JP2021154779A - 車両用冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高電圧部品およびモータの冷却効率の低下を抑制することができる車両用冷却装置を提供する。【解決手段】本発明は、車両の動力源としてのモータ6と、モータに電力を供給する高電圧部品16、18と、モータおよび高電圧部品を冷却する冷却水が流れる冷却水流路32と、変速機8内を潤滑するオイルが流れるオイル流路34と、冷却水流路に設けられ、冷却水流路の冷却水とオイル流路のオイルとの間で熱交換を行う熱交換器26と、冷却水流路に設けられ、冷却水を冷却するためのラジエータ22と、を備え、冷却水流路には、ラジエータを流通した冷却水が、高電圧部品、熱交換器、モータの順に流れるよう、ラジエータ、高電圧部品、熱交換器、および、モータが設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用冷却装置に係わり、特に、モータと、高電圧部品と、モータおよび高電圧部品の冷却水流路と、変速機内を潤滑するオイルのオイル流路と、を備える車両用冷却装置に関する。
近年、エンジンおよびモータを動力源とするいわゆるハイブリッド車両や、モータを動力源とするいわゆる電気自動車などにおいて、モータ、および、そのモータを作動させるための高電圧部品である電圧変換器(DCDCコンバータ)やインバータなどを含むモータ駆動装置の作動効率を維持するため、モータ駆動装置を冷却する冷却水回路を設ける技術が知られている。
たとえば、特許文献1には、車両の動力源としてのエンジンを冷却するための冷却水が流れる流路と、動力源としてのモータおよびその高電圧部品などのモータ駆動装置を冷却する冷却水が流れる流路と、変速機内を潤滑するためのオイルが流れる流路と、を備え、このうち、モータ駆動装置を冷却する冷却水と、変速機内を潤滑するオイルとで熱交換する回路が知られている。この特許文献1には、ラジエータを通って冷却された冷却水が、その冷却水と変速機オイルとの間で熱交換する熱交換器、モータ用の高電圧部品、モータの順で流れる回路が開示されている。
特開2015−001301号公報
しかしながら、特許文献1のような回路では、ラジエータで冷却された冷却水が、熱交換器、高電圧部品、モータの順で流れるので、冷却水は熱交換器において変速機オイルから受熱してその水温が高くなり、その下流側の高電圧部品およびモータの冷却効率が低下してしまう、という問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、高電圧部品およびモータの冷却効率の低下を抑制することができる車両用冷却装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、車両の動力源としてのモータと、モータに電力を供給する高電圧部品と、モータおよび高電圧部品を冷却する冷却水が流れる冷却水流路と、変速機内を潤滑するオイルが流れるオイル流路と、冷却水流路に設けられ、冷却水流路の冷却水とオイル流路のオイルとの間で熱交換を行う熱交換器と、冷却水流路に設けられ、冷却水を冷却するためのラジエータと、を備え、冷却水流路には、ラジエータを流通した冷却水が、高電圧部品、熱交換器、モータの順に流れるよう、ラジエータ、高電圧部品、熱交換器、および、モータが設けられている、ことを特徴としている。
このように構成された本発明によれば、冷却水流路において、ラジエータを流通した冷却水が、高電圧部品、熱交換器、モータの順に流れるので、まず、ラジエータで冷却された冷却水が高電圧部品から受熱して温度が上昇すると共に、高電圧部品を効果的に冷却することができる。次に、高電圧部品を流通した冷却水が熱交換器を流通し、特に高電圧部品が大きく発熱しており冷却水温度が変速機オイル温度より高くなるほど、熱交換器において変速機オイルとの間の熱交換により冷却水が冷却され、この冷却された冷却水が下流のモータを流通することにより、モータを効果的に冷却することができる。したがって、高電圧部品およびモータの冷却効率の低下を抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、高電圧部品は電圧変換器およびインバータであり、冷却水流路において、冷却水が、電圧変換器、インバータの順に流れるよう、電圧変換器およびインバータが設けられている。
このように構成された本発明によれば、ラジエータを流通して冷却された低温の冷却水を用いて、冷却要求の高い電圧変換器を優先的に冷却し、その次に、インバータを冷却することで、より効果的に、高電圧部品およびモータの冷却効率の低下を抑制することができる。
また、本発明において、好ましくは、さらに、エンジンを冷却する冷却水が流れるエンジン用の冷却水流路を備え、冷却水流路は、エンジン用の冷却水流路とは独立した流路である。
このように構成された本発明によれば、モータおよび高電圧部品を冷却するための冷却水流路は、エンジン用の冷却水流路とは独立して別の回路として設けられているので、エンジン内を循環して比較的高温となる冷却水の影響を受けず、その結果、より効果的に、高電圧部品およびモータの冷却効率の低下を抑制することができる。
本発明の車両用冷却装置によれば、高電圧部品およびモータの冷却効率の低下を抑制することができる。
本発明の第1実施形態による車両用冷却装置が適用される車両の動力源および動力伝達装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による車両用冷却装置の冷却水およびオイルの熱交換用回路の概略構成を示す模式図である。 本発明の第2実施形態による車両用冷却装置が適用される車両の動力源および動力伝達装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の第2実施形態による車両用冷却装置の冷却水およびオイルの熱交換用回路の概略構成を示す模式図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による車両用冷却装置について説明する。
まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態による車両用冷却装置が適用される車両の動力伝達系の概略構成を説明する。図1は、本発明の第1実施形態による車両用冷却装置が適用される車両の動力源および動力伝達装置の概略構成を示す平面図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態による車両用冷却装置1が適用される車両の動力伝達系2は、動力源であるエンジン4およびモータ6と、動力伝達装置である変速機(トランスミッション)8とを備える。本実施形態において、エンジン4は6気筒の縦置き多気筒エンジンであるが、4気筒など他の気筒数のエンジンであってもよい。
本実施形態による車両は、エンジン4と変速機8との間にモータ6が設けられた後輪駆動車(FR)であり、変速機8は、モータ6の車両後方側に設けられた縦置きトランスミッションである。変速機8には、エンジン4および/またはモータ6の動力が伝達され、プロペラシャフトやデファレンシャル装置(図示せず)などを介して後輪(図示せず)に動力を伝達する。変速機8は、自動変速機であるが、手動変速機でもよい。なお、本発明の実施形態による車両用冷却装置1は、変形例として、図示しない横置きのエンジンや横置きのトランスミッションの動力伝達系を有する前輪駆動車にも適用可能である。
次に、図1に示すように、本実施形態による動力伝達系2のエンジン4は、過給器(ターボチャージャー)10、吸気(新気)およびEGRガスを含む吸気ガスを冷却するためのインタークーラ12、および、排気ガスを吸気側に循環させるEGR装置14を備える。本実施形態において、過給器10は、排気圧を利用したターボチャージャーであるが、電動ターボチャージャーや機械式過給器であってもよい。
また、本実施形態による動力伝達系2のモータ6には、モータ6を作動させるための高電圧部品であるDCDCコンバータ(電圧変換器/変圧器)16およびインバータ18が接続され、モータ6および高電圧部品16、18でモータ駆動装置が構成される。
エンジン4およびモータ6の車両前方側には、エンジン4を流通し、エンジン4を冷却する冷却水を走行風で冷却する高温冷却水用空冷ラジエータ(HTラジエータ)(以下、第1ラジエータという)20と、この第1ラジエータ20の車両前方側に設けられ、DCDCコンバータ16、インバータ18およびモータ6と、インタークーラ12とをそれぞれ流通し、それらを冷却する冷却水を走行風で冷却する低温冷却水用空冷ラジエータ(LTラジエータ)(以下、第2ラジエータという)22と、が設けられている。各ラジエータ20、22は、走行風と冷却水との間で熱交換する熱交換器である。
また、図1に示すように、エンジン4には、後述するエンジン冷却水と変速機オイルとの間で熱交換する第1熱交換器24(Automatic Transmission Fluid/Warmer-Cooler)が取り付けられ、モータ6には、後述するモータ駆動装置冷却水と変速機オイルとの間で熱交換する第2熱交換器(Automatic Transmission Fluid/Warmer-Cooler)26が、それぞれ取り付けられている。
次に、図2により、本発明の第1実施形態による車両用冷却装置の冷却水流路、オイル流路および熱交換器を含む、冷却水とオイルとの熱交換用回路の概略構成を説明する。図2は、本発明の第1実施形態による車両用冷却装置の冷却水およびオイルの熱交換用回路の概略構成を示す模式図である。
まず、図2に示すように、本発明の第1実施形態による車両用冷却装置1は、エンジン用冷却水流路(以下、第1冷却水流路という)30、モータ駆動装置用冷却水流路(以下、第2冷却水流路という)32、および、変速機用オイル流路(以下、オイル流路という)34の主に3つの流路/回路を備える。
第1冷却水流路30は、エンジン(Engine)4と、エンジン4内のエンジンオイルを冷却するオイルクーラ(OC)28とをそれぞれ流通し、それらを冷却する冷却水が流れる流路である。
第2冷却水流路32は、DCDCコンバータ(DCDC)16、インバータ(INV)18およびモータ(Motor)6と、インタークーラ(I/C)12とをそれぞれ流通し、それらを冷却する冷却水が流れる流路である。
オイル流路34は、変速機(TM)8内を潤滑する変速機用オイルが流れる流路である。
第1冷却水流路30についてより詳細に説明する。
第1冷却水流路30には、第1冷却水流路30内で冷却水を循環させるためのウォータポンプ40が設けられている。
第1冷却水流路30は、分岐した2つの流路を有する。第1冷却水流路30は、まず、ウォータポンプ40、エンジン4、第1ラジエータ20、冷却水の温度調節器としてのサーモスタット(T/S)42の順に冷却水を流通させる第1流路30aを有する。サーモスタット42は、エンジン4を流通する冷却水がラジエータ20で冷却しなければならないほど高温の場合に開き、冷却水がラジエータ20を流通するようにするバルブである。
第1冷却水流路30は、さらに、ウォータポンプ40、第1熱交換器24、オイルクーラ28、エンジン4の順に冷却水を流通させる第2流路30bを有する。第1熱交換器24は、この第2流路30bを流れる冷却水と、オイル流路34を流れるオイル(変速機オイル)との間で熱交換するものである。
次に、第2冷却水流路32についてより詳細に説明する。
第2冷却水流路32には、第2冷却水流路32内で冷却水を循環させるためのウォータポンプ46が設けられている。
第2冷却水流路32は、分岐した2つの流路を有する。第2冷却水流路32は、まず、ウォータポンプ46、DCDCコンバータ16、インバータ18、第2熱交換器26、モータ6の順に冷却水を流通させる第1流路32aを有する。第2熱交換器26は、この第2流路32aを流れる冷却水と、オイル流路34を流れるオイルとの間で熱交換するものである。
第2冷却水流路32は、さらに、第1流路32aから分岐し、冷却水の流量を調整する流量調整弁/クーラントソレノイドバルブ(Coolant Solenoid Valve)48、インタークーラ12の順に冷却水を流通させ、モータ6の下流側で第1流路32aに合流する第2流路32bを有する。
次に、オイル流路34についてより詳細に説明する。
変速機8には、変速機8内およびオイル流路34内でオイルを循環させるためのオイルポンプ(図示せず)が設けられている。図示しないオイルポンプは、変速機8内の動力伝達用部品(ギヤやクラッチなど)に潤滑油/作動油としての変速機オイルを供給する公知のオイルポンプである。
オイル流路34は、分岐した2つの流路を有する。オイル流路34は、まず、変速機8と第1熱交換器24との間で循環する第1流路34aを有する。この第1流路34aは、第2熱交換器26をバイパスする流路でもある。
オイル流路34は、さらに、第1流路34aから分岐部34cで分岐し、変速機8および第1熱交換器24を流通したオイルを、第2熱交換器26へと循環させ、この第2熱交換器26から変速機8へと循環させる第2流路34bを有する。
また、オイル流路34には、オイルの温度を検出するオイル温度センサ(SN)50が設けられている。このオイル温度センサ50は、オイル自体の温度を検出可能であれば、オイル流路34内のどの位置に設けられていてもよい。
さらに、オイル流路34の第2流路34bには、第2熱交換器26へと流れるオイルの流量を調整するソレノイドバルブ装置(SV)52が設けられている。このソレノイドバルブ装置52は、電磁式ソレノイドバルブであり、On−Off制御によりDuty比を変えてバルブの開度を調整可能なものである。
本実施形態では、オイル温度センサ50により検出されるオイル温度に応じてソレノイドバルブ装置52のバルブの開度を調整して、第1熱交換器24を流通するオイル流量(第1オイル流量)および第2熱交換器26を流通するオイル流量(第2オイル流量)を調整可能なようにソレノイドバルブ装置52を構成している。
たとえば、ソレノイドバルブ装置52により、オイル温度が所定温度(たとえば80℃)以下のときは、第1オイル流量が第2オイル流量より大きくなるようにし、一方、オイル温度が、その所定温度を超えるときは、第1オイル流量が第2オイル流量より小さくなるようにすることができる。なお、変形例として、オイル温度が所定温度を超えるときは、第1オイル流量が第2オイル流量と等しくなるように設定してもよい。所定温度は、オイルを早期に昇温させて変速機8の駆動抵抗を低減させると共に過度なオイル温度の上昇を抑制可能な温度に設定される。
次に、図3および図4により、本発明の第2実施形態による車両用冷却装置について説明する。図3は、本発明の第2実施形態による車両用冷却装置が適用される車両の動力源および動力伝達装置の概略構成を示す平面図であり、図4は、本発明の第2実施形態による車両用冷却装置の冷却水およびオイルの熱交換用回路の概略構成を示す模式図である。
以下では、主に第1実施形態と異なる構成を説明する。第2実施形態の各構成について、配置関係の違いを除き、同一構成については同一の符号を付す。
まず、図3に示すように、本発明の第2実施形態による車両用冷却装置100が適用される車両の動力伝達系102は、上述した第1実施形態と同様に、動力源であるエンジン4およびモータ6と、変速機8と、過給器10と、インタークーラ12と、EGR装置14と、DCDCコンバータ16と、インバータ18と、高温冷却水用空冷ラジエータ(第1ラジエータ)20と、低温冷却水用空冷ラジエータ(第2ラジエータ)22と、第1熱交換器24と、第2熱交換器26とを備える。
この第2実施形態では、図3に示すように、モータ6は、エンジン4と変速機8との間に配置されておらず、車幅方向にエンジン4と並列して配置されている。この第2実施形態では、モータの出力軸6aに設けられたモータプーリ6bと、エンジン4のクランクシャフト4aに設けられたクランクプーリ4bとを接続する動力伝達ベルト5が設けられ、モータ6の駆動力は、このベルト5を介して、エンジン4のクランクシャフト4aに伝達されるようになっている。変速機8には、エンジン4および/またはモータ6の動力が変速機8に伝達される。
次に、図4に示すように、本発明の第2実施形態による車両用冷却装置100は、上述した第1実施形態と同様に、エンジン4と、オイルクーラ28とをそれぞれ流通し、それらを冷却する冷却水が流れるエンジン用冷却水流路(第1冷却水流路)30と、DCDCコンバータ16、インバータ18およびモータ6と、インタークーラ12とをそれぞれ流通し、それらを冷却する冷却水が流れるモータ駆動装置用冷却水流路(第2冷却水流路)32と、変速機8内を潤滑する変速機用オイルが流れる変速機用オイル流路(オイル流路)34の主に3つの流路/回路を備える。
第1冷却水流路30は、上述した第1実施形態と同様に構成されている。すなわち、第1冷却水流路30には、ウォータポンプ40が設けられ、分岐した2つの流路を有する。第1冷却水流路30の第1流路30aは、ウォータポンプ40、エンジン4、第1ラジエータ20、サーモスタット42の順に冷却水を流通させる流路であり、第1冷却水流路30の第2流路30bは、ウォータポンプ40、第1熱交換器24、オイルクーラ28、エンジン4の順に冷却水を流通させる流路である。
第2冷却水流路32は、上述した第1実施形態と同様に構成されている。すなわち、第2冷却水流路32には、ウォータポンプ46が設けられ、分岐した2つの流路を有する。第2冷却水流路32の第1流路32aは、ウォータポンプ46、DCDCコンバータ16、インバータ18、第2熱交換器26、モータ6の順に冷却水を流通させる流路であり、第2流路32bは、第1流路32aから分岐し、冷却水の流量を調整する流量調整弁48、インタークーラ12の順に冷却水を流通させ、モータ6の下流側で第1流路32aに合流する流路である。
第2実施形態によるオイル流路34は、上述した第1実施形態と同様に、変速機8に設けられた図示しないオイルポンプにより、変速機8と第1熱交換器24との間で循環する第1流路34aと、この第1流路34aから分岐し、変速機8および第1熱交換器24を流通したオイルを、第2熱交換器26へと循環させる第2流路34bと、を有する。
第2実施形態によるオイル流路34には、第1実施形態のソレノイドバルブ装置52に代えて、2WAYバルブ(2Way-V)54が設けられている。
より詳細には、オイル流路34には、さらに、第2流路34bが第1流路34aから分岐する分岐部34cに、第1流路34aを流れるオイルと第2流路34bを流れるオイルとを完全に分けるための2WAYバルブ(2Way-V)54が設けられている。この第2実施形態の2WAYバルブ54は、いわゆるサーモスタットであり、オイル流路34のオイル温度に応じて開閉して、第1熱交換器24を流通するオイル流量(第1オイル流量)および第2熱交換器26を流通するオイル流量(第2オイル流量)を調整可能に構成されている。
たとえば、オイル温度が所定温度(たとえば80℃)以下のときは、第1熱交換器24にのみオイルが流通するように2WAYバルブ54が閉じられ、一方、オイル温度が、その所定温度を超えるときは、第1熱交換器24および第2熱交換器26の両方にオイルが流通するように2WAYバルブ54が開かれる。所定温度は、オイルを早期に昇温させて変速機8の駆動抵抗を低減させると共に過度なオイル温度の上昇を抑制可能な温度に設定される。
なお、この第2実施形態の車両の動力伝達系(102)を、上述した第1実施形態の車両の動力伝達系2とし、この動力伝達系2において、上述したように2Wayバルブ54を含む第2の実施形態の回路としてもよい。同様に、上述した第1実施形態の車両の動力伝達系(2)を、第2実施形態の車両の動力伝達系102とし、この動力伝達系102において、上述したようにソレノイドバルブ52を含む第1実施形態の回路を構成してもよい。
次に、本発明の実施形態による車両用冷却装置の主な作用効果を説明する。
まず、本発明の第1実施形態および第2実施形態による車両用冷却装置1、100では、冷却水流路32において、ラジエータ22を流通した冷却水が、高電圧部品16、18、第2熱交換器26、モータ6の順に流れるので、まず、ラジエータ22で冷却された冷却水が高電圧部品16、18から受熱して温度が上昇すると共に、高電圧部品16、18を効果的に冷却することができる。次に、高電圧部品16、18を流通した冷却水が第2熱交換器26を流通し、特に高電圧部品16、18が大きく発熱しており冷却水温度が変速機オイル温度より高くなるほど、第2熱交換器26において変速機オイルとの間の熱交換により冷却水が冷却され、この冷却された冷却水が下流のモータ6を流通することにより、モータ6を効果的に冷却することができる。したがって、高電圧部品16、18およびモータ6の冷却効率の低下を抑制することができる。
また、第1および第2実施形態によれば、ラジエータ22を流通して冷却された低温の冷却水を用いて、冷却要求の高い電圧変換器16を優先的に冷却し、その次に、インバータ18を冷却することで、電圧変換器16、インバータ18およびモータ6の冷却効率の低下を抑制することができる。
また、第1および第2実施形態によれば、モータ6および高電圧部品16、18を冷却するための冷却水流路32は、エンジン4用の冷却水流路30とは独立して別の回路として設けられているので、エンジン4内を循環して比較的高温となる冷却水の影響を受けず、効果的に、高電圧部品16、18およびモータ6の冷却効率の低下を抑制することができる。
1、100 車両用冷却装置
2 動力伝達系
4 エンジン
6 モータ(モータ駆動装置)
8 変速機
10 過給器
12 インタークーラ
14 EGR装置
16 DCDCコンバータ(電圧変換器、高電圧部品、モータ駆動装置)
18 インバータ(高電圧部品、モータ駆動装置)
20 エンジン冷却水用ラジエータ(第1ラジエータ)
22 モータ駆動装置用ラジエータ(第2ラジエータ)
24 第1熱交換器
26 第2熱交換器
30 エンジン用冷却水流路
30a エンジン用冷却水流路の第1流路
30b エンジン用冷却水流路の第2流路
32 モータ駆動装置用冷却水流路
32a モータ駆動装置用冷却水流路の第1流路
32b モータ駆動装置用冷却水流路の第1流路
34 変速機用オイル流路
34a 変速機用オイル流路の第1流路
34b 変速機用オイル流路の第2流路
48 流量調整弁/クーラントソレノイドバルブ
50 オイル温度センサ
52 ソレノイドバルブ
54 2WAYバルブ

Claims (3)

  1. 車両の動力源としてのモータと、
    上記モータに電力を供給する高電圧部品と、
    上記モータおよび上記高電圧部品を冷却する冷却水が流れる冷却水流路と、
    変速機内を潤滑するオイルが流れるオイル流路と、
    上記冷却水流路に設けられ、上記冷却水流路の冷却水と上記オイル流路のオイルとの間で熱交換を行う熱交換器と、
    上記冷却水流路に設けられ、上記冷却水を冷却するためのラジエータと、を備え、
    上記冷却水流路には、上記ラジエータを流通した冷却水が、上記高電圧部品、上記熱交換器、上記モータの順に流れるよう、上記ラジエータ、上記高電圧部品、上記熱交換器、および、上記モータが設けられている、ことを特徴とする車両用冷却装置。
  2. 上記高電圧部品は電圧変換器およびインバータであり、
    上記冷却水流路において、上記冷却水が、上記電圧変換器、上記インバータの順に流れるよう、上記電圧変換器および上記インバータが設けられている、請求項1に記載の車両用冷却装置。
  3. さらに、エンジンを冷却する冷却水が流れるエンジン用の冷却水流路を備え、
    上記冷却水流路は、上記エンジン用の冷却水流路とは独立した流路である、請求項1または請求項2に記載の車両用冷却装置。
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