JP2021160655A - 車両の下部車体構造 - Google Patents

車両の下部車体構造 Download PDF

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Abstract

【課題】差動装置周辺の空間圧力を高めることで、アンダカバー下部を通過して車両後方に流れる空気(車体下面流)の主流が、差動装置を配置する開空間に引込まれることなく、差動装置の下側を通過することで、空力性能の向上を図ることができる車両の下部車体構造の提供を目的とする。【解決手段】車両のリヤフロアパネル3と、当該リヤフロアパネル3の車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置42と、該差動装置42の車両前方において車体下面を覆うアンダカバー12〜15と、を備えた車両の下部車体構造であって、上記アンダカバー13,15と上記差動装置42との間には、車両上下方向かつ車幅方向に延びる壁面部61が設けられたことを特徴とする。【選択図】図2

Description

この発明は、車両のリヤフロアパネルと、当該リヤフロアパネルの車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置と、該差動装置の車両前方において車体下面を覆うアンダカバーと、を備えた車両の下部車体構造に関する。
従来から車体下面を流れる空気(車体下面流)の乱れや、流速の低下を防止するために、車体下面にアンダカバーを設けるものが知られている。
特許文献1には、リヤバンパの下端部と、当該リヤバンパの直前部に設けられたサイレンサとの間にアンダカバーを設けて、サイレンサが配置される領域の空力特性を向上させるものが開示されている。
一方で、四輪駆動車(いわゆる4WD車)や前部機関後輪駆動車(いわゆるFR車)の場合には、車体下面の後方に差動装置を設ける必要があり、当該差動装置を配置するために、車両下方が開放した大きな開空間が形成され、車体下面の空気の流れを乱す要因となっていた。
特開2015−217838号公報
そこで、この発明は、差動装置周辺の空間圧力を高めることで、アンダカバー下部を通過して車両後方に流れる空気(車体下面流)の主流が、差動装置を配置する開空間に引込まれることなく、差動装置の下側を通過することで、空力性能の向上を図ることができる車両の下部車体構造の提供を目的とする。
この発明による車両の下部車体構造は、車両のリヤフロアパネルと、当該リヤフロアパネルの車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置と、該差動装置の車両前方において車体下面を覆うアンダカバーと、を備えた車両の下部車体構造であって、上記アンダカバーと上記差動装置との間には、車両上下方向かつ車幅方向に延びる壁面部が設けられたものである。
上記構成によれば、車両前方から流れる空気を上記壁面部に当てることで、差動装置周辺の空間圧力を高めることができる。これにより、アンダカバー下部を通過して車両後方に流れる空気(車体下面流)の主流が、差動装置を配置するための開空間に引込まれることなく、差動装置の下面を通過する。よって、車体下面流の乱れを抑制することができて、空力性能の向上を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記壁面部は、上記差動装置を車体にマウントするマウントブラケットと一体に設けられたものである。
上記構成によれば、上述のマウントブラケットに、差動装置の固定機能と、空力性能改善機能とをもたせることで、部品点数および取付け工数の削減を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、上記壁面部は、車幅方向中央に位置する上記差動装置を跨いで当該差動装置の左右両側に位置しており、上記左右の各壁面部は、車両前方に向かって湾曲する湾曲部を備えたものである。
上記構成によれば、車両前方から流れる空気、特に、トンネル部の車外側を通って後方に流れる空気を、上記壁面部に当てると共に、当該空気(いわゆるトンネル風)の一部を壁面部から当該壁面部の側方および下方に逃がすことができる。これにより、差動装置周辺の空間圧力が過度に高まるのを抑制し、差動装置周辺に車体下面流の主流が入り込まない過度な空間圧力を確保することができる。
この発明によれば、差動装置周辺の空間圧力を高めることで、アンダカバー下部を通過して車両後方に流れる空気(車体下面流)の主流が、差動装置を配置する開空間に引込まれることなく、差動装置の下側を通過することで、空力性能の向上を図ることができる効果がある。
本発明の車両の下部車体構造を示す底面図 図1の要部を拡大して示す底面斜視図 図1のA−A線に沿う要部の矢視断面図 壁面部を備えたマウントブラケットの底面斜視図 マウントブラケットの正面図 マウントブラケットの底面図
差動装置周辺の空間圧力を高めることで、アンダカバー下部を通過して車両後方に流れる空気(車体下面流)の主流が、差動装置を配置する開空間に引込まれることなく、差動装置の下側を通過することで、空力性能の向上を図るという目的を、車両のリヤフロアパネルと、当該リヤフロアパネルの車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置と、該差動装置の車両前方において車体下面を覆うアンダカバーと、を備えた車両の下部車体構造であって、上記アンダカバーと上記差動装置との間には、車両上下方向かつ車幅方向に延びる壁面部が設けられるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は車両の下部車体構造を示し、図1は当該車両の下部車体構造を示す底面図、図2は図1の要部を拡大して示す底面斜視図(但し、図2においては、排気管の図示を省略している)、図3は図1のA−A線に沿う要部の矢視断面図である。
また、図4は壁面部を備えたマウントブラケットの底面斜視図、図5はマウントブラケットの正面図、図6はマウントブラケットの底面図である。
なお、図中、矢印Fは車両前方を示し、矢印Rは車両後方を示し、矢印UPは車両上方を示し、矢印LOは車両下方を示し、矢印LEは車幅方向の左方を示し、矢印RIは車幅方向の右方を示す。
図3に示すように、車室1および荷室2の底部を構成するフロアパネルは、フロントシートの下方に位置するフロントフロアパネルと、このフロントフロアパネルの後部に、上方に立上がった後に後方に延びるキックアップ部を介して連設されたリヤフロアパネル3と、を備えている。
図3に示すように、上述のリヤフロアパネル3は、リヤシートの下方に位置するリヤシートパン4と、当該リヤシートパン4の後部において凹設形成(いわゆる段下げ形成)された荷室凹部5と、を備えている。
図1に示すように、上述のフロアパネルの車幅方向中央部には、車両前部のダッシュロアパネル(図示せず)からトーションビーム式リヤサスペンション6のトーションビーム7直前部まで、車両前後方向に延び、かつ車室1内側へ突出形成されたトンネル部9が設けられている。
図1に示すように、フロントフロアパネルおよびリヤシートパン4の車幅方向外側端部には、フロントホイールハウスの後部とリヤホイールハウス10の前部との間を、車両前後方向に延びるサイドシル11が設けられている。
このサイドシル11は、サイドシルアウタとサイドシルインナとを接合固定して、車両の前後方向に延びるサイドシル閉断面をもった車体強度部材である。
上述のトンネル部9の下部には、当該トンネル部9と一体または別体のトンネルメンバが設けられている。このトンネルメンバは、トンネル部9の下部に沿って車両前後方向に延びるメンバであり、トンネルメンバとフロントフロアパネルとの間には、車両前後方向に延びる閉断面が形成されている。
図1に示すように、上述のトンネル部9の下部を除いて車体下面を覆うアンダカバー12,13,14,15を設けている。これらの各アンダカバー12〜15の下面は、車体下面流(床下走行風と同意)を整流する目的でフラット形状に形成されている。
また、上述のアンダカバー12〜15は、車両左側前部のアンダカバー12と、車両左側後部のアンダカバー13と、車両右側前部のアンダカバー14と、車両右側後部のアンダカバー15と、の複数に分割形成されている。
車両左側においては、各アンダカバー12,13が、これらの各アンダカバー12,13の下面が面一状となるように車両前後方向に連設されている。同様に、車両右側においては、各アンダカバー14,15が、これらの各アンダカバー14,15の下面が面一状となるように車両前後方向に連設されている。
さらに、上述の各アンダカバー12〜15の車幅方向外側端部は、上述のサイドシル11の下面部に支持されており、各アンダカバー12〜15の車幅方向内側端部は、トンネルメンバの下面部に支持されている。
図1、図2、図3に示すように、上述のリヤフロアパネル3の下部において、リヤホイールハウス10の車幅方向の内側部位には、車両の前後方向に延びる車体強度部材としてのリヤサイドフレーム16を設けている。
このリヤサイドフレーム16と上述のリヤフロアパネル3との間には、車両前後方向に延びるリヤサイド閉断面が形成されると共に、リヤサイドフレーム16の前部と、上述のサイドシル11の後部とは、互いに連結されている。
図3に示すように、上述のリヤサイドフレーム16におけるトーションビーム式リヤサスペンション6のトレーリングアーム8基端部位には、トレーリングアーム取付けブラケット17を連結固定している。そして、このトレーリングアーム取付けブラケット17の下方延出部には、支軸18を用いて上述のトレーリングアーム8の基端部を枢支している。
上述のトーションビーム式リヤサスペンション6は、左右一対のトレーリングアーム8と、これら左右一対のトレーリングアーム8を車幅方向に連結するねじり棒ばねとしてのトーションビーム7と、を備えている。
また、上述のトレーリングアーム8の車両前後方向中間部において、図2に示すスプリングロアシート19とスプリングアッパシート20との間には、コイルスプリング21を設けている。図2に示すように、上述のスプリングアッパシート20はリヤサイドフレーム16の下部に取付けられている。上述のスプリングロアシート19は、トーションビーム7の車幅方向端部側とトレーリングアーム8との間に溶接固定されたコーナブラケットの上部に取付けられている。
さらに、図1、図3に示すように、上述のトーションビーム式リヤサスペンション6は、後輪22側と車体側との間に設けられた減衰装置としてのダンパ23を備えている。
加えて、図1〜図3に示すように、トレーリングアーム8の前端側を除く後側大半部と、トーションビーム7の車幅方向端部側の後部と、を車両下方から覆う整流用のカバー部材24を設けている。
この整流用のカバー部材24は、トレーリングアーム8に連結支持されており、当該トレーリングアーム8およびトーションビーム7と共に上下変位するものである。
一方、図1、図3に示すように、トーションビーム7の直後部において、左右一対のリヤサイドフレーム16,16間を、車幅方向に延びて連結するクロスメンバ25を設けている。このクロスメンバ25は、図1に示すように、トーションビーム7の湾曲形状に対応して、車両前方側へ膨出する曲率半径が比較的大きい湾曲形状に形成されている。
このクロスメンバ25は断面逆ハット形状の車体強度部材であって、当該クロスメンバ25とリヤシートパン4との間には、図3に示すように、車幅方向に延びる閉断面26が形成されている。
また、図1〜図3に示すように、後述するサイレンサ32の直前部において、左右一対のリヤサイドフレーム16,16間を、車幅方向に延びて連結する後部クロスメンバ27を設けている。
この後部クロスメンバ27は断面逆ハット形状の車体強度部材であって、図3に示すように、当該後部クロスメンバ27とリヤフロアパネル3の荷室凹部5との間には、車幅方向に延びる閉断面28が形成されている。
図1に示すように、上述のクロスメンバ25と後部クロスメンバ27とは、車両前後方向に離間して設けられており、相対的に車両前側に位置するクロスメンバ25と、相対的に車両後側に位置する後部クロスメンバ27とを、左右一対の縦メンバ29,30で車両前後方向に連結している。これら左右の各縦メンバ29,30は、後述する差動装置42を支持するための車体強度部材である。
この実施例の車両は車両前部、詳しくは、ダッシュロアパネル前方のエンジンルーム内に内燃機関としてのエンジンを含むパワートレインを搭載している。
上記エンジンの排気ポートに連通連結した排気マニホルドには、排気管31が接続されており、図1に示すように、この排気管31はエンジンルームからトンネル部9の車外側を通って車両後方に延びている。
図1に示すように、上述の後部クロスメンバ27の直後部下側には、消音装置としてのサイレンサ32を配設している。同図に示すように、当該サイレンサ32は横置き配置されると共に、該サイレンサ32の下面はフラット形状に形成されていて、この下面でも車体下面流を整流すべく構成している。
図2、図3に示すように、上記サイレンサ32の前部には排気ガスの入口管32aを介して接合フランジ33が設けられる一方、上述の排気管31の後端部にも接合フランジ34が設けられている。
そして、上述の各接合フランジ34,33を連結固定することで、排気管31とサイレンサ32の入口管32aとを連通接続させている。
図1に示すように、上述のサイレンサ32の左右の車幅方向両端部には、車両平面視で略L字形状のテールパイプ35が連通接続されると共に、このテールパイプ35の上流側下部と、サイレンサ32の車幅方向端部前側下部との間には、整流用のカバー36が設けられている。この整流用のカバー36の下面部はフラット形状に形成されている。
図1において、37はリヤフェンダパネル、38はリヤバンパで、このリヤバンパ38におけるテールパイプ35の下流部と対応する位置には、当該テールパイプ35を配置するために車両上方に凹む凹部39が形成されている。
図3に示すように、上述のサイレンサ32の上面部と、荷室凹部5下部と、の間には、遮熱部材としてのインシュレータ40が介設されている。このインシュレータ40の前部は後部クロスメンバ27に支持されており、インシュレータ40の後部も車体側に支持されている。
ところで、上述のエンジンを含むパワートレインの出力は、上記トンネル部9の車外側に配置したプロペラシャフト41を介して車両後部の差動装置42に伝達される(図1、図2参照)。ここで、当該差動装置42は、リヤフロアパネル3の車室外側で、車両上下方向下側に設けられている。
図2に示すように、この実施例の差動装置42は、後部にフランジ部43を有するディファレンシャル・ケース(以下、単に前部デフケースと略記する)44に内蔵された第1差動機構45と、前部にフランジ部46を有する後部デフケース47に内蔵された第2差動機構48と、を備えている。
図1、図2に示すように、前部デフケース44後部のフランジ部43と、後部デフケース47前部のフランジ部46とを、図示しない締結部材を用いて締結固定することで、前部デフケース44と後部デフケース47と、を車両前後方向に連結している。
ここで、上述の前部デフケース44に内蔵された第1差動機構45は、前後輪間の差動を行なうものである。また、上述の後部デフケース47に内蔵された第2差動機構48は、左右後輪22,22間の差動を行なうものである。
図1に示すように、プロペラシャフト41と第1差動機構45とは、出力軸ヨーク、十字軸および入力軸ヨークを備えた自在継手としてのユニバーサルジョイント49を介して連結されている。
図1〜図3に示すように、第2差動機構48の車両左側の差動出力軸は、車幅方向内側の等速ジョイント50、ドライブシャフト51、および、車幅方向外側の等速ジョイント52を介して左側の後輪22に連結されている。
同様に、第2差動機構48の車両右側の差動出力軸も、車幅方向内側の等速ジョイント50、ドライブシャフト51、および、車幅方向外側の等速ジョイント52を介して右側の後輪22に連結されている。なお、図面では、図示の便宜上、等速ジョイント50,52の内部構造については図示省略している。
図1、図2に示すように、上述の後部デフケース47の車両左側後部から車両後方に向けて突出するマウント連結部53を設け、このマウント連結部53は、後部クロスメンバ27の下面部に設けられた取付けブラケット54に対して、マウント部材を介して取付けられている。
要するに、この実施例においては、車両のリヤフロアパネル3と、当該リヤフロアパネル3の車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置42と、この差動装置42の車両前方において車体下面を覆うアンダカバー12〜15と、を備えている。
図2に示すように、上述のアンダカバー12,13,14,15のうちの後部のアンダカバー13,15と、上記差動装置42(詳しくは、第2差動機構48が内蔵された後部デフケース47)との間には、車両上下方向かつ車幅方向に延びる壁面部61を備えたマウントブラケット60が設けられている。上述の壁面部61は、後述する後部取付け片部63と円筒部64との間にわたる車幅方向の所定幅を有している。
これにより、トンネル部9を通って車両前方から流れる空気(すなわち、図3に示すトンネル風e1)を上述の壁面部61に当てることで、差動装置42が配設された部分としての差動装置周辺の空間圧力を高める。以て、アンダカバー12〜15の下部を通過して車両後方に流れる空気、すなわち、図3に示す車体下面流の主流e2が、差動装置42を配置するための開空間に引込まれることなく、差動装置42の下面を通過する。この結果、車体下面流の乱れを抑制して、空力性能の向上を図るように構成したものである。
つまり、アンダカバー12〜15の下部を通過して車両後方に流れる空気(車体下面流の主流e2)は、相対的に流速が速く、空気の圧力が低い一方で、トンネル部9を通って壁面部61に当たったトンネル風e1は、流速が低くなると共に、空気の圧力が高くなる。これにより、差動装置42周辺の空気圧力が高くなり、空気の圧力が相対的に低い車体下面流の主流e2が上記開空間に引込まれることを防止できる。
図4、図5、図6に示すように、上述のマウントブラケット60は金属により構成された剛性部材である。このマウントブラケット60の上述の壁面部61は、車幅方向中央に位置する差動装置42(詳しくは、第1差動機構45を内蔵した前部デフケース44)を跨いで、当該第1差動機構45の前部デフケース44の左右両側に位置している。
図4、図5、図6に示すように、上述のマウントブラケット60は、左右一対の壁面部61,61の上端を、車幅方向に一体連結する上端連結部62を備えている。
また、車両上下方向に延びる上述の壁面部61の車幅方向内端部には、後部取付け片部63が一体形成されている。
さらに、上述の上端連結部62の車幅方向の両端および壁面部61の車幅方向上部両端には、その内部にマウントラバーを収納する円筒部64(いわゆる外筒部)が一体形成されている。
図5に示すように、マウントブラケット60における後部取付け片部63には、複数のボルト挿通孔65,65が開口形成されている。そして、これらの各ボルト挿通孔65に挿通する締結部材としての複数のボルト66(図4参照)を用いて、図2に示す如く、当該マウントブラケット60の後部取付け片部63を、後部デフケース47前端のフランジ部46に締結固定している。
また、図2に示す左右の縦メンバ29,30には、車両下方に延びるウエルドボルト67が植設されている。これら左右一対のウエルドボルト67を、円筒部64内のマウントラバーを貫通させてその下方に突出し、円筒部64の車両下方に位置するストッパプレート68(図4参照)を介して、ナット69(図4参照)を上記ウエルドボルト67に締付けることで、マウントブラケット60を介して差動装置42を車体に取付けたものである。
なお、図5、図6においては、図4で示したボルト66、ストッパプレート68、ナット69の図示を省略している。また、上述のマウントラバーは、図6に示す円筒部64の内部空間70に収納される。
つまり、図2、図4で示したように、上述の壁面部61は、差動装置42を車体にマウントするマウントブラケット60と一体に設けられている。
これにより、上述のマウントブラケット60に、差動装置42の固定機能と、空力性能改善機能とをもたせ、さらに部品点数および取付け工数の削減を図るように構成したものである。
さらにまた、図2、図4に示すように、上述の左右の各壁面部61,61は、該壁面部61の車幅方向外側が車両前方に位置し、当該壁面部61の車幅方向内側が車両後方に位置する湾曲形状に形成されている。ここで、上述の湾曲形状は車両前方側へ膨出するように形成されている。
換言すれば、上述の壁面部61は車幅方向に真っ直ぐに形成されることなく、車幅方向外側から車幅方向内側にかけて、車両前方から車両後方へ後退するように形成されている。
要するに、上記左右の各壁面部61は、車両前方に向かって湾曲する湾曲部61R(図4参照)を備えたものである。
これにより、車両前方から流れる空気、特に、トンネル部9の車外側を通って後方に流れる空気(図3に示すトンネル風e1)を、マウントブラケット60の壁面部61に当てると共に、当該トンネル風e1の一部を壁面部61から当該壁面部61の側方および下方に逃がす。この結果、差動装置42周辺の空間圧力が過度に高まるのを抑制し、差動装置42周辺に車体下面流の主流e2(図3参照)が入り込まない適度な空間圧力を確保するように構成したものである。
因に、上記マウントブラケット60の壁面部61が車幅方向に真っ直ぐに形成された場合には、車両前方から流れる空気(特に、トンネル風e1)が、当該壁面部61に当たった際の空気の圧力が過度に高くなるため好ましくない。
なお、上述のマウントブラケット60における壁面部61の前部の空気圧力に対して、壁面部61の後部の空気圧力は低くなるが、マウントブラケット60の壁面部61の後部空間内には、占有体積が大きい後部デフケース47が配設されているため、車体下面流の主流e2は入り込まないものである。
このように、上記実施例の車両の下部車体構造は、車両のリヤフロアパネル3と、当該リヤフロアパネル3の車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置42と、該差動装置42の車両前方において車体下面を覆うアンダカバー12〜15と、を備えた車両の下部車体構造であって、上記アンダカバー13,15と上記差動装置42(詳しくは、後部デフケース47)との間には、車両上下方向かつ車幅方向に延びる壁面部61が設けられたものである(図1〜図3参照)。
この構成によれば、車両前方から流れる空気(トンネル風e1参照)を上記壁面部61に当てることで、差動装置42周辺の空間圧力を高めることができる。これにより、アンダカバー12〜15の下部を通過して車両後方に流れる空気(車体下面流)の主流e2が、差動装置42を配置するための開空間に引込まれることなく、差動装置42の下面を通過する。よって、車体下面流の乱れを抑制することができて、空力性能の向上を図ることができる。
また、この発明の一実施形態においては、上記壁面部61は、上記差動装置42を車体(縦メンバ29,30参照)にマウントするマウントブラケット60と一体に設けられたものである(図2、図4参照)。
この構成によれば、上述のマウントブラケット60に、差動装置42の固定機能と、空力性能改善機能とをもたせることで、部品点数および取付け工数の削減を図ることができる。
さらに、この発明の一実施形態においては、上記壁面部61は、車幅方向中央に位置する上記差動装置42(詳しくは、前部デフケース)を跨いで当該差動装置42の左右両側に位置しており、上記左右の各壁面部61は、車両前方に向かって湾曲する湾曲部61Rを備えたものである(図2、図4参照)。
この構成によれば、車両前方から流れる空気、特に、トンネル部9の車外側を通って後方に流れる空気を、上記壁面部61に当てると共に、当該空気(いわゆるトンネル風e1)の一部を壁面部61から当該壁面部61の側方および下方に逃がすことができる。これにより、差動装置42周辺の空間圧力が過度に高まるのを抑制し、差動装置42周辺に車体下面流の主流e2が入り込まない適度な空間圧力を確保することができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の差動装置がマウントされる車体は、実施例の縦メンバ29,30に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては、壁面部61を車幅方向外側から車幅方向内側にかけて、車両前方から車両後方へ前方膨出状に湾曲する形状に形成したが、これは、後方膨出状に湾曲する形状であってもよい。また、上記壁面部61を車幅方向外側から車幅方向内側にかけて、車両前方から車両後方へ直線的に傾斜する形状であってもよい。
以上説明したように、本発明は、車両のリヤフロアパネルと、当該リヤフロアパネルの車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置と、該差動装置の車両前方において車体下面を覆うアンダカバーと、を備えた車両の下部車体構造について有用である。
3…リヤフロアパネル
12〜15…アンダカバー
29,30…縦メンバ(車体)
42…差動装置
60…マウントブラケット
61…壁面部
61R…湾曲部

Claims (3)

  1. 車両のリヤフロアパネルと、当該リヤフロアパネルの車室外側で、車両上下方向下側に設けられた差動装置と、該差動装置の車両前方において車体下面を覆うアンダカバーと、を備えた車両の下部車体構造であって、
    上記アンダカバーと上記差動装置との間には、車両上下方向かつ車幅方向に延びる壁面部が設けられた
    車両の下部車体構造。
  2. 上記壁面部は、上記差動装置を車体にマウントするマウントブラケットと一体に設けられた
    請求項1に記載の車両の下部車体構造。
  3. 上記壁面部は、車幅方向中央に位置する上記差動装置を跨いで当該差動装置の左右両側に位置しており、
    上記左右の各壁面部は、車両前方に向かって湾曲する湾曲部を備えた
    請求項1または2に記載の車両の下部車体構造。
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