JP3186697U - カプラ - Google Patents

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Abstract

【課題】冷媒の漏洩の危険性を排除し、可燃性冷媒を使用する際にも十分な安全性を確保できるカプラを提供する。
【解決手段】筒状の接続室部材21と、接続室部材21の側面に立設したホース接続部材22と、接続室部材21の前端側の外周に設けられ、入口連結部9を固定するスリーブ20と、接続室部材21の中心軸位置に配置される主軸4と、その後端側に取着される主軸操作部5と、主軸4とともに中央通路R2を開閉する弁主体6と、弁主体6を前方へ付勢する弾性部材として第1スプリング30を備える。スリーブ20は、接続室部材21の後端を被覆し、且つ、ホース接続部材22との干渉を防ぐ切欠部200を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷媒の供給源と加熱冷却機器とを接続するためのカプラに関する。この種のカプラは、冷媒の充填回収源の充填回収用ホースに取付けられ、また、加熱冷却機器の入口連結部に接続されるものである。
一般に、自動車のエアコンなどの加熱冷却機器には、入口連結部が設けられている。入口連結部は、前記加熱冷却機器内の真空引きや冷媒の充填、回収を行うためのものである。入口連結部は、加熱冷却機器内に冷媒を注入するための口であり、また、冷媒を抜き出すための口でもある。
冷媒の充填回収源は加熱冷却機器に接続する充填回収用ホースを備える。カプラは充填回収用ホースの先端に取付けられる。前記カプラと入口連結部とが接続されることで、加熱冷却機器と充填回収源とが接続され、加熱冷却機器内の真空引き、冷媒の充填または回収を行うことができる。
ところで、近年、オゾン層破壊や地球温暖化の防止に考慮した代替冷媒が求められている。このような代替冷媒として、現在、HFO−1234yf(ハイドロフルオロオレフィン)が有力視されている。
このHFO−1234yfは代替冷媒として優れるものの、微可燃性を有している。このため、労働安全衛生法で規定されるように、事業者は、その取扱いに際して、危険を防止するため必要な措置を講じる必要がある。
特に前記HFO−1234yfは、内燃機関を備えた自動車内のエアコン等に使用する。このため、可燃性ガスを取扱うことは、爆発の危険性を有する。以上のように、自動車のエアコンなどの加熱冷却機器に接続されるカプラは、防爆性、安全性の見地から、冷媒の漏れをより確実に防止できる必要性がある。
冷媒の漏洩に対して特化した構成を備えた従来のカプラとしては、以下のものが公知である。例えば、供給源からの冷媒を入口連結器のある冷凍システムに接続するためのサービスアダプタであって:(a)外ねじの付いた調整端から出口端へ軸に沿って伸びる中央通路および上記両端間にあって上記供給源からの冷媒を上記通路に通じさせる横口を有する本体部;(b)上記横口と上記出口端の間にある第1端から上記調整端の領域にある第2端へ上記通路の中を伸びる軸方向に可動の軸で、上記第1端が上記軸の軸方向運動に応じて上記通路の中の当接手段と係合・離脱するシールを含む可動軸;(c)上記外ねじと回転可能に係合した内ねじのあるノブで、上記ノブを回転すると上記シールを上記当接手段と係合・離脱させるように上記軸を軸方向に動かすために上記軸に結合されたノブ;および(d)上記軸と係合し、その軸から横に伸びるピンで、(i)上記ピンが上記本体にあるスロットと係合する端部を有し、上記スロットが上記ピンの回転運動を防ぎながら、その中を軸方向運動させ、(ii)上記サービスアダプタを上記入口連結器に接続すると、上記ピンがそれと係合して上記軸が上記連結器の中へ入る程度を制限するピン;を含むサービスアダプタ(例えば、特許文献1参照。)が公知である。
また、上記カプラに近似する構成の、従来のカプラとして、以下のものが公知である。例えば、ソケットとプラグの流体通路に弁体がそれぞれ内蔵されており、非接続状態ではそれぞれの弁体が流体通路に設けた弁座にスプリングの弾発力で当接して流体通路を閉じ、接続時にそれぞれの弁体が互いに押し合い弁座から離反して流体通路を開く管継手であって、前記ソケットと前記プラグのいずれか一方の弁体には、その中央軸方向に先端側を開口し後端側を閉鎖した中心穴を形成するとともに、該中心穴内と前記流体通路とを連通する第1連通路を形成し、前記中心穴内には軸方向に移動自在に嵌合した補助弁体と、該補助弁体を先端方向に付勢してその先端部を前記弁体の先端から突出させるスプリングとを設け、また、前記弁体の前方内周面と前記補助弁体前方外周面との間に隙間が形成され、更に、前記補助弁体の先端部が前記弁体の先端から突出した状態にあるとき前記弁体に形成した前記第1連通路の軸方向前後に位置して前記弁体と前記補助弁体との間をそれぞれシールする一対のシールリングを設け、前記補助弁体が後退したとき前記一対のシールリングのうち前記第1連通路の前側にあるシールリングによるシールが解かれ、前記弁体と前記補助弁体との間に形成した前記隙間と前記第1連通路とが連通するように構成し、また、前記弁体の先端部に、前記隙間を通って先端側に流れてくる流体を前記弁体の内側から外側へ通す第2連通路を設けたことを特徴とする管継手(例えば、特許文献2参照。)が公知である。
特許第2781463号公報 特許第3178842号公報
上記特許文献1及び特許文献2に係る発明の構成は、いずれも、入口連結部とカプラを連結するだけでは、流体通路は開放されない。前記入口連結部とカプラを連結した後に、後端に設けられる主軸操作部(ノブ)を手動で回転させることによって、流体通路は開放される。
より具体的には、上記特許文献1及び特許文献2に係る発明の構成は、入口連結部をカプラの連結口に挿入した段階では、入口連結部内の連結部側弁体は他の部品との接触を生じず閉状態を保っている(例えば、特許文献1の第1図、特許文献2の第1図を参照。)。
また、入口連結部の縁部は、カプラ内の弁主体(スリーブ弁)及び主軸と接触しないため、カプラの弁主体と主軸(作動軸)とで構成されるバルブは閉状態を保っている。
そして、カプラの後端に設けた主軸操作部(ノブ)を手動で回転させると、主軸とスプリングによって付勢された弁主体は、閉弁状態を保った状態で前方へ移動する(例えば、特許文献1の第2図、特許文献2の第2図を参照。)。
そして、弁主体は入口連結部の縁部と当接して停止し、主軸のみが更に前方へ進む。この段階でカプラの弁主体と主軸とで構成される弁は開状態となる。また、前方へ移動した主軸は、入口連結部内の連結部側弁体を押し込んで、該連結部側弁体を開状態とする。当該動作によって、流体通路が確保される。
以上のように、上記特許文献1及び特許文献2に示す従来のカプラの構成によれば、入口連結部をカプラの連結口に挿入しない状態で、カプラの後端に設けた主軸操作部を手動で回転させると、主軸とスプリングによって付勢された弁主体は、閉弁状態を保った状態で前方へ移動する。このため、誤って入口連結部をカプラの連結口に挿入せずにカプラの後端に設けた主軸操作部を回転させても、流体である冷媒が漏洩することがない。
しかし、特許文献1及び特許文献2のいずれのカプラにおいても、カプラの接続状態で、スリーブを後方へ移動させることができるものであった。このため、カプラを取外す際に、主軸操作部を操作せずにスリーブを後方へ移動させると、カプラの弁主体が開いた状態であるにもかかわらず、入口連結部がカプラから取外せる状態となる。従って、作業者が、主軸操作部を操作することなく、スリーブを後方へ移動させてカプラを取外すと、カプラから冷媒が吹出し、多量の冷媒が漏洩する欠点がある。
また、カプラを取外す際に、主軸操作部を操作せずにスリーブを後方へ移動させると、入口連結部がカプラから外れる状態となり、主軸と連結部側弁体とが離脱するよりも先に、カプラと入口連結部との間に隙間ができ、入口連結部側から冷媒が一時的に漏洩する虞があった。
更に、上記従来のカプラの構成の場合、カプラを取付ける際に、入口連結部をカプラの連結口に挿入せずに、主軸操作部材を手動で回転させ、主軸を前方へ移動させた状態で、入口連結部を連結口に挿入すると、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材(移動止めボール、戻り止めボール)が入口連結部のロック用溝部(係合部分)と係合する前に、入口連結部内の連結部側弁体と主軸とが接触して、主として冷媒回収時(即ち、加熱冷却機器側から、充填回収源側に冷媒を送る際)に、一時的に冷媒の漏洩する虞があった。
また、同様に、入口連結部をカプラの連結口に挿入せずに、主軸操作部材を手動で回転させ、主軸を前方へ移動させた状態で、入口連結部を連結口に挿入すると、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材が入口連結部のロック用溝部と係合する前に、カプラ内の弁主体が開放される虞があり、主として冷媒充填時(即ち、充填回収源側から加熱冷却機器側に冷媒を送る際)に、冷媒が漏洩する虞があった。これらの一時的な冷媒の漏洩についても、可燃性ガスを取扱う環境においては、爆発の危険性を有することから、防止できることが望まれる。
一方、主軸の押込み量を調節することで冷媒の漏洩の危険性を低減させることも可能であるが、異なる入口連結部とカプラを接続すると、部品の個別の要素(例えば、取着する螺子の精度の相違等)によって、連結部側弁体と主軸との相対的な位置の相違を生じることがあるため、その都度、確認作業や主軸の押込み量の調節作業を行う必要が生じ、煩雑となる。
本発明は、以上の事情から、可燃性冷媒の漏洩による爆発の危険性を排除し、可燃性冷媒を使用する際にも十分な安全性を確保できる、優れたカプラの提供を、解決課題とする。
本発明は、内部に連結部側弁体を有し外周面にロック用溝部を備えた入口連結部に対応した、加熱冷却器の前記入口連結部と、冷媒の充填回収源のホースとを接続するためのカプラであり、接続室を内部に備え、前記ロック用溝部に対応するロック部材を前記接続室の径方向に進退自在に保持した筒状の接続室部材と、前記接続室部材の側面に立設し前記接続室部材内の中央通路まで連通する横通路を備えたホース接続部材と、前記接続室部材の前端側の外周に設けられ、前記ロック部材と係止して前記入口連結部を固定するスリーブと、前記接続室部材の中心軸位置に配置される主軸と、前記主軸の後端側に取着され、前記主軸を進退させる主軸操作部と、前記接続室部材内で前記主軸とともに前記中央通路を開閉する弁主体と、前記弁主体を前方へ付勢する弾性部材を備え、前記スリーブは、前記接続室部材の後端を被覆し、且つ、前記ホース接続部材との干渉を防ぐ切欠部を備え、前記ロック部材と前記スリーブとが係止した状態で、前記スリーブの後端と前記主軸操作部の前端とが当接若しくは近接し、前記スリーブの後端によって、前記主軸操作部の回転を規制することを特徴とするカプラを、課題を解決するための手段とする。
また、本発明は、上記発明を前提として、前記弁主体は、前記主軸を通す通路形成穴を備え、前記主軸は、前記通路形成穴に内接する直径で軸方向に連続するバルブ当接部を備え、前記接続室部材に対する前記入口連結部の挿入状態で、前記スリーブが前方へ移動することにより、前記スリーブと前記主軸操作部の前端との間に拡大間隙部が形成され、前記バルブ当接部と前記弁主体が内接状態を維持することで前記中央通路を閉状態に保持する構成とし、且つ、前記連結部側弁体と前記主軸とが当接せずに連結部側通路を閉状態に保持し、前記拡大間隙部の形成により規制が解除された前記主軸操作部の回転により、前記中央通路及び前記連結部側通路を開状態とすることを特徴とするカプラを、課題を解決するための手段とする。
尚、本発明における「主軸操作部の回転を規制」とは、主軸操作部が完全に回転しない状態、又は、本発明の請求項2に示す微調節用間隙の寸法(即ち、取着する螺子の精度の相違、入口連結部の連結部側弁体の各種サイズの差で生じる寸法差等)程度を移動させるのに必要な僅かな回転を許容する状態をいう。
ここで、微調節用間隙の寸法は、微調節用間隙の形成で生じるスリーブの移動によって、カプラに対して入口連結部が着脱できない状態を保ち、入口連結部とカプラの接続時においては、僅かな移動により冷媒漏洩を起こさない範囲で認められる。
請求項1に係る発明の構成によれば、カプラから入口連結部を取外す際には、主軸操作部の回転操作を行わなければ、スリーブを移動することができない構成としたことで、主軸操作部の操作によって、カプラの弁主体と入口連結部の双方を閉弁状態とした上で、主軸と連結部側弁体とを確実に離脱させ、カプラと入口連結部を離脱できる。このため、カプラから入口連結部を取外す際には、常に、カプラの弁主体と入口連結部の連結部側弁体の夫々が閉状態を保つことができる。従って、従来の操作手順の誤りによる多量の冷媒の漏洩を生じることがなく、可燃性冷媒の漏洩による爆発の危険性を排除し、可燃性冷媒を使用する際にも十分な安全性を確保できる。
また、従来、カプラを取外す際に、主軸操作部を操作せずにスリーブを後方へ移動させる誤操作を行うと、主軸と連結部側弁体とが離脱するよりも先に、カプラと入口連結部との間に隙間ができることによって、入口連結部側から、冷媒が一時的に前記隙間から漏洩する虞があったが、本発明によれば、主軸操作部の操作を行わなければ、カプラから入口連結部を取外すことができないので、当該漏洩の虞を解消することができる。
更に、スリーブの後端と主軸操作部の前端とが近接し、スリーブの後端によって、主軸操作部の回転を規制する構成においては、スリーブの後端と主軸操作部の前端との間に微調節用間隙が形成される。このため、異なる入口連結部とカプラを接続することで、連結部側弁体と主軸との相対的な位置の相違を生じることがあっても、前記微調節用間隙によって前記位置の相違による寸法差を緩和し、主軸の押込み量の調節作業を行う必要性を大幅に低減できる。
また、請求項2に係る発明によれば、上記請求項1の発明の構成に加えて、主軸は、弁主体の通路形成穴に対応する直径で連続するバルブ当接部を備えたことによって、入口連結部の挿入状態で、前記バルブ当接部は、弁主体と当接し、流体通路を閉状態に維持する。このため、例えば、微調節用間隙の範囲で主軸が押し込まれた状態で、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材が入口連結部のロック用溝部と係合する前にカプラ内の弁主体と主軸が移動したとしても、閉弁状態が維持され、不慮の冷媒の漏洩を防止し、且つ、作業安全性を確保することができる。
また、従来のカプラの構成の場合、上記したように、カプラを取付ける際に、入口連結部をカプラの連結口に挿入せずに、主軸操作部材を手動で回転させて主軸を前方へ移動し、入口連結部を連結口に挿入すると、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材が入口連結部のロック用溝部と係合する前に、入口連結部内の連結部側弁体と主軸とが接触して、加熱冷却機器側から、一時的に冷媒が漏洩する虞があった。しかしながら、請求項2に係る発明によれば、主軸は、弁主体の通路形成穴に対応する直径で軸方向に連続するバルブ当接部を備えており、接続室部材に対する入口連結部の挿入状態で、スリーブが前方へ移動することにより、該スリーブと主軸操作部の前端との間に拡大間隙部が形成され、且つ、前記主軸のバルブ当接部と弁主体が当接状態を維持する。これにより中央通路を閉状態に保持することができ、一時的な冷媒の漏洩を防止できる。
また、上記構成によって、充填回収源側から加熱冷却機器側に冷媒を送る際にも、連結部側通路を閉状態に保持することで、冷媒が一時的に漏れる現象を生じることもなく、冷媒の流出量を低減することができる。
そして、スリーブの後端と主軸操作部の前端との間に微調節用間隙が形成される状態となるから、仮に先に微調節用間隙を締め込んで、入口連結部を挿入した場合であっても、最終的に、主軸操作部を回転させることによって流体通路を開放するため、操作のやり直しを伴わず、操作手順の誤り自体が存在しなくなる利点を有する。
本発明の実施例1に係るカプラを示す(a)正面図、(b)平面図である。 本発明の実施例1に係るカプラを示す(a)底面図、(b)図1(b)のA−A断面図である。 本発明の実施例1に係るカプラの接続過程について、(a)主軸操作部を回転させた状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面拡明図、(b)入口連結部を差込んだ状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図である。 本発明の実施例1に係るカプラの接続過程について、入口連結部を差込む前の状態を示す一部断面説明図である。 本発明の実施例2に係るカプラを示す(a)正面図、(b)平面図である。 本発明の実施例2に係るカプラを示す(a)底面図、(b)B−B断面図である。 本発明の実施例2に係るカプラの通常の接続過程について、(a)主軸操作部を回転させた状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図(b)入口連結部を差込んだ状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図である。 本発明の実施例2に係るカプラの通常の接続過程について、入口連結部を差込む前の状態を示す一部断面図である。 本発明の実施例2に係るカプラの接続過程について、(a)主軸操作部を締め込む前の状態、(b)主軸操作部を締め込んだ状態における、入口連結部と当該カプラの関係を示す一部断面説明図である。 本発明の実施例2に係るカプラの接続過程について、(a)入口連結部を差込んだ状態、(b)主軸操作部を締め込んだ状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図である。 本発明の他の実施例にカプラを示す平面図である。
以下、本発明を具体化した実施例1、2について説明する。尚、本発明は以下実施例1、2に限定されるものではない。
図1乃至図4に本発明の実施例1に係るカプラ1を示す。尚、本発明の説明につき、カプラ1のうち入口連結部9(図3(a)参照。)と連結する側を前側、その反対側(主軸操作部5側)を後側として説明する。
本発明の実施例1に係るカプラ1は、図2(b)に示すように、カプラ本体2、主軸4、主軸操作部5、弁主体6、固定手段であるロック部材7、弾性体である第一スプリング30及び第二スプリング31を備えている。前記ロック部材7は、カプラ1と入口連結部9との接続を維持し、また接続を解除する部分である。
本発明のカプラ1に適応する入口連結部9は、図3に示すように、前記カプラ1のロック部材7に対応したロック用溝部91を外側面円周上に形成した筒状を有する。入口連結部9の内部には、所謂虫バルブである連結部側弁体90が設けられている。図3(b)に示すように、連結部側弁体90がカプラ1内の主軸4に押圧されることで、入口連結部9の連結部側弁体90が開放し、入口連結部9内の流体通路である連結部側通路R3が開放される。
前記カプラ本体2は、図2(b)に示すように、スリーブ20、接続室部材21、ホース接続部材22、主軸案内部23を備えている。
接続室部材21には、軸方向中央位置となる外側面にホース接続部材22が固着一体としてあり、ホース接続部材22の軸中心に設けられる流体通路である横通路R1は、接続室部材21の内部空間の流体通路である中央通路R2と繋がった構成である。
接続室部材21の内部空間のうち、前方側は接続室210となり、その後方に連続する前記中央通路R2を介して、後端側は主軸案内部23との係合部211となる。前記接続室210は、加熱冷却機器に取付けられた入口連結部9が嵌合される部分である。また、後端側の係合部211は、接続室部材21の後端内壁に雌螺子を形成してなる。
接続室部材21と主軸案内部23は組立状態において固定される。前記接続室210内には、弁主体6が配置される。また、弁主体6と主軸案内部23との間に、弾性部材として、第一スプリング30を配置している。このため、弁主体6は、第一スプリング30の付勢力により、接続室部材21に対して摺動可能な構成である。
前記接続室部材21の接続室210の外周位置に、前方側が小径、後方側が大径となるように段差212を形成してある。また、接続室部材21の前方側に同一円周上に一定間隔でロック部材7を保持するための穴となる保持部213を設けている。ロック部材7は金属製の球体である。またロック部材7は接続室210の径方向に進退自在に設けられる。
更に、保持部213よりも前端側の外周上に抜止部材用溝214を設け、該抜止部材用溝214に抜止部材215を設けている。抜止部材215は、スリーブ20の抜けを防止するためのものであり、抜止部材用溝214から外方へ突出して設けている。
接続室部材21の内周側において保持部213の直径はロック部材7の直径より小さく、ロック部材7はその一部分が接続室210の内部に突出できるように保持部213に保持される。このため、ロック部材7は弁主体6の先端部61に支えられている場合には、接続室210から退出して外周面から突出する。弁主体6の先端部61によって支持されず、スリーブ20によって押圧されると、ロック部材7の一部分が接続室210に突出する。
主軸案内部23は、有底筒状で底部中央に中心穴230を有する。該主軸案内部23は、接続室部材21と固着されている。主軸案内部23の外側に環状の第一シール部材220、前記中心穴230内に環状の第二シール部材221が設けられている。該第一シール部材220は、主軸案内部23と接続室部材21との間の冷媒の漏洩を防止するものである。また、第二シール部材221は、主軸案内部23と主軸4との間の冷媒の漏洩を防止するものである。
また、主軸案内部23の筒内には、底部中央の中心穴230よりも直径寸法の大きい雌螺子部231を形成してある。雌螺子部231は、主軸4の中央部保持部45に形成された雄螺子と螺合する。
弁主体6は、有底筒状で底部中央に通路形成穴60を有する。弁主体6の軸方向中央位置には、入口連結部9との連結時に冷媒の漏洩を防止するための環状の第三シール部材222を配置している。また、弁主体6の外周には、接続室部材21と弁主体6との間の冷媒の漏洩を防止するための環状の第四シール部材223を配置している。更に、弁主体6の通路形成穴60に沿って、環状の第五シール部材224を配置している。第五シール部材224は、弁主体6と主軸4との間の冷媒の漏洩を防止する。
主軸操作規制手段となるスリーブ20は、接続室部材21の外面に当接して取り付けられる。本実施例におけるスリーブ20は、接続室部材21の前端近傍のロック部材7を押圧する位置から接続室部材21の後端に重なる位置までの長さを有する。スリーブ20の上部後端位置から概ね上部中央位置には、ホース接続部材22に干渉しない、一定幅の切欠部200を形成している。切欠部200の一定幅は、ホース接続部材22が干渉しない幅であることが必要である。スリーブ20はロック部材7と入口連結部9との係合を維持し、また、係合を解除させる部分である。スリーブ20の前部の内側にはテーパー部201が設けられている。
テーパー部201の後方には段部202が設けられている。段部202は前方側の厚みが大きく後方側の厚みが小さいものとしている。後方側の厚みを小さくすることで、製造過程における前記切欠部200の形成をより容易としている。
接続室部材21の外周にスリーブ20を配置すると、スリーブ20の段部202と接続室部材21の段差212との間に円形の第二スプリング収納空間24が形成される。図2(b)及び図3(a)に示すように、前記第二スプリング収納空間24内には第二スプリング31を圧縮した状態で格納する。前記テーパー部201は、前記第二スプリング31の付勢によって、ロック部材7を押し付けて、該ロック部材7を接続室210の内側へ押圧する。
主軸操作部5は、軸方向中央部に底部50を有する円筒状部材である。底部50の中央には軸穴51を有する。主軸操作部5は、主軸4の後端側に取着して該主軸4と固着一体となるものである。
主軸4は、後端に主軸操作部5を固定するための後端部段差41と後端雄螺子部42を備えている。また、主軸4の長手中央位置には、主軸案内部23の雌螺子部231に螺合する中央雄螺子部45を備えている。主軸4の前端には、入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するための弁体押圧部40を備えている。そして、前端の弁体押圧部40の後部に連続して、バルブ当接部43を備えている。
バルブ当接部43は、弁主体6の前記通路形成穴60に対応する直径で軸方向に連続する円柱状として形成されている。
主軸4は前方から主軸案内部23の中心穴230を通し、その後主軸案内部23の雌螺子部231と主軸4の中央雄螺子部45とを螺合させ、次いで、主軸操作部5の底部中央の軸穴51を通す。主軸操作部5の軸穴51は主軸4の後端部段差41によって縮径した部分に嵌合する。その後、主軸4の後端の後端雄螺子部42に対してロックナット44を螺合固定する。次に、主軸4の前端側から第一スプリング30を通して弁主体6の通路形成穴60に嵌合し、主軸案内部23の外周に設けた雄螺子部232と接続室部材21の後端側の係合部211における雌螺子を螺合固定する。当該構成によって、主軸4の中央雄螺子部45の直径が主軸案内部23の中心穴230の直径よりも大きく形成されているため、主軸操作部5を後端側へ移動するように回転させ続けても、主軸4が後端側から外れない安全な構成を実現している。
以上の構成によって、スリーブ20がホース接続部材22に干渉せずに後方へ延設され、接続室部材21及び主軸案内部23を被覆した構成としたカプラ1が実現される。
先ず、本実施例1に係るカプラ1の離脱操作について説明する。
本実施例1におけるスリーブ20は、図1及び図2に示すように、接続室部材21の前端近傍のロック部材7を押圧する位置から接続室部材21の後端に重なる位置までの長さを有し、主軸操作部5の前端52がスリーブ20の後端203と当接しているため、カプラ1から入口連結部9を取外す際には、主軸操作部5の回転操作を行わなければ、該スリーブ20を移動することができない構成である。
離脱操作は上記図3(a)、図3(b)、図4の手順で行うこととなる。即ち、図3(a)に示す冷媒の流通状態から、主軸操作部5を回転して後退させ、図3(b)に示す、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1を形成し、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6を閉状態とする。
拡大間隙部L1を形成したことによって、スリーブ20を後方へ移動できる。この時点で、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6が閉状態となっているから、冷媒の漏洩を阻止することができる。図4に示すように、スリーブ20を後方へ移動し、カプラ1から入口連結部9を取外す。
次に、本実施例1に係るカプラ1の接続操作について説明する。接続操作は、離脱操作の逆手順となり、図4、図3(b)、図3(a)に示す手順で行う。
本実施例1に係るカプラ1によれば、図4に示すように、入口連結部9の未接続状態において、主軸操作部5の前端52がスリーブ20の後端203と当接しているため、主軸操作部5は、回転操作が規制され、全く回転操作を行うことができない。
前記入口連結部9をカプラ1の開口10に差し込むと、カプラ1の接続室210に進入した入口連結部9の先端92が、カプラ1内の弁主体6を押圧して、弁主体6を後方へ移動させる。
入口連結部9の進入に伴い、入口連結部9の外周面に設けたロック用溝部91に、カプラ1のロック部材7が入り込む。ロック部材7がロック用溝91に入り込むことによって、スリーブ20はロック部材7による固定が解除され、第二スプリング31の付勢によって前方方向へ移動する。
スリーブ20の前方への移動によって、図3(b)に示すように、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1が形成される。
この状態において、弁主体6は後方へ移動するものの、弁主体6と主軸4のバルブ当接部43は互いに摺動するだけで、中央通路R2は、閉状態が保持される。また、入口連結部9の連結部側弁体90と主軸4は接触せず、入口連結部9の連結部側弁体90は、閉状態が保持される。
拡大間隙部L1が形成されたことによって、スリーブ20に干渉しない範囲で、主軸操作部5の回転操作が可能となり、主軸4を前方へ移動できる。
主軸4を前方へ移動させると、図3(a)に示すように、弁主体6と主軸4との間の中央通路R2が開放される。併せて、前方へ移動した主軸4の前端で入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するため、入口連結部9側の連結部側通路R3が開放される。
常に開放された横通路R1と、以上に示した弁主体6と主軸4との間の中央通路R2と、入口連結部9の連結部側通路R3の全てが連続して開放することによって、冷媒の充填回収源と加熱冷却機器との間の冷媒の充填、回収、及び加熱冷却機器内の真空引きが可能となる。尚、図3(a)には、横通路R1から、中央通路R2を経由して連結部側通路R3へ流れる充填時の冷媒の経路を、二点鎖線にて示している。
次に、図5乃至図10に、本発明の実施例2に係るカプラ1を示す。尚、本実施例2に係るカプラ1はその構成中、実施例1とスリーブ20の長さが僅かに異なる点について相違し、その他の構成部品(即ち、接続室部材21、ホース接続部材22、主軸案内部23、第一スプリング30、第二スプリング31、主軸操作部5)は実施例1と共通する。
本実施例2に係るカプラ1は、通常状態において、図5乃至図6(a)に示すように、主軸操作部5とスリーブ20との間に微調節用間隙L2を形成することによって、入口連結部9内の連結部側弁体92の軸方向の位置に精度を求めることなく、主軸操作部5の回転を規制する構成を有するものである。
本発明の実施例2に係るカプラ1におけるスリーブ20は、実施例1よりも若干軸方向の長さが短い。本発明の実施例2に係るカプラ1における主軸操作部5とスリーブ20との間の僅かな微調節用間隙L2は約2mm程度である。
主軸4は、実施例1と共通する構成である。即ち、後端に主軸操作部5を固定するための後端部段差41と後端雄螺子部42を備えている。また、主軸4の長手中央位置には、主軸案内部23の雌螺子231に螺合する中央雄螺子部45を備えている。主軸4の前端には、入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するための弁体押圧部40を備えている。そして、前端の弁体押圧部40の後部に連続して、バルブ当接部43を備えている。バルブ当接部43は、主軸4の閉弁位置で軸方向に弁主体6の通路形成穴60に対応する直径で連続する円柱状として形成されている。
本実施例2に係るカプラ1では、実施例1とスリーブ20の長さが異なり、その結果、僅かな微調節用間隙L2を有するため、想定される誤操作について、実施例1の場合と若干異なる。
本実施例2においては、主軸操作規制手段であるスリーブ20によって主軸操作部5を規制する点では、実施例1と共通するが、実施例2は僅かな微調節用間隙L2の分だけ、主軸操作部5を締め込むことができる点で相違する。
実施例2では、スリーブ20を微調節用間隙L2分だけ閉めこんだ位置としている。入口連結部9を差込んだ状態であっても、また、微調節間隙L2が形成されている状態であっても、前記主軸4とバルブ当接部43によって、カプラ1内の弁体の閉状態を維持する構成を有する。
先ず、本実施例2に係るカプラ1の離脱操作について説明する。上記したように、本実施例2におけるスリーブ20は、実施例1におけるスリーブ20よりも若干短く形成されている。具体的には、接続室部材21の前端近傍のロック部材7を押圧する位置から接続室部材21の後端近傍に重なる位置までの長さを有する。このため、本発明の実施例2に係るカプラ1における主軸操作部5とスリーブ20との間には、上記したように、約2mm程度の僅かな微調節用間隙L2が形成されている。
しかしながら、微調節用間隙L2の寸法は、微調節用間隙L2の形成で生じるスリーブの移動によって、カプラ1に対して入口連結部9が着脱できない状態を保っている。このため、実施例2においても、カプラ1から入口連結部9を取外す際には、主軸操作部5の回転操作を行わなければ、該スリーブ20を移動できない構成である。
本実施例2に係るカプラ1の離脱操作は、図7(a)、図7(b)、図8の手順で行う。具体的には、先ず、図7(a)に示すように、冷媒の流通状態から、主軸操作部5を回転して後退させる。次に、図7(b)に示す、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1を形成し、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6を閉状態とする。
拡大間隙部L1を形成したことによって、実施例1と同様に、スリーブ20を後方へ移動できる。この時点で、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6が閉状態となっているから、冷媒の漏洩を阻止することができる。そして、図8に示すように、スリーブ20を後方へ移動し、カプラ1から入口連結部9を取外す。
次に、本発明の実施例2に係るカプラ1と入口連結部9との接続を行うための通常操作について、以下に説明する。接続操作は、上記離脱操作の逆手順となる。即ち、図8、図7(b)、図7(a)の順で行う。
図8に示すように、カプラ1の開口10に対して入口連結部9を差し込む。カプラ1の接続室210に進入した入口連結部9の先端92が、カプラ1内の弁主体6を押圧して、弁主体6を後方へ移動させる。前記入口連結部9の進入に伴い、入口連結部9の外周面に設けたロック用溝部91に、カプラ1のロック部材7が入り込む。
ロック部材7がロック用溝91に入り込むことによって、スリーブ20はロック部材7による固定が解除され、第二スプリング31の付勢によって前方方向へ移動する。図7(b)に示すように、スリーブ20の前方への移動によって、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1が形成される。
拡大間隙部L1が形成されたことによって、スリーブ20が干渉しない範囲で、主軸操作部5の回転操作が可能となり、主軸4を前方へ移動できる。図7(a)に示すように、主軸4を前方へ移動させると、弁主体6と主軸4との間の中央通路R2が開放される。併せて、前方へ移動した主軸4の弁体押圧部40で入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するため、入口連結部9側の連結部側通路R3が開放される。
次に、接続操作の手順が正しく行われず、先に主軸操作部5を回転させる動作を行った場合について、図9及び図10に図示するとともに、説明する。
本実施例2に係るカプラ1によれば、操作手順の誤りによって、図9(a)及び(b)に示すように主軸操作部5を回転し、押し込む。次に、図10(a)及び図10(b)に示すように、カプラ1の開口10へ、入口連結部9を挿入する。この状態においても、ロック部材7とロック用溝部91との係合が完了するまで、常に、主軸操作部5による主軸4の前方への移動量と入口連結部9の挿入に伴う弁主体6の後方への移動量から、弁主体6と主軸4は弁体の閉状態を保つこととなる。
更に、ロック部材7とロック用溝部91との係合が完了すると、ロック部材7がロック用溝部91内に進入し、ロック部材7による固定がされていたスリーブ20が解除され、第二スプリング31の付勢によりスリーブ20が接続室部材21に対してスライドし、中央通路R2、連結部側通路R3が形成されない状態で、拡大間隙部L1が形成される。即ち、正常な接続作業の過程に自動的に移行することができ、その状態から主軸操作部5を更に締め込むだけで、正常且つ安全に連結を完成させることができる。
このため、本発明の実施例2に係るカプラ1は、操作手順の誤り、即ち、主軸操作部5のみを先に締め込んで、最も主軸4を前進させた状態で入口連結部9を差し込んでも、入口連結部9のロック溝部91にロック部材7が係合するより先にカプラ1の弁体(弁主体6、連結部側弁体90)が開放されることはなく、カプラ1の連結に至るまで、完全に冷媒の漏れを遮断でき、また操作のやり直しを伴わず、操作手順の誤り自体が存在しなくなる利点を有する。
尚、本発明においては、上記実施例1、2に限定するものではなく、例えば、本発明における切欠部は、実施例1、2に示したスリーブ20の後端に開口する切欠部200の形状に限らず、例えば、図11(a)に示すように、スリーブ20の前端から後端に亘って一定幅で切除したものでもよいし、図11(b)に示すように、一定幅の長孔等とすることもできる。
また、本発明においては、上記実施例1、2において、横通路R1は常に開放した状態であるが、本発明の条件を満たす限り、横通路R1に他の弁体を設け、必要に応じて閉状態とすることもできる。
1 カプラ
10 開口
2 カプラ本体
20 スリーブ
200 切欠部
201 テーパー部
202 段部
203 後端
21 接続室部材
210 接続室
211 係合部
212 段差
213 保持部
214 抜止部材用溝
215 抜止部材
22 ホース接続部材
220 第一シール部材
221 第二シール部材
222 第三シール部材
223 第四シール部材
224 第五シール部材
23 主軸案内部
230 中心穴
231 雌螺子部
232 雄螺子部
24 第二スプリング収納空間
30 第一スプリング(弾性部材)
31 第二スプリング
4 主軸
40 弁体押圧部
41 後端部段差
42 後端雄螺子部
43 バルブ当接部
44 ロックナット
45 中央部螺子部
5 主軸操作部
50 底部
51 軸穴
52 前端
6 弁主体
60 通路形成穴
61 先端部
7 ロック部材
9 入口連結部
90 連結部側弁体(虫バルブ)
91 ロック用溝部
92 先端
L1 拡大間隙部
L2 微調節用間隙
R1 横通路
R2 中央通路
R3 連結部側通路
考案は、冷媒の供給源と加熱冷却機器とを接続するためのカプラに関する。この種のカプラは、冷媒の充填回収源の充填回収用ホースに取付けられ、また、加熱冷却機器の入口連結部に接続されるものである。
一般に、自動車のエアコンなどの加熱冷却機器には、入口連結部が設けられている。入口連結部は、前記加熱冷却機器内の真空引きや冷媒の充填、回収を行うためのものである。
入口連結部は、加熱冷却機器内に冷媒を注入するための口であり、また、冷媒を抜き出すための口でもある。冷媒の充填回収源は加熱冷却機器に接続する充填回収用ホースを備える。カプラは充填回収用ホースの先端に取付けられる。前記カプラと入口連結部とが接続されることで、加熱冷却機器と充填回収源とが接続され、加熱冷却機器内の真空引き、冷媒の充填または回収を行うことができる。
ところで、近年、オゾン層破壊や地球温暖化の防止に考慮した代替冷媒が求められている。このような代替冷媒として、現在、HFO−1234yf(ハイドロフルオロオレフィン)が有力視されている。このHFO−1234yfは代替冷媒として優れるものの、微可燃性を有している。このため、労働安全衛生法で規定されるように、事業者は、その取扱いに際して、危険を防止するため必要な措置を講じる必要がある。
特に前記HFO−1234yfは、内燃機関を備えた自動車内のエアコン等に使用する。このため、可燃性ガスを取扱うことは、爆発の危険性を有する。以上のように、自動車のエアコンなどの加熱冷却機器に接続されるカプラは、防爆性、安全性の見地から、冷媒の漏れをより確実に防止できる必要性がある。
冷媒の漏洩に対して特化した構成を備えた従来のカプラとしては、以下のものが公知である。例えば、供給源からの冷媒を入口連結器のある冷凍システムに接続するためのサービスアダプタであって:(a)外ねじの付いた調整端から出口端へ軸に沿って伸びる中央通路および上記両端間にあって上記供給源からの冷媒を上記通路に通じさせる横口を有する本体部;(b)上記横口と上記出口端の間にある第1端から上記調整端の領域にある第2端へ上記通路の中を伸びる軸方向に可動の軸で、上記第1端が上記軸の軸方向運動に応じて上記通路の中の当接手段と係合・離脱するシールを含む可動軸;(c)上記外ねじと回転可能に係合した内ねじのあるノブで、上記ノブを回転すると上記シールを上記当接手段と係合・離脱させるように上記軸を軸方向に動かすために上記軸に結合されたノブ;および(d)上記軸と係合し、その軸から横に伸びるピンで、(i)上記ピンが上記本体にあるスロットと係合する端部を有し、上記スロットが上記ピンの回転運動を防ぎながら、その中を軸方向運動させ、(ii)上記サービスアダプタを上記入口連結器に接続すると、上記ピンがそれと係合して上記軸が上記連結器の中へ入る程度を制限するピン;を含むサービスアダプタ(例えば、特許文献1参照。)が公知である。
また、上記カプラに近似する構成の、従来のカプラとして、以下のものが公知である。例えば、ソケットとプラグの流体通路に弁体がそれぞれ内蔵されており、非接続状態ではそれぞれの弁体が流体通路に設けた弁座にスプリングの弾発力で当接して流体通路を閉じ、接続時にそれぞれの弁体が互いに押し合い弁座から離反して流体通路を開く管継手であって、前記ソケットと前記プラグのいずれか一方の弁体には、その中央軸方向に先端側を開口し後端側を閉鎖した中心穴を形成するとともに、該中心穴内と前記流体通路とを連通する第1連通路を形成し、前記中心穴内には軸方向に移動自在に嵌合した補助弁体と、該補助弁体を先端方向に付勢してその先端部を前記弁体の先端から突出させるスプリングとを設け、また、前記弁体の前方内周面と前記補助弁体前方外周面との間に隙間が形成され、更に、前記補助弁体の先端部が前記弁体の先端から突出した状態にあるとき前記弁体に形成した前記第1連通路の軸方向前後に位置して前記弁体と前記補助弁体との間をそれぞれシールする一対のシールリングを設け、前記補助弁体が後退したとき前記一対のシールリングのうち前記第1連通路の前側にあるシールリングによるシールが解かれ、前記弁体と前記補助弁体との間に形成した前記隙間と前記第1連通路とが連通するように構成し、また、前記弁体の先端部に、前記隙間を通って先端側に流れてくる流体を前記弁体の内側から外側へ通す第2連通路を設けたことを特徴とする管継手(例えば、特許文献2参照。)が公知である。
特許第2781463号公報 特許第3178842号公報
上記特許文献1及び特許文献2に係る発明の構成は、いずれも、入口連結部とカプラを連結するだけでは、流体通路は開放されない。前記入口連結部とカプラを連結した後に、後端に設けられる主軸操作部(ノブ)を手動で回転させることによって、流体通路は開放される。
より具体的には、上記特許文献1及び特許文献2に係る発明の構成は、入口連結部をカプラの連結口に挿入した段階では、入口連結部内の連結部側弁体は他の部品との接触を生じず閉状態を保っている(例えば、特許文献1の第1図、特許文献2の第1図を参照。)。また、入口連結部の縁部は、カプラ内の弁主体(スリーブ弁)及び主軸と接触しないため、カプラの弁主体と主軸(作動軸)とで構成されるバルブは閉状態を保っている。そして、カプラの後端に設けた主軸操作部(ノブ)を手動で回転させると、主軸とスプリングによって付勢された弁主体は、閉弁状態を保った状態で前方へ移動する(例えば、特許文献1の第2図、特許文献2の第2図を参照。)。
そして、弁主体は入口連結部の縁部と当接して停止し、主軸のみが更に前方へ進む。この段階でカプラの弁主体と主軸とで構成される弁は開状態となる。また、前方へ移動した主軸は、入口連結部内の連結部側弁体を押し込んで、該連結部側弁体を開状態とする。当該動作によって、流体通路が確保される。
以上のように、上記特許文献1及び特許文献2に示す従来のカプラの構成によれば、入口連結部をカプラの連結口に挿入しない状態で、カプラの後端に設けた主軸操作部を手動で回転させると、主軸とスプリングによって付勢された弁主体は、閉弁状態を保った状態で前方へ移動する。このため、誤って入口連結部をカプラの連結口に挿入せずにカプラの後端に設けた主軸操作部を回転させても、流体である冷媒が漏洩することがない。
しかし、特許文献1及び特許文献2のいずれのカプラにおいても、カプラの接続状態で、スリーブを後方へ移動させることができるものであった。このため、カプラを取外す際に、主軸操作部を操作せずにスリーブを後方へ移動させると、カプラの弁主体が開いた状態であるにもかかわらず、入口連結部がカプラから取外せる状態となる。従って、作業者が、主軸操作部を操作することなく、スリーブを後方へ移動させてカプラを取外すと、カプラから冷媒が吹出し、多量の冷媒が漏洩する欠点がある。
また、カプラを取外す際に、主軸操作部を操作せずにスリーブを後方へ移動させると、入口連結部がカプラから外れる状態となり、主軸と連結部側弁体とが離脱するよりも先に、カプラと入口連結部との間に隙間ができ、入口連結部側から冷媒が一時的に漏洩する虞があった。
更に、上記従来のカプラの構成の場合、カプラを取付ける際に、入口連結部をカプラの連結口に挿入せずに、主軸操作部材を手動で回転させ、主軸を前方へ移動させた状態で、入口連結部を連結口に挿入すると、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材(移動止めボール、戻り止めボール)が入口連結部のロック用溝部(係合部分)と係合する前に、入口連結部内の連結部側弁体と主軸とが接触して、主として冷媒回収時(即ち、加熱冷却機器側から、充填回収源側に冷媒を送る際)に、一時的に冷媒の漏洩する虞があった。
また、同様に、入口連結部をカプラの連結口に挿入せずに、主軸操作部材を手動で回転させ、主軸を前方へ移動させた状態で、入口連結部を連結口に挿入すると、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材が入口連結部のロック用溝部と係合する前に、カプラ内の弁主体が開放される虞があり、主として冷媒充填時(即ち、充填回収源側から加熱冷却機器側に冷媒を送る際)に、冷媒が漏洩する虞があった。これらの一時的な冷媒の漏洩についても、可燃性ガスを取扱う環境においては、爆発の危険性を有することから、防止できることが望まれる。
一方、主軸の押込み量を調節することで冷媒の漏洩の危険性を低減させることも可能であるが、異なる入口連結部とカプラを接続すると、部品の個別の要素(例えば、取着する螺子の精度の相違等)によって、連結部側弁体と主軸との相対的な位置の相違を生じることがあるため、その都度、確認作業や主軸の押込み量の調節作業を行う必要が生じ、煩雑となる。
考案は、以上の事情から、可燃性冷媒の漏洩による爆発の危険性を排除し、可燃性冷媒を使用する際にも十分な安全性を確保できる、優れたカプラの提供を、解決課題とする。
考案は、内部に連結部側弁体を有し外周面にロック用溝部を備えた入口連結部に対応した、加熱冷却器の前記入口連結部と、冷媒の充填回収源のホースとを接続するためのカプラであり、接続室を内部に備え、前記ロック用溝部に対応するロック部材を前記接続室の径方向に進退自在に保持した筒状の接続室部材と、前記接続室部材の側面に立設し前記接続室部材内の中央通路まで連通する横通路を備えたホース接続部材と、前記接続室部材の前端側の外周に設けられ、前記ロック部材と係止して前記入口連結部を固定するスリーブと、前記接続室部材の中心軸位置に配置される主軸と、前記主軸の後端側に取着され、前記主軸を進退させる主軸操作部と、前記接続室部材内で前記主軸とともに前記中央通路を開閉する弁主体と、前記弁主体を前方へ付勢する弾性部材を備え、前記スリーブは、前記接続室部材の後端を被覆し、且つ、前記ホース接続部材との干渉を防ぐ切欠部を備え、前記ロック部材と前記スリーブとが係止した状態で、前記スリーブの後端と前記主軸操作部の前端とが当接若しくは近接し、前記スリーブの後端によって、前記主軸操作部の回転を規制することを特徴とするカプラを、課題を解決するための手段とする。
また、本考案は、上記考案を前提として、前記弁主体は、前記主軸を通す通路形成穴を備え、前記主軸は、前記通路形成穴に内接する直径で軸方向に連続するバルブ当接部を備え、前記接続室部材に対する前記入口連結部の挿入状態で、前記スリーブが前方へ移動することにより、前記スリーブと前記主軸操作部の前端との間に拡大間隙部が形成され、前記バルブ当接部と前記弁主体が内接状態を維持することで前記中央通路を閉状態に保持する構成とし、且つ、前記連結部側弁体と前記主軸とが当接せずに連結部側通路を閉状態に保持し、前記拡大間隙部の形成により規制が解除された前記主軸操作部の回転により、前記中央通路及び前記連結部側通路を開状態とすることを特徴とするカプラを、課題を解決するための手段とする。
尚、本考案における「主軸操作部の回転を規制」とは、主軸操作部が完全に回転しない状態、又は、本考案の請求項2に示す微調節用間隙の寸法(即ち、取着する螺子の精度の相違、入口連結部の連結部側弁体の各種サイズの差で生じる寸法差等)程度を移動させるのに必要な僅かな回転を許容する状態をいう。ここで、微調節用間隙の寸法は、微調節用間隙の形成で生じるスリーブの移動によって、カプラに対して入口連結部が着脱できない状態を保ち、入口連結部とカプラの接続時においては、僅かな移動により冷媒漏洩を起こさない範囲で認められる。
請求項1に係る考案の構成によれば、カプラから入口連結部を取外す際には、主軸操作部の回転操作を行わなければ、スリーブを移動することができない構成としたことで、主軸操作部の操作によって、カプラの弁主体と入口連結部の双方を閉弁状態とした上で、主軸と連結部側弁体とを確実に離脱させ、カプラと入口連結部を離脱できる。このため、カプラから入口連結部を取外す際には、常に、カプラの弁主体と入口連結部の連結部側弁体の夫々が閉状態を保つことができる。従って、従来の操作手順の誤りによる多量の冷媒の漏洩を生じることがなく、可燃性冷媒の漏洩による爆発の危険性を排除し、可燃性冷媒を使用する際にも十分な安全性を確保できる。
また、従来、カプラを取外す際に、主軸操作部を操作せずにスリーブを後方へ移動させる誤操作を行うと、主軸と連結部側弁体とが離脱するよりも先に、カプラと入口連結部との間に隙間ができることによって、入口連結部側から、冷媒が一時的に前記隙間から漏洩する虞があったが、本考案によれば、主軸操作部の操作を行わなければ、カプラから入口連結部を取外すことができないので、当該漏洩の虞を解消することができる。
更に、スリーブの後端と主軸操作部の前端とが近接し、スリーブの後端によって、主軸操作部の回転を規制する構成においては、スリーブの後端と主軸操作部の前端との間に微調節用間隙が形成される。このため、異なる入口連結部とカプラを接続することで、連結部側弁体と主軸との相対的な位置の相違を生じることがあっても、前記微調節用間隙によって前記位置の相違による寸法差を緩和し、主軸の押込み量の調節作業を行う必要性を大幅に低減できる。
また、請求項2に係る考案によれば、上記請求項1の考案の構成に加えて、主軸は、弁主体の通路形成穴に対応する直径で連続するバルブ当接部を備えたことによって、入口連結部の挿入状態で、前記バルブ当接部は、弁主体と当接し、流体通路を閉状態に維持する。このため、例えば、微調節用間隙の範囲で主軸が押し込まれた状態で、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材が入口連結部のロック用溝部と係合する前にカプラ内の弁主体と主軸が移動したとしても、閉弁状態が維持され、不慮の冷媒の漏洩を防止し、且つ、作業安全性を確保することができる。
また、従来のカプラの構成の場合、上記したように、カプラを取付ける際に、入口連結部をカプラの連結口に挿入せずに、主軸操作部材を手動で回転させて主軸を前方へ移動し、入口連結部を連結口に挿入すると、入口連結部をカプラに固定するためのロック部材が入口連結部のロック用溝部と係合する前に、入口連結部内の連結部側弁体と主軸とが接触して、加熱冷却機器側から、一時的に冷媒が漏洩する虞があった。しかしながら、請求項2に係る考案によれば、主軸は、弁主体の通路形成穴に対応する直径で軸方向に連続するバルブ当接部を備えており、接続室部材に対する入口連結部の挿入状態で、スリーブが前方へ移動することにより、該スリーブと主軸操作部の前端との間に拡大間隙部が形成され、且つ、前記主軸のバルブ当接部と弁主体が当接状態を維持する。これにより中央通路を閉状態に保持することができ、一時的な冷媒の漏洩を防止できる。
また、上記構成によって、充填回収源側から加熱冷却機器側に冷媒を送る際にも、連結部側通路を閉状態に保持することで、冷媒が一時的に漏れる現象を生じることもなく、冷媒の流出量を低減することができる。
そして、スリーブの後端と主軸操作部の前端との間に微調節用間隙が形成される状態となるから、仮に先に微調節用間隙を締め込んで、入口連結部を挿入した場合であっても、最終的に、主軸操作部を回転させることによって流体通路を開放するため、操作のやり直しを伴わず、操作手順の誤り自体が存在しなくなる利点を有する。
考案の実施例1に係るカプラを示す(a)正面図、(b)平面図である。 考案の実施例1に係るカプラを示す(a)底面図、(b)図1(b)のA−A断面図である。 考案の実施例1に係るカプラの接続過程について、(a)主軸操作部を回転させた状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面拡明図、(b)入口連結部を差込んだ状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図である。 考案の実施例1に係るカプラの接続過程について、入口連結部を差込む前の状態を示す一部断面説明図である。 考案の実施例2に係るカプラを示す(a)正面図、(b)平面図である。 考案の実施例2に係るカプラを示す(a)底面図、(b)B−B断面図である。 考案の実施例2に係るカプラの通常の接続過程について、(a)主軸操作部を回転させた状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図(b)入口連結部を差込んだ状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図である。 考案の実施例2に係るカプラの通常の接続過程について、入口連結部を差込む前の状態を示す一部断面図である。 考案の実施例2に係るカプラの接続過程について、(a)主軸操作部を締め込む前の状態、(b)主軸操作部を締め込んだ状態における、入口連結部と当該カプラの関係を示す一部断面説明図である。 考案の実施例2に係るカプラの接続過程について、(a)入口連結部を差込んだ状態、(b)主軸操作部を締め込んだ状態における、入口連結部と当該カプラとの関係を示す一部断面説明図である。 考案の他の実施例にカプラを示す平面図である。
以下、本考案を具体化した実施例1、2について説明する。尚、本考案は以下実施例1、2に限定されるものではない。
図1乃至図4に本考案の実施例1に係るカプラ1を示す。尚、本考案の説明につき、カプラ1のうち入口連結部9(図3(a)参照。)と連結する側を前側、その反対側(主軸操作部5側)を後側として説明する。
考案の実施例1に係るカプラ1は、図2(b)に示すように、カプラ本体2、主軸4、主軸操作部5、弁主体6、固定手段であるロック部材7、弾性体である第一スプリング30及び第二スプリング31を備えている。前記ロック部材7は、カプラ1と入口連結部9との接続を維持し、また接続を解除する部分である。
考案のカプラ1に適応する入口連結部9は、図3に示すように、前記カプラ1のロック部材7に対応したロック用溝部91を外側面円周上に形成した筒状を有する。入口連結部9の内部には、所謂虫バルブである連結部側弁体90が設けられている。図3(b)に示すように、連結部側弁体90がカプラ1内の主軸4に押圧されることで、入口連結部9の連結部側弁体90が開放し、入口連結部9内の流体通路である連結部側通路R3が開放される。
前記カプラ本体2は、図2(b)に示すように、スリーブ20、接続室部材21、ホース接続部材22、主軸案内部23を備えている。
接続室部材21には、軸方向中央位置となる外側面にホース接続部材22が固着一体としてあり、ホース接続部材22の軸中心に設けられる流体通路である横通路R1は、接続室部材21の内部空間の流体通路である中央通路R2と繋がった構成である。
接続室部材21の内部空間のうち、前方側は接続室210となり、その後方に連続する前記中央通路R2を介して、後端側は主軸案内部23との係合部211となる。前記接続室210は、加熱冷却機器に取付けられた入口連結部9が嵌合される部分である。また、後端側の係合部211は、接続室部材21の後端内壁に雌螺子を形成してなる。
接続室部材21と主軸案内部23は組立状態において固定される。前記接続室210内には、弁主体6が配置される。また、弁主体6と主軸案内部23との間に、弾性部材として、第一スプリング30を配置している。このため、弁主体6は、第一スプリング30の付勢力により、接続室部材21に対して摺動可能な構成である。
前記接続室部材21の接続室210の外周位置に、前方側が小径、後方側が大径となるように段差212を形成してある。また、接続室部材21の前方側に同一円周上に一定間隔でロック部材7を保持するための穴となる保持部213を設けている。ロック部材7は金属製の球体である。またロック部材7は接続室210の径方向に進退自在に設けられる。
更に、保持部213よりも前端側の外周上に抜止部材用溝214を設け、該抜止部材用溝214に抜止部材215を設けている。抜止部材215は、スリーブ20の抜けを防止するためのものであり、抜止部材用溝214から外方へ突出して設けている。
接続室部材21の内周側において保持部213の直径はロック部材7の直径より小さく、ロック部材7はその一部分が接続室210の内部に突出できるように保持部213に保持される。このため、ロック部材7は弁主体6の先端部61に支えられている場合には、接続室210から退出して外周面から突出する。弁主体6の先端部61によって支持されず、スリーブ20によって押圧されると、ロック部材7の一部分が接続室210に突出する。
主軸案内部23は、有底筒状で底部中央に中心穴230を有する。該主軸案内部23は、接続室部材21と固着されている。主軸案内部23の外側に環状の第一シール部材220、前記中心穴230内に環状の第二シール部材221が設けられている。該第一シール部材220は、主軸案内部23と接続室部材21との間の冷媒の漏洩を防止するものである。また、第二シール部材221は、主軸案内部23と主軸4との間の冷媒の漏洩を防止するものである。
また、主軸案内部23の筒内には、底部中央の中心穴230よりも直径寸法の大きい雌螺子部231を形成してある。雌螺子部231は、主軸4の中央部保持部45に形成された雄螺子と螺合する。
弁主体6は、有底筒状で底部中央に通路形成穴60を有する。弁主体6の軸方向中央位置には、入口連結部9との連結時に冷媒の漏洩を防止するための環状の第三シール部材222を配置している。また、弁主体6の外周には、接続室部材21と弁主体6との間の冷媒の漏洩を防止するための環状の第四シール部材223を配置している。更に、弁主体6の通路形成穴60に沿って、環状の第五シール部材224を配置している。第五シール部材224は、弁主体6と主軸4との間の冷媒の漏洩を防止する。
主軸操作規制手段となるスリーブ20は、接続室部材21の外面に当接して取り付けられる。本実施例におけるスリーブ20は、接続室部材21の前端近傍のロック部材7を押圧する位置から接続室部材21の後端に重なる位置までの長さを有する。スリーブ20の上部後端位置から概ね上部中央位置には、ホース接続部材22に干渉しない、一定幅の切欠部200を形成している。切欠部200の一定幅は、ホース接続部材22が干渉しない幅であることが必要である。スリーブ20はロック部材7と入口連結部9との係合を維持し、また、係合を解除させる部分である。スリーブ20の前部の内側にはテーパー部201が設けられている。
テーパー部201の後方には段部202が設けられている。段部202は前方側の厚みが大きく後方側の厚みが小さいものとしている。後方側の厚みを小さくすることで、製造過程における前記切欠部200の形成をより容易としている。
接続室部材21の外周にスリーブ20を配置すると、スリーブ20の段部202と接続室部材21の段差212との間に円形の第二スプリング収納空間24が形成される。図2(b)及び図3(a)に示すように、前記第二スプリング収納空間24内には第二スプリング31を圧縮した状態で格納する。前記テーパー部201は、前記第二スプリング31の付勢によって、ロック部材7を押し付けて、該ロック部材7を接続室210の内側へ押圧する。
主軸操作部5は、軸方向中央部に底部50を有する円筒状部材である。底部50の中央には軸穴51を有する。主軸操作部5は、主軸4の後端側に取着して該主軸4と固着一体となるものである。
主軸4は、後端に主軸操作部5を固定するための後端部段差41と後端雄螺子部42を備えている。また、主軸4の長手中央位置には、主軸案内部23の雌螺子部231に螺合する中央雄螺子部45を備えている。主軸4の前端には、入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するための弁体押圧部40を備えている。そして、前端の弁体押圧部40の後部に連続して、バルブ当接部43を備えている。バルブ当接部43は、弁主体6の前記通路形成穴60に対応する直径で軸方向に連続する円柱状として形成されている。
主軸4は前方から主軸案内部23の中心穴230を通し、その後主軸案内部23の雌螺子部231と主軸4の中央雄螺子部45とを螺合させ、次いで、主軸操作部5の底部中央の軸穴51を通す。主軸操作部5の軸穴51は主軸4の後端部段差41によって縮径した部分に嵌合する。その後、主軸4の後端の後端雄螺子部42に対してロックナット44を螺合固定する。次に、主軸4の前端側から第一スプリング30を通して弁主体6の通路形成穴60に嵌合し、主軸案内部23の外周に設けた雄螺子部232と接続室部材21の後端側の係合部211における雌螺子を螺合固定する。当該構成によって、主軸4の中央雄螺子部45の直径が主軸案内部23の中心穴230の直径よりも大きく形成されているため、主軸操作部5を後端側へ移動するように回転させ続けても、主軸4が後端側から外れない安全な構成を実現している。
以上の構成によって、スリーブ20がホース接続部材22に干渉せずに後方へ延設され、接続室部材21及び主軸案内部23を被覆した構成としたカプラ1が実現される。
先ず、本実施例1に係るカプラ1の離脱操作について説明する。本実施例1におけるスリーブ20は、図1及び図2に示すように、接続室部材21の前端近傍のロック部材7を押圧する位置から接続室部材21の後端に重なる位置までの長さを有し、主軸操作部5の前端52がスリーブ20の後端203と当接しているため、カプラ1から入口連結部9を取外す際には、主軸操作部5の回転操作を行わなければ、該スリーブ20を移動することができない構成である。
離脱操作は上記図3(a)、図3(b)、図4の手順で行うこととなる。即ち、図3(a)に示す冷媒の流通状態から、主軸操作部5を回転して後退させ、図3(b)に示す、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1を形成し、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6を閉状態とする。
拡大間隙部L1を形成したことによって、スリーブ20を後方へ移動できる。この時点で、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6が閉状態となっているから、冷媒の漏洩を阻止することができる。図4に示すように、スリーブ20を後方へ移動し、カプラ1から入口連結部9を取外す。
次に、本実施例1に係るカプラ1の接続操作について説明する。接続操作は、離脱操作の逆手順となり、図4、図3(b)、図3(a)に示す手順で行う。本実施例1に係るカプラ1によれば、図4に示すように、入口連結部9の未接続状態において、主軸操作部5の前端52がスリーブ20の後端203と当接しているため、主軸操作部5は、回転操作が規制され、全く回転操作を行うことができない。
前記入口連結部9をカプラ1の開口10に差し込むと、カプラ1の接続室210に進入した入口連結部9の先端92が、カプラ1内の弁主体6を押圧して、弁主体6を後方へ移動させる。
入口連結部9の進入に伴い、入口連結部9の外周面に設けたロック用溝部91に、カプラ1のロック部材7が入り込む。ロック部材7がロック用溝91に入り込むことによって、スリーブ20はロック部材7による固定が解除され、第二スプリング31の付勢によって前方方向へ移動する。
スリーブ20の前方への移動によって、図3(b)に示すように、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1が形成される。
この状態において、弁主体6は後方へ移動するものの、弁主体6と主軸4のバルブ当接部43は互いに摺動するだけで、中央通路R2は、閉状態が保持される。また、入口連結部9の連結部側弁体90と主軸4は接触せず、入口連結部9の連結部側弁体90は、閉状態が保持される。
拡大間隙部L1が形成されたことによって、スリーブ20に干渉しない範囲で、主軸操作部5の回転操作が可能となり、主軸4を前方へ移動できる。
主軸4を前方へ移動させると、図3(a)に示すように、弁主体6と主軸4との間の中央通路R2が開放される。併せて、前方へ移動した主軸4の前端で入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するため、入口連結部9側の連結部側通路R3が開放される。
常に開放された横通路R1と、以上に示した弁主体6と主軸4との間の中央通路R2と、入口連結部9の連結部側通路R3の全てが連続して開放することによって、冷媒の充填回収源と加熱冷却機器との間の冷媒の充填、回収、及び加熱冷却機器内の真空引きが可能となる。尚、図3(a)には、横通路R1から、中央通路R2を経由して連結部側通路R3へ流れる充填時の冷媒の経路を、二点鎖線にて示している。
次に、図5乃至図10に、本考案の実施例2に係るカプラ1を示す。尚、本実施例2に係るカプラ1はその構成中、実施例1とスリーブ20の長さが僅かに異なる点について相違し、その他の構成部品(即ち、接続室部材21、ホース接続部材22、主軸案内部23、第一スプリング30、第二スプリング31、主軸操作部5)は実施例1と共通する。
本実施例2に係るカプラ1は、通常状態において、図5乃至図6(a)に示すように、主軸操作部5とスリーブ20との間に微調節用間隙L2を形成することによって、入口連結部9内の連結部側弁体92の軸方向の位置に精度を求めることなく、主軸操作部5の回転を規制する構成を有するものである。
考案の実施例2に係るカプラ1におけるスリーブ20は、実施例1よりも若干軸方向の長さが短い。本考案の実施例2に係るカプラ1における主軸操作部5とスリーブ20との間の僅かな微調節用間隙L2は約2mm程度である。
主軸4は、実施例1と共通する構成である。即ち、後端に主軸操作部5を固定するための後端部段差41と後端雄螺子部42を備えている。また、主軸4の長手中央位置には、主軸案内部23の雌螺子231に螺合する中央雄螺子部45を備えている。主軸4の前端には、入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するための弁体押圧部40を備えている。そして、前端の弁体押圧部40の後部に連続して、バルブ当接部43を備えている。バルブ当接部43は、主軸4の閉弁位置で軸方向に弁主体6の通路形成穴60に対応する直径で連続する円柱状として形成されている。
本実施例2に係るカプラ1では、実施例1とスリーブ20の長さが異なり、その結果、僅かな微調節用間隙L2を有するため、想定される誤操作について、実施例1の場合と若干異なる。
本実施例2においては、主軸操作規制手段であるスリーブ20によって主軸操作部5を規制する点では、実施例1と共通するが、実施例2は僅かな微調節用間隙L2の分だけ、主軸操作部5を締め込むことができる点で相違する。
実施例2では、スリーブ20を微調節用間隙L2分だけ閉めこんだ位置としている。入口連結部9を差込んだ状態であっても、また、微調節間隙L2が形成されている状態であっても、前記主軸4とバルブ当接部43によって、カプラ1内の弁体の閉状態を維持する構成を有する。
先ず、本実施例2に係るカプラ1の離脱操作について説明する。上記したように、本実施例2におけるスリーブ20は、実施例1におけるスリーブ20よりも若干短く形成されている。具体的には、接続室部材21の前端近傍のロック部材7を押圧する位置から接続室部材21の後端近傍に重なる位置までの長さを有する。このため、本考案の実施例2に係るカプラ1における主軸操作部5とスリーブ20との間には、上記したように、約2mm程度の僅かな微調節用間隙L2が形成されている。
しかしながら、微調節用間隙L2の寸法は、微調節用間隙L2の形成で生じるスリーブの移動によって、カプラ1に対して入口連結部9が着脱できない状態を保っている。このため、実施例2においても、カプラ1から入口連結部9を取外す際には、主軸操作部5の回転操作を行わなければ、該スリーブ20を移動できない構成である。
本実施例2に係るカプラ1の離脱操作は、図7(a)、図7(b)、図8の手順で行う。具体的には、先ず、図7(a)に示すように、冷媒の流通状態から、主軸操作部5を回転して後退させる。次に、図7(b)に示す、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1を形成し、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6を閉状態とする。
拡大間隙部L1を形成したことによって、実施例1と同様に、スリーブ20を後方へ移動できる。この時点で、連結部側弁体90及びカプラ1の弁主体6が閉状態となっているから、冷媒の漏洩を阻止することができる。そして、図8に示すように、スリーブ20を後方へ移動し、カプラ1から入口連結部9を取外す。
次に、本考案の実施例2に係るカプラ1と入口連結部9との接続を行うための通常操作について、以下に説明する。接続操作は、上記離脱操作の逆手順となる。即ち、図8、図7(b)、図7(a)の順で行う。
図8に示すように、カプラ1の開口10に対して入口連結部9を差し込む。カプラ1の接続室210に進入した入口連結部9の先端92が、カプラ1内の弁主体6を押圧して、弁主体6を後方へ移動させる。前記入口連結部9の進入に伴い、入口連結部9の外周面に設けたロック用溝部91に、カプラ1のロック部材7が入り込む。
ロック部材7がロック用溝91に入り込むことによって、スリーブ20はロック部材7による固定が解除され、第二スプリング31の付勢によって前方方向へ移動する。図7(b)に示すように、スリーブ20の前方への移動によって、スリーブ20と主軸操作部5との間に拡大間隙部L1が形成される。
拡大間隙部L1が形成されたことによって、スリーブ20が干渉しない範囲で、主軸操作部5の回転操作が可能となり、主軸4を前方へ移動できる。図7(a)に示すように、主軸4を前方へ移動させると、弁主体6と主軸4との間の中央通路R2が開放される。併せて、前方へ移動した主軸4の弁体押圧部40で入口連結部9の連結部側弁体90を押圧するため、入口連結部9側の連結部側通路R3が開放される。
次に、接続操作の手順が正しく行われず、先に主軸操作部5を回転させる動作を行った場合について、図9及び図10に図示するとともに、説明する。
本実施例2に係るカプラ1によれば、操作手順の誤りによって、図9(a)及び(b)に示すように主軸操作部5を回転し、押し込む。次に、図10(a)及び図10(b)に示すように、カプラ1の開口10へ、入口連結部9を挿入する。この状態においても、ロック部材7とロック用溝部91との係合が完了するまで、常に、主軸操作部5による主軸4の前方への移動量と入口連結部9の挿入に伴う弁主体6の後方への移動量から、弁主体6と主軸4は弁体の閉状態を保つこととなる。
更に、ロック部材7とロック用溝部91との係合が完了すると、ロック部材7がロック用溝部91内に進入し、ロック部材7による固定がされていたスリーブ20が解除され、第二スプリング31の付勢によりスリーブ20が接続室部材21に対してスライドし、中央通路R2、連結部側通路R3が形成されない状態で、拡大間隙部L1が形成される。即ち、正常な接続作業の過程に自動的に移行することができ、その状態から主軸操作部5を更に締め込むだけで、正常且つ安全に連結を完成させることができる。
このため、本考案の実施例2に係るカプラ1は、操作手順の誤り、即ち、主軸操作部5のみを先に締め込んで、最も主軸4を前進させた状態で入口連結部9を差し込んでも、入口連結部9のロック溝部91にロック部材7が係合するより先にカプラ1の弁体(弁主体6、連結部側弁体90)が開放されることはなく、カプラ1の連結に至るまで、完全に冷媒の漏れを遮断でき、また操作のやり直しを伴わず、操作手順の誤り自体が存在しなくなる利点を有する。
尚、本考案においては、上記実施例1、2に限定するものではなく、例えば、本考案における切欠部は、実施例1、2に示したスリーブ20の後端に開口する切欠部200の形状に限らず、例えば、図11(a)に示すように、スリーブ20の前端から後端に亘って一定幅で切除したものでもよいし、図11(b)に示すように、一定幅の長孔等とすることもできる。
また、本考案においては、上記実施例1、2において、横通路R1は常に開放した状態であるが、本考案の条件を満たす限り、横通路R1に他の弁体を設け、必要に応じて閉状態とすることもできる。
1 カプラ
10 開口
2 カプラ本体
20 スリーブ
200 切欠部
201 テーパー部
202 段部
203 後端
21 接続室部材
210 接続室
211 係合部
212 段差
213 保持部
214 抜止部材用溝
215 抜止部材
22 ホース接続部材
220 第一シール部材
221 第二シール部材
222 第三シール部材
223 第四シール部材
224 第五シール部材
23 主軸案内部
230 中心穴
231 雌螺子部
232 雄螺子部
24 第二スプリング収納空間
30 第一スプリング(弾性部材)
31 第二スプリング
4 主軸
40 弁体押圧部
41 後端部段差
42 後端雄螺子部
43 バルブ当接部
44 ロックナット
45 中央部螺子部
5 主軸操作部
50 底部
51 軸穴
52 前端
6 弁主体
60 通路形成穴
61 先端部
7 ロック部材
9 入口連結部
90 連結部側弁体(虫バルブ)
91 ロック用溝部
92 先端
L1 拡大間隙部
L2 微調節用間隙
R1 横通路
R2 中央通路
R3 連結部側通路

Claims (2)

  1. 内部に連結部側弁体を有し外周面にロック用溝部を備えた入口連結部に対応した、加熱冷却器の前記入口連結部と、冷媒の充填回収源のホースとを接続するためのカプラであり、
    接続室を内部に備え、前記ロック用溝部に対応するロック部材を前記接続室の径方向に進退自在に保持した筒状の接続室部材と、
    前記接続室部材の側面に立設し前記接続室部材内の中央通路まで連通する横通路を備えたホース接続部材と、
    前記接続室部材の前端側の外周に設けられ、前記ロック部材と係止して前記入口連結部を固定するスリーブと、
    前記接続室部材の中心軸位置に配置される主軸と、
    前記主軸の後端側に取着され、前記主軸を進退させる主軸操作部と、
    前記接続室部材内で前記主軸とともに前記中央通路を開閉する弁主体と、
    前記弁主体を前方へ付勢する弾性部材を備え、
    前記スリーブは、前記接続室部材の後端を被覆し、且つ、前記ホース接続部材との干渉を防ぐ切欠部を備え、
    前記ロック部材と前記スリーブとが係止した状態で、前記スリーブの後端と前記主軸操作部の前端とが当接若しくは近接し、前記スリーブの後端によって、前記主軸操作部の回転を規制することを特徴とするカプラ。
  2. 前記弁主体は、前記主軸を通す通路形成穴を備え、
    前記主軸は、前記通路形成穴に内接する直径で軸方向に連続するバルブ当接部を備え、
    前記接続室部材に対する前記入口連結部の挿入状態で、前記スリーブが前方へ移動することにより、前記スリーブと前記主軸操作部の前端との間に拡大間隙部が形成され、前記バルブ当接部と前記弁主体が内接状態を維持することで前記中央通路を閉状態に保持する構成とし、且つ、前記連結部側弁体と前記主軸とが当接せずに連結部側通路を閉状態に保持し、
    前記拡大間隙部の形成により規制が解除された前記主軸操作部の回転により、前記中央通路及び前記連結部側通路を開状態とすることを特徴とする請求項1記載のカプラ。
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