JP2021138013A - 感熱性スクリーン印刷版の製版方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な耐刷性が得られ、かつ印刷画像として必要な細線や小点が印刷されない印刷不良の発生が抑制されたスクリーン印刷版が得られる感熱性スクリーン印刷版の製版方法を提供する。【解決手段】多孔性支持体上に熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性スクリーン印刷版の製版方法であって、該多孔性支持体側の面に、紫外線照射前の重量平均分子量が15000以下の紫外線硬化樹脂を含有する補強液を付与し、乾燥させる工程、上記した熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させる工程、穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去する工程、紫外線を照射する工程をこの順に行うことを特徴とする感熱性スクリーン印刷版の製版方法。【選択図】なし

Description

本発明は、良好な耐刷性が得られ、かつ印刷画像として必要な細線や小点が印刷されない印刷不良が抑制されたスクリーン印刷版が得られる感熱性スクリーン印刷版の製版方法に関する。
従来、感光性樹脂を用いたスクリーン印刷版として、多孔性樹脂膜やスクリーン用紗体等の多孔性支持体に感光性のスクリーン乳剤を付与、乾燥させたものや、感光性樹脂フィルムを貼り合わせたものが知られている。このような感光性スクリーン印刷版では、版下原稿等をマスクとして感光性樹脂等を露光することで、原稿における非画像部を硬化させたのち、未露光部分を洗浄により除去することで穿孔画像を得ることができる。しかしながら該手法では印刷版とは別に、感光性樹脂を画像様に露光するためのマスクとなる版下原稿を作製する必要があった。
一方で、インク通過性のある多孔性支持体にあらかじめ熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせた感熱性孔版原紙と、該孔版原紙を用いたスクリーン印刷版の作製方法が知られている。例えば特許文献1には、3デニール以下の合成繊維や天然繊維により形成された多孔性支持体と、ポリエステルフィルムに代表される熱可塑性樹脂フィルムを接着剤により貼り合わせた感熱性孔版原紙を、サーマルプリンタに装着し、サーマルヘッドの熱によって上記した熱可塑性樹脂フィルムをドットマトリックスにて溶融穿孔させることでスクリーン印刷版を得る方法について記載されている。また特許文献2には、スクリーン印刷用紗体と厚さ1.5〜2μmのポリエステルフィルムとを接着剤にて貼り合わせた感熱性スクリーン印刷用孔版原紙と、該孔版原紙をサーマルヘッドにより加熱して上記のポリエステルフィルムを溶融穿孔させて穿孔画像を形成するスクリーン印刷版の製版方法が記載されている。これらのような感熱性スクリーン印刷版では、製版時に版下原稿を作製する必要がなく、感熱性スクリーン印刷版への直接描画によって簡便に製版が可能であるという点で優れている。
しかしながら、上述した感熱性孔版原紙や感熱性スクリーン印刷用孔版原紙等の感熱性スクリーン印刷版では、加熱による溶融穿孔を効率的に行うために、例えば前者では1〜10μm程度、後者では1.5〜2μm程度の厚さが非常に薄い熱可塑性樹脂フィルムが用いられる。そのため、製版時や刷版の取り扱い時、あるいは印刷時に該熱可塑性樹脂フィルムに微細孔が発生し、穿孔画像部以外からインクが漏れ出し、印刷物に不要な線や点等が転写される印刷不良が発生する場合があった。
上述したような印刷不良を抑制し、印刷版の耐久性の低下を抑制する方法として、感熱性孔版原紙の溶融穿孔後に、多孔性支持体側から樹脂液(以下、補強液と記載する)を付与する方法が知られている(特許文献3、4、5)。例えば特許文献3には、感熱性スクリーン印刷用孔版原紙の接着剤を溶解せず、また印刷用インクに溶解しない樹脂成分を含有する補強液が記載されており、このような性質を有する補強液として、例えばポリビニルアルコール系樹脂やカルボキシメチルセルロース樹脂等の水溶液樹脂や、ウレタンエマルジョンに代表される水分散性樹脂を含有する補強液が記載されている。また特許文献4には、補強液が含有する樹脂成分として各種脂肪酸やワックス等も使用できることが記載されている。また、特許文献5には、熱可塑性樹脂フィルムの開口部に、マスク部材を充填したのち、補強液として構造粘性を持たないニュートン流体を多孔性支持体に含浸させ、その後にマスク部材を除去する方法が記載されている。
特開昭60−180890号公報 特開平10−086546号公報 特開平07−089043号公報 特開2002−137356号公報 特開2011−194830号公報
しかしながら、上述したような熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させた後に補強液を付与、乾燥させる方法では、穿孔画像の周辺とその他の部分で補強液の付与量が均一にならず、印刷不良の発生抑制効果が十分に得られない場合があった。また、熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させる前に補強液を付与、乾燥させた場合、熱可塑性樹脂フィルムの溶融穿孔後に、穿孔部の紫外線硬化樹脂を十分に除去することができず、印刷時のインク通過性を損ない、印刷画像として必要な細線や小点が印刷されない印刷不良が発生する場合があった。
本発明の目的は、良好な耐刷性が得られ、かつ印刷画像として必要な細線や小点が印刷されない印刷不良が抑制されたスクリーン印刷版が得られる感熱性スクリーン印刷版の製版方法を提供することである。
上述した課題は、以下の発明により解決される。
多孔性支持体上に熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性スクリーン印刷版の製版方法であって、該多孔性支持体側の面に、紫外線照射前の重量平均分子量が15000以下の紫外線硬化樹脂を含有する補強液を付与し、乾燥させる工程、上記した熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させる工程、穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去する工程、紫外線を照射する工程をこの順に行うことを特徴とする感熱性スクリーン印刷版の製版方法。
本発明により、良好な耐刷性が得られ、かつ細線や小点が印刷されない印刷不良が抑制された感熱性スクリーン印刷版の製版方法を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。本発明の感熱性スクリーン印刷版は、多孔性支持体と、該多孔性支持体上に熱可塑性樹脂フィルムが貼合されたものであって、該感熱性スクリーン印刷版は、熱可塑性樹脂フィルムを加熱により溶融穿孔させて、任意のパターン(穿孔画像)を形成することができる。
上記した多孔性支持体としては、印刷時に空隙からインクが通過できるものが例示され、例えば多孔性薄葉紙、多孔性樹脂膜、布やスクリーン用紗体等が挙げられる。その中でも、インク通過性に優れるという点からスクリーン用紗体が好ましい。該スクリーン用紗体としてはポリエステル樹脂製、ポリエチレン樹脂製、ポリプロピレン樹脂製、ポリアミド樹脂製、芳香族ポリアミド樹脂製、フッ素樹脂製、ガラス繊維製、ステンレス製等の紗体を用いることができ、使用目的によって適宜選択することが可能である。スクリーン用紗体の1インチあたりのメッシュ数は30〜1000本(30〜1000メッシュ)であることが好ましい。
上述した熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチレン樹脂製、ポリプロピレン樹脂製、ポリエステル樹脂製、ポリカーボネート樹脂製、ポリプロピレン樹脂製、ポリ塩化ビニル樹脂製、ポリ塩化ビニリデン樹脂製等のフィルムや、これらの共重合体等の熱可塑性樹脂から形成されたフィルムが例示される。これらの熱可塑性樹脂フィルムの厚みは溶融穿孔を効率的に行うために1〜5μmであることが好ましい。該熱可塑性樹脂フィルムの材質や厚み等は、被印刷物の材質や使用するインクの種類、製版時に用いられる感熱プリンターの種類等に応じて適宜選択することが可能である。また、該熱可塑性樹脂フィルムの表面には接着剤層、帯電防止層、防汚層、プライマー層等が設けられていてもよい。
本発明における感熱性スクリーン印刷版は、上記した多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムが貼合されていればよく、多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムを接着剤等により貼り合わせたものでも、両者を熱等により直接貼り合わせたものであってもよい。
本発明における感熱性スクリーン印刷版の製版方法では、(1)上述した該多孔性支持体側の面に、紫外線照射前の重量平均分子量が15000以下の紫外線硬化樹脂を含有する補強液を付与し、乾燥させる工程、(2)上記した熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させる工程、(3)穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去する工程、(4)紫外線を照射する工程を順に行うことで刷版を得ることができる。これにより、溶融穿孔前の感熱性スクリーン印刷版に補強液を均一に付与し、印刷不良の発生を効果的に抑制することができる。なお、各工程に支障を来さない内容であれば、(1)〜(4)の工程の前後または中間に、目的に応じてその他の工程を加えてもよい。
上記した紫外線硬化樹脂は、紫外線照射前の重量平均分子量が15000以下である必要がある。重量平均分子量が15000より大きい場合、熱可塑性樹脂フィルムの溶融穿孔後に穿孔部の紫外線硬化樹脂を十分に除去することができず、印刷時のインク通過性を損ない、細線や小点が印刷されない印刷不良が発生する。該紫外線硬化樹脂の重量平均分子量の下限は特に限定されないが、一般的には500以上である。また、紫外線硬化樹脂は補強液中の全固形分量に対して20〜100質量%含有されていることが好ましい。
上述した感熱性スクリーン印刷版に付与する補強液が含有する紫外線硬化樹脂としては、アクリレート、ウレタンアクリレート樹脂、ポリエーテルアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、ビニルアクリレート樹脂等のオリゴマーや、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート等の2官能アクリレートや、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート等の多官能アクリレートといったモノマーを主な成分として含有することが好ましい。また、付与時に多孔性支持体と熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせる接着剤を溶解しないために、水溶性樹脂もしくは水分散性樹脂を用いた水溶液もしくは水分散液の形態で補強液を付与することが好ましい。このような紫外線硬化樹脂の中で、紫外線照射前の重量平均分子量が15000以下であるものとしては、水溶性樹脂としてはダイセル・オルネクス(株)より市販される、EBECRYL(登録商標)11が例示され、水分散性樹脂としてはダイセル・オルネクス(株)より市販される、UCECOAT(登録商標)7200、7571、7850、7655、7770、7773が例示される。
本発明における紫外線硬化樹脂を含有する補強液は、重合開始剤を含有していることが好ましい。本発明における重合開始剤としては光ラジカル重合開始剤が好適であり、このような重合開始剤としてはベンジルケタール類、α−ヒドロキシアルキルフェノン類、α−ヒドロキシアセトフェノン類、α−アミノアルキルフェノン類、アシルフォスフィンオキサイド類等が好ましく、具体的な製品としてはIGM Resins B.V.より市販される、Omnirad(登録商標)シリーズが例示される。上述の重合開始剤は、単独もしくは2種以上の組み合わせでも適宜使用することができる。補強液中の重合開始剤の含有量は、補強液が含有する紫外線硬化樹脂に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。
本発明における紫外線硬化樹脂を含有する補強液は、刷版への付与性を向上させる目的で、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としてはアニオン性、カチオン性、ノニオン性、両性等の各種界面活性剤が例示されるが、中でもスルホコハク酸エステル構造を有するアニオン性界面活性剤が好ましい。スルホコハク酸エステル構造を有するアニオン性界面活性剤としては例えば、スルホコハク酸ドデシル2ナトリウム、スルホコハク酸ドデシル2カリウム等のスルホコハク酸モノアルキルエステルのアルカリ金属塩や、スルホコハク酸ジイソブチルナトリウム、スルホコハク酸ジペンチルナトリウム、スルホコハク酸ジヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ジシクロヘキシルナトリウム、スルホコハク酸ジトリデシルナトリウム、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウム、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)カリウム等のスルホコハク酸ジアルキルエステルのアルカリ金属塩が挙げられ、その中でもスルホコハク酸ジアルキルエステルのアルカリ金属塩を含有することが補強液の刷版への付与性を向上させる観点から好ましく、スルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウムを含有することが特に好ましい。また上述の界面活性剤は、単独もしくは2種以上の組み合わせでも適宜使用することができる。補強液中の界面活性剤の含有量は、補強液の全質量に対して0.01〜5質量%が好ましく、0.1〜1質量%がより好ましい。
上述した補強液は、穿孔画像の視認性向上のため染料や顔料等を含有していてもよい。染料や顔料としては、該熱可塑性樹脂中に十分に溶解または均一分散するものであれば特に制限なく用いることができる。
上述した補強液は、必要に応じて帯電防止剤、滑剤等を含有してもよい。
上記した補強液を感熱性スクリーン印刷版の多孔性支持体側の面に付与する方法は特に制限はないが、付与面の上方から補強液を付与する方法が好ましい。補強液を付与する具体的な方法としては、感熱性スクリーン印刷版を、多孔性支持体側の面を上に向けて置き、印刷用のスキージブレードを用いて補強液を多孔性支持体側の面全体に塗り広げる方法や、ナイフコーター、ブレードコーター等によってRoll to Roll方式で付与する方法が例示される。また、感熱性スクリーン印刷版1平方メートルあたりの補強液の付与量は固形分量で0.5〜30gが好ましく、2.0〜20gがより好ましい。
付与した補強液の乾燥は熱可塑性樹脂フィルムが融解しない範囲の温度で行うことが好ましく、具体的には50〜200℃で行うことが好ましい。
上述したように補強液を付与し、乾燥させたのち、熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させる。本発明における熱可塑性樹脂フィルムを穿孔させる方法としては例えば、サーマルヘッドを搭載した感熱プリンターにより任意のパターンに加熱溶融させる方法や、700〜1500nmの波長を有するサーマルレーザーを照射することで熱可塑性樹脂フィルムを溶融させて穿孔画像を得る方法が挙げられる。
上述したように熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させ、穿孔画像を得たのち、穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去することで、印刷時にインクが刷版を通過することを妨げず、細線や小点が印刷されない印刷不良の発生を抑制することができる。穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去する方法としては例えば、紫外線硬化樹脂を溶解させることが可能な溶剤を含ませたウェス等を用いて、熱可塑性樹脂フィルムの側から穿孔部を拭き取る方法が挙げられる。上述したような紫外線硬化樹脂を溶解可能な溶剤としては例えば、MEK、トルエン、酢酸エチル、アセトン、ニトロメタン、DMSO、塩化メチレン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。その中でも特に、溶解性の観点からγ−ブチロラクトンを用いることが好ましい。上述したような溶剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上述したように熱可塑性樹脂フィルムの側から穿孔部を拭き取ったのち、紫外線を照射して紫外線硬化樹脂を硬化させる。紫外線照射装置に用いられる光源としては高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、UV−LED等を使用することができる。また、感熱性スクリーン印刷版の多孔性支持体側の面から照射することが好ましい。紫外線の積算光量は紫外線硬化樹脂の感度および付与量によって適宜調節することができ、250〜410nmの波長領域における積算光量が500〜10000mJ/m以下となるように照射することが好ましい。
上述のようにして感熱性スクリーン印刷版を製版することで、印刷不良の発生が効果的に抑制された刷版を得ることができる。
以下、実施例を用いて本発明を説明するが、この記述により本発明が限定されるものではない。
<実施例1>
<補強液の調製>
紫外線硬化樹脂として、水分散性の紫外線硬化型アクリル樹脂(ダイセル・オルネクス(株)製UCECOAT7200、樹脂含有量65質量%、重量平均分子量1000)10gに、重合開始剤として光ラジカル重合開始剤(IGM Resins B.V.製Omnirad1173)を0.05g添加し、さらに界面活性剤としてスルホコハク酸ビス(2−エチルヘキシル)ナトリウムを0.02g添加して30分間攪拌し、補強液を得た。
<感熱性スクリーン印刷版の作製>
感熱性スクリーン印刷版(三菱製紙(株)製サーマルスクリーンマスクTSM−120、厚み2μmのポリエステル樹脂製フィルムと120メッシュのポリエステル樹脂製スクリーン用紗体の貼合体)を450mm(幅)×600mm(長)のアルミ製フレームに紗張りしてスクリーン用紗体側の面を上に向けて置き、スクリーン用紗体側の面に、印刷用のスキージブレード((株)ミノグループ製ミノウレタン、黄、厚さ6mm、幅42mm)を用いて上述した補強液を付与したのち100℃の温風を5分間当てて乾燥させ感熱性スクリーン印刷版を得た。補強液の付与量は固形分量で1平方メートルあたり1.0gであった。
<感熱性スクリーン印刷版の製版>
得られた感熱性スクリーン印刷版を用い、サーマルヘッドを搭載したデジタルスクリーン製版機(三菱製紙(株)製MDS−360、1204dpi/120lpi、ラインヘッド)により、印字速度1msec/lineで、所定の画像パターンで加熱することで該ポリエステルフィルムを画像様に溶融穿孔した。その後、γ−ブチロラクトンを含ませたウェスを用いてポリエステルフィルム面から穿孔部を拭き取り、穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去したのち、高圧水銀灯を光源とした紫外線を、250〜410nmの波長領域における積算光量が1200mJ/mとなるようにスクリーン用紗体側から照射することで紫外線硬化樹脂を硬化させ刷版を得た。
<実施例2>
実施例1の感熱性スクリーン印刷版の作製において、補強液の付与量を固形分量で1平方メートルあたり3.0gとした以外は実施例1と同様にして刷版を得た。
<実施例3>
実施例1の感熱性スクリーン印刷版の作製において、補強液の付与量を固形分量で1平方メートルあたり10.0gとした以外は実施例1と同様にして刷版を得た。
<実施例4>
実施例2の補強液の調製において、紫外線硬化樹脂としてUCECOAT7200に代わり、水分散性の紫外線硬化型アクリル樹脂であるUCECOAT7571(ダイセル・オルネクス(株)製、樹脂含有量35質量%、重量平均分子量10000)を用い、光ラジカル重合開始剤の添加量を0.03gとした以外は実施例2と同様にして刷版を得た。
<実施例5>
実施例2の補強液の調製において、紫外線硬化樹脂としてUCECOAT7200に代わり、水分散性の紫外線硬化型アクリル樹脂であるUCECOAT7655(ダイセル・オルネクス(株)製、樹脂含有量35質量%、重量平均分子量10000)を用い、光ラジカル重合開始剤の添加量を0.03gとした以外は実施例2と同様にして刷版を得た。
<比較例1>
実施例2の補強液の調製において、紫外線硬化樹脂としてUCECOAT7200に代わり、水分散性の紫外線硬化型アクリル樹脂であるUCECOAT7788(ダイセル・オルネクス(株)製、樹脂含有量40質量%、重量平均分子量20000)を用い、光ラジカル重合開始剤の添加量を0.03gとした以外は実施例2と同様にして刷版を得た。
<比較例2>
サーマルスクリーンマスクTSM−120を450mm(幅)×600mm(長)のアルミ製フレームに紗張りしたのち、MDS−360により、印字速度1msec/lineで、所定の画像パターンで加熱することで該ポリエステルフィルムを画像様に溶融穿孔した。その後、スクリーン用紗体側の面を上に向けて置き、スクリーン用紗体側の面に、印刷用のスキージブレード((株)ミノグループ製ミノウレタン、黄、厚さ6mm、幅42mm)を用いて実施例1と同様にして作製した補強液を付与したのち100℃の温風を5分間当てて乾燥させた。補強液の付与量は固形分量で1平方メートルあたり1.0gであった。そののち、γ−ブチロラクトンを含ませたウェスを用いてポリエステルフィルム面から穿孔部を拭き取り、穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去したのち、高圧水銀灯を光源とする紫外線を、250nm〜410nmの波長領域における積算光量が1200mJ/mとなるようにスクリーン用紗体側から照射することで紫外線硬化樹脂を硬化させた。
<比較例3>
実施例1の感熱性スクリーン印刷版の作製において補強液を付与せず、感熱性スクリーン印刷版の製版において、γ−ブチロラクトンを用いた拭き取りと高圧水銀灯を光源とした紫外線照射も行わなかった以外は実施例1と同様にして刷版を得た。
<画像欠陥評価>
半自動スクリーン印刷機((株)ミノグループ製MINOMAT6590)に実施例1〜5および比較例1〜3で得られた各刷版と、印刷用のスキージブレード((株)ミノグループ製ミノウレタン、黄、厚さ6mm、幅42mm)を取り付け、(株)松井色素化学工業所から市販されるスクリーン印刷用の水性インクであるスーパーホワイト920を用い、綿100%、厚み300μmの黒色の生地上に印刷を行い、印刷画像として必要な細線や小点が印刷されない印刷不良(画像欠陥)が発生するかを確認した。画像欠陥が生じていない、もしくは画像欠陥が生じているが実用上問題のない程度である場合を〇、実用上問題の生じる程度の画像欠陥が生じている場合を×として、その結果を表1に示した。
<耐刷性評価>
上述した画像欠陥評価と同様にして印刷を行い、印刷物に不要な線や点が印刷されるまでの印刷枚数を比較した。印刷枚数が1000枚以上であった場合を◎、500枚以上であった場合を〇、499〜100枚であった場合を△、100枚未満であった場合を×として、その結果を表1に示した。
Figure 2021138013
表1の結果から明らかなように、本発明によって、良好な耐刷性が得られ、かつ印刷画像として必要な細線や小点が印刷されない印刷不良の発生が抑制されたスクリーン印刷版が得られる感熱性スクリーン印刷版の製版方法を提供できることが分かる。

Claims (1)

  1. 多孔性支持体上に熱可塑性樹脂フィルムを有する感熱性スクリーン印刷版の製版方法であって、該多孔性支持体側の面に、紫外線照射前の重量平均分子量が15000以下の紫外線硬化樹脂を含有する補強液を付与し、乾燥させる工程、上記した熱可塑性樹脂フィルムを溶融穿孔させる工程、穿孔部の紫外線硬化樹脂を除去する工程、紫外線を照射する工程をこの順に行うことを特徴とする感熱性スクリーン印刷版の製版方法。
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