持領域最奥部
113r、213r・・・第二縦筋リブ係合凹部
113rs、213rs・・第二縦筋リブ係合凹部急斜面
113rg、213rg・・第二縦筋リブ係合凹部緩斜面
114、214・・・・第一締結領域
115、215・・・・第二締結領域
120、220・・・・締結ボルト
121、221・・・・係止領域
122、222・・・・螺子領域
130、230・・・・座金付き締結ナット
VR・・・・縦筋
VRR・・・縦筋の補強用リブ
HR・・・・横筋
HRR・・・横筋の補強用リブ

Claims (7)

  1. 鉄筋長手方向に沿って突起した一対の補強用リブをそれぞれ有する縦筋と横筋との交差部分に配置して該横筋を抱持するU字状の横筋抱持領域と前記横筋抱持領域の一端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第一縦筋抱持領域と該第一縦筋抱持領域に連なるU字状の第一締結領域と前記横筋抱持領域の他端に連なって前記縦筋を抱持するU字状の第二縦筋抱持領域と該第二縦筋抱持領域に連なるU字状の第二締結領域とを備えた棒鋼からなる鉄筋固定具本体と、前記第一締結領域に外側から係止するU字状の係止領域と該係止領域の一端に連なって前記第二締結領域を挿通する直線状の螺子領域とを備えた棒鋼からなる締結ボルトと、該締結ボルトに前記第二締結領域の外側から螺合する座金付き締結ナットとからなる鉄筋固定具において、
    前記鉄筋固定具本体の前記第一縦筋抱持領域が、前記鉄筋固定具本体の前記第二縦筋抱持領域に対向して配置され、
    前記鉄筋固定具本体が、前記第一縦筋抱持領域の縦筋当接部位に前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることを特徴とする鉄筋固定具。
    ことを特徴とする鉄筋固定具。
  2. 前記鉄筋固定具本体が、前記第二縦筋抱持領域の縦筋当接部位に前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋固定具。
  3. 前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで同一位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の鉄筋固定具。
  4. 前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域のそれぞれ最奥部を避けて配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の鉄筋固定具。
  5. 前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域が、前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有する大曲率部位と前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部を有していない小曲率部位とをそれぞれ有していることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の鉄筋固定具。
  6. 前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部が、前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面に連続する緩斜面とで形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか1項に記載の鉄筋固定具。
  7. 前記縦筋の補強用リブと係合するリブ係合凹部に形成した前記第一縦筋抱持領域及び前記第二縦筋抱持領域の長手方向にそれぞれ沿った急斜面と該急斜面にそれぞれ連続する緩斜面が、前記第一縦筋抱持領域と第二縦筋抱持領域とで逆向きに設けられていることを特徴とする請求項6に記載の鉄筋固定具。
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