JP2022012188A - エンジンの吸気冷却装置 - Google Patents

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英成 近藤
Hidenari Kondo
高史 吉川
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Abstract

Figure 2022012188000001
【課題】冷却水の沸騰と吸気中での凝縮水の発生とを抑制できるエンジンの吸気冷却装置の提供する。
【解決手段】冷却水通路20のラジエータ31の下流側且つインタークーラ10の上流側の部分を開閉する制御バルブ33と、冷却水通路20の制御バルブ33の下流側且つインタークーラ10の上流側の第1接続部21aとインタークーラ10の下流側且つラジエータ31の上流側の第2接続部21bとを接続するバイパス通路23と、第1接続部21aと第2接続部21bとの間で冷却水を循環させる循環ポンプ35とを設け、インタークーラ10から導出される吸気の温度に基づいて制御バルブ33を開閉し、制御バルブ33の閉弁時に循環ポンプ35を駆動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジン本体、エンジン本体に導入される吸気を冷却水により冷却するインタークーラおよびラジエータが搭載されたエンジンの吸気冷却装置に関するものである。
エンジン本体に導入される吸気を冷却するためのインタークーラが、車両に設けられる場合がある。インタークーラは、外部から供給される冷却水と吸気とを熱交換させることによって吸気を冷却する。
ここで、インタークーラによって吸気が過度に冷却されると吸気中に凝縮水が発生する。凝縮水がエンジン本体に導入されると失火等を招き好ましくない。吸気の過度な冷却を抑制するためには、インタークーラに導入される冷却水の量を少なくすればよい。しかし、インタークーラに導入される冷却水の量を過度に低減すると、今度は、インタークーラ内で冷却水が沸騰してインタークーラにダメージを与えるおそれがある。具体的には、インタークーラ内で冷却水が沸騰して気泡が生じると、気泡が生じた部分のインタークーラコアが非常に高い温度になり、これにより熱劣化が生じたり、その後に低温の冷却水が流入することに伴う温度差に伴って前記部分が損傷するおそれがある。
これに対して、特許文献1には、冷媒が沸騰すると予想されるときに、インタークーラに導入される冷媒の量を多くしつつ、EGR率つまり吸気に含まれるEGRガス(吸気に還流された排気ガス)の割合を低くするようにしたエンジンシステムが開示されている。このエンジンシステムによれば、インタークーラ内の冷媒の量が多くされることで冷媒の沸騰が抑制されるとともに、EGR率が少なくされることで、排気ガス中の水の吸気への還流量が少なくなり吸気内での凝縮水の発生が抑制されると考えられる。
特開2017-115828号公報
特許文献1のシステムでは、吸気内での凝縮水の発生を抑制するためにEGR率を少なくしているため、エンジン本体に十分な量のEGRガスつまり不活性ガスが導入されずエンジン本体から排出されるNOxの量が増大する等して排気ガスの性能が悪化するおそれがある。
本発明は、前記のような事情に鑑みてなされたものであり、排ガス性能の悪化を抑制しながら、冷却水の沸騰と吸気中での凝縮水の発生とを抑制できるエンジンの吸気冷却装置の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、エンジン本体と、冷却水が循環する冷却水通路と、前記冷却水通路に設けられて前記冷却水を冷却するラジエータとを備えたエンジンに適用される吸気冷却装置において、前記冷却水通路に設けられて、前記エンジン本体に導入される吸気を前記冷却水により冷却するインタークーラと、前記冷却水通路の前記ラジエータの下流側且つ前記インタークーラの上流側の部分に開閉可能に設けられた制御バルブと、前記冷却水通路における前記制御バルブの下流側の部分から分岐して前記インタークーラをバイパスするバイパス通路と、前記バイパス通路に設けられた循環ポンプと、前記制御バルブおよび前記循環ポンプを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記インタークーラから導出される吸気の温度に基づいて前記制御バルブを開閉し、前記制御バルブの閉弁時に、前記循環ポンプを駆動させることにより、前記冷却水通路のうち前記インタークーラが配設される通路と前記バイパス通路とを含む循環通路を循環する前記冷却水の流れを生成する、ことを特徴とする(請求項1)。
本発明では、インタークーラから導出される吸気の温度に基づいて制御バルブが開閉される。そのため、インタークーラから導出される吸気の温度を適切な温度にでき、吸気中に凝縮水が発生するのを抑制できる。しかも、制御バルブが閉弁されてインタークーラへの冷却水の導入が停止されるときに、循環ポンプが駆動されてインタークーラ内の冷却水がバイパス通路を介して循環通路内を循環するようになっている。そのため、インタークーラ内の冷却水が局所的に高温になるのを防止でき、冷却水の沸騰を抑制できる。
このように、本発明によれば、循環ポンプの駆動によって冷却水の沸騰を抑制しつつ、制御バルブの開閉によって吸気内での凝縮水の発生を抑制している。従って、吸気に導入されるEGRガスの割合を低減することなく、あるいは、この低減量を少なくして、排ガス性能の悪化を抑制しながら、インタークーラ内での冷却水の沸騰と吸気中での凝縮水の発生とを抑制できる。
前記構成において、好ましくは、前記循環ポンプは、その回転数が一定に維持される電動ポンプである(請求項2)。
この構成によれば、循環ポンプとして比較的安価なポンプを利用してコストを下げつつ、インタークーラ内での冷却水の沸騰と吸気中での凝縮水の発生とを抑制できる。
前記構成において、好ましくは、前記制御手段は、前記インタークーラから導出される吸気の温度をこれの目標値である目標吸気温度にするために前記インタークーラに供給すべき前記冷却水の流量である要求冷却水供給量を算出し、前記制御バルブの開度を前記要求冷却水供給量に基づいて変更するとともに、当該要求冷却水供給量が0以下の場合に前記制御バルブを閉弁するとともに前記循環ポンプを駆動する(請求項3)。
この構成によれば、インタークーラから導出される吸気の温度を目標吸気温度に制御しつつ、インタークーラ内での冷却水の沸騰を抑制できる。
以上のように、本発明によれば、排ガス性能の悪化を抑制しながら、冷却水の沸騰と吸気中での凝縮水の発生とを抑制できるエンジンの吸気冷却装置を提供できる。
本発明の実施形態に係るエンジンの吸気冷却装置を示したシステム図である。 インタークーラの概略構成図である。 制御ブロックである。 冷却水流量の制御手順を示したフローチャートである。 (a)は入ガス温度と第1目標冷却水流量との関係を、(b)は冷却水温と第1目標冷却水流量との関係を、(c)吸気量と第1目標冷却水流量との関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態に係るエンジンの吸気冷却装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、エンジンシステムA2は、気筒が形成されたエンジン本体1と、エンジン本体1に吸気を導入する吸気通路2と、エンジン本体1から排気ガスが導出される排気通路3と、EGR装置4とを有する。本実施形態では、吸気冷却システムA1およびエンジンシステムA2が搭載される車両Vは、ハイブリッド車両であって、車両Vの駆動源としてエンジン本体1に加えて電動モータ(不図示)を有する。
吸気通路2には、吸気を過給する過給機5のコンプレッサ5aと、吸気通路2のうちコンプレッサ5aよりも下流側に設けられて吸気を冷却するためのインタークーラ10とが設けられている。また、吸気通路2には、吸気の流量を検出するためのエアフローセンサSN1と、吸気の温度を検出するための吸気温センサSN2とが設けられている。エアフローセンサSN1は、吸気通路2のうちのコンプレッサ5aおよび後述するEGR通路4aの接続部分よりも上流側の部分に設けられている。吸気温センサSN2は、吸気通路2のうちのコンプレッサ5aとインタークーラ10との間に設けられており、インタークーラ10に導入される前の吸気の温度を検出する。
排気通路3には、過給機5のタービン5bが設けられている。過給機5は、排気のエネルギーを受けてタービン5bが回転し、これによってコンプレッサ5aが回転駆動されることで、吸気を過給する。排気通路3には、タービン5bよりも下流側の部分に排気ガスを浄化するための浄化装置6が設けられている。
EGR装置4は、排気通路3と吸気通路2とを連通して排気ガスを吸気通路2に還流させるEGR通路4aと、EGR通路4aを流通する排気ガスであるEGRガスを冷却するEGRクーラー4bと、EGR通路4aを開閉可能なEGRバルブ4cとを有する。EGR通路4aは、排気通路3のうちのタービン5bよりも下流側の部分と、吸気通路2のうちのコンプレッサ5aよりも上流側の部分とを連通している。
吸気冷却システムA1は、内側を冷却水が流通(循環)する冷却水通路20と、冷却水通路20上に設けられたラジエータ31、ウォーターポンプ32、流量調整バルブ33、HEV機器40およびATFクーラ(ATF/C)41を有する。冷却水通路20上には前記のインタークーラ10も設けられており、インタークーラ10は吸気冷却システムA1の構成要素でもある。つまり、インタークーラ10には冷却水通路20を流通する冷却水が供給されるようになっており、インタークーラ10はこの冷却水と吸気との熱交換によって吸気を冷却する。また、冷却水通路20には、これを流通する冷却水の温度を検出する水温センサSN3が設けられている。水温センサSN3は、冷却水通路20のうちのラジエータ31とウォーターポンプ32との間に設けられており、ラジエータ31から導出された直後の冷却水の温度を検出する。
ラジエータ31は冷却水通路20を流通する冷却水を冷却するための装置である。図2に示すように、ラジエータ31は車両Vの前部に設けられており、走行風を受けて冷却水を冷却する。ウォーターポンプ32は、冷却水を圧送するためのポンプである。ウォーターポンプ32は、冷却水通路20のうちのラジエータ31よりも下流側の部分に設けられている。HEV機器40は、ハイブリッド車両であることに伴って車両Vに搭載される電気機器であり、電動モータやコンバータ等を含む。ATFクーラ41は、車両に設けられた変速機に供給されるATオイルを冷却するための装置である。
冷却水通路20は、ウォーターポンプ32よりも下流側の分岐部20aで第1冷却水通路21と第2冷却水通路22とに分岐している。第1冷却水通路21には、インタークーラ10が配設されている。第2冷却水通路22には、HEV機器40とATFクーラ41とが、この順で上流側から順に設けられている。第1冷却水通路21の下流端と第2冷却水通路22の下流端とは、冷却水通路20のうちのラジエータ31よりも上流側の合流部20bで合流している。これより、冷却水通路20での冷却水の基本的な流れは次のようになる。ラジエータ31から導出された冷却水は、まず、分岐部20aにおいて第1冷却水通路21と第2冷却水通路22とに分岐する。第1冷却水通路21に流入した冷却水はインタークーラ10において吸気を冷却する。一方、第2冷却水通路22に流入した冷却水はATFクーラ41においてATオイルを冷却した後、HEV機器40を冷却する。インタークーラ10を通過した後の冷却水と、ATFクーラ41およびHEV機器40を通過した後の冷却水とは、合流部20bにて合流し、再びラジエータ31に導入されてラジエータ31により冷却される。
第1冷却水通路21には、第1冷却水通路21を開閉する流量調整バルブ33が設けられている。流量調整バルブ33は、第1冷却水通路21のうちのインタークーラ10よりも上流側の部分に設けられている。つまり、流量調整バルブ33は、冷却水通路20のうち、ラジエータ31の下流側且つインタークーラ10の上流側の部分に設けられており、この部分を開閉する。流量調整バルブ33が閉弁されると、第1冷却水通路21およびインタークーラ10への冷却水の流入は停止される。この流量調整バルブ33は、請求項の「制御バルブ」に相当する。
図2は、インタークーラ10の概略断面図である。インタークーラ10の概略断面図である。インタークーラ10は、吸気が導入される吸気導入部11と、吸気が導出される吸気導出部12と、冷却水が導入される冷却水導入部15と、冷却水が導出される冷却水導出部16とを備える。図2に示すように、本実施形態では、インタークーラ10は対流式であり、吸気の流れ方向(図2の矢印Y1の方向)について上流側の部分に冷却水導出部16が設けられ、下流側の部分に冷却水導入部15が設けられている。インタークーラ10に供給される冷却水の流量は、ウォーターポンプ32の回転数および流量調整バルブ33の開度によって変更される。
第1冷却水通路21では、さらに、流量調整バルブ33の下流側において通路が分岐している。第1冷却水通路21には、インタークーラ10が配設されたインタークーラ用通路29と、インタークーラ10をバイパスするバイパス通路23とが設けられている。具体的には、インタークーラ用通路29と、バイパス通路23とは、それぞれ第1冷却水通路21のうちの、流量調整バルブ33の下流側且つインタークーラ10の上流側の第1接続部21aと、インタークーラ10の下流側且つ合流部20bの上流側(つまりラジエータ31の上流側)の第2接続部21bとを連通しており、インタークーラ用通路29にインタークーラー10が配設されている。このバイパス通路23により、冷却水通路20には、インタークーラ10内の冷却水が第1接続部21aと第2接続部21bとの間で循環できる循環通路24が形成されている。ここで、前記のインタークーラ用通路29は、請求項の「冷却水通路のうち前記インタークーラが配設される通路」に相当する。
バイパス通路23には、バイパス通路23内の冷却水を圧送するポンプである循環ポンプ35が設けられている。循環ポンプ35は、第2接続部21b側から第1接続部21a側に向かって冷却水を圧送する。後述するように、この循環ポンプ35は、流量調整バルブ33の閉弁時に駆動される。流量調整バルブ33の閉弁時に循環ポンプ35が駆動されると、矢印Y11に示すように、循環通路24を循環する冷却水の流れが生成され、インタークーラ10内の冷却水は、循環通路24内を循環する。つまり、循環通路24内の冷却水は、インタークーラ10を通過しつつ第1接続部21aと第2接続部21bとの間で循環する。
前記のウォーターポンプ32は、後述するようにその回転数を変更可能な電動ポンプであって、回転数の変更によって吐出量が変更される。一方、循環ポンプ35は、その回転数が一定に維持される電動ポンプである。
バイパス通路23には、循環ポンプ35の下流側且つ第1接続部21aの上流側に、第1接続部21aから循環ポンプ35に向かって冷却水が流れるのを規制する逆止弁36が設けられている。この逆止弁36により、流量調整バルブ33の開弁時において、これを通過した冷却水がバイパス通路23に流入することはなく、流量調整バルブ33を通過した冷却水はすべてインタークーラ10に導入される。
ここで、本発明のエンジンの吸気冷却装置60は、少なくとも前記の吸気冷却システムA1と後述するECU90とを含む。
(制御構成)
図3は、吸気冷却システムA1およびエンジンシステムA2の制御構成を示したブロック図である。車両Vには、車両Vの各部を制御するためのECU(エンジン・コントロール・モジュール)90が搭載されている。ECU90は、CPU、ROM、RAM等から構成されるマイクロプロセッサである。ECU90は、請求項の「制御手段」に相当する。
ECU90には、前記のエアフローセンサSN1、吸気温センサSN2、水温センサSN3等の車両Vに搭載された各種センサからの検出信号が入力される。ECU90はこれらのセンサSN1~SN3等からの入力信号に基づいて種々の判定や演算等を実行しつつ、吸気冷却システムA1およびエンジンシステムA2の各部を制御する。ECU90は、ウォーターポンプ32、流量調整バルブ33、循環ポンプ35、EGRバルブ4c等と電気的に接続されており、前記演算の結果等に基づいてこれらの機器にそれぞれ制御用の信号を出力する。例えば、ECU90は、エンジン本体1の全運転領域において、EGRガスを吸気通路2に還流するべくEGRバルブ4cを開弁させる。
(冷却水の流量制御)
ECU90により実施される冷却水の流量制御について、図4のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS1にて、ECU90は、各センサの検出値等を読み込む。ECU90は、エアフローセンサSN1、吸気温センサSN2および水温センサSN3の検出値を少なくとも読み込む。以下では、エアフローセンサSN1により検出された吸気の流量を吸気量といい、吸気温センサSN2により検出された吸気の温度であってインタークーラ10に導入される前の吸気の温度を入ガス温度といい、水温センサSN3により検出された冷却水の温度であってラジエータ31から導出された直後の冷却水の温度を冷却水温という。
次に、ステップS2にて、ECU90は、第1目標冷却水流量を算出する。第1目標冷却水流量は、インタークーラ10の吸気導出部12における吸気の温度であってインタークーラ10で冷却された後の吸気の温度(以下、適宜、出ガス温度という)を、これの目標値である目標吸気温度にするためにインタークーラ10に供給すべき冷却水の流量である。つまり、第1目標冷却水流量は、コンプレッサ5aによって過給されて高温となった吸気の温度を、インタークーラ10によって目標吸気温度まで下げるためにインタークーラ10に供給するべく冷却水の流量である。目標吸気温度は予め設定されてECU90に記憶されている。本実施形態では、目標吸気温度が50℃と比較的高い値に設定されている。前記の第1目標冷却水流量は、請求項の「要求冷却水供給量」に相当する。
ECU90は、ステップS1で読み込んだ入ガス温度、冷却水温および吸気量に基づいて第1目標冷却水流量を算出する。出ガス温度を目標吸気温度まで下げるためには、入ガス温度が高いほどインタークーラ10に導入する冷却水の流量を多くする必要がある。これに対応して、ECU90は、図5(a)に示すように、入ガス温度が高いほど第1目標冷却水流量を大きい値に算出する。また、出ガス温度を目標吸気温度まで下げるためには、冷却水温が高いほどインタークーラ10に導入する冷却水の流量を多くする必要がある。これに対応して、ECU90は、図5(b)に示すように、冷却水温が高いほど第1目標冷却水流量を大きい値に算出する。また、出ガス温度を目標吸気温度まで下げるためには、吸気量が多いほど、インタークーラ10に導入する冷却水の流量を多くする必要がある。これに対応して、ECU90は、図5(c)に示すように、吸気量が多いほど第1目標冷却水流量を大きい値に算出する。
次に、ステップS3にて、ECU90は、第2目標冷却水流量を算出する。第2目標冷却水流量は、第2冷却水通路22を流通させてHEV機器40およびATFクーラ41に供給する冷却水の流量の目標値である。ECU90は、ATオイルの温度やHEV機器40の温度等に基づいて第2目標冷却水流量を算出する。
ステップS4の後はステップS5にて、ECU90は、算出した第1目標冷却水流量および第2目標冷却水流量に基づいて、ウォーターポンプ32の回転数と流量調整バルブ33の開度を決定する。すなわち、ECU90は、第1冷却水通路21を流通する冷却水の流量が第1目標冷却水流量になり、且つ、第2冷却水通路22を流通してインタークーラ10に供給される冷却水の流量が第2目標冷却水流量になるように、ウォーターポンプ32の回転数と流量調整バルブ33の開度を決定する。そして、これらの回転数および開度が実現されるようにECU90はウォーターポンプ32と流量調整バルブ33とを制御する。
つまり、流量調整バルブ33の開度は、第1目標冷却水流量および第2目標冷却水流量が実現されるように変更される。ただし、ステップS1で算出された第1目標冷却水流量が0以下の場合は、第2目標冷却水流量に関わらず、ECU90は流量調整バルブ33を閉弁する。また、ステップS1で算出された第1目標冷却水流量が0よりも大きい場合は、ECU90は流量調整バルブ33を開弁する。ここで、第1目標冷却水流量は、前記のように、出ガス温度を目標吸気温度に制御するためにインタークーラ10に供給される冷却水の流量であり、流量調整バルブ33は出ガス温度に基づいて変更されることになる。また、ウォーターポンプ32の回転数が同じときは流量調整バルブ33の開度が大きい方が、インタークーラ10に供給される冷却水の流量は多くなる。これより、基本的に、出ガス温度が高いときの方が低いときよりも流量調整バルブ33の開度は大きくされる。
次に、ECU90は、ステップS5にて、ステップS2で算出した第1目標冷却水流量が0よりも大きいか否かを判定する。
ステップS5の判定がYESであって第1目標冷却水流量が0よりも大きく、流量調整バルブ33を開弁する場合、ECU90は、ステップS6にて、循環ポンプ35の駆動を停止する。
一方、ステップS5の判定がNOであって第1目標冷却水流量が0以下であり、流量調整バルブ33を閉弁する場合、ECU90は、ステップS7にて、循環ポンプ35を駆動させる。流量調整バルブ33が閉弁した状態で循環ポンプ35が駆動されると、前記のように、インタークーラ10内の冷却水は、循環通路24内を循環する。ステップS6あるいはステップS7の後はステップS1に戻る。
(作用等)
以上のように、本実施形態では、出ガス温度つまりインタークーラ10から導出される吸気の温度が目標吸気温度になるように流量調整バルブ33が開閉される。これより、出ガス温度を目標吸気温度にして、吸気中に凝縮水が発生するのを抑制できる。また、冷却水通路20に、流量調整バルブ33の下流側の部分(第1接続部21a)から分岐してインタークーラ10をバイパスするバイパス通路23が設けられて、インタークーラ10が配設されたインタークーラ用通路29とバイパス通路23とによって冷却水が循環可能な循環通路24が形成されているとともに、循環通路24に循環ポンプ35が設けられている。そして、第1目標冷却水流量が0以下となるのに伴って流量調整バルブ33が閉弁した時に循環ポンプ35が駆動されて、インタークーラ10内の温度が平滑化されるようになっている。これより、本実施形態によれば、流量調整バルブ33の閉弁に伴ってインタークーラ10内の冷却水の温度が局所的に高温となって冷却水が沸騰するのを抑制でき、吸気中に凝縮水が発生を抑制しつつ冷却水の沸騰を抑制できる。
特に、本実施形態では、流量調整バルブ33の開閉によってインタークーラ10内での冷却水の沸騰を抑制しつつ、流量調整バルブ33の閉弁に伴って生じるおそれのある吸気内での凝縮水の発生を循環ポンプ35の駆動によって抑制している。これより、冷却水の沸騰を抑制しながら吸気内での凝縮水の発生を抑制するために、吸気に導入されるEGRガスの割合を低減する必要がなく、あるいは、この低減量を少なくできる。従って、本実施形態によれば、排ガス性能の悪化を抑制しながら、インタークーラ10内での冷却水の沸騰と吸気内での凝縮水の発生とを抑止できる。
また、本実施形態では、循環ポンプ35として回転数が一定に維持される比較的安価なポンプを利用している。そのため、循環通路24内で冷却水を循環させてインタークーラ10内での冷却水の沸騰を抑制しつつ、コスト面で有利となる。
(変形例)
前記実施形態では、インタークーラ10から導出される吸気の温度を目標吸気温度にするためにインタークーラ10に供給すべき冷却水の流量である第1目標冷却水流量を算出し、第1目標冷却水流量が0以下の場合に流量調整バルブ33が閉弁される場合を説明したが、流量調整バルブ33はインタークーラ10から導出される吸気の温度に基づいて開閉されればよく、流量調整バルブ33の具体的な開閉制御内容はこれに限らない。例えば、インタークーラ10から導出される吸気の温度をセンサによって検出して、この検出値が目標吸気温度になるように流量調整バルブ33が開閉されてもよい。また、インタークーラ10から導出される吸気の温度が所定値以上にならないように、流量調整バルブ33が開閉されてもよい。
また、前記実施形態では、第1目標冷却水流量が0以下の場合に循環ポンプ35が駆動される場合を説明したが、循環ポンプ35は流量調整バルブ33の閉弁時に駆動されればよく、循環ポンプ35の駆動を決定する条件は前記に限らない。例えば、流量調整バルブ33が閉弁しているか否かを検出するセンサを設けて、このセンサにより流量調整バルブ33が閉弁していることが検出されているときに、循環ポンプ35を駆動するように構成してもよい。
また、循環ポンプ35の具体的構成は前記に限らない。例えば、循環ポンプ35として、その回転数を変更可能なポンプが用いられてもよい。ただし、前記のように、循環ポンプとしてその回転数が一定のポンプを用いれば、回転数を変更可能なポンプを用いる場合に比べてコストを少なく抑えることができる。
1 エンジン本体
2 吸気通路
10 インタークーラ
20 冷却水通路
23 バイパス通路
24 循環通路
31 ラジエータ
32 ウォーターポンプ
33 流量制御バルブ(制御バルブ)
35 循環ポンプ
90 ECU(制御手段)

Claims (3)

  1. エンジン本体と、冷却水が循環する冷却水通路と、前記冷却水通路に設けられて前記冷却水を冷却するラジエータとを備えたエンジンに適用される吸気冷却装置において、
    前記冷却水通路に設けられて、前記エンジン本体に導入される吸気を前記冷却水により冷却するインタークーラと、
    前記冷却水通路の前記ラジエータの下流側且つ前記インタークーラの上流側の部分に開閉可能に設けられた制御バルブと、
    前記冷却水通路における前記制御バルブの下流側の部分から分岐して前記インタークーラをバイパスするバイパス通路と、
    前記バイパス通路に設けられた循環ポンプと、
    前記制御バルブおよび前記循環ポンプを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記インタークーラから導出される吸気の温度に基づいて前記制御バルブを開閉し、
    前記制御バルブの閉弁時に、前記循環ポンプを駆動させることにより、前記冷却水通路のうち前記インタークーラが配設される通路と前記バイパス通路とを含む循環通路を循環する前記冷却水の流れを生成する、ことを特徴とするエンジンの吸気冷却装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの吸気冷却装置において、
    前記循環ポンプは、その回転数が一定に維持される電動ポンプである、ことを特徴とするエンジンの吸気冷却装置。
  3. 請求項1または2に記載のエンジンの吸気冷却装置において、
    前記制御手段は、前記インタークーラから導出される吸気の温度をこれの目標値である目標吸気温度にするために前記インタークーラに供給すべき前記冷却水の流量である要求冷却水供給量を算出し、前記制御バルブの開度を前記要求冷却水供給量に基づいて変更するとともに、当該要求冷却水供給量が0以下の場合に前記制御バルブを閉弁するとともに前記循環ポンプを駆動する、ことを特徴とするエンジンの吸気冷却装置。
JP2020113838A 2020-07-01 2020-07-01 エンジンの吸気冷却装置 Pending JP2022012188A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115324706A (zh) * 2022-10-14 2022-11-11 潍柴动力股份有限公司 一种发动机冷却水循环系统及其控制方法

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