JP2021168610A - フレーバー組成物 - Google Patents

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JP2021168610A JP2020072929A JP2020072929A JP2021168610A JP 2021168610 A JP2021168610 A JP 2021168610A JP 2020072929 A JP2020072929 A JP 2020072929A JP 2020072929 A JP2020072929 A JP 2020072929A JP 2021168610 A JP2021168610 A JP 2021168610A
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和也 平良
Kazuya Taira
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Abstract

【課題】優れた香味特性を付与又は増強することのできるフレーバー組成物、及び当該フレーバー組成物を用いて優れた香味特性が付与又は増強された当該製品及び当該製品の製造方法を提供すること。【解決手段】6−デセナール、6−ウンデセナール又は7−ウンデセナールから選ばれる少なくとも1つの化合物を含有するフレーバー組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、フレーバー組成物に関する。
香味を食品等に付与又は増強するには、例えば、天然物より得られる精油等が用いられることがある。また、精油等ではなく、種々の化合物を添加することにより香味を付与又は増強させる方法も知られている。
特許文献1において、6−デセナール、7−デセナール及び8−デセナールの3成分を特定割合で含有する混合香気について記載されている。さらに、非特許文献1において6Z−デセナールがパセリの香気成分として検出されており、非特許文献2において6−ウンデセナールがコリアンダーの香気成分として検出されている。また、食品分野ではないが、特許文献2において、7−ウンデセナールを含有する柔軟剤は高い残香性を示すと記載されている。
米国特許第8461100号公報 特開2004−210959号公報
Flavour and Fragrance Journal(1998)、13、p115−124 Journal оf the Science of Food and Agriculture (1976)、27、p721−725
本発明の課題は、優れた香味特性(例えば、ピール感、果汁感、熟成感、ボリューム感、穀物感及び茶葉感等から選択される少なくとも1つ)を付与又は増強することのできるフレーバー組成物、及び当該フレーバー組成物を用いて優れた香味特性が付与又は増強された当該製品及び当該製品の製造方法を提供することである。
本発明者らは、特に不飽和アルデヒドに着目し、種々の化合物を合成し、その香気について検討したところ、特定の構造を有する不飽和アルデヒドを添加することにより、優れた香味特性が付与又は増強されることを見出した。
本発明は以下の[1]〜[7]の内容を含むものである。
[1]6−デセナール、6−ウンデセナール又は7−ウンデセナールから選ばれる少なくとも1つの化合物を含有するフレーバー組成物。
[2]6−デセナール、6−ウンデセナール、7−ウンデセナールが、それぞれ(6Z)−デセナール、(6Z)−ウンデセナール、(7Z)−ウンデセナールである、前記[1]に記載のフレーバー組成物。
[3]飲食品、口腔用組成物及びたばこ製品からなる群から選択される少なくとも1つの製品に添加するためのフレーバー組成物である、前記[1]又は[2]に記載のフレーバー組成物。
[4]製品が柑橘様の香味を有する、前記[3]に記載のフレーバー組成物。
[5]柑橘が、グレープフルーツ、オレンジ、レモン、ライム、ユズ、ブラッドオレンジ、ビターオレンジ、タンジェリン、マンダリンオレンジ、みかん、甘夏、ナツミカン、ハッサク、ブンタン、カボス、スダチ、ヘベス、ベルガモット、スウィーティー(オロブロンコ)からなる群から選択される少なくとも1つである、前記[4]に記載のフレーバー組成物。
[6]前記[1]〜[5]のいずれか1つに記載のフレーバー組成物を含む、飲食品、口腔用組成物又はたばこ製品。
[7]前記[1]〜[5]のいずれか1つに記載のフレーバー組成物を添加する、飲食品、口腔用組成物又はたばこ製品の製造方法。
本発明のフレーバー組成物を、例えば、飲食品、口腔用組成物及びたばこ製品等に添加することにより、優れた香味特性を付与又は増強することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において、「質量」は「重量」と同義である。
本発明のフレーバー組成物は、6−デセナール、6−ウンデセナール、7−ウンデセナールを含有し、好ましくは、飲食品、口腔用組成物及びたばこ製品からなる群から選択される少なくとも1つの製品(以下、「特定製品」と称することがある。)に添加するために用いられる。
本発明のフレーバー組成物は、6−デセナール、6−ウンデセナール、7−ウンデセナールを含有することによって、例えば、特定製品に優れた香味特性を付与又は増強することができる。
また、本発明のフレーバー組成物によって、より優れた香味特性を付与又は増強させるためには、特定製品が柑橘様の香味を有することが好ましい。
上記柑橘としては、例えば、グレープフルーツ、オレンジ、レモン、ライム、ユズ、ブラッドオレンジ、ビターオレンジ、タンジェリン、マンダリンオレンジ、みかん、甘夏、ナツミカン、ハッサク、ブンタン、カボス、スダチ、ヘベス、ベルガモット、スウィーティー(オロブロンコ)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明のフレーバー組成物における6Z−デセナール、6Z−ウンデセナール、7Z−ウンデセナールの含有量は、フレーバー組成物の質量を基準として、例えば、0.00001〜10000ppm、好ましくは0.0001〜1000ppm、より好ましくは0.001〜100ppmの範囲とすることができる。なお、本明細書において、「ppm」は「0.0001質量%」を意味する。
また、特定製品における6Z−デセナール、6Z−ウンデセナール、7Z−ウンデセナールの含有量は、特定製品の質量を基準として、例えば、0.00001〜10000ppb、好ましくは0.0001〜1000ppb、より好ましくは0.001〜100ppbの範囲とすることができる。なお、本明細書において、「ppb」は「0.0000001質量%」を意味する。
本発明のフレーバー組成物は、必要に応じて、通常使用されている、例えば、水、エタノール等の溶剤;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、クエン酸トリエチル、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライド等の保留剤を含有することができる。
本発明の飲食品、口腔用組成物又はたばこ製品等の特定製品は、本発明のフレーバー組成物を添加することによって得られる。
飲食品としては、例えば、炭酸飲料、清涼飲料、果汁飲料、乳飲料、乳酸菌飲料、ドリンク剤、豆乳、茶飲料などの飲料類;チューハイ、カクテルドリンク、発泡酒、果実酒、薬味酒などのアルコール飲料類;アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓、ヨーグルト、プリン、ゼリー、デイリーデザートなどのデザート類;キャラメル、キャンディー、錠菓、クラッカー、ビスケット、クッキー、パイ、チョコレート、スナック、チューインガムなどの菓子類;和風スープ、洋風スープなどのスープ類;ジャム類;風味調味料類;各種インスタント飲料類;各種インスタント食品類などを挙げることができる。これらの中でも、飲料類又はアルコール飲料類が好ましい。
飲食品への本発明のフレーバー組成物の添加量は、製品の種類や形態に応じて異なるが、フレーバー組成物を添加する前の飲食品の質量を基準として、好ましくは0.001〜10質量%、より好ましくは0.01〜5質量%とすることができる。
口腔用組成物としては、例えば、歯磨き剤、口腔洗浄料、マウスウオッシュ、トローチ、チューインガム類などを挙げることができる。
口腔用組成物への本発明のフレーバー組成物の添加量は、製品の種類や形態に応じて異なるが、口腔用組成物の全質量に対して、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%とすることができる。
たばこ製品としては、例えば、紙巻きたばこ、電子たばこなどを挙げることができる。
たばこ製品への本発明のフレーバー組成物の添加量は、製品の種類や形態に応じて異なるが、たばこの葉の部分の質量に対して、好ましくは0.00001〜90質量%、より好ましくは0.0001〜50質量%とすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、例中、「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り、「質量部」及び「質量%」を意味する。
実施例において使用した分析機器は以下のとおりである。
NMR測定装置:AVANCE III 500(ブルカーバイオスピン社製)
ガスクロマトグラフ質量分析計:GCMS−QP2010(島津製作所社製)
ガスクロマトグラフ−オービトラップ型質量分析計:TRACE1310(GC)+ Exactive GC(質量分析計)(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)
高速液体クロマトグラフ
ポンプ:LC−20A(島津製作所社製)
検出器:SPD−M20A(ジーエルサイエンス社製)
分離カラム:YMC−TriartC18 ExRS(YMC社製)
(実施例1)(6Z)−デセナールの合成
特開2018−007592号明細書記載の手法に準じて合成した。
5−ブロモヘキシルテトラヒドロピラニルエーテル(4.74g)と1−ペンチン(2.04g)をn−ブチルリチウム(1.6M、19.2mL)を用いてカップリングさせ、3.58gの6−デシニルテトラヒドロピラニルエーテルを得た。次いで、p−トルエンスルホン酸を用いて脱保護することにより、2.08gの6−デシン−1−オールを得た。続いて、0.15gのリンドラー触媒を作用させ、三重結合を還元することで、2.02gの6−デセノールが得られた。さらに、2−ヨード安息香酸を用いて水酸基を酸化することで、6−デセナールの粗生成物が得られた。この粗生成物を高速液体クロマトグラフィー(溶離液;水:アセトニトリル=75:25(容積比))を用いて精製を行うことで、目的とする(6Z)−デセナール(GC純度99.0%)を1.74g得た。
<(6Z)−デセナールの物理的データ>
H NMR(500MHz,(CDCO)δ:
9.72(t,J=1.72Hz,1H),5.32−5.41(m,2H),2.35−2.45(m,2H),1.98−2.08(m,4H),1.62−1.68(m,2H),1.43−1.33(m,4H),0.87−1.33(m,3H)
13C NMR(125MHz,(CDCO)δ:
202.72,130.35,129.10,43.78,29.30,29.19,26.87, 22.82,21.68,13.78
(実施例2)(6Z)−ウンデセナールの合成
実施例1と同様の操作を行うことにより、(6Z)−ウンデセナール(GC純度98.5%)を1.85g得た。
<(6Z)−ウンデセナールの物理的データ>
H NMR(500MHz,(CDCO)δ:
9.77(t,J=1.72Hz,1H),5.30−5.41(m,2H),2.41−2.45(m,2H),2.00−2.08(m,4H),1.62−1.68(m,2H),1.42−1.32(m,6H),0.88−0.91(m,3H)
13C NMR(125MHz,(CDCO)δ:
202.73,130.58,128.89,43.79,31.88,29.20,26.93,26.86, 22.33,21.69,13.97
(実施例3)(7Z)−ウンデセナールの合成
実施例1と同様の操作を行うことにより、(7Z)−ウンデセナール(GC純度95.4%)を1.88g得た。
<(7Z)−ウンデセナールの物理的データ>
H NMR(500MHz,(CDCO)δ:
9.77(t,J=1.72Hz,1H),5.32−5.39(m,2H),2.41−2.44(m,2H),1.98−2.05(m,4H),1.62−1.67(m,2H),1.40−1.33(m,6H),0.88−0.91(m,3H)
13C NMR(125MHz,(CDCO)δ:
202.82,130.03,129.54,43.87,29.43,29.28,28.76,26.94, 22.85,21.98,13.78
(実施例2)グレープフルーツフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、グレープフルーツフレーバー組成物(A)を調製した。
フレーバー組成物(A)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
グレープフルーツオイル(コールドプレス) 50.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、グレープフルーツフレーバー組成物(A)において(6Z)−デセナールを添加していないグレープフルーツフレーバー組成物(B)を調製した。
上記処方で調製したグレープフルーツフレーバー組成物(A)および(B)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(A)の方が、フレーバー組成物(B)よりも、グレープフルーツ様のピール感や果汁感、ビターな厚みを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(A)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例3)グレープフルーツフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、グレープフルーツフレーバー組成物(C)を調製した。
フレーバー組成物(C)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
ヌートカトン 2.0
オクタナール 0.3
デカナール 0.2
ドデカナール 0.1
リナロール 0.8
シス−3−ヘキセノール 0.5
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、グレープフルーツフレーバー組成物(C)において(6Z)−デセナールを添加していないグレープフルーツフレーバー組成物(D)を調製した。
上記処方で調製したグレープフルーツフレーバー組成物(C)および(D)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(C)の方が、フレーバー組成物(D)よりも、グレープフルーツ様のピール感や果汁感、ビターな厚みを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(C)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例4)オレンジフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、オレンジフレーバー組成物(E)を調製した。
フレーバー組成物(E)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
オレンジオイル(コールドプレス) 50.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、オレンジフレーバー組成物(E)において(6Z)−デセナールを添加していないオレンジフレーバー組成物(F)を調製した。
上記処方で調製したオレンジ食品用フレーバー組成物(E)および(F)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(E)の方が、フレーバー組成物(F)よりも、オレンジ様のピール感や果汁感、ビターな厚みを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(E)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例5)市販オレンジ果汁飲料への添加
市販オレンジ果汁飲料に(6Z)−デセナールを0.1ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、オレンジ様のピール感や果汁感、ビターな厚みが増強され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例6)オレンジフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、オレンジフレーバー組成物(G)を調製した。
フレーバー組成物(G)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
酪酸エチル 0.5
オクタナール 1.0
ノナナール 0.1
デカナール 0.5
リナロール 2.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、オレンジフレーバー組成物(G)において(6Z)−デセナールを添加していないオレンジフレーバー組成物(H)を調製した。
上記処方で調製したオレンジフレーバー組成物(G)および(H)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(G)の方が、フレーバー組成物(H)よりも、オレンジ様のピール感や果汁感、ビターな厚みを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(G)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例7)レモンフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、レモンフレーバー組成物(I)を調製した。
フレーバー組成物(I)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
レモンオイル(コールドプレス) 50.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較としてレモンフレーバー組成物(I)において(6Z)−デセナールを添加していないレモンフレーバー組成物(J)を調製した。
上記処方で調製したレモンフレーバー組成物(I)および(J)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(I)の方が、フレーバー組成物(J)よりも、レモン様のピール感や果汁感、ビターな厚みを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(I)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例8)市販レモン果汁飲料への添加
市販レモン果汁飲料に(6Z)−デセナールを0.1ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、レモン様のピール感や果汁感、ビターな厚みが増強され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例9)レモンフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、レモンフレーバー組成物(K)を調製した。
フレーバー組成物(K)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
シトラール 3.0
α−ターピネオール 1.0
ゲラニオール 0.5
酢酸ゲラニル 0.5
酢酸ネリル 0.5
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、レモンフレーバー組成物(K)において(6Z)−デセナールを添加していないレモンフレーバー組成物(L)を調製した。
上記処方で調製したレモンフレーバー組成物(K)および(L)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(K)の方が、フレーバー組成物(L)よりも、レモン様のピール感や果汁感、ビターな厚みを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(K)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例10)歯磨き粉用グレープフルーツフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、歯磨き粉用グレープフルーツフレーバー組成物(M)を調製した。
フレーバー組成物(M)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0002
L−メントール 400.0
ペパーミントオイル 150.0
グレープフルーツオイル(コールドプレス) 100.0
ハッカ白油 100.0
アネトール 60.0
ユーカリプトール 20.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、グレープフルーツフレーバー組成物(M)において(6Z)−デセナールを添加していない歯磨き粉用グレープフルーツフレーバー組成物(N)を調製した。
また、下記処方に従って、歯磨き粉基材を調製した。
(成分) (質量部)
炭酸カルシウム 400.0
無水ケイ酸 16.5
ソルビトール(70%) 240.0
ラウリル硫酸ナトリウム 13.0
カルボキシメチルセルロースナトリウム 12.5
カラギーナン 3.0
安息香酸ナトリウム 4.0
サッカリンナトリウム 1.5
精製水 259.5
プロピレングリコール(PG) 40.0
合計 990.0
上記処方で調製したフレーバー組成物および歯磨き粉基材を用い、下記歯磨き粉(O)、(P)を調製し、官能評価を行った。
歯磨き粉(O):歯磨き粉基材990g+フレーバー組成物(M)10g
歯磨き粉(P):歯磨き粉基材990g+フレーバー組成物(N)10g
これらについて3名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(M)を使用した歯磨き粉(O)の方が、フレーバー組成物(N)を使用した歯磨き粉(P)よりも、グレープフルーツ様のピール感や果汁感、ビターな厚みを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(M)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例11)ライムフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ライムフレーバー組成物(Q)を調製した。
フレーバー組成物(Q)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
ライムオイル(ディスティルド) 50.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、ライムフレーバー組成物(Q)において(6Z)−デセナールを添加していないライムフレーバー組成物(R)を調製した。
上記処方で調製したライムフレーバー組成物(Q)および(R)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(Q)の方が、フレーバー組成物(R)よりも、ライム様の複雑さやピール感を増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(Q)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例12)ライムフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ライムフレーバー組成物(S)を調製した。
フレーバー組成物(S)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
シトラール 1.0
ターピネン−4−オール 1.0
1,8−シネオール 2.0
酢酸ゲラニ 1.0
フェンコール 0.5
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、ライムフレーバー組成物(S)において(6Z)−デセナールを添加していないライムフレーバー組成物(T)を調製した。
上記処方で調製したライムフレーバー組成物(S)および(T)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(S)の方が、フレーバー組成物(T)よりも、ライム様の複雑さやピール感を増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(S)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例13)ユズフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ユズフレーバー組成物(U)を調製した。
フレーバー組成物(U)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0005
ユズオイル(コールドプレス) 50.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、ユズフレーバー組成物(U)において(6Z)−デセナールを添加していないユズフレーバー組成物(V)を調製した。
上記処方で調製したユズフレーバー組成物(U)および(V)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(U)の方が、フレーバー組成物(V)よりも、ユズ様のピール感や果汁感、複雑さを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(U)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例14)ユズフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ユズフレーバー組成物(W)を調製した。
フレーバー組成物(W)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0005
シトロネロール 1.0
オクタナール 1.0
カルバクロール 1.0
シス−3−ヘキセナール 1.0
ペリルアルデヒド 1.0
酢酸ネリル 2.0
α−ターピネオール 2.0
チモール 3.0
α−ピネン 8.0
リナロール 30.0
ミルセン 50.0
γ−ターピネン 10.0
リモネン 300.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、ユズフレーバー組成物(W)において(6Z)−デセナールを添加していないユズフレーバー組成物(X)を調製した。
上記処方で調製したユズフレーバー組成物(W)および(X)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(W)の方が、フレーバー組成物(X)よりも、ユズ様のピール感や果汁感、複雑さを増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(W)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例15)サイダーフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、サイダーフレーバー組成物(Y)を調製した。
フレーバー組成物(Y)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.00001
レモンオイル(コールドプレス) 10.0
ライムオイル(ディスティルド) 5.0
オレンジオイル(コールドプレス) 20.0
酢酸イソアミル 10.0
イソ吉草酸エチル 1.0
酪酸エチル 2.0
バニリン 0.005
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、サイダーフレーバー組成物(Y)において(6Z)−デセナールを添加していないサイダーフレーバー組成物(Z)を調製した。
上記処方で調製したサイダーフレーバー組成物(Y)および(Z)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(Y)の方が、フレーバー組成物(Z)よりも、サイダーにおける柑橘様の自然なボリューム感を増強し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(Y)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例16)アップルフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、アップルフレーバー組成物(1)を調製した。
フレーバー組成物(1)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
酢酸2−メチルブチル 16.0
ヘキサノール 12.0
トランス−2−ヘキセナール 1.5
イソアミルアルコール 10.0
ヘキサナール 3.0
酢酸ヘキシル 6.0
酢酸ブチル 12.0
酪酸エチル 3.0
2−メチル酪酸エチル 2.0
酢酸 4.0
ダマセノン 0.005
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、アップルフレーバー組成物(1)において(6Z)−デセナールを添加していないアップルフレーバー組成物(2)を調製した。
上記処方で調製したアップルフレーバー組成物(1)および(2)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(1)の方が、フレーバー組成物(2)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(1)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例17)グレープフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、グレープフレーバー組成物(3)を調製した。
フレーバー組成物(3)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
酢酸エチル 30.0
酪酸エチル 20.0
シス−3−ヘキセノール 8.0
アントラニル酸メチル 15.0
エチルマルトール 20.0
プロピオン酸 15.0
ヘキサン酸 1.5
トランス−2−ヘキセナール 2.0
酢酸プロピル 25.0
プロピオン酸エチル 30.0
リナロール 0.3
シンナミックアルコール 0.3
ダマセノン 0.002
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、グレープフレーバー組成物(3)において(6Z)−デセナールを添加していないグレープフレーバー組成物(4)を調製した。
上記処方で調製したグレープフレーバー組成物(3)および(4)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(3)の方が、フレーバー組成物(4)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(3)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例18)ピーチフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ピーチフレーバー組成物(5)を調製した。
フレーバー組成物(5)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
酢酸エチル 50.0
ヘキサノール 1.0
ベンズアルデヒド 0.4
マルトール 2.0
ヘキサナール 0.2
酢酸ヘキシル 3.0
γ−ウンデカラクトン 0.3
オクタン酸エチル 0.05
β−ヨノン 0.002
リナロール 0.2
酢酸イソアミル 8.0
酪酸エチル 3.0
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、ピーチフレーバー組成物(5)において(6Z)−デセナールを添加していないピーチフレーバー組成物(6)を調製した。
上記処方で調製したピーチフレーバー組成物(5)および(6)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(5)の方が、フレーバー組成物(6)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(5)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例19)パイナップルフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、パイナップルフレーバー組成物(7)を調製した。
フレーバー組成物(7)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
酢酸エチル 40.0
ヘキサン酸アリル 20.0
2−メチル酪酸エチル 8.0
オクタン酸エチル 1.0
アクリル酸エチル 0.02
トランス−3−ヘキセン酸エチル 0.04
γ−オクタラクトン 0.002
2,5−ジメチル−4−ヒドロキシー3(2H)−フラノン 0.3
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、パイナップルフレーバー組成物(7)において(6Z)−デセナールを添加していないパイナップルフレーバー組成物(8)を調製した。
上記処方で調製したパイナップルフレーバー組成物(7)および(8)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(7)の方が、フレーバー組成物(8)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(7)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例20)バナナフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、バナナフレーバー組成物(9)を調製した。
フレーバー組成物(9)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
酢酸イソアミル 50.0
酪酸イソアミル 40.0
酪酸エチル 20.0
シス−3−ヘキセノール 5.0
オイゲノール 0.05
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、バナナフレーバー組成物(9)において(6Z)−デセナールを添加していないバナナフレーバー組成物(10)を調製した。
上記処方で調製したバナナフレーバー組成物(9)および(10)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(9)の方が、フレーバー組成物(10)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(9)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例21)ストロベリーフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ストロベリーフレーバー組成物(11)を調製した。
フレーバー組成物(11)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
α−ヨノン 0.1
酪酸エチル 90.0
イソ吉草酸エチル 20.0
ヘキサン酸エチル 1.0
3−メチル−3−フェニルグリシド酸エチル 10.0
シス−3−ヘキセノール 70.0
ノナン酸 3.0
リナロール 0.4
エチルマルトール 100.0
バニリン 0.4
γ−ウンデカラクトン 2.0
γ−ドデカラクトン 3.0
ヘプチンカルボン酸メチル 0.5
ダマセノン 0.002
プロピレングリコール(溶剤) 残余
合計 1000.0
比較として、ストロベリーフレーバー組成物(11)において(6Z)−デセナールを添加していないストロベリーフレーバー組成物(12)を調製した。
上記処方で調製したストロベリーフレーバー組成物(11)および(12)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(11)の方が、フレーバー組成物(12)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(11)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例22)ラズベリーフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した8−デセナールを用いて、下記処方に従って、ラズベリーフレーバー組成物(13)を調製した。
フレーバー組成物(13)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
α−ヨノン 15.0
酢酸プロピル 200.0
酪酸エチル 90.0
酪酸イソアミル 3.0
酢酸トランス−2−ヘキセニル 30.0
シス−3−ヘキセノール 60.0
トランス−2−ヘキセナール 30.0
酢酸 200.0
2−メチル酪酸 70.0
リナロール 10.0
γ−デカラクトン 5.0
2−フェニルエチルアルコール 2.0
ラズベリーケトン 150.0
ダマセノン 10.0
ジメチルスルフィド 0.2
プロピレングリコール(溶剤) 残余
合計 1000.0
比較として、ラズベリーフレーバー組成物(13)において(6Z)−デセナールを添加していないラズベリーフレーバー組成物(14)を調製した。
上記処方で調製したラズベリーフレーバー組成物(13)および(14)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(13)の方が、フレーバー組成物(14)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(13)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例23)ブルーベリーフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ブルーベリーフレーバー組成物(15)を調製した。
フレーバー組成物(15)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.0001
α−ヨノン 2.0
酢酸イソブチル 10.0
酢酸イソアミル 70.0
酪酸エチル 300.0
酪酸ジメチルベンジルカルビニル 8.0
酢酸シス−3−ヘキセニル 1.0
シス−3−ヘキセノール 6.0
トランス−2−ヘキセナール 3.0
酢酸 300.0
リナロール 1.0
ゲラニオール 0.2
エチルマルトール 10.0
γ−ウンデカラクトン 3.0
2−フェニルエチルアルコール 2.0
ラズベリーケトン 100.0
β−ダマスコン 1.0
ジメチルスルフィド 1.0
プロピレングリコール(溶剤) 残余
合計 1000.0
比較として、ブルーベリーフレーバー組成物(15)において(6Z)−デセナールを添加していないブルーベリーフレーバー組成物(16)を調製した。
上記処方で調製したブルーベリーフレーバー組成物(15)および(16)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(15)の方が、フレーバー組成物(16)よりも、自然な果汁感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(15)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例24)スパークリングワインフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、スパークリングワインフレーバー組成物(17)を調製した。
フレーバー組成物(17)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.00005
酢酸イソアミル 3.0
ヘキサン酸エチル 1.0
オクタン酸エチル 2.0
デカン酸エチル 0.6
2−フェニルエチルアルコール 1.0
オクタン酸 1.0
デカン酸 0.8
ダマセノン 0.005
2−メチル酪酸エチル 0.05
酪酸エチル 0.3
ゲラニオール 0.02
リナロール 0.03
酢酸2−フェニルエチル 0.5
酢酸エチル 35.0
イソアミルアルコール 40.0
ジメチルスルフィド 0.03
エタノール 残余
合計 1000.0
比較として、スパークリングワインフレーバー組成物(17)において(6Z)−デセナールを添加していないスパークリングワインフレーバー組成物(18)を調製した。
上記処方で調製したスパークリングワインフレーバー組成物(17)および(18)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(17)の方が、フレーバー組成物(18)よりも、熟成感や自然なボリューム感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(17)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例25)ビールフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ビールフレーバー組成物(19)を調製した。
フレーバー組成物(19)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.00005
酢酸エチル 50.0
イソアミルアルコール 50.0
2−フェニルエチルアルコール 20.0
オクタン酸 8.0
ヘキサン酸 3.0
デカン酸 0.5
酢酸イソアミル 2.0
酢酸2−フェニルエチル 2.0
メチオノール 1.0
オクタン酸エチル 0.5
ヘキサン酸エチル 0.1
デカン酸エチル 0.05
4−ビニルグアヤコール 0.2
γ−ノナラクトン 0.02
リナロール 0.01
ソトロン 0.002
ダマセノン 0.001
プロピレングリコール (溶剤) 残余
合計 1000.0
比較として、ビールフレーバー組成物(19)において(6Z)−デセナールを添加していないビールフレーバー組成物(20)を調製した。
フレーバー組成物(20)処方
上記処方で調製したビールフレーバー組成物(19)および(20)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(19)の方が、フレーバー組成物(20)よりも、穀物感や自然なボリューム感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(19)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例26)グリーンティーフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、グリーンティーフレーバー組成物(21)を調製した。
フレーバー組成物(21)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.00001
α−ヨノン 0.1
ヘキサン酸シス−3−ヘキセニル 5.0
ジャスモン酸メチル 3.0
ヘキサナール 0.3
ヘキサノール 2.0
シス−3−ヘキセノール 1.0
α−テルピネオール 10.0
リナロール 1.0
ネロール 2.0
フェニルアセトアルデヒド 2.0
シス−ジャスモン 8.0
β−ヨノン 1.0
インドール 0.6
ジメチルスルフィド 5.0
プロピレングリコール (溶剤) 残余
合計 1000.0
比較として、グレープフルーツフレーバー組成物(21)において(6Z)−デセナールを添加していないグリーンティーフレーバー組成物(22)を調製した。
上記処方で調製したグリーンティーフレーバー組成物(21)および(22)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(21)の方が、フレーバー組成物(22)よりも、自然な茶葉感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(21)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例27)ブラックティーフレーバー組成物
実施例1に記載の方法で製造した(6Z)−デセナールを用いて、下記処方に従って、ブラックティーフレーバー組成物(23)を調製した。
フレーバー組成物(23)処方
(成分) (質量部)
(6Z)−デセナール 0.00001
2−フェニルエチルアルコール 1.0
ゲラニオール 1.0
リナロールオキサイド 0.5
ヘキサナール 0.05
フェニルアセトアルデヒド 0.1
シス−3−ヘキセノール 1.0
β−ヨノン 0.001
リナロール 1.0
ダマセノン 0.03
イソオイゲノール 0.001
プロピレングリコール (溶剤) 残余
合計 1000.0
比較として、ブラックティーフレーバー組成物(23)において(6Z)−デセナールを添加していないブラックティーフレーバー組成物(24)を調製した。
上記処方で調製したブラックティーフレーバー組成物(23)および(24)をそれぞれ水に0.1%添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、フレーバー組成物(23)の方が、フレーバー組成物(24)よりも、自然な茶葉感を付与し、格段に優れていると全員が指摘した。フレーバー組成物(23)処方中の(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例28)市販ライム果汁飲料への添加
市販ライム果汁飲料に(6Z)−デセナールを0.1ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、ライム様の複雑さやピール感が増強され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例29)市販ユズ果汁飲料への添加
市販ユズ果汁飲料に(6Z)−デセナールを0.5ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、ユズ様のピール感や果汁感、複雑さが増強され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例30)市販サイダー飲料への添加
市販サイダー飲料に(6Z)−デセナールを0.01ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、サイダーにおける柑橘様の自然なボリューム感が増強され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例31)市販アップル果汁飲料への添加
市販アップル果汁飲料に(6Z)−デセナールを0.1ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、自然な果汁感が付与され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例32)市販グレープ果汁飲料への添加
市販グレープ果汁飲料に(6Z)−デセナールを0.1ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、自然な果汁感が付与され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例33)市販ピーチ果汁飲料への添加
市販ピーチ果汁飲料に(6Z)−デセナールを0.1ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、自然な果汁感が付与され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例34)市販スパークリングワインテイスト飲料への添加
市販スパークリングワインテイスト飲料に(6Z)−デセナールを0.05ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、熟成感や自然なボリューム感が付与され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例35)市販ビールテイスト飲料への添加
市販ビールテイスト飲料に(6Z)−デセナールを0.05ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、穀物感や自然なボリューム感が付与され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例36)市販緑茶飲料への添加
市販緑茶飲料に(6Z)−デセナールを0.01ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、自然な茶葉感が付与され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。
(実施例37)市販紅茶飲料への添加
市販紅茶飲料に(6Z)−デセナールを0.01ppb添加し、7名の専門パネラーによる官能試験を行ったところ、(6Z)−デセナールを添加することにより、自然な茶葉感が付与され、良好な香味が感じられたと全員が指摘した。(6Z)−デセナールを(6Z)−ウンデセナール及び(7Z)―ウンデセナールに置き換えた場合も同様の結果が得られた。

Claims (7)

  1. 6−デセナール、6−ウンデセナール又は7−ウンデセナールから選ばれる少なくとも1つの化合物を含有するフレーバー組成物。
  2. 6−デセナール、6−ウンデセナール、7−ウンデセナールが、それぞれ(6Z)−デセナール、(6Z)−ウンデセナール、(7Z)−ウンデセナールである、請求項1に記載のフレーバー組成物。
  3. 飲食品、口腔用組成物及びたばこ製品からなる群から選択される少なくとも1つの製品に添加するためのフレーバー組成物である、請求項1又は2のいずれかに記載のフレーバー組成物。
  4. 製品が柑橘様の香味を有する、請求項3に記載のフレーバー組成物。
  5. 柑橘が、グレープフルーツ、オレンジ、レモン、ライム、ユズ、ブラッドオレンジ、ビターオレンジ、タンジェリン、マンダリンオレンジ、みかん、甘夏、ナツミカン、ハッサク、ブンタン、カボス、スダチ、ヘベス、ベルガモット、スウィーティー(オロブロンコ)からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項4に記載のフレーバー組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のフレーバー組成物を含む、飲食品、口腔用組成物又はたばこ製品。
  7. 請求項1〜5のいずれか1つに記載のフレーバー組成物を添加する、飲食品、口腔用組成物又はたばこ製品の製造方法。
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