JP2021155374A - 腸内エクオール産生菌増加剤、エクオール産生促進剤、及び血中エクオール濃度上昇剤 - Google Patents

腸内エクオール産生菌増加剤、エクオール産生促進剤、及び血中エクオール濃度上昇剤 Download PDF

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Abstract

【課題】腸内エクオール産生菌増加剤、エクオール産生促進剤、血中エクオール濃度上昇剤を提供する。【解決手段】腸内エクオール産生菌増加剤、及びエクオール産生促進剤は、いずれも黒大豆種皮抽出物を有効成分として含有することを特徴とする。また、血中エクオール濃度上昇剤は、黒大豆種皮抽出物、及び大豆イソフラボンを含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、腸内に存在するエクオール産生菌を増加させるために好適に使用される経口組成物に関する。また本発明は、体内でのエクオール産生を促進させるために好適に使用される経口組成物に関する。さらに本発明は、血中のエクオール濃度を上昇させるために好適に使用される経口組成物に関する。
エクオールは、代表的なイソフラボンであるダイゼインの代謝産物であるO−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)と比較してエストロゲン様作用が高い等の様々な特徴を有する化合物であり、従来から、骨粗鬆症への治療や予防作用(例えば、特許文献1等)、更年期症状の緩和、メタボリックシンドロームの予防、肌のしわやたるみの改善、乳がんなどの予防作用等が報告されている(例えば、非特許文献1等)。またエクオールは、その他にも抗酸化作用(シミの改善、美白)や抗アンドロゲン作用(前立腺がん等の予防、脱毛改善)が報告されている。
エクオールは、イソフラボンが、体内で代謝されて生成されることが知られている。図1に、イソフラボンの体内における代謝経路を示す。
(1)イソフラボン配糖体(例えば、ダイジン)は、経口摂取されると、唾液や小腸粘膜の酵素、または腸内細菌由来のβ−グルコシダーゼ等の作用により、アグリコン(例えば、ダイゼイン)に変換される。
(2)ダイゼインは、さらに腸内細菌によりエクオール前駆体であるジヒドロダイゼイン(DHD)に代謝され、次いでエクオール産生菌によりエクオールに代謝される。また、腸内に存在するエクオール産生菌の多くは、ダイゼインから直接エクオールを産生することができることが知られている(非特許文献2)。
(3)エクオール産生菌以外の腸内細菌(例えば、Eubacterium属、Clostrium属など)の作用により、ダイゼインやジヒドロダイゼイン(DHD)からO−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)が産生される。
(4)ダイゼイン等のアグリコンやその代謝産物は、腸管に吸収された後、非抱合体は標的臓器や組織に分布し、抱合化されたものは尿や便に排せつされる。
このように、エクオールは、ダイゼインが腸内で腸内細菌により代謝されることで生成する代謝物である。このため、体内でのエクオール産生量、つまり体内中のエクオール量は、腸内に存在するエクオール産生菌や腸内細菌叢の違いにより個人差があり、また男女の差や人種の相違によっても差があることが知られている。
近年、腸内細菌叢に影響を与えることで、エクオールの産生効率を高める試みがなされており、例えば、レジスタントスターチ等の難消化性成分、乳果オリゴ糖、大豆オリゴ糖、ラクチュロース、ラクチトール及びフラクトオリゴ糖などのオリゴ糖(特許文献2)、ラクトビオン酸(特許文献3)、セロオリゴ糖などのオリゴ糖(特許文献4)、にがり(Mg,Ca)成分(特許文献5)、及びレジスタントスターチ(非特許文献3)などにおいてエクオール産生の増大やエクオール産生菌の増加が報告されている。
特開2005−232074号公報 国際公開公報第1999/007392号 特開2008−001608号公報 特開2014−125431号公報 特開2019−162060号公報
「化学と生物」、日本農芸化学会発行、Vol.44,No.3、p.151-153(2006) Kenneth et al., Equol: History, Chemistry, and Formation. J Nutr., 140(7), 1355S−1362S, 2010. Tousen et al., The combined effects of soya isoflavones and resistant starch on equol production and trabecular bone loss in ovariectomised mice. Br J Nutr., 116(2), 247-257, 2016.
本発明は、前述する実情に鑑みて、腸内に存在するエクオール産生菌が増加する作用を有する組成物を提供することを課題とする。また本発明は、体内でのエクオール産生を促進する作用を有する組成物を提供することを課題とする。さらに、本発明は血中のエクオール量を上昇させる作用を有する組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねていたところ、黒大豆種皮抽出物を摂取すると、腸内細菌のうちエクオール産生菌が増加することを見出した。このことから、黒大豆種皮抽出物を摂取することで、腸内細菌によるエクオール産生能が増強されることで、体内におけるエクオールの産生量が増加することが期待される。また、大豆に含まれている大豆イソフラボンとともに黒大豆種皮抽出物を摂取すると、イソフラボンの代謝産物のうちエクオール前駆体であるジヒドロダイゼイン(DHD)とエクオールの血中濃度が有意に増加すること、一方、イソフラボンの代謝産物のうち、O−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)は増加しないことが確認された。このことから、黒大豆種皮抽出物の摂取は、腸内細菌叢に影響を与え、エクオール産生菌が増加するとともに、大豆イソフラボンの代謝において、O−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)への変換よりもエクオールへの変換を優位にするように作用するものと考えられる。つまり、黒大豆種皮抽出物を摂取することで、腸内でのエクオール産生が優位になるように腸内細菌叢が改善されるものと考えられる。
本発明はこれらの知見に基づいて完成したものであり、下記の実施形態を包含するものである。
(I)腸内エクオール産生菌増加剤
(I−1)黒大豆種皮抽出物を有効成分として含有する腸内エクオール産生菌増加剤。
(I−2)前記エクオール産生菌がAdlercreutzia属の細菌である、(I−1)に記載するエクオール産生菌増加剤。
(II)エクオール産生促進剤
(II−1)黒大豆種皮抽出物を有効成分として含有するエクオール産生促進剤。
(II−2)体内の大豆イソフラボンの代謝において、大豆イソフラボンからO−デスメチルアンゴレンシンへの変換よりもエクオールへの変換を優位にするように作用する、(II−1)に記載するエクオール産生促進剤。
(III)血中エクオール濃度上昇剤
黒大豆種皮抽出物、及び大豆イソフラボンを含有する、血中エクオール濃度上昇剤。
(IV)黒大豆種皮抽出物の使用方法
(IV−1) 黒大豆種皮抽出物を経口組成物に配合して、当該経口組成物に対して腸内細菌によるエクオール産生能を増強する作用を付与するための、黒大豆種皮抽出物の使用方法。
(IV−2)黒大豆種皮抽出物を経口組成物に配合して、当該経口組成物の血中エクオール濃度上昇作用を増強するための、黒大豆種皮抽出物の使用方法であって、
前記経口組成物が大豆イソフラボンを含有するものである、前記方法。
本発明の黒大豆種皮抽出物を含有する組成物を経口摂取することで、腸内に存在するエクオール産生菌を増加させることができる。また本発明の黒大豆種皮抽出物を含有する組成物を経口摂取することで、エクオール産生を優位にするように腸内細菌叢を改善することができる。その結果、エクオール産生菌をはじめとする腸内細菌によるエクオール産生能が増強されることで、ダイゼインやジヒドロダイゼイン(DHD)等のエクオール前駆体からのエクオールへの代謝が促進され、エクオールの産生を促進することができる。また、本発明の黒大豆種皮抽出物を含有する組成物を、大豆イソフラボンと一緒に摂取することで、前述するように、エクオールへの代謝が促進される結果、血中のエクオール濃度を効率よく上昇することが可能である。
このように、本発明によれば、腸内に存在するエクオール産生菌が少ない等の事情の有無に関わらず、食品や飼料として摂取した大豆イソフラボンを効率的にエクオールへと代謝させることが可能であり、その結果、エクオールを効率的に体内に吸収摂取することが可能になる。その結果、エクオールの作用効果に基づいて、健康維持及び増進を図ることができる。
イソフラボンの体内における代謝経路を示す図である。 実験例1の結果を示す。具体的には、黒大豆種皮抽出物または大豆イソフラボンを摂取させたマウスの盲腸内容物におけるエクオール産生菌(Adlercreutzia属)の盲腸内存在比(%)を示す。 実験例2の結果を示す。具体的には、(A)は、血清1L中に含まれる4つの測定化合物(ダイゼイン(Daidzein)、ジヒドロダイゼイン(DHD)、エクオール(Equol)、及びO−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA))の総量とその割合を比較した図であり、(B)は、血清1L中に含まれる4つの測定化合物の割合を、化合物毎に比較した図である。
(I)腸内エクオール産生菌増加剤
(II)エクオール産生促進剤
本発明の腸内エクオール産生菌増加剤(以下、単に「本菌増加剤」とも称する)、及び本発明のエクオール産生促進剤(以下、単に「本促進剤」とも称する)は、いずれも黒大豆種皮の抽出物、好ましくは可食性の抽出物を有効成分とすることを特徴とする。以下、腸内エクオール産生菌増加剤、及びエクオール産生促進剤などの本発明を総称して「本発明」とも記載する。
本発明において用いられる黒大豆とは、マメ科ダイズ属Glycine max(L.)Merrillに属する短日性の一年生草木の黒い種子(子実)(黒大豆)である。黒大豆には、例えば中生光黒、トカチクロ、いわいくろ、玉大黒、丹波黒、信濃黒及び雁喰などの品種があるが、黒大豆であればどの品種の種子を使用しても良い。
黒大豆を、例えば分別機等に供することで種皮と胚(子葉および胚軸)とに分別することができる。本発明では当該分別により得られる黒大豆の種皮を加工原料として使用することができる。加工処理に際して、黒大豆の種皮は、分別したそのままの状態(生または乾燥物)のものであっても、またそれを破砕若しくは粉砕した状態のもの(破砕物、粉砕物、及び粉末状物を含む)であってもよい。
黒大豆種皮からの抽出方法としては、一般に用いられる方法を利用することができる。制限はされないが、例えば水溶性溶媒中に生または乾燥処理した黒大豆種皮(そのままの形状、若しくは粗末、細切、破砕、粉砕状)を浸漬する方法;必要に応じて攪拌しながら抽出する方法;またはパーコレーション法等を挙げることができる。抽出に使用する温度条件は、特に制限されず、低温、常温、加温条件(高温を含む)のいずれの条件でもよいが、好ましくは加温条件(高温を含む)である。より具体的には、後述の含水低級アルコールで抽出する場合は30℃以上、好ましくは40℃〜60℃の範囲であり、制限されないものの、かかる温度条件での抽出を60分以上、好ましくは90分〜120分程度行なう。また、酸性水溶液で抽出する場合は、50℃以上、好ましくは50〜80℃の範囲であり、制限されないものの、かかる温度条件での抽出を10分以上、好ましくは20分〜120分程度行う。
抽出に使用する水溶性溶媒としては、特に制限されないが、水、低級アルコール、またはこれらの混合物を挙げることができる。低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール及びイソプロピルアルコール、ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコールを例示することができる。低級アルコールとして好ましくはエタノールを挙げることができる。水溶性溶媒として好ましくは、水、または含水低級アルコール(特に含水エタノール)であり、より好ましくは水である。尚、含水低級アルコールを溶媒として使用する場合、それに含まれる低級アルコール量は80容量%以下であることが好ましい。
抽出に使用する水溶性溶媒は酸性に調整されていることが好ましい。特に制限されないが、水溶性溶媒のpH範囲は、好ましくはpH1〜4程度の範囲であり、特にpH1〜2の範囲であることが好ましい。水溶性溶媒のpHを、かかる範囲になるように調整するため、通常、有機酸や無機酸などの適当な酸性物質を用いることができる。
酸性物質として、具体的には、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホウ酸などの無機酸;並びにメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースフホン酸、フルオロスルホン酸(以上、スルホン酸)、ギ酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸(以上、カルボン酸)などの有機酸を挙げることができる。好ましくはスルホ基を有する酸であり、具体的には硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースフホン酸、及びフルオロスルホン酸を挙げることができる。中でも好ましくは硫酸である。なお、水溶性溶媒における酸の規定度は、水溶性溶媒が上記pH範囲になるような範囲であれば特に制限されないものの、好ましくは0.01〜0.5Nの範囲、より好ましくは0.03〜0.5Nの範囲である。
本発明の効果を奏することを限度として、得られた抽出液に対し、必要に応じて、さらにろ過、共沈または遠心分離による固形物の除去、抽出処理、吸着処理等の精製処理を行ってもよい。
斯くして調製される黒大豆種皮抽出物は、本発明の効果を奏することを限度として、さらに必要に応じて、UHT殺菌、レトルト殺菌処理といった公知の方法による殺菌処理を行ってもよい。
本菌増加剤及び本促進剤は、経口投与形態であれば、その形態を特に問わない。また経口投与(経口摂取)形態を有するものである限り、その用途の別(医薬品、医薬部外品、飲食物[特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能性食品などの保健機能性食品やサプリメントを含む])は、特に制限されるものではない。好ましくは飲食物であり、より好ましくは、その作用や効果を標榜することができる特定保健用食品、または機能性表示食品である。また、本菌増加剤及び本促進剤は、ヒト以外の動物(家畜や家禽、ペットを含む)を対象とした飼料やペットフードに適用されるものであってもよい。さらに本菌増加剤及び本促進剤は、医薬品、医薬部外品、飲食物、飼料またはペットフードに対して添加される添加剤であってもよい。
経口投与形態として、具体的には、上記抽出方法により調製される抽出液を液剤(エキス形態やシロップを含む)またはゼリー剤の形態に調製したもの;抽出液を常法により粉末状または顆粒状に製剤化した散剤、細粒剤、または顆粒剤;液剤や散剤または顆粒剤をカプセルに充填したカプセル剤(硬質カプセル剤、軟質カプセル剤);または粉末または顆粒をさらに打錠して錠剤形態としたものなどを挙げることができる(固形製剤)。
本菌増加剤及び本促進剤は、上記黒大豆種皮抽出物と薬学的に、または食品や飼料として許容される従来公知の可食性の担体、賦形剤等を組み合わせて各種剤型(経口投与形態)に調製することもできる。
本菌増加剤及び本促進剤を液状製剤の形態とする場合、凍結保存することもでき、また凍結乾燥等により水分を除去して保存してもよい。凍結乾燥製剤やドライシロップ等は、使用時に滅菌水等を加え、再度溶解して使用される。
本菌増加剤及び本促進剤を固形剤の形態とする場合、例えば、錠剤の場合であれば、担体として当該分野で従来公知のものを広く使用することができる。このような担体としては、例えば乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、デンプン、炭酸カルシウム、カオリン、ケイ酸等の賦形剤;水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン、結晶セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、アルギン酸ナトリウム等の結合剤;乾燥デンプン、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、デンプン、クロスポビドン、ポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等の崩壊剤;ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤;第4級アンモニウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤;グリセリン等の保湿剤;デンプン、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状ケイ酸等の吸着剤;精製タルク、ステアリン酸塩、ホウ酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を使用できる。さらに錠剤は、必要に応じ通常の剤皮を施した錠剤、例えば糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多層錠とすることができる。また、前記有効成分を含有する組成物を、ゼラチン、プルラン、デンプン、アラビアガム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等を原料とする従来公知のカプセルに充填して、カプセル剤とすることができる。
また、丸剤の形態とする場合、担体として当該分野で従来公知のものを広く使用できる。その例としては、例えばブドウ糖、乳糖、デンプン、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナラン、カンテン等の崩壊剤等を使用できる。
上記以外に、添加剤として、例えば、界面活性剤、吸収促進剤、吸着剤、充填剤、防腐剤、安定剤、乳化剤、可溶化剤など、製剤の形態に応じて適宜選択し使用することができる。
これらの形態はいずれも当該分野における通常の方法を用いて調製でき、例えば、錠剤は、上記有効成分とその他錠剤を得るために必要な賦形剤等を適宜添加し、よく混合分散させたのち打錠して得ることができる。また、散剤は、上記有効成分とその他散剤を得る為に必要な賦形剤等を適宜添加し、好適な方法にて混合、粉体化して得ることができる。
本菌増加剤及び本促進剤は、前述する製剤形態のほか、通常の飲食物の形態を有するものであってもよい。当該飲食物は、前述する黒大豆種皮抽出物または後述する黒大豆種皮抽出物を含有する添加剤を種々の飲食物に添加することにより製造することができる。飲食物は、溶液、懸濁液、乳濁液、ゼリー(ゲル)、ゾル、粉末、固体成形物など、経口摂取可能な形態であればよく、特に限定されない。具体的には、例えば、即席麺、レトルト食品、缶詰、電子レンジ食品、即席スープ・みそ汁類、フリーズドライ食品などの即席食品類;清涼飲料、果汁飲料、野菜飲料、豆乳飲料、コーヒー飲料、茶飲料、粉末飲料、濃縮飲料、栄養飲料、アルコール飲料などの飲料類;パン、パスタ、麺、ケーキミックス、唐揚げ粉、パン粉などの小麦粉製品;飴、キャラメル、チューイングガム、チョコレート、クッキー、ビスケット、ケーキ、パイ、スナック、クラッカー、和菓子、デザート菓子などの菓子類;ソース、トマト加工調味料、風味調味料、調理ミックス、たれ類、ドレッシング類、つゆ類、カレー・シチューの素類などの調味料;加工油脂、バター、マーガリン、マヨネーズなどの油脂類;乳飲料、ヨーグルト類、チーズ、発酵乳、乳酸菌飲料、アイスクリーム類、クリーム類などの乳製品;プリンやマヨネーズなどの卵加工品;魚肉ハム・ソーセージ、水産練り製品などの水産加工品;畜肉ハム・ソーセージなどの畜産加工品;農産缶詰、ジャム・マーマレード類、漬け物、煮豆、シリアルなどの農産加工品;冷凍食品、栄養食品などを挙げることができる。制限されないものの、黒大豆種皮抽出物由来のポリフェノールの沈殿や色味の低下を抑制するという点からは、好ましくは酸性の食品である。
また本菌増加剤及び本促進剤は、通常の飼料やペットフードの形態を有するものであってもよい。これらの当該飼料やペットフードも、前述する黒大豆種皮抽出物を種々の飼料やペットフードに添加することにより製造することができる。
本菌増加剤及び本促進剤における黒大豆種皮抽出物の含有量は、100質量%を上限として、前述する形態の種類や用途の種類(医薬品、食品、飼料・ペットフード等)等に応じて適宜設定することができる。本菌増加剤及び本促進剤の投与量(摂取量)は、ヒトや動物の種類、被験者の性別や年齢、被験者の状態や症状の程度によって適宜変更され得る。制限されないものの、例えば、ヒト成人一人(体重50kg)に対する1日あたりの投与量(摂取量)は、本菌増加剤及び本促進剤に含まれる黒大豆種皮抽出物(乾燥量)の量に換算して通常10〜500mg程度を挙げることができる。通常、一日1回または2〜3回に分けて経口投与(摂取)の形態で用いられる。服用時刻は、特に限定されず、例えば朝、昼、晩の食事時のいずれか1以上の時間帯を例示することができる。また制限されないが、食事と一緒、または食前若しくは食後の30分以内であってもよい。
本菌増加剤及び本促進剤の対象者は、体内のエクオール量を増加する必要があるか、そうした要望を有する者であればよく、この限りにおいて特に制限されない。これらの者には、体内のエストロゲン活性が低下または低下傾向のある中高年齢層の者、好ましくは女性が含まれる。骨密度の増大、骨粗鬆症の治療や予防、更年期症状の緩和、コレステロール低下、メタボリックシンドロームの予防や改善、肌のしわ、たるみまたはシミの改善、乳がんや前立腺がんなどの予防効果を享受する必要またはそれを要望する者も含まれる。また、高脂肪食を摂取することで腸内細菌叢が崩壊(dysbiosis)することが知られているが、こうした高脂肪食など、摂取する飲食や投与薬によって腸内細菌叢が崩壊若しくは乱れている者も好適に対象とすることができる。腸内細菌叢を改善することで、エクオール産生菌の増加が招来され、それも含めて腸内細菌によるエクオール産生能を増強することができる。
本発明が対象とする腸内エクオール産生菌は、大豆イソフラボンのアグリコン(例えばダイゼインなど)やその代謝物(例えばジヒドロダイゼイン(DHD)など)からエクオールへの代謝に関与する腸内常在菌である。かかるエクオール産生菌としては、よく知られているAdlercreutzia equolifaciens に加えて、Asaccharobacter celatus AHU1763(Ref.1)、Asaccharobacter celatus gen. nov., sp nov. strain do03T(Ref.2)、Bacteroides ovatus(Ref.3)、Bifidobacterium animalis(Ref.4)、Coriobacteriaceae sp MT1B9(Ref.5)、Eggerthella sp(YY7918(Ref.6)、Julong732(Ref.7)、MT4s−5(Ref.8))、Enterococcus faecium(Ref.9)、Eubacterium sp D1 およびD2(Ref.10)、Finegoldia magna(Ref.11)、Lactobacillus mucosae(Ref.11)、Lactobacillus sp Niu-O16(Ref.12)、Lactococcus garvieae(Lc 20-92)(Ref.13)、Ruminococcus productus(Ref.14)、Slackia sp(HE8(Ref.15)、FJK1(Ref.16)、TM-30(Ref.17)、NATTS(Ref.18))、Slackia equolifaciens(Strain DZE(Ref.19))、Streptococcus intermedius(Ref.14)、および、Veillonella sp(Ref.20)などを例示することができる。なお、各Ref.番号に対応する文献名は、本明細書の末尾に記載する。好ましくはAdlercreutzia equolifaciens等のAdlercreutzia属に属する腸内常在菌である。
本菌増加剤を経口的に服用(投与、摂取)することにより、腸内におけるエクオール産生菌を増加させることができる。本菌増加剤の服用(投与、摂取)により、腸内におけるエクオール産生菌が増加するか否かは、糞便中のエクオール産生菌を測定することで評価、確認することができる。
また、本促進剤を経口的に服用(投与、摂取)することにより、エクオールの産生を促進することができる。ここで「エクオールの産生促進」の原因は、特に拘泥されるものではないが、本促進剤を経口的に服用することで、前述するようにエクオールの産生菌が増加することに加えて、後述する実験例2に示すように大豆イソフラボンの代謝において、O−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)への変換よりもエクオールの変換が優位に進むことを挙げることができる。本促進剤の服用(投与、摂取)により、エクオールの産生が促進されるか否かは、血中のエクオール濃度(エクオール血中量)を測定することで評価、確認することができる。なお、エクオールは腸内で大豆イソフラボンのアグリコンやその代謝物がエクオールに代謝されることで生成することから、エクオールの産生促進を評価する際には、本促進剤とともに大豆イソフラボンを服用(投与、摂取)することが好ましい。
血中のエクオール濃度は、液体クロマトグラフ質量分析計(LC/MASS)を用いて測定することができる(例えば、Stephen Barnes etc., HPLC-Mass Spectrometry Analysis of Isoflavones, P.S.E.B.M., Vol.217: pp254-262, 1998等)。具体的には、後述する実験例に記載する方法(LC-MS/MS分析)で測定することができる。
(III)血中エクオール濃度上昇剤
本発明の血中エクオール濃度上昇剤(以下、単に「本上昇剤」とも称する)は、黒大豆種皮の抽出物、好ましくは可食性の抽出物と、大豆イソフラボンを含有することを特徴とする。
大豆イソフラボンとは、フラボノイドの一種であり、ダイゼイン及びその類縁体であるグリシテイン、ゲニステインのアグリコン骨格を基本とする化合物の総称である。イソフラボンにはアグリコンの他、配糖体並びにそのアセチル化体、およびマロニル化体を含む。具体的には、大豆イソフラボンアグリコンとしてダイゼイン、グリシテインおよびゲニステイン、大豆イソフラボン配糖体としてダイジン、グリシチンおよびゲニスチン、大豆イソフラボン配糖体のアセチル化体としてアセチルダイジン、アセチルグリシチンおよびアセチルゲニステイン、大豆イソフラボン配糖体のマロニル化体としてマロニルダイジン、マロニルグリシチンおよびマロニルゲニステインが挙げられる。これらは1種単独で用いられてもよいし、また2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。また本上昇剤には、大豆イソフラボンそのものを配合することもできるが、それに限らず、大豆イソフラボンを含む可食性素材を配合することもできる。かかる可食性素材としては、例えば、イソフラボンを含む植物(例えば、大豆等の豆科植物)のイソフラボン含有部位(大豆、大豆胚軸等)、その処理物(例えば、乾燥物や抽出物)、それらの加工食品(例えば、豆腐、豆乳、発酵豆乳、納豆等)を挙げることができる。特に、大豆イソフラボンの含有量が高く、効率よく摂取できることから、制限されないものの、好ましくは大豆胚軸抽出物やその精製物を例示することができる。
本上昇剤も、前述する本菌増加剤及び本促進剤と同様に、経口投与形態であれば、その形態を問わず、例えば医薬品、医薬部外品、飲食物(特定保健用食品、機能性表示食品、栄養機能性食品などの保健機能性食品やサプリメントを含む)、飼料、またはペットフード等として調製することができる。その詳細は、本菌増加剤及び本促進剤に関して前述した通りである。
本上昇剤における大豆イソフラボンの割合は、制限されないものの、大豆イソフラボンの1日摂取量から適宜設定調製することができる。例えば、被験者の状態や程度によって適宜変更され得るが、成人一人(体重50kg)に対する大豆イソフラボンの1日あたりの摂取量は、本上昇剤に含まれる大豆イソフラボン(乾燥量)に換算して通常10〜150mg程度である。通常一日1回または2〜3回に分けて経口投与の状態で用いられる。服用時刻は、特に限定されず、例えば朝、昼、晩の食事時のいずれか1以上の時間帯を例示することができる。また制限されないが、食物に含まれる脂質の吸収に影響することから食事と一緒、または食前、若しくは食後のいずれも30分以内が好ましい。一方、黒大豆種皮抽出物の配合量は、特に制限されない。
本上昇剤を経口的に服用(投与、摂取)することで、血中のエクオール濃度を上昇させることが可能になる。本上昇剤の服用(投与、摂取)により、血中のエクオール濃度が上昇する否かは、血中のエクオール濃度(エクオール血中量)を測定することで評価、確認することができる。その測定方法は前述した通りである。
本上昇剤を経口的に服用(投与、摂取)することにより、エクオールに基づく作用効果を享受することができる。なお、エクオールに基づく作用効果としては、制限されないものの、更年期障害の症状(のぼせ・ほてり、頭痛、めまい、自律神経失調症様の症状、頻脈、血圧変動など)の緩和;過酸化脂質産生の抑制;皮脂の過剰分泌の抑制(にきびや吹き出物の予防または改善);がん(乳がん、子宮体がン、前立腺がん、胃がんなど)の予防;II型糖尿病(空腹時血糖値、インスリン耐性)の予防または改善;生活習慣病(糖尿病、高脂血症、動脈硬化、高コレステロールなど)の予防または改善;骨粗鬆症の予防または改善、骨密度の増加、骨中ミネラル濃度の増加;皮膚の老化(肌のハリや弾力性の低下、シミ、シワ、たるみ)の予防または改善;血流改善(冷え症、肩こり、緊張性頭痛、肌のくすみや乾燥などの予防または改善);男性型脱毛の予防または改善等から選択される少なくとも1つの作用効果を期待することができる。
(IV)黒大豆種皮抽出物の使用方法
本発明はまた、黒大豆種皮抽出物の使用方法を提供する。
その一つの方法は、経口組成物に対して、腸内細菌によるエクオール産生能を増強する作用を付与するための黒大豆種皮抽出物の使用方法である。当該方法は、黒大豆種皮抽出物を、対象とする経口組成物に配合することで実施することができる。なお、黒大豆種皮抽出物に代えて、黒大豆種皮抽出物を有効成分とする前述する本菌増加剤また本促進剤を用いることもできる。
対象とする経口組成物には、ヒトに対して経口的に投与する組成物またはヒトが摂取する組成物、具体的には経口医薬品、経口医薬部外品、及び飲食物が含まれる。好ましくは飲食物である。また非ヒト動物を対象とする場合、経口組成物として、飼料やペットフードを用いることができる。
本発明の方法で用いる黒大豆種皮抽出物の原料として使用する黒大豆の種類、黒大豆種皮の取得方法、黒大豆種皮抽出物、特に抽出物の好適な一態様である黒大豆種皮酸性抽出物の調製方法は、上記(I)で説明した通りであり、本欄において援用することができる。経口組成物に対する黒大豆種皮抽出物の配合量は、経口組成物に、腸内細菌によるエクオール産生能を増強する作用が付与できる量であればよく、その限りにおいて特に制限されない。その評価は、被験者に黒大豆種皮抽出物を配合した経口組成物(対象組成物)を継続的に摂取させた場合と、被験者に黒大豆種皮抽出物を配合しない経口組成物(比較組成物)を継続的に摂取させた場合とで、腸内細菌によるエクオール産生能の増強の程度を比較することで行うことができる。対象組成物を継続的に摂取させた場合におけるエクオール産生能の増加程度(摂取前後の差)が、比較組成物を継続的に摂取させた場合におけるエクオール産生能の増加の程度(摂取前後の差)よりも大きい場合、経口組成物に黒大豆種皮抽出物を配合することで、経口組成物に対して、腸内細菌によるエクオール産生能を増強する作用が付与されていると判断することができる。
なお、腸内細菌によるエクオール産生能の増強は、腸内におけるエクオール産生菌の存在比から判断することができる。比較組成物と比較して対象組成物を摂取することで腸内に存在するエクオール産生菌の増加の程度が大きい場合は、本発明の作用を発揮しているといえる。また、大豆イソフラボンを摂取させた場合に得られる腸内エクオールの産生量からも判断することができる。比較組成物と比較して対象組成物を摂取することで腸内に存在するエクオール量の増加の程度が大きい場合は、本発明の作用を発揮しているといえる。これらの評価は、後述する実験例に示すように、ヒトに代えてヒト以外の哺乳動物に対して実施することができる。
また、腸内細菌によるエクオール産生能の増強は、間接的ではあるものの、大豆イソフラボンを摂取させた場合に得られる血中または尿中エクオール濃度から判断することもできる。比較組成物と比べて対象組成物を摂取することで、血中または尿中エクオール濃度の増加の程度が大きい場合は、本発明の作用を発揮しているといえる。当該評価も、後述する実験例に示すように、ヒトに代えてヒト以外の哺乳動物に対して実施することができる。
本発明のもう一つの方法は、大豆イソフラボンを含有する経口組成物に対して、当該組成物が有する血中エクオール濃度上昇作用を増強するための黒大豆種皮抽出物の使用方法である。当該方法は、黒大豆種皮抽出物を、対象とする大豆イソフラボン含有経口組成物に配合することで実施することができる。なお、黒大豆種皮抽出物に代えて、黒大豆種皮抽出物を有効成分とする前述する本菌増加剤また本促進剤を用いることもできる。
対象とする大豆イソフラボン含有経口組成物には、人に対して経口的に投与する組成物または人が摂取する組成物、具体的には経口医薬品、経口医薬部外品、及び飲食物が含まれる。好ましくは飲食物である。また動物を対象とする場合、経口組成物として、飼料やペットフードを用いることができる。大豆イソフラボンは前述した通りである。
本発明の方法で用いる黒大豆種皮抽出物の原料として使用する黒大豆の種類、黒大豆種皮の取得方法、黒大豆種皮抽出物、特に抽出物の好適な一態様である黒大豆種皮酸性抽出物の調製方法は、上記(I)で説明した通りであり、本欄において援用することができる。大豆イソフラボン含有経口組成物に対する黒大豆種皮抽出物の配合量は、当該経口組成物が有する血中または尿中エクオール濃度上昇作用を増強できる量であればよく、その限りにおいて特に制限されない。その評価は、黒大豆種皮抽出物を配合した大豆イソフラボン含有経口組成物を継続的に摂取した場合と、黒大豆種皮抽出物を配合しない大豆イソフラボン含有経口組成物を継続的に摂取した場合とで、血中または尿中のエクオール濃度の上昇の程度を比較することで行うことができる。前者の血中または尿中エクオール濃度の上昇の程度が後者と比較して高ければ、大豆イソフラボン含有経口組成物に対して黒大豆種皮抽出物を配合することによって本発明の方法が実施されているということができる。
以上、本明細書において、「含む」及び「含有する」の用語には、「からなる」及び「から実質的になる」という意味が含まれる。
以下、本発明の構成及び効果について、その理解を助けるために、実験例を用いて本発明を説明する。但し、本発明はこれらの実験例によって何ら制限を受けるものではない。以下の実験は、特に言及しない限り、室温(25±5℃)、及び大気圧条件下で実施した。なお、特に言及しない限り、以下に記載する「%」は「質量%」、「部」は「質量部」を意味する。
実験例1 黒大豆種皮抽出物摂取試験(腸内エクオール産生菌に対する影響)
被験動物(マウス)に、黒大豆種皮抽出物を摂取させて、体重、摂食量、盲腸内容物量を測定するとともに、盲腸内容物中からゲノムDNAを抽出し、腸内細菌叢解析を行い、エクオール産生菌(Adlercreutzia属)の盲腸内存在比(%)を測定した。
(1)被験動物
動物:雄C57BL/6Jマウス8週齢(日本SLCより購入)
飼育環境:室温25℃、湿度55%、照明は室内の蛍光灯を午前7時〜午後7時の12時間周期で点灯した。
飼育期間:動物搬入後、通常食固形試料による2週間の馴化期間を経た後に、各群の平均体重が均等になるように、下記の試験区(a)〜(d)に群分けした(各群 n=6〜7)。飼育期間中、各飼料と飲料水は自由に摂取させた
試験区:
(a)コントロール群:飼料(通常食:固形試料D12450J:Research Diet社、以下同じ。)+飲料水(蒸留水、以下同じ。)を摂取
(b)コントロールA群:飼料(通常食)+0.3%コール酸添加飲料水を摂取
(c)黒大豆種皮抽出物群:飼料(通常食+1.7%黒大豆種皮抽出物)+0.3%コール酸添加飲料水を摂取
(d)イソフラボン群:飼料(通常食+0.8%イソフラボン)+0.3%コール酸添加飲料水を摂取。
前記「黒大豆種皮抽出物」としてクロノケア(フジッコ株式会社製)を使用した。なお、クロノケアは、黒大豆種皮ポリフェノールを58質量%以上含む黒大豆種皮の酸性抽出物であり、約15質量%の割合で賦形剤が含まれている。黒大豆種皮ポリフェノールには、例えば、Procyanidin B2、Procyanidin C1、Procyanidin A2、Procyanidin B5、エピカテキン、およびシアニジン-3-グルコシドが含まれる。なお、上記「1.7%黒大豆種皮抽出物」の「1.7%」とは、クロノケア中に含まれる黒大豆種皮抽出物含量に換算した量である。
また前記「イソフラボン」として、フジフラボンP40(フジッコ株式会社製)を使用した。フジフラボンP40には大豆イソフラボンが37質量%以上含まれている。大豆イソフラボンのうち、ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテインの3種のイソフラボン(アグリコン)の配糖体の総量は約85質量%以上であり、アグリコンが約15質量%の割合で含まれている。なお、上記「0.8%イソフラボン」の「0.8%」とは、フジフラボンP40中に含まれるイソフラボン含量に換算した量である。
(2)試験方法とその結果
1.体重、摂食量、盲腸内容物量
各試験区の被験動物について、各飼料及び飲用水を2週間自由に摂取させた後に、体重、盲腸内容物量、及び1日あたりの摂食量(g/day/mice)を測定した。結果を、各群の平均値として表1に示す。
Figure 2021155374
上記表1に示すように、(a)コントロール群、及び(b)コントロールA群の両群と比べて、(c)黒大豆種皮抽出物群、及び(d)イソフラボン群において、盲腸内容物量が有意に増加する傾向が認められた。一方、摂食量は各群間で大きな差は認められなかった。
2.盲腸内容物中の腸内細菌叢解析
各試験区の被験動物について、各飼料及び飲用水を2週間自由に摂取させた後に採取した盲腸内容物から、定法に従ってDNAを抽出し、株式会社生物技研に依頼して16S rRNA遺伝子のV3-V4領域を増幅し、Illumina MiSeqによるメタ16S菌叢解析を行った。得られた23サンプルの合計1,195,799リード(平均51,991リード)についてQIIME(Quantitave Insights Into Microbial Ecology)を用いて菌叢解析を行った。
菌叢解析から、エクオール産生菌であるAdlercreutzia属の盲腸内存在比(%)を求めた結果を図2に示す。図2に示すように、(a)コントロール群、及び(b)コントロールA群と比較して、(c)黒大豆種皮抽出物群は、腸内のエクオール産生菌が顕著に増加していることが確認された。こうした腸内エクオール産生菌の増加効果は、(c)黒大豆種皮抽出物群と比較すると(d)イソフラボン群にはわずかしか認められなかったことから、黒大豆種皮抽出物を摂取させることによって得られる特有の効果であると考えられる。
なお、高脂肪食を摂取しつづけると、腸内細菌叢が崩壊することが知られている。本実験では、高脂肪食の摂取に代えて、被験動物((b)コントロールA群(c)黒大豆種皮抽出物群、(d)イソフラボン群)に一次胆汁酸(コール酸)を含む飲料水を摂取させることで、腸内細菌叢を崩壊又は乱した状態で実験を行った。図2に示すように、この状態でも、黒大豆種皮抽出物を摂取させることで、腸内のエクオール産生菌が顕著に増加することが確認された。これらのことから、黒大豆種皮抽出物を経口的に摂取することで、腸内におけるエクオール産生菌が増加するなど、腸内細菌叢の細菌構成比が変化し、その結果、腸内細菌におけるエクオール産生能が増強されて、体内のエクオール量を増加させることができることが示唆された。
実験例2 黒大豆種皮抽出物摂取試験(体内エクオール産生に対する影響)
前記実験例1の結果を踏まえて、被験動物(マウス)に、黒大豆種皮抽出物を大豆イソフラボンとともに一定期間摂取させて、その後、体重、盲腸内容物量、及び1日あたりの摂食量(g/day/mice)を測定した。また、体内におけるエクオール産生量を評価するために、血中のエクオール濃度を測定した。
(1)被験動物
動物:雄C57BL/6Jマウス8週齢(日本SLCより購入)
飼育環境:室温25℃、湿度55%、照明は室内の蛍光灯を午前7時〜午後7時の12時間周期で点灯した。
飼育期間:動物搬入後、通常食固形試料による2週間の馴化期間を経た後に、各群の平均体重が均等になるように、下記の(a)と(b)の試験区に群分けした(各群n=6)。飼育期間中、各飼料と飲料水(蒸留水)は自由に摂取させた。
試験区:
(a)イソフラボン群(Iso):飼料(通常+0.2%イソフラボン)+飲料水を摂取
(b)イソフラボン+黒大豆種皮抽出物群(Iso+Chrono):飼料(通常+0.2%イソフラボン+0.425%黒大豆種皮抽出物)+飲料水を摂取
前記「黒大豆種皮抽出物」としてクロノケア(フジッコ株式会社製)を使用した。なお、上記「0.425%黒大豆種皮抽出物」の「0.425%」とは、クロノケア中に含まれる黒大豆種皮抽出物含量に換算した量である。また前記「イソフラボン」として、フジフラボンP40(フジッコ株式会社製)を使用した。その組成は前述した通りである。なお、上記「0.2%イソフラボン」の「0.2%」とは、フジフラボンP40中に含まれるイソフラボン含量に換算した量である。
(2)試験方法とその結果
1.体重、摂食量、盲腸内容物量
各試験区の被験動物について、各飼料及び飲用水を2週間自由に摂取させた後に、体重、盲腸内容物量、及び1日あたりの摂食量(g/day/mice)を測定した。結果を各群の平均値として表2に示す。
Figure 2021155374
上記表2に示すように、(a)イソフラボンを摂取させた群(Iso)と比べて、(b)イソフラボンに加えて黒大豆種皮抽出物を摂取させた群(Iso+Chrono)において、盲腸内容物量に増加傾向が認められた。体重と摂食量には大きな差異は認められなかった。
2.血中エクオール量の測定
(1)血清の脱抱合処理
各試験区の被験動物について、各飼料及び飲用水を2週間自由に摂取させた後に、採血し、その血清画分を凍結しておいた。この凍結血清サンプルに下記の酵素処理をして脱抱合した後、カラム処理を施した。
(1-1)酵素処理
酵素処理は下記の方法により実施した。
1.血清200μLに100 ppmのナリゲニンを10μL加える。
2.50 U/mL スルファターゼ溶液を200μL加えて37℃で2時間反応させる。
3.200 U/mL β-グルクロニダーゼ溶液を200μL加え37℃で2時間反応させる。
(1-2)カラム処理
カラム処理は下記の方法により実施した。
1.前記(1-1)で酵素処理した血清サンプル全量をSep-Pak(Waters Corporation)に通液後、15容量%の含水メタノール1 mLにて前記のSep-Pakを3回洗浄する。
2.80容量%の含水メタノール1 mLを前記のSep-Pakに通液し、溶出したサンプルを回収する。
(2)LC−MS/MS分析
前記の脱抱合処理(酵素処理及びカラム処理)をした血清をサンプルとして、当該血清サンプルに含まれているダイゼイン、ジヒドロダイゼイン(DHD)、エクオール、及びO−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)の量をLC-MS/MS分析により測定した。
LC-MS/MS分析は、ESIプローブをイオン源としたトリプル四重極質量分析計(API2000 LC/MS/MSシステム、Applied Biosystems社)を連結させたProminence UFLCシステム(Shimazhu社)を用いて行った。測定物質はポジティブモードでイオン化し、MRM(Multiple reaction monitoring)モードで分析した。
[LC条件]
カラム:InertSustain C18カラム(5μm、2.1x 50 mm、GLサイエンス社)
移動相:0.1%ギ酸+50%含水メタノール
分離手段:イソクラティック分離
流速:0.2 mL/min
注入量:5μL
分析時間:10分間。
[MC条件]
Curtain gas (drying gas): 30 psi
Collitin gas :3 psi
Ionspray voltage:5.5 kV
interface temperature:500℃
Ion source gas 1 (nebulizing gas):60 psi
Ion source gas 2 (turbo gas):60 psi
m/z 値は以下の通り。
ダイゼイン: 255.2 > 199.1、91.0、65.0、
ジヒドロダイゼイン(DHD): 257.2 > 122.9、77.0、95.0、
エクオール: 243.3 > 123.0、133.1、 106.9、
O−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA): 259.2 > 149.1、121.1、77.1 、
ナリンゲニン(内部標準): 273.2 > 153.1、147.1、90.9。
分析ソフトにはAnalyst 1.5 software(Applied Biosystems 社)を用いた。
(3)結果
各試験区の被験動物から採取した血清中に含まれるダイゼイン(Daidzein)、ジヒドロダイゼイン(DHD)、エクオール(Equol)、及びO−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)の量を測定した結果を、図3に示す。図3(A)は、各試験区((a)Iso、(b)Iso+Chrono)の被験動物について、血清1L中に含まれるこれら4つの測定化合物の総量とその割合を比較したものであり、図3Bは、各化合物の割合を、化合物毎に比較した図である。
図3に示すように、血中のエクオール濃度は、大豆イソフラボンに加えて黒大豆種皮抽出物を摂取させることで、大豆イソフラボンだけを摂取させた場合よりも顕著に増加する傾向が認められた。また、エクオールの前駆体であるジヒドロダイゼイン(DHD)の血中濃度も、大豆イソフラボンに加えて黒大豆種皮抽出物を摂取させることで有意に増加する傾向が認められた。これに対して、ダイゼイン代謝産物であるO−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)の血中濃度は、大豆イソフラボン単独摂取と黒大豆種皮抽出物との併用摂取との間で差異は認められなかった。
以上の実験で示すように、大豆イソフラボンに加えて黒大豆種皮抽出物を摂取させることで、体内におけるエクオール産生の増大が確認された。またエクオールの前駆体であるジヒドロダイゼイン(DHD)の増加も認められた。一方、ダイゼイン代謝物であるO-DMA 量は変化しなかった。このことから、黒大豆種皮抽出物はO−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)産生に関わる腸内細菌には影響せず、エクオール産生に関わる腸内細菌に選択的に影響すると考えられる。つまり、黒大豆種皮抽出物を摂取することで、実験例1に示すようにエクオール産生菌の増加をはじめ、エクオール産生に関わる腸内細菌が増加される一方で、O−デスメチルアンゴレンシン(O-DMA)の産生に関わる腸内細菌には影響しないなど、腸内細菌叢を、エクオールの効率的産生に適した菌叢に改善することができると考えられる。
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Claims (6)

  1. 黒大豆種皮抽出物を有効成分として含有する腸内エクオール産生菌増加剤。
  2. 前記エクオール産生菌がAdlercreutzia属の細菌である、請求項1に記載するエクオール産生菌増加剤。
  3. 黒大豆種皮抽出物を有効成分として含有するエクオール産生促進剤。
  4. 黒大豆種皮抽出物、及び大豆イソフラボンを含有する、血中エクオール濃度上昇剤。
  5. 黒大豆種皮抽出物を経口組成物に配合して、当該経口組成物に対して腸内細菌によるエクオール産生能を増強する作用を付与するための、黒大豆種皮抽出物の使用方法。
  6. 黒大豆種皮抽出物を経口組成物に配合して、当該経口組成物の血中エクオール濃度上昇作用を増強するための、黒大豆種皮抽出物の使用方法であって、
    前記経口組成物が大豆イソフラボンを含有するものである、前記方法。
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