JP2021161884A - 電動ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】小型化が可能な電動ポンプを提供する。【解決手段】モータカバー226は、径方向に広がる板状のカバー本体226bと、モータカバーを軸方向に貫通する貫通孔と、モータカバーの軸方向一方側に固定されるベアリング保持部226cと、を有する。モータカバーの軸方向他方側にブリーザ60を配置し、ブリーザと、ベアリング保持部に保持されるシャフト21の端部とが、隙間を介して軸方向に互いに対向する。【選択図】図3

Description

本発明は、電動ポンプに関する。
従来から、特許文献1に記載のように、制御基板を覆うカバーに通気孔とフィルタを備える電動ポンプが知られる。
特開2018−166153号公報
制御基板のカバーに通気孔が設置される構成では、カバー自体が厚くなるのに加えて、カバーと制御基板との間隔、および制御基板とモータの機械要素との間隔も維持する必要があった。そのため、電動ポンプの小型化が難しかった。
本発明の1つの態様によれば、中心軸回りに回転可能なシャフトを有するモータと、前記モータの軸方向一方側に連結されるポンプ機構と、前記モータを収容し軸方向他方側に開口する収容凹部を有するモータハウジングと、前記モータハウジングの前記収容凹部を塞ぐモータカバーと、を備える電動ポンプが提供される。前記モータは、前記シャフトを軸周りに回転可能に支持するベアリングを有する。前記モータカバーは、径方向に広がる板状のカバー本体と、前記モータカバーを軸方向に貫通する貫通孔と、前記モータカバーの軸方向一方側に固定されるベアリング保持部と、を有する。前記モータカバーの軸方向他方側にブリーザを配置し、前記ブリーザと、前記ベアリング保持部に保持される前記シャフトの端部とが、隙間を介して軸方向に互いに対向する。
本発明の1つの態様によれば、小型化可能な電動ポンプが提供される。
図1は、実施形態の電動ポンプの断面図である。 図2は、実施形態の電動ポンプの内部構造を示す斜視図である。 図3は、モータカバー周辺を拡大して示す部分断面図である。 図4は、ブリーザを取り外した状態を示す部分断面図である。
以下、電動ポンプの一実施形態として、電動オイルポンプについて説明する。実施形態の電動オイルポンプは、車両等に搭載される機器のオイル供給に用いられる。
以下で参照する各図面においては、適宜3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、X軸方向は、図1に示される中心軸Jの軸方向と平行な方向とする。中心軸Jは、後述するモータ220のシャフト21の中心軸線である。Y軸方向は、X軸と直交する方向のうち、図1の奥行き方向と平行な方向である。Z軸方向は、X軸方向とY軸方向との両方と直交する方向であり、図1の上下方向と平行な方向である。X軸方向、Y軸方向、Z軸方向のいずれにおいても、図中に示される矢印の向く側を+側、反対側を−側とする。
以下の説明においては、特に断りのない限り、中心軸Jに平行な方向(X軸方向)を単に「軸方向」と称する。中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と称する。中心軸Jを中心とする周方向、すなわち、中心軸Jの軸周り(θ方向)を単に「周方向」と称する。
また、X軸方向の正の側(+X側)を「フロント側」と称する場合がある。同様に、X軸方向の負の側(−X側)を「リア側」と称する場合がある。フロント側(+X側)は、本発明における軸方向一方側に相当する。リア側(−X側)は、本発明における軸方向他方側に相当する。
電動オイルポンプ200は、図1に示すように、ポンプボディ210と、モータ220と、ポンプ機構30と、制御基板40と、を備える。
ポンプボディ210は、モータ220を収容するモータハウジング211と、ポンプ機構30を収容するポンプハウジング212と、制御基板40を収容する基板ハウジング213と、を有する。本実施形態の場合、モータハウジング211と、ポンプハウジング212と、基板ハウジング213とは、単一の部材の一部である。
モータハウジング211は、ポンプボディ210のリア側(−X側)に位置する。モータハウジング211は、軸方向に延びる円筒状である。モータハウジング211は、リア側に開口する凹部からなる第1収容凹部211aを有する。第1収容凹部211aは、後述するモータカバー226によりリア側から塞がれる。
ポンプハウジング212は、ポンプボディ210のフロント側(+X側)に位置する。ポンプハウジング212は、フロント側に開口する凹部からなる第2収容凹部212aを有する。電動オイルポンプ200は、第2収容凹部212aをフロント側から塞ぐポンプカバー212bを有する。
基板ハウジング213は、モータハウジング211およびポンプハウジング212の側面に位置する。基板ハウジング213は、モータハウジング211およびポンプハウジング212の図示下側(−Z側)に位置する。基板ハウジング213は、径方向外側から見て概略矩形状である。基板ハウジング213は、ポンプボディ210の図示下側に向かって開口する第3収容凹部213aを有する。基板ハウジング213には、後述する基板ユニット240が図示下側から装着される。
ポンプボディ210は、モータハウジング211の第1収容凹部211aと、ポンプハウジング212の第2収容凹部212aとを軸方向に繋ぐ第1貫通孔210aを有する。ポンプボディ210は、第1収容凹部211aと、基板ハウジング213の第3収容凹部213bとを径方向に繋ぐ第2貫通孔210bを有する。すなわち、第2貫通孔210bは、モータハウジング211と基板ハウジング213との間で径方向に延び、後述するジョイントバスバー251a〜251cを収容する収容部である。上記収容部は、軸方向に開口し径方向に延びる溝であってもよい。
モータ220は、シャフト21を有するロータ22と、ステータ23と、バスバーアッシー224と、バスバーカバー225と、モータカバー226と、第1ベアリング27および第2ベアリング28と、を備える。第1ベアリング27および第2ベアリング28は、本実施形態では転がり軸受である。第1ベアリング27および第2ベアリング28のいずれか一方または両方が、滑り軸受であってもよい。シャフト21のフロント側の端部は、ポンプ機構30に連結される。
バスバーアッシー224は、図2に示すように、3本のバスバー224a、224b、224cと、バスバー224a〜224cを保持する樹脂製のバスバーホルダ224dとを有する。バスバーホルダ224dは、軸方向から見て円環状である。3本のバスバー224a〜224cは、バスバーホルダ224dのリア側を向く面にねじ止めされる。
バスバーアッシー224は、ステータ23のリア側に位置する。バスバーアッシー224は、モータハウジング211の第1収容凹部211aに、リア側から挿入される。
3本のバスバー224a〜224cの一方側の端部は、図1に示すように、コイル23cからリア側へ延びるコイル線23dと接続される。3本のバスバー224a〜224cは、コイル線23dとの接続位置から、基板ハウジング213側へ延びる。図2に示すように、3本のバスバー224a〜224cの他方側の端部は、バスバーホルダ224dの基板ハウジング213側(図示下側)の端部に配置される。3本のバスバー224a、224b、224cの他方側の端部は、後述する3本のジョイントバスバー251a、251b、251cにそれぞれ接続される。
バスバーカバー225は、バスバーアッシー224のリア側に位置する。バスバーカバー225は、第1収容凹部211aに、リア側から挿入される。バスバーカバー225は、軸方向から見て円環状である。バスバーカバー225は、バスバーアッシー224をリア側から覆う。バスバーカバー225のリア側からモータカバー226が被せられる。モータカバー226は、第1収容凹部211aをリア側から塞ぐ。
バスバーカバー225は、リア側を向く面の外周端に、段差部225aを有する。段差部225aは、リア側を向く面と、径方向外側を向く面とを有する。段差部225aの内部に、Oリングからなる弾性部材225bが配置される。弾性部材225bは、モータカバー226とバスバーカバー225とによって軸方向に挟まれる。モータカバー226は、弾性部材225bを介して、バスバーカバー225をフロント側へ押す。
バスバーカバー225は、バスバーアッシー224とモータカバー226との間に挿入されるスペーサとして機能する。バスバーカバー225は、弾性部材225bによってフロント側へ押されることにより、バスバーアッシー224をフロント側へ押す。この構成により、バスバーカバー225は、バスバーアッシー224を軸方向において固定する。スペーサとしてのバスバーカバー225を備えることで、弾性部材225bが周方向において均一に圧縮されるので、バスバーアッシー224を周方向において均一な力で軸方向に押すことができる。モータハウジング211内において、バスバーアッシー224が安定に保持される。バスバーカバー225とバスバーアッシー224は、単一の部材の一部であってもよい。
モータカバー226は、バスバーカバー225をリア側から覆う円板状の部材である。モータカバー226は、図1または図3に示すように、中心軸Jに沿って延びる円筒部226aと、円筒部226aの外周面から径方向外側に広がる円環状のカバー本体226bとを有する。すなわち、モータカバー226は、カバー本体226bのフロント側を向く面からフロント側へ突出する筒部である円筒部226aを有する。
円筒部226aは、モータカバー226の軸方向の両側に開口する。すなわち、円筒部226aの内孔は、モータカバー226を軸方向に貫通する貫通孔226dである。貫通孔226dのフロント側の端部に第1ベアリング27が挿入される。第1ベアリング27は、円筒部226aの内部に位置するベアリング保持部226cに支持される。
本実施形態では、ベアリング保持部226cは、円筒部226aの一部であるが、他の構成を採用してもよい。例えば、ベアリング保持部226cを別体のリング状部材とし、モータカバー226に、ねじ止め、スナップフィット、一体成形などにより固定する構成を採用してもよい。
モータカバー226は、径方向において、バスバーカバー225の外側まで広がる。モータカバー226は、バスバーカバー225よりも径方向外側に位置する部位において、モータハウジング211にねじ止めされる。
貫通孔226dのリア側の端部に、ブリーザ60が装着される。ブリーザ60は、図4に示すように、フィルタ60aと、フィルタ60aを収容するブリーザハウジング60bとを有する。図3では、フィルタ60aの図示は省略されている。ブリーザハウジング60bは、軸方向に延びる円筒部261と、円筒部261のリア側の端部から径方向外側に広がる円板部262と、円板部262に固定される円板状の蓋部264と、を有する。フィルタ60aは、円板部262の上面に位置し、円筒部261の内孔をリア側から覆う。フィルタ60aは、例えば、気体を通し液体を遮断する気液分離フィルタである。
ブリーザ60の円筒部261は、先端部の外周面から径方向外側に突出する爪261aを有する。ブリーザ60の爪261aは、フロント側(軸方向一方側)を向く面に、リア側(軸方向他方側)に向かって径方向外側に傾斜する傾斜面S1を有する。
円筒部261は、フロント側の先端から軸方向に沿ってリア側へ延びる複数のスリット261bを有する。スリット261bは、円筒部261を径方向に貫通する。円筒部261は、3本のスリット261bを有する。円筒部261のフロント側の端部は、スリット261bによって周方向に3分割される。この構成により、円筒部261の先端部は、撓むことが可能である。これにより、円筒部261の先端の爪261aは径方向に移動可能である。
モータカバー226の貫通孔226dは、内周面から径方向内側に突出する内周突起226fを有する。内周突起226fは、リア側(軸方向他方側)を向く面に、フロント側(軸方向一方側)に向かって径方向内側に傾斜する傾斜面S2を有する。
本実施形態の場合、貫通孔226dは、内周突起226fよりもリア側の部分に、貫通孔226dのフロント側の部分よりも大きい内径を有してリア側へ開口する段部62を有する。段部62の内径D1は、内周突起226fと第1ベアリング27との間の部分の内径D2よりも大きい。内周突起226fの位置における貫通孔226dの内径は、内径D1よりも小さい。
ブリーザ60は、円筒部261をフロント側へ向けて、段部62側から貫通孔226dに装着される。円筒部261の爪261aの傾斜面S1と、内周突起226fの傾斜面S2とが互いに接触する状態で、ブリーザ60がフロント側へ押し込まれると、傾斜面S1が傾斜面S2上で滑り、円筒部261のフロント側の先端部が撓み、爪261aが径方向内側へ案内される。爪261aが内周突起226fを乗り越えてフロント側へ移動すると、円筒部261の先端部が復元し、爪261aは内周突起226fのフロント側の段差66に嵌まる。
円筒部261の爪261aが、内周突起226fに引っ掛けられることにより、ブリーザ60がモータカバー226に固定される。本実施形態では、ブリーザ60を爪261aで引っ掛けて固定するので、簡素な構造を用いながらブリーザ60を安定に固定できる。
本実施形態では、ブリーザ60のモータカバー226に段部62が設けられ、ブリーザ60の円板部262および蓋部264が段部62内に配置される。ブリーザ60の蓋部264のリア側を向く面と、モータカバー226のリア側を向く面とは、軸方向における位置がほぼ一致する。この構成によれば、ブリーザ60がモータカバー226からほとんど突出しないので、電動オイルポンプ200の軸方向長さを小さくできる。また、ブリーザ60に対して、飛来物などが衝突するのを抑制でき、ブリーザ60が破損しにくくなる。
ブリーザ60は、少なくとも一部が段部62内に配置されていればよい。すなわち、ブリーザ60の少なくとも一部が、径方向から見て段部62と重なっていればよい。少なくともこの構成であれば、電動オイルポンプ200の軸方向長さを抑制する効果が得られる。また、ブリーザ60を保護する効果も得られる。
ブリーザ60の円筒部261の付け根部分に、Oリング61が取り付けられる。Oリング61は、ブリーザ60が貫通孔226dに取り付けられた状態において、内周突起226fのリア側のテーパー面に接触する。Oリング61は、ブリーザ60の円筒部の外周面と、貫通孔226dの内周面との間を封止する。
貫通孔226dに固定されたブリーザ60は、円筒部226aのフロント側を向く端面において、第1ベアリング27のリア側を向く面と、隙間を介して対向する。すなわち、ブリーザ60と、第1ベアリング27に保持されるシャフト21の端部とが、軸方向において直接対向する。
この構成によれば、モータカバー226において、ブリーザ60とシャフト21とが軸方向に並び、かつ互いに接近して配置される。これにより、電動オイルポンプ200の軸方向長さを大きくすることなく、ブリーザ60を設置することができる。本実施形態は、モータハウジング211の他の箇所にブリーザ60を配置する場合と比較して、電動オイルポンプ200を小型化可能である。
また、モータカバー226は、第1ベアリング27を保持するベアリングホルダと、モータハウジング211の通気孔となるブリーザとを兼ねる。これにより、電動オイルポンプ200の部品点数を削減でき、低コスト化が可能である。
また本実施形態では、円筒部226aの径方向外側に、バスバーアッシー224が配置される。すなわち、円筒部226aの径方向外側に、ステータ23に接続される配線部材が配置される。円筒部226aの径方向外側に、ステータ23の一部、例えばコイル23cのコイルエンドが配置されていてもよい。この構成によれば、円筒部226aの径方向外側の空間を有効に利用でき、電動オイルポンプ200を軸方向に小型化できる。
モータカバー226は、円筒部226aにおけるベアリング保持部226cと、内周突起226fとの間の部分に、円筒部226aを径方向に貫通する通気孔65を有する。通気孔65は、本実施形態では、図4に示すように、円筒部226aの2箇所に設けられる。円筒部226aを径方向に貫通する2箇所の通気孔65は対向に位置する。通気孔が2つあり、対向にあるため、効率よく通気が可能である。通気孔65の設置数は特に限定されない。
モータカバー226の貫通孔226dにブリーザ60が固定されると、ブリーザ60の外周側はOリング61により封止され、モータハウジング211の内外は、ブリーザ60のフィルタ60aを介してのみ通気可能となる。フィルタ60aよりも内部側では、円筒部226aから貫通孔226dに繋がり、通気孔65を通じて第1収容凹部211aに繋がる。さらに、第1収容凹部211aから第2貫通孔210bを通じて基板ユニット240の内部空間に繋がる。
通気孔65は、第1収容凹部211aの軸方向他方側に存在し、且つ通気孔が位置する箇所を基準に軸方向の所定の範囲で、径方向外側へ向かった領域に、第2貫通孔210bおよび、第2貫通孔210bから繋がる基板ユニット240側が存在する。かかる構成により、第1収容凹部211aの空気は軸方向に一方通行であり、また通気孔65と、基板ユニット240側に通じる第2貫通孔210bとが軸方向の所定の範囲に位置するため、第1収容凹部211aと基板ユニット240側との空気の流通の効率がよい。
つまり、温度変化で高温になり、第1収容凹部211aや基板ユニット240側の内部気圧が上がった場合においては、短い時間でスムーズにブリーザ60を通じて空気を外部へ通気することが可能となり、各部材同士のシール面や各接続部への悪影響を抑えたり、空気がオイルシール15を超えてポンプ機構30へ侵入し、オイルに空気が混入することを抑えることが可能となる。
円筒部226aに通気孔65が設けられていない場合でも、貫通孔226dと、第1収容凹部211aの内部とは、第1ベアリング27の隙間を介して繋がる。しかし、この場合、狭い隙間を空気が流通するため、第1ベアリング27に充填されているグリースや潤滑オイルが、第1ベアリング27内を流れる空気によって外側に流出するおそれがある。そこで、第1ベアリング27よりもリア側に通気孔65を配置することで、通気孔65を主な空気の流路とし、第1ベアリング27の内部に流れる空気を減らすことができる。これにより、第1ベアリング27からのオイルの流出を抑制でき、第1ベアリング27の寿命が短くなるのを避けやすくなる。
本実施形態において、図3に示すように、モータカバー226のベアリング保持部226cに通気孔65Aを設けてもよい。通気孔65Aは、円筒部226aのフロント側を向く端面および、貫通孔226dの内周面に開口し、第1ベアリング27がベアリング保持部226cに組み付く状態によって通気孔としての様態となる。つまり、通気孔65Aは、加工または金型によってベアリング保持部226cの内径よりも外側に肉厚を一部盗んでおき、第1ベアリング27をベアリング保持部226cに挿入することで空気通路となる。
通気孔65Aは、第1ベアリング27の外周面のリア側の端部から径方向内側へ回り込み、第1ベアリング27のリア側を向く面に沿って径方向に延びる。通気孔65Aは、第1ベアリング27よりもリア側の位置で貫通孔226dの内周面に開口する。通気孔65Aを備える構成においても、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
通気孔65Aの軸方向に延びる部分は、円筒部226aを径方向に貫通していてもよい。すなわち、通気孔65Aは、円筒部226aのフロント側の端面からリア側へ延びるスリットであってもよい。通気孔65Aは、ベアリング保持部226cの機能を損なわない範囲で第1ベアリング27の周囲の複数箇所に設けられていてもよい。
図1に示すように、第2ベアリング28は、第1収容凹部211aと第2収容凹部212aとを接続する第1貫通孔210aに、リア側から挿入される。第1貫通孔210aの内部には、オイルシール15と、固定リング16と、ウェーブワッシャ17と、第2ベアリング28とが、フロント側から順に配置される。
シャフト21は、第2ベアリング28、ウェーブワッシャ17、固定リング16、およびオイルシール15の内孔に通される。シャフト21のフロント側の端部に、ポンプ機構30が連結される。
図1に示すように、基板ユニット240は、制御基板40と、制御基板40を径方向外側から覆う基板カバー241と、制御基板40に固定されるバスバーユニット250と、を備える。
基板カバー241は、基板ハウジング213側(+Z側)に向かって開口する箱形の部材である。制御基板40は、基板カバー241の図示上側を向く開口部に固定される。基板カバー241は、本実施形態の場合、樹脂製である。基板カバー241は、複数の金属端子241aがインサート成形されたコネクタ241bを有する。
バスバーユニット250は、制御基板40のリア側の端部に固定される。バスバーユニット250は、モータ220と制御基板40とを接続する。バスバーユニット250は、第3収容凹部213aと第1収容凹部211aとを繋ぐ第2貫通孔210bの内部に収容される。
バスバーユニット250は、3本のジョイントバスバー251a、251b、251cと、3本のジョイントバスバー251a〜251cを支持するジョイントバスバーホルダ252とを有する。本実施形態の場合、3本のジョイントバスバー251a〜251cは、ジョイントバスバーホルダ252にインサート成形される。この構成によれば、電動オイルポンプ200の組み立て作業性が向上する。
3本のジョイントバスバー251a〜251cの両端は、ジョイントバスバーホルダ252から外側へ突出する。ジョイントバスバー251a〜251cの一方の端部はジョイントバスバーホルダ252からモータ220に向かって延びる。ジョイントバスバー251a〜251cの他方の端部は、ジョイントバスバーホルダ252から制御基板40に向かって延びる。
3本のジョイントバスバー251a〜251cの他方の端部は、制御基板40を厚さ方向に貫通する。3本のジョイントバスバー251a〜251cの他方の端部は、制御基板40上の配線パターンと半田接合される。
3本のジョイントバスバー251a〜251cの他方の端部は、モータ220に向かって延び、バスバーアッシー224と軸方向に重なる位置に達する。ジョイントバスバー251a、251b、251cは、バスバーアッシー224のバスバー224a、224b、224cとともに、バスバーホルダ224dにねじ止めされる。これにより、制御基板40とモータ220とが、バスバーユニット250を介して電気的に接続される。
基板ユニット240は、制御基板40をモータ220側に向けた状態で、ポンプボディ210の基板ハウジング213に固定される。本実施形態の場合、基板ユニット240の基板カバー241が、基板ハウジング213にねじ止めされる。制御基板40は、ポンプボディ210と基板カバー241との間に封入される。
本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例およびなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。
本実施形態では、ブリーザ60が、フィルタ60aとブリーザハウジング60bとを有する構成である場合について説明したが、図4に示すように、フィルタ単体からなるブリーザ160を、ブリーザ60の代わりに用いてもよい。ブリーザ160は、フィルタ60aと同等の機能を有する。ブリーザ160は、例えば、段部62の底面であるリア側を向く面に接着される。
21…シャフト、23…ステータ、30…ポンプ機構、60…ブリーザ、60a…フィルタ、60b…ブリーザハウジング、62…凹部、65,65A…通気孔、211…モータハウジング、220…モータ、226…モータカバー、226b…カバー本体、226c…ベアリング保持部、226f…内周突起、261a…爪、J…中心軸、S1,S2…傾斜面

Claims (7)

  1. 中心軸回りに回転可能なシャフトを有するモータと、
    前記モータの軸方向一方側に連結されるポンプ機構と、
    前記モータを収容し軸方向他方側に開口する収容凹部を有するモータハウジングと、
    前記モータハウジングの前記収容凹部を塞ぐモータカバーと、
    を備え、
    前記モータは、前記シャフトを軸周りに回転可能に支持するベアリングを有し、
    前記モータカバーは、
    径方向に広がる板状のカバー本体と、
    前記モータカバーを軸方向に貫通する貫通孔と、
    前記モータカバーの軸方向一方側に固定されるベアリング保持部と、
    を有し、
    前記モータカバーの軸方向他方側にブリーザを配置し、
    前記ブリーザと、前記ベアリング保持部に保持される前記シャフトの端部とが、隙間を介して軸方向に互いに対向する、
    電動ポンプ。
  2. 前記モータカバーは、前記カバー本体の軸方向一方側を向く面から軸方向一方側に突出する筒部を有し、
    前記ブリーザは、前記筒部の軸方向他方側の端部に位置し、
    前記ベアリング保持部は、前記筒部の軸方向一方側の端部に位置する、
    請求項1に記載の電動ポンプ。
  3. 前記筒部を径方向に貫通する通気孔を有する、
    請求項2に記載の電動ポンプ。
  4. 前記筒部の径方向外側に、前記モータのステータの一部、または前記ステータに接続される配線部材が配置される、
    請求項2または3に記載の電動ポンプ。
  5. 前記モータカバーは、軸方向他方側を向く面から軸方向一方側に凹む段部を有し、
    前記ベアリング保持部は、前記段部よりも軸方向一方側の端部に位置し、
    前記ブリーザは、前記段部に軸方向他方側から装着される、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電動ポンプ。
  6. 前記モータカバーは、前記貫通孔の内周面から径方向内側に突出する内周突起を有し、
    前記内周突起は、前記ブリーザを引っ掛ける、
    請求項5に記載の電動ポンプ。
  7. 前記内周突起は、軸方向他方側を向く面に、軸方向一方側に向かって径方向内側に傾斜する傾斜面を有する、
    請求項6に記載の電動ポンプ。
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