JP2021154035A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】面白みのある遊技性を実現することが可能な遊技機を提供すること。【解決手段】遊技状態として、低確率状態および当該低確率状態よりも大当たり確率が高い確変状態が設定され、前記確変状態として、第一確変状態および当該第一確変状態よりも確変ループ確率が高い第二確変状態が設定され、前記低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率よりも、前記第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率の方が高く設定されていることを特徴とする遊技機1とする。【選択図】図5

Description

本発明は、遊技機に関する。
遊技状態として三つ以上の状態が設定され、複数の段階を突破することで最も有利な遊技状態に移行するように設定された遊技機が公知である(例えば、下記特許文献1参照)。
特開2017−158638号公報
本発明が解決しようとする課題は、面白みのある遊技性を実現することが可能な遊技機を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明にかかる遊技機は、遊技状態として、低確率状態および当該低確率状態よりも大当たり確率が高い確変状態が設定され、前記確変状態として、第一確変状態および当該第一確変状態よりも確変ループ確率が高い第二確変状態が設定され、前記低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率よりも、前記第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率の方が高く設定されていることを特徴とする。
本発明にかかる遊技機によれば、面白みのある遊技性を実現することが可能である。
遊技機の全体(正面)を模式的に示した図である。 遊技盤と表示装置のユニットの正面図(遊技領域を説明するための図)である。 表示領域に表示される識別図柄、保留図柄を示した図である。 遊技領域右側の通路や各領域の位置関係を模式的に示した図である(遊技釘の図示を省略している)。 (a)は各遊技状態を説明するための図であり、(b)は遊技状態の移行を説明するための図である。 第一具体例を説明するための図である。 第二具体例を説明するための図である。 第四具体例を説明するための図である。
1)遊技機の基本構成
以下、本発明の一実施形態にかかる遊技機1(ぱちんこ遊技機)について図面を参照して詳細に説明する。まず、図1、図2を参照して遊技機1の全体構成について簡単に説明する。なお、以下の説明において、特に明示することなく「画像」というときは、動画および静止画の両方を含むものとする。また、以下で説明する各領域等には、遊技球が検出可能なセンサ(図示せず)が設けられており、当該センサにより各領域に遊技球が進入(入賞)したかどうかが検出される。例えば「○○領域に遊技球が進入(入賞)」とは、厳密には当該○○領域に設けられたセンサが遊技球を検出したことをいうものとする。
遊技機1の筐体には遊技球を発射するための発射装置908が設けられている。発射装置908を操作することで、上皿909aに貯留された遊技球が発射される。いわゆる賞球は上皿909aに払い出され、上皿909aから溢れた遊技球は下皿909bに送られる。
発射された遊技球が到達する遊技領域902は、透明板906を通じて視認される。遊技機1は手前側に遊技領域902が形成される遊技盤90を備える。遊技盤90は、ほぼ正方形の合板により成形されており、発射装置908(発射ハンドル)の操作によって発射された遊技球を遊技領域902に案内する通路を構成するガイドレール903が略円弧形状となるように設けられている。
遊技領域902には、始動領域(第一始動領域21、第二始動領域22)、大入賞領域10、アウト口907などが設けられている。各種演出を実行する表示装置91の表示領域911は、遊技盤90に形成された開口901を通じて視認可能となる領域である。なお、表示領域911の形状等は適宜変更可能である(開口901の形状や大きさ、表示装置91自体の形状や大きさを変更することで表示領域911の形状等を変更することができる)。
また、遊技領域902には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての遊技釘が複数設けられている。遊技領域902を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化する。
このような遊技機1では、発射装置908を操作することにより遊技領域902に向けて遊技球を発射する。遊技領域902を流下する遊技球が、大入賞領域10等の入賞領域に進入すると、所定の数の賞球が払出装置により払い出される。
なお、遊技機1のその他の構成要素は説明を省略する。これらについては公知の遊技機と同様の構造のものが適用できる。
2)当否抽選
本実施形態にて実行される当否抽選は、特別図柄抽選(以下、特図抽選と称することもある)と、普通図柄抽選(以下、普図抽選と称することもある)に区分けされる。以下、各抽選について説明する。なお、以下の説明において、特に明示することなく単に当否抽選(当否判定)というときは、特図抽選のことを指すものとする。
2−1)特図抽選
特図抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選(特図抽選)手段が始動領域(第一始動領域21(いわゆる特図1の始動領域)、第二始動領域22(いわゆる特図2の始動領域))への遊技球の進入を契機として実行する。具体的には、始動領域への遊技球の進入を契機として乱数源から数値(以下、当否抽選情報と称することもある。以下、第一始動領域21に遊技球が進入することで取得される当否抽選情報を第一当否抽選情報と、第二始動領域22に遊技球が進入することで取得される当否抽選情報を第二当否抽選情報とする。)が取得される。本実施形態では、特図抽選の結果として起こりうる態様としては、「大当たり」「小当たり」「はずれ」の三態様が設定されている。上記数値が予め定められた大当たりの数値と同じである場合には大当たりとなり、小当たりの数値と同じである場合には小当たりとなり、大当たりおよび小当たりのいずれでもない場合にははずれとなる。なお、「小当たり」は、第一当否抽選情報に基づく当否抽選(第一当否抽選)では当選することがなく、第二当否抽選情報に基づく当否抽選(第二当否抽選)で当選しうる設定とされている(図5(a)参照)。
本実施形態では、始動領域として、二つの第一始動領域21と、一つの第二始動領域22が設けられている(図2参照)。第一始動領域21として、開放第一始動領域21aと開閉第一始動領域21bが設けられている。開放第一始動領域21aは表示領域911の下に設けられたものであり、常時開放された(常時遊技球が通過可能な)領域である。いわゆる左打ち(表示領域911の左側を遊技球が流下するように遊技球を発射させる)により開放第一始動領域21aに遊技球が進入する可能性がある。本実施形態では、いわゆる右打ち(表示領域911の右側を遊技球が流下するように遊技球を発射させる)を行った場合には開放第一始動領域21aに遊技球が進入する可能性はない。
開閉第一始動領域21bは、始動用開閉部材211によって入口が開閉されるものである(いわゆる「電チュー」である)。始動用開閉部材211は、開閉第一始動領域21bの入口を閉鎖する閉位置(原位置)と、入口を開放する開位置との間を往復動作可能なものである。始動用開閉部材211が閉位置に位置した状態においては、開閉第一始動領域21bに遊技球が進入することは不可能である。本実施形態における始動用開閉部材211は、遊技球が通過する通路の底面に沿うようにして前後にスライドするものであって、閉位置に位置した状態(最前端に位置した状態)においては当該通路の底面の一部を構築する。そのため、始動用開閉部材211が開位置に位置した状態(最後端に位置した状態)では当該通路に「穴」が開いたような状態となる。したがって、開閉第一始動領域21bまで到達した段階で始動用開閉部材211が開位置に位置していれば、(極めてイレギュラーな動きをしない限り)もれなく遊技球は開閉第一始動領域21bに進入する。
第二始動領域22は、常時開放された(常時遊技球が通過可能な)領域である。本実施形態では、右打ちを行えば、比較的容易に第二始動領域22に遊技球が進入する。逆の見方をすれば、第二始動領域22に遊技球が進入しないように(第二当否抽選情報が取得されないように)右打ちを行うことは不可能である。本実施形態における第二始動領域22は、当該領域を遊技球が通過する「ゲート」タイプのものである(当該「ゲート」は、幅方向に二以上の遊技球が並ぶことができない大きさとされている)。当該領域に進入した遊技球が内部に取り込まれるタイプのものとしてもよい。
本実施形態では、公知の遊技機と同様に、識別図柄80の組み合わせによって当否抽選結果を報知する。大当たりとなる場合には、識別図柄80(図3参照)が大当たり組み合わせ(例えば同じ図柄の三つ揃い)となる。小当たりとなる場合には、識別図柄80が小当たり組み合わせ(例えば、「3」と「7」の識別図柄80から構成される組み合わせ)となる。それ以外の組み合わせははずれを示す組み合わせである。識別図柄80の変動開始から、当否抽選結果に対応する組み合わせで停止するまでの演出を「報知演出」と称する(当該「報知演出」が実行されている期間は、いわゆる変動中の期間ということである)。上記数値は、報知演出の内容を決定するためにも利用される。なお、図示しないが、識別図柄80よりも小さく(表示領域911の外縁付近)に、識別図柄80とは別の図柄(小図柄)が表示されるようにしてもよい。報知演出の結末段階においては、当該小図柄(一の小図柄または複数の小図柄の組み合わせ)の態様が当否抽選結果に応じたものとなる。当該小図柄は、報知演出にて常時表示されるようにする(識別図柄80が表示されない状況での補助図柄として機能する)。
本実施形態では、基本的には、当否抽選情報が取得された順に対応する報知演出が開始される(識別図柄80の変動が開始される)こととなる。より具体的には、第一当否抽選情報に基づく当否抽選(第一当否抽選)の結果の報知(特図1の変動)と、第二当否抽選情報に基づく当否抽選(第二当否抽選)の結果の報知(特図2の変動)が同時期に進行する(「特図1・特図2同時変動」である)。ただし、新たに第一当否抽選情報が取得されたときに、それよりも前に取得された第一当否抽選情報に基づく当否抽選結果が報知されている際(変動中である際)には、新たに取得された第一当否抽選情報は、「第一保留情報」としてそれに対応する報知演出が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。同様に、新たに第二当否抽選情報が取得されたときに、それよりも前に取得された第二当否抽選情報に基づく当否抽選結果が報知されている際(変動中である際)には、新たに取得された第二当否抽選情報は、「第二保留情報」としてそれに対応する報知演出が開始されるまで、図示されない制御基板に設けられた記憶手段に記憶される。当該保留情報は当否抽選情報の下位概念であるといえる。本実施形態では、第一保留情報および第二保留情報の最大の記憶数はそれぞれ四つである。保留情報として記憶された数値は、報知演出が開始される時点で当否抽選に利用される。
当否抽選情報の存在を示すマークである保留図柄70が、表示装置91の表示領域911に表示される。具体的には、当否抽選を実行するための数値が取得された順に並ぶよう、保留図柄70が表示装置91の表示領域911に表示される(図3参照)。具体的には、報知演出が開始されているものの、報知演出が終了していない(当否抽選結果の報知が完了していない)当否抽選情報(いわゆる「当該変動保留」)の存在を示す変動中保留図柄71、報知演出が開始されていない当否抽選情報(保留情報)の存在を示す変動前保留図柄72が表示される。これら保留図柄70は、対応する報知演出が開始される順(いわゆる消化順)に並ぶように表示される。また、図示しないが、遊技状態に応じて、第一当否抽選情報の存在を示す保留図柄70(第一保留図柄)と、第二当否抽選情報の存在を示す保留図柄70(第二保留図柄)の一方は表示されるものの、他方は表示されないといった制御がなされる。詳細を後述するように、遊技者は、遊技状態に応じ、第一当否抽選および第二当否抽選の一方を「主」として受ける(遊技状態に応じて受けるべき当否抽選。以下、主抽選と称することもある)にて大当たりや小当たり当選を目指して遊技する)ことになるところ、主抽選に対応する一方の保留図柄(第一保留図柄および第二保留図柄の一方)を表示し、他方の保留図柄を表示しないという制御がなされる。
2−2)普図抽選
普図抽選は、図示されない制御基板に設けられた当否抽選(普図抽選)手段が普通始動領域28(いわゆる「スルー」)への遊技球の進入を契機として実行する。普通始動領域28は、右打ちによって遊技球が進入する領域に設けられている(図2参照)。継続的に右打ちすれば、遊技球は比較的容易に普通始動領域28に進入する。普通抽選に当選することを契機として始動用開閉部材211が閉位置から開位置に変位する。つまり、開閉第一始動領域21bが開放される。普図抽選の結果の報知方法は周知であるから説明および図示を省略する。表示領域911に普図抽選の結果を示す図柄等が表示されるようにしてもよいし、表示領域911外に設けられるランプ等で報知されるようにしてもよい。遊技者は、遊技状態に応じて遊技球を発射させるだけで、普図抽選の結果に着目することなく遊技することができる(普図抽選の結果は、特図抽選の結果に比して目立たないように示される)。
3)遊技状態
本実施形態では、特図抽選(第一当否抽選や第二当否抽選)による大当たりに当選する確率が異なる状態として、当該確率が低い低確率状態と、低確率状態よりも高い確変状態(確率変動状態)とが設定されている(図5(a)参照)。大当たりの当選しやすさが異なるがゆえ、低確率状態よりも、確変状態の方が、遊技者にとって有利な遊技状態であるということができる。本実施形態では、低確率状態における大当たり確率が約1/220、確変状態における大当たり確率が約1/100に設定されている。なお、いずれの状態においても、第一当否抽選(特図1抽選)による大当たり確率と第二当否抽選(特図2抽選)による大当たり確率は同じである。
小当たりは、第一当否抽選では当選することがなく、第二当否抽選で当選しうる。当該第二当否抽選での小当たり確率は約1/15に設定されている。つまり、小当たりには比較的容易に当選する。本実施形態では、低確率状態および確変状態のいずれであっても小当たり確率は同じである。
低確率状態は、普図抽選に当選する確率が低い状態である。本実施形態における当選確率は約1/500である(当選確率=0であってもよい)。このような設定であるため、低確率状態にて右打ちを行っても、始動用開閉部材211が開位置に変位して開閉第一始動領域21bが開放されることはほぼない。すなわち、いわゆる電チューサポートが無い状態(「電サポ無」状態)である。
確変状態として、第一確変状態および第二確変状態が設定されている。第一確変状態よりも、第二確変状態の方が、遊技者にとって有利な状態である。具体的には、第一確変状態および第二確変状態は、大当たり確率は同じであるものの、普図抽選に当選する確率が異なるものである。第一確変状態は、普図抽選に当選する確率が高い状態である。すなわち、いわゆる電チューサポートがある状態(「電サポ有」状態)である。本実施形態における第一確変状態での普図抽選の当選確率は、約1/1.01である。つまり、容易に普図抽選に当選し、始動用開閉部材211が開位置に変位して開閉第一始動領域21bが開放される。一方、第二確変状態は、普図抽選に当選する確率が低い状態(「電サポ無」状態)である。上記の通り、普図抽選の当選確率は約1/500である。
「大当たり確率の高低/電チューサポート(電サポ)の有無」というように表記するとすれば、低確率状態は「低確率/電サポ無」状態である。第一確変状態は、「高確率/電サポ有」状態である。第二確変状態は、「高確率/電サポ無」状態である。電チューサポートが無い第二確変状態であっても「ベース」を確保することができる理由については後述する。
4)大当たり遊技
4−1)基本構成
大当たりに当選した場合(識別図柄80が大当たりを示す組み合わせとなった場合)には、大入賞領域10(図2等参照)が開放される大当たり遊技状態に移行する。大入賞領域10は、右打ちにより発射された遊技球が進入する可能性がある位置に設けられている。本実施形態では、いわゆる左打ちを行った場合には大入賞領域10に遊技球が進入する可能性はない。
大当たり遊技は、一または複数の単位遊技を含む。各単位遊技は、いわゆる「1ラウンド」分の遊技である。例えば、「10ラウンド大当たり」は、10回の単位遊技を含む大当たり遊技である。各単位遊技は、常態において閉鎖されている大入賞領域10が所定の終了条件成立まで開放されるものである。大入賞領域10の入口は、大入賞開閉部材11により開閉される。大入賞開閉部材11は、大入賞領域10の入口を閉鎖する閉位置(原位置)と、入口を開放する開位置との間を往復動作可能なものである(いわゆるスライドアタッカーである)。大入賞開閉部材11が閉位置に位置した状態においては、大入賞領域10に遊技球が進入することは不可能である。本実施形態における大入賞開閉部材11は、遊技球が通過する通路の底面に沿うようにして前後にスライドするものであって、閉位置に位置した状態(最前端に位置した状態)においては当該通路の底面の一部を構築する。そのため、大入賞開閉部材11が開位置に位置した状態(最後端に位置した状態)では当該通路に「穴」が開いたような状態となる。したがって、大入賞領域10まで到達した段階で大入賞開閉部材11が開位置に位置していれば、(極めてイレギュラーな動きをしない限り)もれなく遊技球は大入賞領域10に進入する。なお、本実施形態では、大入賞領域10に1個の遊技球が入賞したときの払い出し個数(賞球数)は15個である。
本実施形態では、単位遊技開始から所定個数の遊技球が入賞したこと(入賞条件)、および、単位遊技開始から所定時間経過したこと(時間条件)のいずれか一方の成立が終了条件として設定されている。入賞条件として設定される遊技球の入賞個数は、いわゆる「カウント」(C)と称される数である。本実施形態ではC=10に設定されている。遊技者が継続して大入賞領域10を狙って遊技球を発射し続けていれば(右打ちを行っていれば)、一の単位遊技にて所定個数の遊技球は入賞する。つまり、遊技者が継続して大入賞領域10を狙って遊技球を発射し続けていれば、入賞条件が成立して単位遊技が終了する。
また、本実施形態では、第二始動領域22に遊技球が進入することを契機として1ラウンド目の単位遊技(最初の単位遊技)が開始される。したがって、大当たりに当選した後、右打ちが行わなければ1ラウンド目の単位遊技が開始されない。なお、必ずしもこのような設定としなければならないわけではない。大当たり当選後、自動的に1ラウンド目の単位遊技が開始される設定としてもよい。
4−2)種類
大当たり(遊技)の種類を、大当たり遊技終了後の遊技状態に応じて区分けする(ラウンド数を考慮しない)と以下の通りとなる。まず、大まかに、低確大当たり(通常大当たり)と確変大当たりに区分けされる。低確大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が低確率状態となるものである。確変大当たりは大当たり遊技終了後の遊技状態が確変状態となるものである。
確変大当たりは、第一確変大当たりと第二確変大当たりに区分けされる。第一確変大当たりは、大当たり遊技終了後の遊技状態が第一確変状態となるものである。第二確変状態は、大当たり遊技終了後の遊技状態が第二確変状態となるものである(ただし、後述する特別領域13への遊技球の進入が条件となる)(図5(b)参照)。
4−3)特別領域
大入賞領域10内には、特別領域13が設けられている(図2、図4参照)。特別領域13の入口は大入賞領域10内に位置するため、大入賞領域10に進入した遊技球しか、特別領域13に進入することはない。特別領域13の入口には当該入口を開閉する開閉部材(以下、特別開閉部材131と称する)が設けられている。特別開閉部材131は上記入口を閉鎖する閉位置と開放する開位置との間を往復動作するものである。特別開閉部材131が閉位置に位置する状態では特別領域13に遊技球が進入することはない。逆に、特別開閉部材131が開位置に位置する状態では、大入賞領域10に進入した遊技球は特別領域13に進入する。
大当たり遊技にて特別領域13に遊技球が進入することが、第二確変状態に移行する条件として設定されている。特別領域13はV領域等とも称される領域であり、本実施形態にかかる遊技機1は、いわゆるV確変機である。第二確変大当たりに当選した場合、当該大当たり遊技の所定の単位遊技(例えば、2ラウンド目の単位遊技にて)特別開閉部材131が閉位置から開位置に変位して特別領域13が開放される。したがって、大入賞領域10を狙って継続的に遊技球を発射し続けていれば、確実に特別領域13に遊技球が進入することになる。つまり、第二確変大当たり遊技の終了後は、第二確変状態に移行することになる。
一方、低確大当たりや第一確変大当たりに当選した場合には、当該大当たり遊技にて特別領域13に遊技球が進入することは極めて困難または不可能とされる。例えば、2ラウンド目の単位遊技が開始されると同時(大入賞領域10が開放されると同時)に、一瞬だけ特別領域13が開放される(極めて短時間の間に、特別開閉部材131が閉位置→開位置→閉位置の往復動作を行う)ようにして、大入賞領域10に進入した遊技球が特別領域13の入口まで到達するときには既に特別領域13が閉鎖された状態にあるように設定する。したがって、低確大当たりや第一確変大当たり遊技の終了後は、第二確変状態に移行することはない(低確率状態または第一確変状態となる)。なお、低確大当たりや第一確変大当たり遊技にて特別領域13に遊技球が進入したときには、不正行為がなされた可能性があるとして警告音が出力される。
5)小当たり
小当たりに当選した場合には、小当たり用の入賞領域(小入賞領域15と称する)(図2、図4参照)が開放される小当たり遊技が実行される。小入賞領域15は、右打ちにより発射された遊技球が進入する可能性がある位置に設けられている。本実施形態では、いわゆる左打ちを行った場合には小入賞領域15に遊技球が進入する可能性はない。
小入賞領域15の入口は、小入賞開閉部材19により開閉される。小入賞開閉部材19は、小入賞領域15の入口を閉鎖する閉位置(原位置)と、入口を開放する開位置との間を往復動作可能なものである(いわゆるスライドアタッカーである)。小入賞開閉部材19が閉位置に位置した状態においては、小入賞領域15に遊技球が進入することは不可能である。本実施形態における小入賞開閉部材19は、遊技球が通過する通路の底面に沿うようにして前後にスライドするものであって、閉位置に位置した状態(最前端に位置した状態)においては当該通路の底面の一部を構築する。そのため、小入賞開閉部材19が開位置に位置した状態(最後端に位置した状態)では当該通路に「穴」が開いたような状態となる。したがって、小入賞領域15まで到達した段階で小入賞開閉部材19が開位置に位置していれば、(極めてイレギュラーな動きをしない限り)もれなく遊技球は小入賞領域15に進入する。
本実施形態では、小当たり遊技開始(小入賞領域15が開放されて)から所定の開放時間(例えば1秒)経過することで小当たり遊技が終了する(小入賞領域15が閉鎖される)。本実施形態では、第二確変状態にて、一回の小当たり当選につき、平均2個程度の遊技球の入賞が見込めるように設定されている。なお、本実施形態では、小入賞領域15に1個の遊技球が入賞したときの払い出し個数(賞球数)は15個である。本実施形態では、小当たり遊技の態様は上記の一種のみである。小当たり遊技の態様として複数種の態様が設定された構成としてもよい。例えば、一回の小当たり遊技あたりの開放時間の長さ異なる複数種の態様が設定された構成とすることが考えられる。また、一回の小当たり遊技あたりの開放回数が異なる複数種の態様が設定された構成とすることも考えられる。
6)各領域の位置関係
右打ち遊技を行ったときに遊技球が進入する遊技領域902の右側においては、上述した「遊技球が進入可能な各領域」が次のような位置関係で配置されている。図4に模式的に示すように、遊技領域902の右側には、遊技球が通過する通路(以下、右側通路40と称する)が左右に往復するように形成されている。右側通路40の入口には、普通始動領域28が設けられている。右側通路40における普通始動領域28が設けられた箇所よりも下流側の部分は、上流側から見て、右から左にかけてわずかに下方に傾斜した第一段部41と、第一段部41の左端に繋がり下方に延びる第一中継部412と、第一中継部412の下端に繋がり左から右にかけてわずかに下方に傾斜した第二段部42と、第二段部42の右端に繋がり下方に延びる第二中継部423と、第二中継部423の下端に繋がり右から左にかけてわずかに下方に傾斜した第三段部43と、を含む。
第一段部41〜第三段部43は、水平方向に沿う部分であって、各部分の底面は遊技球が下流方向に向かって転動可能な程度にわずかに傾斜した(水平方向に対して1度〜5度の範囲で傾斜した)状態にある。上から、第一段部41、第二段部42、第三段部43の順で並び、各段部は上下方向にて少なくとも一部が重なるように配置されている。第一段部41の底面に沿うようにして大入賞開閉部材11が配置されている。つまり、第一段部41を遊技球が通過する際、大入賞開閉部材11が開位置に位置していれば遊技球は大入賞領域10に進入し、大入賞開閉部材11が閉位置に位置していれば遊技球は第一段部41を通過する(第一中継部412に移動する)。第二段部42の底面に沿うようにして始動用開閉部材211が配置されている。つまり、第二段部42を遊技球が通過する際、始動用開閉部材211が開位置に位置していれば遊技球は開閉第一始動領域21bに進入し、始動用開閉部材211が閉位置に位置していれば遊技球は第二段部42を通過する(第二中継部423に移動する)。第三段部43の底面に沿うようにして小入賞開閉部材19が配置されている。つまり、第三段部43を遊技球が通過する際、小入賞開閉部材19が開位置に位置していれば遊技球は小入賞領域15に進入し、小入賞開閉部材19が閉位置に位置していれば遊技球は第三段部43を通過する。このように、上から、大入賞開閉部材11(大入賞領域10)、始動用開閉部材211(開閉第一始動領域21b)、小入賞開閉部材19(小入賞領域15)の順で並び、各開閉部材(領域)は上下方向にて少なくとも一部が重なるように配置されている。開閉部材が開位置に位置している際には、対応する領域に遊技球が進入するため、(イレギュラーな動き等が生じなければ)それより下流の領域に遊技球は到達しないことになる。
第三段部43を通過した遊技球は、第二始動領域22に進入する。つまり、大入賞領域10、開閉第一始動領域21b、小入賞領域15のいずれにも進入しなかった遊技球は、第二始動領域22に進入する。ゆえに、右打ちした場合には比較的容易に第二当否抽選を受けることができる。換言すれば、第二当否抽選を受けないように右打ちすることは不可能である。
なお、右側通路40の途中に適宜アウト口(遊技球が進入しても、当否抽選の実行や賞球の払い出しがなく、進入した遊技球が内部に取り込まれる(遊技球が遊技領域902外に移動することになる)口が設けられていてもよい。本実施形態では、大入賞領域10から第二始動領域22までの通路にはアウト口が設けられていない。
7)遊技方法・大当たり振分
低確率状態(低確率/電サポ無)においては、遊技者は左打ち遊技を行い(左打ち遊技が促され)、開放第一始動領域21aに遊技球が進入することを契機とした第一当否抽選にて大当たりに当選することを目指して遊技する(第一当否抽選が主抽選となる)(図5(a)参照)。なお、低確率状態中に右打ち遊技を行った場合、比較的容易に第二始動領域22に遊技球が進入する。つまり、比較的容易に第二当否抽選情報(第二保留情報)が取得される。しかし、低確率状態中においては、第一当否抽選の結果を報知する報知演出に要する時間(第一変動時間)に比して、第二当否抽選の結果を報知する報知演出に要する時間(第二変動時間)の方が著しく長くなるように設定されている。具体的には、第一変動時間の平均は数秒〜数十秒程度に設定される一方、第二変動時間の平均は十分超となるといった設定とされる。したがって、低確率状態にて右打ちすることで第二当否抽選により大当たり当選を目指しても、一つの当否抽選の結果の報知に長時間を要することになるから、まともに遊技をすることができないことになる。つまり、遊技者は左打ち遊技をして第一当否抽選にて大当たり当選を目指すことになる。
低確率状態での第一当否抽選(特図1抽選)にて大当たりに当選した場合の大当たり振分(以下、「低確率時振分」と称することもある)は、第一確変大当たり(10ラウンド)が49.2%、第二確変大当たり(3ラウンド)が0.8%、低確大当たり(3ラウンド)が50%である。大当たり全体に占める確変大当たりの割合(確変割合)という点でいえば50%である(図5(b)参照)。
第一確変状態(高確率/電サポ有)においては、遊技者は右打ち遊技を行う(右打ち遊技が促される)。上述した通り、普図抽選の当選確率は極めて高く、始動用開閉部材211が開位置に変位して頻繁に開閉第一始動領域21bが開放される。つまり、第一確変状態では、開閉第一始動領域21bに遊技球が進入することを契機とした第一当否抽選にて大当たりに当選することを目指して遊技する(第一当否抽選が主抽選となる)ことになる(図5(a)参照)。なお、第一確変状態にて右打ちすると、開閉第一始動領域21bに進入しなかった遊技球が第二始動領域22に到達する。つまり、比較的容易に第二当否抽選情報(第二保留情報)が取得される。しかし、低確率状態中と同様に、第一確変状態においても、第一当否抽選の結果を報知する報知演出に要する時間(第一変動時間)に比して、第二当否抽選の結果を報知する報知演出に要する時間(第二変動時間)の方が著しく長くなる(具体的な長さは上述した通りである)ように設定されている。本実施形態では「特図1・特図2同時変動」であるところ、第一当否抽選情報(第一保留情報)と第二当否抽選情報(第二保留情報)の両方が取得されても、第二当否抽選の結果を享受する回数は第一当否抽選に比べて著しく少なくなる。
第一確変状態での第一当否抽選(特図1抽選)にて大当たりに当選した場合の大当たり振分(以下、「第一確変時振分」と称することもある)は、第二確変大当たり(10ラウンド)が49.2%、第二確変大当たり(3ラウンド)が0.8%、低確大当たり(3ラウンド)が50%である。大当たり全体に占める確変大当たりの割合(確変割合)という点でいえば50%であり低確率時振分と同じである。また、ラウンド数の振分も低確率時振分と同じである(図5(b)参照)。つまり、低確率状態と第一遊技状態は遊技状態が異なるものの、第一当否抽選が実行されることに変わりはないのであるから、当該第一当否抽選を経た大当たりの確変割合およびラウンド数の振分は同じとされる(ぱちんこ遊技機の規則(遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則)に適合させるのであれば同じとする必要がある)。
第二確変状態(高確率/電サポ無)においては、遊技者は右打ち遊技を行う(右打ち遊技が促される)。上述した通り、普図抽選の当選確率は極めて低いから、開閉第一始動領域21bに遊技球が進入することはほとんどない(普図抽選の当選確率=0であれば進入する可能性はない)。したがって、右打ちされた遊技球は右側通路40を通過し(開閉第一始動領域21bに進入せず)、第二始動領域22に到達する。つまり、第二確変状態では、第二始動領域22に遊技球が進入することを契機とした第二当否抽選にて大当たりに当選することを目指して遊技する(第二当否抽選が主抽選となる)ことになる(図5(a)参照)。
第二確変状態での第二当否抽選(特図2抽選)にて大当たりに当選した場合の大当たり振分(以下、「第二確変時振分」と称することもある)は、第二確変大当たり(10ラウンド)が50%、第二確変大当たり(3ラウンド)が30%、低確大当たり(3ラウンド)が20%である(図5(b)参照)。つまり、第二確変時振分の確変割合(80%)は、低確率時振分や第一確変時振分の確変割合よりも高い(第一当否抽選よりも、第二当否抽選の方が、大当たり時に確変となる確率が高い)。その点において、第二確変状態は、第一確変状態よりも遊技者にとって有利な状態であるといえる。上述した通り、本実施形態にかかる遊技機は特別領域13(V領域)を設けたいわゆるV確変機(「V確変」機能を用いたものである)であるため、第一当否抽選の確変割合と、第二当否抽選の確変割合に差を設定することができるものである。
8)ベース
遊技球が100球発射されたときに得られる賞球の期待値を「ベース」とする。ベース<100である場合は遊技球を発射するほど遊技者の持ち球が減る状態、ベース=100である場合は持ち球が現状維持である状態、ベース>100である場合は遊技球を発射するほど遊技者の持ち球が増える状態ということになる。各遊技状態におけるベースに関し、一般的な遊技機と同じように、低確率状態(左打ち状態)におけるベースは最も低い。例えば、ベース=30〜50程度に設定されるとよい。なお、本実施形態では、開放第一始動領域21aに遊技球が進入したことによって払い出される賞球数は「3」である。
第一確変状態や第二確変状態(右打ち状態)のベースは、低確率状態よりも高い。例えば、第一確変状態および第二確変状態のいずれも、ベース90〜110程度に設定されるとよい。
ここで、第一確変状態と第二確変状態では、主として得られる賞球の契機が異なる。第一確変状態では、開閉第一始動領域21bに遊技球が進入することにより払い出される賞球が主として得られる賞球となって、所定のベース(設計値)が確保される。なお、本実施形態では、本実施形態では、開閉第一始動領域21bに遊技球が進入したことによって払い出される賞球数は「1」である。つまり、頻繁に開閉第一始動領域21bが開放され、多くの遊技球が開閉第一始動領域21bに進入することになるから、所定のベースが確保される。また、第一確変状態では、第二当否抽選により小当たりに当選して小入賞領域15が開放されたとしても、ほとんどの遊技球が開閉第一始動領域21bに進入し、それよりも下流側に位置する小入賞領域15まで到達しない。つまり、第一確変状態では、小入賞領域15に遊技球が進入することによる賞球はほとんど期待できない。仮に、第一当否抽選により小当たりに当選する可能性がある設定とする場合であっても同様である。つまり、比較的容易に小入賞領域15が開放される設定とする場合であっても、ほとんどの遊技球が開閉第一始動領域21bに進入し、それよりも下流側に位置する小入賞領域15まで到達しないことになる。
一方、第二確変状態は、開閉第一始動領域21bに遊技球が進入することはほとんどない(普図抽選の当選確率=0であれば進入する可能性はない)状態である。ただし、第二当否抽選による小当たりには比較的当選しやすく(約1/15)、当該小当たりに当選することで小入賞領域15が開放される。つまり、小入賞領域15に遊技球が進入することにより払い出される賞球が主として得られる賞球となって、所定のベース(設計値)が確保される。本実施形態では、小入賞領域15に遊技球が進入したことによって払い出される賞球数は「15」である(なお、大入賞領域10の賞球数も「15」である)。
なお、主として得られる賞球が「小当たり」により得られる賞球ではない設定としてもよい。第二始動領域22に進入することにより払い出される賞球が主として得られる賞球であってもよい。端的にいえば、小入賞領域15が設けられていない設定としてもよい。
このように、本実施形態では、主として得られる賞球の契機が異なるものの、第一確変状態のベースと第二確変状態のベースはそれほど大きな差がない。それゆえ、確変割合(確変ループ確率)が異なる(第一確変状態;50% 第二確変状態;80%)分、第一確変状態よりも第二確変状態が有利な設定であるといえる。
9)遊技性
上記の通り、本実施形態にかかる遊技機では第二確変状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態(以下、「最高状態」と称することもある)であるため、遊技者は当該第二確変状態に到達することを少なくとも一つの目標として遊技する。当該観点から本実施形態にかかる遊技機の遊技性を説明する。
通常、遊技者は低確率状態(遊技者にとって最も不利な遊技状態(以下、「最低状態」と称することもある))にて遊技を開始する。つまり、左打ち遊技を行い、第一当否抽選にて大当たり当選を目指す。また、大当たりに当選するのであれば、低確大当たりよりも第一確変大当たりに当選することを、第一確変大当たりよりも第二確変大当たりに当選することを願う。ただ、低確率時振分は、第一確変大当たりとなる確率(割合)よりも第二確変大当たりとなる確率(割合)が小さいことに照らせば、低確率状態から一気に(第一確変状態を経ずに)第二確変状態に移行することはハードルが高いと遊技者が考える蓋然性が高い。つまり、まずは第一確変大当たりに当選して、第一確変状態に移行することを目指す遊技者が多くなりやすい。特に、本実施形態では、(第一確変大当たりとなる確率(49.2%)に比して)第二確変大当たりとなる確率(0.8%)が著しく低い(図5(b)参照)ため、一気に第二確変状態に移行することは極めて困難であるから、その傾向は顕著になる。
第一確変状態に移行した場合には、右打ち遊技を行い、第一当否抽選にて大当たり当選を目指す。第一確変時振分は、第一確変大当たりとなる確率(0%)よりも第二確変大当たりとなる確率(50%)が高い設定であるから、通常遊技状態にあるときよりも第二確変状態に移行することのハードルが低い。特に、本実施形態では、確変大当たりの全て(大当たりの50%)が第二確変大当たりとなるものである(図5(b)参照)から、その傾向は顕著となる。
最高状態である第二確変状態では、右打ち遊技を行い、第二当否抽選にて大当たり当選を目指す。第二確変時振分は、低確率時振分および第一確変時振分よりも確変大当たりとなる確率(80%)が高い設定である(図5(b)参照)し、第一確変大当たりとなる可能性もないから、大当たりを重ねつつ、第二確変状態をループさせることを目指して遊技者は遊技する。
このように、本実施形態にかかる遊技機では、低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に第二確変状態に移行する確率(0.8%)よりも、第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に第二確変状態に移行する確率(50%)の方が高く設定されているから、最高状態である第二確変状態を目指すにあたり、まずは第一確変状態への移行(図5(b)に示すAルートでの第一確変状態への移行)を目指し、そこから第二確変状態への移行(図5(b)に示すBルートでの第二確変状態への移行)を目指すという遊技性、すなわち遊技状態を段階的にステップアップさせて最高状態を目指すという面白みのある遊技性が実現される。
また、本実施形態のように、第一確変状態にて第一確変大当たりに当選しない設定(第一確変時振分の第一確変大当たりの割合が0%である設定)とすることで、第一確変状態にて確変大当たりに当選すれば第二確変状態(最高状態)に移行し、そうでなければ低確率状態(最低状態)に移行するという分かりやすい遊技性が実現される。
また、本実施形態のように、第二確変状態にて第一確変大当たりに当選しない設定(第二確変時振分の第一確変大当たりの割合が0%である設定)とすることで、最高状態である第二確変状態に移行した後は、確変大当たりに当選する限りにおいて当該最高状態がループするという分かりやすい遊技性が実現される。
また、本実施形態では、低確率状態および第一確変状態の主抽選が第一当否抽選であるため、低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に確変状態に移行する確率(確変割合)と、第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に確変状態に移行する確率(確変割合)を同じ(50%)としている。低確率状態および第一確変状態の主抽選を第一当否抽選とし、第二確変状態の主抽選を第二当否抽選としているため、第二確変状態の確変割合(80%)を低確率状態および第一確変状態の確変割合(50%)よりも高くすることができる(いわゆるV確変の機能(第一当否抽選と第二当否抽選の確変割合を異ならせるための機能)を利用して、確変割合の高い「最高状態」である第二確変状態を作り出している)ともいえる。
上記実施形態にかかる遊技機を改良、変形、具体化等した具体例を以下に示す。なお、可能な限りにおいて、以下の具体例にて説明する事項を複数組み合わせて適用した構成としてもよい。
○第一具体例
低確率状態における第一当否抽選にて大当たりに当選した後、第二確変状態に移行することがない設定とする。つまり、低確率時振分に、低確大当たりや第一確変大当たりは含まれるものの、第二確変大当たりが含まれない(第二確変大当たりの振分が0%である)設定とする。例えば、低確率時振分を、第一確変大当たりが50%、低確大当たりが50%である設定とする(図6参照)。すなわち、第一確変時振分と確変割合を同じにしつつ、第二確変大当たりの振分を0%とする。
本例のようにすることで、低確率状態から第一確変状態を経ることなく第二確変状態に移行する可能性が無くなる。換言すれば、低確率状態から第一確変状態を経て第二確変状態に至るという経路(図6に示すAルートで第一確変状態に移行し、Bルートで第二確変状態に移行する)でしか、最高状態である第二確変状態に到達することが無くなるから、遊技状態を段階的にステップアップさせて最高状態を目指すという遊技性がより分かりやすくなる。ただし、上記実施形態のように、低確率状態から第一確変状態を経ることなく第二確変状態に移行する可能性を設定しておくことで、遊技の展開(遊技状態の移行)が単調になるのが防止されるという利点がある。
○第二具体例
第一確変状態における第一当否抽選にて大当たりに当選した後、第一確変状態に移行しうる設定とする。つまり、第一確変時振分の第一確変大当たりが0%ではない設定とする。例えば、第一確変時振分を、第一確変大当たりが0.8%、第二確変大当たりが49.2%、低確大当たりが50%である設定とする(図7参照)。すなわち、低確率時振分と確変割合を同じにしつつ、第一確変大当たりに当選しうる設定とする。ただし、第二確変大当たりの割合は、第一確変時振分の方が、低確率時振分よりも高い(低確率状態から第二確変状態に移行する確率よりも、第一確変状態から第二確変状態に移行する確率の方が高い)設定とし、遊技状態を段階的にステップアップさせて最高状態を目指す(AルートからBルートを経て第二確変状態に移行することを目指す)という基本的な遊技性が確保されるようにする。
本例のようにすることで、第一確変状態で確変大当たりに当選しても、再び第一確変状態に移行するケースが生じることになる。遊技者にとってみて、最低状態である低確率状態に移行(転落)するという最悪の事態は免れたものの、最高状態である第二確変状態に移行しなかったという何とも言えないケースが生じるという遊技性が実現される。
○第三具体例
第二確変状態のベースを増減させることで、第二確変状態の有利な状態の程度を増減させることができる。第二当否抽選での小当たりの当選確率を高くすることや、小当たり当選時における小入賞領域15の開放時間を長くすること(1回の小当たりあたりの小入賞領域15に進入する遊技球の個数の期待値を大きくすること)等により、ベースを高くすることができる(その逆の方向に向かえばベースは低くなる)。つまり、確変割合(第二確変大当たりの割合)と、ベースの高低により、最高状態である第二確変状態の「有利」な状況を調整することができる。例えば、第二確変時振分の確変割合(第二確変大当たりの割合)を上記実施形態よりも小さくする(例えば60%)しつつ、ベースを高くする(小当たりの当選確率を高くする)ことで、(上記実施形態に比して)ベースは高いが確変継続率が低いという遊技性を実現することができる。
なお、第二確変状態のベースを高くしつつ、第二確変時振分の確変割合を低くするとしても、当該第二確変時振分の確変割合は、低確率時振分(低確率状態)や第一確変時振分(第二確変状態)の確変割合よりも高くしておくことが好ましい。確変ループ確率が最も高いという設定とした方が、第二確変状態が最高状態であることが分かりやすく、第一当否抽選の確変割合と第二当否抽選の確変割合に差を設定することができるというV確変機能を利用する意義があるといえる。
○第四具体例
低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に第二確変状態に移行する確率よりも、第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に第二確変状態に移行する確率の方が高い設定であることを前提とした上で、第一当否抽選にて大当たりに当選した場合の確変割合が100%である設定とする。また、第二当否抽選にて大当たりに当選した場合の確変割合も100%である設定とする。例えば、低確率時振分は、第一確変大当たりが99.2%、第二確変大当たりが0.8%であり、第一確率時振分は、第二確変大当たりが100%であり、第二確変時振分は、第二確変大当たりが100%である設定とする(図8参照)。
確変状態は、所定回数連続して当否抽選結果がはずれとなることを契機として終了し、低確率状態に移行する設定とする。つまり、いわゆる「ST」タイプとする(上記所定回数=ST回数である)。第一確変状態のST回数と第二確変状態のST回数を同じにするのであれば、第二当否抽選での小当たり当選確率を調整する(小当たり当選確率を高くする)ことで、第一確変状態のベースよりも第二確変状態のベースを高くして、第二確変状態が最高状態である(第一確変状態よりも有利である)設定とすればよい。
第一確変状態のST回数と第二確変状態のST回数は異なる設定としてもよい。例えば、第二確変状態のST回数の方が、第一確変状態のST回数よりも多い設定としてもよい。このようにすれば、第二確変状態での確変継続率が、第一確変状態での確変継続率よりも高くなる。つまり、確変継続率という面で、第二確変状態が第一確変状態よりも有利である状況を作り出すことができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上記実施形態から得られる具体的手段(遊技機)を以下に列挙する。
・手段1
遊技状態として、低確率状態および当該低確率状態よりも大当たり確率が高い確変状態が設定され、前記確変状態として、第一確変状態および当該第一確変状態よりも遊技者に有利な第二確変状態が設定され、前記低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率よりも、前記第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率の方が高く設定されていることを特徴とする遊技機。
上記遊技機によれば、基本的に、まずは第一確変状態への移行を目指し、そこから第二確変状態への移行を目指すという、遊技状態を段階的にステップアップさせるという面白みのある遊技性が実現される。
・手段2
前記低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後は、前記低確率状態または前記第一確変状態に移行し、前記第二確変状態に移行することがないことを特徴とする手段1に記載の遊技機。
このようにすることで、低確率状態から第一確変状態を経なければ第二確変状態に移行することがなくなるため、遊技状態を段階的にステップアップさせるという遊技性が分かりやすくなる。
・手段3
前記第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後は、前記低確率状態または前記第二確変状態に移行し、前記第一確変状態に移行することがないことを特徴とする手段1または手段2に記載の遊技機。
このようにすれば、第一確変状態に移行した後は、大当たり遊技終了後、低確率状態に移行するか(現状よりも不利な状況に移行する)か、第二確変状態に移行するか(現状よりも有利な状況に移行する)か、の分かりやすい遊技性を実現することが可能である。
・手段4
前記第二確変状態にて当選した大当たり遊技終了後は、前記低確率状態または前記第二確変状態に移行し、前記第一確変状態に移行することがないことを特徴とする手段1から手段3のいずれかに記載の遊技機。
このようにすることで、第二確変状態に移行した後は、大当たり遊技終了後、低確率状態に移行するか(現状よりも不利な状況に移行する)か、第二確変状態が継続するか(現状維持であるか)か、の分かりやすい遊技性を実現することが可能である。
・手段5
前記低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記確変状態に移行する確率と、前記第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記確変状態に移行する確率は同じであることを特徴とする手段1から手段4のいずれかに記載の遊技機。
低確率状態と第一確変状態での抽選態様(特図の種類)を同じにすること、すなわちいわゆる確変割合を同じにすることも可能である。
・手段6
前記低確率状態および前記第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記確変状態に移行する確率よりも、前記第二確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記確変状態に移行する確率が高いことを特徴とする手段1から手段5のいずれかに記載の遊技機。
低確率状態と第一確変状態での抽選態様(特図の種類)と、第二確変状態での抽選態様(特図の種類)を異ならせることで、上記のような設定とすることが可能となる。
1 遊技機
10 大入賞領域
13 特別領域
15 小入賞領域
21 第一始動領域(21a 開放第一始動領域 21b 開閉第一始動領域)
22 第二始動領域
80 識別図柄
91 表示装置
911 表示領域

Claims (1)

  1. 遊技状態として、低確率状態および当該低確率状態よりも大当たり確率が高い確変状態が設定され、
    前記確変状態として、第一確変状態および当該第一確変状態よりも確変ループ確率が高い第二確変状態が設定され、
    前記低確率状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率よりも、前記第一確変状態にて当選した大当たり遊技終了後に前記第二確変状態に移行する確率の方が高く設定されていることを特徴とする遊技機。
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