JP2021165721A - メータカプラ構造 - Google Patents
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Abstract
Description
ユニオン式管継手は、ガス管端部の管外周部位から管径方向で外側へ延設されるユニオン鍔部にて抜け止めされるユニオンナットと、メータ通流端部に設けられユニオンナットが螺合接続可能なユニオンネジとから構成されている。
ガスメータの検定満期時等には、ユニオンナットとユニオンネジとの螺合を解除する形でガス配管系統からガスメータを取り外し、新たなガスメータのガス通流端部に設けられるユニオンネジとユニオンナットとを螺合する形で、メータ交換を行う。
ガス管を通流するガス流量を計測するガスメータへガスが流入出するメータ通流端部のうちガスが流入するメータ流入部と、一次側ガス配管のガス管端部であるガス管流出部との連結、又は前記メータ通流端部のうちガスが流出するメータ流出部と、二次側ガス配管の前記ガス管端部であるガス管流入部との連結の少なくとも何れか一方を担うメータカプラ構造であって、その特徴構成は、
対向する前記ガス管端部と前記メータ通流端部の何れか一方に対して、抜け止めされた状態で、前記ガス管端部及び前記メータ通流端部のガス通流軸心に沿う方向で移動自在で且つ前記ガス通流軸心周りで回転自在に設けられた、係止爪を有する係止部材が設けられると共に、対向する前記ガス管端部と前記メータ通流端部のうち何れか他方に対して、前記ガス通流軸心方向で固定されると共に前記ガス通流軸心周りで環形状の環形状部位を有する被係止環状部が設けられ、
前記被係止環状部の前記環形状部位は、環周方向の一部が前記ガス通流軸心方向に沿って切り欠かれた切欠部を有すると共に、前記環周方向で前記切欠部とは異なる箇所に前記係止爪が係止可能な被係止部を有し、
前記係止部材と前記被係止環状部は、互いが徐々に近接していくときに前記係止爪が、前記環形状部位の前記係止部材側である前面側から後面側へ前記切欠部を通過し、前記環周方向に沿って回転して前記環形状部位の前記後面側に設けられる前記被係止部に係止して、前記ガス通流軸心方向での両者の離間を禁止するロック状態とするロック機構として働く点にある。
以上より、施工コストを十分に抑えることができると共に、施工者の施工技量が低い場合であっても、メータ交換・設置時の増し締め不足が発生する虞がなく、安全性を向上できるメータカプラ構造を実現できる。
前記係止部材の前記係止爪は、前記ガス通流軸心を対称軸として少なくとも一対設けられ、
前記被係止環状部の前記切欠部及び前記被係止部の夫々が、前記係止爪に対応する形態で、前記ガス通流軸心を対称軸として少なくとも一対設けられている点にある。
前記ロック機構には、前記ロック状態において、前記係止爪と前記被係止部とを係止する係止力として付勢力を発揮すると共に、前記ガス管端部と前記メータ通流端部とが当接するよう付勢する付勢手段が設けられている点にある。
前記係止部材は、自身が設けられている前記ガス管端部と前記メータ通流端部との何れか一方に前記ガス通流軸心方向で摺動自在に外嵌する環状部位を有し、
前記ガス管端部と前記メータ通流端部との何れか一方には、前記環状部位を抜け止めする抜止部が設けられ、
前記付勢手段は、一端が前記環状部位に当接すると共に、他端が前記抜止部に当接するコイルバネである点にある。
尚、上記特徴構成の如く、付勢手段をコイルバネにより実現することで、当該コイルバネを、一般的に環形状であるガス管端部及びメータ通流端部の何れか一方の外周部位に沿う形の付勢手段を容易に実現でき、シンプルな形状を実現できる。
前記被係止環状部は、前記メータ通流端部に設けられるものであり、
前記ロック状態は、前記ガス管端部の一部が、前記被係止環状部の前記環形状部位に当接する形態で実現され、
前記ロック状態において、前記ガス管端部の一部と前記環形状部位との間をシールするシール部材が、前記環形状部位に設けられている点にある。
更に、シール部材は、メータ通流端部に設けられる被係止環状部としての環形状部位に対して設けられているから、当該シール部材の交換は、ガスメータの交換と同時に自動的に実行されることになり、ガスメータ交換時におけるシール部材の交換忘れを予防することができる。
前記被係止環状部は、前記メータ通流端部に対して一体的に設けられている点にある。
前記被係止環状部は、前記メータ通流端部に対して別体で設けられている点にある。
当該メータカプラ構造100は、例えば、検定満期で交換となったガスメータ10の交換の際に操作することを想定しているため、以下、まずは、ガスメータ10及びそれに対するガス配管系統について説明し、その後、メータカプラ構造100について説明する。
ガス供給元としてガス供給業者が運用する一次側から都市ガス等のガスを供給するためのガス配管系統には、需要家側に供給されたガスの流量を計測するガスメータ10が取り付けられる。当該ガス配管系統としてのガス管は、一対の立管1、7が地面等から上方に延出する形態で設置されている。当該実施形態では、立管1が一次側ガス配管に相当し、立管7が二次側ガス配管に相当する。
上記一対の配管側接続部2a、6aは、夫々のエルボ2、6の立管1、7に接続される端部とは反対側の端部において、下方向に向けて開口する一対の開口部として形成されている。
一次側の立管1には、メータガス栓2bが設けられている。よって、このメータガス栓2bを操作することにより、一次側からガスメータ10を通じて二次側へのガスの供給を断続することができる。
当該管体3、4の他端(下端)は、ガス管端部3a、4aとしてのガス管流出部3a及びガス管流入部4aとして機能する。
当該実施形態においては、従来のガスメータとガス配管系統との接続に用いられていたユニオン式管継手ではなく、後述するメータカプラ構造100を用いて、ガス管端部3a、4aとメータ通流端部11、12とが接続される。因みに、当該実施形態では、メータカプラ構造100は、ガス管流出部3aとメータ流入部11との接続、及びガス管流入部4aとメータ流出部12との接続の双方に用いるが、両者に用いるメータカプラ構造100は、同一の構成を有するため、以下の説明では、ガス管流出部3a及びメータ流入部11との接続に用いられるメータカプラ構造100を例にとって説明する。
メータカプラ構造100は、図2に示すように、対向するガス管端部としてのガス管流出部3aに対して、抜け止めされた状態で、ガス管流出部3a及びメータ流入部11の内部のガス通流路11aのガス通流軸心P周りで回転自在に設けられた係止爪21を有する係止部材20が設けられると共に、対向するメータ流入部11に対して、ガス通流軸心Pに沿う方向で固定されると共にガス通流軸心P周りで環形状の環形状部位33を有する被係止環状部30が一体的に設けられており、被係止環状部30の環形状部位33は、環周方向の一部がガス通流軸心Pに沿う方向に沿って切り欠かれた切欠部31を有すると共に、環周方向で切欠部31とは異なる箇所に係止爪21が係止可能な被係止部32を有する。
係止部材20及び被係止環状部30は、図2(a)に示すように、互いが徐々に近接していくときに係止爪21が、環形状部位33の前面30aの側(係止部材20に対向する面の側であって、図2で矢印Yの先端側)から後面30bの側(矢印Y方向で前面30aと反対側の面の側であって、図2で矢印Yの基端側)へ切欠部31を通過し、図2(b)に示すように、環周方向に沿って回転して被係止部32に係止して、図2(c)に示すように、ガス通流軸心Pに沿う方向での両者の離間を禁止するロック状態とするロック機構として働く。
当該実施形態においては、ガス通流軸心Pに直交する断面視(例えば、図2(a−3))に示すように、一対の係止爪21は、ガス通流軸心Pを中心軸として180°離れて設けられ、一対の切欠部31は、ガス通流軸心Pを中心軸として180°離れて設けられ、一対の被係止部32は、ガス通流軸心Pを中心軸として180°離れて設けられている。尚、切欠部31と被係止部32とは、ガス通流軸心Pを中心軸として互いに90°離れて設けられている。
当該実施形態では、従来のユニオン管継手のユニオンナットの如く螺合による接続に比べ、ロック状態へ移行するときの相対回転角度(切欠部31と被係止部32との成す角度:当該実施形態では90°未満)を十分に小さく設定することができ、操作性の向上を図ることができる。
また、ガス管流出部3aの管外周部には、上記環状部位22より先端側に環状部位22が抜け落ちることを防止する抜止鍔部24(抜止部の一例)が設けられており、一端が当該抜止鍔部24に当接すると共に他端が環状部位22に当接するコイルバネ23(付勢手段の一例)が、ガス管流出部3aの管外周部を外囲する形態で設けられている。
即ち、係止部材20としての係止爪21は、係止部材20がガス管流出部3aの基端側から先端側へ押圧されると、コイルバネ23の付勢力に抗して、ガス管流出部3aの先端側へ移動し、押圧が解除されると、コイルバネ23の付勢力により、ガス管流出部3aの基端側へ戻ることになる。
尚、ガス管流出部3aの管外周部には、上記環状部位22より基端側に、環状部位22の基端側への移動を規制するストップリング25が設けられており、コイルバネ23によりガス管流出部3aの先端側から基端側へ付勢された環状部位22は、ストップリング25により位置決めされる。
尚、円筒状部位26の内面とガス管流出部3aの外面との間には、図2に示すように空間が形成されている。
更に、上記ロック状態においては、図2に示すように、ガス管流出部3aの先端部がメータ流入部11の内部に挿入される形で、ガス管流出部3aの外周面とメータ流入部11の内周面とが対向する対向状態となるが、当該対向状態において、ガス管流出部3aの外周面とメータ流入部11の内周面との間をシールする第2シール部材S2及び第3シール部材S3が、ガス管流出部3aの外周面に沿って設けられている。
以下、検定満期時にガスメータ10を交換する流れについて説明する。
メータカプラ構造100を用いて、ガス配管系統のガス管端部3a、4aに対して古いガスメータ10を接続している状態(図2(c)に示す状態)において、ガス管端部3a、4aからガスメータ10を脱離させる場合、まずもって、作業前の漏洩調整及びガス不使用確認を行った後、メータガス栓2bを閉止する。
その後、ガスメータ10の鉛直方向(図2で矢印Yに沿う方向)での位置を維持した状態で、係止部材20の円筒状部位26を把持して鉛直方向で下方側へ移動させ係止爪21を被係止部32から脱離させた後、円筒状部位26をガス通流軸心P周りで回動させ(図2(c)から図2(b)に示す状態)、切欠部31を通して係止爪21を環形状部位33の後面30bの側から前面30aの側へ移行(図2(b)から図2(a)に示す移行)して、ロック状態を解除する。
ロック状態の解除後、古いガスメータ10をガス管端部3a、4aから脱離させ、ガス管端部3a、4aに対して閉止キャップ(図示せず)を取り付ける。
具体的には、ガス管流出部3aとメータ流入部11とを互いのガス通流軸心Pを一致させ対向させた状態で、互いを接近させて、被係止環状部30の環形状部位33がガス管流出部3aの抜止鍔部24に当接するまで、ガス管流出部3aをメータ流入部11に挿入した後、係止部材20の円筒状部位26を把持して鉛直方向で下方側へ移動させ、切欠部31を介して係止爪21を環形状部位33の前面30aの側から後面30bの側へ移行(図2(a)から図2(b)に示す移行)させ、円筒状部位26をガス通流軸心P周りで回動させて、係止爪21を被係止部32へ係止するロック状態へ移行させる(図2(b)から図2(c)に示す移行させる)。
その後、メータ流出部12にガスバッグ(図示せず)を装着し、メータガス栓2bを開状態へ切り替えてガスメータ10を復帰させ、14L程度のガスをガスバックへ導いてガスメータ10内をエアパージする。
エアパージの後、例えば60秒以内に、メータガス栓2bを閉状態へ切り替え、上述の手順でメータカプラ構造100のロック状態を解除してガス管流出部3aとメータ流入部11との接続を解除する。
その後、メータ流出部12からガスバッグを取り外し、ガス管流入部4aから閉止キャップを脱離後、メータカプラ構造100を介してガス管流出部3aへメータ流入部11を連通接続すると共に、メータカプラ構造100を介してガス管流入部4aへメータ流出部12を連通接続して、両方のメータカプラ構造100をロック状態へ移行させる。
(1)上記実施形態において、メータカプラ構造100は、ガス管流出部3a及びメータ流入部11との接続、及びガス管流入部4a及びメータ流出部12との接続の双方に用いる構成例を示したが、何れか一方に設ける構成を採用しても構わない。
この場合、何れか他方の構成例としては、ユニオン式管継手を好適に採用できる。
この場合、例えば、図3(a)(b)に示すように、被係止環状部30の雌螺子部30cが、メータ流入部11(メータ通流端部の一例)の雄螺子部11bに対して、第4シール部材S4を介して螺合接続する構成を採用することが好ましい。即ち、本発明のメータカプラ構造100は、既存のガスメータ10に対しても好適に適用可能である。
当該ロック状態維持部材Nは、Cリング形状を有し、被係止環状部30の環形状部位33の後面30bに当接する形態で環形状部位33に隣接して嵌設される。当該ロック状態維持部材Nは、上述した実施形態にも好適に適用することが可能である。
本発明のメータカプラ構造100は、既設のユニオン式管継手にて連結されたガスメータとガス配管系統との接続に対しても好適に適用できる。
メータカプラ構造100の他の構成としては、係止部材20に係る構成をメータ通流端部としてのメータ流入部11に設けると共に、被係止環状部30に係る構成をガス管端部としてのガス管流出部3aに設ける構成を採用しても構わない。
本発明の課題を解決する観点からは、係止爪21、切欠部31及び被係止部32は、互いの数が一致していれば、1つ以上のいくつ設けられていても構わない。
3a :ガス管端部
4 :管体
4a :ガス管流入部
4a :ガス管端部
10 :ガスメータ
11 :メータ通流端部
11 :メータ流入部
11a :ガス通流路
12 :メータ通流端部
12 :メータ流出部
20 :係止部材
21 :係止爪
23 :コイルバネ
24 :抜止鍔部
30 :被係止環状部
30a :前面
30b :後面
31 :切欠部
32 :被係止部
33 :環形状部位
100 :メータカプラ構造
P :ガス通流軸心
S1 :第1シール部材
Claims (7)
- ガス管を通流するガス流量を計測するガスメータへガスが流入出するメータ通流端部のうちガスが流入するメータ流入部と、一次側ガス配管のガス管端部であるガス管流出部との連結、又は前記メータ通流端部のうちガスが流出するメータ流出部と、二次側ガス配管の前記ガス管端部であるガス管流入部との連結の少なくとも何れか一方を担うメータカプラ構造であって、
対向する前記ガス管端部と前記メータ通流端部の何れか一方に対して、抜け止めされた状態で、前記ガス管端部及び前記メータ通流端部のガス通流軸心に沿う方向で移動自在で且つ前記ガス通流軸心周りで回転自在に設けられた、係止爪を有する係止部材が設けられると共に、対向する前記ガス管端部と前記メータ通流端部のうち何れか他方に対して、前記ガス通流軸心方向で固定されると共に前記ガス通流軸心周りで環形状の環形状部位を有する被係止環状部が設けられ、
前記被係止環状部の前記環形状部位は、環周方向の一部が前記ガス通流軸心方向に沿って切り欠かれた切欠部を有すると共に、前記環周方向で前記切欠部とは異なる箇所に前記係止爪が係止可能な被係止部を有し、
前記係止部材と前記被係止環状部は、互いが徐々に近接していくときに前記係止爪が、前記環形状部位の前記係止部材側である前面側から後面側へ前記切欠部を通過し、前記環周方向に沿って回転して前記環形状部位の前記後面側に設けられる前記被係止部に係止して、前記ガス通流軸心方向での両者の離間を禁止するロック状態とするロック機構として働くメータカプラ構造。 - 前記係止部材の前記係止爪は、前記ガス通流軸心を対称軸として少なくとも一対設けられ、
前記被係止環状部の前記切欠部及び前記被係止部の夫々が、前記係止爪に対応する形態で、前記ガス通流軸心を対称軸として少なくとも一対設けられている請求項1に記載のメータカプラ構造。 - 前記ロック機構には、前記ロック状態において、前記係止爪と前記被係止部とを係止する係止力として付勢力を発揮すると共に、前記ガス管端部と前記メータ通流端部とが当接するよう付勢する付勢手段が設けられている請求項1又は2に記載のメータカプラ構造。
- 前記係止部材は、自身が設けられている前記ガス管端部と前記メータ通流端部との何れか一方に前記ガス通流軸心方向で摺動自在に外嵌する環状部位を有し、
前記ガス管端部と前記メータ通流端部との何れか一方には、前記環状部位を抜け止めする抜止部が設けられ、
前記付勢手段は、一端が前記環状部位に当接すると共に、他端が前記抜止部に当接するコイルバネである請求項3に記載のメータカプラ構造。 - 前記被係止環状部は、前記メータ通流端部に設けられるものであり、
前記ロック状態は、前記ガス管端部の一部が、前記被係止環状部の前記環形状部位に当接する形態で実現され、
前記ロック状態において、前記ガス管端部の一部と前記環形状部位との間をシールするシール部材が、前記環形状部位に設けられている請求項1〜4の何れか一項に記載のメータカプラ構造。 - 前記被係止環状部は、前記メータ通流端部に対して一体的に設けられている請求項1〜5の何れか一項に記載のメータカプラ構造。
- 前記被係止環状部は、前記メータ通流端部に対して別体で設けられている請求項1〜5の何れか一項に記載のメータカプラ構造。
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