JP2021164553A - ミシンのボビンケース交換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに、本発明の第2の目的は、エラー検出用のセンサーも1つにして故障率を下げ、修理によるダウンタイムを減らし、ミシンの稼働率を上げることにある。
補充ボビンケースをセットする補充ボビンケース受けと、
固定ベースと、
固定ベースに対して旋回可能な旋回ベースと、
空ボビンケース又は補充ボビンケースを掴むための開閉可能なツメを有するツメ装置と、
旋回ベースを補充ボビンケース受けを向く方向と釜を向く方向との間で旋回可能にする旋回機構と、
ツメ装置を旋回ベースに対して前後スライド可能にする前後スライド機構と、
ツメを開閉可能にするツメ開閉機構と、
旋回機構と前後スライド機構とツメ開閉機構とをすべて駆動する1つの駆動軸と、
を含み構成されたことを特徴とする。
前記ツメ開閉機構は、駆動軸により回転するツメ開閉用カムと、ツメと連動するカムフォロアとを含み、ツメ開閉用カムが該カムフォロアを押すことに基づいてツメが開閉し、
前後スライド機構は、駆動軸により回転する前後スライド用カムと、ツメ装置と連動するカムフォロアとを含み、前後スライド用カムが該カムフォロアを押すことに基づいてツメ装置が前後スライドし、
前記旋回用カムとツメ開閉用カムと前後スライド用カムは同期して回転する態様を例示できる。
前側スライドブロックにツメ装置が取り付けられており、
前後スライド用カムが該カムフォロアを押すことに基づいてツメ装置が前後スライドし、
ツメ装置が空ボビンケース又は補充ボビンケースを押さえないときは、後側スライドブロックと前側スライドブロックは同量スライドし、
ツメ装置が空ボビンケース又は補充ボビンケースを押さえた後は、前側スライドブロックがスライドせず、後側スライドブロックがバネを圧縮して前側スライドブロックとの間隙を縮めながらスライドする態様を例示できる。
さらに、エラー検出用のセンサーも1つにして故障率を下げ、修理によるダウンタイムを減らし、ミシンの稼働率を上げることができる。
補充ボビンケースをセットする補充ボビンケース受けと、
固定ベースと、
固定ベースに対して旋回可能な旋回ベースと、
空ボビンケース又は補充ボビンケースを掴むための開閉可能なツメを有するツメ装置と、
旋回ベースを補充ボビンケース受けを向く方向と釜を向く方向との間で旋回可能にする旋回機構と、
ツメ装置を旋回ベースに対して前後スライド可能にする前後スライド機構と、
ツメを開閉可能にするツメ開閉機構と、
旋回機構と前後スライド機構とツメ開閉機構とをすべて駆動する1つの駆動軸と、
補充ボビンケース受けへの補充ボビンケースセット忘れと、釜からの空ボビンケース取り出しミスと、補充ボビンケース受けからの補充ボビンケース取り出しミスと、駆動軸の原点検出とを、1つのセンサーで検出するエラー検出装置と
を含み構成されている。
ミシンの種類は特に限定されず、直線縫いミシン、模様縫いミシン、刺繍ミシン等を例示できる。
補充ボビンケースBをセットする補充ボビンケース受け2と、
固定ベース3と、
固定ベース3に対して旋回可能な旋回ベース4と、
空ボビンケースA又は補充ボビンケースBを掴むための開閉可能なツメ10を有するツメ装置6と、
旋回ベース4を、補充ボビンケース受け2を向く方向と釜64を向く方向との間で旋回可能にする旋回機構17と、
ツメ装置6を旋回ベース4に対して前後スライド可能にする前後スライド機構22と、
ツメ10を開閉可能にするツメ開閉機構34と、
旋回機構17と前後スライド機構22とツメ開閉機構34とをすべて駆動する1つの駆動軸16と、
駆動軸16を回転させる1つの駆動モーター14と、
補充ボビンケース受け2への補充ボビンケースセット忘れと、釜64からの空ボビンケース取り出しミスと、補充ボビンケース受け2からの補充ボビンケース取り出しミスと、駆動軸16の原点とを、1つのセンサーで検出するエラー検出装置40と
を含み構成されている。
補充ボビンケース受け2は、斜めに前傾することにより後面が斜め上後方を向く受け板に、補充ボビンケースBをセットする凹所が形成されてなる。補充ボビンケース受け2は、釜64の直下の機枠にブラケットを介して取り付けられている。
固定ベース3は、縦方向と前後方向とに延びる板状体であって、補充ボビンケース受け2の側部に固定されている。ベースには、後述するモーターの旋回を逃がすための逃がし穴が形成されている。
旋回ベース4は、縦方向と前後方向とに延びる板状体であって、その後上部が固定ベース3の上部に対して旋回支持軸5により軸着され、該旋回支持軸5を中心にしてその前部が旋回可能となっている。
ツメ装置6は、スライドベース7と、スライドベース7の上にピン受け8を介して取り付けられた押さえ下板9と、押さえ下板9の上にピン受け8に係入する支点軸11により回動可能に取り付けられたツメ10と、押さえ下板9の上に固定されたツメ受け12と、ツメ10及びツメ受け12を覆う押さえ上板13とからなる。
後述する後側スライドブロック28と共に、スライドベース7、押さえ下板9、ツメ10、ツメ受け12及び押さえ上板13が共に前後スライドしうる。
ツメ10は、ツメ受け12に近付くように回動すると、ツメ受け12とでボビンケースのつまみを掴む「閉」となり、ツメ受け12から離れるように回動すると、ボビンケースA,Bのつまみを離して「開」となる。
駆動モーター14は、旋回ベース4の後部に横向きに取り付けられている。モーター本体15は旋回ベース4の左側にあって固定ベース3の逃がし穴を貫通しており、モーター本体15が回転させる駆動軸16は旋回ベース4の右側に突出している。
旋回機構17は、駆動軸16に取り付けられて回転する旋回用カム18と、固定ベース3に基台20及び旋回位相調整板21を介して取り付けられたカムフォロア19とを含み構成されている。
旋回用カム18は特定カムプロフィールのカム縁をもつ板カムであり、回転に伴いカム縁の各位相が、カムフォロア19を押すことにより、旋回用カム18とともに旋回ベース4が旋回するようになっている。また、基台20に対して旋回位相調整板21を位置調整して止めることにより、旋回位相を調整することができる。なお、カムフォロア19を旋回用カム18に当接させる方向に、旋回機構17を付勢するバネ機構(図示略)を備えている。
旋回用カム18等による旋回ベース4の旋回角度(補充ボビンケース受け2を向く方向と釜64を向く方向との間の角度)は例えば20〜40°(図示例は30°)であり、機構を組み込みやすく且つ旋回時間を短くできる。
前後スライド機構22は、駆動軸16により旋回用カム18と同期して回転する前後スライド用カム23と、カムフォロア24付きの四節リンク25と、四節リンク25の1つのレバーに取り付けられた前後スライド用レバー26と、旋回ベース4に取り付けられた前後スライド軸27と、前後スライド軸27にスライド可能に係合した後側スライドブロック28及び前側スライドブロック29と、両スライドブロック28,29間の前後長8mmほどの間隙30に介装されたバネ31と、後側スライドブロック28に突設され、前後スライド用レバー26に係合するレバー駆動ピン32とを含み構成され、前側スライドブロック29にツメ装置6のスライドベース7が取り付けられている。
ツメ開閉機構34は、駆動軸16により旋回用カム18と同期して回転するツメ開閉用カム35と、カムフォロア36付きのツメ開閉用レバー37と、四節リンク38と、ツメ10の支点軸11よりも後側から下方へ延び、押さえ下板9のスリットを貫通して、四節リンク38の側縁に当たるツメ駆動ピン39とを含み構成されている。
エラー検出装置40は、駆動軸16により旋回用カム18と同期して回転する円板状ドグ41と、スライドベース7に取り付けられて共に前後スライドするバー状ドグ46と、センサーベース50に取り付けられた1つのフォトセンサー51とからなる。
・駆動軸16の位相0°(原点)に合わせた円板側原点検出スリット42と、
・位相157°に合わせた円板側補充ボビンケース忘れ用スリット43と、
・位相265°に合わせた円板側空ボビンケース用スリット44と、
・位相283°に合わせた円板側補充ボビンケース用スリット45と
が形成されている。
・バー側原点検出スリット47と、
・バー側空ボビンケース用スリット48と
が形成されている。
1つのフォトセンサー51は、センサーベース50に取り付けられた発光体及び受光体からなり、円板状ドグ41のスリットとバー状ドグ46のスリットとが合致したことを検知して、補充ボビンケース受け2への補充ボビンケースセット忘れと、釜64からの空ボビンケース取り出しミスと、補充ボビンケース受け2からの補充ボビンケース取り出しミスと、駆動軸16の原点とを検出する。その詳細は後述する。
以上のように構成された本実施例のボビンケース交換装置1の基本動作を、図7のタイミングチャートと、図8〜図21の動作図を参照して説明する。
そして、駆動軸16が一方向に回転しはじめると、タイミングチャートのとおり、ツメ装置6は旋回ベース4と共に釜64を向く方向となる側に旋回しはじめるとともに、ツメ装置6は前進しはじめる。
次に、本実施例のボビンケース交換装置1において、動作上問題となるため検出すべき3点のエラー検出と、駆動軸16の原点検出とを、図7のタイミングチャートと、図22〜図24の動作図を参照して説明する。
図22は、駆動軸16が回動して位相157°のとき([基本動作](8)の直後)の動作図であり、補充ボビンケースBを補充ボビンケース受け2から取り出そうとしている。
なお、前側スライドブロック29の前端からフォトセンサー51までの距離は103mmである。
図23は、駆動軸16が回動して位相266°のとき([基本動作](11)の直後)の動作図であり、補充ボビンケースBを釜64に取り付けようとしている。
なお、前側スライドブロック29の前端からフォトセンサー51までの距離は91mmである。
図24は、駆動軸16が回動して位相284°のとき([基本動作](12)の直後)の動作図であり、補充ボビンケースBを釜64に取り付け終わろうとしている。
駆動軸16が1回転して正しく位相0°(原点)となったとき、フォトセンサー51上で、円板側原点検出スリット42とバー側原点検出スリット47が合致するため、フォトセンサー51は原点検出し、ボビンケース交換装置1は停止する。
(a)旋回機構17と前後スライド機構22とツメ開閉機構34とをすべて1つの駆動軸16で駆動するので、故障率を下げることができ、修理によるダウンタイムを減らし、ミシンの稼働率を上げることができる。
(b)1つの駆動軸16を1つの駆動モーター14で回転させるため、さらに故障率を下げることができる。
(c)前記駆動モーター14が1方向回転であるため、動作がスムーズで、制御が容易である。
(d)エラー検出用のセンサーも1つなので、故障率を下げることができ、修理によるダウンタイムを減らし、ミシンの稼働率を上げることができる。
B 補充ボビンケース
1 ボビンケース交換装置
2 補充ボビンケース受け
3 固定ベース
4 旋回ベース
5 旋回支持軸
6 ツメ装置
7 スライドベース
8 ピン受け
9 押さえ下板
10 ツメ
11 支点軸
13 押さえ上板
14 駆動モーター
15 モーター本体
16 駆動軸
17 旋回機構
18 旋回用カム
19 カムフォロア
20 基台
21 旋回位相調整板
22 前後スライド機構
23 前後スライド用カム
24 カムフォロア
25 四節リンク
26 前後スライド用レバー
27 前後スライド軸
28 後側スライドブロック
29 前側スライドブロック
30 間隙
32 レバー駆動ピン
33 連結ネジ
34 ツメ開閉機構
35 ツメ開閉用カム
36 カムフォロア
37 ツメ開閉用レバー
38 四節リンク
39 ツメ駆動ピン
40 エラー検出装置
41 円板状ドグ
42 円板側原点検出スリット
43 円板側補充ボビンケース忘れ用スリット
44 円板側空ボビンケース用スリット
45 円板側補充ボビンケース用スリット
46 バー状ドグ
47 バー側原点検出スリット
48 バー側空ボビンケース用スリット
50 センサーベース
51 フォトセンサー
60 ミシン
60 位相
61 ベッド
62 機枠
63 駆動軸
64 釜
65 針板
Claims (12)
- 空ボビンケース(A)をミシン(60)の釜(64)から取り出し、補充ボビンケース(B)を釜(64)に取り付けるボビンケース交換装置において、
補充ボビンケース(B)をセットする補充ボビンケース受け(2)と、
固定ベース(3)と、
固定ベース(3)に対して旋回可能な旋回ベース(4)と、
空ボビンケース(A)又は補充ボビンケース(B)を掴むための開閉可能なツメ(10)を有するツメ装置(6)と、
旋回ベース(4)を補充ボビンケース受け(2)を向く方向と釜(64)を向く方向との間で旋回可能にする旋回機構(17)と、
ツメ装置(6)を旋回ベース(4)に対して前後スライド可能にする前後スライド機構(22)と、
ツメ(10)を開閉可能にするツメ開閉機構(34)と、
旋回機構(17)と前後スライド機構(22)とツメ開閉機構(34)とをすべて駆動する1つの駆動軸(16)と、
を含み構成されたことを特徴とするミシンのボビンケース交換装置。 - 前記駆動軸(16)を1つの駆動モーター(14)で回転させる請求項1記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前記駆動モーター(14)が1方向回転である請求項2記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前記駆動軸(16)が、前記旋回ベース(4)と共に旋回するものである請求項1〜3のいずれか一項に記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前記旋回機構(17)は、駆動軸(16)により回転する旋回用カム(18)と、固定ベース(3)に取り付けられたカムフォロア(19)とを含み、旋回用カム(18)が該カムフォロア(19)を押すことにより旋回ベース(4)が旋回する請求項4記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前記ツメ開閉機構(34)は、駆動軸(16)により回転するツメ開閉用カム(35)と、ツメ(10)と連動するカムフォロア(36)とを含み、ツメ開閉用カム(35)が該カムフォロア(36)を押すことに基づいてツメ(10)が開閉する請求項4又は5記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前後スライド機構(22)は、駆動軸(16)により回転する前後スライド用カム(23)と、ツメ装置(6)と連動するカムフォロア(24)とを含み、前後スライド用カム(23)が該カムフォロア(24)を押すことに基づいてツメ装置(6)が前後スライドする請求項4〜6のいずれか一項に記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前記旋回機構(17)は、駆動軸(16)により回転する旋回用カム(18)と、固定ベース(3)に固定されたカムフォロア(19)とを含み、旋回用カム(18)が該カムフォロア(19)を押すことにより旋回ベース(4)が旋回し、
前記ツメ開閉機構(34)は、駆動軸(16)により回転するツメ開閉用カム(35)と、ツメ(10)と連動するカムフォロア(36)とを含み、ツメ開閉用カム(35)が該カムフォロア(36)を押すことに基づいてツメ(10)が開閉し、
前後スライド機構(22)は、駆動軸(16)により回転する前後スライド用カム(23)と、ツメ装置(6)と連動するカムフォロア(24)とを含み、前後スライド用カム(23)が該カムフォロア(24)を押すことに基づいてツメ装置(6)が前後スライドし、
前記旋回用カム(18)とツメ開閉用カム(35)と前後スライド用カム(23)は同期して回転する請求項4記載のミシンのボビンケース交換装置。 - 補充ボビンケース受け(2)への補充ボビンケースセット忘れと、釜(64)からの空ボビンケース取り出しミスと、補充ボビンケース受け(2)からの補充ボビンケース取り出しミスと、駆動軸(16)の原点検出とを、1つのセンサー(51)で検出するエラー検出装置(40)を備える請求項1〜8のいずれか一項に記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前記前後スライド機構(22)は、駆動軸(16)により回転する前後スライド用カム(23)と、カムフォロア(24)と、旋回ベース(4)に取り付けられた前後スライド軸(27)と、前後スライド軸(27)にスライド可能に係合した後側スライドブロック(28)及び前側スライドブロック(29)と、両スライドブロック(28,29)間の間隙(30)に介装されたバネ(31)と、該カムフォロア(24)に後側スライドブロック(28)を連動させる部材(25,26,32)とを含み、
前側スライドブロック(29)にツメ装置(6)が取り付けられており、
前後スライド用カム(23)が該カムフォロア(24)を押すことに基づいてツメ装置(6)が前後スライドし、
ツメ装置(6)が空ボビンケース(A)又は補充ボビンケース(B)を押さえないときは、後側スライドブロック(28)と前側スライドブロック(29)は同量スライドし、
ツメ装置(6)が空ボビンケース(A)又は補充ボビンケース(B)を押さえた後は、前側スライドブロック(29)がスライドせず、後側スライドブロック(28)がバネ(31)を圧縮して前側スライドブロック(29)との間隙(30)を縮めながらスライドする請求項4〜8のいずれか一項に記載のミシンのボビンケース交換装置。 - 補充ボビンケース受け(2)への補充ボビンケースセット忘れと、釜(64)からの空ボビンケース取り出しミスと、補充ボビンケース受け(2)からの補充ボビンケース取り出しミスと、駆動軸(16)の原点検出とを、1つのセンサー(51)で検出するエラー検出装置(40)を備える請求項10記載のミシンのボビンケース交換装置。
- 前記エラー検出装置(40)は、駆動モーター(14)で回転する開スリット(42−45)付きの円板状ドグ(41)と、ツメ装置(6)と共に前後スライドする開スリット(47,48)付きのバー状ドグ(46)と、円板状ドグ(41)とバー状ドグ(46)とが並んだ箇所に配置された前記センサー(51)としてのフォトセンサーとを備える請求項11記載のミシンのボビンケース交換装置。
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