JP2021160509A - 電動車両の下部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】側突時におけるバッテリユニットの保護のため、低剛性体による衝突荷重吸収を行いつつ、一連の荷重伝達作用を確実に行わせる。【解決手段】フロア下方にバッテリユニット11が取り付けられる電動車両の下部構造において、バッテリユニット11の下にバッテリフレーム13を備える。バッテリフレーム13には、バッテリユニット11の車幅方向外側に近接し前後方向に延びるように配設される閉断面部材からなる左右の縦フレーム31と、左右の縦フレーム31同士を連結する横フレーム32を設ける。また縦フレーム31の車幅方向外側に、縦フレーム31より車幅方向の剛性が低い低剛性体33を一体形成する。【選択図】図1

Description

この発明は、フロア下方にバッテリユニットが取り付けられる電動車両の下部構造に関する。
上述のような構造として、下記特許文献1に開示されたように、フロア下に前後方向に延びつつ左右のフロアフレーム間に橋渡しされる樹脂製のバッテリフレームを備えたものがある。バッテリフレームはバッテリを載置するトレー状であり、バッテリユニットを固定している。またバッテリフレームは、上端から外方に突出した板状のフランジ部を介してフロアフレームの下面に締結されている。
そして、ポール衝突のような衝突時にバッテリユニットに衝突荷重が入力されて損傷することがないように、サイドシルの下に、側方からの荷重を吸収する金属製の荷重吸収部材が取り付けられている。荷重吸収部材は、サイドシルの下からバッテリフレームに向けて延びており、荷重吸収部材の先端はバッテリフレームの側面に対向している。
荷重吸収部材に衝突荷重が入力されると、低剛性の荷重吸収部材は圧縮されるように塑性変形して荷重の一部を吸収し、残りの衝突荷重をバッテリフレーム等に伝達する。
しかし、荷重吸収部材の取付け位置とバッテリフレームへの荷重伝達位置が離れている。このため、荷重吸収部材などの挙動のばらつきや、バッテリフレームのフロアフレームへの締結剛性不足などによっては、所望通りの荷重伝達がなされない懸念がある。
特開2015−123801号公報
そこで、この発明は、低剛性体による衝突荷重吸収を行いつつ、一連の荷重伝達作用を確実に行わせることを主な目的とする。
そのための手段は、電動車両の下部構造であって、フロア下に接合され車両前後方向に延びる左右のフロアフレームと、前記フロア下方で前記左右のフロアフレーム間に配設されるように取り付けられるバッテリユニットと、前記バッテリユニットの車幅方向外側に近接し前後方向に延びるように配設される閉断面部材からなる左右の縦フレームと、左右の前記縦フレーム同士を連結する連結部材と、を有し、前記縦フレームの車幅方向外側に前記縦フレームより車幅方向の剛性が低い低剛性体が接続された電動車両の下部構造である。
この構成では、衝突荷重が低剛性体に入力されると、高剛性の縦フレームの車幅方向外側から延びる低剛性体は荷重を吸収して変形し、残りの荷重をそのまま一体又は別体の縦フレームへ、さらに縦フレームから連結部材へと確実に伝達させる。連結部材が閉断面の骨格部材であれば荷重の支持は良好である。
この発明の一態様においては、前記低剛性体が前記縦フレームに一体形成された構成としてもよい。
この構成では、部品点数の削減に寄与する。
この発明の一態様においては、前記縦フレームと前記低剛性体が車幅方向に延びる横リブを有するとともに、前記縦フレームの前記横リブの数が前記低剛性体の前記横リブの数よりも多い構成としてもよい。
この構成では、縦フレームと低剛性体に同じ材料を用いた場合に、横リブの数の違いで剛性差を容易につけることができる。
この発明の一態様においては、前記縦フレームの上下方向の長さが前記低剛性体の上下方向の長さよりも長い構成としてもよい。
この構成では、縦フレームと低剛性体に同じ材料を用いた場合に、上下方向の高さの違いで剛性差を容易につけることができる。
この発明の一態様においては、前記低剛性体の下端が前記縦フレームの下端位置より高い構成としてもよい。
この構成では、低剛性体の接続高さを高くできるので、車体の下に低剛性体が露出することを抑制し、視認されないようにすることができる。
この発明の一態様においては、前記縦フレームと前記連結部材に跨る取付けブラケットが設けられ、前記縦フレームと前記連結部材は前記取付けブラケットを介して前記フロアフレームに取り付けられる構成としてもよい。
この構成では、縦フレームに入力された衝突荷重が取付けブラケットによって効率よく連結部材へ伝達され、荷重伝達性能が良い。
この発明の一態様においては、前記縦フレームと前記連結部材が前記低剛性体より下方位置で締結具を介して連結された構成としてもよい。
この構成では、縦フレームと連結部材の締結位置を低くできるので、バッテリユニットを納める空間を広くとることができる。
この発明の一態様においては、前記縦フレームは、縦フレーム上壁、縦フレーム下壁、及び前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁の側端同士を連結する縦フレーム両側壁を有するとともに、前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁との間で前記縦フレーム両側壁同士を連結する縦フレーム横リブを備え、前記低剛性体は、低剛性体上壁、低剛性体下壁、及び前記低剛性体上壁と前記低剛性体下壁の側端同士を連結する低剛性体両側壁を有するとともに、前記低剛性体上壁と前記低剛性体下壁との間で前記低剛性体両側壁同士を連結する低剛性体横リブを備え、前記縦フレーム横リブと前記低剛性体横リブの高さが一致している構成としてもよい。
この構成では、縦フレームと低剛性体がそれぞれ縦フレーム横リブと低剛性体横リブを有し複数の部屋を有しているので、所望の剛性を得られるうえに、低剛性体横リブが縦フレーム横リブの延長線上に存在しているので、縦フレームの剛性を確保することもできる。
この発明の一態様においては、前記縦フレームは、縦フレーム上壁、縦フレーム下壁、及び前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁の側端同士を連結する縦フレーム両側壁を有するとともに、前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁との間で前記縦フレーム両側壁同士を連結する上下に間隔をあけて配設された第1横リブと第2横リブを有し、前記低剛性体は、低剛性体上壁、低剛性体下壁、及び前記低剛性体上壁と前記低剛性体下壁の側端同士を連結する低剛性体両側壁を有し、前記低剛性体の前記低剛性体上壁と前記縦フレームの前記第1横リブの高さが同一であり、前記低剛性体の前記低剛性体下壁と前記縦フレームの前記第2横リブの高さが同一である構成としてもよい。
この構成では、縦フレームが第1横リブと第2横リブを有し複数の部屋を有しているので、所望の剛性を得られるうえに、低剛性体上壁と低剛性体下壁がそれぞれ縦フレームの第1横リブと第2横リブの延長線上に存在しているので、縦フレームの剛性を確保することもできる。
前記縦フレーム横リブと前記低剛性体横リブの高さが一致している場合においては、前記低剛性体は、前記低剛性体上壁が前記縦フレーム上壁よりも下方に位置するとともに前記低剛性体下壁が前記縦フレーム下壁よりも上方に位置し、前記縦フレームは、前記縦フレーム上壁、前記縦フレーム下壁、及び前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁の側端同士を連結する、前記低剛性体上壁及び前記低剛性体下壁と高さが一致する第2及び第3の縦フレーム横リブを備える構成としてもよい。
この構成では、縦フレーム及び低剛性体が横リブを有し複数の部屋を有しているので、所望の剛性を得られるうえに、縦フレームの第2及び第3の縦フレーム横リブは低剛性体上壁と低剛性体下壁の延長上に位置して、縦フレームの変形を抑制する。
この発明の一態様においては、前記縦フレームが押し出し材で構成された構成としてもよい。
この構成では、断面形状の自由度が高まる。
この発明によれば、荷重吸収を行う低剛性体が高剛性の縦フレームから延びる構造であり、縦フレームには連結部材が連結されているので、低剛性体による荷重吸収を行いつつ、一連の荷重伝達作用を確実に行わせることができる。
バッテリユニットとバッテリフレームの斜視図。 縦フレームと低剛性体の断面図。 他の例に係る縦フレームと低剛性体の断面図。 縦フレームと横フレームの結合を示す断面図。 バッテリフレームを下方から見た斜視図。 バッテリフレームの固定状態を示す断面図。 バッテリユニットの車幅方向外側の固定状態を示す断面図。 バッテリユニットの車幅方向中央の固定状態を示す断面図。
この発明を実施するための一形態を、以下図面を用いて説明する。
この発明の電動車両の下部構造は、ポール衝突のような衝突時に衝突荷重の吸収と伝達を確実に行わせて、フロア下方に取り付けられるバッテリユニット11を保護する。このために電動車両の下部構造は、主にバッテリユニット11の下にバッテリフレーム13を備えている。
図1に、バッテリユニット11とバッテリフレーム13の斜視図を示す。この図に示すようにバッテリフレーム13は、バッテリユニット11の車幅方向外側に近接して前後方向に延びる左右の縦フレーム31と、左右の縦フレーム31同士を連結する連結部材としての複数の横フレーム32を有している。そして縦フレーム31の車幅方向外側に、縦フレーム31より車幅方向の剛性が低い低剛性体33が接続されている。
車幅方向の剛性は、車幅方向から圧縮荷重が入力されたときに荷重に耐える剛性であって、縦フレーム31よりも車幅方向の剛性が低い低剛性体33は、荷重の入力によって縦フレーム31よりも車幅方向に潰れる変形がしやすい。
このような剛性の違いは、主に断面形状の外形の縦横寸法や内部構造で創出できる。なお、「縦」方向は、車両の上下方向であって、以下、「上下」とも称する。同様に「横」方向は車幅方向であって、以下、「左右」とも称する。
また、低剛性体33は縦フレーム31の車幅方向外側から延びるように存在していればよいので、縦フレーム31と別に形成して組み立てることができるが、製造や組み立て、部品点数の削減等の観点から低剛性体33は縦フレーム31に一体形成されるのが望ましい。
この実施形態では、縦フレーム31の断面形状の外形を縦長に形成し、低剛性体33の断面形状の外形を横長に形成して剛性差をつけて、低剛性体33を縦フレーム31に一体成形した構造を例に説明する。低剛性体33付きの縦フレーム31を、以下、「縦フレーム体34」という。
図2に、縦フレーム体34の第1の例に係る縦断面図を示す。図2において右側が車幅方向外側である。
縦フレーム体34のうちの縦フレーム31部分は、閉断面部材からなり、具体的には角筒状に形成されている。縦フレーム31の断面形状は、車両上下方向に相当する上下方向長さが、車幅方向に相当する左右方向の長さよりも長い縦長形状である。縦フレーム31部分は、縦フレーム31の上面を構成する縦フレーム上壁31aと下面を構成する縦フレーム下壁31bを有するとともに、これら縦フレーム上壁31aと縦フレーム下壁31bの側端同士を連結する縦フレーム両側壁34aを有している。
そして縦フレーム上壁31aと縦フレーム下壁31bの間の中間位置には、縦フレーム31内を上下に区切り車幅方向に延びる縦フレーム横リブ31cが形成されている。
縦フレーム31部分の車幅方向外側に一体形成される低剛性体33部分は、縦フレーム31と同様に角筒状であり、上面を構成する低剛性体上壁33aと下面を構成する低剛性体下壁33bを有するとともに、これら低剛性体上壁33aと低剛性体下壁33bの側端同士を連結する低剛性体両側壁34bを有している。
そして低剛性体33内を上下に区切り車幅方向に延びる低剛性体横リブ33cを有している。低剛性体33の上下方向における低剛性体横リブ33cの位置は、上下方向の中間位置よりも下寄りである。
また、前述したように縦フレーム31の断面形状が縦長形状であるのに対して、低剛性体33の断面形状は横長形状である。このように、縦フレーム31の上下方向の長さH1を低剛性体33の上下方向の長さH2よりも長くするとともに、低剛性体33の左右方向の長さW2を縦フレーム31の左右方向の長さW1をよりも長くして、縦フレーム31と低剛性体33の車幅方向の剛性に違いを持たせている。
縦フレーム31の縦フレーム横リブ31cと低剛性体33の低剛性体横リブ33cは、各部の剛性を調整する機能を有し、各部の肉厚や材質などの条件に応じて形成される。
縦フレーム31に対する低剛性体33の接続位置は、低剛性体33の下端、つまり低剛性体下壁33bの位置を縦フレーム31の下端である縦フレーム下壁31bの位置よりも高くする位置である。具体的には低剛性体33は縦フレーム31の上下方向の中間位置よりも上寄りに接続されている。また上下方向の中間位置に縦フレーム横リブ31cを備えた縦フレーム31と、上下方向の中間位置よりも下方に低剛性体横リブ33cを備えた低剛性体33では、双方の横リブ(縦フレーム横リブ31cと低剛性体横リブ33c)の高さを一致させている。
なお、縦フレーム31と低剛性体33の互いに接する位置の側壁34a,34bは共通であり、縦フレーム横リブ31cと低剛性体横リブ33cを含めてすべての肉厚は同一である。
また縦フレーム体34はアルミ等の押し出し材で構成されている。
縦フレーム体34の他の例について、図3の断面図を用いて説明する。図3に示した例は、いずれも縦フレーム31の横リブの数が低剛性体33の横リブの数よりも多い。
図3の(a)に示した縦フレーム体34は、縦フレーム31が縦フレーム上壁31a、縦フレーム下壁31b及び縦フレーム両側壁34aを有するとともに、縦フレーム上壁31a及び縦フレーム下壁31bの間に上下に配設された第1横リブ31dと第2横リブ31eを有し、低剛性体33を、低剛性体上壁33a、低剛性体下壁33b及び低剛性体両側壁34bを有する矩形断面としている。そして、低剛性体33の低剛性体上壁33aと縦フレーム31の第1横リブ31dの高さが同一であり、低剛性体33の低剛性体下壁33bと縦フレーム31の第2横リブ31eの高さが同一である。
図3の(b)と(c)の縦フレーム体34は、低剛性体33が低剛性体上壁33a、低剛性体下壁33b及び低剛性体両側壁34bを有するとともに、低剛性体上壁33a及び低剛性体下壁33bの間に設けられた低剛性体横リブ33cを有している。縦フレーム31は、縦フレーム上壁31a、縦フレーム下壁31b及び縦フレーム両側壁34aを有するとともに、縦フレーム上壁31a、縦フレーム下壁31bの間に、低剛性体33の上壁33a、低剛性体横リブ33c及び低剛性体下壁33bのうちの少なくとも一つと高さが一致する複数の横リブ31f,31g,31hが形成された構成である。
図3の(b)の縦フレーム体34は、縦フレーム31の縦フレーム上壁31a及び縦フレーム下壁31bの間に、低剛性体33の低剛性体上壁33a、低剛性体横リブ33c及び低剛性体下壁33bと高さが一致する3枚の横リブ31f,31g,31hが形成されている。縦フレーム31における低剛性体33の低剛性体上壁33aと高さが一致する横リブ31fがこの発明における第2の縦フレーム横リブであり、縦フレーム31における低剛性体33の低剛性体下壁33bと高さが一致する横リブ31hがこの発明における第3の縦フレーム横リブである。
図3の(c)の縦フレーム体34は、縦フレーム31の縦フレーム上壁31a及び縦フレーム下壁31bの間に、低剛性体33の低剛性体上壁33a及び低剛性体下壁33bと高さが一致する2枚の横リブ31f,31hが形成されている。
これらの縦フレーム体34の構成は一例であり、その他の構成を採用することもできる。
このような縦フレーム31(縦フレーム体34)同士を連結する横フレーム32は、縦フレーム31と同様に閉断面部材からなり、偏平な角筒状である。つまり、横フレーム32上下方向よりも車両前後方向に相当する方向の幅のほうが広い一定幅の板状であり、内部に中空部を有し、長手方向の両端が開口している。横フレーム32の上下方向の高さは、縦フレーム31の上下方向の高さと比べると著しく低い。
横フレーム32も縦フレーム31と同様にアルミ等の押し出し材で構成され得る。
このような横フレーム32は3本用いられ、縦フレーム31に対して低剛性体33より下方で締結具を介して連結される。また横フレーム32は縦フレーム31に対する結合に際して両者間を跨る取付けブラケット35が用いられる。
取付けブラケット35は、図1に一部を拡大して示したように、縦フレーム31の高さの同じ高さの背面部36と、下端位置において横フレーム32の端部を嵌合する嵌合段部37と、嵌合段部37の上で車両前後方向から見て三角形をなす支持部38を有している。支持部38には、上下方向に貫通する縦穴38aが形成されている。また、背面部36の下端部における縦穴38aに対応する位置を挟む2か所に、嵌合段部37にかけて貫通する横穴36aが形成されている。
このような取付けブラケット35は例えばアルミ材で構成され、横フレーム32に対して接着や溶着などの適宜の手段で固定される。
取付けブラケット35と縦フレーム31は、図5に示したように、横穴36aに挿通する締結具としてのボルト41によって固定される。すなわち、取付けブラケット35の嵌合段部37にはナット42が固定されており、縦フレーム体34の縦フレーム31における低剛性体33より下の位置に横穴36aに向けてボルト41が挿通されて締結がなされる。取付けブラケット35と縦フレーム31との相互の固定に際して、取付けブラケット35の上面と下面は、それぞれ縦フレーム31の上壁31aと下壁31bに対して面一にしている。
3本の横フレーム32は、所定長さに設定された縦フレーム体34の長手方向両端部と長手方向の中間部に固定され、バッテリフレーム13は全体として梯子形状となる。
図5はバッテリフレーム13を下方から見た斜視図である。バッテリフレーム13の下面には、板状のアンダーカバー51,52が固定されている。アンダーカバー51,52は、車幅方向の両側に分けて形成され固定され、縦フレーム31の下壁31bに重ならないように適宜の手段で固定されている。
以上のように構成されたバッテリフレーム13は、取付けブラケット35を介して車体側に固定される。
バッテリフレーム13の固定位置は、たとえば図6に示したように、フロアフレーム15の下面である。図中、16はサイドシルの内側部材であり、17はフロアパネルである。サイドシル16とフロアフレーム15は閉断面の高剛性部材である。
バッテリフレーム13の固定は締結によってなされる。すなわち、フロアフレーム15におけるバッテリユニット11の搭載部分に対応する位置であって、バッテリフレーム13の取付けブラケット35が固定されるべき位置に、カップ形状の固定部形成部材18が複数設けられる。固定部形成部材18には、ねじ穴を上下方向に向けたナット43が内蔵されており、ナット43のねじ穴に対応する位置に開口18aが形成されている。
固定に際しては、バッテリフレーム13の取付けブラケット35の縦穴38aに対して横フレーム32に挿通したボルト44を下から挿通し、取付けブラケット35の上面を固定部形成部材18の下面に当接した状態で、ボルト44をナット43に螺合する。
なお、横フレーム32に挿通するボルト44は、横フレーム32の上面を構成する上面板部32aのみに行い、下面を構成する下面板部32bにおけるボルト44を挿通する部位に対応する位置にはルーズホール32cが形成されている。
バッテリユニット11は、主に車体側に固定される。すなわち、図7に示したように、バッテリユニット11の車幅方向外側縁に下から保持したボルト45(図1参照)を、フロアフレーム15の下面に備えた固定部形成部材18内のナット46に、バッテリフレーム13の固定と同様に螺合して固定する。
バッテリユニット11の上部における車幅方向中央部は、図8に示したようにバッテリユニット11の上面から上に延設した固定突起部11aに下から挿入するボルト47を、フロアパネル17のトンネル17aの車幅方向両側部に対して締結して固定される。図中、19はトンネル17aの下面に固定される固定部形成部材であり、48は固定部形成部材19に備えられるナットである。
バッテリユニット11の下部における車幅方向中央部は、バッテリフレーム13の横フレーム32に下から挿入したボルト49によって直接固定される。
以上のように構成された電動車両の下部構造では、次のようにして側突時のバッテリユニット11に対する衝突荷重の入力が抑制される。
側突が生じてバッテリフレーム13の縦フレーム体34に衝突荷重が入力されると、高剛性の縦フレーム31の車幅方向外側から延びる低剛性体33は荷重を吸収して変形し、残りの荷重をそのまま一体の縦フレーム31へ伝達させ、さらに縦フレーム31から横フレーム32へと確実に伝達させる。
横フレーム32は閉断面の骨格部材であるので、荷重の支持は良好に行える。
しかも、縦フレーム31(縦フレーム体34)と横フレーム32は、これらに跨る取付けブラケット35で結合されているので、縦フレーム31に入力された衝突荷重は効率よく横フレーム32へ伝達され、荷重伝達性能が良い。
そのうえ、横フレーム32は3本備えられ、バッテリフレーム13は梯子状に形成されているので、高い剛性が得られる。
このように、荷重吸収を行う低剛性体33が高剛性の縦フレーム31から延びる構造であり、縦フレーム31には横フレーム32が連結されているので、低剛性体33による荷重吸収を行いつつ、一連の荷重伝達作用を確実に行わせることができる。この結果、バッテリユニット11を保護できる。
また、縦フレーム体34の低剛性体33の下端が縦フレーム31の下端位置より高いので、車体の下に低剛性体33が露出することを抑制し、視認されるのを防止できる。
さらに、縦フレーム31と横フレーム32が低剛性体33より下方でボルト41を介して連結されているので、縦フレーム31と横フレーム32の締結位置を低くできる。このため、バッテリユニット11を納める空間を広くとることができる。
縦フレーム31と低剛性体33の態様、つまり縦フレーム体34の断面形状については、図2、図3に示したようにさまざまに構成でき、横リブ31c,31d,31e,31f,31g,31h,33cの数の違いや上下方向の高さの違いで剛性差をもたせることができる。縦フレーム31と低剛性体33に横リブを備え、それらの横リブの高さを一致させれば、所望の剛性を得られるうえに、低剛性体33の横リブが縦フレーム31の横リブの延長線上に存在しているので、縦フレーム31の剛性を確保することもできる。
そしてこのような縦フレーム体34は押し出し材で構成されるので、断面形状の自由度は高く、所望の機能を有する縦フレーム体34が得られる。
以上の構成はこの発明を実施するための一形態の構成であって、この発明は前述の構成のみに限定されるものではなく、その他の構成を採用することもできる。
例えば、連結部材は横フレーム32に代えて皿状または板状の構成とすることもできる。
また、連結部材としての横フレーム32の本数は3本以外であってもよい。
11…バッテリユニット
13…バッテリフレーム
31…縦フレーム
31a…縦フレーム上壁
31b…縦フレーム下壁
31c…縦フレーム横リブ
32…横フレーム
33…低剛性体
33a…低剛性体上壁
33b…低剛性体下壁
33c…低剛性体横リブ
31f,31g,31h…横リブ
31d…第1横リブ
31e…第2横リブ
34a…縦フレーム側壁
34b…低剛性体側壁
35…取付けブラケット
41…ボルト

Claims (11)

  1. 電動車両の下部構造であって、
    フロア下に接合され車両前後方向に延びる左右のフロアフレームと、
    前記フロア下方で前記左右のフロアフレーム間に配設されるように取り付けられるバッテリユニットと、
    前記バッテリユニットの車幅方向外側に近接し前後方向に延びるように配設される閉断面部材からなる左右の縦フレームと、
    左右の前記縦フレーム同士を連結する連結部材と、を有し、
    前記縦フレームの車幅方向外側に前記縦フレームより車幅方向の剛性が低い低剛性体が接続された
    電動車両の下部構造。
  2. 前記低剛性体が前記縦フレームに一体形成された
    請求項1に記載の電動車両の下部構造。
  3. 前記縦フレームと前記低剛性体が車幅方向に延びる横リブを有するとともに、
    前記縦フレームの前記横リブの数が前記低剛性体の前記横リブの数よりも多い
    請求項1または請求項2に記載の電動車両の下部構造。
  4. 前記縦フレームの上下方向の長さが前記低剛性体の上下方向の長さよりも長い
    請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の電動車両の下部構造。
  5. 前記低剛性体の下端が前記縦フレームの下端位置より高い
    請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の電動車両の下部構造。
  6. 前記縦フレームと前記連結部材に跨る取付けブラケットが設けられ、
    前記縦フレームと前記連結部材は前記取付けブラケットを介して前記フロアフレームに取り付けられる
    請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の電動車両の下部構造。
  7. 前記縦フレームと前記連結部材が前記低剛性体より下方位置で締結具を介して連結された
    請求項1から請求項6のうちいずれか一項に記載の電動車両の下部構造。
  8. 前記縦フレームは、縦フレーム上壁、縦フレーム下壁、及び前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁の側端同士を連結する縦フレーム両側壁を有するとともに、
    前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁との間で前記縦フレーム両側壁同士を連結する縦フレーム横リブを備え、
    前記低剛性体は、低剛性体上壁、低剛性体下壁、及び前記低剛性体上壁と前記低剛性体下壁の側端同士を連結する低剛性体両側壁を有するとともに、前記低剛性体上壁と前記低剛性体下壁との間で前記低剛性体両側壁同士を連結する低剛性体横リブを備え、
    前記縦フレーム横リブと前記低剛性体横リブの高さが一致している
    請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の電動車両の下部構造。
  9. 前記縦フレームは、縦フレーム上壁、縦フレーム下壁、及び前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁の側端同士を連結する縦フレーム両側壁を有するとともに、前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁との間で前記縦フレーム両側壁同士を連結する上下に間隔をあけて配設された第1横リブと第2横リブを有し、
    前記低剛性体は、低剛性体上壁、低剛性体下壁、及び前記低剛性体上壁と前記低剛性体下壁の側端同士を連結する低剛性体両側壁を有し、
    前記低剛性体の前記低剛性体上壁と前記縦フレームの前記第1横リブの高さが同一であり、前記低剛性体の前記低剛性体下壁と前記縦フレームの前記第2横リブの高さが同一である
    請求項1から請求項7のうちいずれか一項に記載の電動車両の下部構造。
  10. 前記低剛性体は、前記低剛性体上壁が前記縦フレーム上壁よりも下方に位置するとともに前記低剛性体下壁が前記縦フレーム下壁よりも上方に位置し、
    前記縦フレームは、前記縦フレーム上壁、前記縦フレーム下壁、及び前記縦フレーム上壁と前記縦フレーム下壁の側端同士を連結する、前記低剛性体上壁及び前記低剛性体下壁と高さが一致する第2及び第3の縦フレーム横リブを備える
    請求項8に記載の電動車両の下部構造。
  11. 前記縦フレームが押し出し材で構成された
    請求項1から請求項10のうちいずれか一項に記載の電動車両の下部構造。
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