JP2021161898A - 圧縮機 - Google Patents

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JP2021161898A JP2020062332A JP2020062332A JP2021161898A JP 2021161898 A JP2021161898 A JP 2021161898A JP 2020062332 A JP2020062332 A JP 2020062332A JP 2020062332 A JP2020062332 A JP 2020062332A JP 2021161898 A JP2021161898 A JP 2021161898A
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俊之 外山
Toshiyuki Sotoyama
真一 川畑
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Abstract

【課題】圧縮機の外部へ流出する油の量を低減する。【解決手段】圧縮機(10)は、ケーシング(20)と、電動機(60)と、圧縮機構(30)と、油分離板(110)と、多孔質材(120)とを備える。油分離板(110)は、圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒に含まれる油を該ガス冷媒から分離する。多孔質材(120)は、三次元的に連続する複数の細孔を有する。多孔質材(120)は、油分離板(110)における電動機(60)側の面に配置される。【選択図】図3

Description

本開示は、圧縮機に関する。
従来、空気調和装置等に使用される圧縮機が知られている。特許文献1には、全密閉型で縦型の圧縮機が開示されている。この圧縮機では、ケーシングに圧縮機構が収容されている。圧縮機構は、冷媒を圧縮してケーシング内部の高圧空間に吐出する。ケーシング内の高圧空間には、多孔質材が配置されている。多孔質材は、ケーシングの内面における鉛直方向に沿った面に取り付けられている。
特開2014−129744号公報
上記特許文献1の圧縮機では、圧縮機構から吐出された冷媒は、ケーシング内部を多孔質材に沿って下方に流れる。圧縮機構から吐出された冷媒には、圧縮機構の摺動部を潤滑した潤滑油が、微細な油滴の状態で混入している。特許文献1の多孔質材は、冷媒に含まれる潤滑油を捕集する。
ところで、吐出された冷媒は多孔質材に沿って流れるので、冷媒に含まれる潤滑油が十分に多孔質材に捕集されない場合があった。潤滑油が多孔質材に捕集されないと、潤滑油を含む冷媒が圧縮機の外部へ流出し、圧縮機内部の潤滑油が不足してしまう。
本開示の目的は、圧縮機の外部へ流出する油の量を低減することである。
本開示の第1の態様は、油が貯留される油貯留部(26)を有するケーシング(20)と、前記ケーシング(20)内に収容される電動機(60)と、前記電動機(60)に回転駆動され、吸入したガス冷媒を圧縮して前記ケーシング(20)内に吐出する圧縮機構(30)と、前記油貯留部(26)と前記電動機(60)との間に配置され、前記圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒に含まれる油を該ガス冷媒から分離する油分離板(110)と、三次元的に連続する複数の細孔を有する多孔質材(120)とを備え、前記多孔質材(120)は、前記油分離板(110)における前記電動機(60)側の面に配置されることを特徴とする圧縮機である。
第1の態様では、圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒が多孔質材(120)に衝突し、ガス冷媒に含まれる油が多孔質材(120)に捕集される。これにより、圧縮機(10)の外部へ流出する油の量を低減できる。
本開示の第2の態様は、第1の態様において、前記電動機(60)の外周面には、前記電動機(60)の回転軸方向に延びる切欠き(62)が形成され、前記ケーシング(20)の内壁面と前記切欠き(62)との間に、前記圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒を通過させる流路(103)が形成され、前記多孔質材(120)は、前記電動機(60)の回転軸方向において、前記流路(103)と重なる位置に配置されることを特徴とする。
第2の態様では、多孔質材(120)は、流路(103)と重なる位置に配置されるので、流路(103)を通過したガス冷媒が多孔質材(120)に衝突しやすくなる。
本開示の第3の態様は、第2の態様において、前記圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒が流れるとともに、前記流路(103)に接続されるガスガイド(105)をさらに備えることを特徴とする。
第3の態様では、ガスガイド(105)が、圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒を流路(103)へ案内する。これにより、多孔質材(120)に衝突する冷媒の流量を増大できる。
本開示の第4の態様は、第1〜第3の態様のいずれか1つにおいて、前記多孔質材(120)は、前記油分離板(110)の外縁に亘るように配置されることを特徴とする。
多孔質材(120)に衝突してガス冷媒から分離された油は、油分離板(110)の外縁付近を通過して、油貯留部(26)へ流れる。第4の態様では、油分離板(110)の外縁に亘るように多孔質材(120)が配置されるので、ガス冷媒が多孔質材(120)を通らずに油貯留部(26)へ流れてしまうことを抑制できる。
本開示の第5の態様は、第1〜第4のいずれか1つにおいて、前記多孔質材(120)は、不織布であることを特徴とする。
第5の態様では、ガス冷媒が不織布に形成された微細な細孔を流れることにより、ガス冷媒に含まれる微細な油を凝集できる。
図1は、実施形態に係るスクロール圧縮機の構成を示す縦断面図である。 図2は、油分離板及び多孔質材の平面図である。 図3は、電動機周辺のガス冷媒及び油の流れを示す説明図である。 図4は、変形例1に係る図2に相当する図である。 図5は、変形例2に係る図2に相当する図である。 図6は、変形例3に係る図2に相当する図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態》
図1に示すように、圧縮機(10)は、スクロール圧縮機である。スクロール圧縮機(10)は、例えば、空気調和装置で蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う冷媒回路に接続される。冷媒回路は、圧縮機、凝縮器(放熱器)、減圧機構、及び蒸発器が順に接続された閉回路である。冷媒回路では、圧縮機(10)で圧縮された冷媒(流体)が、凝縮器で放熱して、減圧機構で減圧され、その後蒸発器で蒸発して圧縮機(10)に吸入される。
−圧縮機の構成−
圧縮機(10)は、ケーシング(20)と、圧縮機構(30)と、駆動軸(40)と、ハウジング(50)と、電動機(60)と、下部軸受部材(70)と、油ポンプ(80)とを備えている。ケーシング(20)内では、上から下に向かって圧縮機構(30)と、ハウジング(50)と、電動機(60)と、下部軸受部材(70)と、油ポンプ(80)とが順に配置されている。
〈ケーシング〉
ケーシング(20)は、縦長の円筒状の密閉容器によって構成されている。ケーシング(20)は、胴部(21)と、第1鏡板部(22)と、第2鏡板部(23)と、脚部(24)と有する。胴部(21)は、上下方向(軸方向)の両端が開放された円筒状に形成されている。第1鏡板部(22)は、胴部(21)の上下方向一端(上端)を閉塞する。第2鏡板部(23)は、胴部(21)の上下方向他端(下端)を閉塞する。脚部(24)は、第2鏡板部(23)の下側に取り付けられ、ケーシング(20)を支持する。
ケーシング(20)には、吸入管(27)と吐出管(28)とが接続されている。吸入管(27)は、ケーシング(20)の第1鏡板部(22)を上下方向に貫通し、圧縮機構(30)の圧縮室(C)と連通している。吐出管(28)は、一端部がケーシング(20)内における電動機(60)よりも上方の空間に開口している。吐出管(28)は、ケーシング(20)の胴部(21)を径方向に貫通し、ハウジング(50)と電動機(60)との間の空間と連通している。
ケーシング(20)の底部には、油貯留部(26)が設けられている。油貯留部(26)は、圧縮機(10)の内部の各摺動部を潤滑するための潤滑油(以下、油ともいう)を貯留する。
ケーシング(20)の内部空間は、電動機(60)によって第1空間(M1)と第2空間(M2)とに区画される。具体的には、第1空間(M1)は、ハウジング(50)と電動機(60)との間に形成される。第2空間(M2)は、電動機(60)と油貯留部(26)との間に形成される。
〈圧縮機構〉
圧縮機構(30)は、吸入した流体(本実施形態では、ガス冷媒)を圧縮して、ケーシング(20)内の吐出チャンバ(S)に吐出する。圧縮機構(30)は、駆動軸(40)を介して電動機(60)によって回転駆動される。圧縮機構(30)は、固定スクロール(31)と、旋回スクロール(35)とを有する。旋回スクロール(35)は、固定スクロール(31)に歯合する。
(固定スクロール)
固定スクロール(31)は、固定側鏡板部(32)と、固定側ラップ(33)と、外周壁部(34)とを有している。固定側鏡板部(32)は、円板状に形成されている。固定側ラップ(33)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成されている。固定側ラップ(33)は、固定側鏡板部(32)の前面(下面)から突出している。
外周壁部(34)は、固定側ラップ(33)の外周側を囲むように形成されている。外周壁部(34)は、固定側鏡板部(32)の前面(下面)から突出している。外周壁部(34)の先端(下端)は、固定側ラップ(33)の先端と概ね同じ位置となっている。
(旋回スクロール)
旋回スクロール(35)は、旋回側鏡板部(36)と、旋回側ラップ(37)と、ボス部(38)とを有している。旋回側鏡板部(36)は、円板状に形成されている。旋回側ラップ(37)は、インボリュート曲線を描く渦巻き壁状に形成されている。旋回側ラップ(37)は、旋回側鏡板部(36)の前面(上面)から突出している。
ボス部(38)は、円筒状に形成されている。ボス部(38)は、旋回側鏡板部(36)の背面(下面)の中央部に配置されている。ボス部(38)の内周には、第1滑り軸受(38a)が嵌め込まれている。
(圧縮室,吐出ポート,吐出チャンバ,吐出流路)
圧縮機構(30)では、旋回スクロール(35)の旋回側ラップ(37)は、固定スクロール(31)の固定側ラップ(33)に噛み合わされている。これにより、固定スクロール(31)の固定側鏡板部(32)および固定側ラップ(33)と旋回スクロール(35)の旋回側鏡板部(36)および旋回側ラップ(37)とに囲まれた圧縮室(流体を圧縮するための圧縮室(C))が構成される。
固定スクロール(31)の固定側鏡板部(32)には、吐出ポート(P)が形成されている。吐出ポート(P)は、固定側鏡板部(32)の中央部を上下方向に貫通している。吐出ポート(P)の下端は、圧縮室(C)と連通している。吐出ポート(P)の上端は、固定スクロール(31)の上部に形成された吐出空間(D)と連通している。
固定スクロール(31)の上部には、蓋体(39)が配置されている。蓋体(39)は、下面が開口した箱状に形成されている。蓋体(39)は、固定スクロール(31)の上面を覆っている。
吐出チャンバ(S)は、固定スクロール(31)と蓋体(39)との間の空間に形成される。吐出チャンバ(S)は、固定スクロール(31)の吐出空間(D)を介して、固定スクロール(31)およびハウジング(50)に形成された吐出流路(101)を通じて、ハウジング(50)の下方に形成された第1空間(M1)と連通している。
吐出流路(101)は、第1吐出流路(101a)と第2吐出流路(101b)とを有する。第1吐出流路(101a)は、固定スクロール(31)の外周壁部(34)に形成されている。第1吐出流路(101a)は、固定スクロール(31)の吐出空間(D)と連通している。第1吐出流路(101a)は、外周壁部(34)の下端面に開口している。
第2吐出流路(101b)の流入端は、第1吐出流路(101a)と連通する位置に形成されている。第2吐出流路(101b)は、ハウジング(50)を上下方向に貫通している。第2吐出流路(101b)の流出端は、第1空間(M1)に開口している。
圧縮室(C)から吐出空間(D)へ吐出された高圧ガス冷媒は、第1吐出流路(101a)と第2吐出流路(101b)を順に通過し、第1空間(M1)へ流出する。上記の構成により、第1空間(M1)は、高圧流体(例えば、高圧の吐出冷媒)で満たされる高圧空間を構成している。
〈駆動軸〉
駆動軸(40)は、ケーシング(20)内を上下方向に延びている。具体的には、駆動軸(40)は、ケーシング(20)の胴部(21)の上端からケーシング(20)の底部(油貯留部(26))に亘って、ケーシング(20)の上下方向に延びている。駆動軸(40)は、後述する電動機(60)によって回転駆動される。駆動軸(40)は、主軸部(41)と偏心軸部(42)とを有している。
主軸部(41)は、ケーシング(20)の上下方向に延びている。偏心軸部(42)は、主軸部(41)の上端に設けられている。偏心軸部(42)は、その軸心が主軸部(41)の軸心に対して所定距離だけ偏心している。
駆動軸(40)は、その上端部(すなわち、偏心軸部(42))が旋回スクロール(35)のボス部(38)と摺動可能に連結されている。駆動軸(40)の偏心軸部(42)は、第1滑り軸受(38a)を介して旋回スクロール(35)のボス部(38)に回転可能に支持されている。駆動軸(40)の内部には、上下方向に沿って延びる給油路(43)が形成されている。
〈ハウジング〉
ハウジング(50)は、ケーシング(20)の上下方向に延びる円筒状に形成されている。ハウジング(50)は、ケーシング(20)内において旋回スクロール(35)の下方に設けられている。ハウジング(50)の内周には、駆動軸(40)が挿通されている。
ハウジング(50)は、その上側部分の外径が下側部分の外径よりも大径となるように形成されている。ハウジング(50)は、その上側部分の外周面がケーシング(20)の胴部(21)の内周面に固定されている。
ハウジング(50)は、その上側部分の内径がその下側部分の内径よりも大径となるように形成されている。ハウジング(50)の上側部分の内周には、旋回スクロール(35)のボス部(38)が収容されている。ハウジング(50)の下側部分の内周には、駆動軸(40)の主軸部(41)が回転可能に支持されている。
ハウジング(50)の上側部分には、下方に凹陥する凹部(51)が形成されている。凹部(51)は、旋回スクロール(35)のボス部(38)を収容するクランク室(55)を構成している。ハウジング(50)の下側部分には、ハウジング(50)を上下方向に貫通して、クランク室(55)と連通する主軸受部(52)が形成されている。
主軸受部(52)は、駆動軸(40)の主軸部(41)を回転可能に支持している。主軸受部(52)の内周には、第2滑り軸受(52a)が嵌合されている。主軸受部(52)は、第2滑り軸受(52a)を介して駆動軸(40)の主軸部(41)を回転可能に支持している。
〈電動機〉
電動機(60)は、駆動軸(40)を介して圧縮機構(30)を駆動する。電動機(60)は、ケーシング(20)内に収容されている。電動機(60)は、圧縮機構(30)の下方に設けられる。具体的には、電動機(60)は、ケーシング(20)内においてハウジング(50)の下方に設けられる。
電動機(60)は、固定子(61)と回転子(66)とを有している。固定子(61)は、円筒状に形成されている。固定子(61)は、その外周面がケーシング(20)の胴部(21)の内周面に固定されている。固定子(61)は、駆動軸(40)と同軸に配置されている。固定子(61)は、回転子(66)を囲むように配置されている。固定子(61)には、コイルが装着されている。
回転子(66)は、円筒状に形成されている。回転子(66)は、固定子(61)の内側に回転可能に挿入されている。回転子(66)は、駆動軸(40)と同軸に配置されている。回転子(66)は、回転軸が上下方向となるように配置されている。回転子(66)は、その内周に駆動軸(40)の主軸部(41)が挿通されて、主軸部(41)に固定される。
固定子(61)と回転子(66)との間には、エアギャップ(67)が形成されている。エアギャップ(67)は、固定子(61)と回転子(66)との間に形成された僅かな隙間である。エアギャップ(67)により、回転子(66)は固定子(61)に接触せずに回転する。
回転子(66)には、回転子流路(68)が形成されている。回転子流路(68)は、回転子(66)を上下方向(回転軸方向)に貫通している。回転子流路(68)は、回転子(66)の周方向に沿って所定の間隔で複数形成されている。回転子流路(68)は、ケーシング(20)内のガス冷媒が流れる通路である。
固定子(61)の外周面には、複数のコアカット(62)が形成されている。コアカット(62)は、固定子(61)の上端から下端に亘って上下方向(電動機(60)の回転軸方向)に延びるように形成される切欠き(溝)である。コアカット(62)は、固定子(61)の周方向に沿って所定の間隔で形成されている。本実施形態では、4つのコアカット(62)が形成されている。
1つのコアカット(62)とケーシング(20)の内面との間には、油戻し流路(94)が形成されている。油戻し流路(94)は、圧縮機構(30)を潤滑した油を下方へ導く。油戻し流路(94)を油が流れることによって、電動機(60)を冷却する。油戻し流路(94)を通過した油は、油貯留部(26)へ戻る。油戻し流路(94)は、後述する油連結流路(93)と軸方向に対応する位置に形成される。
他の3つのコアカット(62)とケーシング(20)の内壁面との間には、それぞれ吐出ガス流路(103)が形成されている。吐出ガス流路(103)は、圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒を下方へ導く。吐出ガス流路(103)をガス冷媒が通過することによって、電動機(60)を冷却する。コアカット(62)が、本開示の切欠きに対応する。
3つの吐出ガス流路(103)のうち1つの吐出ガス流路(103)は、圧縮機構(30)の吐出流路(101)と軸方向に対応する位置に形成される。具体的には、1つの吐出ガス流路(103)は、圧縮機構(30)における吐出流路(101)の流出端と軸方向に重なる位置に形成される。他の2つの吐出ガス流路(103)は、吐出流路(101)の流出端と軸方向に外れる位置に形成される。吐出ガス流路(103)が、本開示の流路に対応する。
〈下部軸受部材〉
図1に示すように、下部軸受部材(70)は、ケーシング(20)の上下方向に延びる円筒状に形成されている。下部軸受部材(70)は、ケーシング(20)内において電動機(60)とケーシング(20)の底部(油貯留部(26))との間に設けられている。下部軸受部材(70)の内周には、駆動軸(40)が挿通されている。下部軸受部材(70)は、その一部の外周面が径方向外方に突出してケーシング(20)の胴部(21)の内周面に固定されている。
下部軸受部材(70)は、その上側部分の内径がその下側部分の内径より小径となるように形成される。下部軸受部材(70)の上側部分の内周に駆動軸(40)の主軸部(41)が回転可能に支持されている。下部軸受部材(70)の下側部分の内周に駆動軸(40)の主軸部(41)の下端部が収容されている。
下部軸受部材(70)の下側部分には、上方に凹陥する下部凹部(71)が形成されている。下部凹部(71)には、駆動軸(40)の主軸部(41)の下端部が収容されている。
下部軸受部材(70)の上側部分には、下部軸受部(72)が形成されている。下部軸受部(72)は、下部軸受部材(70)を上下方向に貫通して下部凹部(71)の内部空間と連通する。下部軸受部(72)の内周には、第3滑り軸受(72a)が嵌合されている。下部軸受部(72)は、第3滑り軸受(72a)を介して駆動軸(40)の主軸部(41)を回転可能に支持している。
〈油ポンプ〉
油ポンプ(80)は、駆動軸(40)の下端部に設けられる。油ポンプ(80)は、下部軸受部材(70)の下部凹部(71)を閉塞するように下部軸受部材(70)の下面に取り付けられている。
油ポンプ(80)は、容積式のポンプである。油ポンプ(80)には、吸入ノズル(81)が設けられている。吸入ノズル(81)は、油を吸い上げるための部材である。吸入ノズル(81)の吸入口(81a)は、ケーシング(20)の油貯留部(26)に開口している。
吸入ノズル(81)の吐出口は、下部凹部(71)に連通するように接続されている。吸入ノズル(81)によって油貯留部(26)から吸い上げられた油は、下部凹部(71)を経由して給油路(43)を流通し、圧縮機(10)の摺動部分へ供給される。
〈油流路〉
図1に示すように、ケーシング(20)内には、油流路(90)が形成されている。油流路(90)は、圧縮機構(30)の各摺動部に供給された油を電動機(60)の下側に形成された第2空間(M2)に導く。
油流路(90)は、排油流路(91)と、排油ガイド流路(92)と、油連結流路(93)と、油戻し流路(94)とで構成される。油戻し流路(94)は、上述したように、電動機(60)のコアカット(62)とケーシング(20)の内壁面との間に形成されている。
(排油流路)
ハウジング(50)には、排油流路(91)が形成されている。排油流路(91)は、クランク室(55)に滞留する潤滑油を第1空間(M1)へ排出するための流路である。排油流路(91)は、ハウジング(50)の凹部(51)から径方向外方に延び、ハウジング(50)の側面に開口している。
(排油ガイド流路)
排油ガイド流路(92)は、排油流路(91)から流出した油を第1空間(M1)へ導くための流路である。排油ガイド流路(92)は、排油ガイド(95)によって形成される。排油ガイド(95)は、円管部(95a)とガイド部(95b)とを備える。
円管部(95a)は、ガイド部(95b)の側壁部を貫通して設けられている。円管部(95a)は、排油流路(91)に沿うように設けられている。円管部(95a)は、排油流路(91)の流出端に接続されている。
ガイド部(95b)は、中空の偏平な直方体状の部材である。ガイド部(95b)は、その上端が閉塞し、その下端が開口している。ガイド部(95b)は、ケーシング(20)の胴部(21)の内周面に沿うように設けられている。ガイド部(95b)の下端は、後述する油戻しガイド(96)内に挿入されている。
排油ガイド流路(92)は、排油ガイド(95)の円管部(95a)の内部とガイド部(95b)の内部とで形成されてている。具体的には、排油ガイド流路(92)は、クランク室(55)から径方向外方に延びた後、下方に延びるL字状に形成されている。
(油連結流路)
油連結流路(93)は、ハウジング(50)の排油流路(91)と、電動機(60)の油戻し流路(94)とを連結している。油連結流路(93)は、圧縮機構(30)と電動機(60)との間に設けられた油戻しガイド(96)によって形成される。油戻しガイド(96)は、ケーシング(20)の内壁面に沿う円弧板状に形成されている。
油戻しガイド(96)の周方向中央部には、凹部(97)が形成されている。凹部(97)は、ケーシング(20)の内壁面から中央側(径方向内方)に凹んでいる。油戻しガイド(96)は、その下端が固定子(61)のコアカット(62)に挿入されている。
〈ガス流路〉
ケーシング(20)内には、ガス流路(100)が形成されている。ガス流路(100)は、圧縮機構(30)で圧縮された高圧ガス冷媒を第2空間(M2)に導く。ガス流路(100)は、吐出流路(101)と、ガス連結流路(102)と、吐出ガス流路(103)とで構成される。
吐出流路(101)は、上述したように、圧縮機構(30)及びハウジング(50)に形成されている。吐出ガス流路(103)は、上述したように、電動機(60)のコアカット(62)とケーシング(20)の内壁面との間に形成されている。
(ガス連結流路)
ガス連結流路(102)は、吐出流路(101)と、1つの吐出ガス流路(103)とを連結している。具体的には、ガス連結流路(102)は、吐出流路(101)と、圧縮機構(30)における吐出流路(101)の流出端と軸方向に重なる位置に形成された吐出ガス流路(103)とを連結している。
ガス連結流路(102)には、圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒が流れる。ガス連結流路(102)は、圧縮機構(30)と電動機(60)との間に設けられたガスガイド(105)に形成される。
ガスガイド(105)は、吐出流路(101)とガス連結流路(102)とを連通する。ガスガイド(105)は、ケーシング(20)の内壁面に沿う円弧板状に形成されている。ガスガイド(105)の周方向中央部には、上側ガイド部(105a)と下側ガイド部(105b)とが形成されている。
上側ガイド部(105a)及び下側ガイド部(105b)は、ケーシング(20)の内壁面から中央側(径方向内方)に凹んでいる。上側ガイド部(105a)の下端は、下側ガイド部(105b)の上端と連結している。下側ガイド部(105b)の下端は、吐出流路(101)の流出端と軸方向に重なる位置に形成された1つの吐出ガス流路(103)に接続される。
〈油分離板〉
図1〜図3に示すように、油分離板(110)は、ケーシング(20)内における電動機(60)の下方に配置される。具体的には、油分離板(110)は、ケーシング(20)の油貯留部(26)と電動機(60)との間に配置される。
油分離板(110)は、円環状の板部材である。油分離板(110)は、下部軸受部材(70)の上部に略水平に固定されている。油分離板(110)は、吐出ガス流路(103)と略垂直に配置されている。油分離板(110)は、下部軸受部材(70)と概ね同軸に配置されている。
油分離板(110)の外径は、ケーシング(20)の胴部(21)の内径よりも小さい。言い換えると、油分離板(110)の外周とケーシング(20)の内周面との間には、僅かな隙間(112)が形成されている。
油分離板(110)は、圧縮機構(30)から吐出された冷媒ガスに含まれる油をガス冷媒から分離する。電動機(60)のコアカット(62)を通過したガス冷媒は、油分離板(110)に衝突し、ガス冷媒に含まれる油が分離される。このとき、ガス冷媒は、油貯留部(26)に直接当たることがないので、油の飛散を抑制できる。
油分離板(110)に衝突してガス冷媒から分離された油は、隙間(112)を通って下方に流れ、油貯留部(26)に戻る。
油分離板(110)の外周縁の一部には、切欠き(111)が1つ形成されている。切欠き(111)は、油分離板(110)の外周縁から径方向内方に凹んだ、矩形状に形成されている。油分離板(110)の切欠き(111)は、電動機(60)の回転軸方向において、油戻し流路(94)と重なる位置に形成されている。切欠き(111)の大きさは、油戻し流路(94)に対応するコアカット(62)の大きさと概ね同じである。
〈多孔質材〉
図2に示すように、1つの多孔質材(120)が油分離板(110)における上側(電動機(60)側)の面に配置されている。多孔質材(120)は、周方向に長い板状の部材である。多孔質材(120)は、不織布で構成されている。多孔質材(120)は、三次元的に連続する複数の細孔を有する。多孔質材(120)は、グラスウール又は発泡体等でもよい。
多孔質材(120)の全体は、油分離板(110)と重なっている。多孔質材(120)は、油分離板(110)の外周縁の一部に沿って配置されている。多孔質材(120)は、油分離板(110)の外縁に亘るように配置されている。言い換えると、多孔質材(120)における径方向の外方側の縁部(120a)と、油分離板(110)の外周縁部(110a)とは、電動機(60)の回転軸方向において、概ね重なっている。
多孔質材(120)は、電動機(60)の回転軸方向において、吐出ガス流路(103)と重なる位置に配置されている。言い換えると、多孔質材(120)は、油分離板(110)の上面における吐出ガス流路(103)の下端と多孔質材(120)との距離が最短となる位置に配置されている。
多孔質材(120)の周方向及び径方向の長さは、吐出ガス流路(103)に対応するコアカット(62)の周方向及び径方向の長さよりも大きい。
多孔質材(120)は、金属で構成された取付部材(図示省略)によって、油分離板(110)に固定される。具体的には、多孔質材(120)は、油分離板(110)と取付部材との間に挟み込まれる。
圧縮機構(30)から吐出されてガス流路(100)を下降したガス冷媒は、油分離板(110)の上面に配置された多孔質材(120)に衝突する。ガス冷媒が多孔質材(120)に衝突すると、ガス冷媒に含まれる微細な油が多孔質材(120)の内部に流入する。
このとき、ガス冷媒に含まれる微細な油は、多孔質材(120)の複数の細孔を上から下へ順に流れていく。微細な油は下へ向かうにしたがって徐々に凝集し、液膜状になる。このようにして液膜状となった油は、油分離板(110)の外縁とケーシング(20)の内壁との間の隙間(112)を通過して、油貯留部(26)へ流れる。
−運転動作−
次に、圧縮機(10)の運転動作について説明する。
電動機(60)が回転すると、駆動軸(40)が回転して圧縮機構(30)の旋回スクロール(35)が駆動される。旋回スクロール(35)は、自転が規制された状態で駆動軸(40)の軸心を中心に旋回する。これにより、吸入管(27)から圧縮機構(30)の圧縮室(C)に低圧ガス冷媒が吸入されて圧縮される。
圧縮室(C)において圧縮された冷媒(すなわち、高圧ガス冷媒)は、固定スクロール(31)の吐出ポート(P)を通じて吐出空間(D)へ吐出される。吐出空間(D)に吐出された高圧ガス冷媒は、吐出チャンバ(S)へ流入する。
吐出チャンバ(S)に流入した高圧ガス冷媒は、固定スクロール(31)およびハウジング(50)に形成された吐出流路(101)、具体的には、第1吐出流路(101a)と、第2吐出流路(101b)とを順に通過し、ガスガイド(105)によって形成されたガス連結流路(102)に流入する。
図3に示すように、ガス連結流路(102)に流入した高圧ガス冷媒(図3における、黒矢印)は、下方に向かって流れ、固定子(61)の外周面に形成された吐出ガス流路(103)に流入する。
吐出ガス流路(103)に流入した高圧ガス冷媒は、吐出ガス流路(103)を下向きに流れ、第2空間(M2)へ流出する。吐出ガス流路(103)の下端に到達した高圧ガス冷媒は、さらに下方に流れ、油分離板(110)の上面に配置された多孔質材(120)に衝突する。
ここで、圧縮機構(30)で圧縮されたガス冷媒には、圧縮機構(30)の摺動部を潤滑した油が微細な油滴となって混入している。多孔質材(120)に高圧ガス冷媒が衝突すると、高圧ガス冷媒に含まれる微細な油が、多孔質材(120)に形成された複数の細孔を上から下へ順に通過していく。このとき、微細な油は、下へ向かうにしたがって、徐々に凝集して肥大化していく。
このように肥大化した油は、多孔質材(120)の底面付近で液膜状になる。液膜状になった油は、油分離板(110)とケーシング(20)の内壁面との間に形成された隙間(112)を通過して油貯留部(26)へ流れ落ちる(図3における、白矢印)。このように、多孔質材(120)によって、ガス冷媒に含まれる微細な油を捕集する。
多孔質材(120)は、電動機(60)の回転軸方向において吐出ガス流路(103)と重なる位置に配置されている。多孔質材(120)は、吐出ガス流路(103)を下降してきた高圧ガス冷媒の流れを遮るように配置されているので、高圧ガス冷媒は多孔質材(120)に衝突しやすくなっている。
多孔質材(120)は、油分離板(110)の外縁に亘るように配置されている。これにより、微細な油を含む高圧ガス冷媒が多孔質材(120)を通らずに油貯留部(26)へ流れてしまうことを抑制できる。また、多孔質材(120)で凝集して液膜状になった油は、油分離板(110)の外縁とケーシング(20)の内壁面との間に形成された隙間(112)へ導かれ、油貯留部(26)へ戻りやすくなる。
多孔質材(120)によって油が分離された高圧ガス冷媒は、第2空間(M2)を通過して、固定子(61)と回転子(66)の間に形成されたエアギャップ(67)及び、回転子(66)の回転子流路(68)を上方に流れて、第1空間(M1)に流入する。
第1空間(M1)に流入した高圧ガス冷媒は、吐出管(28)を介して、ケーシング(20)の外部(例えば、冷媒回路の凝縮器)へ吐出される。
−潤滑油の流れ−
次に、圧縮機(10)内の潤滑油の流れについて説明する。
電動機(60)が回転して駆動軸(40)が回転すると、油ポンプ(80)が駆動して油貯留部(26)に貯留された潤滑油が、吸入ノズル(81)の吸入口(81a)から上方に汲み上げられる。給油路(43)に汲み上げられた油は、圧縮機構(30)の各摺動部、圧縮機構(30)の第1滑り軸受(38a)と駆動軸(40)との間、ハウジング(50)の第2滑り軸受(52a)と駆動軸(40)との間、及び下部軸受部(72)の第3滑り軸受(72a)と駆動軸(40)との間に供給される。
圧縮機構(30)の各摺動部に供給された油は、各摺動部を潤滑した後、ハウジング(50)内に形成された排油流路(91)を通過して、排油ガイド(95)の排油ガイド流路(92)に流入する。排油ガイド流路(92)に流入した油は下方に流れて、油戻しガイド(96)によって形成された油連結流路(93)に導かれる。
図3に示すように、油連結流路(93)に流入した油(図3における、白矢印)は、ケーシング(20)の内壁面に沿って下方に向かって流れ、固定子(61)の外周面に形成された油戻し流路(94)に流入する。油戻し流路(94)に流入した油は、ケーシング(20)の内壁面に沿って油戻し流路(94)をさらに下方に流れ、第2空間(M2)に到達する。
第2空間(M2)に到達した油はさらに下降し、油分離板(110)の切欠き(111)を通過して、ケーシング(20)の底部の油貯留部(26)に戻る。
−実施形態の特徴(1)−
本実施形態の圧縮機(10)は、ケーシング(20)と、電動機(60)と、圧縮機構(30)と、油分離板(110)と、多孔質材(120)とを備える。多孔質材(120)は、三次元的に連続する複数の細孔を有する。多孔質材(120)は、油分離板(110)における電動機(60)側の面に配置される。
圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒には、圧縮機構(30)の潤滑に用いられた油が、微細な油滴の状態で混入している。
圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒は、ガス流路(100)内を下降して、油分離板(110)における電動機(60)側の面に到達する。油分離板(110)に到達したガス冷媒は、油分離板(110)における電動機(60)側の面に配置された多孔質材(120)に衝突する。多孔質材(120)に衝突したガス冷媒は、多孔質材(120)に流入する。その際に、ガス冷媒に含まれる油が、多孔質材(120)の細孔に捕集される。
多孔質材(120)は、三次元的に連続する複数の細孔を有しているので、多孔質材(120)の上面にガス冷媒が衝突すると、ガス冷媒に含まれる微細な油が、多孔質材(120)の複数の細孔を上から下に向かって順に通過していく。このとき、微細な油は、下へ向かうにしたがって、徐々に凝集して肥大化していく。
このように肥大化した油は、多孔質材(120)の底面付近で液膜状になり、油分離板(110)とケーシング(20)の間の隙間を通って、油貯留部(26)へ流れ落ちる。これにより、圧縮機(10)の外部へ流出する油の量を低減できる。
−実施形態の特徴(2)−
本実施形態の多孔質材(120)は、電動機(60)の回転軸方向において、吐出ガス流路(103)と重なる位置に配置されている。
吐出ガス流路(103)は、電動機(60)の回転軸方向に形成されている。
圧縮機構(30)で圧縮されたガス冷媒は、電動機(60)の回転軸方向に形成された吐出ガス流路(103)を通過して、多孔質材(120)に到達する。多孔質材(120)は、吐出ガス流路(103)を下降してきたガス冷媒の流れを遮るように配置されているので、ガス冷媒が多孔質材(120)に衝突しやすい。
−実施形態の特徴(3)−
本実施形態のガスガイド(105)は、圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒が流れるとともに、吐出ガス流路(103)に接続されている。
圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒は、ガスガイド(105)によって形成されたガス連結流路(102)と、ガスガイド(105)に接続された吐出ガス流路(103)とを順に通過して、多孔質材(120)に衝突する。これにより、微細な油滴を含むガス冷媒を確実に多孔質材(120)に衝突させることができる。
−実施形態1の特徴(4)−
本実施形態の多孔質材(120)は、油分離板(110)の外縁に亘るように配置される。
多孔質材(120)に衝突してガス冷媒から分離された油は、油分離板(110)の外縁付近を通過して、油貯留部(26)へ流れる。多孔質材(120)は、油分離板(110)の外縁に亘るように配置されるので、ガス冷媒が多孔質材(120)を通らずに油貯留部(26)へ流れてしまうことを抑制できる。
多孔質材(120)は、油分離板(110)の外縁に亘るように配置されるので、多孔質材(120)の内部に流入した油は、油分離板(110)の外縁まで導かれる。これにより、多孔質材(120)に捕集された油を油貯留部(26)へ確実に導くことができる。
−実施形態の特徴(5)−
本実施形態の多孔質材(120)は、不織布である。
多孔質材(120)を不織布で構成することで、多孔質材(120)の内部に多数の細孔を形成できる。このため、ガス冷媒が多孔質材(120)を流れる際、ガス冷媒中の油を凝集・肥大化させやすくなる。
−実施形態の変形例−
〈変形例1〉
図4に示すように、本実施形態の圧縮機(10)では、3つの多孔質材(120)が油分離板(110)における上面に配置されてもよい。
具体的には、各多孔質材(120)は、油分離板(110)の上面における外周縁に、互いに周方向に等間隔が空くように配置されている。1つの多孔質材(120)は、切欠き(111)と対向する位置に配置されている。各多孔質材(120)は、電動機(60)の回転軸方向において、吐出ガス流路(103)と重なる位置に配置されている。
本変形例において、ガス連結流路(102)を形成するガスガイド(105)は、吐出流路(101)と、3つの吐出ガス流路(103)とを連結するように構成されてもよい。
〈変形例2〉
図5に示すように、本実施形態の圧縮機(10)では、4つの多孔質材(120)が油分離板(110)における上面に配置されてもよく、油分離板(110)の切欠き(111)が形成されていなくてもよい。
具体的には、各多孔質材(120)は、油分離板(110)の上面における外周縁に、互いに周方向に等間隔が空くように配置されている。各多孔質材(120)は、電動機(60)の回転軸方向において、吐出ガス流路(103)と重なる位置に配置されている。本変形例では、4つの吐出ガス流路(103)が、電動機(60)の外周面に形成されている。
本変形例では、油流路(90)は、駆動軸(40)の内部に形成されている。具体的には、例えば、各摺動部に供給されて各摺動部を潤滑した油は、駆動軸(40)の内部の油流路(90)を下降して、油貯留部(26)に戻される。
本変形例において、ガス連結流路(102)を形成するガスガイド(105)は、吐出流路(101)と、4つの吐出ガス流路(103)とを連結するように構成されてもよい。
〈変形例3〉
図6に示すように、本実施形態の圧縮機(10)では、多孔質材(120)は、油分離板(110)の上面における外周縁の全周に亘って配置されてもよく、このとき、油分離板(110)に形成された切欠き(111)が形成されていなくてもよい。
多孔質材(120)は、電動機(60)の回転軸方向において、吐出ガス流路(103)と重なる位置にも配置されている。本変形例では、例えば、変形例2と同様に、4つの吐出ガス流路(103)が、電動機(60)の外周面に形成されている。本変形例では、油流路(90)は、変形例2と同様に、駆動軸(40)の内部に形成されている。
本変形例において、ガス連結流路(102)を形成するガスガイド(105)は、吐出流路(101)と、4つの吐出ガス流路(103)とを連結するように構成されてもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、圧縮機について有用である。
10 スクロール圧縮機(圧縮機)
20 ケーシング
26 油貯留部
30 圧縮機構
60 電動機
62 コアカット(切欠き)
103 吐出ガス流路(流路)
105 ガスガイド
110 油分離板
120 多孔質材

Claims (5)

  1. 油が貯留される油貯留部(26)を有するケーシング(20)と、
    前記ケーシング(20)内に収容される電動機(60)と、
    前記電動機(60)に回転駆動され、吸入したガス冷媒を圧縮して前記ケーシング(20)内に吐出する圧縮機構(30)と、
    前記油貯留部(26)と前記電動機(60)との間に配置され、前記圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒に含まれる油を該ガス冷媒から分離する油分離板(110)と、
    三次元的に連続する複数の細孔を有する多孔質材(120)とを備え、
    前記多孔質材(120)は、前記油分離板(110)における前記電動機(60)側の面に配置される
    ことを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1において、
    前記電動機(60)の外周面には、前記電動機(60)の回転軸方向に延びる切欠き(62)が形成され、
    前記ケーシング(20)の内壁面と前記切欠き(62)との間に、前記圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒を通過させる流路(103)が形成され、
    前記多孔質材(120)は、前記電動機(60)の回転軸方向において、前記流路(103)と重なる位置に配置される
    ことを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項2において、
    前記圧縮機構(30)から吐出されたガス冷媒が流れるとともに、前記流路(103)に接続されるガスガイド(105)をさらに備える
    ことを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つにおいて、
    前記多孔質材(120)は、前記油分離板(110)の外縁に亘るように配置される
    ことを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つにおいて、
    前記多孔質材(120)は、不織布である
    ことを特徴とする圧縮機。
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