JP2021157531A - 駅構内の自律移動体の制御システムおよび自律移動体 - Google Patents

駅構内の自律移動体の制御システムおよび自律移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】駅構内において適正に自律移動体の移動の規制を行う。【解決手段】鉄道の駅構内を自律移動する自律移動体20の制御システム100であって、自律移動体20と、駅構内の天井に設けられたターゲットTと、自律移動体20に設けられ、上方に向かって、ターゲットを検出可能に設けられたセンサ25と、を備え、ターゲットTを検出したときに、自律移動体20の移動が規制される。天井に設けられたターゲットTの検出により自律移動体20の移動を規制されるので、遮蔽されにくく検出が容易であるため、より適正に自律移動体の移動が規制される。【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道駅の構内を移動する自律移動体の移動を良好に行うために有用な技術に関する。
近年、鉄道駅の構内の所定空間内を移動する自律移動体として、自律走行を行う清掃装置が開発されている(例えば特許文献1参照)。
特許第6537774号公報
上述のように、近年、鉄道駅の構内は、自律的な清掃装置のように、自律移動を行うロボットの活用が検討されている。
このような自律走行ロボットは、水平方向又は床などの走行面側に向けられたセンサを用いて、走行の障害物や凹凸を検知し、回避動作を行うことが一般的である。
しかしながら、鉄道駅は、構内に階段やエスカレータを設けて各ホームに接続し、乗り換え等の接続の円滑化が図られている。
従って、階段やエスカレータ等の段差が存在する場合でも、自律走行ロボットのような自律移動体を円滑に利用できることが望ましい。
本発明は、鉄道駅の構内において、より適正に自律移動体の運用を可能とする駅構内の自律移動体の制御システムおよび自律移動体の提供を図ることを課題とする。
上記目的を達成するため、本発明は、
鉄道の駅構内を自律移動する自律移動体の制御システムであって、
前記自律移動体と
前記駅構内の天井に設けられたターゲットと、
前記自律移動体に設けられ、上方に向かって、前記ターゲットを検出可能に設けられたセンサと、
を備え、
前記ターゲットを検出したときに、前記自律移動体の移動が規制される構成としている。
また、上記目的を達成するため、本発明は、
鉄道の駅構内を自律移動する自律移動体であって、
車体と、
前記駅構内の天井に設けられたターゲットを検出可能に設けられたセンサと、
前記ターゲットを検出したときに、前記自律移動体の移動を規制する制御装置とを備える構成としている。
本発明によれば、鉄道駅の構内のように、階段やエスカレータのようにその移動を規制すべき対象が存在する環境下で、天井のターゲットを検出するという簡易な検出のみにより自律移動体の移動を規制することができ、処理の単純化により、信頼性の向上を図ることが可能となる。また、鉄道駅の構内に利用者が存在する場合であっても、天井のターゲットを検出するので、周囲の利用者に遮蔽されることなく検出が可能であり、より適正に自律移動体の移動を規制することが可能となる。
実施形態に係る駅構内の自律移動体の制御システムの構成を示す構成図である。 移動ロボットのブロック図である。 第二距離検出装置の検出可能な角度範囲を示す側面図である。 ターゲットを検出する移動ロボットの状態説明図である。 歩行補助装置としての車椅子の構成図である。 歩行補助装置としての歩行器の構成図である。 携行物としての杖の構成図である。 制御システムの他の例のブロック図である。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る駅構内の自律移動体の制御システムの一実施形態について説明する。図1は実施形態に係る制御システム100の構成を示す。
[駅構内の自律移動体の制御システムの概略]
駅構内の自律移動体の制御システム100は、駅構内で所定の範囲である可動エリアA内で自律走行を行う自律移動体としての移動ロボット20に対して、可動エリアA外となる移動規制エリアBでの移動を規制するための制御システムである。
この実施形態では、移動規制エリアBとして移動ロボット20の侵入が禁止される階段D及びエスカレータEの出入り口の周辺領域を例示する。
可動エリアAから出て移動規制エリアB内となる位置の天井又は天井側の壁面には、ターゲットTが設置されており、移動ロボット20は、ターゲットTを検出することにより、移動規制エリアB内への進入を回避する。
[移動ロボット]
上記制御システム100の移動ロボット20は、駅の構内の可動エリアA内において、駅利用者の案内、駅構内の清掃、駅構内の情報収集、駅構内の異常の監視(落とし物、ゴミ箱の利用状況の確認等)、その他、各種の目的に従って自律的に巡回を行う自律移動体である。巡回の目的は上記の例に限定されない。
図2は、移動ロボット20のブロック図である。図示のように、移動ロボット20は、複数の走行輪211により走行駆動を行う駆動部21と、駆動部21に対して自律走行制御を行う自律走行制御部22と、駆動部21に対して移動規制制御を行う制御装置としての規制制御部23と、車体前方に対して距離検出を行う第一距離検出装置24と、ターゲットTの検出のために車体上方を含む所定の範囲に対して距離検出を行うセンサとしての第二距離検出装置25とを備えている。
また、移動ロボット20には、その用途に応じて、画面表示装置、音声出力装置、マイク、カメラ、マニピュレータ等の必要となる構成を搭載しても良い。
駆動部21は、主に、複数の走行輪211と当該走行輪211の駆動源と操舵装置と制動装置とを備えている。
図2では、二つの走行輪211が図示されているが、個数に制限はない。走行輪211は、動力を受けて回転駆動を行う駆動輪と操舵輪とから構成しても良いし、左右の駆動輪の回転速度差により操舵を行うような駆動輪が操舵輪を兼ねる構成としても良い。
上記駆動源は、例えば、モータとバッテリー等からなる。
また、操舵装置は、操舵輪を備える場合には、操舵輪の操舵方向を変更可能に支持する支持部と、支持部を介して操舵輪の向きを変えるアクチュエーター等を備える。また、左右の駆動輪の回転速度差で操舵する場合には、操舵装置は、操舵方向に応じて左右の駆動輪の各々の駆動源に回転数差を生じるように制御する制御装置から構成される。
制動装置は、走行輪211に対して制動力を付与するブレーキ装置である。
第一距離検出装置24は、距離検出により車体前方に存在する物体を検出するセンサ、例えば、LIDER(Light Detection and Ranging)のようなレーザスキャナを用いた距離計測器である。
この第一距離検出装置24は、車体の直進方向前方及びそこから左右に広がりを持つ水平な二次元平面を距離検出の範囲としており、車体前方の左右の所定範囲の微細な各点における距離検出を行うことができる。これにより、車体の前方に固体の物体が存在する場合に、その物体の水平断面形状及び距離を検出することができる。
自律走行制御部22は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、インターフェイス等からなるコントローラーである。
自律走行制御部22のメモリ内には、例えば、駅構内のマップデータが記憶されている。また、車体には、図示しないGPS(Global Positioning System)装置が搭載されており、当該GPS装置と前述した第一距離検出装置24の検出に基づいて、自律走行制御部22は、駆動部21を制御して移動ロボット20の自律走行制御を実施する。
即ち、自律走行制御部22は、GPS装置から取得した現在位置情報とマップデータとから、可動エリアA内の移動ロボット20の現在位置を検出しつつ、移動ロボット20の用途に応じて定められた移動経路又は目標の巡回箇所に向かう経路に従って巡回を行うように駆動部21を制御する。
また、自律走行制御部22は、上記経路に従って巡回を行う過程で、連続的又は短周期的に第一距離検出装置24による検出を行い、前方に障害物等の存在が検出された場合に、迂回移動を行うように駆動部21を制御する。
また、自律走行制御部22は、駆動部21を制御してランダムな移動動作を行っても良いし、移動ロボット20の速度制御も行っても良い。
第二距離検出装置25は、距離検出により車体上方に存在する物体を検出するセンサ、例えば、前述した第一距離検出装置24と同様に、LIDERのようなレーザスキャナを用いた距離計測器である。
この第二距離検出装置25は、車体の鉛直上方及びそこから前後に広がりを持つ上下方向及び前後方向に平行な二次元平面を距離検出の範囲としている。
図3は、第二距離検出装置25の検出可能な角度範囲θを示す側面図である。この図では、図の上下方向が移動ロボット20の上下方向に一致し、図の左右方向が移動ロボット20の前後方向に一致し、紙面垂直方向は移動ロボット20の左右方向に一致する。
図示のように、第二距離検出装置25は、上下方向及び前後方向に平行な二次元平面を検出平面として、左右方向の軸回りに最大で270°の角度範囲まで距離検出を行うことが可能であり、ここでは、鉛直上方Uと車体前方を含んだ180°の角度範囲で距離検出を行う場合を例示する。
また、第二距離検出装置25の検出可能な距離範囲について特に限定はないが、例えば、数メートルから10メートルの範囲まで距離検出を行うことが可能である場合を例示する。
第二距離検出装置25は、上記角度範囲で距離検出を行うことにより、車体の鉛直上方よりも幾分後方から車体の鉛直下方よりも幾分前方までの範囲で存在する物体の距離や検出平面に沿った断面形状を検出することができる。
後述するターゲットTは、移動規制エリアB内において、天井又は天井付近の壁面の第二距離検出装置25よりも高位置に設けられているので、第二距離検出装置25の上述した検出可能な角度範囲により的確にターゲットTを検出することが可能である。
さらに、第二距離検出装置25の検出可能な角度範囲は、車体の鉛直下方よりも幾分前方に傾斜した方向にまで及んでいるので、走行面上の進行方向前方にある高低差等の走行面の状態も的確に検出することが可能である。
また、第二距離検出装置25は、機械安全国際規格IEC61496やJIS9704に準拠したセンサを使用することが好ましい。このようなセンサを使用することで、第二距離検出装置25は、高い検出性、耐久性、信頼性の向上を図ることが可能である。
また、前述した第一距離検出装置24も機械安全国際規格IEC61496やJIS9704に準拠したセンサを使用することが好ましい。
規制制御部23は、CPU、メモリ、インターフェイス等からなるコントローラーである。
規制制御部23は、可動エリアAから移動規制エリアBに対して移動ロボット20が進入しないように駆動部21を制御する移動規制制御を行う。
前述したように、移動規制エリアB内にはターゲットTが設置されている。このターゲットTは、例えば、駅の構内の天井から吊下状態で支持されており、その底部の高さが予め定められた設置高さhに設定されている。
規制制御部23は、第二距離検出装置25により、当該第二距離検出装置25の鉛直上方を含む前側上方において距離検出を行い、所定方向の検出距離が所定距離であるか否か等によって設置高さhの物体を検出すると、当該物体をターゲットTと推測して、停止、進路変更等の移動規制制御を実行して、可動エリアAを超えて移動規制エリアB内に侵入しないようにする。
図4はターゲットTを検出する移動ロボット20の状態説明図である。図示のように、規制制御部23のメモリには、ターゲットTと認識する設置高さhの値とその許容誤差値±αの値とが記憶されている。
第二距離検出装置25は、連続的又は短周期的に距離検出を行っており、規制制御部23は、第二距離検出装置25の検出範囲内で検出される種々の高さの物体の高さが許容誤差値±αを考慮した設置高さhであるか判定し、設置高さhと見なせる物体が検出されると、ターゲットTを検出したものと判断して、駆動部21の停止、進路変更等の移動規制制御を実行する。
なお、前述したように、第二距離検出装置25は、鉛直上方だけではなく、それよりも前方の範囲まで検出を行っているので、移動ロボット20が前進移動を行う際には、移動ロボット20がターゲットTの真下に到達するよりもより早い段階(移動ロボット20に対して前斜め上方にターゲットTが位置する状態)でターゲットTを検出することが可能である。
従って、規制制御部23は、ターゲットTの検出時に、第二距離検出装置25の二次元の検出平面内のターゲットTの検出位置から、移動ロボット20の前進方向におけるターゲットTまでの距離を算出し、算出距離に応じて規制処理の内容を選択しても良い。
例えば、前進方向におけるターゲットTまでの距離がある程度余裕がある場合には、移動ロボット20の移動速度を低減させる制御を移動規制制御として行っても良い。また、この移動速度低減制御に替えて、或いは、移動速度低減制御と共に、ターゲットTまでの距離が離隔する左右いずれかの方向を選択して進路を変更する制御を移動規制制御として行っても良い。
さらに、前進方向におけるターゲットTまでの距離がより短い場合或いは移動ロボット20がターゲットTの真下に位置する場合には、移動ロボット20を後退移動させる或いは強制的に停止させる等の制御を移動規制制御として行っても良い。
[ターゲット]
ターゲットTは、前述したように、その底部が、移動ロボット20が移動を行う走行面である地上面、路面又は床面から予め定められた設置高さhとなるように設置される。
駅の構内に制御システム100が適用される場合、駅構内の天井や壁面の高所には、照明Lや表示板、案内標識等、ターゲットT以外の目的を有する多数の設置物が既に設置されている(例えば、図4に示す照明L等)。
ターゲットTは、これら既設の設置物と識別することができるように、ターゲットTの設置高さhは、原則として、可動エリアA内の全ての既設の設置物と異なる高さが選択される。
但し、移動規制エリアBを画定する位置(例えば、可動エリアAと移動規制エリアBの境界)の上にたまたま設置されていた既設の設置物が、他の設置物と異なる高さであった場合には、当該境界上の既設の設置物の高さを設置高さhとすることも可能である。これにより既設の設置物をターゲットTとして利用できる。
なお、鉄道駅の場合、多種多様な荷物を携えて旅客が往来し、その中には高さを有する長尺な荷物(例えば、サーフボード、スキー板、スノーボード、弓道用の弓等のスポーツ用具等)とを携えた者も含まれる。
従って、鉄道事業者は、このような長尺物等を持って移動する旅客の誘導に支障しないよう、案内板等の天井から垂下させる設置物、或いは、壁面の高所に設置された設置物、その他の構造物は、所定値以上の高さを確保して設備している(例えば、2.4[m]以上)。
このように、高所の設置物の高さを所定値以上とする定めが設けられている環境下では、設置物の底部の高さが所定値周辺に集中する傾向があるので、ターゲットの設置高さhは、定められた所定値以上としつつ、所定値周辺の高さは避けることが好ましい。
また、旅客等の人の多い場所で容易に検出することができるように一般的な人の身長よりも高くすることが好ましい(例えば、2.0[m]程度以上)。
ターゲットTは、底部の高さを一様に設置高さhとすることができる平板状の構造物を利用することができる。その場合、ターゲットTは、移動規制エリアBの外縁部(境界)の形状に倣った形状の平板とし、当該ターゲットTを移動規制エリアB内であってその境界に沿って配置する。
この場合、ターゲットTは、移動規制エリアBの外縁部から当該エリア内部に渡って広範囲で設置高さhとなる平面領域を形成するので、万が一、何らかの要因により、移動規制エリアBの外縁部から内側に進入を生じた場合であっても、ターゲットTを見失うことなく検出することができ、移動ロボット20は、速やかに移動規制エリアBからの退避行動を採ることができる。
また、ターゲットTは、硬質な板に限らず、可撓性を有するシート材を利用することも可能である。その場合、平面状態を維持することができるようにターゲットTは張設することが好ましい。
一方、ターゲットTとしては、平板に限らず、棒状や紐、テープ等を利用することも可能である。この場合、ターゲットTは、移動規制エリアBの外縁部に沿って設置高さhを維持するように設置される。
このように、棒状や紐、テープ等をターゲットTとして利用する場合には、これらは一般に軽量であり、平板のように底面全体が設置高さhとなるように調整する必要がなく、設置を容易に行うことが可能である。
また、ターゲットTは、天井から垂下して設置する場合に限らず、壁面を利用して、そのターゲットTの端部を壁面に固定しても良い。
或いは、風船のような浮遊物を空中又は天井に位置を固定してターゲットTとして利用することも可能である。
また、ターゲットTは、移動規制エリアBの外縁部に沿って連続した構造物でなくとも良い。
例えば、移動規制エリアBの外縁部に沿って間隔を置いて点在する状態で複数の構造物を設置高さhで設置しても良い。その場合、移動ロボット20の第二距離検出装置25は、前後方向と上下方向に沿った平面を検出面とするように配置しないで、左右方向と上下方向に沿った平面又は当該平面に対して上部が前方に傾斜した傾斜面を検出面とするように配置するか、三次元領域を検出可能な距離計測器を使用することが好ましい。
さらに、ターゲットTは、ターゲット専用の構造物でなくとも良く、標識や看板、照明その他の既設の設置物の底部を設置高さhとなるように設置してターゲットとして利用しても良い。
また、ターゲットTは、メッシュ状やボール状等、その外部形状も任意である。但し、設置高さhとなる下方から検出可能な被検出部又は被検出面を備える必要がある。
また、原則として、ターゲットTは、その最下部が設置高さhとなるように配置することが好ましいが、設置高さhとなる部位を有する物体を使用することも可能である。その場合、設置高さhとなる部位は、下方から検出可能な配置とすることが好ましい。
従って、前述した既設の設置物が設置高さhで設置されていない場合でも、当該既設の設置物に設置高さhとなる下方から検出可能な被検出部又は被検出面を有する付属物を取り付けてターゲットTとして利用しても良い。
ターゲットTの設置高さhは、1種類とすることが好ましく、これにより、ターゲットTの検出及び判定処理を容易且つ安定的に行うことができ、信頼性を高く維持することが可能である。
但し、ターゲットTの設置高さhは、1種類とすることは必須ではない。例えば、高さが異なる複数の設置高さh1,h2,h3,…を全てターゲットTの設置高さhとして設定し、これら全てをターゲットとしても良い。この場合、例えば、移動規制エリアBの外縁部に位置する既設の設置物の底部高さが異なる場合であっても、各々の底部高さをターゲットTの設置高さhとして設定することで、これらの既設の設置物をターゲットTとして利用することが容易となる。
高さが異なる複数の設置高さh1,h2,h3,…を全てターゲットTの設置高さhとして設定する場合には、これらの設置高さh1,h2,h3,…が高い順(又は低い順)に、移動規制制御実行の重要度を高くしても良い。
この場合、例えば、移動ロボット20の規制制御部23は、重要度が低位の設置高さh3のターゲットTが検出された場合には、速度低下、重要度が中位の設置高さh2のターゲットTが検出された場合には、移動ロボット20の進路変更、重要度が高位の設置高さh1のターゲットTが検出された場合には、移動ロボット20の停止(又は後退)等のように、異なる移動規制制御を実行する構成としても良い。
また、ターゲットTは、第二距離検出装置25のようにレーザ等の検出光を用いてターゲットTの検出を行う場合に、少なくともその底部の表面は、検出光の透過や吸収等が生じにくく、良好な検出を行うことが可能な材料とすることが好ましい。
また、ターゲットTの被検出部又は被検出面は、平面的、平滑的ではなくとも良い。但し、下方から検出可能であって設置高さhとなる部分を有することが要求される。
また、ターゲットTの被検出部又は被検出面は、その表面に固有の立体形状(連続する凹凸、メッシュ状等)を施して、設置高さhと一致又は近似する高さのターゲットT以外の物体と識別可能としても良い。その場合、第二距離検出装置25の分解能は精細であることが好ましい。
また、第二距離検出装置25が検出光の反射光の光強度差を精細に識別可能である場合には、ターゲットTの被検出部又は被検出面に固有のマーキングや塗装を施して、ターゲットTをターゲットT以外の物体と識別しても良い。
[駅構内の自律移動体の制御システムの実行処理]
上記駅構内の自律移動体の制御システムの実行処理について説明する。
前述したように、移動ロボット20は、自律走行制御部22の制御に基づいて、その用途に応じて定められた鉄道駅構内の目的地や移動経路に従って可動エリアA内の移動を行う。このとき、可動エリアAが駅の構内のように利用者の往来が多い場所では、周囲の人間が移動ロボット20の移動の障害となり得るが、第一距離検出装置24により人間等の障害物を検出し、迂回移動を行うように自律走行制御部22が駆動部21を制御する。
また、移動ロボット20の自律走行時には常に連続的又は短周期的に、第二距離検出装置25による天井又は天井側の壁面に設置されたターゲットTの探知、検出が行われる。このとき、第二距離検出装置25は、上方に向かってターゲットTの検出を行うので、駅の構内のように利用者の往来が多い場所であっても、利用者に遮蔽されず、安定してターゲットTを検出することができる。そして、第二距離検出装置25の検出により、走行面からの高さが設置高さhとなる物体が検出されると、規制制御部23は、ターゲットTを検出したものと見なして、規制処理を実行する。例えば、規制制御部23は、駆動部21を制御して、移動速度の低速化、進路変更、移動停止、後退移動等を実行する。移動が停止された場合には、その場で、移動ロボット20を旋回動作させて方向転換を行い、第二距離検出装置25によってターゲットTが検出されない方向に向かって移動を再開しても良い。
[駅構内の自律移動体の制御システムの技術的効果]
上記駅構内の自律移動体の制御システム100では、移動規制エリアB内でターゲットTが天井又は天井側の壁面に設置高さhで設けられ、移動ロボット20が、第二距離検出装置25の検出した距離がターゲットTの設置高さhを示す場合に移動規制制御を実行する。
このため、設置高さhの物体を検出するという簡易な検出のみにより移動規制エリアBの境界を識別することができ、処理の単純化により、高い信頼性と確実性をもって移動規制エリアBに対する移動ロボット20の移動を規制することが可能となる。従って、鉄道駅の構内において、移動ロボット20の落下、衝突等の事故をより確実に抑止することが可能である。
また、設置高さhに設置された上方のターゲットTを検出するので、接近しないで、遠方から検出することが容易であり、階段DやエスカレータEの出入り口近くまで接近しないでこれらを検出することができる。このため、移動ロボット20が、利用者を驚かせたり、通行の妨げになることを回避することが可能である。
特に、上記制御システム100では可動エリアA及び移動規制エリアBを旅客の利用者が多い鉄道駅の構内としている。この場合、移動ロボット20は、多くの人間に囲まれて周囲の見通しが悪化する懸念があるが、そのような環境下であっても、第二距離検出装置25が天井又は天井側の壁面に設置高さhで設置されたターゲットTの検出を行うので、周囲の利用者に遮蔽されることなく、より適正にターゲットTの検出を行うことができる。
つまり、制御システム100は、移動ロボット20の周囲に遮蔽物等が多く存在する環境でも、高い信頼性と確実性をもって移動規制エリアBに対する移動ロボット20の移動を規制することが可能である。このような理由からも、鉄道駅の構内において、移動ロボット20の落下、衝突等の事故をより確実に抑止することが可能である。
また鉄道駅構内のような屋内施設においては、駅改良工事を長期間にわたって実施する場合に、駅の構内に仮囲いの壁面を設けて、工事用資材等を長期間仮置きする場合があるが、ターゲットTは空中又は天井に設けられるため、このような駅改良工事による影響を比較的受けにくいという利点がある。
また、ターゲットTは、設置高さhが検出される部位を有する物体であれば良いので、特殊な構造や装置が不要であり、部品コストや材料コストを低減することが可能となる。
また、移動規制エリアBが階段Dの出入り口を含む領域である場合に、移動ロボット20の階段Dからの落下転落を効果的により確実に抑止することが可能となる。
また、図1では階段Dとして下り階段を図示しているが、階段Dが上り階段である場合でも、階段への衝突や移動ロボット20の転倒を効果的により確実に抑止することが可能となる。
さらに、移動規制エリアBがエスカレータEの出入り口を含む領域である場合にも、下りエスカレータの場合には、移動ロボット20の落下転落を効果的により確実に抑止でき、上りエスカレータの場合には、移動ロボット20の衝突や転倒に加えて、エスカレータへの巻き込みも効果的により確実に抑止することができる。
また、第二距離検出装置25は、鉛直上方から前斜め下の走行面を含む範囲で物体の距離を検出するので、上方だけでなく、移動ロボット20の前側の走行面上の状態の情報も取得することができる。
これにより、移動ロボット20の前斜め上方も検出範囲に含まれ、ターゲットTをさらに遠方から検出し易くなるので、より早期の段階で移動規制制御を実行することが可能となる。また、早期の段階で移動規制制御を実行可能となることで、移動規制制御としてのより多くの種類の対応動作を選択することが可能となり、状況に応じてより適正な処理を実現することが可能となる。
また、第二距離検出装置25は、移動ロボット20の前方における走行面上の凹凸や落下物、点字ブロックの有無等、走行面の状態モニタとしても機能する。これらの走行面上の検出情報を規制制御部23による移動規制制御の実行条件に加えれば、移動ロボット20のさらなる安定的な走行を実現することが可能となる。
また、制御システム100において、ターゲットTの設置高さhを鉄道駅の構内の既設の設置物の高さと異なる高さとした場合には、既設の設置物とターゲットTとの識別を容易とし、より高い信頼性で移動規制エリアBに対する移動ロボット20の移動を規制することが可能となる。
また、制御システム100において、ターゲットTの設置高さhを鉄道駅の構内の既設の設置物の高さと等しい高さとした場合には、鉄道駅の構内の既設の設置物をターゲットTとして利用することができ、ターゲットTの設置作業負担の低減を図ると共に設置コストの低減も図ることが可能となる。
また、制御システム100では、第二距離検出装置25が移動規制制御として移動ロボット20の移動速度を低減させる制御を行っているので、移動規制エリアBへの進入や移動規制エリアB内における移動ロボット20の移動によって生じ得る落下等の事故の発生を回避することが容易となる。
さらに、第二距離検出装置25が移動規制制御として移動ロボット20の進路を変更させる制御を行う場合には、移動ロボット20の移動規制エリアBへの進入を回避しつつ停止も行わずに済むので、目的の動作への影響を低減することが可能である。
さらに、第二距離検出装置25が移動規制制御として移動ロボット20の移動を停止させる制御を行う場合には、移動ロボット20の移動規制エリアBへの進入をより確実に阻止することができ、高い安全性を確保することが可能である。
また、制御システム100では、移動対象を自律移動体である移動ロボット20としている。
このような自律移動を行う移動ロボット20の場合、検出装置の誤検出、判断上の誤り、各部の故障等、外的要因、内的要因を含む種々の要因により発生する事故の可能性を0とすることは非常に困難である。
しかしながら、制御システム100では、上方に配置されたターゲットTの高さ検出により移動規制エリアBを識別することができるため、処理の単純化により、外的要因、内的要因を含む種々の要因の影響を受けにくく、高い信頼性と確実性をもって自律移動を行う移動ロボット20の事故の発生を効果的に低減することが可能となる。
なお、移動ロボット20は、自律移動体である場合を例示したが、自律移動体以外にも適用することが可能である。例えば、移動ロボット20が、自律走行制御部22に替えて、無線通信装置及び無線通信で受信した操縦指令に基づいて駆動部21を制御する制御装置を搭載して、外部からの操縦に応じて駅構内を移動する移動体としても良い。
その場合でも、人為的な操縦には、視覚的な錯覚や判断の誤認等、種々の要因により発生する事故の可能性を全て排除することは難しいが、規制制御部23により移動規制制御は、種々の要因の影響を受けにくく、高い信頼性と確実性をもって移動ロボット20の事故の発生を効果的に低減することが可能である。
[他の移動対象(1)]
制御システム100の移動対象としては、移動ロボット20のような自律移動体以外にも対象とすることが可能である。
例えば、図5に示す歩行補助装置としての車椅子20Aを移動対象とすることができる。
例えば、車椅子20Aの場合には、その走行輪211Aの回転を制動する制動部26Aと、規制制御部23Aと、第二距離検出装置25とを備えている。
制動部26Aは、車椅子20Aの左右の走行輪211Aの回転を制動するブレーキ装置である。
第二距離検出装置25は、前述した移動ロボット20に搭載されているものと同一である。
規制制御部23Aは、前述した規制制御部23と同様に、CPU、メモリ、インターフェイス等からなるコントローラーであって、移動規制エリアBに対して車椅子20Aが進入しないように制動部26Aを制御する移動規制制御を行う。
即ち、第二距離検出装置25が、鉛直上方又はそれよりも幾分前方で設置高さhのターゲットTを検出すると、規制制御部23Aは、制動部26Aを制御して、ターゲットT側への移動を制動又は制止するよう制御する。ターゲットTへの接近に応じて、制動力を高めるように制御してもよい。
このように、移動対象を車椅子20Aとする場合、車椅子20Aの利用者が操作を誤って移動規制エリアBに進入することによる落下、転倒、衝突等の事故を効果的に抑制又は抑止することが可能となる。
なお、図5に示す車椅子20Aは、人力で移動を行うタイプのものを例示したが、モータ等の駆動源で移動し、利用者が操縦を行うタイプのものにも車椅子20Aの構成を適用可能である。
[他の移動対象(2)]
また、制御システム100は、図6に示す歩行補助装置としての歩行器20Bを移動対象とすることができる。
歩行器20Bの場合も、その走行輪211Bの回転を制動する制動部26Bと、規制制御部23Bと、第二距離検出装置25とを備えている。
制動部26Bは、歩行器20Bの左右の走行輪211Bの回転を制動するブレーキ装置である。
第二距離検出装置25は、前述した移動ロボット20に搭載されているものと同一である。
規制制御部23Bは、前述した規制制御部23と同様に、CPU、メモリ、インターフェイス等からなるコントローラーであって、移動規制エリアBに対して歩行器20Bが進入しないように制動部26Bを制御する移動規制制御を行う。
この構成の場合も、第二距離検出装置25が、鉛直上方又はそれよりも幾分前方でターゲットTを検出すると、規制制御部23Bは、制動部26Bを制御して、ターゲットT側への移動を制動又は制止するよう制御する。歩行器20Bの場合も、ターゲットTへの接近に応じて、制動力を高めるように制御してもよい。
このように、移動対象を歩行器20Bとする場合も、歩行器20Bの利用者の事故を効果的に抑制又は抑止することが可能となる。
また、制御システム100は、作業用の台車を移動対象とすることができる。この場合、上記歩行器20Bの制動部26B、規制制御部23B、第二距離検出装置25をそのまま台車にも適用することができる。
[他の移動対象(3)]
また、制御システム100は、図7に示すような、人が移動する際に携行する携行物としての杖20Cを移動対象とすることができる。
例えば、杖20Cの場合には、規制制御部23Cと、第二距離検出装置25と、報知手段としての音声出力を行うスピーカー26Cと、杖20Cの傾きを検出する傾斜角度センサ27Cとを備えている。
第二距離検出装置25は、前述した移動ロボット20に搭載されているものと同一である。
傾斜角度センサ27Cは、加速度センサ、角速度センサ、ジャイロセンサ、又はこれらの組み合わせからなり、杖20Cを、通常、手に持った状態で鉛直上下方向に向けた状態を基準姿勢として、上下軸、前後軸、左右軸の各軸周りの傾斜角度を検出する。
規制制御部23Cは、前述した規制制御部23と同様に、CPU、メモリ、インターフェイス等からなるコントローラーであって、移動規制エリアBに対して杖20CがターゲットTを検出した場合に、移動規制制御としての報知処理を実行する。
より詳細には、規制制御部23Cは、第二距離検出装置25の検出範囲内における検出距離情報と、傾斜角度センサ27Cによる杖20Cの傾斜角度情報とを取得し、当該検出角度情報により杖20Cの傾斜角度に基づいて検出距離情報を補正する。そして、補正後の検出距離情報から、杖20Cの上方に設置高さhとなる物体が存在するか判定し、存在する場合にターゲットTを検出したと判断する。
そして、規制制御部23Cは、ターゲットTを検出すると、報知処理として、スピーカー26Cから移動規制エリアBへの接近又は進入を示す報知音声を出力する。
このように、移動対象を杖20Cとする場合、杖20Cの携行者が移動規制エリアBに進入することを報知することができ、その進入を効果的に抑制又は抑止することが可能となる。
なお、報知手段は、音声出力を行うスピーカー26Cに限らず、視覚的に報知する表示装置や表示ランプ、その他、振動を伝えるバイブレータ等を使用しても良い。
また、前述した車椅子20A、歩行器20B又は台車にも、制動部26A,26Bに替えて又は併用して、上記いずれかの報知手段を搭載し、規制制御部23A,23Bに移動規制エリアBへの接近又は進入を報知する処理を移動規制制御として実行させても良い。
また、前述した移動ロボット20の場合も、移動規制エリアBへの接近又は進入を報知する処理を前述した移動規制制御と共に実行する構成としても良い。この場合、移動ロボット20が外部の他のシステム、例えば、統括的な制御システムと通信を行っている場合に、これらの外部のシステムに対して、移動規制エリアBへの接近又は進入を通知する処理を報知処理としても良い。
[制御システムの他の例]
図1に示した駅構内の自律移動体の制御システムでは、移動ロボット20の自律走行制御部22が移動ロボット20の自律走行制御を実行する構成を例示したが、これに限定されない。
例えば、図8のように、前述した制御システム100の構成に、移動ロボット20の外部に設けられた主制御サーバ30を加えた構成とする制御システム100Dを例示する。
主制御サーバ30は、移動ロボット20の駅構内における移動経路に関するデータを格納する経路データベース31と、自律制御装置32とを備え、駅構内のネットワークを介して設けられたアクセスポイント33により、経路データに基づく自律移動指令を移動ロボット20に送信することができる。
なお、主制御サーバ30は、インターネットを通じて自律移動指令を移動ロボット20に送信する、いわゆるクラウドコンピューティングに基づく構成としても良い。
移動ロボット20は、アクセスポイント33との通信を行う無線通信部28を備えており、自律移動指令を受信することができる。
そして、移動ロボット20の自律走行制御部22は、無線通信部28が受信した自律移動指令に従って駆動部21を制御し、自律走行を行わせる。
一方、規制制御部23は、前述した通り、移動規制制御を実行する。その際、規制制御部23による移動規制制御の指令が、自律移動指令による自律走行制御部22の自律移動制御の指令に相反する場合に、規制制御部23による移動規制制御を優先的に実行する。
このような制御システム100Dの場合も、高い信頼性と確実性をもって移動ロボット20の移動を規制することが可能となる。
[その他]
上記制御システム100の可動エリアA及び移動規制エリアBは、鉄道駅の構内を対象としており、当該鉄道駅の構内に特に好適なシステムである。
但し、制御システム100は、鉄道駅の構内以外、例えば、駅ビルやショッピングモール等のように、ある程度の天井高さで混雑した環境も、可動エリアA及び移動規制エリアBとして適用することができる。
同様に、移動体が敷地内の移動を行う工場、イベント会場等のスペースを可動エリアA及び移動規制エリアBとして適用することができる。但し、ターゲットTを移動規制エリアBの天井等に設けるので、ターゲットTを支持するための屋根や側壁等の構造物を有するスペースが好ましい。
また、その用途に応じて、移動対象は、移動ロボット20に替えて、自律移動体であるAGV(Automated guided vehicle)やAGF(Automated guided forklift)、その他、人が操縦する作業車両等を利用することができる。
また、自律移動体として、車輪を利用した走行体型の移動ロボット20を例示したが、自律移動体は、車輪を利用した走行体型には限定されない。例えば、脚部等を備える歩行型や、無限軌道を使用するクローラ型、その他、走行面を移動可能な種々の移動方式を利用した自律移動体を採用することが可能である。
また、本制御システム100は、自律移動体だけでなく、追従型ロボットのような追従移動体を制御システム100の制御対象としても良い。
追従移動体としては、例えば、図2の移動ロボット20において、自律走行制御部22に替えて追従走行制御部を設ける。
この追従走行制御部は、第一距離検出装置24を利用して前方の特定形状の追従ターゲットを検出し、追従ターゲットに対して一定の距離を保ちながら追跡するように駆動部21を制御する。
或いは、第一距離検出装置24を利用して、或いは、第一距離検出装置24に替えてカメラを設け、目標の進行経路に沿って走行面上に形成された、ラインや模様、凹凸等からなる標識を検出し、追従走行制御部は、これに沿って走行するように駆動部21を制御しても良い。
さらには、第一距離検出装置24に替えてビーコンの受信機を設け、追従走行制御部は、ビーコンを備える他の移動体(図2の移動ロボット20にビーコンを設けてもよい)を追跡するように駆動部21を制御しても良い。
これらの場合も、規制制御部23は、追従走行制御部による追従制御よりも優先的に制御を実行するように構成される。
かかる構成の制御システムの場合も、自律移動体を制御対象とする場合と同一の技術的効果を得ることが可能である。
また、前述した第二距離検出装置25は、二次元平面を距離検出の範囲とするレーザスキャナを例示したが、これに限定されない。例えば、第二距離検出装置25として、鉛直上方を含む三次元空間を距離検出の範囲とするレーザスキャナを使用しても良い。
さらには、第二距離検出装置25として、カメラを用いた距離検出を行う構成としても良いし、超音波センサにより距離検出を行っても良い。また、第二距離検出装置25として、鉛直上方又はそこから幾分前方に傾斜した方向に向けられた1次元の距離検出を行う距離センサを使用しても良い。
A 可動エリア
B 移動規制エリア
D 階段
E エスカレータ
h 設置高さ
L 照明(設置物)
T ターゲット
U 鉛直上方
θ 角度範囲
20 移動ロボット(自律移動体)
20A 車椅子(移動補助装置)
20B 歩行器(移動補助装置)
20C 杖(携行物)
23,23A,23B,23C 規制制御部
24 第一距離検出装置
25 第二距離検出装置
26A,26B 制動部
26C スピーカー(報知手段)
27C 傾斜角度センサ
100,100D 駅構内の自律移動体の制御システム

Claims (13)

  1. 鉄道の駅構内を自律移動する自律移動体の制御システムであって、
    前記駅構内の天井に設けられたターゲットと、
    前記自律移動体に設けられ、上方に向かって、前記ターゲットを検出可能に設けられたセンサと、
    前記ターゲットを検出したときに、前記自律移動体の移動が規制される駅構内の自律移動体の制御システム。
  2. 前記ターゲットは、前記駅構内の天井側に、予め定められた高さで設置されている請求項1に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  3. 前記センサは、前記ターゲットとの間の距離が所定距離であるかどうかを検出する距離検出が可能なセンサである請求項1又は2に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  4. 前記自律移動体は、前記駅構内における所定の範囲内で自律的に移動するように制御され、前記ターゲットの設置位置によって前記所定の範囲を超えないように制御される請求項1から3のいずれか一項に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  5. 前記所定の範囲を超えた移動規制エリアは、階段の出入り口又はエスカレータを含む請求項4に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  6. 前記センサは、前記自律移動体の前方の走行面の状態も検出の対象とする請求項1から5のいずれか一項に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  7. 前記ターゲットの設置高さは、前記駅構内の既設の設置物の高さと異なる高さである請求項1から6のいずれか一項に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  8. 前記ターゲットの設置高さは、前記駅構内の既設の設置物と等しい高さである請求項1から6のいずれか一項に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  9. 前記自律移動体は、移動速度低減、移動停止又は進路の変更により移動が規制される請求項1から8のいずれか一項に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  10. 前記自律移動体の移動が規制される場合に報知処理を行う請求項1から9のいずれか一項に記載の駅構内の自律移動体の制御システム。
  11. 鉄道の駅構内を自律移動する自律移動体であって、
    車体と、
    前記駅構内の天井に設けられたターゲットを検出可能に設けられたセンサと、
    前記ターゲットを検出したときに、前記自律移動体の移動を規制する制御装置とを備える自律移動体。
  12. 前記センサは、前記天井の方向を検出範囲に含むように、前記車体に設置されている請求項11に記載の自律移動体。
  13. 前記自律移動体は、
    外部の制御システムによって、所定の経路に従う移動が制御され、
    前記自律移動体に搭載された前記制御装置は、前記制御装置の移動の規制に関する判断を、前記外部の制御システムからの指令よりも優先させる請求項11又は12に記載の自律移動体。
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