JP2021154696A - 抗菌性繊維強化樹脂複合成形体とその製造方法 - Google Patents

抗菌性繊維強化樹脂複合成形体とその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】表面外観が良好で抗菌性能が高い抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の提供を目的とする。【解決手段】繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなる賦形用コンパウンドから形成された基材層11と、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体から形成された抗菌性発泡体層21とよりなり、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の抗菌剤濃度は0.2〜2.0wt%であり、基材層11と抗菌性発泡体層21は、賦形用コンパウンドと、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体が積層状態で加熱圧縮により一体化したものである構成とした。【選択図】図1

Description

本発明は、基材層と抗菌性発泡体層が積層一体化した抗菌性繊維強化樹脂複合成形体とその製造方法に関する。
従来、繊維強化樹脂成形体は、高強度且つ高剛性であるという点から、スポーツ、レジャー、航空機などの幅広い産業分野で使用されている。
繊維強化樹脂成形体は、強化繊維に熱硬化性樹脂を含浸したプリプレグやシートモールディングコンパウンド(SMC)などの繊維強化樹脂材を、加熱・圧縮することにより製造されている。特に、繊維強化樹脂成形体にリブやボスなどの複雑形状が要求される場合、成形の容易性からシートモールディングコンパウンドが使用されることが多い。
近年、繊維強化樹脂成形体においても、抗菌性が要求される用途が増加している。繊維強化樹脂成形体に抗菌性を付与する方法として、プリプレグやシートモールディングコンパウンドなどのマトリックス樹脂(熱硬化性樹脂)に抗菌剤を添加して成形する方法が一般的である。しかし、マトリックス樹脂に抗菌剤を添加した場合、添加した抗菌剤の一部が成形体の表面に現れるだけであって、添加した抗菌剤の殆どが成形体の内部に存在するため、成形体の表面では抗菌効果が小さくなる。その結果、表面の抗菌性を高めるには、多量の抗菌剤を添加する必要があり、その場合は抗菌剤がマトリックス樹脂に均一に混合されなかったり、成形性が低下したり、コストアップになったりする問題がある。
また、成形後の繊維強化樹脂成形体の表面に、抗菌コート剤をコーティングする方法(特許文献1)や、抗菌性を付与したシート状硬化樹脂粒子集合体からなる表面材を、金型内に正確に位置決めして配置し、その上にシートモールディングコンパウンド等の成形材料を配置して成形する方法(特許文献2)がある。
特開平11−228908号公報 特開2003−12707号公報
しかし、成形後の繊維強化樹脂成形体の表面に、抗菌コート剤を塗布する方法では、成形体の成形後に、後工程としてコーティング工程と抗菌コート剤の硬化工程が必要になり、コストアップの要因になる。
また、抗菌性を付与したシート状硬化樹脂粒子集合体からなる表面材を金型内に正確に位置決めして配置し、その上にシートモールディングコンパウンド等の成形材料を配置して成形する方法では、金型内での成形材料の流動長が長い場合、成形材料の流動によってシート状硬化樹脂粒子集合体からなる表面材が破れることがあり、良好な表面外観及び抗菌性が得られなくなる。
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、表面外観が良好で抗菌性能が高い抗菌性繊維強化樹脂複合成形体と、その製造方法の提供を目的とする。
請求項1の発明は、繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなる賦形用コンパウンドから形成された基材層と、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体から形成された抗菌性発泡体層と、を有し、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の抗菌剤濃度は0.2〜2.0wt%であり、前記基材層と前記抗菌性発泡体層は、前記賦形用コンパウンドと、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体が、積層状態で加熱圧縮により一体化したものであることを特徴とする抗菌性繊維強化樹脂複合成形体である。
請求項2の発明は、請求項1において、前記抗菌剤は、硝子に銀イオンを担持させたものであることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2において、前記賦形用コンパウンドに硬化剤を含み、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂には硬化剤を含まないことを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1から3の何れか一項において、前記第2の熱硬化性樹脂は、前記第1の熱硬化性樹脂と反応可能なラジカル重合樹脂であることを特徴とする。
請求項5の発明は、繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなる賦形用コンパウンドから形成された基材層と、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体から形成された抗菌性発泡体層とよりなる抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造方法において、前記賦形用コンパウンドと、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体を重ね、加熱圧縮成形により、前記賦形用コンパウンドと、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体を、圧縮した状態で前記第1の熱硬化性樹脂と前記第2の熱硬化性樹脂を硬化させ、前記基材層と前記抗菌性発泡体層を積層一体形成することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項5において、前記抗菌剤は、硝子に銀イオンを担持させたものであることを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項5または6において、前記賦形用コンパウンドに硬化剤を含み、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂には硬化剤を含まないことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項5から7の何れか一項において、前記第2の熱硬化性樹脂は、前記第1の熱硬化性樹脂と反応可能なラジカル重合樹脂であることを特徴とする。
本発明によれば、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体は、基材層に積層された抗菌性発泡体層によって表面外観が良好になり、かつ抗菌性発泡体層に含浸している抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂によって抗菌性能の高いものになる。
また、本発明によれば、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造に際し、繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなる賦形用コンパウンドと、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体を重ね、加熱圧縮成形により基材層と抗菌性発泡体層を積層一体形成するため、製造作業を効率化することができる。
本発明における抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の一実施形態の断面図である。 本発明における抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造時の加熱圧縮を示す断面図である。 各実施例各比較例の構成と抗菌性能を示す表である。
以下、本発明の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体及びその製造方法について説明する。
図1に示す抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10は、基材層11とその一面側に形成された抗菌性発泡体層21とよりなり、加熱圧縮成形によって前記基材層11と抗菌性発泡体層21が積層一体形成されたものである。なお、本発明の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10における表面形状は、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10の用途に応じた形状にされ、複雑な凹凸形状にも対応することができる。
基材層11は、繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなる賦形用コンパウンドから加熱圧縮成形により形成されたものである。基材層11の厚みは、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10の用途に応じて異なるが、例として0.7〜5.0mm程度を挙げる。
繊維は、ガラス繊維や炭素繊維などの短繊維のものが挙げられる。
第1の熱硬化性樹脂は、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂、ポリエステル(メタ)アクリレート樹脂、ポリエーテル(メタ)アクリレート樹脂などのラジカル重合樹脂が好ましい。
賦形用コンパウンドとしては、シートモールディングコンパウンド(以下SMCと記す)が好ましい。SMCは、前記第1の熱硬化性樹脂に充填材や硬化剤などを含んだコンパウンドを、ガラス繊維や炭素繊維などの繊維材に含浸させたシート状の成形材料をいう。加熱圧縮前のSMCの厚みは、1.0〜3.0mmが好ましい。
賦形用コンパウンドに含まれる硬化剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート等が挙げられる。
抗菌性発泡体層21は、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体から加熱圧縮成形によって形成されたものである。抗菌性発泡体層21の厚みは、適宜決定されるが、例として0.3〜3mm程度を挙げる。
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂は、抗菌剤を第2の熱硬化性樹脂に所定濃度で混合したものである。
抗菌剤としては、無機系抗菌剤と有機系抗菌剤が存在するが、無機系抗菌剤は有機系抗菌剤よりも一般的に安全性が高く、耐久性、耐熱性に優れるため、好ましいものである。無機系抗菌剤は、無機系担持体に抗菌性金属イオンを担持させたものである。無機系担持体としては、ゼオライト、粘土鉱物、硝子、シリカゲル、アルミナ、リン酸ジルコニウム、リン酸カルシウム等が挙げられる。抗菌性金属イオンとしては、銀イオン、銅イオン、亜鉛イオン等が挙げられる。特に、硝子に銀イオンを担持させた抗菌剤は、樹脂に分散した時の液の透明性が高く、成形品の外観が良好になる。更には、抗菌性含有第2の熱硬化性樹脂を賦形用コンパウンドに直接付着した場合は、肉眼では分からないが、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10にX線を通して確認すると抗菌剤の分散不良に起因すると思われる斑点が見られる場合があるのに対し、抗菌性含有第2の熱硬化性樹脂を発泡体に含浸して賦形用コンパウンドに付着した場合には抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10にX線を通して確認しても斑点は見られず、良好な抗菌剤の分散が得られる。そのため、X線を透過させる用途には好適なものである。
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂における抗菌剤の濃度は、0.2〜2.0wt%が好ましい。抗菌剤の濃度が低すぎると抗菌作用が低くなり、その逆に抗菌剤の濃度が高すぎると、コストが嵩むようになる。
第2の熱硬化性樹脂としては、賦形用コンパウンドの第1の熱硬化性樹脂と反応可能なラジカル重合樹脂が好ましい。第1の熱硬化性樹脂と第2の熱硬化性樹脂を互いに反応可能なラジカル重合樹脂とすることにより、基材層11と抗菌性発泡体層21を形成する際の加熱圧縮時に、基材層11と抗菌発泡体層21の接着一体化を良好なものにできる。第2の熱硬化性樹脂用のラジカル重合樹脂は、前記第1の熱硬化性樹脂用のラジカル樹脂と同様の樹脂を挙げる。また、第1の熱硬化性樹脂と第2の熱硬化性樹脂は、同一種類でもよく、あるいは異なる種類でもよい。
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂には、必要に応じて、硬化剤、分散剤、難燃剤、UV吸収剤等を添加してもよい。硬化剤については、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂に含まないようにするのが好ましい。抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂に硬化剤を含まなくても、基材層11と抗菌性発泡体層21を形成する際の加熱圧縮時に、賦形用コンパウンドに含まれる硬化剤と抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が混ざり合い、それによって第2の熱硬化性樹脂が硬化することができる。その場合、第2の熱硬化性樹脂は、賦形用コンパウンドに含まれる硬化剤によって硬化する樹脂が使用される。抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂は、硬化剤を含まないことにより、使用するまでの間に硬化反応が進行するポットライフの問題が無くなり、安定した性能が得られる。第2の熱硬化性樹脂に対する硬化剤は、賦形用コンパウンドについて記載したものと同様のものが使用可能である。
熱硬化性樹脂発泡体は、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の含浸を良好にすると共に、加熱圧縮成形時に樹脂が流動して発泡体の破れを抑制することができるため、連続気泡構造の発泡体が好ましい。連続気泡構造の発泡体としては、ウレタン樹脂発泡体、メラミン樹脂発泡体等を挙げることができる。さらに、連続気泡構造の発泡体は、公知のセル膜除去処理によってセル膜が除去されたものが、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の含浸、及び加熱圧縮成形等の点で、より好ましい。セル膜除去処理としては、溶解法、爆発法などがある。
熱硬化性樹脂発泡体の見掛け密度(JIS K 7222)は30〜75kg/m、セル数(JIS K 6400−1)は8〜80個/25mm、厚みは0.4〜3.0mmが好ましい。
熱硬化性樹脂発泡体のセル数が少なすぎると、均一な樹脂の含浸が難しくなり、その逆にセル数が多すぎると、圧縮成形時に抗菌性発泡体層21が潰れにくくなり、その結果成形体の表面にセル模様が残ってしまい、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10の外観が悪くなる。
また、熱硬化性樹脂発泡体の厚みが薄すぎると、圧縮成形時に破れの原因になり、その逆に厚すぎると、圧縮成形時に抗菌性発泡体層21が潰れにくくなり、その結果成形体の表面にセル模様が残ってしまい、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10の外観が悪くなる。
熱硬化性樹脂発泡体に対する抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の含浸量は、抗菌剤の濃度や熱硬化性樹脂発泡体の厚みによって異なるが、例えば熱硬化性樹脂発泡体の1m当たり250〜500g程度が好ましい。含浸量が少ないと抗菌作用が低くなり、その逆に含浸量が多いと、コストが嵩むようになる。
抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10の製造方法について説明する。
抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10の製造方法は、含浸工程、加熱圧縮成形工程とよりなる。
含浸工程では、まず、抗菌剤と第2の熱硬化性樹脂を、必要に応じて添加する硬化剤、分散剤、難燃剤、UV吸収剤等と共に撹拌混合し、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂を作製する。
抗菌剤、第2の熱硬化性樹脂、硬化剤等は、前記のとおりである。また、抗菌剤濃度は、熱硬化性樹脂に対して0.2〜2.0wt%が好ましい。
所定濃度で作製した抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂を、熱硬化性樹脂発泡体に含浸させる。熱硬化性樹脂発泡体は、前記のとおりである。
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂を、熱硬化性樹脂発泡体に含浸させる方法は、公知の方法でよく、浸漬(ディッピング)、刷毛塗り、ローラ塗り、スプレー塗り等を挙げる。例えば、浸漬法の場合、容器等に収容した抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂に、熱硬化性樹脂発泡体を浸漬して抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂を熱硬化性樹脂に含浸させ、その後取り出して、ローラなどを用いる圧縮によって、余剰の抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂を、熱硬化性樹脂発泡体から除去する。
加熱圧縮成形工程では、賦形用コンパウンドと、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体を重ね、加熱圧縮する。
賦形用コンパウンドは、前記のように繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなるものであり、SMCが好ましい。
加熱圧縮の一実施形態を、図2の(2−1)に示す成形金型50を用いる場合について説明する。成形金型50は、上型51と下型53とで構成される。上型51と下型53の型面は、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体10の表面に応じた凹凸形状あるいは平面形状等からなり、本実施形態では平面形状からなる。
成形金型50は、予め加熱炉に入れることにより、あるいは成形金型50に設けた加熱手段(例えば電熱ヒータ等)によって所定温度に加熱される。加熱温度は、第1の熱硬化性樹脂及び第2の熱硬化性樹脂が硬化する温度に設定される。
成形金型50を開いた状態にして、図2の(2−1)に示すように、下型53の型面に賦形用コンパウンド11Aと、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体21Aを重ねて配置する。賦形用コンパウンド11Aと、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体21Aは、何れを上側あるいは下側としてもよい。なお、上型51及び下型53の型面には、予め離型剤を塗布しておくのが好ましい。
賦形用コンパウンド11Aと、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体21Aを、重ねて配置した後、図2の(2−2)に示すように上型51を下型53に被せ、賦形用コンパウンド11Aと抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体21Aを、第1の熱硬化性樹脂及び第2の熱硬化性樹脂が硬化する温度で加熱圧縮する。
加熱圧縮により、賦形用コンパウンド11Aと、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体21Aは、平面形状が広がる。それと共に、賦形用コンパウンド11Aから、第1の熱硬化性樹脂及び硬化剤等が滲出し、一方、抗菌剤含有第2の熱硬化性が含浸した熱硬化性樹脂21Aからは、第2の熱硬化性樹脂が滲出し、それらが賦形用コンパウンド11Aと、抗菌剤含有第2の熱硬化性が含浸した熱硬化性樹脂21Aとの境界面で接触して混ざりあう。
それによって、第1の熱硬化性樹脂と第2の熱硬化性樹脂が硬化し、賦形用コンパウンド11Aから基材層11が形成され、また、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体21Aから抗菌発泡体層21が形成され、それらが積層一体化した抗菌性繊維強化樹脂成形体10が得られる。
なお、抗菌剤含有第2の熱硬化性に硬化剤が含まれてなくても、賦形用コンパウンド11Aに硬化剤が含まれていれば、圧縮によって賦形用コンパウンド11Aから滲出した硬化剤と第2の熱硬化性樹脂が混ざり合って硬化することができる。
また、基材層11と抗菌性発泡体層21の一体化は、賦形用コンパウンド11Aから滲出した第1の熱硬化性樹脂と、抗菌剤含有第2の熱硬化性が含浸した熱硬化性樹脂21Aから滲出した第2の熱硬化性樹脂が、賦形用コンパウンド11Aと抗菌剤含有第2の熱硬化性が含浸した熱硬化性樹脂21Aとの境界面で接触し、あるいは相手側に侵入して硬化することにより行われる。
・実施例1
ビニルエステル樹脂(昭和電工株式会社社製、品名:リポキシR−806)の980gに、硝子に銀イオンを担持させた銀系抗菌剤(株式会社シナネンゼオミック社製、品名:IM10D−L)を20g添加し、攪拌機(アズワン株式会社製、品名:高速撹拌機ST−200)を用いて回転数1000rpmで5分間撹拌し、抗菌剤濃度が2.0wt%の抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂A(硬化剤含まず)を作製した。
熱硬化性樹脂発泡体(セル膜除去処理済みのウレタン樹脂発泡体(連続気泡構造)、株式会社イノアックコーポレーション製、品名:MF−50、見掛け密度(JIS K 7222)30kg/m、セル数(JIS K 6400−1)50個/25mm、空隙率97.1%、厚み0.4mm)を150×200mmに切り出し、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂A(硬化剤含まず)に浸漬した後、含浸量が12gとなるように、ローラにより絞り工程を行い、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体を作製した。空隙率の計算式は次の通りである。空隙率=(ウレタン樹脂の真比重−見掛け密度)/ウレタン樹脂の真比重×100
なお、ウレタン樹脂の真比重は、1.05である。
成形金型を130℃に加熱し、その成形金型を開いて型面に離型剤を塗布した後、下型の型面(200×300mm)の中央に、150×200mmの大きさ(重量90g)に切り出した賦形用コンパウンド(SMC、三菱ケミカル株式会社製、品名:STR120N131、厚み2mm、繊維含有率53%)と、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂Aが含浸した熱硬化性樹脂発泡体を重ねて配置した。そして、成形金型を閉じ、10MPaの圧力で10分間、加熱圧縮を行った後、成形金型50を開き、実施例1の成形体を取り出した。実施例1の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例2
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体の厚みを0.6mmにした以外、実施例1と同様にして実施例2の成形体を作製した。実施例2の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例3
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体の厚みを1.0mmにした以外、実施例1と同様にして実施例3の成形体を作製した。実施例3の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例4
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂について、不飽和ポリエステル樹脂(昭和電工株式会社社製、品名:RIGOLAC T−543TPAを用い、その他を抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂Aの作製と同様にして、抗菌剤濃度が2.0wt%の抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂B(硬化剤含まず)を作製し、その抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂B(硬化剤含まず)を用いた以外、実施例3と同様にして実施例4の成形体を作製した。実施例4の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例5
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂について、ビニルエステル樹脂(昭和電工株式会社社製、品名:リポキシR−806)を970gとし、硬化剤(日油株式会社製、品名:パーキュアHI)を10g添加し、その他を抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂Aの作製と同様にして抗菌剤濃度が2.0wt%の抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂C(硬化剤含む)を作製し、その抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂C(硬化剤含む)を用いた以外、を実施例3と同様にして実施例5の成形体を作製した。実施例5の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例6
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体の厚みを2.0mmにした以外、実施例1と同様にして実施例6の成形体を作製した。実施例6の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.1mmであった。
・実施例7
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体の厚みを3.0mmにした以外、実施例1と同様にして実施例7の成形体を作製した。実施例7の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.2mmであった。
・実施例8
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体に代えて、セル数(JIS K 6400−1)80個/25mm、空隙率95.2%、見掛け密度(JIS K 7222)75kg/m、厚み1.0mmのセル膜除去処理済みウレタン樹脂発泡体(株式会社イノアックコーポレーション製、品名:MF−80A、連続気泡構造)を用いた以外、実施例1と同様にして実施例8の成形体を作製した。実施例8の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.1mmであった。
・実施例9
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体に代えて、セル数(JIS K 6400−1)10個/25mm、空隙率97.3%、見掛け密度(JIS K 7222)30kg/m、厚み1.0mmのセル膜除去処理済みウレタン樹脂発泡体(株式会社イノアックコーポレーション製、品名:MF−10、連続気泡構造)を用いた以外、実施例1と同様にして実施例9の成形体を作製した。実施例9の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例10
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体に代えて、セル数(JIS K 6400−1)8個/25mm、空隙率97.4%、見掛け密度(JIS K 7222)30kg/m、厚み1.0mmのセル膜除去処理済みウレタン樹脂発泡体(株式会社イノアックコーポレーション製、品名:MF−8、連続気泡構造)を用いた以外、実施例1と同様にして実施例10の成形体を作製した。実施例10の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例11
実施例1の熱硬化性樹脂発泡体に代えて、セル数(JIS K 6400−1)50個/25mm、空隙率97.0%、見掛け密度(JIS K 7222)30kg/m、厚み1.0mm、セル膜除去処理無しのウレタン樹脂発泡体(株式会社イノアックコーポレーション製、品名:MF−50、連通気泡構造)を用いた以外、実施例1と同様にして実施例11の成形体を作製した。実施例6の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・実施例12
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂について、ビニルエステル樹脂(昭和電工株式会社社製、品名:リポキシR−806)の998gに、硝子に銀イオンを担持させた銀系抗菌剤(株式会社シナネンゼオミック社製、品名:IM10D−L)を2g添加し、攪拌機(アズワン株式会社製、品名:高速撹拌機ST−200)を用いて回転数1000rpmで5分間撹拌し、抗菌剤濃度が0.2wt%の抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂D(硬化剤含まず)を作製し、その抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂D(硬化剤含まず)を用いた以外、実施例1と同様にして実施例12の成形体を作製した。実施例12の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・比較例1
SMC材の表面に、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂A(硬化剤含まず)の12gを直接塗布し、熱硬化性樹脂発泡体を用いなかった以外、実施例1と同様にして比較例1の成形体を作製した。比較例1の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
・比較例2
抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂について、ビニルエステル樹脂(昭和電工株式会社社製、品名:リポキシR−806)の999gに、硝子に銀イオンを担持させた銀系抗菌剤(株式会社シナネンゼオミック社製、品名:IM10D−L)を1g添加し、攪拌機(アズワン株式会社製、品名:高速撹拌機ST−200)を用いて回転数1000rpmで5分間撹拌し、抗菌剤濃度が0.1wt%の抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂E(硬化剤含まず)作製し、その抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂E(硬化剤含まず)を用いた以外、実施例3と同様にして比較例2の成形体を作製した。比較例2の成形体は、表面のべたつきがなく、問題なく脱型することができた。成形体のサイズは、200×300mm、厚み1.0mmであった。
各実施例及び各比較例の成形体に対し、成形体の外観、X線による抗菌剤分散性確認、抗菌性能(抗菌活性値)について、次のようにして判断あるいは測定した。
成形体の外観は、成形体の表面を目視で観察し、SMC材のみで成形したものの表面と比較し、変化が見られない場合を「◎」、僅かに白濁が見られる場合を「〇」、明らかに白濁が見られる場合を「×」とした。なお、成形体は、外観部品用途の場合、白濁の無いものが好ましい。
X線による抗菌剤分散性確認は、成形体をX線検査装置(松定プレシジョン株式会社製、品名:μRay8000を用い、管電圧:60kV、出力:6Wにて抗菌剤の分散性を評価した。熱硬化性樹脂発泡体に抗菌剤が均一に分散している場合は、成形体全体が均一な画像になるのに対し、不均一に分散している場合は、部分的に斑点が存在する画像になるため、均一な画像の場合を「〇」、部分的に斑点が存在する画像の場合を「×」とした。
抗菌性能の試験は、成形体の四隅と中央から、50×50mmの抗菌性試験片を合計5枚切り出し、その抗菌性試験片を用い、JIS Z2801:2012「抗菌加工製品―抗菌性試験方法・抗菌効果」5試験方法にしたがい、大腸菌と黄色ブドウ球菌に対して測定した。抗菌性能の評価は、抗菌活性値が2.0以上の場合に抗菌効果があると判断した。
各実施例及び各比較例の構成及び結果を図3の表に示す。
実施例1〜12は、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の抗菌剤濃度が0.2wt%または2.0wt%であり、成形体の外観が「◎」または「〇」であり、X線による分散性確認が「〇」であった。また、実施例1〜12の何れも、抗菌性能については、大腸菌に対する抗菌活性値が6.0以上、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性値が4.8以上であり、抗菌効果が良好であった。
比較例1は、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂をSMC材の表面に直接塗布した例であり、成形体の外観が「◎」であり、X線による分散性確認が「×」であった。また、抗菌性能については、大腸菌に対する抗菌活性値が6.0以上、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性値が4.8以上であり、良好な抗菌効果があった。比較例1は、熱硬化性樹脂発泡体を積層しないでSMC材表面に抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂を直接塗布したため、抗菌剤が均一に分散しなかった。
比較例2は、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の抗菌剤濃度を0.1%にした例であり、成形体の外観が「◎」であり、X線による分散性確認が「〇」であった。また、抗菌性能については、大腸菌に対する抗菌活性値が0.1、黄色ブドウ球菌に対する抗菌活性値が1.2であり、抗菌効果がなかった。比較例2は、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の抗菌剤濃度が0.1%と低いため、抗菌効果が得られなかった。
このように、本発明によれば、抗菌性繊維強化樹脂複合成形体は、基材層に積層された抗菌性発泡体層によって表面外観が良好になり、かつ抗菌性発泡体層に含浸している抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂によって抗菌剤の分散が均一になり、抗菌性能の高いものになる。また、本発明によって得られる抗菌性繊維強化樹脂複合成形体は、賦形用コンパウンドから基材層が形成されているため、基材層を複雑な形状に賦形することができ、複雑形状が要求される用途にも好適である。
10 抗菌性繊維強化樹脂複合成形体
11 基材層
11A 賦形用コンパウンド
21 抗菌性発泡体層
21A 抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体
50 成形金型
51 上型
53 下型

Claims (8)

  1. 繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなる賦形用コンパウンドから形成された基材層と、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体から形成された抗菌性発泡体層と、を有し、
    前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂の抗菌剤濃度は0.2〜2.0wt%であり、
    前記基材層と前記抗菌性発泡体層は、前記賦形用コンパウンドと、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体が、積層状態で加熱圧縮により一体化したものであることを特徴とする抗菌性繊維強化樹脂複合成形体。
  2. 前記抗菌剤は、硝子に銀イオンを担持させたものであることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体。
  3. 前記賦形用コンパウンドに硬化剤を含み、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂には硬化剤を含まないことを特徴とする請求項1または2に記載の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体。
  4. 前記第2の熱硬化性樹脂は、前記第1の熱硬化性樹脂と反応可能なラジカル重合樹脂であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体。
  5. 繊維と第1の熱硬化性樹脂とよりなる賦形用コンパウンドから形成された基材層と、抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体から形成された抗菌性発泡体層とよりなる抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造方法において、
    前記賦形用コンパウンドと、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体を重ね、加熱圧縮成形により、前記賦形用コンパウンドと、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂が含浸した熱硬化性樹脂発泡体を、圧縮した状態で前記第1の熱硬化性樹脂と前記第2の熱硬化性樹脂を硬化させ、前記基材層と前記抗菌性発泡体層を積層一体形成することを特徴とする抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造方法。
  6. 前記抗菌剤は、硝子に銀イオンを担持させたものであることを特徴とする請求項5に記載の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造方法。
  7. 前記賦形用コンパウンドに硬化剤を含み、前記抗菌剤含有第2の熱硬化性樹脂には硬化剤を含まないことを特徴とする請求項5または6に記載の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造方法。
  8. 前記第2の熱硬化性樹脂は、前記第1の熱硬化性樹脂と反応可能なラジカル重合樹脂であることを特徴とする請求項5から7の何れか一項に記載の抗菌性繊維強化樹脂複合成形体の製造方法。
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