JP2021160100A - 感熱性スクリーン印刷版用補強液 - Google Patents
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Abstract
【課題】良好な耐刷性を有するスクリーン印刷版を得るために用いる感熱性スクリーン印刷版用補強液を提供する。【解決手段】ウレタン樹脂を含有し、さらに該ウレタン樹脂に対して1〜20質量%のカルボジイミド樹脂を含有することを特徴とする感熱性スクリーン印刷版用補強液。【選択図】なし
Description
本発明は、良好な耐刷性を有するスクリーン印刷版を得るために用いる感熱性スクリーン印刷版用補強液に関する。
従来、感光性樹脂を用いたスクリーン印刷版として、多孔性樹脂膜やスクリーン用紗体等の多孔性支持体に感光性のスクリーン乳剤を付与・乾燥させたものや、感光性樹脂フィルムを貼り合わせたものが知られている。このような感光性スクリーン印刷版では、版下原稿等をマスクとして感光性樹脂等を露光することで、原稿における非画像部を硬化させたのち、未露光部分を洗浄により除去することで穿孔画像を得ることができる。しかしながら該手法では感光性樹脂を用いるため、暗室下にて製版作業を行う必要があり、版下原稿を別途作製する必要があるなど、作業性に課題があった。
一方で、インク通過性のある多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性スクリーン印刷版原紙と、該原紙を用いたスクリーン印刷版の作製方法が知られている。例えば特許文献1には、スクリーン印刷用紗体と厚さ1.5〜2μmのポリエステルフィルムとを接着剤にて貼り合わせた感熱性スクリーン印刷用孔版原紙と、該孔版原紙をサーマルヘッドにより加熱して上記のポリエステルフィルムを溶融穿孔させて穿孔画像を形成するスクリーン印刷版の製版方法が記載されている。また特許文献2には、スクリーン紗と、水性ウレタンエマルション、水性カルボジイミド、および着色剤を含有する樹脂組成物を塗布することにより形成された樹脂塗膜とを有する、レーザ製版用スクリーン印刷用版が記載されている。また特許文献3には、ポリエステル100重量部に対してカルボジイミド化合物を0.1〜1.5重量部含有するポリエステル組成物からなる感熱孔版印刷原紙用ポリエステルフィルムが記載されている。これらのような感熱性スクリーン印刷版は、暗室下での製版作業が必要なく、版下原稿も不要であるといった点で作業性に優れている。
しかしながら、上述した感熱性スクリーン印刷用孔版原紙や感熱孔版印刷原紙等の感熱性スクリーン印刷版では、加熱による溶融穿孔を効率的に行うために、例えば前者では1.5〜2μm程度、後者では0.7〜3.0μm程度の非常に薄い熱可塑性樹脂フィルムが用いられる。そのため、製版時や刷版の取り扱い時、あるいは印刷時に該熱可塑性樹脂フィルムに微細孔が発生し、穿孔画像部以外からインクが漏れ出し、印刷物に不要な線や点等が転写される印刷不良が発生する場合があった。
特許文献4や特許文献5には、感熱性スクリーン印刷用孔版原紙を用いて作製したスクリーン印刷版に、多孔性支持体側から樹脂溶液(以下、補強液と記載する)をコーティングする方法が記載されており、このような補強液をコーティングすることで、印刷版の耐久性の低下を抑制できることが記載されている。例えば特許文献4には、感熱性スクリーン印刷用孔版原紙の接着剤を溶解せず、また印刷用インクに溶解しない樹脂成分を含有する補強液が記載されており、このような性質を有する補強液として、例えばポリビニルアルコール系樹脂やカルボキシメチルセルロース樹脂等の水溶液樹脂や、ウレタンエマルジョンに代表される水分散性樹脂を含有する補強液が記載されている。また特許文献5には、補強液が含有する成分として各種脂肪酸やワックスなども使用できることが記載されている。
しかしながら、上述したような既存技術における補強液では、使用するインキの種類や被印刷物の材質によっては熱可塑性樹脂フィルムに微細孔が発生し、穿孔画像部以外からインクが漏れ出し、印刷物に不要な線や点等が転写される印刷不良が発生する場合があった。
本発明の目的は、不要な線や点等が転写される印刷不良が抑制され、良好な耐刷性を有するスクリーン印刷版を得るために用いる感熱性スクリーン印刷版用補強液を提供することである。
上述した課題は、以下の発明により解決される。
ウレタン樹脂を含有し、さらに該ウレタン樹脂に対して1〜20質量%のカルボジイミド樹脂を含有することを特徴とする感熱性スクリーン印刷版用補強液。
ウレタン樹脂を含有し、さらに該ウレタン樹脂に対して1〜20質量%のカルボジイミド樹脂を含有することを特徴とする感熱性スクリーン印刷版用補強液。
本発明の感熱性スクリーン印刷版用補強液を用いることにより、良好な耐刷性を有するスクリーン印刷版が得られる。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明の感熱性スクリーン印刷版用補強液が適用される感熱性スクリーン印刷版は、多孔性支持体と、該多孔性支持体上に熱可塑性樹脂フィルムが貼合されたものであって、該感熱性スクリーン印刷版は、熱可塑性樹脂フィルムを加熱により溶融穿孔させて、任意のパターン(穿孔画像)を有する刷版を得ることができる。
上記した多孔性支持体としては、印刷時に空隙からインクが通過できるものが例示され、例えば多孔性薄葉紙、多孔性樹脂膜、布やスクリーン用紗体等が挙げられる。その中でも、インク通過性に優れるという点からスクリーン用紗体が好ましい。該スクリーン用紗体としてはポリエステル樹脂製、ポリエチレン樹脂製、ポリプロピレン樹脂製、ナイロン樹脂製、アラミド樹脂製、フッ素樹脂製、ガラス繊維製、ステンレス製等の紗体を用いることができ、使用目的によって適宜選択することが可能である。スクリーン用紗体の1インチあたりのメッシュ数は30〜1000本(30〜1000メッシュ)であることが好ましい。
上述した熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンおよびこれらの共重合体等の熱可塑性樹脂から形成されたフィルムが例示される。これらの熱可塑性樹脂フィルムの厚みは溶融穿孔を効率的に行うために1〜5μmであることが好ましい。該熱可塑性樹脂フィルムの材質や厚み等は、被印刷物の材質や使用するインクの種類、製版時に用いられる感熱プリンターの種類等に応じて適宜選択することが可能である。また、該熱可塑性樹脂フィルムの表面には接着剤層、帯電防止層、防汚層、プライマー層等が設けられていても良い。
本発明における感熱性スクリーン印刷版は、上記した多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムが貼合されていればよく、多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムを接着剤等により貼り合わせたものでも、両者を熱等により直接貼り合わせたものであっても良い。
本発明における感熱性スクリーン印刷版は、例えばサーマルヘッドを搭載した感熱プリンターにより任意のパターンに加熱することで、熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させて刷版を得ることができる。穿孔方法としては例えば、上述したサーマルヘッドを搭載した感熱プリンターの他にも、700〜1500μmの波長を有するサーマルレーザーを照射することで熱可塑性樹脂フィルムを溶融させて穿孔画像を得る方法が挙げられる。
本発明では感熱性スクリーン印刷版を溶融穿孔させて刷版を得た後、以下に説明する感熱性スクリーン印刷版用補強液(以下、単に補強液と記載)を付与することで、不要な線や点等が転写される印刷不良の発生を抑えられ、良好な耐刷性を有するスクリーン印刷版を得ることができる。
本発明の補強液は、ウレタン樹脂を含有する。該ウレタン樹脂は補強液の取り扱いを容易にする観点から水分散液の形態で使用することが好ましく、ここでいう水分散液とは、樹脂成分を水性媒体中にエマルジョンやディスパージョンの形式で分散させた分散液のことを指す。このようなウレタン樹脂としては第一工業製薬(株)製のスーパーフレックス(登録商標)シリーズや、DIC(株)製のハイドラン(登録商標)シリーズが例示される。上記のウレタン樹脂は種々の目的により、単独で用いても良く、2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明における補強液が含有するウレタン樹脂の量は、補強液の全質量に対して5.0質量%以上であることが好ましい。またウレタン樹脂の含有量の上限は特に限定されないが、補強液の取り扱い性の観点から補強液の全質量に対して70質量%以下であることが好ましい。
本発明の補強液は、カルボジイミド樹脂を含有する。これにより上述したウレタン樹脂が架橋され、補強液を付与したスクリーン印刷版に十分な耐刷性を付加することができる。該カルボジイミド樹脂は補強液中に、上述したウレタン樹脂に対して1〜20質量%含有されている必要があり、1質量%未満の場合は架橋が不十分であることによって、20質量%より大きい場合は未反応のカルボジイミド樹脂によって補強膜の耐摩耗性が低下することによって、十分な耐刷性が得られない。
上述したカルボジイミド樹脂の中でも、水分散させたウレタン樹脂との相溶性が良好であることから、水性カルボジイミド樹脂を用いることが好ましい。このようなカルボジイミド樹脂としては、日清紡ケミカル(株)製のカルボジライト(登録商標)V−02、V−02−L2、SV−02、V−4、V−10、SW−12G、E−02、E−03A、E−05等が例示される。
本発明の補強液は、水を主な溶媒として上述したウレタン樹脂、カルボジイミド樹脂を含有するが、さらに造膜助剤を含有することが好ましい。補強液が含有する造膜助剤の量は、該補強液中のウレタン樹脂に対して10〜100質量%であることが好ましい。該造膜助剤は、水に対して5質量%以上溶解することが好ましい。また該補強液に含有される造膜助剤は、補強液を加熱乾燥する際に適度に揮発することが好ましいため、該造膜助剤の沸点は100〜250℃の範囲であることが好ましい。このような造膜助剤としてはグリコール化合物およびその誘導体が好適であり、具体的にはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノn−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエーテル、プロピレングリコール1−モノメチルエーテル、プロピレングリコール1−モノエチルエーテル、プロピレングリコール1−モノn−プロピルエーテル、1,3−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール3−モノメチルエーテル、へキシレングリコールが例示される。その中でも特に、1,3−ブチレングリコールを用いることが好ましい。
本発明における補強液は、刷版への付与性を向上させる目的で、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としてはアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性等の各種界面活性剤が例示されるが、中でもスルホコハク酸エステル構造を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。スルホコハク酸エステル構造を有するアニオン性界面活性剤としては例えば、スルホコハク酸ドデシル二ナトリウム、スルホコハク酸ドデシル二カリウム等のスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ金属塩や、スルホコハク酸ジイソブチルナトリウム、スルホコハク酸ジペンチルナトリウム、スルホコハク酸ジヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ジシクロヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ジトリデシルナトリウム、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウム、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)カリウム等のスルホコハク酸ジアルキルエステルのアルカリ金属塩が挙げられ、その中でもスルホコハク酸ジアルキルエステルのアルカリ金属塩を含有することが補強液の刷版への付与性を向上させる観点から好ましく、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)のアルカリ金属塩を含有することが特に好ましい。また上述の界面活性剤は、単独もしくは2種以上の組み合わせでも適宜使用することができる。補強液中の界面活性剤の含有量は、補強液の全質量に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
本発明における補強液は、穿孔画像の視認性向上のため染料や顔料等を含有していてもよい。染料としては補強液に対して十分な溶解性を示し、均一に溶解するものであれば特に限定するものではなく、また顔料としては補強液に対して十分に均一分散するものであれば特に制限なく用いることができる。
本発明における補強液は、上述した添加剤の他に、必要に応じて水溶性の有機溶媒、帯電防止剤、滑剤、増粘剤、分散剤などを含有してもよい。
以上のような構成の本発明の補強液は、感熱性スクリーン印刷版を溶融穿孔させて得た刷版に付与される。膜厚が均一な補強膜を得る観点から、補強液は感熱性スクリーン印刷版の多孔性支持体側の面から、スクリーン印刷用のスキージを用いて付与することが好ましい。また、感熱性スクリーン印刷版1平方メートルあたりの補強液の付与量は固形分量で0.5〜20gが好ましく、1〜15gがより好ましい。
このようにして補強液を上述した刷版に付与した後、水やアルコール等を含ませたウェス等を用いて、補強液を付与した面の反対側の面から、穿孔画像部の補強液を拭い取ることが好ましい。これによりインクの通過性を妨げることなく、熱可塑性樹脂フィルムの強度を高め、熱可塑性樹脂フィルムのエッジ部が破損することを抑え、印刷画像の形状の変化を抑制することができる。その後、ヘアドライヤーの温風等によって加熱乾燥させることが好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、この記述により本発明が限定されるものではない。尚、以下の記述の中における単位として%は、特に記載がない限り質量基準である。
<実施例1>
<補強液の調製>
第一工業製薬(株)より市販されるウレタンラテックス(スーパーフレックス870、ウレタン樹脂含有量:30%)10gに、水10g、1,3−ブチレングリコール1.2g、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウムを0.02g添加した後、日清紡ケミカル(株)より市販されるカルボジイミド樹脂(カルボジライトV−10、カルボジイミド樹脂含有量40%)を0.11g添加して30分間攪拌して補強液1を作製した。
<補強液の調製>
第一工業製薬(株)より市販されるウレタンラテックス(スーパーフレックス870、ウレタン樹脂含有量:30%)10gに、水10g、1,3−ブチレングリコール1.2g、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウムを0.02g添加した後、日清紡ケミカル(株)より市販されるカルボジイミド樹脂(カルボジライトV−10、カルボジイミド樹脂含有量40%)を0.11g添加して30分間攪拌して補強液1を作製した。
<刷版の作製>
感熱性スクリーン印刷版として市販されるサーマルスクリーンマスクTSM−120(厚み2μmのポリエステルフィルムと120メッシュのポリエステル樹脂製スクリーン用紗体の貼合体、三菱製紙(株)製)を450mm(幅)×600mm(長)のアルミ製フレームに紗張りし、サーマルヘッドを搭載したデジタルスクリーン製版機MDS−360(三菱製紙(株)製:1204dpi/120lpi、ラインヘッド)により、印字速度1msec/lineで、所定の画像パターンで加熱することで該ポリエステルフィルムを画像様に溶融穿孔した。
感熱性スクリーン印刷版として市販されるサーマルスクリーンマスクTSM−120(厚み2μmのポリエステルフィルムと120メッシュのポリエステル樹脂製スクリーン用紗体の貼合体、三菱製紙(株)製)を450mm(幅)×600mm(長)のアルミ製フレームに紗張りし、サーマルヘッドを搭載したデジタルスクリーン製版機MDS−360(三菱製紙(株)製:1204dpi/120lpi、ラインヘッド)により、印字速度1msec/lineで、所定の画像パターンで加熱することで該ポリエステルフィルムを画像様に溶融穿孔した。
<補強液の付与>
上述のようにして得られた刷版を、ウェスを敷いた水平な作業台の上にポリエステルフィルム側の面を下にして置き、スクリーン印刷用のゴムスキージを用いて、補強液1をスクリーン用紗体側の面から感熱性スクリーン印刷版の全域に塗り広げ、固形分量で3.0g/m2の補強液1を付与した。その後、水を含ませたウェスによってポリエステルフィルム側の面から穿孔画像部の補強液を拭い取り、スクリーン用紗体側の面全域にヘアドライヤーの温風を10分間あてて乾燥させ、実施例1のスクリーン印刷版を作製した。
上述のようにして得られた刷版を、ウェスを敷いた水平な作業台の上にポリエステルフィルム側の面を下にして置き、スクリーン印刷用のゴムスキージを用いて、補強液1をスクリーン用紗体側の面から感熱性スクリーン印刷版の全域に塗り広げ、固形分量で3.0g/m2の補強液1を付与した。その後、水を含ませたウェスによってポリエステルフィルム側の面から穿孔画像部の補強液を拭い取り、スクリーン用紗体側の面全域にヘアドライヤーの温風を10分間あてて乾燥させ、実施例1のスクリーン印刷版を作製した。
<実施例2>
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を0.75gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液2を作製し、該補強液2を用いて実施例1と同様にして実施例2のスクリーン印刷版を作製した。
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を0.75gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液2を作製し、該補強液2を用いて実施例1と同様にして実施例2のスクリーン印刷版を作製した。
<実施例3>
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を1.1gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液3を作製し、該補強液3を用いて実施例1と同様にして実施例3のスクリーン印刷版を作製した。
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を1.1gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液3を作製し、該補強液3を用いて実施例1と同様にして実施例3のスクリーン印刷版を作製した。
<比較例1>
補強液を付与しなかった以外は実施例1と同様にして比較例1の刷版を作製した。
補強液を付与しなかった以外は実施例1と同様にして比較例1の刷版を作製した。
<比較例2>
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を0.038gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液4を作製し、該補強液4を用いて実施例1と同様にして比較例2のスクリーン印刷版を作製した。
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を0.038gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液4を作製し、該補強液4を用いて実施例1と同様にして比較例2のスクリーン印刷版を作製した。
<比較例3>
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を1.9gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液5を作製し、該補強液5を用いて実施例1と同様にして比較例3のスクリーン印刷版を作製した。
実施例1の補強液の調製において、カルボジイミド樹脂の添加量を1.9gに変更した以外は実施例1と同様にして補強液5を作製し、該補強液5を用いて実施例1と同様にして比較例3のスクリーン印刷版を作製した。
<比較例4>
東洋紡(株)より市販されるポリエステル樹脂(バイロナール(登録商標)MD−1245、ポリエステル樹脂含有量:30%)10gに、水10g、1,3−ブチレングリコール1.2g、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウムを0.02g添加した後、日清紡ケミカル(株)より市販されるカルボジイミド樹脂(カルボジライトV−10、カルボジイミド樹脂含有量40%)を0.75g添加して30分間攪拌して補強液6を作製した。その後、該補強液6を用いた以外は実施例1と同様にして比較例4のスクリーン印刷版を作製した。
東洋紡(株)より市販されるポリエステル樹脂(バイロナール(登録商標)MD−1245、ポリエステル樹脂含有量:30%)10gに、水10g、1,3−ブチレングリコール1.2g、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウムを0.02g添加した後、日清紡ケミカル(株)より市販されるカルボジイミド樹脂(カルボジライトV−10、カルボジイミド樹脂含有量40%)を0.75g添加して30分間攪拌して補強液6を作製した。その後、該補強液6を用いた以外は実施例1と同様にして比較例4のスクリーン印刷版を作製した。
<耐刷性評価>
(株)ミノグループ製の半自動スクリーン印刷機(MINOMAT6590)に実施例1〜3および比較例1〜4で得られた各スクリーン印刷版と、(株)ミノグループ製のスキージブレード(ミノウレタン、黄、厚さ6mm、幅42mm)を取り付け、(株)松井色素化学工業所から市販されるスクリーン印刷用の水性インクであるスーパーホワイト920を用い、綿100%、厚み300μmの黒色の生地上に印刷を行い、印刷物に不要な線や点が印刷されるまでの印刷枚数を比較した。印刷枚数が200枚以上であった場合を〇、50〜199枚であった場合を△、50枚未満であった場合を×として、その結果を表1に示した。
(株)ミノグループ製の半自動スクリーン印刷機(MINOMAT6590)に実施例1〜3および比較例1〜4で得られた各スクリーン印刷版と、(株)ミノグループ製のスキージブレード(ミノウレタン、黄、厚さ6mm、幅42mm)を取り付け、(株)松井色素化学工業所から市販されるスクリーン印刷用の水性インクであるスーパーホワイト920を用い、綿100%、厚み300μmの黒色の生地上に印刷を行い、印刷物に不要な線や点が印刷されるまでの印刷枚数を比較した。印刷枚数が200枚以上であった場合を〇、50〜199枚であった場合を△、50枚未満であった場合を×として、その結果を表1に示した。
表1の結果から明らかなように、本発明の感熱性スクリーン印刷版用補強液を用いることによって、良好な耐刷性を有するスクリーン印刷版が得られることが分かる。
Claims (1)
- ウレタン樹脂を含有し、さらに該ウレタン樹脂に対して1〜20質量%のカルボジイミド樹脂を含有することを特徴とする感熱性スクリーン印刷版用補強液。
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JP2020061320A JP2021160100A (ja) | 2020-03-30 | 2020-03-30 | 感熱性スクリーン印刷版用補強液 |
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